JP2006017934A - 静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 バインダー樹脂及び着色剤を少なくとも含有するトナー母粒子に、少なくとも脂肪酸金属塩粒子を外添してなる静電荷像現像用トナーであって、該脂肪酸金属塩粒子の体積平均粒径(μm)をA、該脂肪酸金属塩粒子の平均円形度をBとしたときに、A/Bの値が8〜16であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
【選択図】 なし
Description
静電潜像を保持する感光体としては、材料の選択等により種々の電気特性が得られること、材料としての安全性が高いこと、ドラム、シート、ベルト等への加工が容易であること等の理由から有機光導電体(OPC)が多く使用されている。
ナーを改良するのみでは十分な帯電性を得るには至っていないのが現状である。現像装置を改良してトナーの帯電性を向上する方法としては、現像スリーブに対して接触押圧させる方式の現像剤層形成部材を設けることが行われている。接触押圧させる層形成部材を設けることにより、現像スリーブのみの場合に比べて、現像剤粒子への帯電付与能力が増強されるので、現像剤粒子の帯電量は高まり、さらに逆極性に帯電した現像剤も減少させることができる。
OPC表面の磨耗及び研磨を抑制する方法としては、トナーに脂肪酸金属塩を添加することも行われている(例えば、特許文献1 参照)。脂肪酸金属塩をトナーに添加することにより、OPCと帯電ローラーとの接触や、OPCとクリーニングブレードとの接触工程において、脂肪酸金属塩の減摩作用により摺擦をスムーズにする効果がある。さらに、トナー粒子が摩擦熱等によって軟化してOPCやクリーニングブレードに付着することを防止することにも有効である。しかしながら、単に脂肪酸金属塩をトナーに添加しただけでは十分に前記の効果が発揮できない場合があり、場合によっては、脂肪酸金属塩をトナーに添加することによって、定着画像にカブリが発生する場合や、装置汚染が生じる場合があった。
即ち、本発明の要旨は、バインダー樹脂及び着色剤を少なくとも含有するトナー母粒子に、少なくとも脂肪酸金属塩粒子を外添してなる静電荷像現像用トナーであって、該脂肪酸金属塩粒子の体積平均粒径(μm)をA、該脂肪酸金属塩粒子の平均円形度をBとしたときに、A/Bの値が8〜16であることを特徴とする静電荷像現像用トナー、に存する
。
(1)画像濃度が高く、カブリが少なく、シャープネスに優れ、定着後の画像剥離もない良好な画質が得られる。
(2)感光体への現像剤のフィルミングがなく、装置汚染もない。
(3)感光体表面の傷付きがない。
(4)オフセット現象が発生しない。
本発明の静電荷像現像用トナーは、バインダー樹脂及び着色剤を少なくとも含有するトナー母粒子に、少なくとも脂肪酸金属塩粒子を外添してなる。
本発明の静電荷像現像用トナーを構成するバインダー樹脂としては、トナーに適した公知の種々のものが使用でき、例えば、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、シリコーン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、ポリビニルブチラール樹脂等が挙げられ、これらの混合物であってもよい。本発明に用いるのに特に好ましい樹脂としては、スチレン系樹脂およびポリエステル系樹脂が挙げられ、特にスチレン系樹脂が好ましい。
、スチレン−アクリル酸ブチル−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル−アクリル酸共重合体等)、スチレン−アクリル酸エステル−メタクリル酸共重合体(スチレン−アクリル酸メチル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸エチル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル−メタクリル酸共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル−アクリル酸共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸オクチル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル−アクリル酸共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル−メタクリル酸共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸オクチル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル−メタクリル酸共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体及びスチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレンまたはスチレン誘導体を含む単独重合体または共重合体が挙げられ、これらの混合物であってもよい。さらには、前記アクリル酸、メタクリル酸の一部または全てを、α−クロルアクリル酸、α−ブロムアクリル酸等の置換モノカルボン酸類、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノブチル等の不飽和ジカルボン酸類、それらの無水物又はそれらのハーフエステル類等で置換したものも好適に用いることができる。
