JP2006012377A - ヘッドスライダおよび磁気記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 汚染物質の付着が少なく、均一で平坦なヘッド潤滑層表面を形成でき、極低浮上特性に優れたヘッドスライダおよびこのヘッドスライダを備えた磁気記録装置を提供する。
【解決手段】ヘッドスライダ2は、磁気記録媒体11と対向するヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面9に、平均2.5nm以下の膜厚の、撥水性樹脂よりなるヘッドスライダ潤滑層10を備え、Fowkes式によって求めたヘッドスライダ潤滑層10の表面張力が、ヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面9の表面張力と同等またはそれ以下である。
【選択図】図2

Description

本発明は磁気記録装置におけるヘッドスライダに関するものである。
磁気記録装置においては、記録変換素子(本発明では単にヘッドともいう)を備えたヘッドスライダが、磁気記録媒体であるハードディスク上を浮上しながら情報の読み書きを行う。
ヘッドと、ハードディスク上で磁気情報を記録(書き込み)あるいは再生(読み取り)するための磁性層との距離は磁気スペーシングと呼ばれ、磁気スペーシングが狭いほど記録密度が向上する。このため、近年の記録密度向上に対する強いニーズに対応して、現在のヘッド浮上隙間は10nmを切ろうとしている。このような極低浮上隙間にあっては、汚染物質がわずかにヘッドスライダに付着するだけで、ヘッドの浮上安定性が大きく崩れる。
汚染物質の一つとして、周囲の環境よりもたらされる揮発性有機物やデブリ等が知られている。ヘッドスライダの動作に伴い、ハードディスク上に付着した揮発性有機物質やデブリ等がヘッドスライダに掻き集められ、最終的にはヘッド浮上隙間が埋められ、ヘッドクラッシュへと繋がることになる。
上記の問題を解決すべく様々な方法が提案されている。たとえば、磁気記録媒体と対向するヘッドスライダ面(本明細書では、単に「ヘッドスライダ面」ともいう)をパターニングし、表面エネルギーを低下させることで汚染物質の付着を抑える方法が考案されている(特許文献1参照)。しかし、この方法ではヘッドスライダの製作コストが高くなるという欠点がある。
また、ヘッドスライダ面に自己組織化膜を設けて表面エネルギーを低下させる方法が提案されている(たとえば特許文献2参照)が、自己組織化膜自体の膜厚(分子鎖長)が大きく、磁気スペーシングを大きくすることとなり、高記録密度化には向いていない。そればかりではなく、この方法で採用されている自己組織化膜には、ヘッドクラッシュを引き起こしやすい物質として知られている珪素が含有されているので実用化の障害となる。
さらに、ヘッドスライダ面やヘッドスライダ保護層(本明細書では「ヘッド保護層」とも呼称する)面に対して、ハードディスク上に塗布されている潤滑剤と同一または類似の潤滑剤を塗布し、更に紫外線を照射することで表面エネルギーを下げ、汚染物質の付着を低減することが提案されている(たとえば特許文献3参照)。しかし、この方法は以下の点で不利である。一般に、ディスク上からの蒸発やヘッドスライダ等との間欠的な接触により、ディスク面からヘッドスライダ面側に潤滑剤が移着し、ディスク上の潤滑層厚と同程度の膜厚のものが、ヘッドスライダがディスクに対向する側の最外表面(以下、「ABS」ともいう。ABSは、”air bearing surface”の略である)に形成されることが知られていた。浮上隙間が十分確保されている装置においては、このようなABSに付着して来る潤滑剤は問題とならなかったが、浮上隙間が小さくなるにつれ、この挙動が浮上を不安定化することが知られるようになってきた。この原因は、ABS上の潤滑剤がディスクに接触し、液架橋を形成し、浮上を阻害するためと解されている。
この方法で優れている点は、ヘッドスライダに塗布した潤滑剤を紫外線処理により固定することで、潤滑層を液体から固体的な膜にし、液架橋を起こりにくくしている点である。しかしながら、この文献で開示されているような極性を有する分子末端を備える潤滑剤を単純に塗布しただけでは凝集力により潤滑剤が凝集してしまい、それを紫外線処理により固化してしまえば塗布むらができてしまうばかりか、凝集した潤滑剤の高さが浮上隙間を埋めてしまい、ヘッドスライダが浮上しなくなったり、ヘッドクラッシュが起こったり、磁気記録媒体に傷が付いたりする等の浮上障害を引き起こすことになってしまう場合がある。また、紫外線処理の程度によってはヘッドスライダ潤滑層(本発明では「ヘッド潤滑層」とも呼称する)の一部が液体として存在することになり、その部分では依然液架橋を起こすことになり、期待する効果が得られないことになる。
特開平9−219077号公報(特許請求の範囲) 特開平11−16313号公報(特許請求の範囲) 特開平7−85438号公報(特許請求の範囲)
以上述べたように、汚染物質のヘッドスライダへの付着低減とヘッドスライダの極低浮上特性とを両立させることは困難であり、さらにはヘッド潤滑層を形成する樹脂の凝集の問題もあり、これらの問題解決へのニーズが存在する。本発明は、これらの問題を解決し、汚染物質のヘッドスライダへの付着低減やヘッド潤滑層を形成する樹脂の凝集防止とヘッドスライダの極低浮上特性とを両立させる技術を提供することを目的としている。本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
