以下、本発明に係る遊技機について、本発明をスロットマシンに具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るスロットマシンの概略構成について、図1及び図4に基づき説明する。図1はスロットマシンの斜視図である。図4はスロットマシンの制御系を模式的に示すブロック図である。
図1において、スロットマシン1はその全体を形成するキャビネット2を有しており、かかるキャビネット2の上面上部にはランプ150が配設されている。また、かかるキャビネット2の前面上部には上部液晶ディスプレイ3が配設され、また、キャビネット2の前面中央部には下部液晶ディスプレイ4が配設されている。ここに、上部液晶ディスプレイ3は一般に汎用されている液晶ディスプレイから構成されており、また、下部液晶ディスプレイ4は、所謂、透明液晶ディスプレイから構成されている。上部液晶ディスプレイ3には、ゲーム方法、当選役の種類とその配当、ゲームに関する各種演出等ゲームに関する情報が表示される。また、下部液晶ディスプレイ4には、図1に示されているように、基本的に、3つの可変表示部22、23及び24が表示されるとともに、各可変表示部22乃至24内においては、後述する各リール220(図4参照)に形成された各種の図柄が上方向から下方向に向かってスクロールしながら変動表示される。尚、下部液晶ディスプレイ4の詳細な構造については後述する。
下部液晶ディスプレイ4の下側には、手前側に突出された操作テーブル5が設けられており、かかる操作テーブル5には、最も左側から両替(CHANGE)ボタン6、払い戻し(CHASHOUT)ボタン7、ヘルプ(HELP)ボタン8が配置されており、また、ヘルプボタン8の右側には、コイン投入部9、紙幣投入部10が設けられている。また、操作テーブル5の手前側にて左側から、1-BETボタン11、SPIN/REPEAT BETボタン12、3-BETボタン13、及び、5-BETボタン14が配置されている。
ここに、両替ボタン6は、ランプ150を点灯させるためのボタンである。かかる両替ボタン6には、両替(CHANGE)スイッチ62が付設されており、両替ボタン6の押下に基づき両替スイッチ62からスイッチ信号がCPU50に出力される。
払い戻しボタン7は、通常ゲーム終了時に押下されるボタンであり、払い戻しボタン7が押下されると、ゲームにて獲得したコインがコイン払出口15からコイン受け部16に払い戻される。尚、払い戻しボタン7には、払い戻し(CASHOUT)スイッチ63が付設されており、払い戻しボタン7の押下に基づきスイッチ信号がCPU50に出力される。
ヘルプボタン8は、ゲームの操作方法等が不明な場合に押下されるボタンであり、ヘルプボタン8が押下されると、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4に各種のヘルプ情報が表示される。かかるヘルプボタン8には、ヘルプ(HELP)スイッチ64が付設されており、ヘルプボタン8の押下に基づきヘルプスイッチ64からスイッチ信号がCPU50に出力される。
コイン投入部9には、コインセンサ65が配置されており、コイン投入部9にコインが投入されると、コインセンサ65を介してコイン検出信号がCPU50に出力される。また、紙幣投入部10には、紙幣センサ66が配置されており、紙幣投入部10に紙幣が投入されると、紙幣センサ66を介して紙幣検出信号がCPU50に出力される。
1-BETボタン11は、1回押下する毎に1ずつベットされるボタンである。この1-BETボタン11には、1-BETスイッチ59が付設されており、1-BETボタン11が押下されると、その押下に基づき1-BETスイッチ59からCPU50にスイッチ信号が出力される。
スピン(SPIN/REPEAT BET)ボタン12は、押下されることに基づき現在のベット数又は前回のベット数でゲームを開始すべく、下部液晶ディスプレイ4の各可変表示部22乃至24にて各図柄の変動表示が開始されるボタンである。スピンボタン12には、スピンスイッチ58が付設されており、スピンボタン12が押下されると、その押下に基づきスピンスイッチ58からスイッチ信号がCPU50に出力される。尚、スピンボタン12の押下により、賭けることが可能なベット数としては、1、2、3、5ベットが存在し得る。
3-BETボタン13は、その押下に基づき3ベットでゲームを開始するためのボタンである。かかる3-BETボタン13には、3-BETスイッチ60が付設されており、その押下時には3-BETスイッチ60からスイッチ信号がCPU50に出力される。また、5-BETボタン14は、その押下に基づき5ベットでゲームを開始するためのボタンである。5-BETボタン14には、5-BETスイッチ61が付設されており、その押下に基づき5-BETスイッチ61からスイッチ信号がCPU50に出力される。
また、キャビネット2の下部には、コイン払出口15が形成されるとともに、コイン払出口15から払い出されたコインを受けるコイン受け部16が設けられている。コイン払出口15の内部には、センサ等より構成される後述のコイン検出部73が配置されており、コイン検出部73はコイン払出口15から払い出されるコインの枚数を検出する。
続いて、下部液晶ディスプレイ4の詳細な構造及び下部液晶ディスプレイ4の背面側においてキャビネット2内部で回転自在に設けられたリールについて、図2及び図3に基づき説明する。図2は下部液晶ディスプレイ及びリールの縦断面図、図3は下部液晶ディスプレイの分解斜視図である。
図2及び図3において、下部液晶ディスプレイ4は、その前面側(図2中左側)に配置された透明タッチパネル30と共に、スロットマシン1のキャビネット2の前面中央部に設けられた機器前面パネル20の表示窓部210の内側に配置されており、また、下部液晶ディスプレイ4の背面側(図2中右側)には、3つのリール220(図2には1つのリール220のみを示す)が並列状態で、且つ、それぞれ独立して回転自在に支持されている。
すなわち、図2に示すように、下部液晶ディスプレイ4は、3つのリール220の正面側に配置されている。そして、下部液晶ディスプレイ4から透過して見えるリール220で後述の通常ゲームが行われる。
ここで、各リール220について説明すると、3つのリール220の内、スロットマシン1の正面から見て左側のリール220は、下部液晶ディスプレイ4に形成される可変表示部22(図1参照)に対向しており、また、中側のリール220は、同様に下部液晶ディスプレイ4に形成される可変表示部23(図1参照)に対向しており、また、右側のリール220は、同様に下部液晶ディスプレイ4に形成される可変表示部24(図1参照)に対向している。
尚、各可変表示部22乃至24の構成については後述する。
続いて、下部液晶ディスプレイ4の構造について、図2及び図3に基づき説明する。図2、図3において、下部液晶ディスプレイ4は、スロットマシン1の前面側から、透明タッチパネル30、リールガラスベース31、ベゼル金属枠32、液晶パネル33、液晶ホルダ34、拡散シート35、導光板36、白色のリフレクタ37、リアホルダ38、及び、帯電防止シート39が配置されて構成されている。拡散シート35には、開口部35A、35B、35Cが形成されており、同様に、導光板36、リフレクタ37及びリアホルダ38には、開口部35A〜35Cに一致するように、それぞれ開口部36A、36B、36C、開口部37A、37B、37C、開口部38A、38B、38Cが形成されている。各開口部35A〜38Aは、相互に一致するように重ねられて可変表示部22(図1参照)を構成し、各開口部35B〜38Bは同様に可変表示部23(図1参照)を構成し、各開口部35C〜38Cは同様に可変表示部24(図1参照)を構成する。
