JP2005524653A - 実質的に目に見えて透明の局所的物理的日焼け止め配合物 - Google Patents

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Abstract

皮膚科学的に容認できる担体の中にナノ(10億分の1)サイズ粒子の物理的紫外線遮断剤を使用することにより、組成物中に化学的紫外線遮断剤を含有する必要なしに、皮膚科学的に容認できる水準の日焼け防止指数およびA領域の紫外線並びにB領域の紫外線からの幅広いスペクトル保護を提供する、局所的塗布用日焼け止め組成物が提供されている。

Description

本発明は、物理的紫外線遮断剤だけに基づいて、紫外線から皮膚を保護するため、皮膚科学的に容認できる水準の日焼け防止指数および広スペクトルA領域紫外線/B領域紫外線保護を有する、実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物に関する。該組成物は、いかなる化学的紫外線遮断剤も添加することなく、充分な重量パーセントのナノ(10億分の1)サイズ粒子の物理的紫外線遮断剤を含有して所望水準の日焼け防止指数を提供する。
290nmから400nmまでの波長を有する紫外線が、人間の表皮を損傷して短時間で日焼けを起こし長時間で皮膚の早期老化および皮膚癌に至らしめることは、確立されたことである。290nmから320nmまでの波長を有するB領域紫外線は、日焼け及び紅斑を起こすことがよく知られているので、排除されるべきである。A領域紫外線は、B領域紫外線により起こされた損傷に寄与し、更に多様型の光発疹や或る化学薬品に対する光敏感性のような他の有害な結果を起こすかもしれない。
日焼け止め組成物は、A領域紫外線およびB領域紫外線を排除するように作用する活性成分の性質によって、「化学的」(有機)又は「物理的」(無機)日焼け止めに広く分類される。化学的日焼け止めは、B領域紫外線および(又は)A領域紫外線の波長を吸収してから該エネルギーをより長くより安全な波長で送り返す共役分子構造を典型的に含有する。化学的日焼け止めが遮断する波長の範囲は通常物理的日焼け止めに対するものよりも狭く、「広域スペクトル製品」とラベル表示されている物においても部分的保護しか達成されない。他方物理的日焼け止めは、不活性無機化合物粒子の分散体から典型的に成り、該粒子は紫外線を優先的に吸収し、該粒子の大きさ、該紫外線の波長、および分散粒子と分散媒との屈折率の差によって、紫外線および可視線を散乱させることも出来る。酸化亜鉛および酸化チタンを含む或る金属酸化物が有効な物理的紫外線遮断剤であることは、化粧品産業においてよく知られている。特に酸化亜鉛はB領域紫外線およびA領域紫外線の実質的に全スペクトルにわたり紫外線に対する高い吸収率を有することが知られているが、一方二酸化チタンはより限定されたスペクトルにわたる紫外線からの保護を提供する。物理的紫外線吸収剤として酸化亜鉛を日焼け止めに含有させることは知られている。
化学的日焼け止めは光過敏性であることが知られており紫外線により劣化又は変質するかも知れないという点で、化学的日焼け止めよりも物理的日焼け止めの方が好ましい。更に、化学的日焼け止めの該使用者の皮膚および一般的健康に対する長期影響も知られていない。物理的日焼け止めが好ましく、特に酸化亜鉛を含有するものはかかる物理的日焼け止めとして、紫外線に安定で皮膚との長期接触に伴う公知の悪影響を全く示さないことが知られている。
物理的紫外線遮断剤の使用における主要な制限因子は、かかる物理的紫外線遮断剤を含有する日焼け止め配合物が、かかる日焼け止め配合物内に含まれる粒子からの光の過剰散乱により皮膚上で白く見える傾向である。これは、物理的紫外線遮断剤だけに基づく日焼け止め配合物の美容上の容認性および市場性を低下させる。
日焼け止めの有効性は、紅斑を誘発させるのに必要な紫外線への露出時間の増加の尺度である日焼け防止指数(SPF)により通常特徴づけられる。日焼け防止指数は「+」が後にくる数として典型的に表現される。例えば、15+という日焼け防止指数は、日焼け防止指数が少なくとも15であることを示す。皮膚科学的に容認できる水準の日焼け防止指数は国によって変化する。オーストラリアでは、日焼け止め配合物は15+又は30+の日焼け防止指数を有する。日焼け防止指数試験は「生体で」(“in-vivo”)又は「生体外で」(“in-vitro”)行われる。オーストラリアでは、生体での日焼け防止指数試験がオーストラリア規格 AS/NZS 2604:1998 により行われている。
日焼けは大部分B領域紫外線と関連しているので、普通に使用されている日焼け防止指数試験はA領域紫外線よりもむしろB領域紫外線に対する保護を測定するものである。特に、日焼け防止指数試験で使用されている太陽模擬装置の紫外線発光は、自然太陽光と比較して、約350nmより上のA領域紫外線に欠けていてもよい。これは、A領域紫外線への露出が皮膚の早期老化や或る形の皮膚癌に対するかなりの危険因子となり得るという山のような証拠があるので、重要であるかもしれない。更に、短期および長期にわたる種々の悪い結果はA領域紫外線に対して日焼け紅斑よりも比較的に過敏であるかもしれない。
A領域紫外線の影響に関する懸念の増大を考慮して、全紫外スペクトルにわたる輻射線を遮断する日焼け止めの能力を測定するいくつかの追加試験が提案されている。日焼け止めにより吸収されるA領域紫外線対B領域紫外線の比に等しいA領域紫外線/ B領域紫外線比が特に関連している。全紫外スペクトルにわたる日焼け止めの有効性を評価するために使用される更なるパラメーターは、それを超えると全紫外線の90%が吸収される波長として定義される臨界波長パラメーターである。
上記試験のいずれの結果も、試験される日焼け止め組成物又は配合物の特定の層厚に依存する。大部分の日焼け防止指数試験は、約20ミクロンの層厚に相当する2mg/cm2の日焼け止め組成物又は配合物が被験者に塗布されることを必要としている。もしもより薄い層の日焼け止めを使用すると、紫外線の遮断度は低下する。
物理的日焼け止めを含む日焼け止めにおいては、物理的日焼け止め粒子の濃度が増加すると該粒子による光の散乱が増加するので透明性が減少し、日焼け止めの層中に白色化効果(whitening effect)が起る。従って、或る層厚に対しては、層の透明性と白色度および層中物理的遮断剤濃度との間に典型的に矛盾が存在する。商業的に入手可能な公知の日焼け止めにおいて、白色化効果は、酸化亜鉛又は酸化チタンのような物理的紫外線遮断剤の最大濃度を、妥当なA領域紫外線/ B領域紫外線からの保護を提供できない値に制限する。結果として、容認できる日焼け防止指数の値は、化学的紫外線遮断剤を日焼け止めに添加することによってのみ達成できるのである。
上述したように、日焼け止めにおいて物理的紫外線遮断剤を使用する際の主要な制限の一つは、日焼け止めが塗布された後に皮膚上に残る白色度の問題である。この白色効果を避けるためにもしもイメージを重視した日焼け止め使用者が薄い層の日焼け止めを塗布するならば、いかなる日焼け防止指数の評価も試験される日焼け止めの層厚に依存するという事実のため、該有効日焼け防止指数は標準試験で測定されるものよりも小さくなるであろう。従って、該製品を実際に使っている使用者は、もし白色化を避ける事に関心を持っているならば、日焼け防止指数試験で測定される日焼け防止指数を得ることが出来ないかもしれない。
従って、化学的日焼け止めの光反応性問題を避けながら、物理的日焼け止めの能力の利益を得てA領域紫外線および B領域紫外線を有効に遮断する、紫外線から皮膚を保護するための改良された局所的日焼け止め配合物に対する必要性が存在するのである。かかる日焼け止めの最大限の日焼け防止指数等級は、該日焼け止め製品の美容のための所望性における相当する減少なしに、開発することが出来る。
日焼け止め産業においては、日焼け止め配合物の白色度を減少させてその透明性を改良するためにより小さな粒径の酸化亜鉛を含有する日焼け止め配合物を開発して使用する傾向が存在する。例えば、米国特許第5,573,753号明細書は5nm〜150nmの酸化亜鉛粒子を含有する日焼け止めの製造方法を開示しているが、それは紫外線を遮断するが可視光線に対しては実質的に透明であるとクレームされている。米国特許第5,531,985号明細書は大きさが10nm〜100ミクロンの酸化亜鉛粒子の分散体を含有する日焼け止めを記載している。
これらの特許のいずれも、かかる組成物の日焼け防止指数等級、および実質的な可視透明度が達成されるかかる日焼け止めの層厚について述べていないし、又かかる日焼け止めに含有させて依然として「実質的な可視透明度」(“substantial visible transparency”)を提供できる酸化亜鉛の重量パーセントについても述べていない。もしも充分に薄く塗布するならば、又はもしもたった小パーセントだけの酸化亜鉛粒子を添加するならば、いかなる日焼け止め組成物も透明であるとクレームできるであろう。しかしながら、かかる日焼け止めは皮膚科学的に容認できる水準の日焼け防止指数を有さないであろう。
