JP2006008082A - ゴムブッシュ付きスタビライザーバーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】異音を防止できる構造でありながら、製作コストを低廉化できるとともに、ゴムブッシュをスタビライザーバーに強く固定できて耐久性に優れたゴムブッシュ付きスタビライザーバーを製造できる方法を提供する
【解決手段】スタビライザーバー1の外周面を塗装した後、被嵌合部2の塗装膜面に熱硬化性接着剤を塗布し、加硫成形したゴムブッシュ3を被嵌合部2に外嵌し、U字状の外周面4のうちの突曲面12に第1押圧具13の第1嵌合凹部14を外嵌するとともに、扁平面5と、U字状の外周面4のうちの直線状の面15とに第2押圧具16の第2嵌合凹部17を外嵌し、第1押圧具13と第2押圧具16でゴムブッシュ3を挟圧してゴムブッシュ3を圧縮した状態でゴムブッシュ3を加熱する。
【選択図】 図1
【解決手段】スタビライザーバー1の外周面を塗装した後、被嵌合部2の塗装膜面に熱硬化性接着剤を塗布し、加硫成形したゴムブッシュ3を被嵌合部2に外嵌し、U字状の外周面4のうちの突曲面12に第1押圧具13の第1嵌合凹部14を外嵌するとともに、扁平面5と、U字状の外周面4のうちの直線状の面15とに第2押圧具16の第2嵌合凹部17を外嵌し、第1押圧具13と第2押圧具16でゴムブッシュ3を挟圧してゴムブッシュ3を圧縮した状態でゴムブッシュ3を加熱する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、U字状の外周面と、前記U字状の外周面の両端に連続する直線状の扁平面とを備えた筒状のゴムブッシュを、スタビライザーバーの被嵌合部に外嵌固定するゴムブッシュ付きスタビライザーバーの製造方法に関する。
従来、この種のゴムブッシュ付きスタビライザーバーではスタビライザーバーをゴムブッシュに挿通させただけの構造になっていた。そして、U字状のゴムブッシュ受けを備えたクランプでゴムブッシュを車体側に押圧固定して、ゴムブッシュの扁平面を車体の取付け面に圧接させてあった。
しかしながら上記の構造によれば、スタビライザーバーをゴムブッシュに挿通させただけの構造であったために、ゴムブッシュとスタビライザーバーとの間に水が浸入したときや気温が非常に低温になったときに、ゴムブッシュがスタビライザーバーに対してスリップして異音が発生するという問題があった。
この問題を解消するために、ゴムブッシュをスタビライザーバーに加硫接着する第1の技術や、特許文献1に開示されているように、加硫成形したゴムブッシュをスタビライザーバーに接着剤によって常温で固着する第2の技術がある。両技術ではゴムブッシュをスタビライザーバーに外嵌固着することで、両者のすべりを抑えて異音の発生を防止しようとしている。
特開平11−108096号公報
上記の第1の技術によれば、異音の発生を防止できるものの、スタビライザーバーが長いために加硫接着の生産設備が大型化し、設備コストが高くなるとともに、生産性を高めることが困難で製作コストが高くなる。そして第2技術では、高温雰囲気で接着剤の接着力が低下してゴムブッシュの内周面がスタビライザーバーの外周面から分離してしまうおそれがある。
本発明の目的は、異音を防止できる構造でありながら、製作コストを低廉化できるとともに、ゴムブッシュをスタビライザーバーに強く固定できて耐久性に優れたゴムブッシュ付きスタビライザーバーを製造できる方法を提供する点にある。
本発明の特徴は、U字状の外周面と、前記U字状の外周面の両端に連続する直線状の扁平面とを備えた筒状のゴムブッシュを、スタビライザーバーの被嵌合部に外嵌固定するゴムブッシュ付きスタビライザーバーの製造方法であって、
