JP2006023407A - 感光性積層体の製造装置及び製造方法 - Google Patents

感光性積層体の製造装置及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長期間に渡り安定した状態でむらのない転写処理を継続し、高い稼働率を確保してコストダウンに貢献することのできる感光性積層体製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】ガラス基板14に対して感光性シートフイルム12を圧着するための圧着ローラ64a、64bの外周部に被覆されるゴム層65a、65bのうち、少なくとも感光性シートフイルム12に接するゴム層65aの感光性シートフイルム12に対する静止摩擦係数を、0.1〜0.7の範囲に設定することにより、ゴム層65aと感光性シートフイルム12との間で適度な滑りが発生し、それによって、感光性シートフイルム12を安定して搬送し、濃淡むらのないカラーフィルタ基板を製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、支持体上に設けられた感光材料層を圧着ローラを用いて基板に圧着させて感光性積層体を製造する製造装置及び製造方法に関する。
例えば、感光性積層体製造装置を用いて、透光性ベースフイルム(支持体)に塗布された感光性顔料分散液(感光材料層)をガラス基板や樹脂基板に貼付し、あるいは、転写溶融することで感光性積層体が製造されている(特許文献1、2参照)。感光材料層が転写されたガラス基板等の感光性積層体は、支持体が剥離された後、フォトリソグラフィ法により露光・現像され、次いで、同様の処理が異なる色の感光材料層毎に行われることにより、液晶パネルやPDPパネル用のカラーフィルタ基板が製造される。なお、感光性積層体製造装置は、例えば、導電性の感光材料層を用いて配線回路を基板上に形成してなるプリント基板の製造にも適用することができる。
図6は、感光性積層体製造装置の概略構成を示す。この装置では、一対の圧着ローラ2a、2b間に、ガラス基板4と感光性シートフイルム6とが供給される。感光性シートフイルム6は、所定温度に加熱された圧着ローラ2aによって加熱されることで、支持体に塗布されている感光材料層が溶融し、圧着ローラ2a、2bの加圧力によりガラス基板4に転写される。
特開2002−148794号公報 特開平8−160215号公報
ここで、ガラス基板4と感光性シートフイルム6とを圧着する際、これらの間に気泡が混入し、あるいは、感光性シートフイルム6に皺が発生すると、高品質なカラーフィルタ基板を製造することができなくなってしまう。そのため、圧着ローラ2a、2bにより適度な加圧力をガラス基板4及び感光性シートフイルム6に付与するとともに、感光性シートフイルム6をたるみが生じない適度な張力で引張して製造が行われる。
ところで、感光性積層体製造装置では、通常、ガラス基板4を損傷することなく、且つ、気泡や皺を発生させることなく感光性シートフイルム6をガラス基板の凹凸面に追従させて圧着させるとともに、これらを滑ることなく一定速度で搬送させるため、圧着ローラ2a、2bの表面にゴム層3a、3bを設けている。この場合、ガラス基板4に対する感光材料層の転写処理を繰り返すと、図7の概念図に示すように、ガラス基板4に転写された感光材料層に濃淡むらである筋むら8が出現し、品質の低下する事態が生じることがある。
筋むら8が出現する理由としては、例えば、以下のことが推定される。すなわち、図8に示すように、圧着ローラ2a、2bがガラス基板4及び感光性シートフイルム6を加圧すると、ゴム層3a、3bが変形し、いわゆる、バルジ部5a、5bが発生する。このバルジ部5a、5bにおいては、局部的ではあるが、圧着ローラ2a、2bのゴム層3a、3bを加えた実質半径(R2とする。)がバルジ部5a、5bのない部分の実質半径(R1とする。R1<R2)よりも大きくなる。そのため、周速が速くなり、バルジ部5aの部分では、実質半径R2の部分の感光性シートフイルム6が直前の実質半径R1の感光材料層6を引っ張ることが考えられる。
