JP2006066933A - レーザ装置及び波長検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エタロンの経時変化等による特性の変動が生じても波長検出に影響を及ぼさず、正確な波長制御が行えるレーザ装置を提供する。
【解決手段】このレーザ装置は、レーザ発振器と、第1の基準光源及びグレーティング型分光器を含み、第1の基準光源から出力される基準光の波長に基づいて、レーザ光の波長を検出する第1の波長検出手段と、第2の基準光源及びエタロン型分光器を含み、第2の基準光源から出力される基準光の波長に基づいて、レーザ光の波長を検出する第2の波長検出手段と、レーザ発振器を発振させて、第1の波長検出手段によって得られるレーザ光波長検出値と第2の波長検出手段によって得られるレーザ光波長検出値との差を算出して記憶し、その後にレーザ発振器を発振させたときに第2の波長検出手段によって得られるレーザ光波長検出値とレーザ光目標波長との差へ更に記憶した差を加算する制御手段とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般的に、レーザ装置に関し、特に、出力されるレーザ光の波長を制御することができるレーザ装置に関する。さらに、そのようなレーザ装置を用いて波長を検出する、波長検出方法に関する。
半導体装置製造用の縮小投影露光装置(以下ステッパという)の光源として、エキシマレーザが使用されている。エキシマレーザ光を十分に透過し、かつ均一性及び加工精度の得られるレンズ材料としては、合成石英及び蛍石(フッ化カルシウム)しか使用できない。そのため、色収差補正をした縮小投影レンズの設計は難しい。したがって、ステッパの光源として波長の短いレーザ光を用いる場合には、色収差が無視できる程度まで、レーザ光を狭帯域化する必要があり、しかもこの狭帯域化された出力レーザ光の波長を高精度に安定化制御する必要がある。
狭帯域化されたエキシマレーザの発振波長の安定化は、レーザ出力光の一部を分光器へ入射させ、エタロン又はグレーティングを用いて計測することにより行われてきた。下記の特許文献1には、エタロンとグレーティングを用いて発振波長の安定化を図ったエキシマレーザ装置が開示されている。図20に、かかる装置の構成を示す。
図20において、レーザチャンバ100内には、封入されたレーザガス等を放電励起するための電極(図示せず)、レーザガスを還流させるためのファン(図示せず)等が設けられている。レーザチャンバ100のフロント側にはウインド101とフロントミラー103が配置されており、リア側にはウインド102と狭帯域化部130とが配置されている。狭帯域化部130は、リアミラーとして機能すると共に出力レーザ光の狭帯域化を行うもので、例えばプリズム等が配置されている。狭帯域化されたレーザ光は、フロントミラー103を通って出力され、その一部が部分反射ミラー104によって取り出される。取り出されたレーザ光は、基準光源105から発生した基準光と共に、モニタエタロン430及びグレーティング型分光器440に導かれる。モニタエタロン430及びグレーティング型分光器440によって検出された波長を表すデータが波長コントローラ108に出力され、このデータに基づき、ドライバ109を介して、狭帯域化部130内に配置された波長選択素子の選択波長が制御される。
図21に、モニタエタロン430の具体例を示す。図21において、部分反射ミラー104(図20)によって分割されたレーザ光の一部は、拡散板431で均一化され、部分反射ミラー432を通過し、また、基準光源105から発生した基準光は部分反射ミラー432によって反射して、これらはエタロン435の方へ出射される。エタロン435を透過したレーザ光及び基準光は、色消しレンズ434を通過し、干渉縞437、438をそれぞれ形成する。ここで、レーザ光による干渉縞437と、基準光による干渉縞438の位置をセンサ436によって検出することにより、基準光を基準としたレーザ光の相対波長を検出し、波長の安定した既知の基準光(例えば、水銀同位体ランプの出力光)の波長からレーザ光の絶対波長を求めることができる。このように、基準光の干渉縞の位置438とレーザ光の干渉縞の位置437との差分からレーザ波長を計算すれば、温度等によって変動する分光器の分光特性の変動分を相殺することができる。
図22にグレーティング型分光器440の具体例を示す。図22において、基準光及び分割されたレーザ光の一部は、同一光路で入射光学系451に入射し、ミラー443によって全反射され、凹面鏡442に導かれ、凹面鏡442によって入射スリット444の位置で集光させ、入射スリット444を通過する。入射スリット444を通過した光は、凹面鏡445によって平行光に変換され、グレーティング446に入射する。グレーティング446によって反射回折した光は、波長によって回折角が異なる。この回折光は、凹面鏡447によって反射され、回折光の入射スリット像として焦点面452に結像する。この焦点面にはそれぞれの波長に対するそれぞれの回折光の入射スリット像448、449が結像することになり、波長が変化すると入射スリット像448、449の位置が変化する。そこで、この基準光の回折光の入射スリット像448とレーザ光の入射スリット像449の位置を、光位置センサ450によってそれぞれ検出することにより、基準光を基準としたレーザ光の相対波長を検出し、レーザ光の絶対波長を検出することができる。
再び図20を参照すると、このレーザ装置は、エタロンを用いた狭い波長範囲を高分解能で分光するモニタエタロン430とグレーティングを用いて広い波長範囲を低分解能で分光するグレーティング型分光器440とを搭載している。レーザの目標発振波長λとレーザの実際の発振波長λとの差Δλが大きい場合には、グレーティング型分光器440を用いてレーザ波長を計測し、レーザの波長選択素子を制御して目標発振波長へ近づけ、その差が十分に小さくなった時点でモニタエタロン430を用いてレーザ発振波長を高精度に検出して目標発振波長へ更に近付ける制御を行う。即ち、レーザの発振波長と目標発振波長との差が大きい場合と、差が小さい場合とでモニタエタロン及びグレーティング型分光器を使い分ける。
ここで、エタロンのギャップをd、エタロンギャップの空間の屈折率をn、波長λの光がエタロンに入射する角度(垂直入射光軸からの傾斜角度)をθとすると、(1)式が成り立つときに光は最大強度でエタロンを透過し、波長λに応じた位置に集光する。
m・λ=2・n・d・cosθ …(1)
(1)式中、mは次数と言われる整数である。ここで、θ=0のときの波長をλとすれば、(2)式が成り立つ。
m・λ=2・n・d …(2)
(1)式、(2)式から(3)式が得られる。
m(λ−λ)=2nd(1−cosθ)=4nd・sin(θ/2) …(3)
θ≒0ではsinθ≒θであるので、近似式として(4)式が得られる。
m(λ−λ)=n・d・θ …(4)
集光レンズの焦点距離をf、干渉縞半径をr(m)とすれば、r(m)=f・tanθ≒fθであるので、(5)式が得られる。
λ=λ−(n・d/(f・m))・(r(m)) …(5)
ここで、波長基準となる光源の出力光波長をλ、レーザ光の波長をλ、それぞれの干渉縞半径をr(m)、r(m)、それぞれの次数をm、mとすると、(6)式及び(7)式が得られる。
λ=λ−(n・d/(f・m))・(r(m)) …(6)
λL=λ−(n・d/(f・m))・(r(m)) …(7)
(6)式と(7)式から(8)式が得られる。
λL=λ−(n・d/f)((r(m))/mL−(r(m))/m
…(8)
(8)式においてλ、n、d、fは既知の値であり、干渉縞半径r(m)、r(m)は対応する次数m、mにおける実測値であるから、レーザ光の波長λを計算することができる。
