JP2004055312A - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】交流電源1を整流して直流電源に変換する整流回路3と、前記直流電源をスイッチング素子8により高周波電流に変換して加熱コイル5および共振コンデンサ4から成る共振回路6に供給し、近傍に配置された負荷7を加熱するインバータ9と、前記スイッチング素子8のオンオフのデューティを設定して加熱電力を可変する電力設定手段12と、前記スイッチング素子8のオンオフの周波数を決定する発振手段14とを備えた誘導加熱調理器において、前記発振手段14の発振周波数を変更制御する周波数変更手段13を備え、この周波数変更手段13は前記発振手段14の発振周波数を基本周波数(f0)を中心として上下に小変化させた周波数(f0±Δf)の範囲でほぼ周期的に変更制御する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導加熱調理器の制御手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の誘導加熱調理器は、裸火が出ず、負荷の温度制御が可能で安全性が高いことから、卓上のガステーブル等に代わる熱源として認知されている。また、システムキッチン等に組み込まれる電気調理器としては、従来、シーズヒータやプレートヒータ、ハロゲンヒータ等の抵抗体を熱源としたものから、一口を誘導加熱に置き換えたもの、もしくは2口以上を誘導加熱調理器にしたものに代わりつつある。
【0003】
誘導加熱調理器は交流電源を直流電源に変換した後に、スイッチング素子でオンオフして高周波電流に変換し、この高周波電流を加熱コイルに流し、発生した磁束による電磁誘導作用により、近傍に配置された金属製の負荷に電流を発生させ、この電流により自己発熱させて加熱している。
【0004】
動作周波数は20kHz程度から40kHz程度であり、加熱コイルにはピークで60Aから80A程度の電流が流れる。このような大電流を高周波数でオンオフするので、電源に誘起される雑音成分は大きなものとなり、周囲の他の機器を誤動作させる等の問題を生じさせることがある。
【0005】
この問題に対処するため、従来はノーマルモードコイルやコモンモードコイルなどとコンデンサを組み合わせたフィルタを交流電源側に挿入するなど、雑音成分を低減するよう配慮している。
【0006】
このような従来例を、図を用いて説明する。図6は従来例の回路ブロック図、図7は従来例における主要部の信号波形を示す図、図8は従来例の制御方法における雑音成分の分布を示す図である。
【0007】
図6において、交流電源1をフィルタ2を介して整流回路3で整流し、直流電源に変換する。インバータ9は加熱コイル5および共振コンデンサ4から成る共振回路6と、上アームスイッチング素子8aおよび下アームスイッチング素子8bから成るスイッチング素子8とで構成され、前記直流電源をスイッチング素子8により高周波電流に変換して共振回路6に供給し、近傍に配置された負荷7を加熱する。
【0008】
制御手段11は、交流電源1の周期に同期した信号を生成する電源同期信号生成手段10の信号に同期して、使用者(図示せず)が設定する加熱電力に応じたデューティ信号を電力設定手段12に出力し、且つ発振指示信号を発振手段14に出力する。
【0009】
発振手段14は発振指示信号により一定の周波数で発振パルスを出力し、電力設定手段12は制御手段11のデューティ信号に応じたオンオフデューティ設定信号を出力する。駆動パルス生成手段15は発振手段14の発振パルスに同期し、電力設定手段12のオンオフデューティ設定信号に応じてスイッチング素子8すなわち上下アームスイッチング素子8a、8bを駆動するパルスを生成出力する。
【0010】
以上の構成において、回路の主要部の動作を図7を参照して説明する。
【0011】
図7において、波形Aは発振手段14の出力する発振パルス、波形Bは制御手段11の出力するデューティ信号、波形Cは電力設定手段12の出力するオンオフデューティ設定信号、波形Da、Dbはそれぞれ上下アームスイッチング素子8a、8bを駆動する駆動パルス生成手段15の出力パルスを示している。尚、図7の横軸は全て時間である。
【0012】
波形Aすなわち発振パルスは常に一定周期、すなわち一定周波数である。波形Bすなわちデューティ信号は加熱電力の設定値が異なる三つの場合を表しており、「Low」は低電力設定値、「Mid」は中電力設定値、「High」は高電力設定値の場合を示している。
