JP2006218625A - 光記録媒体 - Google Patents

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【課題】フォトクロミック材料等の機能性(記録性)色素をパターンドメディアのドット(島)部分にのみ選択的に安定に含有させた近接場記録用の光記録媒体を提供すること。
【解決手段】ブロックコポリマーが形成する自己組織的な相分離を利用して記録層を形成する光記録媒体において、ブロックポリマーが疎水性ポリマーと親水性ポリマーから成り、該疎水性ポリマー中に記録性色素が含有されていることを特徴とする。ここで、記録性色素がジアリールエテンであることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、近接場記録用の超高密度な光記録媒体に関するものである。
光記録分野では、CD規格、DVD規格に対応した記録が可能なD−R、DVD−Rが商品化されている。今後、これらの光記録媒体において、更なる記録容量の向上と小型化が望まれており、これを実現するために記録密度の更なる向上が求められている。
現行システムでの記録容量向上のための要素技術としては、記録ピットの微小化技術、MPEG−2に代表される画像圧縮技術がある。記録ピットの微小化技術には、記録再生光の短波長化や回折限界の向上を図るために光学系の開口数NAの増大化が検討されているが、その回折限界を超える記録再生は不可能である。
そこで、回折限界を超える記録再生が可能な超解像技術や近接場光を利用した光メモリシステムが有力な手段として注目されてきたが、特に後者は、その技術的なハードルの高さから、未だ実用化には至っていない。
一方で、磁気記録分野では、1Tb/in2 を超える記録密度を達成する将来技術として、ジブロックコポリマーの自己組織化を利用したパターンドメディア技術(特許文献1等)やナノホールに磁性材料を充填させるパターンドメディア技術(特許文献2)が注目され、実用化に向けて精力的に研究がなされている。これらの技術を、近接場光記録用のメディアに応用したものとして、特許文献3では、ミクロ相分離構造の一方の相にのみに機能性(記録性)色素を含有させた光記録媒体が提案されている。
ところで、従来の光記録媒体の記録層は、通常、連続した層を成しており、その層にレーザビームを照射して、記録材料にレーザビームの形状に対応した何らかの変化を生じさせて記録している。従って、最小記録ピットのサイズは、レーザの波長とレンズの開口数NAで決定されるレーザビーム径に依存するため、従来の記録再生システムでは、高密度化は基本的にレーザの波長やレンズのNAの実用化技術に左右されていた。
又、ビーム形状がガウス分布していること、及び、記録材料として、熱又は光に対し明瞭な閾値で変化する材料は殆ど存在しないことから、形成されるピットのディスク最外周の大きさや変化量は必ずしも均一ではなく、その再生信号品質にもバラツキ要因が必ず存在し、高品質の信号特性を得るのに限界があった。
特開2002−334414号公報 特開2002−175621号公報 特開2003−089269号公報
前記近接場記録に適した光記録媒体、即ち、ミクロ相分離構造体の一方の相のみに機能性(記録性)色素を含有させた光記録媒体(特許文献1)は、大変有望なパターンドメディアであるが、機能性色素がミクロ相分離構造を形成する両相内に混在(拡散)してしまう確率が高く、その場合、電子的性質・光学的性質・磁気的性質等の高機能を発揮し得ないという不具合が生じていた。
又、その対策として、特開2003−094825号公報では、機能性色素を含有しない相側の表面を架橋処理することで機能性色素の拡散を防いでいるが、その効果も十分ではなかった。
又一方で、自己組織化構造にするための好適なポリマーとして、特許文献1では、PS(ポリスチレン)とPMMA( ポリメチルメタクリレート) との組合せが開示されているが、これらは何れも疎水性である。
本発明で着眼しているフォトクロミック材料の中でも特に好ましいジアリールエテン(化1)は疎水性であることから、PSとPMMAの混合ポリマー中に入れると、両ポリマーとも疎水性であることから、ジアリールエテン(化1)は両ポリマー中に分散してしまい、本発明の目的であるドット形成部のみにフォトクロミック材料を含有(分散)させることは困難であった。
即ち、フォトクロミック材料等の機能性(記録性)色素をパターンドメディアのドット中にのみに安定に存在させたものは、従来技術では未だ得られていない。
