JP2005537278A - 抗炎症性または抗アレルギー性アンドロスタン複合体 - Google Patents

抗炎症性または抗アレルギー性アンドロスタン複合体 Download PDF

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Abstract

結晶格子がゲスト分子の存在により安定化されている、式(I)で表される化合物を含む結晶性化学複合体であって、120Kで測定された場合に、約7.6±0.6Å、12.7±0.7Å、および33±3Åの単位格子寸法を有する空間群P212121からなることを特徴とする、結晶性化学複合体。

Description

本出願は、2000年8月5日に提出された英国特許出願第GB 0019172.6号に対する優先権を主張する、2001年8月3日に提出された国際特許出願第PCT.GB01.03495号に基づく、2001年10月2日に提出された米国特許出願第09/958050号の一部継続出願である2002年2月4日に提出された米国特許出願第10/067010号の一部継続出願である。
本発明は、アンドロスタンシリーズの抗炎症性および抗アレルギー性化合物を含む新規な複合体ならびにその製造方法に関する。本発明はまた、前記複合体を含む医薬製剤ならびに、特に、炎症およびアレルギー症状の治療のためのその治療的使用に関する。
抗炎症特性を有する糖質コルチコイドは公知であり、喘息および関節炎などの炎症性障害または疾患の治療に広く用いられている。例えば、米国特許第4335121号は、6α,9α-ジフルオロ-17α-(1-オキソプロポキシ)-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル(プロピオン酸フルチカゾンの一般名により知られている)およびその誘導体を開示している。糖質コルチコイドの一般的な、および特に子供における使用は、潜在的な副作用に対する関心によりある程度限定されてきた。糖質コルチコイドが有する可能性のある副作用としては、視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸の抑制、子供における骨増殖および成人における骨密度に対する作用、目の合併症(白内障形成および緑内障)ならびに皮膚萎縮症が挙げられる。特定の糖質コルチコイド化合物も、活性代謝物の産生がそのような化合物の薬物動態および薬物速度論を理解しがたくする複雑な代謝経路を有する。現在のステロイドは、元々導入されたものよりも非常に安全性が高いが、優れた抗炎症特性、予測可能な薬物速度論的および薬物動態学的特性、魅力的な副作用プロフィール、ならびに都合のよい治療レジメを有する新規な分子を製造するための研究課題が残っている。
本発明者らの出願PCT.GB.01.03495において、本発明者らはこれらの課題を実質的に満たす新規な糖質コルチコイド化合物を同定した。
本発明者らはここで、これらの課題を実質的に満たす新規な糖質コルチコイド化合物およびその結晶性複合体を同定した。
かくして、本発明の一態様に従って、結晶格子がゲスト分子の存在により安定化されている、式(I):
Figure 2005537278
で表される化合物を含む結晶性化学複合体であって、120Kで測定された場合に、約7.6±0.6Å、12.7±0.7Å、および33±3Åの単位格子寸法を有する空間群P212121からなることを特徴とする、結晶性化学複合体(以後、「本発明の複合体」と呼ぶ)が提供される。
この結晶格子の性質は、2つの例示複合体に関する単一の単位格子内の4つのステロイド分子および4つのゲストの空間配置を示す図1および2を参照することにより見出すことができる。このステロイドとゲストとの間の水素結合相互作用の詳細を図3および4に示す。
本発明者らは、本発明によるいくつかの複合体に関するX線粉末回折(XRPD)プロフィールを決定した。これらのXRPDプロフィールはまた、明らかに本発明による結晶性複合体に特徴的である。特に、これらは、周囲温度(例えば、295K周辺)で測定した場合、以下の3つの特徴のうちの1つ以上を示す:
(a) 約7.2〜7.7、好ましくは約7.3〜7.6の範囲のピーク;
(b) 約21.9〜22.5、好ましくは約22.0〜22.4の範囲のピーク;
(c) 約24.6〜25.6、好ましくは約24.8〜25.4、特に約24.9〜25.3の範囲のピーク。
典型的には、これらは上記3つの特徴のうちの2つ以上、特に3つの上記特徴を示す。
結晶学的に純粋である場合、本発明の複合体のXRPDプロフィールは、周囲温度(例えば、約295K)で測定した場合、以下の6つの特徴のうちの1つ以上をも示すのが好ましい:
(a) 非溶媒和形態1、2および3多形体のプロフィールと関連する約9.6(例えば、約9.4〜9.8)でのピークの欠如;
(b) 非溶媒和形態1多形体のプロフィールと関連する約11.5(例えば、約11.3〜11.7)でのピークの欠如;
(c) 別のクラスの式(I)の化合物の複合体のプロフィールと関連する約7.8〜8.2でのピークの欠如;
(d) 別のクラスの式(I)の化合物の複合体のプロフィールと関連する約8.8〜9.6でのピークの欠如;
(e) 別のクラスの式(I)の化合物の複合体のプロフィールと関連する約10.5〜11.1でのピークの欠如;
(f) 別のクラスの式(I)の化合物の複合体のプロフィールと関連する約16.4〜16.8でのピークの欠如(全ての数値は2θ度で与えられる)。
好ましくは、少なくとも特徴(a)および(b)のうちの1つ以上、好ましくはその両方を示す。好ましくは、上記6つの特徴のうちの3つ以上、好ましくは4つ、特に5つ、最も好ましくは6つ全てを示す。
式(I)の化合物の化学名は、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルである。
式(I)の化合物ならびにその複合体および組成物は、特に、例えば、長時間の作用で、糖質コルチコイド受容体に結合し、該受容体を介する応答を誘導するその能力により証明される局所投与に際して、潜在的に有益な抗炎症または抗アレルギー作用を有する。従って、式(I)の化合物、ならびにその複合体および組成物は、炎症性および/またはアレルギー性障害の治療において、特に、1日1回治療において有用である。
空間群P212121は、3つの軸の各々に存在する90°の角度を特徴とする。
本発明者らは、式(I)の化合物が、いくつかのゲスト分子に関するX線回折により証明されるように、特徴的な空間群、単位格子寸法および結晶構造を有する結晶複合体を形成し得ることを発見した。
ゲスト分子は、好ましくは16〜150、より好ましくは30〜130、特に40〜120の範囲の相対分子量を有する。好ましくは、ゲスト分子は、周囲温度および圧力(例えば、295K、1.013 x 105Pa)で液体である。しかしながら、圧力下で液体であるゲスト分子はまた、ゲスト分子として作用することができる(特に、圧力を負荷した条件下で)。周囲温度および圧力で固体である物質も含まれる。
ゲスト分子は、水素結合アクセプターとして作用することができる部分を含むのが好ましい。水素結合アクセプターとして作用することができる部分の例としては、その部分がカルボン酸、エステルまたはアミド基の一部を形成してもよいカルボニル、スルホキシド、エーテル、-OHおよびアミン基(第一級、第二級もしくは第三級アミン基)が挙げられる。アミン基、特に第二級および第三級アミン基が特に興味深い。部分チオエーテルおよび-SHも包含されるが、あまり好ましくはない。結晶学的試験により、ゲスト上の水素結合アクセプターは式(I)の化合物上のC11ヒドロキシの水素原子と相互作用することによって結晶格子の安定化を援助することができることが示された(特に、図3および図4に示される)。いくつかの事例において、ゲスト上の水素結合ドナー(例えば、-OH部分またはアミン、例えば、第一級もしくは第二級アミンの水素原子)が式(I)の化合物上の水素結合アクセプターと相互作用することによって結晶格子の安定化を援助することができることは除外されるものではない。
好適なゲスト分子の例としては、溶媒、例えば、アミン誘導体、特に、第二級および第三級アミン、例えば、R1が水素またはC1-3アルキルであり、R2およびR3がC1-3アルキル、特に、トリエチルアミン、ジエチルアミンおよびジプロピルアミンである式NR1R2R3で表される化合物が挙げられる。
好ましいゲスト分子は、製薬上許容し得る物質であり、以下に記載のようにそれらを含む本発明の複合体は治療に用いることができる。しかしながら、ゲスト分子が製薬上許容し得るものでない場合であっても、そのような複合体は、式(I)の化合物を含む他の複合体、例えば、製薬上許容し得るゲスト分子または非溶媒和形態の式(I)の化合物を含む本発明の他の複合体の製造において有用である。
この複合体の化学量論は、通常、式(I)の化合物とゲスト分子の比が、モル比で1:2.0〜0.3、より好ましくは1:1.6〜0.6、特に1:1.2〜0.8であるようなものである。
通常と異なり、本発明の複合体は、ゲスト分子不在下の式(I)の化合物、例えば、P21(すなわち、2つの軸の角度が90°である)の空間群および150Kで測定した場合に7.6、14.1、11.8Åの格子寸法を有する非溶媒和多形体1としての式(I)の化合物の結晶構造と全く異なる結晶構造を有する。かくして、ゲスト分子を、例えば、加熱(必要に応じて、減圧下で、例えば、真空下で)することにより、閾値(ゲストによって異なるであろう)以下に除去した場合、複合体の結晶構造は崩壊し始め、式(I)の非溶媒和化合物、典型的には非溶媒和多形体1の構造のものに変換される。
