JP2005521893A - 干渉計基準としての垂直共振器型面発光レーザ(vcsel) - Google Patents

干渉計基準としての垂直共振器型面発光レーザ(vcsel) Download PDF

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Abstract

干渉計(12)に使用されるレーザ基準(30)として利用される垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)パッケージに関する。干渉計の観点からVCSELが不利となる主要な点として、ビームの波数安定性が比較的劣ることが判明している。本発明は、干渉計の基準として使用するのに適したVCSELパッケージを実行可能とする方法及び装置である。VCSELパッケージは、電流制御手段、温度制御手段、及び波数ドリフトを補正するアルゴリズムを組み込んでいる。アルゴリズムは、既知のスペクトルを有する基準試料の分光分析により構築され、生成スペクトルを既知のスペクトルと比較する。

Description

本発明は、概して、分光診断の分野に関し、特にフーリエ変換分光器のレーザ基準を供給する方法及び装置に関する。特に、本発明は、サブシステムに関し、そのサブシステムは、垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)、及びサブシステムを基準レーザとして使用可能にするように選択された素子を含む。
(関連出願の相互参照)
本出願は「人に含まれるグルコースを非観血的に測定するシステム」と題する米国出願第09/832,585号、「分光分析照射装置及び分光分析方法」と題する米国出願第09/832,586号、「符号化可変フィルタ分光器」と題する米国出願第09/832,631号、及び「光学分光法に使用する多変量校正モデルに関する光学的に類似する基準試料及び関連する方法」と題する米国出願第09/832,608号に関するものであり、これらは全て2001年4月11日に出願され、そして本出願の譲受人に譲渡されている。これらの関連出願の各々の開示は、本明細書において参照されることにより、本発明の開示に含まれる。
光学分光法に使用される干渉分光法では、基準レーザは、空間的に等間隔に位置するデジタル化インターフェログラム・ポイントを取得する機能を実現するために使用されるが、この機能はフーリエ変換アルゴリズムに必要な要件である。産業標準基準は、ヘリウムネオンレーザである。その理由は、このレーザは本来、発振波数が安定しており、そして他のガスレーザに比較して、かなりサイズが小さく、コストが低いからである。
シング(Singh)他による「レーザダイオードの絶対波長安定性を実現する波長依存性の無い小型波長ロック装置」と題する国際公開公報WO 00/49690では、レーザダイオードの波長安定性について説明しているが、この波長安定性は、レーザダイオードの出力のほんの一部を取り出し、それを狭帯域パワースプリッターを通過させて2つの検出器に到達させることにより、実現している。2つの検出器からの信号を比較し、所定の制御信号を使用して、一定のレーザ発振波長を維持する。波長分割多重(wavelength division multiplexed:WDM)伝送システムの波長安定性の必要性についてのことが、開示している。分光目的でのレーザダイオードの適用については開示していない。又、この特許出願は、波長制御を、専用ダイオードレーザ制御システムから得られる光フィードバックを利用して行なうことを開示している。波長安定性を制御するには、さらに多数の電子機器が必要になる。
ワッターソン(Watterson)他による「波長基準装置」と題する国際公開公報WO 01/20371では、調整可能なファブリペロー・フィルタ(Fabry−Perot filter)又は調整可能なVCSELを正確な絶対周波数に校正し、そして、マイケルソン干渉計(Michelson interferometer)から生成される光フィードバックを使用してこの周波数を維持するように使用するための装置が記載されている。この方法の不具合は、VCSELを適用するどのようなものにも光フィードバックシステムを取り入れる必要があり、絶対レーザ発振波長の設定方法が利用可能である必要があることである。VCSELは、既存のレーザ基準技術に比べて低コストであることが望まれるが、記載されている光フィードバックシステムによって低コストではなくなる。VCSELの発振波数は、光フィードバックシステムを追加することによって制御することができる。又、ワッターソン他による装置は、レーザ発振波数を維持するために絶対周波数を必要とする。
デイビス(Davis)他による「強度制御を行なう垂直共振器型面発光レーザ」と題する米国特許第6,069,905号では、光検出器をVCSELパッケージに組み込んで強度を制御することが記載されている。この方法は、光電力安定化及び光強度安定化にのみ着目しているが、VCSELを干渉分光器の基準として適用する目的に対しては重要とはならない。デイビス他は、VCSELの発振波数シフトの制御及び補正については記載していない。
ヤン(Yang)他による「血液グルコース濃度を測定する非観血的方法及び装置」と題する米国特許第5,267,1525号には、血液グルコース濃度を非観血的に測定するために固体レーザを電気磁気照射光源として使用することが記載されている。ヤン他は固体レーザを干渉分光の波数基準として使用することについては述べていない。固体レーザ電流、電圧及び温度の制御についは、この特許に記載されている血液グルコース濃度の測定がそれらのパラメータに依存するという理由により、説明されている。
アンダーソン(Andersen)他による「分光器の標準化方法」と題する米国特許第5,933,792号には、標準化試料を使用して特徴的形状を設定する方法が記載されており、この特徴的形状により経時的な機器の応答の差、又は機器間の差を具体化して吸光度及び波数の校正を行なう。この方法の限界は、特徴的形状を使用して、後の時点で得られるか、又は異なる機器で得られるスペクトルを補正していることである。スペクトルはそれら自体が、本質的に正しいというものではない。開示されている装置は、波数の校正を、スペクトルの波数軸を決定する光学素子の制御及び補正により行ってはいない。そうではなく、この装置は、スペクトル差を具体化して、スペクトルの波数軸を補正するための特徴的形状を必要とする。
さらに、米国特許第5,933,792号には、ヘリウムネオンレーザをその基準として使用するフーリエ変換赤外(FTIR)分光器を標準化する方法が開示されている。この文献には、VCSELをFTIR分光器の基準として使用する方法は説明されていない。ヘリウムネオンレーザは比較的にコストが高く、電力が大きく、多くの熱を生じ、そしてVCSELに比べて容積が大きい。
本発明は、光学分光法における干渉計の基準としてVCSELを良好に使用するために必要なサブシステム又はサブアセンブリを含む方法及び装置を開示する。
本発明の目的は、光学分光アプリケーションの干渉計に使用するサブシステムであって、垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)を使用して、産業標準のヘリウムネオンレーザに取って替わる手段としての高精度で高確度の基準レーザとして機能させることが可能なサブシステムを提供することにある。
本発明は、ヘリウムネオン(HeNe)レーザに比較してコスト、サイズ、熱、及び消費電力の実質的な低減を提供する。
好適な実施形態では、本発明によってVCSELを干渉計の基準として使用し易くなるが、これは、VCSELを駆動する電子機器、VCSEL出力に対して高感度を示す光検出器、及びアルゴリズムによる波数シフト推定、及び既知の試料を利用する補正アルゴリズム又は補正法を組み込むことにより実現する。
本発明の好適な実施形態は、光学分光システムに使用するサブアセンブリである。このサブアセンブリは、光を受信し、光を定義された光路に沿って通過させる光素子を有する干渉計を備えることが好ましい。これらの光素子は、光源からの光を2つの部分に分離するビームスプリッタ及びこれらの2つの部分の間の経路長差を生じさせる手段を含むことが好ましい。垂直共振器型面発光レーザは、この垂直共振器型面発光レーザを駆動して面発光レーザからビームを放出させる電子機器を含み、好適には、ビームが定義された光路に沿って伝搬して干渉計の基準レーザとして機能するように干渉計に動作可能に設けられている。レーザの干渉パターンは、光検出器が受信して、経路長差及び高精度にデジタル処理されたインターフェログラムが分析対象試料用に構成されるようにする。垂直共振器型面発光レーザは、温度制御手段及びこの温度制御手段に接続される電流制御手段とともに、垂直共振器型面発光レーザにより波数ドリフトを補正するアルゴリズムを含む計算手段を含むことが好ましい。
好適な実施形態では、波数ドリフトを垂直共振器型面発光レーザにより補正するアルゴリズムは、サブアセンブリの干渉計及び垂直共振器型面発光レーザを利用した基準試料の分光分析から生成される要素を含む。生成されたスペクトルの少なくとも一部は、次に基準試料の既知のスペクトルと比較される。この比較は、選択波数での生成されたスペクトルと基準試料の既知のスペクトルとの間の相対差の分析を含む。他のタイプのアルゴリズムを利用することができるが、この場合のアルゴリズムは、スペクトル特徴の波数位置の微分に基づく判定、スペクトル特徴の波数位置の重心に基づく判定、スペクトル特徴の波数位置の補間に基づく判定、又は波数シフト対波数回帰を用いてシフト補正を求める方法に基づく。