本発明は、上記問題に鑑みて鋭意検討した結果得られたものであり、フォトクロミック材料等の機能性(記録性)色素をパターンドメディアのドット(島)部分にのみ選択的に安定に含有させた近接場記録用の光記録媒体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、疎水性のフォトクロミック材料等の機能性(記録性)色素を用い、それを疎水性のポリマー中に分散させた後、親水性ポリマーと混合させ、自己組織化構造体を作製した(図1)。
尚、自己組織化とは、2種類のポリマー鎖から成るジブロックコポリマーと呼ばれる材料の相分離構造を利用したもので、2種類のポリマー鎖が水と油のように弾き合い(相分離、図1)、自然にサイズの揃った2次元規則配列構造を形成するものである。ジブロックポリマーは、材料や条件によって球状の相分離の他にシリンダ状、連続構造、ラメラ構造などが知られている。球状の相分離において、球のサイズやピッチは、2種類のポリマーの鎖の長さ(分子量)や成膜条件等で決まる。
一般的に、分子量が小さい方がより小さなナノ構造が得られる。小さいものでは、10nm〜30nmサイズのドットが得られている。
本発明で用いる疎水性のポリマーと親水性ポリマーは、混合させると(或は、加熱処理を加えて)相分離構造を取る組合せのものを選択する必要があり、且つ、形成されるドット部分が疎水性ポリマーとなるジブロックコポリマーである必要がある。
図1で説明すると、本発明の自己組織化構造体中では、疎水性ポリマー(A)がドット(島状、D)を形成し、親水性ポリマー(B)が海(E)を形成する。ここで、疎水性ポリマー(A)中に予め分散させた記録性色素(C)は、同じ疎水性であるポリマー(A)内に安定に存在することが可能であり、しかも、自己組織化構造体を形成後に、親水性のポリマー(B)中に記録性色素(C)が拡散することがない。従って、この性質を利用することで、ドット(D)の部分にのみに記録性色素(C)が存在する光記録媒体を提供することができる。
次に、上記有機薄膜を記録層材料として用いた光記録媒体について説明する。
本発明の光記録媒体は、連続した層中に記録層ドットが高度に秩序化されて存在し、且つ、その記録層ドットのサイズが均一なナノメートルサイズ(10nm〜500nm)で形成されている。従って、最小記録ピットサイズは、レーザの波長やNAに依存せず、形成された記録層ドットのみで決定され、任意の記録密度の記録媒体が設計可能となる。即ち、1ピット中に数個〜数十個を集合体として扱うことが可能であり、究極には、図2に示したように、1 ピットを1ドットに記録することも可能となる(ここでは、光スポット径≧ドット径の関係が前提となっている)。
従来の光記録媒体では、記録層が均一膜(連続膜)で形成されているため、レーザを照射すると、レーザ強度分布に依存して記録層上に光吸収の分布、更には、熱変換された熱分布が形成される。そこで、フォトンモード及びヒートモード反応の閾値以上の部分で反応が生じてピットが形成される。通常の反応では、その閾値が余り明確ではないため、形成されたピットの境界がバラツク、即ち、ピット形状がバラツクことになり、データエラーの原因となる。これに対し、本発明の媒体構造では、光吸収する部位が孤立しており(ドット部)、そのミクロ構造の大きさがピットの形状となるため、上記のようなピットのバラツキが無い。以上より、本発明によると、ピットのバラツキの無い高品位の信号特性を得ることが可能となる。
次に、本発明の光記録媒体の層構成及び各層の必要物性について述べる。
本発明の光記録媒体は、超高密度な追記型光ディスク、或は、書き換え型光ディスクであり、層構成としては、図3に示したように、基本的に、基板1、記録層2、必要に応じて反射層3又は保護層3’から構成される。
基板1としては、基板側より記録再生を行う場合には、使用レーザに対して透明でなければならないが、記録層2側から記録再生を行う場合には、基板1は透明である必要はない。基板材料としては、例えば、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリオレフィン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド等のプラスチック、或は、ガラス、セラミック、金属等を用いることができる。尚、基板の表面にトラッキング用の案内溝、案内ピット、アドレス信号等のプリフォーマット等が形成されていても良い、