好ましくは、単位格子寸法は、120Kで測定した場合、約7.6±0.4Å、12.7±0.5Å、および33±2Åである。通常、単位格子寸法は、120Kで測定した場合、約7.6±0.2Å、12.7±0.2Å、および33±1.5Åである。
表1に、いくつかの例示複合体に関する単位格子寸法およびピーク位置を示す。
Figure 2005537278
化合物(I)は高度に効率的な肝臓代謝を受けて、ラットおよびヒトのin vitro系における唯一の主要な代謝物として17-βカルボン酸(X)を生成する。この代謝物は合成されており、in vitroでの機能的な糖質コルチコイドアッセイにおいて、親化合物よりも1000倍以上活性が低いことが証明されている。
Figure 2005537278
この効率的な肝臓代謝は、ラットにおけるin vivoでのデータに反映され、これにより、強力な初回通過代謝と一致する、肝臓の血流に到達する速度での血漿クリアランスおよび1%未満の経口生物利用能が証明された。
ヒト肝細胞におけるin vitro代謝試験により、化合物(I)はプロピオン酸フルチカゾンと同一の様式で代謝されるが、不活性な酸代謝物への(I)の変換はプロピオン酸フルチカゾンよりも約5倍速く発生することが証明された。この非常に効率的な肝不活化は、ヒトにおける全身曝露を最小化し、安全性プロフィールの改善をもたらすものと期待される。
吸入されたステロイドも肺を介して吸収され、この吸収経路は全身曝露に有意な寄与をもたらす。従って、肺吸収の減少は安全性プロフィールの改善を提供し得る。化合物(I)を用いた試験により、麻酔したブタの肺への乾燥粉末送達後、プロピオン酸フルチカゾンを用いた場合よりも化合物(I)への曝露が有意に低下していることが示された。
安全性プロフィールの改善は、式(I)の化合物が1日1回投与された場合に所望の抗炎症作用を示すのを可能にすると考えられる。1日1回投与は、プロピオン酸フルチカゾンについて通常用いられる1日2回投与レジメよりも患者にとって非常に都合がよいと考えられる。
本発明者らはまた驚くべきことに、式(I)の化合物が、ヒトにおいて、プロピオン酸フルチカゾンよりも有意に長い平均吸収時間(MAT)を示すことも見出した。測定により、式(I)の化合物は平均12時間の平均吸収時間を有するが、プロピオン酸フルチカゾンは平均2.1時間のMATを有することが示された。血漿濃度時間データの数学的デコンボリューションにより、肺投与量の90%が吸収されるのにかかる時間は、平均すると、プロピオン酸フルチカゾンについては11時間であったのに比較して、式(I)の化合物については21時間であることが示された。式(I)の化合物の経口生物利用能は非常に低く、従って全身曝露は主として肺からの吸収の結果であることが示された。これは、式(I)の化合物は、肺における滞留時間がプロピオン酸フルチカゾンよりも有意に長いことを示唆している。
肺における滞留時間が長くなると作用時間が長くなり、1日の全身曝露が低減されると安全性プロフィールが改善され、このことにより、1日1回投与された場合に式(I)の化合物が所望の抗炎症作用を示すのを可能にすると考えられる。1日1回投与は、プロピオン酸フルチカゾンについて通常用いられる1日2回投与レジメよりも患者にとって非常に都合がよいと考えられる。
in vitroヒト肺組織親和性実験から、ヒト肺組織に対する式(I)の化合物の親和性が有意に高いことが示された。
これは、ヒト気管支上皮細胞を用いた細胞輸送および蓄積試験によってもサポートされる。これらの試験により、式(I)の化合物について細胞層を横切るフラックスがプロピオン酸フルチカゾンと比較して低下していることが示された。この試験はまた、細胞層内の式(I)の化合物の蓄積が、プロピオン酸フルチカゾンと比較して多いことも示している。
式(I)の化合物ならびにその複合体および組成物が有用である疾患状態の例としては、湿疹、乾癬、アレルギー性皮膚炎、神経性皮膚炎、心因性掻痒および超過敏反応などの皮膚疾患;喘息(アレルゲンにより誘導された喘息性反応を含む)、鼻炎(アレルギー性鼻炎を含む)、鼻ポリープ、慢性閉塞性肺疾患、間質性肺疾患、および線維症などの鼻、咽喉または肺の炎症状態;潰瘍性大腸炎およびクローン病などの炎症性腸疾患;ならびに慢性関節リウマチなどの自己免疫疾患が挙げられる。
式(I)の化合物はまた、結膜および結膜炎の治療においても有用である。
本発明の複合体は、気管の炎症性障害、例えば、喘息、COPDおよび鼻炎、特に喘息および鼻炎の治療において最も有用であると期待される。
本明細書において治療という用語は、確立された症状の治療だけでなく、予防にも及ぶことは当業者には理解されよう。
上記のように、本発明の複合体は、特に抗炎症剤および抗アレルギー剤として、ヒト用薬剤または動物用薬剤において有用である。
従って、本発明のさらなる態様として、ヒト用薬剤または動物用薬剤における、特に1日1回治療用の、炎症および/またはアレルギー症状を有する患者の治療における使用のための本発明の複合体を提供する。
本発明の別の態様によれば、特に1日1回治療用の、炎症性症状および/またはアレルギー症状のある患者の治療用薬剤の製造のための本発明の複合体の使用を提供する。
さらなる態様あるいは代替の態様では、有効量の本発明の複合体をヒトまたは動物被験体に投与(特に1日1回投与)することを含んでなる、炎症性症状および/またはアレルギー性症状のあるヒトまたは動物被験体を治療するための方法を提供する。
本発明の複合体は、任意の好都合な手法で投与するために製剤化することができる。従って、また、本発明は、その範囲内に、本発明の複合体を、所望の場合、1種または複数の生理学的上許容可能な希釈剤または担体と一緒に混合して含んでなる医薬組成物をも含む。1日1回投与に好適な医薬用組成物が特に興味深い。
さらに、前記成分を混合することを含んでなる、かかる医薬組成物の調製方法を提供する。
本発明による複合体は、例えば、経口投与、口腔内投与、舌下投与、非経口投与、局所投与または直腸内投与、特に局所投与用に製剤化することができる。
本明細書で用いられる局所投与には、通気(insufflation)および吸入(inhalation)による投与が含まれる。局所投与用製剤の種々のタイプの例としては、軟膏剤、ローション剤、クリーム剤、ゲル剤、フォーム剤、経皮パッチによる送達用製剤、粉末剤、スプレー剤、エアロゾル剤、吸入器(inhalator)または通気器(insufflator)で使用するためのカプセルもしくはカートリッジ、あるいは滴剤(例えば、点眼剤または点鼻剤)、噴霧用の液剤/懸濁剤、坐剤、ペッサリー剤、滞留浣腸剤、ならびに、咀嚼可能なもしくは舐めることが可能な錠剤または膣坐剤(例えば、アフタ性潰瘍の治療用)、あるいはリポソームまたはマイクロカプセル製剤が挙げられる。
肺への局所投与に有利な組成物には、乾燥粉末組成物およびスプレー組成物が挙げられる。
吸入による肺への局所的送達用の乾燥粉末組成物は、吸入器または通気器で使用される、例えばゼラチン製のカプセルおよびカートリッジ中に入れてもよい。一般に、製剤は、本発明の化合物の吸入用粉末混合物、およびラクトースまたはスターチなどの好適な粉末基剤を含む。好ましいのはラクトースの使用である。一般に、各カプセルまたはカートリッジは、本発明の複合体中の式(I)で表される化合物20μg〜10mgを場合によって他の治療剤と組み合わせて含み得る。あるいは、本発明の化合物は、添加剤なしに供してもよい。製剤のパッケージングは、単位用量または多用量の送達に好適であり得る。多用量送達の場合には、製剤を予め計量供給する(例えば、Diskus(英国特許GB 2242134号を参照のこと)、またはDiskhaler(英国特許GB 2178965号、同2129691号および同2169265号を参照のこと)における場合)か、あるいは、使用時に計量供給することができる(例えば、Turbuhaler(欧州特許EP 69715号を参照のこと)における場合)。単位用量用器具の一例はRotahalerである(英国特許GB 2064336号を参照のこと)。Diskusの吸入装置は、その長手方向に一定間隔で配置される複数のくぼみを有するベースシートと、複数の容器を確定するように前記ベースシートに気密式であるが可剥式に封止された蓋シートとから形成された細長いストリップを備え、前記各容器には本発明の複合体を、好ましくはラクトースとともに含む吸入可能な製剤が収容されている。ストリップはロール状に巻かれるように十分に柔軟であるのが好ましい。蓋シートおよびベースシートは、互いに封止されていない先端部を有し、先端部の少なくとも一端は、巻き上げ手段に取り付けられるように構成されている。また、前記ベースシートと蓋シート間の気密シールは、それらの全幅に及んでいるのが好ましい。蓋シートは、前記ベースシートの第1の端部から長手方向にベースシートから剥離できるのが好ましい。
無圧で、乾燥粉末として頬側口腔を介して肺に局所的に投与されるように適合された医薬製剤(特に、添加剤を含まないもの、またはラクトースもしくはスターチ、最も好ましくはラクトースのような希釈剤もしくは担体を用いて製剤化されたもの)は、特に重要である。