別の実施形態では、垂直共振器型面発光レーザにより波数ドリフトを補正するアルゴリズムは、既知のスペクトルを有する基準試料の複数の分光分析から構築することができ、これらの分光分析は、第2干渉計、及びサブアセンブリにおいて利用するものと同じタイプの第2垂直共振器型面発光レーザを利用する。次に、同様のシステムから構築されるアルゴリズムは、サブアセンブリの垂直共振器型面発光レーザの性能の予知因子として利用され得る。
本発明の垂直共振器型面発光レーザは、温度制御手段及びこの温度制御手段に接続される電流制御手段を含むことが好ましい。温度制御手段は、フィードバック信号を制御回路に供給する温度測定デバイスと、設定ポイント信号と、フィードバック信号を設定ポイント信号と比較するホイートストンブリッジと、回路の制御特性を実現する比例積分兼微分(proportional integral and derivative:PID)フィルタと、基準電圧源と、回路の出力をPIDフィルタから得られる信号を使用して安定化させるMOSFETとを含むことが好ましい。温度モニターも回路に組み込むことができる。電流制御手段は、高精度電圧源と、高精度電圧源の出力を電流に変換し、かつ温度係数が小さい高精度抵抗と、電流モニターとを含むことが好ましい。
既知のスペクトルを有する基準試料は、少なくとも一つの希土類酸化物を含むように選択することが好ましい。少なくとも一つの希土類酸化物は、拡散反射基板に添加するか、又は別の構成として、透明基板に添加することができる。好適な希土類酸化物は、酸化エルビウム、酸化ジスプロシウム、酸化ホロミウム又は酸化サマリウムを含む。別の実施形態では、既知のスペクトルを有する基準試料は希ガス放出ランプとすることができ、このランプは、ネオン放出ランプ、クリプトン放出ランプ、アルゴン放出ランプ、又はキセノン放出ランプから選択される。基準試料は、同時に測定されるか、又は順次測定される一つ以上のエタロンを含むこともできる。
好適な実施形態では、サブアセンブリが試料ホルダを含む分光器システムに取り付けられる。基準試料は、試料ホルダに位置する間に測定することが好ましい。
1960年代後半まで、FTIR分光分析は、有用な分析方法として全くと言ってよいほどに受け容れられなかったが、これはFTIR分光分析の走査再現性が低いことがその一部の原因として挙げられる。希ガスレーザ、特にヘリウムネオンレーザの出現により干渉計の中で可動ミラーの位置を直接モニターできるようになった。9桁精度の波長安定性によって得られるヘリウムネオン(HeNe)レーザを使用して、可動ミラーの位置をレーザのインターフェログラムのゼロクロスを求めることにより明確にすることができる。その結果、インターフェログラムを、ミラー位置を正確に等間隔で動かしたポイントでデジタル化することができ、この場合、各間隔はレーザ線の波長の半分の距離に正確に対応する。ヘリウムネオン基準を適用して得られる結果は、FTIR分光器による測定の標準となる内部波数軸であった。また、幾つかの干渉計への適用においては、整数のレーザゼロクロス点を使用して、可動ミラーが移動する合計距離を定義することにより、スペクトル分解能を定義することができる。
しかしながら、ヘリウムネオンレーザは、使用する側から見た場合に幾つかの不具合を有している。不具合の主なものとして、サイズ、コスト、寿命、及び消費電力が挙げられる。ヘリウムネオンレーザ共振器の最小サイズは基本的に約6インチ長に制限される。この制限は、レーザ共振器内のファブリペロー共振器を構成する2つの内部ミラー間の間隔により、課される。任意のミラー間隔に対応する許容レーザ発振波長を求めるための方程式は、等式(1)で与えられる。
λ=2L/n (1)
上式において、Lは2つのミラー間の距離、λは任意のn値に対応するレーザ発振波長、そしてnは着目する波長でのミラーの反射率関数により定義される定数である。約632.8nmのネオン放出線の場合、nの採り得る値によってミラー間隔が約6インチに制限される。
ヘリウムネオンレーザのコストは、ほとんど全ての他のタイプのレーザよりも相当低いが、赤外分光グレードヘリウムネオン及び関連する電源は、現在でも500ドル程度の価格である。この費用は、5万ドルを超える研究所レベルのフーリエ変換赤外(FTIR)分光器においては、大した額ではない。しかしながら、消費市場向けの機器に関しては、ヘリウムネオンのコストは非常に高いので、レーザ基準を必要とする分光システムを組み込んだ全ての製品は、市場に容易に投入することが困難になる。
ヘリウムネオンレーザの寿命も不利な点の一つとなっている。ヘリウムネオンレーザの通常の寿命は、約15,000時間である。継続使用を仮定すると、ヘリウムネオンレーザは、ほぼ2年毎に交換する必要があることになる。研究所レベルの分光器では、ヘリウムネオンレーザ交換までの時間及びヘリウムネオンレーザ交換の費用は普通、分光器の初期の継続動作コストに比較すると重要度がかなり小さくなる。その結果、研究所レベルの分光法におけるヘリウムネオンレーザの寿命は普通、不利とは考えられないが、交換が2年毎に必要となると、コンシューマ製品においては不利となる。
ヘリウムネオンレーザが必要とする条件が電源に課されることによって、ヘリウムネオンレーザをコンシューマデバイスに使用することが困難になっている。ヘリウムネオンレーザにおいて発振を開始するためには、5〜12kVの開始電圧を印加する必要がある。一旦、発振が始まると、一定電圧1〜3kVで3〜8mAの電力を印加して、レーザ出力を維持する必要がある。これは24Wの継続消費電力に相当する可能性があることを示す。また、供給電力の安定性はレーザ放出の安定性に直接関係する。この結果、非常に安定した電源が望ましい。これらの要件を満たす電源の構成、動作及びサイズにより、特にデバイスが携帯性又は電池駆動を必要とする場合に、ヘリウムネオンレーザがコンシューマ製品としては魅力の無いものとなっている。
本発明は、垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)をFTIR分光器における基準としてのヘリウムネオンレーザの実行可能代替物とするサブシステムに基づいている。本発明のサブシステムを組み込んだ代表的な干渉計は、1999年10月8日出願の「位置合わせ感度を低くした干渉計分光器」と題する、本出願と同じ譲受人に譲渡された米国特許出願第09/415,600号に開示されており、この特許文献の開示は、この文献を参照することにより本発明の開示に含まれる。
本発明の代表的なサブアセンブリ10の模式図を図1に示す。サブアセンブリは、通常、干渉計12を含み、この干渉計はサブアセンブリ10に向けられ、かつ十分にコリメートされた平行光14を変調して、検出器(図示せず)により受信されるインターフェログラムを生成する。インターフェログラムは、試料又は光源から収集されるスペクトルを空間的に符号化する。図1に示す実施形態では、干渉計12は、ビームスプリッタ16及び光学補償板18、固定再帰性反射体20及び可動再帰性反射体22を含む。コリメート入射光14は、光学ビームスプリッタ16に衝突し、光学ビームスプリッタ16の裏面の塗膜により一部が反射され、一部が塗膜を透過する。反射光は、光学ビームスプリッタ16を通過して固定再帰性反射体20に戻され、そして固定再帰性反射体20によって反射され、ビームスプリッタ16に戻る。光の透過部分及び反射部分はビームスプリッタで再合成されて、干渉パターン、即ちインターフェログラムを生成する。透過ビームと反射ビームとの間の積極的及び/又は壊滅的干渉の大きさは、コリメート入射ビーム14のスペクトルの内容、及び固定再帰性反射体20と可動再帰性反射体22との間の光路差に依存する。
図2はFTR分光器により生成される代表的なインターフェログラムを示している。透過ビームと反射ビームの経路差がゼロになるポイントでは、最大の積極的干渉が生じ、インターフェログラムのセンターバーストが生成される。次に、インターフェログラムは図1に示すように検出器232に集光される。検出器232は、光インターフェログラムをインターフェログラムの電気表示に変換し、この電気表示は後でデータ取得サブシステムによりデジタル化される。
図3にはまた、以下に詳細に記載する本発明の基準レーザアセンブリ30が示されている。基準レーザサブシステムは、VCSELパッケージであり、このパッケージは、電力制御、温度制御、及び図1のシステム又は別の同様なシステムにおける既知の基準試料測定により構築されるアルゴリズムに基づく波数軸補正を取り込んでいることが好ましい。基準レーザアセンブリは、ビームスプリッタ16に向けて放出される出力ビーム32を生成する。ビームの一部は固定再帰性反射体20に向けて反射され、今度は、この固定再帰性反射体が反射光を通過させてビームスプリッタ16に返す。レーザビーム32の一部はまた、ビームスプリッタ16及び光学補償板18を透過して可動再帰性反射体22に到達し、そして再びビームスプリッタ16に戻され、そこで、固定再帰性反射体20により反射されたビームの一部と再合成されて、レーザの単一波長に基づく干渉パターンを生成し、この場合、結果として得られるビーム34は、レーザビームの波長に敏感な光検出器に振り向けられる。以下に詳細に記載するように、基準ビームによって可動再帰性反射体22の位置をどの時点でも求めることができ、かつ、スペクトル分解能及び波数軸を設定することができる。
