JP2005529148A - 化学工程 - Google Patents

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Abstract

3−イソクロマノンは、フリーラジカルイニシエーターの存在下において、不活性な有機溶媒中の塩化スルフリルもしくは塩素ガスによりo−トリル酢酸を部分的塩素化することにより調製される。最初に得られた2−クロロメチルフェニル酢酸は、塩基処理により3−イソクロマノンへ転換され、相分離技術により、塩の形態における未反応のo−トリル酢酸から分離される。分離されたo−トリル酢酸塩は、制御した酸性化によりo−トリル酢酸へ変換され、o−トリル酢酸は再利用のために抽出される。本発明は、過剰な塩素化による不必要な副生産物の形成を減少させ、より効率の高い工程を導く。

Description

本発明は、化学工程に関するものであり、特に一定の農薬の製造に有用な3−イソクロマノンの調製工程に関するものである。
3−イソクロマノンは、以下の構造を持つ周知化合物である。:
Figure 2005529148
本化合物の調製方法のいくつかは、化学文献で示されている。WO97/48692に記載されているその内の一つの方法は、塩化スルフリルによりo−トリル酢酸をラジカル塩素化処理して2−クロロメチルフェニル酢酸を形成し、その後2−クロロメチルフェニル酢酸を、塩基を用いて閉環して3−イソクロマノンを形成することを含む。類似する方法がEP−A−1072580に記載されており、そこでは塩化スルフリルの代わりに塩素ガスが用いられている。
WO97/48692には、塩化スルフリルをどのような量で用いてもよいと述べられているが、効率のためには1モル当りのo−トリル酢酸に少なくとも1モルの塩化スルフリルが所望され、そして1モル当り1.5モルまでのモル過剰量が好ましいと述べている。EP−A−1072580では、1モルのo−トリル酢酸を基準として、0.2から2モルの塩素ガスを用いることが好ましく、更に0.8から1.2モルの塩素ガスを用いるのがより好ましいと述べている。しかしながら、全例において塩素19グラムがo−トリル酢酸30gのために用いられ、これはo−トリル酢酸1モル当り塩素約1.33モルに相当する。ここでは塩素のより低率の使用の利点については主張や説明がなされていない。
商業的観点からの、これらの従来技術工程における問題は、過剰な塩素化により形成された不必要な副生産物(2−ジクロロメチルフェニル酢酸及び2−クロロメチル−α−クロロフェニル酢酸といった物質)が形成され、それにより出発物質であるo−トリル酢酸の3−イソクロマノンへの転換効率が減少することである。本発明は、この問題を軽減する改良工程を提供する。
本発明によれば、3−イソクロマノンの調製のための工程を提供する。この工程は、以下のステップを含んで成る:
(a)フリーラジカルイニシエーターの存在下において、不活性な有機溶媒中で塩化スルフリル又は塩素ガスによりo−トリル酢酸を部分的塩素化し、2−クロロメチルフェニル酢酸と未反応のo−トリル酢酸を含む反応混合液を形成し;
(b)2−クロロメチルフェニル酢酸を3−イソクロマノンに転換させるため、及び未反応のo−トリル酢酸の塩を形成するために、好ましくは触媒量のヨウ化カリウムの存在下において水性の塩形成塩基によりステップ(a)からの反応混合液を処理し;
(c)ステップ(b)から得られたo−トリル酢酸の塩から3−イソクロマノンを相分離技術により分離し、その際3−イソクロマノンは水−非混和性有機溶媒に溶解しており、そしてo−トリル酢酸塩は水性溶液に溶解している;そして
(d)当該分離されたo−トリル酢酸塩を、ステップ(c)において分離された水性溶液の制御化した酸性化によりo−トリル酢酸へ転換し、このようにして形成した当該o−トリル酢酸をステップ(a)において使用するために適した溶媒の中に抽出し、その溶媒抽出物をその後のステップ(a)の操作に再利用する。
本工程のステップ(a)とステップ(d)において用いられる不活性な有機溶媒は、反応体に対し不活性であり、フリーラジカル塩素化処理反応に適したタイプである。本工程のステップ(b)のやり方次第では(後述の通り)、水−非混和性不活性有機溶媒を用いるのが好ましい。そのような溶媒には、例えば、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン(例えば、o−ジクロロベンゼン)、トリクロロベンゼン、モノフルオロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、ビストリフルオロメチルベンゼン及びクロロトリフルオロメチルベンゼンなど、ベンゼン、ハロゲン化もしくはポリハロゲン化芳香族炭化水素といった芳香族炭化水素が含まれる。
部分的な塩素化処理反応は、普通高温下において、通常20℃から95℃の範囲で実施する。塩素化処理試薬が塩化スルフリルである場合、温度は50℃から90℃の間が適し、例えば60℃から85℃の間、そして典型的には75℃から85℃の間とされる。塩素化処理試薬が塩素ガスである場合、40℃から85℃の間が適し、例えば60℃から85℃の間、そして典型的には75℃から80℃の間とされる。
