JP4910004B2 - 電磁誘導加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、異なる材質の被加熱物に対し所望の電力を供給して誘導加熱を行うインバータ方式の電磁誘導加熱装置に関するものである。
近年、火を使わずに鍋などの被加熱物を加熱するインバータ方式の電磁誘導加熱装置が広く用いられるようになってきている。電磁誘導加熱装置は、加熱コイルに高周波電流を流し、コイルに近接して配置された金属製の被加熱物に渦電流を発生させ、被加熱物自体の電気抵抗により発熱させる。一般に、被加熱物が磁性体で固有抵抗が大きい鉄は加熱し易く、非磁性体で低抵抗の銅やアルミなどは加熱し難い。
このような問題を解決する従来例として、特開平5−251172号公報に開示されるような電磁誘導加熱調理器がある。この公知例は単一の加熱コイルとハーフブリッジ回路方式としても機能するフルブリッジ回路の高周波インバータで構成され、調理鍋が磁性鍋,非磁性鍋のいずれかを判別し、その結果に応じて高周波インバータをフルブリッジ回路方式とハーフブリッジ回路方式とに切替え、異なる材質の被加熱物を誘導加熱する。
特開平5−251172号公報
特許文献1に開示された従来技術において、非磁性鍋を加熱する場合、インバータはハーフブリッジ回路方式に切替わり、2組の上下アームのうち第一の上下アームは相補に動作し、第二の上下アームの上アームは常時オフ、下アームは常時オン状態となる。従って、第二の上下アームの下アームには正負に大電流が流れることになり損失が発生する。
また、高周波インバータをフルブリッジ回路方式とハーフブリッジ回路方式とに切替えが可能であるが、共振コンデンサは回路方式によらず固定されているため駆動周波数の設定範囲が限られる。
本発明は、上記の課題に対処し、異なる材質の被加熱物や設定火力に対し所望の電力を効率良く供給することができるインバータ方式の電磁誘導加熱装置を提供することである。
上記課題を達成する為に、請求項1の電磁誘導加熱装置は、商用交流電源の入力電流に含まれる高周波成分を低減する昇圧回路と、該昇圧回路の出力である直流電圧を下げる降圧回路と、該降圧回路の出力である直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、該インバータから供給される電力を用いて被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、第一の共振コンデンサと、第二の共振コンデンサと、を備えた電磁誘導加熱装置であって、前記インバータは、直列に接続される2個のスイッチング素子で構成される第一の上下アームと、直列に接続される2個のスイッチング素子で構成される第二の上下アームと、を有しており、前記第一の上下アームの出力端子には被加熱物を誘導加熱する加熱コイルの一端が接続され、前記加熱コイルの他端と前記直流電圧の正負電極の少なくともどちらか一方に接続される第一の共振コンデンサと、前記加熱コイルと前記第一の共振コンデンサを有する第一の共振負荷回路と、前記加熱コイルの他端と前記第二の上下アームの出力端子間に直列に接続された第二の共振コンデンサとスイッチ手段と、前記加熱コイルと前記第一及び第二の共振コンデンサを有する第二の共振負荷回路とを備え、火力設定に応じて前記スイッチ手段を切り替えることにより、前記第二の上下アームの出力端子から前記第二の共振負荷回路を切り離すことを特徴とするものである。
また、上記課題を達成する為に、請求項2の電磁誘導加熱装置は、火力設定に応じて前記スイッチ手段を切り替えることにより、フルブリッジ方式のインバータ加熱とハーフブリッジ方式のインバータ加熱を切り替えることを特徴とするものである。
さらに、上記課題を解決する為に、請求項3の電磁誘導加熱装置は、火力設定に応じて前記スイッチ手段を切り替えることにより、前記第一の共振負荷回路と前記第二の共振負荷回路を切り替えることを特徴とするものである。
本発明によれば、被加熱物の材質や設定火力に応じて共振負荷回路を切替えることにより、被加熱物に所望の電力を効率良く供給することができる。
又、第一の共振コンデンサを第二の上下アームのスナバコンデンサとして兼ねることができることから部品数を削減した電磁誘導加熱装置を提供できる。