【0013】
波形Cすなわちオンオフデューティ設定信号はデューティ信号の加熱電力の設定値に応じた信号となる。波形Da、Dbすなわち上下アームスイッチング素子8a、8b用駆動パルスは波形Aすなわち発振手段14の出力する発振パルスと、波形Cすなわち電力設定手段12の出力するオンオフデューティ設定信号から作成され、信号レベルが高レベルの時上下アームスイッチング素子8a、8bはオンとなり、低レベルの時オフとなる。
【0014】
使用者(図示せず)が加熱電力を設定し、加熱の開始を指示すると、制御手段11は電源同期信号生成手段10の信号に同期して、設定された加熱電力に応じたデューティ信号(波形B)を電力設定手段12に出力し、且つ発振指示信号を発振手段14に出力する。この発振指示信号により、発振手段14は一定の周波数で発振パルス(波形A)を出力する。
【0015】
電力設定手段12はデューティ信号(波形B)に応じたオンオフデューティ設定信号(波形C)を出力する。駆動パルス生成手段15は発振手段14の発振パルス(波形A)に同期し、電力設定手段12のオンオフデューティ設定信号(波形C)に応じて上下アームスイッチング素子8a、8bを駆動するパルス(波形Da、Db)を生成する。
【0016】
この駆動パルス(波形Da、Db)によって上下アームスイッチング素子8a、8bがオンオフされ、交流電源1が整流変換された直流電源を高周波電流に変換して共振回路6に供給し、近傍に配置された負荷7が加熱される。
【0017】
加熱電力の設定値が「Low」、「Mid」、「High」の各場合において、オンオフデューティ設定信号(波形C)および上下アームスイッチング素子8a、8b用駆動パルス(波形Da、Db)は図に示すように、加熱電力の各設定値に応じた信号波形となる。すなわち、加熱電力の設定値が低設定値から高設定値になるに従って、上アームスイッチング素子8a用駆動パルス(波形Da)のオン時間は長くなり、下アームスイッチング素子8b用駆動パルス(波形Db)のオン時間は短くなる。
【0018】
この時、上下アームスイッチング素子8a、8b用駆動パルス(波形Da、Db)の周波数は発振手段14の発振周波数と同じ一定の周波数である。この周波数を基本周波数f0とすると、電源にはこの基本周波数f0および高調波の雑音成分が誘起される。この模様を図8に示す。
【0019】
図8は縦軸に雑音成分のエネルギー、横軸に周波数を示している。図のように、スイッチング素子8のオンオフの周波数が常に一定の周波数のため、雑音成分は基本周波数f0および高調波2f0(f0の2倍の周波数。以下同様。)、3f0、4f0・・・(図においては5f0以降を省略している。)において高いエネルギーとなる。このような雑音成分を低減するために、電源側に図6に示すようなフィルタ2を挿入している。
【0020】
フィルタを使用した従来例として特開平6−275372号公報、特開平5−89955号公報などがある。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、従来の誘導加熱調理器は、電源に誘起される雑音成分を低減するため、フィルタ2を電源側に挿入するなどの対処を行っている。
【0022】
しかしながら、誘導加熱調理器の高出力化に伴い、フィルタ2に流れる電流が増大し、雑音成分を減衰させるためにフィルタ2を構成するコイルの巻き数を増加する必要があり、このためコイルの大型化や、コンデンサ容量の増大等が必要となっている。従って、製品へのフィルタ2の実装容積の増大や製造コストの増大等の問題を招いている。
【0023】
さらに、動作周波数の基本周波数成分のみならず、高調波成分の雑音も高エネルギーを持つために、フィルタ2の性能向上には限界があり、製品自体の動作が不安定になったり、周囲の他の機器の動作に対して悪影響を与えるなど、動作信頼性にも問題が生じている。
【0024】
本発明は、前記課題を解決するものであり、フィルタの小型化、低コスト化を図り、さらに製品自体および周囲の機器に対する動作信頼性を向上することを目的とする。
【0025】