記録層2は、レーザ光の照射によって何らかの光学的変化を生じ、その変化により情報を記録再生できるものであり、互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックから成るブロック共重合体を主成分とし、そのミクロ相分離構造の一方の相のみに機能性色素(光記録性色素)が含有されたものである。機能性色素(光記録性色素)が保持すべき光学特性は種々あるが、記録再生用レーザ波長に対して、その吸収特性変化(透過率変化)を利用して再生する場合には、レーザ波長近傍に最大吸収波長を持つように波長制御することが好ましく、屈折率変化を利用して再生する場合には、レーザ波長近傍に最大屈折率を持つように波長制御することが好ましい。
又、レーザ光照射により、色素の蛍光特性に変化を与え、その変化を利用して再生する方法の場合には、上記透過率変化や屈折率変化を利用する場合と比べて、S/N比が大きく、僅かな変化でも高コントラストな再生が可能であって、本発明の光記録媒体のように記録ピットの大きさが従来と比べて究めて小さく且つサイズが揃っているような場合には、従来法に比べて大幅な低エネルギーでの記録が可能となる。
従来法では、記録により明瞭なピット形状を形成しなければならず、レーザ光照射による記録層材料の反応率が高くなければ記録できなかった。これに対し、ピットが既に形成されている本発明の光記録媒体では、僅かな反応率でも再生が可能であり、特に蛍光再生は有効である。
本発明に用いるブロック重合体は、互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックを形成するモノマーを組合せて合成する。その合成法としては、スチレン、イソプレン、α−メチルスチレン、クロルメチルスチレン、2−ビニルピリジン、アミノスチレン、4−ビニルピリジン、メタクリレート類、ε−カプロラクトン、ブタジエン、ビニルメチルエーテル、1,3−シクロへキサンジエン、
エチレンオキシドのモノマーを用い、鎖の末端から重合するリビング重合法(アニオン重合、リビングラジカル重合)や、鎖の中央から合成するリビング重合(アニオン重合)や、末端官能基ポリマーの末端を結合させる合成法(アニオン重合、リビングラジカル重合)が採用される。
更に、前記互いに非相溶の2種以上のポリマーブロックは、少なくとも1つが疎水性であり、且つ、少なくとも他の1つが親水性である。更には、それらが、強い疎水性と強い親水性の組合せであることが好ましい。なぜなら、非相溶の度合いを強めることで、疎水性ポリマーに存在する疎水性のフォトクロミック材料が親水性ポリマーへ拡散することを防げられるからである。
以上より、疎水性ポリマー(A)は、疎水性の記録性色素(C)を結びつけておくことに役立ち、親水性ポリマー(B)は、水性媒体に記録性色素(C)を分散することに役立つものである。
疎水性ポリマーとして具体的には、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PEMA(ポリエチルメタクリレート)、ポリプロピルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリヘキシルメタクリレート、ポリフェニルメタクリレートポリメタクリロニトリル、ポリメチルアクリレート、ポリフェニルアクリレート等が好ましく、これらは、水に対して不溶である。親水性ポリマーとして具体的には、ポリメタアクリル酸(PMAA)、ポリアクリル酸、ポリジメチルアミノエチルメタアクリレート(PDMAEMA)、ポリジエチルアミノエチルメタクリレート、ポリアクリルアミド等が好ましく、これらは、水に対して可溶であるものとする。親水性ポリマー(B)は重量で、全ブロックコポリマーの10〜90重量%、好ましくは25〜65重量%を構成する。又、本発明を実施するのに選択されるブロックポリマーの平均分子量は、特に限定されないが、10,000〜200,000の範囲が好ましい。