吸入による肺への局所送達用スプレー組成物は、例えば、水溶液もしくは懸濁剤として、または適切な液化噴射剤を使用して定量吸入器などの加圧容器から送達されるエアロゾルとして製剤化することができる。吸入に適したエアロゾル組成物は懸濁剤または液剤であり、通常、本発明の組成物と、別の治療的に活性な成分と、フルオロカーボンもしくは含水素クロロフルオロカーボンまたはその混合物、特に、ヒドロフルオロアルカン、特に1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロ-n-プロパンまたはその混合物などの適切な噴射剤とを含有している。エアロゾル組成物は、場合によっては、界面活性剤(例えば、オレイン酸またはレシチン)および共溶媒(例えば、エタノール)などの当技術分野で周知のさらなる製剤用添加剤を含有していてもよい。一例としての製剤は、添加剤非含有であって、本発明の複合体(場合により、他の治療上有効な成分と組み合わせた)と、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロ-n-プロパン、およびその混合物から選択される噴射剤と、から実質的になる(例えば、からなる)ものである。別の製剤の例は、粒状の本発明の複合体と、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロ-n-プロパン、およびその混合物から選択される噴射剤と、噴射剤に溶解可能な懸濁化剤(例えば、国際公開W094/21229号に記載されているようなオリゴ乳酸またはその誘導体)とを含んでいる。好ましい噴射剤は1,1,1,2-テトラフルオロエタンである。一般に、加圧された製剤は、弁(例えば、定量弁)で閉じられ、マウスピースを備えたアクチュエーターに取り付けられる缶(例えば、アルミニウム缶)中に保持される。
吸入投与用薬剤は、調節された粒子径を有するのが望ましい。気管支系への吸入に最適な粒径は通常1〜10μmであり、好ましくは2〜5μmである。小気道に到達するように吸入する場合、20μm以上の大きさを有する粒子は一般に大きすぎる。これらの粒径になるようにするには、製造時に、本発明の複合体の粒子を慣用の手段によって(例えば、微粉化よって)小さくすることができる。所望の画分は、空気分級またはふるい分けによって分離することができる。好ましくは、粒子は結晶であって、例えば、液体溶媒中の式(I)で表される化合物の薬剤としての流動溶液と前記薬剤に対する流動液状貧溶媒(anti-solvent)とを超音波照射下、連続フローセル中で混合することを含んでなる方法によって(例えば、国際特許出願PCT/GB99/04368号に記載されるようにして)、あるいは、液体溶媒中の物質の溶液流と前記物質に対する液体貧溶媒流とを、垂直方向に流出口を有する円筒状混合槽へ直線的に入れ、それにより、前記液流が渦の形成を介して十分に混合されて物質の結晶粒子の沈殿を生じさせることからなる方法によって(例えば、国際特許出願PCT/GB00/04327に記載されているようにして)、調製される結晶である。
ラクトースなどの添加剤を使用する場合、一般に、添加剤の粒径は本発明における吸入用薬剤よりもはるかに大きい。添加剤がラクトースである場合、通常、ラクトースは粉砕化ラクトースとして提供される。その場合、ラクトース粒子の多くとも85%は60〜90μmのMMDを有し、少なくとも15%は15μm未満のMMDを有する。
通常、鼻への局所的投与用(例えば鼻炎治療用)製剤としては、加圧エアロゾル製剤、および加圧ポンプによって鼻に投与される水溶性製剤が挙げられる。無圧で、鼻腔に局所的に投与されるように適合された製剤は、特に重要である。製剤は、この目的のために希釈剤または担体として水を含むのが好ましい。肺または鼻投与用水溶性製剤には、緩衝剤、浸透圧調節剤等の慣用の添加剤が含まれていてもよい。また、水溶性製剤は、噴霧化により鼻に投与することもできる。
他の可能な提供形態としては次のものが挙げられる:
軟膏、クリームおよびゲルは、例えば、適切な増粘剤および/またはゲル化剤および/または溶媒の添加により水性または油性基剤ともに製剤化することができる。従って、かかる基剤には、例えば、水および/または流動パラフィンなどの油状物、または植物油(例えば、落花生油、ヒマシ油)、またはポリエチレングリコールなどの溶媒が挙げられる。基剤の性質に応じて用いることができる増粘剤およびゲル化剤には、軟質パラフィン、アルミニウムステアレート、セトステアリルアルコール、ポリエチレングリコール、羊毛脂、蜜ロウ、カルボキシポリメチレンおよびセルロース誘導体、ならびに/またはグリセリルモノステアレートおよび/または非イオン性乳化剤が挙げられる。
ローションは水性または油性基剤とともに製剤化され、一般的には、1種または複数の乳化剤、安定剤、分散剤、懸濁化剤または増粘剤も含有している。
外用向け粉末は、任意の好適な粉末基剤、例えば、タルク、ラクトースまたはデンプンを利用して形成することができる。滴剤は、1種または複数の分散剤、安定剤、懸濁剤または保存剤をも含んでいる水性または非水性基剤とともに製剤化することができる。
本発明の製剤は、好適な緩衝剤を添加することによって緩衝化するのが有利である。
本発明による局所組成物中の式(I)で表される活性化合物の割合は、製造される製剤の実際の種類によるが、一般に、0.001〜10重量%の範囲内である。しかしながら、一般には、ほとんどの種類の製剤において、用いられる割合は0.005〜1%、好ましくは0.01〜0.5%の範囲内であるのが有利である。しかしながら、吸入または通気用の粉末では、用いられる割合は通常0.1〜5%の範囲内である。
エアロゾル製剤は、エアロゾルの各回の定用量または「一吹き(puff)」が1μg〜2000μg、例えば20μg〜2000μg、好ましくは約20μg〜500μgの式(I)で表される化合物を、別の治療的に活性な成分と組み合わせて含有するように調製するのが好ましい。投与は1日1回または1日数回(例えば、2、3、4または8回)であり、例えば、各回に1、2または3回分の用量を与える。好ましくは本発明の組成物を1日1回または2回送達する。エアロゾルによる1日分の全用量は、通常10μg〜10mg、例えば100μg〜10mg、好ましくは200μg〜2000μgの範囲内である。
局所製剤は1日1回または1日数回の患部への適用により投与され、その皮膚領域全体を覆う包帯剤を用いるのが有利である。連続送達または長期送達は、接着リザーバー系(adhesive reservoir systems)により行うことができる。
体内投与の場合、本発明による複合体は、例えば、経口、非経口または直腸投与用に常法で製剤化することができる。経口投与用製剤としては、一般に、結合剤、フィラー、滑沢剤、崩壊剤、湿潤剤、懸濁化剤、乳化剤、保存剤、緩衝塩、着香剤、着色剤、および/または甘味剤などの慣用の添加剤を適宜含有した、シロップ剤、エリキシル剤、粉末剤、顆粒剤、錠剤およびカプセル剤が挙げられる。しかしながら、下記のような単位剤形が好ましい。
体内投与用製剤の好ましい形態は、単位剤形、すなわち、錠剤およびカプセル剤である。かかる単位剤形は、式(I)の化合物を0.1mg〜20mg、好ましくは2.5〜10mg含有する。
本発明による複合体は、一般的に、全身性副腎皮質ホルモン療法(systemic andreno-cortical therapy)が適応となる場合に、体内投与により与えられる。
一般的な体内投与用製剤は、所要製剤の種類に応じて0.05〜10%の活性成分を含有している。1日分の用量は、治療する症状および所望の治療期間に応じて、0.1mg〜60mg、例えば、5〜30mgの範囲で変動し得る。
徐放性または腸溶性コーティング剤は、特に炎症性腸疾患の治療に有利である。
式(I)で表される化合物は長時間作用型であるので、好ましくは、本発明の医薬組成物は1日1回送達され、その用量は化合物が呼吸器障害(例えば喘息またはCOPD、特に喘息)の治療において治療上の効果を有するように選択される。
また、本発明による医薬組成物は、他の治療上の活性剤、例えば、β2-アドレナリン受容体アゴニスト、抗ヒスタミンまたは抗アレルギー剤と組み合わせて用いることができる。従って、本発明では、さらなる態様において、本発明の複合体を、他の治療上の活性剤(例えば、β2-アドレナリン受容体アゴニスト、抗ヒスタミンまたは抗アレルギー剤)と一緒に含んでなる組み合せを提供する。
β2-アドレナリン受容体アゴニストの例としては、サルメテロール(例えば、ラセミ化合物または1つのエナンチオマー(R-エナンチオマーなど)として)、サルブタモール、ホルモテロール、サルメファモール、フェノテロールまたはテルブタリンおよびその塩類、例えば、サルメテロールのキシナホ酸塩、サルブタモールの硫酸塩または遊離塩基、あるいはホルモテロールのフマル酸塩が挙げられる。
長時間作用型β2-アドレナリン受容体アゴニスト、特に、24時間以上にわたって治療効果を有しているものが好ましい。
好ましい長時間作用型のβ2-アドレナリン受容体アゴニストとしては、国際公開WO02066422号、WO02070490号およびWO02076933号に記載されているものが挙げられる。
特に好ましい長時間作用型β2-アドレナリン受容体アゴニストは、式(X):
Figure 2005537278
[式中、
mは2〜8の整数であり;
nは3〜11の整数であり;
但し、m+nは5〜19であり;
R11は-XSO2NR16R17
(式中、Xは-(CH2)p-またはC2-6アルケニレンであり;
R16およびR17は、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C(O)NR18R19、フェニル、およびフェニル(C1-4アルキル)-から選択されるか、あるいは、R16およびR17は、それらが結合する窒素と互いに一緒になって5、6または7員含窒素環を形成し、かつ、R16およびR17は、場合によっては、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、水酸基置換C1-6アルコキシ、-CO2R18、-SO2NR18R19、-CONR18R19、-NR18C(O)R19、または5、6もしくは7員複素環から選択される1個または2個の基でそれぞれ置換されていてもよく;
