JP2006024301A - 光ピックアップの出射光測定装置、及び測定方法 - Google Patents

光ピックアップの出射光測定装置、及び測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐久性を有し、安価で簡易に構成される光ピックアップの出射光測定装置を提供する。
【解決手段】 光ピックアップの出射光測定装置は、光ピックアップから出射される出射光の非点収差などの収差を測定するために好適に使用される。光ピックアップからの出射光を対物レンズで平行光にし、集光レンズにより所定位置にビームスポットとして集光する。対物レンズと集光レンズの焦点距離によりビームスポットの拡大率が規定され、所定位置には拡大されたビームスポットが形成される。集光レンズは、移動手段により光軸方向に移動される。出射光測定装置は、出射光をデフォーカスさせ、ビームスポットの形状から収差等の特性を測定する。対物レンズを移動させる構成と比較した場合、集光レンズの移動精度は高い精度を要求されないので、集光レンズの移動手段として高精度の必要がなくなり、出射光測定装置を安価に構成することができ、測定操作も容易となる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、光ピックアップからの出射光の非点収差などの特性を測定する出射光測定装置、及び測定方法に関する。
光ディスクなどを記録・再生する情報記録再生装置は、光ディスクにレーザ光を照射することにより情報を記録し、その反射光を受光することにより光ディスクに記録された情報を再生する。このため、情報記録再生装置に設けられる光ピックアップは、光ディスクの情報記録面にレーザ光を集光させる。このとき、レーザ光に収差が生じることにより、光ディスク上に形成されるビームスポットが真円とならずに楕円などになってしまう場合がある。ここでの収差としては、例えばコマ収差や非点収差や球面収差などが挙げられる。特に、非点収差は、光学部品の精度や光学調整具合により発生し、光ディスクからの情報の読み取り精度や情報の書き込み精度を低下させる。
上記のような不具合を生じさせないために、通常は、光ピックアップの収差を測定して、光ピックアップ内の光学系を調整したり、検査の結果が悪いものは破棄したりしている。例えば、特許文献1乃至3には、光ピックアップの出射光の測定装置や調整方法が記載されている。具体的には、光ピックアップからの出射光のビームスポットを光学ヘッドなどを用いて拡大及びデフォーカスし、そのビームスポットの形状を測定して非点収差の評価などを行っている。この場合、光学ヘッド内の対物レンズをピエゾ素子を利用して移動させることにより、測定するビームスポットの形状を変化させている。なお、ピエゾ素子を用いるのは、対物レンズを移動させてビームスポットをデフォーカスするために高い移動精度(例えば±1μm)が要求されるからである。
しかしながら、上記の技術においてはピエゾ素子を用いているため、測定装置が高価になってしまっていた。また、ピエゾ素子は耐久性に欠けるため、光ピックアップの生産工程における検査などの継続的な使用には不向きであった。
特開2002−90605号公報 特開2003−207436号公報 特開2002−177292号公報
本発明が解決しようとする課題は上記のようなものが例として挙げられる。本発明は、耐久性を有し、且つ安価で簡易に構成される光ピックアップの出射光測定装置、及び測定方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、光ピックアップから出射される出射光の特性を測定する光ピックアップの出射光測定装置は、前記光ピックアップからの出射光を平行光にして出射する対物レンズと、前記対物レンズが出射した平行光を集光し、所定位置にビームスポットを形成する集光レンズと、前記集光レンズを光軸方向に移動させる移動手段と、を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、光ピックアップから出射される出射光の特性を測定する光ピックアップの出射光測定方法は、前記光ピックアップからの出射光を対物レンズによって平行光にし、前記対物レンズが出射した平行光を集光レンズによって集光し、撮像手段上にビームスポットを形成する集光工程と、前記集光レンズを光軸方向に移動させる移動工程と、前記集光レンズを移動させつつ前記撮像手段により撮像した前記ビームスポットの画像に基づいて、前記出射光の特性を測定する測定工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の好適な実施形態では、光ピックアップから出射される出射光の特性を測定する光ピックアップの出射光測定装置は、前記光ピックアップからの出射光を平行光にして出射する対物レンズと、前記対物レンズが出射した平行光を集光し、所定位置にビームスポットを形成する集光レンズと、前記集光レンズを光軸方向に移動させる移動手段と、を備える。