多価アルコール成分のうち2価アルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール類、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類やそのアルキレンオキシド付加物、その他アルコール単量体が挙げられ、中でも、ビスフェノールAを含むものが好適に使用される。
ハク酸、イソオクテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、イソオクチルコハク酸、およびこれらの酸の無水物あるいは低級アルキルエステルが挙げられる。
バインダー樹脂がポリエステル樹脂である場合、その酸価は、2〜50KOHmg/gが好ましく、3〜30KOHmg/gのものがより好ましい。酸価が前記範囲未満の場合は、着色剤や帯電制御剤の分散性が低下する場合や、得られたトナーを用いて画像形成した際に画像濃度が低下する場合がある。また酸価が前記範囲を超過となると、トナー帯電量の安定性が損なわれる場合があり、特に高湿下でのトナーの吸湿性が増大して画像濃度低下や濃度ムラがが生ずる場合がある。なお、ポリエステル樹脂の酸価は、樹脂試料を溶媒に溶解し、指示薬を用いて滴定した値から算出することができる。
子量等を調整することによって前記範囲とすることができ、また、市販の樹脂の中から前記範囲のものを適宜選択して使用することが出来る。
バインダー樹脂として前記のスチレン系樹脂を用いる場合、該バインダー樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPC)における数平均分子量が、好ましくは2000以上、より好ましくは2500以上、さらに好ましくは3000以上であり、好ましくは5万以下、より好ましくは4万以下、さらに好ましくは3.5万以下であることが望ましい。また、該バインダー樹脂は、同様にして求めた重量平均分子量が、好ましくは5万以上、より好ましくは7万以上、さらに好ましくは10万以上であり、好ましくは100万以下、より好ましくは50万以下、さらに好ましくは30万以下であることが望ましい。スチレン系樹脂の数平均分子量および重量平均分子量が前記範囲にある場合、トナーの耐久性、保存性、定着性が良好となるため望ましい。
、Mは、Mg、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Cd等のスピネルフェライト、BaO・6Fe2 O3 、SrO・6Fe2 O3 等の6方晶フェライト、Y3 Fe5 O12、Sm3 Fe5 O12等のガーネット型酸化物、CrO2 等のルチル型酸化物、及び、Cr、Mn、Fe、Co、Ni等の金属或いはそれらの強磁性合金等のうち0〜60℃付近において磁性を示すものが挙げられ、これらは単独で使用するに限らず、二種以上併用することもできる。中でも、マグネタイト、マグヘマタイト、またはマグネタイトとマグヘマタイトの中間体が好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーには、ワックスを含有させてもよい。このようなワックスとしては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、共重合ポリエチレン等のオレフィン系ワックス;パラフィンワックス;アルキル基を有するシリコーンワックス;ステアリン酸等の高級脂肪酸;エイコサノール等の長鎖脂肪族アルコール;ベヘン酸ベヘニル、モンタン酸エステル、ステアリン酸ステアリル等の長鎖脂肪族基を有するエステル系ワックス;ジステアリルケトン等の長鎖アルキル基を有するケトン類;水添ひまし油カルナバワックス等の植物系ワックス;グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールと長鎖脂肪酸より得られるエステル類または部分エステル類;オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド;低分子量ポリエステル等が挙げられる。該ワックスの含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して0.1〜30重量部添加することが、フィルミング等の問題を生じることなく耐オフセット性を向上させることができるので好ましい。
