JP2006017859A - 正帯電二成分現像剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】帯電性および流動性を安定して維持し、長期にわたって良好な画像を得ることができる正帯電二成分現像剤を提供することである。
【解決手段】少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤を含有したトナー粒子に外添剤を外添した正帯電トナーと、磁性キャリアとからなる現像剤であって、前記外添剤が平均一次粒子径20nm以下のシリカ微粒子であり、該シリカ微粒子の平均一次粒子径と前記トナー粒子の体積平均粒子径から計算されるトナー粒子に対するシリカ微粒子の被覆率が30%以上80%以下であり、外添剤を外添した後のトナーの帯電量Qaと外添剤を外添する前のトナー粒子の帯電量Qbとが下記関係式(I)を満足する正帯電二成分現像剤である。
【数6】
【選択図】なし
【解決手段】少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤を含有したトナー粒子に外添剤を外添した正帯電トナーと、磁性キャリアとからなる現像剤であって、前記外添剤が平均一次粒子径20nm以下のシリカ微粒子であり、該シリカ微粒子の平均一次粒子径と前記トナー粒子の体積平均粒子径から計算されるトナー粒子に対するシリカ微粒子の被覆率が30%以上80%以下であり、外添剤を外添した後のトナーの帯電量Qaと外添剤を外添する前のトナー粒子の帯電量Qbとが下記関係式(I)を満足する正帯電二成分現像剤である。
【数6】
【選択図】なし
Description
本発明は、二成分現像方式を利用した複写機、プリンタ、ファックスなどの画像形成装置に使用する正帯電二成分現像剤に関する。
一般に電子写真法、静電記録法などの画像形成方法では、光導電性感光体、誘電体等からなる潜像保持体上をコロナ帯電等により帯電させ、レーザ等により露光して形成した静電潜像をトナーなどの現像剤を用いて可視化して高品質な画像を得ている。通常、このような画像形成方法には、熱可塑性樹脂などからなる結着樹脂に着色剤や帯電制御剤等を混合して混練、粉砕、分級して得られるトナー粒子に、シリカや酸化チタン等の外添剤を外添したトナーを用いている。外添剤は、トナーの帯電量や流動性を制御し、クリーニング性を向上させるために添加される。このようなトナーを用いた乾式の現像方法としては、トナー単独で現像剤として用いる一成分現像方式と、トナーとキャリアを混合した現像剤を用いる二成分現像方式が知られている。
前者の一成分現像方式としては、磁力を利用してトナーを搬送する磁性一成分現像方式と、静電力を利用してトナーを搬送する非磁性一成分現像方式とが挙げられる。磁性一成分現像方式では、トナー搬送手段として磁力を利用しているのでトナーの搬送性が比較的安定しているが、トナーに磁性体を含有しているのでブラック以外の所望の色を付与することは困難である。一方、非磁性一成分現像方式では、トナーが磁性体を含有していないので必要に応じて所望の色を付与してカラー画像の形成に用いることができ、また、マグネットローラを用いないので磁性一成分現像方式と比較して装置の軽量化が可能である。しかしながら、非磁性一成分現像方式では、キャリアや磁力のような安定した搬送手段がなく静電力のみでトナーを搬送するため、トナーの安定した搬送性に課題がある。
後者の二成分現像方式は、キャリアが摩擦帯電によりトナーを帯電させるとともに該トナーを搬送する役割を担うため、初期には帯電性および搬送性が比較的安定する。しかし、長期にわたって印字すると、外添剤の一部が遊離してキャリア表面に付着し、トナーの帯電性および流動性が低下することがある。また、長期にわたる印字によりキャリア表面に外添剤が蓄積すると、キャリアの帯電付与能力が低下し、補給されたトナーを十分に帯電させることができず、画像かぶりやトナーの飛散が生じる。
下記特許文献1および特許文献2には、平均粒子径20nm以上100nm以下の外添剤を被覆率20%以上80%以下でトナーに被覆し、外添剤の外添前後におけるトナーの帯電量が所定の関係を満足する現像剤が提案されている。この現像剤によれば、上記のような帯電特性を有することで高い現像性を長期にわたり維持することができるとされている。
しかしながら、特許文献1,2に記載の現像剤では、平均粒子径20nm以上という比較的大きな外添剤を使用しているので、トナーの流動性を向上させるために多くの外添剤を添加する必要がある。ところが、外添剤は正帯電性の低いものが多いので、特に正帯電性のトナーにおいては、外添剤の添加量が多くなるとトナーの帯電量が低下し、画像かぶりやトナーの飛散が生じやすくなる。一方で、トナーの帯電量低下を防ぐために外添剤の添加量を少なくすると、十分な流動性が得られない。
特開平9−62026号公報
特開平8−328291号公報
本発明の課題は、帯電性および流動性を安定して維持し、長期にわたって良好な画像を得ることができる正帯電二成分現像剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、正帯電二成分現像剤に用いる正帯電トナーにおいて、平均一次粒子径が20nm以下のシリカ微粒子をトナー粒子に対して所定の被覆率で被覆するように外添し、外添剤を外添する前のトナー粒子の帯電量と外添剤を外添した後のトナーの帯電量とが所定の条件を満足するときには、帯電性および流動性を安定して維持し、長期にわたって良好な画像を得ることができるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の正帯電二成分現像剤は、以下の構成からなる。