前記スタビライザーバーの外周面を塗装した後、前記被嵌合部の塗装膜面に熱硬化性接着剤を塗布し、加硫成形した前記ゴムブッシュを前記被嵌合部に外嵌し、前記U字状の外周面のうちの突曲面に第1押圧具の第1嵌合凹部を外嵌するとともに、前記扁平面と、前記U字状の外周面のうちの直線状の面とに第2押圧具の第2嵌合凹部を外嵌し、前記第1押圧具と第2押圧具で前記ゴムブッシュを挟圧して前記ゴムブッシュを圧縮した状態で前記ゴムブッシュを加熱し、前記第1押圧具と第2押圧具を取外してゴムブッシュ付きスタビライザーバーを得る点にある。
前記スタビライザーバーの外周面を塗装した後、前記被嵌合部の塗装膜面に熱硬化性接着剤を塗布し、加硫成形した前記ゴムブッシュを前記被嵌合部に外嵌し、前記U字状の外周面のうちの突曲面に第1押圧具の第1嵌合凹部を外嵌するとともに、前記扁平面と、前記U字状の外周面のうちの直線状の面とに第2押圧具の第2嵌合凹部を外嵌し、前記第1押圧具と第2押圧具で前記ゴムブッシュを挟圧して前記ゴムブッシュを圧縮した状態で前記ゴムブッシュを加熱し、前記第1押圧具と第2押圧具を取外してゴムブッシュ付きスタビライザーバーを得る点にある。
この手段によれば、第1押圧具と第2押圧具でゴムブッシュを挟圧してゴムブッシュを圧縮した状態でゴムブッシュを加熱することで、熱硬化性の接着剤が硬化してゴムブッシュがスタビライザーバーに強く固着する。接着剤は熱硬化性であるから高温雰囲気で接着力が低下することはない。その結果、ゴムブッシュがスタビライザーバーに対してスリップすることがなくなって異音の発生を防止することができる。また、ゴムブッシュをスタビライザーバーとは別個にして単独で加硫成形するから、加硫成形のための生産設備が大型化することがなく、生産性を上げることができて、製作コストを低廉化することができる。そして、スタビライザーバーの被嵌合部の塗装膜面に熱硬化性接着剤を塗布するから、被嵌合部の塗装膜面を接着剤の塗布のためにいちいち剥がさなくても済む。さらに、前記U字状の外周面のうちの突曲面に第1押圧具の第1嵌合凹部を外嵌するとともに、前記扁平面と、前記U字状の外周面のうちの直線状の面とに第2押圧具の第2嵌合凹部を外嵌し、第1押圧具と第2押圧具でゴムブッシュを挟圧することで、ゴムブッシュに所望の圧縮力を伝えることができる。
本発明において、前記第1押圧具と第2押圧具で前記ゴムブッシュを挟圧した状態で、前記第1嵌合凹部と第2嵌合凹部で前記ゴムブッシュのほぼ全面が覆われた状態になるように前記第1嵌合凹部と第2嵌合凹部を形成すると、第1押圧具と第2押圧具でゴムブッシュを挟圧したときに、ゴムブッシュに所望の圧縮力をより確実に伝えやすくすることができる。
本発明において、外周面が前記突曲面から成る前記ゴムブッシュの突曲部が、目標とする製品寸法よりも径方向外方側に設定量膨出した状態になるように前記ゴムブッシュを加硫成形すると、次の(A)の作用を奏することができる。
(A) 第1押圧具と第2押圧具でゴムブッシュを挟圧して加熱したときに、突曲部に、熱によるへたりが生じると、ゴムブッシュに対する第1押圧具と第2押圧具の挟圧力が弱くなってゴムブッシュとスタビライザーバーの接着力が弱くなるおそれがある。そして、製品完成後にクランプでゴムブッシュを車体側に押圧固定したときに、ゴムブッシュの扁平面を車体の取付け面に所望の力で圧接させるのが困難になって、車体に対する固定状態が不安定になる。これに対して本発明の上記構成によれば、ゴムブッシュの突曲部が、目標とする製品寸法よりも径方向外方側に設定量膨出しているから、第1押圧具と第2押圧具とによりゴムブッシュに圧縮力を確実に伝えることができて、ゴムブッシュとスタビライザーバーの接着力が弱くなる不具合を回避できる。そして突曲部に、熱によるへたりが生じても突曲部を製品寸法通りに形成しやすくすることができる。その結果、製品完成後にクランプでゴムブッシュを車体側に押圧固定したときに、ゴムブッシュの扁平面を車体の取付け面に所望の力で圧接させることができて車体に対する固定状態を安定化できる。ゴムブッシュの幅方向(前記U字状の外周面のうちの一対の直線状の面と交差する方向)の寸法は、上記のような膨出した状態になっていないから、第1押圧具の第1嵌合凹部や第2押圧具の第2嵌合凹部にゴムブッシュを円滑に嵌合させることができて、嵌合できなくなる不具合を回避することができる。
