JP2006021985A - 石英ルツボ - Google Patents

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尚英 橋本
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Abstract

【課題】 シリコン単結晶中の酸素濃度を低減するために、石英ルツボとシリコン融液との反応を抑制する。かつシリコン単結晶歩留まりを良好にする。
【解決手段】 石英ルツボの内表面から30〜150マイクロンメーターの厚さの層にバリウムの他に結晶化抑制物質を含有してなることで、石英ルツボの内表面に結晶層を形成し、石英ルツボとシリコン融液との溶解量を減少させることにより、シリコン単結晶中に混入する酸素量を低く制御できる。かつシリコン単結晶歩留まりを向上させる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、太陽電池や半導体に使用されるシリコン単結晶の引き上げに使用する石英ルツボに関するものである。
シリコン単結晶は多結晶シリコンからFZ法やCZ法によって製造されている。特に現在はCZ法によって製造されたシリコン単結晶が市場の7割以上を占めている。このCZ法においては、多結晶シリコンを石英ルツボ中に投入して、加熱により溶解し、種結晶を用いて単結晶を引き上げているため、シリコン融液と石英ルツボとの反応で、酸素がシリコン単結晶中に取り込まれることになる。この酸素は金属不純物をトラップする効果があるため、ゲッタリング材として有用な物質となっている。しかしながらシリコン単結晶にとっては不純物であり、様々な欠陥を発生させる原因ともなっている。
最近はシリコン単結晶の大口径化に伴い、石英ルツボも大口径化している。大口径化すればするほど、加熱温度が高くなり、シリコン融液と石英ルツボとの反応が速くなる。したがって、シリコン融液中の酸素濃度分布も大きくなる。そのため12インチのシリコン単結晶においては磁場印加引き上げ(MCZ)により酸素濃度を抑制することが必須となっている。
P型太陽電池用シリコン単結晶ウェハー中に酸素があると、光電変換効率の劣化が激しいことが最近指摘されている。したがって酸素濃度を減少させるために、引き上げ装置の改良や引き上げ条件を改良するなどが試みられている。
従来、酸素濃度の制御はシリコンメーカーにより行われてきたために、石英ルツボからの技術的アプローチについては数少ない提案がなされているにすぎない。たとえば、このような提案の例としては、石英ルツボの内表面を結晶化させることで、シリコン融液に溶け込む酸素の量を制御するというものがある(特許文献1−2)。
これらは石英ルツボの内表面を結晶化させて作製することを特徴としている。しかしながら、この方法ではルツボ内表面に形成された結晶化層は、結晶であるクリストバライトが、約270℃付近でβ構造からα構造に変化するときに、クラックが発生することは公知の事実である。したがって、使用前の石英ルツボの内表面を結晶化させておくということは出来ない。
前記のような石英ルツボが出来たとしても、石英ルツボ内表面に生成したクリストバライトは容易に石英ルツボ表面より剥離し、シリコン融液に混入して、シリコン単結晶を転移させるため、非常に歩留まりが悪くなり使用することは出来ない。
石英ルツボの内表面を結晶化させる方法として、石英ルツボの内表面に炭酸バリウムをコーティングして、内表面をシリコンが溶融する前に、結晶化させるという技術が提案されている(特許文献3)。しかしながらこの石英ルツボを使用しても、シリコン単結晶中の酸素濃度を下げることは出来ない。石英ルツボ表面にコーティングされたバリウムは、シリコンが溶解するとシリコン融液中に混入する。このバリウム入りのシリコン融液が常に石英ルツボ内表面と反応しながら、シリコン単結晶を引き上げるため、逆にシリコン融液中に溶け込む酸素の量が増えるという現象がおきる。たとえ石英ルツボ表面が結晶化したとしてもシリコン融液との反応は抑制されない。実際にシリコン単結晶を引き上げて酸素濃度を測定しても、酸素濃度の変化はなかった。
またシリコン融液中に酸化バリウムなどの結晶化剤を混入して石英ルツボの内表面に結晶化層を形成する技術が提案されている(特許文献4)が、いずれも上記と同様な効果は得られるものの、酸素を低減するということは不可能であった。