(1) 少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤を含有したトナー粒子に外添剤を外添した正帯電トナーと、磁性キャリアとからなる正帯電二成分現像剤であって、前記外添剤が平均一次粒子径20nm以下のシリカ微粒子であり、該シリカ微粒子の平均一次粒子径と前記トナー粒子の体積平均粒子径から計算されるトナー粒子に対するシリカ微粒子の被覆率が30%以上80%以下であり、外添剤を外添した後のトナーの帯電量Qaと外添剤を外添する前のトナー粒子の帯電量Qbとが下記関係式(I)を満足することを特徴とする正帯電二成分現像剤。
(2) 少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤を含有したトナー粒子に外添剤を外添した正帯電トナーと、磁性キャリアとからなる正帯電二成分現像剤であって、前記外添剤が平均一次粒子径20nm以下のシリカ微粒子および平均一次粒子径20nmを超える無機微粒子であり、前記シリカ微粒子の平均一次粒子径と前記トナー粒子の体積平均粒子径から計算されるトナー粒子に対するシリカ微粒子の被覆率が30%以上80%以下であり、前記無機微粒子の平均一次粒子径と前記トナー粒子の体積平均粒子径から計算されるトナー粒子に対する無機微粒子の被覆率が5%以上30%以下であり、外添剤を外添した後のトナーの帯電量Qaと外添剤を外添する前のトナー粒子の帯電量Qbとが下記関係式(I)を満足することを特徴とする正帯電二成分現像剤。
(3) 前記帯電量Qaが10〜35μC/gである(1)または(2)記載の正帯電二成分現像剤。
(1) 少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤を含有したトナー粒子に外添剤を外添した正帯電トナーと、磁性キャリアとからなる正帯電二成分現像剤であって、前記外添剤が平均一次粒子径20nm以下のシリカ微粒子であり、該シリカ微粒子の平均一次粒子径と前記トナー粒子の体積平均粒子径から計算されるトナー粒子に対するシリカ微粒子の被覆率が30%以上80%以下であり、外添剤を外添した後のトナーの帯電量Qaと外添剤を外添する前のトナー粒子の帯電量Qbとが下記関係式(I)を満足することを特徴とする正帯電二成分現像剤。
前記(1)に記載の正帯電二成分現像剤によれば、平均一次粒子径が20nm以下のシリカ微粒子を所定の被覆率で外添し、外添剤の外添前後の帯電量が所定の条件を満足する正帯電トナーを用いるときには、帯電性および流動性を良好に保ち、画像濃度を安定して維持し、長期にわたって良好な画像を得ることができる。
一般に、低印字率の原稿を長期にわたり印字する場合、現像剤中のトナーの入れ替わりが少ないため、トナーが長時間ストレスを受けて外添剤がトナーに埋没し、トナーの帯電性や流動性が不安定になりやすい。ところが、前記(2)に記載のように、外添剤として前記したシリカ微粒子に加えて、さらに平均一次粒子径20nmを超える無機微粒子を前記被覆率で外添した正帯電トナーを用いるときには、前記無機微粒子がシリカ微粒子の埋没を抑制するので、トナーの帯電性や流動性を良好に保ち、画像濃度を安定して維持することができる。これにより、低印字率の原稿を長期にわたり印字する場合であっても、長期にわたって良好な画像を得ることができる。
<第1の実施形態>
以下、本発明の一実施形態にかかる正帯電二成分現像剤について詳細に説明する。本実施形態の正帯電二成分現像剤は、少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤を含有したトナー粒子に外添剤としてシリカ微粒子を外添した正帯電トナーと、磁性キャリアとからなる。
以下、本発明の一実施形態にかかる正帯電二成分現像剤について詳細に説明する。本実施形態の正帯電二成分現像剤は、少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤を含有したトナー粒子に外添剤としてシリカ微粒子を外添した正帯電トナーと、磁性キャリアとからなる。
トナー粒子に外添されるシリカ微粒子としては、平均一次粒子径20nm以下のシリカを使用する。また、該シリカ微粒子の平均一次粒子径とトナー粒子の体積平均粒子径から計算されるトナー粒子に対するシリカ微粒子の被覆率は30%以上80%以下であり、シリカ微粒子を外添した後のトナーの帯電量Qaとシリカ微粒子を外添する前のトナー粒子の帯電量Qbとが上記関係式(I)を満足する。
トナー粒子を構成する結着樹脂の材料は、特に制限されるものではないが、例えばスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン-アクリル系共重合体、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N-ビニル系樹脂、スチレン-ブタジエン樹脂等の熱可塑性樹脂を使用するのが好ましく、低温定着性を考慮した場合、特にポリエステル系樹脂を使用するのがより好ましい。