ところで、(8)式においては、屈折率nを一定としたが、エタロンギャップ内の気体の分子数が変化すると、その屈折率nの値が変動し、また、一般に物質の屈折率は波長ごとに異なるので、エタロンギャップの光学長n・dは一定ではない。そこで、波長による屈折率の変化を考慮した計算式を以下に求める。なお、収差のためレンズの焦点距離fも波長により異なるので、レンズは色消し処理を施してあるものとする。
レーザ波長をλ、基準光波長をλ、これらの各波長における屈折率をそれぞれn、nとすれば、(6)式、(7)式はそれぞれ(6')式、(7')式となる。
λ=λ−(n・d/(f・m))・(r(m)) … (6')
λL=λ−(n・d/(f・m))・(r(m)) … (7')
(6')式と(7')式から(8')式が得られる。
λ=λ−(d/f)〔(n・(r(m))/m
+(n・(r(m))/m)〕…(8')
(8')式を用いれば、レーザ光の波長をより正確に計算することができる。
特許第2631553号公報
しかしながら、熱によるエタロン材の伸縮があるので、エタロンギャップdは本来一定ではない。ゼロデュア(登録商標)を用いてエタロンギャップdをほぼ一定に保つ技術が開発されているので、(8')式においてはエタロンギャップdを一定としていたが、実際にはエタロンギャップdの変動を無視できないことが分かってきた。
即ち、エタロンには、各波長のレーザ光を高反射率で反射できるように多層の反射膜がコートされている。これらの反射膜の材質は吸湿性を有するので、エタロンが保管されたり設置される雰囲気中の湿度の影響を受ける。エタロンの反射膜が含む水分量が変動すると、反射膜の膜厚が変化したり、光学特性が変化し、(8')式中のエタロンギャップdが時間と共に変化する。
例えば、エタロンを用いた低分解能で広い波長範囲を分光する第1の波長検出器と、エタロンを用いた高分解能で狭い波長範囲を分光する第2の波長検出器とを用いて、レーザ発振波長を目標発振波長に近付けるような制御を行う場合には、(8')に基づいてレーザ波長λを計算するとエタロンギャップdの変動が加味されない数値しか求めることができない。したがって、この数値λを用いて、波長誤差Δλ=λ−λが小さくなるような制御を行っても、実際に波長誤差Δλが小さくなる制御が行われているとは限らない。
図20に示すレーザ装置のように、第1の波長検出器としてグレーティングを含む波長検出器を用いた場合には、エタロンのような問題は生じないが、第1の波長検出器による制御の後、第2の波長検出器による制御に移行した時点で、同様の問題が生じてくる。
一方、エタロンを採用せず、第1、第2の波長検出器にグレーティングを搭載した場合には、光量が少ないため、パルス発振するエキシマレーザやフッ素分子レーザでは複数のパルスを分光してラインセンサ検出結果を積分することが必要であるので、パルスごとに波長を正確に制御することはできない。したがって、パルスごとに波長を制御するためには、エタロンを採用する必要がある。
(8')式中のエタロンギャップdは、エタロン製造後、保管中、及びレーザに搭載された後、周囲の湿度等の影響を受けて変動するので、エタロンギャップdの変動値を計算によって補正することは極めて困難である。また、エタロンの保管中や使用中の湿度等が一定となるように管理することは、理論上は可能であるが、保管や輸送が煩雑になり、レーザ光の波長モニタも複雑化し、コストアップにもつながる。
そのため、エタロンの経時変化等による特性の変動が生じても波長計測に影響を及ぼさないような波長計測手段を含むレーザ装置の開発が求められていた。
本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、エタロンの経時変化等による特性の変動が生じても波長計測に影響を及ぼさず、正確な波長制御が行えるレーザ装置を提供することを目的とする。さらに、本発明は、そのようなレーザ装置を用いて、波長を検出し、制御する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点に係るレーザ装置は、レーザ発振器と、第1の基準光源及びグレーティング型分光器を含み、第1の基準光源から出力される基準光の波長に基づいて、レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を検出する第1の波長検出手段と、第2の基準光源及びエタロン型分光器を含み、第2の基準光源から出力される基準光の波長に基づいて、レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を検出する第2の波長検出手段と、レーザ発振器を発振させて、第1の波長検出手段によって得られるレーザ光波長検出値と第2の波長検出手段によって得られるレーザ光波長検出値との差を算出して記憶し、その後にレーザ発振器を発振させたときに第2の波長検出手段によって得られるレーザ光波長検出値とレーザ光目標波長との差へ更に記憶した差を加算する制御手段とを具備する。
また、本発明の第2の観点に係るレーザ装置は、レーザ発振器と、第1の基準光源及びグレーティング型分光器を含み、第1の基準光源から出力される基準光の波長に基づいて、レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を検出する第1の波長検出手段と、エタロン型分光器を含み、レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を検出する第2の波長検出手段と、第1の波長検出手段によって得られる基準光とレーザ光の検出結果に基づいてレーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を算出し、そのレーザ光をエタロン型分光器に入力したときの干渉縞の位置を基準となる位置として記憶し、その後にレーザ発振器を発振させたときに第2の波長検出手段によって得られるレーザ光波長検出値と基準となる位置に相当する波長の値との差から得るレーザ光発振波長の値とレーザ光目標波長との差を計算する制御手段とを具備する。
本発明の第1の観点に係る波長検出方法は、第1の基準光源及びグレーティング型分光器を含む第1の波長検出手段を用いて、第1の基準光源から出力される基準光の波長とレーザ発振器を発振させることでレーザ発振器から出力されるレーザ光の波長とを検出するステップ(a)と、第2の基準光源及びエタロン型分光器を含む第2の波長検出手段を用いて、第2の基準光源から出力される基準光の波長とレーザ発振器から出力されるレーザ光の波長とを検出するステップ(b)と、ステップ(a)において得られるレーザ光波長検出値とステップ(b)において得られるレーザ光波長検出値との差を算出して記憶し、その後にレーザ発振器を発振させたときに第2の波長検出手段によって得られるレーザ光波長検出値とレーザ光目標波長との差に対して記憶した差を加算した値を計算するステップ(c)とを具備する。
また、本発明の第2の観点に係る波長検出方法は、第1の基準光源及びグレーティング型分光器を含む第1の波長検出手段を用いて、第1の基準光源から出力される基準光の波長に基づいて、レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を検出するステップ(a)と、そのレーザ光をエタロン型分光器を含む第2の波長検出手段に入力したときの干渉縞の位置を基準となる位置として記憶するステップ(b')と、その後にレーザ発振器を発振させたときに第2の波長検出手段によって得られるレーザ光波長検出値と基準となる位置に相当する波長の値との差から得るレーザ光発振波長の値とレーザ光目標波長との差を計算するステップ(c)とを具備する。