上記の光ピックアップの出射光測定装置は、光ピックアップから出射される出射光の非点収差などの収差を測定するために好適に使用される。この出射光測定装置では、光ピックアップからの出射光を対物レンズで平行光にし、対物レンズが出射した平行光を集光レンズにより所定位置にビームスポットとして集光する。基本的に、対物レンズと集光レンズの焦点距離によりビームスポットの拡大率が規定され、所定位置には拡大されたビームスポットが形成される。集光レンズは、移動手段により光軸方向に移動される。そして、出射光測定装置は、集光レンズを光軸上で所定量ずつ移動させるなどして光ピックアップからの出射光をデフォーカスさせ、そのときのビームスポットの形状などに基づいて収差等の特性を測定する。この場合、集光レンズから所定位置までの光路を、対物レンズの光ピックアップ側の光路に比べて十分に長くすることにより、集光レンズを移動させる際に高い分解能は要求されなくすることができる。即ち、集光レンズを固定し、対物レンズを移動させる比較例の構成と比較した場合、上記の出射光測定装置における集光レンズの移動精度は、上記の比較例において対物レンズの移動に要求される精度に比べてかなり低くて済む。よって、集光レンズの移動手段として高精度の移動手段を用いる必要がなくなり、出射光測定装置を安価に構成することができるとともに、測定操作も容易となる。
上記の光ピックアップの出射光測定装置の一態様では、前記所定位置に配置され、前記集光レンズにより集光されたビームスポットを撮像する撮像手段と、前記撮像手段が撮像したビームスポットの画像に基づいて、非点隔差を検出する検出手段と、を更に備えることができる。これにより、ビームスポットのデフォーカス状態を変化させて得た複数のビームスポット画像に基づいて、非点収差の度合いを示す非点隔差を検出することができる。また、検出されたビームスポットの非点隔差に基づいて、光ピックアップの評価を行うことができる。
上記の光ピックアップの出射光測定装置の他の一態様では、前記集光レンズが出射した光ビームが通過する複数のレンズをさらに備える。集光レンズが出射した光ビームをさらに複数のレンズに通過させることにより、所定位置において得られる像の方向を元のビームスポットの方向と一致させることができ、測定における作業が容易となる。
1つの好適な例では、前記移動手段は、機械式に前記集光レンズを移動させる移動機構とすることができる。また、好適な例では、前記対物レンズは固定される。前述のように、対物レンズではなく集光レンズを移動させる構成としたので、その移動にはピエゾ素子などが要求されるほどの高い精度を必要としない。よって、例えばモータとボールネジなどの機構により集光レンズを移動させる構造を採用することができる。これにより、装置を安価で構成することができると共に、移動手段の操作にそれほど高い精度を要求されることがなくなり、作業を容易かつ迅速に行うことができる。
本発明の他の実施形態では、光ピックアップから出射される出射光の特性を測定する光ピックアップの出射光測定方法は、前記光ピックアップからの出射光を対物レンズによって平行光にし、前記対物レンズが出射した平行光を集光レンズによって集光して撮像手段上にビームスポットを形成する集光工程と、前記集光レンズを光軸方向に移動させる移動工程と、前記集光レンズを移動させつつ前記撮像手段により撮像した前記ビームスポットの画像に基づいて、前記出射光の特性を測定する測定工程と、を備える。このような光ピックアップの出射光測定方法によっても、集光レンズの移動に要求される精度は、対物レンズをピエゾ素子などにより移動させる場合と比較してそれほど高くないので、簡易な手順で迅速に測定を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[出射光測定装置の構成]
まず、本発明の実施例に係る出射光測定装置100の構成について、図1を用いて説明する。出射光測定装置100は、光学ヘッド20と画像処理システム40とを備え、光ピックアップ10などから出射される光ビームb2の収差、例えば非点収差などを測定する装置である。
