JP2006006279A - 魚釣用釣竿 - Google Patents

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Yoshihisa Kato
好尚 加藤
Naoyuki Ezuka
尚之 江塚
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Abstract

【課題】この発明は、簡易な構成で、多様な把持形態を実現して、長期間に亘る安定した竿操作を実現し得るようにすることにある。
【解決手段】リールシート本体121の先端側に固定フード131を配した前方握り部13を有し、該リールシート本体121を挟んだ後端側に移動操作自在な移動フード14を有したリールシート12を元竿杆10に配し、この元竿杆10の後端で、且つ、固定フード131の開口端から170mm〜300mmの範囲に、最大膨出部が竿杆方向の全長の中央より後端側に位置する形状を有した全長が40mm〜70mmの手の平内で把持可能な後方握り部11を配するように構成したものである。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば海釣り等の釣り全般に用いられる魚釣用釣竿に関する。
一般に、魚釣用釣竿においては、リール取付用のリールシートが元竿杆に配されて、このリールシートにリールが装着される。このようなリールシートは、リールの取付脚が載置されて取付けられるリールシート本体が元竿杆に取付けられ、このリールシート本体の先端側及び後端側には、前方握り部及び後方握り部が設けられる(例えば、特許文献1参照。)。これら前方握り部及び後方握り部は、釣り人により片手で選択的に把持されて、投擲等の竿操作に供される。
実開平8―191649号公報
しかしながら、上記魚釣用釣竿では、釣り人が前方握り部、あるいは後方握り部を片手で把持して、所謂、片手操作する構成のために、長時間に亘って竿操作すると、手首が疲れるという不都合を有する。
この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、簡易な構成で、多様な把持形態を実現し得るようにして、長期間に亘る安定した竿操作を実現した魚釣用釣竿を提供することを目的とする。
この発明は、元竿杆に装着されたリールシート本体の先端側に固定フードを配した前方握り部が設けられ、前記リールシート本体を挟んだ後端側に前記固定フードに対向した移動フードが移動操作自在に設けられたリールシートと、前記元竿杆の後端で、且つ、前記固定フードの開口端から170mm〜300mmの範囲に配置され、最大膨出部が竿杆方向の全長の中央より後端側に位置する形状を有した全長が70mm以下の手の平内で把持可能な後方握り部とを備えて魚釣用釣竿を構成した。
上記構成によれば、把持形態として、前方握り部を片手で把持する片手による把持形態と、前方握り部を片手で把持し、他方の手で後方握り部を手の平で握り込んで両手を使用した把持形態とを選択的に取ることにより、楽な姿勢で竿操作が可能となる。従って、片手による把持形態と、両手による把持形態を選択することにより、楽な姿勢で長時間に亘り、安定した竿操作を実現することが可能となる。
以上述べたように、この発明によれば、簡易な構成で、多様な把持形態を実現し得るようにして、長期間に亘る安定した竿操作を実現した魚釣用釣竿を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1及び図2は、この発明の一実施の形態に係る魚釣用釣竿の外観構成を示すもので、図1は、側面から見た状態を示し、図2は、上面から見た状態を示す。
元竿杆10は、例えば炭素繊維等の強化繊維にエポキシ樹脂等の合成樹脂を含浸した繊維強化プリプレグ(以下の説明では、単にプリプレグと称する)を周方向、軸方向あるいは軸線に対して適宜角度に傾斜した偏向方向に引き揃えて巻回し、これらの複数の本体層を積層した中空竿杆または中実竿杆で形成される。そして、この元竿杆10には、その後端に後方握り部11が配される。この後方握り部11は、例えばゴム、コルク、ウレタン、木やABS、ナイロン、POM等の樹脂材料等の軟性材料で、例えば図2及び図3に示すように後端が湾曲した丸みを有し、最大膨出部が竿杆方向の中央より後端側に位置する略雫型形状に形成されて、その先端側における元竿杆10との接合部に大きな段差が生じることなく把持に適するなだらかな状態に取付けられる。そして、この後方握り部11は、その竿杆方向の全長L1が70mm以下で、釣り人が手の平で握り込むことが可能な形状寸法である、例えば40mm〜70mmの範囲に形成される。これにより、後方握り部は、手全体で包み込むような確実な握りと共に、その後端の丸みにより握った手が痛くなったりすることの無い良好な感触が実現され、しかも、全方位への投擲に制約を及ぼすことの無い把持が実現される。後端部には、その後端形状をくずすことのないような平面部を設けても良い。
また、元竿杆10には、リールシート12がその前方握り部13に設けられる固定フード131の開口端から上記後方握り部11の後端までの長さ寸法L2が170mm〜300mm、好ましくは200mm〜270mmに設定される。これにより、リールシート12は、例えば上記後方握り部11と所定の間隔Aだけ離間されて配され、後方握り部11とリールシート12との間に露出部101が設けられる。
