JP2003094825A - 有機薄膜とその製造方法、及び該有機薄膜を用いた光記録媒体とその記録再生方法 - Google Patents

有機薄膜とその製造方法、及び該有機薄膜を用いた光記録媒体とその記録再生方法

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JP2003094825A
JP2003094825A JP2001291903A JP2001291903A JP2003094825A JP 2003094825 A JP2003094825 A JP 2003094825A JP 2001291903 A JP2001291903 A JP 2001291903A JP 2001291903 A JP2001291903 A JP 2001291903A JP 2003094825 A JP2003094825 A JP 2003094825A
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functional dye
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Tsutomu Sato
勉 佐藤
Tatsuya Tomura
辰也 戸村
Yasunobu Uemura
泰伸 植村
So Noguchi
宗 野口
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 (1)ナノメータサイズの共連続状(球状、
柱状、ラメラ状等)又はそれらの類似構造の機能性色素
分散構造が有機ポリマー中に構築され、該機能性色素が
ミクロ相分離構造を形成する両相内に混在しない、新規
な有機薄膜とその製造方法の提供、(2)従来の光ディ
スクでは実現不可能であり、ピックアップレンズの回折
限界を越えた記録密度で記録再生可能である、記録時に
ミクロ相分離構造を形成する両相界面が変形しない超高
密度光記録媒体とその記録再生方法の提供。 【解決手段】 互いに非相溶の2種以上のポリマーブロ
ックからなるブロック共重合体を主成分とし、ミクロ相
分離構造(球状、柱状、ラメラ状等の共連続状、又はそ
れらの類似構造)を有し、該ミクロ相分離構造の一方の
相にのみ機能性色素を含有し、該機能性色素を含有しな
い他方の相の少なくとも表面が架橋されていることを特
徴とする有機薄膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子材料、光学材
料などに応用可能な有機薄膜とその製造方法、及び、該
有機薄膜を利用した超高密度光記録媒体(光ディスク、
光カード、光テープなど)とその記録再生方法に関する
ものである。
【0002】
【従来技術】ナノメータサイズの機能性材料を高分子内
に導入して複合化することは、電子的性質、導電的性
質、光学的性質、磁気的性質等の新たな機能を発揮する
機能性複合材料を得るのに重要な技術である。従来か
ら、機能性材料として金属超微粒子(金属ナノクラスタ
ー)を用いた金属−有機複合材料の研究開発が進められ
ている。しかしながら無限の材料自由度と機能性が期待
出来るナノメータサイズの機能性有機材料と高分子との
複合材料の研究開発は殆ど進められていないのが現状で
ある。これに対し本発明者等は、先に、ナノメータサイ
ズの機能性色素を高分子内に導入して複合化し、電子的
性質、導電的性質、光学的性質、磁気的性質等の新たな
機能を発揮する機能性複合材料としての有機薄膜とその
製造方法、及び該有機薄膜を用いた光記録媒体とその記
録再生方法を発明し出願した(特願2001−2822
92号)。しかしながら、この出願で開示された技術で
は、機能性色素がミクロ相分離構造を形成する両相内に
混在してしまう場合も多々発生し、電子的性質、導電的
性質、光学的性質、磁気的性質等について高機能を発揮
し得ない場合もあることが分った。
【0003】一方、光メモリ分野では、基板上に反射層
を有する光記録媒体であって、CD規格、DVD規格に
対応した記録が可能なCD−R、DVD−Rが商品化さ
れている。今後、これらの光記録媒体において、更なる
記録容量の向上と小型化が望まれており、これを実現す
るために記録密度の更なる向上が求められている。現行
システムでの記録容量向上のための要素技術としては、
記録ピットの微小化技術、MPEG2に代表される画像
圧縮技術がある。記録ピットの微小化技術には、記録再
生光の短波長化や回折限界の向上を図るために光学系の
開口数NAの増大化が検討されているが、その回折限界
を越える記録再生は不可能である。そこで回折限界を越
える記録再生が可能な超解像技術や近接場光を利用した
光メモリシステムが有力な手段として注目されてきた
が、技術的なハードルの高さから未だ実用化には至って
いない。これに対し本発明者等は、前述の先願におい
て、従来の光源サイドからのアプローチとは全く異な
り、特殊構造の有機薄膜を光記録媒体に応用することに
より、記録体(光照射により変化する部分)の面積自体
