JP4310292B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、異なる材質の被加熱物に対し所望の電力を供給して誘導加熱を行うインバータ方式の電磁誘導加熱装置に関する。
近年、火を使わずに鍋などの被加熱物を加熱するインバータ方式の電磁誘導加熱装置が広く用いられている。電磁誘導加熱装置は、加熱コイルに高周波電流を流し、コイルに近接して配置された鉄やステンレスなどの材質で作られた被加熱物に渦電流を発生させ、被加熱物自体の電気抵抗により発熱させる。被加熱物の温度制御が可能で安全性が高いことから、新しい熱源として認知されている。従来、システムキッチン等に組み込まれる電気調理器には、シーズヒータやプレートヒータ、ハロゲンヒータ等の抵抗体を熱源としたものが使われていたが、近年では、一部を誘導加熱調理器に置き換えたもの、あるいは2口以上を誘導加熱調理器にしたものに代わりつつある。このような電磁誘導加熱装置の例として、特許文献1に開示されるような誘導加熱調理器がある。特許文献1では商用交流電源を整流平滑し直流電圧に変換し、ハーフブリッジ型のインバータにより加熱コイルに高周波電流を供給して、コイルに近接して配置された被加熱物を誘導加熱する。
特開平2001−126853号公報(図1と、(0013)段落から(0021)段落の記載。)
前記特許文献1では、低抵抗の被加熱物に十分な電力を供給するには加熱コイルに大きな電流を流す必要があり、そのために加熱コイルの発熱やスイッチング素子の損失増加を招き加熱効率が低下する。図16は、加熱コイル側からみたコイル及び磁気結合している被加熱物の等価インピーダンスを示しており、横軸は等価インダクタンス、縦軸は等価抵抗を表している。等価インピーダンスは被加熱物の材質によって大きく異なり、材質が鉄製の被加熱物は図16中の(1)、非磁性ステンレス製の被加熱物は(2)、銅又はアルミ製の被加熱物は(3)のような特性を示す。一般に図16中の(1)のような高抵抗の被加熱物が誘導加熱に適している。図17は、図16に示した等価インピーダンスの特性を有する被加熱物の入力電力と共振電流の関係を表している。目的とする入力電力を2kWとした場合、鉄製の被加熱物(1)では約40Aの共振電流を加熱コイルに流せばよいが、非磁性ステンレス製の被加熱物(2)では抵抗が小さい為に約55Aの電流を流す必要があり、銅又はアルミ製の被加熱物(3)においては、更に抵抗が小さい為に約140Aの電流を流す必要がある。
本発明の目的は、異なる材質の被加熱物に対し所望の電力を効率良く供給できるインバータ方式の電磁誘導加熱装置を提供することである。
本発明の誘導加熱装置は、被加熱物を含む共振負荷回路と、直流電圧を交流電圧に変換して前記共振負荷回路に電力を供給するインバータとを備え、該インバータは直列に接続される少なくとも2個のスイッチング素子で構成される上下アームを有し、直流電源に接続されるインダクタと、このインダクタの他方の接続点を切り替えるスイッチを備え、被加熱物の材質に合わせて前記スイッチを切り替える。
本発明の誘導加熱装置によれば、異なる材質の被加熱物に対し、所望の電力をインバータから効率良く供給できる。
以下本発明の詳細を、図面を用いながら説明する。
図1は本実施例の誘導加熱装置の回路構成図である。図1において、平滑コンデンサ115の正電極側をp点、負電極側をo点とすると、p点とo点間には、パワー半導体スイッチング素子であるIGBT103とIGBT104が直列に接続された上下アーム10が接続されている。IGBT103、104にはそれぞれダイオード105、106が逆方向に並列接続されており、各IGBTにはスナバコンデンサ109、110が接続されている。スナバコンデンサ109、110は、IGBT103、IGBT104のターンオフ時の遮断電流によって充電あるいは放電される。スナバコンデンサ109、110の容量は、IGBT103、104のコレクタとエミッタ間の出力容量より十分に大きいため、ターンオフ時に両IGBTに印加される電圧の変化は低減され、ターンオフ損失が抑制される。
IGBT103、104の接続点、即ち上下アーム10の出力端子をd点とすると、d点とo点間には加熱コイル111と第一の共振コンデンサ112及び第2の共振コンデンサ113とリレー114が接続されている。p点とo点間には平滑コンデンサ115が接続されている。
