JP2005525430A - 官能化ポリフェニレンエーテル樹脂のコポリマー及びそのブレンド - Google Patents

官能化ポリフェニレンエーテル樹脂のコポリマー及びそのブレンド Download PDF

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Abstract

ポリフェニレンエーテル、スチレン及び/又はアクリロニトリルのセグメントを有するコポリマー、コポリマーの製造方法、並びにコポリマーとスチレン樹脂のブレンドが提供される。ポリフェニレンエーテルセグメントは、1対の不飽和脂肪族炭素原子(即ち、us0216263n−炭素二重結合)を有する1以上の末端封鎖基を有するポリフェニレンエーテルポリマーから誘導される。コポリマーはスチレン/アクリロニトリルコポリマーと混和し得る。

Description

本発明は一般にポリフェニレンエーテル樹脂に関し、さらに具体的には、架橋によって制御し得る性質を有する官能化ポリフェニレンエーテル樹脂のコポリマーの製造及びそのブレンドに関する。一実施形態では、本発明は官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂とスチレン−アクリロニトリルのようなポリマーとの反応生成物及びそのブレンドに関する。
ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂(当技術分野では「ポリフェニレンオキシド」としても知られる)は、その加水分解安定性、高い寸法安定性、靭性、耐熱性及び誘電特性のため、極めて有用な種類の高性能エンジニアリングサーモプラスチックである。このような特異な組合せの物理的、化学的及び電気的性質を有するので、PPE樹脂は商業的に魅力ある材料である。このような特異な組合せの性質により、PPE樹脂を基材とする組成物は当技術分野で公知の広範囲の用途に適している。一例は、高熱用途に使用される射出成形製品である。当技術分野で知られるさらに普通のPPE樹脂は、通例、かなり高分子量のPPEポリマーからなる。これらのPPEポリマーは、一般に50を超える繰返しモノマー単位を有し、さらに大抵は80以上を超える繰返しモノマー単位を有する。
当技術分野では、PPE樹脂とスチレン樹脂のような他の樹脂とのブレンドを提供することに多くの関心が集まっている。興味の対象となる材料の一つは、スチレン−アクリロニトリルコポリマー(「SAN」)樹脂であった。スチレン−アクリロニトリルコポリマー樹脂は、家庭用品、包装、器具、工業用電池、及び自動車用途や医療用途を始めとする各種の製品で使用される透明樹脂である。これらの市場では、SAN樹脂はその低い単価、透明性、耐熱性、良好な加工性及び耐薬品性のために使用されている。
ある種のPPE樹脂/スチレン樹脂ブレンドの開発に対する一つの技術的障害は、PPE樹脂と特定のスチレン樹脂の間における相容性の不足であった。このような相容性の不足は、大抵は混和性の不良に原因し、非常に劣った物理的性質及び成形品での離層となって現われることが多い。
PPE樹脂及びSAN樹脂の統合材料を生み出そうという努力は、困難に出会った。PPEポリマーとSAN樹脂のような特定のスチレンポリマー樹脂との混和性を向上させる方法が望まれている。
本発明の一態様では、PPEセグメント並びに1以上のスチレン単位、アクリロニトリル単位、及びスチレン単位とアクリロニトリル単位の組合せからなるセグメントを含んでなり、任意には他の化学種(例えば、ゴム状化学種)も含有する、スチレン樹脂と混和し得るコポリマーが開示される。PPEセグメントは、1対の不飽和脂肪族炭素原子(即ち、炭素−炭素二重結合)を有する1以上の末端封鎖基を有するPPEポリマー鎖からなるPPE樹脂から誘導される。
本明細書中で使用する「混和し得る」という用語は、2種のポリマーを溶融ブレンドしたときにこれらのポリマーが単一相を形成し得ることをいう。この単一相は、単一のガラス転移温度で確認できる。
別の態様では、本発明は、本発明のコポリマーと、ポリスチレン(PS)、スチレンコポリマー(例えばSAN)及びこれらの組合せのようなスチレン樹脂とを含んでなる組成物を提供する。
さらに別の態様では、コポリマー組成物の製造方法が開示される。かかる方法は、少なくともスチレンモノマー及びアクリロニトリルモノマーを含む反応媒質中にPPE樹脂を導入することを含んでなり、PPE樹脂の量はPPE樹脂、スチレンモノマー、アクリロニトリルモノマー及び任意に追加される共重合性モノマーの合計重量の5〜20wt%である。PPE樹脂は、1対の不飽和脂肪族炭素原子(即ち、1以上の炭素−炭素二重結合)を有する1以上の末端封鎖基を有する1以上のPPEポリマー鎖からなる。次いで、反応媒質中に添加したPPE樹脂、スチレンモノマー及びアクリロニトリルモノマーを重合させてPPEコポリマーにする。反応媒質は、バルク反応媒質であってもよいし、或いは反応成分を懸濁又は乳化する別の液体を含む反応媒質であってもよい。
PPEセグメントを得るために使用するPPE樹脂は、PPEポリマー鎖からなる。これらのPPEポリマー鎖は、下記の式(I)を有する複数のフェニレンエーテル単位を含む公知のポリマーである。
Figure 2005525430
各構造単位は同一のもの又は相異なるものであってよく、各構造単位中で、各Q1は独立にハロゲン、第一又は第二低級アルキル(即ち、7以下の炭素原子を有するアルキル)、フェニル、ハロアルキル、アミノアルキル、炭化水素オキシ、或いはハロゲン原子と酸素原子とが2以上の炭素原子で隔てられているハロ炭化水素オキシであり、各Q2は独立に水素、ハロゲン、第一又は第二低級アルキル、フェニル、ハロアルキル、炭化水素オキシ、又はQ1について上記に定義したようなハロ炭化水素オキシである。大抵は、各Q1がアルキル(特にC14アルキル)であり、各Q2が水素又はアルキル(特にC14アルキル)である。
本発明で有用な特定のポリフェニレンエーテルポリマーには、特に限定されないが、
ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジメチル−コ−2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジラウリル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−メトキシ−6−エトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−エチル−6−ステアリルオキシ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−エトキシ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2−クロロ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(2,6−ジブロモ−1,4−フェニレンエーテル)、