本発明によれば、エタロンの経時変化等による特性の変動が生じても波長検出に影響を及ぼさず、正確な波長制御が行えるレーザ装置を提供することができる。さらに、そのようなレーザ装置を用い波長を検出、制御する方法を提供することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、同一の構成要素については同一の参照番号を付して、これらの説明を省略する。
図1に、本発明の第1の実施形態に係るレーザ装置の構成を示す。図1において、レーザ装置は、レーザ光を発生するレーザ共振器を備えている。レーザ共振器のレーザチャンバ1内には、レーザ媒質として、Ar、F、He等のガスを含む混合ガスが数気圧で充填されている。レーザチャンバ1には、放電用の一対の電極(図示せず)が紙面と直交する方向に対向して配置されており、電極間には、パルスパワーモジュール等の高圧電源(図示せず)によってパルス状の高電圧が印加される。レーザチャンバ1内にレーザ媒質を供給し、電極間に高電圧を印加して放電を起こすと、レーザ媒質から光が発生する。
レーザチャンバ1のリア側とフロント側の壁には、それぞれウインド2、3が、レーザチャンバ1を貫く光軸と所定のブリュースタ角を為すように配置されている。レーザチャンバ1のリア側には、リアミラーとして機能すると共に、出力レーザ光を狭帯域化する狭帯域化部30が配置されている。
波長狭帯域化部30によって狭帯域化されたレーザ光は、ウインド2からレーザチャンバ1内に進入し、増幅されたレーザ光がレーザチャンバ1からウインド3を通過し、レーザ共振器の外部に出力される。本実施形態に係るレーザ装置は、第1の波長検出手段60の前段に、第2の波長検出手段50を含んでいる。ウインド3から出射したレーザ光は、第2の波長検出手段50の方に出射する。
第2の波長検出手段50に入射したレーザ光は、第2の波長検出手段50内に配置されたビームスプリッタ4によって第1の方向(図中右側)と第2の方向(図中下側)とに分割される。ビームスプリッタ4を第1の方向に通過したレーザ光は、ビームスプリッタ5によって第1の方向(図中右側)と第3の方向(図中下側)とに分割され、ビームスプリッタ5を第1の方向に通過したレーザ光は、第1の波長検出手段60の方向に出射する。第1の波長検出手段60に入射したレーザ光は、第2の波長検出手段内に配置されたビームスプリッタ6によって第1の方向(図中右側)と第4の方向(図中下側)とに分割され、ビームスプリッタ6を第1の方向に通過したレーザ光は、レーザ装置の出力光として露光器に入射する。
一方、ビームスプリッタ4によって第2の方向に反射されたレーザ光は、ビームスプリッタ4の下方に設置された部分反射ミラー7を透過してコースエタロン型分光器12に入射する。ビームスプリッタ5によって第3の方向に反射されたレーザ光は、ビームスプリッタ5の下方に配置された部分反射ミラー8を透過してファインエタロン型分光器13に入射する。また、第2の基準光源10から発生した第2の基準光は、その一部が部分反射ミラー7によって反射されてコースエタロン型分光器12に入射し、残りの基準光は部分反射ミラー7を通過して部分反射ミラー8によって反射され、ファインエタロン型分光器13に入射する。
ビームスプリッタ6によって第4の方向に反射されたレーザ光は、ビームスプリッタ6の下方に配置された部分反射ミラー9を透過してグレーティング型分光器14に入射する。また、第1の基準光源11から発生した第1の基準光は、部分反射ミラー9によって反射されてグレーティング型分光器14に入射する。
第1の波長検出手段60内に配置されたグレーティング型分光器14によって検出された結果と、第2の波長検出手段50内に配置されたコースエタロン型分光器12及びファインエタロン型分光器13によって検出された結果は、波長コントローラ15に出力され、ドライバ16を介して狭帯域化部30内に配置された波長選択素子の制御が行われる。
以下に、図1に示すレーザ装置を用いて波長を検出し、制御する方法の原理を説明する。
レーザ光の発振開始後、まず、第1の基準光源11から発生した基準光と、レーザ発振器から発生したレーザ光とを第1の波長検出手段60を用いて分光し、基準光とレーザ光がラインセンサ上に集光する位置の差からレーザ光の波長λを計算する。但し、グレーティング型分光器14は光量損失が大きいので、複数のパルスレーザ光の積分値によって波長を検知する。
ここではグレーティングを用いるので、エタロンを用いた場合に生じる反射膜特性変動の影響は無く、レーザ光の波長λの正確な値(絶対波長)が得られる。なお、レーザ光の波長λLが目標発振波長λから大きく外れていた場合には、狭帯域化部内に配置された波長選択素子を制御することにより、レーザ光の波長λを目標発振波長λに近付ける。レーザ光の波長λと目標発振波長λとの差が小さくなると、第2の波長検出手段内に配置されたエタロンへ波長λの光が入射したときにラインセンサ上に形成される干渉縞と、波長λの光を入射したときにラインセンサ上に形成される干渉縞とは、同一次数で隣り合う位置になる。したがって、波長選択素子を制御することによって2つの干渉縞を一致させれば、レーザ光の波長λを目標発振波長λに確実に近付けることができる。
つまり、レーザ光を第2の波長検出手段へ入射させたときにラインセンサ上に形成される干渉縞の位置Psを波長λとして記憶する。この干渉縞の位置Psを基準としてレーザ光の目標発振波長λに該当するラインセンサ上の位置を求め、波長選択素子を制御することにより、レーザ光の形成する干渉縞が位置Psに近付くようにすればよい。また、位置Psはエタロンの様々な特性変化を反映した値であるから、たとえエタロン特性が変化したとしても、レーザ光の波長λを目標発振波長λへ近付けるための制御において誤差は少なくなる。また、エタロンを用いるので、レーザのパルス発振ごとに波長を検知して波長制御を行うようにフィードバックすることができる。
なお、図1に示すレーザ装置を用いれば、露光装置へレーザ光を出力しつつ、レーザ光の波長の校正を行うことができる。
図2に、第1の波長検出手段の具体例の構成を示す。図2において、発生したレーザ光を分割するビームスプリッタ71と、全反射ミラー72とが配置され、全反射ミラー72の上方に部分反射ミラー73が配置されていて、全反射ミラー72で反射されたレーザ光は部分反射ミラー73を通過してグレーティング型分光器69の方へ導かれる。また、第1の基準光源74としてのPtランプから発生した第1の基準光は、干渉フィルタ75及びレンズ75'、シャッタ76を通過して部分反射ミラー73に入射し、反射して第1の波長検出手段の方へ出射する。レンズ75'は基準光源74の光を集光して効率良く分光器69に入射させる。グレーティング型分光器69は、内部全体の温度調節が可能なように全体が筐体で覆われており、グレーティング型分光器への入り口部には、スリット67が配置されている。スリット67を通過したレーザ光及び第1の基準光は、3個の全反射ミラー、すなわちミラー66、ミラー65、ミラー64によって全反射した後、レンズ63によって平行光となり、グレーティング62に入射する。次いで、グレーティング62によって分光されたレーザ光と第1の基準光はレンズ63を通過し、ミラー64、ミラー65、ミラー66によって反射した後、CCD68に入射する。なお、ビームスプリッタ71は、移動ステージ(図示せず)上に配置されており、レーザ光の光路をクローズにするときには実線で示した位置に配置され、レーザ光の光路をオープンにするときには破線で示した位置に配置される。
ここで、ミラーに誘電体多層膜を設けたものを使用して、干渉フィルタ75の代替とすることができることを以下に説明する。
Ptランプは、紫外光のみだけでなく可視光も発生する。また、グレーティング分光器からの回折光に関し、異なる波長でも回折次数と波長の積が同一なら、回折角は同一となる。例えば、波長λ1で回折次数m1と、波長λ2で回折次数m2とが、式m1×λ1=m2×λ2の関係を満たせば、λ1とλ2のスペクトルは同じ位置に回折されて識別することができない。したがって、Ptランプの193nm近傍の発光線のみを取り出す必要がある。そのために、波長バンドパス特性を持つ干渉フィルタを用いてもよいが、透過率が非常に小さく、例えば、193nmの領域で半値幅±20nmの領域のみを透過するフィルタの透過率は15%である。このため検出されるスペクトル強度が小さくなり、S/N比が低下し、波長検出精度を悪化させる。