また、ソフトウェア構成、回路構成を簡単な構成で実現することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するために、交流電源を整流して直流電源に変換する整流回路と、前記直流電源をスイッチング素子により高周波電流に変換して加熱コイルおよび共振コンデンサから成る共振回路に供給し、近傍に配置された負荷を加熱するインバータと、前記スイッチング素子のオンオフのデューティを設定して加熱電力を可変する電力設定手段と、前記スイッチング素子のオンオフの周波数を決定する発振手段とを備えた誘導加熱調理器において、前記発振手段の発振周波数を変更制御する周波数変更手段を備え、この周波数変更手段は前記発振手段の発振周波数を基本周波数(f0)を中心として上下に小変化させた周波数(f0±Δf)の範囲でほぼ周期的に変更制御するものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明は、前述のように、スイッチング素子のオンオフの周波数を決定する発振手段を備えた誘導加熱調理器において、前記発振手段の発振周波数を変更制御する周波数変更手段を備え、この周波数変更手段は前記発振手段の発振周波数を基本周波数(f0)を中心として上下に小変化させた周波数(f0±Δf)の範囲でほぼ周期的に変更制御するものである。
【0028】
これによって、フィルタの小型化、低コスト化を図り、さらに製品自体および周囲の機器に対する動作信頼性を向上することができる。
【0029】
また、周波数変更手段は発振周波数の変更周期を最短で交流電源の半波周期とするとともに発振周波数の変更を交流電源のゼロクロス点に同期して行うものである。
【0030】
これによって、ソフトウェア構成、回路構成を簡単な構成で実現することができる。
【0031】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に従って説明する。
【0032】
図1は本発明の一実施例の回路ブロック図、図2は本発明の一実施例における発振手段の内部構成を示す図、図3は本発明の制御方法を示す図、図4は本発明の制御方法における雑音成分の分布を示す図、図5は本発明のスイッチング素子の制御方法を示す図である。
【0033】
図1に従い、本発明の一実施例の全体の構成を説明する。
【0034】
図において、1は交流電源である。2はフィルタで、二つのコンデンサとコモンモードチョークコイルから成り、入力端子が交流電源1に接続され、電源に誘起される雑音を低減する。3は整流回路で、複数の整流器で構成され、入力端子(図の〜端子)がフィルタ2の出力端子に接続され、フィルタ2を介して交流電源1を整流し直流電源に変換して出力端子(図の+端子および−端子)から出力する。
【0035】
4は共振コンデンサで、一端が整流回路3の低圧側出力端子(図の−端子)に接続される。5は加熱コイルで、一端が共振コンデンサ4の他端に接続される。
【0036】
6は共振回路で、加熱コイル5および共振コンデンサ4から成る。7は負荷である。
【0037】
8はスイッチング素子で、上アームスイッチング素子8aおよび下アームスイッチング素子8bから成り、この二つを直列に接続し、接続点を加熱コイル5の他端に接続し、一端を整流回路3の高圧側出力端子(図の+端子)に接続し、他端を整流回路3の低圧側出力端子に接続し、前記直流電源を高周波電流に変換して共振回路6に供給する。
【0038】
9はインバータで、共振回路5とスイッチング素子8から成り、近傍に配置された負荷7を加熱する。
【0039】
10は電源同期信号生成手段で、交流電源1の両端に接続され、交流電源1の半波周期に同期した信号を生成して出力する。11は制御手段で、電源同期信号生成手段10の信号が入力され、この信号に同期して、使用者(図示せず)が設定する加熱電力に応じたデューティ信号と周波数変更指示信号を出力する。
【0040】
12は電力設定手段で、制御手段11のデューティ信号が入力され、この信号に応じてスイッチング素子8のオンオフのデューティを設定して加熱電力を可変するオンオフデューティ設定信号を出力する。
【0041】
13は周波数変更手段で、制御手段11の周波数変更指示信号が入力され、この周波数変更指示信号を変換した信号を出力し、後記発振手段14の発振周波数を変更制御する。詳しくは、後記発振手段14の発振周波数を基本周波数(f0)を中心として上下に小変化させた周波数(f0±Δf)の範囲でほぼ周期的に変更制御する。
【0042】
14は発振手段で、周波数変更手段13の信号が入力され、この信号に応じてスイッチング素子8のオンオフの周波数を決定し、この周波数で発振パルスを出力する。
【0043】
15は駆動パルス生成手段で、発振手段14の発振パルスと電力設定手段12のオンオフデューティ設定信号が入力され、発振手段14の発振パルスに同期し、電力設定手段12のオンオフデューティ設定信号に応じてスイッチング素子8すなわち上下アームスイッチング素子8a、8bを駆動するパルスを生成する。