ポリ(3−ブロモ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、又はこれらの混合物がある。
好適なPPE樹脂には、式(I)の構造単位のホモポリマー及びコポリマーが包含される。好ましいホモポリマーは、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位を含むものである。好適なコポリマーには、かかる単位を例えば2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位と共に含んでポリ(2,6−ジメチル−コ−2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル)樹脂を生成するランダムコポリマー及びブロックコポリマーがある。また、ポリスチレンやエラストマーのようなビニルモノマー又はポリマーをグラフト化して調製された部分を含むPPE樹脂、並びに実質的な割合の遊離ヒドロキシル基が残留するという条件下で、低分子量ポリカーボネート、キノン、複素環式化合物及びホルマールのようなカップリング剤を公知のやり方で二つのポリ(フェニレンエーテル)ポリマー鎖のヒドロキシル基と反応させてさらに高分子量のポリマーを生成させて得られるカップルドPPE樹脂も包含される。
本明細書及び特許請求の範囲中で使用する「ポリフェニレンエーテル樹脂」(及び「PPE樹脂」)という用語は、非置換ポリフェニレンエーテルポリマー、芳香環が置換されている置換ポリフェニレンエーテルポリマー、ポリフェニレンエーテルコポリマー、及びこれらのブレンドを包含する。
本発明での使用のために想定されるPPE樹脂は、構造単位又は副次的な化学的特徴の変化にかかわらず、現在知られているもののすべてを包含する。PPE樹脂を形成するポリマーの分子量及びPPE樹脂の固有粘度は、少なくとも部分的にはPPE樹脂について意図される最終用途に応じて広範囲に変化し得る。PPE樹脂の固有粘度(以後は「I.V.」)は、通例、下記の手順に記載された方法により25℃のクロロホルム中で測定して約0.08〜0.60dl/gの範囲内にある。
浴温が25℃±0.1℃にあることを確認する。
すべてのI.V.測定は、真空炉内において125℃の温度で1時間以上乾燥したPPE樹脂について行うべきである。秤量に先立ち、粉末を約5分間冷却する。
化学天秤を用い、天秤上に2オンスの瓶(キャップ付き)を置いて風袋を計る。約0.4000グラムの目標値で、瓶内にフィルムを秤取する。試料記録紙上に粉末重量を記録する。
瓶(キャップ付き)及び粉末の重量を計る。50mlのクロロホルムを添加する。試料記録紙上にクロロホルムの重量を記録する。瓶を振盪機上に置き、溶解するまで試料を振盪する。
試料を試験するには、約24mlの濾過試料(12mlオートバイアルフィルターで濾過する)を粘度計に添加する。粘度計の入口からフィルターを取り除く。粘度計上の真空ラインにスクイーズバルブを取り付ける。粘度計の上方に試料をゆっくりと吸い上げ、上部測定線より約0.6cm高くなるようにする。粘度計からスクイーズバルブ及びベントストッパーを取り除く。試料が上部測定線に達したら、タイマーを用いて落下時間の計測を開始する。試料が下部測定線に達したとき、計測を停止する。
試料記録紙上に試料の落下時間を記録する。
当技術分野で公知のコンピューターソフトウェアを用いてI.V.を計算する。
有用なPPE樹脂のI.V.は、時には25℃のクロロホルム中で測定して0.32dl/g未満であり、0.20dl/g未満であり得る。
本発明で使用するPPE樹脂は、通例、酸素含有ガス及び錯体金属−アミン触媒(好ましくは銅(I)−アミン触媒)を酸化剤として使用しながら、1種以上の一価フェノール化学種(好ましくは、少なくともその一部が少なくとも二つのオルト位に置換基を有し、パラ位に水素又はハロゲンを有する)の酸化カップリングを行い、好ましくは含有水溶液を用いて金属触媒の少なくとも一部を金属−有機酸塩として抽出することで得られる。
一般に、PPE樹脂の分子量は、反応時間、反応温度及び触媒量を調節することで制御できる。反応時間が長くなるほど、通常は繰返し単位の平均数が大きくなり、固有粘度が高くなる。ある時点で目標の分子量(大抵はI.V.として測定される)が得られたら、通常の手段で反応を停止させる。例えば、錯体金属触媒を使用する反応系の場合には、酸(例えば、塩酸、硫酸など)又は塩基(例えば、水酸化カリウムなど)を添加して重合反応を停止させてもよいし、或いは米国特許第3306875号(Hay)に教示されているように濾過、沈殿又はその他適宜の手段で生成物を触媒から分離してもよい。
ブレンディング、架橋又は重合反応(遊離基反応を含む)によってPPE樹脂を他の樹脂と組み合わせる場合、混合のために粘度が低いと共に、官能化のために末端基の数が多いという観点からすれば、PPE樹脂は平均して50未満の繰返しモノマー単位を有し、好ましくは平均して約35未満の繰返しモノマー単位を有することが極めて望ましい。
PPE樹脂プロセス化学の最近の進歩によって低分子量PPE樹脂の開発が可能となっており、その一例はPPO12として知られており、これは本発明のコポリマーを製造するため理想的に適している。PPO12は2,6−ジメチルフェニレンエーテル単位からなり、25℃のクロロホルム中で測定して0.12±0.02dl/gの固有粘度を有している。
PPO12のような低分子量PPE樹脂は、高分子量グレードに比べ、高い耐熱性能に相当する適度に高いTgを示しながら、はるかに低い溶融粘度を有する。これら二つの側面は、性能/加工性バランスにとって非常に重要である。
本発明のコポリマーを形成するために使用するPPE樹脂は、1対の不飽和脂肪族炭素原子(即ち、炭素−炭素二重結合)を含む1以上の末端封鎖基を有するポリマー鎖からなる。この末端封鎖基はPPEポリマーの反応性を高め、スチレンモノマー及びアクリロニトリルモノマー又はスチレン/アクリロニトリルコポリマー、或いは他の重合性モノマーを任意に含むスチレンモノマー、アクリロニトリルモノマー及びスチレン/アクリロニトリルコポリマーの組合せのような、不飽和脂肪族炭素原子を有する他のモノマー又はコポリマーとの共重合を容易にする。