部分的な塩素化処理とは、o−トリル酢酸による塩素化処理試薬の慎重なる不十分な反応(under reaction)を意味する。その目的は、反応の主生産物が2−クロロメチルフェニル酢酸であることを確実にし、過剰な塩素化による副生産物が最小限となり、そして未反応のo−トリル酢酸を再利用することである。これは1モルのo−トリル酢酸に対し、0.2から1.2モルの塩素化処理試薬を用いることにより達成される。例えばo−トリル酢酸1モル当り0.4から1.2モル、0.7から1.1モルが適量であり、典型的には0.75から0.99モルが用いられる。
フリーラジカルイニシエーターは適切な熱源又は光源であってよく、例えば紫外光又は過酸化物、過酸、もしくはアゾ化合物といったフリーラジカル反応の開始に用いられる典型的なタイプの化学合成物でよい。特に適しているのは、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリルである。使用する化学反応開始剤の量は、典型的にはo−トリル酢酸1モル当り0.005から0.1モルであり、例えばo−トリル酢酸1モル当り0.01から0.05モルである。
ステップ(b)において用いられる塩形成塩基は、アルカリ又はアルカリ土類金属の水酸化物、リン酸塩、炭酸塩又は重炭酸塩であり、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムが適している。ヨウ化カリウムの存在は、閉環工程を促進させ、収率を改良させることが見出された。
本工程のステップ(b)は、2通りのいずれかの方法で実施すればよい。一方は、
(1)ステップ(a)からの反応混合液は、制御されたpHにおいて直接3−イソクロマノン及びo−トリル酢酸塩を形成する水性の塩形成塩基により処理される。または、
(2)o−トリル酢酸塩及び2−ヒドロキシメチルフェニル酢酸塩の水性溶液を提供するために、2−クロロメチルフェニル酢酸及びo−トリル酢酸は、高いpHで(すなわちpH10超、典型的に12超)、水性の強塩基によりステップ(a)からの反応混合液から抽出され、当該水性の抽出物は、2−ヒドロキシメチルフェニル酢酸を3−イソクロマノンに転換するため及びo−トリル酢酸塩をo−トリル酢酸に転換するために適度に酸性化され、そして付加された水−非混和性有機溶媒の存在下において、o−トリル酢酸をo−トリル酢酸塩へ再転換するためにpHは塩形成塩基により調整される。
(1)では、ステップ(a)において用いられる不活性有機溶媒は、水−非混和性溶媒であることが重要である。なぜなら溶媒に溶解している3−イソクロマノンは、本工程のステップ(c)において、水性相に溶解しているo−トリル酢酸塩から直接分離され得るからである。この場合pHは4から8の範囲で適度に調整され、更に好ましくは6から8の範囲、例えば6から7の範囲、典型的に6.3から6.8の範囲とされる。このpHでは、2−クロロメチルフェニル酢酸が3−イソクロマノンへと転換され、o−トリル酢酸の塩が形成される。pH調整は、塩形成塩基を用いて簡単に行われ、塩基は通常アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属である。これは強塩基であってよく、通常は水酸化物、もしくは重炭酸塩といった弱塩基、もしくはこれら2つの混合物であってよい。このように例えばpHは、最初の水酸化ナトリウム、好ましくは水酸化カリウムの添加後、炭酸水素ナトリウム、好ましくは炭酸水素カリウムの添加により、更に正確に調整され得る。触媒量のヨウ化カリウムは、閉環工程を増強させることが見出された。
(2)では、水性の強塩基であるアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属、典型的には水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムは、まず3−イソクロマノンを形成するために2−クロロメチルフェニル酢酸の閉環に用いられ(この3−イソクロマノンは高いpHにおいて、水溶性の2−ヒドロキシメチルフェニル酢酸塩を形成するために開環する)そして本工程のステップ(a)において得られた有機反応混合液から2−ヒドロキシメチルフェニル酢酸及びo−トリル酢酸塩を抽出するために用いられる。水性の抽出物は、その後同一又は異なる水−非混和性有機溶媒と混ぜられ、例えば塩酸のような強い無機酸を用いて、pH4未満、適当にはpH1に酸性化される。これは2−ヒドロキシメチルフェニル酢酸を3−イソクロマノンへ転換(閉環)し、o−トリル酢酸塩を再びo−トリル酢酸にする。塩形成塩基を用いるpH4から8、より適するpH6から8への制御化した塩基性化は、上記(1)で示されたように、o−トリル酢酸を水性相に溶解する塩へ転換する。一方、3−イソクロマノンは溶媒中の溶液のままである。有機相及び水性相は、慣用の液相分離技術を用いて、ステップ(c)において分離される。
本工程のステップ(d)では、o−トリル酢酸塩は、本工程のステップ(a)において用いるために適した水−非混和性溶媒の存在下において、制御した酸性化によって水性相から簡単に抽出される。pH4以下、適当には2から4の範囲、特にpH3から3.6の範囲における制御した酸性化が、o−トリル酢酸塩を溶媒中に溶解するo−トリル酢酸へ転換する。必要ない酸性化物は水性層中に残っている。溶解したo−トリル酢酸を含む溶媒は、慣用の液相分離技術により水性相から分離され、直接ステップ(a)において再利用することができる。