具体的には、ポリエステル系樹脂としては、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合ないし共縮重合によって得られるものであれば使用することができる。ポリエステル系樹脂を合成する際に用いられる成分としては、以下のものが挙げられる。まず、2価または3価以上のアルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブテンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6-ヘキサンテトロール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2-メチルプロパントリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上のアルコール類が例示される。
また、2価または3価以上のカルボン酸成分としては、2価または3価カルボン酸、この酸無水物またはこの低級アルキルエステルが用いられ、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、あるいはn-ブチルコハク酸、n-ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n-オクチルコハク酸、n-オクテニルコハク酸、n-ドデシルコハク酸、n-ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等のアルキルまたはアルケニルコハク酸等の2価カルボン酸;1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5-ベンゼントリカルボン酸、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ブタントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボン酸、1,3-ジカルボキシル-2-メチル-2-メチレンカルボキシプロパン、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8-オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等の3価以上のカルボン酸等が例示される。また、ポリエステル系樹脂の軟化点は、80〜150℃であることが好ましく、より好ましくは90〜140℃である。
また、結着樹脂は、熱硬化性樹脂であってもよい。このように一部架橋構造を導入することにより、定着性を低下させることなく、トナーの保存安定性、形態保持性、耐久性等をより向上させることができる。したがって、結着樹脂として熱可塑性樹脂を100%使用する必要はなく、架橋剤を添加したり、あるいは熱硬化性樹脂を一部使用してもよい。
熱硬化性樹脂として、エポキシ系樹脂、シアネート系樹脂等を使用することができる。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、シアネート樹脂等の1種または2種以上の組み合わせが挙げられる。
また、本発明においては、結着樹脂のガラス転移点(Tg)は50〜65℃、好ましくは50〜60℃であるのがよい。ガラス転移点が上記範囲よりも低いと、得られたトナー同士が現像器内で融着し、保存安定性が低下してしまうおそれがある。また、樹脂強度が低いため、感光体へのトナー付着が生じる傾向がある。一方、ガラス転移点が上記範囲よりも高いと、トナーの低温定着性が低下してしまうおそれがある。結着樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて比熱の変化点から求めることができる。具体的には、測定装置としてセイコーインスツルメンツ社製示差走査熱量計DSC-6200を用い、吸熱曲線を測定することで求めることができる。この場合、測定試料10mgをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを使用し、測定温度範囲25〜200℃、昇温速度10℃/分で常温常湿下にて測定を行い、得られた吸熱曲線よりガラス転移点を求める。
着色剤としては、例えば、黒色顔料としてアセチレンブラック、ランブラック、アニリンブラック等のカーボンブラック;黄色顔料として黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマンネントイエローNCG、タートラジンレーキ;橙色顔料として、赤口黄鉛、モリブテンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK;赤色顔料としてベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B;紫色顔料としてマンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ;青色顔料として紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC;緑色顔料としてクロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーンG;白色顔料として亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等を使用できる。
電荷制御剤は、帯電レベルや帯電立ち上がり特性(短時間で、一定の電荷レベルに帯電するかの指標)を向上させ、耐久性や安定性に優れた特性等を得るために配合されるものである。本発明におけるトナーは、正帯電トナーであるので、正帯電性の電荷制御剤を添加する。