これを改善するために、干渉フィルタを用いず、図2におけるミラー64及びミラー65として、波長193nm近傍で光反射率の高い誘電体多層膜ミラーを使用することができる。例えば、図3(a)に示すような分光反射率特性を持つミラーをミラー64およびミラー65に使用すると、光は、グレーティング分光器に入射した後、多層膜ミラーによって合計4回反射されることになる。このため、分光反射率特性は図3(b)に示すようになり、波長193nmにおける反射率が90%以上で、それ以外の波長ではほぼ0%に近い。したがって、結果として、半値幅±7nmで透過率が90%以上のフィルタ機能が実現されることになり、干渉フィルタよりも性能の非常に優れたものとなる。
グレーティング型分光器69は、密閉構造にすることが好ましい。このような構成にすれば、検出されるスペクトルの波形は、グレーティング型分光器内の気体の流れによる撹乱、屈折率変動および屈折率分布による影響を受けにくくすることができる。また、この密閉構造の筐体全体を一定温度に調節保持することにより、外気温度の変化による機械部品および筐体の熱膨張による分光器性能の変化を防止して、安定性の良い波長測定を行うことができる。
次に、本発明の第1の実施形態に係るレーザ装置を用いて波長を検出、制御する方法について説明する。図4〜図8は、波長を検出して制御するための方法の一例を示すフローチャートである。本実施形態における波長検出について、ArFエキシマレーザ、及び第1の基準光源としてNe封入Pt(白金)ランプを用いた場合を例にとり具体的に説明する。半導体露光用の狭帯域化されたArFエキシマレーザの目標発振中心波長は、約193.368nm±0.1nmである。一方、Ne封入Ptランプは、波長193nmの近傍に複数の発振線を有し、ここではPtの波長Pt1=193.43690nmとNeの波長Pt2=193.00345nmを基準波長として用いる。
図4において、まず、ガス交換した後であるか、又はレーザ装置の運転を開始してから所定時間(T)が経過した後であるかを判断する。ガス交換した後、又は所定時間が経過した後のいずれかに該当する場合には、第1の波長検出手段(グレーティング型分光器+第1の基準光源)による波長検出サブルーチン(図5及び図6)に移行する。すなわち、ガス交換するたびに、また、所定時間経過するたびに、グレーティング分光器を用いた第1の波長検出手段によって、目標発振波長との間に大きなずれが生じていないか判断する。所定時間(T)は、例えば1週間〜1ヶ月である。上記場合に該当しないときには、第2の波長検出手段(コース&ファインエタロン+第2の基準光源)による波長検出サブルーチン(図7)に移行する。
以下に、第1の波長検出手段による波長検出サブルーチンについて説明する。
グレーティング分光器を含む第1の波長検出手段による波長検出サブルーチンのフローチャートを図5及び図6に示す。図5に示すように、第1の波長検出手段による波長検出サブルーチンが開始されると、まず、ステップS21において、ヒータに電流を供給して第1の波長検出手段を加熱し、温度コントロールを開始する。これにより、波長検出を開始する際に、第1の波長検出手段を加熱して所定の温度範囲内になるようにする。そのようにする理由は、第1の波長検出手段の近傍にはレーザチャンバを始めとする熱源が存在するので、第1の波長検出手段が加熱されて分光特性が変動するのを防ぐために、予め波長検出手段自体の温度を上げておく必要があるからである。
ステップS22において、第1の波長検出手段が所定の温度範囲内であるか判断し、所定の温度範囲内にない場合には、第1の波長検出手段の温度が所定の温度範囲内となるように安定するまで待ってから、ステップS23へ移行する。第1の波長検出手段が所定の温度範囲内に該当する場合には、ステップS23において、第1の基準光源(Ptランプ)のシャッタを閉じる。
次に、ステップS24において、過去の発光時間の合計から第1の基準光源が寿命に達したか否かを判断し、寿命に達している場合にはエラー信号を発して、第1の基準光源のランプを交換する。第1の基準光源がまだ寿命に達していない場合には、ステップS25において、第1の基準光源の電源を入れる。ステップS26において、第1の基準光源の電源を入れてから発光が安定するまでの所定時間が経過したか判断する。所定時間に達していない場合にはステップS26を繰り返す。第1の基準光源の電源を入れてから所定時間が経過した場合には、ステップS27において、シャッターを閉じたままで、CCDラインセンサの出力を検出する。これはバックグラウンドノイズを計測して、後のステップにおいて検出する光信号からノイズを除去するためである。次いで、ステップS28において、第1の基準光源のシャッタを開き、ステップS29において、第1の基準光源から出力される基準光(Pt、Ne)のスペクトルを計測し、基準光の分光データを記憶する。
基準光はスリットを通過し、各ミラーで反射して焦点距離820mmのレンズでコリメートされ、グレーティング(溝線数94本/mm、ブレーズ角80度)で回折される。回折した光は逆の光路をたどって、再び各ミラーで反射してCCDラインセンサ(センサ画素サイズ24ミクロン)に入射する。CCDラインセンサは、例えば1024チャンネルのCCD素子を羅列した受光素子であって、各チャンネルが分光された光の波長に対応するため、Ptの波長Pt1=193.43690nmとNeの波長Pt2=193.00345nmのそれぞれに対応するCCD素子が強い光強度を検知する。Ptランプの発光強度は小さいため、ラインセンサによる受光はある程度の時間行い、受光強度を積分し平均処理してスペクトルを計測する。
その後、図6に示すように、第1の基準光源のシャッタを閉じて(ステップS30)、第1の基準光源の電源を切り(ステップS31)、第1の基準光源を点灯していた時間を記憶し、過去の点灯時間に加算する(ステップS32)。ステップS33において、レーザ光をサンプリングするために移動ステージを用いてビームスプリッタを実線位置に移動してレーザ光の光路をクローズにする。次に、ステップS34において、エキシマレーザの発振を開始し、レーザ光を波長検出手段内へ入射させ、グレーティング型分光器を用いてレーザ光のスペクトルを計測する(ステップS35)。その後、移動ステージを用いてビームスプリッタ破線位置へ移動してレーザ光の光路をオープンにする(ステップS36)。基準光(Pt、Ne)の分光データを用いて、レーザ光の絶対波長λを計算する(ステップS37)。レーザ光の絶対波長の求め方を図8に示す。
図8に示すように、ステップS51において、まず基準光及びレーザ光の分光データから、それぞれバックグラウンド計測データを差し引いてノイズ成分を除去する。すなわち、バックグラウンド計測データをBG(x)、Ptランプのスペクトル計測データをPt'(x)、エキシマレーザのスペクトル計測データをEx'(x)で表すと、PtランプのスペクトルはPt(x)=Pt'(x)−BG(x)、レーザ光のスペクトルはEx(x)=Ex'(x)−BG(x)で求められる。ここでxはCCD素子のch番号1〜1024を表す。