この場合、バルジ部5a、5bのゴム層3a、3bの表面が新しく、あるいは、清掃や研磨処理後であって摩擦係数が大きいときには、転写されるまでの間にゴム層3aに当接する感光性シートフイルム6が伸ばされながら搬送され、その表面の感光材料層がガラス基板4に転写される。なお、感光性シートフイルム6が圧着ローラ2aによって加熱されていると、圧着ローラ2aのゴム層3aに接触している感光性シートフイルム6が軟化するため、さらに伸ばされ易くなる。
しかしながら、転写処理が繰り返されることで、ゴム層3a、3bの表面が劣化し、あるいは、感光性シートフイルム6の支持体から塗布膜の組成物の一部がゴム層3aに付着して汚れると、摩擦係数が低下することがある。このとき、実質半径R1の部分の感光性シートフイルム6が実質半径R2の部分の感光性シートフイルム6によって引っ張られることにより、感光性シートフイルム6とゴム層3aとの間で微小な断続的スリップ現象、いわゆる、スティックスリップ現象が発生し、この現象に起因して、感光材料層に筋むら8が出現するものと考えられる。
なお、ゴム層3aの摩擦係数がさらに低下すると、実質半径R1の部分において、感光性シートフイルム6が常時スリップする状態となって感光性シートフイルム6の搬送速度の変動が小さくなり、筋むら8が出現することがなくなる。
このような筋むら8の出現を抑制するための対策としては、例えば、圧着ローラ2a、2bに装着されたゴム層3a、3bを定期的に交換して安定した状態のゴム層3a、3bを確保し、あるいは、ゴム層3a、3bの表面を定期的に清掃、あるいは、研磨することにより、感光性シートフイルム6に対するゴム層3a、3bの摩擦係数を所定範囲内に維持することが考えられる。
しかしながら、このような作業は非常に煩雑であるため、稼働率の低下を来すととともに、コストアップに繋がるという問題がある。また、どの程度の使用頻度でゴム層3a、3bのメンテナンスを行えばよいかを判断することが極めて困難であり、判断を誤って不良品を出荷してしまうことが懸念される。
本発明は、前記の不具合を解消するためになされたものであり、長期間に渡り安定した状態でむらのない転写処理を継続し、高い稼働率を確保してコストダウンに貢献することのできる感光性積層体の製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明の感光性積層体の製造装置及び製造方法では、感光材料層を支持する支持体に対する圧着ローラの静止摩擦係数を0.1〜0.7の範囲に設定し、圧着ローラを回転させて支持体を介して感光材料層を基板に圧着させることにより、圧着ローラと支持体との間で適度な滑りを発生させ、支持体及び基板を長期間安定した状態で搬送し、感光材料層をむらのない状態で基板に転写することができる。
この場合、圧着ローラの表面にゴム層を形成し、このゴム層のJIS K 6253タイプA(ISO 7619タイプA)での硬度を30〜90度に設定すると好適である。ゴム層の硬度が30度以上であれば、ゴム層が変形しても、安定した状態で感光材料層を基板に転写することができる。また、ゴム層の硬度が90度を越えると、基板の損傷や、基板の凹凸面に対する感光材料層の転写性が劣化するため、好ましくない。
圧着ローラは、80〜150℃の範囲で加熱されることにより、感光材料層を溶融して基板に転写する。圧着ローラの温度が80℃よりも低いと、感光材料層が十分に溶融しないため、転写が好適に行われないおそれがある。また、圧着ローラの温度が150℃よりも高いと、感光材料層が過剰に溶融し、あるいは、支持体も熱変形してしまうおそれがある。
感光材料層は、圧着ローラにより80〜150℃の範囲で加熱されたとき、30〜30000Pa・sの範囲の粘度特性を示す熱可塑性感光樹脂層とすると好適である。粘度特性が30〜30000Pa・sの範囲を超えると、感光材料層が基板に対して良好に転写されない場合がある。
圧着ローラにより付与される圧力は、圧着ローラの軸線方向に対する線圧として30〜300N/cmの範囲に設定すると好適である。この圧力が30〜300N/cmの範囲を越えると、感光材料層が基板に対して良好に転写されない場合がある。
