JP2006005390A - 同期捕捉方法、同期信号生成方法および通信装置 - Google Patents

同期捕捉方法、同期信号生成方法および通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ディジタルデータの伝送において、周期性雑音があっても同期信号の周期性を用いた自己相関処理による同期捕捉を可能とする手段を提供する。
【解決手段】 受信機Rでは、AD変換器4により同期信号2をAD変換した後、周波数ブロック1(1a)〜4(1d)のうちのいずれかを選択し、サンプル間引き処理を行う間引きフィルタ1(7a)〜4(7d)を通過させる。異なる間引きフィルタを並列に用意し、切替スイッチ6で周波数ブロックを選択する。間引きフィルタ1(7a)〜4(7d)通過後の信号をBPF8で処理する。BPF8では、周波数ブロック1(1a)〜4(1d)が存在する帯域以外の雑音や他の通信信号を抑圧する。その後、相関処理部9で、同期信号2の自己相関処理を実施して自己相関値を得る。同期判定部10では、その自己相関値が、所定の閾値を越えたか否か、またはピーク値を探索して、同期捕捉を判断する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ディジタルデータの伝送における同期捕捉方法、同期信号生成方法および通信装置に関する。
ディジタルデータの伝送においては、受信機側においてデータシンボルの開始位置を特定して正しくデータ復調を行うために同期処理を行う。この同期処理は、送信機において生成した特徴を持った既知の信号をデータ信号またはデータシンボルの前に付加して同期信号として送信し、受信機でこの同期信号を受信して、受信した同期信号から周期性などの特徴量を抽出することでデータシンボルの開始位置を特定して、受信機後段の復調器に復調開始の合図(トリガ信号)を送る処理をいう。
同期処理には、主に2種類の同期捕捉方式がある。1つは、受信した同期信号を予め受信機内に備えた参照パターンと比較(相互相関処理)し、その相関値を利用して同期捕捉を行う方式である。もう1つの方法は、同期信号に周期性を持った信号パターンを用い、受信した同期信号から自己相関処理を行って周期性を抽出して同期捕捉を行うものである。ここで、同期捕捉とは、受信した同期信号からデータ信号の開始位置を特定することを指し、同期方法または同期方式とは、同期信号の生成および同期捕捉双方を指す。
前記同期方式のうち、参照パターンとの相互相関処理を行う方式は、フェージング(fading、伝送路ひずみ)により性能が劣化するため、伝送路ひずみが著しい無線通信などの同期方式では、後者の同期信号から周期性を抽出して同期捕捉を行う方法が採用されている。
特許文献1においては、3本以上のキャリアによって生成された信号を同期信号とし、受信機では送信機から送られた同期信号の特徴点を抽出するアルゴリズム(関数)にかけて特徴点を抽出して同期捕捉を実施している。ここで取り上げているキャリアとは、一般にマルチキャリア通信(データ伝送に同時に複数の搬送波を用いる通信方法)において存在している複数の搬送波(キャリア)の内の個々の搬送波を指す。これらのキャリアの集合をキャリア群という場合がある。
その他の同期捕捉方法としては、キャリアを所定の間隔で周波数軸上に配置して、それを直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplex、以下「OFDM」という)変調すなわち逆フーリエ変換することで得られる、1OFDMシンボル長より短い周期的な信号を同期信号として用いて同期捕捉を行う方法もある(非特許文献1参照)。
特許第3411547号明細書(段落0013、図1) John Terry, Juha Heiskala, "Ofdm Wireless Lans: A Theoretical and Practical Guide", 第2版, Macmillan Computer Pub., 2001年12月, p.56-57
しかしながら、特許文献1などに記載の同期方法については、伝送路上に周期性雑音(「有色雑音」ともいう)が存在する場合や、同期信号が含む周波数成分の一部に重畳する他の通信信号や雑音が存在した場合には、受信機で同期信号の周期性を十分に抽出することができなくなるために同期捕捉ができなくなるという問題があった。
そこで、本発明は、前記問題に鑑み、ディジタルデータの伝送において、同期信号の周期性を用いた自己相関処理によって同期捕捉を行う場合に、周期性雑音があっても同期捕捉を可能とする手段を提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明は、通信周波数帯域に複数のキャリアからなる周波数ブロックと呼ばれるキャリア群を複数配置した信号を同期信号とし、受信機内においてこれらの周波数ブロックのうちの1つまたは複数を選択して、その選択した周波数ブロックを用いて同期捕捉を実施することを主な特徴とする。
本発明によれば、所定の周波数ブロックが周期性雑音などによって同期捕捉ができない場合には、別の周波数ブロックを用いて同期捕捉処理を実施するため、ノイズや他の通信による干渉を受けることなく、安定した同期捕捉処理が可能となり、同期精度の向上や同期誤捕捉回数の低減を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、「本発明の実施の形態」という)について図面を参照して詳細に説明する。
なお、図1は、図1以外に示した本発明の実施の形態を統合した、代表的な実施の形態を示しており、その説明については後記する。図2〜図5および図26は、通信モデムや同期捕捉装置の構成を含む同期捕捉処理の概要を示す。図6および図7は、同期処理系統のダイバーシティ合成方式を示す。図8は、同期信号の短周期化を示す。図9〜図11は、OFDM変調方式による同期信号の生成方法を示す。図12〜図17は、周波数ブロックを繰り返し割り当てる方式を示す。図18〜図25は、同期信号の周波数スペクトルと同期捕捉処理を示す。図27は、通信モデムのその他の実施の形態を示す。
また、以下においては、説明の便宜上、同じ構成要素であっても各実施の形態の構成要素ごとに別の符号を付与することがある。
≪通信モデムの構成と概要≫
図2は、本発明の実施の形態に係る同期捕捉装置とその周辺の構成を示す。図3は、通信モデムの構成を示す。まず、図3を参照して、通信モデムの構成およびデータ送受信処理全体について説明する。通信モデム1(24a)は、受信機23、プロトコル変換器26、送信機30およびアナログフロントエンド31から構成される。受信機23は、復調回路13、同期捕捉装置33などを備える。プロトコル変換器26は、Ethernet(登録商標)やUSBなどの通信ポート25に接続される。通信ポート25には、制御データを伝送する制御機器40が接続される。送信機30は、同期信号生成部27、シンボル生成部28、変調回路29などを備える。アナログフロントエンド31は、送受信端16に接続される。送受信端16には、伝送路15がつながっており、その伝送路15および他の送受信端を介して他の通信モデム2(24b)が接続されている。
制御機器40から通信ポート25を介して受信されたデータは、プロトコル変換器26によって所定のプロトコル変換処理がなされ、更に、変調回路29によって所定の通信方式の変調処理がなされ、送信すべきデータ信号が形成される。また、同期信号生成部27によって同期信号が生成される。同期信号は、データの送信ごとに生成する場合もあれば、予め時系列データとしてメモリに蓄えておく場合もある。シンボル生成部28で、同期信号にデータ信号が付加され、アナログフロントエンド31でDA変換処理などが実施され、伝送データが他の通信モデム2(24b)へ送信される。一方、他の通信モデム2(24b)から送信された信号を受信すると、同期捕捉装置33によって同期捕捉がなされる。同期捕捉は、同期信号の後に付されているデータ信号の開始位置を特定する処理であり、同期捕捉装置33が同期捕捉完了信号を復調開始トリガとして復調回路13に送り、それを受けた復調回路13が復調を開始する。復調回路13によって復調されたデータは、プロトコル変換器26によって、通信ポート25の規格に合うようなデータに変換される。そして、その変換されたデータが、通信ポート25を介して制御機器40に送信される。