本発明の一態様によれば、磁気記録媒体に対し、記録および/または再生を行うための記録変換素子(ヘッド)を備えたヘッドスライダであって、磁気記録媒体と対向するヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面に、平均2.5nm以下の膜厚の、撥水性樹脂よりなるヘッドスライダ潤滑層を備え、Fowkes式によって求めたヘッドスライダ潤滑層の表面張力が、ヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面の表面張力と同等またはそれ以下であるヘッドスライダが提供される。
本発明の他の一態様によれば、磁気記録媒体に対し、記録および/または再生を行うための記録変換素子(ヘッド)を備えたヘッドスライダであって、磁気記録媒体と対向するヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面に、撥水性樹脂よりなるヘッドスライダ潤滑層であって、ヘッドスライダ潤滑層を設けないときの浮上隙間の20%以下の平均膜厚のヘッドスライダ潤滑層を備え、Fowkes式によって求めた当該ヘッドスライダ潤滑層の表面張力が、当該ヘッドスライダ面および当該ヘッドスライダ保護層面の表面張力と同等またはそれ以下であるヘッドスライダが提供される。
上記両態様について、ヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面に対し、ヘッドスライダ潤滑層が、実質的に化学結合されていること、ヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面に対するヘッドスライダ潤滑層の固着率が85%以上であること、具体的には、ヘッドスライダ潤滑層が溶媒で洗浄されたものであること、ヘッドスライダ潤滑層が、キセノンエキシマ線、電子線等の高エネルギー線の照射を受けたものであること、ヘッドスライダ潤滑層が、分岐していてもよいフッ素化炭化水素または分岐していてもよいフッ素化ポリエーテルまたはこれらの混合物等のフッ素系樹脂を含むこと、フッ素系樹脂の分子末端の少なくとも一部がトリフロロメチル基であること等が好ましい。
本発明態様により、汚染物質の付着が少なく、均一で平坦なヘッド潤滑層表面を形成でき、極低浮上特性に優れたヘッドスライダを提供できる。
本発明の他の一態様によれば、上記のヘッドスライダを備えた磁気記録装置が提供される。ヘッドスライダがロード/アンロードタイプまたはコンタクト・スタート・ストップの機構で動作することや、ヘッドスライダが完全浮上方式、気液混合方式およびコンタクト方式からなる群から選ばれた方式で情報を記録および/または再生することが好ましい。
本発明により、汚染物質の付着が少なく、均一で平坦なヘッド潤滑層表面を形成でき、極低浮上特性に優れたヘッドスライダおよびこのヘッドスライダを備えた磁気記録装置を提供できる。
以下に、本発明の実施の形態を図、実施例等を使用して説明する。なお、これらの図、実施例等および説明は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に合致する限り他の実施の形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。なお、図中、同一の番号は同一の要素を指す。また、本発明に係る、「記録変換素子(ヘッド)」、「記録媒体」および「磁気記録装置」は、磁気情報の記録(書き込み)のみ、磁気情報の再生(読み取り)のみおよび磁気情報の記録と再生の両方のいずれにも使用可能である。
以下、本発明を主としてハードディスク装置について説明するが、本発明に係る「ヘッドスライダ」には、ロード/アンロードタイプの機構で動作するもの、コンタクト・スタート・ストップの機構で動作するもの、完全浮上方式で情報を記録し、再生するもの、気液混合方式で情報を記録し、再生するもの、コンタクト方式で情報を記録し、再生するものなど、ハードディスク装置用のものに限らず、いかなるヘッドスライダも含まれる。また、本発明に係る「磁気記録媒体」は、ハードディスク装置に使用される、面内媒体、SFM(Synthetic Ferri Coupled Media)、垂直記録媒体、パターンド媒体など、どのような記録媒体であってもよい。また、本発明に係る「磁気記録装置」には、このような磁気記録媒体を使用するすべての磁気記録装置が含まれる。
図1はハードディスク装置の内部構造を示す模式的平面図であり、図2は、ヘッドと、磁気記録媒体との関係を示す模式的横断面図(磁気記録媒体磁性層に垂直な方向で切断した図)である。
このハードディスク装置は、図1に示すように磁気記録媒体1とヘッドを備えたヘッドスライダ2、磁気記録媒体1の回転制御機構(たとえばスピンドルモータ)3、ヘッドの位置決め機構4および記録再生信号の処理回路(リードライトアンプ等)5を主要構成要素としている。
ヘッドスライダ2は、図2に示すように、サスペンジョン6およびヘッドスライダ2を柔軟に支持するためのジンバル7により、ヘッドの位置決め機構4と連結されており、その先端にヘッド8が設けられている。ヘッドスライダ面にはヘッド保護層9とヘッド潤滑層10が設けられている。