本発明の感光性積層体の製造装置及び製造方法では、長期間に渡り安定した状態で感光材料層を基板にむらなく転写することができる。この結果、圧着ローラのメンテナンス等の作業頻度が著しく低くなり、装置の稼働率を向上させてコストダウンに貢献することができる。
図1は、本実施形態の感光性積層体製造装置10の概略構成を示す。感光性積層体製造装置10には、図2に示す積層構造からなる感光性シートフイルム12とガラス基板14とが供給され、図3に示すように、これらが加熱圧着されることで液晶パネルやPDPパネル用のカラーフィルタ基板が製造される。
感光性シートフイルム12は、ベースフイルム16(支持体)と、所定の色に着色された感光性樹脂層18(感光材料層)と、保護フイルム20とを積層して構成される。ベースフイルム16は、PET(ポリエチレンテレフタレート)を素材とし、その外表面に帯電防止剤を含むアクリル系下塗剤が塗布されている。感光性樹脂層18は、後述する圧着ローラにより80〜150℃の範囲で加熱溶融されたとき、30〜30000Pa・s(=300〜300000ポアズ)の範囲の粘度特性を示す熱可塑性フイルムである。なお、感光性シートフイルム12には、後述する丸刃により所定間隔でハーフカット部27a、27bが形成される。
感光性積層体製造装置10には、上流側から、感光性シートフイルム12を供給するフイルムロール22と、供給された感光性シートフイルム12の保護フイルム20及び感光性樹脂層18の所定部位を、ベースフイルム16を残して切断することでハーフカット部27a、27bを形成する加工機構26とが配設される。
加工機構26は、感光性シートフイルム12の幅方向に走行する丸刃24を有し、図2、図3に示すように、保護フイルム20aが除去されてガラス基板14に感光性樹脂層18が転写される長さLの範囲と、ガラス基板14間に残存させる保護フイルム20bの幅Mの範囲とに対応した間隔で、保護フイルム20及び感光性樹脂層18にハーフカット部27a、27bを形成する。なお、感光性樹脂層18は、ガラス基板14の端部から所定の隙間δだけシフトさせた位置よりガラス基板14に転写されるものとする。
加工機構26の下流側には、保護フイルム20bを介して隣接する保護フイルム20aに両端部が接着する一方、中間部が保護フイルム20bに対して非接着状態に形成された図示しないラベルを吸着する吸着パッド32を有し、このラベルを保護フイルム20aに接着させるラベル接着機構34が配設される。
ラベル接着機構34のさらに下流側には、感光性シートフイルム12をタクト送りから連続送りに変更するためのリザーバ機構36と、感光性シートフイルム12から保護フイルム20aを剥離させる剥離機構38と、感光性シートフイルム12に対して所定のテンションを付与するテンション制御機構40と、加工機構26により感光性シートフイルム12に形成されたハーフカット部27a、27bを検出する検出機構42と、感光性シートフイルム12の感光性樹脂層18をガラス基板14に対して加熱圧着させる圧着機構44とが順に配設される。
リザーバ機構36は、上流側の感光性シートフイルム12のタクト搬送と、下流側の感光性シートフイルム12の連続搬送との速度差を吸収するため、上下に揺動自在なローラ46を有する。剥離機構38は、感光性シートフイルム12のテンション変動を低減するサクションドラム48を有し、サクションドラム48の近傍に剥離ローラ50が配置される。この剥離ローラ50を介して感光性シートフイルム12から保護フイルム20aが連続的に剥離され、巻き取り部52に巻き取られる。テンション制御機構40は、シリンダ54を備え、このシリンダ54の駆動作用下にテンションダンサ56が揺動変位することで、感光性シートフイルム12のテンションが調整可能である。
検出機構42は、テンション制御機構40と圧着機構44との間に配設され、感光性シートフイルム12を保護フイルム20側に湾曲させるフイルム湾曲ローラ58と、フイルム湾曲ローラ58に対向し、感光性シートフイルム12に形成したハーフカット部27a、27bを検出する検出部60とを備える。