≪同期捕捉装置の構成と同期捕捉処理の概要≫
続いて、図2を参照して、同期捕捉装置とその周辺の構成および同期捕捉処理について説明する。受信機Rは、AD変換器4、復調回路13および同期捕捉装置32から構成される。同期捕捉装置32は、切替スイッチ6、相関処理部9、同期判定部10、フィルタ係数A(18a)、フィルタ係数B(18b)およびバンドパスフィルタ20から構成される。なお、以下においては、バンドパスフィルタを“BPF(Band Pass Filter)”ともいう。
次に、同期捕捉処理について説明する。受信機Rは、送信側からデータ信号の先頭に付加した同期信号を受信して、その受信した同期信号の周期性を抽出して同期捕捉を行う。まず、受信端5の信号をAD変換器4によりディジタル信号に変換する。次に、その変換したディジタル信号のうち、バンドパスフィルタ20によって選択された周波数成分の信号を抽出する。ここで備えるバンドパスフィルタ20は、フィルタ係数18a,18bによって異なる通過帯域を持ったフィルタに逐次変更が可能なものである。従って、バンドパスフィルタ20によって、例えば、通信周波数帯域の高域側のみを通過させるフィルタとしたり、低域側のみを通過させるフィルタとしたりすることが可能である。説明においては通信周波数帯域の内、高域と低域のいずれかを選択するフィルタとするが、本実施の形態においては、これに限ったことではなく、例えば、通信周波数帯域の3帯域またはそれ以上の異なる周波数帯域のみフィルタリングするフィルタとすることが可能である。図2では、フィルタ処理を実現する回路、例えば、乗算器、記憶素子、加算器などを備えた処理回路を設け(図中では機能名としてバンドパスフィルタ20と表記)、切替スイッチ6でフィルタ係数A(18a),B(18b)を変更することでフィルタ特性を変更している。後で説明する図9などに示しているが、特性の異なるバンドパスフィルタを複数用意し、切替スイッチ6によってフィルタ出力値を切替える場合もある。また、図2では、ディジタルフィルタによって実現しているが、受信端5およびAD変換器4の間に複数のアナログフィルタを用意してフィルタリングを実施する場合もある。フィルタリング後、どのフィルタ出力結果を後段の処理に送るかを切替スイッチ6によって選択する。バンドパスフィルタ20、フィルタ係数A(18a),B(18b)および切替アルゴリズムについては後記する。
相関処理部9において、バンドパスフィルタ20によって抽出された信号を自己相関処理して同期信号の周期性を抽出し、同期判定部10において同期判定を行う。同期判定部10では、相関処理部9から送られるデータが予め定めた閾値を越えるか、または、ピーク点となったところや、受信結果や処理結果に確率を適用して判定する同期最尤判定処理によって判定された点を同期捕捉点とし、後段の復調回路13に復調開始トリガ(同期捕捉完了信号)を送信する。復調回路13は、この復調開始トリガを受信して、すぐにまたは予め設定された時間待ってから復調処理を開始する。
図26は、同期信号129に周期性雑音128が重畳した状態を示す。従来、同期捕捉は、同期信号129の繰り返し信号の周期性を抽出することで実現しているため、図26に示すように、周期性雑音128が同期信号129の一部に重畳すると、受信する同期信号129の周期性を抽出できなくなるため、同期捕捉に失敗したり、誤った点を同期捕捉点としてしまう問題があった。本実施の形態においては、バンドパスフィルタ20によって周期性雑音128が重畳している周波数帯域を同期捕捉に利用せず、周期性雑音128が重畳していない周波数帯域をバンドパスフィルタ20によってフィルタリングすることで健全な同期信号を用いて同期捕捉ができるため、正確な同期捕捉が可能となる。以上に示したように、同期信号129の一部の帯域のみを選択して同期捕捉を行うことで、一方のフィルタ通過帯域に周期性雑音128が重畳した場合でも、別のバンドパスフィルタの出力や別のフィルタ係数を用いることによって信頼性の高い同期捕捉を行うことができる。本方式は、無線通信、有線通信を問わず適用可能であるが、とりわけ有線通信のように周期性雑音が通信帯域に頻繁に重畳する通信においては効果的である。
図4は、本発明の実施の形態に係る高周波と低周波の2つの周波数成分を持った同期信号の周波数スペクトルの概念を示す。ここでは、このような分割した周波数スペクトルの1つ1つを周波数ブロックという。この周波数ブロックを通信周波数帯域内に複数存在させる方法もあり、例えば、図5は、4つの周波数ブロックを存在させたことを示す図である。各周波数ブロック34〜39は、連続な周波数成分(面スペクトル)によって構成される場合は無論のこと、不連続な周波数成分(線スペクトルの集合または面スペクトルの集合)であっても互いにスペクトルが近接(概ね通信帯域幅の1/100ないし1/1000程度の周波数間隔)している場合であれば、1つの周波数ブロック34〜39とみなす。この場合、1つの周波数ブロック34〜39内のスペクトル間隔は、周波数ブロック34〜39同士の周波数間隔より十分近接しているものとする。同期信号は、このような周波数成分を同時に含む信号である。この同期信号を用いて同期捕捉処理を行う仕組みは、図2に示す受信機R内に備える同期捕捉装置32を用いることで実現できる。図2の同期捕捉装置32では、同期信号の周期性を利用して同期捕捉を行うため、送信機14から同一の信号パターンである同期シンボルを複数回繰り返し送信する。なお、この方式は、ディジタル通信方式の中で、OFDM通信方式、直接スペクトル拡散通信方式、マルチキャリア通信方式やそれらの組み合わせなどに適用が可能である。いずれの通信方式であっても、同期信号として複数の周波数ブロックを用いた信号は、前記同期捕捉処理の実施によるシンボル同期またはチップ同期に用いることができる。なお、チップ同期は、直接スペクトル拡散通信方式の逆拡散処理において、送信信号に使用した拡散符号と同一の拡散符号を乗算する際に、受信信号の拡散符号(チップ)の区切りを捕えることを指す。
≪フィルタの切替方法≫
次に、図2を参照して、受信した周波数ブロックを選択する方法について説明する。1つの方法としては、受信した周波数ブロックに対して、所定の時間が経過するごとに逐次フィルタを切替えていくものがある。また、別の方法として、受信端5の平均信号レベルを直接または間接的に測定して、所定の時間信号レベルに変動がない場合に切替を実施するものがある。たとえば、オートマティックゲインコントロール(図示せず)のゲイン変動をモニタリングし、その結果が所定の時間内において所定値内のゲイン変動しか発生していない場合には切替を実施する。換言すれば、変動があった場合には、フィルタを切替えずにそのまま使う。
その他の方法として次のような方法をとることもある。同期捕捉後に同期信号53に続いて受信するデータ信号54を復調回路13にて復調した際に、誤り訂正復号を実施して、誤りが多いと判定された場合に、フィルタ切替を実施する。この場合には、同期誤捕捉によって、データ信号を受信していない時刻に対して復調処理を行った場合にも有効である。すなわち、誤って周期性雑音により同期を捕捉しても、後段にビットエラー検出回路11があれば(図1参照)、それによって誤りが多いと判断されるため、周期性雑音が重畳していない周波数帯域に切替えて、同期誤捕捉の原因となる周期性雑音が存在している可能性の低い他の帯域を利用して正確に同期捕捉を行うことができる。これらの方式を併用する場合もある。
なお、以上のいずれの方法においても、周波数ブロックから得られる同期捕捉に寄与するデータを同時に2つ以上参照することはない。従って、相関処理部9が1系統のみでよいため、ハードウェアの簡素化が可能になる。また、以上の方法を単独で行ってもよいし、併用するようにしてもよい。
≪フィルタのダイバーシティ合成方式≫
