JP2006000844A - 多孔質金属触媒及びその製造方法 - Google Patents

多孔質金属触媒及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 多孔質金属触媒の改質効率及び耐久性を向上する。
【解決手段】 骨格23aを有する多孔質担体23の気孔率が40〜98%である。またアルミナ粒子24にて多孔質担体23の各骨格23a表面を被覆することにより形成されたアルミナ層26の厚さが5nm〜100μmであって気孔率が5〜80%である。更に表面が平均粒径1〜500nmの活性金属粒子27により被覆されたアルミナ粒子24にてインナーアルミナ層26の表面を被覆することによりアウターアルミナ層28が形成され、このアウターアルミナ層28の厚さが5nm〜100μmであって気孔率がインナーアルミナ層26と同一か又はインナーアルミナ層26より大きい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多孔質金属を骨格とし、各骨格表面をインナーアルミナ層にて被覆し、更にインナーアルミナ層の表面をアウターアルミナ層にて被覆し、炭化水素を改質する触媒に関する。更に詳しくは、燃料電池の改質器に用いられる多孔質金属触媒とその製造方法に関するものである。
一般に、燃料電池は、水素ガスを燃料とするものであるが、この水素ガスは、天然ガス、メタノール、石炭ガス、都市ガス、ガソリンなどの炭化水素ガスを水蒸気改質して水素ガスを生成することは一般に知られている。例えば、天然ガスの主成分であるメタンを水蒸気改質して水素ガスを製造するには、次の式(1)及び式(2)の平衡反応により水蒸気と反応して水素を生成する。
CH4+H2O → 3H2+CO ……(1)
CO+H2O → H2+CO2 ……(2)
この炭化水素ガスを水蒸気改質するための改質器には、従来、円柱状や球状のアルミナ担体にルテニウムやニッケルを担持させたペレット式触媒が多く利用されてきた。
しかし、ペレット式触媒は背圧が大きくなり、燃料電池システムの中で燃料ガスを昇圧しなければならないという問題がある。
この点を解消するために、発泡金属担体にコーティング剤を被覆し、更に触媒活性成分を担持してなる金属担持触媒が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この金属担体触媒では、発泡金属担体がNi、Cr又はNiCr合金のいずれか1種を主成分とし、その多孔率が88〜98%である。またコーティング剤がAl,Si,Mg等のアルカリ土類金属や、Ti,Zr,V等の遷移金属、或いはこれらの酸化物の少なくとも1種を水又は有機溶剤に溶解又は懸濁させて調製され、コーティング剤の成分中にLa,Ce等のランタノイドを含む。更に触媒活性成分が白金族金属元素のいずれか1種を主成分とする。
このように構成された金属担持触媒では、先ず発泡金属担体(例えば、Ni−Cr系)に、アルカリ土類金属の酸化物(例えば、γアルミナ)を含むコーティング剤を含浸し、ブロアにより余剰のコーティング剤を除去した後に乾燥して焼成(100〜600℃)する。これにより発泡金属担体にコーティング剤を被覆する。次にこの発泡金属担体に、触媒液(例えば、(NH3)2(NO3)Pt(II)4.1%溶液)を含浸し、ブロアにより余剰の触媒液を除去した後に乾燥して焼成する。これによりコーティング剤に触媒活性成分を担持する。
このように製造された金属担体触媒では、圧力損失が小さく、担体及び触媒活性層間の密着度を向上できるとともに、触媒性能を向上できるようになっている。
特開平10−258234号公報(請求項1〜5、段落[0004]、段落[0015])
改質された水素ガスを燃料とする燃料電池を一層普及させるためには、燃料電池に付随して設置される改質器の改質効率を向上させて一層小型化すると同時に、改質器の改質効率を長期間にわたって維持できる耐久性が要求される。即ち、改質器における多孔質金属触媒は燃料電池の運転時に加熱され、燃料電池の運転停止時に常温まで冷却され、加熱冷却の繰返し(以下、熱サイクルという)を受ける。
しかし、上記従来の特許文献1に示された金属担体触媒では、熱サイクルを長期間受けると、コーティング剤の焼成温度が100〜600℃と比較的低いため、発泡金属担持とコーティグ剤とが強固に焼結しておらず、発泡金属担持とコーティグ剤との熱膨張率の相違によりコーティング剤が剥離し、改質器の改質効率のみならず耐久性が低下するという不具合があった。
また、上記従来の特許文献1に示された金属担体触媒では、発泡金属担体にコーティング剤を焼成した後に、コーティング剤に触媒活性成分を担持しているため、コーティング剤(例えば、γアルミナ粒子)表面全体に触媒活性成分が均一に担持されず偏析しており、改質効率が未だ低い問題点があった。
本発明の目的は、改質効率及び耐久性を向上できる、多孔質金属触媒及びその製造方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、図1に示すように、骨格23aを有する気孔率40〜98%の多孔質担体23と、アルミナ粒子24にて多孔質担体23の各骨格23a表面を被覆することにより形成され厚さが5nm〜100μmであって気孔率が5〜80%であるインナーアルミナ層26と、表面が平均粒径1〜500nmの活性金属粒子27により被覆されたアルミナ粒子24にてインナーアルミナ層26の表面を被覆することにより形成され厚さが5nm〜100μmであって気孔率が前記インナーアルミナ層26と同一か或いは前記インナーアルミナ層26より大きいアウターアルミナ層28とを備えた多孔質金属触媒である。
