JP2006013223A - 配線構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 配線の設計ミス等の配線の変更を電子素子を含む回路基板に行う際に、インクジェット法を用いて容易に配線の変更することができる配線構造を提供することにある。
【解決手段】 第1の導電性液状材料11aが、液滴吐出装置1によって吐出形成され、その後、熱及び/又は光処理後に良質の導電膜としての第1の導電配線23が得られる。回路基板10Aの配線の一部としての導体パターン21bに、第1の導電配線23の一部としての配線接続部23aが電気的に接続されている。また、回路基板10Aの他の配線としての導体パターン21jの一部と第1の導電配線23の他の一部としての配線接続部23bによって電気的に接続されている。
【選択図】 図1

Description

電子素子が配線に電気的に装着されている回路基板または回路基板の配線を変更する技術に関する。
IC装置を始めとする多くの電子素子を回路基板に実装した電子回路装置は、実装後にこの電子回路装置の機能を検査する。この検査の結果、配線の設計ミスによる配線の変更が生じた場合は、回路基板の配線を切断し、ジャンパー線を使用して電気的な接続を行っていた(例えば特許文献1)。
特開平5−29043号公報
しかしながら、配線の設計ミス等は、回路基板に電子素子を実装してしまった後に工程間検査で発見されることもあり、電子素子の経済的損失を考え止むを得なくジャンパー線を使用していた。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的のひとつは、配線の設計ミス等の配線の変更を電子素子を含む回路基板に行う際に、インクジェット法を用いて容易に配線の変更することができる配線構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、電気的な配線を有する回路基板と、液滴吐出装置から吐出される複数種の液状材料と、複数種の液状材料のひとつが第1の導電性液状材料であり、液滴吐出装置によって吐出形成された第1の導電性液状材料の一部が、回路基板が有する電気的な配線の一部と電気的に接続し、また第1の導電性液状材料の他の一部が、回路基板が有する電気的な配線の他の一部と電気的に接続し、配線の一部と配線の他の一部とを電気的に接続している第1の導電配線とを備えたことを要旨とする。
これによれば、電気的な配線を有している回路基板に対して、液滴吐出装置から複数種の液状材料のひとつとして第1の導電性液状材料が回路基板が有する配線の一部を含んで吐出形成される。さらに、液滴吐出装置によって第1の導電性液状材料は、回路基板が有する配線の他の一部までの間を連続して吐出形成され、回路基板が有する配線の一部と回路基板が有する配線の他の一部との間を電気的に接続することができ、容易に配線の変更をすることができる。
本発明では、配線構造において、回路基板の一部または全部に塗布された絶縁層と、絶縁層の一部を除去する除去手段とを備えたことを要旨とする。
これによれば、電気的な短絡を防止するための回路基板の一部または全部に塗布された絶縁層を除去手段によって除去することにより、回路基板が有する配線の任意の一部と他の任意の一部とを第1の導電配線によって電気的に接続することができ、容易に配線の変更をすることができる。
本発明では、配線構造において、複数種の液状材料のひとつが絶縁性液状材料であり、第1の導電配線の一部または全部に、液滴吐出装置によって絶縁性液状材料が吐出形成された絶縁部を備えたことを要旨とする。
これによれば、液滴吐出装置によって配線間に吐出形成された第1の導電配線の一部または全部に、やはり液滴吐出装置によって絶縁性液状材料が吐出され、絶縁部が形成され第1の導電配線の絶縁性を確保することができる。このため、インクジェット法を用いて容易に配線の変更をすることができる。
本発明では、配線構造において、複数種の液状材料のひとつが第1の導電性液状材料の材質と異なる材質の第2の導電性液状材料であり、液滴吐出装置によって第2の導電性液状材料が吐出形成された第2の導電配線とを備えたことを要旨とする。
これによれば、液状材料のひとつとして、第1の導電性液状材料の材質と異なる材質の第2の導電性液状材料が液滴吐出装置によって吐出形成され、第2の導電配線が形成される。このため、液滴吐出装置によって吐出形成された第1の導電配線と第2の導電配線とで電気的な特性が異なる配線を作ることができ、インクジェット法を用いて、単に電気的な接続をするだけでなく回路を制御する機能を備えた配線構造により、容易に配線の変更をすることができる。
本発明では、配線構造において、第1の導電配線または第2の導電配線が電気的な静電容量値または抵抗値を有することを要旨とする。
これによれば、第1の導電配線が静電容量値を有することによって、配線間に抵抗、コンデンサ、コイル等の特性を必要に応じて付加することができる。このため、実装されている電子素子を含む回路基板としての機能を調整することができ、インクジェット法を用いて容易に配線の変更をすることができる。
本発明では、配線構造において、第1の導電配線または第2の導電配線が有する電気的な静電容量値または抵抗値をトリミングするトリミング手段を備えたことを要旨とする。
これによれば、一旦、第1の導電配線に付与された電気的な静電容量値または抵抗値を変更または調整する必要がある場合は、トリミング手段によりその電気的な静電容量値または抵抗値を変更することができ、インクジェット法を用いて容易に配線の変更をすることができる。
本発明では、配線構造において、回路基板が有する配線の一部を切断する切断手段と、切断手段によって生じた新たな配線の端部の絶縁層を除去手段により除去し、それぞれの端部間に、第1の導電配線または第2の導電配線とを備えたことを要旨とする。