このように、典型の工程において、o−トリル酢酸は、WO97/48692及びEP−A−1072580に記載されているような一般的手法を用いて、塩化スルフリルもしくは塩素ガスにより部分的塩素化される。塩素化処理反応は所望される限り進行した時、例えば半分以上のo−トリル酢酸が2−クロロメチルフェニル酢酸へ転換した時、その反応混合液は約60℃に保たれ、pHを調整するため、例えばpH6から8、好ましくは6から7になるように水と塩基が付加される。これは3−イソクロマノンへの2−クロロメチルフェニル酢酸の閉環をもたらし、残りのo−トリル酢酸は脱プロトン化され水性層中へと抽出される。他の酸性副生産物も一緒に抽出される。
水性層は、実質的に水−非混和性の溶媒(例えばフルオロベンゼン、クロロベンゼン)の存在下において酸性化される時、溶媒中に溶解するo−トリル酢酸を再形成する。その後当該溶媒は水性層から分離でき、直接塩素化処理の工程において再利用できる。多くの完全な再利用工程が可能であるにもかかわらず、もしも不純物が生じた場合は再利用工程の流れのパージングを含ませることができる。この技術は、o−トリル酢酸の3−イソクロマノンへの転換の効率を上げることにより、o−トリル酢酸からの3−イソクロマノンへの収率をあげることに利用され得る。
3−イソクロマノンを含む有機層は、2通りの方法の1つで処理すればよい。一方では、溶媒は例えば減圧下での蒸留によって3−イソクロマノンから分離され、そして回収され、又は再利用され得る。これは3−イソクロマノンの融成物を残し、必要ならば、例えば蒸留又は結晶化(溶融又は溶媒結晶化のいずれでもよい)のような標準の技術により更に精製され得る。或いは当該溶媒は3−イソクロマノンが開環された3−イソクロマノン(2−ヒドロキシメチルフェニル酢酸)の水性溶液として抽出されるため、水酸化カリウムといった水性塩基により処理すればよい。有機層からの3−イソクロマノンの分離は、多段階抽出もしくは向流抽出技術によって増強され得る。ベンゼン、フルオロベンゼン、クロロベンゼン、キシレン、トルエン、メチル第三ブチルエーテル、シクロヘキサノンもしくはジクロロメタンといった有機溶媒の存在下における、当該水性抽出物のpH1への酸性化(3−イソクロマノンへの閉環を提供する)は、例えば溶媒蒸発やその他の慣用技術によって単離され得る3−イソクロマノンの有機溶液を残す。
他方は、o−トリル酢酸、3−イソクロマノン及びその他の酸性副生産物は、例えば水性の水酸化カリウムによりステップ(a)において得られた反応混合液から抽出されればよい。水性層は、その後溶媒(例えば、トルエン、o−キシレン、フルオロベンゼン等)と混合され、水性の塩を3−イソクロマノン及びo−トリル酢酸へ再転換するため、例えば60℃でpH1に酸性化され得る。o−トリル酢酸及び3−イソクロマノン由来のその他多くの酸性化物との分離は、アルカリ又はアルカリ土類金属の水酸化物、リン酸塩、炭酸塩もしくは重炭酸塩である、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム又は典型的に炭酸水素カリウムといった塩形成塩基を用いることにより、o−トリル酢酸及び3−イソクロマノンの溶液をpH4から8、例えば6から8、そして好ましくは6から7に調整することにより達成される。再利用され得るその後得られる水性層、及び溶媒中に溶解した3−イソクロマノンは、そのままでも、標準技術により精製されたものとしてでも用いることができる。
本発明は、以下の実施例により説明される。
o−トリル酢酸(346.5g、2.307モル)を、撹拌器、温度計、コンデンサーを備えたガラス反応器に添加し、苛性集塵機へ放出した。フルオロベンゼン(476.2g、4.96モル)を付加し、内容物を撹拌しながら75から80℃に加熱した。混合液に、フルオロベンゼン(79.7g、0.83モル)中の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(8.9g、0.046モル)を付加した。75から80℃の温度を維持し、塩化スルフリル(311.4g、2.307モル)を3時間かけて付加した。付加完了後、その混合液は75から80℃で1時間保たれた。温度を60℃に調整し、50%水酸化カリウム(180.9g、1.615モル)を付加し、ヨウ化カリウム(1.53g、0.009モル)を引き続き付加した。その後20%炭酸水素カリウムを用いてpHを6.3に調整した。沈降後、水性相を有機相から分離した。
水性相は、o−トリル酢酸の抽出及び再利用のために保存した。
有機相を蒸留し、フルオロベンゼンを除去し、粗製の3−イソクロマノン濃度81w/w%(100%wtにて、232g、1.568モルに相当)が286.6gで得られ、それはo−トリル酢酸から68%の収率を示した。
水性相(1042g)を、フルオロベンゼン(524g、5.458モル)を含む反応器へ添加し、pHを1.0に減少させるために36%塩酸(55g、0.542モル)を付加した。有機相及び水性相を撹拌して、沈降させ分離した。上相のフルオロベンゼン(642.2g)の分析では、3.1%のo−トリル酢酸(19.9g、0.13モル)を含み、それはもとの添加量の6%と同等であることを示した。この層は、その後の調製に用いるために、再利用された。
