JP2006000098A - 冷凍春雨の製造方法 - Google Patents

Abstract

【課題】春雨は古来より作り続けられた伝統食品であり乾燥食品である。しかし、近年のコールドチェーンの発達により、春雨も他の冷凍食品と同様の冷凍での取り扱いが求められた。また冷凍食品の調理方法である、レンジアップが出来、尚且つ、美味しい冷凍の春雨が要望され、その製法が課題となった。
【解決手段】冷凍乾燥法の製造工程上で、α化し、緩慢凍結し、解凍することにより脱水した紐状澱粉を、そのまま、または調味液やスープを添加し、味または下味を付けてから、袋に充填し急速冷凍することにより、簡便で美味しい冷凍春雨とした。
【選択図】図１

Description

この発明は春雨の冷凍乾燥製法による製造工程上で、α化した紐状澱粉を緩慢凍結し、解凍することにより脱水した紐状澱粉を、熱風乾燥せずに、そのまま、または調味液またはスープ等を添加し、味または下味を付けて、急速凍結することにより製造する、冷凍春雨の製造方法に関するものである。

発明が解決しようする課題

春雨の製造方法は古くからの天日乾燥法と近代の冷凍乾燥法がある。天日乾燥法は澱粉を溶解し、目皿に押出し紐状にした澱粉をボイルし、竿に掛け天日乾燥する。冷凍乾燥法は、澱粉を溶解し、目皿に押出し紐状にした澱粉をボイルし、竿に掛け緩慢凍結する。この緩慢凍結した紐状澱粉を流水等で解凍することにより脱水し、熱風乾燥し製品とする。食する場合は、茹でてから、スープに入れたり、炒めたり、他の食材と混合して調理する。時には鍋物等に入れ、旨み成分を吸わせてから食する。このため、調理に時間を要するという欠点があった。最近商品化されたカップ入りのスープ春雨類も春雨自体には味は付いていない。カップの中に入っているスープの素と春雨に、お湯を掛け、湯戻しを待ちて食する。簡便に食することは出来るが従来の調理方法で調理した料理と比較すると美味しさの点で欠点があった。また、春雨は食品業界で言う乾物であり乾燥食品である。従来は乾物であるために常温保管が出来、取扱いが簡便であった。しかし、近年の食品業界ではコールドチェーンが完備した為に、逆に乾物であることが、他の冷凍食品と同じように取扱いが出来ないという欠点となった。また、最近では春雨に加えて調理する食材が冷凍化されている。「マーボ春雨」に用いるマーボのタレ（ひき肉と野菜の調理済食品）や「餡かけ春雨」の餡は既に冷凍調理済食品として製品化されている。従って乾物であり、電子レンジでレンジアップ出来ない春雨は、調理面からも乾物であるそのこと自体が欠点となった。本発明はこれらの欠点を除き、さらに品質と美味しさを向上するためになされたものである。

課題を解決するための手段

春雨の冷凍乾燥法の工程で、α化した紐状澱粉を緩慢凍結し、流水等で解凍することにより脱水した紐状の澱粉を、そのまま、または調味液またはスープ等を添加し、味または下味を付けてから、急速凍結することにより冷凍春雨とした。

発明の効果

本発明は以上のようであり、熱風乾燥工程を経ずに、急速冷凍した為に、冷凍食品となり、取扱いが他の冷凍商品と同様となり、他の冷凍調理済食材と同様にレンジアップして簡便に調理できるようになった。加えて食感が高まり美味しい春雨となった。

以下、本発明の実施の形態について説明する。
緑豆澱粉を水または御湯に溶解し、場合によっては各種の澱粉を混合し水または御湯に溶解し練る。この澱粉を目皿に押出し、紐状にしてボイルする。
このα化した紐状澱粉を緩慢凍結し、流水等で解凍することにより脱水する。この脱水した紐状澱粉を、そのまま、または調味液やスープ等を添加し、味または下味を付けてから、袋に充填し急速凍結する。

原料の緑豆を工場に搬入し、清水に浸漬し、粉砕し、清水に沈殿させ澱粉を採る。この緑豆澱粉ペーストと馬鈴薯澱粉を混合し攪拌し御湯に溶解する。
この練った澱粉を目皿に押出しボイルする。これを冷却した後に竿に掛け、冷凍庫で緩慢冷凍する。これを流水で解凍することにより脱水する。この脱水した紐状澱粉をカットし、そのまま、または調味液やスープ等を添加し、味または下味を付けてから、袋に充填し急速凍結する。

工程図

Claims (2)

1. 春雨の冷凍乾燥法の製造工程で、α化した紐状澱粉を緩慢凍結し、解凍することにより脱水した紐状澱粉を急速凍結することにより製造する冷凍春雨の製造方法。
2. 春雨の冷凍乾燥法の製造工程で、α化した紐状澱粉を緩慢凍結し、解凍することにより脱水した紐状澱粉に、調味液またはスープ等を添加し、味または下味を付けて、急速凍結することにより製造する請求項１の冷凍春雨の製造方法。

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