ここに、拡散シート35の開口部35A〜35C及び導光板36の開口部36A〜36Cは、各可変表示部22〜24の視認性を確保する透過領域を構成している。
機器前面パネル20の表示窓部210に下部液晶ディスプレイ4を取り付けるには、図2に示すように、リールガラスベース31の上下方向に突出して設けられた各ブラケット40をネジ410により機器前面パネル20の背面にネジ止めすることにより行われている。
また、導光板36の上下端には、液晶パネル33の光源として一対の陰極線管420が設けられている。また、リアホルダ38の各開口部38A〜38Cの背面側上下には、各リール220の外周面に形成された図柄を照明する一対の冷陰極線430が設けられている。
液晶パネル33は、各リール220の前面に配置されて各リールが透視されるITO等からなる透明な電気的表示パネルであり、その表示部の周囲の背面側は液晶ホルダ34によって保持されている。導光板36は、光透過性の樹脂パネルからなり、側部に位置する冷陰極線管420から出射された光を液晶パネル33の背面側に導くレンズカットが形成されている。拡散シート35は、光透過性の樹脂シートからなり、導光板36で導かれた光を拡散して、液晶パネル33に照射される光を均一化する。液晶パネル33を保持する液晶ホルダ34、拡散シート35及び導光板36は、一体化されてその周囲がベゼル金属枠32に挿入されている。この挿入により、液晶パネル33における表示部の前面側はベゼル金属枠32によって保持される。
ベゼル金属枠32に嵌められて一体化された液晶ホルダ34、拡散シート35及び導光板36は、その周囲が更にリールガラスベース31に挿入されており、液晶パネル33の表示前面を開口した状態でリールガラスベース31によって保持されている。透明タッチパネル30は、リールガラスベース31がネジ410を介して機器前面パネル20に取り付けられることにより、リールガラスベース31の前面に圧着されて、液晶パネル33の表示部前面に重ねられている。
リアホルダ38は、白色の樹脂板からなり、リールガラスベース31に支持されたベゼル金属枠32、液晶パネル33を保持した液晶ホルダ34、拡散シート35及び導光板36を背後からリールガラスベース31に保持している。このリアホルダ38は、冷陰極線管420から導光板36に出射された光を液晶パネル33側へ反射する反射板としても機能している。帯電防止シート39は、透明で、リアホルダ38の背面に両面テープで接着されており、リアホルダ38に形成された各開口部38A〜38Cの背面を覆っている。
また、各リール220周面には、通常ゲームにおいて使用される、図6に示すような各種の図柄が形成されている。図6は、各リール220周面に形成されているものであって、通常ゲームのときに下部液晶ディスプレイ4の透明な各可変表示部22乃至24にてスクロールしながら可変表示される図柄列を示した図である。図6において、図柄列41は可変表示部22にて可変表示される図柄列、図柄列42は可変表示部23にて可変表示される図柄列、図柄列43は可変表示部24にて可変表示される図柄列である。
ここに、図柄列41及び43は、共に同一図柄配列を有しており、これらの各図柄列は、トリプルBAR91、チェリー92、ダブルBAR93、セブン94、シングルBAR95及びブランク(図柄が存在していない領域)96が適宜組み合わされて11個の図柄から構成されている。
また、図柄列42は、トリプルBAR91、チェリー92、ダブルBAR93、セブン94、シングルBAR95及びブランク96が組み合わされている点で前記各図柄列41及び43と同様であるが、更に、トリガーシンボル97が1個配列されている。かかるトリガーシンボル97は、後述するように、ボーナスゲームに移行するための図柄であり、可変表示部23における有効入賞ラインL上で停止表示された場合にボーナスゲームに移行することができる。
もっとも、各リール220の周面に各種図柄を形成するについては、各リール220の幅・周長に合致する長尺状のリールシートに11個の図柄を印刷しておき、かかるリールシートを各リール220の周面に貼付することにより形成するのが一般的であるが、この方法以外の方法で図柄を形成することは勿論可能である。
尚、各可変表示部22乃至24においてスクロールされている各図柄列41乃至43が停止表示される場合、3つの図柄がそれぞれの可変表示部22乃至24で停止表示される。
また、前記各図柄の複数種類の組合せに基づき各種の当選役が予め設定されており、当選役に対応する図柄の組合せが有効入賞ラインL上で停止した際に、当選役に応じてコインがコイン払出口15から払い出される点については従来のスロットマシンと同様であり、ここではその説明を省略する。
次に、スロットマシン1の制御系に係る構成について図4に基づき説明する。図4はスロットマシンの制御系を模式的に示すブロック図である。
図4において、スロットマシン1の制御系は、基本的に、CPU50を核として構成されており、CPU50にはROM51及びRAM52が接続されている。ROM51は、後述するメイン処理プログラム、通常ゲーム処理プログラム、ボーナスゲーム処理プログラム、通常ゲームの停止表示図柄を抽選するための抽選テーブル、その他スロットマシン1の制御上必要な各種のプログラム、データテーブル等が格納されている。また、RAM52は、CPU50で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。
また、CPU50には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路53及び分周器54が接続されており、また、乱数を発生する乱数発生器55及び乱数サンプリング回路56が接続されている。乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数は、当選役等の各種の抽選に使用される。更に、CPU50には、スピン(SPIN/REPEAT BET)ボタン12に付設されるスピンスイッチ58、1-BETボタン11に付設される1-BETスイッチ59、3-BETボタン13に付設される3-BETスイッチ60、5-BETボタン14に付設される5-BETスイッチ61、両替ボタン6に付設される両替(CHANGE)スイッチ62、払い戻しボタン7に付設される払い戻し(CASHOUT)スイッチ63、及び、ヘルプボタン8に付設されるヘルプ(HELP)スイッチ64が、それぞれ接続されている。CPU50は、各ボタンの押下により各スイッチから出力されるスイッチ信号に基づき、各ボタンに対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
CPU50には、モータ駆動回路167を介して各リール220の回転を行う3つのステップモータ68が接続されおり、また、リール位置検出回路69が接続されている。CPU50からモータ駆動信号がモータ駆動回路167に出力されると、各ステップモータ68はモータ駆動回路167により回転駆動される。これにより各リール220の回転が行われる。
このとき、各リール220の回転が開始された後、ステップモータ68の各々に供給される駆動パルス数が計算され、その計算値はRAM52の所定エリアに書き込まれる。また、各リール220からは1回転毎にリセットパルスが出力され、かかるリセットパルスはリール位置検出回路69を介してCPU50に入力される。このようにリセットパルスがCPU50に入力されると、RAM52に書き込まれている計算値は「0」にクリアされ、CPU50は、各リール220の1回転の範囲内における回転位置に対応する計算値と、ROM51に格納された各リール220の回転位置と各リール220の周面に形成された図柄とを対応させた図柄テーブルとに基づき、各リール220における図柄の回転位置を認識する。