本発明の第1の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図である。 図1の実施形態である電磁誘導加熱装置の動作波形である。 図1の実施形態である電磁誘導加熱装置の動作モードの状態説明図である。 図1の実施形態である電磁誘導加熱装置の動作モードの状態説明図である。 図1の実施形態である電磁誘導加熱装置の動作モードの状態説明図である。 図1の実施形態である電磁誘導加熱装置の動作モードの状態説明図である。 図1の実施形態である電磁誘導加熱装置の動作モードの状態説明図である。 図1の実施形態である電磁誘導加熱装置の動作モードの状態説明図である。 図1の実施形態である電磁誘導加熱装置の動作モードの状態説明図である。 図1の実施形態である電磁誘導加熱装置の動作モードの状態説明図である。 図1の実施形態である電磁誘導加熱装置の動作モードの状態説明図である。 図1の実施形態である電磁誘導加熱装置の動作モードの状態説明図である。 本発明の第2の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図である。 本発明の第3の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図である。 本発明の第4の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図である。 本発明におけるスイッチング素子の電圧と電流の関係を表すグラフである。 本発明の第5の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図である。 本発明の第6の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図である。 本発明の第7の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図である。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図である。図1において、直流電源1の正電極と負電極間には、パワー半導体スイッチング素子5aと5bが直列に接続された第一の上下アーム3と、5cと5dが直列に接続された第二の上下アーム4が接続されている。スイッチング素子5aから5dにはそれぞれダイオード6aから6dが逆方向に並列接続されており、また、スイッチング素子5aと5bにはそれぞれスナバコンデンサ7a,7bが並列に接続されている。スナバコンデンサ7a,7bは、スイッチング素子5a又は5bのターンオフ時の遮断電流によって充電あるいは放電され、両スイッチング素子に印加される電圧の変化が低減することによりターンオフ損失を抑制する。前記第一の上下アーム3の出力端子には加熱コイル11の一端が接続されており、加熱コイル11の他端と直流電源1の負電極間には第一の共振コンデンサ12が接続され第一の共振負荷回路50を構成している。又、前記加熱コイルの他端と前記第二の上下アームの出力端子間には直列に接続された第二の共振コンデンサ13とリレー20が接続されている。加熱コイル11と第一の共振コンデンサ12及び第二の共振コンデンサ13により第二の共振負荷回路60を構成しており、被加熱物の材質や設定火力に応じてリレー20を切替えることにより、前記第一の共振負荷回路50と第二の共振負荷回路60とを切替えることができる。
ここで、加熱コイル11と被加熱物(図示せず)は磁気的に結合するため、被加熱物を加熱コイル11側からみた等価回路に変換すると、被加熱物の等価抵抗と等価インダクタンスが直列に接続された構成になる。等価抵抗及び等価インダクタンスは、被加熱物の材質によって異なり、非磁性体で低抵抗の銅やアルミの場合は等価抵抗及び等価インダクタンスのどちらも小さくなり、磁性体で高抵抗の鉄の場合はどちらも大きくなる。
図1において、被加熱物が銅やアルミの場合は、前記リレー20をオフし、前記第一の上下アーム3と加熱コイル11及び第一の共振コンデンサ12から構成されるSEPP(Single Ended Push-Pull)方式のインバータで加熱を行う。前述のように、非磁性体で低抵抗の被加熱物は等価抵抗が小さいため所望の出力を得るには大きな電流を流す必要がある。前述の従来技術では、第二の上下アームの下アームにも電流が流れ損失が発生する課題があったが、本実施例ではリレー20をオフすることにより第二の上下アーム4には大電流が流れず損失は発生しない。被加熱物の表皮抵抗は周波数の平方根に比例する特徴があり、銅又はアルミなどの低抵抗の被加熱物を加熱する場合には、周波数を高くすることが有効である。従って、第一の上下アーム3を例えば約90kHzの周波数で駆動できるように第一の共振コンデンサ12の容量を設定する。