「封鎖」とは、好ましくは約80%以上、さらに好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上のPPEポリマー鎖が、1対の不飽和脂肪族炭素原子を有する末端封鎖基(好ましくはビニル部分)を有することを意味する。PPEポリマー鎖は、大抵は重合中に生じたマンニッヒ末端基((アルキル)2N−)を有する。これらのマンニッヒ末端基は、PPEポリマー当たりの末端封鎖基の数を増加させるための公知技術により、例えば約150℃を超える温度、好ましくは約180℃以上を超える温度のような高温にPPE樹脂を暴露することにより、活性ヒドロキシル末端基に変化させることができる。
PPEポリマー上の末端封鎖基は、PPEポリマーのヒドロキシル基を、1対以上の不飽和脂肪族炭素原子を与える好適な反応性化学種と反応させて得ることができる。これは、PPEポリマーを好適な封鎖剤と反応させることで行われる。PPE上に脂肪族不飽和基を導入するために本発明で使用する好適な封鎖剤には、下記の一般式(I)の不飽和化合物がある。
Figure 2005525430
1は脂肪族、環式又は芳香族残基(例えば、−CH2−)であるが、複数の−CH2−基であってもよく、例えばnは1〜約10以上であり得る。別法として、nはゼロに等しくてもよく、この場合に上記の式はアクリル酸残基である。R2、R3及びR4は各々独立に水素、アルキル(好ましくはC1〜C10アルキル)又はアリール(好ましくはC6〜C10アリール)であり、Xは下記の式(III)の一つを有する残基である。
Figure 2005525430
別法として、Xはハロゲンであってもよく、又は下記の式(IV)の残基であってもよい。
Figure 2005525430
7は脂肪族又は芳香族残基(例えば、−CH2−)であるが、複数の−CH2−基であってもよく、例えばmは1〜約10以上であり得る。別法として、mはゼロに等しくてもよい(n及びmが共にゼロに等しければ、不飽和化合物は無水アクリル酸である)。R8、R9及びR10は各々独立に水素、アルキル又はアリールである。好ましい実施形態では、不飽和化合物は下記の式(V)を有する。
Figure 2005525430
式中、n、R1、R2、R3及びR4の各々は前述の通りである。特に好ましい実施形態では、不飽和化合物は下記の式(VI)を有する。
Figure 2005525430
なお、本発明の技術的範囲内には、式(V)の「混成」又は「非対称」無水物も包含される。
封鎖剤は、通例1以上のビニル基を有する。封鎖剤は、スチレン、スチレン系モノマー、置換スチレン、アクリル酸系モノマー、アクリロニトリル、アクリロニトリル系モノマー、エポキシ系モノマー、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート又は他の好適な物質であり得る。封鎖剤は、好ましくは無水メタクリル酸のような不飽和無水物である。
本明細書中に述べた通り、PPEポリマーを封鎖するには、無水メタクリル酸(MAA)のような不飽和無水物の1種以上を好ましくは溶解状態で添加して封鎖PPEポリマー(本明細書中ではPPE−無水メタクリル酸(PPE−MAA)という)を形成すればよい。無水メタクリル酸はラジカル反応で高い反応性を有し、スチレンポリマーと非常に反応し易い。PPE−MAAは、PPEコポリマーとの反応後に残留するメタクリル酸二重結合を介してスチレンコポリマー中に組み込むことができる。
末端封鎖反応は、通例、通常の方法又は後記実施例に示す方法によって1種以上の触媒の存在下で行われる。触媒は、好ましくはDMAP(N,N−ジメチルアミノピリジン)のようなアミン型触媒である。封鎖段階後のPPE樹脂は、通例、ポリマー鎖当たり一つ又は二つの末端封鎖基を有するPPEポリマー鎖からなる。前述の通り、PPEポリマー鎖中のヒドロキシル基の約80%以上、好ましくは約90%以上、さらに好ましくは約95%以上を封鎖するのが好ましい。特に好ましい実施形態では、PPEのヒドロキシル部分の実質的に全部を封鎖した。反応性末端封鎖基と非反応性末端封鎖基(残留炭素−炭素二重結合を含まない末端封鎖基)の混合物を始めとする、末端封鎖基の混合物も使用できる。
PPEポリマーと式(II)の不飽和化合物との化学反応の性質又は機構についてのいかなる理論にも束縛されることは望まないが、PPEポリマーの官能化はPPEポリマー上のヒドロキシル基を介して起こり、下記の式(VII)を有する、脂肪族不飽和結合を含むPPEポリマーを生じると推測される。
Figure 2005525430
1、Q2、n、R1、R2、R3及びR4の各々は前記に定義した通りであり、jは主としてPPE樹脂のI.V.に応じて一般に平均約10〜110の範囲内の値を有する。
さらに、PPEポリマーの主鎖構造中に枝分れ剤及び/又はカップリング剤を組み込んでPPEポリマーの2以上の末端が封鎖用のヒドロキシル基を含むようにすることで、PPEポリマー上に複数の脂肪族不飽和結合を導入することもできる。かかる枝分れ剤及び/又はカップリング剤は当技術分野で公知であり、例えばテトラメチルヒドロキノン及びトリヒドロキシフェノールのような化合物がある。
PPEポリマーと封鎖剤(MAA)との反応を以下に図式で示す。
Figure 2005525430
PPEポリマーのフェノール性末端基と無水メタクリル酸のカルボキシル基との間でエステル形成が起こる。
上述の末端封鎖剤の使用量は、好ましくはPPEポリマー鎖当たり平均1以上の末端封鎖基を与えるために必要なものである。封鎖剤とPPEポリマー鎖当たりのヒドロキシル基とのモル比は、0.5:1〜10:1の範囲内であり得る。これらの反応は、通例、触媒(例えば、N,N−ジメチルアミノピリジン触媒(DMAP))の存在下において0〜100℃の範囲内の温度で行われる。末端封鎖PPE−MAAポリマーは、通例、クロロホルム中で測定して25℃で約0.08〜0.60dl/g、好ましくはクロロホルム中で測定して25℃で約0.10〜約0.30dl/gの固有粘度を有する。
1対以上の不飽和脂肪族炭素原子を有する末端封鎖基を含むPPEポリマーは、通例は熱、UV線又は電子ビーム線の照射で活性化されるもののような開始剤を用いる通常の遊離基重合技術により、1対の不飽和脂肪族炭素原子を有する他のモノマー、ポリマー又はコポリマーと共重合させることが可能である。好適な開始剤の例は、AIBN(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル)である。開始剤は、通例0.1wt%以下で添加される。PPEポリマーは、通常のイオン重合技術、原子移動技術及びリビング遊離基重合技術によっても反応し得る。
