JP2006012220A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】3ビーム分割を行なう波長の0次光/1次光の回折光強度比を大きく設計することによりレーザの利用効率を高めて精度よくトラッキングエラー検出を行う。
【解決手段】波長の異なる複数のレーザ光を出射する発光部3と、第1の位相格子11aと第1の位相格子11aの両側に設けられた第2の位相格子11bを備えることにより2段の位相高さを持ち、発光部3より出射された一の波長のレーザ光を3ビームに分割し、発光部3より出射された他の波長のレーザ光をほぼ透過させる表面レリーフ型の回折格子4と、発光部3より出射されたレーザ光を光ディスク8上に集光させる対物レンズ7と、光ディスク8に反射された戻り光の光路を回折させる光学素子9と、光学素子9により回折された戻り光を受光する受光部10とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ装置に関し、特に複数種の光ディスクに対応して2波長のレーザ光を出射するとともに、3ビーム法によりトラッキングエラーを検出する光ピックアップ装置に関する。
従来より、光ピックアップ装置としては、DVDを再生する660nm帯域のレーザダイオードとCD−Rを記録又は再生する785nm帯域のレーザダイオードを備えた2波長光ピックアップ装置がある。この2波長光ピックアップ装置では、小型化、軽量化のため、図12に示すように、各レーザ光の光学系を共通化して光学素子を共用している。
図12に示す2波長光ピックアップ装置100においては、2波長半導体レーザ素子103を備え、この2波長半導体レーザ素子103は、660nm帯域のレーザ光を出射する第1の半導体レーザ103aと785nm帯域のレーザ光を出射する第2の半導体レーザ103bとを有する。また、第1、第2の半導体レーザ103a,103bから出射されるレーザ光の光路上には、レーザ光を3ビームに分割する回折格子102が配設されている。光ピックアップ装置1は、情報信号の検出を行うメインビームの前後にトラッキングエラー検出用のサブビームを配置させ、これらサブビームをサブフォトディテクタで検出することによりトラッキング制御を行う。
第1、第2の半導体レーザ103a,103bからの出射光は、回折格子102により3ビームに分割された後、ビームスプリッタ104のハーフミラー面104aで反射され、コリメータレンズ105により平行光とされ対物レンズ106へ入射する。
出射光は、対物レンズ106によって光ディスク107の信号記録面に集光、反射され同一の光路を戻る。したがって、この戻り光は、再度、対物レンズ106を経て平行光となり、コリメータレンズ105、ビームスプリッタ104を介して3本のビームが光検出器108のメインフォトディテクタ及びサブフォトディテクタに集光される。
光検出器108に集光された戻り光を検出することにより、2波長光ピックアップ装置100は、公知の非点収差法や差動プッシュプル法等によってフォーカシング制御やトラッキング制御を行う。
ところで、2波長光ピックアップ装置100においては、第1、第2の半導体レーザ103a,103bから出射される波長の異なるレーザ光をそれぞれ3ビームに回折するために、回折格子102を2つ設ける構成が考えられる。しかし、2つの半導体レーザ103a,103bが1つのパッケージに内蔵されている2波長光ピックアップ装置100では、各半導体レーザ103a,103bの発光点が極めて近く、双方のレーザ光は共通の光学経路を通って光ディスク107に導かれる。この結果、双方のレーザ光は必然的に2つの回折格子を通過することとなるため、次のような問題点が発生する。
先ず、各レーザ光は、それぞれ2回回折作用を受けるため、不要な回折光が発生する。したがって、トラッキングエラー検出に必要とされる3ビームの光強度が低下し、精度よくトラッキングエラーの検出を行うことが困難となる。このような不都合を解消するために、回折格子の位相格子の高さを3ビーム分割を行わない波長の整数倍にする方法がある。例えば、位相格子の高さを660nmの波長のレーザ光が透過したときに2π、すなわち1波長分の光路差を発生させる寸法に設定する。これにより、この回折格子は、660nmの波長のレーザ光が入射されるとそのまま直進させ、785nmの波長のレーザ光のみを回折する。
このとき、3ビーム分割を行わない660nmの波長のレーザ光は回折することなく透過するが、3ビームに分割された785nmの波長のレーザ光は、回折光強度比、すなわち、0次光と1次光との光量比が一意に決定されてしまう。かかる回折光強度比を調整するためには回折格子の格子ピッチを変える必要があるが、これにより0次、±1次以外の高次の回折光が発生する問題が生じる。このため、高次の回折光の発生を抑えながら、情報信号の記録時に高パワーが必要な0次光の効率高くすることができない。
特開2003−6891号公報
そこで、本発明は、長短異なる波長のレーザを発光する2つのレーザダイオードを備える2波長ピックアップ装置において、3ビーム分割を行なう波長の0次光/1次光の回折光強度比を大きくするとともに0次、±1次以外の高次の回折光の発生を抑えることによりレーザの利用効率を高めて精度よくトラッキングエラー検出を行う光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
以上のような課題を解決するために、本発明に係る光ピックアップ装置は、波長の異なる複数のレーザ光を出射する発光部と、第1の位相格子と該第1の位相格子の両側に設けられた第2の位相格子を備えることにより2段の位相高さを持ち、上記発光部より出射された一の波長のレーザ光を3ビームに分割し、上記発光部より出射された他の波長のレーザ光をほぼ透過させる表面レリーフ型の回折格子と、上記発光部より出射されたレーザ光を光ディスク上に集光させる対物レンズと、上記光ディスクに反射された戻り光の光路を分岐する光学素子と、上記光学素子により分岐された戻り光を受光する受光部とを備えるものである。
また、本発明にかかる光ピックアップ装置は、660nm付近の波長λを有する第1のレーザ光と、785nm付近の波長λを有する第2のレーザ光とを出射する発光部と、第1の位相格子と該第1の位相格子の両側に設けられた第2の位相格子を備えることにより2段の位相高さを持ち、上記λの波長のレーザ光を3ビームに分割し、λの波長のレーザ光をほぼ透過させる表面レリーフ型の第1の回折格子と、第1の位相格子と該第1の位相格子の両側に設けられた第2の位相格子を備えることにより2段の位相高さを持ち、上記λの波長のレーザ光を3ビームに分割し、λの波長のレーザ光をほぼ透過させる表面レリーフ型の第2の回折格子と、上記発光部より出射されたレーザ光を光ディスク上に集光させる対物レンズと、上記光ディスクに反射された戻り光の光路を分岐する光学素子と、上記光学素子により分岐された戻り光を受光する受光部とを備えるものである。
このような光ピックアップ装置によれば、3ビームによるトラッキングエラー信号を検出する際に、回折格子を透過する波長のレーザ光は±1次光をほとんど発生させず、3ビームに回折される波長のレーザ光は0次光/1次光の回折光強度比を大きくすることができる。また、高次の回折光もほとんど発生しないため、光ピックアップ装置のレーザ利用効率を高めることができ、精度よく3ビームによるトラッキングエラー信号を検出することができる。