正帯電性の電荷制御剤の具体例としては、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3-トリアジン、1,2,4-トリアジン、1,3,5-トリアジン、1,2,4-オキサジアジン、1,3,4-オキサジアジン、1,2,6-オキサジアジン、1,3,4-チアジアジン、1,3,5-チアジアジン、1,2,3,4-テトラジン、1,2,4,5-テトラジン、1,2,3,5-テトラジン、1,2,4,6-オキサトリアジン、1,3,4,5-オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリンなどのアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダ-クグリ-ンBH/C、アジンディ-プブラックEWおよびアジンディーブラック3RLなどのアジン化合物からなる直接染料;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体などのニグロシン化合物;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZなどのニグロシン化合物からなる酸性染料;ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルメチルヘキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩を例示することができ、これらは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を併用して使用することもできる。特に、ニグロシン化合物は、より迅速な立ち上がり性が得られる観点から、正帯電性トナーとしての使用には最適である。
また、4級アンモニウム塩、カルボン酸塩或いはカルボキシル基を官能基として有する樹脂またはオリゴマ-なども正帯電性電荷制御剤として使用することができる。具体的には、4級アンモニウム塩を有するスチレン系樹脂、4級アンモニウム塩を有するアクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するスチレン-アクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するポリエステル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン系樹脂、カルボン酸塩を有するアクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン-アクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリエステル系樹脂、カルボキシル基を有するポリスチレン系樹脂、カルボキシル基を有するアクリル系樹脂、カルボキシル基を有するスチレン-アクリル系樹脂、カルボキシル基を有するポリエステル系樹脂等の1種または2種以上が挙げられる。
特に、4級アンモニウム塩を官能基として有するスチレン-アクリル系共重合樹脂は、帯電量を所望の範囲内の値に容易に調節することができる観点から、最適である。この場合において、上記スチレン単位と共重合させる好ましいアクリル系コモノマーとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸iso-プロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸iso-ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n-ブチル、メタアクリル酸iso-ブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。また、4級アンモニウム塩としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートから第4級化の工程を経て誘導される単位が用いられる。誘導されるジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジ(低級アルキル)アミノエチル(メタ)アクリレート;ジメチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドが好適である。また、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N-メチロール(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシ基含有重合性モノマーを重合時に併用することもできる。
トナー粒子には、本発明の効果を害しない範囲で、ワックスなどの他の添加剤を添加してもよい。定着性やオフセット性を向上させるために使用されるワックス類としては、例えばポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フッ素樹脂(例えばデュポン社製「テフロン(登録商標)」)系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、エステルワックス、モンタンワックス、ライスワックス等を使用することができる。また、これらワックスは2種以上を併用してもよい。