光ピックアップ10は、特定の波長のビームを出射するレーザダイオード1を有する。光ピックアップ10内に設けられた光学系は、レーザダイオード1が出射した光ビームの平行度や光軸角度などを調整し、ミラーにより光ビームを所定の経路に誘導する。そして、光ピックアップ10は、対物レンズ8により集光した光ビームb2を光学ヘッド20に対して出射する。なお、光ピックアップ10は、DVD(Digital Versatile Disc)やCD(Compact Disc)などの光ディスクに情報を記録する際又は情報を再生する際に、光ディスクの情報記録面上に光ビームを照射する装置であり、情報記録装置や情報再生装置などに搭載される。
光ピックアップ10が出射した光ビームb2は、対物レンズ21を介して光学ヘッド20の内部に入射する。詳細は後述するが、光学ヘッド20内では、光ビームb2を対物レンズ21により平行光にし、この平行光を集光レンズで集光してCCDカメラなどの撮像手段に照射する。そして、光レンズにより集光された光ビームのビームスポットをCCDカメラで撮像し、撮像したビームスポットの画像データS1を画像処理システム40に供給する。
画像処理システム40は、PC(パーソナルコンピュータ)41とモニタ42を有する。PC41は、光学ヘッド20から画像データS1を取得して、これをモニタ42に表示する。ユーザ(例えば、光ピックアップ10の検査を行う者)は、モニタ42に表示されたビームスポットの形状を目視し、PC41を操作することで光学ヘッド20内の集光レンズの位置を変化させることにより、光学ヘッド20内の光ビームのデフォーカスの度合いを調節することができる。この場合、PC41は、ユーザの操作に応じた制御信号S2を光学ヘッドに供給する。
なお、光学ヘッド20内の集光レンズ位置の調節は、PC41を操作して行うことに限定はされず、ユーザが直接光学ヘッド20を操作するように構成してもよい。
[光ピックアップの構成]
次に、光ピックアップ10の具体的な構成について説明する。図2は、光ピックアップ10の概略構成を示す斜視図である。
光ピックアップ10は、レーザダイオード1と、コリメータレンズ2と、ハーフミラー3及び4と、ミラー5と、マルチレンズ6と、受光素子7と、対物レンズ8と、アクチュエータ9と、ケーシング11と、を備える。
レーザダイオード1は、特定波長の光ビームb1を出射して、コリメータレンズ2に光ビームb1を入射させる。コリメータレンズ2は光ビームb1を平行光とする。コリメータレンズ2を通過した光ビームb1は、ハーフミラー3、4、及びミラー5によって所定の経路に誘導され、対物レンズ8に入射する。
対物レンズ8は、アクチュエータ9上に固定されており、入射した光ビームb1を集光し、光ビームb2として出射する。アクチュエータ9は、移動可能にケーシング11に配置されており、矢印9aで示すように対物レンズ8を光ディスクDの半径方向に移動させることができる。これにより、対物レンズ8から出射される光ビームb2のスポットを光ディスクDの目標トラック上に配置する、いわゆるトラッキングサーボを行うことが可能となる。
対物レンズ8から出射された光ビームb2は光ディスクDの情報記録面に照射される。このとき、光ディスクDにて反射された反射光b3は対物レンズ8に入射する。この反射光b3は、ミラー5にて反射されてハーフミラー4を通過し、マルチレンズ6に入射する。そして、反射光b3は、マルチレンズ6により集光されて受光素子7により受光される。これにより、光ディスクDに記録された情報を読み取ることが可能となる。
ここで、光ピックアップ10から出射される光ビームb2の非点収差について図3を用いて説明する。
例えば、対物レンズ8から出射される光ビームb2は非点収差を有し、焦点位置によってその形状(断面形状)が異なる。具体的には、光ビームb2の形状は、対物レンズ8側の焦点付近では符号50で示すような一方向に伸びた楕円となり、対物レンズ8から離れた側の焦点付近では符号52で示すような先の一方向と垂直方向に伸びた楕円となり、両焦点位置の概ね中間位置では符号51で示すような真円となる。光ビームb2の形状が真円となる位置53を「合焦点」と呼ぶ。また、上記の焦点位置間の距離Eを「非点隔差」と呼ぶ。なお、光ピックアップ10は、この非点隔差Eが概ね1μm以下であることが好ましい。
本実施例に係る出射光測定装置100は、光ピックアップ10からの出射光のCCDカメラ上における集光ポイントを変化させて(即ち、光ビームをデフォーカスさせて)ビームスポットの形状を撮影し、このビームスポットの形状に基づいて非点隔差Eを測定する。得られた非点隔差Eに基づいて光ピックアップ10の評価が行われる。
