JP2006012232A - 有機薄膜とその製造方法、該薄膜を用いた光記録媒体及び記録再生方法 - Google Patents

有機薄膜とその製造方法、該薄膜を用いた光記録媒体及び記録再生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二次元方向に規則的に形成された格子状パターンの孔内に埋設された機能性材料がサブミクロンサイズで規則的に配列した有機薄膜とその製造方法を提供すると共に、当該有機薄膜を利用し、ピックアップレンズの回折限界を超えた記録密度で記録・再生が可能でかつ低エラー率で、記録・再生信号の優れた光記録媒体を提供する。
【解決手段】基板上に、疎水性有機溶媒に可溶なポリスチレンブロック重合体(共重合体に占める体積比:90vol%以上)と、難溶な他のブロック重合体とからなるポリマーの疎水性有機溶媒溶液をキャストした後、機能性材料溶液をキャストするか該溶液に浸漬して格子状パターンの孔内に機能性材料を埋設して有機薄膜とする。有機薄膜を記録層として基板上に設けた光記録媒体とする。有機薄膜に形成された格子状のパターンの孔を最小単位とし、照射光により機能性材料の光学特性を変化させて記録・再生を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子的性質、導電的性質、光学的性質、磁気的性質などの新たな機能を発揮する機能性複合材料からなる有機薄膜とその製造方法、および該有機薄膜を記録層として用いた光記録媒体、ならびにその記録・再生方法に関する。
サブミクロンサイズで規則的に並んだ機能性複合材料を作製する方法は、電子的性質、導電的性質、光学的性質、磁気的性質等の新たな機能を発揮する材料を得る場合において重要な技術である。
このような機能性材料として、従来から金属ナノクラスターなどの金属超微粒子を用いた、いわゆる金属−有機複合材料の研究開発は進められている。しかしながら、無限の材料自由度と機能性が期待できるサブミクロンサイズの機能性有機材料と高分子材料との複合材料に関する研究開発はほとんど進められていないのが現状である。
一方、光情報記録の分野では、CD規格、DVD規格に対応した記録が可能な、基板上に反射層を有する光記録媒体、例えば、CD−RやDVD−Rなどが商品化されている。このような光記録媒体では、今後さらに記録容量向上と小型化、記録密度の向上が求められており、その対策が必要とされている。
現行システムにおける記録容量向上のための要素技術としては、記録ピットの微小化技術とMPEG2に代表される画像圧縮技術がある。記録ピットの微小化技術には、記録・再生光の短波長化や光学系の開口数NAの増大化が検討されているが、この方法では回折限界を超える記録・再生は不可能である。
そこで最近、回折限界を超えた記録・再生を可能とする超解像技術や近接場光を利用した光記録媒体、ならびにそのシステムに関して研究、開発されているが、未だ実用化には至っていないのが現状である。
これらの課題に対処するため、本発明者らは先に、二次元方向に規則的に形成されたサブミクロンサイズのパターンからなる格子状構造を持つポリマー(例えば、ポリイオンコンプレックス)と、その格子状構造の孔の部分に機能性色素を埋設してサブミクロンサイズで規則的に配列して構成した有機薄膜とその製造方法、ならびにそれを用いた光記録媒体を提案した(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、ポリマー薄膜形成時の環境(温度、湿度、空気の流れ、基板の傾斜など)による影響を回避して、二次元に規則的な格子状構造の再現性や均一性を向上させる方法(例えば、特許文献2参照。)や、格子状構造の再現性や均一性を向上させつつ、機能性色素サイズのバラツキを改善する方法(例えば、特許文献3参照。)について提案した。
上記方法において、例えば、ポリイオンコンプレックスを用いた場合、ポリマー構造体の二次元方向における格子状構造の再現性や均一性、あるいは機能性色素サイズなどの一定の向上は図れるが、電子的性質、導電的性質、光学的性質、磁気的性質などの新たな機能を充分に発揮できる有機薄膜としては、さらに格子状構造の再現性や均一性の向上が必要とされている。特に、有機薄膜を用いた光記録媒体とする場合、エラー発生が少なく低エラー率で、良好な記録・再生信号を得るには、前記格子状構造の孔の部分に埋設された機能性部位の機能性色素サイズにバラツキがない有機薄膜であることが求められている。
特開2003−123312号公報 特開2003−253020号公報 特開2003−305361号公報
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、二次元方向に規則的に形成された格子状構造、すなわち格子状のパターンを有するポリマー構造体と、その格子状パターンの孔内に機能性部位として埋設された機能性材料とから構成される有機薄膜において、その格子状パターンと光機能性部位の再現性が高く、サイズの均一性に優れ、機能性材料がサブミクロンサイズで規則的に配列し、電子的性質、導電的性質、光学的性質、磁気的性質などの新たな機能を充分に発揮できる有機薄膜と、その製造方法を提供することを目的とする。
