JP2006019061A - 電磁誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電源フィルタを構成するリアクトルの定数を小さくして装置の小形・軽量化、及び低コスト化を実現する電磁誘導加熱装置を提供する。また、複数のインバータを同時に駆動した場合に干渉音の発生を防止する。
【解決手段】 加熱コイル11に高周波電力を供給するインバータ50を備え、インバータ50は、直列接続した共振コンデンサ4,5からなる共振用コンデンサ直列回路と、直列接続したスイッチング素子6,7のスイッチング回路とを並列に接続した電磁誘導加熱装置において、共振用のコンデンサ4,5の直列回路とは別に、直列接続したコンデンサ22,23からなるフィルタ用のコンデンサ直列回路を並列に接続し、これらの共振用とフィルタ用のコンデンサ直列回路間を高周波的に分離するリアクトル24を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、交流を整流した後、高周波インバータで加熱コイルに給電する電磁誘導加熱装置に関するものである。
近年、火を使わずに鍋などの被加熱物を加熱するインバータ方式の電磁誘導加熱装置が広く用いられるようになってきている。電磁誘導加熱装置では、加熱コイルに高周波電流を流し、コイルに近接して配置された鉄やステンレスなどの材質で作られた被加熱物に渦電流を発生させ、被加熱物自体の電気抵抗により発熱させる。被加熱物の温度制御が可能で安全性が高いことから、新しい熱源として認知されている。
特許文献1には、スイッチング素子の導通比を制御して加熱コイルへの供給電力を調整し、ソフトスイッチングによって電磁ノイズの低減、効率の向上並びに冷却装置の小型化、簡略化も期待できる電磁誘導加熱装置が開示されている。その構成は、まず、2個のダイオードを直列接続したダイオード直列回路と、2個の共振コンデンサを直列接続した共振コンデンサ直列回路と、2個のスイッチング素子を直列接続したスイッチングアームとを並列接続している。そして、ダイオード直列回路の直列接続点と共振コンデンサ直列回路の直列接続点間に交流電源を接続し、スイッチングアームの直列接続点と共振コンデンサ直列回路の直列接続点間に加熱コイル及びコンデンサを接続している。この電磁誘導加熱装置は、加熱コイルを複数個備えてそれぞれ別々の被加熱物を加熱する場合でも、インバータの周波数を制御する必要が無いため、複数のインバータの周波数差に起因する干渉音が発生する問題もない。
又、特許文献2には、複数台の電磁誘導加熱装置を備えた場合において、電源フィルタを共用することにより小形化を図る技術が開示されている。すなわち、前記ダイオード直列回路の直列接続点と共振コンデンサ直列回路の直列接続点間に交流電源と単一のリアクトルを直列に接続した構成である。
特開2003−257606号公報(要約、その他全体) 特開2003−282226号公報(要約、その他全体)
上記従来技術においては、2個の共振コンデンサが、電源フィルタ用のコンデンサを兼ねているため、共振コンデンサの容量が小さいと、電源フィルタ用のリアクトルを大きくせざるを得なくなり、基板への小型化実装が困難となる。
本発明の課題は、小型軽量で所望の電力が得られる電磁誘導加熱装置を提供することである。
本発明の他の課題は、複数のインバータを同時に駆動した場合に干渉音の発生を防止できる電磁誘導加熱装置を提供することである。
本発明の実施態様においては、電源側の高調波抑制フィルタ用のコンデンサを、共振用のコンデンサとは独立して設けている。
本発明の望ましい実施態様においては、共振用コンデンサ直列回路と並列に接続され、2つのコンデンサを直列接続したフィルタ用のコンデンサ直列回路と、これら2つのコンデンサ直列回路の各直列接続点間に接続したリアクトルを備えている。
本発明の実施態様によれば、共振用のコンデンサとフィルタ用のコンデンサを独立させたことにより、共振コンデンサの実効容量を小さくでき、インバータ直流電圧の上昇を抑えながら、加熱コイルへの供給電力を確保でき、小型軽量の電磁誘導加熱装置を提供することができる。
また、本発明の望ましい実施態様によれば、複数のインバータを同時に駆動した場合において、インバータの駆動周波数を固定することができ、干渉音を発生しない電磁誘導加熱装置を提供することができる。
本発明のその他の目的と特徴は、以下に述べる実施形態の中で明らかにする。
第1の実施形態:
図1は、本発明の第1の実施形態による電磁誘導加熱装置の回路構成図である。図1において、交流電源1から、ダイオード2,3の直列回路からなる整流回路を通して、電源側の高調波抑制用のフィルタ20に接続されている。このフィルタ20の両端電圧は、高周波インバータ50に供給される。このインバータ50は、直列接続した共振コンデンサ4、5からなる第1のコンデンサ直列回路と、直列接続したスイッチング素子6、7からなる第1のスイッチング回路とが並列に接続されている。これらのスイッチング素子6、7にはそれぞれダイオード8、9が逆並列に接続されている。更に、第1のコンデンサ直列回路の直列接続点と、第1のスイッチング回路の直列接続点との間には、加熱コイル11が接続され、この加熱コイル11の両端にはスナバコンデンサ10が接続されている。前記フィルタ20は、直列接続したコンデンサ22、23からなる第2のコンデンサ直列回路と、その直列接続点と電源1との間に電源フィルタ用のリアクトル21を接続している。また、フィルタ用(第2の)コンデンサ直列回路の直列接続点と、インバータ50内の共振用(第1の)コンデンサ直列回路の直列接続点との間に、両コンデンサを高周波的に絶縁するリアクトル24を接続している。
図2、3を用いて本実施形態の動作について説明する。