これによれば、回路基板に配線されている配線を切断手段で切断し、その切断手段によって生じた新たな配線の端部に配設されている絶縁層を除去手段より除去し、それぞれの端部間に、液滴吐出装置によって第1の導電配線または第2の導電配線を吐出形成され、電気的に接続することによって、新たな配線が付設されるため、インクジェット法を用いて容易に配線の変更をすることができる。
以下、本発明を具体化した実施例1について図面に従って説明する。
図1は、液滴吐出装置1の斜視図である。同図において、インクジェット法を利用した液滴吐出装置1は、複数種の液状材料としての第1の導電性液状材料11a、絶縁性液状材料11b、第2の導電性液状材料11cおよび静電容量液状材料11dを保持する複数のタンク12と、それぞれのタンク12に連結されているチューブ13と、チューブ13を介してタンク12から第1の導電性液状材料11aと絶縁性液状材料11bと第2の導電性液状材料11cおよび静電容量液状材料11dが供給される吐出走査部2とを備える。吐出走査部2は、複数の液滴吐出ヘッド51(詳細は、図2に示す)を保持するサブキャリッジ50と、このサブキャリッジ50を保持するキャリッジ3と、キャリッジ3の位置を制御する第2位置制御装置4と、電子素子が電気的に装着されているまたは電子素子が装着されていない回路基板10Aを保持するステージ5と、ステージ5の位置を制御する第1位置制御装置6と、液滴吐出装置制御部7と、メンテナンス装置8と、排液装置9とを備えている。タンク12とキャリッジ3における複数の液滴吐出ヘッド51とはチューブ13で連結されており、タンク12から複数の液滴吐出ヘッド51のそれぞれに第1の導電性液状材料11a、絶縁性液状材料11b、第2の導電性液状材料11cおよび静電容量液状材料11dが供給される。それぞれの材質については、後述する。
第2位置制御装置4は、液滴吐出装置制御部7からの信号に応じて、キャリッジ3をX軸方向、およびX軸方向に直交するZ軸方向に沿って相対位置を変更する。さらに、第2位置制御装置4は、Z軸に平行な軸の回りでキャリッジ3を回転する機能も有する。本実施例では、Z軸方向は、鉛直方向(つまり、重力加速度の方向)にほぼ平行な方向である。第1位置制御装置6は、液滴吐出装置制御部7からの信号に応じて、X軸方向およびZ軸方向の双方に直交するY軸方向に沿ってステージ5の相対位置を変更する。さらに、第1位置制御装置6は、Z軸に平行な軸の回りでステージ5を回転する機能も有する。なお、本明細書では、第2位置制御装置4および第1位置制御装置6を「走査部」と表記することもある。
ステージ5は、X軸方向とY軸方向との双方に平行な平面を有する。また、ステージ5は、所定の第1の導電性液状材料11a、絶縁性液状材料11b、第2の導電性液状材料11cおよび静電容量液状材料11dを塗布する回路基板10Aをその平面上に着脱可能に載置、または保持できるように構成されている。
同図での回路基板10Aは、複数の配線を有する電子回路装置である。本実施例では、各種電子部品が搭載されている電子回路装置で説明するが、回路基板10Aだけの場合も同様に適用することができる。また、回路基板10Aが有する配線は一層で説明するが、多層回路基板でも同様に適用することができる。また、液滴吐出ヘッド51より吐出された第1の導電性液状材料11a、絶縁性液状材料11b、第2の導電性液状材料11cおよび静電容量液状材料11dは、吐出された直後は液体状態である。それぞれの材料の溶媒によっては、吐出後に加熱処理または光処理を施して固化させる。本発明では、この各液状材料を液滴吐出ヘッド51によって所定の輪郭と厚さを備えるように吐出され、吐出後に加熱処理または光処理を施して固化させることを含んで単に「形成」と記す。
本明細書におけるX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向は、キャリッジ3およびステージ5のどちらか一方が他方に対して相対位置を変更する方向に一致している。また、X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向を規定するXYZ座標系の仮想的な原点は、液滴吐出装置1の基準部分に固定されている。本明細書において、X座標、Y座標、およびZ座標とは、このようなXYZ座標系における座標である。なお、上記の仮想的な原点は、ステージ5に固定されていてもよいし、キャリッジ3に固定されていてもよい。
キャリッジ3およびステージ5は上記以外の平行相対位置を変更したりおよび回転の自由度をさらに有している。ただし、本実施例では、上記自由度以外の自由度に関する記載は説明を平易にする目的で省略されている。
液滴吐出装置制御部7は、第1の導電性液状材料11a、絶縁性液状材料11b、第2の導電性液状材料11cおよび静電容量液状材料11dの吐出すべき相対位置を表す吐出データを外部情報処理装置(図示せず)から受け取るように構成されている。
メンテナンス装置8において、いくつかの液滴吐出ヘッド51のメンテナンスを行うユニットが設けられ、液滴吐出装置制御部7の制御によりユニットが選択され、キャリッジ3に対応するためにY軸方向に相対位置を変更して停止する。液滴吐出ヘッド51のメンテナンスを実行する場合は、第2位置制御装置4によってキャリッジ3はX軸方向にメンテナンス装置8上に相対位置を変更し、所望のユニットがキャリッジ3の位置にくるようにメンテナンス装置8を移動して選択され、相対位置を変更されて成される。排液装置9は、液滴吐出装置1の各ユニットで回収された第1の導電性液状材料11a、絶縁性液状材料11b、第2の導電性液状材料11cおよび静電容量液状材料11dをそれぞれに回収するようになっている。