また、有機薄膜を利用することにより、ピットザイズの均一性が高く、ピックアップレンズの回折限界を超えた記録密度の記録・再生が可能で、かつエラー発生が少なく記録・再生信号の優れた光記録媒体と、その記録・再生方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、二次元方向に規則的な格子状のパターンを有するポリマー構造体と、該格子状パターンの孔内に埋設された機能性材料とから構成される有機薄膜において、
前記ポリマーが、疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体と難溶なブロック重合体との共重合体からなり、該疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体がポリスチレンであり、かつ該ポリスチレンの共重合体に占める割合(体積比)が90vol%以上であることを特徴とする有機薄膜である。
ここで、上記機能性材料として機能性色素を用いることができる。また、上記有機薄膜を基板上に設けることができる。
また、本発明は、基板上に、疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体と難溶なブロック重合体との共重合体からなり、該疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体がポリスチレンで、かつ該ポリスチレンの共重合体に占める割合(体積比)が90vol%以上であるポリマーの疎水性有機溶媒溶液をキャストして、二次元方向に規則的な格子状のパターンからなるポリマー構造体を形成し、さらにその上から機能性材料溶液をキャストして、前記格子状パターンの孔内に機能性材料を埋設することを特徴とする有機薄膜の製造方法に係るものである。
さらに、本発明は、基板上に、疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体と難溶なブロック重合体との共重合体からなり、該疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体がポリスチレンで、かつ該ポリスチレンの共重合体に占める割合(体積比)が90vol%以上であるポリマーの疎水性有機溶媒溶液をキャストして、二次元方向に規則的な格子状のパターンからなるポリマー構造体を形成した後、その基板ごと機能性材料溶液に常圧または減圧下に浸漬して、前記格子状パターンの孔内に機能性材料を埋設することを特徴とする有機薄膜の製造方法に係るものである。
また、上記いずれかの製造方法において、前記二次元方向に規則的な格子状のパターンを有するポリマー構造体が自己組織的に形成されることが好適である。
そして、上記いずれかの製造方法において、前記機能性材料が水溶性であることが好ましい。また、前記基板が親水性であることが好ましい。
さらに、本発明は、基板上に有機薄膜からなる記録層を設けた光記録媒体において、
前記有機薄膜は、二次元方向に規則的な格子状のパターンを有するポリマー構造体と、該格子状パターンの孔内に埋設された機能性材料とから構成されるとともに、前記ポリマーが、疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体と難溶なブロック重合体との共重合体からなり、該疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体がポリスチレンで、かつ該ポリスチレンの共重合体に占める割合(体積比)が90vol%以上であることを特徴とする光記録媒体に係るものである。
上記光記録媒体における機能性材料として機能性色素を好ましく用いることができ、このような機能性色素としてフォトクロミック色素を使用することができる。
機能性色素としては、その最大吸収波長が、記録・再生用レーザーの波長近傍にあることが好ましい。また、機能性色素の最大屈折率が、記録・再生用レーザーの波長近傍にあることが好ましい。
さらにまた、本発明は、上記いずれかに記載の光記録媒体にレーザ光を照射して記録・再生する光記録媒体の記録・再生方法において、
前記記録・再生が、有機薄膜に形成された格子状のパターンの孔を最小単位とし、照射光により孔内に埋設された機能性材料の光学特性を変化させて行われるようにしたことを特徴とする光記録媒体の記録・再生方法に係るものである。
本発明の共重合体を用いた構成とすることによって、形成されるポリマーの格子状構造、すなわち格子状のパターンやサイズの均一性が向上し、格子状パターンとその孔内における機能性部位の再現性が高くなる。これによって、機能性材料がサブミクロンサイズでも規則的に配列し、その機能性材料を選択することによって、電子的性質、導電的性質、光学的性質、磁気的性質などの新たな機能を充分に発揮することが可能となる。
