JP2005519017A - 炭素材を処理する方法 - Google Patents

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Abstract

炭素材中の含硫不純物の量を低下させる方法を記載する。1つの方法は、含硫不純物の少なくとも一部がケイフッ酸と反応して反応生成物を形成する条件下においてフッ化水素の非存在下で炭素材をケイフッ酸の水溶液と接触させる段階と、炭素材から反応生成物を分離する段階とを含む。別の方法は、含硫不純物の少なくとも一部がケイフッ酸と反応して反応生成物を形成する条件下においてフッ化水素の非存在下で炭素材をケイフッ酸の水溶液と接触させる段階と、反応生成物およびケイフッ酸を炭素材から分離する段階と、その後ケイフッ酸とフッ化水素との水溶液を含むフッ素の酸性溶液で炭素材を処理する段階とを含む。さらに別の方法は、ケイフッ酸とフッ化水素との水溶液を含むフッ素の酸性溶液で炭素材を処理する段階と、ケイフッ酸とフッ化水素との水溶液から炭素材を分離する段階と、次いで炭素材に、硫黄元素を溶解することができる有機溶媒を接触させる段階とを含む。

Description

技術分野
本発明は、炭素材を処理して、そこに含有する非炭素性不純物を除去または非炭素性不純物の量を実質的に低下させる方法に関する。
発明の背景
米国特許第4,780,112号は、炭素を処理してそこに含有する灰分を低下させる方法を記載している。その方法は、炭素をケイフッ酸(H2SiF6)とフッ化水素酸(HF)の水溶液で処理し、それによって炭素中の金属酸化物を金属フッ化物および/または金属のフルオロケイ酸塩に変換し、炭素から分離することに関係する。米国特許第4,780,112号に記載されている方法は、炭素から金属酸化物を除去するのに有効であるが、本発明者らは、驚くべきことに、含硫不純物を含む炭素を米国特許第4,780,112号に記載の方法によって処理すると、精製後の炭素は依然として硫黄で汚染されていることを発見した。本発明者らは、驚くべきことに、残存する硫黄は硫黄元素として存在し、炭素を顕微鏡下で観察すると見える場合があることを発見した。
燃料として使用する目的の炭素に硫黄が存在することは望ましくなく、その理由は、炭素が燃焼されると硫黄が硫黄酸化物に変換されるからである。結果として、環境への硫黄酸化物の放出を回避しなければならない場合には、炭素の燃焼によって発生する排煙においては、大気中に排出する前に浄化または硫黄酸化物を実質的に除去することが必要である。
従って、炭素材を処理して、そこに含有する非炭素性不純物の量を低下させる改善された方法である必要性があり、特に、炭素材中の硫黄を除去または硫黄の量を少なくとも実質的に低下させる改善された方法である必要性がある。
驚くべきことに、本発明者らは、炭素材中の含硫不純物の量は、炭素材をケイフッ酸の水溶液または硫黄元素を溶解できる有機溶媒で処理することと関連する方法によって、実質的に低下させうることを発見した。
発明の概要
本発明の第一の態様によると、(a)含硫不純物の少なくとも一部がケイフッ酸と反応して反応生成物を形成する条件下においてフッ化水素の非存在下で炭素材をケイフッ酸の水溶液と接触させる段階と、(b)炭素材から反応生成物を分離する段階とを含む、炭素材中の含硫不純物の量を低下させる方法が提供される。
本発明の第二の態様によると、(a)含硫不純物の少なくとも一部がケイフッ酸と反応して反応生成物を形成する条件下においてフッ化水素の非存在下で炭素材をケイフッ酸の水溶液と接触させる段階と、(b)反応生成物およびケイフッ酸を炭素材から分離する段階と、その後(c)ケイフッ酸とフッ化水素との水溶液を含むフッ素の酸性溶液で炭素材を処理する段階とを含む、炭素材中の含硫不純物の量を低下させる方法が提供される。
本発明の第三の態様によると、ケイフッ酸とフッ化水素との水溶液を含むフッ素の酸性溶液で炭素材を処理する段階と、ケイフッ酸とフッ化水素との水溶液から炭素材を分離する段階と、次いで炭素材に、硫黄元素を溶解することができる有機溶媒を接触させる段階とを含む、炭素材中の含硫不純物の量を低下させる方法が提供される。
本明細書において使用する「炭素材」という用語は、主に炭素原子からなる材料を意味すると理解されるべきである。炭素材の例には、褐炭を含む石炭、コークス、亜炭、無煙炭、木炭、黒鉛等が挙げられる。