図2(a)は、液滴吐出ヘッド51の全体の断面斜視図、(b)は、吐出部の詳細断面図である。それぞれの液滴吐出ヘッド51は、インクジェット液滴吐出ヘッドである。それぞれの液滴吐出ヘッド51は、振動板126と、ノズルプレート128とを備えている。振動板126と、ノズルプレート128との間には、タンク12からチューブ13を介して、孔131から供給される第1の導電性液状材料11a、絶縁性液状材料11b、第2の導電性液状材料11cまたは静電容量液状材料11dが常に充填される液溜り129が位置している。各液状材料が供給される液滴吐出ヘッド51は、それぞれ異なる液滴吐出ヘッド51に供給される。
また、振動板126と、ノズルプレート128との間には、複数の隔壁122が位置している。そして、振動板126と、ノズルプレート128と、1対の隔壁122と、によって囲まれた部分がキャビティ120である。キャビティ120はノズル52に対応して設けられているため、キャビティ120の数とノズル52の数とは同じである。キャビティ120には、一対の隔壁122間に位置する供給口130を介して、液溜り129から第1の導電性液状材料11a、絶縁性液状材料11b、第2の導電性液状材料11cまたは静電容量液状材料11dが供給される。
同図(b)では、振動板126上には、それぞれのキャビティ120に対応して、振動子124が位置する。振動子124は、ピエゾ素子124cと、ピエゾ素子124cを挟む一対の電極124a,124bとを含む。この一対の電極124a,124bとの間に駆動電圧を与えることで、対応するノズル52から第1の導電性液状材料11a、絶縁性液状材料11b、第2の導電性液状材料11cおよび静電容量液状材料11dが吐出される。なお、ノズル52からZ軸方向に第1の導電性液状材料11a、絶縁性液状材料11b、第2の導電性液状材料11cまたは静電容量液状材料11dが吐出されるように、ノズル52の形状が調整されている。
ここで、本明細書において「第1の導電性液状材料11a、絶縁性液状材料11b、第2の導電性液状材料11cおよび静電容量液状材料11d」とは、ノズルから吐出可能な粘度を有する材料をいう。この場合、材料が水性であること油性であることを問わない。ノズルから吐出可能な流動性(粘度)を備えていれば十分で、固体物質が混入していても全体として流動体であればよい。詳細については、後述する。
本明細書では、ひとつのノズル52と、ノズル52に対応するキャビティ120と、キャビティ120に対応する振動子124と、を含んだ部分を「吐出部127」と表記することもある。この表記によれば、1つの液滴吐出ヘッド51は、ノズル52の数と同じ数の吐出部127を有する。吐出部127は、ピエゾ素子の代わりに電気熱変換素子を有してもよい。つまり、吐出部127は、電気熱変換素子による材料の熱膨張を利用して材料を吐出する構成を有していてもよい。
図3(a)は、回路基板と導電配線の関係を示す模式的な平面図、図3(b)は、回路基板と導電配線の関係を示す模式的な正面図である。本実施例では、回路基板10Aには周知のフォトリソグラフィ工程等で製造された配線としての導体パターン21a〜21jが配設され、回路基板10Aの中央部にはICチップ22が回路基板10Aに対して面実装されている。また、回路基板10A上には、導体パターン21a〜21j間の短絡防止または汚染防止のための絶縁コート20が、ICチップ22の周辺に配設されている。
本実施例では、例えば、回路上の理由により、導体パターン21bと導体パターン21jとを短絡させなければならない場合について説明する。このICチップ22が実装されている回路基板10Aを液滴吐出装置1(図1参照)のステージ5上に載置する。タンク12に貯留されている第1の導電性液状材料11aを吐出するように選択し、液滴吐出装置1を稼動することによって、導体パターン21bから導体パターン21jの間に第1の導電性液状材料11aが吐出形成される。
第1の導電配線23となる第1の導電性液状材料11aの材質は、導電性微粒子及び有機金属化合物のうちの少なくとも一方を含有し、液滴吐出装置1によって回路基板10Aの上に所定の形状で所定の位置に設けられて第1の導電配線23となる。導電性微粒子及び有機金属化合物のうちの少なくとも一方を含有する第1の導電性液状材料11aとしては、導電性微粒子を分散媒に分散させた分散液、液体の有機金属化合物、有機金属化合物の溶液、またはそれらの混合物を用いる。ここで用いられる導電性微粒子は、金、銀、銅、錫、パラジウム、ニッケルの何れかを含有する金属微粒子の他、導電性ポリマーや超電導体の微粒子などが用いられる。
これら導電性微粒子については、分散性を向上させるためその表面に有機物などをコーティングして使うこともできる。導電性微粒子の表面にコーティングするコーティング剤としては、例えばキシレン、トルエン等の有機溶剤やクエン酸等が挙げられる。導電性微粒子の粒径は1nm以上0.1μm以下であることが好ましい。0.1μmより大きいと、インクジェット吐出装置の液滴吐出ヘッドのノズル部で目詰まりが起こりやすく、液滴吐出法による吐出が困難になるからである。また、1nmより小さいと、導電性微粒子に対するコーティング剤の体積比が大きくなり、得られる膜中の有機物の割合が過多となるからである。
また、有機金属化合物としては、例えば金、銀、銅、パラジウムなどを含有する化合物や錯体で、熱分解により金属が析出するものが挙げられる。具体的には、クロロトリエチルホスフィン金(I)、クロロトリメチルホスフィン金(I)、クロロトリフェニルフォスフィン金(I)、銀(I)2,4−ペンタンヂオナト錯体、トリメチルホスフィン(ヘキサフルオロアセチルアセトナート)銀(I)錯体、銅(I)ヘキサフルオロペンタンジオナトシクロオクタジエン錯体、などが挙げられる。