更に、CPU50には、コイン投入部9に配置されるコインセンサ65及び紙幣投入部10に配置される紙幣センサ66が、それぞれ接続されている。コインセンサ65はコイン投入部9から投入されたコインを検出し、CPU50はコインセンサ65から出力されるコイン検出信号に基づき投入されたコイン枚数を演算する。紙幣センサ66は、紙幣投入部10から投入された紙幣の種類・額を検出し、CPU50は紙幣センサ66から出力される紙幣検出信号に基づき紙幣の額と等価なコイン枚数を演算する。
CPU50には、ホッパー駆動回路70を介してホッパー71が接続されている。CPU50から駆動信号がホッパー駆動回路70に出力されると、ホッパー71は、所定枚数のコインをコイン払出口15から払い出す。
また、CPU50には、払出完了信号回路72を介してコイン検出部73が接続されている。コイン検出部73はコイン払出口15の内部に配置されており、コイン払出口15から所定枚数のコインが払い出されたことを検出した場合には、コイン検出部73からコイン払出検出信号が払出完了信号回路72に出力され、これに基づき払出完了信号回路72は、CPU50に対して払出完了信号を出力する。更に、CPU50には、液晶駆動回路74を介して上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4が接続されており、CPU50により、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4を制御している。
この点、液晶駆動回路74は、図5に示すように、プログラムROM81、画像ROM82、画像制御CPU83、ワークRAM84、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)85及びビデオRAM86などで構成されている。そして、プログラムROM81には、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。また、画像ROM82には、例えば、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4で画像を形成するためのドットデータなど、画像を形成するためのドットデータが格納されている。また、画像制御CPU83は、CPU50で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM81内に予め記憶された画像制御プログラムに従い、画像ROM82内に予め記憶されたドットデータの中から上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4に表示する画像の決定を行うものである。また、ワークRAM84は、前記画像制御プログラムを画像制御CPU83で実行するときの一時記憶手段として構成される。また、VDP85は、画像制御CPU83で決定された表示内容に応じた画像を形成し、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4に出力するものである。尚、ビデオRAM86は、VDP85で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
また、CPU50には、LED駆動回路77を介してLED78が接続されている。LED78は、スロットマシン1の前面にて多数配設されて各種の演出を行う際に、CPU50からの駆動信号に基づきLED駆動回路77により点灯制御されるものである。更に、音出力回路79及びスピーカ80がCPU50に接続されており、スピーカ80は、音出力回路79からの出力信号に基づき各種演出を行う際に各種の効果音を発生するものである。
また、CPU50には、ランプ駆動回路75を介してランプ150が接続されてる。ランプ150は、スロットマシン1の上面にて配設され(図1参照)、両替ボタン6が押下されると、CPU50からの駆動信号に基づきランプ駆動回路75により点灯制御されるものである。
また、CPU50には、タッチパネル駆動回路67を介して透明タッチパネル30が接続されている。透明タッチパネル30は、下部液晶ディスプレイ4の画面上に装備されていて、タッチパネル駆動回路67を介して、遊技者により接触された部分の座標位置情報に基づいて、どこに触れたか、さらに、触れた箇所がどの方向に移動しているかまでも判別することができる。
従って、後述する図10、図11で下部液晶ディスプレイ4に表示される回転用スクロールバー121や、また、後述する図22、図23で下部液晶ディスプレイ4に表示される回転用スクロールバー121や拡縮用スクロールバー124に関し、CPU50は、タッチパネル駆動回路67や透明タッチパネル30を利用することによって、それらを遊技者が指で辿った方向を判別することが可能となる。
また、後述する図19、図20で下部液晶ディスプレイ4に表示される左右用スクロールバー122や上下用スクロールバー123に関し、CPU50は、タッチパネル駆動回路67や透明タッチパネル30を利用することによって、それらを遊技者が指で辿った方向を判別することが可能となる。
また、後述する図10、図11で下部液晶ディスプレイ4に表示されるタッチボタン領域111〜115や、また、後述する図22、図23で下部液晶ディスプレイ4に表示されるタッチボタン領域114〜116に関し、CPU50は、タッチパネル駆動回路67や透明タッチパネル30を利用することによって、それらを遊技者が触れたことを判別することが可能となる。
ここで、スロットマシン1にて通常ゲームを行う場合に、有効入賞ラインL上に停止表示される図柄を決定する際に使用される抽選テーブルについて図8に基づき説明する。尚、通常ゲームでは、3つのリール220に付された各図柄が透視できる3つの可変表示部22乃至24を介して行われる。図8は、3つの可変表示部を介して通常ゲームを行う場合における停止表示図柄の抽選テーブルを示す説明図である。
この点、有効入賞ラインL上に停止表示される図柄は、3つのリール220毎に決定している。そのためには、図6に示された3つのリール220毎の図柄列41〜43のそれぞれに対し、「0」〜「10」のコードNo.を上から順に割り当てる一方、図8に示すような抽選テーブルを備えておく。そして、3つのリール220毎に対応するように3つの乱数値を、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングする。
尚、図8では、説明の便宜上、左側可変表示部22を介して透視できる図柄列41が形成されたリール220を「左リール」と、右側可変表示部24を介して透視できる図柄列43が形成されたリール220を「右リール」と、中央可変表示部23を介して透視できる図柄列42が形成されたリール220を「中リール」と記載している。