以下、本発明が適用された光ピックアップ装置1について、図面を参照しながら詳細に説明する。この光ピックアップ装置1は、DVDを再生する660nm帯域のレーザ光を出射するレーザダイオードとCDやCD−Rに対して記録又は再生を行う785nm帯域のレーザ光を出射するレーザダイオードとが1つのパッケージに内蔵された2波長光ピックアップ装置である。この光ピックアップ装置1は、図1にその構成図を模式的に示すように、660nm帯域のレーザダイオード及び785nm帯域のレーザダイオードから構成される2波長半導体レーザ素子3と、2波長半導体レーザ素子3から出射されたレーザ光を透過又は3ビームに分割する回折格子が形成された複合光学素子4と、複合光学素子4により分割されたレーザ光及び光ディスク8からの反射光を反射又は透過するビームスプリッタ5と、コリメータレンズ6と、2波長用の対物レンズ7と、光ディスク8から反射された660nm帯域のレーザ光と785nm帯域のレーザ光の光軸を一致させる回折格子が形成された板状光学素子9と、660nm帯域及び785nm帯域のレーザ光の共通受光素子であり信号検出用のフォトディテクタ10とを備える。
2波長半導体レーザ素子3は、CD用の785nm帯域のレーザ光を発光するCD光出射部と、DVD用の660nm帯域のレーザ光を発光するDVD光出射部とを有する。CD光出射部とDVD光出射部とは100〜300μm程度離間し、同方向に向けて出射可能に配設されている。
複合光学素子4は、2波長半導体レーザ素子3とビームスプリッタ5との間に設けられ、2波長半導体レーザ素子3より出射されたレーザ光を3ビームに分割する第1、第2の回折格子4a,4bが2波長半導体レーザ素子3側及びビームスプリッタ5側にそれぞれ設けられている表面レリーフ型の回折格子である。複合光学素子4の2波長半導体レーザ素子3側の側面に形成された第1の回折格子4aは、CD用の785nm帯域のレーザ光を3ビームに回折し、DVD用の660nm帯域のレーザ光を透過する。また、複合光学素子4のビームスプリッタ5側の側面に形成された第2の回折格子4bは、DVD用の660nm帯域のレーザ光を3ビームに回折し、CD用の785nm帯域のレーザ光を透過する。
具体的に、2波長半導体レーザ素子3のCD光出射部から出射された785nm帯域のレーザ光は、複合光学素子4に入射すると、第1の回折格子4aにて0次光(以下、メインビームともいう。)及び±1次光(以下、サブビームともいう。)からなる3ビームに回折され、第2の回折格子4bをほぼ透過してビームスプリッタ5側へ出射される。同様に、2波長半導体レーザ素子3のDVD光出射部から出射された660nm帯域のレーザ光は複合光学素子4の第1の回折格子4aをほぼ透過し、第2の回折格子4bにてメインビーム及び2つのサブビームからなる3ビームに回折されビームスプリッタ5側へ出射される。
この第1の回折格子4aは、図2に示すような微細な格子パターンが繰り返し形成されてなる。各格子11は断面略階段状に形成され、Wの幅を有する第1の位相格子11aと、この第1の位相格子11aの両側に階段状に形成されWの幅を有する第2の位相格子11bとを有する。第1及び第2の位相格子11a,11bは、格子11の格子ピッチPに対して0.61×P<(W+2×W)<0.85×Pの関係を満たす。また、第1の位相格子11aは、DVD用の660nm帯域のレーザ光の波長をλdとし、このλdのレーザ光が入射されたときの屈折率をNdとして、位相高さHが、λd/(Nd−1)の0.89倍以上1.13倍以下とされている。さらに、第2の位相格子11bは、その位相高さHが、λd/(Nd−1)の0.72倍以上1.31倍以下とされている。
例えば、第1の位相格子11aは、第1の回折格子4aの格子パターンのピッチPを1.0とすると、幅Wを0.395とし、位相高さHを1.02×λd/(Nd−1)とされる。また、第2の位相格子11bは、第1の回折格子4aの格子パターンのピッチPを1.0とすると、幅Wを0.18とし、位相高さHを1.05×λd/(Nd−1)とされる。
このような第1及び第2の位相格子11a,11bからなる第1の回折格子4aは、DVD用の660nm帯域のレーザ光をほぼ透過し、CD用の785nm帯域のレーザ光をメインビーム及び2つのサブビームに回折する。すなわち、第1の回折格子4aは、波長660nmの入射光に対する0次光の回折効率が最も高く98.08%であり、波長785nmの入射光に対する0次光(メインビーム)の回折効率は86.71%、±1次光(サブビーム)の回折効率は4.69%となる。そして、このメインビーム(0次光)とサブビーム(±1次光)との回折光強度比、0次光/1次光は18.48となる。
このように、第1の回折格子4aは、CD用の785nm帯域のレーザ光を3ビームに回折したとき、高い0次光効率を持つと同時に0次光と±1次光の和が96%を確保でき、0次光及び±1次光以外に高次の回折光が発生することを抑えることができる。また、第1の回折格子4aは、DVD用の660nm帯域のレーザ光について、0次光効率を98%とほぼ透過させ、±1次光をはじめ高次の回折光の発生を抑えることができる。
第2の回折格子4bは、図3に示すような微細な格子パターンが繰り返し形成されてなる。各格子12は、断面略階段状に形成され、Wの幅を有する第1の位相格子12aと、この第1の位相格子12aの両側に階段状に形成されWの幅を有する第2の位相格子12bからなる。第1の位相格子12aは、幅Wを、格子パターンのピッチPに対して、11%以上33%以下とされている。また、第1の位相格子12aは、その位相高さHを、CD用の785nm帯域のレーザ光の波長をλcとし、このλcのレーザ光が入射されたときの屈折率をNcとして、λc/(Nc−1)の0.94倍以上1.1倍以下とされている。この第1の位相格子12aの両側に階段状に設けられている第2の位相格子12bは、幅Wを格子パターンのピッチPに対して、37%以下とされている。また、第2の位相格子12bは、その位相高さHを、λc/(Nc−1)の0.22倍以下とされている。
例えば、第1の位相格子12aは、第2の回折格子4bの格子パターンのピッチPを1.0とすると、幅Wを0.20とし、位相高さHを0.98×λc/(Nc−1)とされる。また、第2の位相格子12bは、第2の回折格子4bの格子パターンのピッチPを1.0とすると、幅Wを0.20とし、位相高さHを0.03×λc/(Nc−1)とされる。
このような第1及び第2の位相格子12a,12bからなる第2の回折格子4bは、CD用の785nm帯域のレーザ光をほぼ透過し、DVD用の660nm帯域のレーザ光をメインビーム及び2つのサブビームに回折する。すなわち、第2の回折格子4bは、波長785nmの入射光に対する0次光の回折効率が最も高く98.01%であり、波長660nmの入射光に対する0次光(メインビーム)の回折効率は85.96%、±1次光(サブビーム)の回折効率は4.70%となる。そして、このメインビーム(0次光)とサブビーム(±1次光)との回折光強度比、0次光/1次光は18.29となる。
このように、第2の回折格子4bは、DVD用の660nm帯域のレーザ光を3ビームに回折したとき、高い0次光効率を持つと同時に0次光と±1次光の和が95%を確保でき、0次光及び±1次光以外に高次の回折光が発生することを抑えることができる。また、第2の回折格子4bは、CD用の785nm帯域のレーザ光について、0次光効率を98%とほぼ透過させ、±1次光をはじめ高次の回折光の発生を抑えることができる。
以上ような複合光学素子4によれば、3ビームによるトラッキングエラー信号を検出する際に、第1の回折格子4a又は第2の回折格子4bを透過する波長のレーザ光は±1次光をほとんど発生させず、3ビームに回折される波長のレーザ光は0次光/1次光の回折光強度比を大きくすることができる。また、高次の回折光もほとんど発生しないため、光ピックアップ装置1のレーザ利用効率を高めることができ、精度よく3ビームによるトラッキングエラー信号を検出することができる。