また、本発明の製造方法によれば、共重合体の疎水性溶媒に難溶な一方のブロック共重合体の相分離によって、サブミクロンサイズの孔を有する格子状のパターンが規則的に配列したポリマー構造体が自己組織的に、均一に形成される。
本発明の有機薄膜における格子状パターンの孔内に機能性材料、例えば、機能性色素を埋設すると、機能性色素部位が照射光の回折限界より小さく均一な面積のピットが形成できるため、ピックアップレンズの回折限界を超える記録密度で記録・再生が可能となり、エラー発生が少なく低エラー率で、良好な記録/再生信号が得られる光記録媒体を提供することができる。
さらに、本発明の記録・再生方法によれば、照射されるレーザ光の発振波長やレンズのNAに依存することなく、高密度の記録・再生が可能となる。また、記録ピットの最外周エッジも不明瞭となることなく優れた信号特性を得ることが可能となる。
前述のように、本発明の有機薄膜は、疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体と難溶なブロック重合体との共重合体からなるポリマーによって形成される二次元方向に規則的な格子状構造、すなわち格子状のパターンの孔内に機能性材料を埋設して構成されるものであり、疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体としてポリスチレンを使用し、その共重合体に占める割合(体積比)を90vol%以上に調整した共重合体を使用するものである。ここで、「格子状」とは、二次元方向に規則的に形成された一定の形状であればよく、六角形、丸形、四角形等、形状を限定するものではない。
図1に、二次元方向に規則的な格子状のパターンを有するポリマー構造体と該パターンの孔内に埋設された機能性材料から構成される本発明の有機薄膜のイメージ図を示す。
上記本発明に用いるポリマーは、柔軟な分子構造からなる疎水性有機溶媒に可溶なポリスチレンブロック重合体と、疎水性有機溶媒に難溶なブロック重合体とからなる相分離型の共重合体である。
疎水性有機溶媒に難溶なブロック重合体としては、例えば、ポリフェニルキノリンブロック重合体、ポリ側鎖型オリゴチオフェンブロック重合体、ポリパラフェニレンブロック重合体等が挙げられ、共重合体としては、ポリフェニルキノリン−ポリスチレンのジブロック共重合体、ポリ側鎖型オリゴチオフェン−ポリスチレンのジブロック共重合体、ポリパラフェニレン−ポリスチレンのジブロック共重合体等が挙げられる。
ポリマーの疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体としてポリスチレンを選択し、その共重合体に占める割合(体積比)を90vol%以上とすることによって、疎水性有機溶媒に難溶なブロック重合体(例えば、上記難溶なブロック重合体)との共重合体とした場合に、形成されるポリマー構造体、すなわち格子状のパターンやサイズの規則性や均一性が向上する。
上記共重合体を用いることによって、サブミクロンサイズの孔を有する格子状のパターンが二次元方向に規則的に形成され、サブミクロンサイズの孔内に機能性材料を埋設した場合に、その格子状パターンと光機能性部位の形状の再現性が高くなる。
これによって、電子的性質、導電的性質、光学的性質、磁気的性質などの新たな機能を充分に発揮できる機能性複合材料である有機薄膜の提供を実現することができる。
なお、ポリスチレンの共重合体に占める割合が90vol%よりも少なくなると、格子状のパターンやサイズの規則性や均一性が得られなくなり、二次元方向に規則的な格子状のパターンを有するポリマー構造体が形成できなくなる。
格子状パターンの孔内に埋設する機能性材料としては、目的とする用途や機能(電子的、導電的、磁気的、光学的等)に応じて選択されるが、例えば、光記録媒体の場合には、機能性色素、フォトクロミック材料等を用いることができる。
また、本発明の有機薄膜は、基板上に設けることができる。基板は、目的や用途に応じて選択することができるが、プラスチック、石英やガラス、セラミック、あるいは金属等各種の材料を用いることができる。
本発明の有機薄膜の製造方法について説明する。
本発明における有機薄膜の製造では、まず二次元方向に規則的な格子状のパターンからなるポリマー構造体を形成し、この格子状パターンの孔の部分、すなわち孔内に機能性材料が埋設される。具体的には、下記のような方法により製造することができる。
(1)疎水性有機溶媒に可溶なポリスチレンブロック重合体と難溶なブロック重合体との共重合体からなるポリマーの疎水性有機溶媒溶液を基板状にキャストして、二次元方向に規則的な格子状のパターンからなるポリマー構造体を形成した後、さらにその上から機能性材料を溶解した溶液(機能性材料溶液と略する。)をキャストして、格子状パターンの孔内に機能性材料を埋設する。