以下、左側可変表示部22の図柄列41の「左リール」について言えば、このとき、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数値が0〜15の範囲にある場合には、コードNo.の「0」に割り当てられたブランク96を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が16〜25の範囲にある場合には、コードNo.の「1」に割り当てられたトリプルBAR91を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が26〜36の範囲にある場合には、コードNo.の「2」に割り当てられたチェリー92を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が37〜46の範囲にある場合には、コードNo.の「3」に割り当てられたダブルBAR93を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が47〜52の範囲にある場合には、コードNo.の「4」に割り当てられたセブン94を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が53〜63の範囲にある場合には、コードNo.の「5」に割り当てられたシングルBAR95を有効入賞ラインL上に停止表示させる。また、当該乱数値が64〜80の範囲にある場合には、コードNo.の「6」に割り当てられたブランク96を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が81〜91の範囲にある場合には、コードNo.の「7」に割り当てられたトリプルBAR91を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が92〜103の範囲にある場合には、コードNo.の「8」に割り当てられたダブルBAR93を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が104〜115の範囲にある場合には、コードNo.の「9」に割り当てられたセブン94を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が116〜127の範囲にある場合には、コードNo.の「10」に割り当てられたシングルBAR95を有効入賞ラインL上に停止表示させる。
また、右側可変表示部24の図柄列43の「右リール」について言えば、前記「左リール」と同様であり、このとき、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数値が0〜15の範囲にある場合には、コードNo.の「0」に割り当てられたブランク96を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が16〜25の範囲にある場合には、コードNo.の「1」に割り当てられたトリプルBAR91を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が26〜36の範囲にある場合には、コードNo.の「2」に割り当てられたチェリー92を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が37〜46の範囲にある場合には、コードNo.の「3」に割り当てられたダブルBAR93を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が47〜52の範囲にある場合には、コードNo.の「4」に割り当てられたセブン94を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が53〜63の範囲にある場合には、コードNo.の「5」に割り当てられたシングルBAR95を有効入賞ラインL上に停止表示させる。また、当該乱数値が64〜80の範囲にある場合には、コードNo.の「6」に割り当てられたブランク96を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が81〜91の範囲にある場合には、コードNo.の「7」に割り当てられたトリプルBAR91を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が92〜103の範囲にある場合には、コードNo.の「8」に割り当てられたダブルBAR93を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が104〜115の範囲にある場合には、コードNo.の「9」に割り当てられたセブン94を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が116〜127の範囲にある場合には、コードNo.の「10」に割り当てられたシングルBAR95を有効入賞ラインL上に停止表示させる。
一方、中央可変表示部23の図柄列42の「中リール」について言えば、このとき、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数値が0にある場合には、コードNo.の「0」に割り当てられたトリガーシンボル97を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が1〜15の範囲にある場合には、コードNo.の「1」に割り当てられたトリプルBAR91を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が16〜20の範囲にある場合には、コードNo.の「2」に割り当てられたチェリー92を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が21〜32の範囲にある場合には、コードNo.の「3」に割り当てられたダブルBAR93を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が33〜45の範囲にある場合には、コードNo.の「4」に割り当てられたセブン94を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が46〜53の範囲にある場合には、コードNo.の「5」に割り当てられたシングルBAR95を有効入賞ラインL上に停止表示させる。また、当該乱数値が54〜64の範囲にある場合には、コードNo.の「6」に割り当てられたブランク96を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が65〜71の範囲にある場合には、コードNo.の「7」に割り当てられたトリプルBAR91を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が72〜82の範囲にある場合には、コードNo.の「8」に割り当てられたダブルBAR93を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が83〜120の範囲にある場合には、コードNo.の「9」に割り当てられたセブン94を有効入賞ラインL上に停止表示させ、当該乱数値が121〜127の範囲にある場合には、コードNo.の「10」に割り当てられたシングルBAR95を有効入賞ラインL上に停止表示させる。
次に、スロットマシン1にて3つの可変表示部22乃至24を使用して通常ゲームを行う場合の当選役及びその配当について図9に基づき説明する。図9は、3つの可変表示部22乃至24を使用して通常ゲームを行う場合における当選役及びその配当を示す説明図である。図9において、「中リール」のコードNo.が「0」で「左リール」及び「右リール」のコードNo.が「0」〜「10」のいずれでもある場合には、ボーナスゲームの役に当選する。この場合、可変表示部23においてトリガーシンボル97が有効入賞ラインL上に停止表示され、「500」の配当を得て、ボーナスゲームに移行することができる。ここに、ボーナスゲームとは、通常のゲームが行われた後に行われるゲームであり、一般に遊技者に有利なゲームとなっている場合が多い。