まず、図2の高周波動作を説明する動作波形図を用いて説明する。図2は、交流電源1の最大電圧付近を拡大した波形を示している。図において、スイッチング素子6、7のゲート信号をそれぞれVg6,Vg7、コンデンサ22,23の電圧をそれぞれVc22,Vc23、共振コンデンサ4,5の電圧をそれぞれVc4,Vc5とする。また、スイッチング素子6及びダイオード8の電流をIc6、スイッチング素子7及びダイオード9の電流をIc7とする。さらに、スイッチング回路の出力電圧、即ちスイッチング回路の直列接続点の電圧をVo、スイッチング回路に印加される直流電圧をVdc、加熱コイル11に流れる電流をILcとする。ここで、電流ILcはスイッチング回路から加熱コイル11に向かって流れる方向を正とする。
モード1:
交流電源1の電圧が正の期間に、上アームスイッチング素子6のゲート信号Vg6がオンになり、加熱コイル11の蓄積エネルギーがゼロになると、電流ILcの極性が負から正に変わる。電流ILcは、コンデンサ23→コンデンサ22→スイッチング素子6→加熱コイル11→共振コンデンサ5→コンデンサ23の経路と、コンデンサ4→スイッチング素子6→加熱コイル11→コンデンサ4の経路で流れ、加熱コイル11の電流が増加する。この期間、コンデンサ22,23及び共振コンデンサ4は放電状態となり、それらの電圧Vc22,Vc23及びVc4は徐々に減少する。一方、共振コンデンサ5は電流ILcによって充電されるため、その電圧Vc5は徐々に増加する。
モード2:
次に、スイッチング素子6のゲート信号がオフになると、電流ILcは正の極性を有しており、この電流はスナバコンデンサ10に流れ、スイッチング回路の出力電圧Voは徐々に減少する。その後、下アームのダイオード9に順方向の電圧が印加されると、次の2径路で、電流ILcは環流電流として流れ続ける。すなわち、加熱コイル11→共振コンデンサ4→コンデンサ22→コンデンサ23→ダイオード9→加熱コイル11の経路と、加熱コイル11→共振コンデンサ5→ダイオード9→加熱コイル11の経路である。共振コンデンサ5及びコンデンサ22、23は環流電流によって充電されるため、Vc5及びVc22、Vc23は徐々に増加する。一方、共振コンデンサ4は放電状態となりVc4は徐々に減少する。この期間、下アームスイッチング素子7のゲート信号はオンになるが、電流ILcの極性が反転しない限り、ダイオード9を流れ続ける。
モード3:
次に、加熱コイル11の蓄積エネルギーがゼロになり、共振により電流ILcの極性が正から負に変わると、既にスイッチング素子7はオンしている為、電流ILcは、共振コンデンサ5→加熱コイル11→スイッチング素子7→共振コンデンサ5の経路で流れる。この期間、共振コンデンサ5は放電状態となりVc5は徐々に減少する。
モード4:
次に、スイッチング素子7のゲート信号がオフになると、電流ILcは負の極性を有しており、この電流はスナバコンデンサ10に流れ、スイッチング回路の出力電圧Voは徐々に増加する。その後、上アームのダイオード8に順方向の電圧が印加されると、次の2径路で、電流ILcは環流電流として流れ続ける。すなわち、加熱コイル11→ダイオード8→コンデンサ22→コンデンサ23→共振コンデンサ5→加熱コイル11の経路と、加熱コイル11→ダイオード8→共振コンデンサ4→加熱コイル11の経路である。共振コンデンサ4及びコンデンサ22、23は環流電流によって充電されるため、Vc4及びVc22、Vc23は徐々に増加する。一方、共振コンデンサ5は放電状態となりVc5は徐々に減少する。この期間、上アームスイッチング素子6のゲート信号はオンになるが、電流の極性が反転しない限り、ダイオード8を流れ続ける。
以上のように、電流ILcの一周期の間に上記の高周波動作が行われ、以後、この動作を繰り返すことにより、高周波の電流が加熱コイル11に供給される。交流電源1の電圧が負の期間には、スイッチング素子6及びスイッチング素子7の動作を逆にすることにより、上記と全く同様の動作を行うことができる。
被加熱物に供給する電力は、スイッチング素子の導通比を制御することによって調整することができる。例えば、交流電源1の電圧が正の場合、電力を小さくするには上アームスイッチング素子6の導通比を小さくする。本実施形態のような電流共振形インバータでは、共振負荷の特性が誘導性になるように、駆動周波数を共振周波数よりも高くなるように設定する。これにより、インバータの出力電圧Voに対し、コイル電流ILcが遅れ位相になり、順方向電圧が印加される前にスイッチング素子をオンするように制御する。従って、スイッチング素子がターンオンする際は、オンする側のスイッチング素子の電圧がゼロボルトとなるため、ゼロボルトスイッチング(以後ZVSという)が可能となり、ターンオン損失は発生しない。
図3は、交流電源1の一周期分の動作波形を示している。図3(A)に前述した特許文献1の動作波形を示し、(B)に本発明の第1の実施形態による動作波形を示しているが、まず、本発明の第1の実施形態について説明し、その後で、比較を述べることとする。
図3(B)において、交流電源1の電圧をVacとし、その他は図2と同じ符号である。電源電圧Vacが正の場合、コンデンサ22は、ダイオード2及びリアクトル21を介して交流電源1に接続され、ダイオード2が導通状態になるため、コンデンサ22の電圧Vc22は交流電源1の電圧となる。一方、コンデンサ23は、ダイオード3及びリアクトル21を介して交流電源1に接続されるが、Vacが正の期間、ダイオード3は非導通状態にあるため、コンデンサ23には、リアクトル24を介して共振コンデンサ5の電圧が印加される。ここで、リアクトル24は、商用周波数の低周波では低インピーダンス、駆動周波数の高周波では高インピーダンスとなるため、コンデンサ23の電圧Vc23は、共振コンデンサ5の駆動周波数成分がカットされ、直流成分の電圧のみが印加される。共振コンデンサ4は、リアクトル24を介してコンデンサ22に接続されているため、低周波成分電圧としては、コンデンサ22の電圧、即ち交流電源1の電圧が印加される。又、電流ILcによって充放電が繰り返されるため、共振コンデンサ4の電圧Vc4には、低周波成分電圧|Vac|に、駆動周波数の高周波成分が重畳した電圧波形となる。一方、共振コンデンサ5は、電流ILcによって充放電が繰り返され、駆動周波数の高周波で振動した電圧波形となる。スイッチング回路に印加される直流電圧Vdcは、コンデンサ22の電圧Vc22とコンデンサ23の電圧Vc23を足した値となり、電圧Vc23即ち共振コンデンサ5の直流成分が低ければVdcは低くなる。