ヘッド保護層はヘッドスライダ面全体ではなく、その一部を覆うようになっていることが多い。従って、本発明における「ヘッドスライダ潤滑層」は、ヘッド保護層およびヘッドスライダ面そのものと接することが多い。本発明において「ヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面」とは、ヘッドスライダ面がすべてヘッド保護層で覆われている場合にはその表面、ヘッドスライダ面の一部がヘッド保護層で覆われている場合にはその両方の表面を意味する。なお、本明細書ではヘッドスライダ潤滑層をヘッド潤滑層と呼称する場合もある。
各層の厚さは、ハードディスクの場合、ヘッド潤滑層で1〜2nm程度、ヘッド保護層で3〜5nm程度が一般的である。
以下、本明細書では、ヘッド保護層がヘッドスライダ面の一部をカバーするようになっており、ヘッド潤滑層が、ヘッドスライダ面とヘッド保護層面とをカバーしている構成について説明する。
磁気記録媒体11は、図2の下方から基板12、Cr下地層13,磁性層14,磁気記録媒体保護層(以下、媒体保護層とも呼称する)15,磁気記録媒体潤滑層(以下、媒体潤滑層とも呼称する)16等がある。シード層等のその他の層が設けられる場合もあるが本図では省略してある。各層の厚さは、ハードディスクの場合、媒体潤滑層で1〜2nm程度、媒体保護層で3〜5nm程度、磁性層で20nm程度、Cr下地層で10nm程度が一般的である。
磁気記録媒体に対し、記録および/または再生を行うための記録変換素子(ヘッド)を備えたヘッドスライダについて、たとえば、極低浮上隙間(10nm程度)で、ヘッドスライダ面やヘッド保護層面に特別のパターニングを施すことなく、その浮上を安定化させるためには、ヘッドスライダ面およびヘッド保護層面に、平均2.5nm以下の膜厚の、撥水性樹脂よりなるヘッド潤滑層を備えたものであることが有用である。平均膜厚は1.5nm以下であることがより好ましい。このようにするとABSが撥水性樹脂で均一に覆われ、揮発性有機物やデブリ等が付着しにくくなる。撥水性樹脂よりなるヘッド潤滑層としては、水との接触角が70°以上のものが好ましい。
平均膜厚を2.5nm以下、好ましくは1.5nm以下としたのは、次の理由による。まず、反跳粒子(水素)の強度と平均膜厚との関係を調べた。図3は、基板に水素含有アモルファスカーボンが積層されている磁気ディスクを使用し、潤滑剤として末端にトリフルオロメチル基を有するパーフルオロポリエーテル(分子量9500)を使用したときの反跳粒子の強度と潤滑剤の膜厚との関係を示したものである。反跳粒子の強度が小さいほど基板表面が潤滑剤で覆われていることを意味するが、図3より、1nm程度あれば、基板表面が潤滑剤で覆われており、1.5nmもあれば充分以上であることが分かる。これは恐らく、少なくとも潤滑剤の一分子層が形成されたものと考えることができる。一方、上記した各種の問題点に鑑みれば潤滑剤の膜厚が不要に大きいことは好ましくなく、潤滑剤の1〜2分子層程度が形成された状態が好ましいとも言える。
さらに、潤滑剤の膜厚を、ヘッドスライダをディスクから引き剥がす力の観点から見ると、図4のようになり、1nmあたりから2nmあたりで低い値を示すようになる。図4の縦軸の吸着力は、磁気記録媒体上に置いたヘッドスライダを持ち上げるときに要する力である。
また、図5は、ハードディスク媒体を使用した場合の、ヘッド潤滑層の膜厚と、TOV(take−off velocity:離陸回転速度)やTDV(take−down velocity:着陸回転速度)の関係を示すグラフである。TOVやTDVは、小さければ小さいほど、ヘッドの浮上安定性に優れていると言える。この図からは、0nmより大きく、2.0nm程度より小さい膜厚が好ましいと言えよう。
さらに、ヘッド潤滑層の膜厚と、タッチダウン高度およびテイクオフ高度との関係および、電磁変換特性により求めた磁気スペーシングの変化と膜厚との関係について検討した。
この結果、後述するように、ヘッド潤滑層の膜厚と、タッチダウン高度およびテイクオフ高度との関係からは、少なくとも2nmmでは、膜厚が大きい方が好ましく、磁気スペーシングの変化と膜厚との関係からは、統計的ばらつきを考慮した場合、平均膜厚は2.5nmmまでは厚くしても許容可能であることが示された。
これらの結果より、平均膜厚は2.5nm以下にすべきであり、1.5nm以下にすることが好ましいことが理解されよう。なお、本発明において、平均膜厚は公知のどのような方法によって求めてもよい。たとえば、X線光電子分光法、フーリエ変換赤外吸収分光法、エリプソメータを用いる方法等を挙げることができる。
なお、ヘッドの浮上隙間との関係からは、実施例5に示すように、ヘッド潤滑層の平均膜厚を、ヘッド潤滑層を設けないときの浮上隙間の20%以下にすることを許容範囲と考えることができる。
このようなヘッドスライダの浮上を安定化させるためには、撥水性樹脂よりなるヘッド潤滑層が、ヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面に対し、実質的に化学結合されたものであることが好ましい。ここで「実質的に化学結合された」ことは、実際に化学結合が起こっていることを確認することまで要求するものではなく、吸着したものが数重量%以下であれば充分である。