この複合光学素子4を用いたトラッキングエラー信号検出では3ビームを用いたディファレンシャルプッシュプル(DPP)法が採用される。複合光学素子4は、図4に示すように、光ディスク8の信号記録面上において、メインビームのメインスポットをトラック上に集光させ、サブビームの両サブスポットがメインスポットを挟んで光ディスク8の半径方向にトラックピッチの半分だけずれるように集光させる。そして、後述するフォトディテクタ10によってメインスポット及び両サブスポットに対するプッシュプル信号を検出し、その差動を取ることにより光ディスク8の半径方向の傾きや対物レンズ7のシフトによるオフセットを除去している。
ここで、フォトディテクタ10は、波長660nmのレーザ光及び波長785nmのレーザ光の共通受光素子であり、後述するようにメインビームが照射される第1の受光面15と両サブビームが照射される第2、第3の受光面16,17とを有し、第2、第3の受光面16,17が第1の受光面15を挟んで対置されている(図5参照)。
このようなパターンで形成されたフォトディテクタ10で差動プッシュプル信号を検出するために、第1の回折格子4aの第1及び第2の位相格子11a,11bの方向と第2の回折格子4bの第1及び第2の位相格子12a,12bの方向とは、所定の角度が設けられている。すなわち、660nm帯域のレーザダイオードと785nm帯域のレーザダイオードとが1つのパッケージに内蔵された2波長光ピックアップ装置1においては、波長660nm帯域のレーザ光と波長785nm帯域のレーザ光の共通受光素子であるフォトディテクタ10の各受光面に長短それぞれの波長の各メインビーム及びサブビームのスポットが入射される必要があることから、長短2つの波長のメインビームのメインスポットとサブビームのサブスポットとの間隔(t)が等しくなることが必要となる。
また、DVDのトラックピッチpは0.74μmであるのに対し、CDのトラックピッチpは1.6μmであり、光ディスク8は種類によってトラックピッチが異なる。したがって、共通の受光素子であるフォトディテクタ10の各受光面の中心に波長660nmレーザ光のメインスポット及びサブスポットが入射され、また波長785nmレーザ光のメインスポット及びサブスポットが入射されるためには、光ディスク8の記録トラック上での光スポット列がDPP配置となるように、すなわち0次光がピット部、±1次光がランド部に照射されるように、トラックに対する第1及び第2の回折格子4a,4bの角度θ及びθの相対角度をずらす必要がある。
たとえば、波長660nmのレーザ光及び波長785nmのレーザ光の各メインスポットとサブスポットのスポット間隔(t)を共に25μmとすると、DVDとCDのトラックピッチの相違に起因してトラックに対するビーム列の傾きはDVDとCDで約1度異ならせる必要がある。したがって、第1の回折格子4aの格子11の方向と第2の回折格子4bの格子12の方向とが約1度の角度をなすように設計する必要がある。
したがって、第1の回折格子4aの位相格子11a,bのトラックに対する角度θと第2の回折格子4bの位相格子12a,bのトラックに対する角度θとの相対角度を1度に設定するとともに、第1の回折格子4aの格子ピッチPをCD用の785nm帯域のレーザ光をスポット間隔(t)が25μmとなるように回折させる間隔に設定し、また第2の回折格子4bの格子ピッチPをDVD用の660nm帯域のレーザ光をスポット間隔(t)が25μmとなるように回折させる間隔に設定することにより、フォトディテクタ10の受光面に660nm帯域のレーザ光と785nm帯域のレーザ光の各メインスポット及びサブスポットがともに入射可能となる。
このような複合光学素子4より3分割されて出射されたレーザ光は、ビームスプリッタ5、コリメータレンズ6及び2波長用対物レンズ7を経て光ディスク8の信号記録面に照射され、その反射光が板状光学素子9を介してフォトディテクタ10に検出される。
ビームスプリッタ5は、複合光学素子4より3分割されて出射されたレーザ光をハーフミラー面5aにより光ディスク8側へ反射する。また、ビームスプリッタ5は、光ディスク8に反射された戻りのレーザ光を透過させ板状光学素子9に入射させる。
コリメータレンズ6は、ビームスプリッタ5に反射されたレーザ光を平行光にする。2波長用の対物レンズ7は、3分割された660nm及び785nmの2つの波長のレーザ光をDVD又はCD等の光ディスク8の信号記録面にそれぞれ集光させる。
板状光学素子9は、光ディスク8で反射されビームスプリッタ5を透過した戻りの長短2つの波長のレーザ光を、フォトディテクタ10の受光面に入射させる回折格子からなる。この板状光学素子9は、光ディスク8で反射した660nm及び785nmのレーザ光の光軸がフォトディテクタ10の受光面上で一致するように回折させる。
板状光学素子9により長短2つの波長のレーザ光が光軸を一致されて入射されるフォトディテクタ10は、図5に示すように、660nm及び785nm波長の戻り光の共通受光素子であり、両波長のメインビームが入射する第1の受光面15と、第1の受光面15を挟んで設けられ、両波長のサブビームが入射する第2及び第3の受光面16,17を有する。第1の受光面15は4分割された受光部A、B、C、Dが形成され、デジタル信号を生成するためのRF信号やフォーカシングサーボ信号を生成するためのフォーカスエラー信号を検出する。また第2,第3の受光面16,17は、2分割された受光部E、F及びG、Hが形成され、トラッキングサーボ信号を生成するためのトラッキングエラー信号を検出する。
このフォトディテクタ10は、上述したように複合光学素子4の第1及び第2の回折格子が各格子11,12が所定の角度をなすように形成され、かつメインビームとサブビームのスポット間隔(t)等しくなるような格子ピッチで設計されることにより、各受光面15〜17には、波長660nmのレーザ光及び波長785nmのレーザ光が共に入射される共通の受光素子として用いられる。
かかるフォトディテクタ10によってトラッキングエラー信号を検出するには、第1〜第3の受光面15〜17の各受光部A〜Hからの出力をそれぞれSA、SB、SC、SD、SE、SF、SG、SHとすると、トラッキングエラー信号TEは、
TE=((SA+SB)−(SC+SD))−k((SE−SF)+(SG−SH))
により得ることができる。ここで、kはトラッキングエラー信号のオフセットがなくなるように決定される。
以下、光ピックアップ装置1の動作について説明する。光ピックアップ装置1は、光ディスク8として例えばDVDが装着されたときには、2波長半導体レーザ3から波長660nm帯域のレーザ光を出射する。この波長660nmのレーザ光は、先ず複合光学素子4の2波長半導体レーザ素子3側に設けられた第1の回折格子4aに入射する。第1の回折格子4aは、660nm波長のレーザ光に対して0次の回折効率が最も高く設定されているため、660nm波長の入射光は減衰することなくほぼ100%透過し、第2の回折格子4bに入射する。一方、第2の回折格子4bは、660nm波長のレーザ光に対して0次光と±1次光の3ビームとなるように回折する。このとき、この0次光と±1次光の和は95%を確保され、これ以外の高次の回折光の発生は抑えられる。