内容が明らかにそうでないことを示さない限り、本明細書において使用する「含む」、「(単数のものが)含む」、「含んでいる」という用語またはそれらの他の変化形は、記載されている整数が含まれるが、他の整数についても存在を必ずしも排除しないことを意味するものと理解される。
発明の詳細な説明
本発明の第1および第2の態様の方法において、含硫不純物の少なくとも一部がケイフッ酸と反応して反応生成物を形成する条件下において、炭素材をケイフッ酸の水溶液と接触させる段階におけるケイフッ酸の濃度は27%〜37%(w/vまたはw/wまたはv/w)の範囲内であってもよい。含硫不純物の少なくとも一部がケイフッ酸と反応して反応生成物を形成する条件下において、炭素材をケイフッ酸の水溶液と接触させる段階におけるケイフッ酸の濃度は、典型的には28%〜36%の範囲内であり、さらに典型的には約32%である(w/vまたはw/wまたはv/w)。本発明の方法は、通常、大気圧下で実施されるが、圧力は大気圧より高くてもまたは低くてもよい。温度は、典型的には、28〜75℃の範囲内であってもよい。典型的には、温度は30〜70℃の範囲であり、さらに通常30〜40℃である。反応時間は8〜120分の範囲内であってもよい。反応時間は、典型的には、10〜100分であり、さらに通常は15〜30分であり、よりさらに通常は12〜16分である。使用するケイフッ酸の最小量は、典型的には、ケイフッ酸と炭素材との混合物を酸中で撹拌させることができる十分な量である。通常、炭素材は、炭素材の重量の少なくとも約2倍のケイフッ酸水溶液と混合される。さらに通常、ケイフッ酸の水溶液は混合物の総重量に対して約70重量%〜90重量%の量で存在し、よりさらに通常では混合物の総重量に対して70重量%〜89重量%の範囲で存在する。
本発明の第1および第2の態様の方法の段階(a)において、炭素材に存在する多数の金属酸化物および一部の金属は、少なくとも部分的に、対応する金属のフルオロケイ酸塩に変換され、水は他の生成物となる。フルオロケイ酸塩に変換される金属または金属酸化物の例はニッケル、アルミニウム、カルシウムおよび水銀並びにそれらの酸化物である。存在する硫黄化合物は、本発明の反応条件下において、二酸化硫黄および/または四フッ化硫黄に変換される。
本発明の第1および第2の態様の方法の段階(a)の後、比較的精製された炭素材は、金属のフルオロケイ酸塩を溶解して含有する水溶液と混合されたままである。好適には、炭素材と金属のフルオロケイ酸塩とのこの混合物をろ過または遠心分離して、比較的精製された炭素材を分離することができる。任意に、比較的精製されておりろ過された炭素材は、典型的には32重量%の濃度のケイフッ酸を有するさらに別のケイフッ酸水溶液で処理して、残存するいかなる金属のフルオロケイ酸塩をも洗浄して除去することができる。残存している炭素材を水相から分離し、任意に炭素材を洗浄することにより、元の材料と比較して硫黄および金属の含有量が低い、部分的に精製された炭素材が得られる。この段階において部分的に精製された炭素材に典型的に存在する主な不純物はシリカおよび硫化鉄である。
部分的に精製された炭素材はさらに精製されて、段階(a)で除去されていない他の不純物を除去することができる。従って、第2の態様の方法はこのような方法を提供する。第2の態様の方法において、段階(c)は、典型的には、開示内容が参照として本明細書に組み入れられている、米国特許第4,780,112号に記載の方法である。同様に、第3の態様の方法において、ケイフッ酸とフッ化水素との水溶液を含むフッ素の酸性溶液で炭素材を処理する段階と、ケイフッ酸とフッ化水素との水溶液から炭素材を分離する段階は、米国特許第4,780,112号に記載の方法であってもよい。
