JP2006014733A - 吸い口付き密封容器入りゼリー状食品及びその製法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吸い口付き容器から、口で吸い出して喫食するゼリー状食品であって、(a)ゲル化温度が27〜35℃のカラギナン、(b)ローカストビーンガム及び(c)コンニャク精粉を含有することを特徴とする吸い口付き密封容器入りゼリー状食品及びその製法。
【選択図】なし
Description
しかしながら、上記ドリンクゼリーは、ゲルが柔らかいためストローにて飲用すると、弾力性が弱く、伸びのない食感である。
しかしながら、この製法は、緩やかな1次殺菌しかしておらず、常温で長期流通するためには、無菌充填設備を有する設備内で充填しなくてはならない。このドリンクゼリーを、無菌充填以外の方法で充填し、長期流通させるためには、紙パック以外の耐熱容器を用い、かつ1次殺菌後、冷却しないまま容器に充填・密封し、2次殺菌後冷却する必要がある。しかし、2次殺菌を経て冷却したものでも、通常は30℃程度の品温を有し、夏場の場合は、40℃に近くなる場合もある。このような高品温のものは、低温ゲル化カラギナンがゲル化できないという問題点を有するのである。そして、ゲル化しないままトラックに積み込まれて、揺らされながら配送されるため、店頭でいくら冷却しても、ゲル化することはない。このように、特許文献1に記載のドリンクゼリーは、製造後、一旦ゲル化するまで静置冷却して(25℃未満)から流通しないと、後からいくら冷却してもゲル化できないのである。また、熱履歴を多く受けたドリンクゼリーは、ゲル化してもゲル強度が弱く、長期保存中には更に弱くなるという問題もある。
しかしながら、このゼリー状飲食品は、伸びのある物性であるが、押圧してPETのような開口の大きい部分から押し出して喫食するものであり、押圧して出てくるゼリー塊は大きいため、ストロー等の細く長い吸い口を有する密封容器に入れると吸い口から出にくくなってしまい、子供のような吸い出す力の弱い喫食者の場合はゼリーを味わうことが困難である。また、手で揉み解して無理に出そうとすると、ブツブツに切れた状態であり、連続して繋がった塊状のゼリーを味わうことができない。
(a)ゲル化温度が27〜35℃のカラギナン
(b)ローカストビーンガム
(c)コンニャク精粉
更に好ましくは、カリウム含有量が、ゼリー状食品全体重量中0.05〜0.1重量%である。
(1)下記成分(a)、(b)及び(c)を、非加熱の水性媒体中に分散し、調合液を得る工程。
(a)ゲル化温度が27〜35℃のカラギナン
(b)ローカストビーンガム
(c)コンニャク精粉
(2)上記調合液を、加熱し1次殺菌する工程。
(3)上記1次殺菌した調合液を、吸い口付き容器に充填し密封する工程。
(4)上記密封した調合液を、2次殺菌する工程。
(5)上記2次殺菌した調合液を、40℃以下に冷却し、ゲル化させる工程。
また、長時間の加熱によってゲル強度が低下する課題については、調合段階において常温の水でゲル化剤を分散させ、殺菌時においてゲル化剤を溶解して加熱時間を短縮することにより解決できることを見出し、本発明に到達した。
また、吸い口付きの容器から弱い吸い出し力で連続的に吸い出されて味わうことができるため、年齢等に拘らず、容易に喫食し得るものである。
更には、ゼリー状食品を、噛むこともできるので、咀嚼による「食べる」満足感を付与
できるものである。
また、本発明のゼリー状食品は、糖類等の副原料の配合を適宜選択可能であるので、カロリーゼロ等に設計できる。
また、本発明によれば、季節に拘らず均一品質のゼリー状食品が得られ、最小限の熱履歴でも常温流通9ヶ月が可能であるため、長期保存後であっても、製造直後と同様の特有の伸びと弾力のある食感が維持される。
本発明の吸い口付き密封容器入りゼリー状食品は、ゲル化剤として下記成分(a)、(b)及び(c)を含有する。
(a)ゲル化温度が27〜35℃のカラギナン
(b)ローカストビーンガム
(c)コンニャク精粉
また、上記カラギナンのゲル化温度は27℃〜35℃であることが重要である。このようなカラギナンを用いることにより、季節に拘らず、均一品質のゼリー状食品を得ることができ、製造工程中の熱履歴を最小限に抑えることができるのである。