物理吸着等により弱い吸着力でヘッドスライダ面やヘッド保護層面に吸着している潤滑剤部分はヘッドスライダの動作時に浮上障害の原因となり得るが、ヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面に対し、実質的に化学結合されたものである層とすることにより、このような弱い吸着力の潤滑剤部分がなく、あるいは少なく、均質で固体的なヘッド潤滑層を得ることができる。固体的な層とは、液体のように少々の物理的接触では変形しない状態の層を意味する。ヘッド潤滑層が液体的であると、汚染物質がその膜を破壊し、その下のヘッドスライダ面やヘッド保護層面に堆積していくことになるが、固体的な層とし、ヘッドスライダ面やヘッド保護層面にその層をしっかり保持しておくと、このような現象を防止することができる。
ヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面に対するヘッド潤滑層の固着率としては85%以上であることが好ましい。具体的には、撥水性樹脂よりなるヘッド潤滑層を2,3−ジハイドロデカフルオロペンタン、ヘキサフルオロイソプロパノール等の溶媒で抽出し、ヘッド潤滑層の膜厚が定常状態になったときの抽出前膜厚に対する抽出後膜厚の割合で求めることができる。膜厚は平均膜厚である。抽出時間はヘッド潤滑層厚が一定値を指すまで行えばよいが、通常1分間ほどで充分である。膜厚は、上記のごときX線光電子分光法、フーリエ変換赤外吸収分光法、エリプソメータを用いる方法等で測定することができる。または、抽出量が定常状態になったときの、抽出前重量に対する非抽出物重量の割合で求めてもよい。磁気記録媒体と対向するヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面に対する前記ヘッドスライダ潤滑層の固着率は、95%以上がより好ましく、98%以上がさらに好ましい。
このような条件を満たすには、ヘッド潤滑層を溶媒で洗浄することや、ヘッド潤滑層を高エネルギー線で照射することが有用である。洗浄により、物理吸着等によりヘッドスライダ面やヘッド保護層面に弱く吸着している潤滑剤部分を除去することができる。この目的のための溶媒としては、フッ素系の溶媒である、2,3−ジハイドロデカフルオロペンタン、ヘキサフルオロイソプロパノール等を挙げることができる。高エネルギー線で照射する場合には、ヘッド潤滑層とヘッドスライダ面やヘッド保護層面との化学結合を促進できるものと考えられる。高エネルギー線としては、紫外線、エキシマ線、X線、電子線、収束イオンビーム等があるが、特にキセノンエキシマ線または電子線が好ましい。照射時間は適宜選択すればよい。キセノンエキシマ線の場合、通常数秒の照射で充分である。
上記のような性質を有するヘッド潤滑層は、本発明の趣旨に反しない限りどのようなものでもよいが、フッ素系樹脂を含むことが好ましい。このようなフッ素系樹脂としては、分岐していてもよいフッ素化炭化水素または分岐していてもよいフッ素化ポリエーテルまたはこれらの混合物を例示することができる。分岐していてもよいパーフロロハイドロカーボンまたは分岐していてもよいパーフロロポリエーテルまたはこれらの混合物であることがより好ましい。一分子中のフッ素含有量が多い方が、凝集性が小さく、均一に層を形成することが可能であり、表面張力を小さくすることができる。フッ素含有率としては、一分子中のフッ素と水素の全モル数に対するフッ素のモル数の割合が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることがさらに好ましい。なお、これらの樹脂の分子量は、重量平均分子量で2000〜20000の範囲が好ましい。
これらのヘッド潤滑層は、その95重量%以上がフッ素系樹脂よりなることが好ましく、触媒等の微量成分を除いて、実質的にフッ素系樹脂のみよりなることがより好ましい。
なお、このようにしても、ヘッド潤滑層の表面張力を、ヘッドスライダ面やヘッド保護層の表面張力以下の表面張力にしておかないと、潤滑剤が凝集してしまい、そのこと自体が磁気スペーシングを狭めることになることが判明した。たとえば、通常用いられるパーフロロポリエーテル潤滑剤の分子末端には官能基があり、その部分の凝集エネルギーが比較的大きく、その官能基を中心にして、その外側をパーフロロポリエーテル主鎖部が包み込むような構造をとる傾向にあるが、ヘッド潤滑層の表面張力を、ヘッドスライダ面やヘッド保護層の表面張力以下の表面張力にしておけば、この傾向を抑制することが可能となる。
この場合の潤滑剤の表面張力は、一般的なペンダントドロップ法やプレート法による測定値では、分子末端の特性が反映されないため、指標として不十分である。
これに対し、ヘッド潤滑層を形成する樹脂よりなる基板上に対し、1〜数μm程度に厚く形成した潤滑剤について2種類以上の液体の接触角を測定し、Fowkes式によって求めた値が、分子末端の特性を反映し、良い指標になることを見出した。本発明における「Fowkes式によって求めたヘッドスライダ潤滑層の表面張力」とはこの条件によって求めた値を意味する。この目的のための接触角測定に使用できる液体としては、水、ジヨードメタン(CH22)、ホルムアミド等を挙げることができる。Fowkes式によって求めたヘッドスライダ潤滑層の表面張力の値としては、30mN/m以下であることが好ましい。なお、Fowkes式は次のように表される。