図1の本実施例では、被加熱物の材質に応じてリレー107、108、114を選択して、ハーフブリッジインバータ方式とワンコンバータ方式を切り替えたり、共振コンデンサの容量を切り替える。
図2に被加熱物の材質における等価抵抗の周波数特性を、図3に等価インダクタンスの周波数特性を示す。等価インダクタンスは図2中のグラフ(1)示すような鉄などの磁性被加熱物と、グラフ(2)に示すような非磁性ステンレスやグラフ(3)に示す銅またはアルミなどの非磁性被加熱物では非磁性被加熱物の方が約1/2程度小さくなり、同一の共振コンデンサを使うと共振周波数が変化してしまう。
一方、等価抵抗は同一周波数の場合、(1)のような磁性被加熱物と(3)のような非磁性被加熱物では磁性被加熱物の方が約10〜20程度大きくなってしまい電流が流れなく電力が投入できない。そこで磁性被加熱物では周波数を低く設定し、非磁性被加熱物では高い周波数に設定する。しかしながら、磁性被加熱物では低周波域でも等価抵抗が大きいため、インバータに昇圧機能を有したワンコンバータ方式としてインバータの電源電圧を増大させ電力を投入し、加熱する。一方、非磁性被加熱物では、等価抵抗が低いためハーフブリッジインバータで所望の電力を投入し、加熱する。
図1で、銅又はアルミ製の被加熱物を加熱する場合は、リレー108、114をオフ状態とし、リレー107はオン状態として、ハーフブリッジインバータ方式で動作させる。
次に図4に示すタイミングチャートを用いて本実施例の誘導加熱装置の動作モードを説明する。ここで、図1のa点の電圧をVa、d点の電圧をVdとし、IGBT103及びダイオード105に流れる電流をIc103、IGBT104及びダイオード106に流れる電流をIc104とする。また、チョークコイル102に流れる電流をIL102、加熱コイル111に流れる共振電流をILとし、図1のd点からc点の方向を正と定義する。
(モード1)
IGBT103がターンオンし加熱コイル111の蓄積エネルギーがゼロになると共振電流ILの極性が負から正に変わり、平滑コンデンサ115からIGBT103、加熱コイル111、共振コンデンサ112の経路で共振電流ILが流れる。
(モード2)
次にIGBT103がターンオフすると、共振電流ILは正の極性を有しており、この電流は上アームのスナバコンデンサ109を充電、下アームのスナバコンデンサ110を放電し、d点の電圧Vdは徐々に低下する。その後、ダイオード106に順方向の電圧が印加されると共振電流ILは環流電流として加熱コイル111、共振コンデンサ112、ダイオード106の経路で流れ続ける。
(モード3)
次にIGBT104がターンオンし加熱コイル111の蓄積エネルギーがゼロになると、共振電流ILの極性が正から負に変わり、共振コンデンサ112、加熱コイル111、IGBT104の経路で共振電流ILが流れる。このとき、IGBT104はダイオード106に電流が流れている期間中にゲート電圧をオンにしておくため、スイッチング損失の発生しないZCS(ゼロ電流スイッチング)、ZVS(ゼロボルトスイッチング)ターンオンが実現する。
(モード4)
次にIGBT104がターンオフすると、共振電流ILは負の極性を有しており、この電流は下アームのスナバコンデンサ110を充電、上アームのスナバコンデンサ109を放電し、d点の電圧Vdは徐々に上昇する。その後、ダイオード105に順方向の電圧が印加されると共振電流ILは環流電流として加熱コイル111、ダイオード105、平滑コンデンサ115の経路で流れ続ける。
このように、上記の動作を繰り返すことによって、電源回路101、平滑コンデンサ115を電源として加熱コイル111と共振コンデンサ112に高周波電流を供給することができ、被加熱物は加熱コイル111から発生する磁束によって誘導加熱される。
本実施例の誘導加熱装置で磁性被加熱物を加熱する場合、図1のリレー108、114をオン状態、リレー107はオフ状態とし、ワンコンバータ方式で動作させる。ここで、ワンコンバータ方式とは昇圧コンバータを兼ねたインバータ方式である。図5に示すタイミングチャートを用いて動作モードを説明する。
(モード1)
IGBT103がターンオンし加熱コイル111の蓄積エネルギーがゼロになると共振電流ILの極性が負から正に変わり、平滑コンデンサ115からIGBT103、加熱コイル111、共振コンデンサ112、113、リレー114の経路で共振電流ILが流れる。
(モード2)