この請求項1に記載された多孔質金属触媒では、アウターアルミナ層28の表面積が極めて大きいので、有効触媒量が増えて炭化水素ガスの水素ガスへの改質効率を向上できる。一方、インナーアルミナ層26が比較的緻密であるため、このインナーアルミナ層26の多孔質担体23への接着強度が高く、またアウターアルミナ層28とインナーアルミナ層26が同種の材質であるため、アウターアルミナ層28のインナーアルミナ層26への接着強度が高い。この結果、多孔質金属触媒22に熱サイクルが作用しても、インナーアルミナ層26やアウターアルミナ層28が脱落せず、多孔質金属触媒22の熱サイクルに対する耐久性を向上できる。
請求項5に係る発明は、図1に示すように、平均粒径5nm〜0.5μmのδアルミナ粒子24と分散剤と分散媒と混合して第1アルミナスラリーを調製する工程と、第1アルミナスラリーを多孔質担体23の各骨格23a表面に塗布・焼成してインナーアルミナ層26を形成する工程と、平均粒径5nm〜0.5μmのδアルミナ粒子24の表面に平均粒径1〜500nmの活性金属粒子27を担持させる工程と、活性金属粒子27にて被覆されたδアルミナ粒子24と分散媒とを混合して第2アルミナスラリーを調製する工程と、第2アルミナスラリーをインナーアルミナ層26表面に塗布・焼成してアウターアルミナ層28を形成する工程とを含む多孔質金属触媒の製造方法である。
この請求項5に記載された多孔質金属触媒の製造方法では、インナーアルミナ層26を比較的高い温度で焼成すれば、インナーアルミナ層26が比較的緻密になるとともに、このインナーアルミナ層26の多孔質担体23への接着強度が高くなる。またアウターアルミナ層28とインナーアルミナ層26が同種の材質であるため、比較的低い温度で焼成しても、アウターアルミナ層28のインナーアルミナ層26への接着強度は高くなる。この結果、多孔質金属触媒22に熱サイクルが作用しても、インナーアルミナ層26やアウターアルミナ層28が脱落せず、多孔質金属触媒22の熱サイクルに対する耐久性を向上できる。
以上述べたように、本発明によれば、骨格を有する多孔質担体の気孔率を40〜98%とし、アルミナ粒子にて多孔質担体の各骨格表面を被覆することにより形成されたインナーアルミナ層の厚さを5nm〜100μmとしかつ気孔率を5〜80%とし、更に表面が平均粒径1〜500nmの活性金属粒子により被覆されたアルミナ粒子にてインナーアルミナ層の表面を被覆することにより形成されたアウターアルミナ層の厚さを5nm〜100μmとしかつ気孔率をインナーアルミナ層と同一か又はインナーアルミナ層より大きくしたので、アウターアルミナ層の表面積が極めて大きく、有効触媒量が増えて炭化水素ガスの水素ガスへの改質効率を向上できる。一方、インナーアルミナ層が比較的緻密であるため、このインナーアルミナ層の多孔質担体への接着強度が高く、またアウターアルミナ層とインナーアルミナ層が同種の材質であるため、アウターアルミナ層のインナーアルミナ層への接着強度が高い。この結果、多孔質金属触媒に熱サイクルが作用しても、インナーアルミナ層やアウターアルミナ層が脱落せず、多孔質金属触媒の熱サイクルに対する耐久性を向上できる。
また平均粒径5nm〜0.5μmのδアルミナ粒子と分散剤と分散媒と混合して第1アルミナスラリーを調製し、第1アルミナスラリーを多孔質担体の各骨格表面に塗布・焼成することにより多孔質担体の各骨格表面にインナーアルミナ層を形成し、表面に平均粒径1〜500nmの活性金属粒子を担持させた平均粒径5nm〜0.5μmのδアルミナ粒子と分散媒とを混合して第2アルミナスラリーを調製し、第2アルミナスラリーをインナーアルミナ層表面に塗布・焼成することによりインナーアルミナ層表面にアウターアルミナ層を形成すれば、インナーアルミナ層を比較的高い温度で焼成することにより、インナーアルミナ層が比較的緻密になるとともに、このインナーアルミナ層の多孔質担体への接着強度が高くなり、またアウターアルミナ層とインナーアルミナ層が同種の材質であるため、比較的低い温度で焼成しても、アウターアルミナ層のインナーアルミナ層への接着強度は高くなる。この結果、多孔質金属触媒に熱サイクルが作用しても、インナーアルミナ層やアウターアルミナ層が脱落せず、多孔質金属触媒の熱サイクルに対する耐久性を向上できる。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施の形態>
図3及び図4に示すように、燃料電池システムは、天然ガス、メタノール、石炭ガス、都市ガス、ガソリンなどの炭化水素ガスを水蒸気とともに改質器11に供給し、この改質器11のバーナ12で上記炭化水素ガスを水蒸気改質して水素ガスを生成し、この水素ガスを水蒸気とともに燃料電池13のアノード14(燃料電極)に供給するとともに、空気を水蒸気とともに燃料電池13のカソード16(酸素電極)に供給するように構成される。カソード16に供給された空気中の酸素はカソード16と電解質膜17の界面近傍でカソード16から電子を受け取って酸化物イオン(O2-)にイオン化され、この酸化物イオンが電解質膜17内を拡散移動してアノード14との界面近傍で燃料ガスと反応して反応生成物(H2O、CO2等)を生じ、アノード14に電子を放出することにより、発電するようになっている。上記改質器11には、上から順に、改質触媒18、変成触媒19及び選択酸化触媒21が収容される(図3)。改質触媒18では炭化水素ガスの水蒸気改質によりH2、CO及びCO2が生成され、変成触媒19では大部分のCOの変成によりH2及びCO2が生成され、選択酸化触媒21では残りの僅かなCOの酸化によりCO2が生成される。