R18およびR19は、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、およびフェニル(C1-4アルキル)-から選択され;
pは0〜6、好ましくは0〜4の整数である)
であり;
R12およびR13は、独立して、水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロゲン、フェニル、およびC1-6ハロアルキルから選択され;
R14およびR15は、独立して、水素およびC1-4アルキルから選択され、但し、R14およびR15中の炭素原子数の合計が4以下である]
で表される化合物、またはその塩もしくは溶媒和物である。
式(I)で表される化合物は長時間作用型であるので、式(I)で表される化合物、および長時間作用型β2-アドレナリン受容体アゴニストを含む医薬組成物は、1日1回送達されるのが好ましく、また、有効成分の各用量は、化合物が24時間以上にわたって呼吸器系障害(例えば、喘息またはCOPD、特に喘息)の治療において治療効果を有するように選択するのが好ましい。
抗ヒスタミン剤の例としては、メタピリレンまたはロラタジンが挙げられる。
他の好適な組み合わせとしては、例えば、他の抗炎症剤(例えば、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)(例えば、クロモグリク酸ナトリウム、ネドクロミルナトリウム、PDE4阻害剤、ロイコトリエンアンタゴニスト、iNOS阻害剤、トリプターゼおよびエラスターゼ阻害剤、β2インテグリンアンタゴニスト、ならびにアデノシン2aアゴニスト))、または抗感染剤(例えば、抗生物質、抗ウイルス剤)が挙げられる。
これらのうち、特に重要であるのは、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害剤、例えばシロミラストまたはその塩と組み合わせた本発明の組成物の使用である。
前記の組合せは、医薬製剤の形態での使用に提供するのが都合よく、従って、本発明のさらなる態様は、医薬上許容される賦形剤または担体とともに前記で定義したとおりである組合せを含んでなる医薬製剤を提供する。
上述のような他の治療上の活性成分と組み合わせた本発明による複合体は、任意の好都合な手法で投与するために製剤化され得る。従って、本発明は、その範囲内に、他の治療上の活性成分と組み合わせた本発明の複合体を、所望の場合、1種または複数の生理学上許容可能な希釈剤または担体と一緒に混合して含んでなる医薬製剤をも含む。呼吸器官の炎症性障害における好ましい投与経路は、一般に吸入投与である。
さらに、成分を混合することを含む、前記医薬組成物の製造方法も提供する。
治療剤の組合せは任意の形態であってもよく、例えば、組合せは個々の治療剤の別々の粒子と、必要に応じて賦形材料とを含む単回投与量を含んでもよく、あるいは、複数の治療剤を、たとえば、共沈により形成され、および必要に応じて賦形材料をふくむ個々の多成分粒子に形成してもよい。
そのような組合せの個々の化合物を、別々の医薬組成物中で連続的に、ならびに組合せた医薬製剤中で同時的に投与してもよい。公知の治療剤の好適な用量は当業者には容易に理解できるであろう。
本発明の複合体を、本発明のさらなる態様を構成する、以下に記載の方法により製造することができる。
本発明の複合体を製造する第1の方法は、式(I)の化合物およびゲスト分子を含む溶液から複合体を結晶化させることを含む。ゲスト分子を含む溶液は、ゲストが液体である場合にはゲスト自身であってもよく、または別の液体物質がこの方法においてゲスト分子として働かない場合にはこの液体物質中に溶解されたゲストであってもよい。
必要に応じて、よりよい制御および再生産性のために、結晶化プロセスを、本発明の組成物の結晶をシード添加することにより援助することができる。本発明の複合体のシード結晶は同じゲスト分子を含む必要はない。
本発明の複合体を製造する第2の方法は、式(I)の化合物またはその固体形態の本発明による複合体と、ゲスト分子を含む液体とを接触させ(例えば、スラリー化により)、そこから複合体を取得することを含む。ゲスト分子を含む液体は、これが液体である場合にはゲスト分子自身であってもよく、または別の液体物質がこの方法においてゲスト分子として働かない場合にはこの液体物質中に溶解されたゲストであってもよい。
本発明の複合体を製造する第3の方法は、式(I)の化合物またはその固体形態の本発明による複合体と、ゲスト分子を含む蒸気とを接触させることを含む。この方法は、ゲストが許容可能な揮発性を有する場合、例えば、ゲストが溶媒である場合に好適である。
第2および第3の方法において、式(I)の化合物を、ゲスト分子との複合体の形態またはゲスト分子を含まない形態(例えば、非溶媒和多形体1、2もしくは3として)で用いることができる。第1の方法において、式(I)の化合物または本発明による複合体を、溶液中に溶解するか、またはin situで製造することができる。
本発明のこの態様の1つの特定の実施形態において、第1、第2および第3の方法における式(I)の投入化合物は、実質的には非結晶性固体の形態にある。好ましくは、実質的に非結晶性固体の形態にある式(I)の化合物は、実質的に非結晶性粒子の形態にある。例えば、実質的に非結晶性粒子の形態にある式(I)の化合物を、式(I)の化合物を含む溶液をスプレー乾燥することにより取得することができる。
スプレー乾燥プロセスにおいて安全に蒸発させることができる式(I)の化合物を溶解する任意の溶媒を用いることができる。溶液を形成させるための好適な溶媒としては、限定されるものではないが、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、2-ブタノン、3-ペンタノン、4-メチル-2-ペンタノン、エタノール、メタノール、1-プロパノール、プロパン-2-オール、アセトニトリル、クロロホルム、ジクロロメタン、特に、メチルエチルケトン(2-ブタノン)が挙げられる。溶液濃度は、典型的には0.5〜50%、特に、10〜40%、例えば、20〜30%である。より低い濃度、特に2〜4%、例えば、3.5〜4%が、より小さい粒子径を製造するのにより好適である。用いることができる濃度は、溶媒の溶解力により限定されるであろう。メチルエチルケトンは、生産上の利益をもたらす比較的高い濃度の式(I)の化合物を溶解するので、これが好ましい。式(I)の化合物は、非溶媒和形態または本発明の組成物の形態(例えば、アセトンと共に)で用いることができる。好ましくは、それを非溶媒和形態1多形体として用いる。スプレー乾燥を、例えば、BuchiまたはNiroにより供給された装置を用いて実施することができる。例えば、0.04インチの空気スプレーノズル口が好適であるが、回転式および圧力ノズルなどの代替的霧化法を用いることもできる。溶液の流速は、典型的には、1〜100 ml/分、特に15〜30 ml/分の範囲であってよい。入口温度と流速の組合せは、溶媒を完全に蒸発させて溶媒が粒子中に捕捉されるのを完全に最小化し、非晶質から結晶質への転移を促進するのに適したものであるべきである。入口温度は50〜250℃、典型的には100〜200℃の範囲であってよい。
それ自身有用な物質である非溶媒和形態の式(I)の化合物が、3つの結晶多形体、形態1、2および3中に存在することが見出されたが、形態3は形態2の不安定な変異体であってよい。この形態は、図8に示されるそのXRPDパターンを特徴とする。一般的に言うと、この形態は、そのXRPDプロフィールにおいて、ゲスト分子の欠如および以下のピークを特徴とする:
形態1:約18.9度2θのピーク、
形態2:約18.4および21.5度2θのピーク、
形態3:約18.6および19.2度2θのピーク。
形態1は、形態2および3が加熱により形態1に変換されるので、熱力学的に最も安定な形態であるようである。
結晶非溶媒和形態1多形体としての式(I)の化合物を製造する方法は、メチルイソブチルケトンまたは酢酸エチル中に式(I)の化合物を溶解し、イソオクタンまたはトルエンなどの抗溶媒の添加により非溶媒和形態1としての式(I)の化合物を製造することを含む。
この方法の第1の好ましい実施形態に従って、式(I)の化合物を酢酸エチルに溶解し、非溶媒和形態1多形体としての式(I)の化合物を抗溶媒としてトルエンを添加することにより取得することができる。収率を改善するために、好ましくは酢酸エチル溶液を加熱し、トルエンを添加すれば、混合物を蒸留することで酢酸エチルの含量が減少する。
この方法の第2の好ましい実施形態に従って、式(I)の化合物をメチルイソブチルケトンに溶解し、結晶非溶媒和形態1多形体としての式(I)の化合物を、抗溶媒としてイソオクタンを添加することにより取得することができる。
非溶媒和形態2多形体として式(I)の化合物を製造する方法は、非溶媒和形態の式(I)の化合物をメタノールまたは乾燥ジクロロメタン中に溶解し、非溶媒和形態2多形体として式(I)の化合物を再結晶させることを含む。典型的には、式(I)の化合物を温メタノールまたは乾燥ジクロロメタン中に溶解し、冷却させる。
非溶媒和形態3多形体として式(I)の化合物を製造する方法は、水(典型的には、1〜3体積%)の存在下、特に、アセトンとの組成物としてジクロロメタン中に式(I)の化合物を溶解し、非溶媒和形態3多形体として式(I)の化合物を再結晶させることを含む。
上記のように、本発明の複合体は、非溶媒和形態の式(I)の化合物の製造、もしくは本発明の他の複合体の製造、またはその組成物における製造中間体としても有用である。
例えば、非溶媒和形態(典型的には、非溶媒和多形体1)の式(I)の化合物の製造方法は、本発明の複合体からゲスト分子を除去することを含む。