(2)疎水性有機溶媒に可溶なポリスチレンブロック重合体と難溶なブロック重合体との共重合体からなるポリマーの疎水性有機溶媒溶液を基板状にキャストして、二次元方向に規則的な格子状のパターンからなるポリマー構造体を形成した後、ポリマー構造体が形成された基板ごと機能性材料溶液に常圧または減圧下に浸漬して、前記格子状パターンの孔内に機能性材料を埋設する。
なお、(1)、(2)における共重合体としては、ポリスチレンブロック重合体の共重合体に占める割合(体積比)が90vol%以上のものが用いられる。
上記のように、疎水性有機溶媒に可溶なポリスチレンブロック重合体と難溶なブロック重合体との共重合体からなるポリマーの疎水性有機溶媒溶液を基板状にキャストすることによって、二次元方向に規則的で、サブミクロンサイズの孔を有する格子状のパターンからなるポリマー構造体が形成される。格子状パターンの形成機構としては下記(I)、(II)の2つの機構が考えられるが、いずれにしても上記共重合体を用いることによって、自己組織的に二次元方向に規則的な格子状パターンが形成される。
(I)ブロック共重合体を所定の溶剤に溶解/分散させ、基板上にキャスト法等で塗布し乾燥させると、疎水性有機溶媒に難溶なブロック重合体からなるミセルによって形成された孔が規則的に配列して格子状構造が自己組織的に形成されるものである。この場合、孔の径は、ミセルを形成するブロック重合体の分子量で決定され、孔と孔の間隔は、溶剤に可溶なブロック重合体の分子量で決定される。
(II)ブロック共重合体が、溶液と空気中から形成される微小水滴の液/液界面で界面活性的な働きをし、溶液中で微小水滴が独立に存在しながら散逸し、やがて集合して均一なサイズの水滴が形成され、溶剤および水滴が揮発して孔が規則的に配列した格子状構造が自己組織的に形成されるものである。この場合、孔の径、および孔と孔の間隔は、溶剤の種類、および塗膜形成の環境(温度、湿度、空気の流れ等)に影響される。しかし、本発明におけるブロック共重合体の場合に影響は少なく、例えば、親水性であるポリイオンコンプレックスを用いた場合に比べて依存性は小さい。
上記のように、サブミクロンサイズの孔を有する規則的な格子状パターンが自己組織的に、しかも再現性よく均一に形成され、孔内にキャスト法、または浸漬法によって機能性材料がサブミクロンサイズで規則的に埋設されるが、用いる機能性材料(例えば、機能性色素)としては、ポリマー構造体の膜を冒さない溶剤に可溶なものが好ましく、水溶性であることが特に好ましい。また、格子状パターンの孔の部分に色素が吸着される必要があるので、用いる基板も親水性であることが好ましい。基板の親水性を高めるために、紫外線照射法やプラズマ処理法等、通常使用される方法を用いて表面処理しても構わない。
上記有機薄膜の製造方法において、機能性材料を選択することによって、電子的性質、導電的性質、光学的性質、磁気的性質などの新たな機能を充分に発揮することが可能となり、例えば、光記録素子、光学素子、大容量光カード等、広い分野で利用することができる。また、高密度記録に対応できる本発明の光記録媒体の製造を可能とすることができる。
次に、本発明における光記録媒体について説明する。
本発明の光記録媒体は、基板上に前記有機薄膜からなる記録層を設けるものであるが、その他必要により構成層として、下引き層、反射層、保護層、基板面ハードコート層などを設けることができ、目的や要求特性に応じて構成層の形態が選ばれる。本発明の光記録媒体について図面を参考にして説明する。
<光記録媒体の構成>
図2の概略断面図は、本発明における光記録媒体の層構成例(a)〜(e)を示す。
図2において、(a)は基板1と記録層2のみからなる層構成、(b)は基板1、記録層2、反射層3の順に積層した層構成、(c)は基板1、反射層3、記録層2の順に積層した層構成、(d)は基板1、記録層2、保護層4の順に積層した層構成、(e)は基板表面ハードコート層5、基板1、記録層2、保護層4の順に積層した層構成を示す。
本発明の光記録媒体の構成としては、通常の追記型光ディスクの構造(基板上に記録層を設けたものと他の基板を貼り合わせたいわゆるエアーサンドイッチ構造、または密着貼合わせ構造)としてもよく、CD−R用メディアの構造(基板上に記録層、反射層、保護層を設けた構造)としてもよく、CD−R構造を貼り合わせたDVD構造でもよい。なお、上記構成は実施の形態を説明するための例であって他の構成でもよい。以下に光記録媒体の各構成層について説明する。
<基板>
光記録媒体の基板の必要特性としては、基板側より記録・再生を行う場合のみ使用レーザー光に対して透明でなければならず、基板と反対の記録層側から記録・再生を行う場合基板は透明である必要はない。
また、記録層とする有機博膜は、前述のように格子状パターンの孔内に機能性材料が吸着される必要があるので、基板も親水性であることが好ましい。必要により、基板に紫外線やプラズマを照射しての表面処理を施し、親水性として用いてもよい。
