JP5020275B2 - 受信装置及びベースバンド信号の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、異なる複数の無線システムの所望信号を1つ以上含む受信信号から、所望信号に重畳する雑音または干渉を除去し、所望信号を復元する受信装置に関するもので、特に、ソフトウェア受信機に利用されるものに関する。
従来、1台で異なる複数の無線システムに対応する受信装置として、各無線システムの専用ハードウェアを個別に備えたマルチモード受信機とAD(Analog to Digital)変換後のデジタル信号に対してソフトウェアによるデジタル信号処理手段を用いて各無線システムに対応する受信処理を行うソフトウェア受信機がある。無線システムの高度化、多様化に対して、前者は、ハードウェアの交換や追加を行うで対応することになるが、後者は、ハードウェアの構成を変更せずに比較的容易なソフトウェアの変更や追加を行うことで、対応することができるため、拡張性、適応性、経済性等の観点から、ソフトウェア受信機が注目されている。
従来のソフトウェア受信機の構成の一例を図9に示す。図9に示すソフトウェア受信機は、アンテナ10から受信された信号をRF(Radio Frequency)部11でベースバンド信号に変換し、BPF(Band Pass Filter)12で帯域制限される。帯域制限されたベースバンド信号が、BPF12からAD変換部13に出力されると、AD変換部13によってデジタル信号に変換され、デジタル信号処理部14に出力される。デジタル信号処理部14は、ソフトウェアによるデジタル信号処理手段を備えており、入力されたデジタル信号に応じて、無線システムに対応する受信処理を行う。
この従来のソフトウェア受信機では、キャリア周波数、変調方式、占有帯域幅等が異なる複数の無線システムに対応するためにできる限り広い帯域幅で受信する必要があるが、広帯域に受信すると白色雑音の影響が強くなり、また、複数の信号を同時に受信した場合、近隣周波数の信号から大きく影響を受けてしまう。このため、BPFにより適切に通過帯域を制限することが重要であり、要求されている。
例えば、周波数変換や通過帯域の異なる複数のフィルタを用いて信号の占有帯域幅に応じた適切な帯域制限が可能で、かつ近隣周波数の干渉信号の影響を受けにくいソフトウェア受信機がある(例えば、特許文献1参照)。
また、BPFをソフトウェアによりフィルタ係数を設定し、通過帯域を制御するデジタルフィルタで構成し、BPFによる帯域制限をAD変換後のデジタル信号に対して行うソフトウェア受信機がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−152071号公報 特開2003−298456号公報
しかしながら、従来技術では、信号帯域幅に合わせてBPFの通過帯域を適切に調整することにより、調整後の通過帯域外の雑音や干渉信号は除去できるが、通過帯域内の雑音や干渉から影響を受けるという問題がある。
また、対応する無線システムの種類が多くなるほど、あらかじめ用意するBPFの数や切り替え処理等が増加し、特に未知の無線システムの信号に対しては、柔軟な対応が難しいという問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、所望信号の占有帯域内に存在する雑音や干渉を除去することにより受信特性を向上することができ、キャリア周波数、変調方式、占有帯域幅等が異なる様々な無線システムの所望信号に対して柔軟に対応できる受信装置及びベースバンド信号の処理方法を提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明は、ベースバンド信号処理部を備えた受信装置であって、前記ベースバンド信号処理部が、受信信号の受信周波数特性を解析し、前記受信信号に含まれる1つ以上の所望信号の搬送波及び副搬送波の周波数である1つ以上の中心周波数を検出する中心周波数検出手段と、前記中心周波数検出手段によって検出された前記中心周波数と同一の周波数を有する無変調信号の時間的に連続した第1の周波数特性を基準信号として1つ以上生成する基準信号生成手段と、前記基準信号生成手段によって前記基準信号を生成する際に利用した解析方法と同一の解析方法を用いて前記受信信号から時間的に連続した第2の周波数特性を解析し、前記第2の周波数特性の各時点における前記中心周波数上の前記受信信号の電力成分および位相成分の一方もしくは両方を前記所望信号の特徴量として抽出する特徴量抽出手段と、前記基準信号生成手段によって生成された前記基準信号としての前記第1の周波数特性の各時点における、前記中心周波数上の前記基準信号の電力成分および位相成分の一方もしくは両方が、前記特徴量抽出手段によって抽出された前記特徴量と一致するように、該基準信号の時間的に連続した前記第1の周波数特性を制御することで、前記第1の周波数特性を前記所望信号に応じた少なくとも1つの復元信号として、前記所望信号を復元する所望信号復元手段を具備し、異なる複数の無線システムの信号を1つ以上含んだ受信信号から1つ以上の所望信号を復元することを特徴とする。
また、本発明に係るベースバンド信号処理部を備えた受信装置であって、前記ベースバンド信号処理部は、受信信号の受信周波数特性を解析し、前記受信信号に含まれる少なくとも1つの所望信号の中心周波数を検出する中心周波数検出部と、前記中心周波数検出部によって検出する少なくとも1つの前記中心周波数に基づき、前記各中心周波数と同一の周波数を有する無変調信号を時間的に連続させた第1の周波数特性を少なくとも1つ生成し、前記第1の周波数特性を基準信号として出力する基準信号生成部と、前記受信信号を時間的に連続させた第2の周波数特性を生成し、前記第2の周波数特性の各時点において、前記中心周波数検出部によって検出された前記中心周波数に対応する電力成分および位相成分のうち少なくとも一方を前記所望信号の特徴量として抽出する特徴量抽出部と、前記基準信号生成部によって生成された第1の周波数特性の各時点において、前記受信信号に基づき前記中心周波数検出部によって検出された前記中心周波数に対応する電力成分および位相成分のうち少なくとも一方を前記基準信号の特徴量として抽出し、前記基準信号の特徴量が、前記所望信号の特徴量と一致する前記所望信号の復元信号を生成する所望信号復元部と、を具備し、異なる複数の無線システムの信号を1つ以上含んだ受信信号から1つ以上の前記所望信号を復元することを特徴とする。