しは淡色のものを選択する必要があり、その用途のためには上記のうちでも正荷電性帯電制御剤としては4級アンモニウム塩化合物、イミダゾール系化合物であるのが好ましく、負荷電性帯電制御剤としてはCr,Co,Al,Fe,B,Zn等の原子を含有するサリチル酸もしくはアルキルサリチル酸錯化合物、カーリックスアレン化合物であるのが好ましい。また、これらの混合物であってもよい。帯電制御剤を含有する場合の含有量は、トナーに対し0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%の範囲が好ましい。なお、該帯電制御剤は、通常はトナー母粒子中に内添されるが、トナー母粒子表面に外添することもできる。
本発明の静電荷像現像用トナーの母粒子を製造する方法は限定されず、粉砕法などの乾式法、重合法(懸濁重合法や乳化重合凝集法)や溶媒析出法(化学粉砕法)などの湿式法の何れの製造方法をも用いることができる。
本発明に用いられる脂肪酸金属塩粒子の化学構造は限定されないが、通常、4〜60個、好ましくは6〜40個、より好ましくは8〜35個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の脂肪酸の金属塩が好適に使用できる。該脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸としては、例えば、酪酸、吉草酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びモンタン酸等の一価の飽和脂肪酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びセ
バシン酸等の多価の飽和脂肪酸、クロトン酸及びオレイン酸等の一価の不飽和脂肪酸、並びにマレイン酸及びシトラコン酸等の多価の不飽和脂肪酸を挙げることができる。また、該脂肪酸金属塩を構成する金属塩としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、銅、ルビジウム、銀、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、アルミニウム、鉄、コバルト、ニッケルの塩及びその混合物などが挙げられる。上記した中でも、脂肪酸としてはステアリン酸が特に望ましく、金属としては亜鉛、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムの中から選ばれるものがより望ましい。その中でも、特にステアリン酸亜鉛を用いるのが最適である。
本発明においては、体積平均粒径と平均円形度という、一見、異なる尺度と考えられる因子を個別に最適化するのではなく、これらの関係が特定の場合にトナーの性能が良好となることを明らかにしたものである。すなわち、A/Bの値が小さい場合とは、脂肪酸金属塩粒子が小粒径であり、脂肪酸金属塩粒子の円形度が高いことを意味するが、このような粒子は電子写真プロセスにおけるクリーニング工程において感光体とクリーニングブレードの間をすり抜けてしまうので、減摩作用により摺擦をスムーズにして摩擦熱等によるトナー粒子の感光体表面への付着を防止する効果が低減するのである。従って、A/Bの値が前記範囲未満の場合は、フィルミングが発生しやすくなるため好ましくない。一方、A/Bの値が大きい場合とは、脂肪酸金属塩粒子が大粒径であり、脂肪酸金属塩粒子の円形度が小さいことを意味するが、このような粒子はトナーから脱落し易くなるのである。従って、A/Bの値が前記範囲超過の場合は、帯電不良のトナーや脂肪酸金属塩により装置が汚染されるばかりか、画像上に大粒状のカブリとして検出されるようになり、感光体表面も傷が生じるので好ましくない。
A/Cの値が小さい場合とは、小粒径の脂肪酸金属塩粒子の分布割合が大きくなることを意味するが、このような粒子は電子写真プロセスにおけるクリーニング工程において感光体とクリーニングブレードの間をすり抜けてしまうので、減摩作用により摺擦をスムーズにして摩擦熱等による粒子の感光体表面への付着防止効果が低減するのである。従って、A/Cの値が前記範囲未満の場合は、フィルミングが発生しやすくなる場合がある。一方、A/Cの値が大きい場合とは、大粒径の脂肪酸金属塩粒子の分布割合が大きくなることを意味するが、このような粒子はトナーから脱落し易くなるのである。従って、A/Cの値が前記範囲超過の場合は、帯電不良のトナーや脂肪酸金属塩により装置が汚染されるばかりか、画像上に大粒状のカブリとして検出されるようになり、感光体表面も傷が生じるので好ましくない。
本発明において、該脂肪酸金属塩粒子の個数平均粒径Cは、通常1.2μm以上、好ましくは1.4μm以上であり、通常2.0μm以下であることが望ましい。
あることが望ましい。