また、「左リール」及び「中リール」、「右リール」のコードNo.のいずれもが「4」又は「9」である場合には、「7−7−7」に当選する。この場合、各可変表示部22乃至24において、セブン94が有効入賞ラインL上に停止表示され、「100」の配当を得る。また、「左リール」及び「中リール」、「右リール」のコードNo.のいずれもが「1」又は「7」である場合には、「3BAR−3BAR−3BAR」に当選する。この場合、各可変表示部22乃至24において、3BAR91が有効入賞ラインL上に停止表示され、「5」の配当を得る。また、「左リール」及び「中リール」、「右リール」のコードNo.のいずれもが「3」又は「8」である場合には、「2BAR−2BAR−2BAR」に当選する。この場合、各可変表示部22乃至24において、2BAR93が有効入賞ラインL上に停止表示され、「3」の配当を得る。また、「左リール」及び「中リール」、「右リール」のコードNo.のいずれもが「5」又は「10」である場合には、「1BAR−1BAR−1BAR」に当選する。この場合、各可変表示部22乃至24において、1BAR95が有効入賞ラインL上に停止表示され、「2」の配当を得る。また、「左リール」及び「中リール」、「右リール」のコードNo.のいずれもが「2」である場合には、「チェリー−チェリー−チェリー」に当選する。この場合、各可変表示部22乃至24において、チェリー92が有効入賞ラインL上に停止表示され、「1」の配当を得る。
尚、「左リール」及び「中リール」、「右リール」のコードNo.が前記以外の組み合わせである場合には、「はずれ」に当選する。この場合、各可変表示部22乃至24においては、各コードNo.に対応するトリプルBAR91又は、チェリー92、ダブルBAR93、セブン94、シングルBAR95、ブランク96のいずれかが有効入賞ラインL上に停止表示されるが、配当はない。
次に、ボーナスゲームについて説明する。ボーナスゲームは、上述したように、通常ゲームの際に可変表示部23においてトリガーシンボル97が有効入賞ラインL上に停止表示された場合に移行されるゲームである。ここでは、ボーナスゲームに移行した直後には、図10に示すように、下部液晶ディスプレイ4において、島の3D画像が表示される。この点、下部液晶ディスプレイ4には、回転用スクロールバー121が表示されており、この回転用スクロールバー121を指で辿ると、その辿った方向に視点が移動し、下部液晶ディスプレイ4に表示されている島の3D画像を回転移動させることができる。従って、回転用スクロールバー121を利用すれば、例えば、図11に示すように、図10では表示されなかった島の向こう側(見えなかった側)の画像を下部液晶ディスプレイ4に表示させることができる。
この点、回転用スクロールバー121について詳しく言えば、図24に示すように、下部液晶ディスプレイ4に表示される回転用スクロールバー121及びその周辺は、6つの領域121A,121B,121C,121D,121E,121Fに区分けされている。
そして、遊技者が領域121Aを指で辿ったことをタッチパネル駆動回路67を介して判断した場合には、下部液晶ディスプレイ4に表示されている島の3D画像を高速で右回転移動させることができる。また、遊技者が領域121Bを指で辿ったことをタッチパネル駆動回路67を介して判断した場合には、下部液晶ディスプレイ4に表示されている島の3D画像を中速で右回転移動させることができる。また、遊技者が領域121Cを指で辿ったことをタッチパネル駆動回路67を介して判断した場合には、下部液晶ディスプレイ4に表示されている島の3D画像を低速で右回転移動させることができる。
さらに、遊技者が領域121Dを指で辿ったことをタッチパネル駆動回路67を介して判断した場合には、下部液晶ディスプレイ4に表示されている島の3D画像を低速で左回転移動させることができる。また、遊技者が領域121Eを指で辿ったことをタッチパネル駆動回路67を介して判断した場合には、下部液晶ディスプレイ4に表示されている島の3D画像を中速で左回転移動させることができる。また、遊技者が領域121Fを指で辿ったことをタッチパネル駆動回路67を介して判断した場合には、下部液晶ディスプレイ4に表示されている島の3D画像を高速で左回転移動させることができる。
すなわち、回転用スクロールバー121及びその周辺に設けられた6つの領域121A,121B,121C,121D,121E,121Fによって、下部液晶ディスプレイ4に表示されている島の3D画像を高速・中速・低速のいずれかの速度で右回転移動又は左回転移動させることができる。
また、下部液晶ディスプレイ4に表示された島の3D画像には、図10や図11に示すように、複数のタッチボタン領域111〜115が島の各地点に対応するように表示される。この点、ボーナスゲームに移行した直後において、下部液晶ディスプレイ4に表示される島の3D画像には、図10に示すように、3つのタッチボタン領域111〜113が表示され、それ以外のタッチボタン領域114,115は表示されていない。従って、タッチボタン領域114,115を遊技者が発見するには、回転用スクロールバー121を指で辿ることによって、下部液晶ディスプレイ4に表示された島の3D画像を、図10から図11に移行するようにして回転させることが必要となる。但し、このときは、下部液晶ディスプレイ4に表示される島の3D画像には、図11に示すように、2つのタッチボタン領域114,115が表示され、それ以外のタッチボタン領域111〜113は表示されていない。
また、複数のタッチボタン領域111〜115には、それぞれに対応した島の地点に関連する名称が英語で表示される。この点を具体的に言えば、タッチボタン領域111は、島の奥深い森付近において「DEEP JUNGLE」と表示されるものである。また、タッチボタン領域112は、島の奥まった洞窟付近において「SECRET CAVE」と表示されるものである。また、タッチボタン領域113は、島の岩だらけの山道付近において「ROCKY PASS」と表示されるものである。また、タッチボタン領域114は、島の険しい山岳付近において「STEEP MOUNTAIN」と表示されるものである。また、タッチボタン領域115は、島の黄金の宮殿付近において「GOLDEN PALACE」と表示されるものである。
そして、このボーナスゲームでは、複数のタッチボタン領域111〜115のいずれかに遊技者が指で触れると、下部液晶ディスプレイ4において、それぞれに対応した島の地点に関連するアイテムが碁盤の目のように配列されて表示される。例えば、タッチボタン領域115を遊技者が指で触れると、図19に示すように、下部液晶ディスプレイ4には、「GOLDEN PALACE」たる黄金の宮殿に関連したアイテムである宝箱が碁盤の目のように配列されて表示される。
この点、下部液晶ディスプレイ4に碁盤の目のように配列されて表示される宝箱は、ワークRAM84に確保された図7に示す表示シート101に形成された各升目に配置されるが、タッチボタン領域115を遊技者が指で触れた直後において、下部液晶ディスプレイ4に表示される宝箱は、図13に示すように、下部液晶ディスプレイ用ウィンドウ4W内に配置された宝箱のみである。もっとも、下部液晶ディスプレイ用ウィンドウ4Wは、図19に示すように、下部液晶ディスプレイ4に表示された左右用スクロールバー122や上下用スクロールバー123を遊技者が指で辿ることにより、その辿った方向に移動させることができる。従って、左右用スクロールバー122や上下用スクロールバー123を利用すれば、表示シート101に配置されたいずれの宝箱も、下部液晶ディスプレイ4に表示させることができる。
そして、表示シート101の各升目に配置された宝箱のそれぞれには、図12に示す配当(「100」と、「50」、「30」、「20」、「10」、「どくろマーク(ボーナスゲームの終了)」)のいずれかが抽選により割り当てられており、下部液晶ディスプレイ4に表示された宝箱のいずれかに遊技者が指に触れることにより、透明タッチパネル30を介して(図2、図4参照)、下部液晶ディスプレイ4に表示された宝箱の一つを選択すると、当該選択された宝箱に割り当てられた配当が、図20に示すように、上部液晶ディスプレイ3に表示される。
