JP2006021150A - 二液混合装置の洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 混合する2つの液剤の洗浄液が互いに異なり、しかも一方の洗浄液が他方の液剤と接触するとその液剤が変質を来たすような二液塗料を混合するための二液混合装置に好適な洗浄方法を提供する。
【解決手段】 主剤流路25(第1流路)内を洗浄している間、硬化剤流路23(第2流路)内を加圧しているので、硬化剤流路23内において硬化剤Lb(第2液剤)と主剤流路25内の水Wa(第1洗浄液)とが接触することがなく、硬化剤流路23内で硬化剤Lbが変質することに起因する不具合を回避することができる。硬化剤流路23内の硬化剤Lbや溶剤Wb(第2洗浄液)が連通孔26を通って主剤流路25に進入しても、主剤流路25内では水Waが流動しているで、硬化剤Lbや溶剤Wbはその水Waの流れに乗じて二液混合装置Mの外へ排出される。
【選択図】 図3
Description
このように主剤と硬化剤が供給される二液混合装置として、主剤流路と硬化剤流路を互いに略平行に設けるとともに、この2本の流路同士を連通させる連通路を設けたものがある。主剤と硬化剤を流路の上流端に供給すると、硬化剤流路内の硬化剤が連通路を通って主剤流路内に進入し、主剤流路内において主剤と進入した硬化剤とが下流側へ流れつつ混合されるようになっている。
第1流路内の第1洗浄液が第2流路内に浸入すると、第2流路内の液剤が、浸入した第1洗浄液との接触により変質したまま第2流路内に留まって第2流路内で固化する等の不具合が懸念される。
しかし本発明では、第2流路内を加圧して第1洗浄液の第2流路への浸入を規制しているので、第2流路内において第2液剤と第1洗浄液とが接触することがなく、第2流路内で第2液剤が変質することに起因する不具合を回避することができる。
尚、第2流路内の第2液剤や第2洗浄液が連通孔を通って第1液剤に浸入しても、第1流路内では第1洗浄液が流動しているで、その第1洗浄液の流れに乗じて二液混合装置の外へ排出される。
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図6を参照して説明する。まず、二液混合装置Mについて説明すると、基台10の両端には一対の支持部12A,12Bが設けらられ、この支持部12A,12Bの間に円筒形をなす大径管13が差し渡されている。上流側(図1における左側)の支持部12A内には、下流側に向かって開口する流入室14が形成されているとともに、流入室14に連通する主剤流入孔15が形成されている。流入室14の奥端部には筒体16がねじ込みにより固着され、支持体12Aには、筒体16に連通する硬化剤流入孔17が形成されている。流入室14の開口縁部には、大径管13の上流側の端部が嵌合されナット18により固定されている。下流側の支持体12Bには、上流側に開口する流出室19が形成され、この流出室19に、大径管13の下流側の端部が嵌合されてナット20により固着されている。下流側の支持体12Bには、流出室19に連通する流出孔21が形成されている。
上記のように2種類の液剤(主剤Laと硬化剤Lb)を混合して得られる塗料として、本実施形態では、主剤La用の洗浄液と硬化剤Lb用の洗浄液が異なり、しかも一方の洗浄液が他方の液剤と接触するとその液剤が変質を来たすような組合せとなっている。即ち、本実施形態の塗料は、水性のエマルジョンからなる主剤Laとイソシアネートからなる硬化剤Lbとを混合して得られる水性ウレタン二液塗料であり、上記のように、主剤Laの洗浄液として水Waが用いられ、硬化剤Lbの洗浄液としてケトン、エステル系の溶剤Wbが用いられる。そのため、主剤Laを溶剤Wbで洗浄すると、主剤Laがエマルジョン破壊を来たして粘着性の高いゼリー状の物質に変化し、また、硬化剤Lbを水Waで洗浄すると、硬化剤Lbがやはりゼリー状の物質に変化する。このようにゼリー状に変質したものは、流路23,25の内壁に付着したり、流路23,25や連通孔26を詰まらせたりする等の不具合を来たす虞がある。本実施形態では、この点を充分考慮して洗浄が行われる。
尚、本実施形態では、主剤流路25への水Waの供給と硬化剤流路23への溶剤Wbの供給はほぼ同時に開始されるが、溶剤Wbの供給は水Waの供給が継続している間に停止するが、この水Waと溶剤Wbの供給開始及び停止のタイミングは任意に設定することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では主剤を先に洗浄するようにしたが、本発明によれば。硬化剤を先に洗浄してもよい。
(2)上記実施形態では円形の硬化剤流路の外周を筒状の主剤流路が包囲する形態としたが、本発明によれば、円形の主剤流路の外周を筒状の硬化剤流路が包囲する形態としてもよい。
(3)上記実施形態では一方の流路の外周を筒状をなす他方の流路が包囲する形態としたが、本発明によれば、2本の流路が互いに横に並ぶように配索してもよい。
(4)上記実施形態では筒状の流路(主剤流路)に供給される液剤(主剤)を先に洗浄するようにしたが、本発明によれば、筒状の流路で包囲されている円形の流路に供給される液剤(主剤と硬化剤のいずれでもよい)を先に洗浄してもよい。この場合、円形の流路を塗装ガン側に連通させる。
(5)上記実施形態では水性のエマルジョンからなる主剤とイソシアネートからなる硬化剤を混合してウレタン塗料が得られる場合について説明したが、本発明は、主剤と硬化剤がこの以外の組合せであっても適用できる。
La…主剤(第1液剤)
Lb…硬化剤(第2液剤)
Wa…水(第1洗浄液)
Wb…溶剤(第2洗浄液)
23…硬化剤流路(第2流路)
25…主剤流路(第1流路)
26…連通路
Claims (1)
- 第1液剤が供給されるようになっており、下流側が塗装ガン側に連通された第1流路と、
第2液剤が供給されるようになっており、下流側が閉塞された第2流路と、
前記第1流路と前記第2流路とを連通させる連通路とを備え、
前記第1液剤と前記第2液剤が夫々対応する前記流路の上流端に供給されると、前記第2流路内に供給された前記第2液剤が前記連通路を通って前記第1流路内に流入し、前記第1流路内において前記第1液剤と前記第2液剤とが下流側へ流れつつ混合されて前記塗装ガン側へ送出されるようになっており、
前記第1液剤用の第1洗浄液と前記第2液剤用の第2洗浄液とが互いに異なり、且つ一方の洗浄液が他方の液剤と接触したときにその液剤が変質を来たす組合せである前記第1液剤と前記第2液剤の混合に用いられた二液混合装置を洗浄する方法であって、
前記第1流路に前記第1洗浄液を流通させることで、前記第1流路内の前記第1液剤を排出し、
前記第1流路に前記第1洗浄液が流通されている間、前記第2流路に前記第2液剤又は前記第2洗浄液を供給して前記第2流路内を加圧することで、前記第1流路内の第1液剤及び前記第2洗浄液が前記第2流路へ浸入するのを規制し、
前記第1流路内の前記第2洗浄液をエアパージにより排出した後、前記第2流路内に前記第2洗浄液を供給することで、前記第2流路内の前記第2液剤を排出し、
前記第2流路内の前記第2洗浄液をエアパージにより排出することを特徴とする二液混合装置の洗浄方法。
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-
2004
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