図2に係る実施の形態は、バンドパスフィルタ20およびフィルタ係数A(18a)またはB(18b)の接続を適宜切替える方式であったが、図6に示す方式を行う場合もある。図6の方式は、同期信号の周波数ブロックの数と同数のバンドパスフィルタ1(41a)〜N(41d)を備え、後段の相関処理部1(42a)〜N(42d)も周波数ブロックと同数備える。この方式では、系統1(43a)〜N(43d)で処理された信号が同期判定部134に送られる。同期判定部134は、これらの複数の系統から送られたデータを基にして同期捕捉判定を行う。具体的には、複数の系統から送られたデータのいずれか一つを用いて同期判定を行う選択合成方式がある。また、別の手段として、複数の系統から送られたデータを加算もしくは重み付けして加算する合成方法、または、複数の系統から送られたデータのそれぞれについて同期捕捉位置を判定し、その複数の判定結果のうちその個数が最も多い判定結果を用いて多数決することによって合成(これらの合成を総じてダイバーシティ合成という)する方法があり、これらの方法によって得られた結果を用いて同期判定が行われる。例えば、加算する場合には、相関処理部1(42a)〜N(42d)から相関値または相関値に相当する数値を受け取って、その数値の単純な加算を行う。一例として図7に示すように、4系統のバンドパスフィルタ1(41a)〜4(41d)および相関処理部1(42a)〜4(42d)を備えており、同期信号を受信した際に得られる相関値をLとした場合、同期信号受信時の相関値の加算結果はほぼ4Lとなるため、閾値を4L以下の最適化した値にする。このようにすることで、いずれかの周波数ブロックと同一の周波数帯域に周期性雑音が重畳して、いずれかの系統に誤って高い相関値が得られたとしても、他の系統の相関値はLより十分低い値を出力し、その加算結果は4Lから十分低い値となるため、同期の誤捕捉を回避することができる。また、多数決法の場合には、各系統から送られる相関値から同期捕捉点の候補となる準同期捕捉点をそれぞれ系統ごとに設定し、各系統1(43a)〜4(43d)の準同期捕捉点のうち、多数決により同期捕捉点を決定する。多数決処理の場合には、系統数は奇数である。また、偶数の場合には、多数決を行う際に任意の奇数分の系統数を選択する。この方式の場合には、多数決方式を採用しているため、同期捕捉点の確度を上げることができる。なお、いずれの場合にも、フィルタの特性により出力時刻が異なる場合があり、その場合には、フィルタ出力がもっとも遅いフィルタの出力時刻に合わせるためにその他のフィルタ出力を遅延回路によって遅延させる。
≪同期信号の短周期化≫
図8は、本発明の実施の形態に係る同期信号の構成を示す図である。図8(a)は、通常の同期信号の構成を示す。この通常の同期信号は、図2に係る実施の形態などで使用され、その繰返し周期は、データシンボル長(データ信号の1フレーム長)と等しい。これに対して、図8(b)は、同期信号の繰返し周期を通常の同期信号と比較して1/N(Nは自然数)とした信号の構成を示す。図8(a)においては、1つの同期シンボル1(46a)〜3(46c)(同期信号は同期シンボルの繰り返しパターンによって構成される)の長さをTとすると、十分な同期精度を得るためには3同期シンボル程度必要であるため、同期信号長は3Tとなる。一方、図8(b)においては、通常の同期シンボル長45の1/Nとしている。例えば、Nが3であった場合には、1つの同期シンボル長1’(47a)〜3’(47c)はT/3となり、図8(a)と同様に十分な同期精度を得るために3シンボル用いるとすると、同期信号長48はTとなる。このように、伝送データの内容に無関係な同期信号48を短くすることで、データ伝送の実効速度を向上することができる。また、制御システムの遠隔制御のための通信として利用した場合には、早い応答性を確保できる。
≪OFDM変調方式による同期信号の生成≫
次に、同期信号の生成方法の一環として、OFDM変調による方式について説明する。図9は、本発明の実施の形態に係る同期捕捉装置とその周辺の構成を示す。この構成の特徴として、送信機内同期信号生成部50は、キャリアパターンテーブル48および逆フーリエ変換器49を備える。同期信号は、OFDM変調処理によって生成されるものであり、周波数軸上におけるキャリアパターンデータをキャリアパターンテーブル48から読み出し、逆フーリエ変換器49が、逆フーリエ変換または逆高速フーリエ変換を実施して時系列の同期信号を生成する。この時系列の同期信号は、同期シンボルを送信するたびに生成するか、または時系列の信号データとしてメモリに保存しておき、同期信号を送信するたびにメモリから読み出す。ここで使用するキャリアパターンは、図4および図5に示したように通信周波数帯域内に複数の周波数ブロックが存在するものであり、これらの各周波数ブロックが一括してOFDM変調処理によって生成される。
図10は、本発明の実施の形態に係るキャリアパターンの模式図である。このキャリアパターン56,57を逆フーリエ変換することで同期シンボル58が得られる。1つの周波数ブロックに用いるキャリアパターンは少なくとも3本以上のキャリアから構成されることが望ましい。これは、逆フーリエ変換した後の時系列信号が鋭い相関値となる波形を生成するためである。OFDM変調(逆フーリエ変換)処理で同期信号を生成する場合、キャリアパターンにおけるキャリアの組み合わせを変更することによって自己相関値の鋭い時系列波形を生成することができるため、同期精度を向上させることができる。
≪キャリアを離隔させる方式≫
図11は、キャリア同士の間隔を空けて配置したキャリアパターンを示す模式図である。周波数ブロック59,60は、各周波数ブロック内において、キャリア同士の間隔を互いにn本分(nは自然数)空けて配置する。このキャリアパターンを用いて逆フーリエ変換を行った場合に得られる時系列の同期シンボル波形は、図11に示すように1OFDMシンボル区間内にn+1回の繰り返し信号が生成される。なお、ここで生成された同期信号61a〜61dは、一部の周期(部分的な時間信号の電圧)を反転させたり、一部の周期の振幅を増減させたりしたものを同期信号として用いる場合がある。図11では、周波数ブロック59,60は2つしか示していないが、周波数ブロック数はN個(Nは2以上の整数)用いることができる。この信号を用いることで図10に示したキャリア同士の間隔を空けない場合の同期信号と比較して短周期の繰り返し信号61a〜61dが得られるため、相関処理部9で同期信号の周期性を短時間で取得することができる利点がある。更に、同期信号の相関値を求める場合には、過去の値を参照するために、過去の値を保存するメモリが必要となる場合がある。従って、図11に示した方法で生成した短周期の信号を利用することでこのメモリサイズを削減することができる。このような一連の処理を実施することで、複数の周波数ブロックが存在する連続的で短周期の時系列信号を容易に生成することができる。また、連続的な時系列信号であることから、サイドローブの少ない同期信号を生成することができる。更に、この同期信号を用いて同期捕捉を行うことで図10の同期信号と比較して短時間で同期捕捉を行うことができる。
≪最も低周波に存在する周波数ブロックを繰り返して配置する方式≫
図12は、本発明の実施の形態に係る同期信号のキャリアパターンを示す。図14は、同期捕捉装置の構成を示す。図12に示すキャリアパターン(ベースバンド信号)は、0〜fs/4[Hz]の帯域で低域周波数ブロック62にキャリアを割り当てると共に、その低域周波数ブロック62を含む0〜fs/4[Hz]のパターンをfs/4〜fs/2[Hz]の帯域に再度割り当て(コピーまたは繰り返し割り当て)を行うことで高域周波数ブロック63としてキャリアを割り当て、低域周波数ブロック62および高域周波数ブロック63からなる信号を同期信号としている。このとき、各周波数ブロック同士が重なることはない。