すなわち、左右用スクロールバー122や上下用スクロールバー123を利用すると、表示シート101に配置された宝箱につき、下部液晶ディスプレイ4において、表示されていなかったものを表示させたり、表示されていたものを表示させないようにすることができる。
そして、このボーナスゲームでは、下部液晶ディスプレイ4における宝箱の選択を、選択された宝箱に割り当てられた配当が「どくろマーク(ボーナスゲームの終了)」であるまで連続して行うことでき、それまでに上部液晶ディスプレイ3に表示された全ての配当は、ボーナスゲームの配当として、遊技者が獲得することができる。
尚、上記では、タッチボタン領域115を遊技者が指で触れた場合について説明したが、タッチボタン領域111〜114のいずれかを遊技者が指で触れた場合についても、同様であり、そのような場合でも、下部液晶ディスプレイ4において、それぞれに対応した島の地点に関連するアイテムが碁盤の目のように配列されて表示され、下部液晶ディスプレイ4におけるアイテムの選択によって、上部液晶ディスプレイ3に表示された全ての配当が、ボーナスゲームの配当として、遊技者が獲得することができる。
続いて、スロットマシン1で行われるメイン処理プログラムについて図14に基づき説明する。図14はメイン処理プログラムのフローチャートである。図14において、先ず、ステップ(以下、「S」と略記する)11において、後述する図15のスタート受付処理が行われる。この処理は、スピン(SPIN/REPEAT BET)ボタン12の操作、1-BETボタン11の操作、3-BETボタン13の操作又は5-BETボタン14の操作に基づいてスピンスイッチ58、1-BETスイッチ59、3-BETスイッチ60又は5-BETスイッチ61から出力されたスイッチ信号を受け付ける処理である。各スイッチから出力されたスイッチ信号を受け付けた時点で、ゲームが開始される。
そして、S12においては、前記したスピンスイッチ58、1-BETスイッチ59、3-BETスイッチ60又は5-BETスイッチ61から出力されたスイッチ信号に基づいて、後述する図16の抽選処理が行われる。
尚、ここで、ジョーカーに当選し、ボーナスゲームのトリガーが成立した場合には、ボーナスゲームの繰り返し回数が決定され、例えば、10ゲーム、20ゲーム又は30ゲームのいずれかの中から抽選で選ばれる。
次のS13では、後述する図17の通常ゲーム処理が行われる。その後は、S14に進んで、ボーナスゲームのトリガーが成立したか否かを判断している。具体的に言えば、S12の抽選処理において、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた「中リール」の乱数値が0である場合には、ボーナスゲームのトリガーに当選しているので(S14:YES)、S15に進んで、後述する図18のボーナスゲーム処理が行われた後に、このメイン処理プログラムを終了させる。一方、S12の抽選処理において、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた「中リール」の乱数値が1〜127である場合には、ボーナスゲームのトリガーに当選していないので(S14:NO)、このメイン処理プログラムを終了させる。
続いて、スロットマシン1で行われるスタート受付処理プログラムについて図15に基づき説明する。図15はスタート受付処理プログラムのフローチャートである。前記図14のメイン処理プログラムのS11において、スタート受付処理が行われるが、そのためには、先ず、図15のS21に進んで、所定時間(例えば、15秒)が経過したか否かを判断する。ここで、所定時間が経過していないと判断した場合には(S21:NO)、何もすることなく、S23に進むが、所定時間が経過していると判断した場合には(S21:YES)、S22において、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4でデモ演出を行った後、S23に進む。そして、S23では、スピン(SPIN/REPEAT BET)ボタン12の操作、1-BETボタン11の操作、3-BETボタン13の操作又は5-BETボタン14の操作がなされたか否かを判断する。ここで、1-BETボタン11等の操作がなされていないと判断した場合には(S23:NO)、S21に戻って、上述した処理を繰り返す一方、1-BETボタン11等の操作がなされていると判断した場合には(S23:YES)、前記デモ演出の途中であっても、前記図14のメイン処理プログラムに戻って、S12の抽選処理に進む。
次に、スロットマシン1で行われる抽選処理プログラムについて図16に基づき説明する。図16は抽選処理プログラムのフローチャートである。前記図14のメイン処理プログラムのS12において、抽選処理が行われるが、そのためには、先ず、図16のS31に進んで、シンボル決定処理を行う。ここでは、通常ゲームにおいて、有効入賞ラインL上に停止表示される図柄を、各可変表示部22乃至24毎に決定している。具体的には、上述したように、各可変表示部22乃至24毎に対応するように3つの乱数値を、乱数サンプリング回路56によりサンプリングし、図8の抽選テーブルに基づき、コードNo.を介して、停止表示図柄を決定している。そして、有効入賞ラインL上に停止表示される図柄が決定されると、S32において、役判定処理を行った後に、前記図14のメイン処理プログラムに戻って、S13の通常ゲーム処理に進む。尚、役判定処理では、具体的に言えば、上述したように、前記S31でのコードNo.を介して、図9のテーブルに基づき、当選役及びその配当が決定される。
次に、スロットマシン1で行われる通常ゲーム処理プログラムについて図17に基づき説明する。図17は通常ゲーム処理プログラムのフローチャートである。前記図14のメイン処理プログラムのS13において、通常ゲーム処理が行われるが、そのためには、先ず、図17のS41において、前記図14のS11にて受け付けられたスピンスイッチ58、1-BETスイッチ59、3-BETスイッチ60又は5-BETスイッチ61から出力されたスイッチ信号に基づいて、キャビネット2内の3つのリール220の回転が開始されることによって、可変表示部22乃至24にて各図柄のスクロールが行われる。このとき、可変表示部22乃至24は透視状態にあるので、各図柄のスクロールを視認することができる。
そして、S42では、キャビネット2内の3つのリール220の回転が停止されることによって、可変表示部22乃至24における各図柄のスクロールが停止される。
そして、S43においては、S42で各可変表示部22乃至24にて停止表示された当選役の図柄組合せに従って、図9のテーブルに基づき、予め設定されている配当に相当するコイン等が払い出される。尚、かかるS43の処理の後は、前記図14のメイン処理プログラムに戻って、S14の判断処理に進む。
続いて、スロットマシン1で行われるボーナスゲーム処理プログラムについて図18に基づき説明する。図18はボーナスゲーム処理プログラムのフローチャートである。前記図14のメイン処理プログラムのS14において、ボーナスゲームが成立中であると判断する場合には(S14:YES)、前記図14のS15に進んでボーナスゲーム処理が行われるが、そのためには、先ず、図18のS51に進んで、第1選択肢群の表示を行う。この第1選択肢群とは、具体的に言えば、図10や図11に示す複数のタッチボタン領域111〜115をいう。この点、図18のボーナスゲーム処理に進んだ直後には、下部液晶ディスプレイ4は、不透明な状態になるとともに、図10に示すような島の3D画像が表示され、この結果、3つのタッチボタン領域111〜113が表示されるが、2つのタッチボタン領域114,115が表示されることはない。但し、上述したように、回転用スクロールバー121を利用すれば、例えば、図11に示すように、図10では表示されなかった島の向こう側(見えなかった側)の画像を下部液晶ディスプレイ4に表示させることができ、これにより、2つのタッチボタン領域114,115を表示させ、3つのタッチボタン領域111〜113を表示させないことができる。もっとも、回転用スクロールバー121の利用具合を調節すれば、5つのタッチボタン領域111〜115のうち、一部を表示させ残部を表示させないことができる。