さらに、本発明は、ベースバンド信号処理部を備えた受信装置であって、前記ベースバンド信号処理部が、受信信号の受信周波数特性を解析し、前記受信信号に含まれる1つ以上の所望信号の搬送波及び副搬送波の周波数である1つ以上の中心周波数を検出する中心周波数検出手段と、前記中心周波数検出手段によって検出された前記中心周波数と同一の周波数を有する無変調信号の時間的に連続した第1の周波数特性を基準信号として1つ以上生成する基準信号生成手段と、前記基準信号生成手段によって前記基準信号を生成する際に利用した解析方法と同一の解析方法を用いて前記受信信号から時間的に連続した第2の周波数特性を解析し、前記第2の周波数特性の各時点における前記中心周波数上の前記受信信号の電力成分および位相成分の一方もしくは両方と、前記基準信号生成手段によって生成された前記基準信号の時間的に連続した前記第1の周波数特性とを利用して、1つ以上の前記中心周波数に対して互いに独立した電力成分および位相成分の一方もしくは両方を算出し、算出された前記電力成分および前記位相成分の一方もしくは両方を1つ以上の所望信号の特徴量として抽出する特徴量抽出手段と、前記基準信号生成手段によって生成された前記基準信号としての前記第1の周波数特性の各時点における、前記中心周波数上の前記基準信号の電力成分および位相成分の一方もしくは両方が、前記特徴量抽出手段によって抽出された前記特徴量と一致するように、該基準信号の時間的に連続した前記第1の周波数特性を制御することで、前記第1の周波数特性を前記所望信号に応じた少なくとも1つの復元信号として、前記所望信号を復元する所望信号復元手段を具備し、異なる複数の無線システムの信号を1つ以上含んだ受信信号から1つ以上の所望信号を復元することを特徴とする。
上記発明において、基準信号生成手段は、前記中心周波数と同一の周波数の無変調信号の位相をシフトさせて複数の基準信号を生成し、前記所望信号復元手段は、各時点における前記中心周波数上の前記基準信号の電力成分及び位相成分の一方もしくは両方が、前記特徴量抽出手段によって抽出された前記特徴量と一致するように、前記基準信号の時間的に連続した前記第1の周波数特性を制御する際に、各時点において前記複数の基準信号の中から前記特徴量の位相成分と最も相関の高い位相成分を持つ前記基準信号を選択し、選択された前記基準信号の電力成分を制御することを特徴とする。
本発明は、受信信号から1つ以上の所望信号を復元するベースバンド信号の処理方法であって、前記受信信号の受信周波数特性を解析し、前記受信信号に含まれる1つ以上の前記所望信号の搬送波及び副搬送波の周波数である1つ以上の中心周波数を検出するステップと、前記検出した前記中心周波数と同一の周波数を有する無変調信号の時間的に連続した第1の周波数特性を基準信号として1つ以上生成するステップと、前記基準信号を生成した同一の解析方法を用いて前記受信信号から時間的に連続した第2の周波数特性を解析するステップと、前記第2の周波数特性の各時点における前記中心周波数上の前記受信信号の電力成分および位相成分の一方もしくは両方を前記所望信号の特徴量として抽出するステップと、前記第1の周波数特性の各時点における、前記中心周波数上の前記基準信号の電力成分および位相成分の一方もしくは両方が、前記特徴量と一致するように、該基準信号の時間的に連続した前記第1の周波数特性を制御することで、前記第1の周波数特性を前記所望信号に応じた少なくとも1つの復元信号として、前記所望信号を復元するステップとを含むことを特徴とする。
本発明は、受信信号から1つ以上の所望信号を復元するベースバンド信号の処理方法であって、前記受信信号の周波数特性を解析し、前記受信信号に含まれる1つ以上の前記所望信号の搬送波及び副搬送波の周波数である1つ以上の中心周波数を検出するステップと、前記検出した前記中心周波数と同一の周波数を有する無変調信号の時間的に連続した第1の周波数特性を基準信号として1つ以上生成するステップと、前記基準信号を生成した同一の解析方法を用いて前記受信信号から時間的に連続した第2の周波数特性を解析するステップと、前記第2の周波数特性の各時点における前記中心周波数上の前記受信信号の電力成分、及び位相成分の一方もしくは両方と、前記基準信号の時間的に連続した前記第1の周波数特性とを利用して、1つ以上の前記中心周波数に対して互いに独立した電力成分および位相成分の一方もしくは両方を算出し、算出された前記電力成分および前記位相成分の一方もしくは両方を1つ以上の所望信号の特徴量として抽出するステップと、前記第1の周波数特性の各時点における前記中心周波数上の前記基準信号の電力成分および位相成分の一方もしくは両方が、前記特徴量と一致するように、前記基準信号の時間的に連続した前記第1の周波数特性を制御することで、前記第1の周波数特性を前記所望信号に応じた少なくとも1つの復元信号として、前記所望信号を復元するステップとを含むことを特徴とするベースバンド信号の処理方法。
本発明によれば、受信信号の時間的に連続した周波数特性と、所望信号の中心周波数に基づき生成された、雑音や干渉が重畳されていない基準信号とを利用して、所望信号を復元することにより、所望信号の雑音や干渉を除去し、受信特性を向上することができる。また、本発明によれば、受信信号から所望信号を抽出する際に、BPFを必要とせず、所望信号の占有帯域幅に依存しない信号処理により所望信号を抽出することができ、様々な無線システムの所望信号に対して柔軟に対応することができる。