酸化亜鉛粒子を含有する実質的に目に見えて透明の日焼け止めに対するクレームは以前に作成されている。例えば、米国特許第5,587,148号明細書(Mitchell)は、特定の純度を有し実質的に純粋な、約0.2ミクロンよりも小さな平均粒径範囲の酸化亜鉛微粉化粒子を含有する日焼け止めを対象にしている。Mitchellは、かかる粒子を皮膚科学的に容認できる液状担体と混合すると、これらの粒子は実質的に均一に分散され実質的に目に見えて透明のままでいながら太陽のA領域紫外線(UVA)および B領域紫外線(UVB)の両方から皮膚を保護するということをクレームしている。しかしながら、Mitchellの酸化亜鉛粒子を配合した商業的に入手可能な日焼け止めはすべて、必要な日焼け防止指数を維持しながら可視透明度を達成する為、化学的紫外線遮断剤の配合に頼る必要があった。試験によれば、Mitchellの酸化亜鉛粉末だけに基づく日焼け止めなら、容認できる水準の日焼け防止指数において透明性が乏しくかなりの白色度を有する日焼け止めという結果に終ったであろうことが示されている。例えば、米国特許5,587,148の再審査中に米国特許商標局に提出された「37C.F.R.1,132に基づく宣誓供述書(証拠A)」(米国特許商標庁から入手できる)から取った紫外-可視光透過率データは、可視スペクトルの中間点に相当する550nmの波長においてわずか18%の全透過率を示している。
物理的日焼け止めの使用だけに基づいて、皮膚上で目に見えて明澄で透明な、商業的に入手可能な日焼け止めは現在全く存在しない。
この分野における従来技術の多くは、科学的に容認できる正確な定義および測定技術が存在するという事実にも拘わらず、透明度および白色度の定量的評価の欠如により特徴づけられることが注目される。更に、日焼け止め層の透明度および白色度は該層厚に直接に依存し、該層厚の明確な知識なしに透明度および白色度の値は何ら意味を有さないことも注目される。
本発明の目的は、光分解性で潜在的に生物敏感性(biosensitive)の化学的紫外線遮断剤を含有する必要なしに、初めて必要な水準の日焼け防止指数を提供することが出来る実質的に目に見えて透明の局所的日焼け止め組成物を提供することである。
本明細書を通して、「透明の」(“transparent”)という用語は、「向こう側に又は背後に位置する身体が明瞭に見えるようにその物質を通して光線を透過する性質」(半透明の(translucent)とは区別され不透明な(opaque)とは反対である)を意味すると理解されるべきであり、「明澄な」(“clear”)という用語は「白色度又は曇りがない」を意味すると理解されるべきである。「明澄度」(“clarity”)は配合物が明澄な程度を云う。
本明細書を通して「日焼け止め」(“sunscreen”)および「紫外線遮断剤」(“UV screening agents”)という用語は、紫外線の100%遮断が起ることを決して暗示又は示唆するものではない。これらの用語は、紫外線が使用者の皮膚に到達できる程度を減少させる際の該薬剤又は組成物の役割を説明するために使用されているに過ぎない。
多数の従来技術刊行物が本明細書で言及されているが、この言及はこれらの書類のいずれもがオーストラリア又は他の国における当該技術の一般常識の一部を形成しているという是認を構成するものではないことが明らかに理解されるであろう。
本明細書を通して「含有する」(“comprising”)という用語は、後で定義又は説明される特色又は工程に積極的に定義又は包含されない他の特色および(又は)工程が本発明に含まれていてもよいという意味で、包含的に使用される。かかる他の特色および(又は)工程が何を含むことができるかは、全体として読まれる本明細書から明らかとなるであろう。
本発明の一局面によれば、皮膚科学的に容認できる担体(dermatologically acceptable carrier)の中に充分な重量パーセントのナノ(10億分の1)サイズ粒子の物理的紫外線遮断剤を含有して皮膚科学的に容認できる水準の日焼け防止指数およびA領域の紫外線並びにB領域の紫外線からの幅広いスペクトル保護を提供し、それにより化学的紫外線遮断剤を全く含有しない、紫外線から皮膚を保護するための実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物(substantially visibly clear and transparent topical sunscreen composition)が提供される。
「組成物」という用語は、分散体、乳濁液(クリーム又はローション)、スティック、ジェル、スプレー、明澄なローション、又はティッシュ、又は太陽による損傷に対する皮膚の保護に使用するのに適した他の任意の組成物を包含するものと意図されている。該分散体又は乳濁液は、油中水乳濁液、又は水中油乳濁液、又は多相乳濁液であってもよい。
「皮膚科学的に容認できる水準の日焼け防止指数」という用語は、特定の日焼け止めが特定の国で消費者に販売され得るように満たさなければならない最小日焼け防止指数を設定した種々の国々の状況を包含するように選択されている。例えば、現在の規則に基づいて、多数の東南アジア諸国は日焼け止め製品が8+の日焼け防止指数を有することを要求しているに過ぎない。オーストラリアでは、販売されている日焼け止めの大部分は15+の最小日焼け防止指数を有する。
いかなる特定の裁判権に対しても、日焼け止め配合者なら、必要な水準の日焼け防止指数を達成するのに必要な物理的紫外線遮断剤の重量パーセントを容易に決定することが出来るであろう。
一般的に、日焼け止め組成物は物理的紫外線遮断剤として酸化亜鉛だけに依存するであろうが、以下の説明に含まれる試験の大部分は酸化亜鉛だけの使用に関する。しかしながら、所望の水準の日焼け防止指数を達成する物理的紫外線遮断剤の役割で二酸化チタン、酸化セリウム、又は他の物理的紫外線遮断剤、又はそれらの混合物が酸化亜鉛と一緒に含まれることは、本発明の範囲内である。酸化亜鉛は、より広い範囲の紫外線にわたる紫外線遮断剤としての優れた性能のため好ましい。本発明の日焼け止め組成物が物理的紫外線遮断剤として酸化亜鉛に加えて10%までの二酸化チタン、又は他の物理的紫外線遮断剤、又はそれらの混合物を使用しても請求項1の約束を依然として達成するであろうことは明確に理解されるべきである。
好ましくは、前記の実質的に目に見えて明澄で透明の日焼け止め組成物は、550nmの波長で測定して2(wt%mm)-1(wt%;重量%)よりも小さい鏡面反射減衰係数(specular extinction coefficient)を有する。なお更に好ましくは、前記の実質的に透明の分散体は、550nmの波長で測定して1(wt%mm)-1よりも小さい鏡面反射減衰係数を有する。
鏡面反射減衰係数の値は、本発明を使用して達成される「明澄性」(“clearness”)即ち「白色度の欠如」(“lack of whiteness”)の度合の特殊な尺度を提供するものである。この尺度は、試験又は塗布される組成物の層厚と無関係である。
物理的紫外線遮断剤に対する代替物として或る量の1種以上の化学的紫外線遮断剤を本発明の日焼け止め組成物に添加することが出来ると考えられる。しかしながら、いかなる化学的紫外線遮断剤を添加する必要もなく皮膚科学的に容認できる日焼け防止指数が達成でき、化学的紫外線遮断剤の添加は一般的に好ましくないと理解されるべきである。
好ましくは、該ナノ(10億分の1)サイズ酸化亜鉛粒子は30nmよりも小さい平均粒径および狭い粒径分布を有する。好ましくは、該狭い粒径分布は光相関分光法(photo-correlation spectroscopy)で測定した数加重粒径分布が20nmよりも小さい標準偏差を有することを特徴とする。より好ましくは、光相関分光法で測定した該数加重粒径分布は10nmよりも小さい標準偏差を有する。なお更に好ましくは、光相関分光法で測定した該数加重粒径分布は5nmよりも小さい標準偏差を有する。
好ましくは、該粒子は界面活性剤を用いた処理により減少する光活性を有する。
好ましくは、前記界面活性剤は立体構造の界面活性剤である。前記立体構造の界面活性剤は、ステアリン酸、リシノール酸、ポリ12-ヒドロキシステアリン酸、金属ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、プリアラゴン酸、及びミリスチン酸、及びこれらの酸のエステル(又はそれらの暗示するもの)、並びにポリリン酸ナトリウムのような多価電解質の群から選択される。
あるいは、前記粒子は金属水酸化物、金属酸化物、又は水和金属酸化物の1種以上の層で被覆することが出来る。広い範囲の金属が適当であると考えられるが、好ましい金属は珪素、アルミニウム、ジルコニウムである。
本発明の第二の局面によれば、30nmよりも小さい平均粒径および狭い粒径分布を有する、紫外線から皮膚を保護するための実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物に使用する酸化亜鉛粉末が提供される。
