JP2009288076A - 収差測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 被検光学系を高精度に測定できる収差測定装置を提供する。
【解決手段】 被検光学系(SP)の収差を測定する検出手段(43)を備えた収差測定装置(100)は、被検光学系を照明する光源(11)と、被検光学系(SP)から射出した光を検出手段上に二次元に所定間隔で分布する複数の光束を形成する光束形成部(41)と、光束形成部を第1位置から所定間隔以下離れた第2位置へ移動させる駆動部(31,33)と、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 被検光学系(SP)の収差を測定する検出手段(43)を備えた収差測定装置(100)は、被検光学系を照明する光源(11)と、被検光学系(SP)から射出した光を検出手段上に二次元に所定間隔で分布する複数の光束を形成する光束形成部(41)と、光束形成部を第1位置から所定間隔以下離れた第2位置へ移動させる駆動部(31,33)と、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光学系あるいは光学素子の収差を測定するための装置に関し、特に収差特性を効果的に測定できるハルトマン方式又はシャックハルトマン方式の収差測定装置に関するものである。
光学系もしくは光学素子の結像性能を評価するための装置としては、ハルトマン方式又はシャックハルトマン方式などが使われている。特許文献1に示されるシャックハルトマン方式はレンズ又は反射鏡などの波面収差の測定で使用されている。シャックハルトマン方式は被検光学系で集光された光束をコリメータレンズで平行光とし、その平行光がマイクロレンズアレイに入射する。そしてマイクロレンズアレイと被検面とがほぼ共役に配置されると、マイクロレンズアレイの一つのレンズ範囲は被検面の一領域に対応する。マイクロレンズアレイを通して瞳分割された複数のスポット像は二次元フォトセンサ上で結像する。スポット像の位置は一般にスポット像の重心計測もしくはスポット像の相関関係を計算して求められる。二次元フォトセンサで検出した各々のスポット像の位置のズレから、被検光学系の収差量が算出される。
特開2003−121300号公報
しかし、マイクロレンズアレイに大きな波面収差を有する光束が入射すると、二次元フォトセンサ上に結像されるスポット像が大きく歪む。例えば、図6(A)は、波面収差がほとんど無い光束が複数に分割されて、二次元フォトセンサ上に結像されたスポット像SPAである。図6(B)は、波面収差の大きな光束が複数に分割されて二次元フォトセンサ上に結像されたスポット像SPBである。
図6(B)に示された個々のスポット像SPBはその形状が歪むことにより、そのスポット像SPBの重心位置が、分割された光束の波面の位置を正しく反映しないことがある。また、スポット像SPBの相関関係を計算する際にも、スポット像SPBの外形形状が異なってしまうため正しくスポット像SPBの位置が計測できなくなる。このため、スポット像SPBの重心を計測する方式又はスポット像の相関関係を計算する方式であっても、波面収差の測定精度を上げることができない。
そこで、本発明の目的は、被検光学系を精度良く測定できる収差測定装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、被検光学系の収差を測定する検出手段を備えた収差測定装置は、被検光学系を照明する光源と、被検光学系から射出した光を検出手段上に二次元に所定間隔で分布する複数の光束を形成する光束形成部と、光束形成部を第1位置から所定間隔以下離れた第2位置へ移動させる駆動部と、を備える。
この構成により、スポット像の外形形状が歪んでいた場合であっても歪んだ形状に関係無く波面収差を測定できるため、この収差測定装置は精度の良い収差測定が可能となる。
この構成により、スポット像の外形形状が歪んでいた場合であっても歪んだ形状に関係無く波面収差を測定できるため、この収差測定装置は精度の良い収差測定が可能となる。
光束形成部を移動させる前後でスポット像を検出することにより、スポット像の外形形状が歪んでいても、精度良い収差測定ができる収差測定装置を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1に実施形態1の第1収差測定装置100を示す。
図1に実施形態1の第1収差測定装置100を示す。
図1において、第1収差測定装置100は、測定光源11、光源用コンデンサーレンズ13、波長選択フィルター15及びピンホール板17を有している。