本発明の第1実施形態の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態におけるベースバンド信号処理部の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1の実施形態におけるベースバンド信号処理部の動作を説明するための信号の状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態のベースバンド信号処理部の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態の信号分離の動作を説明するための信号の状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態の信号分離の算出方法を説明するための各信号の周波数特性の関係を示す図である。 本発明の実施形態の効果を説明するための特性図である。 従来例を説明するためのプロック図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態による受信装置の構成を示すブロック図である。図1に示す通り、第1の実施形態に係る受信装置は、アンテナ100と、RF部101と、AD変換部102と、ベースバンド信号処理部200を備えている。
ベースバンド信号処理部200は、中心周波数検出部201、基準信号生成部202、特徴量抽出部203、所望信号復元部204、復調部205を備えている。
RF部101は、アンテナ100により受信したRF信号をベースバンド信号に変換し、AD変換部102に出力する。AD変換部102は、入力されたベースバンド信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、変換したデジタル信号をベースバンド信号処理部200の中心周波数検出部201と特徴量抽出部203に受信信号として出力する。
中心周波数検出部201は、AD変換部102より入力された受信信号の周波数特性(受信周波数特性)についてフーリエ変換を用いて解析し、その解析結果から閾値判定を行い、例えば、所望信号の搬送波及び副搬送波の周波数である1つ以上の中心周波数を検出する。検出された中心周波数は、基準信号生成部202と特徴量抽出部203に出力される。なお、閾値判定とは、図3を用いて後述する通り、例えば、中心周波数検出部201によって、所定の閾値Thより高い電力成分に対応する周波数が抽出され、抽出された周波数が中心周波数と判定されることをいう。本実施の形態に係る中心周波数検出部201は、例えば図3では、電力成分が所定の閾値Th以上となる2つの中心周波数f、fを検出する。
基準信号生成部202は、中心周波数検出部201より入力された所望信号の中心周波数f、fと同一の周波数を有する無変調信号から、例えば、短時間フーリエ変換、ウェーブレット変換、ウィグナー分布、一般化調和解析のいずれかを用いて抽出される時間的に連続した周波数特性(第1の周波数特性)を生成し、基準信号として所望信号復元部204に出力する。
特徴量抽出部203は、AD変換部102より入力された受信信号の時間的に連続した周波数特性について、基準信号生成部202と同一の解析方法を用いて解析し、その解析結果から中心周波数検出部201より入力された所望信号の中心周波数f、f上の電力成分と位相成分の一方もしくは両方を所望信号の特徴量として抽出し、所望信号復元部204に出力する。例えば、特徴量抽出部203は、受信信号の時間的に連続した周波数特性(第2の周波数特性)を生成する。また、特徴量抽出部203は、第2の周波数特性の各時点において、受信信号に基づき中心周波数検出部201によって検出された中心周波数に対応する電力成分および位相成分のうち少なくとも一方を所望信号の特徴量として抽出し、所望信号復元部204に出力する。
また、基準信号生成部202と特徴量抽出部203で利用した解析方法は、中心周波数検出部201においても所望信号の中心周波数の検出のために受信信号を解析する方法として併用することができる。この場合、中心周波数検出部201における解析結果を特徴量抽出部203で利用することで、特徴量抽出部203における受信信号の解析を省略することができる。
所望信号復元部204は、基準信号生成部202より入力された基準信号の中心周波数上の電力成分と位相成分の一方もしくは両方が、特徴量抽出部203より入力された所望信号の特徴量と一致するように基準信号の電力成分と位相成分の一方もしくは両方を制御する。例えば、所望信号復元部204は、基準信号生成部202によって生成された第1の周波数特性の各時点において、中心周波数検出部201によって検出された中心周波数f、fに対応する電力成分および位相成分のうち少なくとも一方を基準信号の特徴量として抽出する。
また、所望信号復元部204は、抽出した基準信号の特徴量を特徴量抽出部203によって抽出された所望信号の特徴量に一致させた所望信号の復元信号を生成する。
なお、所望信号復元部204は、電力成分の制御において、各時点における受信信号から抽出した所望信号の中心周波数上の電力成分と基準信号の中心周波数上の電力成分の比を、それぞれの時点の基準信号の周波数特性全体に掛け合わせることで復元信号を生成する。例えば、所望信号復元部204は、生成した基準信号の特徴量が電力成分を含んでいる場合、第2の周波数特性の各時点から特徴量抽出部203によって所望信号の特徴量として抽出される電力成分と、第1の周波数特性の各時点から所望信号復元部204によって基準信号の特徴量として抽出される電力成分の比を、時間的に連続する周波数特性のそれぞれの時点の基準信号の第1の周波数特性全体に掛け合わせることで行われる。
また、所望信号復元部204は、位相成分の制御において、各時点における受信信号から抽出した所望信号の中心周波数上の位相成分と基準信号の中心周波数上の位相成分の差分だけ、それぞれの時点の基準信号の周波数特性全体を回転させることで復元信号を生成する。例えば、所望信号復元部204は、生成した基準信号の特徴量が位相成分を含んでいる場合、第2の周波数特性の各時点から特徴量抽出部203によって所望信号の特徴量として抽出される位相成分と、第1の周波数特性の各時点から所望信号復元部204によって基準信号の特徴量として抽出される位相成分の差分だけ、時間的に連続する周波数特性のそれぞれの時点の基準信号の周波数特性(第1の周波数特性)全体を回転させる。