次にIGBT103がターンオフすると、共振電流ILは正の極性を有しており、この電流は上アームのスナバコンデンサ109を充電、下アームのスナバコンデンサ110を放電し、d点の電圧Vdは徐々に低下する。その後、ダイオード106に順方向の電圧が印加されると共振電流ILは環流電流として加熱コイル111、共振コンデンサ112、113、リレー114、ダイオード106の経路で流れ続ける。
(モード3)
次にIGBT104がターンオンし加熱コイル111の蓄積エネルギーがゼロになると、共振電流ILの極性が正から負に変わり、共振コンデンサ112、113、リレー114、加熱コイル111、IGBT104の経路で共振電流ILが流れる。さらに電源回路101からチョークコイル102、リレー108を介してIGBT104に電流IL102が流れ、チョークコイル102にエネルギーを蓄積する。このため、IGBT104には共振電流ILと入力電流が足し合わされた電流が流れることになる。このとき、IGBT104はダイオード106に電流が流れている期間中にゲート電圧をオンにしておくため、スイッチング損失の発生しないZCS、ZVSターンオンが実現する。
(モード4)
次にIGBT104がターンオフすると、共振電流ILは負の極性を有しており、この電流は下アームのスナバコンデンサ110を充電、上アームのスナバコンデンサ109を放電し、d点の電圧Vdは徐々に上昇する。その後、ダイオード105に順方向の電圧が印加されると共振電流ILは環流電流として加熱コイル111、共振コンデンサ112、113、リレー114、平滑コンデンサ115の経路で流れ続ける。さらにチョークコイル102の蓄積エネルギーがダイオード105、平滑コンデンサ115、電源回路101の経路に電流が流れ平滑コンデンサ115の電圧が電源回路101の電圧より上昇する。このときの昇圧電圧はIGBT104のdutyにより決定され、(数1)式のよう
に表される。
Figure 0004310292
以上のような動作を繰り返すことで、昇圧コンバータの動作を兼ねるインバータとなり平滑コンデンサ115の電圧を電源電圧以上に高くすることができ、磁性被加熱物のような高い等価抵抗の材質にも所望の電力を投入して加熱できる。
被加熱物に供給する電力は、上下アーム10の駆動周波数を制御することによって調整できる。本実施例のように共振回路に流れる電流は加熱コイルのインダクタンスと共振コンデンサによって正弦波状になり、d点の電圧、即ちインバータの出力電圧より共振電流が遅れ位相になる。従って、IGBTがターンオンする際は、コレクタとエミッタ間の電圧がゼロボルトの状態でスイッチング(以後ZVSという)を行うため、ターンオン損失は発生しない。
しかしながら、被加熱物に供給する電力を小さくした場合には、上下アーム10の遮断電流が小さくなり、スナバコンデンサ109、110の充放電が完了する前にIGBT103またはIGBT104がターンオンし、ZVSを満足しない条件が発生する。このような場合には、ターンオン損失が発生するため、図6に示すように、例えば下アームのスナバコンデンサ110と直列にIGBT601を接続し、IGBT601に逆並列にダイオード602を接続して、IGBT601をオフにすることでスナバコンデンサ110を上下アーム10から切り離すことが望ましい。これにより、常時ZVSを実現することができ、遮断電流が小さい場合でもターンオン損失を無くすことができる。
被加熱物の表皮抵抗は周波数の平方根に比例する特徴があり、非磁性被加熱物の中でも銅又はアルミなどの低抵抗の被加熱物を加熱する場合には、周波数を高くすることが有効である。従って、上下アーム10は例えば約90kHzの周波数で駆動できるように第一の共振コンデンサ112の容量を設定することが望ましい。一方、鉄など高抵抗の被加熱物の場合には、周波数が高いと等価抵抗が大きくなり過ぎるため逆に電流が流れず、電力が入らない。従って、上下アーム10は約20kHzで駆動できるように第二の共振コンデンサ113の容量を設定することが望ましい。
このように、被加熱物の材質に応じて駆動する共振コンデンサ容量および駆動周波数を切り替えることで、コイルやスイッチング素子の損失を抑えることができ、効率の高い誘導加熱が実現できる。また、鉄などの高抵抗の被加熱物でもワンコンバータ方式に切り替えることで昇圧動作ができるため所望の電力を投入でき加熱すること可能となる。しかも、巻数を増大できるため高効率な加熱ができる。