導電性微粒子及び有機金属化合物のうちの少なくとも一方を含有する液体の分散媒または溶媒としては、室温での蒸気圧が0.001mmHg以上200mmHg以下(約0.133Pa以上26600Pa以下)であるものが好ましい。蒸気圧が200mmHgより高いと、吐出後に分散媒または溶媒が急激に蒸発してしまい、良好な膜を形成することが困難となるからである。また、分散媒または溶媒の蒸気圧は0.001mmHg以上50mmHg以下(約0.133Pa以上6650Pa以下)であるのがより好ましい。蒸気圧が50mmHgより高いと、液滴吐出法で液滴を吐出する際に乾燥によるノズル詰まりが起こり易く、安定な吐出が困難になるからである。一方、室温での蒸気圧が0.001mmHgより低い分散媒または溶媒の場合には、乾燥が遅くなって膜中に分散媒または溶媒が残留しやすくなり、後工程の熱及び/又は光処理後に良質の導電膜が得られにくくなる。
使用する分散媒としては、前述の導電性微粒子を分散できるもので、凝集を起こさないものであれば特に限定されない。また、溶媒としては、前述の有機金属化合物を溶解するものであれば特に限定されない。そのような分散媒または溶媒として、具体的には、水の他に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキシルベンゼンなどの炭化水素系化合物、またエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンなどのエーテル系化合物、さらに、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノンなどの極性化合物を挙げることができる。さらには、ポリイミド樹脂系、エポキシ樹脂系、ポリエステル樹脂系、フェノール樹脂系、フッ素樹脂系、紫外線硬化樹脂、可視光硬化樹脂等がある。これらのうち、微粒子の分散性と分散液の安定性、有機金属化合物の溶解性、また液滴吐出法への適用のし易さの点で、水、アルコール類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物が好ましく、さらに好ましい分散媒または溶媒としては、水、炭化水素系化合物を挙げることができる。これらの分散媒または溶媒は、単独でも、あるいは2種以上の混合物としても使用することができる。
前述した導電性微粒子を分散媒に分散する場合の分散質濃度としては、1質量%以上80質量%以下とするのが好ましく、所望の導電膜の膜厚に応じて調整することができる。80質量%を超えると凝集をおこしやすくなり、均一な膜が得にくくなる。また、同様の理由で、前述した有機金属化合物の溶液の溶質濃度としても、前述した分散質濃度と同範囲のものが好ましい。このようにして調整された導電性微粒子及び有機金属化合物のうちの少なくとも一方を含有する第1の導電性液状材料11aの表面張力としては、0.02N/m以上0.07N/m以下の範囲とするのが好ましい。液滴吐出法にて第1の導電性液状材料11aを吐出する際、表面張力が0.02N/m未満であると、インク組成物のノズル面に対する濡れ性が増大するためノズルから回路基板10Aまでの間で飛行曲りが生じ易くなり、0.07N/mを超えると、ノズル先端での表面張力によるインクの形状(以下、メニスカスという)が安定しないため、吐出量、吐出タイミングの制御が困難になるからである。
表面張力を調整するため、液状の材料には、回路基板10Aの表面との接触角を不当に低下させない範囲で、フッ素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節剤を微量添加することができる。ノニオン系表面張力調節剤は、液体の回路基板への濡れ性を良好化し、膜のレベリング性を改良し、塗膜のぶつぶつの発生、ゆず肌(表面に小さなくぼみがある状態)の発生などの防止に役立つものである。
液状の材料の粘度は1mPa・s以上50mPa・s以下であるのが好ましい。粘度が1mPa・s以上である場合には、液状材料11a〜11dの液滴を吐出する際にノズル52の周辺部が液状の材料の流出により汚染されにくい。一方、粘度が50mPa・s以下である場合は、ノズル52における目詰まり頻度が小さく、このため円滑な液滴の吐出を実現できる。
また、回路基板10Aの上に配設されている絶縁コート20との密着性を確保するためには、第1の導電性液状材料11aの分散媒の種類を絶縁コート20の材質と同系列の分散媒を選択するとよい密着性が得られる。
このような第1の導電性液状材料11aが、液滴吐出装置1によって吐出形成され、その後、熱及び/又は光処理後に良質の導電膜としての第1の導電配線23が得られる。第1の導電性液状材料の一部が回路基板10Aの配線の一部としての導体パターン21bに、第1の導電性液状材料の他の一部としての第1の導電配線23の一部が配線接続部23aが電気的に接続されている。また、回路基板10Aの他の配線としての導体パターン21jの一部(配線の他の一部)と第1の導電配線23の他の一部としての配線接続部23bによって電気的に接続されている。
以下、実施例1の効果を記載する。
(1)回路基板10Aに電子部品が実装されているか否かに関係なく、本実施例によれば、回路基板10Aが有する配線としての導体パターン21a〜21jのいずれかの配線間にインクジェット法を利用した液滴吐出装置1によって、第1の導電性液状材料11aが吐出形成され、熱及び/又は光処理後に良質の第1の導電配線23を得ることができるため、容易に回路基板10Aの配線を変更することができる。
(2)回路基板10Aに本実施例で形成された第1の導電配線23が密着しているため、いわゆるジャンパー配線のように動いたり、何かに引っ掛けてジャンパー配線を切るようなことを防止することができる。
以下、本発明を具体化した実施例2について図面に従って説明する。