トナー粒子は、前記した結着樹脂、着色剤および帯電制御剤と、必要に応じてワックス等の他の添加剤を所定の配合比で混合し、溶融混練、粉砕、分級などの各工程を経て作製することができる。トナー粒子の体積平均粒子径は、5〜9μm程度であるのがよい。トナー粒子の体積平均粒子径は、例えばコールタ−カウンタ−マルチサイザーIIを用いて測定することができる。
このようにして得られたトナー粒子には、該トナー粒子に対するシリカ微粒子の被覆率が30%以上80%以下となるように、平均一次粒子径20nm以下、好ましくは15〜20nmのシリカ微粒子を外添する。シリカ微粒子の平均一次粒子径は、例えば透過型電子顕微鏡(数万倍の倍率)を用いて測定することができる。
平均一次粒子径が20nmを超えるシリカ微粒子を用いてトナー粒子の表面を被覆すると、トナーとしての十分な流動性が得られず、特に高温高湿環境下ではトナーのブロッキングが発生しやすくなる。また、初期においてトナーの流動性がよくても、20nmを超えるシリカ微粒子とトナーとの間の付着力は弱いので、長期にわたる連続印字によってシリカ微粒子の一部が遊離してキャリア表面に付着し、トナーの帯電性および流動性が低下する。また、キャリア表面にシリカ微粒子が蓄積すると、キャリアの帯電付与能力が低下し、補給されたトナーを十分に帯電させることができず、画像かぶりやトナーの飛散が生じる。
平均一次粒子径20nm以下のシリカ微粒子の被覆率が30%未満になると、トナーの流動性が不十分になる。一方、被覆率が80%を超えると、トナー粒子表面から遊離するシリカ微粒子の量が多くなってキャリア表面へより付着しやすくなり、トナーの帯電性および流動性がより低下しやすくなる。また、キャリア表面にシリカ微粒子が蓄積すると、上記したように画像かぶりやトナーの飛散が生じる。また、シリカ微粒子自体は正帯電性が高くないため、被覆率が80%を超えるとトナーの帯電量が低下し、画像かぶりやトナーの飛散が生じやすくなる。
シリカ微粒子の外添処理は、例えばヘンシェルミキサー、V型混合機、ターブラミキサー、ハイブリタイザー、ロッキングミキサー等を用いて、シリカ微粒子とトナー粒子とを混合し撹拌することにより行うことができる。トナー粒子における各成分の配合量は、結着樹脂100質量部に対して、着色剤が2〜20質量部、好ましくは5〜15質量部、ワックスが0.1〜20質量部、好ましくは2〜5質量部であるのがよい。
ここで、本発明において、トナー中の電荷制御剤の配合量およびシリカ微粒子の添加量は、帯電量Qaと帯電量Qbとが上記関係式(I)を満足し、かつ、シリカ微粒子の被覆率が上記範囲となるように調整する。すなわち、電荷制御剤の配合量は帯電量Qbを調整する上で重要であり、シリカ微粒子の添加量は帯電量Qaおよびシリカ微粒子の被覆率を調整する上で重要である。
電荷制御剤の配合量およびシリカ微粒子の添加量は、帯電量Qa,Qbおよび被覆率が上記条件を満足するように、トナー粒子を構成する結着樹脂、着色剤、ワックス等の種類や配合量に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、通常、電荷制御剤の配合量は結着樹脂100質量部に対して1.0〜8.0質量部、好ましくは2.0〜5.0質量部程度とするのがよい。また、シリカ微粒子の添加量は、該シリカ微粒子のトナー粒子に対する被覆率が30〜80%程度となるように調整するのが良い。
また、本発明のトナーでは、帯電量Qaおよび帯電量Qbが上記関係式(I)を満足することに加えて、さらにシリカ微粒子外添後のトナーの帯電量Qaが10〜35μmC/gの範囲にあるのが好ましい。また、一般に、シリカ微粒子は、正帯電性の高いものは少なく、その添加量に応じてトナー粒子の帯電量を低下させる(すなわち、トナーの帯電量<トナー粒子の帯電量)。したがって、シリカ微粒子外添前のトナー粒子の帯電量Qbは、シリカ微粒子を外添することによる帯電量の低下を考慮して、帯電量Qaの1.2〜2倍となるように調整する。これにより、上記関係式(I)を満足させることができる。
シリカ微粒子外添後のトナーの帯電量Qaを上記範囲に調整するには、以下のような方法も考えられる。すなわち、帯電量の低いトナー粒子に正帯電性の高いシリカ微粒子を外添して、トナーの帯電量Qaを上記範囲に調整する方法である(この場合、トナーの帯電量>トナー粒子の帯電量)。しかし、このようにして得られたトナーでは、長期にわたる連続印字によりシリカ微粒子が遊離したり埋没すると、元来トナー粒子が有している帯電特性が現れ、トナーの帯電量が低下し、画像かぶりやトナーの飛散が生じる。また、上記のようにして得られるトナーでは、トナー−キャリア間の静電付着力よりもシリカ微粒子−キャリア間の静電付着力の方が強いため、キャリア表面へのシリカ微粒子の移行がより進行し、キャリアの帯電付与能力の低下を招く。
また、帯電量の比(Qb/Qa)が2を超えると、長期にわたる連続印字によりシリカ微粒子の遊離、埋没が発生した場合、トナーがチャージアップしやすくなり、それに伴い画像濃度が低下する。一方、(Qb/Qa)が1.2未満になると、トナーとシリカ微粒子との静電付着力が弱いのでシリカ微粒子が遊離してキャリア表面へ移行しやすくなり、それに伴いキャリアの帯電付与能力が低下し、トナーの帯電性および流動性も低下する。