式(I)で表される化合物を調製する方法は、下記式(II)のチオ酸またはその塩のアルキル化を含んでいる。
Figure 2005537278
この方法では、式(II)の化合物は、標準の条件下、式FCH2L[式中、Lは脱離基(例えば、ハロゲン原子、メシルまたはトシル基等)を表す]の化合物、例えば適当なハロゲン化フルオロメチルと反応させることができる。ハロゲン化フルオロメチル試薬はブロモフルオロメタンであるのが好ましい。式(II)の化合物は塩、特にジイソプロピルエチルアミンを有する塩として用いるのが好ましい。
式(I)の化合物を調製する好ましい方法においては、式(II)の化合物またはその塩は、場合によっては、相間移動触媒の存在下、ブロモフルオロメタンにより処理される。好ましい溶媒は、場合によっては水の存在下の、酢酸メチル、さらに好ましくは酢酸エチルである。水が存在すると、出発原料と生成物の両方の溶解度が改善され、また、相間移動触媒を使用すると反応速度が上昇する。使用可能な相間移動触媒の例としては、これらに限定されるものではないが、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、臭化ベンジルトリブチルアンモニウム、塩化ベンジルトリブチルアンモニウム、臭化ベンジルトリエチルアンモニウム、塩化メチルトリブチルアンモニウムおよび塩化メチルトリオクチルアンモニウムが挙げられる。また、THFがこの反応のための溶媒として結果良好に用いられており、その場合、相間移動触媒が存在すると有意なより速やかな反応速度がさらに得られる。まず、有機相中に存在する生成物を酸性水溶液(例えば、希HCl)で洗浄してアミン化合物(例えば、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミン)を除去し、次いで、塩基性水溶液(例えば、重炭酸ナトリウム)で洗浄してすべての未反応の(II)の前駆体化合物を除去するのが好ましい。
式(II)で表される化合物は、例えば、G. H. Phillippsら、(1994) Journal of Medicinal Chemistry, 37,3717-3729によって記載されている方法を用いることによって、式(III):
Figure 2005537278
で表される対応する17α-ヒドロキシル誘導体から調製することができる。例えば、ステップは、有機塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下、典型的にはエステル化を行なうのに好適な試薬、例えば、2-フロ酸の活性化誘導体、例えば活性化エステル、または好ましくは2-フロイルハライド(例えば、2-フロイルクロリド)を添加する(式(III)の化合物に対して少なくとも2倍モル量で用いる)ことを含む。その半分のモルの、2-フロイルクロリドは、式(III)の化合物中のチオ酸成分と反応し、そして、例えばジエチルアミンなどのアミンとの反応によって除去する必要がある。
しかし、この方法には、副産物である2-フロイルジエチルアミドの混入により、得られた式(II)で表される化合物の精製が容易でないという欠点がある。従って、本発明者らは、この変換を行なう幾つかの改良方法を見出した。
かかる第1の改良方法では、本発明者らは、ジエタノールアミンなどのより極性の強いアミンを用いることによって、より水に可溶性である副産物が得られること(この場合、2-フロイルジエタノールアミド)を発見した。これにより、副産物が水洗で効果的に除去され得るので、高純度の式(II)で表される化合物またはその塩を得ることができる。
従って、本発明者らは、
(a)式(III)で表される化合物と、2-フロ酸の活性化された誘導体とを、式(III)で表される化合物1モル当たり活性化誘導体を少なくとも2モルの量で反応させ、式(IIA):
Figure 2005537278
で表される化合物を得ることと;
(b)ステップ(a)の生成物と、水溶性2-フロイルアミドを形成可能な有機第1級または第2級アミン塩基とを反応させることによって、式(IIA)で表される化合物から硫黄に結合している2-フロイル成分を除去することと、
を含む、式(II)で表される化合物を調製する方法を提供する。
本方法の特に都合のよい2つの実施形態においては、本発明者らは、さらに、
(c1)ステップ(b)の生成物が水非混和性有機溶媒に実質的に溶解される場合、水溶性洗浄でステップ(b)のアミド副産物を洗い流すことにより、式(II)で表される化合物を精製すること、あるいは、
(c2)ステップ(b)の生成物が水混和性溶媒に溶解される場合、水性媒体でステップ(b)の生成物を処理し、式(II)で表される純粋化合物またはその塩を沈殿させることにより、式(II)で表される化合物を精製すること、
を含む、最終生産物の効率的な精製方法を提供する。
ステップ(a)では、好ましくは、2-フロ酸の活性化誘導体は2-フロ酸の活性化エステルであってよいが、さらに好ましくは2-フロイルハライド、特に2-フロイルクロリドである。この反応における適当な溶媒は、酢酸エチルまたは酢酸メチル(好ましくは酢酸メチル)(ステップ(c1)が続き得る場合)、あるいはアセトン(ステップ(c2)が続き得る場合)である。通常は、有機塩基(例えば、トリエチルアミン)が存在する。ステップ(b)では、有機塩基はジエタノールアミンであるのが好ましい。塩基は、適切に溶媒(例えば、メタノール)中に溶解することができる。一般に、ステップ(a)および(b)は低くした温度、例えば、0〜5℃の間で行なわれる。ステップ(c1)では、水溶性洗浄は水であってよいが、食塩水を使用すると収率が高くなるので、従って食塩水が好ましい。ステップ(c2)では、水性媒体は、例えば希HClなどの薄い酸溶液である。
さらに、本発明者らは、
(a)式(III)で表される化合物と2-フロ酸の活性化誘導体とを、式(III)で表される化合物1モル当たり活性化誘導体を少なくとも2モルの量で反応させ、式(IIA)で表される化合物を得ることと;
(b)ステップ(a)の生成物をさらなるモルの式(III)で表される化合物と反応させて式(IIA)で表される化合物から硫黄に結合している2-フロイル成分を除去することによって、2モルの式(II)で表される化合物を得ること、
を含む、式(II)で表される化合物を調製するための別法を提供する。
ステップ(a)では、好ましくは、2-フロ酸の活性化誘導体は2-フロ酸の活性化エステルであってよいが、さらに好ましくは2-フロイルハライド、特に2-フロイルクロリドである。このステップにおける適当な溶媒はアセトンである。通常、有機塩基(例えば、トリエチルアミン)が存在する。ステップ(b)では、適当な溶媒はDMFまたはジメチルアセトアミドである。通常、有機塩基(例えば、トリエチルアミン)が存在する。一般に、ステップ(a)および(b)は低くした温度、例えば、0〜5℃の間で行なわれる。生成物は、酸による処理、および水による洗浄によって単離され得る。
この前述の方法は、過剰モルのフロイル成分がさらなるモルの式(II)の化合物と反応させることによって利用され、さらなるモルの式(II)で表される化合物が形成されるので、この方法がフロイルアミド副産物を生成しないという点で(従って、とりわけ環境上の利点が得られる)非常に効果的である。
ここに記載されている2つの方法において、式(III)の化合物の式(II)の化合物への変換についてのさらなる一般的な条件は、当業者には周知である。
しかしながら、一連の好ましい条件によれば、本発明者らは、式(II)で表される化合物が固体状結晶性塩の形態で有利に単離され得ることを見出した。好ましい塩は、トリエチルアミン、2,4,6-トリメチルピリジン、ジイソプロピルエチルアミンまたはN-エチルピペリジンなどの塩基により形成された塩である。式(II)で表される化合物のかかる塩の形態は、より安定性であり、濾過および乾燥がより容易であり、遊離のチオ酸よりも高純度で単離することができる。最も好ましい塩は、ジイソプロピルエチルアミンにより形成されている塩である。トリエチルアミン塩もまた重要である。
式(III)で表される化合物は、英国特許GB2088877B号に記載された手順に従って調製することができる。また、式(III)で表される化合物は、次のステップを含んでなる方法によって調製することができる。
Figure 2005537278