一方、図14に示すように、この信号を受信して同期捕捉を行う同期捕捉装置73では、AD変換器4によるAD変換処理を行った後、間引きフィルタ1(71a),2(71b)(「デシメーションフィルタ」ともいう)による処理を行う。この間引きフィルタ1(71a),2(71b)は、AD変換器4から送られるディジタルデータを4サンプル受信して、各サンプルに重み付けを行う係数を乗算した後、その値を加算または減算する。ここで、乗算する重み係数は、図12に示す低域周波数ブロック62および高域周波数ブロック63のいずれか一方を選択し、選択しない側の周波数成分を除去するフィルタの特性を決定するものである。フィルタには、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタまたはバンドパスフィルタのいずれかを使う。図示していないが、予めアナログ領域で一方の周波数帯域を選択するフィルタリングを施し、間引きフィルタ1(71a),2(71b)では、単なる平均化処理によって前記処理を実現する場合もある。
図13を参照して、本発明の実施の形態に係る間引きフィルタの処理について説明する(適宜図12、図14参照)。間引きフィルタ1(71a),2(71b)は、まず、AD変換器4の出力であるディジタルデータを保存する(S64)。4サンプル格納されていない場合には(S65のNo)、4サンプル格納されるまで次の処理に進まない。4サンプル溜まった場合には(S65のYes)、所定の演算を行う(S66)。具体的には、各サンプルデータとフィルタ係数とをそれぞれ乗算して各乗算結果を加算または減算する。その結果を間引きフィルタの1つの出力値として出力する(S67)。その後、メモリをクリアする(S68)。間引きフィルタ1(71a),2(71b)では、4サンプルに乗算処理と加算処理を施して1個の値を出力する(1/4間引きフィルタ)ため、ダウンサンプリングを施していることになる。すなわち、AD変換器のサンプリング周波数は、図14に示すようにfsであることから、間引きフィルタ1(71a),2(71b)の出力は、fs/4[Hz]の周波数になる。このとき、fs/4[Hz]以下の周波数帯域に存在する低域周波数ブロック62を選択した場合には、間引きフィルタ1(71a),2(71b)通過後も同じ周波数スペクトルを呈する(図示せず)。一方、高域周波数ブロック63,75を選択した場合には、図15に示すように、fs/4[Hz]より高い周波数帯域にスペクトルが存在しているために、fs/4[Hz]に間引きフィルタ1(71a),2(71b)でダウンサンプリングを行うと、fs/4[Hz]より低域に周波数スペクトル74が存在することになる。この場合に、高域周波数ブロック63,75と低域周波数ブロック62は、fs/8[Hz]ごとに周波数軸上で繰り返すキャリアパターンとなっているために、間引きフィルタ1(71a),2(71b)を通過後は、高域周波数ブロック63,75を選択したかまたは低域周波数ブロック62を選択したかに係らず、同一の周波数スペクトル74となる。
前記の例は、高域周波数ブロック63,75と低域周波数ブロック62の2つのブロックであるが、図16に示すように通信周波数帯域に4つまたはそれ以上の周波数ブロックを配置することも可能である(図16は、周波数ブロックが通信周波数帯域内に4つ存在する場合を示す)。通信周波数帯域に周波数ブロック1(76)〜4(79)を存在させる場合には、最も低域に存在する周波数ブロック1(76)が周波数軸上でfs/8[Hz]ごとにfs/2[Hz]まで繰り返すパターンとし、それぞれを周波数ブロック2(76)ないし4(79)とし、これらの周波数ブロック1(76)ないし4(79)の周波数成分を同時に含んだ信号を同期信号とすればよい。図16は、好適な例として示しており、その繰り返しパターンの周波数は、サンプリング周波数fsに対してfs/2^n(nは2以上の整数、^は累乗)である。なお、サンプリング周波数fsを基準にして、fs/2n(nは自然数)を繰り返し割り当てるための基本パターンとし、この基本パターンを少なくとも1回以上繰り返して割り当てる方法によっても実現できる。以上の処理を実施したときの同期信号のスペクトルは、周波数ブロック同士が等間隔に並んでいるように観測できる場合がある。この同期信号を利用して同期捕捉を行う同期捕捉装置73では、AD変換器4から送られるディジタルデータを8サンプル受信して、1個の間引きフィルタによって出力値を生成する(1/8間引きフィルタ)。その結果、間引きフィルタの出力周波数はfs/8[Hz]となる。
図14に示すように、間引きフィルタ1(71a),2(71b)の後段には、同期捕捉処理に用いる信号のみを抽出するためのBPF(バンドパスフィルタ)8を用いる。このBPF8は、鋭いフィルタ特性を得るために、比較的高次のものを用いる。基準周波数を中心に左右対称とならないキャリアパターンや、間引きフィルタ1(71a),2(71b)を用いない同期捕捉装置では、高次のBPF8が周波数ブロック数分必要であるが、前記のように処理することで、高次のBPF8を共通化することができる。更に、間引きフィルタ1(71a),2(71b)より後段の処理は速度が遅くてよいため(キャリアブロックを通信周波数帯域に2つ存在させる場合には、間引きフィルタ1(71a),2(71b)より後段の処理速度はfs/4となる)、ハードウェアの簡素化が可能となる。
なお、間引きフィルタ1(71a),2(71b)の後段に同期捕捉に用いる信号のみをフィルタリングするBPF8を用いるため、同期捕捉に用いる信号が前記した周波数帯に存在していれば、それ以外の帯域には他の信号成分が存在していてもよいことになる。図17は、BPFの特性を示す。図17(a)に示すようにBPFの周波数特性を設定したとする。その場合、間引きフィルタ1(71a),2(71b)の処理(1/8間引きフィルタの場合)前のBPF8の周波数特性は、図17(b)に示すものと等価である。従って、同期捕捉処理に用いる同期信号の周波数成分が図17(b)に示した周波数帯域内に存在していればよく、残りの信号成分を必ずしも繰り返す周波数上に配置する必要はない。これに従えば、フィルタ通過帯域外に同期捕捉処理に依存しない周波数成分を付加することが可能である。このようにフィルタ通過帯域以外に信号を付加して同期信号全体でPAPR(Peak to Average Power Ratio)を低減させることが可能となるため、ダイナミックレンジの低い安価なAD変換器を利用してハードウェアの価格を低減することができる。ここで、PAPRは信号の平均パワーとピークパワーとの比を表すものであり、このPAPRが大きいほど、ダイナミックレンジの広いアンプが必要となる。
≪同期信号の周波数スペクトルと同期捕捉処理≫
図18は、本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルと同期捕捉装置の構成を示す。使用する同期信号は周波数スペクトル上に周波数ブロックを通信周波数帯域内に複数存在させる。これを受信して同期捕捉を行う受信機R内に備える同期捕捉装置87では、受信した同期信号部分の周期性を抽出して同期捕捉を行う。以下の処理は、図2、図3などで示した処理とほとんど同様であり、異なる部分について説明する。AD変換器4の後段に特性の異なる複数のバンドパスフィルタ1(86a)〜3(86c)を用意し、受信したディジタルデータは、これらの異なる特性のバンドパスフィルタ1(86a)〜3(86c)によってフィルタリングされる。それぞれのバンドパスフィルタ1(86a)〜3(86c)は、所定の周波数ブロック1(93a)〜N(93c)のみを通過させ、他の周波数成分を抑圧させる特性をもつ。図示していないが、フィルタ処理を実現する回路、例えば、乗算器、記憶素子、加算器などを備えた処理回路を搭載し、切替スイッチでフィルタの係数を変更することでフィルタ特性を変更する場合がある。バンドパスフィルタ1(86a)〜3(86c)の各出力は、切替スイッチ88によって切替えられ、そのうちのいずれかが選択(帯域選択)される。図示していないが、周波数ブロック1(93a)〜N(93c)に対応して周波数ブロック数と同数のバンドパスフィルタ1(86a)〜3(86c)、相関処理部9を備えて、同期判定部10で各相関処理部9の出力を利用して同期捕捉を実施する場合もある。以上の方法によって、周期性雑音が周波数ブロック1(93a)〜N(93c)のいずれかと同一の周波数帯域に存在した場合でも、他の周波数ブロックに切替えることで周期性雑音が重畳していない健全な同期信号を用いて同期捕捉を実施できるため、同期捕捉精度の向上および誤捕捉の低減を図ることができる。ここで、誤捕捉とは、同期信号を受信していないにも係らず同期捕捉を行ってしまったり、同期信号を受信しているにも係らず周期性雑音によって同期捕捉ができなかったりすることをいう。