ヘリウムネオンレーザと同様に、VCSELは円形ビームを供給することができ、この場合、この円形ビームはビーム広がりが小さいので干渉分光法における基準として使用するのに適するものとなる。円形ビームの望ましい光学特性に加えて、VCSELは、量産市販デバイスにとって重要な幾つかのカテゴリーにおいて、ヘリウムネオンレーザよりも非常に大きな改善をもたらす。代表的なVCSELパッケージのサイズは、各寸法方向に約5mmであり、約0.125cm3の容積となる。容積が約75cm3の代表的なヘリウムネオンレーザに比較して、VCSELは600分の1の大きさに過ぎない。
コンシューマデバイスにとって非常に重要となる更に別の項目は、消費電力である。VCSELは、2〜10mA,5V未満で動作する。最悪の場合を仮定すると、VCSELの消費電力は0.050Wである。これとは対照的に、ヘリウムネオンレーザは3〜8mAで1〜3kVを必要とする。該当する消費電力範囲は3〜24Wである。結論として、VCSELは最悪の場合でヘリウムネオンレーザの電力の約60分の1の電力を消費する。
通信アプリケーションには大量の機器が必要となるので、VCSELは20ドル未満で得られる。電源及び構成電子機器のコストを除くと、VCSELはヘリウムネオンレーザよりも1桁以上低いコストを実現する。VCSELはまた、何百万時間もの寿命を実現する。これは200年超の継続使用が可能なことに相当する。VCSELは、故障が全く起こりそうに無い、又は交換する必要が生じそうに無い、コンシューマデバイス用の低価格部品となり得る。
上述したように、FTIR分光法における基準レーザが必要とする主要な要件は、放出レーザの波長安定性である。標準VCSELは、この点では対抗技術であるヘリウムネオンレーザに及ばないことが判明していた。VCSELアーキテキチャは、VCSELの発振波数が温度、駆動電流、及びミラーの抵抗変化のような長期に渡るドリフト発生源に依存することが判明している。通常の発振波数の感度は、電流に対して3〜5(cm-1/mA)、温度に対して0.8〜1.0(cm-1/℃)という値をそれぞれ示す。安定性に関する不具合を解決するために、VCSELを干渉分光法における基準レーザとして適用する装置及び方法を開発し、そして、これらの装置及び方法について以下に記載するが、これらの装置及び方法は温度及び電流制御を含み、そしてアルゴリズムをベースとする波数ドリフト推定及び補正法を含む。
適切な温度及び電流制御デバイスによってVCSELドリフトの該当する発生源を大きく減らすことができることが判明しているが、経時効果によるVCSELの長期ドリフトが、依然として干渉計アプリケーションの問題として残る。また、個々のVCSELは同じ温度かつ駆動電流であっても他のVCSELとは異なる波長で発振する。これらの問題に対処するために、スペクトル基準及び波長シフト推定アルゴリズムを使用する方法が開発され、この方法によりVCSELシフトがスペクトルに及ぼす影響を測定し、そして補正する。従って、方法及び装置、又はサブシステムは、温度及び電流制御システム、及びアルゴリズムによる波数シフト推定及び補正を含むことが好ましい。
本発明を用いる分光アプリケーションにおいては、安定なスペクトル分解能及び波数軸が基本的に重要であることが3つの理由により判明した。これらの理由の第1は、多くの分光アプリケーションでは着目する特性を明確にするために、被検体の信号対雑音比を最小にする必要があることである。多くの場合、機器における1回だけのスキャン、又は1回だけのデータ取得により得られる信号対雑音比は、被検体の信号対雑音比を最小にするという要求から来る値を満たすことができない。ノイズがホワイトノイズである場合、本発明の好適な実施形態に使用することができる一つの技術は、信号対雑音比を、複数の均等スキャン又はデータ取得による値をコヒーレント加算又はコヒーレント平均化により、増大させることにある。このコヒーレント加算の背景にある考え方は、安定な試料のスペクトル特徴が、理論上、強度、スペクトル分解能、及び波数位置に関して一定になるということにある。スペクトル分解能、波数軸、及び離散スペクトルデータポイントの波数位置がスキャン全体を通じて一貫して同じであると仮定すると、安定な試料に対する複数回のスキャンを平均してスペクトル雑音を減らし、雑音を減らすことによって、信号対雑音比を改善することができる。
信号対雑音比の改善の度合いは、平均化したスキャンの数の平方根として定義される。基準レーザの短期又は長期の波数安定性が劣る場合、化学的かつ物理的に等価でないスペクトル値を平均するが、平均することによって、信号対雑音比の所望の改善を示さず、かつ個々のスキャンに対して変形して見えるスペクトルが生じる。波数軸安定性の深刻度によっては、平均化プロセスを経ることにより、着目する所望の分析特性(多くの場合、濃度)と比較して、改善されるのではなく劣化したスペクトルが生じる。
波数安定性が重要であることが判明した第2の理由は、機器応答を試料の化学的特性又は物理的特性に関連して校正する上で、多くの分光の適用への依存性にある。例えば、ベールランバートの法則(Beer−Lambert law)は、被検体での特定波長における光吸収を被検体の濃度に関連付ける。未知の被検体濃度に関する定量的な予測を行なうために、単変量校正を行なうことができるが、この校正は、既知の組成の複数試料に関する特定、かつ一定波長での吸光値対被検体濃度をプロットすることにより行なう。未検出の基準レーザ波数シフトが校正スペクトルの間に存在すると、校正の精度及び確度は、校正に使用する選択吸光値がこれらの値の真の値に対応しないので、劣化する。
同様な態様で、校正スペクトルと予測スペクトルとの間にレーザ発振波数シフトが生じる場合では、予測精度は、予測に使用する吸光値が校正に使用する吸光値と同じスペクトル位置を示さないので、劣る。また、吸光値自体が、波数位置に関係なく、スペクトル分解能の変化により一貫しない。スペクトル波数軸シフトによる誤差の例を図3A,3B及び3Cに示すが、これらの図はベールの法則による単変量分析によるものである。
シミュレーションにより得られる、波数シフトのない4つの校正スペクトルを図3Aに示す。ポイントA〜Dは4つのシミュレーションスペクトルの各々に関する最大吸光度に対応する。これらのポイントは、これらのポイントの既知の濃度と併せて使用することにより図3Cに示す校正曲線が得られる。しかしながら、図3Bは2つのシミュレーションスペクトルを示し、これらのスペクトルは、これらのスペクトルの間に波数シフトがあることを除いて同じであり、これらのスペクトルに対応する被検体濃度は、校正曲線を使用して予測する。図3Bのポイント1及び2は、校正曲線を生成するために使用する波数に対応する予測スペクトルの吸光値である。2つのスペクトルは同じピーク振幅の吸光度を示すが、ポイント1と2との間の予測誤差は図3Cで観察することができる。この場合、ポイント1は正しい濃度予測を示している。その理由は、対応するスペクトルが校正スペクトルに対して波数シフトを示していないからである。ポイント2はその真の値よりも小さい濃度予測を示している。その理由は、予測に使用する吸光値が所望のピーク最大値ではなかったからである。この例は、波数シフトが明示的に補正されていない場合に、予測誤差が生じることを示している。
単変量分析と同様に、多変量分析における波数軸シフト及びスペクトル分解能シフトにより幾つかの不所望の結果が生じることが判明している。観察される誤差は、シフトが校正スペクトルの取得中、又は校正スペクトルの取得と有効スペクトルの取得との間に生じるかどうかに依存する。校正スペクトル内に生じるシフトは、モデル化する必要のある吸光度対波数以外にも、さらに別の次元の複雑さが在ることを示唆している。スペクトルに関する別の複雑さにより、モデルに更に別の要素を取り入れて、波数シフト及びスペクトル分解能シフトを説明する必要が出てくる。スペクトルに関する更に別の複雑さによって、被検体濃度レベルに特定されるスペクトルの一部として定義される信号である正味の被検体信号(net analyte signal:NAS)の減衰に起因する予測の悪化が生じるが、これは、被検体信号がスペクトル変化の他の全ての発生源に直交するからである。
校正と予測との間に生じるレーザ発振波数シフトの効果については、部分最小二乗(又は他の多変量)校正により得られる回帰係数及び予測対象のスペクトルを考慮に入れることにより、説明することができる。濃度予測は、未知のスペクトル及び回帰係数のベクトル乗算により行なう。この乗算の出力が濃度予測である。このプロセスでは、校正により生成される回帰係数は、基本的には未知のスペクトルの吸光値に対して重み付けを行なうために使用する。回帰係数の各々がスペクトルの特定の波数及び特定のスペクトル分解能に対応するので、校正スペクトルと予測スペクトルとの間の波数シフトによって、予測スペクトルの各波数位置が、不適切な回帰係数により重み付けされる結果となってしまう。予測誤差が大きくなるのは、重み付け誤差により直接的な結果によるものである。
基準レーザ波数の安定性が本発明の分光用途において重要であると判明した第3の理由は、品質分析である。主要な分光用途の一つは、試料の化学組成を求めることである。理論的には、各赤外活性分子は固有の中赤外スペクトル、従って近赤外スペクトルを示す。分子固有のスペクトルは分子の痕跡として作用し、そして、このスペクトルを使用して試料中にその分子が含まれていることを立証する。多くの場合、化学的に類似する分子は、ピーク位置がほんのわずかに異なるものの、ほぼ同じのスペクトルを有し、吸光度の大きさに僅かな違いを有する。この状態では、分光器の波数軸又はスペクトル分解能に検出できないシフトがあると、未知の試料を誤認識してしまう恐れがある。