一方、光ピックアップ装置1は、光ディスク8として例えばCDやCD−Rが装着されたときには、2波長半導体レーザ3から波長785nm帯域のレーザ光を出射する。この波長785nmのレーザ光は複合光学素子4に入射されると、先ず複合光学素子4の2波長半導体レーザ素子3側に設けられた第1の回折格子4aに入射する。第1の回折格子4aは、785nm波長のレーザ光に対して0次光と±1次光の3ビームとなるように回折され第2の回折格子4bに入射する。このとき、この0次光と±1次光の和は96%を確保され、これ以外の高次の回折光の発生は抑えられる。一方、第2の回折格子4bは、785nm波長のレーザ光に対して0次の回折効率が最も高く設定されているため、785nm波長の入射光は減衰することなくほぼ100%透過する。
複合光学素子4より出射されたレーザ光は、ビームスプリッタ5のハーフミラー面5aに照射されると光ディスク8側へ立ち上げられ、コリメータレンズ6によって平行光とされる。次いで、レーザ光は、対物レンズ7によって光学ディスク8の信号記録面に集光され、図4に示すように、メインビーム及びサブビームによる光スポットが形成される。
このとき、0次光によるメインスポットはトラック上に形成され、±1次光によるサブスポットは、トラックピッチの半分だけ光ディスク8の半径方向にずれた位置に形成される。また、メインスポットとサブスポットのスポット間隔(t)は、波長660nmのレーザ光及び波長785nmのレーザ光のいずれの場合も一定に形成され、フォトディテクタ10の第1の受光面15と第2、第3の受光面16,17との間隔と同一とされる。また、トラックピッチの相違にかかわらずスポット間隔(t)を同一にするために、トラックに対する第1及び第2の回折格子4a、4bの格子方向の相対角度がずらされていることから、波長660nmのスポット列と波長785nmのスポット列とは格子11と格子12の相対角度だけ傾いて形成される。
光ディスク8に反射された戻りのレーザ光は、ビームスプリッタ5を透過して板状光学素子9に入射され、メインビームが第1の受光面15に集光し、サブビームが第2、第3の受光面16,17に集光するよう回折される。このとき、板状光学素子9は、波長660nmのレーザ光と波長785nmのレーザ光との光軸が一致するように回折させる。
これにより戻りのレーザ光は、図5に示すように、660nm及び785nmのいずれのレーザ光によっても、フォトディテクタ10の第1の受光面15にメインビームが照射され、第2、第3の受光面16,17にサブビームが照射される。なお、フォトディテクタ10に集光されるレーザ光のスポット列は、第1及び第2の回折格子4a、4bの位相格子11a,bと位相格子12a,bの方向が傾いて形成されていることから、同様に所定角だけ傾いて形成される。
光ピックアップ装置1は、フォトディテクタ10の第1〜第3の受光面15〜17に照射されたスポット光を検出することにより、情報信号の記録又は再生を行うRF信号や、トラッキング制御を行うトラッキングエラー信号を検出する。このとき、光ピックアップ装置1においては、第1の回折格子4aを0次の回折効率のピーク波長が660nmとなるよう設計すると共に、785nm波長の0次光と±1次光の和が96%確保でき、また、第2の回折格子4bを0次の回折効率のピーク波長が785nmとなるように設計すると共に、660nm波長の0次光と1次光の和が95%確保できるため、情報信号の記録時に高パワーが必要な0次光の光量を高く維持し、出射されるレーザの利用効率を高め、また精度よく3ビームによるトラッキングエラー信号を検出することができる。
また、本発明が適用された光ピックアップ装置では、複合光学素子を以下のように形成してもよい。なお、以下の説明において、上述した光ピックアップ装置1と同一の部材については同一の符号を付してその詳細を省略する。
この複合光学素子20は、2波長半導体レーザ素子3とビームスプリッタ5との間に設けられ、2波長半導体レーザ素子3より出射されたレーザ光を3ビームに分割する第1、第2の回折格子20a,20bが2波長半導体レーザ素子3側及びビームスプリッタ5側にそれぞれ設けられている表面レリーフ型の回折格子である。複合光学素子20の2波長半導体レーザ素子3側の側面に形成された第1の回折格子20aは、CD用の785nm帯域のレーザ光を0次光と±1次光の3ビームに回折し、DVD用の660nm帯域のレーザ光をほぼ透過する。また、複合光学素子20のビームスプリッタ5側の側面に形成された第2の回折格子20bは、DVD用の660nm帯域のレーザ光を0次光と±1次光の3ビームに回折し、CD用の785nm帯域のレーザ光をほぼ透過する。
第1の回折格子20aは、図6に示すような微細な格子パターンが繰り返し形成されてなる。各格子21は、断面略階段状に形成され、Wの幅を有する第1の位相格子21aと、この第1の位相格子21aの両側に階段状に形成されWの幅を有する第2の位相格子21bからなる。第1の位相格子21aは、幅Wを、格子パターンのピッチPに対して、62%以上75%以下とされている。また、第1の位相格子21aは、その位相高さHを、DVD用の660nm帯域のレーザ光の波長をλdとし、このλdのレーザ光が入射されたときの屈折率をNdとして、λd/(Nd−1)の1.01倍以上1.24倍以下とされている。この第1の位相格子21aの両側に階段状に設けられている第2の位相格子21bは、幅Wを格子パターンのピッチPに対して、19%以下とされている。また、第2の位相格子21bは、その位相高さHを、λd/(Nd−1)の0.34倍以下とされている。
例えば、第1の位相格子21aは、第1の回折格子20aの格子パターンのピッチPを1.0とすると、幅Wを0.69とし、位相高さHを1.05×λd/(Nd−1)とされる。また、第2の位相格子21bは、第1の回折格子20aの格子パターンのピッチPを1.0とすると、幅Wを0.12とし、位相高さHを0.03×λd/(Nd−1)とされる。
このような第1及び第2の位相格子21a,21bからなる第1の回折格子20aは、DVD用の660nm帯域のレーザ光をほぼ透過し、CD用の785nm帯域のレーザ光をメインビーム及び2つのサブビームに回折する。すなわち、第1の回折格子20aは、波長660nmの入射光に対する0次光の回折効率が最も高く99.19%であり、波長785nmの入射光に対する0次光(メインビーム)の回折効率は83.99%、±1次光(サブビーム)の回折効率は5.07%となる。そして、このメインビーム(0次光)とサブビーム(±1次光)との回折光強度比、0次光/1次光は16.56となる。
このように、第1の回折格子20aは、CD用の785nm帯域のレーザ光を3ビームに回折したとき、高い0次光効率を持つと同時に0次光と±1次光の和が94%を確保でき、0次光及び±1次光以外に高次の回折光が発生することを抑えることができる。また、第1の回折格子20aは、DVD用の660nm帯域のレーザ光について、0次光効率を99%とほぼ透過させ、±1次光は0.2%程度と高次の回折光の発生を抑えることができる。
第2の回折格子20bは、図7に示すような微細な格子パターンが繰り返し形成されてなる。各格子22は断面略階段状に形成され、Wの幅を有する第1の位相格子22aと、この第1の位相格子22aの両側に階段状に形成されWの幅を有する第2の位相格子22bとを有する。第1及び第2の位相格子22a,22bは、格子22の格子ピッチPに対して0.67×P<(W+2×W)<0.89×Pの関係を満たす。また、第1の位相格子22aは、CD用の785nm帯域のレーザ光の波長をλcとし、このλcのレーザ光が入射されたときの屈折率をNcとして、位相高さHが、λc/(Nc−1)の0.93倍以上1.06倍以下とされている。さらに、第1の位相格子22bは、その位相高さHが、λc/(Nc−1)の0.74倍以上1.06倍以下とされている。