測定光源11は光源用コンデンサーレンズ13に向けて所定波長光を照射する。光源用コンデンサーレンズ13を透過した所定波長光は波長選択フィルター15に入射し、ピンホール板17の開口部17aで集光する。波長選択フィルター15は特定の波長の光、例えばd線(587nm)の波長を選択することができる波長フィルターである。ピンホール板17は例えば光学ガラスに開口部17aを除いてクロムを蒸着させた板である。つまり、測定光源11から発した光は、波長選択フィルター15により所望の単色光に変換され、ピンホール板17を通過して点光源となる。なお、測定光源11として指向性や単色性の高いレーザー、LED、LDなどを用いる場合には、光源用コンデンサーレンズ13及び波長選択フィルター15を配置しなくてもよい。
第1収差測定装置100は、コリメータレンズ21、コリメータレンズ23、及び波面センサ40を有している。波面センサ40はマイクロレンズアレイ41及びCCD等の二次元フォトセンサ43を含み、マイクロレンズアレイ41及びCCD等の二次元フォトセンサ43はフレーム45により互いに固定されている。平行光に対するマイクロレンズアレイ41の焦点面に二次元フォトセンサ43が配置されている。マイクロレンズアレイ41の個々のレンズレットILに対して、二次元フォトセンサ43はそのレンズレットILの直径方向に10画素から50画素が配置されている。このため、二次元フォトセンサ43は、マイクロレンズアレイ41によるスポット像の各々の光量分布を検出することができる。
波面センサ40はXYステージ31に載置されて光軸(図1中においてZ方向)に交差する方向(図1中においてXY方向)に移動することができる。さらに、第1収差測定装置100は、収差を測定するコンピュータCP及びXYステージ31を移動させる直線駆動部33を有している。XYステージ31はステッピングモータ又はピエゾとリニアガイドとからなるステージであり、10μm程度で位置制御できるものであれば適用できる。
なお、一般に波面センサ40はマイクロレンズアレイ41と二次元フォトセンサ43とが一体化されて市販されているものが多いので、本実施形態では波面センサ40をXYステージ31に載置して移動させている。しかし、マイクロレンズアレイ41と二次元フォトセンサ43とが一体化していないのであれば、マイクロレンズアレイ41のみをXYステージ31に載置して移動させてもよい。
第1収差測定装置100は、コリメータレンズ21とコリメータレンズ23との間に検査対象である被検レンズSPを設置する。なお、被検レンズSPの射出側がアフォーカル系であればコリメータレンズ23は不要となる。
図1の上段の被検レンズSPは、被検レンズSPの光軸の波面収差を測定する図であり、被検レンズSPの軸外すなわち、ある画角における波面収差の測定であれば、図1の下段に描かれているように、被検レンズSPを光軸から傾ける。そして被検レンズSPの所定波長における集光点位置FFがコリメータレンズ23の焦点位置にほぼ合致するように、被検レンズSPを光軸方向に平行移動させて測定する。なお、被検レンズSPの焦点面FPと第一収差測定装置100の光軸との交点を「集光点位置」とする。この「集光点位置」は被検レンズSPを光軸から傾けていない場合、被検レンズSPの焦点位置と一致する。
図2は、第1収差測定装置100によって波面収差を計測するフローチャートである。このフローチャートに従って第1収差測定装置100の動作について説明する。
ステップS11において、被検レンズSPを第1収差測定装置100に配置する。光軸から離れたある画角の波面収差の測定であれば、被検レンズSPを傾けて配置する。
ステップS12において、測定光源11を点灯する。測定光源11を点灯することにより被検レンズSPに入射する。被検レンズSPの集光点位置FFが把握できる。
ステップS11において、被検レンズSPを第1収差測定装置100に配置する。光軸から離れたある画角の波面収差の測定であれば、被検レンズSPを傾けて配置する。
ステップS12において、測定光源11を点灯する。測定光源11を点灯することにより被検レンズSPに入射する。被検レンズSPの集光点位置FFが把握できる。
ステップS13において、被検レンズSPの集光点位置FFをコリメータレンズ23の焦点位置に合致させる。これにより被検レンズSPからの射出光は焦点面FPで収斂した後拡大してコリメータレンズ23に入射する。コリメータレンズ23を通過した光は小口径の平行光となり波面センサ40に入射する。