本発明において、外周面が前記突曲面から成る前記ゴムブッシュの突曲部を周方向に複数の突曲部分に区分けし、前記周方向で中央に位置する突曲部分が、目標とする製品寸法よりも径方向外方側に設定量膨出した状態になるように前記ゴムブッシュを加硫成形すると、上記(A)と同様の作用を奏することができる。
本発明において、外周面が前記突曲面から成る前記ゴムブッシュの突曲部を周方向に複数の突曲部分に区分けし、前記周方向で中央に位置する突曲部分以外の各突曲部分が、目標とする製品寸法よりも径方向外方側に設定量膨出した状態になるように前記ゴムブッシュを加硫成形すると、上記(A)と同様の作用を奏することができ、さらに次の(B)の作用を奏することができる。
(B)第1押圧具と第2押圧具でゴムブッシュを挟圧したときに、その挟圧方向に対して傾斜した方向(各突曲部分が膨出した方向)の挟圧力を強くすることができ、ゴムブッシュとスタビライザーバーとの周方向で両者の接着力を均一化しやすくなって両者の接着性をよくすることができる。
本発明において、前記ゴムブッシュの中空孔を挟んで前記突曲部とは反対側のゴムブッシュ部分に金属製又は樹脂製のインサート材が埋設され、前記中空孔側を向く前記インサート材の面が、前記中空孔の周方向に沿う円弧状の曲面になるように前記ゴムブッシュを加硫成形すると、上記(A)と同様の作用を奏することができ、さらに次の(C)の作用を奏することができる。
(C) 第1押圧具と第2押圧具でゴムブッシュを挟圧したときに、第1押圧具とインサート材とが、これらの間のゴムブッシュ部分を圧縮する。この場合、前記円弧状の曲面の周方向両端部が前記ゴムブッシュ部分を受止めて、ゴムブッシュ部分がゴムブッシュの幅方向外方側に膨出するのを阻止する。これにより、ゴムブッシュ部分に加わる圧縮力が逃げるのを抑制することができる。そして、中空孔側を向くインサート材の面が、中空孔の周方向に沿う円弧状の曲面になっていることで、第1押圧具と第2押圧具による挟圧力が前記曲面に直交する方向の力としてゴムブッシュ部分に加わる。その結果、ゴムブッシュとスタビライザーバーとの圧接力を、両者の周方向で均一化しやすくすることができ、両者の周方向で両者の接着力を均一化しやすくなって両者の接着性をよくすることができる。また、U字状のゴムブッシュ受けを備えたクランプでゴムブッシュを車体側に押圧固定して、ゴムブッシュの扁平面を車体の取付け面に圧接させたときに、クランプとインサート材とが、これらの間のゴムブッシュ部分を圧縮する。この場合、前記円弧状の曲面の周方向両端部が前記ゴムブッシュ部分を受止めて、ゴムブッシュ部分がゴムブッシュの幅方向外方側に膨出するのを阻止する。これにより、ゴムブッシュ部分に加わる圧縮力が逃げるのを抑制することができ、ゴムブッシュを車体の取付け面に所望の通りの力で圧接させることができて、車体に対する固定状態を安定化できる。
本発明において、前記中空孔とは反対側を向く前記インサート材の面が露出するように前記ゴムブッシュを加硫成形すると、前記インサート材の面が車体の取付け面に直接圧接するので、圧接力が吸収されるのを抑制して、ゴムブッシュを車体の取付け面に所望の通りの力で圧接させやすくすることができ、車体に対する固定状態を安定化できる。
本発明において、前記ゴムブッシュの幅方向に沿う方向のインサート材の長さが前記中空孔の径よりも長くなるように前記ゴムブッシュを加硫成形すると、前記円弧状の曲面の周方向の両端部が前記ゴムブッシュ部分を受止めやすくなり、ゴムブッシュ部分がゴムブッシュの幅方向外方側に膨出するのをより阻止しやすくすることができる。