が照射光の回折限界よりも小さくドット列化した、従来
では達成出来なかった超高密度光記録媒体を提案した。
しかしながら、この光記録媒体では、記録層のガラス転
移点や軟化点が低く、記録時に記録性色素を含有する相
と含有しない相との境界が変形するなどの不具合を発生
する場合もあることが分った。
【0004】また、従来の光記録媒体の記録層(記録材
料が存在する層)は、通常、連続した層をなしており、
その層にレーザビームを照射して、記録材料にレーザビ
ームの形状に対応した何らかの変化を起させて記録して
いる。従って、最小記録ピットのサイズは、発振波長と
レンズの開口数NAで決定されるレーザビーム径に依存
するため、従来の記録再生システムでは、高密度化は基
本的にレーザの発振波長やレンズのNAの実用化技術に
左右されてきた。また、ビーム形状がガウス分布した形
状であること、及び、記録材料として熱又は光に対し明
瞭な閾値で変化する材料は殆ど存在しないことから、形
成されるピットの最外周の大きさや変化量は必ずしも均
一にならず、その再生信号品質にもバラツキ要因が必ず
存在し、高品質の信号特性を得るのに限界があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、(1)電子
材料、光学材料として応用が期待される、ナノメータサ
イズの共連続状(球状、柱状、ラメラ状等)又はそれら
の類似構造の機能性色素分散構造が有機ポリマー中に構
築され、該機能性色素がミクロ相分離構造を形成する両
相内に混在しない、新規な有機薄膜とその製造方法の提
供、及び、(2)従来の光ディスクでは実現不可能であ
り、ピックアップレンズの回折限界を越えた記録密度で
記録再生可能である、記録時にミクロ相分離構造を形成
する両相界面が変形しない超高密度光記録媒体とその記
録再生方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
の結果、高分子のミクロ相分離現象を利用して該相分離
した一方の相にのみ色素を含有させることにより、ナノ
メータサイズの機能性色素を高分子内に導入して複合化
し、色素を含有しない他方の相の表面を架橋することに
より、色素が両相内に混在しないようにした、電子的性
質、導電的性質、光学的性質、磁気的性質等の新たな機
能を発揮する機能性複合材料としての有機薄膜を得るこ
とに成功した。更に、従来の光源サイドからのアプロー
チとは全く異なり、該有機薄膜を光記録媒体に利用する
ことによって、記録体の面積自体が照射光の回折限界よ
りも小さいドット列化した記録媒体を得ることに成功
し、レーザピックアップの回折限界を越える記録密度で
記録再生可能な、記録時に両相界面が変形しない高品位
の信号が得られる、従来技術では達成出来なかった超高
密度光記録媒体を得るに至った。
【0007】即ち、前記課題は、次の1)〜9)の発明
(以下、本発明1〜9という)によって解決される。 1) 互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックから
なるブロック共重合体を主成分とし、ミクロ相分離構造
を有し、該ミクロ相分離構造の一方の相にのみ機能性色
素が含有され、該機能性色素を含有していない他方の相
の少なくとも表面が架橋されていることを特徴とする有
機薄膜。 2) ミクロ相分離構造が、球状、柱状、ラメラ状等の
共連続状、又はそれらの類似構造であることを特徴とす
る1)記載の有機薄膜。 3) 機能性色素が、光又は熱によりその光学特性が変
化する機能を有する色素からなることを特徴とする1)
又は2)記載の有機薄膜。 4) 互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックから
なるブロック共重合体と、ミクロ相分離構造の一方の相
にのみ相溶性のある機能性色素とを含有する溶液を調合
し、次いで該溶液から薄膜を形成した後、溶媒キャスト
又は温度変化によりミクロ相分離構造を形成し、更に、
機能性色素を含有しない他方の相の少なくとも表面を架
橋することを特徴とする1)〜3)の何れかに記載の有
機薄膜の製造方法。 5) 互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックから
なるブロック共重合体を含有する溶液を調合し、次いで
該溶液から薄膜を形成した後、溶媒キャスト又は温度変
化によりミクロ相分離構造を形成し、更に機能性色素を
含有させない他方の相の少なくとも表面を架橋し、続い
て、下記(a)〜(d)の何れかの手段を施すことを特
徴とする1)〜3)の何れかに記載の有機薄膜の製造方
法。 (a)ミクロ相分離構造の一方の相にのみ相溶性のある
機能性色素を含有する溶液と接触させる (b)薄膜上にミクロ相分離構造の一方の相にのみ相溶
性のある機能性色素を積層させた後、該機能性色素を加
熱拡散させる (c)エッチング処理により機能性色素を含有させる相
に孔をあけ、次いで機能性色素を湿式又は乾式法で成膜
し、不必要な色素を除去すると共に、前記孔に機能性色