石英ルツボの特性がシリコン単結晶歩留まりに与える影響は大きいことが明らかとなって、そのメカニズムの解明が行われている。いわゆる石英ルツボからのクリストバライトの剥離メカニズムに関する検討である。このメカニズムについてはLiu等が報告している。この後多数の研究者によってこの追試が行われ定説となっている。
Liuはクリストバライト結晶は石英ルツボとクリストバライト結晶との境界に生成する液状物質によってクリストバライト結晶が剥離すると発表した(非特許文献1)。しかしながら本発明者等の研究によりこのメカニズムが間違っていることがわかった。
特開平10−203892 公報 特開平11−199365 公報 特開平9−110579 公報 特開平11−21196 公報 J.Mater.Res.,7(2),p352(1992)
以上のとおりの背景から、本発明の解決しようとする課題は、シリコン単結晶中の酸素濃度を低減させるために、シリコン融液と反応し難い石英ルツボを作ることにある。またこの石英ルツボはシリコン単結晶化率が良いことを両立させることにある。
本発明の石英ルツボは、上記の課題を解決するものとして、シリコンインゴット単結晶中の酸素濃度を減少させることができる石英ルツボであることを特徴としている。
また、本発明の石英ルツボは、その内表面から30〜150マイクロメータの厚さの層にバリウムとともに結晶化抑制物質を含有させることを特徴とし、さらには、結晶化抑制物質としてタングステンを含有してなることを特徴するものである。
上記のとおりの本発明は、以下のような発明者による検討とその結果として得られた知見に基づいて完成されている。
すなわち、本発明者らはまず、石英ルツボのクリストバライト結晶の剥離メカニズムの解明を行った。それを詳しく説明すれば、ちょうど水を凍らせるときに酷似しているのである。1)超純水を凍らせるときはなかなか氷の結晶が出来にくいし、出来たとしても比較的エントロピーが低い表面から氷が出来ていく。2)水道水の場合、水の表面にはダストのような粒子が存在する。氷の結晶はこの粒子の周りに出来る。出来た氷は三次元的に成長する。3)泥水の場合は、表面と内部で氷の結晶が出来、比較的短時間で厚い氷が生成する。これを石英ルツボに置き換えてみると1)は超高純度の合成石英ルツボであり、2)は天然石英ルツボであり、3)は石英ルツボに結晶化剤を入れた石英ルツボとみなすことができる。この状態でシリコン融液と接触すると1)の合成ルツボはクリストバライト結晶が出来るとシリコン融液によって表面が溶解し、表面にはあたかもクリストバライト結晶が出来なかったような現象となる。2)の天然石英ルツボの場合、表面に生成したクリストバライト結晶は石英ルツボ内表面に浮かんでいるような状態となりシリコン融液にたやすくはがされることになる。3)の結晶化剤と含む石英ルツボの場合は、出来たクリストバライト結晶が大きく、内部に食い込んでいるためにシリコン融液と接触しても石英ルツボ表面から剥離しないのである。
さらに本発明者らは結晶化剤を含む石英ルツボを用いて実際にシリコン単結晶引上げを行い、使用後の石英ルツボ表面を解析した結果、重要な欠陥を発見した。それはクリストバライト結晶層が厚くなると、40〜60マイクロンメーターの穴があくのである。この
原因を調査した結果、クリストバライト結晶層はガスバリア層となって、石英ルツボから発生するガスを遮断するが、クリストバライト結晶層が薄い場合や完全に石英ルツボ内表面を覆わない(斑状に結晶化)場合はガスが抜ける。しかしクリストバライト結晶層が厚くなるとガスが抜けなくなり、ガスは一部のクリストバライト結晶層を打ち破りガスを放出することがわかった。これにより、石英ルツボ全体に含有するガスを少なくするか、クリストバライト結晶層を厚くしないような結晶化剤の濃度や厚みを制御することが必要になることがわかった。
シリコン単結晶中の酸素を制御することは、いままでは単結晶引上げ条件を制御することで行われるのが通常であった。しかしながら引上げ技術者にとって見れば、酸素のばらつきを少なくするためには石英ルツボのシリコン融液との反応速度のばらつきを少なくすることが必要であることに気付いていた。