このように、所望信号復元部204は、特徴量抽出部203によって所望信号の特徴量として抽出された電力成分や位相成分に基づき、基準信号生成部202によって生成された基準信号としての第1の周波数特性の各時点における周波数特性の電力成分や位相成分を制御する。このため、所望信号と同じ中心周波数を有する復元信号を生成することができる。
一方、所望信号復元部204は、中心周波数以外の帯域の基準信号の周波数特性も、中心周波数上の特徴量に基づいて制御することで、所望信号の復元信号を生成することができる。このため、中心周波数以外の帯域に重畳する雑音を除去することができる。
さらに、所望信号復元部204は、基準信号生成部202や特徴量抽出部203で利用した解析方法に基づき、復元信号を時間的に連続させた周波数特性を時間信号に変換し、所望信号として復調部205に出力する。
復調部205は、所望信号復元部204から入力された所望信号に対し、同期検波あるいは非同期検波、及び変調方式の推定を行い、推定された変調方式に従って復調処理を行う。
図2は、第1実施形態のベースバンド信号処理部200の処理フローを示し、図3は、各処理において得られる信号の状態を示している。なお、上述の通り、中心周波数検出部201は、2つの中心周波数f、fを検出し、受信信号には、2値FSK(Frequency Shift Keying)変調がなされた所望信号が含まれる例について以下説明する。
AD変換部102からデジタル信号である受信信号(図3の受信信号1100)が出力されると、ベースバンド信号処理部200の中心周波数検出部201と特徴量検出部203に入力される(ステップS1)。受信信号が入力されると、中心周波数検出部201は、入力した受信信号(図3の受信信号1100)の周波数特性を解析し、解析結果として受信信号の例えばスペクトル(図3のスペクトル1101)を得る(ステップS2)。中心周波数検出部201は、ステップS2の解析結果である受信信号のスペクトル(図3のスペクトル1101)を閾値Thにより閾値判定することで、所望信号の中心周波数f、fを検出する(ステップS3)。例えば、中心周波数検出部201は、スペクトル1101において、所定の閾値Thより高い電力成分に対応する周波数を中心周波数f、fとして検出する。
特徴量抽出部203は、受信信号の時間的に連続した周波数特性を解析し、受信信号の時間的に連続した周波数特性(図3の周波数特性1102)を得る(ステップS4)。特徴量抽出部203は、ステップS3において中心周波数検出部201によって検出された所望信号の中心周波数f、fが入力され、受信信号に基づく時間的に連続した周波数特性(図3の周波数特性1102)から、所望信号の中心周波数f、f上の電力成分及び位相成分の一方あるいは両方を所望信号の特徴量として抽出する(ステップS5)。ここでは、特徴量抽出部203によって、所望信号の中心周波数f、f上の電力成分が、所望信号の特徴量として抽出された例を説明する。
一方、基準信号生成部202は、ステップS3において中心周波数検出部203によって検出された所望信号の中心周波数f、fが入力されると、この中心周波数f、fと同じ周波数の無変調信号1103の時間的に連続した周波数特性を、基準信号(図3の基準信号1104)として生成する(ステップS6)。なお、基準信号生成部202は、無変調信号に対して窓関数を掛けた後に短時間フーリエ変換を行うことができる。これにより、基準信号生成部202は、中心周波数しか有さない無変調信号であっても、図3に示すように、側波帯を有する周波数領域の信号1104を生成することができる。
所望信号復元部204は、ステップS5において特徴量抽出部203によって抽出された所望信号の特徴量を利用し、ステップS6において基準信号生成部202によって生成された基準信号(図3の基準信号1104)の電力位相あるいは位相成分の少なくとも1方の制御を行う(ステップS7)。例えば、所望信号復元部204は、基準信号生成部202によって生成された周波数特性1104の各時点において、受信信号に基づき中心周波数検出部201によって検出された中心周波数f、fに対応する電力成分と位相成分を基準信号の特徴量として抽出し、前記所望信号の特徴量と一致するように周波数特性1104を制御する。
所望信号復元部204は、ステップS7で制御された、電力・位相成分制御後の基準信号の周波数特性(図3の周波数特性1105)を利用し、所望信号(図3の信号1106)の復元を行う(ステップS8)。例えば、所望信号復元部204は、抽出した基準信号の中心周波数に対応する電力成分と、特徴量抽出部203によって抽出された所望信号の特徴量である電力成分の比を、時間的に連続する周波数特性の各時点に応じて、それぞれの時点の基準信号の周波数特性全体に掛け合わせることで、所望信号の復元信号を生成する。これにより、例えば、中心周波数検出部201によって中心周波数f、fが検出される際に、閾値判定によって、電力成分が閾値Th以上となっている中心周波数f、fの電力成分を、所望信号の電力成分とすることができ、かつ、中心周波数f、f以外の帯域の基準信号の周波数特性も制御することで、所望信号の復元信号を生成することができるため、中心周波数以外の帯域に重畳する雑音を除去することができる。
復調部205は、ステップS8で復元した所望信号の復元信号(図3の信号1106)の復調を行う(ステップS9)。
このように、特徴量抽出部203によって生成される受信信号の時間的に連続した周波数特性と、基準信号生成部202によって生成される所望信号の中心周波数に基づき生成された、雑音や干渉が重畳されていない基準信号とを利用して、所望信号復元部204が、所望信号を復元することにより、所望信号の雑音や干渉を除去し、受信特性を向上することができる。よって、受信信号から所望信号を抽出する際に、BPFが不要であり、所望信号の占有帯域幅に依存しない信号処理により所望信号を抽出することができ、様々な無線システムの所望信号に対して柔軟に対応することができる。