検出機構42の下流側に配設される圧着機構44は、基板搬送機構62から供給されるガラス基板14の上面部に対して感光性シートフイルム12の感光性樹脂層18を加熱圧着させるための圧着ローラ64a、64bを備える。なお、ガラス基板14を供給する基板搬送機構62は、ガラス基板14を挟持するように配設される基板加熱部66と、ガラス基板14を搬送する搬送部68とを有する。
圧着機構44を構成する圧着ローラ64a、64bは、感光性シートフイルム12及びガラス基板14を30〜300N/cmの範囲の線圧で圧着させ、80〜150℃の範囲で加熱する加熱ローラであり、その外周部には、ゴム層65a、65bが形成されている。圧着ローラ64a、64bには、バックアップローラ70a、70bが摺接する。下部に配設されるバックアップローラ70bは、加圧シリンダ72により上部のバックアップローラ70a側に押圧される。
圧着ローラ64a、64bは、上部の圧着ローラ64aが駆動側、下部の圧着ローラ64bが従動側として構成される。なお、駆動側は、感光性シートフイルム12と接する側とすることが望ましいが、圧着ローラ64a及び64bの両方を回転駆動させてもよい。圧着ローラ64a、64bは、感光性シートフイルム12及びガラス基板14を圧着させた状態で1.0〜10m/分の速度で搬送する。
ゴム層65a、65bは、JIS K 6253タイプA(ISO 7619タイプA)での硬度が30〜90度の耐熱性ゴム、例えば、シリコーンゴム、CR(クロロプレンゴム)、IIR(ブチルゴム)、EPDM(エチレンプロピレンゴム)、CSM(クロロスルホン化ポリエチレンゴム)、フッ素ゴム等からなり、感光性シートフイルム12のベースフイルム16に対する静止摩擦係数を0.1〜0.7の範囲に設定すべく、表面に低摩擦化処理が施されている。
この場合、ゴム層65a、65bの低摩擦化処理としては、例えば、表面コーティング処理、含浸処理、チューブ掛け、表面研磨処理等を挙げることができる。
表面コーティング処理とは、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン:米国デュポン社登録商標)系、PFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー)系、FEP(フッ化エチレンプロピレンテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)系、ETFE(エチレンテトラフルオロエチレン共重合体)系、ECTFE(エチレンクロロトリフルオロエチレン共重合体)系、エポキシ変性系、フッ素系等の低摩擦性の塗料をゴム層65a、65bの表面に塗布して加熱焼き付ける処理である。
含浸処理とは、ゴム層65a、65bを膨潤化し、分子間に上記表面コーティング処理で使用するような低摩擦性材料を含浸させる処理である。
チューブ掛けとは、滑り性のあるPTFE系や他の樹脂からなるチューブを圧着ローラ64a、64bのゴム層65a、65bに直接被覆させる処理であり、チューブを熱収縮させ、あるいは、接着剤を使用することで圧着ローラ64a、64bに固定することができる。
なお、これらの処理は、少なくとも感光性シートフイルム12に接する圧着ローラ64aに施されていればよく、必ずしも圧着ローラ64a、64bの両方に施す必要はない。
圧着機構44の下流側には、運転開始時において感光性シートフイルム12の先端部を切断する先端切断機構74と、ガラス基板14間の感光性シートフイルム12を切断する基板間切断機構76とが配設される。また、圧着ローラ64a、64bと先端切断機構74との間には、運転開始時において感光性シートフイルム12を引き出すためのフイルム搬送ローラ78が配設され、先端切断機構74の下流側には、感光性シートフイルム12が圧着されたガラス基板14を搬送する基板搬送ローラ80が配設される。
本実施形態の感光性積層体製造装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