o−トリル酢酸(3.96kg、26.36モル)を、撹拌器、温度計、コンデンサーを備えた20リットルのガラス反応器に添加し、苛性集塵機へ放出した。クロロベンゼン(6kg、53.3モル)を付加し、内容物を撹拌しながら78から79℃に加熱した。混合液に、クロロベンゼン(0.93kg、8.3モル)中の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(0.103kg、0.54モル)を付加した。75から80℃の温度を維持し、塩化スルフリル(2.86kg、21.34モル)を3時間かけて付加した。付加完了後、その混合液は78から80℃で1時間保たれた。温度を60℃に調整し、50%水酸化カリウム(1.4kg、12.5モル)を付加し、ヨウ化カリウム(0.05kg、0.09モル)を引き続き付加した。その後20%炭酸水素カリウム(11.2kg、22.4モル)を用いてpHを6.8に調整した。沈降後、水性相を有機相から分離した。有機層をpH6.8において水性炭酸水素カリウム(0.06kg、0.6モルの炭酸水素カリウムを含む4.8kg)で更に洗浄した。2つの水性洗浄液は、再利用のために組み合わせた。
一部のクロロベンゼン及び水を除去するために有機相を蒸留した。メチルシクロヘキサン(6kg、61.2モル)を付加した。3−イソクロマノンの溶液を−5℃に冷却し、ろ過により単離し、その後メチルシクロヘキサンにより洗浄した。単離した3−イソクロマノンは、濃度98w/w%で、o−トリル酢酸1%未満を含み、1.8kg(12.2モル)の重量であった。単離物の収率は、添加されたo−トリル酢酸から45%であった(回収されたo−トリル酢酸を勘案すると、消費されたo−トリル酢酸から60%)。
再利用のため保存しておいた、組み合わせた水性洗浄液(約15.9kg)を、クロロベンゼン(4kg、35.6モル)を含む反応器へ添加した。濃度32%塩酸(1.1kg、9.6モル)を付加し、pHを3.5に減少させた。その後、相を沈降させ分離した。上相のクロロベンゼンの分析では、o−トリル酢酸(0.96kg、6.4モル)を含み、もとの添加量の24.2%と同等であることを示した。この層は、バッチ添加の一部として、その後の調製に再利用した。
o−トリル酢酸(3.04kg、20.3モル)を、撹拌器、温度計、コンデンサーを備えた20リットルのガラス反応器に添加し、苛性集塵機へ放出した。実施例2から回収した再利用されるo−トリル酢酸(18.3%で5.23kg、100%で0.96kg、6.4モルと同等)を含むクロロベンゼンを付加し、計6kg(53.3モル)のクロロベンゼンの添加を提供するために、引き続きクロロベンゼン(1.5kg/13.3モル)を補充添加した。内容物を撹拌しながら78から79℃に加熱した。混合液に、クロロベンゼン(0.93kg、8.3モル)中の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(0.103kg、0.54モル)を付加した。75から80℃の温度を維持し、塩化スルフリル(3.28kg、24.2モル)を3時間かけて付加した。付加完了後、その混合液は78から80℃で1時間保たれた。温度を60℃に調整し、2kgの水を付加し、50%水酸化カリウム(2kg、17.8モル)を引き続き付加した。30%ヨウ化カリウム(0.05kg、0.09モル)を付加し、その後20%炭酸水素カリウム(10.7kg、21.5モル)を用いてpHを6.8に調整した。沈降後、o−トリル酢酸の抽出及び再利用のために、水性相を有機相から分離した。
一部のクロロベンゼン及び水を除去するために有機相を蒸留した。メチルシクロヘキサン(6kg、61.2モル)を付加した。3−イソクロマノンの溶液を−5℃に冷却し、ろ過により単離し、メチルシクロヘキサンにより洗浄した。単離した3−イソクロマノンは、1.65kg(濃度98w/w%、11.15モル)の重量であった。単離物の収率は、添加されたo−トリル酢酸から41%であった(回収されたo−トリル酢酸を勘案すると、消費されたo−トリル酢酸から58%)。
再利用のため保存しておいた水性相(約17.1kg)を、クロロベンゼン(4kg、35.6モル)を含む反応器へ添加した。濃度32%塩酸(1.36kg、11.9モル)を付加し、pHを3.5に減少させた。その後、相を沈降させ分離した。上相のクロロベンゼンの分析では、o−トリル酢酸(1.19kg、7.9モル)を含み、もとの添加量の29.6%と同等であることを示した。
この層は、バッチ添加の一部として、その後の調製に再利用するために保存した。
o−トリル酢酸(3.96kg、26.4モル)を、撹拌器、温度計、コンデンサー及び集塵機を備えた20リットルのガラス反応器に添加した。クロロベンゼン(6kg)を反応器に添加し、内容物を78から79℃に加熱した。クロロベンゼン(930g)中の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)の溶液(103g)を容器に付加した。その後、塩化スルフリル(2.86kg、22.19モル)を3時間かけて一定の割合で付加した。付加完了後、その反応混合液は1時間保たれた。発熱を制御するため反応器へ水酸化カリウム(50w/w%溶液、1.4kg)を投与した。ヨウ化カリウム(30%水性溶液、50g)をその後付加した。20%炭酸水素カリウム溶液(11.2kg)を用いて、pHを最終的に6.8に調整した。水性層は有機層から分離して再利用した。有機層は、水(4.5kg)で洗浄し、20%炭酸水素カリウム溶液(0.3kg)によりpHを6.8に調整した。水性層は、有機層から分離され、最初の水性相とともに再利用された。再利用のため水及び一部のクロロベンゼンを除去するために有機層を蒸留した。その後、メチルシクロヘキサン:クロロベンゼン(50:50w/w%)の比率を提供するために、メチルシクロヘキサン(6kg)を付加した。