次いでステップS52において、Pt(波長Pt1)の検出範囲内でピーク位置(受光強度が最大の位置)を検出し、そのピーク位置が193.43690nm±ΔλPtの範囲内にあるか否かを判定する(ステップS53)。ここで、ΔλPtは、ピーク位置の誤差の許容範囲を表し、例えば5pm程度に設定しておく。検出したPtのピーク位置が上記範囲外である場合には、分光器が正常に動作していないかランプに異常が生じているものとして、エラー信号を発生する。ピーク位置が所定の範囲内である場合には、ステップS54において、2次関数補間演算によりピーク位置X1を計算する。次に、Ne(波長Pt2)の検出範囲内でピーク位置(受光強度が最大の位置)をサーチして、そのピーク位置が193.00345nm±ΔλNeの範囲内にあるか否かを判定する。ここで、ΔλNeは、ピーク位置の誤差の許容範囲を表し、例えば5pm程度に設定しておく。検出したNeのピーク位置が上記範囲外である場合には、分光器が正常に動作していないかランプに異常が生じているものとして、エラー信号を発生する。ピーク位置が上記範囲内にある場合には、ステップS57において、2次関数補間演算によりピーク位置X2を計算する。なお、ステップS54及びステップS57においてピーク位置の計算をより精度よく行うためには、ピーク位置近傍のデータを使用して2次関数補間演算、3次関数補間演算等の補間演算を適宜選択して行うことが好ましい。
次に、レーザ波長Exについても同様の手順でピーク位置を計算する。ステップS58において、レーザ光のピーク位置を検出し、ステップS59において、ピーク位置が所定の範囲内にあるか判断する。検出したピーク位置が所定の範囲内である場合には、ステップS60において、例えば2次関数補間演算を用いてピーク位置XExを計算する。
ステップS61において、計算して得られた各ピーク位置(X1、X2、XEx)から、下記に示す式(1)〜式(4)を用いて、レーザの実際の発振波長(絶対波長)λEx(=λ)を求める。
Figure 2006066933
ここで、β0はCCDの中心位置(座標原点)に回折光が戻る場合のグレーティング分光器の出射角であり、β1、β2は基準光源から発生した基準光の波長がそれぞれλ1、λ2の場合のグレーティング分光器の出射角、βExはエキシマレーザの場合のグレーティング分光器の出射角である。また、X1、X2は、基準光の波長λ1、λ2のそれぞれのスペクトルがCCD上に結像する位置の、CCD中心位置からの距離、XExはエキシマレーザのスペクトルがCCD上に結像する位置の、CCD中心位置からの距離、fはレンズの焦点距離を表す。
図9を用いて具体的に説明すると、基準光(波長λ1)はグレーティングによって出射角β1で出射され、CCD中心位置からX1の距離の位置に結像する。同様に、基準光(波長λ2)はグレーティングによって出射角β2で出射され、CCD中心位置からX2の距離の位置に結像し、エキシマレーザ光はグレーティングによって出射角βExで出射され、CCD中心位置からXExの距離のところに結像する。図10に、CCD上に結像したPtランプの基準光及びエキシマレーザ光の位置とセンサ出力との関係を示す。
再び図6を参照すると、ステップS38において、第2の基準光源を用いてコースエタロンとファインエタロンの干渉縞を検出する。一般に、粗い測定を行う場合にはコースエタロン型分光器が使用され、細かい測定を行う場合にはファインエタロン型分光器が使用される。ステップS39において、エキシマレーザによる干渉縞を検出し、ステップS40において、第2の基準光源及びエキシマレーザによる干渉縞からエキシマレーザの波長λを計算した後、ステップS41において、式Δλ=λ−λを用いてΔλを計算する。
以下に、第2の波長検出手段による波長検出サブルーチンについて説明する。
図7に示すように、第2の波長検出手段による波長検出サブルーチンが開始されると、ステップS11において、第2の基準光源を点灯し、ステップS12において、基準光源の発光が安定したか判断し、安定していない場合にはステップS11を安定するまで繰り返す。基準光源の発光が安定したら、第2の基準光によるコースエタロンの干渉縞又はファインエタロンの干渉縞の検出を行う(ステップS13)。次にエキシマレーザの発振を行い(ステップS14)、発振しない場合には発振するまでステップS13〜S14を繰り返す。発振した後は、ステップS15においてエキシマレーザによる干渉縞を検出する。次に、ステップS16において、第2の基準光及びレーザ光による干渉縞を用いて、レーザ光の波長λを計算する。ステップS17において、Δλ=λ−λの計算を行い、ステップS18において波長コントローラの目標発振波長を(Δλ+Δλ)だけシフトさせる。その後、ステップS14〜S18の操作を繰り返す。
ここではPtランプの発振線193.00345nmと193.4369nmの組み合わせを使用する場合を記載したが、これ以外に193.00345nmと193.22433nmの組み合わせ、193.22433nmと193.4369nmの組み合わせ、193.74245nmと193.4369nmの組み合わせを用いて波長を検出しても良い。また、Ptランプ以外にAsランプの193.759nmと193.00345nmの輝線を使用しても良い。
以上の操作において、第1の波長検出手段によってレーザ光を分光する時間と同一時刻に第2の波長検出手段によってラインセンサ上に形成された干渉縞の位置を計測し、その位置を第1の波長検出手段によって求められた絶対波長の値で校正すれば、様々な要因によりエタロンの特性が変化したとしても正しい絶対波長に再校正することができる。なお、エタロンの特性変化は時間的に非常に緩やかに変化する現象であり、レーザ光の波長制御に悪影響を及ぼすようなレベルは数ヶ月間以上かかる。したがって、そのようなレベルに達する前に、例えば数週間から1ヶ月ごとに、第2の波長検出手段を用いて再校正する作業を実施すればよい。
本発明においては、レーザ光のスペクトルと、基準光源のスペクトルとを同時に計測することもできる。第1の実施形態に係る波長検出、制御方法においては、まず第1の基準光源であるPtランプのスペクトルを計測し、次にエキシマランプレーザ光のスペクトルを計測したが、これは同時にPtランプのスペクトルとレーザ光のスペクトルとを計測すると、レーザ光の波長がPtランプの発光線と一致する場合には計測できなくなるためである。ところが、計測可能なレーザ光の波長領域をPtランプの発光線以外の部分のみに限定すれば、Ptランプのスペクトルとエキシマレーザ光のスペクトルとを同時に計測することができる。この方法によれば、Ptランプのスペクトルとレーザ光のスペクトルとを計測する計測時間のずれによる分光器性能の変動の影響を避けることができる。
以下に、第1の波長検出手段において、グレーティングによる波長の検出と、第1の基準光の波長の計測とを同時に行う本発明の第2の実施形態について説明する。図11は、本発明の第2の実施形態に係る波長検出方法を説明するためのフローチャートである。
第1の波長検出手段による波長検出を開始する際に、ステップS120において、ヒータに電流を供給して第1の波長検出手段を加熱し、温度コントロールを開始する。ステップS121において、第1の波長検出手段が所定の温度範囲内にあるか判断し、所定の温度範囲内にない場合には、所定の温度範囲内となるように安定するまで待ってから、ステップS122へ移行する。第1の波長検出手段が所定の温度範囲内である場合には、ステップ122において、第1の基準光源のシャッタを閉じる。
次に、ステップS123において、過去の発光時間の合計から第1の基準光源が寿命に達したか判断し、寿命に達していない場合には、第2の基準光源の電源を入れる(ステップS124)。ステップS125において、第1の基準光源の電源を入れてから発光が安定するまでの所定時間が経過したか判断する。所定時間に満たない場合には所定時間が超えるまでステップS125を繰り返して待つ。所定時間を超えた場合には、バックグラウンドを計測しておく(ステップS126)。ステップS127において、第1の基準光源のシャッタを開き、ビームスプリッタを移動して光路をクローズにする(ステップS128)。