次に、記録性色素として具体的には、レーザ光の照射エネルギーによりヒートモード(熱分解等)でその光学定数を変化させるものとして、シアニン色素、ポリメチン色素、フタロシアニン系、スクアリリウム系、ピリリウム系、ポリフィリン系、ポリフィラジン系、アゾ系、アゾメチン系染料やその金属錯体化合物が好ましく、又、レーザ光の照射エネルギーによりフォトンモードでその光学定数を変化させるものとしては、フルギド類、ジアリールエテン類、アゾベンゼン類、スピロピラン類、スチルベン系類、ジヒドロピレン類、チオインジゴ類、ビピリジン類、アジリジン類、芳香族多環類、アリチリデンアニリン類、キサンテン類等のフォトクロミック材料が挙げられ、記録の書き換えが可能なフォトクロミック材料が特に好ましい。本発明では、その中でも特に、耐久性が良好な疎水性のジアリールエテン誘導体(化1)を用いるのが好ましい。
Figure 2006218625
ジアリールエテン(化1)は疎水性であることから、疎水性ポリマー(A)中に存在し易い。そこで、予め、疎水性ポリマー(A)中にジアリールエテン(化1)を分散された後、親水性ポリマー(B)と混合させることで、自己組織化を進行させる(図1)。すると、ジアリールエテン(化1)が、ドット部の疎水性ポリマー(A)中にのみ存在したパターンドメディアが完成する。ここで、ジアリールエテン(化1)の充填密度は、疎水性ポリマー(A)中の分散材等の添加剤で制御できことから、所望の光強度が得られるレベルまで疎水性ポリマー(A)中にジアリールエテンを充填することが可能である。
上記色素は、単独で用いても良く、2種以上を組合せて用いても良い。更に、上記色素中に、特性改良の目的で、安定剤、紫外線吸収剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を添加することもできる。機能性色素(光記録性色素)のドット径は、5nm〜500nm、好ましくは10nm〜100nmが良い。
金属反射層3は、求められる反射率に応じて必要な場合に用いる。金属反射層の材料としては、単体で高反射率の得られる腐食され難い金属や半金属等が挙げられ、具体例としてAu、Ag、Cr、Ni、Al、Fe、Sn等が挙げられるが、反射率、生産性の点から、Au、Ag、Alが好ましい。これらの金属や半金属は単独で使用しても良く、2種以上の合金としても良い。反射膜の作製法としては、蒸着、スパッタリング等が挙げられ、膜厚は5nm〜500nm、好ましくは10nm〜300nmである。
その他に、必要に応じて下引き層(目的;接着性向上、水やガスからのバリアー、記録層の保存安定性、反射率向上、基板の保護、案内溝・案内ピット・プリフォーマットの形成)や保護層3’、基板面のハードコート層を形成しても良い。
本発明によれば、ジブロックコポリマーの自己組織化現象を利用したパターンドメディアにおいて、記録性色素をパターンドメディアのドット部分にのみ選択的に存在させ、且つ、記録性色素は該ドット中の均質に分散している光記録媒体を提供することができる。本発明の光記録媒体は、スポットサイズが100nm以下の近接場記録に適した媒体であり、光記録で1Tb/in2
以上の超高記録密度を達成することが可能となる。
又、特開2002−334414号公報のパターンドメディアでは、自己組織化構造体は磁性層のエッチングするマスクとして用いている。本発明の媒体では、ジブロックコポリマーが自己組織化した段階で媒体が完成することから、特開2002−334414号公報のパターンドメディアと比較すると、媒体の製造コストが大幅に低減される。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
疎水性ポリマー(A)として、分子量約40,000PMMA(ポリメチルメタクリレート)をトルエン溶液に溶解し、その中に、フォトクロミック材料であるジアリールエテン(化1)と分散剤を加えて攪拌し、ガラス上にLB膜を作製した。このLB膜を、低真空用FE−SEM及びTEM及びSAXS(小型X線散乱法)で観察したところ、ジアリールエテンがポリマー中に均等に分散している様子が観察された。
次に、親水性ポリマー(B)として分子量約150,000のPMAA(ポリメタアクリル酸)をポリマー全体の50重量%として用意し、ジアリールエテンを含有した前記PMMAと前記PMAAを水とエチレングリコール混合溶液中で混合させた。この混合液を用いて、ガラス基板上に塗布(LB法)することで光記録媒体を作製した。この記録膜を、低真空FE−SEM、高分解能FE−SEM及びTEM及びSAXSで観察したところ、自己組織構造体が観察され、そのドット部分は全てPMMAポリマーであり、その中には、ジアリールエテンが均等に分散していた。又、海の部分は全てPMAAであり、その中にはジアリールエテンが全く観察されなかった。