素を埋め込ませる (d)紫外線照射により機能性色素を含有させる相を分
解させた後、エッチング処理によりその相に孔をあけ、
次いで機能性色素を湿式又は乾式法で成膜し、不必要な
色素を除去すると共に、前記孔に機能性色素を埋め込ま
せる 6) 記録層材料として、1)〜3)の何れかに記載の
有機薄膜を用いたことを特徴とする光記録媒体。 7) 記録再生用レーザ光の波長近傍に最大吸収波長又
は最大屈折率を持つように波長制御した機能性色素を含
有することを特徴とする6)記載の光記録媒体。 8) 機能性色素がフォトクロミック色素であることを
特徴とする6)又は7)記載の光記録媒体。 9) レーザ光の照射により、機能性色素を含有するミ
クロ相分離構造の一方の相の光学特性(蛍光特性を含
む)を変化させて記録再生を行うことを特徴とする6)
〜8)の何れかに記載の光記録媒体の記録再生方法。
【0008】以下、上記本発明について詳しく説明す
る。本発明の有機薄膜は、互いに非相溶の2種以上のポ
リマーブロックからなるブロック共重合体を主成分と
し、ミクロ相分離構造を有し、該ミクロ相分離構造の一
方の相にのみ機能性色素が含有されているものである。
この有機薄膜の特徴は、機能性色素がナノメータサイズ
で高分子マトリックス内に高度に秩序化されて存在する
ことである。そのドライビングフォースとしてブロック
共重合体のミクロ相分離現象を利用する。ミクロ相分離
構造としては、球状、柱状、ラメラ状等の共連続状、又
はそれらの類似構造が好ましく、機能性色素としては、
光又は熱によりその光学特性を変化させる機能を有する
色素が好ましい。図1(a)〜(c)に、球状、柱状、
ラメラ状構造の中に、機能性色素が含有されている例を
示す。(c)は、交互ラメラ構造であって、片方のラメ
ラの中に機能性色素が含有されている例を示している。
上記のように、ナノメータサイズの機能性色素を高分子
内に導入し、三次元的に高度に構造制御して複合化する
ことにより、電子的性質、導電的性質、光学的性質、磁
気的性質等の新たな機能を発揮する有機薄膜が得られ
る。
【0009】前述したように、本発明者等は、互いに非
相溶の2種以上のブロック共重合体を主成分とし、その
ミクロ相分離構造の一方の相にのみ機能性色素を含有す
る構造からなる架橋処理を施さない有機薄膜を先願発明
として提案した。しかしながら、この発明では、機能性
色素がミクロ相分離構造を形成する両相内に混在してし
まう場合も多々発生し、電子的性質、導電的性質、光学
的性質、磁気的性質等について高機能を発揮し得ない場
合もあった。本発明では、この機能性色素が両相内に混
在してしまうという課題を、ミクロ相分離構造を形成す
る相のうちの機能性色素を含有しない相を架橋処理した
有機薄膜とすることにより解決した。この方法は、ミク
ロ相分離構造を形成した後に、機能性色素を一方の相に
のみ含有させる場合に特に有効である。即ち、機能性色
素を含有させない相を架橋処理することにより、その後
の機能性色素を含有させる処理過程において、機能性色
素を含有させない相への機能性色素の拡散を確実に防ぐ
ことができるからである。
【0010】次に、上記有機薄膜の製造方法について説
明する。互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックか
らなるブロック共重合体が、溶媒キャスト又は温度変化
によりミクロ相分離構造を形成することは本出願前公知
であるが、本発明の有機薄膜は、この公知の現象を利用
した次のような方法で製造される。即ち、第一の方法
は、互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックからな
るブロック共重合体とミクロ相分離構造の一方の相にの
み相溶性のある機能性色素とを含有する溶液を調合し、
次いで、浸漬塗布法、スピンコート法等により薄膜化し
た後、溶媒キャスト又は温度変化によりミクロ相分離構
造を形成し、更に、機能性色素を含有させない相の少な
くとも表面を架橋する方法である。第二の方法は、互い
に非相溶の2種以上のポリマーブロックからなるブロッ
ク共重合体を含有する溶液を調合し、次いで、第一の製
造方法と同様にしてミクロ相分離構造を有する薄膜を形
成した後、機能性色素を含有させない相の少なくとも表
面を架橋し、続いて、該ミクロ相分離構造の一方の相に
のみ相溶性のある機能性色素を含有する溶液中に浸漬す
るか又は同溶液を塗布するなどして接触させる方法であ
る。
【0011】第三の方法は、互いに非相溶の2種以上の
ポリマーブロックからなるブロック共重合体を含有する
溶液を調合し、次いで、第一の製造方法と同様にしてミ
クロ相分離構造を有する薄膜を形成し、更に機能性色素
を含有させない相の少なくとも表面を架橋し、続いて該
薄膜上に、該ミクロ相分離構造の一方の相にのみ相溶性
のある機能性色素をスピンコートや真空蒸着法等により
積層させた後、この有機薄膜を加熱して機能性色素を拡
散させる方法である。第四、第五の方法は、互いに非相