ステップS129において、エキシマレーザ光の目標発振波長が波長測定範囲内にあるか判定し、測定範囲内にない場合、例えば図13(b)に示すような場合には、エキシマレーザの発振波長を測定範囲内に移動させる(ステップS130)。例えば図13(a)に示すように測定範囲内にある場合には、ステップS131において、エキシマレーザを発振させ、ステップS132において、グレーティング型分光器を用いて、第1の基準光源とエキシマレーザ光のスペクトルとを同時に計測する。その後、第1の基準光源のシャッタを閉じて(ステップS133)、第1の基準光源の電源を切る(ステップS134)。ステップS135において、第1の基準光源の点灯時間を加算し、ビームスプリッタを移動して光路をオープンにする(ステップS136)。
ステップS137において、レーザ光の絶対波長λを求め、ステップS138において、第2の基準光源によるコースエタロンとファインエタロンの干渉縞を検出する。次に、ステップS139において、エキシマレーザ光による干渉縞を検出する。ステップS140において、第2の基準光及びエキシマレーザ光による干渉縞を求めて、これからエキシマレーザの発振波長λを計算により求める。その後、式Δλ=λ−λからΔλを求める。
次に、本発明の第3の実施形態に係る波長検出方法について説明する。
図14及び図15は、第3の実施形態に係る波長検出、制御方法を示すフローチャートである。ここでは、基準光(波長Pt1)と同一波長にエキシマレーザ光の波長を移動させて、波長を校正する。
まず、ステップS61において、ヒータへ電流を供給し、第1の波長検出手段を加熱して所定の温度範囲内となるようにする。ステップS62において、第1の波長検出手段が所定の温度範囲内であるか判断し、所定の温度範囲内にない場合には、第1の波長検出手段が所定の温度範囲内となるように安定するまで待ってから、ステップS63へ移行する。第1の波長検出手段が所定の温度範囲内に該当する場合には、ステップS63において、第1の基準光源のシャッタを閉じる。
次に、ステップS64において、過去の発光時間の合計から第1の基準光源が寿命に達したか判断し、寿命に達している場合には基準光源のランプを交換する。寿命に達していない場合には、ステップS65において、第1の基準光源の電源を入れる。ステップS66において、第1の基準光源の電源を入れてから所定時間経過したか判断し、経過していない場合には、ステップS66の操作を繰り返して、所定時間が経過するまで待つ。第1の基準光源の電源を入れてから所定時間経過した場合には、ステップS67において、第1の波長検出手段を用いて、レーザ光の波長を第1の基準光源のPtランプの輝線(波長Pt1)と同一の波長193.43690nmとなるように調節する。
次に、ステップS68において、シャッターを閉じたままで、CCDラインセンサの出力を検出してバックグラウンドノイズを計測する(ステップS68)。
ステップS69において、第1の基準光源のシャッタを開き、ステップS70において、第1の基準光源から出力される基準光のスペクトルを計測し、基準光の分光データを記憶する。Pt及びNeの光はスリットを通過し、各ミラーで反射してグレーティング分光器で回折される。回折した光は逆の光路をたどって、再び各ミラーで反射してCCDラインセンサへ入射する。CCDラインセンサは、例えば1024チャンネルのCCD素子を羅列した受光素子であって、各チャンネルが分光された光の波長に対応するため、Ptの波長Pt1=193.43690nmとNeの波長Pt2=193.00345nmのそれぞれに対応するCCD素子が強い光強度を検知する。なお、Ptランプの発光強度は小さいため、ラインセンサによる受光はある程度の時間行い、受光強度を積分し平均処理してスペクトルを計測する。計測が終ったら第1の基準光源のシャッタを閉じて(ステップS71)、第1の基準光源の電源を切る。また、第1の基準光源の点灯時間を記憶する。
その後、ビームスプリッタ(BS)の移動ステージを実線位置へ移動して光路をクローズにして(ステップS72)、レーザ光をグレーティング型分光器内へ入射させる。図15のステップS73において、グレーティング型分光器によってレーザ光のスペクトルを計測した後、光路をオープンにする(ステップS74)。ステップS75において、基準光(Pt、Ne)の分光データを用いて、図8に示すフローチャートに基づいてレーザ光の絶対波長λを求める。得られたレーザ光の波長λと、レーザ光の現在の設定波長193.43690nm(Pt1)との誤差を計算し(ステップS76)、その値が所定の範囲(たとえば0.01pm以内)か否か判断し(ステップS77)、誤差が所定の範囲を越えている場合には、再度その分だけレーザの発振波長を変化させる(ステップS78)。その後、ステップS69へ戻り、ステップS69〜ステップS77の操作を所定の誤差以下になるまで繰り返す。
所定の誤差以下になったら、第1の基準光源の電源を切り(ステップS79)、第1の基準光源の点灯時間を加算し(ステップS80)、モニタモジュールによって波長を補正する。すなわち、設定波長が193.43690nmとなるように、第1の波長検出手段を校正する。ここでは、レーザの発振波長をPtランプの発光線(波長Pt1)と同一の波長193.43690nmに設定したが、それ以外の波長に設定しても良い。
次に、本発明の第2の実施形態に係るレーザ装置について説明する。
図16に、本発明に係る第2の実施形態に係るレーザ装置の構成を示す。図16において、波長狭帯域化部31によって狭帯域化されたレーザ光は、ウインド2からレーザチャンバ1内に進入し、増幅されたレーザ光がレーザチャンバ1からウインド3を通過し、レーザ共振器の外部に出力される。ウインド3から出射したレーザ光は、第2の波長検出手段51の方へ出射される。
ウインド3から出射したレーザ光は、第2の波長検出手段51内に配置されたビームスプリッタ71によって第1の方向(図中右側)と第2の方向(図中下側)とに分割される。ビームスプリッタ71を第1の方向に通過したレーザ光は、ビームスプリッタ6によって第1の方向(図中右側)と第3の方向(図中下側)とに分割され、ビームスプリッタ6を第1の方向に通過したレーザ光は、レーザ装置の出力光として露光器に入射する。ここで、第2の波長検出手段51は、ファインエタロン型分光器のみを含み、コースエタロン型分光器は含まない。したがって、ビームスプリッタ71によって第2の方向に反射されたレーザ光は、ビームスプリッタ71の下方に配置されたファインエタロン型分光器72に入射する。また、ビームスプリッタ6によって第3の方向に反射されたレーザ光は、ビームスプリッタ6の下方に配置された部分反射ミラー9を透過して、部分反射ミラー9によって反射された第1の基準光と共にグレーティング型分光器14に入射する。
以下に図16に示すレーザ装置を用いて、波長検出、制御を行う方法について説明する。ただし、グレーティング型分光器14としては、図1に示すものと同一の構成のものを使用し、ファインエタロン型分光器72においては、FSRが通常の10pmよりも小さい2pmのエタロンと、焦点距離が300mmのレンズを使用し、CCDセンサとしては、画素サイズが25ミクロン、画素数が512chのものを使用した。本実施形態によれば、図1に示すレーザ装置において使用するエタロンのFSRよりも小さい値のものを使用することが可能となるので、高分解能に優れた波長検出を行うことができるというメリットがある。
図17〜図19に、本発明の第4の実施形態に係る波長検出方法のフローチャートを示す。ここでは、1パルスごとにファインエタロン型分光器を用いて波長検出を行い、数パルス(N個)ごとにグレーティング型分光器を用いて波長検出を行う。