好ましくは、該狭い粒径分布は光相関分光法で測定した数加重粒径分布が20nmよりも小さい標準偏差を有することを特徴とする。より好ましくは、該狭い粒径分布は光相関分光法で測定した数加重粒径分布が10nmよりも小さい標準偏差を有することを特徴とする。より好ましくは、該狭い粒径分布は光相関分光法で測定した数加重粒径分布が5nmよりも小さい標準偏差を有することを特徴とする。
好ましくは、該粒子は界面活性剤を用いた処理により減少する光活性を有する。より好ましくは、該界面活性剤は立体構造の界面活性剤である。
好ましくは、該粒子を金属水酸化物、金属酸化物、及び(又は)水和金属酸化物で被覆する。広い範囲の金属が適当であると考えられるが、好ましい金属は珪素、アルミニウム、ジルコニウムである。
本発明の性質のより詳細な理解を容易にするために、好ましい態様を添付図面を参照しつつ例示としてのみ説明する。
(好ましい態様の説明)
本発明は、粒径、粒径分布、および凝集に対して以前に達成できたよりもはるかに大きな制御でナノ(10億分の1)サイズ酸化亜鉛粒子を製造することが出来るという出願人の能力に由来する。かかる粒子を製造したので、出願人は、該粒子が日焼け止めに配合されると、かかる日焼け止めに使用されている他のいかなる市販の酸化亜鉛粒子よりも予想外に高い可視スペクトル透過度およびはるかに少ない白色度を示すことを実現したのである。
次に、充分な量のかかる粒子を日焼け止め組成物又は配合物に添加して該酸化亜鉛粒子だけを用いて皮膚科学的に容認できる水準の日焼け防止指数を達成することが初めて出来たということが実現されたのである。特定の日焼け止め配合物に含有させるのに必要な酸化亜鉛粒子の量は、該配合物に必要な日焼け防止指数の水準および配合者が選択した特定の成分に直接に依存している。一般的に云えば、8+の日焼け防止指数を提供するのに必要であろう場合よりも、30+の日焼け防止指数を有する配合物を提供する場合の方が、より高い重量パーセントの酸化亜鉛粒子を含有させる必要があるであろう。
特定の水準の日焼け防止指数を提供するのに必要な酸化亜鉛の重量パーセントは、特定の配合物に含まれる他の成分に依存する。本発明の好ましい態様のナノ(10億分の1)サイズ酸化亜鉛粒子に依存する日焼け止め配合物に対しては、15+の日焼け防止指数を達成するには典型的に5〜12重量%が必要であり、30+の日焼け防止指数を達成するには少なくとも12重量%が必要であろう。
再び、配合物に含まれる酸化亜鉛の特定量は配合者が選択した特定の成分によって変わることが強調され、このような人なら、お決まりの手順として、必要な水準の日焼け防止指数を達成するため該配合物に添加される酸化亜鉛粒子の量を調節するであろう。
本発明の好ましい態様の日焼け止め配合物は1種以上の化学的紫外線遮断剤の配合に頼る必要がないが、必要な皮膚科学的に容認できる水準の日焼け防止指数を達成するため特定の配合物に含有させる必要がある酸化亜鉛粒子の量は、かかる配合物に添加される化学的紫外線遮断剤により減少させることが出来る。再び、化学的紫外線遮断剤が含有される場合に、必要な水準の日焼け防止指数を達成するため添加する必要がある酸化亜鉛の特定量を日焼け止め配合者が決めることは決まりきった実験であろうと考えられる。
好ましい態様の酸化亜鉛粒子は30nmよりも小さい平均粒径を有する。該小さい平均粒径に加えて、かかる粒子の粒径分布は好ましくは非常に狭い。好ましい製造技術は、光相関分光法で測定した数加重粒径分布に基づいて該数加重粒径分布が20nmよりも小さい標準偏差を有するように、粒径分布が制御されることを可能にする。より好ましくは、該数加重粒径分布は10nmよりも小さい標準偏差を有し、なお更に好ましくは、5nmよりも小さい標準偏差を有する。
低い平均粒径および狭い粒径分布の組合せにより、透明性およびA領域紫外線並びにB領域紫外線の吸収性における増加が観察されると考えられる。理論による結び付けを希望することなく、可視透過率の増加は可視光の過剰散乱に寄与し得る比較的大きな粒子が存在しないことによると考えられる。
該粒子の有効平均粒径を望ましい範囲内に保つ際に凝集を最小に保つことは非常に重要であることが見出されている。日焼け止め配合技術における従来の知恵によれば、このような小さい平均粒径を有する粒子は極めて分散し難いので日焼け止め用に意図された組成物に配合するのに特に適しているわけではないから、かかる粒子は避けるべきであると教示されている。驚いたことに、本明細書に説明された方法により製造された粒子は標準的な分散装置および技術を用いて広い範囲の担体に分散し易いことが見出されている。
出願人が開発した製造方法により、他の従来の製造方法と比べて比較的非反応性の表面を有する酸化亜鉛粒子の製造という結果が得られた。更に、該表面は製造後に凝集の最小化を更に助けるように処理することが出来る。例えば、分散を改良するためにステアリン酸被覆を用いることが出来る。あるいは、該粒子は、珪素、アルミニウム、ジルコニウム、又は他の適当な金属、又はそれらの混合物の水酸化物、酸化物、又は水和酸化物からなる一つ以上の層で被覆することが出来る。
本発明に従って用いられる酸化亜鉛粒子は、出願人の米国特許第6,203,768号明細書に説明されたメカノケミカル方法を用いて製造することが出来るが、該米国特許の内容は参考のため本明細書に加入する。メカノケミカル処理は、機械的ミリングの間、又はミルにかけた粉末の後熱処理の間の、金属化合物先駆物と適当な反応体との間の機械的に活性化された化学反応を含む。機械的活性化の間に、非反応性希釈剤のマトリックス内におけるナノ相物質のナノ(10億分の1)サイズ粒子からなるナノ複合構造が形成される。該希釈剤の体積割合は、所望相粒子の実質的に完全な分離を確実にするために臨界値よりも上でなければならない。該希釈剤の適当な除去により、実質的に凝集していないナノメートルサイズの所望相粒子が生ずる。
反応化学、ミリング方法、および処理条件の注意深い選択を通して、本発明に従いメカノケミカル処理を用いて酸化亜鉛ナノ粉末を経済的に製造することが出来、該粉末はより小さな平均粒径だけでなく、等しく重要なものとして、狭い粒径分布、およびより一層の安定性をも有する。該粉末を日焼け止め配合物に分散させると、結果はより一層の可視透過率およびより一層の紫外線吸収率の両方である。
メカノケミカル処理を用いて狭い粒径分布を達成するためには、反応体を機械的に活性化するのに充分な衝突エネルギーをなお提供しながら、時間的にも空間的にも出来るだけ均一になるようにミリング方法を設計することが非常に好ましい。乾燥ミリングの間装填物の均一なミリングを確実にするためには、各粒子が同じミリング時間を経験するようにバッチミリングを使用する。乾燥構成成分のバッチミリングを用いた場合、粉末はミル中を効率良く循環しないでむしろ衝突エネルギーの減少した区域で容器壁の近くに留まり不均一で非能率的なミリングという結果に終る傾向がある。
磨砕ミルは、商業的製造用に拡大することが出来る適当な機械的活性化用ミルであることが見出されている。従来の磨砕ミルは、中央の駆動軸から伸びた推進腕により攪拌される粉砕用ボールで満たされた静止円筒容器からなる。従来の磨砕ミルにおいて、推進腕は容器の壁まで伸びておらず、代りに3〜4個のボールの直径に等しい隙間が推進腕の端を容器の壁から分離して容器壁の磨耗を最小にする。
充分に均一なミリング条件を達成するためには、推進腕(impellers)を容器の壁まで伸ばすことにより容器壁における死界(dead zone)を除去することが必要であることが分っている。驚いたことに、推進腕を伸ばすと、磨耗に小さな影響しか生ぜず、より重要なこととしてミリング方法の効率および均一性が著しく増加し、その結果、得られる粉末における狭い粒径分布およびミリング時間の短縮が達成されることが分ったのである。
ナノ(10億分の1)サイズ酸化亜鉛粒子を製造するためのメカノケミカル処理は、実施例2に説明されているように、塩化亜鉛のような亜鉛化合物先駆体および炭酸ナトリウムのような反応体のミリングによって最も良く成し遂げられる。しかしながら、本発明の範囲内に入るであろう他の適当な反応体を使用することも出来ることを明確に理解すべきである。ミリング中にナノ複合体粒子構造体が形成される。もしもミリング温度が充分に高い(T>140℃)ならば、ZnCl2はNa2CO3と反応して、反応中CO2ガス放出しながら、NaClのマトリックス内にZnOのナノ粒子を形成するであろう。あるいは、ミルにかけた該ナノ複合体は、ミリング後に加熱処理することも出来る。この場合、塩化亜鉛はミリング中に炭酸ナトリウムと反応して塩化ナトリウム中に炭酸亜鉛のナノ複合体粒子を形成する。ミリング後、ミルにかけた粉末を250℃より上の温度で加熱処理することにより、ZnCO3がZnOに変換される。
該ナノ複合体粒子の分離をそれらの形成中に促進するために、過剰のNaClのような非反応体希釈剤相を添加することも出来る。充分な体積割合の非反応体希釈剤の存在により、酸化亜鉛粒子の分離が可能となり、かくして加熱処理中に起る粒子の凝集又は焼結が最小となり得るのである。粒子の充分な分離を確実にするために希釈剤相の体積割合は少なくとも80%でなければならない。加熱処理に続いて、非反応体希釈剤相は、例えば、溶剤への溶解および濾過により、除去される。