かかる末端封鎖基を有するPPEポリマーを、a)スチレン及びアクリロニトリルモノマー、又はb)スチレン/アクリロニトリルコポリマー、又はc)スチレン/アクリロニトリルコポリマー、スチレンモノマー及びアクリロニトリルモノマーの組合せと共に共重合させる。PPEポリマー鎖は二つの末端封鎖基を有し、架橋結合を形成するための二つの反応部位を提供することができる。単一の封鎖基を有するPPE鎖と2以上の末端封鎖基を有するPPE鎖との混合物も有用である。
スチレン単位及びアクリロニトリル単位からなるセグメントは、スチレン及びアクリロニトリルモノマー、又はスチレン/アクリロニトリルコポリマー、又はスチレン/アクリロニトリルコポリマーとスチレンモノマー及び/又はアクリロニトリルモノマーの組合せからなるモノマー混合物から導くことができる。ポリ(スチレン−コ−アクリロニトリル)としても知られるスチレン/アクリロニトリルコポリマー(SAN)は、スチレン(S)モノマー及びアクリロニトリル(AN)モノマーの単純なランダムコポリマーである。
スチレン−アクリロニトリルセグメントの式を下記の式(VIII)として示す。
Figure 2005525430
式中、n=0〜100であり、m=0〜50である。
PPEポリマーと共重合させ得るスチレン/アクリロニトリルコポリマー(SAN)は、好ましくは、当技術分野でスチレン及びアクリロニトリルと共重合することが知られている他のモノマーを任意に含有する、スチレン及びアクリロニトリルモノマーの単純なランダムコポリマーである。2以上の末端封鎖基を有するPPEポリマーは、SANコポリマーとPPEとの間に架橋鎖を形成すると考えられる。ただ一つの末端封鎖基を有する場合、PPEポリマーはスチレン単位及びアクリロニトリル単位と結合し、PPEポリマーセグメントが櫛の「歯」をなす櫛形構造を形成する。末端封鎖基がない場合、PPEポリマー鎖上のヒドロキシル基はスチレンモノマー及びスチレン/アクリロニトリルコポリマーの反応を抑制する傾向がある。封鎖PPEポリマーは、メタクリル酸二重結合を介して櫛形構造の「とげ状突起」の一部をなす。櫛形構造間の架橋は、ポリマー鎖上に(例えば、鎖の両端に)炭素−炭素二重結合を有するPPEポリマーの数の増加に伴って増加すると期待できる。
共重合を可能にすると共に、以後のブレンディングのために溶融加工し得るコポリマーを形成するように架橋を制御するため、SANとの反応に利用できるPPEポリマーの量(添加量)が調節される。反応媒質中のPPE樹脂の量は、好ましくは、PPE樹脂及びモノマー(即ち、スチレンモノマー及びアクリロニトリルモノマー)の総重量を基準として5〜20wt%の範囲内に保たれる。意外にも、PPE樹脂の添加量レベルが20wt%を超えると、スチレンポリマーと混和し得るコポリマーは劇的に減少することが判明した。PPE−MAA及びSANは高いPPEポリマー添加量で共重合しないのが通例であり、反応混合物中に別々のポリマーが形成され、これらのポリマーは互いに分離し、互いに別々に沈降する。
通例、反応媒質中に導入される末端封鎖PPE樹脂の量は、反応成分の総重量を基準として5〜15wt%である。さらに好ましくは、反応媒質中に添加される末端封鎖PPEポリマーの量は、反応成分の総重量を基準として10〜15重量%である。低い添加量にもかかわらず、PPEセグメントは共重合後にコポリマーの最大80重量%を占めることがあり、大抵はコポリマーの50〜80wt%の範囲内にある。コポリマーのTg値はPPEレベルの増加と共に上昇し、通例は144〜170℃の範囲内にある。
本発明のPPE−SANコポリマーは、SANのようなスチレン樹脂と混和し得る結果、PPEの有利な特性(特に難燃性及び比較的高いTg)を保持する組成物を生じるという利点を提供する。比較的高いTgとは、SANのTgを超えるTgを意味する。
この際、本発明のコポリマーは、押出機やバンバリーミキサーのような通常のブレンディング手段を用いてスチレン樹脂とブレンドし得る。本発明のコポリマー及びスチレン樹脂は相容性のコポリマーブレンドを形成するが、このブレンドは本発明の別の実施形態である。さらに、PPEコポリマーとスチレン樹脂との間の界面で多少の架橋活性が生じ、コポリマーとスチレン樹脂とをさらに結合させると考えられる。通例、以後の溶融加工のためにブレンドのビーズが形成される。ブレンドは、さらに、その中に混入された繊維補強材及び/又は遊離基開始剤のような他の成分を含み得る。遊離基開始剤は、架橋ポリマー上又はスチレン樹脂上の未反応ビニル基の重合を可能にする。
架橋コポリマーと混和し得るスチレン樹脂は、好ましくは組成物全体の約5〜95wt%を占める。50〜75wt%の範囲内の量が特に好適である。スチレン樹脂は、通例、ポリスチレン(PS)、膨張性ポリスチレン(EPS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、スチレン−アクリロニトリル(SAN)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチレン−無水マレイン酸(SMA)コポリマー、アルキルメタクリレート−スチレン−アクリロニトリル(AMSAN)、ポリクロロスチレン、ポリビニルトルエン、ゴム変性ポリスチレン(HIPS)及びこれらの組合せである。
相容性の改善を示す指標には、離層に対する抵抗性、引張特性や衝撃特性の増大のような物理的性質の改善、並びに静的条件及び/又は低剪断条件下でのブレンド成分相間の形態の安定化がある。
本発明の組成物はハロゲンの使用なしに難燃性を示すことができ、好ましくは、組成物のガラス転移温度を超える温度の空気の存在下で炭化するのに十分な難燃性を有し、通常の方法で測定してV−0の可燃性等級を有する。
スチレン樹脂と本発明のコポリマーとの組成物は、ブレンドが単一相を形成するのに十分な相容性を有し、このことは単一のガラス転移温度で表すことができる。ブレンドのガラス転移温度は、通例はスチレン樹脂のガラス転移温度とPPEコポリマーのガラス転移温度との間にあり、通例は約100〜約175℃である。さらに、ブレンドは125℃を超える熱変形温度を有するのが通例である。
本発明の組成物は、スチレン樹脂及びコポリマー以外の追加成分を含み得る。追加成分は別の熱可塑性樹脂からなり得る。例えば、下記の樹脂を組成物とブレンドできる。
上述のような、末端封鎖基をもたないポリフェニレンエーテルホモポリマー、米国特許第5981656号及び同第5859130号に開示されたようなポリアミド、米国特許第5290881号に開示されたようなポリアリーレンスルフィド、米国特許第5916970号に開示されたようなポリフタルアミド、米国特許第5231146号に開示されたようなポリエーテルアミド、並びに米国特許第5237005号に開示されたようなポリエステル。