図1及び図2に示すように、改質触媒18は多孔質金属触媒22からなり、この多孔質金属触媒22は、多孔質金属の骨格23aからなる多孔質担体23と、平均粒径5nm〜0.5μm、好ましくは7〜50nmのδアルミナ粒子24を焼成することにより多孔質担体23の各骨格23a表面を被覆するインナーアルミナ層26と、表面が平均粒径1〜500nm、好ましくは2〜30nmの活性金属粒子27により被覆された平均粒径5nm〜0.5μm、好ましくは7〜50nmのδアルミナ粒子24を焼成することによりインナーアルミナ層26の表面を被覆するアウターアルミナ層28とを備える。ここで、インナーアルミナ層26を構成するδアルミナ粒子24の平均粒径を5nm〜0.5μmの範囲内に限定したのは、5nm未満ではδアルミナ粒子24が凝集し易くなりδアルミナ粒子24が均一に分散した第1アルミナスラリーが得られず、0.5μmを越えるとδアルミナ粒子24が焼結し難くなり多孔質担体23への接着強度が低くなるからである。また活性金属粒子27の平均粒径を1〜500nmの範囲内に限定したのは、1nm未満では活性金属粒子27が凝集し易くなりδアルミナ粒子を均一に被覆できず、500nmを越えると触媒活性性能が低下するからである。更にアウターアルミナ層28を構成するδアルミナ粒子24の平均粒径を5nm〜0.5μmの範囲内に限定したのは、5nm未満ではδアルミナ粒子24が凝集し易くなりδアルミナ粒子24が均一に分散した第2アルミナスラリーが得られず、0.5μmを越えるとδアルミナ粒子24が焼結し難くなりインナーアルミナ層26への接着強度が低くなるからである。
一方、多孔質担体23の気孔率は40〜98%、好ましくは50〜92%である。またインナーアルミナ層26の厚さは5nm〜100μm、好ましくは7nm〜10μmであり、インナーアルミナ層26の気孔率は5〜80%、好ましくは10〜70%である。更にアウターアルミナ層28の厚さは5nm〜100μm、好ましくは7nm〜10μmであり、アウターアルミナ層28の気孔率はインナーアルミナ層26と同一か又はインナーアルミナ層26より大きく形成され、具体的には5〜95%、好ましくは10〜80%である。ここで、多孔質担体23の気孔率を40〜98%の範囲内に限定したのは、40%未満では圧力損失が大きくなり通気性が低下し、98%を越えると強度が低下するからである。またインナーアルミナ層26の厚さを5nm〜100μmの範囲に限定したのは、5nm未満ではδアルミナ粒子24の粒径以下となって製造できず、100μmを越えると多孔質担体23との熱膨張率の差によりクラックが発生し易くなって脱落し易くなり、インナーアルミナ層26の気孔率を5〜80%の範囲内に限定したのは、5%未満では熱サイクル特性が低下し、80%を越えるとδアルミナ粒子24同士の接触が不足し接着強度が低下するからである。更にアウターアルミナ層28の厚さを5nm〜100μmの範囲に限定したのは、5nm未満ではδアルミナ粒子24の粒径以下となって製造できず、100μmを越えると多孔質担体23の各骨格23a間の気孔23bが狭まって通気性が低下し、アウターアルミナ層28の気孔率を5〜95%の範囲内に限定したのは、5%未満では比表面積が低下し、95%を越えるとδアルミナ粒子24同士の接触が不足し接着強度が低下するからである。
多孔質担体23は、発泡金属、金属ハニカム、金網、エキスパンドメタル又は金属不織布のいずれかの金属体からなり、金属体は、Fe基耐熱合金、Ni基耐熱合金又はCo基耐熱合金のいずれかにより形成される。上記金属体がFe基耐熱合金により形成されるとき、Fe基耐熱合金はCrを含む。具体的には、Fe基耐熱合金としては、Fe−20重量%Cr−5重量%Al、Fe−25重量%Cr−20重量%Ni(SUS310S)等が挙げられる。また上記金属体がNi基耐熱合金により形成されるとき、Ni基耐熱合金はFe又はCrのいずれか一方又は双方を含む。具体的には、Ni基耐熱合金としては、Ni−22重量%Cr−2重量%Mo−14重量%W−0.3重量%Al−0.01重量%La、Ni−23重量%Cr−14重量%Fe−1.35重量%Al等が挙げられる。更に上記金属体がCo基耐熱合金により形成されるとき、Co基耐熱合金はFe又はCrのいずれか一方又は双方を含む。具体的には、Co基耐熱合金としては、Co−22重量%Cr−22重量%Ni−1.45重量%W−0.35重量%Si−0.01重量%Laなどが挙げられる。ここで、多孔質担体23の金属組成として、Crを含むFe基耐熱合金により形成されたもの、Fe又はCrのいずれか一方又は双方を含むNi基耐熱合金により形成されたもの、或いはFe又はCrのいずれか一方又は双方を含むCo基耐熱合金により形成されたものを挙げたのは、多孔質担体23表面の保護酸化皮膜のインナーアルミナ層26に対する密着性に優れるからである。この密着性に優れる理由は、ステンレス鋼などのFe基耐熱合金、或いはFe又はCrのいずれか一方又は双方を含むNi基耐熱合金が表面にスピネル型構造の酸化皮膜を形成し易く、またインナーアルミナ層26のδアルミナ24が格子欠陥を有する上記酸化皮膜と同型のスピネル型構造であり、相互に相性が良いためであると推定される。また活性金属粒子27は、Ag,Pd,Ru,Ti,Cr,Mo,W,Mn,Fe,Co,Ni,Rh,Pt,Cu,Zn,In,Sn,Ge,Si,Al及びSbからなる群より選ばれた1種又は2種以上の金属粒子又は合金粒子であり、好ましくはRu,Ni,Rh及びPtからなる群より選ばれた1種又は2種以上の金属粒子又は合金粒子である。なお、多孔質担体23が発泡金属により形成される場合、多孔質担体23は三次元網目構造となる。