第2の態様の方法および第3の態様の方法の段階(c)において、フッ素の酸性溶液は、以下の組成:4%w/w H2SiF6、92%w/w H2O、4%w/w HFから35%w/w H2SiF6、30%w/w H2O、35% HFの間の組成を有してもよい。第2の態様の方法および第3の態様の方法の段階(c)において、フッ素の酸性溶液は、典型的には、以下の組成:5%w/w H2SiF6、90%w/w H2O、5%w/w HFから34%w/w H2SiF6、32%w/w H2O、34% HFの間の組成を有してもよい。さらに典型的には、フッ素の酸性溶液の組成は、約25%w/w H2SiF6、50%w/w H2O、25%w/w HFである。この段階は、米国特許第4,780,112号に記載されている2つの段階において都合よく実施される。すなわち、第1の段階は、圧力約100kPa、温度40〜60℃の撹拌反応器において都合よく実施され、第2の段階は、圧力約340〜480kPa、温度65℃〜80℃、さらに通常、温度約70℃の管型反応器において都合よく実施される。典型的には温度は、炭素材に存在するシリカとフッ化水素の反応の発熱によってこの値に維持される。段階(c)では、使用するフッ素の酸性溶液は最小量で、それと炭素材の混合物を撹拌させるのに典型的に十分である。通常、炭素材は炭素材の重量の少なくとも2倍のフッ素の酸性溶液と混合される。さらに通常、フッ素の酸性溶液は混合物の総重量に対して約70重量%〜90重量%の量が存在し、よりさらに通常では、総混合物の約70重量%〜80重量%の量が存在する。
第2の態様の方法および第3の態様の方法の段階(c)において、ケイフッ酸とフッ化水素との水溶液と混合後、未反応の任意の硫化第一鉄(HFおよびSiF4に比較的不活性である)または比較的濃度の高い他の不純物を、硫化第一鉄および水相よりも濃度の薄い比較的精製された炭素材のバルクから分離させるために、米国特許第4,780,112号に記載されているように炭素材とフッ素の酸性溶液との混合物を超音波を使用して撹拌することができる。精製後の炭素材は、水相から分離し、任意に H2SiF6水溶液で洗浄し、分離し、乾燥して過剰の水分を除去し(約100〜110℃)、約250℃〜400℃の範囲の温度または280℃〜340℃の範囲の温度、典型的には約310℃まで加熱して、燃料などの任意の望ましい目的に使用する前に炭素材に残存する任意の残存ケイフッ酸を留去することができる。HFおよびSiF4ガス並びに水蒸気は、典型的には、この乾燥段階中に放出される。
炭素材に接触させた後に炭素材から分離されたフッ素の酸性水溶液は、以下の反応、
SiO2 + 4HF→SiF4 + 2H2O
の結果、炭素材に接触させる前のフッ素の酸性溶液と比較して、比較的SiF4の濃度が高く、HFの濃度が低い。
この使用済みの水相は、比較的精製された炭素材に接触させる段階において再使用される場合には、SiF4に関して飽和点に達する傾向があり、この点において、さらなる反応の結果、さらなる任意のSiF4が発生し、ガスとして放出される。フッ素の水溶液を比較的精製された炭素材と都合よく接触させる反応器は、SiF4をそれから除去させる手段を備える。好適には、この段階での使用済みの水相を保持容器に誘導し、任意の過剰のSiF4を水相から排出させることができる。使用済みの水相のHFの濃度は、HFとSiF4とのガス状混合物を容器内に誘導し、HFを吸収させ、SiF4を通過させることによって増加させることができる。排出されたSiF4は、加水分解装置に都合よく誘導され、水で処理されて、式、
3SiF4 + 2H2O→2H2SiF6 + SiO2
によりH2SiF6およびSiO2を生じる。
このように生成されたシリカはろ過または任意の他の都合のよい手段によって酸から分離することができる。この方法で生成された酸は、第1および第2の態様の方法の段階(a)において都合よく使用される。
有利なことには、本発明の方法に関連する処理段階において生成されるフッ化水素酸が存在してもよいケイフッ酸の水溶液流は、酸蒸留器に誘導されて組み合わされ、蒸留することができる。水、HFおよびSiF4のガス混合物は蒸留器から蒸留され、これらの物質は32%w/wケイフッ酸共沸混合物水溶液より揮発性である。水、HFおよびSiF4のガス混合物は、水を除去するために脱水システムに誘導され、次いでHFとSiF4との脱水されたガス混合物が結果として生じ、それを、上記のようにSiF4を飽和させたH2SiF6溶液を含有する保持容器に誘導することによって分離することができる。
好適には、水、HFおよびSiF4の気体混合物の脱水段階は、存在する全ての水を吸収するためのAlF3などの金属のフッ化物の無水物の十分量を気体に接触させる段階を含む。使用できる他の金属のフッ化物には、フッ化亜鉛およびフッ化鉄が挙げられる。この段階では、脱水段階に再使用するために無水ガスから分離することができ、加熱して実質的に無水の金属のフッ化物を再生できる含水状態の金属のフッ化物と共に実質的に無水のガスを得ることができる。