ステップS14において、波面センサ40は基準位置(X1,Y1)に配置されている。波面センサ40に入射した光は、マイクロレンズアレイ41にて多数の光束に分割されて二次元フォトセンサ43上で結像する。二次元フォトセンサ43はマイクロレンズアレイ41によって生成されたスポット像SP(図3を参照)の各々の光量分布V(x1,y1)を検出する。
ステップS15では、直線駆動部33はXYステージ31を移動させ、波面センサ40を基準位置(X1,Y1)からX方向に移動させる。この移動した位置(X2,Y1)に配置された波面センサ40の二次元フォトセンサ43は、マイクロレンズアレイ41によって生成されたスポット像SPの各々の光量分布V(x2,y1)を検出する。
ステップS16では、直線駆動部33はXYステージ31を移動させ、波面センサ40を基準位置(X1,Y1)からY方向に移動させる。この移動した位置(X1,Y2)に配置された波面センサ40の二次元フォトセンサ43は、マイクロレンズアレイ41によって生成されたスポット像SPの各々の光量分布V(x1,y2)を検出する。
ステップS17において、コンピュータCPは、位置(X1,Y1)における光量分布V(x1,y1)と位置(X2,Y1)における光量分布V(x2,y1)とのX差分を計算する。
ステップS18において、コンピュータCPは、位置(X1,Y1)における光量分布V(x1,y1)と位置(X1,Y2)における光量分布V(x1,y2)とのY差分を計算する。
ステップS19において、コンピュータCPは、X差分及びY差分に基づいて波面収差を計算する。ステップS17からS19における波面収差の計算に付いては後述する。
ステップS18において、コンピュータCPは、位置(X1,Y1)における光量分布V(x1,y1)と位置(X1,Y2)における光量分布V(x1,y2)とのY差分を計算する。
ステップS19において、コンピュータCPは、X差分及びY差分に基づいて波面収差を計算する。ステップS17からS19における波面収差の計算に付いては後述する。
図3は、実施形態1の第1収差測定装置100の波面センサ40の拡大概念図である。(A)は図2のステップS14で説明した状態を示した図であり、波面センサ40が基準位置(X1,Y1)に配置されている。その右側の図は二次元フォトセンサ43のY方向の出力V(x1、y1)を示した図である。(B)は図2のステップS16で説明した状態を示した図であり、波面センサ40が位置(X1,Y2)に配置されている。その右側の図は二次元フォトセンサ43のY方向の出力V(x1、y2)を示した図である。
理想的な被検レンズであればマイクロレンズアレイ41に平行な波面のそろった光(平面波)が入射する。空間的に波面のそろった理想的な平面波であるときは、マイクロレンズアレイ41を通った光は個々のレンズレットIL(k=1〜n)で同じように集光され,二次元フォトセンサ43上には等間隔に並んだスポット像が現れる(図6(A)を参照)。しかし、図3(A)及び(B)に示されるように、被検レンズSPを通過した光が歪んだ波面WFAであったとすると、個々のレンズレットILの位置における波面に応じた角度でばらばらに集光される。このため、二次元フォトセンサ43上のスポット像SPk(k=1〜n)は等間隔にならず、さらに各スポット像SPk(k=1〜n)の形状はいろいろ異なってしまう。各スポット像SPk(k=1〜n)の形状が異なってしまっているため、それらの出力の重心が各スポット像SPk(k=1〜n)の正しい位置を示していない。
基準位置(X1,Y1)において、二次元フォトセンサ43は図3(A)の右側に示される出力V(x1、y1)を出力する。そして、駆動部33はXYステージ31をY方向に移動させ、図3(B)の矢印に示された状態に波面センサ40を移動させる。このXYステージ31の移動量は、マイクロレンズアレイ41の1つのレンズレットILの直径より小さい距離である。例えばレンズレットILの直径の1/2、1/4又は3/4などの距離である。この位置(X1,Y2)において二次元フォトセンサ43は図3(B)の右側に示される出力V(x1、y2)を出力する。この基準位置(X1,Y1)における出力V(x1、y1)と位置(X1,Y2)における出力V(x1、y2)との差分を求めることで、各スポット像SPk(k=1〜n)の形状が大きく歪んでいても正確な波面WFAを計測することができる。この波面の計測に関して図4を使って説明する。