被加熱物が鉄の場合は、前記リレー20をオンし、前記第一及び第二の上下アームと加熱コイル11及び第一,第二の共振コンデンサ12,13から構成されるフルブリッジ方式のインバータで加熱を行う。前述のように、磁性体で高抵抗の被加熱物は等価抵抗が大きいため共振負荷回路には電流が流れ難い。従って、フルブリッジ方式に切替えることによりインバータの出力電圧を2倍に高め所望の出力を得る。前述の銅やアルミの場合は抵抗が小さいためインバータの周波数を約90kHzにし表皮抵抗を高くしたが、鉄の場合は元々抵抗が大きいため、約20kHzの周波数で前記第一,第二の上下アームを駆動する。前述のように第一の共振コンデンサ12の容量は、約90kHzの駆動周波数に合わせて設定するが、第二の共振コンデンサ13の容量は、約20kHzの駆動周波数に合わせて設定する。駆動周波数が大きく異なるため、第二の共振コンデンサ13の容量は第一の共振コンデンサ12より十分に大きい値になる。従って、フルブリッジ方式のインバータの共振周波数は、主に第二の共振コンデンサ13により設定される。前述の従来技術では、共振コンデンサは回路方式によらず固定されており駆動周波数の設定範囲が限られる課題があったが、本実施例ではリレー20の切替えにより、共振コンデンサの容量も切替えができる。従って、インバータの駆動周波数の設定範囲を広げることができ被加熱物の材質に合わせて最適な周波数で加熱することができる。
次に図2に示す動作波形及び図3に示す動作モード説明図を用いてフルブリッジ方式の動作を説明する。図2においてスイッチング素子5a,5b,5c,5dに流れる電流はそれぞれIc5a,Ic5b,Ic5c,Ic5dとし、スイッチング素子5a,5b,5c,5dに印加される電圧はそれぞれVc5a,Vc5b,Vc5c,Vc5dとする。又、スナバコンデンサ7a,7bに流れる電流はそれぞれIc7a,Ic7bとし、共振コンデンサ12に流れる電流はIc12とする。加熱コイル11に流れるコイル電流はIL11とし、図1の左から右の方向を正と定義する。
(モード1)
図2において、スイッチング素子5a,5dがオン状態にあり、加熱コイル11の電流が正の時がモード1の状態になる。図3(a)においてスイッチング素子5a,5dがターンオンし加熱コイル11の蓄積エネルギーがゼロになるとコイル電流IL11の極性が負から正に変わり、直流電源1からスイッチング素子5a,加熱コイル11,共振コンデンサ13,リレー20,スイッチング素子5dで流れるメイン経路と、コイル電流IL11の一部が共振コンデンサ12に分流する経路で電流が流れる。共振コンデンサ13の容量は共振コンデンサ12の容量より十分に大きいため、殆どの電流は共振コンデンサ13を流れる。
(モード2)
次にスイッチング素子5a,5dがターンオフすると、図3(b)のように、コイル電流IL11は正の極性を有しており、電流はスナバコンデンサ7a,加熱コイル11,共振コンデンサ12の経路とスナバコンデンサ7b,加熱コイル11,共振コンデンサ12の経路で流れる。スナバコンデンサ7aは充電されスイッチング素子5aの電圧Vc5aは図2に示すように徐々に増加し、一方、スナバコンデンサ7bは放電されるため、スイッチング素子5bの電圧Vc5bは徐々に減少する。
共振コンデンサ12にはコイル電流IL11が流れて充電されるため、共振コンデンサ13を介して接続されているスイッチング素子5dの電圧Vc5dは徐々に増加し、スイッチング素子5cの電圧Vc5cは減少する。
ここで、共振コンデンサ12は、フルブリッジ方式のインバータにおいて、第二の上下アーム4のスナバコンデンサの役割を兼ねる。
(モード3)
その後、図2に示すようにスイッチング素子5dの電圧Vc5dが直流電源1の電圧に達し、ダイオード6cに順方向の電圧が印加されるとコイル電流IL11は図3(c)のように加熱コイル11,共振コンデンサ13,リレー20,ダイオード6c,スナバコンデンサ7aの経路と加熱コイル11,共振コンデンサ13,リレー20,ダイオード6c,スナバコンデンサ7bの経路、及び加熱コイル11,共振コンデンサ12,スナバコンデンサ7bの経路で流れ続ける。
(モード4)
次に、図2に示すようにスイッチング素子5aの電圧Vc5aが直流電源1の電圧に達し、ダイオード6bに順方向の電圧が印加されるとコイル電流IL11は図3(d)のように加熱コイル11,共振コンデンサ13,リレー20,ダイオード6c,ダイオード6bの経路と加熱コイル11,共振コンデンサ12,ダイオード6bの経路で流れ続ける。この期間に、スイッチング素子5b,5cをターンオンするが、コイル電流IL11の蓄積エネルギーがゼロになるまでは、ダイオード6b,6cを流れ続ける。
ここで、スナバコンデンサ7a,7b及び共振コンデンサ12の値によって、ダイオード6cよりダイオード6bが早く導通する場合がある。この場合は、(モード2)の後に図3(d)のように加熱コイル11,共振コンデンサ12,ダイオード6bの経路で電流が流れ、その後、図3(e)のような経路で電流が流れる。
(モード5)