熱可塑性樹脂のブレンドに添加し得る追加の成分は、耐衝撃性改良剤、難燃剤、可塑剤、酸化防止剤、充填材、導電性充填材(例えば、導電性カーボンブラック、炭素繊維やカーボンナノファイバー、ステンレス鋼繊維、金属フレーク、金属粉末など)、補強材(例えば、ガラス繊維)、安定剤(例えば、酸化安定剤、熱安定剤及び紫外線安定剤)、帯電防止剤、潤滑剤、着色剤、染料、顔料、滴下抑制剤、流れ調整剤、発泡剤又はその他の加工助剤であり得る。
ポリフェニレンエーテル樹脂用の好適な耐衝撃性改良剤には、天然ゴム、合成ゴム及び熱可塑性エラストマーがある。これらの添加剤は、オレフィンのようなモノマーから誘導されるのが通例であり、ホモポリマー並びにランダムコポリマー、ブロックコポリマー、グラフトコポリマー及びコアシェルコポリマーを含むコポリマーであり得る。
本発明の方法でポリフェニレンエーテル樹脂とブレンドし得るポリオレフィンは、一般式Cn2nを有し、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリイソブチレンを含む。好ましいホモポリマーは、ポリエチレン、LLDPE(線状低密度ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)及びアイソタクチックポリプロピレンである。本発明で使用するのに適したポリオレフィン樹脂の具体例は、米国特許第2933480号、同第3093621号、同第3211709号、同第3646186号、同第3790519号、同第3884993号、同第3894999号、同第4059654号、同第4166055号及び同第4584334号に明記されている。
耐衝撃性改良のために適した他の材料には、共役ジエンホモポリマー及びランダムコポリマーがある。その例には、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレンコポリマー、ブタジエン−アクリレートコポリマー、イソプレン−イソブテンコポリマー、塩素ブタジエンポリマー、ブタジエン−アクリロニトリルポリマー及びポリイソプレンがある。耐衝撃性改良剤は組成物全体の0〜30wt%を占め得る。エチレン−プロピレン−ジエン変性ゴム(EPDM)のような、エチレン、C3〜C10モノオレフィン及び非共役ジエンのコポリマーは、組成物全体の重量を基準として約0.1〜10重量%の少量で使用される。この量は、普通は組成物の0.25〜約7重量%の範囲内にある。
共役ジエンを有する特に有用な種類の耐衝撃性改良剤は、AB(ジブロック)、(AB)m−R(ジブロック)及びABA’(トリブロック)ブロックコポリマーからなる。ブロックA及びA’は通例アルケニル芳香族単位であり、ブロックBは通例共役ジエン単位である。式(AB)m−Rのブロックコポリマーについては、整数mは2以上であり、Rは構造ABのブロックに対する多官能性カップリング剤である。
また、アルケニル芳香族化合物及び共役ジエン化合物のコア/シェルグラフトコポリマーも有用である。特に好適なのは、スチレンブロックとブタジエン、イソプレン又はエチレン−ブチレンブロックとからなるものである。好適な共役ジエンブロックには、公知の方法で部分的又は全体的に水素化されてもよい上述のホモポリマー及びコポリマーがある。水素化された場合、これらはエチレン−プロピレンブロックなどとして表されることがあり、オレフィンブロックコポリマーに類似した性質を有する。好適なアルケニル芳香族化合物には、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン及びビニルナフタレンがある。ブロックコポリマーは、好ましくは約15〜80%のアルケニル芳香族単位を含む。この種のトリブロックコポリマーの例は、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン(SBS)、水素化ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン(SEBS)、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン(SIS)及びポリ(α−メチルスチレン)−ポリイソプレン−ポリ(α−メチルスチレン)である。商業的に入手できるトリブロックコポリマーの例は、Shell Chemical Company製のCARIFLEX(登録商標)、KRATON D(登録商標)及びKRATON(登録商標)Gシリーズ、並びにAsahi Chemical Indutry Co.,Ltd.製のTUFTECである。
本発明のコポリマーとスチレン樹脂のブレンド中に導入し得る他の添加剤には、米国特許第5461096号に記載されたようなハロ置換二芳香族化合物及び米国特許第5461096号に記載されたようなリン化合物を始めとする、当技術分野で公知の難燃剤がある。ハロ置換芳香族難燃剤の他の例には、臭素化ベンゼン、塩素化ビフェニル、臭素化ポリスチレン、含塩素芳香族ポリカーボネート、又はフェニル核当たり2以上の塩素原子若しくは二つの臭素原子を有する二価アルケニル基で隔てられた二つのフェニル基を含む化合物、及びこれらの混合物がある。難燃剤のレベルは0.5〜30wt%の範囲内にあり、好ましくは下記の方法のような通常の方法で測定してV−0可燃性等級を与える。
段階1−装置を組み立てて1.9cmの火炎高さを確認する。
段階2−火炎が1.76グラムの銅片を42〜46秒で100℃から700℃に加熱することを確認する。
段階3−試験片の下端が火炎の中点に位置するように試験片を配置する。10秒後に火炎を取り除く。試験片が自己消火するまでの時間を記録する。再び、試験片を上記のようにして火炎中に配置する。10秒後に取り除き、試験片が自己消火するまでの時間を記録する。Underwriters Laboratory U.L.94試験プロトコルを参照し、記録した時間に基づいて材料を分類する。
ガラス繊維のような補強材を使用でき、好ましくは組成物全体の0〜60重量%の量で使用する。好ましい量は3〜30重量%である。他の好適な補強材には、炭素繊維、KEVLAR(登録商標)繊維、ステンレス鋼繊維及び金属被覆黒鉛繊維がある。好適な非繊維状無機充填材には、雲母、クレー、ガラスビーズ、ガラスフレーク、黒鉛、アルミニウム水和物、炭酸カルシウム、シリカ、カオリン、硫酸バリウム、タルク及びケイ酸カルシウム(ウォラストナイト)がある。これらの充填材の有効量は約0.25〜60wt%の範囲内にある。