干渉計の基準レーザの目的は内部波数基準を設けることであり、この内部波数基準によって、インターフェログラムを離散間隔でサンプリングすることができ、かつインターフェログラムにより可動ミラーのトータルの動きを定義することができる。内部波数基準が有効になるには、基準レーザ及び測定レーザの両方の波長が安定しており、かつ、これらの波長の放出波長が既知である必要がある。これは、スペクトル波数軸が基準のインターフェログラムに対して計算されるからである。その結果、基準のレーザ発振波数が未知の場合、スペクトル波数軸は計算することができず、スペクトル分解能が確定しないことになる。また、測定スペクトルに対する基準波数ドリフト又は誤差のいかなる発生源によっても、スペクトル波数軸が正しくなくなり、それに関連して、スペクトル分解能に変化が生じる。
FTIRの基準誤差の2つの主要発生源は確認されている。第1の主要発生源は、レーザの放出波長における真に存在するが検出されないシフトである。多くの赤外領域の用途では、基準のインターフェログラムのゼロクロスを使用して、スペクトルインターフェログラムをデジタル処理する。このデジタル処理の結果、全てのポイントが基準波長の一部の倍数であるミラー位置に対応するスペクトルインターフェログラムが得られる。この状態は、フーリエ変換(FFT)アルゴリズムを使用するために必要な基本条件を満たすだけでなく、この状態によって、フーリエ変換に続いてスペクトル波数軸を直接計算することができる。正負両方の周波数帯で求められる両側インターフェログラム用の波数軸計算方程式は、次式で与えられる。
νi=(i−1)×(2νR/N) (2)
上式において、νiはスペクトルのi番目のポイントに対応するスペクトル波数、νRは基準波数、Nはスペクトルのポイントの合計数である。νRが真の基準波数に等しくない場合、算出スペクトル波数軸は真のスペクトル波数軸からシフトする。等式(2)は、シフト誤差の大きさが「広がり(stretching)」タイプの影響が現われる形で、波数とともに線形的に増大することを示している。何故なら、νiは基準波数を含む乗算により算出されるからである。
基準誤差の第2の発生源は、レーザビーム経路とスペクトルビーム経路とのアライメント誤差である。スペクトルビームと基準ビームとのアライメントが波数軸の精度に何故影響するのかという背景には、重要なコンセプトが在り、このコンセプトによれば、内部基準は、スペクトルビームに対して感知される基準波数が既知の場合にのみ、真の基準となる。通常のマイケルソン干渉計では、感知される基準波数及び真の基準波数は、基準ビーム及びスペクトルビームが干渉計のどこでも正確に同じ経路長を有する場合にのみ、等しくなる。図4はこの効果の一例を模式的に示している。
図4は第1ビーム42及び第2ビーム44を図式的に描いており、これらのビームは、これらのビームの入射角の差がθとなるように干渉計40を通過する。図示のように、各ビーム42,44は入射アパーチャ46を通過し、ビームスプリッタ48に到達する。各ビーム42,44からの光エネルギーの一部はビームスプリッタによって反射され、固定ミラー50に振り向けられ、この間、各ビーム42,44の他の部分はビームスプリッタを通過して可動ミラー52に衝突する。固定ミラー50及び可動ミラー52から返ってくる光エネルギーは、出射アパーチャ54に振り向けられる。両方のビーム42,44が同じ波数の単色光であると仮定すると、これらの2つのビームの間の角度だけがこれらのビームの間に観察される差である。この角度によって、2つのビームは干渉計40を通過するのに異なる経路長を有することになる。等式(3)はθと経路長差との関係を示している。
X=2l/cos(θ)−2l (3)
上式において、Xは2つのビーム間の経路長差であり、lは可動ミラー52がゼロ遅延の位置から移動した距離である。この経路長差が生じる結果、ゼロ以外のlの値に対して、lと共に変化する位相差が第1ビーム42と第2ビーム44との間に生じる。第2ビーム44の観測波長を第1ビーム42の観測波長よりも長く(かつ、波数を小さく)するのは、この位相差によるものであるが、これらのビームの波長は、元々同じものと認識されている。この例を多色ビームに拡張して、この多色ビームをスペクトルビームとし、この多色ビームを基準ビームと見なすことにより、これらのビーム間に角度が生じると必ず、波数軸が正しくなくなることが分かる。
干渉計のスペクトル分解能は、可動ミラーがゼロ経路長差の位置から移動した距離により決定される。基準レーザのインターフェログラムのゼロクロスによって、基準レーザの発振波数が正確に判明していると仮定した場合に、可動ミラーの位置を正確に求めることができる。各ゼロクロスは、最も近い隣接ゼロクロスから基準レーザの発振波長の1/2だけ離れている。このゼロクロス間隔及び所望のスペクトル分解能を使用して、所望のスペクトル分解能を達成するために必要なゼロクロス数を算出することができる。基準レーザ波数シフトが生じた状況では、同じスペクトル分解能を達成するために、必要なゼロクロス数は変わる。上述した波数軸の例と同様に、基準レーザビームとスペクトルビームとの間に角度が生じると必ず、これらの2つのビーム間にスペクトル分解能差が生じる。
本発明のサブシステム又はデバイス及び方法の好適な実施形態には、4つのカテゴリーに区分することができる特徴、すなわちモード動作、電流制御、温度制御、及び波数シフト推定/補正が含まれる。干渉計においてVCSEL基準を使用するための、これらのカテゴリーに区分される特徴は、所望のレーザ波数安定性を実現する、カテゴリーのいずれかに含まれる方法又は要素のいずれか、又はこれらの方法又は要素のいずれかの組合せに在ると考えることができると認識される。
VCSELは、シングルモード又はマルチモードのいずれかでレーザ発振する形で利用できる。VCSELの各レーザ発振モードは、VCSELの回折格子構造に依存する特定の帯域を示す。干渉計の基準レーザとして求められる主要な要件は、基準レーザが十分に狭い帯域を有し、その結果、干渉計が、基準レーザの波数が全変調範囲(通常、ミラーの動く範囲)に渡って一定であると感知できるようになることが必要である、ということである。この判定基準の性能指数は、基準レーザのコヒーレンス長である。コヒーレンス長は、光波が正弦関数的に振舞う空間の大きさとして定義される。マイケルソン干渉計では、基準レーザのコヒーレンス長は、所望の分解能を実現するために必要な光路差よりも長い必要がある。この技術分野の当業者であれば、一つの用途に対する最小コヒーレンス長を分光器の光学的構成、スペクトル範囲、及び要求分解能に基づいて決定することができる。次に、シングルモードVCSEL及びマルチモードVCSELのいずれかの選択が行なわれる。
本発明はまた、マルチモードVCSELをFTIR基準レーザとして使用して、マルチモードVCSELのコヒーレンス長により確保されるスペクトル分解能よりも高いスペクトル分解能を実現する方法及び装置を含む。次に、マルチモードVCSELの一実施形態について記載するが、このマルチモードVCSELは、固体ファブリペロー(FP)エタロンに接続されて、シングルモードを選択し、隣接モードの振幅を小さくすることにより、放出光のコヒーレンス長を効果的に長くして、所望のスペクトル分解能を確保することができる。
FTIR分光器の波長基準として有用となるためには、VCSELは、干渉計が使用する全光経路差(optical path difference:OPD)範囲に渡って十分な変調が行えるように、十分長いコヒーレンス長を有する必要がある。必要な光経路差(OPD)は、所望のスペクトル分解能に依存する。所望の分解能を高くするには、光経路差(OPD)が長く、かつVCSELのコヒーレンス長が長くなければならない。波長が850nmの代表的なマルチモードVCSELは、多くの場合、約0.85nmの範囲に渡る多数の波長の光を放出する。また、このグループの中心波長は、VCSELごとに、約840〜860nm範囲に渡って変化する。この種のVCSELは、非常に低い分解能のFTIR分光器のみに使用するのに適する。例えば、分解能が32cm-1の機器は、必要な光経路差(OPD)範囲をカバーする十分なコヒーレンス長を実現するために、0.2nm未満の帯域幅を必要とする。このコヒーレンス長を実現する一つの方法は、シングルモードVCSELを使用することである。シングルモードVCSELは、単一の波長のみの光を放出し、この場合の帯域幅は、通常、0.2nmよりもずっと狭い。
マルチモードVCSELのコヒーレンス長を長くするために、狭帯域のフィルタを導入して、マルチモードデバイスのモード群の内の一つのみを選択することができる。上の例を更に続けると、フィルタは、0.2nm未満の帯域幅を有する必要があり、同時に840〜860nmの範囲に渡ってその中心波長を調整可能にして、種々のVCSELの予測出力範囲に一致させる必要がある。ガラス基板上の多層誘電体フィルタは、必要帯域幅を有するように作製することができ、そして、この帯域幅を、フィルタをVCSELからの光の伝搬軸に対して傾けることにより、数nmだけ調整することができる。VCSEL自体は、VCSELの温度又は電流を変えることにより、狭い範囲に渡って調整することができる。通常のVCSELは、例えば1℃当たり約0.06nmの温度係数を有し、1mA当たり約0.4nmの電流係数を有する。他の動作条件は、電流及び温度に関して狭い許容範囲を規定しているので、これらのパラメータを使用してVCSELを約1nmを超えて調整することはできないことが判明している。従って、VCSELの正常な生産工程で形成されると考えられる通常の波長範囲をカバーするのは、実用的ではない。このタイプのフィルタを使用してシングルモードを選択するためには、フィルタは、各VCSELに対して顧客の要求に応じて個々に作製する必要があり、非現実的な条件となってしまう。