図4(a)は、実施例2における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な平面図、図4(b)は、実施例2における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な正面図である。回路基板10Aの上一部または全部に配設されている絶縁層としての絶縁コート20が、配線としての導体パターン21a〜21jの一部または全部を覆っている。このため、絶縁コート20に覆われた領域で、導体パターン21a〜21j間の電気的な接続をする場合はこの絶縁コート20を除去する必要がある。
そこで、本実施例では、導体パターン21cと導体パターン21hとを電気的に接続する場合について説明する。まず、絶縁層の一部としての絶縁コート20を除去する除去手段は、CO2(炭酸ガス)レーザ、ルビーレーザ、YAGレーザ、アレキサンドライトレーザ、Nd−YAGレーザ、Er−YAGレーザ、色素レーザ、ダイオードレーザー等により、絶縁コート20に合ったレーザを選択して、希望する箇所の絶縁コート20を分解して除去するものである。この場合、レーザの波長を選択することによって、回路基板10Aに配設されている導体パターン21a〜21jは、影響を受けないようにすることができる。
また、他の絶縁コート20を除去する除去手段は、化学的に絶縁コート20を溶解して除去する方法である。また、他の絶縁コート20を除去する除去手段は、機械的に刃物で削り取って除去する方法である。
このようにして、導体パターン21cと導体パターン21hの絶縁コート20を除去した除去部20aと除去部20bが形成される。そこで、回路基板10Aを液滴吐出装置1(図1参照)のステージ5に載置し、タンク12に貯留されている第1の導電性液状材料11aを選択して吐出する。絶縁コート20に形成された除去部20aの領域内で、配線としての導体パターン21cの一部を含む領域から絶縁コート20に形成された除去部20bの領域内で、配線としての導体パターン21hの一部を含む領域まで連続して吐出する。熱及び/又は光処理を施すことによって、吐出形成された第1の導電性液状材料11aは、良質な第1の導電配線23を得ることができる。
以下、実施例2の効果を記載する。
(3)絶縁コート20を除去する除去手段によって、導体パターン21cと導体パターン21hの上の絶縁コート20が選択的に除去され、その除去された除去部20aと除去部20bとを第1の導電配線23で電気的に接続することで、容易に回路基板10Aの配線を変更することができる。
以下、本発明を具体化した実施例3について図面に従って説明する。
図5(a)は、実施例3における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な平面図、図5(b)は、実施例3における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な部分断面図である。
本実施例は、実施例2に加えてさらに回路基板10Aの配線間を電気的に接続する場合について説明する。導体パターン21aと導体パターン21fとを回路上の理由から電気的に接続させようとすると、第1の導電性液状材料11aを絶縁コート20がコートされていない導体パターン21a〜21eの上へ配設することとなる。
この場合、第1の導電性液状材料11aが導体パターン21a〜21eの上に直接吐出形成されると、熱及び/又は光処理を施された第1の導電配線23は電気的な導通性を有するため、導体パターン21a〜21eはすべて電気的に短絡してしまう。これを防ぐため、本実施例では、液滴吐出装置1のタンク12のいずれかひとつに絶縁性液状材料11bを貯留し、第1の導電性液状材料11aを吐出する前に、液滴吐出装置1がその絶縁性液状材料11bを選択して吐出する。
絶縁性液状材料11bの材質は、熱及び/又は光処理後にSiO2,SiN,Si34となる液状材料、ポリイミド樹脂系、エポキシ樹脂系、ポリエステル樹脂系、フェノール樹脂系、フッ素樹脂系、紫外線硬化樹脂、可視光硬化樹脂等から選択することにより、回路基板10Aまたは導体パターン21a〜21jへの密着性が確保される。また、絶縁性液状材料11bの材質はこれらに限らず、電気的な絶縁性を確保できる材質であればよい。また、絶縁性液状材料11bの粘度、分散媒または溶媒、分散質濃度および表面張力調節剤については、第1の導電性液状材料11aと同様である。
液滴吐出装置1によって、絶縁性液状材料11bは、回路基板10Aの配線としての導体パターン21aの一部を含んで吐出され、順次導体パターン21b,21c,21d,21eへと吐出され、絶縁コート20の一部を含む領域まで吐出形成される。この場合、絶縁性液状材料11bは、導体パターン21aを含まなくてもよい。また、第1の導電性液状材料11aが導体パターン21a〜21jと接触することがない場合は、絶縁コート20を含まなくてもよい。絶縁性液状材料11bが吐出形成された後、熱及び/又は光処理を施して絶縁層24となる。また、絶縁性液状材料11bを吐出形成してなる絶縁部としての絶縁層24は、配線としての導体パターン21a〜21jの一部だけに配設してもよい。
その後、液滴吐出装置1はタンク12に貯留されている第1の導電性液状材料11aを選択して吐出する。第1の導電性液状材料11aは配線としての導体パターン21aの一部を含む領域から吐出形成され、絶縁層24の上を導体パターン21b〜21eに接触しない領域に吐出形成され、導体パターン21e上を過ぎてからは、絶縁コート20の上に吐出形成される。他の配線としての導体パターン21fの一部を含む領域で吐出形成を終える。この後、熱及び/又は光処理を施して第1の導電配線23となり、導体パターン21aと導体パターン21fとが第1の導電配線23により、電気的に接続するとともに、他の導体パターン21a〜21eとは電気的に絶縁性を確保されている。したがって、絶縁部としての絶縁層24は、第1の導電配線の一部または全部に備えられている。