コポリマーとスチレン樹脂のブレンド中には顔料も導入でき、二酸化チタンやカーボンブラックのような通常知られているものが包含される。好適な安定剤には、硫化亜鉛、酸化亜鉛及び酸化マグネシウムがある。好適なUV安定剤には、4,6−ジベンジルレゾルシノール、アルカノールアミンモルホレン及びベンゾトリアゾールがある。好適な酸化防止剤には、ヒドロキシルアミン、ヒンダードフェノール、ベンゾフラノン、ヒンダードアミン、アリールホスファイト及びアルキルホスファイトがあり、好ましくは0.1〜1.5wt%の量で使用される。
好適な流れ促進剤及び可塑剤には、クレジルジフェニルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート及びイソプロピル化トリフェニルホスフェートのようなリン酸エステル可塑剤がある。塩素化ビフェノール及び鉱油も好適である。使用する場合、可塑剤の量は通例組成物全体の重量を基準として約1〜10wt%の範囲内にある。
本発明のコポリマーとスチレン樹脂のブレンド中には、発泡剤も導入できる。好適な発泡剤は、低沸点ハロ炭化水素や二酸化炭素を発生するもののような、当技術分野で通常知られているものである。本発明で使用するのに適した他の発泡剤は、室温で固体であり、その分解温度より高い温度に加熱されると窒素、二酸化炭素、アンモニアガスなどのガスを発生するものである。これらには、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボンアミドの金属塩、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウムなどがある。使用量は、通例、熱可塑性樹脂100重量部当たり0.1〜20重量部の範囲内にある。
本発明のコポリマーとスチレン樹脂のブレンドは、好ましくはブレンドの成分を分散させるように「配合」又は「分配混合」を行うセクションを有する押出機で製造できる。押出機は一軸押出機又は二軸押出機であり得る。ブレンドの成分は、通常の供給ホッパーを用いた通常の方法で押出機に供給できる。1種以上の追加成分は、同じ供給ホッパーに供給してもよいし、或いは好ましくはブレンド成分が溶融した後、下流に位置する別の入口に供給してもよい。押出機への供給に先立ち、ブレンド成分を他の成分と混合してもよい。
本発明のブレンドに添加される追加の成分は、スチレン樹脂+コポリマー100重量部当たり約0.01〜約500重量部の範囲内にあり得る。これらには、上述のような他の熱可塑性樹脂、加工助剤、充填材、顔料及び補強材が包含され得る。
本発明のブレンドは、プリプレグ又はシート成形コンパウンドとしての使用を始めとする多数の目的に使用できる。本発明の組成物は、運輸産業、生化学工業及び医療産業のような分野で成形品、膨張性包装材料及び膨張性建築材料に使用するのに適している。
封鎖PPEをスチレン及びアクリロニトリルモノマー、スチレンとアクリロニトリルのコポリマー、又はその両方と共重合させるためには、二つの方法のうちの一つが通例使用される。これらは、塊状法又は懸濁法を用いて共重合させることができる。塊状重合は、液状モノマー及び開始剤の存在下で溶媒なしに反応を行うことからなる。
懸濁重合は、連続相中にモノマーを液滴の不連続相として懸濁して重合させる系である。大抵のモノマーは水に比較的不溶であるので、連続相は通常水である。懸濁重合では、触媒をモノマー(スチレン/スチレン−アクリロニトリル)中に溶解し、次いでモノマーを水中に分散させる。得られる懸濁液を安定化するため、分散剤又は界面活性剤(例えば、ポリ(ビニルアルコール))が別個に添加される。懸濁重合から得られる生成物の化学的性質は、塊状重合で製造されたものと異なることがあり、これはどちらかの方法を選択する場合に考慮すべき因子である。懸濁液に関する通常の反応温度範囲は、通常40〜90℃である。開始剤は、モノマーの0.1wt%以下の範囲で添加される。界面活性剤系は、初期モノマー液滴粒度分布の設定を容易にし、液滴の合体を抑制し、粒子の凝集を低減させる。懸濁安定剤は、粒子のサイズ及び形状並びに清澄度及び透明度に影響を及ぼす。
PPEポリマーを封鎖し、封鎖PPEポリマーを架橋又は共重合させ、コポリマー生成物を単離する例示的な方法を以下に示す。
実施例1:MAAによるPPE樹脂の封鎖
磁気攪拌機を備えた三つ口丸底フラスコに、激しく攪拌しながら適量のトルエン、PPE樹脂(20wt%固形分)及び(1.5wt%)DMAP(N,N−ジメチルアミノピリジン)を仕込む。一つの口に水冷却器を連結し、別の口に窒素ガス入口管を連結する。第三の口はガラス栓で閉鎖する。ゆっくりと窒素パージを行う。フラスコを油浴攪拌機構中に置き、混合物を100℃に加熱する。PPE樹脂及びDMAPが溶解したとき、適量(PPE樹脂に対して3wt%)のMAAを混合物に添加して反応を開始する。反応時間が経過したとき(4時間後)、油浴、水冷却器及び窒素入口管を取り除く。ビーカー中において、混合物を氷で冷却する。その後、生成物の単離を行う。
実施例2(a):PPE樹脂の塊状共重合
磁気攪拌機を備えた三つ口丸底フラスコに、100rpmでの攪拌下で適量のモノマー(スチレン/スチレン−アクリロニトリル)及びPPE樹脂(総量の20wt%未満)を仕込む。水冷却器及び窒素ガス入口管を連結し、ゆっくりと窒素パージを行う。フラスコを油浴に入れ、混合物を所望の温度(80℃)に加熱する。PPEがトルエンに溶解したとき、適量(モノマーに対して6×10-3mol/l)のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を混合物に添加して反応を開始する。反応時間が経過したとき(1時間後)、油浴を取り除いて混合物を冷却すれば、生成物を単離できる。
実施例2(b):PPE樹脂の懸濁共重合
250rpmで連続攪拌しながら、1.0gのポリビニルアルコール(PVA)分散剤を含む600mlの沸騰済み脱イオン水を75℃に加熱する。反応は1リットル反応器内において窒素雰囲気下で行う。この溶液中に、予め調製したモノマー溶液中10wt%PPE樹脂(SAN懸濁液として)を分散させる。10〜20分後、約10gのアセトン中に溶解したラジカル開始剤AIBN(0.6g)を添加する。7時間の総反応時間後、混合物を室温に冷却し、1晩沈降させる。可能ならば、懸濁液から水層をデカントし、必要に応じて生成物に追加の処理を施す。
実施例3:生成物の単離(及びメタノールによる沈殿)
実施例2(a)及び2(b)の生成物をメタノール中に沈殿させて単離し、次いでブフナー漏斗で濾過し、メタノールで数回洗う。沈殿が可能でなければ、試料を先ずクロロホルムに溶解し、次いでメタノールで沈殿させる。その後、生成物を所望温度の真空炉内に入れ、好ましくは1晩放置して痕跡量のスチレン、メタノール及び水をすべて除去する。