例えば、第1の位相格子22aは、第2の回折格子20bの格子パターンのピッチPを1.0とすると、幅Wを0.40とし、位相高さHを0.98×λc/(Nc−1)とされる。また、第2の位相格子22bは、第2の回折格子20bの格子パターンのピッチPを1.0とすると、幅Wを0.20とし、位相高さHを0.94×λc/(Nc−1)とされる。
このような第1及び第2の位相格子22a,22bからなる第2の回折格子20bは、CD用の785nm帯域のレーザ光をほぼ透過し、DVD用の660nm帯域のレーザ光をメインビーム及び2つのサブビームに回折する。すなわち、第2の回折格子20bは、波長785nmの入射光に対する0次光の回折効率が最も高く98.01%であり、波長660nmの入射光に対する0次光(メインビーム)の回折効率は85.96%、±1次光(サブビーム)の回折効率は4.70%となる。そして、このメインビーム(0次光)とサブビーム(±1次光)との回折光強度比、0次光/1次光は18.29となる。
このように、第2の回折格子20bは、DVD用の660nm帯域のレーザ光を3ビームに回折したとき、高い0次光効率を持つと同時に0次光と±1次光の和が95%を確保でき、0次光及び±1次光以外に高次の回折光が発生することを抑えることができる。また、第2の回折格子20bは、CD用の785nm帯域のレーザ光について、0次光効率を98%とほぼ透過させ、±1次光をはじめ高次の回折光の発生を抑えることができる。
また、本発明が適用された光ピックアップ装置では、複合光学素子を以下のように形成してもよい。なお、以下の説明において、上述した光ピックアップ装置1と同一の部材については同一の符号を付してその詳細を省略する。
この複合光学素子30は、2波長半導体レーザ素子3とビームスプリッタ5との間に設けられ、2波長半導体レーザ素子3より出射されたレーザ光を3ビームに分割する第1、第2の回折格子30a,30bが2波長半導体レーザ素子3側及びビームスプリッタ5側にそれぞれ設けられている表面レリーフ型の回折格子である。複合光学素子30の2波長半導体レーザ素子3側の側面に形成された第1の回折格子30aは、CD用の785nm帯域のレーザ光を0次光と±1次光の3ビームに回折し、DVD用の660nm帯域のレーザ光をほぼ透過する。また、複合光学素子30のビームスプリッタ5側の側面に形成された第2の回折格子30bは、DVD用の660nm帯域のレーザ光を0次光と±1次光の3ビームに回折し、CD用の785nm帯域のレーザ光をほぼ透過する。
第1の回折格子30aは、図8に示すような微細な格子パターンが繰り返し形成されてなる。各格子31は、断面略階段状に形成され、Wの幅を有する第1の位相格子31aと、この第1の位相格子31aの両側に階段状に形成されW10の幅を有する第2の位相格子31bからなる。第1の位相格子31aは、幅Wを、格子パターンのピッチPに対して、26%以上39%以下とされている。また、第1の位相格子31aは、その位相高さHを、DVD用の660nm帯域のレーザ光の波長をλdとし、このλdのレーザ光が入射されたときの屈折率をNdとして、λd/(Nd−1)の1.01倍以上1.19倍以下とされている。この第1の位相格子31aの両側に階段状に設けられている第2の位相格子31bは、幅W10を格子パターンのピッチPに対して、37%以下とされている。また、第2の位相格子31bは、その位相高さH10を、λd/(Nd−1)の0.31倍以下とされている。
例えば、第1の位相格子31aは、第1の回折格子30aの格子パターンのピッチPを1.0とすると、幅Wを0.27とし、位相高さHを1.02×λd/(Nd−1)とされる。また、第2の位相格子31bは、第1の回折格子30aの格子パターンのピッチPを1.0とすると、幅W10を0.04とし、位相高さH10を0.01×λd/(Nd−1)とされる。
このような第1及び第2の位相格子31a,31bからなる第1の回折格子30aは、DVD用の660nm帯域のレーザ光をほぼ透過し、CD用の785nm帯域のレーザ光をメインビーム及び2つのサブビームに回折する。すなわち、第1の回折格子30aは、波長660nmの入射光に対する0次光の回折効率が最も高く99.77%であり、波長785nmの入射光に対する0次光(メインビーム)の回折効率は83.54%、±1次光(サブビーム)の回折効率は4.61%となる。そして、このメインビーム(0次光)とサブビーム(±1次光)との回折光強度比、0次光/1次光は18.11となる。
このように、第1の回折格子30aは、CD用の785nm帯域のレーザ光を3ビームに回折したとき、高い0次光効率を持つと同時に0次光と±1次光の和が92.7%を確保でき、0次光及び±1次光以外に高次の回折光が発生することを抑えることができる。また、第1の回折格子30aは、DVD用の660nm帯域のレーザ光について、0次光効率を99%とほぼ透過させ、±1次光は0.1%程度と高次の回折光の発生を抑えることができる。
第2の回折格子30bは、図9に示すような微細な格子パターンが繰り返し形成されてなる。各格子32は、断面略階段状に形成され、W11の幅を有する第1の位相格子32aと、この第1の位相格子32aの両側に階段状に形成されW12の幅を有する第2の位相格子32bからなる。第1の位相格子32aは、幅W11を、格子パターンのピッチPに対して、67%以上75%以下とされている。また、第1の位相格子32aは、その位相高さH11を、CD用の785nm帯域のレーザ光の波長をλcとし、このλcのレーザ光が入射されたときの屈折率をNcとして、λc/(Nc−1)の0.95倍以上1.07倍以下とされている。この第1の位相格子32aの両側に階段状に設けられている第2の位相格子32bは、幅W12を格子パターンのピッチPに対して、15%以下とされている。また、第2の位相格子32bは、その位相高さH12を、λc/(Nc−1)の0.18倍以下とされている。
例えば、第1の位相格子32aは、第2の回折格子30bの格子パターンのピッチPを1.0とすると、幅W11を0.685とし、位相高さH11を0.99×λc/(Nc−1)とされる。また、第2の位相格子32bは、第2の回折格子30bの格子パターンのピッチP6を1.0とすると、幅W12を0.105とし、位相高さH12を0.06×λc/(Nc−1)とされる。
このような第1及び第2の位相格子32a,32bからなる第2の回折格子30bは、CD用の785nm帯域のレーザ光をほぼ透過し、DVD用の660nm帯域のレーザ光をメインビーム及び2つのサブビームに回折する。すなわち、第2の回折格子30bは、波長785nmの入射光に対する0次光の回折効率が最も高く96.95%であり、波長660nmの入射光に対する0次光(メインビーム)の回折効率は83.91%、±1次光(サブビーム)の回折効率は5.07%となる。そして、このメインビーム(0次光)とサブビーム(±1次光)との回折光強度比、0次光/1次光は16.54となる。
このように、第2の回折格子30bは、DVD用の660nm帯域のレーザ光を3ビームに回折したとき、高い0次光効率を持つと同時に0次光と±1次光の和が94%を確保でき、0次光及び±1次光以外に高次の回折光が発生することを抑えることができる。また、第2の回折格子30bは、CD用の785nm帯域のレーザ光について、0次光効率を97%とほぼ透過させ、±1次光をはじめ高次の回折光の発生を抑えることができる。
また、本発明が適用された光ピックアップ装置では、複合光学素子を以下のように形成してもよい。なお、以下の説明において、上述した光ピックアップ装置1と同一の部材については同一の符号を付してその詳細を省略する。