このように構成された多孔質金属触媒22の製造方法を説明する。
(a) 第1アルミナスラリーの調製
平均粒径5nm〜0.5μm、好ましくは7〜50nm、BET法による比表面積35〜250m2/g、好ましくは80〜200m2/gのδアルミナ粒子24を用意する。このδアルミナ粒子24は、塩化アルミニウムを180〜190℃に加熱して昇華させた後に800℃に加熱することにより、塩化アルミニウムの2量体と単量体の混合ガスを調製し、この混合ガスを酸化炎に導入して酸化させることにより作製される。このようにして作製されたδアルミナ粒子24は、その結晶の(040)面におけるX線回折ピーク半値幅の位置から求めた(040)面における面間隔d2値及びd1値がいずれも1.920〜2.035Åの範囲内であり、かつ(046)面におけるX線回折ピーク半値幅の位置から求めた(046)面における面間隔d2値およびd1値がいずれも1.360〜1.425Åの範囲内である。δアルミナ粒子24の面間隔が上記条件を満たしているか否かは、X線回折図の散乱角2θが40°〜70°の間に存在する(040)面におけるX線回折ピーク及び(046)面におけるX線回折ピークの半値幅の位置から、式(3)(ブラッグの式)によって求められる。
2dsinθ=nλ ……(3)
上記式(3)において、λはX線波長であり、nは定数である。
一般にδアルミナ粒子24は単一の結晶ではないため、面間隔に幅があり、この幅が横軸を散乱角2θとしかつ縦軸を反射強度としたX線回折図で表されることが知られている。このX線回折図におけるX線回折ピークの半値幅の位置からθの値を求め、その半値幅の位置のθを上記式(3)に代入することにより結晶面の面間隔が求められられる。図5は、縦軸に反射強度をとり、横軸にブラッグの式から求めた面間隔をとったX線回折図であり、このX線回折図におけるX線回折ピークのピークトップ位置(Imax)とベースライン位置(Imin)間の高さの半分(Ihalf)でチャートの横軸と平行に直線を引き、この平行に引いた直線とX線回折ピークの山型曲線が交わった交点がX線回折ピーク半値幅の位置から求めた結晶面における面間隔d2値及びd1値となる。
一方、δアルミナ粒子24の平均粒径は透過型電子顕微鏡で観察することにより測定できる。なお、δアルミナ粒子24の平均粒径の他の簡便な測定方法としては、X線回折によって結晶子径を測定しこの測定値を一次粒径とする方法や、BET法による比表面積から次の式(4)で球換算して平均粒径を算出する方法などが挙げられる。
D=6/(ρS ’) ……(4)
上記式(4)において、Dは球換算平均粒径であり、ρは粉体の真密度であり、S’はBET法による比表面積である。δアルミナ粒子24の平均粒径を7〜50nmの範囲内に限定したのは、7nm未満では凝集し易くなって分散媒に均一に分散し難くなり、50nmを越えると熱サイクル特性が低下するからである。またδアルミナ粒子24のBET法による比表面積を35〜250m2/gの範囲内に限定したのは、35m2/g未満では熱サイクル特性が低下し、250m2/gを越えると凝集し易くなって分散媒に均一に分散し難くなるからである。
上記δアルミナ粒子24と分散剤と分散媒とをビーズミルにより混合して第1アルミナスラリーを調製する。δアルミナ粒子24の含有量は第1アルミナスラリーに対して1〜30重量%、好ましくは5〜20重量%の範囲に設定される。これは、δアルミナ粒子24の含有量が1重量%未満では多孔質担体23の各骨格23aを所定厚さのインナーアルミナ層26で被覆できず、30重量%を越えると第1アルミナスラリーの粘性が高くなり過ぎるからである。また分散剤としては、β−ジケトン又は他のノニオン系界面活性剤などが挙げられる。分散剤としてβ−ジケトンを使用する場合、β−ジケトンの含有量は第1アルミナスラリーに対して0.025〜1.0重量%、好ましくは0.2〜0.5重量%の範囲に設定される。これは、β−ジケトンの含有量が0.025重量%未満ではδアルミナ粒子の分散性が悪くなり、1.0重量%を越えるとそれ以上の効果が得られないからである。また分散剤として他のノニオン系界面活性剤を使用する場合、第1アルミナスラリーがクリーム状にならない範囲で使用し、また分散剤によっては、カップリング剤を併用する場合もある。更に分散媒としては、エタノール、メタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサン、トルエン、又はこれらの混合液、或いはその他の有機溶剤が挙げられる。
(b) 多孔質担体23の各骨格23a表面へのインナーアルミナ層26の形成
上記第1アルミナスラリーを多孔質担体23の各骨格23a表面に塗布する。この塗布方法としては、第1アルミナスラリーに多孔質担体23を浸漬して取出した後に、エアブローして、多孔質担体23の気孔23bを塞ぐように形成された液膜を割るとともに、過剰に含浸した第1アルミナスラリーを除去する方法が好ましい。次に第1アルミナスラリーを塗布した多孔質担体23を乾燥した後に、必要に応じて大気又は不活性ガス雰囲気中で50〜1200℃、好ましくは200〜900℃に0.1〜10時間、好ましくは0.5〜5時間保持して焼成することにより多孔質担体23の各骨格23a表面にインナーアルミナ層26を形成する。ここで、上記焼成温度を50〜1200℃の範囲内に限定したのは、50℃未満ではδアルミナ粒子24の焼結が十分に進まず、1200℃を越えると多孔質担体23の強度が低下したり或いは多孔質担体23が変形し、またδアルミナ粒子24の焼結が進み過ぎて熱サイクルによる骨格23aからの剥離が多くなるからである。