フイルムロール22から供給された感光性シートフイルム12は、加工機構26に搬送され、ベースフイルム16を残して保護フイルム20及び感光性樹脂層18が丸刃24により所定長毎に切断される。すなわち、感光性シートフイルム12には、加工機構26により、図4に示すように、ガラス基板14に圧着される感光性樹脂層18の長さLと、ガラス基板14間に残存させる保護フイルム20bの幅Mとに対応した間隔で、スリット状のハーフカット部27a、27bが形成される(図2参照)。
次いで、ラベル接着機構34において、ハーフカット部27a、27bが形成された感光性シートフイルム12の保護フイルム20に対して、吸着パッド32に吸着されたラベルが接着される。この場合、ラベルは、中間部が保護フイルム20bに対して非接着状態で、両端部が感光性シートフイルム12から剥離される保護フイルム20aに接着される。
ラベルが接着された感光性シートフイルム12は、リザーバ機構36を構成するローラ46を介して剥離機構38に供給される。剥離機構38では、感光性シートフイルム12のベースフイルム16がサクションドラム48によって吸着される一方、ラベルによって連結された保護フイルム20aが剥離ローラ50を介して巻き取り部52により巻き取られる。この結果、感光性シートフイルム12からは、ガラス基板14間に対応する幅Mの保護フイルム20bを残存させた状態で保護フイルム20aが連続的に剥離される。
保護フイルム20aが剥離され、感光性樹脂層18が部分的に露出した感光性シートフイルム12は、テンション制御機構40を構成するテンションダンサ56と、検出機構42を構成するフイルム湾曲ローラ58とを介して、離間状態にある圧着ローラ64a、64b間に供給される。なお、感光性シートフイルム12の頭出し時(運転開始時)においては、感光性シートフイルム12の先端部を圧着ローラ64a、64bの下流側に配設されたフイルム搬送ローラ78で挟持して搬送する。
一方、ガラス基板14は、基板搬送機構62を構成する基板加熱部66において所定温度まで加熱され、離間状態にある圧着ローラ64a、64b間に供給される。
検出機構42により検出された感光性シートフイルム12のハーフカット部27bが圧着ローラ64a、64b間の所定の位置に臨入するとともに、ガラス基板14の先端部が圧着ローラ64a、64b間の所定の位置に臨入すると、加圧シリンダ72によりバックアップローラ70bが押圧されて圧着ローラ64bが上部の圧着ローラ64aと共同して感光性シートフイルム12及びガラス基板14が挟持される。次いで、前記の状態から、感光性シートフイルム12及びガラス基板14が圧着ローラ64a、64bにより加圧加熱されながら搬送されることにより、保護フイルム20aの剥離された部分の感光性樹脂層18がガラス基板14の所定位置に圧着される。
圧着ローラ64a、64bにより感光性樹脂層18が転写された最初のガラス基板14の先端部がフイルム搬送ローラ78に接近すると、フイルム搬送ローラ78が感光性シートフイルム12から離間し、ガラス基板14から前方に突出する感光性シートフイルム12の先端部が先端切断機構74により切断される。次いで、感光性樹脂層18が転写されたガラス基板14は、先端切断機構74の下流に配設された基板搬送ローラ80によって挟持搬送される。
なお、以上のようにして感光性樹脂層18が転写されて連続的に搬送されるガラス基板14とそれに続くガラス基板14との間の感光性シートフイルム12は、基板搬送ローラ80の下流側に配設されている基板間切断機構76によって切断されることで分離される。
感光性樹脂層18が転写されたガラス基板14である感光性積層体は、ベースフイルム16が剥離された後、フォトリソグラフィ法により所定のパターンで露光・現像され、次いで、異なる色の感光性樹脂層18を前記感光性積層体に同様にして転写させる処理を繰り返すことで、所望のカラーフィルタ基板が製造される。
ここで、本出願人は、圧着ローラ64aの外周部に配設したゴム層65aのベースフイルム16に対する静止摩擦係数を0.1〜0.7の範囲に設定することにより、図7に示すような濃淡むらである筋むら8の出現しないカラーフィルタ基板を長期間に渡り安定して製造できることを見出した。
表1は、前記静止摩擦係数を所定範囲に調整し、製造されたカラーフィルタ基板である各サンプルの濃淡むらを判定した結果を示す。