ステップ(a)は、式(V)で表される化合物を含有する溶液の酸化を含む。ステップ(a)は、メタノール、水、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはジエチレングリゴールジメチルエーテルを含む溶媒の存在下で行なうのが好ましい。例えば、収量および処理量を高めるには、好ましい溶媒は、メタノール、水またはテトラヒドロフランであり、さらに好ましくは、水またはテトラヒドロフランであり、特に好ましくは、溶媒としての水およびテトラヒドロフランである。また、ジオキサンおよびジエチレングリゴールジメチルエーテルも好ましい溶媒であり、それらは、場合により(かつ好ましくは)水と一緒に用いることができる。好ましくは、溶媒は、出発物質の量(1重量部)に対して、3〜10体積部の量、さらに好ましくは4〜6体積部、特に好ましくは5体積部の量で存在し得る。酸化剤は、出発物質の量に対して、1〜9モル等量の量で存在するのが好ましい。例えば、過ヨウ素酸の50%w/w水溶液を用いる場合、酸化剤は、出発物質(1重量部)の量に対して、1.1〜10重量部の量で、さらに好ましくは1.1〜3重量部の量で、特に好ましくは1.3重量部の量で存在し得る。酸化ステップには、化学酸化剤の使用を含んでいるのが好ましい。さらに好ましくは、酸化剤は、過ヨウ素酸またはヨウ素酸、あるいはその塩である。最も好ましくは、酸化剤は、過ヨウ素酸または過ヨウ素酸ナトリウム、特に過ヨウ素酸である。あるいは(またはさらに)、酸化ステップには、任意の好適な酸化反応(例えば、空気および/または酸素を利用するもの)をも含み得ることは理解されよう。酸化反応が空気および/または酸素を利用する場合、前記反応で用いる溶媒は、メタノールが好ましい。好ましくは、ステップ(a)は、室温または多少暖かい温度(約25℃)にて、例えば2時間、試薬をインキュベートすることを含む。式(IV)で表される化合物は、貧溶媒の添加によって、反応混合物からの再結晶により単離することができる。式(IV)の化合物に好適な貧溶媒は水である。驚いたことに、本発明者らは、貧溶媒(例えば、水)を添加することによって式(IV)の化合物を沈殿させる条件をコントロールすることが非常に望ましいことを見出した。冷却水(例えば、0〜5℃の水と氷の混合物)を用いて再結晶を行なう場合、良好な貧溶媒特性が期待されるにもかかわらず、本発明者らは、得られる結晶生成物が非常にかさ高く、柔軟なゲル状を呈し、ろ過が非常に難しいことを確認した。理論に束縛されるものではないが、本発明者らは、この低密度生成物は、結晶格子内に溶媒和溶媒を多量に含んでいると考えている。一方、約10℃以上の条件が用いられる場合(例えば、周囲温度付近)、非常にろ過しやすい均質の砂状の粒状生成物が得られる。これらの条件下では、結晶化は一般的には約1時間後に始まり、一般に、数時間(例えば、2時間)以内に完了する。理論に束縛されるものではないが、本発明者らは、この粒状生成物は、結晶格子内に溶媒和溶媒をほとんど、または全く含んでいないと考えている。
ステップ(b)は、一般に、適当な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド)の存在下、例えば、好適なカップリング剤(カルボニルジイミダゾール(CDI)など)と一緒に硫化水素ガスを用いて、カルボン酸をカルボチオ酸に変換するのに好適な試薬を添加することを含んでいる。
本発明による式(I)の化合物と共にゲスト化合物を含む複合体の利点としては、この物質が、予測可能な薬物動態的および薬物力学的性質、魅力的な副作用プロフィール、長い作用期間と共に優れた抗炎症特性を示し、特に1日1回投与が容易であるといったヒト被験者における治療の便利なレジメと適合するという事実が挙げられる。さらなる利点としては、この物質が容易な製造および保存を可能にする望ましい物理学的および化学的特性を有するという事実が挙げられる。あるいは、それは式(I)の化合物の他の形態またはその複合体の製造における有用な中間体として役立ち得る。
以下の非限定的な実施例は本発明を例示するものである。
一般
1H-NMRスペクトルを400MHzで記録し、化学シフトをテトラメチルシランと比較したppmで表す。以下の省略形を、シグナルの多重度を記述するのに用いる:s(シングレット)、d(ダブレット)、t(トリプレット)、q(クウォーテット)、m(マルチプレット)、dd(ダブレットのダブレット)、ddd(ダブレットのダブレットのダブレット)、dt(トリプレットのダブレット)およびb(ブロード)。Biotageは、フラッシュ12iクロマトグラフィーモジュール上にKP-Silランを含む予め包装されたシリカゲルカートリッジを指す。LCMSを、水中の0.1%HCO2Hおよび0.01M酢酸アンモニウム(溶媒A)、ならびにアセトニトリル中の0.05%HCO2H、5%水(溶媒B)を用いて溶出するSupelcosil LCABZ+PLUSカラム(3.3 cm x 4.6 mm ID)上で、以下の溶出勾配0〜0.7分0%B、0.7〜4.2分100%B、4.2〜5.3分0%B、5.3〜5.5分0%Bを用いて、3 ml/分の流速で行った。質量スペクトルを、電子スプレー陽性および陰性モード(ES+veおよびES-ve)を用いて、Fisons VG Platform分光計上で記録した。
図面に示されるXRPD分析を、以下の装置上で行った:
(a) Phillips X'pert MPD粉末自動回折計、シリアル番号DY667。以下の獲得条件:管電極:Cu、開始角:2.0°2θ、終末角:45.0°2θ、ステップサイズ:0.02°2θ、ステップあたりの時間:1秒を用いて、パターンを記録した。XRPDプロフィールを周囲温度(295K)で収集した(図8);
(b) Phillips PW1710粉末自動回折計。以下の獲得条件:管電極:Cu、開始角:3.5°2θ、終末角:35.0°2θ、ステップサイズ:0.02°2θ、ステップあたりの時間:2.3秒を用いて、パターンを記録した。XRPDプロフィールを周囲温度(295K)で収集した(図5、6);
(c) Phillips X'pert Pro粉末自動回折計、シリアル番号DY1379。以下の獲得条件:管電極:Cu、開始角:2.0°2θ、終末角:45.0°2θ、ステップサイズ:0.02°2θ、ステップあたりの時間:2秒を用いて、パターンを記録した。XRPDプロフィールを周囲温度(295K)で収集した(図7)。
表1中で言及したX線回折パターン収集を、以下の様式で行った:
結晶および分子構造ならびに対応する単位格子寸法を、120+/-2Kで収集した3次元X線回折データから決定した。全測定値を、精密焦点密閉管源からのグラファイト単色化Mo-Kα放射線(λ=0.71073Å)を備えたBruker SMART CCD回折計を用いて作製した。構造を直接的方法により解像し、関数Sw(Fo2-Fc2)2を最小化するフルマトリックス最小二乗法を用いて純化した。全体を通してBruker SHELXソフトウェアを用いた。
中間体
中間体1:6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸ジイソプロピルエチルアミン塩
酢酸メチル(500 ml)中の6α,9α-ジフルオロ-11β,17α-ジヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸(GB 2088877Bに記載された手順に従って製造)(49.5 g)の攪拌した懸濁液を、反応温度を0〜5℃の範囲に維持しながら、トリエチルアミン(35 ml)で処理する。2-フロイルクロリド(25 ml)を添加し、混合物を0〜5℃で1時間攪拌した。メタノール(50 ml)中のジエタノールアミン(52.8 g)の溶液を添加し、混合物を0〜5℃で少なくとも2時間攪拌する。希釈塩酸(約1M, 550 ml)を、反応温度を15℃以下に維持しながら添加し、混合物を15℃で攪拌した。有機相を分離し、水相を酢酸メチル(2 x 250 ml)で抽出した。有機相の全てを合わせ、塩水(5 x 250 ml)で連続的に洗浄し、ジ-イソプロピルエチルアミン(30 ml)で処理する。反応混合物を大気圧下での蒸留により約250 mlの容量まで濃縮し、25〜30℃に冷却する(所望の生成物の結晶化は、通常蒸留/それに続く冷却中に起こる)。第3ブチルメチルエーテル(TBME)(500 ml)を添加し、スラリーをさらに冷却し、0〜5℃で少なくとも10分間熟成する。生成物を濾過除去し、冷TBME(2 x 200 ml)で洗浄し、約40〜50℃にて減圧下で乾燥させる(75.3 g、98.7%)。NMR (CDCl3) δ: 7.54-7.46 (1H, m), 7.20-7.12 (1H, dd), 7.07-6.99 (1H, dd), 6.48-6.41 (2H, m), 6.41-6.32 (1H, dd), 5.51-5.28 (1H, dddd 2JH-F 50Hz), 4.45-4.33(1H, bd), 3.92-3.73 (3H, bm), 3.27-3.14 (2H, q), 2.64-2.12 (5H, m), 1.88-1.71 (2H, m), 1.58-1.15 (3H, s), 1.50-1.38 (15H, m), 1.32-1.23 (1H, m), 1.23-1.15 (3H s), 1.09-0.99 (3H, d)。
中間体2:6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル非溶媒和形態1
酢酸エチル(230 ml)および水(50 ml)中の中間体1(12.61 g、19.8 mmol)の流動性懸濁液を、相転移触媒(ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、10 mol%)で処理し、3℃に冷却し、ブロモフルオロメタン(1.10 ml、19.5 mmol、0.98当量)で処理し、予め冷却した(0℃)酢酸エチル(EtOAc)(20 ml)中で洗浄する。懸濁液を一晩攪拌し、17℃まで温める。水相を分離し、有機相を1M HCl(50 ml)、1%w/v NaHCO3溶液(3 x 50 ml)および水(2 x 50 ml)で連続的に洗浄する。酢酸エチル溶液を、蒸留物の温度が約73℃に達するまで大気圧で蒸留し、この時点でトルエン(150 ml)を添加する。全ての残余EtOAcが除去されるまで(蒸留温度約103℃)、大気圧で蒸留を継続する。得られる懸濁液を冷却し、10℃未満で熟成させ、濾過除去する。ベッドをトルエン(2 x 30 ml)で洗浄し、生成物を60℃にて減圧下で一定重量までオーブン乾燥して、表題の化合物(8.77 g、82%)を得る。LCMS保持時間3.66分、m/z 539 MH+、NMRδ(CDCl3)は7.60 (1H, m), 7.18 − 7.11 (2H, m), 6.52 (1H, dd, J 4.2Hz), 6.46 (1H, s), 6.41 (1H, dd, J 10, 2Hz), 5.95 and 5.82 (2H dd, J 51, 9Hz), 5.48および5.35 (1H, 2m), 4.48 (1H, m), 3.48 (1H, m), 1.55 (3H, s), 1.16 (3H, s), 1.06 (3H, d, J 7Hz)を含む。