この複合光学素子40は、2波長半導体レーザ素子3とビームスプリッタ5との間に設けられ、2波長半導体レーザ素子3より出射されたレーザ光を3ビームに分割する第1、第2の回折格子40a,40bが2波長半導体レーザ素子3側及びビームスプリッタ5側にそれぞれ設けられている表面レリーフ型の回折格子である。複合光学素子40の2波長半導体レーザ素子3側の側面に形成された第1の回折格子40aは、CD用の785nm帯域のレーザ光を0次光と±1次光の3ビームに回折し、DVD用の660nm帯域のレーザ光をほぼ透過する。また、複合光学素子40のビームスプリッタ5側の側面に形成された第2の回折格子40bは、DVD用の660nm帯域のレーザ光を0次光と±1次光の3ビームに回折し、CD用の785nm帯域のレーザ光をほぼ透過する。
この第1の回折格子40aは、図10に示すような微細な格子パターンが繰り返し形成されてなる。各格子41は断面略階段状に形成され、W13の幅を有する第1の位相格子41aと、この第1の位相格子41aの両側に階段状に形成されW14の幅を有する第2の位相格子41bとを有する。第1及び第2の位相格子41a,41bは、格子41の格子ピッチPに対して0.25×P<(W13+2×W14)<0.39×Pの関係を満たす。また、第1の位相格子41aは、DVD用の660nm帯域のレーザ光の波長をλdとし、このλdのレーザ光が入射されたときの屈折率をNdとして、位相高さH13が、λd/(Nd−1)の0.9倍以上1.13倍以下とされている。さらに、第2の位相格子41bは、その位相高さH14が、λd/(Nd−1)の0.7倍以上1.31倍以下とされている。
例えば、第1の位相格子41aは、第1の回折格子40aの格子パターンのピッチPを1.0とすると、幅W13を0.28とし、位相高さH13を1.05×λd/(Nd−1)とされる。また、第2の位相格子41bは、第1の回折格子40aの格子パターンのピッチPを1.0とすると、幅W14を0.02とし、位相高さH14を0.9×λd/(Nd−1)とされる。
このような第1及び第2の位相格子41a,41bからなる第1の回折格子40aは、DVD用の660nm帯域のレーザ光をほぼ透過し、CD用の785nm帯域のレーザ光をメインビーム及び2つのサブビームに回折する。すなわち、第1の回折格子40aは、波長660nmの入射光に対する0次光の回折効率が最も高く96.40%であり、波長785nmの入射光に対する0次光(メインビーム)の回折効率は82.77%、±1次光(サブビーム)の回折効率は4.80%となる。そして、このメインビーム(0次光)とサブビーム(±1次光)との回折光強度比、0次光/1次光は17.26となる。
このように、第1の回折格子40aは、CD用の785nm帯域のレーザ光を3ビームに回折したとき、高い0次光効率を持つと同時に0次光と±1次光の和が92%を確保でき、0次光及び±1次光以外に高次の回折光が発生することを抑えることができる。また、第1の回折格子40aは、DVD用の660nm帯域のレーザ光について、0次光効率を96%とほぼ透過させ、±1次光をはじめ高次の回折光の発生を抑えることができる。
第2の回折格子40bは、図11に示すような微細な格子パターンが繰り返し形成されてなる。各格子42は断面略階段状に形成され、W15の幅を有する第1の位相格子42aと、この第1の位相格子42aの両側に階段状に形成されW16の幅を有する第2の位相格子42bとを有する。第1及び第2の位相格子42a,42bは、格子42の格子ピッチPに対して0.25×P<(W15+2×W16)<0.33×Pの関係を満たす。また、第1の位相格子42aは、CD用の785nm帯域のレーザ光の波長をλcとし、このλcのレーザ光が入射されたときの屈折率をNcとして、位相高さH15が、λc/(Nc−1)の0.93倍以上1.03倍以下とされている。さらに、第1の位相格子42bは、その位相高さH16が、λc/(Nc−1)の0.78倍以上1.06倍以下とされている。
例えば、第1の位相格子42aは、第2の回折格子40bの格子パターンのピッチPを1.0とすると、幅W15を0.215とし、位相高さH16を0.97×λc/(Nc−1)とされる。また、第2の位相格子42bは、第2の回折格子40bの格子パターンのピッチPを1.0とすると、幅W16を0.035とし、位相高さH16を0.89×λc/(Nc−1)とされる。
このような第1及び第2の位相格子42a,42bからなる第2の回折格子40bは、CD用の785nm帯域のレーザ光をほぼ透過し、DVD用の660nm帯域のレーザ光をメインビーム及び2つのサブビームに回折する。すなわち、第2の回折格子40bは、波長785nmの入射光に対する0次光の回折効率が最も高く96.80%であり、波長660nmの入射光に対する0次光(メインビーム)の回折効率は84.23%、±1次光(サブビーム)の回折効率は4.49%となる。そして、このメインビーム(0次光)とサブビーム(±1次光)との回折光強度比、0次光/1次光は18.75となる。
このように、第2の回折格子40bは、DVD用の660nm帯域のレーザ光を3ビームに回折したとき、高い0次光効率を持つと同時に0次光と±1次光の和が93%を確保でき、0次光及び±1次光以外に高次の回折光が発生することを抑えることができる。また、第2の回折格子20bは、CD用の785nm帯域のレーザ光について、0次光効率を97%とほぼ透過させ、±1次光をはじめ高次の回折光の発生を抑えることができる。
以上ような複合光学素子20,30,40によっても、3ビームによるトラッキングエラー信号を検出する際に、第1の回折格子20a,30a,40a又は第2の回折格子20b,30b,40bを透過する波長のレーザ光は±1次光をほとんど発生させず、3ビームに回折される波長のレーザ光は0次光/1次光の回折光強度比を大きくすることができる。また、高次の回折光もほとんど発生しないため、光ピックアップ装置1のレーザ利用効率を高めることができ、精度よく3ビームによるトラッキングエラー信号を検出することができる。
本発明が適用された光ピックアップ装置では、2波長半導体レーザ素子により出射されるレーザ光の波長は、各種光ディスク8に応じて変更可能であり、上述した波長660nmのレーザ及び波長785nmのレーザに限定されるものではない。例えば、DVD用の波長660nmのレーザ光よりもさらに短波長の400nm程度のレーザ光を出射するものであってもよい。この場合、複合光学素子4に形成される第1及び第2の回折格子はかかる波長400nm程度のレーザ光が透過し、また0次光及び±1次光の回折光強度比が所定の範囲に入るように3ビームに分割されるデューティ比及び位相高さに設計される。
本発明が適用された光ピックアップ装置を示す概略構成図である。 複合光学素子の第1の回折格子を示す側面図である。 複合光学素子の第2の回折格子を示す側面図である。 光ディスクの信号記録面に照射されたレーザスポットを示す平面図である。 長短2つの波長の各レーザスポットが照射されたフォトディテクタを示す平面図である。 複合光学素子の他の実施例における第1の回折格子を示す側面図である。 複合光学素子の他の実施例における第2の回折格子を示す側面図である。 複合光学素子の他の実施例における第1の回折格子を示す側面図である。 複合光学素子の他の実施例における第2の回折格子を示す側面図である。 複合光学素子の他の実施例における第1の回折格子を示す側面図である。 複合光学素子の他の実施例における第2の回折格子を示す側面図である。 従来の2波長光ピックアップ装置の構成を示す図である。