[第2の実施形態]
図4は、本発明の第2実施形態による受信装置の構成を示すブロック図である。図4において、本発明の第2の実施形態の受信装置は、アンテナ500と、RF部501と、AD変換部502と、ベースバンド信号処理部600を備えている。
ベースバンド信号処理部600は、中心周波数検出部611、基準信号生成部612、特徴量抽出部613、所望信号復元部614、復調部605を備えている。
アンテナ500、RF部501、AD変換部502は、第1の実施形態における、アンテナ100、RF部101、AD変換部102と同様であり、その説明を省略する。この第2の実施形態では、中心周波数検出部611、基準信号生成部612、特徴量抽出部613、所望信号復元部614が、第1の実施形態の中心周波数検出部201、基準信号生成部202、特徴量抽出部203、所望信号復元部204と異なっている。
中心周波数検出部611は、AD変換部502より入力された受信信号の周波数特性についてフーリエ変換を用いて解析し、その解析結果から閾値判定を行い、例えば、所望信号の搬送波及び副搬送波の周波数である1つ以上の中心周波数f、fを検出する。また、中心周波数検出部611は、検出した中心周波数f、fを、基準信号生成部612に出力する。
基準信号生成部612は、中心周波数検出部611から出力される所望信号の中心周波数f、fと同一の周波数を有する無変調信号から、例えば、短時間フーリエ変換、ウェーブレット変換、ウィグナー分布、一般化調和解析のいずれかを用いて抽出される時間的に連続した第1の周波数特性を生成し、基準信号として特徴量抽出部613と所望信号復元部614に出力する。ここで、基準信号生成部612は、所望信号ごとに基準信号を生成し、例えば、複数の所望信号を含む受信信号が入力される場合、各所望信号はそれぞれ異なる少なくとも1つの中心周波数を備えるものであってもよい。
また、基準信号生成部612は、中心周波数検出部611によって検出された中心周波数f、fを、生成した基準信号と合わせて特徴量抽出部613に出力する。
特徴量抽出部613は、AD変換部502より入力された受信信号の時間的に連続した周波数特性(図6に示す周波数特性2100)について、基準信号生成部612と同一の解析方法を用いて解析し、その解析結果から基準信号生成部612より入力された所望信号の中心周波数f、f上の電力成分と位相成分の一方もしくは両方を所望信号の特徴量として抽出する。例えば、特徴量抽出部613は、受信信号の時間的に連続した第2の周波数特性(図6に示す周波数特性2100)を生成する。また、特徴量抽出部613は、周波数特性2100の各時点において、受信信号に基づき中心周波数検出部611によって検出された中心周波数f、fのそれぞれ対応する電力成分(図7に示す電力成分a、b)を、所望信号の特徴量として抽出する。
さらに、特徴量抽出部613は、抽出した各所望信号の特徴量(図7に示す電力成分a、b)と、基準信号生成部612から入力された基準信号(第1の周波数特性)を用いて、各所望信号に対し、互いに独立した特徴量を算出し、その独立した特徴量を、所望信号復元部614に出力する。詳細については、図7を用いて後述する。
また、基準信号生成部612と特徴量抽出部613で利用した解析方法は、中心周波数検出部611においても所望信号の中心周波数の検出のために受信信号を解析する方法として併用することができる。この場合、中心周波数検出部611における解析結果を特徴量抽出部613で利用することで、特徴量抽出部613における受信信号の解析を省略することができる。
所望信号復元部614は、基準信号生成部612より入力された基準信号の中心周波数上の電力成分と位相成分の一方もしくは両方が、特徴量抽出部613より入力された独立した各所望信号の特徴量と一致するように基準信号の電力成分と位相成分の一方もしくは両方を制御する。詳細については、図7を用いて後述する。
また、所望信号復元部614は、電力成分の制御において、各時点における受信信号から抽出した所望信号の中心周波数上の電力成分と基準信号の中心周波数上の電力成分の比を、それぞれの時点の基準信号の周波数特性全体に掛け合わせることで復元信号を生成する。
さらに、所望信号復元部614は、位相成分の制御において、各時点における受信信号から抽出した所望信号の中心周波数上の位相成分と基準信号の中心周波数上の位相成分の差の分だけ、それぞれの時点の基準信号の周波数特性全体を回転させることで復元信号を生成する。
このように特徴量抽出部613より入力された独立した各所望信号の特徴量に基づいて各時点における周波数特性の電力成分と位相成分を制御した基準信号により、各所望信号を個別に復元し、隣接した中心周波数を利用する所望信号を分離する。この復元された所望信号を基準信号生成部612と特徴量抽出部613で利用した解析方法に基づいて、時間的に連続した周波数特性から時間信号に変換し、復調部605に出力する。
図5、図6を参照し、第2実施形態における信号分離動作について説明する。図5は、第2実施形態のベースバンド信号処理部600の処理フローを示しており、図6は、第2実施形態の信号分離処理における信号の状態の例を示している。
AD変換部502からデジタル信号である受信信号が出力されると、ベースバンド信号処理部600の中心周波数検出部611と特徴量抽出部613に入力される(ステップS101)。受信信号が入力されると、中心周波数検出部611は、入力した受信信号の周波数特性を解析し、解析結果として受信信号の例えばスペクトルを生成する(ステップS102)。中心周波数検出部611は、ステップS102の解析結果である受信信号のスペクトルを閾値Thにより閾値判定することで、所望信号の中心周波数f、fを検出する(ステップS103)。