そして、S52では、第1選択肢群から選択肢の一つが選択されたか否かを判断する。この判断は、具体的に言えば、下部液晶ディスプレイ4に表示された複数のタッチボタン領域111〜115のいずれかに遊技者が指で触れたか否かをもって行われる。このとき、第1選択肢群から選択肢の一つが選択されていないと判断する場合には(S52:NO)、S51に戻り、下部液晶ディスプレイ4において、引き続き、島の3D画像とともに、複数のタッチボタン領域111〜115の一部を表示する。一方、第1選択肢群から選択肢の一つが選択されたと判断する場合には(S52:YES)、S53に進む。
そして、S53では、抽選処理を行う。具体的には、例えば、上述したS52において、タッチボタン領域115が選択された場合には、このタッチボタン領域115に表示された「GOLDEN PALACE」たる黄金の宮殿に関連したアイテムの宝箱が、表示シート101に形成された各升目に配置され、さらに、表示シート101に形成された各升目に対し、図12に示す配当(「100」と、「50」、「30」、「20」、「10」、「どくろマーク(ボーナスゲームの終了)」)のいずれかが、乱数発生器55と乱数サンプリング回路56による抽選をもって割り当てられる。但し、この抽選では、「どくろマーク(ボーナスゲームの終了)」の配当については、表示シート101に形成された複数の升目のうち少なくとも一つに必ず割り当てられる。
尚、S53の抽選処理は、図18のボーナスゲーム処理に進んだ直後に行ってもよく、この場合には、表示シート101に形成された各升目に対して、図12に示す配当(「100」と、「50」、「30」、「20」、「10」、「どくろマーク(ボーナスゲームの終了)」)のいずれかを、乱数発生器55と乱数サンプリング回路56による抽選をもって割り当てる。さらに、タッチボタン領域111〜115のうち選択されたものに関連したアイテムを表示シート101に形成された各升目に配置することは、後述するS54で行う。
そして、S54では、第2選択肢群の表示を行う。この第2選択肢群とは、具体的に言えば、タッチボタン領域111〜115のうち選択されたものに対応した島の地点に関連するアイテムをいう。この点、例えば、上述したS52において、タッチボタン領域115が選択された場合には、タッチボタン領域115の「GOLDEN PALACE」たる黄金の宮殿に関連したアイテムである宝箱が表示シート101に形成された各升目に配置され、その宝箱の一部が、図19に示すように、下部液晶ディスプレイ4において碁盤の目のように配列されて表示される。但し、左右用スクロールバー122や上下用スクロールバー123を利用すれば、下部液晶ディスプレイ用ウインドウW4を移動させることができるので、表示シート101に配置された宝箱につき、下部液晶ディスプレイ4において、表示されていなかったものを表示させたり、表示されていたものを表示させないようにすることができる。
そして、S55では、第2選択肢群から選択肢の一つが選択されたか否かを判断する。この判断は、具体的に言えば、下部液晶ディスプレイ4において碁盤の目のように配列されて表示されたアイテムのいずれかに遊技者が指で触れたか否かをもって行われる。このとき、第2選択肢群から選択肢の一つが選択されていないと判断する場合には(S55:NO)、S54に戻り、下部液晶ディスプレイ4において、引き続き、当該アイテムの一部を表示する。一方、第2選択肢群から選択肢の一つが選択されたと判断する場合には(S55:YES)、S56に進む。
尚、選択された選択肢は、選択済であることが表示される。具体的に言えば、例えば、図19に示すように、選択肢群が宝箱で構成される場合には、選択された宝箱は、図20の下部液晶ディスプレイ4で示されているように、開けられた態様で表示され、これにより、選択済であることが表示される。もっとも、選択された宝箱を消去したり、「済」や「×」などの文字・記号を重ねて表示することなどにより、選択済であることを表示してもよい。
そして、S56では、払出処理を行う。この払出処理は、第2選択肢群から選択した選択肢に割り当てられている配当をクレジットに加算する。具体的に言えば、図19に示すように、下部液晶ディスプレイ4において碁盤の目のように宝箱が配列されて表示されている場合にあって、上述したS55において、下部液晶ディスプレイ4に表示された宝箱のいずれかに遊技者が指に触れることにより、透明タッチパネル30を介して(図2、図4参照)、下部液晶ディスプレイ4に表示された宝箱の一つを選択したときは、当該選択された宝箱に割り当てられた配当が、図20に示すように、上部液晶ディスプレイ3に表示されるとともに、クレジットに加算される。
そして、S57では、ボーナスゲームが終了か否かを判断する。この判断は、具体的に言えば、上述したS55で選択された選択肢に割り当てられた配当が「どくろマーク(ボーナスゲームの終了)」であるか否かによって行われる。このとき、ボーナスゲームが終了していないと判断する場合には(S57:NO)、上述したS54に戻って、下部液晶ディスプレイ4において、引き続き、当該アイテムの一部を表示し、上述したS55やS56の処理を繰り返して行う。一方、ボーナスゲームが終了したと判断する場合には(S57:YES)、図18のボーナスゲーム処理を終了させ、図14のメイン処理プログラムに戻る。
以上より、CPU50は、図14のメイン処理プログラムを実行すれば、「ゲーム制御手段」として機能する。また、CPU50は、図18のボーナスゲーム処理を実行すれば、「用意手段」として機能する。
すなわち、本実施の形態のスロットマシン1では、ボーナスゲームに移行すると、下部液晶ディスプレイ4において碁盤の目のように配列されて表示されるアイテムの種類を決定するタッチボタン領域111〜115のうちいずれか一つを、下部液晶ディスプレイ4にて遊技者が指で触れることによって選択する。このとき、遊技者は、下部液晶ディスプレイ4に表示された回転用スクロールバー121の利用具合を調節すれば、5つのタッチボタン領域111〜115のうち、一部を表示させ残部を表示させない操作を自由に行うことができ、これにより、5つのタッチボタン領域111〜115の選択ルートが増えるので、ボーナスゲームの面白さが向上することになる。
また、下部液晶ディスプレイ4に表示された回転用スクロールバー121の機能は、タッチパネル駆動回路67や透明タッチパネル30などで実現されることから、既存のスロットマシンにおいて、タッチパネル駆動回路67や透明タッチパネル30などが装備されている場合には、回転用スクロールバー121による5つのタッチボタン領域111〜115の表示操作や5つのタッチボタン領域111〜115の選択を透明タッチパネル30上で行うことが可能となり、新たなハード構成を必要としない。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、図18のボーナスゲーム処理のS51において、図22に示すように、拡縮スクロールバー124を表示させた場合には、この拡縮スクロールバー124を指で辿ることにより、その辿った方向に基づいて、下部液晶ディスプレイ4に表示されている島の3D画像を拡大又は縮小させてもよい。例えば、この拡縮スクロールバー124を指で右から左に辿ると、図23の下部液晶ディスプレイ4に示すように、図22では表示しきれなかった島の一部が拡大表示される状態に移行し、この拡大の際に現れた温泉付近に「HOT SPRING」と記されたタッチボタン領域116が表示される。このとき、下部液晶ディスプレイ4に表示される島の3D画像には、図22では表示されていたタッチボタン領域114,115は表示されない。一方、この状態において、この拡縮スクロールバー124を指で左から右に辿ると、図22の下部液晶ディスプレイ4に示すように、島全体が縮小表示される状態に移行し、タッチボタン領域114,115が表示されることになる。このとき、下部液晶ディスプレイ4に表示される島の3D画像には、図23では表示されていたタッチボタン領域116は表示されない。