基板材料としては、例えば、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリオレフィン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド等のプラスチック、石英、ガラス、セラミック、シリコンウェハー、あるいは金属等を用いることができる。なお、基板を1層しか用いない場合、あるいは基板2枚をサンドイッチ状で用いる場合は、基板表面にトラッキング用の案内溝や案内ピット、さらにアドレス信号等のプレフォーマットが形成されていてもよい。
<記録層>
記録層は、本発明の有機薄膜から構成されるが、その格子状パターンの孔内に機能性部位として埋設された機能性材料は、レーザー光の照射によりなんらかの光学的変化を生じ、その光学的変化により情報の記録・再生が可能なものである。光学的変化としては、記録・再生用のレーザー波長に対する吸収特性変化あるいは屈折率変化が利用できる。
このような機能性材料としては、特に機能性色素が好ましく用いられる。なお、機能性部位として埋設された機能性色素のピットサイズ、すなわちドット径は、0.05〜5μmが適当である。
機能性色素としては、例えば、レーザー光の照射エネルギーにより、熱分解等のヒートモードでその光学定数が変化する、ポリメチン色素、ナフタロシアニン系、フタロシアニン系、スクアリリウム系、クロコニウム系、ピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノン(インダンスレン)系、キサンテン系、トリフェニルメタン系、アズレン系、テトラヒドロコリン系、フェナンスレン系、トリフェノチアジン系の各染料、および金属キレート化合物等が挙げられ、これら色素を単独で用いてもよいし、2種以上の組合せで用いてもよい。
また、レーザー光の照射エネルギーにより、フォトンモードでその光学定数が変化する、フルギド類、ジアリールエテン類、アゾベンゼン類、スピロピラン類、スチルベン類、ジヒドロピレン類、チオインジゴ類、ビピリジン類、アジリジン類、芳香族多環類、アリチリデンアニリン類、キサンテン類等のフォトクロミック材料も例として挙げられる。これらのフォトクロミック材料は、記録層における記録の書換えが可能であるため、特に好ましく用いられる。
さらに、上記機能性色素と共に、安定剤(遷移金属錯体等)、紫外線吸収剤、分散剤、難燃剤、潤滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤などを添加して特性の改良を行ってもよい。
機能性色素の光学特性としては、記録・再生用レーザー波長に対しその吸収特性変化を利用して記録・再生する場合にはレーザー波長近傍に最大吸収波長を持つことが好ましく、また、記録再生用レーザー波長に対しその屈折率変化を利用して記録・再生する場合にはレーザー波長近傍に最大屈折率を持つことが好ましい。
上記のように、レーザ光の発振波長近傍に最大吸収波長または最大屈折率を持つ機能性色素を用いることによって、記録層の光学特性変化を検知して光記録媒体の記録・再生を行う場合に、最もコントラストが得られる条件に合致させることができる。
<下引き層>
下引き層は、(a)接着性の向上、(b)水またはガス等のバリアー、(c)記録層の保存安定性の向上、(d)反射率の向上、(e)溶剤からの基板や記録層の保護、(f)案内溝、案内ピット、プレフォーマットの形成、等を目的として設けられる。
(a)の目的に対しては、高分子材料、例えば、アイオノマー樹脂、ポリアミド、ビニル系樹脂、天然樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴム等の種々の高分子物質や、シランカップリング剤等を用いることができる。また、(b)および(c)の目的に対しては、前記高分子材料以外に無機化合物、例えば、SiO2、MgF2、SiO、TiO2、ZnO、TiN、SiN等の金属、あるいは半金属、例えば、Zn、Cu、Ni、Cr、Ge、Se、Au、Ag、Al等を用いることができる。また、(d)の目的に対しては、金属、例えば、Al、Ag等や、金属光沢を有する有機薄膜、例えば、メチン染料、キサンテン系染料等を用いることができ、(e)および(f)の目的に対しては、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。下引き層の膜厚は、0.01〜30μm、好ましくは0.05〜10μmが適当である。
<反射層>
反射層としては、単体で高反射率が得られる腐食されにくい金属や、半金属等が用いられる。このような材料例としては、Au、Ag、Cr、Ni、Al、Fe、Sn、Cu等が挙げられるが、反射率、生産性の点からAu、Ag、Al、Cuが最も好ましく、これらの金属、半金属は単独で使用してもよく、2種以上の合金として用いてもよい。
反射層の膜形成法としては、蒸着、スッパタリング等が挙げられ、膜厚としては50〜5000Å、好ましくは100〜3000Åである。