実施例2に説明されているように、約350℃の温度でミルにかけた粉末を加熱処理すると平均粒径がわずかに増加することが分った。これは、250℃で加熱処理されより小さな平均粒径を有するサンプルと比較して、かかる粒子を含有する日焼け止め組成物の可視透明度における驚くべき増加および紫外透明度における減少という結果になる。理論による結び付けを希望することなく、この結果は、250℃で加熱処理された粒子がより高い反応性を有し凝集による有効粒径の増加を生ずることに帰せられると考えられる。他方、350℃で加熱処理された粒子は、著しく増加した分散性を示したが、これは粒子表面を安定化するより高い加熱処理温度に帰せられる。
非反応体希釈剤の除去後は、粉末粒子を立体構造の界面活性剤で処理して凝集を最小にすることが好ましい。適当な界面活性剤には、ステアリン酸、リシノール酸、ポリ12-ヒドロキシステアリン酸、金属ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、プリアラゴン酸、及びミリスチン酸、又はこれらの酸のエステルが単独で又は組合せで含まれる。
本発明の局所的日焼け止め組成物は、適当な量の酸化亜鉛粒子に加えて以下の成分の1種以上を含有させることにより配合することが出来る。
(a) 酸化亜鉛用の適当な界面活性剤
(b) 所望により1種以上の乳化剤
(c) 所望により1種以上のワックス
(d) 所望により1種以上の電解質
(e) 所望により1種以上の二価又は多価アルコール
(f) 所望により1種以上の保湿剤
(g) 所望により水
(h) 所望により1種以上の水溶性ポリマー
(i) 所望により1種以上の塗膜形成剤
(j) 所望により1種以上の防水材料
(k) 所望により1種以上の油相用増粘剤
(l) 所望により1種以上の抗菌防腐剤
(m) 所望により、水相のpHを約7.0より上に調節するために添加される酸又はアルカ

(n) 所望により1種以上の皮膚軟化薬
(o) 所望により1種以上の抗酸化剤
(p) 所望により1種以上の遊離基捕捉剤
(q) 所望により1種以上の芳香材料
(r) 所望により1種以上の有機日焼け止め活性剤
(s) 所望により1種以上の無機日焼け止め活性剤
(t) 所望により1種以上の有機日焼け止め用溶剤
(u) 所望により1種以上の有機日焼け止め光安定化材料
(v) 所望により1種以上のビタミン
(w) 所望により1種以上の、太陽による皮膚の早期老化の影響を防止又は反転する材料
(x) 所望により1種以上の、皮膚に黄褐色を与える材料
(y) 所望により、皮膚塗布時日焼け止め製品の乾燥を促進する揮発性材料
(z) 当業者に公知の二次的受益材料
本出願人は化学的紫外線遮断剤の配合に頼る必要もなく皮膚科学的に有効な水準の日焼け防止指数を供給する実質的に目に見えて透明の局所的日焼け止め組成物を初めて開発したけれども、もしも化学的紫外線遮断剤がより費用効果があるならば、かかる成分を局所的日焼け止め組成物の一成分として含有することは本発明の範囲内である。製品価格の検討が化学的紫外線遮断剤を該組成物に含有させることを決定付けるかもしれないが、かかる化学的紫外線遮断剤の配合は、本発明の目に見えて透明の局所的日焼け止め組成物の、皮膚科学的に有効な水準の日焼け防止指数だけを供給する能力に対し決して本質的なものではない。
油中水乳濁液に対し、適当な乳化剤の例は以下のもの、即ち、エトキシル化ソルビタン・エステル(Tweenという商品名で市販されている)、水素添加ひまし油のポリエトキシル化エステル(Arlacel 989という商品名で市販されている)、ソルビタン・セスキオレエート(Arlacel 83という商品名で市販されている)、PEG 30 ジポリヒドロキシステアレート(Arlacel P135という商品名で市販されている)、グリセロール・ソルビタン・オレオステアレート(Arlacel 481という商品名で市販されている)、ポリオキシエチレングリセロール・ソルビタン・イソステアレート(Arlacel 582という商品名で市販されている)、PPG PEG グリセロール・ソルビタン・ヒドロキシイソステアレート(Arlacel 780という商品名で市販されている)、グリセロール・ソルビタン・脂肪酸エステル(Arlacel 986という商品名で市販されている)、Abil WE09, Abil Wax 9801, Monomuls 90-0 18 及び(又は)Dehymuls PGPH を含むが、それらに限定されない。
水中油乳濁液用の適当な乳化剤は通常約7よりも大きなHLB(親水性/親油性バランス)を有する。それらは度々1種以上の低HLB乳化剤と組み合わせて使用される。かかる乳化剤の多数の例はMcCutcheonの「乳化剤および洗剤」で一覧表にされている。
使用することも出来るワックスは、以下のもの、即ち、オゾケライト、パラフィン・ワックス、蜜蝋、カルナバ・ワックス、セレシン、カンデリラ蝋、キャスター・ワックス、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールのような長鎖脂肪アルコール、および合成鯨蝋の1種以上を含むが、それらに限定されない。
使用することも出来る電解質は、以下のもの、即ち、塩化ナトリウムのような一価金属の塩、硫酸マグネシウムのような二価金属の塩の1種以上を含むが、それらに限定されない。
使用することも出来る二価又は多価アルコールは、以下のもの、即ち、プロピレングリコール、ソルビトール、およびグリセロールの1種以上を含むが、それらに限定されない。
使用することも出来る保湿剤および皮膚調整剤は、以下のもの、即ち、尿素、グリコール酸およびその塩、乳酸およびその塩、アロエ、ソルビトール、グリセロール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、および他の多価アルコール、ポリエチレングリコール、砂糖およびその誘導体、澱粉およびその誘導体、ヒアルロン酸およびその誘導体、尿素、グアニジン、およびそれらの混合物の1種以上を含むが、それらに限定されない。
使用することも出来る水溶性ポリマーは、以下のもの、即ち、キサンタンガム、セルロース誘導体、アクリル酸およびその誘導体のポリマー、カルボマー、PVP、アルギン酸塩、グアールガムの1種以上を含むが、それらに限定されない。他の水相用増粘剤および安定剤は、以下のもの、即ち、珪酸マグネシウム・アルミニウム、珪酸ナトリウム・アルミニウム、コロイダル・シリカ、ヒュームド・シリカ、ステアリン酸ナトリウム、アクリレート/ステアレス20メタクリレート共重合体(Aculyn 22)、アクリレート共重合体乳濁液(Aculyn 33A)、PEG150/デシルアルコール/SMDI共重合体(Aculyn 44)、PEG150/ステアリルアルコール/SMDI共重合体(Aculyn 46)の1種以上を含むことができるが、それらに限定されない。好ましくは、油相用の前記増粘剤はポリエチレン、疎水性シリカ、ステアリン酸亜鉛のようなステアリン酸金属、および前記ワックスの1種以上を含む。
塗膜形成剤および防水剤は、以下のもの、即ち、アクリレート/t-オクチルプロペンアミド共重合体(Dermacryl 79)、アルキル化ポリヴィニルピロリドン(Antaron V216 および Antaron V220)、トリコンタニルポリヴィニルピロリドン(Antaron WP660)の1種以上を含むが、それらに限定されない。
使用することも出来る皮膚軟化薬は、以下のもの、即ち、パラフィン油又は鉱油のような炭化水素油、ひまわり油、あんず油、ホホバ油およびその誘導体、シアバターのような植物性油脂、シリコーン油およびその誘導体、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ネオペンタン酸イソプロピル、オクタン酸セテアリル、安息香酸C12-15アルキル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸オクチル、およびそれらの混合物のような脂肪酸エステル、シリコーン油およびその誘導体の1種以上を含むが、それらに限定されない。
使用することも出来る日焼け止め化合物は、以下のもの、即ち、p-メトキシ桂皮酸-2-エチルヘキシル、p-メトキシ桂皮酸イソアミル、p-メトキシ桂皮酸-2-エトキシエチル、N,N-ジメチル-p-アミノ安息香酸-2-エチルヘキシル、4-アミノ安息香酸、2-フェニル-ベンズイミダゾール-5-スルホン酸およびそのカリウム、ナトリウム、並びにトリエタノールアミン塩、ホモサラート、オキシベンゾン、サリチル酸-2-エチルヘキシル、3-(4'-メチルベンジリデン)d-1-樟脳、ベンゾフェノン-2、ベンゾフェノン-4、ベンゾフェノン-5、ジオキシベンゾン、アントラニル酸メンチル、オクトクリレン、オクチルトリアゾン、サリチル酸トリエタノールアミン、二酸化チタン、PEG25PABA、アヴォベンゾン、およびそれらの混合物の1種以上を含むが、それらに限定されない。