図17に示すように、まず、ステップS91において、カウンタをリセットする。次にファインエタロン型分光器による波長計測サブルーチン(図18)を開始する(ステップS92)。図18に示すように、ステップS101において、エキシマレーザによる干渉縞を検出し、現在の干渉縞の位置と前回の干渉縞の位置Xとを比較して波長位置の移動量を求め、これから、現在の波長λを算出する(ステップS102)。次に、ステップS103において、ターゲットとする目標発振波長λを求め、目標発振波長との差Δλ=λ−λを計算する。次に波長コントローラの制御波長をΔλだけ変更する。
再び図17を参照すると、ステップS93において、干渉縞の位置Xiを保存する。ステップS94において、グレーティング型分光器の露光を開始し、カウント数を1つ増加させる(ステップS95)。次に、カウント数Cntが所定のカウント数Nを超えたか否か判断し(ステップS96)、所定のカウント数を超えていない場合にはステップS92に戻り、ステップS92からS96の操作を繰り返す。カウント数が所定のカウント数を超えた場合には、グレーティング型分光器の露光を停止し(ステップS97)、干渉縞の位置Xi(i=0、…、N−1)から平均的な位置Xを計算により求める。
次に、ステップS99において、グレーティング型分光器及び第1の基準光源による波長計測サブルーチンを開始する。図19に示すように、ステップS111において、露光されたスペクトル波形から、エキシマレーザ光のスペクトル部分及び第1の基準光源から出力される基準光のスペクトル部分を切り出す。次に、ステップS112において、レーザ光の絶対波長λを計算し、ステップS113において、目標発振波長λとの差Δλ=λ−λを計算する。ステップS114において、波長コントローラの制御波長をΔλだけ変更する。
再び図17を参照すると、ステップS100において、干渉縞の位置Xに相当する波長を絶対波長λとする。これにより、グレーティング型分光器によって測定した基準光の絶対波長を基準としながら、レーザ光の波長をパルスごとに制御することが可能となる。
ところで、図1又は図16に示すレーザ装置を使用して、第1の波長検出手段が正常に機能しているか否かを判断することもできる。すなわち、第1の基準光源(Ptランプ)の波長として、既知の3つの発光線を用い、この内の2つを基準波長とし、もう1つをエキシマレーザ光の波長とみなして計測を実施する。計測された波長がPtランプの波長と同一であれば、第1の波長検出手段が正常に機能していると判断することができる。
本発明の第1の実施形態に係るレーザ装置の構成を示す図である。 本発明のレーザ装置に用いられるグレーティングを含む波長検出手段の構成を示す図である。 (a)は誘電多層膜を形成したミラーの分光反射率と波長との関係を示す図であり、(b)は誘電多層膜を形成したミラーによって4回反射された場合の分光反射率と波長との関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る波長検出方法を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る波長検出方法において、第1の波長検出手段による波長検出方法(前半)を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る波長検出方法において、第1の波長検出手段による波長検出方法(後半)を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る波長検出方法において、第2の波長検出手段による波長検出方法を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る波長検出方法において、絶対波長を求める方法を示すフローチャートである。 グレーティングとこれにより回折されCCDセンサ上に結像したレーザ光と基準光の像を示す図である。 CCDセンサ上に結像した基準光とレーザ光の位置の関係を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る波長検出方法(前半)を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る波長検出方法(後半)を示すフローチャートである。 (a)は波長検出方法を実施する際に、エキシマレーザ光のスペクトルが測定範囲内に存在する場合を示す図であり、(b)は測定範囲内に存在しない場合を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る波長検出方法(前半)を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る波長検出方法(後半)を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るレーザ装置の構成を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る波長検出方法を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る波長検出方法において、第2の波長検出手段による波長検出方法を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る波長検出方法において、第1の波長検出手段による波長検出方法を示すフローチャートである。 従来のレーザ装置の構成を示す図である。 レーザ装置に使用されるモニタエタロンの具体例を示す図である。 レーザ装置に使用されるグレーティング型分光器の具体例を示す図である。
符号の説明
1、100 レーザチャンバ
2、3、101、102 ウインド
4、5、6、71 ビームスプリッタ
7、8、9、73、104、432 部分反射ミラー
10 第2の基準光源
11 第1の基準光源
12 コースエタロン型分光器
13 ファインエタロン型分光器
14、69、440 グレーティング型分光器
15 波長コントローラ
16 ドライバ
30、31、130 狭帯域化部
50、51 第2の波長検出手段
60、61 第1の波長検出手段
62、446 グレーティング
63 レンズ
64〜66、72、73
67 スリット
68 CCDセンサ
71 移動ステージ
74 第1の基準光源
75 干渉フィルタ(193nmフィルタ)
76 シャッタ
103 フロントミラー
105 基準光源
108 波長コントローラ
109 ドライバ
244、245 凹面ミラー
246、443 ミラー
62、446 グレーティング
430 モニタエタロン
431 拡散板
442、445、447 凹面鏡
444 入射スリット
448、449 入射スリット像
450 光位置センサ
451 入射光学系
452 焦点面

Claims (18)

  1. レーザ発振器と、
    第1の基準光源及びグレーティング型分光器を含み、前記第1の基準光源から出力される基準光の波長に基づいて、前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を検出する第1の波長検出手段と、
    第2の基準光源及びエタロン型分光器を含み、前記第2の基準光源から出力される基準光の波長に基づいて、前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を検出する第2の波長検出手段と、
    前記レーザ発振器を発振させて、前記第1の波長検出手段によって得られるレーザ光波長検出値と前記第2の波長検出手段によって得られるレーザ光波長検出値との差を算出して記憶し、その後に前記レーザ発振器を発振させたときに前記第2の波長検出手段によって得られるレーザ光波長検出値とレーザ光目標波長との差へ更に記憶した前記差を加算する制御手段と、
    を具備するレーザ装置。
  2. レーザ発振器と、