さらに、本発明において、該脂肪酸金属塩粒子の90%体積平均粒径は、通常22μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは18μm以下、特に好ましくは16μm以下であることが望ましい。脂肪酸金属塩粒子の90%体積平均粒径が前記範囲を越える場合は、粗大粒子が多い上、粒径分布も広いものとなるので、帯電不良のトナーや脂肪酸金属塩により装置が汚染されたり、画像上に大粒状のカブリとして検出される傾向にあり、感光体表面も傷が生じる傾向にある。
分級機、ローター内蔵型分級機等が挙げられ、具体的には、例えば、日鉄工業社製エルボージェット分級機、日本ニューマチック社製気流式分級機DS型、DSX型、日清エンジニア社製ターボクラシファイア、ホソカワミクロン社製TSPセパレータ、ATPなどが挙げられる。中でも、日鉄工業社製エルボージェット分級機を用いて分級すると、効率的に所望の粒子を得ることができるので好ましい。
本発明に用いられる脂肪酸金属塩粒子以外の外添微粒子としては、公知の無機および有機微粒子を用いることができ、負帯電性であっても正帯電性のものであってもよく、これらを組み合わせて用いることも出来る。
や、アクリル酸およびその誘導体を単量体の主成分とするアクリル酸系樹脂、メタクリル酸およびその誘導体を単量体の主成分とするメタクリル酸系樹脂、テトラフロロエチレン樹脂、トリフロロエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリアクリロニトリルなどの負帯電性の有機微粒子が挙げられる。無機微粒子としては、中でも、シリカ、チタニア、アルミナが好ましく、また、例えばシランカップリング剤やシリコーンオイル等で表面処理されたものがより好ましい。有機微粒子としては、中でも、ポリアクリル酸メチル等のアクリル酸系樹脂およびポリメタクリル酸メチル等のメタクリル酸系樹脂が好ましく、ポリメタクリル酸メチルが特に好ましい。
前記外添微粒子は、平均粒径が、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.005μm以上であり、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5μm以下であるものが望ましい。外添微粒子の平均粒径は、電子顕微鏡による画像から測定する方法や、BET法により測定した比表面積の値から粒子を球状と仮定した際の粒径として換算した値を用いることができる。また、異なる材質や異なる平均粒径の外添微粒子を複数配合することもできる。必要に応じて外添微粒子を事前に個別或いは混合して解砕して、粗大凝集物を除去した後にトナー母粒子に外添することも好ましい。
また、トナー中における脂肪酸金属塩粒子の添加量100重量部に対する、脂肪酸金属塩粒子以外の外添微粒子の添加量は限定されないが、通常、50〜2500重量部、好ましくは100〜2000重量部、より好ましくは500〜1500重量部、更に好ましくは800〜1200重量部である。脂肪酸金属塩以外の外添微粒子の添加量が前記範囲未満の場合は、これら微粒子がトナー母粒子表面に十分に付着せず、トナーの帯電性が悪化する場合がある。脂肪酸金属塩以外の外添微粒子の添加量が前記範囲超過の場合は、脂肪酸金属塩の添加によるフィルミング抑制効果が十分に得られない場合がある。
トナー母粒子に前記の脂肪酸金属塩粒子および脂肪酸金属塩粒子以外の外添微粒子を外添する際の混合は、一括して同時に行っても、逐次に行ってもよく、また、トナー母粒子に脂肪酸金属塩粒子のみを外添したトナー、トナー母粒子に脂肪酸金属塩粒子以外の外添微粒子のみを外添したトナー、トナー母粒子に脂肪酸金属塩粒子および脂肪酸金属塩粒子以外の外添微粒子の双方を外添したトナーを作成し、これらを配合してもよい。
前記方法によって脂肪酸金属塩粒子以外の外添微粒子をトナー母粒子に固着する方法を採用する場合には、脂肪酸金属塩粒子の外添は、該固着工程の後にヘンシェルミキサー等の混合機を用いて行うことが好ましい。また、該固着工程の後に、再度、脂肪酸金属塩粒子以外の外添微粒子をヘンシェルミキサー等の混合機を用いて外添することもできる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、キャリアとともに用いる2成分系現像剤としても、1成分系現像剤として用いてもよいが、特に1成分系現像剤として用いる場合に、本発明の効果を顕著に発揮することができる。2成分系現像剤として用いる場合、キャリアとしては、鉄粉、マグネタイト粉、フェライト粉等の磁性物質またはそれらの表面に樹脂コーティングを施したもの等、公知のキャリアを用いることができる。樹脂コーティングキャリアの被覆樹脂としては一般的に知られているスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル共重合系樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、フッ素樹脂、またはこれらの混合物等が利用できる。