[光学ヘッドの構成]
以下では、本実施例に係る出射光測定装置100の光学ヘッド20の構成について説明する。図1に示す光学ヘッド20の説明を行う前に、まず同様の基本構成を有する光学ヘッド20aに基づいて、基本的な動作などを説明する。図4は、光学ヘッド20aの構成を示す図である。図4は、光学ヘッド20aの光軸方向に平行な面に沿った断面図を示す。なお、図1においては光学ヘッド20はその下方から光ピックアップ10の出射光を受光するが、図4に示す基本構成においては、理解を容易にするために、光学ヘッド20aの長さ方向に沿って光ピックアップの出射光が供給されるものとする。
光学ヘッド20aは、対物レンズ21と、対物レンズ保持部22と、集光レンズ23と、集光レンズ保持部24と、アクチュエータ25と、CCDカメラ26と、ケーシング27と、を備えている。
光ピックアップ10の対物レンズ8より出射された光ビームb2は、光学ヘッド20aの対物レンズ21に入射する。対物レンズ21は、対物レンズ保持部22に固定されており、対物レンズ保持部22はケーシング27に固定されている。即ち、対物レンズ22は移動不能な状態で光学ヘッド20a内に配置されている。対物レンズ21は平行光b4aを出射し、これを集光レンズ23に入射させる。
集光レンズ23は、平行光b4aに対して略垂直に配置され、集光レンズ保持部24に固定されている。集光レンズ保持部24は、アクチュエータ25により移動可能に保持されている。アクチュエータ25は、例えばモータとボールネジなどの機械式移動機構を備えて構成されており、矢印55で示す方向、即ち光軸方向に集光レンズ保持部24を移動させる。これにより、集光レンズ23を移動させて、平行光b4aのデフォーカスの度合いを変化させることができる。なお、アクチュエータ25は、PC41から供給される制御信号S2によって移動方向や移動量などが制御され、移動手段として機能する。
集光レンズ23は、平行光b4aを集光して、CCDカメラ26に光ビームb4bを照射してビームスポットを形成する。CCDカメラ26は、供給される光ビームb4bのビームスポットを撮像し、撮像したビームスポットの画像データS1をPC41に供給する。
ここで、本実施例の光学ヘッド20aにおいて、対物レンズ21ではなく集光レンズ23を移動させる理由について、図5を用いて説明する。
図5は、光学ヘッド20a内の対物レンズ21と集光レンズ23との関係を模式的に示した図であり、元の物体と対物レンズ21及び集光レンズ23によって作られる像との位置関係を示している。光軸上の位置57aにある物体Aの像A’は、対物レンズ21と集光レンズ23によって位置57bに現れる。対物レンズ21に入射する光は符号b4aaで示され、集光レンズ23から出射される光は符号b4baで示される。
この場合、対物レンズ21の焦点距離fin及び集光レンズ23の焦点距離foutにより規定される横倍率βはβ=−fout/fin=−A’/Aとなり、縦倍率αはα=βとなる。なお、図5の配置では、対物レンズ21の焦点距離finは、元の物体Aと対物レンズ21との間の距離に等しい。また、集光レンズ23の焦点距離foutは、対物レンズ21及び集光レンズ23によって作り出された像A’と集光レンズ23との間の距離に等しい。
次に、物体Aを対物レンズ21から離れる方向に距離Cだけ移動させたとする。即ち、物体Aと同一の物体Bを位置58aに配置する。この場合、対物レンズ21に入射される光は符号b4abで示され、集光レンズ23から出射される光は符号b4bbのようになり、物体Bの像B’は位置58bに作られる。このとき、像A’と像B’との距離Δ(即ち、位置57bと位置58bとの距離)は、Δ=Cα=Cβとなる。例えば、集光レンズ23の焦点距離foutが対物レンズ21の焦点距離finの50倍であるとき、即ち横倍率β=50(縦倍率α=2500)のとき、距離Δ=2500Cとなる。よって、作り出される像A’とB’の距離は、元の物体AとBの距離Cの2500倍の距離だけずれることになる。対物レンズ21を移動させることは、元の物体を移動することと等価であるので、対物レンズ21を距離Cだけ移動させることは、集光レンズ23を距離Δだけ移動させることと等しい。