好ましい手法は、ファブリペローエタロンを使用することである。このようなデバイスはこの技術分野で公知であり、このようなデバイスの性能を表わす特性方程式は、Academic Press−New York,1966に掲載されているエム.ファンコン(M. Fancon)による「光干渉計」のような多くの教科書に記載されている。高効率のFPエタロンは、ガラス又は溶融シリカのような屈折材料の薄い平行板の2つの相対する表面に多層誘電体反射コーティングを施すことにより、作製することができる。FPエタロンは固有の特性を有し、この特性によれば、FPエタロンは多数の等間隔の波長の狭帯域光を同時に透過するように作製することができる。この間隔は自由スペクトル範囲と呼ぶことが多い。自由スペクトル範囲は、平行板の厚さにより決まり、帯域及び透過率は、表面反射率により決まる。次に、このようなデバイスを次の方法で使用する。まず、自由スペクトル範囲をマルチモード帯域よりも少し広く設定するように板厚を選択し、次に、必要なコヒーレンス長を達成するために十分に狭い帯域幅を実現するコーティング反射率を選択する。上述の例を続けると、1nmの自由スペクトル範囲及び0.2nmの帯域幅を選択する。引用した参考文献に記載されている方程式を使用すると、約0.24mmの厚さで約0.54の反射率の溶融シリカ製の板を使用することができることが分かる。板厚を厚くすると、自由スペクトル範囲が狭くなり、反射率を高くすると、通過帯域が狭くなる。残った唯一の項目は、VCSEL波長又はエタロンの透過波長幅のいずれかを調整して、VCSELの最大強度の放出線に透過波長幅を集中させる機能を実現することである。通過帯域は1nmの間隔で空くので、行なわれる最大波長調整は1nmとなる。この調整は、VCSEL温度及びVCSEL電流を調整するか、又はエタロンを傾けることにより行なわれる。4度傾けることにより透過波長幅の中心波長を約1nmだけ変化させることができる。従って、本発明によれば、正確な動作波長がVCSELごとに大きな範囲で変化するにも拘らず、VCSELのシングルモードを選択することができ、この場合、各VCSELに対応するフィルタを顧客の要求に合わせて構成する必要はない。
この方法でエタロンを使用する場合、2つの制約があることが判明している。第1に、エタロンの動作温度範囲を制限する必要がある。温度が変化すると、通常、エタロン基板の屈折率及び厚さの両方が変化し、この変化が今度は透過波長幅の中心波長を変化させる。許容温度変化は、エタロン基板として選択される材料及び波長の許容変化に依存する。この影響を最小にするために、低い熱膨張係数及び低い温度係数の屈折率、又は負の温度係数の屈折率を有する材料を選択することができる。溶融シリカを上記例の基板の材料として選択する場合、2.7℃の温度変化により、透過波長幅の波長が約0.02nmだけ動く。これは多分、0.2nmの帯域透過特性を有するエタロンにとっては許容できるシフトである。
もう一つの制約は、隣接モードを良好な形で排除するために、エタロンを、エタロンへの入射角変動が小さいビーム光に使用する必要があることである。エタロンを通過するビームの許容角度範囲は、必要なエタロンの透過帯域及びエタロンへの平均入射角に依存する。エタロンを角度の広がりをもってビームが通過すると、透過帯域が広がることになる。透過波長幅の中心波長は、エタロン板内部の屈折角の余弦に比例する。角度変動の影響を最小にするには、2つの方法があることが分かっている。一つは、ビーム軸に対して最小の傾斜を示すエタロンを動作させて、VCSEL波長をエタロンの透過波長幅に合わせるための温度調整及び電流調整に対する依存度を更に高くすることである。他の一つは、エタロン板に高屈折率材料を使用することである。
エタロン材料の選択は、透過率及び熱係数のような他の要素により決定されることが多く、また透過波長幅の中心波長の調整手段として傾きを利用することが可能であることが望ましいので、エタロンへのレーザ光の入射角変動を小さくする別の方法が開発された。VCSELの発散角範囲は、幾つかのVCSELに関しては数度である。FTIR分光への適用では、この角度範囲は、干渉計を通過し、コリメータレンズによって向きを変えられる前に、小さい値に狭めることができる。この種のシステムにおいて平坦面を備えるエタロンの正しい位置は、ビームの平行部分である。VCSELの放出面積は非常に小さいので、コリメータレンズは角度範囲を狭くするのに非常に有効である。例えば、15ミクロンの光源径、10度の発散半角、及び焦点距離が6mmの完全なコリメータレンズを有するVCSELでは、ビームは、約2mmの直径及び約±0.07度の平行ビーム角度範囲を有する。上の例に記載した溶融シリカから成るエタロンに関して続けると、4度の傾斜角では、透過波長幅はこの発散角範囲により約0.07nmだけ広がる。これは0.2nm設計目標の透過帯域の大きな部分を占めるが、この広がりは、多くの場合許容される。所望のスペクトル線に対応する合計透過率にある程度の低下が観察されるが、表面の反射率も大きくなって、この広がりを補償することができる。
エタロンを通過するビームの角度範囲を小さくする別の有効な方法は、平坦面ではなく球面を有するエタロンを構成することである。この構成では、2つの表面間の距離を一定にするが、これは、2表面の曲率半径をエタロンの厚さに等しい長さだけ異ならせ、曲率の共通中心点を中心にした同心円状の表面を形成することによりなされる。この種のエタロンの正しい位置は、光放射ソースの前方であり、光放射ソースを曲率中心に配置する。この構成のエタロンを傾けて、透過波長幅の中心波長を調整することさえも可能である。理想的な傾斜回転軸は、2つの表面の間に位置するエタロンの中点の近傍にあり、曲面の横方向変位が最小となる。
従って、シングルモードVCSEL又はマルチモードVCSELのいずれかをFPエタロンと組み合わせて使用することにより、FTIR分光器の所望のスペクトル分解能を確保するのに必要なコヒーレンス長を実現することができる。VCSELを基準レーザとして使用する次のステップにおいて、VCSELの電流及び温度が正しい値になるように電流制御及び温度制御を設定する。
高精度の電流源は、幾つかの供給業者が提供する集積回路を使用して設計することができる。しかしながら、本アプリケーションでは、抵抗値はほとんどの材料に関して温度の関数として変化するので、電源が供給する電流は環境条件により或る程度変動することが判明している。この変動は、設計基準が各回路素子の温度係数でない場合を除いては、VCSELを基準レーザとして使用することが困難になるのに十分な変動であることが判明している。回路設計自体を利用して、温度変化に対する回路全体の感度を小さくすることもできる。
干渉計のVCSEL基準の電流源の場合、第1ステップでは最低限必要な波長安定化条件及びVCSELの電流係数に基づいて最低限必要な電流安定化条件を求めるべきであることが分かっている。これらの値から、適切な回路素子及び回路構成は、合計予測環境ドリフトが許容レベルを超える駆動電流変動を招くことがないように、選択される。図5Aは電流源の概要ブロック図である。図5Aは高精度電圧源を示しており、この電圧源は温度係数が小さい高精度抵抗に入力を供給し、この高精度抵抗によって高精度電圧源の出力が電流に変換される。電流モニターもブロック図に含まれる。図5Bは、高精度VCSEL電流源の一実施形態の主要素子を示すブロック図であり、このVCSEL電流源は温度係数が非常に小さい素子を使用して設計される。この回路設計により、VCSELに供給される電流を直接モニターする機能も実現することができる。
図5Bの抵抗は、約0.6ppm以下の温度係数の金属薄膜で形成することが好ましく、集積回路は約5ppm以下の温度係数を示すように構成することが好ましい。回路の電流出力は、約8.0mAであり、かつ約0.05μA/℃の安定性を示すことが好ましく、これらの数値は、回路設計及び素子の温度係数に基づく。VCSELの電流係数として5cm-1/mAという代表的な値を使用すると、電流源ドリフトによる波長ドリフトは約2.5×10-4cm-1/℃となる。図6は、VCSELに供給されるモニター対象駆動電流及び図5Bの駆動回路を使用して行なわれるテストの該当する環境条件を示している。図6に示すプロットは、約10時間に渡って取得したものである。電流測定における雑音は、測定雑音の関数であり、実際の電流信号対雑音を反映していない。図6が示唆する重要な点は、電流出力と周囲温度に相関がないことである。VCSELは、駆動電流変動により生じるドリフトに加えて、長期レーザ発振波数ドリフトを示すことが判明しているので、電流源は短期間に渡って安定していれば良い。長期VCSEL波数安定性、及びアルゴリズムを使用してVCSELシフトを補正する方法について以下に説明する。
VCSELは、1cm-1/℃のオーダーの温度係数を有するので、VCSELを温度制御して、短期安定性を保証する必要がある。温度制御に関する2つの選択は、VCSELを周囲温度よりも高くなるように加熱し、安定させるか、又はVCSELを周囲温度よりも低くなるように冷却し、安定させることである。加熱又は冷却を選択するかどうかに拘らず、好適な実施形態における本発明のVCSELパッケージの機械的設計は、冷却器/加熱器とVCSELチップ自体との間の熱伝送が最適化されるように、行なわれる。結果として得られる加熱/冷却システムは、どのような所望の設定ポイント温度近傍でも温度が最も設定値近くになるように温度制御を行なう。