図19は、本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルと同期捕捉装置の構成を示す。本実施の形態では、同期信号としてOFDM変調方式によって生成されるものを用い、通信周波数帯域内に複数の周波数ブロック1(94a)〜N(94c)を存在させる。受信機Rにおける同期捕捉装置91の動作は、図18に示したものと同様である。この方法は、周期性雑音が周波数ブロック1(94a)〜N(94c)のいずれかと同一の周波数帯域に存在した場合でも、他の周波数ブロックに切替えることで周期性雑音が重畳していない健全な同期信号を用いて同期捕捉を実施できるため、同期捕捉精度の向上および誤捕捉の低減を図ることができる。加えて、同期信号はOFDM変調方式によって構成されているため、各周波数ブロック1(94a)〜N(94c)のサイドローブ(周波数ブロックの両端における信号の乱れ)が少なく、従って受信機R内に備える同期捕捉装置91における各フィルタは、OFDM変調方式を用いない同期信号と比較して急峻なフィルタ特性である必要がないため、バンドパスフィルタ1(92a)〜N(92c)の次数を低減でき、ハードウェアの簡素化を図ることができる。
図20は、本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルと同期捕捉装置の構成を示す。本実施の形態では、同期信号として通信周波数帯域内に複数の周波数ブロック1(98a)〜N(98c)を存在させると共に、以下の要件を満たすものである。すなわち、同期信号は、同一波形が複数回繰り返す信号によって構成されるが、各繰り返し波形の時間長(周期)をデータ伝送に用いるデータシンボル長(データ信号の1フレーム長)の(1/自然数)にしたものを用いる。
この同期信号を受信して同期捕捉を実施する同期捕捉装置96は、図18に示したものと同様である。この方法は、周期性雑音が周波数ブロック1(98a)〜N(98c)のいずれかと同一の周波数帯域に存在した場合でも、他の周波数ブロックに切替えることで周期性雑音が重畳していない健全な同期信号を用いて同期捕捉を実施できるため、同期捕捉精度の向上および誤捕捉の低減を図ることができる。加えて、同期信号の時系列繰り返しパターンを短周期にしているため、同期信号全体を短くすると共に、短時間で同期捕捉を可能にする。同期信号は伝送データの内容に無関係な冗長部分であり、同期信号を短くすることでデータ伝送の実効速度を向上することができる。
図21は、本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルと同期捕捉装置の構成を示す。本実施の形態では、同期信号として通信周波数帯域内に周波数ブロック106a〜106cを複数存在させると共に、以下の要件を満たすものである。すなわち、同期信号は、同一波形が複数回繰り返す信号によって構成されるが、各繰り返し波形の時間長をデータ伝送に用いるデータシンボル長の(1/自然数)にしたものを用いる。更に、この同期信号は、OFDM変調方式によって構成されるものを用い、各周波数ブロック1(106a)〜N(106c)を構成するキャリアを規則的に所定の間隔で周波数軸上に離隔させた(規則的にキャリアを間引いた状態、望ましくは間引くキャリアの本数は3本置き)ものとすることで、前記(1/自然数)の繰返し長の時間信号パターンを得ることができる同期信号とする。この同期信号は、各周波数ブロック106a〜106c内のキャリア同士を最も近接させることによって得られるシンボル長の(1/自然数)の周期を持ち、所定の周期の波形と同一のもの、または、その波形を反転したものを繰り返した信号が得られる。これを同期信号として用い、この同期信号を受信して同期捕捉処理を実施する。受信機R内に備える同期捕捉装置104は、図18に示すものと同様である。この方法は、周期性雑音が周波数ブロック1(106a)〜N(106c)のいずれかと同一の周波数帯域に存在した場合でも、他の周波数ブロックに切替えることで周期性雑音が重畳していない健全な同期信号を用いて同期捕捉を実施できるため、同期捕捉精度の向上および誤捕捉の低減を図ることができる。加えて、同期信号はOFDM変調方式によって構成されているため、各周波数ブロック1(106a)〜N(106c)のサイドローブが少なく、従って、受信機R内に備える同期捕捉装置104における各バンドパスフィルタ1(105a)〜N(105c)は、OFDM変調方式を用いない同期信号と比較して急峻なフィルタ特性である必要がないため、フィルタの次数を低減でき、ハードウェアの簡素化を図ることができる。更に、1OFDMシンボル長内に不連続部分が発生しない。不連続部分は、占有帯域が広がる原因になることから、フィルタを掛けて対策するが、このフィルタにより時系列で波形歪みが発生するため、同期精度が劣化する場合がある。本方式では、不連続部分が発生しないため、前記目的のフィルタを用いる必要がなく、同期精度を更に向上することができる。
図22は、本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルと同期捕捉装置の構成を示す。本実施の形態で用いる同期信号は、図18に示した同期信号であることに加えて、以下の要件を満たしている。すなわち、周波数ブロックが通信周波数帯域内に2つのみ存在する場合には、0〜fs/4[Hz]の帯域で低域側の周波数ブロックをキャリアとして割り当てると共に、0〜fs/4[Hz]のスペクトルまたはキャリアパターンをfs/4〜fs/2[Hz]に再度割り当て(コピー又は繰り返し割り当て)することで高域側の周波数ブロックとし、この周波数成分を含む信号を同期信号としている。
また、他の手段としては、通信周波数帯域内に周波数ブロックが4つ存在する場合、最も低域に存在する周波数ブロック1(135a)を0〜fs/8[Hz]の周波数帯域にキャリアとして割り当て、この0〜fs/8[Hz]のキャリアパターンをfs/8〜fs/4[Hz]、fs/4〜3fs/8[Hz]および3fs/8〜fs/2[Hz]の各帯域のいずれかまたは全てに繰り返しコピーすることでキャリアとして割り当て、この周波数成分を含む信号を同期信号とする場合もある。以上の処理を繰り返すことによって2のN乗個の周波数ブロックを配置することもできる。これを受信する受信機R内に備えた同期捕捉装置110では、AD変換器4によるAD変換処理の後に間引きフィルタ1(111a)〜N(111c)を用いる。間引きフィルタ1(111a)〜N(111c)は、周波数ブロック1(135a)〜4(135d)と同数の異なる特性を持ったものである。間引きフィルタ1(111a)〜N(111c)では、周波数ブロック1(135a)〜4(135d)の選択を実施すると共に、サンプル間引きを実施している。間引きフィルタ1(111a)〜N(111c)の詳細処理手順は、図13に既に示している。本方式では、図21に係る実施の形態に示した効果のほかに、同期信号の周波数スペクトルは周波数軸上で同一のキャリアパターンを所定の間隔で繰り返すように配置しているので、間引きフィルタ1(111a)〜N(111c)を用いることでどの帯域の周波数ブロック1(135a)〜4(135d)も最も低域に配置した周波数ブロック135aと同一の帯域に存在することとなるため、後段のBPF8を共通化できる。また、間引きフィルタ1(111a)〜N(111c)でサンプル速度を低下させているため、後段処理も低下させたサンプル速度で動作する安価な装置を用いることができ、ハードウェアコストの削減につながる。なお、本実施の形態では、同期信号としてOFDM変調方式によって生成されるものを用いることができる。