その溶液を、65℃から−5℃へ冷却し3−イソクロマノンを結晶化させ精製した。形成された3−イソクロマノンは、1.79kg(濃度98w/w%、11.9モル)であった。単離物の収率は、濃度98w/w%で1.79kg、11.9モルもしくは理論上45%(回収されたo−トリル酢酸を勘案すると、OTAAの59%が消費された)であった。両方の水性層(15.9kg)を反応器に添加し、クロロベンゼン(4kg)を付加した。濃塩酸溶液(32w/w%、1.1kg)によりpHを3.5に調整し、水性層を分離した。有機層の試料を採取し、o−トリル酢酸について分析した。これは、o−トリル酢酸約0.96gが存在(もとの添加量の24%)していることを示した。3−イソクロマノン約220gも存在していた(もとの添加量の5%)。
o−トリル酢酸(3.96kg、26.36モル)を、撹拌器、温度計、コンデンサーを備えた20リットルのガラス反応器に添加し、苛性集塵機へ放出した。クロロベンゼン(6kg、53.3モル)を付加した。内容物を撹拌しながら78から79℃に加熱した。混合液に、クロロベンゼン(0.93kg、8.3モル)中の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(0.103kg、0.54モル)を付加した。75から80℃の温度を維持し、塩化スルフリル(2.93kg、21.67モル)を3時間かけて付加した。付加完了後、混合液は78から80℃で1時間保たれた。温度を60℃に調整し、水(0.95kg)を付加し、50%水酸化カリウム(1.4kg、24.96モル)を引き続き付加した。30%ヨウ化カリウム(0.05kg、0.09モル)を付加し、その後20%炭酸水素カリウム(11.21kg、22.39モル)を用いてpHを6.8に調整した。沈降後、o−トリル酢酸の抽出及び再利用のために、水性相を有機相から分離した。
一部のクロロベンゼン及び水を除去するために有機相を蒸留した。メチルシクロヘキサン(6kg、61.2モル)を付加し、クロロベンゼンとメチルシクロヘキサンの比率を50/50w/w%にした。溶液を−5℃に冷却し、ろ過により3−イソクロマノンを単離し、そしてメチルシクロヘキサンにより洗浄した。単離した3−イソクロマノン(濃度98.1w/w%、11.8モル)は、0.1%未満のo−トリル酢酸を含んだ。単離物の収率は、添加されたo−トリル酢酸から44.7%であり、もしくは回収されたo−トリル酢酸を勘案すると、消費されたo−トリル酢酸から58.7%であった。
水性相(約15.1kg)を、クロロベンゼン(4kg、35.52モル)を含む反応器へ添加した。pHを3.5に調整するために濃度32%塩酸(1.12kg、9.8モル)を付加した。その後、相を沈降させ分離した。上層のクロロベンゼンは、o−トリル酢酸(0.94kg、6.3モル、もとの添加量の23.9%)及び3−イソクロマノン(0.18kg、1.2モル)を含んだ。この層は、バッチ添加の一部として、実施例6で再利用するために保存した。
o−トリル酢酸(3.04kg、20.27モル)を、撹拌器、温度計、コンデンサーを備えた20リットルのガラス反応器に添加し、苛性集塵機へ放出した。実施例5由来の再利用されるo−トリル酢酸(17.8%o−トリル酢酸で5.23kg;100%で0.93kg、6.2モル)を含むクロロベンゼンを付加し、引き続きクロロベンゼン(2.0kg/17.8モル)を補充添加した。内容物を撹拌しながら78から79℃に加熱した。混合液に、クロロベンゼン(0.93kg、8.3モル)中の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(0.103kg、0.54モル)を付加した。75から80℃の温度を維持し、塩化スルフリル(3.28kg、24.3モル)を3.5時間かけて付加した。付加完了後、その混合液は78から80℃で1時間保たれた。温度を60℃に調整し、2kgの水を付加し、50%水酸化カリウム(2kg、17.8モル)、30%ヨウ化カリウム(0.05kg、0.09モル)を引き続き付加し、20%炭酸水素カリウム(10.8kg、21.6モル)を用いてpHを6.8に調整した。沈降後、o−トリル酢酸の抽出及び再利用のために、水性相を有機相から分離した。
一部のクロロベンゼン及び水を除去するために有機相を蒸留した。メチルシクロヘキサン(6kg、61.2モル)を付加し、クロロベンゼン/メチルシクロヘキサンを50/50w/w%の比率にした。溶液を−5℃に冷却し、ろ過により3−イソクロマノンを単離し、そしてメチルシクロヘキサンにより洗浄した。単離した3−イソクロマノン(濃度98.9w/w%で1.64kg、11.0モル)は、0.1%未満のo−トリル酢酸を含んだ。単離物の収率は、添加されたo−トリル酢酸から41.4%であり、もしくは回収されたo−トリル酢酸を勘案すると、消費されたo−トリル酢酸から57.7%であった。
水性相(約17.1kg)を、クロロベンゼン(4kg、35.6モル)を含む反応器へ添加した。pHを3.5に減少させるために濃度32%塩酸(1.36kg、11.9モル)を付加した。その後、相を沈降させ分離した。有機相は、o−トリル酢酸(1.13kg、7.5モル)を含んだ。この層は、バッチ添加の一部として、実施例7で再利用するために保存した。