(c) 第2アルミナスラリーの調製
上記(a)で用いたδアルミナ粒子24の表面に、平均粒径1〜500nmの活性金属粒子27を還元析出法にて析出させることにより、δアルミナ粒子24の表面を活性金属粒子27にて被覆する。具体的には、活性金属粒子27としてRu粒子を用いる場合、上記δアルミナ粒子24と塩化ルテニウムとをプロパノール又は蒸留水等に溶解し十分混合した後に、この混合液を撹拌しながら大気中で水素化ホウ素ナトリウムを還元剤として加えることにより、Ru粒子27(活性金属粒子)により被覆されたδアルミナ粒子24を分散したスラリーが調製される。このRu粒子27により被覆されたδアルミナ粒子24を溶媒から分離することにより、Ru粒子27にて被覆されたδアルミナ粒子24が得られる。また活性金属粒子27としてNi粒子を用いる場合、上記δアルミナ粒子24と硝酸ニッケルとプロパノール又は蒸留水等に溶解し十分混合した後に、この混合液を撹拌しながら不活性ガス雰囲気中で水素化ホウ素ナトリウムを還元剤として加えることにより、Ni粒子27(活性金属粒子)にて被覆されたδアルミナ粒子24を分散したスラリーが調製される。このNi粒子27により被覆されたδアルミナ粒子24を溶媒から分離することにより、Ni粒子27にて被覆されたδアルミナ粒子24が得られる。次に活性金属粒子27にて被覆されたδアルミナ粒子24と分散媒とを混合して第2アルミナスラリーを調製する。この第2アルミナスラリーは上記(a)で調製した第1アルミナスラリーと同様にして調製する。
(d) インナーアルミナ層26表面へのアウターアルミナ層28の形成
第2アルミナスラリーをインナーアルミナ層26表面に塗布する。この塗布方法としては、第2アルミナスラリーに、インナーアルミナ層26被覆の多孔質担体23を浸漬して取出した後に、エアブローして、インナーアルミナ層26被覆の多孔質担体23の気孔23bを塞ぐように形成された液膜を割るとともに、過剰に含浸した第2アルミナスラリーを除去する方法が好ましい。次に第2アルミナスラリーを塗布したインナーアルミナ層26被覆の多孔質担体23を乾燥した後に、水素ガスやCOガス等の還元雰囲気中で150〜1200℃、好ましくは200〜900℃に0.1〜10時間、好ましくは0.5〜5時間保持して焼成することによりインナーアルミナ層26表面にアウターアルミナ層28を形成する。ここで、上記焼成温度を150〜1200℃の範囲内に限定したのは、150℃未満ではδアルミナ粒子24の焼結が十分に進まず、1200℃を越えるとアウターアルミナ層28が焼結反応によって緻密化してしまい活性金属粒子27の担持材としての特性が低下するとともに、活性金属粒子27の粗大かが進んで触媒特性が低下するからである。
このように構成された多孔質金属触媒22では、アウターアルミナ層28の表面積が極めて大きいので、有効触媒量が増えて炭化水素ガスの水素ガスへの改質効率を向上できる。一方、インナーアルミナ層26を比較的高い温度で焼成したので、インナーアルミナ層26が比較的緻密になるとともに、このインナーアルミナ層26の多孔質担体23への接着強度が高くなる。またアウターアルミナ層28とインナーアルミナ層26が同種の材質であるため、比較的低い温度で焼成しても、アウターアルミナ層28のインナーアルミナ層26への接着強度は高い。この結果、多孔質金属触媒22に熱サイクルが作用しても、インナーアルミナ層26やアウターアルミナ層28が脱落せず、多孔質金属触媒22の熱サイクルに対する耐久性を向上できる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
図1及び図2に示すように、多孔質担体23として、厚さ2mmのSUS310Sの発泡金属のシートを用いた。この多孔質担体23の平均孔径は600μmであり、気孔率は90%であった。また平均粒径13nmのδアルミナ粒子24を8重量%と、β−ジケトン(分散剤)を0.2重量%と、エタノール(分散媒)を91.8重量%とをビーズミルを用いて2時間混合して第1アルミナスラリーを調製した。この第1アルミナスラリーに上記多孔質担体23を浸漬して取出した後に、多孔質担体23に過剰に付着した第1アルミナスラリーをエアブローにより除去した。そして上記第1アルミナスラリーを塗布した多孔質担体23を大気中で200℃に30分間保持して乾燥した後に、大気中で700℃に1時間保持して焼成することにより、多孔質担体23の各骨格23a表面にインナーアルミナ層26を形成した。このときのインナーアルミナ層26のアルミナ量は300g/m2であった。
一方、10gの平均粒径13nmのδアルミナ粒子24と、5gの試薬のRuCl3・nH2Oを200mlのプロパノールに溶解し十分に混合した後、室温で10重量%NaOH水溶液100mlに試薬の水素化ホウ素ナトリウム2gを予め溶解させた溶液を5ml加えることにより、Ru粒子27(活性金属粒子)により被覆されたδアルミナ粒子24が分散したRu被覆アルミナスラリーを調製した。次にこのRu被覆アルミナスラリーを溶媒から分離してRu粒子27により被覆されたδアルミナ粒子24を得た後に、このRu粒子27により被覆されたδアルミナ粒子24が8重量%となるようにエタノール(分散媒)に分散させ、ビーズミルで2時間混合して第2アルミナスラリーを調製した。この第2アルミナスラリーに、上記インナーアルミナ層26被覆の多孔質担体23を浸漬して取出した後に、インナーアルミナ層26被覆の多孔質担体23に過剰に付着した第2アルミナスラリーをエアブローにより除去した。