<保護層、基板表面ハードコート層>
保護層、または基板面ハードコート層としては、(a)記録層及び反射層を傷、ホコリ、汚れ等から保護する、(b)記録層及び反射層の保存安定性の向上、(c)反射率の向上等を目的として使用される。これらの目的に対しては、前記下引き層に示した材料を用いることができる。例えば、無機材料としてSiO、SiO2等を用いることができ、有機材料としてポリメチルアクリレート、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリエステル、ビニル樹脂、セルロース、脂肪族炭化水素樹脂、芳香属炭化水素樹脂、天然ゴム、スチレンブタジエン樹脂、クロロプレンゴム、ワックス、アルキッド樹脂、乾性油、ロジン等の熱軟化性、熱溶融性樹脂を用いることができる。
上記材料のうち保護層、または基板表面ハードコート層として最も好ましい例としては、生産性に優れた紫外線硬化樹脂である。保護層、または基板面ハードコート層の膜厚は、0.01〜30μm、好ましくは0.05〜10μmが適当である。本発明において、前記下引き層、保護層、および基板面ハードコート層には記録層の場合と同様に、安定剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を含有させることができる。
本発明の光記録媒体によれば、高度に秩序化されて構成された機能性部位、すなわち機能性色素からなる非連続な記録層ドットが最小記録ピットとして均一に形成される。従って、最小記録ピットのサイズは、レーザーの発振波長やレンズのNAによって決定されることなく、形成する記録層ドットのみで決まる。このため、任意の記録密度の記録媒体が設計可能となる。これによって、照射されるレーザ光の発振波長やレンズのNAに依存することなく、ピックアップレンズの回折限界を超えた記録密度の記録・再生が可能となる。また、このような構成の光記録媒体は、エラー発生が少なく低エラー率で、記録・再生信号が優れている。
さらに、記録ピットの最外周エッジもこの有機薄膜の記録層ドット全体を変化させるように記録することで、従来のレーザビームのガウス分布などの要因に基づく記録ピットの最外周エッジの不明瞭さなどの問題も回避され、記録ピットのバラツキの無い高品質の信号特性を得ることが可能となるため、このような構成の光記録媒体は、エラー発生が少なく低エラー率で、記録・再生信号が優れている。
また、本発明の光記録媒体の記録・再生方法は、基板上に設けられた記録層を形成する有機薄膜の格子状パターンの孔を最小単位とし、当該パターンの孔に埋設された機能性材料の光学特性をレーザ光の照射により変化させて行うものである。光学特性の変化としては、前記のように記録・再生用レーザー波長に対する吸収特性変化、あるいは屈折率変化等が利用される。
本発明の光記録媒体の記録・再生方法によれば、レーザーの発振波長とレンズのNAで決定されるレーザービームの径に依存せず、光学系の実用化技術レベルに左右されない。
また、ビーム形状がガウス分布した形状であっても、前記のように記録層ドット全体を変化させるように記録することで、従来問題であったピットの最外周の大きさや変化量の問題も解決されて均一となる。
従って、ピックアップレンズの回折限界を超える記録密度で記録・再生が可能となり、その再生信号品質にもバラツキがなく、高品質の信号特性を得ることが可能となる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその趣旨を逸脱しない限り下記実施例に限定されるものではない。
実施例1
数平均分子量が凡そ60,000のポリスチレン(PSt)ブロック重合体と、ポリ側鎖型オリゴチオフェン(POTI)ブロック重合体との共重合体からなるポリマーを合成した。なお、共重合体中に占めるPStの割合(体積比)は92vol%である。
次に、合成したポリマーを二硫化炭素に、濃度3.0g/lで溶解して疎水性有機溶媒溶液を調製した。この疎水性有機溶媒溶液をマイカ基板上にキャストした後、室温で、相対湿度80%の状態で静置し、薄膜を形成した。
次いで、形成された薄膜の上から3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−ビス(3−スルフォエチル)−2,2’−インドジカルボシアニンヒドロキシドトリエチルアミン塩の1wt%水溶液をキャストした後、乾燥して有機薄膜を形成した。
上記により得られた有機薄膜を光学顕微鏡、原子間力顕微鏡、およびレーザ゛顕微鏡等を用いて観察した。その結果、二次元方向に規則的な格子状のパターン(約1.5μmの格子)からなるポリマー構造体、いわゆるポリマーネットワークが、秩序良く均一に形成されており、その格子状のパターンの孔内に色素がサブミクロンサイズでパッキングされた状態で入り込んでいる様子が観察された。
実施例2