本発明の画像形成方法は、有機光導電体(OPC)からなる感光体表面に形成された静電潜像を、前記の静電荷像現像用トナーおよび必要によりキャリアを含む現像剤で現像し、該現像された未定着画像を転写材に転写した後、転写された未定着画像を定着する基本的工程により行われる。
感光体を帯電させる方式は限定されず、コロナ帯電方式、接触帯電方式等の何れであってもよいが、接触帯電方式である場合が、感光体の劣化耐久寿命を延ばすという面で好ましい。本発明の静電荷像現像用トナーを現像剤として用いた場合、接触帯電方式であってもOPC感光体を傷つけることが無く、長期にわたって使用することができる。接触帯電方式を用いる場合の帯電手段は限定されないが、帯電ローラーによることが好ましい。また、帯電ローラーの材質は限定されないが、例えば、金属芯棒の周囲に弾性ゴム層を設けたものが帯電付与性および感光体を傷つけない点で好ましい。該弾性ゴムとしては、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)等のオレフィン系ゴム;スチレン−ブタジエン系ゴム(SBR)やニトリル−ブタジエン系ゴム(NBR)等のブタジエン系
ゴム;熱可塑性ウレタンや発泡ウレタン等のウレタン系ゴム等が挙げられ、これら弾性ゴムにカーボンを分散したものが好ましく用いられる。
また、本発明では、飛翔現像などのように感光体と現像スリーブ上の現像とが非接触で現像する方式に用いても、感光体と現像スリーブ上の現像とが接触する現像方式に用いてもよいが、接触現像方式である方が現像効率を高める点で好ましい。
転写された未定着画像を定着する装置および方法は限定されないが、通常、熱および/または圧力による定着が好ましく、ローラーやフィルムによる圧着加熱方式を用いることが好ましい。ローラーやフィルムの表面には、トナーの転写材への転写を促進するためにオイル等を添加することもできるが、本発明の静電荷像現像用トナーを現像剤として用いれば、オイル等を添加しなくとも良好な転写を行うことができる。
脂肪酸金属塩粒子の体積平均粒径、個数平均粒径および平均円形度(50%円形度)は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100(シスメックス社製)を用いてHPFモードで測定した。
ステアリン酸亜鉛(Ferro社製、DLG20A)を、日鉄工業社製、エルボージェット
(EJ−05−3S型)を用いて分級し、微粉1、粗粉1および、分級品1をそれぞれ分取した。また、粗粉のみを除去した分級品2を同様にして作成した。得られた各分取品の体積平均粒径A、個数平均粒径C、平均円形度B(50%円形度)、および90%体積平均粒径は表1の通りであった。
[脂肪酸金属塩粒子の分級2]
ステアリン酸亜鉛(Ferro社製、DLG20A)を、日鉄工業社製、エルボージェット
(EJ−L−3型)を用いて分級し、微粉2、粗粉2および分級品2をそれぞれ分取した。得られた各分取品の体積平均粒径A、個数平均粒径C、平均円形度B(50%円形度)、および90%体積平均粒径は表1の通りであった。
以下に示す配合比により磁性一成分現像剤を作製した。
・スチレン系樹脂(モノマー重量比:スチレン/n−ブチルアクリレート=7/3)
100部
・帯電制御剤(クロム含金アゾ染料) 2部
・マグネタイト(数平均粒子径約0.3μm) 70部
・ポリプロピレンワックス(三井化学社製、ハイワックス NP505) 4部
上記の原材料を高速流動式混合機で混合し、二軸押出機で溶融混練した後、ハンマーミルで粗粉砕し、機械式粉砕機で微粉砕した後、エルボージェット分級機(日鉄工業社製)で分級して体積平均粒径9μmのトナー母粒子を得た。このトナー母粒子100部に対して、ステアリン酸亜鉛粒子として分級品1を0.1部と、ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理された平均一次粒子径が約10nmのシリカ微粒子1.0部とを高速混合機で外添して、負荷電性磁性現像剤を得た。
評価装置は、市販の磁性一成分現像方式を採用したプリンターを改造して用いた。このプリンターの感光体は、表面層にポリカーボネート樹脂が含有される直径30mmφのドラム状の積層型OPCであり、OPC感光体表面を接触帯電させる帯電ローラー、クリーニング部材としてウレタンゴム製のクリーニングブレードが感光体に接触押圧されている。また、現像装置は現像スリーブに対して、ウレタンゴム製のブレード(現像剤層形成部材)が押し当てられている。定着ロールには、オイルは供給しなかった。
10,000枚印刷時の画像濃度およびカブリの有無を確認した。カブリについては、カブリの無い場合を○、僅かにカブリの見られるものを△、カブリが多いものを×として判定した。