そして上記第2アルミナスラリーを塗布したインナーアルミナ層26被覆の多孔質担体23を大気中で200℃に30分間保持して乾燥した後に、水素還元雰囲気中で500℃に1時間保持して焼成することにより、多孔質担体23のインナーアルミナ層26表面にアウターアルミナ層28を形成して多孔質金属触媒22を得た。このときのインナーアルミナ層28のアルミナ量は120g/m2であり、Ru粒子27の担持量はアウターアルミナ層28に対して5重量%であった。この多孔質金属触媒22を実施例1とした。なお、上記δアルミナ粒子26のBET法による比表面積は180m2/gであり、δアルミナ粒子24の結晶の(040)面におけるX線回折ピーク半値幅の位置から求めた(040)面における面間隔d2値及びd1値がそれぞれ1.980Å及び2.000Åであり、かつ(046)面におけるX線回折ピーク半値幅の位置から求めた(046)面における面間隔d2値およびd1値がそれぞれ1.380Å及び1.400Åであった。
<実施例2>
10gの平均粒径13nmのδアルミナ粒子と、5gの試薬のH2PtCl6・6H2Oを200mlのプロパノールに溶解し十分に混合した後、室温で10重量%NaOH水溶液100mlに試薬の水素化ホウ素ナトリウム2gを予め溶解させた溶液を5ml加えることにより、Pt粒子(活性金属粒子)により被覆されたδアルミナ粒子が分散したPt被覆アルミナスラリーを調製したこと以外は、実施例1と同様にして多孔質金属触媒を得た。このときのインナーアルミナ層のアルミナ量は120g/m2であり、Pt粒子の担持量はアウターアルミナ層に対して5重量%であった。この多孔質金属触媒を実施例2とした。
<実施例3>
10gの平均粒径13nmのδアルミナ粒子と、5gの試薬のRhCl3・3H2Oを200mlのプロパノールに溶解し十分に混合した後、室温で10重量%NaOH水溶液100mlに試薬の水素化ホウ素ナトリウム2gを予め溶解させた溶液を5ml加えることにより、Rh粒子(活性金属粒子)により被覆されたδアルミナ粒子が分散したRh被覆アルミナスラリーを調製したこと以外は、実施例1と同様にして多孔質金属触媒を得た。このときのインナーアルミナ層のアルミナ量は120g/m2であり、Rh粒子の担持量はアウターアルミナ層に対して5重量%であった。この多孔質金属触媒を実施例3とした。
<実施例4>
10gの平均粒径13nmのδアルミナ粒子と、3.3gの試薬のPdCl2を200mlのプロパノールに溶解し十分に混合した後、室温で10重量%NaOH水溶液100mlに試薬の水素化ホウ素ナトリウム2gを予め溶解させた溶液を5ml加えることにより、Pd粒子(活性金属粒子)により被覆されたδアルミナ粒子が分散したPd被覆アルミナスラリーを調製したこと以外は、実施例1と同様にして多孔質金属触媒を得た。このときのインナーアルミナ層のアルミナ量は120g/m2であり、Pd粒子の担持量はアウターアルミナ層に対して5重量%であった。この多孔質金属触媒を実施例4とした。
<実施例5>
10gの平均粒径13nmのδアルミナ粒子と、3.1gの試薬のAgNO3を200mlのプロパノールに溶解し十分に混合した後、室温で10重量%NaOH水溶液100mlに試薬の水素化ホウ素ナトリウム2gを予め溶解させた溶液を5ml加えることにより、Ag粒子(活性金属粒子)により被覆されたδアルミナ粒子が分散したAg被覆アルミナスラリーを調製したこと以外は、実施例1と同様にして多孔質金属触媒を得た。このときのインナーアルミナ層のアルミナ量は120g/m2であり、Ag粒子の担持量はアウターアルミナ層に対して5重量%であった。この多孔質金属触媒を実施例5とした。
<実施例6>
10gの平均粒径13nmのδアルミナ粒子と、8gの試薬のCu(NO3)2・3H2Oを200mlのプロパノールに溶解し十分に混合した後、室温で10重量%NaOH水溶液100mlに試薬の水素化ホウ素ナトリウム2gを予め溶解させた溶液を5ml加えることにより、Cu粒子(活性金属粒子)により被覆されたδアルミナ粒子が分散したCu被覆アルミナスラリーを調製したこと以外は、実施例1と同様にして多孔質金属触媒を得た。このときのインナーアルミナ層のアルミナ量は120g/m2であり、Cu粒子の担持量はアウターアルミナ層に対して5重量%であった。この多孔質金属触媒を実施例6とした。
<実施例7>
10gの平均粒径13nmのδアルミナ粒子と、50gの試薬のNi(NO3)2・6H2Oを1000mlの蒸留水に溶解し十分に混合してNi被覆スラリーを調製した後、室温で10重量%NaOH水溶液を水酸化物が析出するまで滴下することにより、水酸化Ni粒子(活性金属粒子)により被覆されたδアルミナ粒子が分散した水酸化Ni被覆アルミナスラリーを調製し、更にこの水酸化Ni被覆アルミナスラリーを溶媒から分離して水酸化Ni粒子により被覆されたδアルミナ粒子を得た後に、この水酸化Ni粒子により被覆されたδアルミナ粒子が50重量%となるようにエタノール(分散媒)に分散させ、ビーズミルで2時間混合して第2アルミナスラリーを調製したこと以外は、実施例1と同様にして多孔質金属触媒を得た。なお、第2アルミナスラリーを調製した後に、実施例1と同様の工程を経て、実施例1と同様に、第2アルミナスラリーを塗布したインナーアルミナ層被覆の多孔質担体を大気中で200℃に30分間保持して乾燥し、水素還元雰囲気中で500℃に1時間保持して焼成することにより、水酸化Ni粒子はの一部が還元されて活性金属粒子であるNi粒子となる。またインナーアルミナ層のアルミナ量は120g/m2であり、活性金属粒子であるNi粒子の担持量はアウターアルミナ層に対して30重量%であった。この多孔質金属触媒を実施例7とした。