特徴量抽出部613は、受信信号の時間的に連続した周波数特性を解析し、受信信号の時間的に連続した周波数特性(図6の周波数特性2100)を生成する(ステップS104)。特徴量抽出部613は、ステップS103において中心周波数検出部611によって検出された所望信号の中心周波数f、fが入力され、ステップS104において生成した受信信号の時間的に連続した周波数特性から、所望信号の中心周波数f、f上の電力成分及び位相成分の一方あるいは両方を所望信号の特徴量として抽出する(ステップS105)。
一方、基準信号生成部612は、ステップS103において中心周波数検出部203によって検出された所望信号の中心周波数f、fが入力されると、この中心周波数f、fと同じ周波数を有する無変調信号の時間的に連続した周波数特性を基準信号として生成する(ステップS106)。なお、基準信号生成部612では、無変調信号に対して窓関数を掛けた後に短時間フーリエ変換を行うため、本来は中心周波数しか有さない無変調信号であっても、側波帯を有する周波数領域の基準信号1104を得ることができる。上述の動作は、第1の実施形態と同様である。
特徴量抽出部613は、ステップS104において生成した受信信号の時間的に連続した周波数特性(図6の周波数特性2100)に基づき、ステップS105において抽出した各所望信号の中心周波数f、f上の特徴量(電力成分及び位相成分の一方あるいは両方)と、ステップS106において基準信号生成部612によって生成された各所望信号の中心周波数f、fと同一の周波数の無変調信号の時間的に連続した周波数特性である基準信号を利用し、互いに独立した各所望信号の中心周波数f、f上の電力成分及び位相成分の一方あるいは両方を算出する(ステップS107)。なお、詳細については図7を用いて後述する。
ステップS107において特徴量抽出部613によって算出された独立した所望信号の中心周波数f、f上の電力成分および位相成分の一方あるいは両方を用いて、各時点における基準信号の電力成分および位相成分の一方あるいは両方を制御することで、基準信号の周波数特性(図6の周波数特性2101)を生成される(ステップS108)。
所望信号復元部614は、ステップS108において生成された各時点の基準信号の周波数特性(図6の周波数特性2101)を利用し、それぞれの所望信号を復元することにより、分離した隣接する中心周波数f、fを利用する所望信号(図6の所望信号2102)を得る(ステップS109)。復調部605は、ステップS109において所望信号復元部614によって復元された所望信号の復元信号(図3の信号1106)の復調を行う(ステップS110)。
このように、特徴量抽出部613によって生成される受信信号の時間的に連続した周波数特性と、基準信号生成部612によって生成される所望信号の中心周波数に基づき生成された、雑音や干渉が重畳されていない基準信号とを利用して、所望信号復元部614が、所望信号を復元することにより、所望信号の雑音や干渉を除去し、受信特性を向上することができる。よって、受信信号から所望信号を抽出する際に、BPFが不要であり、所望信号の占有帯域幅に依存しない信号処理により所望信号を抽出することができ、様々な無線システムの所望信号に対して柔軟に対応することができる。
また、本発明によれば、隣接周波数を利用する複数の所望信号を分離することできる。
次に図7を参照し、ステップS107の算出方法を説明する。図7は、図6の受信信号の時間的に連続した周波数特性2100の時刻τにおける受信信号及び基準信号の周波数特性の関係を示しており、図7では電力成分のみを示している。
図7に示すa,bの値は、所望信号の中心周波数f,f上の受信信号の電力成分である。独立した所望信号の中心周波数f,f上の電力成分が、それぞれA,Bの値をとると仮定した場合、aの値は、中心周波数fの基準信号の周波数特性SS3の周波数fにおける周波数特性、中心周波数fの基準信号の周波数特性SS4の周波数fにおける周波数特性、および周波数fにおいて重畳する雑音の和の電力成分となる。また、bの値は、中心周波数fの基準信号の周波数特性SS4の周波数fにおける周波数特性、中心周波数fの基準信号の周波数特性SS3の周波数fにおける周波数特性、および周波数fにおいて重畳する雑音の和の電力成分となる。この仮定したA,Bの値を、中心周波数f,fの特徴量として特徴量抽出部613によって抽出されたa,bの値及び基準信号の周波数特性SS3、SS4を利用して算出することにより、独立した所望信号の電力成分が得られる。
例えば、第1の所望信号の中心周波数fと、第2の所望信号の中心周波数fが検出されている場合、特徴量抽出部613は、第1、第2の所望信号の中心周波数f,fに基づき、それぞれの特徴量として、電力成分a、bを抽出すると、この電力成分a、bと基準信号の周波数特性SS3、SS4を用いて、仮定したA,Bの値を算出し、所望信号復元部614に出力する。
所望信号復元部614は、特徴量抽出部613より入力された電力成分A、Bに基づいて、基準信号の周波数特性SS3、SS4の電力成分を制御する。
次に、特徴量抽出部613によって算出される独立した各所望信号の特徴量(電力成分および位相成分)の計算例について説明する。
特徴量抽出部613によって、時間的に連続した周波数特性(例えば、図6の周波数特性2100)を抽出するための解析方法として短時間フーリエ変換を利用した場合、時刻τにおける隣接する周波数f(k=1,・・・,K)を利用するK個の所望信号の中心周波数上の独立した電力成分及び位相成分の計算例を以下に示す。
中心周波数fの無変調信号を式(1)のg(t)に示す。例えば、基準信号生成部612は、この式(1)に従って、中心周波数検出部611によって検出される中心周波数と同一の周波数を有する無変調信号g(t)を算出する。
Figure 0005020275
なお、本実施の形態において、ベースバンド信号処理部600に入力される受信信号y(t)は、式(2)において表されるように、時刻tにおける無変調信号g(t)が電力成分A(t)および位相成分Φ(t)によって変調された変調信号と、雑音n(t)の和であると仮定する。