図23は、本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルを示す。本実施の形態で用いる同期信号は、図20に示した同期信号であることに加えて、以下の要件を満たしている。すなわち、周波数ブロックが通信周波数帯域内に2つのみ存在する場合には、低域側の周波数ブロックにキャリアを割り当てると共に、低域側の周波数ブロックが存在している帯域である0〜fs/4[Hz]がfs/4〜fs/2[Hz]に繰り返すものとし、このうちfs/4〜fs/2[Hz]に存在する周波数ブロックを高域側の周波数ブロックとし、これらの低域と高域の周波数ブロックからなる信号を同期信号としている(図示せず)。
また、他の手段としては、通信周波数帯域内に周波数ブロックが4つ存在する場合、最も低域に存在する周波数ブロック1(112a)が存在している帯域である0〜fs/8[Hz]をfs/8〜fs/4、fs/4〜3fs/8、3fs/8〜fs/2[Hz]に繰り返し配置することで得られる各周波数ブロックをそれぞれ周波数ブロック2(112b)、3(112C)、4(112d)として、これらの周波数ブロック1(112a)〜4(112d)の周波数成分を同時に含んだ信号を同期信号としている。この方法は、周期性雑音が周波数ブロック1(112a)〜4(112d)のいずれかと同一の周波数帯域に存在した場合でも、他の周波数ブロックに切替えることで周期性雑音が重畳していない健全な同期信号を用いて同期捕捉を実施できるため、同期捕捉精度の向上および誤捕捉の低減を図ることができる。加えて、同期信号の時系列繰り返しパターンを短周期にしているため、同期信号113全体を短くすると共に、短時間で同期捕捉を可能にする。同期信号113は伝送データの内容に無関係な冗長部分であり、同期信号113を短くすることでデータ伝送の実効速度を向上することができる。
図24は、本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルと同期捕捉装置の構成を示す。本実施の形態は、図23に示した同期信号119を受信して同期捕捉処理を実施する。同期捕捉装置116は、図22に示しているものと同一のものを用いる。この方法は、周期性雑音が周波数ブロック1(118a)〜4(118d)のいずれかと同一の周波数帯域に存在した場合でも、他の周波数ブロックに切替えることで周期性雑音が重畳していない健全な同期信号119を用いて同期捕捉を実施できるため、同期捕捉精度の向上および誤捕捉の低減を図ることができる。加えて、同期信号119の時系列繰り返しパターンを短周期にしているため、同期信号119全体を短くすると共に、短時間で同期捕捉を可能にする。同期信号119は伝送データの内容に無関係な冗長部分であり、同期信号119を短くすることでデータ伝送の実効速度を向上することができる。更に、間引きフィルタ1(117a)〜N(117c)を用いることでどの帯域の周波数ブロック1(118a)〜4(118d)も最も低域に配置した周波数ブロック1(118a)と同一の帯域に存在することとなるため、後段のBPF8を共通化できる。また、間引きフィルタ1(117a)〜N(117c)でサンプル速度を低下させているため、後段処理も低下させたサンプル速度で動作する安価な装置を用いることができ、ハードウェアコストの削減につながる。
図25は、本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルを示す。本実施の形態の同期信号は、通信周波数帯域内に複数の周波数ブロック1(121a)〜4(121d)を存在させると共に、以下の要件を満たすものである。すなわち、同期信号は、OFDM変調方式によって生成されるものを用い、各周波数ブロック1(121a)〜4(121d)を構成するキャリアを規則的に所定の間隔で周波数軸上で離隔させた(規則的にキャリアを間引いた状態)ものとする。この同期信号は、各周波数ブロック1(121a)〜4(121d)内のキャリア同士を最も近接させることによって得られるシンボル長の(1/自然数)の長さと同一またはその一部が反転した繰り返し信号が得られる。本方式における同期信号は、更なる要件として以下も満たしている。まず、周波数ブロックが通信周波数帯域内に2つのみ存在する場合には、低域側の周波数ブロックにキャリアを割り当てると共に、低域側の周波数ブロックが存在している帯域である0〜fs/4[Hz]がfs/4〜fs/2[Hz]に繰り返すものとし、このうちfs/4〜fs/2[Hz]に存在する周波数ブロックを高域側の周波数ブロックとし、これらの低域と高域の周波数ブロックからなる信号を同期信号としている(図示せず)。
また、他の手段としては通信周波数帯域内に周波数ブロックが4つ存在する場合、最も低域に存在する周波数ブロック1(121a)が存在している帯域である0〜fs/8[Hz]をfs/8〜fs/4、fs/4〜3fs/8、3fs/8〜fs/2[Hz]に繰り返し配置することで得られる各周波数ブロックをそれぞれ周波数ブロック2(121b)、3(121C)、4(121d)として、これらの周波数ブロック1(121a)〜4(121d)の周波数成分を同時に含んだ信号を同期信号としている。同期信号は、OFDM変調方式によって構成されているため、各周波数ブロック1(121a)〜4(121d)のサイドローブが少なく、送信時にサイドローブを抑圧するためのフィルタが必要ないか、比較的低次のものでよい。これによりハードウェアの削減が可能である。
≪代表的な実施の形態≫
図1は、本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルおよび同期捕捉装置とその周辺の構成を示す。これは、本発明の代表的な実施の形態を示すものである。本実施の形態で用いる同期信号2は、OFDM変調処理によって生成されるものであり、キャリア同士の周波数間隔が離隔しており、これらの離隔したキャリアが複数本集合して1つの周波数ブロックを構成し、更にこの周波数ブロックを通信周波数帯域内に複数個存在させている。周波数ブロック1(1a)〜4(1d)同士は、AD変換器4のサンプリング周波数をfs[Hz]とした場合に、最も低域に割り当てる周波数ブロック1(1a)を含む帯域である0〜fs/8[Hz]をfs/8〜fs/4[Hz]の帯域に割り当て、この帯域のうちキャリアが存在する部分を周波数ブロック2(1b)とし、同様にfs/4〜3fs/8、3fs/8〜fs/2[Hz]についても割り当てそれぞれ存在する周波数ブロックを周波数ブロック3(1c)、4(1d)とし、これらの周波数ブロック1(1a)〜4(1d)の周波数成分を同時に含んだ信号を同期信号2とする。ここで、PAPRを低減するなどの目的で後記するBPF8の帯域外にキャリアを設ける場合がある。このように生成した同期信号2の時系列波形は、1OFDMシンボル内にN回同一波形または一部が反転した状態で繰り返す信号となる。ここで、1OFDMシンボル内に繰り返される回数Nは、各周波数ブロック1(1a)〜4(1d)内のキャリア間隔を(N−1)本おきに配置することで実現される。この手段によって生成した同期信号2は、一部を反転させたり、振幅を変更したりしたものとする場合がある。この信号を同期信号2として送信機から送信し、受信機Rで同期信号2を受信して同期捕捉処理を行う。