<実施例8>
10gの平均粒径13nmのδアルミナ粒子と、50gの試薬のCo(NO3)2・6H2Oを1000mlの蒸留水に溶解し十分に混合してCo被覆スラリーを調製した後、室温で10重量%NaOH水溶液を水酸化物が析出するまで滴下することにより、水酸化Co粒子(活性金属粒子)により被覆されたδアルミナ粒子が分散した水酸化Co被覆アルミナスラリーを調製し、更にこの水酸化Co被覆アルミナスラリーを溶媒から分離して水酸化Co粒子により被覆されたδアルミナ粒子を得た後に、この水酸化Co粒子により被覆されたδアルミナ粒子が50重量%となるようにエタノール(分散媒)に分散させ、ビーズミルで2時間混合して第2アルミナスラリーを調製したこと以外は、実施例1と同様にして多孔質金属触媒を得た。なお、第2アルミナスラリーを調製した後に、実施例1と同様の工程を経て、実施例1と同様に、第2アルミナスラリーを塗布したインナーアルミナ層被覆の多孔質担体を大気中で200℃に30分間保持して乾燥し、水素還元雰囲気中で500℃に1時間保持して焼成することにより、水酸化Co粒子はの一部が還元されて活性金属粒子であるCo粒子となる。またインナーアルミナ層のアルミナ量は120g/m2であり、活性金属粒子であるCo粒子の担持量はアウターアルミナ層に対して30重量%であった。この多孔質金属触媒を実施例8とした。
<実施例9>
10gの平均粒径13nmのδアルミナ粒子と、72gの試薬のFe(NO3)3・9H2Oを1000mlの蒸留水に溶解し十分に混合してFe被覆スラリーを調製した後、室温で10重量%NaOH水溶液を水酸化物が析出するまで滴下することにより、水酸化Fe粒子(活性金属粒子)により被覆されたδアルミナ粒子が分散した水酸化Fe被覆アルミナスラリーを調製し、更にこの水酸化Fe被覆アルミナスラリーを溶媒から分離して水酸化Fe粒子により被覆されたδアルミナ粒子を得た後に、この水酸化Fe粒子により被覆されたδアルミナ粒子が50重量%となるようにエタノール(分散媒)に分散させ、ビーズミルで2時間混合して第2アルミナスラリーを調製したこと以外は、実施例1と同様にして多孔質金属触媒を得た。なお、第2アルミナスラリーを調製した後に、実施例1と同様の工程を経て、実施例1と同様に、第2アルミナスラリーを塗布したインナーアルミナ層被覆の多孔質担体を大気中で200℃に30分間保持して乾燥し、水素還元雰囲気中で500℃に1時間保持して焼成することにより、水酸化Fe粒子はの一部が還元されて活性金属粒子であるFe粒子となる。またこのときのインナーアルミナ層のアルミナ量は120g/m2であり、活性金属粒子であるFe粒子の担持量はアウターアルミナ層に対して30重量%であった。この多孔質金属触媒を実施例9とした。
<比較例1>
実施例1の多孔質担体と同一の多孔質担体を用いた。また平均粒径1μmのγアルミナ粒子8重量%と、β−ジケトン(分散剤)0.2重量%と、エタノール(分散媒)91.8重量%とをビーズミルを用いて2時間混合してアルミナスラリーを調製した。このアルミナスラリーに上記多孔質担体を浸漬して取出した後に、多孔質担体に過剰に付着したアルミナスラリーをエアブローにより除去した。そして上記アルミナスラリーを塗布した多孔質担体を大気中で150℃に30分間保持して乾燥した後に、大気中で600℃に1時間保持して焼成することにより、多孔質担体の各骨格表面にアルミナ層を形成した。このときのアルミナ層のアルミナ量は300g/m2であった。次に上記アルミナ層被覆の多孔質担体を1重量%の塩化ルテニウム水溶液に浸漬して取出し大気中で150℃に30分間保持して乾燥した後に、水素還元雰囲気中で600℃に1時間保持して焼成することにより、多孔質担体のアルミナ層にRuを担持させて多孔質金属触媒を得た。このときの金属Ru粒子の担持量はアルミナ層に対して5重量%であった。この多孔質金属触媒を比較例1とした。
<比較例2>
実施例1の平均粒径13nmのδアルミナ粒子に代えて平均粒径1μmのγアルミナ粒子を用いたことを除いて、実施例1と同様にして多孔質金属触媒を作製した。この多孔質触媒を比較例2とした。
<比較試験及び評価>
実施例1〜9、比較例1及び2の多孔質金属触媒の熱サイクルに対する耐久性を試験した。先ず図6に示すように、実施例1〜9、比較例1及び2の多孔質金属触媒22を、それぞれレーザ加工機を用いて直径3.6cmの円板状に切出し、それぞれ複数枚ずつ重ねて、直径×高さが3.6mm×10cmである多孔質金属触媒22の円柱体31を作製した。この円柱体31を電気炉32の反応管33(内径4cm)に挿入し、窒素ガスを流量2リットル/分で供給しながら、反応管33の周囲に設けられた環状炉体34内のヒータを作動させて円柱体31を700℃まで加熱した。次に窒素ガスの供給を停止し、メタンガスと水蒸気の混合ガス(モル比でメタンガス:水蒸気が1:3である。)を、メタンガスの流量が0℃、0.1MPa換算で127リットル/時(2.12リットル/分)となるように1時間導入し(1時間改質反応)、上記電気炉32から排出される改質ガスの組成をガスクロマトグラフで分析した。この改質ガスの流量はSV値で5000/時に相当した。また上記多孔質金属触媒22の円柱体31の体積は0.1017リットル(3.6cm×3.6cm×3.14×10cm÷4÷1000)であり、SV値が5000/時であるときの改質ガスの流量は8.48リットル/分(0.107リットル×5000/時=509リットル/時)であった。上記改質ガスの分析結果(メタンガスの減少量)から改質率を算出した。その結果を表1に示す。更に上記1時間改質反応を行った後に、窒素ガス雰囲気中で室温まで降温し、再び昇温して上記と同一条件で1時間改質反応を行い、更に窒素ガス雰囲気中で室温まで降温するという作業を100回繰返した。そして100回目の改質率を上記と同様にして算出し、その結果を、インナーアルミナ層を構成するアルミナ粒子と、アウターアルミナ層を構成するアルミナ粒子と、アウタアルミナ層のアルミナ粒子を被覆する活性金属粒子とともに、表1に示した。なお、図6中の符号36は熱電対である。