図7は図1の変形例を示す。図7で変更した点は、リレー107の変わりにダイオード701を配置した点である。動作は実施例1と同様である。この変形例にすることでリレーを駆動する電源が不要となるため小型化、高効率化が可能になる。
図8は本実施例の電磁誘導加熱装置の回路構成図であり、図1の電源回路101の詳細を示している。図8において、商用交流電源801はダイオード整流回路802に印加され全波整流された後、インダクタ803を介しIGBT804が接続され、ダイオード805、コンデンサ806が接続された構成になっている。
鉄などの磁性被加熱物では、図9に示すように、直流電圧は0Vから商用交流電源の電圧ピーク値まで変動した電圧をインバータに印加しても被加熱物の重量が重いためうなり音は発生しない。一方、銅又はアルミ製の被加熱物を加熱する際、前述のような0Vからピークまで変動する高周波電流で誘導加熱を行うと商用周波数に起因したうなり音が被加熱物から発生する。
従って、これを防ぐために、図10に示すように直流電圧を平滑し、共振電流の変動を抑制する。一般的に使用されるコンデンサインプット型の平滑回路では入力電流に多くの高調波を含むため不十分であり、電圧平滑と高調波抑制の両者を満足する電源回路が必要となる。
本実施例では、商用交流電源801の入力電流は正弦波に近づけ高調波を低減する必要があるため、図8に示すように、インダクタ803、IGBT804、ダイオード805、コンデンサ806から構成される昇圧チョッパ回路80を配置した。昇圧チョッパ回路80は、IGBT804のオン期間に商用交流電源電圧がインダクタ803に印加されてエネルギーが蓄積され、オフ期間にダイオード805を介してコンデンサ806にエネルギーが放出される。従って、商用交流電源801の入力電流が正弦波になるようにIGBT804のオン期間をコントロールすることにより高調波を低減するとともに、コンデンサ806より直流電圧を平滑する。なお、本実施例では商用交流電源801の入力電流を正弦波になるように昇圧チョッパ回路80を全域に渡ってスイッチング動作させている。
図11は本実施例の誘導加熱装置の電源回路のタイミングチャートである。本実施例では、図8に示した昇圧チョッパ回路80を図11に示すタイミングチャートのように、特定の期間のみ動作させる。IGBT804は商用交流電源電圧のゼロクロスから所望の遅延時間を設けてチョッピング動作させ、商用交流電源801から電流を吸い込む。IGBT804のチョッピング時間とオン期間は負荷の大きさ、即ち所望の出力電力に応じて制御することにより高調波を低減できる。本実施例の誘導加熱装置では以上のような動作をするので高調波を抑制しつつ、昇圧チョッパ回路80での損失をさらに低減できる。
図12は本実施例の電磁誘導加熱装置の回路構成図であり、図1とは電源回路101の構成が相違する。図12では、図8の回路にIGBT1201、ダイオード1202を追加することで、チョークコイル102、コンデンサ116で構成される降圧チョッパ回路1200を付加する構成となる。銅又はアルミなど低抵抗の被加熱物を加熱する場合、前述のように等価抵抗が小さいため、加熱コイルの巻数増加や高周波化による等価抵抗の増加を図る。しかしながら装置形状や使用できる周波数帯域の規制により何れも限界が生じる。図1に示すように加熱コイル111及び共振コンデンサ112、113で構成される直列共振回路は等価抵抗によって共振の鋭さを示す回路のQが変化し、等価抵抗が小さい場合にはQが大きく、共振回路に流れる電流も大きくなる。
本実施例のように共振回路に流れる電流が正弦波状になる電流共振型のインバータでは、共振周波数よりも駆動周波数を高くしていくことにより共振電流を制限できる。しかしながら、共振周波数と駆動周波数の差が大きいとインバータの出力電圧と共振電流の位相差が大きくなり、上下アームの遮断電流が大きくなるため、スイッチング損失が増加する。従って、共振周波数に近い周波数でインバータを駆動し、遮断電流を小さくすることが望ましく、直流電圧を下げて共振電流を制限する。
本実施例では入力電流の高調波を低減するために前記のような昇圧チョッパ回路80を設けており、コンデンサ806の電圧下限値は、商用交流電源801の電圧ピーク値よりも高くなる。そこで、図12に示すように、IGBT1201、ダイオード1202を追加することでチョークコイル102、コンデンサ116から構成される降圧チョッパ回路1200を設けて直流電圧を下げることができ、共振電流を制限する。また、降圧チョッパ回路1200は、IGBT1201のオン時間デューティを制御することでコンデンサ116の電圧を変化させることができるため、この電圧変化によって電力制御を行うことができる。