リールシート12には、そのリールシート本体121が上記元竿杆10に取付けられ、このリールシート本体121の先端側の一端部には、上記固定フード131が設けられ、その周面に前方握り部13が配される。この前方握り部13は、例えばゴム、コルク、ウレタン、木やABS、ナイロン、POM等の樹脂材料等の軟性材料で、例えば断面略楕円や円形状等の把持に適した外形形状であって、その竿杆方向の最大膨出部の外径D1が、上記後方握り部11の最大膨出部の外径D2より大径に形成される(図2参照)。
そして、リールシート本体121の後端側の他端部には、移動フード14が上記固定フード131に対向して配される。この移動フード14は、例えば螺子移送機構15を介して竿杆方向に移動操作自在に設けられ、上記固定フード131と協働して上記リールシート本体121上に載置された図示しないリールの取付脚を挟持して位置決め固定する。
上記構成において、上記リール(図示せず)をリールシート12のリールシート本体121に取り付ける場合には、先ずリール(図示せず)の取付脚の先端側を固定フード131の開口に挿入し、この状態で、移動フード14を螺子移送機構15を介して竿杆方向に移動させ、該移動フード14で取付脚(図示せず)の後端側を保持してリールシート本体121に取付ける。
そして、竿操作を行う場合には、前方握り部13を、一方の手で把持して投擲等の竿操作が行われ、必要に応じて他方の手で、後方握り部11を手の平で包み込むように把持し、竿操作が行われる。この際、一方の手で前方握り部13を把持した状態では、後方握り部11は、前方握り部13に対して竿杆方向における最大で300mmの範囲に設定してあることで、一方の腕の肘等が当接したりすること無く、片手操作が実現される。
また、前方握り部13及び後方握り部11を両手で把持した状態では、投擲を含む竿操作が、片手での竿操作に比して、手首をあまり使うことなく、行うことが可能となるため、手首への負担が軽減される。この際、後方握り部11は、手全体で包み込むような握りを実現して、その握った手が痛くなったりすることの無い良好な感触の把持を可能とすると共に、投擲方向に制約を及ぼすことの無い、自由な動きを可能として、全方位の安定した竿操作を可能とする。
また、上記後方握り部11を握った状態で、釣り人は、下方の握り手の指を元竿杆10の露出部101に載置することにより、その指を通して元竿杆10から直接的に魚の当たりが感知される。この元竿杆10の露出部101から直接的に感知される魚の当たりに基づいて、合わせのタイミングを取る。
このように、上記魚釣用竿杆は、リールシート本体121の先端側に固定フード131を配した前方握り部13を有し、該リールシート本体121を挟んだ後端側に移動操作自在な移動フード14を有したリールシート12を元竿杆10に配し、この元竿杆10の後端で、且つ、固定フード131の開口端から170mm〜300mmの範囲に、最大膨出部が竿杆方向の全長の中央より後端側に位置する形状で最大膨出部径が20mm〜30mm、好ましくは23mm〜27mmで最大膨出部を境に前後に縮径し、前側よりも後側の方が曲率が大きいことが好ましい、全長が70mm以下の手の平内で把持可能な後方握り部11を配するように構成した。この場合、全長が40mmより小さくても握り込んだ手の中で遊んでしまい把持性が良くない。
これによれば、把持形態として、前方握り部13を片手で把持する片手による把持形態と、前方握り部13を片手で把持し、他方の手で後方握り部11を手の平で握り占めた両手を使用した把持形態とを選択的に取ることにより、楽な姿勢で竿操作が可能となり、長時間に亘り、安定した竿操作を実現することができる。
よって、この発明は、上記実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
例えば実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
この発明の一実施の形態に係る魚釣用釣竿の要部を取り出して平面図である。 図1を上面から見た状態を示した平面図である。 図1の後方握り部を後端から見た状態を示した平面図である。 図1の後方握り部を側部から見た状態を示した平面図である。
符号の説明
10…元竿杆、101…露出部、11…後方握り部、12…リールシート、121…リールシート本体、13…前方握り部、131…固定フード、14…移動フード、15…螺子移送機構。

Claims (4)

  1. 元竿杆に装着されたリールシート本体の先端側に固定フードを配した前方握り部が設けられ、前記リールシート本体を挟んだ後端側に移動フードが前記固定フードに対向して移動操作自在に設けられたリールシートと、
    前記元竿杆の後端で、且つ、前記固定フードの開口端から170mm〜300mmの範囲に配置され、最大膨出部が竿杆方向の全長の中央より後端側に位置する形状を有した全長が70mm以下の手の平内で把持可能な後方握り部と、
    を具備することを特徴とする魚釣用釣竿。
  2. 前記後方握り部は、後端側丸みを有した略雫型形状を有することを特徴とする請求項1記載の魚釣用釣竿。
  3. 前記後方握り部は、最大膨出部の外径が前記前方握り部の最大膨出部の外径よりも小径に形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の魚釣用釣竿。
  4. 前記リールシートと前記後方握り部との間には、前記元竿杆が露出されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の魚釣用釣竿。
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