本発明によれば、異音を防止できる構造でありながら、製作コストを低廉化できるとともに、ゴムブッシュをスタビライザーバーに強く固定できて耐久性に優れたゴムブッシュ付きスタビライザーバーを製造できる方法を提供することができた。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に、自動車のサスペンションと車体側のメンバとに取付けられるゴムブッシュ付きスタビライザーバーを示してある。 このゴムブッシュ付きスタビライザーバーは、表面が塗装がされた金属丸棒状のスタビライザーバー1と、スタビライザーバー1の被嵌合部2に外嵌固定されたゴムブッシュ3とから成る。
ゴムブッシュ3は、U字状の外周面4と、このU字状の外周面4の両端に連続する直線状の扁平面5とを備えた筒状に形成され、ゴムブッシュ3の軸方向の両端部にフランジ6がそれぞれ形成されている。そしてゴムブッシュ3に、径方向及び軸方向に沿う装着用の切断部7が形成されている。
上記のゴムブッシュ3をクランプ8で車体側に押圧固定して、ゴムブッシュ3の扁平面5を車体の取付け面に圧接させる。クランプ8は、ゴムブッシュ3の両フランジ6間のU字状の外周面4をややきつく内嵌させるU字状のゴムブッシュ受け9と、このゴムブッシュ受け9の開放した両端から横外方側に張出す取付け片10とから成る。取付け片10にはボルト挿通孔11が形成されている。
ゴムブッシュ付きスタビライザーバーの製造方法は次の通りである。すなわち、スタビライザーバー1の外周面をカチオン電着塗装や粉体塗装により塗装する。その後、スタビライザーバー1の被嵌合部2の塗装膜面に熱硬化性エポキシ系接着剤(熱硬化性接着剤の一例)を塗布する。そして、加硫成形したゴムブッシュ3の切断部7を開放してゴムブッシュ3を被嵌合部2に外嵌する。次に、図6に示すように、U字状の外周面4のうちの突曲面12に第1押圧具13の第1嵌合凹部14を外嵌するとともに、前記扁平面5と、U字状の外周面4のうちの直線状の面15とに第2押圧具16の第2嵌合凹部17を外嵌する。そして図7に示すように、第1押圧具13と第2押圧具16でゴムブッシュ3を挟圧してゴムブッシュ3を5%〜10%圧縮した状態でゴムブッシュ3を加熱し、第1押圧具13と第2押圧具16を取外してゴムブッシュ付きスタビライザーバーを得る。ゴムブッシュ3に対する加熱温度は120℃〜200℃、加熱時間は15分〜60分である。
詳述すると、図8(a),図8(b)に示すように、外周面が前記突曲面12から成る前記ゴムブッシュ3の突曲部37が、目標とする製品寸法(の突曲部)よりも径方向外方側に設定量だけ膨出した状態になるようにゴムブッシュ3を加硫成形しておく。図8(b)において一点鎖線Aは製品寸法の突曲部37の突曲面を表す。加熱前の前記突曲面12は、製品寸法の突曲部37の突曲面Aに対応したなだらかな円弧状の曲面になっている。このように加硫成形したゴムブッシュ3を第1押圧具13と第2押圧具16で挟圧した状態で加熱するから、突曲部37に熱によるへたり(収縮)が生じても突曲部37を製品寸法通りに形成しやすくなる。つまり、前記設定量は突曲部37のへたりを考慮した量であり、へたりで収縮する量である。ゴムブッシュ3の中空孔38の中心は、突曲部37と後述の角ブロック部26との境界よりも少し角ブロック部26側に位置している。
図2,図3,図4に示すように第1押圧具13は、ゴムブッシュ3の突曲部37(図8参照)を収容する断面U字状の第1収容部18と、この第1収容部18の開放した両端から横外方側に張出す一対の第1取付け板19とから成る。第1収容部18に前記第1嵌合凹部14が形成されている。第1嵌合凹部14は前記突曲面12にきつく外嵌する。この第1嵌合凹部14に、ゴムブッシュ3の一対のフランジ6を各別に収容する一対のフランジ受け20が形成されている。そして、第1取付け板19に一対の貫通孔21が形成され、第1押圧具13の軸方向の両端部に、突曲部17の軸方向の両端面22を覆う一対の第1側壁23が各別に形成され、この第1側壁23にスタビライザーバー1を受け入れる半円形の凹部25が形成されている。