溶の2種以上のポリマーブロックからなるブロック共重
合体を含有する溶液を調合し、次いで、第一の製造方法
と同様にしてミクロ相分離構造を有する薄膜を形成し、
更に機能性色素を含有させない相の少なくとも表面を架
橋する。続いて、機能性色素を含有させる相に対し、溶
剤等を用いたエッチング処理で孔をあけるか(第四の方
法)、又は、紫外線照射により相の一部を分解させた
後、溶剤等を用いたエッチング処理で孔をあけるか(第
五の方法)し、次いで機能性色素を湿式又は乾式法で成
膜し、不必要な色素を除去すると共に、前記孔に機能性
色素を埋め込ませることにより、ミクロ相分離構造の一
方の相にのみ機能性色素が含有された構造を形成する方
法である。なおミクロ相分離を促進させるために、上記
互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックからなるブ
ロック共重合体以外に他のポリマーを添加しても良い。
【0012】次に、上記有機薄膜を記録層材料として用
いた光記録媒体について説明する。本発明の光記録媒体
は、前記従来技術の問題点を克服した新しい構造のもの
である。即ち、本発明の有機薄膜を用いた光記録媒体で
は、連続した層中に、高度に秩序化されて存在する記録
層ドットがマトリックスを介して非連続に存在し、かつ
その記録層ドットのサイズが均一なナノメータサイズ
(10〜500nm)で形成されている。従って、最小
記録ピットのサイズは、レーザ発振波長やレンズのNA
で決定されることなく、形成される記録層ドットのみで
決定され、任意の記録密度の記録媒体が設計可能とな
る。更に、従来の光ディスクでは記録層が均一膜で形成
されているため、レーザで照射すると、レーザ光強度分
布に従って、記録層上に光吸収の分布、更には熱変換さ
れた熱分布が形成される。そしてフォトンモード及びヒ
ートモード反応の閾値以上の部分で反応が生じ、ピット
が形成される。しかしながら通常の反応では、その閾値
があまり明確でないため、形成されたピットの境界がバ
ラツク、つまりピット形状がバラツクことになりデータ
エラーの原因となる。これに対し、本発明の構造では、
光吸収する部分が孤立しており(ミクロ相分離の一方の
層)、そのミクロ構造の大きさがピット形状となるた
め、上記のようなピット最外周が変動するようなことが
ない。即ち、ピットの最外周のエッジも有機薄膜の構造
体で決定されているため、この記録層ドット全体を変化
させるように記録することで、ピットのバラツキの無い
高品質の信号特性を得る事が可能となる。
【0013】また、前述した先願の光記録媒体では、記
録層(記録部及び非記録部)のガラス転移点や軟化点が
低く、記録時に記録性色素を含有する相と含有しない相
との境界が変形するなどの不具合を発生する場合があっ
た。本発明は、この両相界面が変形し記録再生特性が劣
化するという問題点について、ミクロ相分離構造の機能
性色素を含有しない相を架橋処理した有機薄膜とするこ
とにより解決した。つまり、機能性色素を含有しない相
のみを架橋処理することにより、記録部(機能性色素を
含有する相)の記録感度を損なうことなく、非記録部
(機能性色素を含有しない相)のガラス転移点や軟化点
を架橋により高くしたので、記録時に記録部と非記録部
との境界が変形することを防止できた。
【0014】次に、光記録媒体の層構成及び各層の必要
物性について述べる。 《記録媒体の層構成》本発明の光記録媒体の層構成とし
ては、追記型光ディスクの構造(基板上に記録層を設け
たものを2枚貼り合わせたいわゆるエアーサンドイッチ
構造)としてもよく、CD−R構造(基板上に記録層、
反射層、保護層を有する構造)としても良く、CD−R
構造を貼り合わせたDVD構造でも良い。図2(a)〜
(c)に典型的な層構成の例を示す。図中、1は基板、
2は記録層、3は反射層である。
【0015】《基板》用いる基板としては、基板側より
記録再生を行なう場合のみ、使用レーザに対して透明で
なければならず、記録層側から記録、再生を行なう場合
には、基板が透明である必要はない。基板材料として
は、例えば、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミ
ド、ポリカーボネート、ポリオレフィン、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリイミドなどのプラスチック、又
は、ガラス、セラミック、金属等を用いることができ
る。なお、基板の表面にトラッキング用の案内溝、案内
ピット、アドレス信号等のプリフォーマットなどが形成
されていても良い。
【0016】《記録層》記録層は、レーザ光の照射によ
り何らかの光学的変化を生じ、その変化により情報を記
録再生できるものであり、互いに非相溶の2種以上のポ
リマーブロックからなるブロック共重合体を主成分と
し、そのミクロ相分離構造の一方の相にのみ機能性色素
(光記録性色素)が含有され、該機能性色素を含有しな
い他方の相の少なくとも表面が架橋されている構造を有