図4に示す光学ヘッド20a内の対物レンズ21と集光レンズ23により構成される光学系において、入射する光ビームをデフォーカス状態を変えるためには、対物レンズ21と集光レンズ23のいずれか一方を移動させればよい。通常は、光学ヘッド20aの先端部から対物レンズ21までの距離F1は、集光レンズ23とCCDカメラ26との距離F2に比べて小さく構成されている。つまり、集光レンズ23の焦点距離は対物レンズ21の焦点距離よりかなり大きいので、図5の例と同様に、対物レンズ21をCだけ移動させることは、集光レンズ23をΔだけ移動させることと等価である。よって、光学ヘッド20aへ入射する光ビームを同じデフォーカス状態とするには、対物レンズ21を高い分解能で移動させるより、集光レンズ23をそれより低い分解能で移動させる方が容易である。
以上のような理由から、本実施例では、入射する光ビームをデフォーカス状態としてその形状を変化させるために、対物レンズ21ではなく集光レンズ23を移動させている。これにより、集光レンズ23を移動させる装置をアクチュエータ25などの簡易な装置にて構成することができる。対物レンズ21側を移動させる構成のように高価なピエゾ素子などを用いる必要がないので、出射光測定装置100を安価に構成することができる。
次に、本実施例に係る光学ヘッド20aを用いたビームスポット形状の測定例を図6を用いて具体的に説明する。
図6(a)は、集光レンズ23の移動方法を示している。PC41は、集光レンズ23が矢印60で示す方向に移動するようにアクチュエータ25を制御する。そして、集光レンズ23が符号K1、K2、K3、K4、K5で示す位置に達したときに、ビームスポットの形状をCCDカメラ26にて撮像する。これらの位置にて撮像された画像は、それぞれ図6(b)〜(f)で示すようにモニタ42に表示される。なお、上記の撮像する位置は等間隔である。
図6(b)、(c)、(d)、(e)、(f)は、それぞれ集光レンズ23を符号K1、K2、K3、K4、K5で示す位置に配置した場合にCCDカメラ26により撮像されたビームスポットSPa、SPb、SPc、SPd、SPe(以下、「ビームスポットSP」と記した場合は、これら全てを含むものとする)の形状を示している。なお、ビームスポットSPは、レーザパワーに応じて色が段階的に変化するようにモニタ42に表示される。図6(b)〜(f)では、ハッチングにて色の変化を大まかに示している。具体的には、図6(b)に示すように、ビームスポットSPaの中心にある符号61aで示す領域は最もレーザパワーが強く、符号61bで示す領域、符号61cで示す領域へと中心から外周側に離れるにつれてレーザパワーは弱くなっていく。位置K1に対応するビームスポットSPaは、一方向に伸びた楕円の形状を有しており、上記のレーザパワーの分布が広がっている。
図6(c)に示すように、位置K2に対応するビームスポットSPbも、同一の方向に伸びた楕円の形状を有しており、レーザパワーの分布が広がっている。但し、その長辺はビームスポットSPaよりも緩やかであり、レーザパワーの分布の広がり具合は小さい。図6(d)に示すように、位置K3に対応するビームスポットSPcは、真円の形状を有しており、最もレーザパワーが強い領域が占める割合が大きいことがわかる。即ち、ビームスポットSPcは、図3の合焦点の位置53に相当する。
図6(e)に示すように、位置K4に対応するビームスポットSPdは、ビームスポットSPbと概ね垂直な方向に伸びた楕円の形状を有しており、レーザパワーの分布が広がっている。また、図6(f)に示すように、位置K5に対応するビームスポットSPeは、ビームスポットSPaと概ね垂直方向に伸びた楕円の形状を有しており、レーザパワーの分布が広がっている。即ち、ビームスポットSPの形状及びレーザパワーの分布は、合焦点位置53を挟んで概ね線対称になっていることがわかる。図6(b)及び図6(f)に対応する位置K1及びK5がそれぞれ焦点であるとすると、非点隔差Eは図6(a)におけるK1とK5の距離に相当する。従って、アクチュエータ25の移動距離に基づいて位置K1〜K5の距離を算出することにより、非点隔差Eを求めることができる。このように、ビームスポットSPをモニタ42に表示させることにより、非点隔差Eを測定して光ピックアップ10を評価することが可能となる。
次に、図1に示す光学ヘッド20について説明する。
図7は、図1に示す光学ヘッド20の概略構成図を示す。図7は、光学ヘッド20の光軸方向に平行な面に沿った断面図を示す。なお、上記した光学ヘッド20aと同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明は省略する。
光学ヘッド20は、対物レンズ21が出射する平行光b4aをミラー28にて反射させて、集光レンズ23に入射させる点で光学ヘッド20aと異なる。これにより、光ピックアップ10を光学ヘッド20の下方に配置することが可能となり、測定環境の省スペース化が可能となる。