一旦配合されると、本発明の日焼け止めは、亜鉛クリームの、又はファンデーション、口紅、又は日焼けローションのような化粧製品の一成分として含有させることも出来る。しかしながら、この論考の目的のため、日焼け止めに使用するための局所的亜鉛日焼け止め配合物の使用を説明する。これは、本発明の範囲を限定することを決して意図したものではない。
以下の説明するための実施例を通して、特定の成分が例だけの目的で挙げられているが、本発明の範囲を決して限定するものではない。これらの実施例は、本願の出願日に出願人が知っている、日焼け止めを配合する為の、又は該粒子を製造するための最良の方法を示すためだけに意図したものである。日焼け止めの配合に係わる当業者なら、配合された日焼け止めの本質的特性を変えることなく、特定の使用量の種々な変更および(又は)特定の成分選択の代替をすることが出来ることを理解するであろうと思われる。かかる変更はすべて本発明の範囲内であると考えられるが、本発明の範囲に対して説明する目的だけのために以下の実施例を記載する。
メカノケミカル処理を用いたナノ(10億分の1)サイズZnOの製造
使用した原料は、無水ZnCl2粉末(Fluka, >98.0%, -10メッシュ)、Na2CO3粉末(Sigma, 99.8%, -100メッシュ)、およびNaCl粉末(Cleeze, 99.5%, -10メッシュ)であった。下記の反応、

ZnCl2 + Na2CO3+ 3.4 NaCl = ZnO + 5.4 NaCl + CO2

に対応してモル比が1:1:3.4であるZnCl2、Na2CO3、およびNaClの出発粉末混合物5kgを、5mmの粉砕用硬化鋼ボール100kgと一緒に、33リットルの磨砕ミルに充填した。4m/sの有効インペラチップ速度を用いて90分間機械的ミリングを行った。ミリング中該ミル内の温度は約75℃であった。ミリングに続いて、該粉末を空中で1時間350℃で加熱処理し、室温に冷却した。X線回折による該加熱処理粉末の検査により、該粉末に存在する相がZnOおよびNaClからなることが示された。
前記のミルにかけ加熱処理した粉末を濾過脱イオン水に懸濁化してNaCl副産物/希釈剤を溶解除去した。沈殿濾過技術を用いて、ナノ粉末含有スラリー中の塩含量を10ppm未満に減少させた。
60℃で乾燥したスラリーのX線回折による検査は、該粉末がZnO相のみからなることを示した。回折ピークの広がりから推定した晶子サイズは26nmであった。ブルナウアー・エメット・テラー(BET)法により測定した該乾燥スラリーの表面積は40.9m2/gであったが、それは26nmの球状粒径に相当する。
0.01wt%のZnOおよび0.0008wt%のDispex-A40を有する、脱イオン水に希釈したスラリーの光子相関分光法(PCS)測定が図1に示されている。該測定は、数加重平均粒径が23.5nmであり標準偏差が3.3nm(14.1%)であることを示した。
透過型電子顕微鏡使用(TEM)による該スラリーの検査(図2)は、該粒子が大部分10〜50nmの粒径を有する単結晶粒子であることを示した。
図3は、0.01wt%のZnOおよび0.0008wt%のDispex-A40分散剤を有する、脱イオン水で希釈したZnOのスラリーに対する紫外・可視分光法結果を示す。該測定により、該懸濁液が可視光線領域では500nmで80%を超える高い透過率を有し、紫外線領域では強い吸収率を有し、充分に分散された30nm粒子を暗示することが分る。
該ZnOスラリーに対する紫外・可視分光法をより大きな粒径を含有するスラリーと比較した。図4は、上記のZnOに対する結果と、50nm、90nm、および250nm平均粒径のZnOを夫々含有するスラリーとの比較を示す。すべてのスラリーはDispex A40を用いて同じように調整した。該測定は、粒径の減少と共に可視透過率は増加するが、紫外透過率は粒径の減少と共に減少することを示している。
加熱処理によるZnO粒子の安定化
実施例1と同じようにミルにかけたサンプルを、空中で1時間250℃で加熱処理し室温に冷却した。X線回折による該加熱処理粉末の検査により、該粉末に存在する相がZnOおよびNaClからなることが示された。
NaClの除去および60℃での乾燥後にX線回折を用いて前記のミルにかけ加熱処理したサンプルを検査した結果、該粉末がZnO相のみからなり、回折ピークの広がりから推定した晶子サイズが18nmであることが分った。BET表面積は38m2/gであったが、それは28nmの球状粒径に相当する。
0.01wt%のZnOおよび0.0008wt%のDispex-A40を有する、脱イオン水で希釈した該サンプルのスラリーに対する紫外・可視分光法測定を行い、実施例1に従ってミリングに続いて350℃で加熱処理したサンプルと比較した。350℃で加熱処理した粉末の水性懸濁液は、可視光線領域における高い透過率と更に紫外線領域における高い吸収率をも有していた。他方、250℃で加熱処理した粉末の懸濁液は、可視光線領域における低い透過率および紫外線領域における低い吸収率という結果になった(図5)。
350℃における粉末の加熱処理は、250℃における加熱処理と比較して、わずかに大きな粒径という結果になった。 他方、250℃のサンプルの粒径は350℃のサンプルのものよりも小さかったけれども、図5に示されているように、紫外・可視測定は250℃で加熱処理したサンプルの可視透明度におけるかなりの減少および紫外透明度における増加を示した。理論による結び付けを希望することなく、この結果は250℃で加熱処理した粒子がより高い反応性を有し凝集による有効粒径の増加を起こすことに帰せられると考えられる。350℃で加熱処理した粒子は、粒子表面を安定化するより高い加熱処理温度の効果に伴う著しく増加した分散性を示したのである。
光触媒安定性
メカノケミカル的に製造したZnO(サンプルA)の水性スラリーを実施例1に記載した方法を用いて調製した。サンプルAのBET表面積は44.1m2/gであったが、それは24nmの球状粒径に相当する。実施例4で説明するように、該ZnO粒子をステアリン酸で被覆して安息香酸イソステアリル(安息香酸C17アルキル)に分散した粉末を形成した。該懸濁液を希釈して安息香酸イソステアリル中0.01wt%にし、30分間超音波処理した。
蒸気凝縮法(サンプルB)および湿式化学的沈殿法(サンプルC)により夫々合成した市販の乾燥ZnO粉末を、超音波処理により水中に分散し、実施例4で説明するように、ステアリン酸で被覆して安息香酸イソステアリルに分散した粉末を形成した。サンプルBおよびCのBET表面積は夫々13.1および13.8m2/gであったが、それらは夫々82および77nmの球状粒径に相当する。該懸濁液を希釈して安息香酸イソステアリル中0.01wt%にし、30分間超音波処理した。
安息香酸イソステアリル中1,1-ジフェニル-2-ピクリルヒドラジル(DPPH)ラジカル溶液(0.01wt%)を100gガラスフラスコ中で作成した。該フラスコはアルミニウム箔で包み光分解を防止した。
2gの0.01wt% ZnO懸濁液、4gの0.01wt% DPPH溶液、および14gの安息香酸イソステアリルをガラスビーカー中で混合して、安息香酸イソステアリル中0.001wt%の ZnOおよび0.002wt%の DPPHを作成した。該混合物を10分間暗闇で攪拌した。
サンプルA,BおよびCに対する安息香酸イソステアリル中ZnOおよびDPPHの混合物を水銀紫外線の下に置いた。該混合物は磁気攪拌器を用いて絶えず攪拌した。
5分間隔紫外線露光の前および間、該混合物の紫外・可視スペクトルを400〜700nmの波長範囲で測定した。安息香酸イソステアリルを参考サンプルとして用いた。紫外線露光時間の関数として、DPPHの吸収帯のピーク位置である520nmにおける透過率の変化を計算し、崩壊定数と定義した。DPPHはZnOの光触媒作用により攻撃され、吸収帯に由来するその紫色の消失を生ずる。従って、崩壊定数はZnOの光触媒作用の尺度である。
通常、高い表面積は、より大きな反応界面のためより高い光触媒作用を生ずる。しかしながら、驚いたことに、図6に示されているように、メカノケミカル的に製造したZnO(サンプルA)の崩壊定数、従って光触媒作用はサンプルBおよびCのそれよりも著しく低かった。
ZnOをステアリン酸で被覆し安息香酸イソステアリルに移動させる方法
全質量1.63kgの、水中30nm ZnOのスラリー(11.2wt% ZnO)を調製した。該ZnOは実施例1により製造した。別に、27グラムのステアリン酸(ZnOの質量の15%に相当する)を180グラムの安息香酸イソステアリルと、該ステアリン酸が溶解するまで、混合した。
それから両方の相をホバート遊星形ミキサーに充填し2時間混合した。混合中、該ZnOは水相から安息香酸イソステアリル相に移動し、粘度の高いペーストを形成した。それから水を除去した。