加熱コイル11の蓄積エネルギーがゼロになると、コイル電流IL11の極性が正から負に変わり、図3(f)に示すように直流電源1からスイッチング素子5c,リレー20,共振コンデンサ13,加熱コイル11,スイッチング素子5bで流れるメイン経路と、コイル電流IL11の一部が共振コンデンサ12に分流する経路で電流が流れる。前述したように共振コンデンサ13の容量は共振コンデンサ12の容量より十分に大きいため、殆どの電流は共振コンデンサ13を流れる。
(モード6)
次にスイッチング素子5b,5cがターンオフすると、図3(g)のように、コイル電流IL11は負の極性を有しており、電流は共振コンデンサ12,加熱コイル11,スナバコンデンサ7aの経路と共振コンデンサ12,加熱コイル11,スナバコンデンサ7bの経路で流れる。スナバコンデンサ7aは放電されスイッチング素子5aの電圧Vc5aは図2に示すように徐々に減少し、一方、スナバコンデンサ7bは充電されるため、スイッチング素子5bの電圧Vc5bは徐々に増加する。
共振コンデンサ12にはコイル電流IL11が流れて放電されるため、共振コンデンサ13を介して接続されているスイッチング素子5dの電圧Vc5dは徐々に減少し、スイッチング素子5cの電圧Vc5cは増加する。
前述のように、共振コンデンサ12は、第二の上下アーム4のスナバコンデンサの役割を兼ねる。
(モード7)
その後、図2に示すようにスイッチング素子5cの電圧Vc5cが直流電源1の電圧に達し、ダイオード6dに順方向の電圧が印加されるとコイル電流IL11は図3(h)のようにダイオード6d,リレー20,共振コンデンサ13,加熱コイル11,スナバコンデンサ7aの経路とダイオード6d,リレー20,共振コンデンサ13,加熱コイル11,スナバコンデンサ7bの経路、及び加熱コイル11,スナバコンデンサ7b,共振コンデンサ12の経路で流れ続ける。
(モード8)
次に、図2に示すようにスイッチング素子5bの電圧Vc5bが直流電源1の電圧に達し、ダイオード6aに順方向の電圧が印加されるとコイル電流IL11は図3(j)のようにダイオード6d,リレー20,共振コンデンサ13,加熱コイル11,ダイオード6aの経路と共振コンデンサ12,加熱コイル11,ダイオード6aの経路で流れ続ける。この期間に、スイッチング素子5a,5dをターンオンするが、コイル電流IL11の蓄積エネルギーがゼロになるまでは、ダイオード6a,6dを流れ続ける。
ここで、前述したように、スナバコンデンサ7a,7b及び共振コンデンサ12の値によって、ダイオード6dよりダイオード6aが早く導通する場合がある。この場合は、モード6の後に図3(i)のように共振コンデンサ12,加熱コイル11,ダイオード6aの経路で電流が流れ、その後、図3(j)のような経路で電流が流れる。
このように、上記の動作を繰り返すことによって、直流電源1を電源として加熱コイル11に高周波電流を供給することができ、被加熱物は加熱コイル11から発生する磁束によって誘導加熱される。本実施例のように加熱コイルに流れる電流は加熱コイルと鍋の結合による等価インダクタンスと共振コンデンサによって正弦波状となる。このような電流共振型インバータはインバータの出力電圧よりコイル電流が遅れ位相になるように駆動周波数を共振周波数より高く設定し駆動する。電流が遅れ位相になるため、各スイッチング素子がターンオンする際は、スイッチング素子の電圧がゼロボルトの状態でスイッチング(以後ZVSという)を行うことができターンオン損失は発生しない。
図4は本発明の第2の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図である。図1と同一部分については同一符号を付しており説明は省略する。図4において、第一の上下アーム3の出力端子には加熱コイル11の一端が接続されており、加熱コイルの他端と直流電源1の正電極間に第三の共振コンデンサ14が接続されている。被加熱物が銅やアルミの場合は、リレー20をオフし、前記第一の上下アーム3と加熱コイル11及び第一,第三の共振コンデンサ12,14から構成されるハーフブリッジ方式のインバータで加熱を行う。前述のように、低抵抗の被加熱物を加熱する場合には、周波数を高くすることが有効であるため、第一の上下アーム3を例えば約90kHzの周波数で駆動できるように第一,第三の共振コンデンサ12,14の容量を設定する。
被加熱物が鉄の場合は、前記リレー20をオンし、前記第一及び第二の上下アームと加熱コイル11及び第一,第二,第三の共振コンデンサ12,13,14から構成されるフルブリッジ方式のインバータで加熱を行う。前述のように、第一の共振コンデンサ12は、フルブリッジ方式のインバータにおいて、第二の上下アーム4のスナバコンデンサの役割を兼ねたが、第三の共振コンデンサ14も同様に第二の上下アーム4のスナバコンデンサの役割を兼ねる。