受信機Rでは、AD変換器4により同期信号2をディジタルデータに変換した後、同期信号2を構成する周波数ブロック1(1a)〜4(1d)のうちのいずれかを選択し、更にサンプル間引き処理を行う間引きフィルタ1(7a)〜4(7d)を通過させる。なお、間引きフィルタ1(7a)〜4(7d)は、図1においては1/8サンプル間引きを実施する。図中では異なる間引きフィルタ1(7a)〜4(7d)を並列に用意し、切替スイッチ6でどの周波数ブロック1(1a)〜4(1d)を同期捕捉処理に用いるかを選択しているが、ディジタルフィルタの場合には、記憶素子や乗算器、加算器から構成される演算回路を1系列用意し、フィルタ係数値を切替スイッチ6で変更することで周波数ブロック1(1a)〜4(1d)の選択を行う場合もある。切替スイッチ6は、タイマによって所定の時間ごとに切り替わるか、受信端5における受信レベルを直接または間接的に計測して所定の時間信号レベルに変動がない場合に切替えたり、または復調回路13の後段に備えるビットエラー検出回路11によって復調データのビットエラーが検出された場合に切替を行う。間引きフィルタ1(7a)〜4(7d)の出力は、選択した周波数ブロック1(1a)〜4(1d)のいずれかに係らず、最も低域の周波数ブロック1(1a)が存在した帯域に存在することになる。この間引きフィルタ1(7a)〜4(7d)通過後の信号をBPF8で処理する。BPF8では、周波数ブロック1(1a)〜4(1d)が存在する帯域以外の雑音や他の通信信号、ならびにBPF8の通過帯域外にPAPRを低下させる目的で付加したキャリアを抑圧する。その後、同期信号2の周期性を抽出するために相関処理を実施する。相関処理部9では、同期信号2の繰り返しパターンの加算、減算、乗算処理を単独で行うまたは組み合わせることによって、自己相関処理を実施して自己相関値とする。この相関処理部8によって得られた自己相関値を同期判定部10に掛け、同期判定部10では、所定の閾値を越えたか否か、またはピーク値を探索して同期捕捉、すなわち受信機Rに同期信号2が入力しているか否かを判断する。
この方法は、周期性雑音が周波数ブロック1(1a)〜4(1d)のいずれかと同一の周波数帯域に存在した場合でも、他の周波数ブロック1(1a)〜4(1d)に切替えることで周期性雑音が重畳していない健全な同期信号2を用いて同期捕捉を実施できるため、同期捕捉精度の向上および誤捕捉の低減を図ることができる。加えて、同期信号2は、OFDM変調方式によって構成されているため、各周波数ブロック1(1a)〜4(1d)のサイドローブが少ない。従って、受信機R内に備える同期捕捉装置3における各フィルタは、OFDM変調方式を用いない同期信号と比較して急峻なフィルタ特性である必要がないため、間引きフィルタ1(7a)〜4(7d)やBPF8の次数を低減でき、ハードウェアの簡素化を図ることができる。更に、1OFDMシンボル長内に不連続部分が発生しない。不連続部分は占有帯域が広がる原因になることから、フィルタを掛けて対策するが、このフィルタにより時系列で波形歪みが発生するため、同期精度が劣化する場合がある。本方式では、不連続部分が発生しないため前記目的のフィルタを用いる必要がなく、このフィルタによって生じる波形ひずみを抑えることができるため、同期精度を更に向上することができる。また、同期信号2の時系列繰り返しパターンを短周期にしているため、同期信号2全体を短くすると共に、短時間で同期捕捉を可能にする。同期信号2は伝送データの内容に無関係な冗長部分であり、同期信号2を短くすることでデータ伝送の実効速度を向上することができる。更に、同期捕捉装置3では、間引きフィルタ1(7a)〜4(7d)を用いているため、どの帯域の周波数ブロック1(1a)〜4(1d)も最も低域に配置した周波数ブロック1(1a)と同一の帯域に存在することとなり、後段のBPF8を共通化できる。また、間引きフィルタ1(7a)〜4(7d)でサンプル速度を低下させているため、後段処理も低下させたサンプル速度で動作する安価な装置を用いることができ、ハードウェアコストの削減につながる。
≪通信モデムのその他の実施の形態≫
図27は、本発明の実施の形態に係る通信モデムの構成を示す。図27に示すように、通信モデムM内に間引きフィルタ1(127a)〜N(127c)の選択状態を表す信号線140と状態レジスタ132を設けている。周波数ブロックの選択を行うBPF8や間引きフィルタ1(127a)〜N(127c)は、切替スイッチ制御回路89によって切替を行う。ここで、切替スイッチ88は、フィルタ係数や複数の間引きフィルタ1(127a)〜N(127c)の出力信号のうちの任意の1つないし複数を選択するためのものである。間引きフィルタ1(127a)〜N(127c)は、切替スイッチ88によって切替えられるため、切替スイッチ制御回路89と切替スイッチ88の間を信号線140によって接続する。また、図27は、通信モデム制御装置133が使用する、フィルタ切替状態を示す状態レジスタ132を備えた図でもある。通信モデム制御装置133は、所定の時間ごとに、または所定のイベントによって状態レジスタ132の値を取得し、その取得結果を利用して通信モデムMの状態を決定する。以上の信号線140や状態レジスタ132を設けることで、切替スイッチ88を制御する切替スイッチ制御回路89や通信モデム制御装置133によって高度な切替制御を実施することができる。この信号線140や状態レジスタ132を備えていない場合には、切替スイッチ88の切替手段として人手による切替方法が考えられる。この場合、通信モデムMの設置時に初期設定として切替スイッチ88を切替えるなどによって予め選択しておく必要がある。しかし、この場合には、時々刻々変化する通信環境に対応することができないので、結果として突発的に発生した周期性雑音に対して間引きフィルタ1(127a)〜N(127c)を切替えることができないため、同期捕捉ができないという問題がある。しかし、本方式のように、通信モデムMが、信号線140や状態レジスタ132を備えて、内部の処理によって通信状態や通信モデムMの状態に応じて自動的に切替スイッチ88を切替えることにより、最適な間引きフィルタ1(127a)〜N(127c)を選択することができるため、同期捕捉精度が向上する。
本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルおよび同期捕捉装置とその周辺の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る同期捕捉装置とその周辺の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る通信モデムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る2つの周波数成分を持った同期信号の周波数スペクトルの概念を示す図である。 本発明の実施の形態に係る4つの周波数成分を持った同期信号の周波数スペクトルの概念を示す図である。 本発明の実施の形態に係る同期捕捉装置とその周辺の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る相関処理部の出力の加算処理のイメージ図である。 本発明の実施の形態に係る同期信号の構成を示す図である。(a)は、通常の同期信号の構成を示す。(b)は、繰返し周期を通常の同期信号の1/N(Nは自然数)とした同期信号の構成を示す。 本発明の実施の形態に係る同期捕捉装置とその周辺の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係るキャリアパターンの模式図である。 本発明の実施の形態に係るキャリアパターンの模式図である。 本発明の実施の形態に係るキャリアパターンの模式図である。 本発明の実施の形態に係る間引きフィルタの処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る同期捕捉装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る間引きフィルタ処理後の周波数スペクトルの模式図である。 本発明の実施の形態に係るキャリアパターンの模式図である。 本発明の実施の形態に係るバンドパスフィルタの特性を示す図である。(a)は、フィルタ特性を示す。(b)は、fs/8ごとに繰り返すフィルタ特性を示す。 本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルと同期捕捉装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルと同期捕捉装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルと同期捕捉装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルと同期捕捉装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルと同期捕捉装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルを示す図である。 本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルと同期捕捉装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る同期信号の周波数スペクトルを示す図である。 本発明の実施の形態に係る同期信号に周期性雑音が重畳した状態を示す図である。 本発明の実施の形態に係る通信モデムの構成(その他の実施の形態)を示す図である。