固体試料の表面自由エネルギーをγS、液体試料の表面自由エネルギーをγL、固体試料/液体試料の接触角をθSL、固体試料/液体試料の界面自由エネルギーをγSLとすれば(1)式に示すYoungの式が成立する。
γSL・cosθSLSL ・・・(1)
また、液体が固体表面に付着することにより安定化するエネルギーである接着仕事WSLはDupreの式(2)に従う。
γSL = WSLSL・・・(2)
以上の2式からYoung- Dupreの式(3)が導出され、接着仕事は液体の表面自由エネルギーと接触角から求められることになる。
WSLL(1+cosθSL)・・・(3)
この接着仕事に対して表面自由エネルギーの各成分の幾何平均則を適用すると、(4)式が成り立つ。
WSL= 2√(γS d・γL d)+2√(γS h・γL h)・・・(4)
ここでd、hは分散成分、水素結合成分を意味する。
2種類の液体(i, j)を用いれば接着仕事について次の関係が成り立つ。
Figure 2006012377
従って、2種類の液体の接触角を実測し接着仕事求めれば次の関係から固体の表面自由エネルギーを各成分毎に求めることができる。この関係式をFowkes式と呼ぶ。またこの関係式より、表面自由エネルギーγ=γd+γhが求められる。
Figure 2006012377
この方法で表面張力を測定すると、パーフロロポリエーテルでは分子末端の少なくとも一部がトリフロロメチル基であるものが表面張力が小さく、また、ヘッドスライダ面やヘッド保護層面の表面張力以下の表面張力にできるため、ヘッドスライダ面やヘッド保護層面に薄く濡れ広がることが判明した。
分子末端としてトリフロロメチル基を備えたパーフロロポリエーテルが層を形成する場合には、分子一層膜厚が1nm程度であり、しかも分子が一層か二層で十分な撥水特性が得られる。これらの樹脂は極性を有する官能基が存在せず、媒体潤滑層を形成する潤滑剤との凝集力が小さいので、ヘッドスライダ面やヘッド保護層面の表面張力以下の表面張力にでき、ヘッドスライダ面やヘッド保護層面に薄く濡れ広がり、ABSへの潤滑剤の移着を抑えることができるのである。このような傾向は、パーフロロハイドロカーボン等の他のフッ素系樹脂でも同様であろうと考えられる。
すなわち、ヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面に、平均2.5nm以下の膜厚の、または、ヘッドスライダ潤滑層を設けないときの浮上隙間の20%以下の平均膜厚の、撥水性樹脂よりなるヘッド潤滑層を備え、Fowkes式によって求めた当該ヘッド潤滑層の表面張力が、ヘッドスライダ保護層面および当該磁気記録媒体と対向するヘッドスライダ面の表面張力と同等またはそれ以下であるヘッドスライダは、汚染物質の付着が少ない、極低浮上特性の優れたヘッドスライダとなる。
フッ素樹脂には、分岐していない分子の場合には一分子あたり二個の、分岐している分子の場合には一分子あたり三個以上の分子末端が存在することになるが、そのすべてがトリフロロメチル基である必要はなく、どの程度の割合のトリフロロメチル基を含めるかは、必要とする表面張力の大きさ等の実状に応じて適宜定めることができる。分子末端の90%以上がトリフロロメチル基であることがより好ましい。
なお、このようにして薄く均質に成膜しても、液体的な膜であれば、汚染物質がその膜を破壊するばかりでなく、装置の動作時に空気圧により膜が変形してしまう恐れがあるので、上記のようにヘッドスライダ面やヘッド保護層面の上に、これらの面に対し実質的に化学結合により形成されたヘッド潤滑層を設けること、このヘッド潤滑層の固着率が85%以上であるようにすること、ヘッドスライダ潤滑層を溶媒で洗浄すること、ヘッドスライダ潤滑層を高エネルギー線で照射すること等を組み合わせることが好ましい。
なお、パーフロロポリエーテル系の潤滑剤を使用する場合は、高エネルギー線の照射により潤滑剤が電子を捕捉しやすく、その結果、基板と結合する反応が進むことが知られているので、ヘッドスライダ面やヘッド保護層面の仕事関数よりも高い高エネルギー線を照射し光電子を放出させるか、あるいは直接電子線を照射することが好ましい。
以上に示したヘッド潤滑層は、従来のヘッド潤滑層を作製するための公知の方法で作製することができる。たとえば、スピンコート法、ディップコート(浸漬)法を例示することができる。また、必要に応じて焼き付け等の処理を行ってもよい。溶媒洗浄、高エネルギー線による照射は、ヘッド潤滑層形成後であればどの段階で行ってもよい。
本発明に係るヘッド保護層やヘッドスライダーには、ヘッド保護層やヘッドスライダーを形成するために使用される公知の材料を任意に選択することが可能である。ヘッド保護層の材料としては、TiO2、Cr23、CrN、WC、TiC、ZrC、SiC、Al23、BN等や、CVDによるアモルファスカーボン、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)を例示できる。ヘッドスライダーの材料としては、Al23−TiCやシリコン、サファイア等を例示できる。