次に、Vacが負の場合について説明する。コンデンサ22は、ダイオード2及びリアクトル21を介して交流電源1に接続されるが、Vacが負の期間、ダイオード2は非導通状態にあるため、コンデンサ22には、リアクトル24を介して共振コンデンサ4の電圧が印加される。前述したように、リアクトル24は、商用周波数の低周波では低インピーダンス、駆動周波数の高周波では高インピーダンスとなるため、コンデンサ22の電圧Vc22は、共振コンデンサ4の駆動周波数成分がカットされ、直流成分電圧が印加される。他方のフィルタコンデンサ23は、ダイオード3及びリアクトル21を介して交流電源1に接続され、ダイオード3が導通状態になるため、コンデンサ23の電圧Vc23は交流電源1の電圧となる。共振コンデンサ4は、電流ILcによって充放電が繰り返され、駆動周波数の高周波で振動した電圧波形となる。
一方、共振コンデンサ5は、リアクトル24を介してコンデンサ23に接続されているため、共振コンデンサ5の電圧Vc5は、コンデンサ23の電圧、即ち交流電源1の電圧が印加される。又、電流ILcによって充放電が繰り返されるため、電圧Vc5は電圧|Vac|に駆動周波数の高周波成分が重畳した電圧波形となる。スイッチング回路に印加される直流電圧Vdcは、コンデンサ22の電圧Vc22とコンデンサ23の電圧Vc23を足した値となり、電圧Vc22即ち共振コンデンサ4の直流成分が低ければVdcは低くなる。共振コンデンサの直流成分は、後述するように、共振コンデンサの容量が小さいほど小さくなる。
これに対して、図3(A)は、特許文献1における交流電源1周期の動作を対比的に示す動作波形図である。電源側の高調波抑制フィルタ用のコンデンサと、高周波インバータの共振用コンデンサとを共用しているので、実効の共振コンデンサ容量がどうしても大きくなっている点が大きな違いである。図3(A)において、Vacが正の場合、共振コンデンサ4は、交流電源1に接続されているため、共振コンデンサ4の電圧Vc4は、電圧Vacに駆動周波数の高周波成分が重畳した電圧波形となる。しかし、実効共振コンデンサ容量が大きいため、高周波成分の振幅は、同図(B)に比べ小さくなっている。
一方、電圧Vc5の高周波成分も、電圧Vc4と同様に小さくなっているが、共振コンデンサの容量が大きいため、電圧Vc5に含まれる直流成分は大きくなってしまう。Vacが負の場合、電圧Vc4は、電圧Vacが正の場合の電圧Vc5と同様の電圧波形となり、電圧Vc5は電圧Vacが正の場合の電圧Vc4と同様の電圧波形になる。
スイッチングアームに印加される直流電圧Vdcは、Vc4+Vc5となり、図示するように、図3(B)より大きくなってしまう。
このように、電源フィルタ用のコンデンサと共振コンデンサを共用すると、実効共振コンデンサの容量が大きくなり、共振周波数から大きく離れた周波数で駆動することになるため、導通比が増加し導通損失の増加を招く。又、直流電圧の上昇によりスイッチング素子の耐圧がアップし効率が低下する。
これに対し、本実施形態では、共振コンデンサと別にフィルタ用のコンデンサを設けているため、共振コンデンサとしての実効容量を大きくすることなく、リアクトル21のインダクタンスを低減することができ、直流電圧の上昇も抑えることができる。
図4は、周波数に対する電力依存性を示したものであり、特性(a),(b)はそれぞれ実効共振コンデンサが大きい場合と小さい場合を表している。前記従来技術では、実効共振コンデンサの容量が大きくなり、加熱コイルとの直列共振回路の共振の鋭さを示す先鋭度は低下し、図4に(a)で示すとおりである。
これに対して、本発明の第1の実施形態によれば、共振周波数がf2からf1へ上昇し、又、使用可能周波数帯域内の駆動周波数fsで定格の電力が得られるようになる。全体的に、図の右上方向にシフトし、得られる電力が上昇することになる。
図5は、スイッチング素子の導通比、即ち、駆動周期に対する導通期間の割合と電力の関係を示したものであり、特性(a),(b)は、図4と同様に共振コンデンサの容量がそれぞれ大きい場合と小さい場合を表している。本実施形態による特性(b)に示すように、定格の電力を得るには、(a)の導通比d2に比べ、かなり小さい導通比d1で十分である。
図6は、電力と前記スイッチングアームに印加される直流電圧の関係を示したものであり、特性(a),(b)は、同様に共振コンデンサの容量がそれぞれ大きい場合と小さい場合を表している。同じ定格の電力における直流電圧をそれぞれVdc1、Vdc2とすると、本発明の実施形態による直流電圧は、Vdc1<Vdc2となり、十分に低くなり、スイッチング素子の耐圧を下げることができる。
図7は、本発明の第1の実施形態の変形例を示す要部回路図であり、図1における第1のコンデンサ4,5の直列回路のみを抜き出して図示したものである。第1の実施形態において、駆動周波数を高く設定しても、一方のスイッチング素子の導通比が大きくなった場合は、この導通期間にコイル電流の極性が反転し進相モードへ移行する場合がある。このような場合は、ターンオン損失が発生するため、図7に示すように、共振コンデンサ4,5にそれぞれ並列にダイオード44,45を備え、共振コンデンサに流れる電流をバイパスさせることにより、共振負荷の特性を誘導性に維持することができる。