本発明における磁性キャリアとしては、鉄、酸化鉄、還元鉄、フェライト、マグネタイト、ニッケル、コバルト等の金属、これらの合金や酸化物等からなる粒子、前記各材料の微粒子を結着樹脂中に分散させた粒子などを使用することができる。また、キャリアに十分な帯電性を付与するためには、前記粒子をコア材として、このコア材表面を樹脂被覆するのが好ましい。コア材の表面を被覆する樹脂としては、スチレンアクリル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコン樹脂、アクリル変性シリコン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。コア材表面への樹脂被覆法としては、流動層式スプレードライ法、浸せき法などが挙げられる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態にかかる正帯電二成分現像剤は、低印字率の原稿を長期にわたり印字する場合に特に有効である。この正帯電二成分現像剤では、前記した第1の実施形態の条件に加えて、さらにトナー粒子に平均一次粒子径20nmを超える無機微粒子を被覆率5%以上30%以下で被覆するように外添する。
第2の実施形態にかかる正帯電二成分現像剤は、低印字率の原稿を長期にわたり印字する場合に特に有効である。この正帯電二成分現像剤では、前記した第1の実施形態の条件に加えて、さらにトナー粒子に平均一次粒子径20nmを超える無機微粒子を被覆率5%以上30%以下で被覆するように外添する。
第2の実施形態における無機微粒子としては、例えば酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウムなどが挙げられ、これらから選ばれる1種または2種以上を併用して使用することができる。無機微粒子の添加量は、該無機微粒子のトナー粒子に対する被覆率が5〜30%となるように調整するのが良い。無機微粒子の外添処理は、前記したシリカ微粒子の外添処理方法と同様にすればよい。このとき、無機微粒子とシリカ微粒子は、トナー粒子に対して同時に外添してもよく、いずれか一方を先に外添した後、他方を外添するようにしてもよい。
前記無機微粒子の被覆率が5%未満になると、低印字率の原稿を長期にわたり印字する際に、シリカ微粒子がトナー粒子に埋没するのを抑制する効果が十分に得られないおそれがある。一方、無機微粒子の被覆率が30%を超えると、トナーの流動性が低下してトナー薄層の形成不良が生じるおそれがある。また、平均一次粒子径20nm以下のシリカ微粒子の被覆率が30%未満であると、平均一次粒子径20nmを超える無機微粒子を被覆率5%以上30%以下で被覆しても、十分なトナーの流動性を得ることができない。
なお、第2の実施形態の正帯電二成分現像剤に関する他の条件については、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
[実施例および比較例]
以下、実施例および比較例を挙げて本発明の正帯電二成分現像剤についてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明の正帯電二成分現像剤についてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
[ポリエステル樹脂の製造]
ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン4.0モル、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン1.0モル、テレフタル酸4.5モル、無水トリメリット酸0.5モル、および酸化ジブチル錫4gを窒素雰囲気下、230℃、8.3kPaの圧力下で8時間かけて反応させ、軟化点120℃のポリエステル樹脂を得た。
ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン4.0モル、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン1.0モル、テレフタル酸4.5モル、無水トリメリット酸0.5モル、および酸化ジブチル錫4gを窒素雰囲気下、230℃、8.3kPaの圧力下で8時間かけて反応させ、軟化点120℃のポリエステル樹脂を得た。
[トナー粒子Aの製造]
上記ポリエステル樹脂 100質量部
カーボンブラック(三菱化学社製:MA100) 5質量部
電荷制御剤(藤倉化成社製:FCA201PS) 4質量部
ワックス(三洋化成社製:ユーメックス110TS) 4質量部
各成分を上記配合比でヘンシェルミキサーにて混合し攪拌した後、2軸押出機にて溶融混錬し、粗粉砕し、衝突式気流粉砕機にて微粉砕して平均粒子径9μmのトナー粒子Aを得た。
上記ポリエステル樹脂 100質量部
カーボンブラック(三菱化学社製:MA100) 5質量部
電荷制御剤(藤倉化成社製:FCA201PS) 4質量部
ワックス(三洋化成社製:ユーメックス110TS) 4質量部
各成分を上記配合比でヘンシェルミキサーにて混合し攪拌した後、2軸押出機にて溶融混錬し、粗粉砕し、衝突式気流粉砕機にて微粉砕して平均粒子径9μmのトナー粒子Aを得た。
[トナー粒子Bの製造]
電荷制御剤(藤倉化成社製:FCA201PS)の配合量を7質量部とした他は、トナー粒子Aの場合と同様にしてトナー粒子Bを得た。
電荷制御剤(藤倉化成社製:FCA201PS)の配合量を7質量部とした他は、トナー粒子Aの場合と同様にしてトナー粒子Bを得た。
[トナー粒子Cの製造]
電荷制御剤(藤倉化成社製:FCA201PS)の配合量を2質量部とした他は、トナー粒子Aの場合と同様にしてトナー粒子Cを得た。
電荷制御剤(藤倉化成社製:FCA201PS)の配合量を2質量部とした他は、トナー粒子Aの場合と同様にしてトナー粒子Cを得た。