する。機能性色素(光記録性色素)が保持すべき光学特
性は種々あるが、記録再生用レーザ波長に対し、その吸
収特性変化(透過率変化)を利用して再生する場合に
は、レーザ波長近傍に最大吸収波長を持つように波長制
御することが好ましく、記録再生用レーザ波長に対し、
その屈折率変化を利用して再生する場合には、レーザ波
長近傍に最大屈折率を持つように波長制御することが好
ましい。また、レーザ光照射により色素の蛍光特性に変
化を与え、その変化を利用して再生する方法の場合に
は、上記透過率変化や屈折率変化を利用する場合に比べ
て、S/N比が大きく僅かな変化でも高コントラストな
再生が可能であって、本発明の光記録媒体のような記録
ピットの大きさが始めから定められている場合には、従
来法に比べて大幅な低エネルギーでの記録が可能となる
ので特に好ましい。従来法では、記録により明瞭なピッ
ト形状を形成しなければならず、レーザ光照射よる記録
層材料の反応率が高くなければ記録できなかった。これ
に対し、ピットが既に形成されている本発明の光記録媒
体では、僅かな反応率でも再生が可能であり、特に蛍光
再生は有効である。
【0017】本発明に係るブロック共重合体は、互いに
非相溶の2種以上のポリマーブロックを形成するモノマ
ーを組み合わせて合成する。その合成法としては、スチ
レン、イソプレン、α−メチルスチレン、クロルメチル
スチレン、2−ビニルピリジン、アミノスチレン、4−
ビニルピリジン、メタクリレート類、ε−カプロラクト
ン、ブタジエン、ビニルメチルエーテル、1,3−シク
ロヘキサンジエン、エチレンオキシド等のモノマーを用
い、鎖の末端から重合するリビング重合法(アニオン重
合、リビングラジカル重合)や、鎖の中央から合成する
リビング重合(アニオン重合)や、末端官能性ポリマー
の末端を結合させる合成法(アニオン重合、リビングラ
ジカル重合)が採用される。また、3種以上のポリマー
ブロックからなる例としては、ポリスチレン−ポリブタ
ジエン−ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン−部
分水素化ポリブタジエン−ポリメチルメタクリレート、
ポリビニルピリジン−ポリスチレン−ポリブチルメタク
リレート、ポリイソプレン−ポリスチレン−ポリビニル
メチルエーテルなどが挙げられる。
【0018】しかし、本発明の有機薄膜としての機能を
有するためには、例えば2種のポリマーが相溶性であ
り、他の1種のポリマーが非相溶性である3種のポリマ
ーの組合せのように、実質上図1に示す2相分離状態を
形成することができる組合せである必要がある。架橋処
理は、ミクロ相分離構造を形成させた後に行う。架橋反
応としては通常知られた方法が利用でき、架橋する相の
ポリマーの化学構造に応じて選択する。例えば、側鎖に
ピリジル基やアミノ基を有するものの場合には、架橋剤
として、X−R−X(X:ハロゲン、R:アルキル基)
が有効であり、側鎖にカルボキシル基、水酸基、ビニル
基を有するものの場合には、架橋剤として、それぞれ、
NH−R−NH、OCN−R−NCO、ラジカル開
始剤が有効である。
【0019】記録性色素としては、例えば、レーザ光の
照射エネルギーによりヒートモード(熱分解等)でその
光学定数を変化させるポリメチン色素、スクアリリウム
系、ピリリウム系、ポルフィリン系、ポルフィラジン
系、アゾ系、アゾメチン系染料等、及びその金属錯体化
合物や、レーザ光の照射エネルギーによりフォトンモー
ドでその光学定数を変化させるフルギド類、ジアリール
エテン類、アゾベンゼン類、スピロピラン類、スチルベ
ン類、ジヒドロピレン類、チオインジゴ類、ビピリジン
類、アジリジン類、芳香族多環類、アリチリデンアニリ
ン類、キサンテン類等のフォトクロミック材料が挙げら
れ、記録の書き換えが可能なフォトクロミック材料が特
に好ましい。上記の色素は単独で用いてもよいし、2種
以上の組合わせにしてもよい。更に、上記色素中に、特
性改良の目的で、安定剤(例えば遷移金属錯体)、紫外
線吸収剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活
性剤、可塑剤などを添加することもできる。機能性色素
(光記録性色素)のドット径は、5nm〜500nm、
好ましくは10nm〜200nmが適当である。
【0020】《下引き層》下引き層は、a)接着性の向
上、b)水やガスなどのバリアー、c)記録層の保存安
定性の向上、d)反射率の向上、e)溶剤からの基板の
保護、f)案内溝、案内ピット、プレフォーマットの形
成、などを目的として使用される。a)の目的に対して
は、アイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル樹脂、
天然樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴムなどの種
々の高分子化合物、及び、シランカップリング剤などの
高分子材料を用いることができ、b)及びc)の目的に
対しては、上記高分子材料以外に、SiO、MgF、S