符号の説明
1 光ピックアップ装置、3 2波長半導体レーザ素子、4 複合光学素子、4a 第1の回折格子、4b 第2の回折格子、5 ビームスプリッタ、6 コリメータレンズ、7 対物レンズ、8 光ディスク、9 板状光学素子、10 フォトディテクタ、11,12 格子、11a,12a 第1の位相格子、11b,12b 第2の位相格子、15 第1の受光面、16 第2の受光面、17 第3の受光面

Claims (21)

  1. 波長の異なる複数のレーザ光を出射する発光部と、
    第1の位相格子と該第1の位相格子の両側に設けられた第2の位相格子を備えることにより2段の位相高さを持ち、上記発光部より出射された一の波長のレーザ光を3ビームに分割し、上記発光部より出射された他の波長のレーザ光をほぼ透過させる表面レリーフ型の回折格子と、
    上記発光部より出射されたレーザ光を光ディスク上に集光させる対物レンズと、
    上記光ディスクに反射された戻り光の光路を分岐する光学素子と、
    上記光学素子により分岐された戻り光を受光する受光部とを備える光ピックアップ装置。
  2. 上記発光部は、660nm付近の波長λを有する第1のレーザ光と、785nm付近の波長λを有する第2のレーザ光とを出射するものであり、
    上記回折格子は、回折格子ピッチの26%以上39%以下の幅と、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(N−1)の1.01倍以上1.19倍以下の位相高さを備える第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれ回折格子ピッチの37%以下の幅と、λ/(N−1)の0.31倍以下の位相高さを備える第2の位相格子とからなることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  3. 上記発光部は、660nm付近の波長λを有する第1のレーザ光と、785nm付近の波長λを有する第2のレーザ光とを出射するものであり、
    上記回折格子は、回折格子ピッチの62%以上75%以下の幅と、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(λ−1)の1.01倍以上1.24倍以下の位相高さを備える第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれ回折格子ピッチの19%以下の幅と、λ/(N−1)の0.34倍以下の位相高さを備える第2の位相格子とからなることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  4. 上記発光部は、660nm付近の波長λを有する第1のレーザ光と、785nm付近の波長λを有する第2のレーザ光とを出射するものであり、
    上記回折格子は、Wの幅を有する第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれWの幅を有する第2の位相格子とが、回折格子ピッチPに対して0.25×P<(W+2×W)<0.39×Pの関係を満たし、且つ、上記第1の位相格子が、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(N−1)の0.9倍以上1.13倍以下の位相高さを有し、上記第2の位相格子がλ/(N−1)の0.7倍以上1.31倍以下の位相高さを有することを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  5. 上記発光部は、660nm付近の波長λを有する第1のレーザ光と、785nm付近の波長λを有する第2のレーザ光とを出射するものであり、
    上記回折格子は、Wの幅を有する第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれWの幅を有する第2の位相格子とが、回折格子ピッチPに対して0.61×P<(W+2×W)<0.85×Pの関係を満たし、且つ、上記第1の位相格子が、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(N−1)の0.89倍以上1.13倍以下の位相高さを有し、上記第2の位相格子がλ/(N−1)の0.72倍以上1.31倍以下の位相高さを有することを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  6. 上記発光部は、660nm付近の波長λを有する第1のレーザ光と、785nm付近の波長λを有する第2のレーザ光とを出射するものであり、
    上記回折格子は、回折格子ピッチの11%以上33%以下の幅と、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(N−1)の0.94倍以上1.1倍以下の位相高さを備える第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれ回折格子ピッチの37%以下の幅と、λ/(N−1)の0.22倍以下の位相高さを備える第2の位相格子とからなることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  7. 上記発光部は、660nm付近の波長λを有する第1のレーザ光と、785nm付近の波長λを有する第2のレーザ光とを出射するものであり、
    上記回折格子は、回折格子ピッチの67%以上75%以下の幅と、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(N−1)の0.95倍以上1.07倍以下の位相高さを備える第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれ回折格子ピッチの15%以下の幅と、λ/(N−1)の0.18倍以下の位相高さを備える第2の位相格子とからなることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  8. 上記発光部は、660nm付近の波長λを有する第1のレーザ光と、785nm付近の波長λを有する第2のレーザ光とを出射するものであり、
    上記回折格子は、Wの幅を有する第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれWの幅を有する第2の位相格子とが、回折格子ピッチPに対して0.25×P<(W+2×W)<0.33×Pの関係を満たし、且つ、上記第1の位相格子が、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(N−1)の0.93倍以上1.03倍以下の位相高さを有し、上記第2の位相格子がλ/(N−1)の0.78倍以上1.06倍以下の位相高さを有することを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  9. 上記発光部は、660nm付近の波長λを有する第1のレーザ光と、785nm付近の波長λを有する第2のレーザ光とを出射するものであり、