第1および第2の態様の方法の一形態において、段階(b)において炭素材から分離される反応生成物は、H2SiF6水溶液に溶解または懸濁されている二酸化硫黄および金属のフルオロケイ酸塩からなる。炭素材の無機または有機塩化物から誘導される気体HClが存在していてもよい。好適には、これらの反応生成物を蒸留器に誘導し、気体のHF、SiF4、水蒸気、HClおよび二酸化硫黄を放出させ、存在する任意の金属のフルオロケイ酸塩をそれらの溶解度限界を超えて濃縮させて、廃棄または再処理用に蒸留器から取り出せる固体として分離されるように加熱する。この蒸留器を出た気体混合物は、好適には、無水フッ化アルミニウムに接触させることで上記の方法により脱水し、酸化硫黄およびHClを除去するためにその後活性炭フィルターを通過させてもよい。乾燥され、二酸化硫黄が除去された残存HFおよびSiF4ガスは、HFを吸収するために、第2の態様の方法の段階(c)の使用済み水相の保持容器に誘導することができる。
第3の態様の方法において、本発明の方法は、分離する段階の後に、
炭素材を洗浄して任意の残存酸を除去する段階と、
任意に、接触させる段階の前に炭素材を乾燥させる段階と
をさらに含んでもよい。
洗浄する段階は水を用いてもよい。乾燥する段階は、100〜120℃の範囲内の温度、典型的には110℃において実施されうる。
第3の態様の方法において、硫黄元素を溶解することができる有機溶媒は、典型的には、エタノール、ベンゼン、二硫化炭素、エーテル、もしくは四塩化炭素、またはこれらの溶媒もしくは硫黄元素を溶解することができる他の好適な溶媒の2つ以上の混合物である。典型的には、溶媒はエタノールである。炭素材に有機溶媒を接触させる段階は、典型的には、周囲温度および大気圧下で実施されるが、高温(例えば、30〜90℃の範囲)もしくは高圧(例えば、1.01〜5 atmまたは1.2〜2.5 atm)またはそれらの両方を使用してもよい。使用する溶媒の量は重要ではないが、実際の目的のための最小量は、混合物を撹拌またはかき混ぜることができるのに十分な量である。
好適には、第3の態様の方法において、炭素材をフッ素の酸性溶液で処理する段階の後に存在する硫黄元素の少なくとも一部を溶解させるのに十分な時間にわたって、有機溶媒を炭素材に接触させる。溶媒はこの後炭素材から都合よく分離され、蒸留されて、再使用のためにできるだけ多くの量が回収される。処理後の炭素材を処理して任意の残存溶媒を除去することもできるが、溶媒がハロゲンまたは硫黄原子を含まない場合には、この段階を省くことができる。残存溶媒の除去は、空気吹込み撹拌または加熱(例えば、30〜100℃の範囲内の温度においてであり、選択される温度は溶媒に依存する)などの任意の都合のよい手段によって行ってもよい。
本発明の態様における分離する段階は、ろ過する段階、遠心分離または他の好適な分離手段により分離する段階を含んでもよい。
本発明の方法は従来技術の方法を上回るいくつかの利点を提供する。米国特許第4,780,112号の方法によって得ることができる処理後の炭素材と比較して硫黄レベルが有意に低い炭素材を提供する以外に、本発明の方法はまた、シリカ、金属酸化物および金属硫化物、水銀および放射性元素などの金属並びに無機塩化物などの炭素材中の他の望ましくない物質を除去または部分的に除去することができる。例えば、石炭が約8wt%の硫黄を含有する場合には、第1〜第3の態様の方法の1回(またはそれ以上)のサイクルに石炭を供することによって低レベル(約2wt%以下または約1wt%以下または約0.5wt%以下)までこの硫黄を除去することができる。特に、無機塩化物、水銀および放射性元素の除去は、米国特許第4,780,112号に記載の方法を用いるよりも本発明の第2の態様の方法を用いる方がより効果的である。さらに、本発明の方法は、炭素材中の結合酸素レベルを低下させることができ、石炭に適用すると、発熱価を典型的には3〜4%増加させることができる。