また、光学ヘッド20は、集光レンズ23から出射されたビームb4bを、更に対物レンズ30及び集光レンズ31に入射させている点で光学ヘッド20aと異なる。具体的には、集光レンズ23が出射したビームb4bを対物レンズ30に入射させ、対物レンズ30から出射された平行光b5aを集光レンズ31に入射させる。そして、集光レンズ31は、CCDカメラ26に光ビームb5bを供給する。対物レンズ21と集光レンズ23のみを通過してCCDカメラ26により撮像されるビームスポットは上下左右が逆転したものとなっているため、集光レンズ23から出射した光ビームを更に対物レンズ30と集光レンズ31を通過させることにより上下左右の方向を再度逆転させる。これにより、光ピックアップ10から出射した光ビームの移動方向と、CCDカメラ26により撮像されるビームスポットの移動方向とを一致させることができ、ユーザはモニタ42を目視しながら装置の調節を行いやすくなる。
なお、図7に示す光学ヘッド20では、説明の単純化のために光ビームの経路を直線的に配置しているが、実際には、複数のミラーなどを用いて、光ビームの経路を光学ヘッド20内で迂回させることができる。光学的に同一の構成であっても、光学ヘッド20に搭載される他の光学部品や移動機構などとの関係で、光ビームの経路を迂回させることにより、実際の光学ヘッドの長さを短くすることができ、光学ヘッドを小型化することが可能となる。
本発明の実施例に係る出射光測定装置の概略構成を示す図である。 光ピックアップの概略構成を示す斜視図である。 光ピックアップにて生じる非点収差を説明するための図である。 本発明の実施例に係る光学ヘッドの基本構成を示す図である。 光学ヘッド内の対物レンズと集光レンズによる光学系を模式的に示す図である。 モニタに表示されるビームスポット形状の具体例を示す図である。 図1に示す光学ヘッドの概略構成を示す図である。
符号の説明
1 レーザダイオード
10 光ピックアップ
20、20a 光学ヘッド
23、31 集光レンズ
25 アクチュエータ
40 画像処理システム
41 PC(パーソナルコンピュータ)
42 モニタ
100 出射光測定装置

Claims (6)

  1. 光ピックアップから出射される出射光の特性を測定する光ピックアップの出射光測定装置であって、
    前記光ピックアップからの出射光を平行光にして出射する対物レンズと、
    前記対物レンズが出射した平行光を集光し、所定位置にビームスポットを形成する集光レンズと、
    前記集光レンズを光軸方向に移動させる移動手段と、を備えることを特徴とする光ピックアップの出射光測定装置。
  2. 前記所定位置に配置され、前記集光レンズにより集光されたビームスポットを撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段が撮像したビームスポットの画像に基づいて、非点隔差を検出する検出手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップの出射光測定装置。
  3. 前記集光レンズが出射した光ビームが通過する複数のレンズをさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ピックアップの出射光測定装置。
  4. 前記移動手段は、機械式に前記集光レンズを移動させる移動機構であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光ピックアップの出射光測定装置。
  5. 前記対物レンズは固定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の出射光測定装置。
  6. 光ピックアップから出射される出射光の特性を測定する光ピックアップの出射光測定方法であって、
    前記光ピックアップからの出射光を対物レンズによって平行光にし、前記対物レンズが出射した平行光を集光レンズによって集光して撮像手段上にビームスポットを形成する集光工程と、
    前記集光レンズを光軸方向に移動させる移動工程と、
    前記集光レンズを移動させつつ前記撮像手段により撮像した前記ビームスポットの画像に基づいて、前記出射光の特性を測定する測定工程と、を備えることを特徴とする光ピックアップの出射光測定方法。
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