図5は本発明の第3の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図である。図1と同一部分については同一符号を付しており説明は省略する。図4において、前記図1と異なる点は、第二の上下アーム4のスイッチング素子5c,5dにそれぞれスナバコンデンサ7c,7dが並列に接続されている点である。前述のように、第一の共振コンデンサ12が第二の上下アーム4のスナバコンデンサの役割を果すが、共振コンデンサ12と第二の上下アーム4までの配線インダクタンスが大きい場合にはスイッチング素子5c,5dに高いサージ電圧が印加されることがある。従って、スイッチング素子5c,5dに並列に近接してスナバコンデンサを設けることが望ましい。
図6は本発明の第4の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図である。図1と同一部分については同一符号を付しており説明は省略する。前述の実施例において、被加熱物に供給する電力は、上下アーム3,4の駆動周波数や直流電源1の電圧を制御することによって調整することができる。本実施例では、商用交流電源から直流電圧を得るための直流電源1の回路構成を示している。図6において、商用交流電源ACはダイオード整流回路2に印加され全波整流された後、インダクタ8及びコンデンサ9で構成されたフィルタを介して昇圧チョッパ回路30に印加される。昇圧チョッパ回路30は、インダクタ31,スイッチング素子32,ダイオード33,コンデンサ34から構成されており、スイッチング素子32のオン期間に商用交流電源電圧がインダクタ31に印加されてエネルギーが蓄積され、オフ期間にダイオード33を介してコンデンサ34にエネルギーが放出される。商用交流電源の入力電流に含まれる高調波成分を低減するために、入力電流波形が正弦波になるようにスイッチング素子32のオン期間をコントロールしながら、コンデンサ34の出力電圧を制御する。ここで、銅又はアルミなど低抵抗の被加熱物を加熱する場合、前述のように等価抵抗が小さいため、加熱コイルの巻数増加や高周波化による等価抵抗の増加を図る。しかしながら装置形状や使用できる周波数帯域の規制により何れも限界が生じる。加熱コイル及び共振コンデンサで構成される直列共振回路は等価抵抗によって共振の鋭さを示す回路のQが変化し、等価抵抗が小さい場合にはQが大きく、共振回路に流れる電流も大きくなる。本実施例のように共振回路に流れる電流が正弦波状になる電流共振型のインバータでは、共振周波数よりも駆動周波数を高くしていくことにより共振電流を制限することができる。共振周波数と駆動周波数の差が大きいとインバータの出力電圧と共振電流の位相差が大きくなり、上下アームの遮断電流が大きくなるため、スイッチング損失が増加する。従って、共振周波数に近い周波数でインバータを駆動し、遮断電流を小さくすることが望ましく、直流電圧を下げて共振電流を制限すべきである。本実施例では入力電流の高調波を低減するために前記のような昇圧チョッパ回路30を設けており、コンデンサ34の電圧下限値は、商用交流電源の電圧ピーク値よりも高くなる。そこで、図6に示すように、インダクタ41,スイッチング素子42,ダイオード43,コンデンサ44から構成される降圧チョッパ回路40を設けることにより、直流電圧を下げることができ、共振電流を制限することが可能となる。また、降圧チョッパ回路40は、スイッチング素子42のオン時間デューティを制御することでコンデンサ44の電圧を変化させることができるため、この電圧変化によって電力制御を行うことが可能となる。
本実施例において、昇圧チョッパ回路30の出力電圧の最大値を例えば360Vとした場合、昇圧チョッパ回路30,降圧チョッパ回路40及び上下アーム3,4に使用される各スイッチング素子の耐圧は、20%のマージンをとっても450V程度で済む。図7はスイッチング素子として一般的に使用されるIGBTのコレクタ・エミッタ間電圧Vceとコレクタ電流Icの関係を示した図である。図中の(a)は耐圧が600V、(b)は耐圧450Vの素子の特性であり、Icが50Aの場合で比較すると、耐圧が600Vから450Vに下がるとVceは1.85Vから1.3Vまで低下する。従って、Vceが0.55V低下したことにより素子の損失が減り効率を上げることができる。スイッチング素子としてMOSFETを使用した場合においても、同様の効果が得られる。
図8は本発明の第5の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図である。