又、被加熱物に供給する電力を小さくした場合は、スイッチング素子の遮断電流が小さくなり、スナバコンデンサ10の充放電が完了する前に上アームまたは下アームがターンオンし、ZVSを満足しない条件が発生する。このような場合にも、ターンオン損失が発生する。これを防止するためには、スナバコンデンサ10と直列に図示しないスイッチング素子を接続しておき、所定のタイミングでこのスイッチング素子をオフすることによって、スナバコンデンサ10を加熱コイル11から切り離すことが望ましい。これにより、常時ZVSを実現することができ、遮断電流が小さい場合においてもターンオン損失を無くすことができる。
本実施形態において、直列接続したコンデンサ22,23からなる第2のコンデンサ直列回路の充放電電流を低減するために、第2のコンデンサ直列回路と並列に図示しないコンデンサを設けても良い。
第2の実施形態:
図8は、本発明の第2の実施形態による電磁誘導加熱装置の回路構成図である。図1と同一部分については同一符号を付し、説明は省略する。図8において実施形態1と異なる点は、図1におけるスナバコンデンサ10の代わりに、各上下アームに並列にスナバコンデンサ12、13をそれぞれ接続している点である。実施形態1のスナバコンデンサ10には、加熱コイル11の電圧が印加されるが、本実施形態では、インバータの電源電圧が印加されることになるため、スナバコンデンサの耐圧を低減することができる。
次に、本実施形態の高周波動作について、先の実施形態と異なる部分のみを説明する。
モード1:
前記実施形態と全く同一であるので、重複説明を避ける。
モード2:
スイッチング素子6のゲート信号がオフになると、電流ILcは正の極性を有しており、この電流は、次の2つの径路を流れ続け、上アームのスナバコンデンサ12は充電、下アームのスナバコンデンサ13は放電される。すなわち、加熱コイル11→共振コンデンサ4→スナバコンデンサ12→加熱コイル11の経路と、加熱コイル11→共振コンデンサ5→スナバコンデンサ13→加熱コイル11の経路である。スイッチング回路の出力電圧Voが徐々に減少し、下アームのダイオード9に順方向の電圧が印加されると、電流ILcは環流電流として、次の2つの径路を流れ続ける。すなわち、加熱コイル11→共振コンデンサ4→コンデンサ22→コンデンサ23→ダイオード9→加熱コイル11の経路と、加熱コイル11→共振コンデンサ5→ダイオード9→加熱コイル11の経路である。共振コンデンサ5及びコンデンサ22,23は環流電流によって充電されるため、Vc5及びVc22,Vc23は徐々に増加する。一方、共振コンデンサ4は放電状態となり、Vc4は徐々に減少する。この期間、下アームスイッチング素子7のゲート信号はオンになるが、電流の極性が変わらない限り、ダイオード9を流れ続ける。
モード3:
前記実施形態と全く同一であるので、重複説明を避ける。
モード4:
次に、スイッチング素子7のゲート信号がオフになると、電流ILcは負の極性を有しており、この電流は、次の2つの径路で流れ続け、上アームのスナバコンデンサ12は放電、下アームのスナバコンデンサ13は充電される。すなわち、加熱コイル11→スナバコンデンサ12→共振コンデンサ4→加熱コイル11の経路と、加熱コイル11→スナバコンデンサ13→共振コンデンサ5→加熱コイル11である。以下、スイッチング回路の出力電圧Voが徐々に増加し、上アームのダイオード8に順方向の電圧が印加され、電流ILcが環流電流として流れ続け、その後の動作は前述実施形態と同じである。
図9は、本発明の第2の実施形態の変形例を示す要部回路図であり、図8におけるインバータ50の下アームのみを抜き出して図示したものである。図8の実施形態においても、被加熱物に供給する電力を小さくした場合は、スイッチング素子の遮断電流が小さくなり、スナバコンデンサ12、13の充放電が完了する前に上アームまたは下アームがターンオンし、ZVSを満足しない条件が発生する。このような場合には、ターンオン損失が発生するため、スナバコンデンサ13を下アームから切り離すことが望ましい。そこで、図9に示すように、下アームのスナバコンデンサ13と直列にスイッチング素子43を接続し、スイッチング素子43をオフすることでスナバコンデンサ13を切り離す。このスイッチング素子43には、逆並列にダイオード44を接続する。
これにより、常時ZVSを実現することができ、遮断電流が小さい場合においても、ターンオン損失を無くすことができる。
第3の実施形態:
図10は、本発明の第3の実施形態による電磁誘導加熱装置の回路構成図である。図1と同一部分については同一符号を付しており説明は省略する。図1と異なる点は、整流ダイオード14,15の第2のダイオード直列回路とスイッチング素子30が追加された点である。第2のダイオード直列回路と、第1のダイオード直列回路とが並列に接続されており、第1,第2のダイオード直列回路の各直列接続点間に、商用交流電源1とリアクトル21が直列に接続されている。また、第2のダイオード直列回路と第2のコンデンサ直列回路の各直列接続点間に、スイッチング素子30が接続されている。
図10において、スイッチング素子30がオン状態の場合、本実施形態では整流ダイオード14,15がコンデンサ22,23にそれぞれ並列に接続される。しかしながら、コンデンサ22,23の電圧が負の電圧にならない限り、整流ダイオード14,15は導通状態にならない。このため、動作に影響を与えることはなく、前記実施形態と同様の動作となる。
スイッチング素子30がオフ状態の場合、第2のコンデンサ直列回路(22,23)は、第1,第2のダイオード直列回路(整流回路)及びリアクトル21を介して交流電源1に接続される。従って、スイッチング回路に印加される直流電圧Vdcは、交流電源1の電圧を全波整流した電圧となり、スイッチング素子30がオン状態の場合と比べて直流電圧は低下する。