なお、圧着ローラ64a、64bの軸線方向に対する感光性シートフイルム12の線圧150N/cm、圧着ローラ64a、64bによる感光性シートフイルム12及びガラス基板14の搬送速度1.4m/分、圧着ローラ64a、64bによる加熱温度130℃、圧着ローラ64aの外周部に掛かる感光性シートフイルム12の当接角度90゜、基板搬送機構62の基板加熱部66によるガラス基板14の加熱温度120℃、ガラス基板14のサイズ、幅550mm×長さ650mm×厚み0.7mm、感光性シートフイルム12のテンション140N/幅550mmにそれぞれ設定した。
また、静止摩擦係数は、図4に示すように、回転しない状態に保持した圧着ローラ64aの中心角90゜の範囲の外周面に当接するように感光性シートフイルム12を掛け、幅550mmの感光性シートフイルム12に140Nのテンションを与える重量からなる錘Wを一端部に連結するとともに、感光性シートフイルム12の他端部に箱体59を連結し、箱体59にペレット61を少しずつ投入し、錘Wが持ち上がった時点での箱体59及びペレット61の総重量と、錘Wの重量とから算出した。
Figure 2006023407
この場合、静止摩擦係数を1.0以上又は0.7以下の範囲に設定したとき、いずれのサンプルにおいても濃淡むらのない良好な結果が得られた。また、静止摩擦係数を0.9〜1.0又は0.7〜0.8の範囲に設定したときには、サンプルによってはやや不良となる結果が得られた。さらに、静止摩擦係数を0.8〜0.9の範囲に設定したとき、何れのサンプルにおいても濃淡むらが問題となる不良の結果が得られた。
上記の結果に基づき、本出願人は、ガラス基板14に圧着された感光性シートフイルム12に発生する濃淡むらは、以下の原因で発生するものと推定した。
すなわち、静止摩擦係数が1.0以上のゴム層65aにより被覆された新品の圧着ローラ64aによる転写開始当初においては、濃淡むらの発生がないが、転写枚数の累積値が増加して静止摩擦係数が0.8〜0.9の範囲になると、濃淡むらが発生し、さらに転写を継続して静止摩擦係数が0.7以下になると、濃淡むらが再び発生しなくなる(図5の実線参照)。
この現象から、圧着ローラ64aに被覆したゴム層65aの表面が新しい場合、静止摩擦係数が大きいため、感光性シートフイルム12のベースフイルム16とゴム層65aとの間に滑りがなく、感光性シートフイルム12が安定した搬送速度で搬送され、濃淡むらが発生しないものと考えられる。
一方、転写が繰り返されると、ベースフイルム16、あるいは、それに塗布された帯電防止剤を含むアクリル系下塗剤等の物質がゴム層65aに付着する等の理由によって静止摩擦係数が次第に小さくなり、所定の静止摩擦係数の範囲において、ベースフイルム16とゴム層65aとの間で断続的な滑り、いわゆる、スティックスリップ現象が発生する。このスティックスリップ現象は、感光性シートフイルム12及びガラス基板14を圧着ローラ64a、64bによって圧着させた際、ゴム層65a、65bの変形によって生じるバルジ部(図8参照)の影響により、ゴム層65aと感光性シートフイルム12との間で断続的な滑りが生じ、感光性シートフイルム12に濃淡むらが発生するものと考えられる。
さらに転写が繰り返されると、ベースフイルム16とゴム層65aとの間の静止摩擦係数が小さくなってスティックスリップ現象が発生しなくなり、感光性シートフイルム12が再び安定した搬送速度で搬送されるため、濃淡むらの発生もなくなるものと考えられる。
そこで、ゴム層65aの交換や研磨等のメンテナンスを頻繁に行い、図5の点線で示すように、ゴム層65aのベースフイルム16に対する静止摩擦係数を1.0以上に維持することが考えられるが、この場合、生産効率が著しく低下するとともに、コストアップとなることは明らかである。
本出願人は、図5の二点鎖線に示すように、ベースフイルム16とゴム層65aとの間の静止摩擦係数を当初から0.1〜0.7の範囲となるように設定することにより、ゴム層65aの交換や、清掃、研磨等のメンテナンスを不要とし、生産効率を低下させることなく長期間安定した状態で感光性シートフイルム12及びガラス基板14を搬送し、濃淡むらのない状態で安価に転写処理を繰り返すことができることを見出した。