図4は、マイクロレンズアレイ41の1つのレンズレットILkと、そのレンズレットILkによる二次元フォトセンサ43の出力を示した図である。また、実線のレンズレットILkとスポット像SPkは基準位置(X1、Y1)に配置されていることを示し、点線のレンズレットILkとスポット像SPkはY方向にレンズレットILの直径の約3/4移動した位置(X1、Y2)に配置されていることを示している。被検レンズSPは固定したままであるので被検レンズSPの波面WFAは同じ状態である。
また、コンピュータCPは、差分演算手段91、波面収差演算手段93、基準波面決定手段95及び記憶手段97を有している。
基準位置(X1、Y1)のレンズレットILkに入射する光は、その波面WFAが傾き(dz/dy1)を有している。レンズレットILkに入射した光のスポット像SPkは、二次元フォトセンサ43で電気信号に変換され出力V(x1、y1)として二次元フォトセンサ43からコンピュータCPの記憶手段97に送られて記憶される。直線駆動部33はXYステージ31を移動させ、レンズレットILが位置(X1、Y2)に移動する。位置(X1、Y2)のレンズレットILkに入射する光は、その波面WFAが傾き(dz/dy2)を有している。レンズレットILkに入射した光のスポット像SPkは、出力V(x1、y2)として二次元フォトセンサ43からコンピュータCPの記憶手段97に送られて記憶される。
差分演算手段91は、記憶手段97に記憶された出力V(x1、y1)と出力V(x1、y2)との差分を計算する。移動前後のスポット像SPkが大きく歪んでいても、差分することにより、歪みによる出力成分は相殺されてしまい、差分は波面WFAの傾き(dz/dy1)と傾き(dz/dy2)との傾き差を示すことになる。すなわち、レンズレットILkはレンズレットILkの直径より小さい距離しか移動していないため、移動前後のスポット像SPkの歪みはほとんど同じである。このため、差分はレンズレットILkが移動前後における傾き差を示している。
図4では、Y方向の移動についてしか描かれていないが、レンズレットILkのX方向の移動に対しても同じように、差分演算手段91は、記憶手段97に記憶された出力V(x1、y1)と出力V(x2、y1)との差分を計算する。
波面収差演算手段93は、差分演算手段91で演算された差分を隣同士で連結する。すなわち、波面収差演算手段93は、移動前後のすべてのスポット像SPk(k=1〜n)に関して、波面WFAの傾き(dz/dy1)と傾き(dz/dy2)との傾き差を連結させる。このようにして、波面収差演算手段93は、波面WFAの収差を演算することができる。
なお、波面収差演算手段93は、波面WFAの傾き(dz/dy1)と傾き(dz/dy2)との傾き差を連結しているため、厳密には実際の波面WFAの収差と一致しないことがある。例えば図4中の波面WFA”は、X軸を中心として波面WFAを回転させたものである。波面WFA”
の傾き(dz”/dy1)と傾き(dz”/dy2)との傾き差は、波面WFAの傾き(dz/dy1)と傾き(dz/dy2)との傾き差と一致する。このことから理解されるように、波面収差演算手段93が演算した波面WFAの収差は、厳密には実際の波面WFAの収差と一致しないことがある。
の傾き(dz”/dy1)と傾き(dz”/dy2)との傾き差は、波面WFAの傾き(dz/dy1)と傾き(dz/dy2)との傾き差と一致する。このことから理解されるように、波面収差演算手段93が演算した波面WFAの収差は、厳密には実際の波面WFAの収差と一致しないことがある。
このため、基準波面決定手段95は、波面WFA全体の基準を決定する。一般に被検レンズSPの光軸上では波面が光軸に対して直交していることが多い。したがって、基準波面決定手段95は、被検レンズSPの光軸の位置において波面WFAの傾き(dz/dy)が0とする。これにより、波面収差演算手段93は波面WFAの収差を再演算することによって被検レンズSPの波面WFAの収差を求めることができる。
なお、基準波面決定手段95は、必ずしも波面WFAの傾きの基準を決定しなくてもよい。波面収差測定において、被検レンズSPの波面WFAの傾き(dz/dy1)と傾き(dz/dy2)との傾き差が0、つまり波面収差が乱れていないことが確認できれば足りることが多いからである。
以上説明したように、本実施形態1によれば、カメラ用レンズなどに対して高精度に波面収差を測定することが可能となる。
<実施形態2>
図5は実施形態2の第2収差測定装置120の図である。図5において、実施形態1の第1収差測定装置100と同じ部材には同じ符号を付している。
図5は実施形態2の第2収差測定装置120の図である。図5において、実施形態1の第1収差測定装置100と同じ部材には同じ符号を付している。