本実施形態は、負荷となる被加熱物の材質、形状や電力に応じてスイッチング回路の導通比を制御する以外に、スイッチング素子30を切替えることで、直流電圧を制御することができ、制御範囲を広げることができる。前記第1、第2の実施形態では、高周波動作をせずに交流電源1の電圧が装置に印加されている待機状態では、コンデンサ22,23にそれぞれ交流電源1の電圧が印加され、スイッチング回路に印加される直流電圧は交流電源電圧の2倍となる。これに対して、本実施形態によれば、スイッチング素子30をオフ状態にすることにより、スイッチング回路に印加される直流電圧を交流電源電圧まで下げることができる。このため、待機時の消費電力を低減できるほか、スイッチング素子や各部品の耐圧に対するマージンを大きくすることができ信頼性を向上できる。
第4の実施形態:
図11は、本発明の第4の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図である。図1と同一部分については同一符号を付し、重複説明は避ける。図1の実施形態では、直流電圧が非平滑のため、加熱コイルに流れる電流は商用周波数で脈動した波形になる。しかしながら、銅又はアルミ製等の被加熱物を加熱した場合、脈動した電流で誘導加熱を行うと商用周波数に起因したうなり音が被加熱物から発生する。
図12は、図11の実施形態における動作を説明する動作波形図である。上記脈動電流によるうなり音を防ぐために、図12に示すように、直流電圧Vdcを平滑し、コイル電流ILcの脈動を抑えている。一般的に使用されるコンデンサインプット型の平滑回路では、入力電流に多くの高調波を含むため、直流電圧の平滑と高調波抑制の両者を満足する電源回路が必要となる。図11に示す本実施形態では、インバータの前段に昇圧チョッパ回路60を設け、交流電源1の電圧が正の期間、リアクトル21、スイッチング素子16、ダイオード18から構成される第1の昇圧チョッパ回路によりこの課題を解決している。また、交流電源1の電圧が負の期間は、リアクトル21、スイッチング素子17、ダイオード19から構成される第2の昇圧チョッパ回路により前記課題を解決することができる。第1の昇圧チョッパ回路は、スイッチング素子16のオン期間に交流電源1の電圧がリアクトル21に印加されてエネルギーが蓄積され、オフ期間にダイオード18を介してコンデンサ22へ放出する。従って、交流電源1の電圧が正の期間、入力電流が正弦波になるようにスイッチング素子16のオン期間を制御することにより高調波を低減するとともに、コンデンサ22により直流電圧を平滑することができる。同様に、第2の昇圧チョッパ回路は、スイッチング素子17のオン期間に交流電源1の電圧がリアクトル21に印加されてエネルギーを蓄積し、オフ期間にダイオード19を介してコンデンサ23に放出する。従って、交流電源1の電圧の負の期間にも、入力電流が正弦波になるようにスイッチング素子17のオン期間を制御することにより高調波を低減するとともに、コンデンサ23により直流電圧を平滑することができる。
本実施形態は、スイッチング素子16、17のオン期間を制御することにより直流電圧の大きさを変えることができるため、直流電圧を制御して電力を調整することが可能となり、干渉音の発生を防ぐことができる。
第5の実施形態:
図13は、本発明の第5の実施形態による電磁誘導加熱装置の回路構成図である。図1と同一部分については同一符号を付し、重複説明は避ける。本実施形態では、直流電圧を平滑するために、コンデンサ22,23の容量を十分に大きくする。従って、前述したようにコンデンサインプット型の平滑回路となるため、入力電流に多くの高調波を含むことになり、高調波を抑制する回路が必要となる。そこで、本実施形態では、交流電源1に対しリアクトル21を負荷とする短絡回路40を設け、商用周波数の半周期毎に短絡回路40を動作させることにより入力電流の高調波を低減する。短絡回路40は、ダイオード整流回路42と、スイッチング素子41から構成されている。
図14は、図13の短絡回路40の動作について示すタイミングチャートである。スイッチング素子41は、交流電源1の電圧Vacのゼロクロスから所望の遅延時間を設けてオンさせ、短絡通電を開始し交流電源1から電流を吸込む。スイッチング素子41の遅延時間とオン期間は、負荷の大きさ即ち所望の電力に応じて制御し、入力電流Iacに含まれる高調波を低減する。本実施形態において、短絡回路40はダイオード整流回路とスイッチング素子を組合せて構成している。しかし、逆方向の耐圧を備えた逆阻止型のスイッチング素子を2個逆並列に接続して置換えれば、整流回路42とスイッチング素子41の両者で発生していた損失を、スイッチング素子による損失のみに低減することができる。
第6の実施形態:
図15は、本発明の第6の実施形態による電磁誘導加熱装置の回路構成図である。図11と同一部分については同一符号を付し、説明は省略する。図11の実施形態においては、チョッパ回路60は昇圧形であるため、コンデンサ22及びコンデンサ23の電圧は交流電源1の電圧より高くなる。本実施形態では、チョッパ回路601は、リアクトル21、スイッチング素子46、ダイオード48から構成される第1の降圧チョッパ回路と、リアクトル21、スイッチング素子47、ダイオード49から構成される第2の降圧チョッパ回路を設けている。これにより、コンデンサ22及びコンデンサ23の電圧を交流電源1の電圧より低く、即ち降圧制御を行いながら、入力電流の高調波を抑制することができる。
