JP2001106672A - 2,5−ジクロロピリジンの製造方法 - Google Patents

2,5−ジクロロピリジンの製造方法

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JP2001106672A
JP2001106672A JP28481999A JP28481999A JP2001106672A JP 2001106672 A JP2001106672 A JP 2001106672A JP 28481999 A JP28481999 A JP 28481999A JP 28481999 A JP28481999 A JP 28481999A JP 2001106672 A JP2001106672 A JP 2001106672A
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Keiichi Yokota
圭一 横田
Seiji Takeuchi
誠二 竹内
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Air Water Inc
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Sumikin Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2−アミノー5−クロロピリジンから
2,5−ジクロロピリジンを高収率で製造する方法を提
供する。 【解決手段】 第1工程で2−アミノー5−クロロピ
リジンを塩酸中で亜硝酸ナトリウムと反応させることに
より2,5−ジクロロピリジンと5−クロロー2−ヒド
ロキシピリジンを併産させ、第2工程で5−クロロー2
−ヒドロキシピリジンをさらにジメチルホルムアミドの
存在下にオキシ塩化リンと反応させ、2,5−ジクロロ
ピリジンに変換させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬・農薬中間体
として有用な2,5−ジクロロピリジンの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、2,5−ジクロロピリジンの製造
方法としては、3−クロロピリジンーN−オキサイドを
オキシ塩化リンで塩素化する方法(Chem. Pharm. Bul
l., 36,2244〜2247(1988))、2−クロロピリジンを塩
素ガスにより塩素化する方法(特開昭58−20656
4号公報、特開平1ー121267号公報)、2−アミ
ノー5−クロロピリジンをジアゾ化して塩素化する方法
(英国特許第1215387号公報)等が知られてい
る。しかしながらこれらの方法は、工業的に満足できる
製造方法とは言い難く、いくつかの問題点を有してい
る。
【0003】例えば、3−クロロピリジンーN−オキサ
イドを塩素化する方法は、塩素化の選択性が低く、2,
3−ジクロロ体、3,4−ジクロロ体が副生し、2,5
−ジクロロピリジンの収率は28%にすぎない。また、
2−クロロピリジンを塩素化する方法も、選択性が低
く、2,3−ジクロロ体、2,3,5−トリクロロ体、
2,3,5,6−テトラクロロ体が副生し、2,5−ジ
クロロピリジン収率は40〜50%程度である。
【0004】2−アミノー5−クロロピリジンをジアゾ
化して塩素化する方法は、収率が86%と良好である
が、ジアゾ化剤として使用している亜硝酸ブチルが比較
的高価であり、かつその使用量も原料に対して2倍モル
と多いため、経済的に有利な方法とは言えない。また、
塩化水素ガスを使用するため、設備面における制約があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
2,5−ジクロロピリジンを工業的に容易にかつ収率良
く製造することできないかにつき、鋭意検討を行った。
その結果、工業的に入手可能な2−アミノー5−クロロ
ピリジンを原料とし、これに塩酸と亜硝酸ナトリウムを
作用させることによって2,5−ジクロロピリジンと5
−クロロー2−ヒドロキシピリジンを併産させ、後者に
さらにジメチルホルムアミド存在下でオキシ塩化リンを
作用させることによって2,5−ジクロロピリジンに変
換せしめるときに、全体として高収率で2,5−ジクロ
ロピリジンが合成できることを見出し、本発明に到達し
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、第1
工程で2−アミノー5−クロロピリジンを塩酸中で亜硝
酸ナトリウムと反応させることにより2,5−ジクロロ
ピリジンと5−クロロー2−ヒドロキシピリジンを併産
させ、第2工程で5−クロロー2−ヒドロキシピリジン
をさらにジメチルホルムアミドの存在下にオキシ塩化リ
ンと反応させることにより2,5−ジクロロピリジンに
変換させることを特徴とする2,5−ジクロロピリジン
の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の第1工程は、2−アミノ
ー5−クロロピリジンを塩酸中で亜硝酸ナトリウムと反
応させ、ジアゾ化と同時に塩素化及び加水分解を行い、
2,5−ジクロロピリジンと5−クロロー2−ヒドロキ
シピリジンの反応混合物を得る工程である。本工程は、
2−アミノー5−クロロピリジンと塩酸、必要に応じさ
らに有機溶媒を仕込んだ混合液中に、亜硝酸ナトリウム
を添加することによって行うことができる。
【0008】上記工程で使用される塩酸の量は、原料の
2−アミノー5−クロロピリジンに対し、モル比で1.