図5の第2収差測定装置120は、測定光源11、光源用コンデンサーレンズ13、波長選択フィルター15及びピンホール板17を有している。また、第2収差測定装置120は、コリメータレンズ21、その隣に配置されたビームスプリッタ51、コンデンサーレンズ52及び反射鏡53を有している。また、第2収差測定装置120は、コンデンサーレンズ55、コリメータレンズ23及び波面センサ40を備えている。波面センサ40はマイクロレンズアレイ41及びCCD等の二次元フォトセンサ43を含み、マイクロレンズアレイ41及びCCD等の二次元フォトセンサ43はフレーム45により互いに固定されている。第2収差測定装置120は、XYステージ31、直線駆動部33及びコンピュータCPを備えている。
ピンホール板17を通過した点光源は、コリメータレンズ21により必要な口径を有する平行光となりビームスプリッタ51に入射する。ビームスプリッタ51を通過した平行光はコンデンサーレンズ52で収斂されて被検レンズSPの焦点面FPで集光し、その後拡大して被検レンズSPに入射し、被検レンズSPから出射される。無限遠の被検レンズSPの波面収差測定であれば反射鏡53は平面鏡とし、有限の被検レンズSPであれば、反射鏡M1は凹面鏡とする。反射鏡52で反射された光は、被検レンズSPを再び透過し、焦点面FPで一旦集光してから拡大し、コンデンサーレンズ52で平行光になる。
コンデンサーレンズ52からの平行光は、ビームスプリッタ51で反射され、コンデンサーレンズ55で集光される。そして再び集光光は拡大し、コリメータレンズ23で平行光となる。そしてコリメータレンズ23を通過した光は小口径の平行光となり、マイクロレンズアレイ41にて多数のスポット像SPが二次元フォトセンサ43に結像し、二次元フォトセンサ43はスポット像SPの光量分布を検出する。
基準位置(X1,Y1)において、二次元フォトセンサ43がスポット像SPの各々の光量分布V(x1,y1)を検出した後、直線駆動部33が波面センサ40をY方向に移動させる。そして、二次元フォトセンサ43が基準位置(X1,Y2)において、二次元フォトセンサ43がスポット像SPの各々の光量分布V(x1,y2)を検出する。この位置(X1,Y2)において二次元フォトセンサ43は出力V(x1、y2)を出力する。この基準位置(X1,Y1)における出力V(x1、y1)と位置(X1,Y2)における出力V(x1、y2)との差分を求めることで、図4で説明したとおり、正確な波面WFAを計測することができる。
なお、実施形態2の第2収差測定装置120において被検レンズSPは屈折レンズであった。しかし、被検レンズSPの代わりに被検ミラーSP’であってもよい。すなわち、図5において、被検レンズSP及び反射鏡53を取り外し、その代わりに被検ミラーSP’を配置させれば被検ミラーSP’の波面収差WFAを正確に求めることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
例えば、実施形態1又は実施形態2の収差測定装置はマイクロレンズアレイ41を使用したシャックハルトマン方式を説明した。しかし、マイクロレンズアレイ41の代わりに二次元に配列した複数の開口を有するマスクを使用したハルトマン方式の収差測定装置にも適用できる。さらに二次元に配列した複数の開口を有するマスクに位相シフターを取り付けた位相シフトマスクを使用したハルトマン方式の収差測定装置にも適用できる。
例えば、実施形態1又は実施形態2の収差測定装置はマイクロレンズアレイ41を使用したシャックハルトマン方式を説明した。しかし、マイクロレンズアレイ41の代わりに二次元に配列した複数の開口を有するマスクを使用したハルトマン方式の収差測定装置にも適用できる。さらに二次元に配列した複数の開口を有するマスクに位相シフターを取り付けた位相シフトマスクを使用したハルトマン方式の収差測定装置にも適用できる。
また、実施形態1又は実施形態2の収差測定装置は波面センサ40をXYステージ31に載置して直進駆動部33でXY方向に移動させた。しかし、波面収差WFAは、波面センサ40を0度方向、120度方向及び240度方向に移動させても求めることができる。また波面収差WFAは、XY平面にて波面センサ40を回転させても求めることができる。
11 … 測定光源
13 … 光源用コンデンサーレンズ
15 … 波長選択フィルター
17 … ピンホール板
19 … ターレット板
21 … コリメータレンズ
23 … コリメータレンズ
31 … XYステージ
33 … 直線駆動部
41 … マイクロレンズアレイ
43 … 二次元フォトセンサ