また、比較例として、ゴム層65aと感光性シートフイルム12との間の静止摩擦係数を0.95に設定した場合において、感光性シートフイルム12のテンションを変えて転写処理を行い、濃淡むらを判定した結果を表2に示す。
Figure 2006023407
この場合、静止摩擦係数を0.95とすると、120N/550mm以上のテンションを付与したとき、いずれのサンプルにおいても濃淡むらが出現する結果が得られた。
これに対して、静止摩擦係数を0.6に設定した場合、100N/550mm以上のテンションのいずれの場合においても、濃淡むらのない良好な結果が得られた。なお、感光性シートフイルム12に対するテンションを高く設定することにより、皺の発生や気泡の混入を好適に回避することができる。
本実施形態の感光性積層体製造装置の概略構成図である。 感光性シートフイルムの断面構造図である。 ガラス基板に対して感光性シートフイルムを転写させた状態の断面構造図である。 静止摩擦係数の測定装置の説明図である。 実施例及び比較例における圧着ローラの静止摩擦係数と転写枚数との関係説明図である。 従来技術における感光性積層体製造装置の説明図である。 従来技術における感光性積層体製造装置により発生した筋むらの説明図である。 筋むら発生原理の説明図である。
符号の説明
10…感光性積層体製造装置 12…感光性シートフイルム
14…ガラス基板 18…感光性樹脂層
64a、64b…圧着ローラ 65a、65b…ゴム層

Claims (10)

  1. 支持体上に設けられた感光材料層を圧着ローラを用いて基板に圧着させて感光性積層体を製造する製造装置において、
    前記圧着ローラの前記支持体に対する静止摩擦係数を0.1〜0.7の範囲に設定することを特徴とする感光性積層体の製造装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記支持体に当接する前記圧着ローラの表面には、ゴム層が形成されることを特徴とする感光性積層体の製造装置。
  3. 請求項2記載の装置において、
    前記ゴム層は、静止摩擦係数が0.1〜0.7の範囲となるよう、低摩擦化処理が施されることを特徴とする感光性積層体の製造装置。
  4. 請求項2記載の装置において、
    前記ゴム層は、JIS K 6253タイプA(ISO 7619タイプA)での硬度が30〜90度の耐熱性ゴムからなることを特徴とする感光性積層体の製造装置。
  5. 請求項1記載の装置において、
    前記圧着ローラは、80〜150℃の範囲で加熱されることを特徴とする感光性積層体の製造装置。
  6. 請求項5記載の装置において、
    前記感光材料層は、前記圧着ローラにより80〜150℃の範囲で加熱されたとき、30〜30000Pa・sの範囲の粘度特性を示す熱可塑性感光樹脂層からなることを特徴とする感光性積層体の製造装置。
  7. 請求項1記載の装置において、
    前記圧着ローラにより前記感光材料層に付与される圧力は、前記圧着ローラの軸線方向に対する線圧として30〜300N/cmの範囲に設定することを特徴とする感光性積層体の製造装置。
  8. 支持体上に設けられた感光材料層を圧着ローラを用いて基板に圧着させて感光性積層体を製造する製造方法において、
    前記圧着ローラの前記支持体に対する静止摩擦係数を0.1〜0.7の範囲に設定し、前記圧着ローラを回転させ、前記支持体を介して前記感光材料層を前記基板に圧着させることを特徴とする感光性積層体の製造方法。
  9. 請求項8記載の方法において、
    80〜150℃に加熱された前記圧着ローラにより前記感光材料層を前記基板に圧着させることを特徴とする感光性積層体の製造方法。
  10. 請求項8記載の方法において、
    軸線方向に対する線圧を30〜300N/cmに設定した前記圧着ローラにより前記感光材料層を前記基板に圧着させることを特徴とする感光性積層体の製造方法。
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