また、本実施例では導体パターン21a〜21jに対して、絶縁層24および第1の導電配線23を一層だけで説明したが、さらにこの上に絶縁層24を配設し、その上に第1の導電配線23を配設すればよく、多層配線構造とすることができる。なお、この場合、1回目と2回目以降が同じ所に配設される必要はなく、任意に第1の導電配線23の通過領域を選ぶことができる。
以下、実施例3の効果を記載する。
(4)回路基板10Aのひとつの配線としての導体パターン21aと回路基板10Aの他の配線としての導体パターン21fとを電気的に接続する際に、他の導体パターン21b〜21eと第1の導電配線23との電気的な絶縁性を確保する絶縁層24を配設することにより、回路基板10A上の任意の導体パターン21a〜21jとの電気的な接続をすることができるため、容易に回路基板10Aの配線を変更することができる。
(5)回路基板10A上に絶縁層24と第1の導電配線23とを2回以上実施すれば、配線の多層化が実現でき、また、第1の導電配線23の配設ルートも任意に選択することができるため、容易に回路基板10Aの配線を変更することができる。
以下、本発明を具体化した実施例4について図面に従って説明する。
図6(a)は、実施例4における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な平面図、図6(b)は、実施例4における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な部分断面図である。
本実施例では、液滴吐出装置1が第1の導電性液状材料11aと第1の導電性液状材料11aの材質と異なる材質の第2の導電性液状材料11cを吐出形成して、第1の導電配線23と第2の導電配線を形成し、単に電気的な接続をするだけでなく回路を制御する機能を備えた配線構造について説明する。
液滴吐出装置1(図1参照)のタンク12に貯留されている絶縁性液状材料11bが選択され、実施例3と同様に絶縁層24としての導体パターン21a〜21e間に吐出形成されて、熱及び/又は光処理が施されて絶縁層24が形成される。その後、液滴吐出装置1はタンク12に貯留されている第1の導電性液状材料11aを選択して、実施例3と同様に導体パターン21a上の配線接続部23aから導体パターン21e上を通過して配線接続部23cまで吐出形成される。ここで、第1の導電性液状材料11aの吐出が中断され、配線接続部23dから再び吐出を開始し配線接続部23bまで吐出形成される。この後、熱及び/又は光処理が施されて第1の導電配線23が形成される。
次に、液滴吐出装置1はタンク12に貯留されている第2の導電性液状材料11cを選択する。第2の導電性液状材料11cの材質は、第1の導電性液状材料11aの材質と異なる。第2の導電性液状材料11cとしては、抵抗材料性微粒子を分散媒に分散させた分散液、液体の有機金属化合物、有機金属化合物の溶液、またはそれらの混合物を用いる。ここで用いられる抵抗材料性微粒子は、銅マンガン合金、銅マンガンニッケル合金、銅ニッケル合金、ニッケルクロム合金、アルメルニッケル−鉄−クロム合金、鉄炭素合金、鉄クロム合金、鉄ニッケル合金、カーボンの何れかを含有する微粒子などが用いられる。また、第2の導電性液状材料11cの粘度、分散媒または溶媒、分散質濃度および表面張力調節剤については、第1の導電性液状材料11aと同様である。
選択された第2の導電性液状材料11cは、回路基板10Aの第1の導電性液状材料11aの配線接続部23cと配線接続部23dとの間に吐出形成される。この後、熱及び/又は光処理が施されて電気的な抵抗値を備えた第2の導電配線25が形成される。本実施例では、この第2の導電配線25の抵抗値を精密に調整するために、配線接続部23cと配線接続部23dとの間に抵抗値測定装置26を電気的に接続し、第2の導電配線25を除去し第2の導電配線25の電気的な抵抗値をトリミングするトリミング手段としての、CO2(炭酸ガス)レーザ、ルビーレーザ、YAGレーザ、アレキサンドライトレーザ、Nd−YAGレーザ、Er−YAGレーザ、色素レーザ、ダイオードレーザー等により、第2の導電配線25に合ったレーザを選択して、抵抗値測定装置26で第2の導電配線25の電気的な抵抗値を計測しながら第2の導電配線25を分解してトリミング部25aを除去してトリミングする。これにより、第2の導電配線25の電気的な抵抗値を精密に調整することができる。また、液滴吐出ヘッド51(図2参照)のノズル52の径を小さくすることにより、第2の導電配線25の電気的な抵抗値を吐出形成だけで作ることができる。
以下、実施例4の効果を記載する。
(6)第1の導電配線23の一部に電気的な抵抗値を備えた第2の導電配線25を配設する配線構造により、回路基板10Aの導体パターン21a〜21j間に電気的な抵抗を設けることができるため、回路基板10Aの電気的な特性を調節しながら容易に回路基板10Aの配線を変更することができる。
以下、本発明を具体化した実施例5について図面に従って説明する。
図7(a)は、実施例5における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な平面図、図7(b)は、実施例5における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な部分断面図である。
本実施例では、液滴吐出装置1によって、第1の導電性液状材料11a、第2の導電性液状材料11cおよび絶縁性液状材料11bを吐出形成して、回路基板10A上の配線間にコンデンサを形成する配線構造について説明する。