シリコン融液と石英ルツボ表面との反応は酸素溶解速度といわれ、昔から測定されてきたことであるが、石英ルツボからの考察は行われていない。シリコン融液と石英ルツボ表面との反応は石英ルツボのシリカマトリックス構造や石英ガラス中の不純物の影響を受けることは公知の事実である。本発明者はこの石英ルツボとシリコン融液との反応性を検討した結果、次のことを明らかにした。1)シリカマトリクス構造がタイトなほど反応性は低い2)OH基やアルカリ金属などの不純物が多いほど反応性は高い。である。すなわちシリコン融液との反応性は、水晶<トリジマイト<クリストバライト<天然石英ガラス<合成石英ガラス<無定形シリカの順になるのである。また不純物濃度も高純度<低純度というように反応性が変化する。
前記の特許文献3および4に記述されている方法において、石英ルツボの内表面やシリコン融液中には高濃度でバリウムが含まれている。したがって、石英ルツボ表面はバリウムシリケートのような非常に低純度のガラスがクリストバライト結晶に変化した状態となる。すなわち酸素溶解速度は小さくならないのである。
したがってバリウムを高濃度で石英ルツボの内表面にコーティングする方法やシリコン融液に高濃度でバリウムを添加する方法では、シリコン融液と石英ルツボの内表面の反応を抑制することが出来ない。
本発明者らはこの不具合を改善するために、石英ルツボの極薄表面層に結晶化剤を含有させることによって、まず石英ルツボ表面にクリストバライト結晶核を形成し、石英ルツボ内部に成長させる。この結晶化剤含有の薄い内層をシリコン融液と反応させて溶解させ、溶解した石英ルツボ表面をクリストバライトのみの層とすることを発想した。これにより高純度のクリストバライト結晶層ができ、シリコン融液との反応を抑制するのである。
実際に使用前の石英ルツボ片を蛍光X線装置により観察し、不純物をマッピングし、使用後の石英ルツボ片のマッピングと比較すると、その顕著な相違が確認される。使用後の石英ルシボ片の場合には不純物層が存在していないことがわかる。
本発明の方法はバリウムを含む濃度を低濃度とし、ごく薄い内表面層(石英ルツボの内表面から所定の厚さの層をいう。)に含有させているために、結晶化速度と溶解速度のバランスをとることが可能である。これにより、クリストバライト結晶の剥離とガスの放出による剥離の両方を抑制するために、シリコン単結晶の歩留まりを向上させることが出来る。
本発明の石英ルツボは極薄い表面に結晶化剤を含有してなるために、その層は簡単にシリコン融液によって溶解されるため、後には高純度のクリストバライト層が生成され、シ
リコン融液との反応が抑制され、結果としてシリコン単結晶中の酸素濃度を低下させるこ
とができる。
次に、石英ルツボの内表面から30〜150マイクロンメーターの厚さの層にバリウムとタングステン等の結晶化抑制物質を含有させる理由について述べる。
石英ルツボはさまざまな口径のシリコン単結晶の引上げに使用されている。さらに同じ口径でも引き上げ条件が異なったり、ドープする元素が異なったりするため、石英ルツボの結晶化と溶解速度に影響を与える。本発明の石英ルツボはまさに結晶化速度と溶解速度とのバランスをとって設計しなければならない。
本発明者らは、試行錯誤の結果、次のような設計思想にたどり着いた。1)石英ルツボの口径が小さい場合は、通常使用温度が低いために結晶化が遅れるので結晶化剤の濃度を高めにする。2)大口径の場合、ポリシリコンのチャージ量が多いために結晶化剤を含有させた層を厚めにする。3)AsやSbドープの場合はBやPドープの場合に比較して、結晶化剤の濃度を下げ、厚みも薄くする。
したがって、本発明者らは実際のシリコン引上げ結果を参考にして次のような製造条件が最も良いと判断した。
まず、石英ルツボの結晶化剤を含む層を内表面から30〜150マイクロンメーターの厚さにする。この範囲は石英ルツボの外径が14インチルツボから24インチまでの試験結果により導かれた数値である。
石英ルツボの内表面から30〜150マイクロンメーターの厚さの層に含まれる結晶化剤としてのバリウムとタングステン等を含有させる際に考慮すべきことは、1)これらがシリコン融液に結晶化抑制物質としての混入しても単結晶中に入りにくいこと、2)これらは石英中を拡散しないことである。
本発明においては、結晶化剤としてはバリウムが好適であるが、上記の条件を満たすのであれば、任意の元素であってもよいことはメカニズム上明らかである。
結晶化剤としての機能がないタングステン等を入れる理由は、石英ルツボ中のガスを逃がすためである。タングステン等は結晶化を阻止する方向に働くため、少量のタングステンを粒子として局在化させると、そこが結晶化しにくくなりガスの拡散を手助けすることができる。