3〜10.0倍、とくに1.5〜5.0倍の範囲とする
ことが好ましい。すなわちその使用量が1.3倍より少
ないと、2,5−ジクロロピリジンと5−クロロー2−
ヒドロキシピリジンの総合収率が低下する傾向となり、
一方その使用量が多すぎても反応には支障はないが、塩
素化効率が低下することになるので好ましくない。使用
する塩酸の濃度はとくに限定されないが、塩酸濃度が低
い場合には、反応生成物中の5−クロロー2−ヒドロキ
シピリジンの生成比率が高くなるため、できるだけ高濃
度のものを使用することが望ましい。通常は、工業的に
入手容易な濃塩酸である35%品が好適に使用できる。
【0009】第1の工程でジアゾ化剤として使用される
亜硝酸ナトリウムは固体であり、そのまま反応系に添加
してもよいが、通常は水溶液として使用する。亜硝酸ナ
トリウムの好適な使用量は、反応温度、撹拌効率等の反
応条件により分解量が異なるため一概には決められない
が、通常、原料の2−アミノー5−クロロピリジンに対
して0.9〜2.0当量、好ましくは1.0〜1.8当
量の範囲となるようにする。すなわち亜硝酸ナトリウム
の使用量が少なすぎると、原料の反応率が低くなり好ま
しくなく、逆にその量が多くなりすぎると、目的生成物
である2,5−ジクロロピリジンと5−クロロー2−ヒ
ドロキシピリジンとさらに反応するため、収率が低下し
好ましくない。亜硝酸ナトリウムの添加方法にはとくに
制限は無く、反応液に滴下する方法、反応液中に添加す
る方法のいずれの方法を採用してもよい。
【0010】第1工程の反応は、有機溶媒の存在下又は
不存在下に行うことができる。使用可能な有機溶媒とし
ては、反応に不活性のものであればとくに制限はなく、
例えばベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン
等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキ
サン等の脂肪族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホル
ム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素な
どを挙げることができる。有機溶媒の使用は、反応自体
に大きな影響を与えるものではないが、蒸気圧の高い
2,5−ジクロロピリジンのコンデンサーにおける閉塞
を抑制するとともに反応副生物である窒素ガスに基づく
発泡を抑制するのに効果的である。好ましい溶媒は、ト
ルエン、キシレンなどである。これは、本発明の第2工
程においては、ジメチルホルムアミド中で無水状態で反
応を行う必要があるが、第1工程の反応生成物にジメチ
ルホルムアミドを添加するに際し、これら溶媒が含まれ
ていれば予めこれを濃縮することにより共沸脱水できる
ためである。有機溶媒の使用量にはとくに制約はない
が、通常、原料に対し、重量比で1〜10倍程度であ
る。
【0011】亜硝酸ナトリウムの添加及び反応の温度
は、ー10℃〜80℃、とくに0〜60℃の範囲に設定
するのが好ましい。上記範囲より低温では、塩素化及び
加水分解反応が円滑に進行せず、副生成物が多く生成す
るので好ましくない。逆に上記範囲より高温になると、
亜硝酸ナトリウムの分解量がが増えるばかりでなく、着
色が激しくなるので好ましくない。亜硝酸ナトリウムの
添加速度は、生成する窒素ガスによる発泡状況や反応系
の冷却能力に合わせて決定すれば良く、通常0.1〜2
4時間かけて添加すればよい。亜硝酸ナトリウムの添加
終了後、すぐに反応を終了させてもよいが、さらに0.