以下の表は、架橋コポリマー及びスチレン樹脂のブレンディングから得られた結果を例示している。
表1は、様々なレベル(添加量)の各種PPEポリマーをSANと共に用いたときのブレンド特性を示している。高分子量(HMW)封鎖PPEポリマー、低分子量(LMW)封鎖PPEポリマー、及びPPEポリマーのコポリマーを試験した。データは、PPEコポリマーとSANのブレンドが単一のTgを生じることを示しており、これは単一相の存在を表している。封鎖及び未封鎖のLMW PPEポリマー及びHMW PPEポリマーを用いたブレンドは、二つのTg値が観測されることで示されるように、二つの相を生じる。PPE−SANコポリマーは、25℃のクロロホルム中で測定して0.31のI.V.を有するPPE樹脂から製造された約20重量%のPPEであった。
Figure 2005525430
表2は、コポリマーを形成する際に様々な添加量のPPE樹脂をSANと共に用い、さらに高分子量(0.31dl/g)及び低分子量(0.12dl/g)のPPE樹脂を用いて得られた結果を示している。結果は、クロロホルムにほとんど溶解しない架橋コポリマー(例えば、試料1及び2)から溶解し得るコポリマー(例えば、試料3及び5)にまでわたる広範囲のPPE−SANコポリマーを合成し得ることを示している。約40wt%未満の添加量のPPE、好ましくは約20wt%未満の添加量のPPE樹脂を有する生成物が、さらに高いPPE添加量を用いて製造された生成物よりも溶融及び加工を受け易い。
Figure 2005525430
当業者が本発明を適切に実施し得るようにするため、上述の実施例を限定のためではなく例示のために示したが、一般的又は個別に記載した本発明の反応体及び/又は作業条件をこれらの実施例で使用したものと置換して繰り返しても同様な成功を収めることができる。本明細書中に引用したすべての特許出願、特許及び出版物の開示内容全体は、援用によって本明細書の内容の一部をなす。
以上、好ましい実施形態に関して本発明を説明してきたが、当業者であれば、本発明の技術的範囲及び技術的思想から逸脱することなく、それらの実施形態に変更や修正を加え得ることが容易に理解されよう。

Claims (49)

  1. a)ポリフェニレンエーテルセグメント、及び
    b)1以上のスチレン単位、アクリロニトリル単位、及びスチレン単位とアクリロニトリル単位の組合せからなるセグメント
    を含んでなるコポリマーであって、
    ポリフェニレンエーテルセグメントが1対以上の不飽和脂肪族炭素原子を有するポリフェニレンエーテル樹脂から誘導され、
    当該コポリマーがスチレン樹脂と混和し得る、コポリマー。
  2. a)1対以上の不飽和炭素原子を有する1以上の末端封鎖基を有するポリフェニレンエーテルポリマー、及び
    b)下記のb−1〜b−5の1種以上
    の反応から得られ、
    反応中に存在する1以上の末端封鎖基を有するポリフェニレンエーテルポリマーの量が成分a+bの総重量を基準として5〜20wt%の範囲内にある、請求項1記載のコポリマー。
    b−1)スチレン及びアクリロニトリルモノマー
    b−2)スチレン/アクリロニトリルコポリマー
    b−3)スチレン/アクリロニトリルコポリマーとスチレンモノマー及びアクリロニトリルモノマーとの組合せ
    b−4)スチレン/アクリロニトリルコポリマーとスチレンモノマーとの組合せ
    b−5)スチレン/アクリロニトリルコポリマーとアクリロニトリルモノマーとの組合せ
  3. 末端封鎖基が1種以上の封鎖剤から誘導される、請求項1記載のコポリマー。
  4. 1種以上の封鎖剤がビニル基からなる、請求項3記載のコポリマー。
  5. 当該コポリマーが櫛形構造を有する、請求項1記載のコポリマー。
  6. 封鎖剤が、無水メタクリル酸及び無水アクリル酸からなる群から選択される、請求項3記載のコポリマー。
  7. ポリフェニレンエーテル樹脂が、1以上の末端封鎖基を有するポリフェニレンエーテル樹脂からなる、請求項1記載のコポリマー。
  8. ポリフェニレンエーテル樹脂が、25℃のクロロホルム中で測定して0.32dl/g未満の固有粘度を有する、請求項1記載のコポリマー。
  9. 末端封鎖基が、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル及び無水メタクリル酸からなる群から選択される封鎖剤とポリフェニレンエーテル樹脂上の末端ヒドロキシル基との反応から誘導される、請求項7記載のコポリマー。
  10. 当該コポリマーが繊維補強材及び遊離基開始剤と配合されると共に、架橋コポリマー上に未反応ビニル基を有し、架橋コポリマーが熱、紫外線又は電子ビーム線の照射で活性化した開始剤による遊離基重合で架橋し得る、請求項1記載のコポリマー。
  11. ポリフェニレンエーテルセグメントが、1以上のスチレン単位、アクリロニトリル単位、及びスチレン単位とアクリロニトリル単位の組合せからなるセグメントから枝分れしている、請求項1記載のコポリマー。
  12. 封鎖剤が1以上のビニル基を有しており、
    スチレン系モノマー、
    アクリル酸系モノマー、
    アクリロニトリル系モノマー、及び
    エポキシ系モノマー
    からなる群から選択される、請求項1記載のコポリマー。
  13. a)a)ポリフェニレンエーテルセグメント、及び
    b)1以上のスチレン単位、アクリロニトリル単位、及びスチレン単位とアクリロニトリル単位の組合せからなるセグメント
    を含むコポリマーであって、
    ポリフェニレンエーテルセグメントが1対の不飽和脂肪族炭素原子を有する1以上の末端封鎖基を有するポリフェニレンエーテル樹脂から誘導され、
    前記コポリマーがスチレン樹脂と混和し得る、コポリマー、並びに
    b)ポリスチレン樹脂、ポリスチレンコポリマー樹脂及びこれらの組合せからなる群から選択されるスチレン樹脂
    を含んでなる組成物。
  14. スチレン樹脂が、ポリスチレン、膨張性ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、スチレン−アクリロニトリル、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−無水マレイン酸、アルキルメタクリレート−スチレン−アクリロニトリル、ポリクロロスチレン、ポリビニルトルエン、ゴム変性ポリスチレン及びスチレン−メチルアクリレートからなる群から選択される、請求項13記載の組成物。