o−トリル酢酸(2.81kg、18.7モル)を、撹拌器、温度計、コンデンサーを備えた20リットルのガラス反応器に添加し、苛性集塵機へ放出した。再利用されるo−トリル酢酸(21.2%o−トリル酢酸で5.31kg、1.12kg、7.5モル)を含むクロロベンゼンを付加し、計6.1kg(53.9モル)のクロロベンゼンの添加を提供するために、引き続きクロロベンゼン(1.89kg/16.8モル)を補充添加した。内容物を撹拌しながら78から79℃に加熱した。混合液に、クロロベンゼン(0.93kg、8.3モル)中の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(0.103kg、0.54モル)を付加した。75から80℃の温度を維持し、塩化スルフリル(3.86kg、28.6モル)を4時間かけて付加した。付加完了後、その混合液は78から80℃で1時間保たれた。温度を60℃に調整し、50%水酸化カリウム(2kg、17.8モル)を付加した。30%ヨウ化カリウム(0.05kg、0.09モル)を付加し、20%炭酸水素カリウム(10.62kg、21.2モル)を用い、pHを6.8に調整した。沈降後、o−トリル酢酸の抽出及び再利用のために、水性相を有機相から分離した。
一部のクロロベンゼン及び水を除去するために有機相を蒸留した。メチルシクロヘキサン(5.5kg、56モル)を付加し、クロロベンゼン/メチルシクロヘキサンを43/57w/w%の比率にした。溶液を−5℃に冷却し、ろ過により3−イソクロマノンを単離し、そしてメチルシクロヘキサンにより洗浄した。単離した3−イソクロマノン(濃度96.4w/w%で2.12kg、13.8モル)は、0.1%のo−トリル酢酸を含んだ。単離物の収率は、添加されたo−トリル酢酸から52.6%であり、もしくは回収されたo−トリル酢酸を勘案すると、消費されたo−トリル酢酸から66.0%であった。
水性相(約16.95kg)を、クロロベンゼン(4kg、35.6モル)を含む反応器へ添加した。pHを3.5に調整するために濃度32%塩酸(1.07kg、9.4モル)を付加した。その後、相を沈降させ分離した。有機相は、o−トリル酢酸(0.79kg、5.3モル)を含んだ。この層は、バッチ添加の一部として、実施例8で再利用するために保存した。
o−トリル酢酸(3.71kg、24.7モル)を、撹拌器、温度計、コンデンサーを備えた20リットルのガラス反応器に添加し、苛性集塵機へ放出した。実施例7由来の再利用されるo−トリル酢酸(15.9%o−トリル酢酸で4.98kg、0.79kg、5.3モル)を含むクロロベンゼンが付加され、計6.0kg(53.2モル)のクロロベンゼンの添加を提供するために、引き続きクロロベンゼン(1.8kg/16モル)を補充添加した。内容物を撹拌しながら78から79℃に加熱した。混合液に、クロロベンゼン(0.93kg、8.3モル)中の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(0.103kg、0.54モル)を付加した。75から80℃の温度を維持し、塩化スルフリル(4.28kg、31.7モル)を4時間かけて付加した。付加完了後、その混合液は78から80℃で1時間保たれた。温度を60℃に調整し、50%水酸化カリウム(2kg、17.8モル)を付加した。30%ヨウ化カリウム(0.05kg、0.09モル)を付加し、20%炭酸水素カリウム(12.52kg、25.0モル)を用いてpHを6.8に調整した。沈降後、o−トリル酢酸の抽出及び再利用のために、水性相を有機相から分離した。
一部のクロロベンゼン及び水を除去するために有機相を蒸留した。メチルシクロヘキサン(6.0kg、61.1モル)を付加し、クロロベンゼン/メチルシクロヘキサンを51/49w/w%の比率にした。溶液を−5℃に冷却し、ろ過により3−イソクロマノンを単離し、そしてメチルシクロヘキサンにより洗浄した。。単離した3−イソクロマノン(濃度96.7w/w%で2.30kg、15.0モル)は、0.1%のo−トリル酢酸を含んだ。単離物の収率は、添加されたo−トリル酢酸から50.0%であり、もしくは回収されたo−トリル酢酸を勘案すると、消費されたo−トリル酢酸から60.1%であった。
水性相(約17.96kg)を、クロロベンゼン(5kg、44.4モル)を含む反応器へ添加した。pHを3.5に減少させるために濃度32%塩酸(1.11kg、9.75モル)を付加した。相を沈降させ分離した。有機相は、o−トリル酢酸(0.76kg、5.0モル)を含んだ。
この層は、バッチ添加の一部として、実施例9で再利用するために保存した。
o−トリル酢酸(4.25kg、28.3モル)を、撹拌器、温度計、コンデンサーを備えた20リットルのガラス反応器に添加し、苛性集塵機へ放出した。実施例8由来の再利用されるo−トリル酢酸を含むクロロベンゼン(14.7%o−トリル酢酸で5.15kg、0.76kg、5.0モル)が付加され、計5.5kg(48.8モル)のクロロベンゼンの添加を提供するために、引き続きクロロベンゼン(1.1kg、9.8モル)を補充添加した。内容物を撹拌しながら78から79℃に加熱した。混合液に、クロロベンゼン(0.93kg、8.3モル)中の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(0.103kg、0.54モル)を付加した。75から80℃の温度を維持し、塩化スルフリル(5.05kg、37.4モル)を4時間かけて付加した。付加完了後、その混合液は78から80℃で1時間保たれた。温度を60℃に調整し、50%水酸化カリウム(2.5kg、22.3モル)を付加した。30%ヨウ化カリウム(0.05kg、0.09モル)を付加し、20%炭酸水素カリウム(12.18kg、24.3モル)を用いてpHを6.8に調整した。沈降後、o−トリル酢酸の抽出及び再利用のために、水性相を有機相から分離した。