加熱されるVCSELパッケージの一実施形態は、加熱素子及びサーミスタフィードバック制御回路を使用して得られる。一般的な温度制御回路のブロック図を図7Aに示す。図7Aはフィードバック信号を回路に供給する温度測定デバイスと、設定ポイント信号と、フィードバック信号を設定ポイント信号と比較するホイートストンブリッジと、回路の制御性能を実現する比例積分兼微分(proportional integral and derivative:PID)フィルタと、基準電圧源と、回路の出力をPIDフィルタから得られる信号を使用して安定化させるMOSFETとを示している。温度モニターも回路に組み込むことができる。温度制御回路の特定の実施形態を図7Bに示す。加熱素子が生成する熱量は、加熱回路の電圧出力により決まる。サーミスタ又は他の温度測定デバイスは、それがVCSEL温度を正確に反映するように機械的構成に組み込まれる。回路の出力は、サーミスタ信号に依存し、サーミスタの読取り値が設定ポイント温度よりも高い温度を示すときに出力がゼロになり、サーミスタの読取り値が設定ポイントよりも十分に低い温度を示すときに出力が最大電圧になる。サーミスタ温度が設定ポイント温度に近い領域では、回路出力はゼロから最大出力の間の値になる。図8は、測定されるサーミスタ温度を示したものであり、約18時間に渡って加熱状態でVCSELが動作する場合のサーミスタ温度を室内の周囲温度とともに示している。この期間に渡るVCSELの全体の温度変動は、0.01℃であり、これは、代表的なVCSEL温度係数値を仮定した場合の約0.01cm-1のレーザ発振波数シフトに対応する。
冷却VCSELパッケージには、幾つかの異なる実施形態が考えられ、これらの実施形態もサーミスタフィードバックによって温度制御を行なう。熱電(Thermoelectric:TE)冷却は、本明細書に記載するVCSEL法及びVCSELデバイスの好適な実施形態である。図7Aは温度制御回路の概略ブロック図を示しているが、図9は、熱電(TE)冷却装置の電力安定化を行なうサーミスタフィードバック制御回路の特定の実施形態を示している。基本的に、この制御回路の動作は、制御回路の温度応答が逆になっている点を除いて図7Bに示す加熱制御回路と同様である。回路出力は、温度が設定ポイント温度よりも低い場合にはゼロであり、VCSELが設定ポイント温度よりも十分に高い場合には完全にオン状態になる。図10は、約10時間の期間に渡って測定されるサーミスタ応答を、同じ期間に渡る周囲温度と共に示している。実験中の合計のVCSEL温度変動は0.005℃であり、この値は通常の温度係数値を仮定した場合の0.005cm-1のVCSEL発振波数シフトに対応する。加熱パッケージの性能と冷却パッケージの性能は同様であるが、熱電(TE)冷却VCSELパッケージは好適な実施形態である。その理由は、熱電冷却VCSELパッケージは合計パッケージサイズを小さくすることができることと、低いコストで実現できる可能性があるからである。
好適な実施形態では、本発明のサブシステムは、シフト推定手法及びシフト補正手法を含む。シフト推定手法及びシフト補正手法の目的は、VCSELの寿命期間の間に生じ得る長期VCSEL発振波長ドリフトの全てを検出し、取り除くことである。これらの実施形態はスペクトル基準、及びスペクトル基準のスペクトル群を使用するアルゴリズムを含み、これらのスペクトル群は、スペクトル群の間の波数シフトを検出するために時間領域で分離される。次に、スペクトルの波数シフトを使用してVCSEL波数シフトを計算する。スペクトル基準はどのような物理試料又は化学試料、或いは物理デバイス又は化学デバイスとすることもでき、これらの試料又はデバイスは、着目する波長領域に渡って単一の、又は複数の安定で判別可能なスペクトル特徴を示す。一実施形態では、この基準のスペクトルは、VCSELを機器に初めて設置する時に得られる。次に、このスペクトルをVCSELの寿命の間に得られるスペクトル基準のスペクトルと比較する。別の実施形態では、一つの機器から得られるスペクトル基準のスペクトルを使用して、このスペクトルを更に別の機器のVCSEL発振波長ドリフトを検出し、補正するための手段とする。このように、全ての機器のVCSEL、従ってスペクトル波長軸が標準基準に補正される。
上述のように、着目する領域で複数の安定で判別可能なスペクトル特徴を示す全ての化学試料又は機械デバイスは、スペクトル基準又は基準試料として使用することができる。一連の希土類金属酸化物は、幾つかの有効な化学特性を示すことが判明している。着目する波長領域に応じて、希土類金属酸化物の種々の組合せを使用して、複数の判別可能で安定な特性を示す試料を作製する。続いて、これらの金属酸化物を、スペクトラロン、又はそれ自体の重要なスペクトル特徴に影響を及ぼさない他のいずれかの拡散反射材料のような、固体であるが測光方式による測定で透過性を示すマトリクスに結合させることができる。このような試料から得られるスペクトルの一例を図11に示す。図11の材料は、スペクトラロンに添加される酸化エルビウム、酸化ジスプロシウム、及び酸化ホルミウムである。希土類金属酸化物はまた、ガラスのような透明材料にも組み込むことができる。ガラス基板の選択には注意を払って、選択したガラス基板が金属酸化物のスペクトル特徴を変えない、又はスペクトル特徴に干渉しないことを保証する必要がある。図12は、ガラス基板に添加されるサマリウム及びホルミウムの混合物から得られるスペクトルを示している。
希ガスも近赤外領域でスペクトル特徴を示す。これらのスペクトルは、原子の電子が準位を遷移する際にエネルギーを放出する過程で生じ、この現象はガスを熱励起して活性化することにより生じる。結果として得られるスペクトル特徴は、近赤外領域の波数に達する前に非常に鋭い形状を示し、そして機器固有の応答関数以外のバックグラウンドを示さない。アルゴン、ネオン、クリプトン、及びキセノンは適切な希ガス放出ランプであることが判明している。キセノンのスペクトルを図13に希ガスのスペクトルの代表例として示す。
物理デバイスを使用してスペクトル基準を生成することもできる。例えば、ファブリペローキャビティを構成することにより、キャビティの両側の間隔に依存するシャープなスペクトル特徴を実現することができる。複数のキャビティを同時に使用するか、又は順次使用して、全てのスペクトル領域で幾つかのスペクトル特徴を実現することができる。
基準レーザに高精度及び高確度が要求される場合、基準試料又はスペクトル基準の温度係数を考慮に入れる必要がある。分子又はデバイスの構造に依存するスペクトル特徴は、強度及び波長位置の両方に関して温度とともに変化する。また、同じ試料から得られる異なるスペクトル特徴は、異なる温度係数を示す。試料温度がVCSEL発振波長シフト推定に及ぼす影響を最小にするために、各スペクトル特徴の温度係数を求め、続いて補正を行なう。
各スペクトル特徴の温度係数は、基準レーザドリフトが無視できる干渉計を使用して得られる。ヘリウムネオンレーザは、この要件を満たす。次に、化学試料又は物理試料、或いは化学デバイス又は物理デバイスのスペクトルが、或る温度範囲に渡って得られる。次に、温度変化に対するスペクトル特徴の波数位置感度を示す温度係数が、スペクトルの各特徴に対して計算される。図14は、ヘリウムネオン基準を有し、かつ、温度制御される干渉計を使用して或る温度範囲に渡って得られる、希土類が添加されたスペクトラロンのスペクトルを示している。図15は、6456cm-1のスペクトル特徴に対応する温度対波数シフトを示している。下の表1は、図14のスペクトルの幾つかの特徴に対応する温度係数を示しており、これらの温度係数は、図15と同様なプロットから計算された。
Figure 2005521893
本発明は好ましくは、埋込みコンピュータシステムを含むか、又は埋込みコンピュータシステムによって機能する。或いは、本発明は、シフト推定及びシフト補正を可能にするアルゴリズムを含む他の電子手段を含むか、又は電子手段によって機能する。アルゴリズムの目的は、スペクトル基準の一つ又は複数の特徴の全ての波長位置変化を正確に測定することにある。これは、異なる時間に採取される同じスペクトル基準の2つのスペクトルを比較することにより実現する。考え方は、機器の全寿命に渡って、最初に機器を組み立てるとき、及び校正するときか、或いは後で再度校正するときに得られる基準試料のスペクトルを同じ試料の未来時点のスペクトルと比較することである。最初のスペクトルと未来時点のスペクトルとの間の特徴の位置的変化を使用して、基準レーザの真の発振波数のドリフトを計算する。次に、推定レーザシフトを打ち消すことにより、全ての試料タイプの後続のスペクトルを機器の最初の基準レーザ波数に補正する。
シフト推定は、スペクトル特徴のピーク位置が正確に測定される場合には、正確になる。スペクトル特徴のピークの波数位置を求めるためには幾つかの方法がある。スペクトル特徴近傍の最大値を求めること、重心を求めること、及び最大値判定に続く拡大補間は、この技術分野では公知のように、スペクトル特徴のピークの波数位置を推定するために使用可能な幾つかの方法である。
しかしながら、本発明のピーク位置推定の好適な実施形態は、スペクトルの拡大補間及びそれに続くその1次微分の計算を含む。スペクトルピーク最大は、その1次微分のゼロクロスに対応する。また、ゼロクロス近傍の領域は、複数の線によって正確に表示することができる。その結果、ゼロクロスの波数位置、従ってスペクトルピークは、ゼロクロスの範囲を決める2ポイント間の直線補間を使用して、計算することができる。各ポイントペアを使用して、これらのポイントが形成する線の傾きを計算する。次に、各傾き及びこれらのポイントの一つからゼロクロスを計算する。