iO、TiO、ZnO、TiN、SiNなどの無機化
合物、Zn、Cu、Ni、Cr、Ge、Se、Au、A
g、Al、などの金属又は半金属を用いることができ
る。また、d)の目的に対しては、Al、Au、Agな
どの金属や、メチン染料、キサンテン系染料などの金属
光沢を有する有機薄膜を用いることができ、e)、f)
の目的に対しては、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、熱可
塑性樹脂等を用いることができる。下引き層の膜厚は、
0.01〜30μm、好ましくは、0.05〜10μm
とする。
【0021】《金属反射層》金属反射層は、求められる
反射率に応じて必要な場合に用いる。金属反射層の材料
としては、単体で高反射率の得られる腐食され難い金属
や半金属などが挙げられ、具体例としてAu、Ag、C
r、Ni、Al、Fe、Snなどが挙げられるが、反射
率、生産性の点からAu、Ag、Alが最も好ましい。
これらの金属や半金属は単独で使用しても良く、2種の
合金としても良い。反射膜の形成法としては、蒸着、ス
ッパタリングなどが挙げられ、膜厚は50〜5000
Å、好ましくは100〜3000Åとする。
【0022】《保護層、基板面ハードコート層》保護層
及び基板面ハードコート層は、a)傷、ホコリ、汚れな
どからの記録層(反射吸収層)の保護、b)記録層(反
射吸収層)の保存安定性の向上、c)反射率の向上、な
どを目的として使用される。これらの目的に対しては、
前記下引き層に示した材料を用いることができる。ま
た、無機材料として、SiO、SiOなども用いるこ
とができ、有機材料としてポリメチルアクリレート、ポ
リカーボネート、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリエ
ステル、ビニル樹脂、セルロース、脂肪族炭化水素樹
脂、天然ゴム、スチレンブタジエン樹脂、クロロプレン
ゴム、ワックス、アルキッド樹脂、乾性油、ロジン等の
熱軟化性、熱溶融性樹脂も用いることができる。上記材
料のうち最も好ましいのは、生産性に優れた紫外線硬化
樹脂である。保護層又は基板面ハードコート層の膜厚
は、0.01〜30μm、好ましくは0.05〜10μ
mとする。なお、前記下引き層、保護層、及び基板面ハ
ードコート層には、記録層の場合と同様に、安定剤、分
散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤
等を含有させることができる。
【0023】以下、実施例及び比較例により本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定
されるものではない。
【0024】実施例1〜2 数平均分子量約45,000のポリ(アミノスチレン)
とポリメチルメタクリレート(PMMA)とからなり、
PMMAの体積分率が、それぞれ30vol%(実施例
1)、50vol%(実施例2)であるブロック共重合
体をリビングラジカル法で合成した。これらのブロック
共重合体をピリジン/トルエン(0.5/9.5重量
比)の混合溶媒に溶解し、この溶液を用いてマイカ上に
キャスト膜を形成した。次いで、このキャスト膜のポリ
(アミノスチレン)のアミノ基に、1,4−ジブロモブ
タンを作用させて架橋反応させた。これらのキャスト膜
の相分離構造は、SAXS(小型X線散乱法)測定、T
EM(透過型電子顕微鏡)観察により、それぞれ数十n
m以下の柱状構造(実施例1)、ラメラ構造(実施例
2)であることが確認できた。次に、これらのキャスト
膜を、トリス(p−ジメチルアミノフェニル)メタンの
SbF錯体の、0.5wt%メタノール/クロロホル
ム(10/1重量比)溶液中に浸漬させた。これらキャ
スト膜の表面層のTEM観察により、色素はPMMAか
らなる柱状構造、ラメラ構造内に存在することが確認で
きた。
【0025】比較例1 実施例1のキャスト膜に対し、架橋処理をしなかった点
以外は、実施例1と全く同様にして膜を作成した。
【0026】実施例1と比較例1の膜について、膜のT
EM画像及びSAXS信号を対比したところ、実施例1
の方が明らかにコントラストが強く、色素がより偏析し
ていることが確認された。
【0027】実施例3 実施例2で形成した架橋ラメラ構造のキャスト膜上に、
3,3,3′,3′−テトラメチル−1,1′−ビス
(3−スルホエチル)−2,2′−インドジカルボシア
ニン水酸化物のトリエチルアミン塩の1wt%水溶液を
滴下し乾燥させた。次いで、この膜を、120℃で5時
間加熱処理した後、水洗し、表面の色素層を取り除い
た。このキャスト膜の表面層のTEM観察により、色素
はPMMAからなるラメラ構造内に存在することが確認
できた。本実施例も、TEM画像及びSAXSの信号の
コントラストから、実施例1と同様に、比較例1よりも
色素が偏析していることが確認された。
【0028】実施例4 実施例1で形成した架橋柱状構造のキャスト膜に紫外線
を照射してPMMAを分解させ、酢酸で洗浄するとPM