51 … ビームスプリッタ、
52 … コンデンサーレンズ
53 … 反射鏡
55 … コンデンサーレンズ、
100 … 第1収差測定装置
120 … 第2収差測定装置
CP … コンピュータ
FF … 焦光点位置
FP … 焦点面
SP … 被検光学系(被検レンズ)、SP’… 被検光学系(被検ミラー)
13 … 光源用コンデンサーレンズ
15 … 波長選択フィルター
17 … ピンホール板
19 … ターレット板
21 … コリメータレンズ
23 … コリメータレンズ
31 … XYステージ
33 … 直線駆動部
41 … マイクロレンズアレイ
43 … 二次元フォトセンサ
51 … ビームスプリッタ、
52 … コンデンサーレンズ
53 … 反射鏡
55 … コンデンサーレンズ、
100 … 第1収差測定装置
120 … 第2収差測定装置
CP … コンピュータ
FF … 焦光点位置
FP … 焦点面
SP … 被検光学系(被検レンズ)、SP’… 被検光学系(被検ミラー)
Claims (8)
- 被検光学系の収差を測定する検出手段を備えた収差測定装置において、
被検光学系を照明する光源と、
前記被検光学系から射出した光を前記検出手段上に二次元に所定間隔で分布する複数の光束を形成する光束形成部と、
前記光束形成部を第1位置から前記所定間隔以下離れた第2位置へ移動させる駆動部と、
を備えることを特徴とする収差測定装置。 - 前記駆動部は、前記光束形成部を少なくとも二次元方向に移動させることを特徴とする請求項1に記載の収差測定装置。
- 前記駆動部は、前記光束形成部及び前記検出手段を移動させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の収差測定装置。
- 前記検出手段は二次元に配列された複数の画素を有し、1つの前記光束に対して複数の前記画素が配置されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の収差測定装置。
- 前記第1位置において前記検出手段が検出した前記光束の信号と前記第2位置において前記検出手段が検出した前記光束の信号との差分信号を得る差分演算手段と、
前記差分演算手段で得られた差分信号に基づいて波面収差を演算する波面収差演算手段と、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の収差測定装置。 - 前記第1位置又は第2位置において前記検出手段が検出した前記光束の信号に基づいて、基準となる基準波面を決定する基準波面決定手段を備え、
前記波面収差演算手段は、前記基準波面を考慮して波面収差を演算することを特徴とする請求項5に記載の収差測定装置。 - 前記被検光学系と前記検出手段との間に、前記被検光学系から射出した光を平行光とするコリメータレンズを備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の収差測定装置。
- 前記光束形成部は、開口部を有するマスク、マイクロレンズアレイ、又は開口部を有する位相シフトマスクを含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の収差測定装置。
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JP (1) | JP2009288076A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015102539A (ja) * | 2013-11-28 | 2015-06-04 | キヤノン株式会社 | 被検光学素子の光学性能の測定装置およびその制御装置 |
JP6896150B1 (ja) * | 2019-09-13 | 2021-06-30 | 三菱電機株式会社 | 波面計測装置及び波面計測方法 |
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2008
- 2008-05-29 JP JP2008140958A patent/JP2009288076A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015102539A (ja) * | 2013-11-28 | 2015-06-04 | キヤノン株式会社 | 被検光学素子の光学性能の測定装置およびその制御装置 |
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