図16は、図15の実施形態における降圧制御方法を説明する動作説明図である。交流電源1の電圧が正の期間において、Vacの絶対値|Vac|がコンデンサ22の電圧Vc22より低い場合は、スイッチング素子46をオン固定とし、スイッチング素子16をスイッチングさせ昇圧動作を行う。逆に、|Vac|がVc22より高い場合は、スイッチング素子16をオフ固定とし、スイッチング素子46をスイッチングさせ降圧動作を行う。交流電源1の電圧が負の期間では、|Vac|コンデンサ23の電圧Vc23より低い場合、スイッチング素子47をオン固定とし、スイッチング素子17をスイッチングさせ昇圧動作を行う。逆に、|Vac|がVc23より高い場合は、スイッチング素子17をオフ固定とし、スイッチング素子47をスイッチングさせ降圧動作を行う。
このように、商用周波数の半周期の間に昇圧動作と降圧動作の2つのモードが存在することになる。入力電流Iacは、昇圧動作と降圧動作のモード切替え時に波形歪みが生じるが、ほぼ正弦波に近い波形となり、高調波を抑制することができる。
図17は、図15の実施形態の別の降圧制御方法を説明する動作説明図である。交流電源1の電圧が正の期間において、第1の降圧チョッパと第1の昇圧チョッパのそれぞれのスイッチング素子16、46を同時にオンし、交流電源1の電圧をリアクトル21に印加してエネルギーを蓄積する。次いで、スイッチング素子16、46を同時にオフし、ダイオード18、48を介して、リアクトル21に蓄えたエネルギーをコンデンサ22側に放出する。交流電源1の電圧が負の期間では、第2の降圧チョッパと第2の昇圧チョッパのそれぞれのスイッチング素子17、47を同時にオンし、交流電源1の電圧をリアクトル21に印加してエネルギーを蓄積する。次いで、スイッチング素子17、47を同時にオフし、ダイオード19、49を介して、リアクトル21に蓄えたエネルギーをコンデンサ23側に放出する。
これまでの降圧制御方法は、Vc22と|Vac|の大小関係及びVc23と|Vac|の大小関係に応じて昇圧動作と降圧動作を切替える方法であったが、本制御方法は、商用周波数の半周期の間、同じ動作を繰り返す。このため、入力電流Iacには、波形歪みの無い正弦波が得られる。この制御方法によれば、リアクトル21に流れる電流値は大きくなり損失は増えるものの、切替えが不要なため、制御は容易となる。
図18は、図15の実施形態における昇圧制御方法を説明する動作説明図である。交流電源1の電圧が正の期間、スイッチング素子46をオン固定とし、スイッチング素子16をスイッチングさせ昇圧動作を行い、交流電源1の電圧が負の期間では、スイッチング素子47をオン固定とし、スイッチング素子17をスイッチングさせ昇圧動作を行う。
本実施形態によれば、直流電圧の制御範囲を広げることができるため、電力の調整範囲を大きく採ることができる。
第7の実施形態:
図19は、本発明の第7の実施形態による電磁誘導加熱装置の要部回路構成図である。図1と同一部分については同一符号を付し、説明は省略する。図19において、図1の実施形態と異なる点は、各共振コンデンサ4,5に、それぞれ共振コンデンサ25,26とスイッチング素子31,32の直列回路を並列に接続した点である。通常、加熱コイル11側からみたコイル及び磁気結合している被加熱物の等価インピーダンスは、被加熱物の材質によって大きく異なる。一般に材質が磁性の場合は、等価インダクタンス及び等価抵抗は大きく、非磁性の場合は共に小さくなる。従って、材質によって共振周波数が大きく異なるため、共振コンデンサの容量を切替え、ほぼ同一の共振周波数にすることが望ましい。これまでの実施形態では、共振コンデンサの容量は固定であった。本実施形態では、負荷となる被加熱物の材質、形状や電力に応じて、スイッチング素子31,32をオンオフ制御し、等価的に共振コンデンサ4,5の容量を変え、被加熱物を最適な条件で加熱することができる。
第8の実施形態:
図20は、本発明の第8の実施形態による電磁誘導加熱装置の要部回路構成図である。図8と同一部分については同一符号を付し、説明は省略する。図20において、図8の第2の実施形態と異なる点は、加熱コイル11,16及び直列接続した共振コンデンサ4,5及び27,28からなるコンデンサ直列回路をそれぞれ2組設けている点である。図20において、直列接続された共振コンデンサ4,5からなるコンデンサ直列回路と、直列接続された共振コンデンサ27,28からなるコンデンサ直列回路とが並列に接続されて第1の(共振用の)コンデンサ直列回路を構成している。前記コンデンサ4,5の直列接続点と第1のスイッチング回路の直列接続点間には、スイッチング素子33を介して加熱コイル11が接続されている。他方、前記コンデンサ27,28の直列接続点と第1のスイッチング回路の直列接続点間には、スイッチング素子34を介して加熱コイル61が接続されている。又、第2のコンデンサ直列回路(22,23)の直列接続点と前記コンデンサ27,28の直列接続点間には、リアクトル29が接続されている。
本実施形態は、図19の第7の実施形態と同様に、負荷となる被加熱物の材質、形状や電力に応じて、スイッチング素子33,34をオンオフ制御し、使用する加熱コイル11又は61を選択することができる。また、加熱コイル11,61を同時に使用することもできるため、被加熱物を最適な条件で加熱することができる。
本実施形態において、加熱コイル及び直列接続した共振コンデンサからなるコンデンサ直列回路は3組以上設けることもできる。又、共振コンデンサ4,5からなるコンデンサ直列回路を2つ以上の加熱コイルで兼用しても構わない。
第9の実施形態:
図21は、本発明の第9の実施形態による電磁誘導加熱装置の要部回路構成図である。図20と同一部分については同一符号を付し、説明は省略する。図21において、図20と異なる点は、直列に接続した加熱コイル11,62と、直列接続した共振コンデンサ4,5及び27,28からなるコンデンサ直列回路を2組設けている点である。図21において、加熱コイル11とスイッチング素子33の直列接続点と、コンデンサ27,28の直列接続点間には、スイッチング素子35を介して加熱コイル62が接続されている。