MA相が抽出され微細孔が形成された。その上に、3,
3,3′,3′−テトラメチル−1,1′−ビス(3−
スルホエチル)−2,2′−インドジカルボシアニン水
酸化物のトリエチルアミン塩の1w%水溶液を滴下し乾
燥した後、表面の色素層を取り除いた。このキャスト膜
の表面層のTEM観察により、色素はPMMAからなる
柱状構造内に存在することが確認できた。本実施例も、
TEM画像及びSAXSの信号のコントラストから、実
施例1と同様に、比較例1よりも色素が偏析しているこ
とが確認された。
【0029】実施例5 数平均分子量約70,000のポリ(4−ビニルピリジ
ン)とイソプレンとから、イソプレンの体積分率が52
vol%のブロック共重合体をリビングラジカル法で合
成した。この共重合体とヨウ化−トリス(p−ジメチル
アミノフェニル)メチルを共重合体/色素(0.5/
9.5重量比)でイソプロピルアルコール/ピリジン/
トルエン(0.5/1/8.5重量比)の混合溶媒に溶
解し、この溶液を用いてマイカ上にキャスト膜を形成
し、次いで、このキャスト膜を、110℃で5時間加熱
処理した。続いて、このキャスト膜を構成するポリ(4
−ビニルピリジン)に、1,4−ジブロモヘキサンを作
用させて架橋反応させた。キャスト膜の相分離構造は、
SAXS測定、TEM観察により、ラメラ構造であるこ
とが確認でき、更に色素がポリ(4−ビニルピリジン)
のラメラ構造内に存在することが確認できた。
【0030】以上の結果から、実施例1〜5で作成した
キャスト膜は、一方の相内にナノメータサイズの柱状、
ラメラ状の機能性色素分散構造が、表面が架橋された他
方の有機ポリマー相中に構築された新規な有機薄膜であ
ることが明らかとなった。従って、機能性色素の機能及
び高度に秩序化された構造から、新たな電子的性質、導
電的性質、光学的性質の発現が期待される。
【0031】実施例6 実施例2で合成したPMMAの体積分率が50vol%
のブロック共重合体のピリジン/トルエン(1/9重量
比)溶液を、厚さ1mm、縦横5cmの石英基板上にス
ピンコートし、溶媒が均一に広がったところで回転を停
止した。次いで、シャーレ内で溶媒をキャストし、乾燥
後、100℃で30分間加熱処理した。続いて、このキ
ャスト膜を構成するポリ(アミノスチレン)のアミノ基
に、1,4−ジブロモブタンを作用させて架橋反応させ
た。キャスト膜の相分離構造が、TEM観察によりラメ
ラ構造であることを確認した後、実施例1〜2と同様
に、トリス(p−ジメチルアミノフェニル)メタンのS
bF錯体の、0.5wt%メタノール/ピリジン(2
0/1重量比)溶液中に浸漬させ、色素をPMMAから
なるラメラ構造内に含浸させて記録媒体とした。この記
録媒体に対し、発振波長635nm、ビーム径1.0μ
mの半導体レーザを、水平方向に1.5μm間隔で1.
0cmスキャンさせた。この照射部及び未照射部につ
いて、TEM観察、光学顕微鏡による観察、顕微分光法
による反射率及び透過率の測定、蛍光観察を行った。
【0032】比較例2 実施例6と同様にして、PMMAの体積分率が50vo
l%のブロック共重合体のキャスト膜を作成し、色素の
含浸はせずに、そのまま記録媒体とした。この記録媒体
に対し、実施例6と同様にしてレーザビームをスキャン
させた。
【0033】上記実施例6と比較例2の評価結果を次の
表1に示す。
【表1】
【0034】上記表1の結果から、実施例6のキャスト
膜は、レーザ光により記録可能であることが明らかとな
った。また、実施例6と比較例2の結果を対比すると、
実施例6では、PMMA内に存在する色素に記録がなさ
れたことは明らかである。更に、実施例6では、色素ド
ット径(数十nm)に比べて大きなビーム径(1.0μ
m)の光源で記録したため、多数の色素ドットを一度に
記録することになったが、色素ドットと同程度のビーム
径で記録すれば、色素ドットを個別に記録することがで
きることは明らかである。
【0035】
【発明の効果】本発明1〜3によれば、電子材料、光学
材料として応用が期待される、ナノメータサイズの球
状、柱状、ラメラ状等の共連続状、又はそれらの類似構
造の機能性色素分散構造が有機ポリマー中に構築された
新規な有機薄膜を提供できる。特に本発明1によって、
有機薄膜の基本構造及び材料構成を提供でき、本発明2
〜3によって、有機薄膜の好ましい適用形状及び材料物
性を提供できる。本発明4〜5によれば、本発明1〜3
の有機薄膜の製造方法を提供できる。本発明6〜8によ
れば、有機薄膜を光記録媒体の記録層材料に利用するこ
とにより、従来の光ディスクでは実現不可能なピックア
ップレンズの回折限界を越えた記録密度で記録再生可能
な超高密度光記録媒体を提供できる。本発明9によれ
ば、上記超高密度光記録媒体の好ましい記録再生方法を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミクロ相分離構造の一方の相にのみ機能性色素