尚、下部液晶ディスプレイ4に表示されているタッチボタン領域116を遊技者が指で触れれば(S52:YES)、「HOT SPRING」たる温泉に関連したアイテムが下部液晶ディスプレイ4において碁盤の目のように配列されて表示され(S54)、下部液晶ディスプレイ4におけるアイテムの選択によって(S55:YES)、上部液晶ディスプレイ3に表示された全ての配当が、ボーナスゲームの配当として、遊技者が獲得することができる点は(S56)、その他のタッチボタン領域111〜115と同様である。
また、本実施の形態のスロットマシン1において、ボーナスゲームの終了は、上述したS55で選択された選択肢に割り当てられた配当が「どくろマーク(ボーナスゲームの終了)」であるか否かによって行われていたが(S57)、この点、ボーナスゲームが所定時間経過したことを条件としてもよい。
また、本実施の形態のスロットマシン1では、上述したように、ボーナスゲームにおいて、複数のタッチボタン領域111〜115のいずれかに遊技者が指で触れると、下部液晶ディスプレイ4において、それぞれに対応した島の地点に関連するアイテムが碁盤の目のように配列されて表示される。例えば、タッチボタン領域115を遊技者が指で触れると、図19に示すように、下部液晶ディスプレイ4には、「GOLDEN PALACE」たる黄金の宮殿に関連したアイテムである宝箱が碁盤の目のように配列されて表示され、碁盤の目のように配列された宝箱が上部液晶ディスプレイ3に表示されることはない。
もっとも、図25に示すように、上部液晶ディスプレイ3及び下部液晶ディスプレイ4において、「GOLDEN PALACE」たる黄金の宮殿に関連したアイテムである宝箱を碁盤の目のように配列されて表示させてもよい。
この点、上部液晶ディスプレイ3及び下部液晶ディスプレイ4に碁盤の目のように配列されて表示される宝箱は、ワークRAM84に確保された図7に示す表示シート101に形成された各升目に配置されるが、タッチボタン領域115を遊技者が指で触れた直後において、上部液晶ディスプレイ3及び下部液晶ディスプレイ4に表示される宝箱は、図13に示すように、上部液晶ディスプレイ用ウィンドウ3W及び下部液晶ディスプレイ用ウィンドウ4W内に配置された宝箱のみである。もっとも、上部液晶ディスプレイ用ウィンドウ3W及び下部液晶ディスプレイ用ウィンドウ4Wは、図25に示すように、下部液晶ディスプレイ4に表示された左右用スクロールバー122や上下用スクロールバー123を遊技者が指で辿ることにより、その辿った方向に移動させることができる。従って、左右用スクロールバー122や上下用スクロールバー123を利用すれば、表示シート101に配置されたいずれの宝箱も、上部液晶ディスプレイ3及び下部液晶ディスプレイ4に表示させることができる。
このように、上下に隣設された上部液晶ディスプレイ3及び下部液晶ディスプレイ4において、5つのタッチボタン領域111〜115に関連するアイテムが碁盤の目のように配列されて表示されると、5つのタッチボタン領域111〜115に関連するアイテムの表示範囲が広がることから、下部液晶ディスプレイ4におけるアイテムの選択範囲を同時により多く把握することができる。
尚、ここでは、上部液晶ディスプレイ3に透明タッチパネル30が装備されていない関係上、遊技者が選択できる宝箱は、下部液晶ディスプレイ4に表示された宝箱に限定される。従って、遊技者が選択しようとする宝箱が、下部液晶ディスプレイ4に表示されていないときは、左右用スクロールバー122や上下用スクロールバー123を利用することにより、下部液晶ディスプレイ4に表示させ、その後において、遊技者が指に触れることによって選択する。
但し、本実施の形態のスロットマシン1において、上部液晶ディスプレイ3に透明タッチパネル30を設けた場合には、タッチボタン領域114〜116や、回転用スクロールバー121、左右用スクロールバー122、上下用スクロールバー123、拡縮用スクロールバー124を上部液晶ディスプレイ3に表示させれば、上部液晶ディスプレイ3上で、タッチボタン領域111〜115を選択することが可能となり、タッチボタン領域111〜115に関連したアイテムを選択することが可能となる。
また、本実施の形態のスロットマシン1においては、通常ゲームでは、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数値によって、有効入賞ラインL上に停止表示される図柄を各可変表示部22乃至24毎に決定していたが(図8参照)、この点、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数値によって、各可変表示部22乃至24における有効入賞ラインL上に停止表示される全ての図柄を決定してもよい。そのためには、図21に示す当選役の抽選テーブルを使用する。図21は、3つの可変表示部を使用して通常ゲームを行う場合における当選役の抽選テーブル及びその配当を示す説明図である。
図21において、当選役の抽選テーブルで使用される乱数値の範囲は、0〜16383であり、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数値が0〜140の範囲にある場合には、ボーナスゲームに当選し、「500」の配当を得る。この場合、可変表示部23においてトリガーシンボル97が有効入賞ラインL上に停止表示され、ボーナスゲームに移行することができる。
また、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数値が、141〜185の範囲にある場合には、「7−7−7」に当選し、「100」の配当を得る。この場合、各可変表示部22乃至24において、セブン94が有効入賞ラインL上に停止表示される。同様に、サンプリングされた乱数値が186〜200の範囲にある場合には、「3BAR−3BAR−3BAR」に当選し、「5」の配当を得る。この場合、各可変表示部22乃至24において、トリプルBAR91が有効入賞ラインL上に停止表示される。同様に、サンプリングされた乱数値が201〜232の範囲にある場合には、「2BAR−2BAR−2BAR」に当選し、「3」の配当を得る。この場合、各可変表示部22乃至24において、ダブルBAR93が有効入賞ラインL上に停止表示される。同様に、サンプリングされた乱数値が233〜514の範囲にある場合には、「BAR−BAR−BAR」に当選し、「2」の配当を得る。この場合、各可変表示部22乃至24において、シングルBAR95が有効入賞ラインL上に停止表示される。同様に、サンプリングされた乱数値が515〜823の範囲にある場合には、「チェリー−チェリー−チェリー」に当選し、「1」の配当を得る。この場合、各可変表示部21乃至25において、チェリー92が有効入賞ラインL上に停止表示される。
尚、サンプリングされた乱数値が824〜16383の範囲にある場合には、「はずれ」に当選する。この場合、各可変表示部22乃至24においては、上述した図柄の組合せ以外が有効入賞ラインL上に停止表示されるが、配当はない。