本実施形態によれば、図19の第7の実施形態や図20の第8の実施形態と同様に、負荷となる被加熱物の材質、形状や電力に応じて最適な条件で加熱することができる。すなわち、スイッチング素子33,35をオンオフ制御することにより、加熱コイル11のみ使用する場合と、加熱コイル11,62の両方を使用する場合の選択及び電力制御により、最適な条件で加熱することができる。加熱コイル11,62の両方を使用し加熱コイルの巻数を増やすと、磁束が増えるため、銅又はアルミ等の非磁性でかつ抵抗が小さい被加熱物を加熱する場合に適している。
本実施形態において、加熱コイルは、それぞれ2つ以上直列に接続した構成でも構わない。又、第1のコンデンサ直列回路(4,5又は27,28)を2つ以上の加熱コイルで兼用しても構わない。
以上の実施形態においては、上下アームの導通比を制御するものとして説明したが、本発明による電磁誘導加熱装置は、インバータの駆動周波数を制御して電力を調整することも可能である。特に、加熱部が一つの場合には、うなり発生の惧れが無いので、上下アームの導通比を同一にし、インバータの駆動周波数を制御して電力を調整することは有効である。
本発明は、一般家庭や業務用として使用される誘導加熱調理器をはじめ、温水発生、低温・高温の水蒸気発生装置、金属の溶解、複写機トナー定着用の熱転写ローラドラムなど多岐にわたる熱源の電源として適用できる。
本発明の第1の実施形態による電磁誘導加熱装置の回路構成図。 図1の実施形態における高周波動作を説明する動作波形図。 図1の実施形態における電源1周期内の動作を説明する動作波形図。 図1の実施形態における電磁誘導加熱装置の周波数に対する電力依存性を示す特性図。 図1の実施形態におけるスイッチング素子の導通比に対する電力依存性を示す特性図。 図1の実施形態による電磁誘導加熱装置の電力に対する直流電圧の関係を示す特性図。 本発明の第1の実施形態である電磁誘導加熱装置の一部を変形した要部回路図。 本発明の第2の実施形態による電磁誘導加熱装置の回路構成図。 本発明の第2の実施形態の変形例を示す要部回路図。 本発明の第3の実施形態による電磁誘導加熱装置の回路構成図。 本発明の第4の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図。 図11の実施形態における動作を説明する動作波形図。 本発明の第5の実施形態による電磁誘導加熱装置の回路構成図。 図13の短絡回路40の動作について示すタイミングチャート。 本発明の第6の実施形態による電磁誘導加熱装置の回路構成図。 図15の実施形態における降圧制御方法を説明する動作説明図。 図15の実施形態の別の降圧制御方法を説明する動作説明図。 図15の実施形態における昇圧制御方法を説明する動作説明図。 本発明の第7の実施形態による電磁誘導加熱装置の要部回路構成図。 本発明の第8の実施形態による電磁誘導加熱装置の要部回路構成図。 本発明の第9の実施形態による電磁誘導加熱装置の要部回路構成図。
符号の説明
1…交流電源、2,3,8,9,14,15,18,19,44,45,48,49…ダイオード、4,5,25,26,27,28…共振用コンデンサ、10,12,13…スナバコンデンサ、22,23…フィルタコンデンサ、6,7,16,17,30〜35,41,43,46,47…スイッチング素子、11,61,62…加熱コイル、20…フィルタ、21,24,29…リアクトル、40…短絡回路、42…整流回路、50…インバータ、60…昇圧チョッパ回路、601…昇降圧チョッパ回路。

Claims (11)

  1. 交流電源と、この交流電源の電圧を整流する整流器と、この整流器の出力を入力して加熱コイルに高周波電力を供給するインバータを備え、このインバータは、直列接続した共振コンデンサからなる第1のコンデンサ直列回路と、直列接続した2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路とを並列に接続し、2つの前記スイッチング素子はそれぞれ逆並列にダイオードを備え、前記第1のコンデンサ直列回路と前記スイッチング回路の各直列接続点間に前記加熱コイルを接続した電磁誘導加熱装置において、電源側の高調波抑制フィルタ用の第2のコンデンサを、共振用の前記第1のコンデンサ直列回路とは独立して設けたことを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  2. 交流電源と、この交流電源の電圧を整流する整流器と、この整流器の出力を入力して加熱コイルに高周波電力を供給するインバータを備え、このインバータは、直列接続した共振コンデンサからなる第1のコンデンサ直列回路と、直列接続した2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路とを並列に接続し、2つの前記スイッチング素子はそれぞれ逆並列にダイオードを備え、前記第1のコンデンサ直列回路と前記スイッチング回路の各直列接続点間に前記加熱コイルを接続した電磁誘導加熱装置において、電源側の高調波抑制フィルタ用の第2のコンデンサを、共振用の前記第1のコンデンサ直列回路と並列接続するとともに、これら第1のコンデンサ直列回路と第2のコンデンサとの間を高周波的に分離するリアクトルを備えたことを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  3. 