【0044】
図2は発振手段14の内部構成の二つの例を示す図である。図2(a)において、16は汎用のアナログ発振IC(555等)で形成される発振器、17は抵抗、18はそれぞれ異なる容量をもつ複数のコンデンサ18a、18b、18c・・・からなるコンデンサ回路、19は前記コンデンサ18a、18b、18c・・・を切り替えるスイッチ手段である。要するに、抵抗17およびコンデンサ回路18で充放電手段を形成し、これに発振器16を接続して発振回路を構成したものであり、次にこの動作を説明する。
【0045】
コンデンサ回路18内のコンデンサ18aがスイッチ手段19により選択されて抵抗17と接続されている場合、コンデンサ18aの容量と抵抗17で決定される充放電速度に応じた周波数の発振パルスが発振器16すなわち発振手段14から出力される。周波数変更手段13から周波数変更信号が入力されると、スイッチ手段19はコンデンサ回路18との接続を切り替える。
【0046】
例えば、コンデンサ18aからコンデンサ18bに接続を切り替えると、発振手段14が出力する発振パルスの周波数はコンデンサ18bの容量と抵抗17で決定される充放電速度に応じた周波数に変更される。コンデンサ回路18を構成するコンデンサ数およびスイッチ手段19の切り替え数を変更したい周波数の数と同数で構成すれば任意の数の周波数の変更が可能である。
【0047】
図2(b)において、20は発振手段14の出力する周波数より高い周波数で発振する発振子、21はバイナリカウンタ、22はカウンタ値設定手段である。バイナリカウンタ21はCK端子に入力される発振子20からの高周波数の信号をカウントし、カウンタ値が周波数変更手段13からの周波数変更信号によってカウンタ値設定手段22に設定されたカウンタ値と一致したらパルスを出力し、同時にカウンタをクリアし、再びカウントする。以後、この動作を繰り返す。
【0048】
このような構成にすることにより、発振手段14はカウンタ値設定手段22に設定するカウンタ値に対応した周波数の発振パルスを出力でき、かつ、カウンタ値設定手段22に設定するカウンタ値を周波数変更信号で切り替えることで、発振手段14から任意の周波数の発振パルスを出力させることができる。類似の方式として、カウンタICを用いずにマイクロコンピュータを使用し、その内部カウンタを利用する構成も可能である。
【0049】
以上の構成において、従来の場合と同じ基本的構成部分の動作は従来とほぼ同様なので、基本的構成部分の動作の説明は省略し、従来と異なる周波数変更手段13に係る動作を図3を参照して説明する。
【0050】
図3は、縦軸に発振手段14の発振周波数、交流電源、電源同期信号を示したもので、横軸は全て時間である。次の説明は主に発振手段14の発振周波数の図を参照して行う。
【0051】
加熱が開始されると、周波数変更手段13は発振手段14の発振周波数を基本周波数(f0)とする周波数変更信号を出力する。ほぼ一定時間後、周波数変更手段13は発振手段14の発振周波数を基本周波数(f0)より上に小変化させた周波数(f0+Δf)とする周波数変更信号を出力する。さらにほぼ一定時間後、周波数変更手段13は発振手段14の発振周波数を基本周波数(f0)より下に小変化させた周波数(f0−Δf)とする周波数変更信号を出力する。さらにほぼ一定時間後、変更手段13は発振手段14の発振周波数を基本周波数(f0)とする周波数変更信号を出力する。以後、周波数変更手段13はほぼ周期的にこの変更制御を繰り返す。
【0052】
この結果、電源に誘起される雑音成分は図4のようになる。
【0053】
図4は縦軸に雑音成分のエネルギー、横軸に周波数を示したもので、参考に従来の場合を破線で示している。図のように、基本周波数(f0)周辺で、基本周波数(f0)だけでなく、基本周波数(f0)より上に小変化させた周波数(f0+Δf)、および基本周波数(f0)より下に小変化させた周波数(f0−Δf)にもエネルギーが発生するが、各エネルギーはこれら三つの周波数に分散されるため、単一の周波数の従来の場合より低いエネルギーとなる。また、これらの2倍、3倍、4倍・・・の高調波の雑音成分も分散されて、従来の場合より低いエネルギーとなる。尚、図において5倍の高調波(5f0)以降は省略している。
【0054】
これにより、フィルタ2の小型化、低コスト化を図り、さらに製品自体および周囲の機器に対する動作信頼性の向上を実現できる。
【0055】