図13と図14とを用いて本実施例を説明する。本実施例は図8、図12のダイオード805およびダイオード1202をシリコンカーバイドデバイス(以下、SiCデバイス)のダイオードとした。図13はシリコンデバイス(以下、Siデバイス)とシリコンカーバイドデバイス(以下、SiCデバイス)の耐圧とオン抵抗の関係を示したものである。一般的にSiデバイスに比べSiCデバイスでは大幅に耐圧とオン抵抗のトレードオフを改善できることは知られている。図13よりSiデバイスとSiCデバイスの600V素子で比較すると、オン抵抗がSiデバイスに比べSiCデバイスでは1/1000のオン抵抗となり大幅に低減できる。現在のSiデバイスを使った誘導加熱装置では冷却装置、放熱フィンが必須であったが、このようなSiCデバイスを使うことで大幅に素子損失を低減でき、冷却装置、放熱フィンの小型化または削除ができる。
以上のようにダイオードや半導体スイッチング素子(IGBT、接合型FET、MOSFET)をSiデバイスからSiCデバイスにすることで大幅な低損失化が可能となり冷却装置、放熱フィンが不要となり、大幅な小型化、低コスト化ができる。これにより、図14および図15に示すような電磁誘導加熱装置のトッププレート1401の下部全面に、ロースター1402を配置した構造が可能となる。本実施例ではSiCデバイスを例に説明してきたが、本発明はSiCのほかにも、ダイヤモンドやガリウムナイトライド(GaN)などのワイドバンドギャップ半導体デバイスを用いれば同様であることは、当業者にとって明らかである。
以上の実施例1乃至実施例5では、IGBTを用いた場合を説明したが、本発明の誘導加熱装置はIGBTに限定されるものではなく、パワーMOSFETやその他の絶縁ゲート半導体装置、バイポーラトランジスタでも同様であることは当業者にとって明らかである。
実施例1の誘導加熱装置の回路構成図である。 実施例1の電磁誘導加熱装置の加熱コイルの巻数と等価抵抗の関係を表すグラフである。 実施例1の電磁誘導加熱装置の加熱コイルの巻数と等価インダクタンスの関係を表すグラフである。 実施例1の電磁誘導加熱装置のアルミ・銅製被加熱物の動作を示すタイムチャートである。 実施例1の電磁誘導加熱装置の鉄製被加熱物の動作を示すタイムチャートである。 実施例1の電磁誘導加熱装置の変形例の回路構成図である。 実施例1の電磁誘導加熱装置の別の変形例の回路構成図である。 実施例2の誘導加熱装置の回路構成図である。 直流電圧と共振電流の波形の説明図である。 直流電圧と共振電流の波形の説明図である。 実施例3の誘導加熱装置の電源回路の動作タイムチャートである。 実施例4の誘導加熱装置の回路構成図である。 実施例5で用いるSiCデバイスの耐圧とオン抵抗の説明図である。 実施例5の誘導加熱装置の正面模式図である。 実施例5の誘導加熱装置の説明図である。 被加熱物の等価インピーダンスの説明図である。 誘導加熱装置の入力電力と共振電流の関係の説明図である。
符号の説明
10…上下アーム、80…昇圧チョッパ回路、101…電源回路、102…チョークコイル、103、104、601、804、1201…IGBT、105、106、602、701、805、1202…ダイオード、107、108、114…リレー、109、110…スナバコンデンサ、111…加熱コイル、112、113…共振コンデンサ、115…平滑コンデンサ、116、806…コンデンサ、801…商用交流電源、802…ダイオード整流回路、803…インダクタ、1200…降圧チョッパ回路、1401…トッププレート、1402…ロースター、1403…窓、1404…取っ手、1501…網、1502…レール。

Claims (9)

  1. 直流電圧を供給する直流電源と、
    該直流電源の正極端子に接続される第1のインダクタと、
    該第1のインダクタの端子に接続される第1のスイッチと、
    前記第1のインダクタの端子に前記第1のスイッチに並列に接続される第2のスイッチと、
    前記第1のスイッチと前記第2のスイッチの端子間に接続され、第1の半導体スイッチング素子と該第1の半導体スイッチング素子に逆並列に接続された第1のダイオードで構成される上アームと、
    前記第2のスイッチと前記直流電源の負極端子間に接続され、第2の半導体スイッチング素子と該第2の半導体スイッチング素子に逆並列に接続された第2のダイオードで構成される下アームと、