また、上記成分の重量比率は、ローカストビーンガムを1とすると、カラギナンを0.85〜1.3、コンニャク精粉を1.15〜1.75とすることが、ゼリー状食品の離水を抑え、容器の吸い口から吸い出しやすく、特有の伸び及び弾力の食感が得られる点で好適である。
上記カリウムは、上記カラギナン、ローカストビーンガム及びコンニャク精粉由来のものであってもよく、別途添加してもよい。
カリウム含有量は、原子吸光光度法で測定すればよい。
まず、カラギナン、ローカストビーンガム、コンニャク精粉、副原料と水とを、混合、分散して調合液を調製する。このとき、カラギナン、ローカストビーンガム、コンニャク精粉が溶解しないように、水温30℃以下の水を用いて調合液を調製することが、熱履歴を最小限にして、かつ常温長期保存に十分な殺菌を行う点で好適である。
次に、上記調合液を90℃〜94℃に昇温して、カラギナン、ローカストビーンガム及びコンニャク精粉を溶解、殺菌(1次殺菌)後、吸い口付き容器に充填、密封する。
その後、容器に充填、密封されたゼリー状食品を、熱水シャワー等による2次殺菌(品温が85〜92℃10分保持されるような殺菌)を行い、40℃以下に冷却してゲル化を行うことにより、本発明のゼリー状食品を得ることができる。
《ゼリー状食品の調製》
まず、表1に示す組成を、ホモミキサー(7000r.p.m)にて分散することにより調合液を得た。得られた調合液を90〜94℃に昇温して、カラギナン、ローカストビーンガム及びコンニャク精粉を溶解殺菌(1次殺菌)後、スパウト付き容器に充填、密封する。その後、スパウト付き容器に充填密封されたゼリー状食品を熱水シャワーによる2次殺菌(品温が85〜92℃10分保持される条件)を行い、再度30℃以下に静置、冷却してゲル化させることでゼリー状食品を調製した。
その結果を表1に合わせて示す。
実施例1の砂糖を、エリスリトール、アセスルファムK及びスクラロースに置換して表2の配合とする他は、実施例1と同様にゼリー状食品を調製した。その結果を表2に示す。
更には、実施例のゼリー状食品は、1ヶ月保存後もゲル化強度が維持され、特有の食感が得られた。
また、実施例4は、砂糖を用いていないにもかかわらず、ゼリー食感がよく、甘味の質も良好であった。また、カロリーゼロとすることができたので、ダイエット食や、糖尿病患者の間食等への利用に好適であった。
Claims (4)
- 吸い口付き容器から、口で吸い出して喫食するゼリー状食品であって、下記成分(a)、(b)及び(c)を含有することを特徴とする吸い口付き密封容器入りゼリー状食品。(a)ゲル化温度が27〜35℃のカラギナン
(b)ローカストビーンガム
(c)コンニャク精粉 - 下記成分(a)、(b)及び(c)の合計含有量が、ゼリー状食品全体重量中0.001〜1.0重量%である請求項1記載の吸い口付き密封容器入りゼリー状食品。
(a)ゲル化温度が27〜35℃のカラギナン
(b)ローカストビーンガム
(c)コンニャク精粉 - カリウム含有量が、ゼリー状食品全体重量中0.05〜0.1重量%である請求項1又は2記載の吸い口付き密封容器入りゼリー状食品。
- 下記工程を備えてなることを特徴とする吸い口付き密封容器入りゼリー状食品の製法。(1)下記成分(a)、(b)及び(c)を、非加熱の水性媒体中に分散し、調合液を得る工程。
(a)ゲル化温度が27〜35℃のカラギナン
(b)ローカストビーンガム
(c)コンニャク精粉
(2)上記調合液を、加熱し1次殺菌する工程。
(3)上記1次殺菌した調合液を、吸い口付き容器に充填し密封する工程。
(4)上記密封した調合液を、2次殺菌する工程。
(5)上記2次殺菌した調合液を、40℃以下に冷却し、ゲル化させる工程。
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JP2010213690A (ja) * | 2009-02-23 | 2010-09-30 | Orihiro Plantdew Kk | ゼリー食品 |
JP2012024081A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-02-09 | Suntory Holdings Ltd | 固形分高含有ゼリー飲料 |
JP2019176826A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 森永製菓株式会社 | 食品 |
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