1〜2時間程度撹拌を継続させて反応を完結させること
もできる。
【0012】有機溶媒を使用して反応を行った場合、反
応終了後の反応液は有機層と水層に分かれており、有機
層に2,5−ジクロロピリジンが、水層に5−クロロー
2−ヒドロキシピリジンがそれぞれ溶解している。した
がって反応液全体を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリで中和
するか、あるいは分液した水層を中和することにより5
−クロロー2−ヒドロキシピリジンの結晶が析出してく
るため、これを例えば遠心分離や減圧濾過等の常法にし
たがって回収することができる。一方、2,5−ジクロ
ロピリジンは、反応液全体を中和・濾過することにより
得られる濾液、もしくは反応液を分液した有機層から回
収することができる。
【0013】有機溶媒を使用しないで反応を行った場合
には、反応液を冷却することにより2,5−ジクロロピ
リジン結晶が、また反応液を中和することにより5−ク
ロロー2−ヒドロキシピリジン結晶が析出するため、そ
れらを遠心分離、減圧濾過等の常法にしたがって回収す
ればよい。あるいは反応終了後の反応液に有機溶媒を加
え、有機溶媒を使用して反応を行った場合と同様の後処
理によりそれぞれを回収することができる。
【0014】本発明の第2工程は、上記のように得られ
た5−クロロー2−ヒドロキシピリジンに、ジメチルホ
ルムアミド溶媒中でオキシ塩化リンを作用させ、2,5
−ジクロロピリジンに変換させる工程である。本工程
は、5−クロロー2−ヒドロキシピリジンとジメチルホ
ルムアミド溶媒を仕込んだ液中に、オキシ塩化リンを添
加することによって行うことができる。オキシ塩化リン
を使用するため、できるだけ無水状態で反応を行う必要
がある。したがって前述した方法によって得られる水分
を含んだ5−クロロー2−ヒドロキシピリジン結晶を乾
燥して用いるか、あるいは該結晶にトルエン等の溶媒を
加え、共沸脱水後に反応を行えばよい。前工程でトルエ
ン等の溶媒を使用した場合、2,5−ジクロロピリジン
がトルエン等に溶解した溶液として回収できるが、上記
共沸脱水用の溶媒源としてこのような溶液を使用するこ
とができる。
【0015】共沸脱水により留去したトルエン等の溶媒
は、前工程の反応溶媒として使用可能である。一般には
このような留去したトルエン等の溶媒中には、少量の
2,5−ジクロロピリジンが含まれているので、このよ
うにリサイクル使用することによりロスを低減すること
ができる。
【0016】前工程で溶媒を使用せずに反応を行った場
合でも、反応終了後の反応液にトルエン等を加えて同様
の操作で得られる2,5−ジクロロピリジン溶液を、上
記目的に使用することができる。この場合も上記同様の
効果を得ることができる。
【0017】第2工程の反応に使用されるジメチルホル
ムアミドの使用量は、反応液を撹拌することが可能な量
であればとくに制限はないが、通常、5−クロロー2−
ヒドロキシピリジンに対して重量比で0.5〜5倍程度
である。この場合、上述のようなトルエン等の溶媒が混
ざっていてもなんら問題はない。
【0018】第2工程の塩素化剤として使用されるオキ
シ塩化リンの使用量は、5−クロロー2−ヒドロキシピ
リジンに対してモル比で1.0倍以上、好ましくは1.
0〜2.0倍である。オキシ塩化リンの使用量が上記範
囲より少ないと、5−クロロー2−ヒドロキシピリジン
の反応率が低下するので好ましくなく、一方その量が多
い場合は、反応面での問題はないが経済的でなく、また
精製に伴う排水処理に余分な負荷がかかる結果となり、
好ましくない。
【0019】オキシ塩化リンの添加及び反応の温度は、
70〜150℃、とくに80〜120℃の範囲に設定す
るのが好ましい。すなわちあまり低温過ぎると反応速度
が遅く、また反応温度が高すぎると着色が激しくなるの
で好ましくない。オキシ塩化リンの添加速度にはとくに
限定はなく、反応系の冷却能力に合わせて決定すれば良
く、通常0.1〜24時間かけて添加すればよい。オキ
シ塩化リンの添加終了後、すぐに反応を終了させてもよ
いが、撹拌を0.1〜2時間程度継続させて反応を完結
させることもできる。
【0020】反応終了後、反応液に水を添加してオキシ
塩化リンを分解させ、冷却もしくはアルカリで中和後冷
却することによって2,5−ジクロロピリジンが結晶と
して得られるので、これを遠心分離、減圧濾過等の常法
によって単離すればよい。2,5−ジクロロピリジンは
また、反応液に水を加えた後、有機溶媒で抽出して回収
することも可能である。使用可能な抽出溶媒としては、
ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳
香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等
の脂肪族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、
1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、酢酸
エチル、メチルエチルケトンなどを挙げることができ
る。
【0021】高純度の2,5−ジクロロピリジンが必要
な場合には、このようにして得られた2,5−ジクロロ
ピリジンを再結晶、蒸留等の手段により精製すればよ
い。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。尚、実施例中の濃度の%は重量%を示し、収率の%
はモル%を示す。
【0023】[実施例1(第1工程)]撹拌機、温度計
及び還流冷却器を備えた1000mlガラス製フラスコ
に2−アミノー5−クロロピリジン128.5g(1.