符号の説明
1 周波数ブロック
2 同期信号
3 同期捕捉装置
4 AD変換器
5 受信端
6 切替スイッチ
7 間引きフィルタ
8 BPF
9 相関処理部
10 同期判定部
11 ビットエラー検出回路
12 切替スイッチ制御回路
13 復調回路
14 送信機
R 受信機

Claims (14)

  1. 直交周波数分割多重通信方式、直接スペクトル拡散通信方式もしくはマルチキャリア通信方式、または前記3方式の組み合わせによるディジタルデータの伝送において同期捕捉を行う場合に、
    受信機において、送信機から1つまたは複数の周波数ブロックを持つ同期信号およびそれに後続するデータ信号を含む信号を受信して、その受信した同期信号からデータ信号の開始位置を特定する同期捕捉方法であって、
    前記受信機は、
    前記受信した信号を1つのフィルタまたは異なる周波数特性を持つ複数のフィルタに通過させるステップと、
    前記1つのフィルタまたは複数のフィルタを通過した信号を独立に相関処理するステップと、
    前記相関処理した1つまたは複数の結果を用いて同期捕捉するステップと、
    を実行することを特徴とする同期捕捉方法。
  2. 直交周波数分割多重通信方式、直接スペクトル拡散通信方式もしくはマルチキャリア通信方式、または前記3方式の組み合わせによるディジタルデータの伝送において同期捕捉を行う場合に、
    送信機において、同期信号を生成して、その生成した同期信号およびそれに後続するデータ信号を受信機に送信する際の同期信号生成方法であって、
    前記送信機は、
    前記同期信号を通信周波数帯域内に複数の周波数ブロックで構成し、
    前記周波数ブロック同士をスペクトルの不連続部分によって分割し、
    前記周波数ブロックを線スペクトルの集合、面スペクトルまたは面スペクトルの集合からなる周波数成分で構成する
    ことを特徴とする同期信号生成方法。
  3. 前記送信機は、前記同期信号を直交周波数分割多重変調方法によって生成することを特徴とする請求項2に記載の同期信号生成方法。
  4. 前記送信機は、前記データ信号の1フレーム長の自然数分の1を周期とする同期信号を生成することを特徴とする請求項2に記載の同期信号生成方法。
  5. 前記送信機は、
    前記同期信号として、1つ以上のキャリア間隔をおいて配置し、3本以上のキャリアによって構成されるキャリアパターンを用いる場合、
    前記キャリアパターンを直交周波数分割多重変調することによって、前記データ信号の1フレーム長の自然数分の1を周期とする繰り返し信号、その繰り返し信号の部分的な時間信号の電圧の正負を反転した信号、または前記繰り返し信号の部分的な時間信号の電圧を増幅もしくは減衰した信号から、前記同期信号を構成することを特徴とする請求項4に記載の同期信号生成方法。
  6. 前記送信機は、
    ベースバンド帯域の同期信号において、最も低い周波数帯域の周波数ブロックを構成する周波数成分のうち、その一部または全部の周波数成分が同期捕捉処理に用いられる場合、その同期捕捉処理に用いられる周波数成分より高く、かつ、サンプリング周波数fs/2n(nは自然数)が最小となる周波数値をfb[Hz]としたときに、直流成分(0[Hz])からfb[Hz]までの周波数帯域のパターンを、fb[Hz]の間隔で少なくとも1回以上繰り返して配置する同期信号を生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載の同期信号生成方法。
  7. 前記送信機は、前記同期信号を直交周波数分割多重変調によって生成することを特徴とする請求項6に記載の同期信号生成方法。
  8. 前記送信機は、前記データ信号の1フレーム長の自然数分の1を周期とする同期信号を生成することを特徴とする請求項6に記載の同期信号生成方法。
  9. 前記送信機は、
    前記同期信号として、1つ以上のキャリア間隔をおいて配置し、少なくとも3本以上のキャリアによって構成されるキャリアパターンを用いる場合、
    前記キャリアパターンを直交周波数分割多重変調することによって、前記データ信号の1フレーム長の自然数分の1を周期とする繰り返し信号、その繰り返し信号の部分的な時間信号の電圧の正負を反転した信号、または前記繰り返し信号の部分的な時間信号の電圧を増幅もしくは減衰した信号から、前記同期信号を構成することを特徴とする請求項8に記載の同期信号生成方法。
  10. 受信機において、請求項2ないし請求項6のいずれか一項に記載の同期信号生成方法によって生成された同期信号およびデータ信号を含む信号を受信して、その受信した同期信号からデータ信号の開始位置を特定する同期捕捉方法であって、
    前記受信機は、
    前記受信した信号を1つのフィルタまたは異なる周波数特性を持つ複数のフィルタを用いて帯域選択するステップと、
    前記帯域選択した1つまたは複数の信号を合成し、その合成した信号に対して自己相関処理を行うステップと、
    前記自己相関処理の結果を用いて同期信号を捕捉するステップと、
    を実行することを特徴とする同期信号捕捉方法。
  11. 受信機において、請求項6ないし請求項9のいずれか一項に記載の同期信号生成方法によって生成された同期信号およびデータ信号を含む信号を受信して、その受信した同期信号からデータ信号の開始位置を特定する同期信号捕捉方法であって、
    前記受信機は、
    1つまたは複数の周波数ブロックの全部または一部を抽出するために、
    サンプル間引きフィルタを用いて、前記受信した信号をサンプリング周波数fsでアナログディジタル変換することによって、サンプリング結果を取得するステップと、
    前記サンプル間引きフィルタを用いて、前記取得したサンプリング結果に対して乗算処理および加算処理の少なくとも一方の処理を施すことによって、(fs/2^n)のサンプル周波数(nは自然数、^は累乗)にダウンサンプルするステップと、
    前記ダウンサンプルしたサンプルを複数用いて、自己相関処理を行うステップと、
    前記自己相関処理の結果によって同期捕捉するステップと、
    を実行することを特徴とする同期捕捉方法。
  12. 前記受信機は、受信する1つまたは複数の周波数ブロックのうち、いずれか一つの周波数ブロックを選択して同期捕捉することを特徴とする請求項1または請求項11に記載の同期捕捉方法。
  13. 前記受信機は、受信する1つまたは複数の周波数ブロックのうち、少なくとも2つ以上の周波数ブロックを同時に選択して、その選択した周波数ブロックを独立して相関処理し、その相関処理の結果に対して、選択合成、加算もしくは重み付けした加算による合成、または、多数決による合成を行い、その合成結果を用いて同期捕捉することを特徴とする請求項1、請求項10および請求項11のいずれか一項に記載の同期捕捉方法。
  14. 請求項1および請求項10ないし請求項12のいずれか一項に記載の同期捕捉方法によって同期捕捉する受信機を備える通信装置であって、
    前記受信機は、
    前記同期捕捉に用いる、複数のフィルタが出力する信号を選択する切替スイッチを備え、
    前記通信装置は、
    前記受信機が備える切替スイッチに信号線によって接続され、前記切替スイッチの制御および監視の少なくとも一方を可能とするレジスタを備える
    ことを特徴とする通信装置。
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