[トナーの製造]
次に、上記で得られたトナー粒子(A、BまたはC)100質量部に対して、表1に示すシリカ微粒子(外添剤(1))を表1に示す添加量で混合し、ヘンシェルミキサーにて5分間混合して試料No.1〜14のトナーを調製した。各トナーの物性値を表1に示す。なお、被覆率、帯電量、流動性は、以下のようにして評価した。
次に、上記で得られたトナー粒子(A、BまたはC)100質量部に対して、表1に示すシリカ微粒子(外添剤(1))を表1に示す添加量で混合し、ヘンシェルミキサーにて5分間混合して試料No.1〜14のトナーを調製した。各トナーの物性値を表1に示す。なお、被覆率、帯電量、流動性は、以下のようにして評価した。
<被覆率>
被覆率は下記計算式により算出した。
<帯電量>
外添剤を添加する前のトナー粒子0.5gとキャリア10gを30mLのポリ容器に入れ、ロキングミキサーを用いて100rpmにて30分間混合し評価用現像剤を作製した。ついで、20±3℃/60±5%RHの環境下で4時間以上24時間以内で調湿後、吸引式帯電量測定装置(三協パイオテック製)にて帯電量Qbを測定した。なお、キャリアとしては、京セラミタ(株)製カラープリンタであるFS−C8008に用いられているキャリアを使用した。
また、外添剤を添加した後のトナーについても上記と同様にして測定し、帯電量Qaを得た。
<流動性>
各トナー3gを40℃/90%RH環境下にて8時間調湿した後、ホソカワミクロン製パウダーテスターにて振動目盛り:6にて30秒間篩がけし、#330Meshを通過した割合(質量%)から以下の基準で評価した。
判定基準:90質量%以上通過:○
70質量%以上90質量%未満:△
70質量%未満:×
被覆率は下記計算式により算出した。
外添剤を添加する前のトナー粒子0.5gとキャリア10gを30mLのポリ容器に入れ、ロキングミキサーを用いて100rpmにて30分間混合し評価用現像剤を作製した。ついで、20±3℃/60±5%RHの環境下で4時間以上24時間以内で調湿後、吸引式帯電量測定装置(三協パイオテック製)にて帯電量Qbを測定した。なお、キャリアとしては、京セラミタ(株)製カラープリンタであるFS−C8008に用いられているキャリアを使用した。
また、外添剤を添加した後のトナーについても上記と同様にして測定し、帯電量Qaを得た。
<流動性>
各トナー3gを40℃/90%RH環境下にて8時間調湿した後、ホソカワミクロン製パウダーテスターにて振動目盛り:6にて30秒間篩がけし、#330Meshを通過した割合(質量%)から以下の基準で評価した。
判定基準:90質量%以上通過:○
70質量%以上90質量%未満:△
70質量%未満:×
[正帯電二成分現像剤の製造]
試料No.1〜14のトナー5質量部と、京セラミタ(株)製カラープリンタであるFS−C8008に用いられているキャリア100質量部をボールミルにて混合撹拌し、正帯電二成分現像剤をそれぞれ得た。
試料No.1〜14のトナー5質量部と、京セラミタ(株)製カラープリンタであるFS−C8008に用いられているキャリア100質量部をボールミルにて混合撹拌し、正帯電二成分現像剤をそれぞれ得た。
次に、試料No.1〜14の二成分現像剤を用いて、印字率5%にて10000枚連続印字した前後の画像濃度、カブリ濃度、帯電量および連続印字後のトナーの飛散状況について評価した。評価には、京セラミタ(株)製FS−C8008を用いた。結果を表1に示す。なお、各評価は以下のようにして行った。
<画像濃度>
反射濃度計(東京電色社製TC-6DS)を用いて印字画像の黒ベタ部の濃度を測定した。
<カブリ濃度>
反射濃度計(東京電色社製TC-6DS)を用いて印刷画像の非画像形成部の濃度およびベースペーパーの濃度を測定し、これらの濃度差(非画像形成部−ペースペーパー)をカブリ濃度とした。
<帯電量>
10000枚連続印字した後の現像器内に残留する二成分現像剤を20±3℃/60±5%RHの環境下で4時間以上24時間以内で調湿後、吸引式帯電量測定装置(三協パイオテック製)にて帯電量を測定した。
<トナーの飛散状況>
トナーの飛散状況は、現像スリーブの下側のトナー飛散防止用シールへのトナーの付着状況を調査することにより評価した。評価基準は以下の通りである。
○;トナーが付着していないか、うっすらと付着している。
△:付着したトナーが濃い色調である。
×:現像器を着脱すると付着したトナーが落下する。
反射濃度計(東京電色社製TC-6DS)を用いて印字画像の黒ベタ部の濃度を測定した。
<カブリ濃度>
反射濃度計(東京電色社製TC-6DS)を用いて印刷画像の非画像形成部の濃度およびベースペーパーの濃度を測定し、これらの濃度差(非画像形成部−ペースペーパー)をカブリ濃度とした。
<帯電量>
10000枚連続印字した後の現像器内に残留する二成分現像剤を20±3℃/60±5%RHの環境下で4時間以上24時間以内で調湿後、吸引式帯電量測定装置(三協パイオテック製)にて帯電量を測定した。
<トナーの飛散状況>
トナーの飛散状況は、現像スリーブの下側のトナー飛散防止用シールへのトナーの付着状況を調査することにより評価した。評価基準は以下の通りである。
○;トナーが付着していないか、うっすらと付着している。
△:付着したトナーが濃い色調である。
×:現像器を着脱すると付着したトナーが落下する。
表1から、第1の実施形態の要件を満足する試料No.1,5,6,9〜11の現像剤では、初期から10000枚の連続印字後にいたるまで、画像濃度および帯電量が安定して維持され、カブリやトナーの飛散が生じることなく、長期にわたって良好な画像が得られたことがわかる。