実施例1と同じ条件でポリスチレン(PSt)ブロック重合体と、ポリ側鎖型オリゴチオフェン(POTI)ブロック重合体との共重合体からなるポリマーを合成し、得られたポリマーを二硫化炭素に溶解して疎水性有機溶媒溶液を調製した。実施例1と同様に、この疎水性有機溶媒溶液をマイカ基板上にキャストし、薄膜を形成した。
次いで、形成された薄膜の上からスルホン酸基を有するスピロピラン化合物の水溶液をキャストした後、乾燥して有機薄膜を形成した。
上記により得られた有機薄膜を実施例1と同じように観察した。その結果、二次元方向に規則的な格子状のパターン(約1.5μmの格子)からなるポリマーネットワークが、秩序良く均一に形成されており、その格子状のパターンの孔内に色素がサブミクロンサイズでパッキングされた状態で入り込んでいる様子が観察された。
実施例3
数平均分子量が凡そ56,000のポリスチレン(PSt)ブロック重合体と、ポリフェニルキノリン(PPQ)ブロック重合体との共重合体からなるポリマーを合成した。なお、共重合体中に占めるPStの割合(体積比)は90vol%である。
次に、合成したポリマーを二硫化炭素に、濃度1.5g/lで溶解して疎水性有機溶媒溶液を調製した。この疎水性有機溶媒溶液をマイカ基板上にキャストした後、室温で、相対湿度65%の状態で静置し、薄膜を形成した。
次いで、マイカ基板ごとスルホン酸基を有するスピロピラン化合物の水溶液に常圧で、浸漬した後、乾燥して有機薄膜を形成した。
上記により得られた有機薄膜を実施例1と同じように観察した。その結果、二次元方向に規則的な格子状のパターン(約2.1μmの格子)からなるポリマーネットワークが、秩序良く均一に形成されており、その格子状のパターンの孔内に色素がサブミクロンサイズでパッキングされた状態で入り込んでいる様子が観察された。
実施例4
数平均分子量が凡そ50,000のポリスチレン(PSt)ブロック重合体と、ポリパラフェニレン(PPP)ブロック重合体との共重合体からなるポリマーを合成した。なお、共重合体中に占めるPStの割合(体積比)は93vol%である。
次に、合成したポリマーを二硫化炭素に、濃度1.5g/lで溶解して疎水性有機溶媒溶液を調製した。この疎水性有機溶媒溶液をマイカ基板上にキャストした後、室温で、相対湿度65%の状態で静置し、薄膜を形成した。
次いで、マイカ基板ごとトリス(p−ジメチルアミノフェニル)メチリウムヘキサフルオロアンチモン塩の0.5wt%メタノール/ピリジン(20/1:重量比)溶液の中に常圧で、浸漬した後、乾燥して有機薄膜を形成した。
上記により得られた有機薄膜を実施例1と同じように観察した。その結果、二次元方向に規則的な格子状のパターン(約2.6μmの格子)からなるポリマーネットワークが、秩序良く均一に形成されており、その格子状のパターンの孔内に色素がサブミクロンサイズでパッキングされた状態で入り込んでいる様子が観察された。
以上の結果から、本発明における共重合体を用いて形成した有機薄膜は、パターンやサイズの均一性が良好な格子状構造の孔内にナノメートルサイズで秩序だった機能性部位を有する構造であることが分った。このような新規な構造を持つ有機薄膜を用いることにより、新たな電子的性質、導電的性質、光学的性質、磁気的性質等の発現が期待される。
実施例5
実施例1において用いた基板を石英基板に代えた以外はまったく同様にして、光記録媒体を作製した。
作製した光記録媒体を用いて、その記録層に、発振波長405nm、ビーム径0.6μmの半導体レーザーを、水平方向に5mmスキャンさせた。このときの照射部および未照射部について、走査型電子顕微鏡、光学顕微鏡による観察、顕微分光法による透過率および反射率の測定を行った。評価結果を下記表1に示す。
実施例6
実施例3において用いた基板を石英基板に代えた以外はまったく同様にして、光記録媒体を作製した。
作製した光記録媒体を用いて、その記録層に、発振波長405nm、ビーム径0.6μmの半導体レーザーを、水平方向に5mmスキャンさせた。このときの照射部および未照射部について、走査型電子顕微鏡、光学顕微鏡による観察、顕微分光法による透過率および反射率の測定を行った。評価結果を下記表1に示す。
比較例1
実施例5と同じポリマー(実施例1と同じ)を用いて、同様に石英基板上に薄膜を形成した状態、すなわち機能性色素水溶液をキャストせず、ポリマーネットワークが形成された状態のままで、実施例5と同様にレーザーでスキャンし、照射部および未照射部について、走査型電子顕微鏡、光学顕微鏡による観察、顕微分光法による透過率および反射率の測定を行った。評価結果を下記表1に示す。
比較例2
実施例6と同じポリマー(実施例3と同じ)を用いて、同様に石英基板上に薄膜を形成した状態、すなわち機能性色素水溶液に浸漬せず、ポリマーネットワークが形成された状態のままで、実施例6と同様にレーザーでスキャンし、照射部および未照射部について、走査型電子顕微鏡、光学顕微鏡による観察、顕微分光法による透過率および反射率の測定を行った。評価結果を下記表1に示す。