図2,図3,図5に示すように第2押圧具16は、ゴムブッシュ3の角ブロック部26(図8参照。外周面が、前記扁平面5と、U字状の外周面4のうちの直線状の面15とから成るゴムブッシュ部分)を収容する断面コの字状の第2収容部28と、この第2収容部28の開放した両端から横外方側に張出す一対の第2取付け板29とから成る。第2収容部28に前記第2嵌合凹部17が形成されている。第2嵌合凹部17は、前記扁平面5と、U字状の外周面4のうちの直線状の面15とにきつく外嵌する。また、第1取付け板19の一対の貫通孔21に各別に入り込む一対のピン30が第2取付け板29に突設されている。そして、第2押圧具16の軸方向の両端部に、角ブロック部26の軸方向の両端面31を覆う一対の第2側壁32が各別に形成され、この第2側壁32にスタビライザーバー1を受け入れる半円形の凹部33が形成されている。角ブロック部26の端面31は突曲部37の端面22と段差なく連なっている。
図7に示すように、第1取付け金具13と第2押圧具16とでゴムブッシュ3を挟圧した状態で、第2押圧具16の一対のピン30が第1押圧具13の一対の貫通孔21に各別に入り込む。そして、第1嵌合凹部14と第2嵌合凹部17でゴムブッシュ3のほぼ全面が覆われた状態になる。
[別実施形態]
(1)図9(a),図9(b)に示すように、前記ゴムブッシュ3の突曲部37を周方向に複数(本実施形態では3個)の突曲部分37A,37B,37Cに区分けし、前記周方向で中央に位置する突曲部分37Bが、目標とする製品寸法よりも径方向外方側に設定量膨出した状態になるようにゴムブッシュ3を加硫成形してもよい。
(1)図9(a),図9(b)に示すように、前記ゴムブッシュ3の突曲部37を周方向に複数(本実施形態では3個)の突曲部分37A,37B,37Cに区分けし、前記周方向で中央に位置する突曲部分37Bが、目標とする製品寸法よりも径方向外方側に設定量膨出した状態になるようにゴムブッシュ3を加硫成形してもよい。
(2)図10(a),図10(b)に示すように、前記ゴムブッシュ3の突曲部37を周方向に複数(本実施形態では3個)の突曲部分37A,37B,37Cに区分けし、前記周方向で中央に位置する突曲部分37B以外の各突曲部分37A,37Cが、目標とする製品寸法よりも径方向外方側に設定量膨出した状態になるようにゴムブッシュ3を加硫成形してもよい。
(3)図8(a),図8(b)に示すゴムブッシュの第1実施形態において、図11(a),図11(b)に示すように、前記ゴムブッシュ3の中空孔38を挟んで突曲部37とは反対側のゴムブッシュ部分39(前記角ブロック部26の一部分)に金属製又は樹脂製のインサート材40が埋設され、中空孔38側を向くインサート材40の第1面41が、中空孔38の周方向に沿う円弧状の曲面になるようにゴムブッシュ3を加硫成形してもよい。中空孔38とは反対側を向くインサート材40の第2面42はゴムブッシュ部分39からはみだして露出している。
そして、ゴムブッシュ3の幅方向に沿う方向のインサート材40の長さCは中空孔38の径よりも長く設定され、ゴムブッシュ3の軸方向におけるインサート材40の長さDはゴムブッシュ3の両フランジ6間の長さとほぼ同一に設定され、インサート材40の第1面41と中空孔38の内周面との間の長さは、第1押圧具13と第2押圧具16に取り付けられる前のゴムブッシュ3の突曲面12と中空孔38の内周面との間の長さとほぼ同一に設定されている。
(4)図12(a),図12(b)に示すように、ゴムブッシュ3の軸方向で突曲部37の中央部だけが、目標とする製品寸法よりも径方向外方側に設定量だけ膨出した状態になるようにゴムブッシュ3を加硫成形してもよい。
(5)上記(3)の構造(インサート材40を埋設した構造)を、図9(a),図9(b)に示す実施形態と、図10(a),図10(b)に示す実施形態と、図12(a),図12(b)に示すに示す実施形態とで採用してもよい。