本発明においては結晶化抑制物質としてはタンクステンを好ましい代表例として挙げることができるが、タングステン以外にも、モリブデンやジルコニウムなども例として示される。
石英ルツボの内表面から30〜150マイクロンメーターの厚さの層に含まれるバリウムの濃度を30〜300ppmにした理由は、単純に実験結果から求めた数値である。バリウムの濃度が30ppm未満のときは酸素濃度を減少させる効果は薄く、一方、バリウムの濃度が100ppmより高いときは酸素濃度の減少が認められたことによる。またバリウムの濃度を300ppm以下とした理由は、バリウムの濃度が300ppmより高いときは結晶片を放出したと思われる孔が多く石英ルツボのラウンドコーナー部で確認されたことによる。
石英ルツボの内表面から30〜100マイクロンメーターの厚さの層に0.05〜10ppmのタングステン等の結晶化抑制物質を含むことの理由は、前述したとおりである。たとえばタングステンの偏析係数はバリウムの1000倍大きいと考えられるため、10ppm以上あるとシリコン単結晶の品質に影響を与える。0.05ppm以下では効果がない。裁量の濃度範囲は0.2から1.0ppmの範囲である。
本発明においては、石英ルツボの内表面から30〜150マイクロンメーターの厚さの層にバリウムとタングステン等の結晶化抑制物質を含有してなることで、石英ルツボの内表面に結晶層を形成する。これにより、石英ルツボからシリコン単結晶を引き上げる際に、石英ルツボとシリコン融液との溶解量を減少させることで、シリコン単結晶中に混入する酸素量を低減でき、かつ単結晶化歩留まりを良好とすることができる。
石英ルツボの内表面から30〜150マイクロンメーターの厚さの層にバリウムとタングステン等の結晶化抑制物質を含有してなる石英ガラス層を形成させる方法は、従来既知の方法で行うことが出来る。
回転するモールドの中に最初に天然石英粉を成形し、表面にバリウムとタングステン等の結晶化抑制物質を含有する石英粉を成形して溶融すれば良い。また、熔融中にバリウムを含有する石英粉を散布してもよい。
結晶化剤としてのバリウムや結晶化抑制物質としてのタングステン等は、元素(金属)として、あるいは酸化物として添加してもよい。
次に実施例につき説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
回転する内径574mmの黒鉛モールドに米国ユニミン社製IOTA−4(商標)石英粉を22kg投入し、内表面に均一にバリウムを210ppm、タングステンを1ppm含有する100gの天然石英粉を成形した。2.0インチ黒鉛電極に80〜100Vの電圧を印加し、2,000〜2,500Aの電流を流した。20分後、熔融を終了し、既知の工程で、22インチの所定の石英ルツボを製作した。
回転する内径574mmの黒鉛モールドに米国ユニミン社製IOTA−4(商標)を22kg投入し、内表面に均一にバリウムを100ppm、タングステンを0.5ppm含有する100gの天然石英粉を成形した。2.0インチ黒鉛電極に80〜100Vの電圧を印加し、2,000〜2,500Aの電流を流した。20分後、熔融を終了し、既知の工程で、22インチの所定の石英ルツボを製作した。
回転する内径574mmの黒鉛モールドに米国ユニミン社製IOTA−4(商標)を22kg投入し、内表面に均一にバリウムを210ppm、タングステンを0.5ppm含有する60gの天然石英粉を成形した。2.0インチ黒鉛電極に80〜100Vの電圧を印加し、2,000〜2,500Aの電流を流した。20分後、熔融を終了し、既知の工程で、22インチの所定の石英ルツボを製作した。
回転する内径574mmの黒鉛モールドに米国ユニミン社製IOTA−4(商標)を22kg投入し、内表面に均一にバリウムを210ppm、タングステンを0.5ppm含有する200gの天然石英粉を成形した。2.0インチ黒鉛電極に80〜100Vの電圧を印加し、2,000〜2,500Aの電流を流した。20分後、熔融を終了し、既知の工程で、22インチの所定の石英ルツボを製作した。
回転する内径574mmの黒鉛モールドに米国ユニミン社製IOTA−4(商標)を22kg投入し、内表面に均一にバリウムを210ppm、ジルコニアを1ppm含有する100gの合成石英粉を成形した。2.0インチ黒鉛電極に80〜100Vの電圧を印加し、2,000〜2,500Aの電流を流した。20分後、熔融を終了し、既知の工程で、22インチの所定の石英ルツボを製作した。