  15. コポリマーのポリフェニレンエーテル樹脂が、25℃のクロロホルム中で測定して0.32dl/g未満の固有粘度を有する、請求項13記載の組成物。
  16. コポリマーを導くポリフェニレンエーテル樹脂が、25℃のクロロホルム中で測定して0.20dl/g未満の固有粘度を有する、請求項13記載の組成物。
  17. コポリマーが櫛形構造を有すると共に、スチレン単位、アクリロニトリル単位、及びスチレン単位とアクリロニトリル単位の組合せからなる1以上のセグメントから枝分れしたポリフェニレンエーテルセクションを有する、請求項13記載の組成物。
  18. コポリマーを導くポリフェニレンエーテル樹脂が、25℃のクロロホルム中で測定して約0.12±0.02dl/gの固有粘度を有する、請求項13記載の組成物。
  19. ポリフェニレンエーテルセグメントが、重量でコポリマーの5〜80wt%を占める、請求項13記載の組成物。
  20. ポリフェニレンエーテルセグメントが、重量でコポリマーの50〜80wt%を占める、請求項13記載の組成物。
  21. コポリマーと混和し得るスチレン樹脂が、組成物全体の5〜95wt%を占める、請求項13記載の組成物。
  22. コポリマーと混和し得るスチレン樹脂が、組成物全体の25〜75wt%を占める、請求項13記載の組成物。
  23. さらに追加の樹脂成分を含む、請求項13記載の組成物。
  24. さらに、熱、紫外線又は電子ビーム線によって遊離基を生成し得る1種以上の遊離基開始剤を含む、請求項13記載の組成物。
  25. 当該組成物が単一相を有する、請求項13記載の組成物。
  26. 単一のガラス転移温度を有する、請求項25記載の組成物。
  27. ガラス転移温度が100〜175℃の範囲内にある、請求項26記載の組成物。
  28. 当該組成物が、264psiの圧力下で測定して、125℃を超える熱変形温度を有する、請求項13記載の組成物。
  29. 当該組成物が、当該組成物のガラス転移温度を超える温度の空気の存在下で炭化するのに十分な難燃性を有する、請求項13記載の組成物。
  30. V−0可燃性等級を有すると共に、ハロゲンを含まない、請求項13記載の組成物。
  31. A)i)ポリフェニレンエーテルセグメント、及び
    ii)1以上のスチレン単位、アクリロニトリル単位、及びスチレン単位とアクリロニトリル単位の組合せからなるセグメント
    を含むコポリマーであって、
    ポリフェニレンエーテルセグメントが1対の不飽和脂肪族炭素原子を有する1以上の末端封鎖基を有するポリフェニレンエーテルポリマー鎖からなり、
    前記コポリマーがスチレン樹脂と混和し得る、コポリマー、
    B)ポリスチレン、スチレンコポリマー及びこれらの組合せからなる群から選択されるスチレン樹脂、並びに
    C)1種以上のポリフェニレンエーテルホモポリマー
    を含んでなる組成物。
  32. スチレン樹脂が、ポリスチレン、膨張性ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、スチレン−アクリロニトリル、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−無水マレイン酸、アルキルメタクリレート−スチレン−アクリロニトリル、ポリクロロスチレン、ポリビニルトルエン、ゴム変性ポリスチレン及びスチレン−メチルアクリレートからなる群から選択される、請求項31記載の組成物。
  33. ポリフェニレンエーテル樹脂が、25℃のクロロホルム中で測定して0.32dl/g未満の固有粘度を有する、請求項31記載の組成物。
  34. ポリフェニレンエーテル樹脂が、25℃のクロロホルム中で測定して0.20dl/g未満の固有粘度を有する、請求項31記載の組成物。
  35. ポリフェニレンエーテルセグメントが、重量でコポリマーの50〜80wt%を占める、請求項31記載の組成物。
  36. コポリマーと混和し得るスチレン樹脂が、組成物全体の25〜75wt%を占める、請求項31記載の組成物。
  37. さらに追加の樹脂成分を含む、請求項31記載の組成物。
  38. 当該組成物が、100〜175℃の範囲内にある単一のガラス転移温度を有する、請求項31記載の組成物。
  39. 当該組成物が、当該組成物のガラス転移温度を超える温度の空気の存在下で炭化するのに十分な難燃性を有する、請求項31記載の組成物。
  40. 当該組成物がV−0可燃性等級を有すると共に、ハロゲンを含まない、請求項31記載の組成物。
  41. ポリフェニレンエーテルポリマーの反応が塊状法で行われる、請求項2記載のコポリマー。
  42. ポリフェニレンエーテルポリマーの反応が溶液状態で行われる、請求項2記載のコポリマー。
  43. スチレンモノマー及びアクリロニトリルモノマーを含む反応媒質中にポリフェニレンエーテル樹脂を添加し、
    前記反応媒質中でポリフェニレンエーテル樹脂、スチレンモノマー及びアクリロニトリルモノマーを重合させる
    ことを含んでなる、コポリマー組成物の製造方法であって、
    ポリフェニレンエーテル樹脂の添加量がPPE樹脂、スチレンモノマー及びアクリロニトリルモノマーの総量の5〜20wt%であり、
    ポリフェニレンエーテル樹脂が、1対の不飽和炭素原子を有する1以上の末端封鎖基を有する1種以上のポリフェニレンエーテルポリマーからなる、方法。
  44. コポリマーを導くポリフェニレンエーテル樹脂が、25℃のクロロホルム中で測定して約0.12±0.02dl/gの固有粘度を有する、請求項43記載の方法。
  45. ポリフェニレンエーテル樹脂の添加量がポリフェニレンエーテル樹脂、スチレンモノマー及びアクリロニトリルモノマーの総量の5〜15wt%である、請求項43記載の方法。
  46. ポリフェニレンエーテル樹脂の添加量がポリフェニレンエーテル樹脂、スチレンモノマー及びアクリロニトリルモノマーの総量の10〜15wt%である、請求項43記載の方法。
  47. さらに、架橋コポリマーをスチレン樹脂とブレンドし、以後の溶融加工のためにブレンドからビーズを形成することを含む、請求項43記載の方法。
  48. 反応媒質がバルク反応媒質であり、重合が塊状法で行われる、請求項43記載の方法。
  49. 反応媒質がさらにポリフェニレンエーテル樹脂、スチレンモノマー、アクリロニトリルモノマー又はこれらの組合せを懸濁する液体を含み、重合が懸濁法で行われる、請求項43記載の方法。
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