有機相は、一部のクロロベンゼン及び水を除去するために蒸留した。メチルシクロヘキサン(6.0kg、61.1モル)を付加し、クロロベンゼン/メチルシクロヘキサンを56/44w/w%の比率にした。溶液を−5℃に冷却し、ろ過により3−イソクロマノンを単離し、そしてメチルシクロヘキサンにより洗浄した。。単離した3−イソクロマノン(濃度93.2w/w%で3.03kg)は、0.2%のo−トリル酢酸を含んだ。単離物の収率は、添加されたo−トリル酢酸から57.3%であり、もしくは回収されたo−トリル酢酸を勘案すると、消費されたo−トリル酢酸から66.3%であった。
水性相(約16.55kg)を、クロロベンゼン(5kg、44.4モル)を含む反応器へ添加した。pHを3.5に減少させるために濃度32%塩酸(1.01kg、8.9モル)を付加した。相を沈降させ分離した。有機相は、o−トリル酢酸(0.67kg、4.5モル)を含んだ。
o−トリル酢酸(199.5g、1.33モル)を、撹拌器、温度計、コンデンサーを備えた1リットルのガラス反応器に添加し、苛性集塵機へ放出した。クロロベンゼン(275g、2.44モル)を付加した。内容物を撹拌しながら78から79℃に加熱した。混合液に、クロロベンゼン(46.5g、0.41モル)中の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(5.15g、0.027モル)を付加した。75から80℃の温度を維持し、塩素(75.5g、1.06モル)を3時間かけて付加した。付加完了後、その混合液は78から80℃で1時間保たれた。温度を60℃に調整し、水(67g)を付加し、引き続き50%水酸化カリウム(77.2g、0.69モル)、30%ヨウ化カリウム(2.5g、0.0045モル)を付加し、20%炭酸水素カリウム(448.8g、0.897モル)を用いてpHを6.4に調整した。沈降後、o−トリル酢酸の抽出及び再利用のために、水性相を有機相から分離した。
一部のクロロベンゼン及び水を除去するために有機相を蒸留した。メチルシクロヘキサン(300g、3.06モル)を付加し、クロロベンゼン/メチルシクロヘキサンを50/50w/w%の比率にした。溶液を−5℃に冷却し、ろ過し、引き続きメチルシクロヘキサンにより洗浄し、3−イソクロマノンを単離した。単離した3−イソクロマノン(濃度99.0w/w%で85g、0.57モル)は、0.1%未満のo−トリル酢酸を含んだ。単離物の収率は、添加されたo−トリル酢酸から42.7%であり、もしくは回収されたo−トリル酢酸を勘案すると、消費されたo−トリル酢酸から58.3%であった(63.8%の回収された3−イソクロマノンを含む)。
水性相(約686g)を、クロロベンゼン(275g、2.44モル)を含む反応器へ添加した。pHを3.5に減少させるために濃度32%塩酸(59.5g、0.52モル)を付加した。その後、相を沈降させ分離した。有機相は、o−トリル酢酸(55.3g、0.37モル)及び3−イソクロマノン(10.8g、0.07モル)を含んだ。この層は、バッチ添加の一部として、実施例11で再利用するために保存した。
o−トリル酢酸(145.2g、0.967モル)を、撹拌器、温度計、コンデンサーを備えた20リットルのガラス反応器に添加し、苛性集塵機へ放出した。実施例10由来の再利用されるo−トリル酢酸を含むクロロベンゼン(15.8%o−トリル酢酸で345g、54.5g、0.37モル)を付加した。内容物を撹拌しながら78から79℃に加熱した。混合液に、クロロベンゼン(46.5g、0.41モル)中の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(5.15g、0.027モル)を付加した。75から80℃の温度を維持し、塩素(75.5g、1.063モル)を3時間かけて付加した。付加完了後、その混合液は78から80℃で1時間保たれた。温度を60℃に調整し、水(67g)を付加し、引き続き50%水酸化カリウム(100g、0.89モル)を付加した。30%ヨウ化カリウム(2.5g、0.0045モル)を付加し、20%炭酸水素カリウム(442g、0.88モル)を用いてpHを6.4に調整した。沈降後、o−トリル酢酸の抽出及び再利用のために、水性相を有機相から分離した。
有機相は、一部のクロロベンゼン及び水を除去するために蒸留した。メチルシクロヘキサン(250g、2.55モル)を付加し、クロロベンゼン/メチルシクロヘキサンを51/49w/w%の比率にした。溶液を−5℃に冷却し、ろ過し、引き続きメチルシクロヘキサンにより洗浄し、3−イソクロマノンを単離した。単離した3−イソクロマノン(濃度98.3w/w%で61.0g)は、0.1%未満のo−トリル酢酸を含んだ。単離物の収率は、添加されたo−トリル酢酸から41.8%であり、もしくは回収されたo−トリル酢酸を勘案すると、消費されたo−トリル酢酸から69.9%であった。
水性相(約739g)を、クロロベンゼン(275g、2.44モル)を含む反応器へ添加した。pHを3.5に減少させるために濃度32%塩酸(84.2g、0.74モル)を付加した。相を沈降させ分離した。有機相は、o−トリル酢酸(55.3g、0.373モル)を含み、もとの添加量の28.1%と同等であった。