第1〜第3の態様において、炭素材は、処理する段階の前に、粒子サイズが約4、3、2、1.75、1.5、1.25、1または0.75mm未満の顆粒形態に小さくすることができる。顆粒粒子の少なくとも80wt%、85wt%、90wt%または95wt%は、例えば、5〜0.25mm、4〜0.25mm、3〜0.25mm、2〜0.25mmまたは1〜0.25mmの範囲内であってもよい。または、炭素材は原料の形態で処理してもよい。炭素材が過剰の水分を含有する場合には、過剰の水分を除去するために処理段階の前に乾燥させてもよい(例えば、60〜120℃または100〜120℃)。乾燥させる段階は、炭素材の固有水分含量が例えば、3〜8%w/w、さらに通常は3〜5%w/wの範囲内になるように十分に長く実施することができる。水分含量が高い亜炭などの一部の石炭は、通常、処理段階の前に事前乾燥する必要がある。炭素材は、例えば、炭素材の上方に熱い空気を通過させることによって、処理段階の前に空気乾燥してもよい(例えば、60〜120℃または100〜120℃)。炭素材を乾燥させるために使用される熱い空気の温度は、炭素材を燃焼させると思われる温度より低い。
発明を実施するための最良の形態
図1では、本発明による方法を組み込んだ、炭素材を精製および燃焼するためのシステム10を略ブロック図で例示する。
図1を参照すると、システム10は、実質的に球形の粒子で、好ましくは粒子サイズが約2mm未満の顆粒形態に小さくなった不純物を含有する炭素材を保持するためのホッパー20を備える。炭素材をホッパー20から精製器30に搬送するための供給装置25はホッパー20に結合している。
精製器30は、供給装置25から炭素材を収容するように位置づけられている。精製器30には、加水分解器32からの約32%w/w H2SiF6の水溶液を収容するためのライン24も備えられている。精製器30はフロースルー反応器または撹拌もしくは回転式反応器であってもよい。典型的には、精製器30は回転式ドラム型反応器である。精製器には、炭素材をH2SiF6水溶液に好適な時間にわたって接触させた後に、反応器30の内容物をフィルター50に移動させるためのライン26も備えられている。フィルター50は、好適には、ベルト式フィルターであり、フィルター50で分離した液体を誘導するライン51およびフィルター50で分離した固形物をシリカ除去反応器55に移動させるコンベヤー52が備えられている。反応器55には、HF吸収器54からHFとH2SiF6とからなるフッ素の酸性水溶液を収容するためのライン58、および加水分解器32と連絡しているベントライン59が備えられている。
反応器55の底部の排出口は2段階管型反応器65A、65Bを備えたポンプ56およびライン57を介して連絡しており、その第1の段階65Aは超音波により撹拌することができる。反応器65Bの遠位末端は、上方および下方端に隣接してそれぞれテイクオフ66および67が備えられている分離器16につながっている。上方のテイクオフ66は、水溶液から固形の炭素材を分離することができる遠心分離またはベルト式フィルターに連絡している。遠心分離またはベルト式フィルター70の液体除去面には、HF吸収器54に至るライン69が備えられており、遠心分離またはベルト式フィルター70の固形物除去面は、洗浄段階のための混合器と分離器とからなるシステムにつながっている。
混合器/分離器システムは、炭素材が混合タンク71から分離器72に、次いで混合タンク73、次に分離器74、次いで混合タンク75および分離器76に連続的に流動することができるように配置された3つの混合タンク71、73および75と遠心分離またはベルト式フィルターなどの3つの分離器72、74および76とからなる。システムは、水相が固形物と本質的に反対の流動方向に移動するように配置される。
最後の分離器76の固形物出口は、混合容器77、管型反応器78および固形物分離器79からなる乾燥システムに接続している。混合器/分離器システムの液体出口は分離器72から出ており、蒸留器80に連絡している。分離器79は、ジャケットヒーターと、蒸気排出口81と、固形物分離器98につながる底部排出口とが備わる蒸留器80に連絡している蒸気オフテイクを有する。
以下に記載する溶媒抽出システム(図3を参照)が、図1に点線で示すように、分離器76の固形物出口と混合容器77との間に任意に設置されてもよい。