Figure 0005020275
また、特徴量抽出部613において解析される解析方法として、短時間フーリエ変換が利用されて時間的に連続した周波数特性は、式(3)に示すY(ω,τ)で表される。
式(3)に示す通り、時間的に連続した周波数特性は、受信信号y(t)に窓関数w(t−τ)を乗算したものに対してフーリエ変換を行うことにより算出される。
Figure 0005020275
なお、一定の電力成分Aおよび位相成分Φを含む変調信号を短時間フーリエ変換した場合の時刻τにおける周波数特性は、式(4)のG(ω,τ)で表される。
Figure 0005020275
これら式(1)〜(4)を前提として、中心周波数が1つのとき(K=1)と、中心周波数が少なくとも2以上のとき(K≠1)に場合分けして、所望信号復元部614によって生成される独立した各所望信号の特徴量(電力成分および位相成分)の算出について説明する。
K=1のとき、例えば、特徴量抽出部613によって抽出された所望信号の中心周波数fあるいはf上の電力成分および位相成分は、式(5)で表される。
Figure 0005020275
式(5)に示す電力成分および位相成分は、式(6)に示す通り、所望信号ごとの中心周波数fあるいはf上の電力成分と位相成分と近似する。
Figure 0005020275
よって、特徴量抽出部613は、K=1の場合、式(6)に従って、所望信号の中心周波数fあるいはf上の電力成分および位相成分を算出できる。
また、K≠1のとき、例えば、特徴量抽出部613によって抽出された各所望信号の中心周波数f、f上の電力成分および位相成分は、式(7)で表される。
Figure 0005020275
式(7)に示す電力成分および位相成分は、式(8)に示す通り、各所望信号の中心周波数f、f上のある一定の電力成分Aと位相成分Φをもつ変調信号の周波数特性の和と近似する。
Figure 0005020275
よって、特徴量抽出部613は、K≠1の場合、式(9)に従って、式(8)を変換し、独立した各所望信号の中心周波数f、f上の電力成分と位相成分の連立方程式を解くことで、独立した各所望信号の中心周波数上の電力成分と位相成分を算出することができる。
Figure 0005020275
なお、上式において、各変数は、以下を意味するものとする。
Figure 0005020275
[第3の実施形態]
図1の第1実施形態の基準信号生成部202における基準信号の生成の仕方、及び、所望信号復元部204における基準信号の位相成分の制御は、以下のように構成しても良い。
基準信号生成部202は、基準信号を生成する際に、1つの所望信号の中心周波数に対して位相をシフトさせた複数の基準信号を生成し、生成した複数の基準信号を所望信号復元部204に出力する。所望信号復元部204は、特徴量抽出部203より入力された所望信号の位相成分と一致するように基準信号生成部202から入力された基準信号の各時点における周波数特性の位相成分を制御する際に、各時点における所望信号の中心周波数上の位相成分と最も相関の高い位相成分を持つ基準信号を選択して利用することにより位相成分の制御を行う。
[実施形態の効果]
次に、本発明の実施形態の効果について説明する。図8は、第1実施形態においてOOK(On−Off Keying)変調を利用した無線システムの信号が受信した場合のSNR(Signal to Noise Ratio)とBER(Bit Error Rate)特性の関係である。また、以下の表にシミュレーション条件を示す。
Figure 0005020275
図8において、(Conventional method w/o BPF)が、BPFによる帯域制限を行わない場合のシミュレーション結果を示しており、BER特性は理論値と一致していることが分かる。(Proposed method)は、本発明を利用した場合のシミュレーション結果であり、BPFによる帯域制限は行っていない。
BPFによる帯域制限を行わない場合、本発明により、BER特性が改善できることが分かる。また、(Conventional method w/ BPF)は、所望信号の占有帯域幅で帯域制限できるBPFを利用した際のシミュレーション結果である。本発明は、このBPFを利用した際のシミュレーション結果に比べ,BER特性を改善できていることが分かる。図8に示されるように、本発明がBPFでは除去できない通過帯域内の雑音を除去できる効果がある。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
100 アンテナ
101 RF部
102 AD変換部
200 ベースバンド信号処理部
201 中心周波数検出部
202 基準信号生成部
203 特徴量抽出部
204 所望信号復元部
205 復調部
500 アンテナ
501 RF部
502 AD変換部
600 ベースバンド信号処理部
605 復調部
611 中心周波数検出部
612 基準信号生成部
613 特徴量抽出部
614 所望信号復元部

Claims (5)

  1. ベースバンド信号処理部を備えた受信装置であって、
    前記ベースバンド信号処理部は、
    受信信号の受信周波数特性を解析し、前記受信信号に含まれる1つ以上の所望信号の搬送波及び副搬送波の周波数である1つ以上の中心周波数を検出する中心周波数検出手段と、
    前記中心周波数検出手段によって検出された前記中心周波数と同一の周波数を有する無変調信号の時間的に連続した第1の周波数特性を基準信号として1つ以上生成する基準信号生成手段と、
    前記基準信号生成手段によって前記基準信号を生成する際に利用した解析方法と同一の解析方法を用いて前記受信信号から時間的に連続した第2の周波数特性を解析し、前記第2の周波数特性の各時点における前記中心周波数上の前記受信信号の電力成分および位相成分の一方もしくは両方を前記所望信号の特徴量として抽出する特徴量抽出手段と、