    直列に接続した前記上アームと下アームを含み、直流電圧を変換して交流電圧を供給するインバータと、
    前記上アームと前記下アーム間の出力端子から供給される交流電圧を用いて被加熱物を誘導加熱する共振負荷回路と、
    前記インバータと並列に前記直流電源に接続される平滑コンデンサと、
    を備えた誘導加熱装置であって、
    アルミまたは銅を誘導加熱するときには、前記第1のスイッチをオンするとともに前記第2のスイッチをオフし、
    鉄またはステンレスを誘導加熱するときには、前記第1のスイッチをオフするとともに前記第2のスイッチをオンすることを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 請求項1に記載の誘導加熱装置において、
    前記共振負荷回路は、
    前記上アームと下アーム間の出力端子に加熱コイルと第1の共振コンデンサを直列に接続した第1の共振負荷回路と、
    前記上アームと下アーム間の出力端子に前記加熱コイルと第2の共振コンデンサと第3のスイッチを直列に接続した第2の共振負荷回路と、
    を含み、
    アルミまたは銅を誘導加熱するときには、前記第3のスイッチをオフし前記第1の共振負荷回路を用いて誘導加熱し、
    鉄またはステンレスを誘導加熱するときには、前記第3のスイッチをオンし前記第2の共振負荷回路を用いて誘導加熱することを特徴とする誘導加熱装置。
  3. 請求項2に記載の誘導加熱装置において、
    前記第1のスイッチに代え、アノード端子を前記第1のインダクタに接続し、カソード端子を前記上アームに接続した第3のダイオードを用いることを特徴とする誘導加熱装置。
  4. 請求項1に記載の誘導加熱装置において、
    前記直流電源は、商用交流電源を整流する整流回路と、該整流回路からの出力に基づいて任意の直流電圧を生成する第1の電源回路で構成され、
    該第1の電源回路は、前記整流回路の正負極端子間に、第2のインダクタと第3の半導体スイッチング素子の直列回路と、前記第2のインダクタと第4のダイオードと第1のコンデンサの直列回路を有しており、
    前記第4のダイオードのアノード端子は前記第2のインダクタに接続されており、カソード端子は前記第1のコンデンサに接続されており、
    前記第3の半導体スイッチング素子のオン時間デューティを変化させて任意の直流電圧を前記第1のコンデンサの両端から供給することを特徴とする誘導加熱装置。
  5. 請求項4に記載の誘導加熱装置において、
    前記第1の電源回路からの出力に基づいて任意の直流電圧を生成する第2の電源回路を備え、
    該第2の電源回路は、前記第1の電源回路の正負極端子間に、第4の半導体スイッチング素子と第5のダイオードの直列回路と、前記第4の半導体スイッチング素子と第3のインダクタと第2のコンデンサの直列回路を有しており、
    前記第5のダイオードのアノード端子は前記第1のコンデンサの負極端子に接続されており、カソード端子は前記第4の半導体スイッチング素子および前記第3のインダクタに接続されており、
    前記第4の半導体スイッチング素子のオン時間デューティを変化させて任意の直流電圧を前記第2のコンデンサの両端から供給することを特徴とする誘導加熱装置。
  6. 請求項1に記載の誘導加熱装置において、
    前記インバータに使われる前記第1の半導体スイッチング素子、第2の半導体スイッチング素子、第1のダイオード、第2のダイオードがSiCデバイスであることを特徴とする誘導加熱装置。
  7. 請求項1に記載の誘導加熱装置において、
    前記第1の半導体スイッチング素子に並列な第1のスナバコンデンサと、
    前記第2の半導体スイッチング素子に並列な第2のスナバコンデンサと、
    を更に備えることを特徴とする誘導加熱装置。
  8. 請求項7に記載の誘導加熱装置において、
    前記上下アームから前記第2のスナバコンデンサを切り離す第5の半導体スイッチング素子を備えたことを特徴とする誘導加熱装置。
  9. 請求項1に記載の誘導加熱装置において、
    前記誘導加熱装置のトッププレート下部に、ロースターを配置したことを特徴とする誘導加熱装置。
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