0mol)、35%塩酸210g(2.0mol)を入
れ、撹拌しながら40℃まで加熱した。次に亜硝酸ナト
リウム103.5g(1.5mol)を水192.2g
に溶解した水溶液を滴下ロートを用いて温度40〜50
℃に保ちながら2時間かけて滴下し、さらに1時間、同
温度で保持した。
【0024】反応終了後、反応液にトルエン150gを
加え、48%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH=7
まで中和し、析出した結晶を濾過後、トルエン50gで
洗浄して結晶93.5gを得た。この結晶をガスクロマ
トグラフィ(内部標準法、標準物質:ナフタリン、以下
同じ)で分析したところ、5−クロロー2−ヒドロキシ
ピリジン79.8%であり、2,5−ジクロロピリジン
は検出されなかった。
【0025】一方、濾液をトルエン層と水層に分液し
て、トルエン層247gを得た。このトルエン層をガス
クロマトグラフィで分析したところ、5−クロロー2−
ヒドロキシピリジン1.8%、2,5−ジクロロピリジ
ン17.0%であった。5−クロロー2−ヒドロキシピ
リジンと2,5−ジクロロピリジンを合計した収率は、
89.4%であった。結果を表1にまとめる。
【0026】[実施例2(第1工程)]撹拌機、温度計
及び還流冷却器を備えた200mlガラス製フラスコに
2−アミノー5−クロロピリジン12.85g(0.1
mol)、35%塩酸21.0g(0.2mol)、ト
ルエン25.0gを入れ、撹拌しながら40℃まで加熱
した。次に亜硝酸ナトリウム8.3g(0.12mo
l)を水15.4gに溶解した水溶液を温度40〜45
℃に保ちながら0.8時間かけて滴下し、さらに1時
間、同温度で保持した。
【0027】反応終了後、反応液を48%水酸化ナトリ
ウム水溶液を用いてpH=7まで中和し、析出した結晶
を濾過後、トルエン20gで洗浄して結晶7.5gを得
た。この結晶をガスクロマトグラフィで分析したとこ
ろ、5−クロロー2−ヒドロキシピリジン91.4%で
あり、2,5−ジクロロピリジン0.1%であった。
【0028】一方、濾液をトルエン層と水層に分液し
て、トルエン層50.2gを得た。このトルエン層をガ
スクロマトグラフィで分析したところ、5−クロロー2
−ヒドロキシピリジン1.0%、2,5−ジクロロピリ
ジン9.8%であった。5−クロロー2−ヒドロキシピ
リジンと2,5−ジクロロピリジンを合計した収率は、
90.1%であった。結果を表1にまとめる。
【0029】[実施例3〜6(第1工程)]実施例2で
塩酸量、亜硫酸ナトリウム量、反応温度、反応時間を変
えて反応した場合の結果を表1にまとめる。
【0030】
【表1】 ACP:2−アミノー5−クロロピリジン CHP:5−クロロー2−ヒドロキシピリジン DCP:2,5−ジクロロピリジン
【0031】[実施例7(第2工程)]実施例3の結晶
89.8gとトルエン層428.2gを混合し、トルエ
ンを減圧下に濃縮した後、ジメチルホルムアミド144
gを加えてジメチルホルムアミド溶液312.7gを得
た。該溶液をガスクロマトグラフィで分析したところ、
5−クロロー2−ヒドロキシピリジン26.3%、2,
5−ジクロロピリジン18.6%であった。両者の合計
単離収率は91.8モル%であった。
【0032】撹拌機、温度計及び還流冷却器を備えた1
00mlガラス製フラスコに上記溶液50g(5−クロ
ロー2−ヒドロキシピリジン0.10mol、2,5−
ジクロロピリジン0.06mol)を入れ、撹拌しなが
ら100℃まで加熱した。次にオキシ塩化リン18.7
g(0.12mol)を滴下ロートを用いて温度100
〜110℃に保ちながら0.5時間かけて滴下し、さら
に2時間、同温度で保持した。
【0033】反応終了後、反応液を冷却し、水100g
を入れたビーカーに反応液を少量ずつ添加した。次に4
8%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH=7まで中和
し、析出した結晶を濾過後、水20gで洗浄して結晶2
6.5gを得た。この結晶をガスクロマトグラフィで分
析したところ、2,5−ジクロロピリジン88.7%で
あり、5−クロロー2−ヒドロキシピリジンは検出され
なかった。ジメチルホルムアミド溶液からの2,5−ジ
クロロピリジンの収率は96.6%であった。結果を表
2にまとめる。
【0034】[実施例8〜9(第2工程)]実施例7の
ジメチルホルムアミド溶液を原料とし、オキシ塩化リン
の使用量を変えて反応した場合の結果を表2にまとめ