Figure 2006012232
上記観察および測定から、本発明に基づいて作製された有機薄膜は、レーザー光の照射によって光学特性が変化し、サブミクロンサイズの機能性部位に記録が可能であることが確認された。
二次元方向に規則的な格子状パターンを有するポリマー構造体と該パターンの孔内に埋設された機能性材料から構成される本発明の有機薄膜を示すイメージ図である。 本発明における光記録媒体の層構成例(a)〜(e)を示す概略断面図である。
符号の説明
1 基板
2 記録層
3 反射層
4 保護層
5 基板表面ハードコート層



Claims (14)

  1. 二次元方向に規則的な格子状のパターンを有するポリマー構造体と、該格子状パターンの孔内に埋設された機能性材料とから構成される有機薄膜において、
    前記ポリマーが、疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体と難溶なブロック重合体との共重合体からなり、該疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体がポリスチレンであり、かつ該ポリスチレンの共重合体に占める割合(体積比)が90vol%以上であることを特徴とする有機薄膜。
  2. 前記機能性材料が機能性色素であることを特徴とする請求項1に記載の有機薄膜。
  3. 前記有機薄膜が基板上に設けられてなることを特徴とする請求項1に記載の有機薄膜。
  4. 基板上に、疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体と難溶なブロック重合体との共重合体からなり、該疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体がポリスチレンで、かつ該ポリスチレンの共重合体に占める割合(体積比)が90vol%以上であるポリマーの疎水性有機溶媒溶液をキャストして、二次元方向に規則的な格子状のパターンからなるポリマー構造体を形成し、さらにその上から機能性材料溶液をキャストして、前記格子状パターンの孔内に機能性材料を埋設することを特徴とする有機薄膜の製造方法。
  5. 基板上に、疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体と難溶なブロック重合体との共重合体からなり、該疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体がポリスチレンで、かつ該ポリスチレンの共重合体に占める割合(体積比)が90vol%以上であるポリマーの疎水性有機溶媒溶液をキャストして、二次元方向に規則的な格子状のパターンからなるポリマー構造体を形成した後、その基板ごと機能性材料溶液に常圧または減圧下に浸漬して、前記格子状パターンの孔内に機能性材料を埋設することを特徴とする有機薄膜の製造方法。
  6. 前記二次元方向に規則的な格子状のパターンを有するポリマー構造体が、自己組織的に形成されたことを特徴とする請求項4または5に記載の有機薄膜の製造方法。
  7. 前記機能性材料が水溶性であることを特徴とする請求項4または5に記載の有機薄膜の製造方法。
  8. 前記基板が親水性であることを特徴とする請求項4または5に記載の有機薄膜の製造方法。
  9. 基板上に有機薄膜からなる記録層を設けた光記録媒体において、
    前記有機薄膜は、二次元方向に規則的な格子状のパターンを有するポリマー構造体と、該格子状パターンの孔内に埋設された機能性材料とから構成されるとともに、前記ポリマーが、疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体と難溶なブロック重合体との共重合体からなり、該疎水性有機溶媒に可溶なブロック重合体がポリスチレンで、かつ該ポリスチレンの共重合体に占める割合(体積比)が90vol%以上であることを特徴とする光記録媒体。
  10. 前記機能性材料が機能性色素であることを特徴とする請求項9に記載の光記録媒体。
  11. 前記機能性色素がフォトクロミック色素であることを特徴とする請求項10に記載の光記録媒体。
  12. 前記機能性色素の最大吸収波長が、記録・再生用レーザーの波長近傍にあることを特徴とする請求項10に記載の光記録媒体。
  13. 前記機能性色素の最大屈折率が、記録・再生用レーザーの波長近傍にあることを特徴とする請求項10に記載の光記録媒体。
  14. 請求項9〜13のいずれかに記載の光記録媒体にレーザ光を照射して記録・再生する光記録媒体の記録・再生方法において、
    前記記録・再生が、有機薄膜に形成された格子状のパターンの孔を最小単位とし、照射光により孔内に埋設された機能性材料の光学特性を変化させて行われるようにしたことを特徴とする光記録媒体の記録・再生方法。



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