また、10,000枚印刷後のOPC感光体表面の傷の有無を目視で確認し、傷がほとんど見られないものを○、傷が見られるが画像に影響の無いものを△、傷が顕著に確認され、画像に影響のあるものを×として判定した。
実施例1で用いたステアリン酸亜鉛粒子の分級品1を、表2に示す通り、分級品2または分級品3にそれぞれ変更した以外は実施例1と同様にして静電荷像現像用トナーを得た
。実施例1と同様にして印刷評価した結果、10,000枚の印刷を通じて画像濃度、カブリは問題なく良好であった。また、画像の中抜けも見られなかった。さらに、OPC感光体上でのフィルミングは見られず、装置内の汚染も無かった。定着後の画像剥離もなく定着性は良好であり、オフセット現象も発生しなかった。10,000枚印刷後のOPC感光体表面を目視で観察したが、傷は見られなかった。
実施例1で用いたステアリン酸亜鉛粒子の分級品1を、表2に示す通り、微粉1または微粉2にそれぞれ変更した以外は実施例1と同様にして静電荷像現像用トナーを得た。実施例1と同様にして連続プリントにより評価した結果、10,000枚の印刷を通じて画像濃度、カブリは問題なかったが、OPC上でのフィルミングが顕著であった。また、10,000枚印刷後のOPC感光体表面を目視で観察した結果、傷が多く見られた。
実施例1で用いたステアリン酸亜鉛粒子の分級品1を、表2に示す通り、粗粉1または粗粉2にそれぞれ変更した以外は実施例1と同様にして静電荷像現像用トナーを得た。実施例1と同様にして連続プリントにより評価した結果、OPC上でのフィルミングは見られなかったが、印刷初期からカブリが多く見られ、10,000枚の印刷を通してカブリは不良であった。
ステアリン酸亜鉛粒子を分級せずにそのまま使用した以外は実施例1と同様にして静電荷像現像用トナーを得た。実施例1と同様にして連続プリントにより評価した結果、OPC上でのフィルミングは見られなかったが、印刷初期からカブリが多く見られ、10,000枚の印刷を通してカブリは不良であった。
ステアリン酸亜鉛粒子の含有量を表2の通りとした以外は実施例1と同様にして静電荷像現像用トナーを得た。実施例1と同様にして連続プリントにより評価した結果、10,000枚の印刷を通じて画像濃度、カブリは問題なく良好であった。また、画像の中抜けも見られなかった。さらに、OPC感光体上でのフィルミングは見られず、装置内の汚染も無かった。定着後の画像剥離もなく定着性は良好であり、オフセット現象も発生しなかった。10,000枚印刷後のOPC感光体表面を目視で観察したが、傷は見られなかった。特に実施例4においては、フィルミングおよび傷付き性の評価が最も良好であった。
Claims (7)
- バインダー樹脂及び着色剤を少なくとも含有するトナー母粒子に、少なくとも脂肪酸金属塩粒子を外添してなる静電荷像現像用トナーであって、該脂肪酸金属塩粒子の体積平均粒径(μm)をA、該脂肪酸金属塩粒子の平均円形度をBとしたときに、A/Bの値が8〜16であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
- 脂肪酸金属塩粒子の個数平均粒径(μm)をCとしたときに、A/Cの値が8以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- トナー母粒子100重量部に対し脂肪酸金属塩粒子を0.01〜0.5重量部含有することを特徴とする請求項1または2に記載の静電荷像現像用トナー。
- 脂肪酸がステアリン酸であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 脂肪酸金属塩粒子が、分級することにより粗粉が除去されたものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 有機光導電体からなる感光体表面の静電潜像を、層形成部材に押圧された現像スリーブ上に層形成された現像剤で現像し、該現像された未定着画像を転写材に転写した後、クリーニングブレードで前記感光体のクリーニングを行う工程を含む画像形成方法であって、前記現像剤が請求項1乃至5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とする画像形成方法。
- 帯電ローラーとの接触により帯電した有機光導電体からなる感光体表面に静電潜像を形成し、該静電潜像を層形成部材に押圧された現像スリーブ上に層形成された現像剤で現像し、該現像された未定着画像を転写材に転写する工程を含む画像形成方法であって、前記現像剤が請求項1乃至5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とする画像形成方法。
Priority Applications (1)
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2004
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