レーザドリフト推定精度を改善するために、必要ではないが、複数のスペクトル特徴をシフト推定計算に取り込むことが望ましい。これは、スペクトル信号対雑音、及び環境条件の変化が、各スペクトル特徴の真のピーク位置の推定を不確実なものにするからである。複数のスペクトル特徴を取り込むことは、回帰メカニズムを通すことによる不確実性を減らすように作用する。
レーザシフト推定精度は、基準スペクトル特徴の数、スペクトル特徴の信号対雑音、及びこれらのスペクトル特徴の温度係数の組合せにより決まる。基準スペクトル特徴の信号対雑音が小さい、又は基準スペクトル特徴の温度係数の影響を十分に補正することができない場合には、更に別の基準スペクトル特徴が必要になる。その結果、最低限度の数のスペクトル特徴、下限の温度係数、又は下限の信号対雑音というものは存在しない。これらのパラメータにどの値を選択するかは、最終的には、分析対象の特定の分光アプリケーションの波数シフト感度に依存する。
等式(2)は、基準レーザの放出波数のシフトが、少ないスペクトル波数よりも多いスペクトル波数に対して影響を及ぼすことを示している。この関係は直線的であり、8000cm-1でのスペクトルシフトが4000cm-1でのシフトの2倍になる。従って、一旦、最初のスペクトルと比較スペクトルの両方に対応するスペクトル基準のスペクトル特徴のピーク位置が求まると、スペクトル特徴シフトの直線回帰及び等式(4)を使用して基準レーザシフトを求める。
Δν=βν (4)
上式において、Δνは基準レーザのシフトであり、βは直線回帰の傾きであり、そしてνoは、最初の機器校正から得られる既知のレーザ発振波数である。図16はβを計算するために使用する直線回帰の一例をグラフで示したものである。波数がゼロでは、シフトはゼロである必要がある。これは回帰の既知のポイントである。
幾つかのアプリケーションでは、スペクトル分解能に及ぼす基準レーザ波数シフトの影響は関係ない。このようなアプリケーションでは、等式(2)を使用して、現時点の機器の状態に対応する新規のスペクトル波数軸を生成することができ、この波数軸を全ての試料タイプの未来時点のスペクトルに適用する。スペクトルは波数軸に関して正確になるが、離散データポイントは最初の校正スペクトルの波数位置に対応しない。シフトが補正されたスペクトルを最初のスペクトルと直接比較し、初期校正モデルから得られる化学情報を予測することが可能になるためには、最終のスペクトル補間を使用して、初期校正スペクトルの離散データポイントの波数位置に対応するスペクトル値を求める必要がある。3次元補間法、スプライン補間法、又は形状に敏感な他の補間法が、この最終ステップで利用可能な実施形態である。
波数軸及びスペクトル分解能の両方におけるシフトが関係してくる適用例では、スペクトルインターフェログラム自体を補正することができる。このタイプの補正では、VCSELシフト推定を使用してスペクトルインターフェログラムのゼロクロス間隔を求める。ゼロ経路差位置を求め、ゼロクロス間隔と共に使用して、スペクトルインターフェログラムの各ポイントに対応するミラー位置を計算する。この情報を使用して、初期校正に対応するミラー位置でのインターフェログラム強度値を補間することができる。3次元補間法、スプライン補間法、又は形状に敏感な他の補間法が、この最終ステップで利用可能な実施形態である。
本発明の完全なVCSEL法及びVCSELデバイス又はVCSELサブシステムの好適な実施形態は、シングルモードの850nmVCSEL、短期安定性が0.05μA/℃よりも良好な高精度電流源、0.005℃未満の温度安定性を示すTE冷却パッケージ、微分/回帰ベースのシフト推定法及び補正法、及び拡散反射又は透過のいずれかの性質を示す希土類添加スペクトル基準を含む。本発明の性能を評価するために、完全なVCSEL法及びVCSELデバイスを、上に概括した素子及び方法を使用して構築した。完全なという観点から外れる点は、高精度電流源が調整可能な出力を供給するように設計されていたことである。この調整可能な電流源を使用して、既知の、安定なVCSEL発振波数シフトを誘起し、これにより、該当するスペクトルシフトを生成した。既知のレーザ発振波数が変化することにより、VCSELパッケージ全体の性能を直接評価することができた。
グルコース、エタノール、尿素、水、クレチアニン含有溶液、及びポリスチレン散乱ビーズを含有する溶液の組合せを作製して、VCSEL法及びVCSELデバイスを評価した。上述のVCSELパッケージを使用して、これらの溶液及び希土類添加スペクトラロンのスペクトルを得、そしてグルコースの部分最小二乗(PLS)校正モデルを生成した。これらの初期スペクトル及びモデルは、安定なVCSEL電流により得られたので、誘起VCSEL波数シフトを含まなかった。これは、主成分分析(principle components analysis:PCA)を使用する基本的な予測性能及びスペクトル変動分析における支配的な状況を表わしている。
次に、同じ溶液のスペクトルが、誘起VCSEL波数シフトが観察される状態で得られた。VCSELに電流が供給される各々の時間を変え、希土類酸化物が添加されたスペクトラロンのスペクトルを採取した。次に、これらのスペクトルを、最初の校正で得られた希土類添加スペクトラロンのスペクトルと共に使用して、シフトを推定し、適切な補正を求めた。再度、主成分分析(PCA)を使用して、スペクトル変動を評価し、PLSグルコース校正モデルを使用して、VCSEL波数シフトがグルコース濃度予測に及ぼす効果を求めた。最後に、類似するが異なる組成の一連の検証用溶液を作製し、これらの溶液のスペクトルがVCSELシフトの観察される状態で得られた。2つのモデルを使用して、新規のスペクトルを予測し、これにより、真値の検証作業において観察されるシフトによる効果を求めた。
最後に、第2の校正に使用するスペクトルを上述したVCSELシフト推定法及びシフト補正法を使用して補正し、第3の部分最小二乗(PLS)校正モデルを生成した。また、検証スペクトルも補正し、3つのモデルを使用して予測した。下の表2は、3つの校正モデルに対応する、PLS及び交差検証法(cross−validated:クロスバリデーション)を用いた予測標準誤差(cross−validated standard errors of prediction:CVSEP)、及び幾つかのモデル検証設定組合せに対応する、真値検証用の予測標準誤差(SEP)を要約したものである。表2を分析すると、安定な校正を行なうための、交差検証法を用いた予測標準誤差(CVSEP)は、4.39mg/dlであり、この値は、補正手法のベンチマークを表わしている。電流を変化させる形態の電流変更校正に対応するCVSEPは、波数シフトによって更にスペクトルの複雑さが増すために悪化する。補正済みのスペクトルに対応するCVSEPは、ほとんど安定な校正のものと同じである。真値の検証作業において、予測は、補正されていないスペクトルが校正又は検証のいずれかに含まれる場合には悪化する。安定な校正モデルにより予測される、補正済み検証による予測標準誤差(SEP)は、5.3mg/dlであり、この値は安定な校正に対応する4.39mg/dlのCVSEPと大きな対比をなす。補正されていない検証スペクトルによる予測は、安定な校正によるものと比較すると非常に悪く、該当するSEPは408.3mg/dlである。補正済みのスペクトルに対応する予測結果は、基準レーザシフトの効果を取り除くVCSEL法及びVCSELデバイスが明らかに有効であることを示している。
Figure 2005521893
図17Aは、補正前の第2の校正中に得られる希土類添加スペクトラロンスペクトルに対応する最初の2つのPCA固有ベクトル及びスコアを示している。図17Bは補正後の同じデータを示している。ここで、波数シフトが生じていることを示す微分形の固有ベクトルが図17Bの補正済みスペクトルとなることに注目されたい。補正済みスペクトルの固有ベクトルは、主として、周囲湿度の変化による水蒸気変化を示している。PCA結果及びPLS結果を組み合わせる結果、本発明のVCSEL法及びVCSELデバイスによって、ヘリウムネオンレーザ基準とほとんど同様な定性的及び定量的性能を示すレーザ基準が生成されることが分かる。従って本発明は、ヘリウムネオンレーザの実行可能な代替物又は置換物を提供すると同時に、製品化の局面で大きな利点をもたらすことができる。
この技術分野の当業者であれば、本発明が、本明細書において記載し、考察された特定の実施形態以外の種々の形で実施可能であることは理解できるであろう。従って、添付の請求項に記載される本発明の技術範囲及び技術思想から逸脱しない範囲において、本明細書に記載された形態及び詳細を展開することが可能である。