これに対して、帯電量の比(Qb/Qa)が2を超えている試料No.2の現像剤では、長期にわたる連続印字により帯電量が上昇し、画像濃度が低下している。
帯電量の比(Qb/Qa)が1.2未満の試料No.3の現像剤では、帯電量が低下し、画像かぶりおよびトナーの飛散が生じている。
外添剤の被覆率が30%未満の試料No.4,8の現像剤では、初期から流動性が不十分でトナーのブロッキングが発生したため、評価を中止した。
外添剤の被覆率が80%を超える試料No.7の現像剤では、帯電量が低下し、トナーの飛散が若干みられた。
外添剤の被覆率が80%を超え、(Qb/Qa)が2を超えている試料No.12の現像剤では、画像かぶり傾向にあり、トナーの飛散も若干みられた。
外添剤の平均粒子径が20nmを超えている試料No.13,14の現像剤では、初期からトナーの流動性が低く、トナーのブロッキングや画像かぶりが見られたため、評価を中止した。
帯電量の比(Qb/Qa)が1.2未満の試料No.3の現像剤では、帯電量が低下し、画像かぶりおよびトナーの飛散が生じている。
外添剤の被覆率が30%未満の試料No.4,8の現像剤では、初期から流動性が不十分でトナーのブロッキングが発生したため、評価を中止した。
外添剤の被覆率が80%を超える試料No.7の現像剤では、帯電量が低下し、トナーの飛散が若干みられた。
外添剤の被覆率が80%を超え、(Qb/Qa)が2を超えている試料No.12の現像剤では、画像かぶり傾向にあり、トナーの飛散も若干みられた。
外添剤の平均粒子径が20nmを超えている試料No.13,14の現像剤では、初期からトナーの流動性が低く、トナーのブロッキングや画像かぶりが見られたため、評価を中止した。
次に、試料No.5のトナーに、さらに表2に示す無機微粒子(外添剤(2))を混合し、ヘンシェルミキサーにて5分間混合して試料No.15,16のトナーを調製した。なお、表2中の外添剤の添加量は、No.5のトナー中のトナー粒子100質量部に対する割合である。各トナーの物性値を表2に示す。なお、被覆率、帯電量、流動性は、上記と同様にして評価した。
ついで、試料No.15,16のトナー5質量部と上記磁性キャリア100質量部をボールミルにて混合撹拌し、正帯電二成分現像剤をそれぞれ得た。
得られたNo.15,16の各現像剤を用いて、印字率1%にて10000枚連続印字したときの画像濃度、カブリ濃度、帯電量およびトナーの飛散状況について評価した。評価に用いた装置および評価方法は、上記と同様である。結果を表2に示す。
表2から、第2の実施形態の要件を満足する試料No.15,16のトナーでは、低印字率の原稿を長期にわたり印字する場合であっても、画像濃度および帯電量が安定して維持され、カブリやトナーの飛散が生じることなく、長期にわたって良好な画像が得られたことがわかる。
Claims (3)
- 少なくとも結着樹脂、着色剤および帯電制御剤を含有したトナー粒子に外添剤を外添した正帯電トナーと、磁性キャリアとからなる正帯電二成分現像剤であって、
前記外添剤が平均一次粒子径20nm以下のシリカ微粒子および平均一次粒子径20nmを超える無機微粒子であり、前記シリカ微粒子の平均一次粒子径と前記トナー粒子の体積平均粒子径から計算されるトナー粒子に対するシリカ微粒子の被覆率が30%以上80%以下であり、前記無機微粒子の平均一次粒子径と前記トナー粒子の体積平均粒子径から計算されるトナー粒子に対する無機微粒子の被覆率が5%以上30%以下であり、外添剤を外添した後のトナーの帯電量Qaと外添剤を外添する前のトナー粒子の帯電量Qbとが下記関係式(I)を満足することを特徴とする正帯電二成分現像剤。
- 前記帯電量Qaが10〜35μC/gである請求項1または2記載の正帯電二成分現像剤。
Priority Applications (1)
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JP2004193529A JP2006017859A (ja) | 2004-06-30 | 2004-06-30 | 正帯電二成分現像剤 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010060961A (ja) * | 2008-09-05 | 2010-03-18 | Oki Data Corp | 現像剤、画像形成装置及び現像剤の製造方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08328291A (ja) * | 1995-05-29 | 1996-12-13 | Fuji Xerox Co Ltd | 現像剤及び画像形成装置 |
JPH0962026A (ja) * | 1995-08-21 | 1997-03-07 | Fuji Xerox Co Ltd | 二成分現像剤 |
JPH09204062A (ja) * | 1996-01-25 | 1997-08-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像剤 |
-
2004
- 2004-06-30 JP JP2004193529A patent/JP2006017859A/ja active Pending
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