但し、前記したように発振周波数を周期的に変更制御した場合の電力制御方法すなわちスイッチング素子8の制御方法は、以下の如く従来に対し変更補正する必要がある。
【0056】
図5は各状態E、F、F’、G、G’の上下アームスイッチング素子8a、8bの駆動パルス波形を示したもので、以下に詳述する。
【0057】
状態Eは発振周波数が基本周波数(f0)であり、この時の周期Teは周波数(f0)と「Te=1/f0」の関係にあり、上アームスイッチング素子8aのON時間はTHe、下アームスイッチング素子8bのON時間はTLeである。この状態を基本的な状態とする。
【0058】
状態Fは発振周波数が(f0−Δf)であり、上アームスイッチング素子8aのON時間を状態Eの時と同じTHeとした場合である。この時の周期Tfは周波数(f0−Δf)と「Tf=1/(f0−Δf)」の関係にあるので、この周期Tfは状態Eの時の周期Teより大である。この時、上アームスイッチング素子8aのON時間を状態Eの時と同じTHeにすると、下アームスイッチング素子8bのON時間は1周期TfからTHeとブランク時間を除いた時間TLfであり、TLfはTLeより大となる。この場合、1周期あたりの上アームスイッチング素子8aのオンの比率は状態Eと比べて低くなるため、電源側から負荷側に流れる電流が減少すなわち加熱電力が減少するという問題が生ずる。従って、これを補正するためには上アームスイッチング素子8aのON時間を長くする必要がある。
【0059】
この補正を行った模様を示したのが状態F’である。すなわち、上アームスイッチング素子8aのON時間をTHeより長いTHf’とし、下アームスイッチング素子8bのON時間をTLfより短いTLf’とする。このように補正変更することにより、発振周波数を(f0−Δf)に変更しても状態Eすなわち基本周波数(f0)の場合と同じ加熱電力となる。
【0060】
状態Gは発振周波数が(f0+Δf)であり、上アームスイッチング素子8aのON時間を状態Eの時と同じTHeとした場合である。この時の周期Tgは周波数(f0+Δf)と「Tg=1/(f0+Δf)」の関係にあるので、この周期Tgは状態Eの時の周期Teより小である。この時、上アームスイッチング素子8aのON時間を状態Eの時と同じTHeにすると、下アームスイッチング素子8bのON時間は1周期TgからTHeとブランク時間を除いた時間TLgであり、TLgはTLeより小となる。この場合、1周期あたりの上アームスイッチング素子8aのオンの比率は状態Eと比べて高くなるため、電源側から負荷側に流れる電流が増大すなわち加熱電力が増大するという問題が生ずる。従って、これを補正するためには上アームスイッチング素子8aのON時間を短くする必要がある。
【0061】
この補正を行った模様を示したのが状態G’である。すなわち、上アームスイッチング素子8aのON時間をTHeより短いTHg’とし、下アームスイッチング素子8bのON時間をTLgより長いTLg’とする。このように補正変更することにより、発振周波数を(f0+Δf)に変更しても状態Eすなわち基本周波数(f0)の場合と同じ加熱電力となる。
【0062】
つまり、前記した発振手段14の発振周波数をf0→f0+Δf→f0−Δf→f0→・・・に変更制御するのに合わせて上下アームスイッチング素子8a、8bのON時間制御を状態E→状態G’→状態F’→状態E→・・・のようにすることにより加熱電力を安定にすることができる。
【0063】
また、周波数変更手段13は発振周波数の変更周期を最短で交流電源1の半波周期とするとともに発振周波数の変更を交流電源1のゼロクロス点に同期して行う構成とする。
【0064】
図3に示すように、電源同期信号生成手段10は交流電源1がほぼゼロボルトとなるタイミングでパルスを発生させる信号を出力する。すると、この電源同期信号は交流電源1の半波周期かつゼロクロス点でパルスを出力する。この信号が制御手段11を経由して周波数変更手段13に伝達されるので、周波数変更手段13は前記構成が可能である。
【0065】
このような構成にすることにより、第一に、制御手段11内にマイクロコンピュータを有し、このマイクロコンピュータのプログラム処理すなわちソフトウェアによって上記のようなスイッチング素子8等の制御を行うことが容易になる。つまり、マイクロコンピュータのソフトウェアは入出力処理を定期的に行うことが必要であるが、この処理を電源周波数すなわち電源同期信号生成手段10の出力信号に同期して行えばよいのでソフトウェア構成を簡単な構成で実現できる。
【0066】