安息香酸イソステアリルとZnOの混合物を30wt% ZnOまで希釈し、9グラムのSolsperse 3000(ZnOに対して5wt%)を添加した。該サンプルを超音波分散器を用いて分散した。該サンプルを更に安息香酸イソステアリル中0.01%w/v ZnOまで希釈した。光路長が10mmのサンプル容器で行われた紫外・可視正透過度(UV-visible specular transmittance)測定を図7に示す。該紫外・可視測定は、安息香酸イソステアリル中に良く分散されたナノ(10億分の1)サイズZnO粒子を暗示する、高い価の可視透明度および低い価の紫外透明度を示した。
ZnOをステアリン酸で被覆し菜種油に移動させる方法
全質量1.63kgの、水中30nm ZnOのスラリー(11.2wt% ZnO)を調製した。該ZnOは実施例1により製造した。別に、38グラムのステアリン酸(ZnOの質量の15%に相当する)を251グラムの菜種油と、該ステアリン酸が溶解するまで、混合した。
それから両方の相をホバート遊星形ミキサーに充填し2時間混合した。混合中、該ZnOは水相から菜種油相に移動し、粘度の高いペーストを形成した。それから水を除去した。該サンプルを超音波分散器を用いて分散し、更に菜種油中ZnOとして0.01%w/v (%w/v;%重量/体積)まで希釈した。光路長が10mmのサンプル容器で行われた紫外・可視正透過度測定を図8に示す。該紫外・可視測定は、菜種油中に良く分散されたナノ(10億分の1)サイズZnO粒子を暗示する、高い価の可視透明度および低い価の紫外透明度を示した。
乾燥再分散性ZnOの製造方法
全質量853グラムの、水中30nm ZnOのスラリー(11.2wt% ZnO)を調製し、97.3グラムのヘキサンに溶解した14.6グラムのステアリン酸の溶液に添加した。両液をホバート遊星形ミキサーで1時間混合したら、その間に酸化亜鉛は水からヘキサン相に移動した。水を除去し、4.9グラムのSolsperse 3000分散剤および100グラムのヘキサンを添加し、高せん断ミキサーを用いて酸化亜鉛を充分に分散した。60℃における3時間の蒸発によりヘキサンを除去し、乾燥自由流動性粉末を得た。
次に該乾燥ZnO粉末を超音波浴を用いてヘキサンに分散して0.01wt%の溶液を形成した。乾燥前のサンプルおよび乾燥再分散後のサンプルについて光路長が10mmのサンプル容器で行われた紫外・可視分光法測定を図9に示す。乾燥再分散サンプルに対する可視正透過率曲線は未乾燥サンプルとほとんど同一であり、乾燥粉末を充分に再分散することが可能であったことを示している。
日焼け止め配合物の性能
本発明の少なくとも好ましい態様によるZnO粒子を配合した日焼け止めの性能向上を示すため、実施例1の方法を用いて製造したZnO粒子を実施例4の方法を用いて安息香酸イソステアリルに分散させることにより製造したサンプルについて、紫外・可視測定を行った。安息香酸イソステアリルは日焼け止め配合物に使用される普通の基剤である。ZnOの濃度は2wt%から30wt%まで変化させた。比較のために、安息香酸イソステアリル中に分散された50nm、90nm、および250nm平均粒径を含有するサンプルも試験した。
図10は、25、50、および90nmの平均粒径を有するサンプルに対する紫外・可視曲線を示す。400〜700nmの可視光線領域では粒径の減少と共に全透過率は増加するが、紫外領域(200〜400nm)では粒径の減少と共に透過率は減少する(吸収率は増加する)ことが分る。図11は、粒径に対する550nmにおける可視透過率の変化を示す。図12は、粒径に対する330nmにおける紫外透過率の変化を示す。図13は、平均粒径のCIE白色度指数(CIE Whiteness Index)に対する効果を示す。図14は、生体外日焼け防止指数に対する粒径および濃度の効果を示す。特定濃度のZnOに対して最も高い日焼け防止指数は最も小さい粒径で達成されることが分る。図10〜14に基づいて、日焼け止め性能の著しい向上はZnOの平均粒径を30nmよりも下に減少させることよって達成されると結論付けられる。
図15は、安息香酸イソステアリルに分散された30wt%のZnOを含有するサンプルに対する、紫外領域における波長の関数としての吸収率の測定を示す。該紫外測定はTransporeテープ法を用いて行った。このサンプルに対する日焼け止め性能値を表1に示す。
Figure 2005524653
図16は、生体外日焼け防止指数(Transporeテープ法)の関数として粒径の透明度に対する影響を示す。この図は図11および14のデータを用いて作成した。図11は粒径、wt%、および透過率の関係を示している。図14は粒径、wt%、および生体外日焼け防止指数の関係を示している。従って、図11および14から、粒径、透過率、および生体外日焼け防止指数の関係をZnOのwt%経由で演繹することが出来る。
図16は、高い日焼け防止指数値を有する透明の日焼け止めに対する小さな粒径の重要性、即ち、一定の日焼け防止指数においては粒子が小さい程透明度が高くなることを示している。粒径が50nmから25nmに減少する時透過率%が増加することは特に重要である。図17に示されているように生体外日焼け防止指数(Transporeテープ法)と生体日焼け防止指数との間には線形相関があるので、図16は透過率%を生体日焼け防止指数の関数として描き直すことが出来る(図18)。図19は、透過率%=100*exp(-α*C*L)(式中、Cは濃度wt%であり、Lは光路長mmである)として定義される鏡面反射減衰係数、αに対する粒径の影響を示している。100nmより下におけるαの急速な減少は日焼け止めの透明度に対して非常に重要である。
図19は、透過率%が粒径および濃度に対してプロットされている図11から演繹することが出来る。鏡面反射減衰係数は、その定義により、濃度および膜厚で正常化されることに注意すべきである。従って、それは異なる粒径を有する粒子の散乱能の直接的尺度である。これは、高い日焼け防止指数値で高い透明度を得るためには、鏡面反射減衰係数が低い小さな粒子を使用することが必須であることを意味する。
化学薬品の無い日焼け止め油中水乳濁液の性能に対するZnO粒径の影響
以下の配合を用いて調製したサンプルについて紫外・可視測定を行った。この配合は有機/化学的紫外線遮断剤を全く含有しない。
成分 %w/w
水 35.75
プロピレングリコール 3
硫酸マグネシウム 2
Keltrol HF 0.15
酸化亜鉛 16
Finsolv-TN 38
Arlacel P135 3
Monomuls 90-018 1
Performalene 400 0.7
Liquid Germall Plus 0.4
上記配合物に用いた酸化亜鉛粉末の平均粒径は、25nm(実施例1に記載した製造方法を用いた)、50nm、90nm、および250nmであった。
この配合物の調製における第一工程は、硫酸マグネシウムとプロピレングリコールを水に溶解することにより水相を調製することであった。次に80〜85℃で攪拌しながら、Keltrolを水相にゆっくり添加して分散させた。酸化亜鉛をFinsolv-TN中でArlacel P135、Monomuls 90-018およびPerformalene 400と一緒に5分間90〜95℃に加熱することにより油相を調製した。該混合物を溶融するまで攪拌した。次に該水相を該油相に添加した。該混合物を高せん断ミキサーを用いて攪拌してから40〜45℃に冷却した。それからGermall Plusを混合した。
図20は、20ミクロンの石英セルを用いた、日焼け止めの正透過率を示す。正透過率に対する水滴の影響を除去するために、該日焼け止めを脱乳化し乾燥した。図21は、図20から計算した550nmにおける鏡面反射減衰係数を示す。図22は、拡散反射率測定から計算したCIE L*座標を示す。CIE L*座標は、サンプルの明度の尺度、従って白色化効果の目安である。図20、21、および22から、酸化亜鉛粒子の平均粒径が小さい程より良い明澄度が達成されることが明らかである。25nmの平均粒径に対する透明度は、50nm以上の平均粒径に対するデータから外挿されたであろうものよりも驚くほど改良された。
図23は、8ミクロン光路長石英セルにおける日焼け止め配合物のイメージを用いて、25nm酸化亜鉛配合物の優れた透明度を説明している。各配合物に対する平均粒径を、同じフォント/フォント・サイズを用いて、2つのカラムの各々に印刷した。該石英セルを該日焼け止め配合物における粒径に相当する文字の上に置いた。25nmの平均粒径を有する酸化亜鉛粒子を含有するサンプルが、このように試験した配合物の中で、最高の透明度を示したことは明らかに明白である。
8ミクロンの光路長を有する石英セルを用いて、25nm、50nm、90nm、および250nmの平均粒径を有する4個の配合物の各々に対して生体外日焼け防止指数測定を行った。図24は粒径の関数としての生体外日焼け防止指数を示している。該日焼け防止指数は粒子が小さい程より高かった。Finsolv-TN中ZnO懸濁液に対して、8ミクロンセルを用いて測定した生体外日焼け防止指数は生体日焼け防止指数と直線関係を有するので(図25)、図20は図26のようにプロットし直すことが出来る。