Figure 2006000844
表1から明らかなように、実施例1〜9の多孔質金属触媒は初期改質特性が優れ、かつ熱サイクルに対する耐久性も優れることが判った。従って、実施例1〜9の多孔質金属触媒は、炭化水素ガスを改質するための改質触媒として有効であり、特に小型化と長寿命化を必要とする燃料電池用水素ガスを炭化水素ガスから製造するための改質触媒として使用することができる。
本発明実施形態の多孔質金属触媒を示す図2のA−A線断面図である。 その多孔質金属触媒の要部正面図である。 その多孔質金属触媒を含む改質器の要部断面斜視図である。 その改質器を含む燃料電池システムのフローチャートである。 多孔質担体の結晶面の面間隔d2値及びd1値を説明するためのX線回折図である。 多孔質金属触媒の性能を試験するための実験装置の要部斜視図である。
符号の説明
22 多孔質金属触媒
23 多孔質担体
23a 骨格
24 δアルミナ粒子
26 インナーアルミナ層
27 活性金属粒子
28 アウターアルミナ層

Claims (6)

  1. 骨格(23a)を有する気孔率40〜98%の多孔質担体(23)と、
    アルミナ粒子(24)にて前記多孔質担体(23)の各骨格(23a)表面を被覆することにより形成され厚さが5nm〜100μmであって気孔率が5〜80%であるインナーアルミナ層(26)と、
    表面が平均粒径1〜500nmの活性金属粒子(27)により被覆されたアルミナ粒子(24)にて前記インナーアルミナ層(26)の表面を被覆することにより形成され厚さが5nm〜100μmであって気孔率が前記インナーアルミナ層(26)と同一か又は前記インナーアルミナ層(26)より大きいアウターアルミナ層(28)と
    を備えた多孔質金属触媒。
  2. 多孔質担体(23)が、発泡金属、金属ハニカム、金網、エキスパンドメタル又は金属不織布のいずれかの金属体からなり、
    前記金属体が、Fe基耐熱合金、Ni基耐熱合金又はCo基耐熱合金のいずれかにより形成され、
    前記金属体が前記Fe基耐熱合金により形成されるとき前記Fe基耐熱合金がCrを含み、
    前記金属体が前記Ni基耐熱合金により形成されるとき前記Ni基耐熱合金がFe又はCrのいずれか一方又は双方を含み、
    前記金属体が前記Co基耐熱合金により形成されるとき前記Co基耐熱合金がFe又はCrのいずれか一方又は双方を含む請求項1記載の多孔質金属触媒。
  3. インナーアルミナ層(26)を構成するアルミナ粒子(24)がδアルミナ粒子であり、アウターアルミナ層(28)を構成するアルミナ粒子(24)がδアルミナ粒子であり、前記双方のδアルミナ粒子(24,24)の結晶の(040)面におけるX線回折ピーク半値幅の位置から求めた(040)面における面間隔d2値及びd1値がいずれも1.920〜2.035Åの範囲内であり、かつその結晶の(046)面におけるX線回折ピーク半値幅の位置から求めた(046)面における面間隔d2値及びd1値がいずれも1.360〜1.425Åの範囲内である請求項1記載の多孔質金属触媒。
  4. 活性金属粒子(27)が、Ag,Pd,Ru,Ti,Cr,Mo,W,Mn,Fe,Co,Ni,Rh,Pt,Cu,Zn,In,Sn,Ge,Si,Al及びSbからなる群より選ばれた1種又は2種以上の金属粒子又は合金粒子である請求項1記載の多孔質金属触媒。
  5. 平均粒径5nm〜0.5μmのδアルミナ粒子(24)と分散剤と分散媒と混合して第1アルミナスラリーを調製する工程と、
    前記第1アルミナスラリーを多孔質担体(23)の各骨格(23a)表面に塗布・焼成してインナーアルミナ層(26)を形成する工程と、
    平均粒径5nm〜0.5μmのδアルミナ粒子(24)の表面に平均粒径1〜500nmの活性金属粒子(27)を担持させる工程と、
    前記活性金属粒子(27)にて被覆されたδアルミナ粒子(24)と分散媒とを混合して第2アルミナスラリーを調製する工程と、
    前記第2アルミナスラリーを前記インナーアルミナ層(26)表面に塗布・焼成してアウターアルミナ層(28)を形成する工程と
    を含む多孔質金属触媒の製造方法。
  6. 多孔質担体(23)が、発泡金属、金属ハニカム、金網、エキスパンドメタル又は金属不織布のいずれかの金属体からなり、
    前記金属体が、Fe基耐熱合金、Ni基耐熱合金又はCo基耐熱合金のいずれかにより形成され、
    前記金属体が前記Fe基耐熱合金により形成されるとき前記Fe基耐熱合金がCrを含み、
    前記金属体が前記Ni基耐熱合金により形成されるとき前記Ni基耐熱合金がFe又はCrのいずれか一方又は双方を含み、
    前記金属体が前記Co基耐熱合金により形成されるとき前記Co基耐熱合金がFe又はCrのいずれか一方又は双方を含む請求項5記載の多孔質金属触媒の製造方法。
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