第二に、インバータ9部の電流検出(図示せず)や電力制御処理を交流電源1のゼロクロス点を基準に所定の位相で行うことが必要であるが、新たな回路を追加することなく電源同期信号生成手段10をそのまま利用すればよいので、最も簡単な回路構成で実現できる。
【0067】
また、周波数変更処理を遅い周期で処理してもよい場合には、周波数変更手段13は発振周波数の変更周期を交流電源1の半波周期の複数倍としてもよく、この場合も前記と同様の構成で実現可能である。
【0068】
但し、周波数変更処理を速い周期で処理することが必要な場合には、周波数変更手段13は交流電源1のゼロクロス点からゼロクロス点に至るまでに数段階の周波数変更処理を行ってもよい。
【0069】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の誘導加熱調理器によれば、交流電源を整流して直流電源に変換する整流回路と、前記直流電源をスイッチング素子により高周波電流に変換して加熱コイルおよび共振コンデンサから成る共振回路に供給し、近傍に配置された負荷を加熱するインバータと、前記スイッチング素子のオンオフのデューティを設定して加熱電力を可変する電力設定手段と、前記スイッチング素子のオンオフの周波数を決定する発振手段とを備えた誘導加熱調理器において、前記発振手段の発振周波数を変更制御する周波数変更手段を備え、この周波数変更手段は前記発振手段の発振周波数を基本周波数(f0)を中心として上下に小変化させた周波数(f0±Δf)の範囲でほぼ周期的に変更制御するものである。
【0070】
これによって、フィルタの小型化、低コスト化を図り、さらに製品自体および周囲の機器に対する動作信頼性を向上することができる。
【0071】
また、周波数変更手段は発振周波数の変更周期を最短で交流電源の半波周期とするとともに発振周波数の変更を交流電源のゼロクロス点に同期して行うものである。
【0072】
これによって、ソフトウェア構成、回路構成を簡単な構成で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の回路ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例における発振手段の内部構成を示す図である。
【図3】本発明の制御方法を示す図である。
【図4】本発明の制御方法における雑音成分の分布を示す図である。
【図5】本発明のスイッチング素子の制御方法を示す図である。
【図6】従来例の回路ブロック図である。
【図7】従来例における主要部の信号波形を示す図である。
【図8】従来例の制御方法における雑音成分の分布を示す図である。
【符号の説明】
1 交流電源
3 整流回路
4 共振コンデンサ
5 加熱コイル
6 共振回路
7 負荷
8 スイッチング素子
9 インバータ
10 電源同期信号生成手段
12 電力設定手段
13 周波数変更手段
14 発振手段
Claims (2)
- 交流電源(1)を整流して直流電源に変換する整流回路(3)と、前記直流電源をスイッチング素子(8)により高周波電流に変換して加熱コイル(5)および共振コンデンサ(4)から成る共振回路(6)に供給し、近傍に配置された負荷(7)を加熱するインバータ(9)と、前記スイッチング素子(8)のオンオフのデューティを設定して加熱電力を可変する電力設定手段(12)と、前記スイッチング素子(8)のオンオフの周波数を決定する発振手段(14)とを備えた誘導加熱調理器において、
前記発振手段(14)の発振周波数を変更制御する周波数変更手段(13)を備え、この周波数変更手段(13)は前記発振手段(14)の発振周波数を基本周波数(f0)を中心として上下に小変化させた周波数(f0±Δf)の範囲でほぼ周期的に変更制御することを特徴とする誘導加熱調理器。 - 周波数変更手段(13)は発振周波数の変更周期を最短で交流電源(1)の半波周期とするとともに発振周波数の変更を交流電源(1)のゼロクロス点に同期して行うことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
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JP2002210433A JP4045138B2 (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | 誘導加熱調理器 |
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