蒸留器80の蒸気排出口81は、圧力ファン82および混合器83を介してガス脱水反応器84に接続している。混合器83には、熱い気体を収容することができる接続(示していない)も備えられている。HF吸収器54に接続する無水ガステイクオフ87を備えた分離器86が脱水反応器84の下流に存在する。分離器86はまた、フッ化物乾燥器89と連絡している固形物移動ライン88にも接続している。フッ化物乾燥器89には水除去ライン91a、91b、および実質的に無水の金属のフッ化物を乾燥器89から混合器83に移動させるためのフッ化物供給ライン90が備えられている。
システム10の使用時には、ホッパー20の炭素材が、供給装置25を介して反応器30に移動する。好適には、炭素材は供給装置25を介して管またはパイプ内の複数のディスクからなるシステムにより移動するが、ディスクは管またはパイプの内径にほぼ等しく、ケーブルによって接続されており、それによってディスクは管またはパイプを通って引っ張られる。好適なシステムは、Leichardt、New South WalesのGPM Australia Pty Ltdによって「Floveyer」の名称で販売されている。材料の移動は連続的であってもまたはバッチ式であってもよい。H2SiF6水溶液もライン24を介して加水分解器32から反応器30に供給される。反応器30は、典型的には、約30℃の温度および大気圧である。
炭素材は、炭素材中の任意の含硫不純物の少なくとも一部が反応し、溶解するのに十分な時間にわたって反応器30内でH2SiF6水溶液と接触させる。これは、反応物の水溶液の流速を制御して反応器30内での十分な滞在時間を提供することにより、フロースルー反応器内で実施されてもよい。または、本発明の方法は、各バッチの反応を可能にする十分な時間をかけてバッチ式に実施してもよい。典型的には、好適な反応時間は10〜100分の範囲内であり、さらに典型的には15〜30分の範囲内であり、よりさらに典型的には12〜16分の範囲内である。
反応器30の酸の水溶液と炭素材との混合物はライン26を介してフィルター50に移動され、ケイフッ酸水溶液および溶解した金属のフルオロケイ酸塩等を含有する水相が、部分的に精製された炭素材から分離される。水相は、図2を参照して以下さらに詳細に記載するように、金属のフッ化物を分離するために、ライン51を介して蒸留器110(図1には示していない)に移動させる。
部分的に精製された炭素材は、コンベヤー52を介して反応器55に移動させ、部分的に精製された炭素材中の任意のシリカの少なくとも一部を溶解させるのに十分な時間にわたって、精製器30から得た部分的に精製された炭素材がフッ素の酸性水溶液と接触したままとなるように、ケイフッ酸の水溶液とフッ化水素とを含むフッ素の酸性水溶液と混合される。反応器55は、典型的には、約100〜135kPaの範囲の圧力および約70℃の温度に維持される。反応器55内の炭素材の滞在時間は、典型的には10〜20分であり、さらに典型的には約15分である。
炭素材とフッ素の酸性水溶液との混合物は、反応器55からポンプ56を介して第1段階の管型反応器65A、次いで第2段階65Bに通過させる。管型反応器65A、65Bの温度は、典型的には、約70℃であり、圧力は、典型的には、350〜500 kPaである。第1段階の反応器65Aでは、存在する任意のFeSおよび他の比較的量の多い物質が第2段階の反応器65Bの末端部の分離器16において分離可能であるように、炭素材の酸の水溶液の懸濁液を十分に撹拌する。第2段階の管型反応器65Bでは、混合物は超音波によって撹拌されない。FeSの量が多い固形物のスラリーは、ライン67を介して分離器16の下方部分から除去される。炭素材のケイフッ酸水溶液のスラリーはライン66を介して分離器16の上方部分から除去して、遠心分離またはベルト式フィルター70に移動させ、酸の水溶液を除去し、炭素材流を洗浄器/分離器システムに移動させる。
このシステムでは、炭素材は、炭素材の流動方向と反対の方向にシステムを流動するケイフッ酸の水溶液で洗浄される。すなわち、ケイフッ酸水溶液は新しく加水分解器32から混合タンク75に供給され、炭素材と混合されて、分離器76において分離される。水相は分離器76から混合タンク73に移動させ、混合タンクに流入してくる炭素材と混合し、分離器74において分離する。分離器74において分離された水相は混合タンク71に移動させ、遠心分離器またはベルト式フィルターから移動してくる炭素材と混合する。混合タンク71内の固形物および液体は分離器72において分離させ、固形物は混合タンク73に移動させ、液体は蒸留器80に移動させる。従って、分離器76から移動してくる固形物は洗浄された固形物であり、分離器72から移動してくる液体は比較的不純物を含有している。