30より大きな日焼け防止指数値および優れた皮膚上明澄度を有する化学薬品の無い日焼け止め油中水乳濁液
以下の配合を用いて調製したサンプルについて紫外・可視測定を行った。この配合は有機/化学的紫外線遮断剤を全く含有しない。
成分 %w/w
水 42.65
プロピレングリコール 3
硫酸マグネシウム 2
Keltrol HF 0.15
酸化亜鉛ナノ粒子 16.77
Finsolv-TN 26.23
パルミチン酸イソプロピル 2
Dehymuls PGPH 1
Monomuls 90-018 1
ステアリン酸亜鉛 1
蜜蝋 2
Liquid Germall Plus 0.2
この配合物の調製における第一工程として、硫酸マグネシウムとプロピレングリコールを水に溶解することにより水相を作成した。80〜85℃で攪拌しながら、Keltrolを水相にゆっくり添加して分散させた。次に、酸化亜鉛をFinsolv-TN中で、パルミチン酸イソプロピル、蜜蝋、DehymulsおよびMonomulsと一緒に5分間80〜85℃に加熱することにより油相を調製した。該混合物を溶融するまで攪拌した。次に該水相を該油相に添加し、該混合物を高せん断ミキサーを用いて攪拌してから40〜45℃に冷却した。それからGermall Plusを混合した。
この配合物について生体日焼け防止指数試験および生体外紫外・可視測定を行ったが、その結果を以下の表2に提示する。
Figure 2005524653
30+の日焼け防止指数値および優れた皮膚上明澄度を有する、有機紫外線吸収剤を含む日焼け止め油中水乳濁液
有機/化学的紫外線遮断剤を全く含有しない以下の配合を用いて調製したサンプルについて紫外・可視測定を行った。
成分 %w/w
水 42.65
プロピレングリコール 3
硫酸マグネシウム 2
Keltrol HF 0.15
安息香酸C12-15アルキル 24
酸化亜鉛ナノ粒子 6
Parsol MCX(有機紫外線遮断剤) 8
Parsol 5000(有機紫外線遮断剤) 8
パルミチン酸イソプロピル 8
Dehymuls PGPH 3
Monomuls 90-018 1
BHT 0.05
PCL Liquid 4.95
ステアリン酸亜鉛 2
蜜蝋 2
Cab-O-Sil TS 530 1
Germall Plus 0.2
硫酸マグネシウムを水に溶解することにより水相を調製した。80〜85℃で攪拌しながら、Keltrolを水相にゆっくり添加して分散させた。酸化亜鉛を安息香酸C12-15アルキル中でパルミチン酸イソプロピル、PCL Liquid、およびステアリン酸亜鉛と一緒に5分間80〜85℃に加熱することにより油相を調製した。次に蜜蝋、Dehymuls、およびMonomulsを添加し、該混合物を溶融するまで攪拌した。次にCab-O-Sil、Parsol MCX、Parsol 5000、BHT、プロピレングリコールを添加し2〜3分間攪拌した。次に該水相を該油相に添加した。該混合物を高せん断ミキサーを用いて攪拌してから40〜45℃に冷却した。それからGermall Plusを混合した。
生体日焼け防止指数試験および生体外紫外・可視測定を行った。このサンプルに対する日焼け止め性能値を表3に示す。
Figure 2005524653
種々の配合物に関する550nmの正透過率に対する減衰係数
図27は、実施例7,8および9の配合物と同様に、実施例7のようにFinsolv-TNに分散した25nmの平均粒径を有する酸化亜鉛粒子に対する550nmの正透過率における減衰係数を図示している。図27から、実施例7,8および9の配合物のような複雑な配合物のいずれに対する鏡面反射減衰係数の値も、Finsolv-TNだけを用いた単純な配合物は1.0(wt%mm)-1よりも小さいが、該単純な配合物と同様に2.0(wt%mm)-1よりは小さいことが容易に分る。
他の市販製品との比較
図28は、サンプル1およびサンプル2と表示された2つのサンプルについて、10ミクロン厚膜に対する紫外・可視全透過率スペクトルを比較したものである。サンプル1に対して提示したデータは、鉱油中122nm ZnOの分散液(40wt%、28ミクロン厚膜)に対して米国特許第5,587,148号の再審査中Mark Mitchnickにより37 C.F.R. 1,132の下で提出された宣誓供述書に開示されたデータから、ベールの法則を用いて計算されたものである。サンプル2は、本発明に従う25nmサイズZnO粒子のFinsolv-TN油中分散液(40wt%、28ミクロン厚膜)であった。サンプル2に対する紫外・可視データはベールの法則を用いてサンプル2のスペクトルから計算された。
図28は、サンプル2がサンプル1と比べて可視光線範囲において著しく増加した透明度を有することを示している。又、紫外線遮断効率はサンプル1を超えてサンプル2の方が著しく増加したが、これは日焼け防止指数値における約2の増加に相当する。
全透過率は、拡散および正透過率値の合計である。正透過率は透明度と直接関連する。例えば、プラスチックシートの「明澄度」は、ASTM D1746-97による正透過率と定義されている。拡散透過率は粒子による光散乱により引き起こされるので、曇り度又は白色化効果の尺度である。もしも白色化効果が大きいと、拡散透過率も大きいので、全透過率は低い透明度にも拘わらず増加する可能性がある。透明度を評価するために全透過率を使用することは、人を誤らせる可能性がる。従って、透明度は、以下に説明するように、正透過率を用いて評価するべきである。
米国特許第5,587,148号の再審査中Mark Mitchnickにより37 C.F.R. 1,132の下で提出された宣誓供述書は全透過率スペクトルを開示しているが正透過率スペクトルを開示していないので、図28では透明度だけの議論のためにサンプル1および2の全透過率の値が比較されている。
図29は、種々の市販配合物の白色度指数と、酸化亜鉛粒子の平均粒径が25nmである場合の本発明のそれとの比較を示している。白色度指数は組成物内のかかる酸化亜鉛粉末の濃度の関数として示され、本発明に従って製造された配合物に対しては白色度指数と酸化亜鉛の重量パーセントとの間に直線関係が観察された。より重要なことに、図29は、本発明の日焼け止め組成物が、他の市販日焼け止めと比べて、かかる日焼け止めに含まれそうな酸化亜鉛粒子の全範囲重量パーセントにわたり著しく減少した白色度を提供することを明らかに示している。
本発明の日焼け止め組成物およびその中に含まれる酸化亜鉛粒子は、以下の長所を含むがそれらに限定されない多数の長所を有する:
(i) 化学的紫外線遮断剤を含有する必要もなく、実質的に目に見えて明澄で透明の日焼け止めにおいて、皮膚科学的に容認できる水準の日焼け防止指数を実現させることの出来る日焼け止めを初めて市場で入手出来るようにした能力、
(ii) 化学的紫外線遮断剤のもしかすると好ましくない影響から利用者を保護する、(i)による能力、
(iii) 化学的紫外線遮断剤の配合を避けることが出来るのでより光安定性の日焼け止め、
(iv) 日焼け止め組成物の日焼け防止指数評価の低下が無く、従来技術の日焼け止めと比べてはるかに優れた白色度および鏡面反射減衰係数による改善された美容上の容認可能性、
(v) 改善された紫外線減衰および増加した可視透過度、
(vi) 改善された分散性、
(vii) 粒子を乾燥再分散性粉末の形状で供給して配合者への粉末の運搬費用を減少させる能力、および
(viii) 適当な熱処理および粒子被覆の所望使用と共にメカノケミカル処理を用いた粒径、粒径分布、および凝集の高い再現性および制御。
基本的発明概念から離れることなく、上述の粉末、粉末の製造方法、および日焼け止め組成物に多数の強化および変形を行うことが出来ることは、材料工学および日焼け止め配合物技術の熟練者にとって明らかであろう。例えば、物理的紫外線遮断剤として二酸化チタン又は酸化亜鉛と二酸化チタンの混合物を使用して、同様の結果が得られるかもしれない。かかる変形および強化はすべて本発明の範囲内であると考慮され、その性質は前述の記載および添付した特許請求の範囲から決定されるべきである。更に、前記実施例は説明目的のためだけに提供したものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