が含有されている本発明の有機薄膜の例を示す図。 (a) 球状構造の中に機能性色素が含有されている例 (b) 柱状構造の中に機能性色素が含有されている例 (c) 交互ラメラ構造の片方のラメラ中に機能性色素
が含有されている例
【図2】記録層が本発明の有機薄膜からなっている光記
録媒体の層構成例を示す図。 (a) 基板と記録層のみからなる光記録媒体 (b) 基板と記録層と反射層からなる光記録媒体 (c) 記録層と反射層の順序が入れ替わった光記録媒
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 反射層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 516 G11B 7/26 531 7/26 531 B41M 5/26 Y (72)発明者 植村 泰伸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 野口 宗 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H111 EA03 EA22 FA01 FB42 FB56 2H123 AA00 CA00 CA22 EA08 5D029 JA04 JC01 JC09 JC11 5D090 AA01 BB19 BB20 CC01 5D121 AA01 EE21

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに非相溶の2種以上のポリマーブロ
    ックからなるブロック共重合体を主成分とし、ミクロ相
    分離構造を有し、該ミクロ相分離構造の一方の相にのみ
    機能性色素を含有し、該機能性色素を含有しない他方の
    相の少なくとも表面が架橋されていることを特徴とする
    有機薄膜。
  2. 【請求項2】 ミクロ相分離構造が、球状、柱状、ラメ
    ラ状等の共連続状、又はそれらの類似構造であることを
    特徴とする請求項1記載の有機薄膜。
  3. 【請求項3】 機能性色素が、光又は熱によりその光学
    特性が変化する機能を有する色素からなることを特徴と
    する請求項1又は2記載の有機薄膜。
  4. 【請求項4】 互いに非相溶の2種以上のポリマーブロ
    ックからなるブロック共重合体と、ミクロ相分離構造の
    一方の相にのみ相溶性のある機能性色素とを含有する溶
    液を調合し、次いで該溶液から薄膜を形成した後、溶媒
    キャスト又は温度変化によりミクロ相分離構造を形成
    し、更に、機能性色素を含有しない他方の相の少なくと
    も表面を架橋することを特徴とする請求項1〜3の何れ
    かに記載の有機薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 互いに非相溶の2種以上のポリマーブロ
    ックからなるブロック共重合体を含有する溶液を調合
    し、次いで該溶液から薄膜を形成した後、溶媒キャスト
    又は温度変化によりミクロ相分離構造を形成し、更に機
    能性色素を含有させない他方の相の少なくとも表面を架
    橋し、続いて、下記(a)〜(d)の何れかの手段を施
    すことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の有機
    薄膜の製造方法。 (a)ミクロ相分離構造の一方の相にのみ相溶性のある
    機能性色素を含有する溶液と接触させる (b)薄膜上にミクロ相分離構造の一方の相にのみ相溶
    性のある機能性色素を積層させた後、該機能性色素を加
    熱拡散させる (c)エッチング処理により機能性色素を含有させる相
    に孔をあけ、次いで機能性色素を湿式又は乾式法で成膜
    し、不必要な色素を除去すると共に、前記孔に機能性色
    素を埋め込ませる (d)紫外線照射により機能性色素を含有させる相を分
    解させた後、エッチング処理によりその相に孔をあけ、
    次いで機能性色素を湿式又は乾式法で成膜し、不必要な
    色素を除去すると共に、前記孔に機能性色素を埋め込ま
    せる
  6. 【請求項6】 記録層材料として、請求項1〜3の何れ
    かに記載の有機薄膜を用いたことを特徴とする光記録媒
    体。
  7. 【請求項7】 記録再生用レーザ光の波長近傍に最大吸
    収波長又は最大屈折率を持つように波長制御した機能性
    色素を含有することを特徴とする請求項6記載の光記録
    媒体。
  8. 【請求項8】 機能性色素がフォトクロミック色素であ
    ることを特徴とする請求項6又は7記載の光記録媒体。
  9. 【請求項9】 レーザ光の照射により、機能性色素を含
    有するミクロ相分離構造の一方の相の光学特性(蛍光特
    性を含む)を変化させて記録再生を行うことを特徴とす
    る請求項6〜8の何れかに記載の光記録媒体の記録再生
    方法。
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