る。
【0035】
【表2】 DMF:ジメチルホルムアミド CHP:5−クロロー2−ヒドロキシピリジン DCP:2,5−ジクロロピリジン 全収率:2−アミノー5−クロロピリジンからの収率
【0036】[実施例10(全工程)]撹拌機、温度計
及び還流冷却器を備えた500mlガラス製フラスコ
に、2−アミノー5−クロロピリジン65g(0.51
mol)、35%塩酸131.9g(1.26mo
l)、トルエン130gを入れ、撹拌しながら40℃ま
で加熱した。次に亜硝酸ナトリウム38.4g(0.5
6mol)を水71gに溶解した水溶液を滴下ロートを
用いて温度40〜50℃に保ちながら4時間かけて滴下
し、さらに1時間、同温度で保持した。
【0037】反応終了後、反応液を48%水酸化ナトリ
ウム水溶液を用いてpH=7まで中和し、析出した結晶
を濾過後、トルエン65gで洗浄して結晶36.0gを
得た。この結晶をガスクロマトグラフィで分析したとこ
ろ、5−クロロー2−ヒドロキシピリジン85.7%で
あり、2,5−ジクロロピリジン0.1%であった。
【0038】一方、濾液をトルエン層と水層に分液し
て、トルエン層226.5gを得た。このトルエン層を
ガスクロマトグラフィで分析したところ、5−クロロー
2−ヒドロキシピリジン0.3%、2,5−ジクロロピ
リジン13.6%であった。5−クロロー2−ヒドロキ
シピリジンと2,5−ジクロロピリジンを合計した収率
は、89.3%であった。
【0039】上記結晶36.0gとトルエン層226.
5gを混合し、トルエンを減圧下に濃縮した後ジメチル
ホルムアミド100gを加えてジメチルホルムアミド溶
液161.4gを得た。該溶液をガスクロマトグラフィ
で分析したところ、5−クロロー2−ヒドロキシピリジ
ン21.8%、2,5−ジクロロピリジン15.9%で
あった。両者の合計単離収率は88.0%であった。
【0040】撹拌機、温度計及び還流冷却器を備えた3
00mlガラス製フラスコに上記溶液161.4g(5
−クロロー2−ヒドロキシピリジン0.27mol、
2,5−ジクロロピリジン0.17mol)を入れ、撹
拌しながら100℃まで加熱した。次にオキシ塩化リン
50.0g(0.33mol)を滴下ロートを用いて温
度100〜110℃に保ちながら0.7時間かけて滴下
し、さらに2時間、同温度で保持した。
【0041】反応終了後、反応液を冷却し、水277g
を入れたビーカーに反応液を少量ずつ添加した。次に4
8%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH=7まで中和
し、析出した結晶を濾過後、水65gで洗浄して結晶6
7.9gを得た。この結晶をガスクロマトグラフィで分
析したところ、2,5−ジクロロピリジン93.2%で
あり、ジメチルホルムアミド溶液からの2,5−ジクロ
ロピリジンの収率は96.1%であり、2−アミノー5
−クロロピリジンからの収率は84.5%であった。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、2−アミノー5−クロ
ロピリジンから高収率で2,5−ジクロロピリジンを得
ることができる。また副生物が少ないため精製が容易で
あり、高純度品を経済的に得ることが可能である。した
がって医薬・農薬の中間原料の製造方法としてとくに適
している。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1工程で2−アミノー5−クロロピリ
    ジンを塩酸中で亜硝酸ナトリウムと反応させることによ
    り2,5−ジクロロピリジンと5−クロロー2−ヒドロ
    キシピリジンを併産させ、第2工程で5−クロロー2−
    ヒドロキシピリジンをさらにジメチルホルムアミドの存
    在下にオキシ塩化リンと反応させることにより2,5−
    ジクロロピリジンに変換させることを特徴とする2,5
    −ジクロロピリジンの製造方法。
  2. 【請求項2】 5−クロロー2−ヒドロキシピリジンの
    ジメチルホルムアミドの存在下におけるオキシ塩化リン
    との反応を、第1工程の反応で得られる2,5−ジクロ
    ロピリジンの共存下に行う請求項1記載の2,5−ジク
    ロロピリジンの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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