液滴吐出装置1(図1参照)のタンク12に貯留されている絶縁性液状材料11bが選択され、実施例3と同様に絶縁層24としての導体パターン21a〜21e間に吐出形成されて、熱及び/又は光処理が施されて絶縁層24が形成される。その後、液滴吐出装置1はタンク12に貯留されている第1の導電性液状材料11aを選択して、実施例3と同様に導体パターン21a上の配線接続部23aから導体パターン21e上を通過して配線接続部23cまで吐出形成される。ここで、第1の導電性液状材料11aの吐出が中断され、配線接続部23dから再び吐出を開始し配線接続部23bまで吐出形成される。この後、熱及び/又は光処理が施されて第1の導電配線23が形成される。
ここで、液滴吐出装置1は第2の導電性液状材料11cを選択して、配線接続部23cを含む領域からコンデンサ下電極27としての吐出形成を行う。この場合の第2の導電性液状材料11cの材質は、アルミニューム、タンタル、錫の何れかを含有する金属微粒子などが用いられる。また、この場合の第2の導電性液状材料11cの粘度、分散媒または溶媒、分散質濃度および表面張力調節剤については、第1の導電性液状材料11aと同様である。この後、熱及び/又は光処理が施されて第2の導電配線25が形成され、コンデンサ下電極27となる。
次に、このコンデンサ下電極27の上に、静電容量液状材料11dを吐出形成し、熱及び/又は光処理が施されて誘電体29を形成する。この場合の静電容量液状材料11dの材質は、熱及び/又は光処理後にチタン酸バリウムとなる液状材料、ポリスチレン樹脂系、ポリエステル樹脂系、ポリプロピレン樹脂系等から選択する。また、この場合の静電容量液状材料11dの粘度、分散媒または溶媒、分散質濃度および表面張力調節剤については、第1の導電性液状材料11aと同様である。
次に、液滴吐出装置1は再び第2の導電性液状材料11cを選択して、配線接続部23dを含む領域からコンデンサ上電極28としての吐出形成を行い、熱及び/又は光処理が施されて第2の導電配線25が形成され、コンデンサ上電極28となる。以降、コンデンサ下電極27と誘電体29およびコンデンサ上電極28とで構成されている部分を単に「コンデンサ31」という。
本実施例では、このコンデンサ31の静電容量値を精密に調整するために、配線接続部23cと配線接続部23dとの間に静電容量測定装置30を電気的に接続し、コンデンサ31を除去する除去手段としての、CO2(炭酸ガス)レーザ、ルビーレーザ、YAGレーザ、アレキサンドライトレーザ、Nd−YAGレーザ、Er−YAGレーザ、色素レーザ、ダイオードレーザー等により、コンデンサ31に合ったレーザを選択して、静電容量測定装置30でコンデンサ31の電気的な静電容量値を計測しながらコンデンサ31を分解してトリミング部25aを除去してトリミングする。これにより、コンデンサ31の電気的な静電容量値を精密に調整することができる。また、液滴吐出ヘッド51(図2参照)のノズル52の径を小さくすることにより、目的とする静電容量値に近いコンデンサ31を吐出形成だけで作ることができる。
以下、実施例5の効果を記載する。
(7)第1の導電配線23の一部に電気的な静電容量値を備えた第2の導電配線25を配設する配線構造により、回路基板10Aの導体パターン21a〜21j間に電気的なコンデンサを設けることができるため、回路基板10Aの電気的な特性を調節しながら容易に回路基板10Aの配線を変更することができる。
以下、本発明を具体化した実施例6について図面に従って説明する。
図8(a)は、実施例6における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な平面図、図8(b)は、実施例6における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な部分断面図である。
本実施例では、回路基板10Aの導体パターン21a〜21jのいずれかの配線を切断し、その切断して得られた新たな配線の端部間に、新たな配線を配設する配線構造について説明する。
回路上の理由で、回路基板10Aの導体パターン21eにコンデンサ31を追加する場合で説明する。切断手段としてのCO2(炭酸ガス)レーザ、ルビーレーザ、YAGレーザ、アレキサンドライトレーザ、Nd−YAGレーザ、Er−YAGレーザ、色素レーザ、ダイオードレーザー等により、導体パターン21eに合ったレーザを選択して、導体パターン21eを切断する。他の切断手段は、回転する刃物または工具を用いて切断する方法である。また、他の切断手段は、化学的に導体パターン21eを溶解して切断する方法である。
この切断手段により切断された導体パターン21eには、新たな配線の端部が生ずる。この新たな配線の端部近傍の絶縁コート20を前述の除去手段により除去し、新たな配線接続部23eと配線接続部23fが作られる。
液滴吐出装置1は、液滴吐出装置1のタンク12に貯留されている第2の導電性液状材料11cを選択し、配線接続部23eを含む領域に実施例5と同様に第2の導電配線25としてのコンデンサ下電極27が形成される。また、このコンデンサ下電極27の上に実施例5と同様に誘電体29が形成される。さらに、配線接続部23fを含む領域に実施例5と同様に第2の導電配線25としてのコンデンサ上電極28が形成されて、切断手段によって切断された新たな端部間に、コンデンサ31が配設され、回路の一部としての機能を備えることとなる。コンデンサ下電極27とコンデンサ上電極28とが積重する領域では、コンデンサ下電極27よりも誘電体29が大きくなるように配設され、コンデンサ下電極27とコンデンサ上電極28との電気的な短絡を防止している。本実施例では、コンデンサ31で説明したが電気的な抵抗値を有する抵抗でも同様に配設することができる。
以下、実施例6の効果を記載する。