    第1の基準光源及びグレーティング型分光器を含み、前記第1の基準光源から出力される基準光の波長に基づいて、前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を検出する第1の波長検出手段と、
    エタロン型分光器を含み、前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を検出する第2の波長検出手段と、
    前記第1の波長検出手段によって得られる前記基準光と前記レーザ光の検出結果に基づいて前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を算出し、そのレーザ光を前記エタロン型分光器に入力したときの干渉縞の位置を基準となる位置として記憶し、その後に前記レーザ発振器を発振させたときに前記第2の波長検出手段によって得られるレーザ光波長検出値と前記基準となる位置に相当する波長の値との差から得るレーザ光発振波長の値とレーザ光目標波長との差を計算する制御手段と、
    を具備するレーザ装置。
  3. 前記レーザ発振器が、前記レーザ発振器から出力されるレーザ光を狭帯域化する狭帯域化手段を含み、
    前記制御手段が、前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を目標波長に近付けるように前記狭帯域化手段を制御する、請求項1又は2記載のレーザ装置。
  4. 前記制御手段が、前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を、前記第1の基準光源から出力される既知の発光線の中から選択された1つの発光線の波長に近付けるように前記狭帯域化手段を制御する、請求項3記載のレーザ装置。
  5. 前記第1の波長検出手段が、前記第1の基準光源から出力される第1の基準光をフィルタリングするために、波長バンドパス特性を有する干渉フィルタ又は誘電体多層膜を使用したミラーを含む、請求項1〜4のいずれか1項記載のレーザ装置。
  6. 前記第2の波長検出手段が、精度の異なる検出を行う複数のエタロン型分光器を含む、請求項1〜5のいずれか1項記載のレーザ装置。
  7. 前記グレーティング型分光器及び/又は前記エタロン型分光器が、温度制御手段を有する密閉した筐体内に配置されている、請求項1〜6のいずれか1項記載のレーザ装置。
  8. 前記第1又は第2の基準光源が、Ptランプ、Neランプ、Asランプ及びHgランプからなる群から選ばれた1つであり、前記第1又は第2の基準光源から出力される既知の2つの発光線が基準波長として用いられる、請求項1〜7のいずれか1項記載のレーザ装置。
  9. 前記第1の基準光源から出力される既知の3つの発光線の内の2つを前記第1及び第2の基準光源から出力される基準光の替わりに用い、前記第1の基準光源から出力される既知の3つの発光線の内のもう1つを前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の替わりに用いて、その波長を計測することにより、前記第1の波長検出手段が正常に機能しているか否かを自己診断する、請求項1記載のレーザ装置。
  10. 第1の基準光源及びグレーティング型分光器を含む第1の波長検出手段を用いて、前記第1の基準光源から出力される基準光の波長とレーザ発振器を発振させることで前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長とを検出するステップ(a)と、
    第2の基準光源及びエタロン型分光器を含む第2の波長検出手段を用いて、前記第2の基準光源から出力される基準光の波長と前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長とを検出するステップ(b)と、
    ステップ(a)において得られるレーザ光波長検出値とステップ(b)において得られるレーザ光波長検出値との差を算出して記憶し、その後に前記レーザ発振器を発振させたときに前記第2の波長検出手段によって得られるレーザ光波長検出値とレーザ光目標波長との差に対して記憶した前記差を加算した値を計算するステップ(c)と、
    を具備する波長検出方法。
  11. 第1の基準光源及びグレーティング型分光器を含む第1の波長検出手段を用いて、前記第1の基準光源から出力される基準光の波長に基づいて、レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を検出するステップ(a)と、
    そのレーザ光をエタロン型分光器を含む第2の波長検出手段に入力したときの干渉縞の位置を基準となる位置として記憶するステップ(b')と、
    その後に前記レーザ発振器を発振させたときに前記第2の波長検出手段によって得られるレーザ光波長検出値と前記基準となる位置に相当する波長の値との差から得るレーザ光発振波長の値とレーザ光目標波長との差を計算するステップ(c)と、
    を具備する波長検出方法。
  12. ステップ(c)が、前記第1の波長検出手段を用いて、前記第1の基準光源から出力される既知の2つの発光線と前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長とを検出することによりレーザ光の絶対波長を求め、前記第2の波長検出手段を用いて得られた検出結果に基づいて、前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を目標波長に近付けるようにレーザ光の波長制御を行うことを含む、請求項10記載の波長検出方法。
  13. ステップ(c)が、前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を、前記第1の基準光源から出力される既知の発光線の中から選択された1つの発光線の波長に近付けるようにレーザ光の波長制御を行うことを含む、請求項12記載の波長検出方法。
  14. ステップ(a)における検出結果に基づいて、前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を目標波長に近付けるように粗調整を行うステップをさらに具備し、
    ステップ(c)が、前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長を目標波長にさらに近付けるように微調整を行うことを含む、請求項10〜13のいずれか1項記載の波長検出方法。
  15. ステップ(b)又は(b')が、複数のエタロン型分光器を含む第2の波長検出手段を用いて精度の異なる検出を行うことを含む、請求項10〜14のいずれか1項記載の波長検出方法。
  16. ステップ(a)の前に、グレーティング型分光器を所定温度に調整しておくステップをさらに具備する請求項10〜15のいずれか1項記載の波長検出方法。
  17. ステップ(a)が、前記第1の基準光源から出力される基準光の波長と前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の波長とを同時に検出することを含む、請求項10〜16のいずれか1項記載のレーザ光の波長検出方法。
  18. 前記第1の基準光源から出力される既知の3つの発光線の内の2つを前記第1及び第2の基準光源から出力される基準光の替わりに用い、前記第1の基準光源から出力される既知の3つの発光線の内のもう1つを前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の替わりに用いて、その波長を計測することにより、前記第1の波長検出手段が正常に機能しているか否かを自己診断するステップをさらに具備する、請求項10記載の波長検出方法。
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