容器配列の最後の分離器76から移動させる炭素材は、混合容器77およびスチール製の管型反応器78からなる乾燥システムに(任意に溶媒抽出システムを介して)収容される。混合容器77に流入する炭素材は酸素を欠損している燃焼ガスと混合し、反応器78に移動させ、典型的には約310℃において不活性雰囲気下で燃焼し、残存するケイフッ酸を炭素材の表面から除去する。ケイフッ酸は、気体のフッ化水素および四フッ化ケイ素として水蒸気と共に除去され、気体および乾燥後の固形物が分離器79において分離された後蒸留器80に誘導される。分離器79に存在する乾燥された固形物は、可燃性燃料としての使用に好適である精製された炭素材である。システム10は、乾燥された炭素材を加熱炉およびガスタービンシステム95に供給することができる炭素材保存容器93をさらに備える。任意に、システム10は、図1において点線で例示するように、分離器79と保存容器93との間に、以下に記載するような溶媒抽出段階(図3を参照)を含む。
遠心分離器またはベルト式フィルター70で除去された水相はHF吸収器54に通過させて、HFを吸収し、シリカ除去反応器55に供給するフッ素の酸性溶液を生成するために、乾燥器84および分離器86からの気体を収容する。また、図2に例示し、以下に詳細に記載するように、システム100のHFおよびSiF4ガスもライン53を介してHF吸収器54に供給される。HF吸収器54から移動する気体は、反応器30において使用するための望ましい濃度のH2SiF6水溶液を生成するのに十分な量の水36が添加されている加水分解器32に通過させる。加水分解器32において生成されるシリカは底部の排出口を介して除去される。
分離器72において洗浄器/分離器システムから移動させる酸の水溶液は蒸留器80に移動させ、フッ化水素および四フッ化ケイ素ガスを水溶液から遊離させ、水相に含有する任意の金属のフッ化物を固形物として分離させるのに十分な温度(典型的には105〜110℃)に加熱される。ファン82の圧力差は蒸留器80の圧力、従ってその温度に影響を与えることが理解される。分離された固形物は、分離器98を介して蒸留器80から除去される。蒸留器80は、典型的には、ガスタービン85からの排出ガスによって加熱される。混合容器77および分離器79からの蒸気は、典型的には、蒸留器80に戻り、さらに加熱源となる。
蒸留器80から移動させるガスは、ライン81および圧力ファン82を介して、混合器83に通過させ、実質的に無水のAlF3と混合される。混合物は、管型脱水反応器84を通過させ、気体相から実質的に全ての水を除去し、HFおよびSiF4の実質的に無水の気体混合物を生じ、これはライン87を介して脱水反応器84からHF吸収器54に移動させる。脱水反応器84において生成する、水分を含むAlF3は、AlF3乾燥器89に移動させ、加熱する。この加熱段階によって生成する水蒸気は91aおよび91bにおいて除去され、実質的に無水のAlF3がライン90を介して混合器83にリサイクルされる。ガスタービン95からの排出ガスは、乾燥器89を加熱する目的のために都合よく使用される。
図2では、本発明の第1または第2の態様の方法の段階(a)によって生成した水性溶液または懸濁液を処理するための蒸留器および関連するプラントを含むシステム100を略ブロック図で例示する。
図2を参照すると、システム100は、図1に例示するフィルター50と連絡している供給ライン115を備えた蒸留器110を備える。蒸留器110にはまた、ジャケット式ヒーター112と、蒸気排出口120と、レベル制御分離器150に接続する底部排出口とが供えられている。気体排出口120は、圧力ファン125を介して水除去システム130と連絡しており、気体排出口は、蒸気濃縮器140に接続する1対の活性炭フィルター135、136に接続している。濃縮器140には排気口145および廃液口146が備えられている。炭素フィルター135、136は、それぞれ、気体排出口138および139を備えており、蒸気供給ライン133に接続している。