(8)回路基板10Aの任意の導体パターンに対して切断手段により切断され、導体パターンに生じた新たな配線としての導体パターンの端部に配設されている絶縁層としての絶縁コート20を除去手段により除去して、それぞれの端部に配線接続部23eと配線接続部23fとを作り出し、その端部間に新たな抵抗やコンデンサを付設することによって容易に回路基板10Aの配線を変更することができる。
液滴吐出装置1の斜視図。 (a)は、液滴吐出ヘッド51の全体の断面斜視図、(b)は、吐出部の詳細断面図。 (a)は、回路基板と導電配線の関係を示す模式的な平面図、(b)は、回路基板と導電配線の関係を示す模式的な正面図。 (a)は、実施例2における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な平面図、(b)は、実施例2における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な正面図。 (a)は、実施例3における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な平面図、(b)は、実施例3における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な部分断面図。 (a)は、実施例4における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な平面図、(b)は、実施例4における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な正面図。 (a)は、実施例5における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な平面図、(b)は、実施例5における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な部分断面図。 (a)は、実施例6における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な平面図、(b)は、実施例6における回路基板と導電配線の関係を示す模式的な部分側面図。
符号の説明
1…液滴吐出装置、2…吐出走査部、3…キャリッジ、4…第2位置制御装置、5…ステージ、6…第1位置制御装置、7…液滴吐出装置制御部、8…メンテナンス装置、9…排液装置、10A…回路基板、11a…第1の導電性液状材料、11b…絶縁性液状材料、11c…第2の導電性液状材料、11d…静電容量液状材料、12…タンク、13…チューブ、20…絶縁コート、20a,20b…除去部、21a〜21j…導体パターン、22…ICチップ、23…第1の導電配線、23a〜23f…配線接続部、24…絶縁層、25…第2の導電配線、26…抵抗値測定装置、27…コンデンサ下電極、28…コンデンサ上電極、29…誘電体、30…静電容量測定装置、31…コンデンサ、50…サブキャリッジ、51…液滴吐出ヘッド、52…ノズル、111…材料、118…ノズル、120…キャビティ、122…隔壁、124…振動子、124a,124b…電極、124c…ピエゾ素子、126…振動板、127…吐出部、128…ノズルプレート、130…供給口、131…孔。

Claims (7)

  1. 電気的な配線を有する回路基板と、
    液滴吐出装置から吐出される複数種の液状材料と、
    複数種の前記液状材料のひとつが第1の導電性液状材料であり、前記液滴吐出装置によって吐出形成された前記第1の導電性液状材料の一部が、前記回路基板が有する電気的な配線の一部と電気的に接続し、また前記第1の導電性液状材料の他の一部が、前記回路基板が有する電気的な配線の他の一部と電気的に接続し、前記配線の一部と前記配線の他の一部とを電気的に接続している第1の導電配線と
    を備えたことを特徴とする配線構造。
  2. 請求項1に記載の配線構造において、前記回路基板の一部または全部に塗布された絶縁層と、前記絶縁層の一部を除去する除去手段とを備えたことを特徴とする配線構造。
  3. 請求項1または2に記載の配線構造において、複数種の前記液状材料のひとつが絶縁性液状材料であり、前記第1の導電配線の一部または全部に、前記液滴吐出装置によって前記絶縁性液状材料が吐出形成された絶縁部を備えたことを特徴とする配線構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の配線構造において、複数種の前記液状材料のひとつが前記第1の導電性液状材料の材質と異なる材質の第2の導電性液状材料であり、前記液滴吐出装置によって前記第2の導電性液状材料が吐出形成された第2の導電配線とを備えたことを特徴とする配線構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の配線構造において、前記第1の導電配線または前記第2の導電配線が電気的な静電容量値または抵抗値を有することを特徴とする配線構造。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の配線構造において、前記第1の導電配線または前記第2の導電配線が有する電気的な静電容量値または抵抗値をトリミングするトリミング手段を備えたことを特徴とする配線構造。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の配線構造において、前記回路基板が有する配線の一部を切断する切断手段と、前記切断手段によって生じた新たな配線の端部の前記絶縁層を前記除去手段により除去し、それぞれの端部間に、前記第1の導電配線または前記第2の導電配線とを備えたことを特徴とする配線構造。
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