光源、及び定義された光路に沿って干渉計を伝搬するVCSEL基準レーザの両方を有する干渉計を含む光学分光器の一部を示す模式図である。 FTIR分光器が生成する代表的なインターフェログラムを示す。 波数軸安定性がベールの法則に従った予測に与える効果をグラフで示したものである。 波数軸安定性がベールの法則に従った予測に与える効果をグラフで示したものである。 波数軸安定性がベールの法則に従った予測に与える効果をグラフで示したものである。 アライメント誤差による波数シフトを示す図である。 一般化した電流源のブロック図である。 例示としてのVCSEL駆動電流回路の図である。 図5BのシステムのVCSEL駆動電流及び周囲温度の経時変化を示すグラフである。 一般化した温度制御回路のブロック図である。 例示としてのVCSEL加熱器制御回路の図である。 図7Bのシステムの加熱VCSEL及び周囲温度の経時変化を示すグラフである。 例示としてのVCSEL TE冷却器制御回路の図である。 例示としてのVCSEL TE冷却器制御回路の図である。 例示としてのVCSEL TE冷却器制御回路の図である。 例示としてのVCSEL TE冷却器制御回路の図である。 図9Bのシステムの冷却VCSEL及び周囲温度の経時変化を示すグラフである。 スペクトラロン基準試料に添加される酸化エルビウム、酸化ジスプロシウム、及び酸化ホロミウムのスペクトルを示す。 ガラス基板基準試料に添加される酸化サマリウム及び酸化ホロミウムのスペクトルを示す。 キセノン放出ランプ基準試料のスペクトルを示す。 或る温度範囲に渡って得られる希土類添加スペクトラロンのスペクトルを示す。 6456cm-1ピークでの温度対波数シフトをグラフで示したものである。 ベータ回帰の一例をグラフで示したものである。 PCA分析から得られる実験結果をグラフで示したものであり、補正手法の有効性を示している。 PCA分析から得られる実験結果をグラフで示したものであり、補正手法の有効性を示している。

Claims (32)

  1. 光学分光法に使用するサブアセンブリであって、
    光を受信し、前記光を定義された光路に沿って通過させる光素子を含む干渉計であって、前記光素子は、前記光を2つの部分に分離するビームスプリッタ及び前記2つの部分の間に経路長差を生じさせる手段を含む、前記干渉計と、
    垂直共振器型面発光レーザであって、該垂直共振器型面発光レーザを駆動して面発光レーザからビームを放出させる電子機器を含み、前記ビームが前記定義された光路に沿って伝搬して光検出器に達する前記干渉計の基準レーザとして機能するように、前記干渉計に動作可能に設けられた前記垂直共振器型面発光レーザとを備え、前記垂直共振器型面発光レーザは、温度制御手段及び該温度制御手段に接続される電流制御手段、並びに前記垂直共振器型面発光レーザによって波数ドリフトを補正するアルゴリズムを含む計算手段を含む、サブアセンブリ。
  2. 前記垂直共振器型面発光レーザによって波数ドリフトを補正する前記アルゴリズムは、基準試料の分光分析から生成された要素を含み、前記分光分析は、前記干渉計及び前記垂直共振器型面発光レーザを利用して、生成されたスペクトルの少なくとも一部を前記基準試料の既知のスペクトルと比較することを行う、請求項1記載のサブアセンブリ。
  3. 前記アルゴリズムは、前記生成されたスペクトルの少なくとも一部と前記基準試料の既知のスペクトルとの間の相対差を用いる、請求項2記載のサブアセンブリ。
  4. 前記垂直共振器型面発光レーザによって波数ドリフトを補正する前記アルゴリズムは、基準試料の複数の分光分析から生成された要素を含み、前記分光分析は、第2干渉計及び同じタイプの第2垂直共振器型面発光レーザを利用して、生成されたスペクトルの各々の少なくとも一部を前記基準試料の既知のスペクトルと比較することを行う、請求項1記載のサブアセンブリ。
  5. 前記干渉計はフーリエ変換型の干渉計である、請求項1記載のサブアセンブリ。
  6. 前記基準試料は少なくとも一つの希土類酸化物を含む、請求項2記載のサブアセンブリ。
  7. 前記少なくとも一つの希土類酸化物は拡散反射基板に添加される、請求項6記載のサブアセンブリ。
  8. 前記少なくとも一つの希土類酸化物は透明基板に添加される、請求項6記載のサブアセンブリ。
  9. 前記少なくとも一つの希土類酸化物は、酸化エルビウム、酸化ジスプロシウム、酸化ホロミウム又は酸化サマリウムから成るグループから選択される、請求項6記載のサブアセンブリ。
  10. 前記基準試料は、ネオン放出ランプ、クリプトン放出ランプ、アルゴン放出ランプ、又はキセノン放出ランプから成るグループから選択される希ガス放出ランプである、請求項2記載のサブアセンブリ。
  11. 前記基準試料は、同時に測定されるか、又は順次測定される一つ以上のエタロンである、請求項2記載のサブアセンブリ。
  12. 前記サブアセンブリは、試料ホルダを含む分光器システムに取り付けられ、前記基準試料は、前記試料ホルダに位置する間に測定される、請求項1記載のサブアセンブリ。
  13. 光路長差を定義された光路に沿ったビームの複数の部分に生じさせる干渉計を含む光学分光システムであって、前記干渉計は基準レーザを搭載して、前記基準レーザが生成するビームが、定義された同じ光路に沿って受信され、かつ光検出器により受信されて経路長差を明確にし、かつ前記光学分光システムにおける測定に関する内部波数軸標準を供給するものであり、前記光学分光システムの改良が、
    基準レーザを搭載する手段上に配置された垂直共振器型面発光レーザを備え、前記垂直共振器型面発光レーザは、温度制御手段及び該温度制御手段に接続された電流制御手段、並びに前記垂直共振器型面発光レーザによって波数ドリフトを補正するアルゴリズムを含む計算手段を含む、光学分光システム。
  14. 前記垂直共振器型面発光レーザによって波数ドリフトを補正する前記アルゴリズムは、基準試料の分光分析から生成された要素を含み、前記分光分析は、前記干渉計及び垂直共振器型面発光レーザを利用して、生成されたスペクトルの少なくとも一部を前記基準試料の既知のスペクトルと比較することを行う、請求項13記載の光学分光システム。
  15. 前記アルゴリズムは、前記生成スペクトルの少なくとも一部と前記基準試料の前記既知のスペクトルとの間の相対差を用いる、請求項14記載の光学分光システム。
  16. 前記垂直共振器型面発光レーザによって波数ドリフトを補正する前記アルゴリズムは、基準試料の複数の分光分析から生成される要素を含み、前記分光分析は、第2干渉計及び同じタイプの第2垂直共振器型面発光レーザを利用して、生成されたスペクトルの各々の少なくとも一部を前記基準試料の既知のスペクトルと比較することを行う、請求項13記載の光学分光システム。
  17. 前記干渉計はフーリエ変換型の干渉計である、請求項13記載の光学分光システム。
  18. 前記基準試料は少なくとも一つの希土類酸化物を含む、請求項14記載の光学分光システム。
  19. 前記少なくとも一つの希土類酸化物は拡散反射基板に添加される、請求項18記載の光学分光システム。
  20. 前記少なくとも一つの希土類酸化物は透明基板に添加される、請求項18記載の光学分光システム。
  21. 前記少なくとも一つの希土類酸化物は、酸化エルビウム、酸化ジスプロシウム、酸化ホロミウム又は酸化サマリウムから成るグループから選択される、請求項18記載の光学分光システム。
  22. 前記基準試料は、ネオン放出ランプ、クリプトン放出ランプ、アルゴン放出ランプ、又はキセノン放出ランプから成るグループから選択される希ガス放出ランプである、請求項14記載の光学分光システム。
  23. 前記基準試料は、同時に測定されるか、又は順次測定される一つ以上のエタロンである、請求項14記載の光学分光システム。
  24. 試料ホルダを更に備え、前記基準試料は前記試料ホルダに位置する間に測定される、請求項13記載の光学分光システム。
  25. 光学分光システムにおいて基準レーザとして使用される垂直共振器型面発光レーザを補正する方法であって、
    光を受信し、前記光を定義された光路に沿って通過させる光素子を含む干渉計を設け、ビームを放出し、かつビームが前記定義された光路にほぼ沿って伝搬して前記干渉計の基準レーザとして機能するように前記干渉計に動作可能に設けられた垂直共振器型面発光レーザを設ける工程と、
    前記垂直共振器型面発光レーザを基準レーザとして利用した基準試料の分光分析から構築され、かつ、生成されたスペクトルの少なくとも一部を前記基準試料の既知のスペクトルと比較することを含むアルゴリズムを含む計算手段を設けることにより、前記垂直共振器型面発光レーザによって波数ドリフトを補正する工程とを備える、方法。
  26. 前記垂直共振器型面発光レーザによって波数ドリフトを補正する前記アルゴリズムは、基準試料の分光分析から構築され、前記分光分析は、前記垂直共振器型面発光レーザを基準レーザとして利用して、生成されたスペクトルの少なくとも一部を前記基準試料の既知のスペクトルと比較することを行う、請求項25記載の方法。
  27. 前記アルゴリズムは、前記生成スペクトルの少なくとも一部と前記基準試料の前記既知のスペクトルとの間の相対差を用いる、請求項26記載の方法。
  28. 前記アルゴリズムはスペクトル特徴の波数位置の判定に微分を用いる、請求項26記載の方法。
  29. 前記アルゴリズムはスペクトル特徴の波数位置の判定に重心を用いる、請求項26記載の方法。
  30. 前記アルゴリズムはスペクトル特徴の波数位置の判定に補間を用いる、請求項26記載の方法。
  31. 前記アルゴリズムはシフト補正を決定する際に波数シフト対波数回帰を用いる、請求項26記載の方法。
  32. 前記垂直共振器型面発光レーザによって波数ドリフトを補正する前記アルゴリズムは、基準試料の複数の分光分析から構築され、前記分光分析は、第2干渉計及び同じタイプの第2垂直共振器型面発光レーザを利用して、前記生成スペクトルの少なくとも一部を前記基準試料の既知のスペクトルと比較することを行う、請求項25記載の方法。
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