以上より、フォトクロミック材料であるジアリールエテンが、パターンドメディアのドット中にのみ存在するメディアを作製することができた。
尚、このときのドット径は100nm、ドットピッチは200nmであった。
PMMAの分子量を約20,000、PMAAの分子量を約40,000とした他は、実施例1と同じとした。ガラス基板(1)上に混合液を塗布して観察したところ、自己組織構造体が観察され、そのドット部分は全てPMMAポリマーであり、その中には、ジアリールエテンが均等に分散していた。又、海の部分は全てPMAAであり、その中にはジアリールエテンが全く観察されなかった。このときのドット径は25nm、ピッチは25nmであった。
前記記録層上に保護層としてSiNを厚み10nm形成し、光記録媒体とした。この光記録媒体に対して、膜面側から近接場プローブ顕微鏡を用いて近接場記録の実験を行った。
図4に示したように、本発明に用いた近接場プローブ顕微鏡は、レーザ41と、発散光であるレーザビーム42を平行光化するコリメータレンズ43と、平行光化されたレーザビーム42を微小開口プローブ44の入射側の端に集束させる集光レンズ45と、これらのレンズ43と45との間に置かれた偏光制御素子としてのλ/4板46を有している。
微小化開口プローブ44は、例えば光ファイバーから成り、一端は平行に仕上げられた基端44aを有し、他端に尖鋭化された先端44bを有し、この先端44bは、光の波長よりも短い径の光透過口(微小開口)を有する。該微小開口プローブ44の基端44a上で収束したレーザビーム42は、この基端44aからプローブ内に入射して伝播し、前記開口44bから発散光状態で出射する。これが近接場光(エバネッセント光)である。
前記微小開口44bの大きさを、直径100nmの円形とすることで、直径約100nmの光スポットが形成され、ファイバー入射側での光(記録)パワーを15mW(パルス幅1μsec)として、前記光記録媒体47のドットの1つにのみに記録したところ、該ドットのみが変色していることが、低真空FE−SEM、高分解能FE−SEM及びTEM及びSAXSで確認できた。尚、本実施例のドットサイズから換算すると、本発明の光記録媒体は、1Tb/in2
相当となる。
<比較例1>
特開2002−334414号公報で開示されている、PS(ポリスチレン)とPMMA(ポリメチルメタクリレート)の2つをジブロックコポリマーとして選び、それにジアリールエテンを加えて混合溶液とした。PSの分子量は、172,000、PMMAは41,500、PMMAの含有量を35重量%とした。これをガラス基板上に塗布し、200℃でアニール処理することで自己組織構造体を作製した。
この記録層を、低真空用FE−SEM、高分解能FE−SEM及びTEM及びSAXSで観察したところ、ドット径40nm、ドットピッチ80nmの自己組織構造体が観察され、そのドット部分はすべてPMMAポリマーであった。しかし、ジアリールエテンは、PMMA中にもPS中にも均等に分散していた。
以上より、本比較例のジブロックポリマーを使用すると、フォトクロミック材料であるジアリールエテンを、パターンドメディアのドット中にのみ存在させることはできなかった。
本発明の光記録媒体の記録層を形成する自己組織化構造体の生成プロセスを説明する図である。 本発明の光記録媒体の記録層中のパターンドメディア構造体と記録再生する光スポットのサイズを比較した図である。 本発明の光記録媒体の層構成を説明する図である。 本発明の実施例2の近接場記録を説明する図である。
符号の説明
A 疎水性ポリマー
B 親水性ポリマー
C フォトクロミック材料
D ドット
E 海
F 記録再生用の光スポット
1 基板
2 記録層(パターンドメディア、フォトクロミック材料含有)
3 反射層
41 レーザ
42 レーザビーム
43 コリメータレンズ
44 微小開口プローブ
45 集光レンズ
46 λ/4板
47 光記録媒体

Claims (2)

  1. ブロックコポリマーが形成する自己組織的な相分離を利用して記録層を形成する光記録媒体において、
    ブロックポリマーが疎水性ポリマーと親水性ポリマーから成り、該疎水性ポリマー中に記録性色素が含有されていることを特徴とする光記録媒体。
  2. 記録性色素がジアリールエテンであることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
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