本実施例は、3−イソクロマノンの蒸留の過程を説明する。
クロロベンゼン(481g、4.27モル)及びo−トリル酢酸(350g、2.33モル)を撹拌器、温度計、コンデンサーを備えたガラス反応器に添加し、苛性集塵機へ放出した。追加のクロロベンゼン(102.4g、0.91モル)を付加し、その内容物を、真空下において撹拌しながら75−80℃で共沸的に乾燥させた(100.4gが除去された)。混合液に、クロロベンゼン(80g、0.71モル)中の2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(8.95g、0.046モル)を付加した。75から80℃の温度を維持し、塩化スルフリル(389.2g、2.80モル)を3時間かけて付加した。付加完了後、その混合液は75から80℃で1時間保たれた。温度を60℃に調整し、水(121g)を添加した。50%水酸化カリウム溶液(182g、1.625モル)を付加し、ヨウ化カリウム(水(3.5g)中、1.5g、0.009モル)を付加した。20%炭酸水素カリウム(20%溶液を768g)を用いてpHを6.5に調整した。更なる水(81g)を付加し沈降させた後、有機相から水性相を分離した。
クロロベンゼンを真空中で除去し、残存する融成物(濃度81%で310g、収率72.5%)を145から155℃及び9mbarで蒸留し、最終生成物(濃度95.5%で222g、1.43モル、収率61.5%)を提供した。

Claims (12)

  1. 3−イソクロマノンの調製のための工程であって、以下のステップ;
    (a)フリーラジカルイニシエーターの存在下において、不活性な有機溶媒中で塩化スルフリル又は塩素ガスによりo−トリル酢酸を部分的塩素化し、2−クロロメチルフェニル酢酸と未反応のo−トリル酢酸を含む反応混合液を形成し;
    (b)2−クロロメチルフェニル酢酸を3−イソクロマノンに転換させるため、及び未反応のo−トリル酢酸の塩を形成するために、水性の塩形成塩基によりステップ(a)からの反応混合液を処理し;
    (c)ステップ(b)から得られたo−トリル酢酸の塩から3−イソクロマノンを相分離技術により分離し、その際3−イソクロマノンは水−非混和性有機溶媒に溶解しており、そしてo−トリル酢酸塩は水性溶液に溶解し;そして
    (d)当該分離されたo−トリル酢酸塩を、ステップ(c)において分離された水性溶液の制御化した酸性化によりo−トリル酢酸へ転換し、このようにして形成した当該o−トリル酢酸をステップ(a)において使用するために適した溶媒の中に抽出し、その溶媒抽出物をその後のステップ(a)の操作に再利用する;
    を含んで成る工程。
  2. 前記不活性な有機溶媒が水−非混和性有機溶媒である請求項1記載の工程。
  3. 前記部分的塩素化反応が20℃から95℃の範囲で実施される請求項1又は2記載の工程。
  4. 前記o−トリル酢酸が、1モルのo−トリル酢酸に対し、0.2から1.2モルの塩素化処理試薬を用いることにより部分的塩素化される請求項1から3のいずれか1項に記載の工程。
  5. 前記フリーラジカルイニシエーターが、2,2’アゾビス(2−メチルブチロニトリル)或いは2,2’−アゾビスイソブチロニトリルである請求項1から4のいずれか1項に記載の工程。
  6. 前記ステップ(b)において、ステップ(a)からの反応混合液が、制御されたpHにおいて直接3−イソクロマノン及びo−トリル酢酸塩を形成する水性の塩形成塩基により処理される請求項1から5のいずれか1項の記載の工程。
  7. 前記pHが、4から8の範囲で制御される請求項6記載の工程。
  8. ステップ(b)において、前記o−トリル酢酸塩及び2−ヒドロキシメチルフェニル酢酸塩の水性溶液を提供するため、2−クロロメチルフェニル酢酸及びo−トリル酢酸が、高いpHで、水性の強塩基によりステップ(a)からの反応混合液から抽出され、当該水性の抽出物は、2−ヒドロキシメチルフェニル酢酸を3−イソクロマノンに転換するため及びo−トリル酢酸塩をo−トリル酢酸に転換するために酸性化され、そして付加された水−非混和性有機溶媒の存在下において、o−トリル酢酸をo−トリル酢酸塩へ再転換するためにpHは塩形成塩基により調整される請求項1から5のいずれか1項記載の工程。
  9. 前記高いpHが12又はそれ以上であること、及び前記o−トリル酢酸がpH6から8の範囲に調整されることにより塩へ転換する請求項8記載の工程。
  10. 前記ステップ(b)が、触媒量のヨウ化カリウムの存在下において実施される請求項1から9のいずれか1項記載の工程。
  11. 前記ステップ(c)から得られた3−イソクロマノンを含む水−非混和性有機溶媒が、3−イソクロマノンから分離され、本工程のその後の操作に再利用され、更に精製され得る3−イソクロマノンの融成物が残る、請求項1から10のいずれか1の工程。
  12. ステップ(d)において、前記o−トリル酢酸塩が、本工程のステップ(a)において用いるために適した水−非混和性溶媒の存在下において、酸性化によって水性相から抽出され、溶解したo−トリル酢酸を含む溶媒は、水性相から分離され、直接ステップ(a)において再利用される請求項1から11のいずれか1の工程。
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