    前記基準信号生成手段によって生成された前記基準信号としての前記第1の周波数特性の各時点における、前記中心周波数上の前記基準信号の電力成分および位相成分の一方もしくは両方が、前記特徴量抽出手段によって抽出された前記特徴量と一致するように、該基準信号の時間的に連続した前記第1の周波数特性を制御することで、
    前記第1の周波数特性を前記所望信号に応じた少なくとも1つの復元信号として、前記所望信号を復元する所望信号復元手段を具備し、
    異なる複数の無線システムの信号を1つ以上含んだ受信信号から1つ以上の所望信号を復元することを特徴とする受信装置。
  2. ベースバンド信号処理部を備えた受信装置であって、
    前記ベースバンド信号処理部は、
    受信信号の受信周波数特性を解析し、前記受信信号に含まれる1つ以上の所望信号の搬送波及び副搬送波の周波数である1つ以上の中心周波数を検出する中心周波数検出手段と、
    前記中心周波数検出手段によって検出された前記中心周波数と同一の周波数を有する無変調信号の時間的に連続した第1の周波数特性を基準信号として1つ以上生成する基準信号生成手段と、
    前記基準信号生成手段によって前記基準信号を生成する際に利用した解析方法と同一の解析方法を用いて前記受信信号から時間的に連続した第2の周波数特性を解析し、前記第2の周波数特性の各時点における前記中心周波数上の前記受信信号の電力成分および位相成分の一方もしくは両方と、前記基準信号生成手段によって生成された前記基準信号の時間的に連続した前記第1の周波数特性とを利用して、1つ以上の前記中心周波数に対して互いに独立した電力成分および位相成分の一方もしくは両方を算出し、算出された前記電力成分および前記位相成分の一方もしくは両方を1つ以上の所望信号の特徴量として抽出する特徴量抽出手段と、
    前記基準信号生成手段によって生成された前記基準信号としての前記第1の周波数特性の各時点における、前記中心周波数上の前記基準信号の電力成分および位相成分の一方もしくは両方が、前記特徴量抽出手段によって抽出された前記特徴量と一致するように、該基準信号の時間的に連続した前記第1の周波数特性を制御することで、前記第1の周波数特性を前記所望信号に応じた少なくとも1つの復元信号として、前記所望信号を復元する所望信号復元手段を具備し、
    異なる複数の無線システムの信号を1つ以上含んだ受信信号から1つ以上の所望信号を復元することを特徴とする受信装置。
  3. 前記基準信号生成手段は、
    前記中心周波数と同一の周波数の無変調信号の位相をシフトさせて複数の基準信号を生成し、
    前記所望信号復元手段は、
    各時点における前記中心周波数上の前記基準信号の電力成分及び位相成分の一方もしくは両方が、前記特徴量抽出手段によって抽出された前記特徴量と一致するように、前記基準信号の時間的に連続した前記第1の周波数特性を制御する際に、各時点において前記複数の基準信号の中から前記特徴量の位相成分と最も相関の高い位相成分を持つ前記基準信号を選択し、選択された前記基準信号の電力成分を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。
  4. 受信信号から1つ以上の所望信号を復元するベースバンド信号の処理方法であって、
    前記受信信号の受信周波数特性を解析し、前記受信信号に含まれる1つ以上の前記所望信号の搬送波及び副搬送波の周波数である1つ以上の中心周波数を検出するステップと、
    前記検出した前記中心周波数と同一の周波数を有する無変調信号の時間的に連続した第1の周波数特性を基準信号として1つ以上生成するステップと、
    前記基準信号を生成した同一の解析方法を用いて前記受信信号から時間的に連続した第2の周波数特性を解析するステップと、
    前記第2の周波数特性の各時点における前記中心周波数上の前記受信信号の電力成分および位相成分の一方もしくは両方を前記所望信号の特徴量として抽出するステップと、
    前記第1の周波数特性の各時点における、前記中心周波数上の前記基準信号の電力成分および位相成分の一方もしくは両方が、前記特徴量と一致するように、該基準信号の時間的に連続した前記第1の周波数特性を制御することで、前記第1の周波数特性を前記所望信号に応じた少なくとも1つの復元信号として、前記所望信号を復元するステップと
    を含むことを特徴とするベースバンド信号の処理方法。
  5. 受信信号から1つ以上の所望信号を復元するベースバンド信号の処理方法であって、
    前記受信信号の受信周波数特性を解析し、前記受信信号に含まれる1つ以上の前記所望信号の搬送波及び副搬送波の周波数である1つ以上の中心周波数を検出するステップと、
    前記検出した前記中心周波数と同一の周波数を有する無変調信号の時間的に連続した第1の周波数特性を基準信号として1つ以上生成するステップと、
    前記基準信号を生成した同一の解析方法を用いて前記受信信号から時間的に連続した第2の周波数特性を解析するステップと、
    前記第2の周波数特性の各時点における前記中心周波数上の前記受信信号の電力成分、及び位相成分の一方もしくは両方と、前記基準信号の時間的に連続した前記第1の周波数特性とを利用して、1つ以上の前記中心周波数に対して互いに独立した電力成分および位相成分の一方もしくは両方を算出し、算出された前記電力成分および前記位相成分の一方もしくは両方を1つ以上の所望信号の特徴量として抽出するステップと、
    前記第1の周波数特性の各時点における前記中心周波数上の前記基準信号の電力成分および位相成分の一方もしくは両方が、前記特徴量と一致するように、前記基準信号の時間的に連続した前記第1の周波数特性を制御することで、前記第1の周波数特性を前記所望信号に応じた少なくとも1つの復元信号として、前記所望信号を復元するステップと
    を含むことを特徴とするベースバンド信号の処理方法。
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