光子相関分光法により測定した、本発明の少なくとも一つの態様による局所的日焼け止め組成物に使用するのに適したZnO粉末の粒径分布をグラフィック的に説明する。 本発明の少なくとも一つの態様による局所的日焼け止め組成物に使用するのに適したZnO粉末粒子の透過型電子顕微鏡写真を説明する。 脱イオン水中実施例1のZnO粉末の0.1wt%スラリーに対する紫外・可視正透過スペクトルをグラフィック的に説明する。 紫外・可視正透過スペクトルに対するZnO粒径の影響をグラフィック的に説明する。 脱イオン水に分散した実施例2のサンプルに対する0.01wt%ZnOの紫外・可視正透過スペクトルをグラフィック的に説明する。 紫外線露光下における実施例3のサンプルA,BおよびCに対する指示薬の崩壊定数をグラフィック的に説明する。 水溶液から安息香酸イソステアリル中に分散された実施例4のZnOの紫外・可視正透過スペクトルをグラフィック的に説明する。 水溶液から菜種油中に分散された実施例5のZnOの紫外・可視正透過スペクトルをグラフィック的に説明する。 水溶液からヘキサン中に分散された実施例6の(a)分散時および(b) 乾燥再分散後のZnOの紫外・可視正透過スペクトルをグラフィック的に説明する。 紫外・可視全透過率測定に対する本発明の実施例7による好ましい態様のZnO粉末の平均粒径の影響をグラフィック的に説明する。 550nmにおける全透過率%に対する実施例7による好ましい態様のZnO粉末の平均粒径の影響をグラフィック的に説明する。 330nmにおける全透過率%に対する実施例7による好ましい態様のZnO粉末の平均粒径の影響をグラフィック的に説明する。 20ミクロン厚膜に対する白色度指数に及ぼす実施例7による好ましい態様のZnO粉末の平均粒径の影響をグラフィック的に説明する。 生体外日焼け防止指数(トランスポアテープ法(Transpore tape method))に対する実施例7による好ましい態様のZnO粉末の粒径の影響をグラフィック的に説明する。 安息香酸イソステアリルに分散された30%の実施例7による好ましい態様のZnO粉末からなるサンプルに対する吸収スペクトルをグラフィック的に説明する。 種々の値の生体外日焼け防止指数に対して550nmの正透過率に及ぼす平均粒径の影響をグラフィック的に説明する。 生体外日焼け防止指数値と生体日焼け防止指数値との間に観察された線形相関をグラフィック的に説明する。 図24の相関を用いて描き直した図23のデータをグラフィック的に説明するもので、種々の値の生体日焼け防止指数に対して550nmの正透過率に及ぼす平均粒径の影響を示す。 図11のデータを用いて、550nmの正透過率に対する粒径の関数としての減衰係数をグラフィック的に説明する。 化学薬品の無い日焼け止め配合物中16wt%ZnOの紫外・可視正透過スペクトルをグラフィック的に説明する。 化学薬品の無い日焼け止め配合物中16wt%ZnOの鏡面反射減衰係数をグラフィック的に説明する。 20ミクロン厚膜に対する、化学薬品の無い日焼け止め配合物中16wt%ZnOのCIE L*座標をグラフィック的に説明する。 種々の化学薬品の無い日焼け止め配合物に対する16wt%ZnOの8ミクロン厚膜のイメージを説明する。 8ミクロンの光路長を有する石英セルを用いた日焼け止め配合物の全透過率データから計算した生体外日焼け防止指数水準をグラフィック的に説明する。 異なる濃度を有するFinsolv-TN中25nmサイズZnOナノ粒子懸濁液に対する、8ミクロンセルを用いて測定した生体外日焼け防止指数と生体日焼け防止指数値との関係をグラフィック的に説明する。 図20および21の日焼け止め配合物に対する生体日焼け防止指数水準をグラフィック的に説明する。 実施例7,8および9の日焼け止め配合物における25nm ZnOに対する550nmの正透過率に対する減衰係数をグラフィック的に説明する。 油相中のZnO懸濁液に対して、実施例12のサンプル1および2の紫外・可視全透過率スペクトルをグラフィック的に説明する。 20ミクロン厚膜に対して、組成物に含まれる酸化亜鉛粒子の重量パーセントの関数として、本発明の日焼け止め組成物の白色度指数と種々の他の市販製品の白色度指数との比較をグラフィック的に説明する。

Claims (24)

  1. 皮膚科学的に容認できる担体の中に充分な重量パーセントのナノサイズ粒子の物理的紫外線遮断剤を含有して皮膚科学的に容認できる水準の日焼け防止指数およびA領域の紫外線並びにB領域の紫外線からの幅広いスペクトル保護を提供し、それにより化学的紫外線遮断剤を全く含有しない、紫外線から皮膚を保護するための実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物。
  2. 前記の皮膚科学的に容認できる水準の日焼け防止指数が8+よりも大きい、請求項1による実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物。
  3. 前記の皮膚科学的に容認できる水準の日焼け防止指数が15+よりも大きい、請求項1による実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物。
  4. 前記の皮膚科学的に容認できる水準の日焼け防止指数が30+よりも大きい、請求項1による実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物。
  5. 該物理的紫外線遮断剤が酸化亜鉛である、請求項1による実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物。
  6. 該物理的紫外線遮断剤が酸化亜鉛と10%までの1種以上の二酸化チタン又は他の物理的紫外線遮断剤である、請求項1〜5のいずれか1項による実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物。
  7. 前記組成物が550nmの波長で測定して2(wt%mm)-1よりも小さい鏡面反射減衰係数を有する、請求項1〜6のいずれか1項による実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物。
  8. 前記組成物が550nmの波長で測定して1(wt%mm)-1よりも小さい鏡面反射減衰係数を有する、請求項1〜7のいずれか1項による実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物。
  9. 前記のナノサイズ粒子の物理的紫外線遮断剤が30nmよりも小さい平均粒径および狭い粒径分布を有する、請求項1〜8のいずれか1項による実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物。
  10. 前記の狭い粒径分布が光相関分光法で測定した数加重粒径分布において20nmよりも小さい標準偏差を有することを特徴とする、請求項9による実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物。
  11. 前記の光相関分光法で測定した数加重粒径分布が10nmよりも小さい標準偏差を有する、請求項10による実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物。
  12. 前記の光相関分光法で測定した数加重粒径分布が5nmよりも小さい標準偏差を有する、請求項10による実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物。
  13. 該粒子が界面活性剤で処理されている、請求項1〜12のいずれか1項による実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物。
  14. 該界面活性剤が立体構造の界面活性剤である、請求項13による実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物。
  15. 該粒子が金属水酸化物、金属酸化物、又は水和金属酸化物の1種以上の層で被覆されている、請求項1〜14のいずれか1項による実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物。
  16. 30nmよりも小さい平均粒径および狭い粒径分布を有する、紫外線から皮膚を保護するための実質的に目に見えて明澄で透明の局所的日焼け止め組成物に使用する酸化亜鉛粉末。
  17. 前記の狭い粒径分布が光相関分光法で測定した数加重粒径分布において20nmよりも小さい標準偏差を有することを特徴とする、請求項16に規定した酸化亜鉛粉末。
  18. 前記の狭い粒径分布が光相関分光法で測定した数加重粒径分布において10nmよりも小さい標準偏差を有することを特徴とする、請求項16に規定した酸化亜鉛粉末。
  19. 前記の狭い粒径分布が光相関分光法で測定した数加重粒径分布において5nmよりも小さい標準偏差を有することを特徴とする、請求項17に規定した酸化亜鉛粉末。
  20. 該粒子が界面活性剤を用いた処理により減少する光活性を有する、請求項16〜19のいずれか1項に規定した酸化亜鉛粉末。
  21. 該界面活性剤が立体構造の界面活性剤である、請求項20に規定した酸化亜鉛粉末。
  22. 該粒子が金属水酸化物、金属酸化物、及び(又は)水和金属酸化物で被覆されている、請求項16〜21のいずれか1項に規定した酸化亜鉛粉末。
  23. 該金属が珪素、アルミニウム、及び(又は)ジルコニウムから成る群から選択される、請求項22に規定した酸化亜鉛粉末。
  24. 添付図面を参照してそこに図解されたように、実質的に本明細書に説明された方法。
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