このようにして、汚染物質の付着の少ない、極低浮上特性の優れたヘッドスライダを得ることができ、このヘッドスライダを備えた磁気記録装置の小型化、高記録密度化を実現できる。
このヘッドスライダは、現在主流の完全浮上型でロード/アンロード機構あるいは、コンタクト・スタート・ストップ機構で動作する磁気記録装置のみならず、将来予想される、スライダの一部が媒体潤滑層と接触し、一部が浮上している気液混合方式での応用も可能である。さらには、スライダの一部または全体が磁気記録媒体と接触するコンタクト方式においても、拡張が可能と考えられる。
次に本発明の実施例及び比較例を詳述する。なお、固着率は、2,3−ジハイドロデカフルオロペンタンで潤滑層を洗い流した後の潤滑層膜厚を洗い流す前の潤滑層膜厚で除することで求めた。
[実施例1]
アルチック基板(Al23−TiC基板)上にアモルファスカーボン保護膜を成膜して、ヘッド保護層を模したモデルとし、その上に、平均膜厚が1nmになるよう、パーフロロポリエーテル(両分子末端:トリフロロメチル基、分子量:9500)を塗布して、ヘッド潤滑層を作製した後、溶媒2,3−ジハイドロデカフルオロペンタンに5分間浸漬洗浄した後、3日間放置した。
ヘッド潤滑層の表面に斜光入射させながら顕微鏡観察したところ、潤滑剤の凝集は確認されなかった。この潤滑剤のバルクの表面張力は24mN/mと求められている(ペンダントドロップ法)が、約1μm厚にシリコンウェハーに塗布したものについて水とジヨードメタンとで接触角を測定し、Fowkes式により表面張力を求めたところ、12.8mN/mであることがわかった。なお、上記アモルファスカーボン膜のFowkes式による表面張力では32.2mN/mであった。また、アルチック基板のFowkes式による表面張力では43mN/mであった。この潤滑剤の水との接触角は118°であった。
[実施例2]
Al23−TiCよりなるヘッドスライダー上にアモルファスカーボン保護膜を成膜(Fowkes式による表面張力:32.2mN/m)してヘッド保護層とし、その表面を部分的に取り除きヘッドスライダー面を露出させた面に、実施例1と同じ条件で潤滑剤を塗布してヘッド潤滑層(撥水性樹脂層)を形成し、キセノンエキシマ光(波長:172nm)を、固着率が90%になるよう照射した後、浮上試験を行ったところ、TOV、TDVは、それぞれ、2055,1669rpm程度で、良好な浮上特性が得られた。なお、浮上隙間は8.5nmとした。キセノンエキシマ光照射後のFowkes式によって求めたヘッドスライダ潤滑層の表面張力は24.5mN/mであった。
浮上試験に用いたディスク媒体は、アルミ基板を使用し、磁性層の上に、実施例1と同じアモルファスカーボンからなる媒体保護層、媒体潤滑層が順次積層されたものであった。この媒体潤滑層の厚さは1nmであり、潤滑剤として両分子末端が水酸基となっているパーフロロポリエーテル(分子量4000)が塗布されていた。
[実施例3]
実施例2と同じ条件で作成したヘッドスライダとディスク媒体について、80℃,60%RHの環境で100時間ランニング試験を行ったところ、ランニング試験中に、ヘッドスライダが浮上しなくなったり、ヘッドクラッシュが起こったり、磁気記録媒体に傷が付いたりする等の浮上障害は発生しなかった。また、ランニング試験後のABSを光学式顕微鏡で観察したが、汚れは観察されず、正常状態であることが確認された。
[比較例1]
実施例1で使用した潤滑剤の代わりに、パーフロロポリエーテル(両分子末端:水酸基、分子量:4000)を使用したことと、溶媒による洗浄を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。
塗布後3日間放置したサンプルのヘッド潤滑層面に斜光入射させながら顕微鏡観察したところ、潤滑剤の凝集が確認された。
この潤滑剤のバルクの表面張力は、ペンダントドロップ法では、24mN/mと求められているが、約1μm厚にシリコンウェハーに塗布したものについて水とジヨードメタンとで接触角を測定し、Fowkes式により表面張力を求めたところ、39mN/mであることがわかった。なお、この潤滑剤の水との接触角は54°であった。
この結果を実施例1の結果と比較すると、潤滑剤の表面張力として、ペンダントドロップ法では差異がなくても、実施例1と同様にしてFowkes式により求めた値では差異が生じることおよび、Fowkes式により求めた表面張力について、ヘッドスライダー面やヘッド保護層面の表面張力よりも潤滑剤の表面張力が大きい場合には、潤滑剤が凝集してしまうことが理解できる。
[比較例2]
ヘッドスライダに対して比較例1と同じ条件で、潤滑剤を塗布してヘッド潤滑層を形成した以外は実施例2と同様にしてヘッドスライダとディスク媒体とを準備し、キセノンエキシマ光を、固着率が90%になるよう照射した後、実施例2と同様にして浮上試験を行ったところ、TOV、TDVは、それぞれ、3521,3290rpm程度で、良好な浮上特性が得られなかった。潤滑剤がABSで凝集してしまった結果、浮上特性を悪化させてしまったためである。なお、キセノンエキシマ光照射後のFowkes式によって求めたヘッドスライダ潤滑層の表面張力は28.7mN/mであった。
[比較例3]