(6)上記の実施形態で挙げた数値は一例であり、別の数値であってもよい。例えば、前記ゴムブッシュ3の突曲部37を周方向に4個以上に区分けしてもよい。
1……スタビライザーバー、2……被嵌合部、3……ゴムブッシュ、4……U字状の外周面、5……扁平面、12……U字状の外周面のうちの突曲面、13……第1押圧具、14……第1嵌合凹部、15……U字状の外周面のうちの直線状の面、16……第2押圧具、17……第2嵌合凹部、37……突曲部、37A,37B,37C……突曲部分、38……中空孔、39……ゴムブッシュ部分、40……インサート材、41……中空孔側を向くインサート材の面(インサート材の第1面)、42……中空孔とは反対側を向くインサート材の面(インサート材の第2面)、C……ゴムブッシュの幅方向に沿う方向のインサート材の長さ
Claims (8)
- U字状の外周面と、前記U字状の外周面の両端に連続する直線状の扁平面とを備えた筒状のゴムブッシュを、スタビライザーバーの被嵌合部に外嵌固定するゴムブッシュ付きスタビライザーバーの製造方法であって、
前記スタビライザーバーの外周面を塗装した後、前記被嵌合部の塗装膜面に熱硬化性接着剤を塗布し、加硫成形した前記ゴムブッシュを前記被嵌合部に外嵌し、前記U字状の外周面のうちの突曲面に第1押圧具の第1嵌合凹部を外嵌するとともに、前記扁平面と、前記U字状の外周面のうちの直線状の面とに第2押圧具の第2嵌合凹部を外嵌し、前記第1押圧具と第2押圧具で前記ゴムブッシュを挟圧して前記ゴムブッシュを圧縮した状態で前記ゴムブッシュを加熱し、前記第1押圧具と第2押圧具を取外してゴムブッシュ付きスタビライザーバーを得るゴムブッシュ付きスタビライザーバーの製造方法。 - 前記第1押圧具と第2押圧具で前記ゴムブッシュを挟圧した状態で、前記第1嵌合凹部と第2嵌合凹部で前記ゴムブッシュのほぼ全面が覆われた状態になるように前記第1嵌合凹部と第2嵌合凹部を形成する請求項1記載のゴムブッシュ付きスタビライザーバーの製造方法。
- 外周面が前記突曲面から成る前記ゴムブッシュの突曲部が、目標とする製品寸法よりも径方向外方側に設定量膨出した状態になるように前記ゴムブッシュを加硫成形する請求項1又は2記載のゴムブッシュ付きスタビライザーバーの製造方法。
- 外周面が前記突曲面から成る前記ゴムブッシュの突曲部を周方向に複数の突曲部分に区分けし、前記周方向で中央に位置する突曲部分が、目標とする製品寸法よりも径方向外方側に設定量膨出した状態になるように前記ゴムブッシュを加硫成形する請求項1又は2記載のゴムブッシュ付きスタビライザーバーの製造方法。
- 外周面が前記突曲面から成る前記ゴムブッシュの突曲部を周方向に複数の突曲部分に区分けし、前記周方向で中央に位置する突曲部分以外の各突曲部分が、目標とする製品寸法よりも径方向外方側に設定量膨出した状態になるように前記ゴムブッシュを加硫成形する請求項1又は2記載のゴムブッシュ付きスタビライザーバーの製造方法。
- 前記ゴムブッシュの中空孔を挟んで前記突曲部とは反対側のゴムブッシュ部分に金属製又は樹脂製のインサート材が埋設され、前記中空孔側を向く前記インサート材の面が、前記中空孔の周方向に沿う円弧状の曲面になるように前記ゴムブッシュを加硫成形する請求項3,4,5のいずれか一つに記載のゴムブッシュ付きスタビライザーバーの製造方法。
- 前記中空孔とは反対側を向く前記インサート材の面が露出するように前記ゴムブッシュを加硫成形する請求項6記載のゴムブッシュ付きスタビライザーバーの製造方法。
- 前記ゴムブッシュの幅方向に沿う方向のインサート材の長さが前記中空孔の径よりも長くなるように前記ゴムブッシュを加硫成形する請求項6又は7記載のゴムブッシュ付きスタビライザーバーの製造方法。
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