中間体3:6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル非結晶粒子
中間体2(30.04 g)をメチルエチルケトン(850 ml)に溶解して、3.5%溶液を得た。この溶液を、Niro Mobile Minorスプレー乾燥装置(Niro Inc, Columbia, MD, USA)を用いてスプレー乾燥した。スプレー孔は0.04インチ孔径を有する2つの流体空気ノズル(Spray Systems Co, Wheaton, IL, USA)であった。他のスプレー乾燥パラメーターは以下の通りであった:
温度:150℃、出力温度98℃
溶液の流速:Isco 260Dシリンジポンプ(Isco Inc, Lincoln, NE, USA)を用いて30 ml/分
大気圧:2バール。
粒子の回収を、Fisher Klosterman XQ120-1.375高効率サイクロン(Fisher-Klosterman Inc, Louisville, KY, USA)を用いて従来の様式で達成した。白色粉末を回収した。スプレー乾燥プロセスは、非結晶性6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルの平滑な球状粒子の製造において成功した。系の収率は61%であった。
薬理活性
in vitroでの薬理活性
薬理活性を、一般的にはin vivoでの抗炎症または抗アレルギー活性を予測する、糖質コルチコイドアゴニストの機能的in vitroアッセイにおいて評価した。
この節における実験については、式(I)の化合物を非溶媒和形態1(中間体2)として用いた。
機能的アッセイは、K.P.Rayら、Biochem J.(1997), 328, 707-715により記載されたものに基づいていた。sPAP(分泌型アルカリホスファターゼ)に結合されたELAM遺伝子プロモーターに由来するNF-κB応答エレメントを含むリポーター遺伝子を安定的にトランスフェクトされたA549細胞を、37℃にて1時間、適当な用量の試験化合物で処理した。次いで、細胞を腫瘍壊死因子(TNF、10 ng/ml)で16時間刺激し、この時点でアルカリホスファターゼの量を、標準的な比色アッセイにより測定する。用量応答曲線を構築し、そこからEC50値を評価した。
この試験において、式(I)の化合物は1 nM未満のEC50値を示した。
糖質コルチコイド受容体(GR)は、遺伝子プロモーター中の特定の配列へのGRの直接的結合を介して遺伝子発現をアップレギュレートすることにより、およびGRとの直接的相互作用を介して他の転写因子(NFκBまたはAP-1など)により駆動される遺伝子発現をダウンレギュレートすることにより、少なくとも2つの別の機構において機能し得る。
上記方法の変法において、これらの機能をモニターするために、2つのリポータープラスミドを作製し、トランスフェクションによりA549ヒト肺上皮細胞中に別々に導入した。第1の細胞系は、TNFαで刺激された場合に転写因子NFκBの活性化に特異的に応答する合成プロモーターの制御下でホタルルシフェラーゼリポーター遺伝子を含む。第2の細胞系は、3コピーの共通糖質コルチコイド応答エレメントを含み、糖質コルチコイドによる直接的刺激に応答する合成プロモーターの制御下でシーパンジールシフェラーゼリポーター遺伝子を含む。トランス活性化およびトランス発現の同時的測定を、96穴プレート中で1:1の比で2つの細胞系を混合し(ウェルあたり40,000個の細胞)、37℃にて一晩増殖させることにより行った。試験化合物をDMSOに溶解し、0.7%の最終DMSO濃度で細胞に添加した。1時間インキュベートした後、0.5 ng/mlのTNFα(R&D Systems)を添加し、37℃にてさらに15時間後、ホタルおよびシーパンジーのルシフェラーゼのレベルを、Packard Fireliteキットを用いて、製造業者の説明書に従って測定した。用量応答曲線を構築し、そこからEC50値を決定した。
Figure 2005537278
in vivo薬理活性
in vivoでの薬理活性を、オバルブミン感作Brown Norwayラット好酸球増加症モデルにおいて評価した。このモデルは、喘息における肺炎症の主要な構成要素である、模倣アレルゲンにより誘導された肺好酸球増加症に対して設計されたものである。
この節における実験については、式(I)の化合物を非溶媒和形態1として使用した。
式(I)の化合物は、オバルブミンチャレンジの30分前に生理食塩水中の気管内(IT)懸濁液として投与した後、このモデルにおける肺好酸球増加症の用量依存的阻害をもたらした。有意な阻害は、30μgの式(I)の化合物を単回投与した後に達成され、この応答は同じ試験における等量のプロピオン酸フルチカゾンについて認められるものよりも有意(p=0.016)であった(式(I)の化合物についての69%阻害に対して、プロピオン酸フルチカゾンについては41%阻害)。
胸腺退化のラットモデルにおいて、100μgの式(I)の3日IT投与は、同じ試験における等量のプロピオン酸フルチカゾンよりも、胸腺重量の有意に小さい減少(p=0.004)を誘導した(化合物(I)については胸腺重量の67%減少に対して、プロピオン酸フルチカゾンについては78%減少)。
これらの結果を一緒に考慮すると、プロピオン酸フルチカゾンと比較して化合物(I)についての優れた治療指標が示唆される。
ラットおよびヒトの肝細胞におけるin vitro代謝
化合物(I)とラットまたはヒト肝細胞とのインキュベーションは、この化合物がプロピオン酸フルチカゾンと同一の様式で代謝されると共に、17-βカルボン酸(X)が産生される唯一の有意な代謝物であることを示している。化合物(I)とヒト肝細胞とのインキュベーション(37℃、10μM薬剤濃度、3人の被験者からの肝細胞、0.2および0.7x 106個の細胞/mL)におけるこの代謝物の出現速度の精査により、化合物(I)がプロピオン酸フルチカゾンよりも約5倍速く代謝されることが示される:化合物(I)については中央代謝物産生102〜118 pmol/h、プロピオン酸フルチカゾンについては18.8〜23.0 pmol/h。
Figure 2005537278
ラットにおける静脈内(IV)および経口投与後の薬物動態
化合物(I)を、雄のWistar Hanラットに経口(0.1 mg/kg)およびIV(0.1 mg/kg)投与し、薬物動態パラメーターを測定した。化合物(I)は、ごくわずかの経口生体利用率(0.9%)および肝臓血流に到達する47.3 mL/分/kgの血漿クリアランス(プロピオン酸フルチカゾンの血漿クリアランス=45.2 mL/分/kg)を示した。
ブタにおける気管内乾燥粉末投与後の薬物動態
麻酔したブタ(2)に、ラクトース中の乾燥粉末ブレンド(10% w/w)として、化合物(I)とプロピオン酸フルチカゾン(1 mg)の均一な混合物を気管内投与した。連続血液サンプルを、投与後8時間まで取得した。化合物(I)およびプロピオン酸フルチカゾンの血漿レベルを、LC-MS/MS法を用いる抽出および分析に従って決定したところ、この定量法の低い方の限界は、化合物(I)およびプロピオン酸フルチカゾンについて、それぞれ10および20 pg/mLであった。これらの方法を用いて、化合物(I)は投与後最大2時間まで定量可能であり、プロピオン酸フルチカゾンは投与後最大8時間まで定量可能であった。最大血漿濃度は、両化合物について、投与後15分以内に観察された。IV投与(0.1 mg/kg)から得られた血漿半減期データを用いて、化合物(I)についてのAUC(0-inf)値を算出した。これは、IT投与後2時間まで規定されるのみの化合物(I)の血漿プロフィールを相殺し、化合物(I)とプロピオン酸フルチカゾンとの間の制限されたデータに起因するいかなる偏りも除去する。
CmaxおよびAUC(0-inf)値は、プロピオン酸フルチカゾンと比較して、化合物(I)への全身曝露の顕著な低下を示す。
Figure 2005537278
両方の化合物(I)およびプロピオン酸フルチカゾンについての薬物動態パラメーターは、0.1 mg/kgの2つの化合物の混合物の静脈内投与後に麻酔したブタにおいて同一であった。これらの2つの糖質コルチコイドのクリアランスはこの実験ブタモデルにおいて類似している。
実施例
実施例1:6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、トリエチルアミンとの複合体
中間体2(0.2 g)を、トリエチルアミン(20 ml)に懸濁し、還流下で加熱した。アセトニトリル(3 ml)を添加して固体を溶解した。溶液を21℃に冷却し、溶媒を蒸発させた。固体を回収し、減圧下で約3時間乾燥したところ、1H NMR(CDCl3)から表題の複合体、式(I)の化合物:ゲストの化学量論=1:1.0が得られた。
実施例2:6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、ジエチルアミンとの複合体
中間体3(0.2 g)、ジエチルアミン(5 ml)およびアセトニトリル(0.2 ml)の混合物を21℃にて18時間攪拌した。固体を濾過により回収し、減圧下で約2時間乾燥させたところ、表題の複合体が得られた。
1H NMR(CDCl3)からの式(I)の化合物:ゲストの化学量論=1:0.95。
実施例3:6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、ジプロピルアミンとの複合体