(比較例1)
回転する内径574mmの黒鉛モールドに米国ユニミン社製IOTA−4(商標)を22kg投入し、2.0インチ黒鉛電極に80〜100Vの電圧を印加し、2,000〜2,500Aの電流を流した。熔融開始より20分後、熔融を終了し、ルツボを取り出した。
(比較例2)
回転する内径574mmの黒鉛モールドに米国ユニミン社製IOTA−4(商標)を22kg投入し、内表面に均一にバリウムを10ppm含有する100gの天然石英粉を成形した。2.0インチ黒鉛電極に80〜100Vの電圧を印加し、2,000〜2,500Aの電流を流した。20分後、熔融を終了し、既知の工程で、22インチの所定の石英ルツボを製作した。
(比較例3)
回転する内径574mmの黒鉛モールドに米国ユニミン社製IOTA−4(商標)を22kg投入し、内表面に均一にバリウムを400ppm含有する100gの天然石英粉を成
形した。2.0インチ黒鉛電極に80〜100Vの電圧を印加し、2,000〜2,500Aの電流を流した。20分後、熔融を終了し、既知の工程で、22インチの所定の石英
ルツボを製作した。
(比較例4)
回転する内径574mmの黒鉛モールドに米国ユニミン社製IOTA−4(商標)を22kg投入し、内表面に均一にバリウムを210ppm含有する100gの天然石英粉を成形した。2.0インチ黒鉛電極に80〜100Vの電圧を印加し、2,000〜2,500Aの電流を流した。20分後、熔融を終了し、既知の工程で、22インチの所定の石英ルツボを製作した。
(比較例5)
回転する内径574mmの黒鉛モールドに米国ユニミン社製IOTA−4(商標)を22kg投入し、内表面に均一にタングステンを5ppm含有する400gの天然石英粉を成形した。2.0インチ黒鉛電極に80〜100Vの電圧を印加し、2,000〜2,500Aの電流を流した。20分後、熔融を終了し、既知の工程で、22インチの所定の石英ルツボを製作した。
(評価1)
実施例1から5、比較例1から5までの石英ルツボの不純物含有層の厚さをUV蛍光ランプを用いて測定した結果を表1に示した。(測定場所はコナーラウンド部とした)
Figure 2006021985
(評価2)
実施例のルツボと比較例のルツボにポリシリコン100kgを投入し、8インチのシリコン単結晶を引き上げた。この単結晶化歩留まりを表2に示した。
Figure 2006021985
これらのインゴットをスライスし、ウェハーにして赤外吸収分光器によりウェハー中の酸素濃度を測定した。実施例と比較例のシリコン単結晶中の酸素濃度の測定結果を下記表3に示した。
Figure 2006021985
表3に示すように、実施例の石英ルツボは、シリコンインゴット中の酸素濃度が通常の石英ルツボ(比較例1)に比べて非常に下がっていることがわかる。比較例3と5もシリコン単結晶中の酸素濃度が下がるが、表2の単結晶化歩留まりの結果より問題があることがわかる。
太陽電池または半導体等の素子として使用されるシリコン基板の基となるシリコン単結
晶インゴットを作製する際に、酸素濃度の低いシリコン単結晶引き上げ用石英ルツボを提
供できる。シリコン単結晶の歩留まりも極めて良好で、さらには通常の石英ルツボの製造
工程で製造可能であるという優れた特徴を有する。

Claims (5)

  1. シリコン単結晶を引き上げるための石英ルツボであって、シリコン単結晶中の酸素濃度を低減させることができることを特徴とする石英ルツボ。
  2. 前記石英ルツボの内表面から30〜150マイクロンメーターの厚さの層にバリウムととともに結晶化抑制物質を含有してなることを特徴とする請求項1に記載の石英ルツボ。
  3. 結晶化抑制物質としてタングステンを含有してなることを特徴とする請求項2に記載の石英ルツボ。
  4. 前記石英ルツボの内表面から30〜150マイクロンメーターの厚さの層に30〜300ppmのバリウムを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の石英ルツボ。
  5. 前記石英ルツボの内表面から30〜100マイクロンメーターの厚さの層に0.05〜10ppmタングステンを含むことを特徴とする請求項4に記載の石英ルツボ。

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