交流電源と、この交流電源の電圧を整流する整流器と、この整流器の出力を入力して加熱コイルに高周波電力を供給するインバータを備え、このインバータは、直列接続した共振コンデンサからなる第1のコンデンサ直列回路と、直列接続した2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路とを並列に接続し、2つの前記スイッチング素子はそれぞれ逆並列にダイオードを備え、前記第1のコンデンサ直列回路と前記スイッチング回路の各直列接続点間に前記加熱コイルを接続した電磁誘導加熱装置において、前記第1のコンデンサ直列回路と並列に接続され、2つのコンデンサを直列接続した第2のコンデンサ直列回路と、前記第1、第2のコンデンサ直列回路の各直列接続点間に接続したリアクトルを備えたことを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記整流器を構成するために2つのダイオードを直列接続したダイオード直列回路と、このダイオード直列回路と前記第2のコンデンサ直列回路の各直列接続点間に前記交流電源と第2のリアクトルの直列回路を接続したことを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  5. 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記整流器を構成するためにそれぞれが2つのダイオードを直列接続した2組のダイオード直列回路と、これら2組のダイオード直列回路の各直列接続点間に前記交流電源と第2のリアクトルの直列回路を接続したことを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  6. 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記第2のコンデンサ直列回路と、直列接続したダイオードからなる第1の整流回路と、直列接続したダイオードからなる第2の整流回路とを並列に接続し、前記第1、第2の整流回路の各直列接続点間に交流電源と第2のリアクトルを直列に接続し、前記第1、第2の整流回路のいずれか一方の直列接続点と前記第2のコンデンサ直列回路の直列接続点間にスイッチング素子を接続したことを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  7. 交流電源と、この交流電源の電圧を整流する整流器と、この整流器の出力を入力して加熱コイルに高周波電力を供給するインバータを備え、このインバータは、直列接続した共振コンデンサからなる第1のコンデンサ直列回路と、直列接続した2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路とを並列に接続し、2つの前記スイッチング素子はそれぞれ逆並列にダイオードを備え、前記第1のコンデンサ直列回路と前記スイッチング回路の各直列接続点間に前記加熱コイルを接続した電磁誘導加熱装置において、前記第1のコンデンサ直列回路と並列に接続され、2つのコンデンサを直列接続した第2のコンデンサ直列回路と、前記第1、第2のコンデンサ直列回路の各直列接続点間に接続したリアクトルと、前記整流器の出力側から前記第2のコンデンサ直列回路へ向って接続された昇圧チョッパを備えたことを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  8. 交流電源と、この交流電源の電圧を整流する整流器と、この整流器の出力を入力して加熱コイルに高周波電力を供給するインバータを備え、このインバータは、直列接続した共振コンデンサからなる第1のコンデンサ直列回路と、直列接続した2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路とを並列に接続し、2つの前記スイッチング素子はそれぞれ逆並列にダイオードを備え、前記第1のコンデンサ直列回路と前記スイッチング回路の各直列接続点間に前記加熱コイルを接続した電磁誘導加熱装置において、前記第1のコンデンサ直列回路と並列に接続され、2つのコンデンサを直列接続した第2のコンデンサ直列回路と、前記第1、第2のコンデンサ直列回路の各直列接続点間に接続したリアクトルと、前記整流器の出力側から前記第2のコンデンサ直列回路へ向って接続された昇降圧チョッパを備えたことを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  9. 交流電源と、この交流電源の電圧を整流する整流器と、この整流器の出力を入力して加熱コイルに高周波電力を供給するインバータを備え、このインバータは、直列接続した共振コンデンサからなる第1のコンデンサ直列回路と、直列接続した2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路とを並列に接続し、2つの前記スイッチング素子はそれぞれ逆並列にダイオードを備え、前記第1のコンデンサ直列回路と前記スイッチング回路の各直列接続点間に前記加熱コイルを接続した電磁誘導加熱装置において、前記第1のコンデンサ直列回路と並列に接続され、2つのコンデンサを直列接続した第2のコンデンサ直列回路と、前記第1、第2のコンデンサ直列回路の各直列接続点間に接続したリアクトルと、前記交流電源を、第2のリアクトルを介して短絡する短絡回路を備えたことを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかにおいて、前記第1のコンデンサ直列回路のそれぞれのコンデンサに並列に挿脱可能に付加コンデンサを備えたことを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかにおいて、前記インバータは、前記第1のコンデンサ直列回路を複数備え、前記第1のスイッチング回路の直列接続点と複数の前記第1のコンデンサ直列回路のそれぞれの直列接続点との間に、それぞれ加熱コイルを接続したことを特徴とする電磁誘導加熱装置。
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