中間体2(200 mg)を、還流下でジプロピルアミン(25 mL)に溶解した。溶媒の容量を、透明な溶液がちょうど白濁するまで、大気圧下で蒸留により減少させた。次いで、熱溶液を21℃に冷却した後、固体を濾過により回収し、濾紙上で10分間乾燥させたところ、表題の複合体が得られた。
1H NMR(CDCl3)からの式(I)の化合物:ゲストの化学量論=1:1.0。
本発明の複合体に関するさらなる特徴データ
本発明の種々の組成物に関する詳細なXRPDプロフィールピーク情報を、表2、3および4に提供する。
本発明の複合体のXRPDプロフィールを、図5、6および7に提供する。
本発明者らはまた、図面および表に示されたそれらのXRPDプロフィールを実質的に参照して本発明の複合体をも特許請求する。
実施例A:6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルとトリエチルアミンとの複合体を含む乾燥粉末組成物
乾燥粉末製剤を以下のように製造することができる:
実施例1に従って製造された6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルとトリエチルアミンとの複合体、3μmのMMD:0.20 mg
ミルされたラクトース(85%以下の粒子が60〜90μmのMMDを有し、かつ15%以上の粒子が15μm未満のMMDを有する):12 mg。
上記の製剤を各々充填した60個のブリスターを含む剥離可能なブリスターのストリップを製造することができる。
実施例B:6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルとトリエチルアミンとの複合体および長時間作用β 2 -アドレナリン受容体アゴニストを含む乾燥粉末組成物
乾燥粉末製剤を以下のように製造することができる:
実施例1に従って製造された6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルとトリエチルアミンとの複合体、3μmのMMD:0.20 mg
長時間作用β2-アドレナリン受容体アゴニスト(3μmのMMDに微小化):0.02 mg
ミルされたラクトース(85%以下の粒子が60〜90μmのMMDを有し、かつ15%以上の粒子が15μm未満のMMDを有する):12 mg。
上記の製剤を各々充填した60個のブリスターを含む剥離可能なブリスターのストリップを製造することができる。
実施例C:6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルとトリエチルアミンとの複合体を含むエアロゾル製剤
実施例1に従って製造した、3μmのMMD:
アルミニウムキャニスターに、以下のような製剤を充填することができる:実施例1に従って製造された6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルとトリエチルアミンとの複合体、3μmのMMD:250μg
1,1,1,2-テトラフルオロエタン:120回の作動に好適な総量50μlまで(作動あたりの量) およびキャニスターに作動あたり50μlを分配するために適合させた定量弁を固定することができる。
実施例D:6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルとトリエチルアミンとの複合体および長時間作用β 2 -アドレナリン受容体アゴニストを含むエアロゾル製剤
アルミニウムキャニスターに、以下のような製剤を充填することができる:実施例1に従って製造された6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルとトリエチルアミンとの複合体、3μmのMMD:250μg
長時間作用β2-アドレナリン受容体アゴニスト(3μmのMMDに微小化):1,1,1,2-テトラフルオロエタン:120回の作動に好適な総量50μlまで(作動あたりの量) およびキャニスターに作動あたり50μlを分配するために適合させた定量弁を固定することができる。
実施例E:6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルとトリエチルアミンとの複合体を含む経鼻製剤
鼻内送達のための製剤を、以下のように製造することができる:
実施例1に従って製造された6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルとトリエチルアミンとの複合体、3μmのMMD:10 mg
ポリソルベート 0.8 mg
モノラウリン酸ソルビタン 0.09 mg
リン酸二水素ナトリウム二水和物 94 mg
リン酸水素二ナトリウム無水物 17.5 mg
塩化ナトリウム 48 mg
脱ミネラル化水 10 mlになるまで。
この製剤を、複数の一定量を送達することができるスプレーポンプ(Valois)に固定することができる。
本明細書および以下の特許請求の範囲を通して、その内容が特に要求しない限り、用語「含む」ならびに「含んでなる」および「含む」などの変更は、記述された完全体または工程または完全体の群の包含を意味するが、任意の他の完全体または工程または完全体もしくは工程の群の排除を意味するものではないと理解されるであろう。
本明細書に記載された特許および特許出願は参照により本明細書に組み入れられるものとする。
Figure 2005537278
Figure 2005537278
Figure 2005537278
トリエチルアミンとの本発明の複合体の単位格子における4つのステロイドおよび4つのゲスト分子の空間配置を示す図である(ゲスト分子を黒で表す)。 ジエチルアミンとの本発明の複合体の単位格子における4つのステロイドおよび4つのゲスト分子の空間配置を示す図である(ゲスト分子を黒で表す)。 トリエチルアミンとの本発明の複合体におけるステロイドとゲストとの間の水素結合相互作用を示す図である。 ジエチルアミンとの本発明の複合体におけるステロイドとゲストとの間の水素結合相互作用を示す図である。 トリエチルアミンとの本発明の複合体の拡大されたXRPDプロフィールを示す図である。 ジエチルアミンとの本発明の複合体の拡大されたXRPDプロフィールを示す図である。 ジプロピルアミンとの本発明の複合体の拡大されたXRPDプロフィールを示す図である。 非溶媒和多形体1、2および3のXRPDプロフィールを示す図である。

Claims (15)

  1. 結晶格子がゲスト分子の存在により安定化されている、式(I):
    Figure 2005537278
    で表される化合物を含む結晶性化学複合体であって、120Kで測定された場合に、約7.6±0.6Å、12.7±0.7Å、および33±3Åの単位格子寸法を有する空間群P212121からなることを特徴とする、結晶性化学複合体。
  2. 前記ゲスト分子が16〜150の範囲の相対分子量を有する、請求項1に記載の複合体。
  3. 前記ゲスト分子が水素結合アクセプターとして作用し得る部分を含む、請求項1または2に記載の複合体。
  4. 前記ゲスト分子がジエチルアミンである、請求項1に記載の複合体。
  5. 前記ゲスト分子がトリエチルアミンである、請求項1に記載の複合体。
  6. 前記ゲスト分子がジプロピルアミンである、請求項1に記載の複合体。
  7. 式(I)の化合物とゲスト分子の比が1:2.0〜0.3である、請求項1に記載の複合体。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合体と、生理学的に許容し得る希釈剤または担体とを含む医薬組成物。
  9. ヒトまたは動物の被験体に、有効量の請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合体を投与することを含む、炎症および/またはアレルギー症状を有するヒトまたは動物の被験体の治療方法。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合体と、別の治療的に活性な薬剤とを含む医薬組成物。
  11. 他の治療的に活性な成分が長時間作用性β2-アドレナリン受容体アゴニストである、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合体を製造する方法であって、
    (a) 式(I)の化合物およびゲスト分子を含む溶液から、前記複合体を結晶化させること;または
    (b) 固体形態の式(I)の化合物もしくは請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合体と、前記ゲスト分子を含む液体とを接触させ、そこから組成物を取得すること;または
    (c) 固体形態の式(I)の化合物もしくは請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物と、前記ゲスト分子を含む蒸気とを接触させること、
    を含む、前記方法。
  13. 炎症および/またはアレルギー症状を有する患者の治療における、ヒトまたは動物用医薬における使用のための、請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合体。
  14. 炎症および/またはアレルギー症状を有する患者の治療のための薬剤の製造のための、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合体の使用。
  15. 1日1回の治療のための、請求項14に記載の使用。

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