ヘッドスライダに対して比較例1と同じ条件で、潤滑剤を塗布してヘッド潤滑層を形成し、キセノンエキシマ光(波長:172nm)を固着率が75%になるよう照射した以外は実施例2と同様にしてヘッドスライダとディスク媒体とを準備した後、実施例3と同様にして80℃60%RHの環境で100時間ランニング試験を行った所、ランニング試験中ヘッドクラッシュが発生していることが確認された。ヘッドスライダ面およびヘッド保護層面に塗布した潤滑剤の固着率が85%以下であると、このようにヘッドクラッシュが起こり易くなる。
[実施例4]
膜厚を変化させたこと以外は実施例2と同じ条件で作成したヘッドスライダとディスク媒体について、ヘッド潤滑層の膜厚と、タッチダウン高度およびテイクオフ高度との関係を検討した。
タッチダウン高度およびテイクオフ高度は、ディスク媒体のランニング中の環境を減圧して得られる浮上隙間から、タッチダウンおよびテイクオフ時の高度を求めるもので、具体的には次のようにして行った。すなわち、初めにヘッドを浮上させておき、その時の回転数を保ったまま、徐々に減圧していく。ヘッドがディスクに接触した時の気圧から高度に換算しそれをタッチダウン高度と定義した。また、接触した後に気圧を徐々に上げていくとヘッドは浮上しディスクと接触しなくなる。この時の気圧から高度に換算したものをテイクオフ高度と定義した。これは、いわゆる高度保証の実験であり、タッチダウンとテイクオフの高度は高い程よい特性と言える。
図6から明らかなように、膜厚が厚い程、高度保証は良い傾向にあり、この実験では、2nm以上が好ましいことが示された。
[実施例5]
膜厚を変化させたこと以外は実施例2と同じ条件で作成したヘッドスライダとディスク媒体について、電磁変換特性により求めた磁気スペーシングの変化と膜厚との関係について検討した。図7は、その結果を示す。
電磁変換特性から磁気スペーシングの変化を求めるには次の式を用いた。ここで、Δdは磁気スペーシングの変化、vは媒体の周速、fは読み込み周波数、R1は処理前の読み込み出力、R2は処理後の読み込み出力を示す。
Δd=v/(2πf)×ln(R1/R2)
図7中、膜厚ゼロにおけるの磁気スペーシング(0で表してある)は、ヘッド潤滑層を設けないときの磁気スペーシングを意味する。また、各点(◆)の上下の線はデータのばらついた範囲を示している。
図7より、膜厚1.0nmでは磁気スペーシングが減少し、膜厚2.0nmでは増大することが判明した。
ヘッド潤滑層を単なる固体の層と考えれば、ヘッド潤滑層が存在する限り、たとえ膜厚1.0nmでも、磁気スペーシングは増大する筈であり、膜厚1.0nmで磁気スペーシングが減少したという好ましい結果は意外である。恐らく、媒体潤滑層からヘッドスペーサへの潤滑剤の移行が抑制されたためと思われる。
なお、膜厚2.0nmでは磁気スペーシングが増大するが、実施例3に示したように、この場合には、高度保証の効果が大きいので、この程度までは許容できる値と考えることができる。膜厚には統計的ばらつきが最大で30%程度あるので、そのことを考慮すると、少なくとも約2.5nmmまでは許容可能と考えることができる。
なお、このヘッドについてヘッドスライダ潤滑層を設けないときの浮上隙間は12nmであった。従って、ヘッドスライダ潤滑層を設けないときの浮上隙間との関係からは、2.5/12=0.20であり、ヘッド潤滑層の平均膜厚を、ヘッド潤滑層を設けないときの浮上隙間の20%以下にすることを許容範囲と考えることが好ましいと言える。
[実施例6]
膜厚を2.0nmおよび2.5nmとした以外は実施例2と同じ条件で作成したヘッドスライダとディスク媒体について、80℃,60%RHの環境で100時間ランニング試験を行ったところ、ランニング試験中に、ヘッドスライダが浮上しなくなったり、ヘッドクラッシュが起こったり、磁気記録媒体に傷が付いたりする等の浮上障害は発生しなかった。また、ランニング試験後のABSを光学式顕微鏡で観察したが、汚れは観察されず、正常状態であることが確認された。
なお、上記に開示した内容から、下記の付記に示した発明が導き出せる。
(付記1)
磁気記録媒体に対し、記録および/または再生を行うための記録変換素子(ヘッド)を備えたヘッドスライダであって、
当該磁気記録媒体と対向するヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面に、平均2.5nm以下の膜厚の、撥水性樹脂よりなるヘッドスライダ潤滑層を備え、
Fowkes式によって求めた当該ヘッドスライダ潤滑層の表面張力が、当該ヘッドスライダ面および当該ヘッドスライダ保護層面の表面張力と同等またはそれ以下である
ヘッドスライダ。
(付記2)
磁気記録媒体に対し、記録および/または再生を行うための記録変換素子(ヘッド)を備えたヘッドスライダであって、
当該磁気記録媒体と対向するヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面に、撥水性樹脂よりなるヘッドスライダ潤滑層であって、当該ヘッドスライダ潤滑層を設けないときの浮上隙間の20%以下の平均膜厚のヘッドスライダ潤滑層を備え、
Fowkes式によって求めた当該ヘッドスライダ潤滑層の表面張力が、当該ヘッドスライダ面および当該ヘッドスライダ保護層面の表面張力と同等またはそれ以下である
ヘッドスライダ。
(付記3)
前記ヘッドスライダ面および前記ヘッドスライダ保護層面に対し、前記ヘッドスライダ潤滑層が、実質的に化学結合されている、付記1または2に記載のヘッドスライダ。