図1と同一部分については同一符号を付しており説明は省略する。図8において、上下アーム4は直流電源10の正電極と負電極間に接続されている点が図1と異なる。このように上下アーム3,4に夫々任意の電源電圧を印加することができるため、被加熱物の材質や設定火力に応じてきめ細かな電力制御ができる。
図9は本発明の第6の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図である。前記図7の実施例では、第一及び第二の上下アームは降圧チョッパ回路40の出力端子間に接続されていたが、本発明では第二の上下アームは昇圧チョッパ回路30の出力端子間に接続されている。これにより、第二の上下アームを駆動して共振負荷回路に電流を供給する場合は、降圧チョッパ回路40をバイパスすることになるため、降圧チョッパ回路40での損失を低減することができる。
図10は本発明の第7の実施形態である電磁誘導加熱装置の回路構成図である。前述の実施例では、第二の上下アームは昇圧チョッパ回路30の出力端子間に接続されていたが、本発明ではフィルタ用コンデンサ9の両端に接続されている。これにより、第二の上下アームを駆動して共振負荷回路に電流を供給する場合は、昇圧チョッパ回路30と降圧チョッパ回路40をバイパスすることになるため、昇圧チョッパ回路30と降圧チョッパ回路40での損失を低減することができる。
本発明は、一般家庭や業務用として使用される誘導加熱調理器をはじめ温水発生,低温・高温の水蒸気発生装置,金属の溶解,複写機トナー定着用の熱転写ローラドラムなど多岐にわたる熱源の電源として適用できる。
1,10…直流電源、2…ダイオード整流回路、3,4…上下アーム、5a〜5d,32,42…スイッチング素子、6a〜6d,33,43…ダイオード、7a〜7d,9,12,13,14,34,44…コンデンサ、8,31,41…インダクタ、11…加熱コイル、20…リレー、30…昇圧チョッパ回路、40…降圧チョッパ回路、50,60…共振負荷回路、AC…商用交流電源。

Claims (4)

  1. 商用交流電源の入力電流に含まれる高周波成分を低減する昇圧回路と、
    該昇圧回路の出力である直流電圧を下げる降圧回路と、
    該降圧回路の出力である直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、
    該インバータから供給される電力を用いて被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、
    第一の共振コンデンサと、
    第二の共振コンデンサと、
    を備えた電磁誘導加熱装置であって、
    前記インバータは、直列に接続される2個のスイッチング素子で構成される第一の上下アームと、直列に接続される2個のスイッチング素子で構成される第二の上下アームと、を有しており、
    前記第一の上下アームの出力端子には被加熱物を誘導加熱する加熱コイルの一端が接続され、前記加熱コイルの他端と前記直流電圧の正負電極の少なくともどちらか一方に接続される第一の共振コンデンサと、
    前記加熱コイルと前記第一の共振コンデンサを有する第一の共振負荷回路と、
    前記加熱コイルの他端と前記第二の上下アームの出力端子間に直列に接続された第二の共振コンデンサとスイッチ手段と、
    前記加熱コイルと前記第一及び第二の共振コンデンサを有する第二の共振負荷回路とを備え、
    火力設定に応じて前記スイッチ手段を切り替えることにより、前記第二の上下アームの出力端子から前記第二の共振負荷回路を切り離すことを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  2. 請求項1に記載の電磁誘導加熱装置において、
    火力設定に応じて前記スイッチ手段を切り替えることにより、フルブリッジ方式のインバータ加熱とハーフブリッジ方式のインバータ加熱を切り替えることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  3. 請求項1に記載の電磁誘導加熱装置において、
    火力設定に応じて前記スイッチ手段を切り替えることにより、前記第一の共振負荷回路と前記第二の共振負荷回路を切り替えることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  4. 請求項2または3に記載の電磁誘導加熱装置において、
    前記昇圧回路は、インダクタンス,スイッチング素子,ダイオード,コンデンサで構成され
    前記降圧回路は、インダクタンス,スイッチング素子,ダイオード,コンデンサで構成されることを特徴とする電磁誘導加熱装置。
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