    上記回折格子は、Wの幅を有する第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれWの幅を有する第2の位相格子とが、回折格子ピッチPに対して0.67×P<(W+2×W)<0.89×Pの関係を満たし、且つ、上記第1の位相格子が、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(N−1)の0.93倍以上1.06倍以下の位相高さを有し、上記第2の位相格子がλ/(N−1)の0.74倍以上1.06倍以下の位相高さを有することを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  10. 660nm付近の波長λを有する第1のレーザ光と、785nm付近の波長λを有する第2のレーザ光とを出射する発光部と、
    第1の位相格子と該第1の位相格子の両側に設けられた第2の位相格子を備えることにより2段の位相高さを持ち、上記λの波長のレーザ光を3ビームに分割し、λの波長のレーザ光をほぼ透過させる表面レリーフ型の第1の回折格子と、
    第1の位相格子と該第1の位相格子の両側に設けられた第2の位相格子を備えることにより2段の位相高さを持ち、上記λの波長のレーザ光を3ビームに分割し、λの波長のレーザ光をほぼ透過させる表面レリーフ型の第2の回折格子と、
    上記発光部より出射されたレーザ光を光ディスク上に集光させる対物レンズと、
    上記光ディスクに反射された戻り光の光路を分岐する光学素子と、
    上記光学素子により分岐された戻り光を受光する受光部とを備える光ピックアップ装置。
  11. 上記第2の回折格子は、回折格子ピッチの26%以上39%以下の幅と、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(N−1)の1.01倍以上1.19倍以下の位相高さを備える第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれ回折格子ピッチの37%以下の幅と、λ/(N−1)の0.31倍以下の位相高さを備える第2の位相格子とからなることを特徴とする請求項10記載の光ピックアップ装置。
  12. 上記第2の回折格子は、回折格子ピッチの62%以上75%以下の幅と、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(λ−1)の1.01倍以上1.24倍以下の位相高さを備える第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれ回折格子ピッチの19%以下の幅と、λ/(N−1)の0.34倍以下の位相高さを備える第2の位相格子とからなることを特徴とする請求項10記載の光ピックアップ装置。
  13. 上記第2の回折格子は、Wの幅を有する第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれWの幅を有する第2の位相格子とが、回折格子ピッチPに対して0.25×P<(W+2×W)<0.39×Pの関係を満たし、且つ、上記第1の位相格子が、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(N−1)の0.9倍以上1.13倍以下の位相高さを有し、上記第2の位相格子がλ/(N−1)の0.7倍以上1.31倍以下の位相高さを有することを特徴とする請求項10記載の光ピックアップ装置。
  14. 上記第2の回折格子は、Wの幅を有する第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれWの幅を有する第2の位相格子とが、回折格子ピッチPに対して0.61×P<(W+2×W)<0.85×Pの関係を満たし、且つ、上記第1の位相格子が、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(N−1)の0.89倍以上1.13倍以下の位相高さを有し、上記第2の位相格子がλ/(N−1)の0.72倍以上1.31倍以下の位相高さを有することを特徴とする請求項10記載の光ピックアップ装置。
  15. 上記第1の回折格子は、回折格子ピッチの11%以上33%以下の幅と、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(N−1)の0.94倍以上1.1倍以下の位相高さを備える第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれ回折格子ピッチの37%以下の幅と、λ/(N−1)の0.22倍以下の位相高さを備える第2の位相格子とからなることを特徴とする請求項10記載の光ピックアップ装置。
  16. 上記第1の回折格子は、回折格子ピッチの67%以上75%以下の幅と、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(N−1)の0.95倍以上1.07倍以下の位相高さを備える第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれ回折格子ピッチの15%以下の幅と、λ/(N−1)の0.18倍以下の位相高さを備える第2の位相格子とからなることを特徴とする請求項10記載の光ピックアップ装置。
  17. 上記第1の回折格子は、Wの幅を有する第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれWの幅を有する第2の位相格子とが、回折格子ピッチPに対して0.25×P<(W+2×W)<0.33×Pの関係を満たし、且つ、上記第1の位相格子が、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(N−1)の0.93倍以上1.03倍以下の位相高さを有し、上記第2の位相格子がλ/(N−1)の0.78倍以上1.06倍以下の位相高さを有することを特徴とする請求項10記載の光ピックアップ装置。
  18. 上記第1の回折格子は、Wの幅を有する第1の位相格子と、該第1の位相格子の両側に設けられ、それぞれWの幅を有する第2の位相格子とが、回折格子ピッチPに対して0.67×P<(W+2×W)<0.89×Pの関係を満たし、且つ、上記第1の位相格子が、上記λのレーザ光が入射されたときの屈折率をNとして、λ/(N−1)の0.93倍以上1.06倍以下の位相高さを有し、上記第2の位相格子がλ/(N−1)の0.74倍以上1.06倍以下の位相高さを有することを特徴とする請求項10記載の光ピックアップ装置。
  19. 上記第1回折格子は光透過性基板の一面側に形成され、上記第2の回折格子は上記基板の他面側に形成された単一素子からなることを特徴とする請求項10乃至18の何れか一項記載の光ピックアップ装置。
  20. 上記第1の回折格子によって3ビームに分割された波長λのレーザ光の上記光ディスク上での光スポット間隔と、上記第2の回折格子によって3ビームに分割された波長λのレーザ光の上記光ディスク上での光スポット間隔とが等しくなるように、上記第1及び第2の回折格子の格子ピッチが設計されていることを特徴とする請求項10乃至18の何れか一項記載の光ピックアップ装置。
  21. 上記第1の回折格子によって3ビームに分割された波長λのレーザ光の上記光ディスク上での光スポット列が、0次光がピット部、±1次光がランド部に照射されるDPP配置になり、上記第2の回折格子によって3ビームに分割された波長λのレーザ光の上記光ディスク上での光スポット列が、0次光がピット部、±1次光がランド部に照射されるDPP配置になるように、上記第1の回折格子の格子方向と、上記第2の回折格子の格子方向とが所定の角度を備えていることを特徴とする請求項10乃至18の何れか一項記載の光ピックアップ装置。
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