(付記4)
前記ヘッドスライダ面および前記ヘッドスライダ保護層面に対する前記ヘッドスライダ潤滑層の固着率が85%以上である、付記1〜3のいずれかに記載のヘッドスライダ。
(付記5)
前記ヘッドスライダ潤滑層が溶媒で洗浄されたものである、付記1〜4のいずれかに記載のヘッドスライダ。
(付記6)
前記ヘッドスライダ潤滑層が高エネルギー線の照射を受けたものである、付記1〜5のいずれかに記載のヘッドスライダ。
(付記7)
前記高エネルギー線がキセノンエキシマ線または電子線である、付記6に記載のヘッドスライダ。
(付記8)
前記ヘッドスライダ潤滑層がフッ素系樹脂を含む、付記1〜7のいずれかに記載のヘッドスライダ。
(付記9)
前記フッ素系樹脂が、分岐していてもよいフッ素化炭化水素または分岐していてもよいフッ素化ポリエーテルまたはこれらの混合物である、付記8に記載のヘッドスライダ。
(付記10)
前記フッ素系樹脂の分子末端の少なくとも一部がトリフロロメチル基である、付記8または9に記載のヘッドスライダ。
(付記11)
前記フッ素系樹脂の分子末端の90%以上がトリフロロメチル基である、付記8〜10のいずれかに記載のヘッドスライダ。
(付記12)
付記1〜11のいずれかに記載のヘッドスライダを備えた磁気記録装置。
(付記13)
前記ヘッドスライダがロード/アンロードタイプまたはコンタクト・スタート・ストップの機構で動作する、付記12に記載の磁気記録装置。
(付記14)
前記ヘッドスライダが完全浮上方式、気液混合方式およびコンタクト方式からなる群から選ばれた方式で情報を記録および/または再生する、付記12または13に記載の磁気記録装置。
ハードディスク装置の内部構造を示す模式的平面図である。 ハードディスク装置のヘッドと磁気記録媒体との関係を示す模式的横断面図である。 反跳粒子の強度と潤滑剤の膜厚との関係を示したグラフである。 ヘッドスライダをディスクから引き剥がす力と潤滑剤の膜厚との関係を示したグラフである。 TOV、TDVとヘッド潤滑層の膜厚との関係を示したグラフである。 タッチダウン高度およびテイクオフ高度とヘッド潤滑層の膜厚との関係を示すグラフである。 ヘッド潤滑層の膜厚の磁気スペーシングに対する影響を示すグラフである。
符号の説明
1 磁気記録媒体
2 ヘッドスライダ
3 回転制御機構
4 ヘッドの位置決め機構
5 記録再生信号の処理回路
6 サスペンジョン
7 ジンバル
8 ヘッド
9 ヘッド保護層
10 ヘッド潤滑層
11 磁気記録媒体
12 基板
13 Cr下地層
14 磁性層
15 媒体保護層
16 媒体潤滑層

Claims (10)

  1. 磁気記録媒体に対し、記録および/または再生を行うための記録変換素子(ヘッド)を備えたヘッドスライダであって、
    当該磁気記録媒体と対向するヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面に、平均2.5nm以下の膜厚の、撥水性樹脂よりなるヘッドスライダ潤滑層を備え、
    Fowkes式によって求めた当該ヘッドスライダ潤滑層の表面張力が、当該ヘッドスライダ面および当該ヘッドスライダ保護層面の表面張力と同等またはそれ以下である
    ヘッドスライダ。
  2. 磁気記録媒体に対し、記録および/または再生を行うための記録変換素子(ヘッド)を備えたヘッドスライダであって、
    当該磁気記録媒体と対向するヘッドスライダ面およびヘッドスライダ保護層面に、撥水性樹脂よりなるヘッドスライダ潤滑層であって、当該ヘッドスライダ潤滑層を設けないときの浮上隙間の20%以下の平均膜厚のヘッドスライダ潤滑層を備え、
    Fowkes式によって求めた当該ヘッドスライダ潤滑層の表面張力が、当該ヘッドスライダ面および当該ヘッドスライダ保護層面の表面張力と同等またはそれ以下である
    ヘッドスライダ。
  3. 前記ヘッドスライダ面および前記ヘッドスライダ保護層面に対し、前記ヘッドスライダ潤滑層が、実質的に化学結合されている、請求項1または2に記載のヘッドスライダ。
  4. 前記ヘッドスライダ面および前記ヘッドスライダ保護層面に対する前記ヘッドスライダ潤滑層の固着率が85%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載のヘッドスライダ。
  5. 前記ヘッドスライダ潤滑層が溶媒で洗浄されたものである、請求項1〜4のいずれかに記載のヘッドスライダ。
  6. 前記ヘッドスライダ潤滑層が高エネルギー線の照射を受けたものである、請求項1〜5のいずれかに記載のヘッドスライダ。
  7. 前記ヘッドスライダ潤滑層がフッ素系樹脂を含む、請求項1〜6のいずれかに記載のヘッドスライダ。
  8. 前記フッ素系樹脂が、分岐していてもよいフッ素化炭化水素または分岐していてもよいフッ素化ポリエーテルまたはこれらの混合物である、請求項7に記載のヘッドスライダ。
  9. 前記フッ素系樹脂の分子末端の少なくとも一部がトリフロロメチル基である、請求項7または8に記載のヘッドスライダ。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のヘッドスライダを備えた磁気記録装置。
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