使用時には、図1に例示のように反応器30から移動させフィルター50において固形物から分離した水相を、ライン115を介して蒸留器110に収容する。蒸留器110は、ジャケット式ヒーター112によって、HF、SiF4、二酸化硫黄および水蒸気を含むガスが蒸留器110から放出されて排出口120を介して出ていくのに十分な温度で加熱される。これらのガスは、ファン125によって、典型的には約70〜140 kPaの範囲の圧力に加圧されて、図1を参照して上記のように、無水フッ化アルミニウムを含む水除去システム130に通過させる。蒸留器110の温度はファン125によって発生する圧力に依存するが、典型的には105〜110℃の範囲内である。水除去システムでは、水蒸気が実質的に除去され、実質的に無水のガスが水除去システムから移動し、活性炭フィルター135、136の一方または他方に収容される。ガスが活性炭フィルターを通過すると、二酸化硫黄および存在する可能性のあるHClなどのある種の他のガスは活性炭によって吸収され、気体排出口138または139で除去されて生じる気体HFおよびSiF4の流動は、ライン53を介して図1に示すシステム10のHF吸収器54に移動する。活性炭フィルター135、136は、タンデム型で都合よく使用され、活性炭フィルターの一方は稼働させて水除去システム130からのガスと接触させ、他方の活性炭フィルターは稼働させずに加熱して、二酸化硫黄および塩化水素などの吸収された他の種を脱着させる。加熱は、ライン133を介して収容される蒸気による。脱着した種は、この方法で清浄化した活性炭フィルターから蒸気濃縮器140に移動させ、そこで蒸気を濃縮し、溶解しているSO2および存在する任意のHClと共に廃液口146を介して除去する。
液体に溶解している無機物質が溶解限界を超える点までガスを加熱および留去し、その結果、蒸留器110内の液体はさらに濃縮状態となる。蒸留器110内に蓄積する無機固形物は蒸留器の底部の排出口から除去されて、レベル制御式分離器150に通過させ、任意の都合のよい手段によって固形物を液相から分離し、廃棄または有用な材料を得るための再処理プラントに誘導できる。分離後の液体は蒸留器110に戻される。
図3では、本発明の第3の態様の方法による、硫黄元素を溶解することができる溶媒で部分的に精製された炭素材を処理するためのシステム200を略図で例示する。
図3を参照すると、システム200は、炭素材流入口215および溶媒流入口216並びに炭素材および溶媒を処理容器210から固形物/液体分離器220に移動させるための排出口218が備わる処理容器210を備える。分離器220は、フィルターまたは遠心分離器または沈殿器などの任意の都合のよい形態の分離器であってもよい。分離器220には、剥離器230に接続する固形物除去排出口および蒸留器(示していない)に接続する液体排出器が備えられている。剥離器230には、ヒーター(示していない)、蒸気排出ライン237および固形物排出口235が備えられている。
システム200の使用時には、例えば、米国特許第4,780,112号に記載されているようにフッ素の酸性溶液で処理した炭素材および溶媒を処理容器210に入れ、それらを混合し、炭素材に存在する任意の硫黄元素の少なくとも一部が溶媒によって溶解されるのに十分な時間にわたって接触させる。典型的には、溶媒はエタノールであるが、硫黄元素を溶解することができる任意の他の溶媒またはこのような溶媒の混合物であってもよい。処理容器210における処理は、典型的には、周囲温度および大気圧下で実施される。適当な接触時間後、処理容器210の内容物を、底部の排出口218を介して分離器220に搬送し、固形物相を溶媒相から分離する。固形物相は剥離器230に移動させ、加熱して、残存溶媒を留去させる。好適には、加熱する段階の温度は、使用する溶媒の沸点または沸点付近である。残存する溶媒の実質的に全てを炭素材から留去させるのに十分な時間、剥離器230において加熱した後、乾燥させた炭素材を、さらに別の処理または用途のために排出口235を介して排出する。
分離器220から移動させる液体および剥離器230から移動させる蒸気は溶媒蒸留器(示していない)に通過させる。回収および再使用のために溶媒は蒸留され、蒸留器内の他の主要な生成物は硫黄元素であるが、廃棄または販売のために取り出される。
実施例
米国特許第4,780,112号に記載されている方法によって処理された石炭試料を乾燥させ、電子顕微鏡下で調べた。それらは、2つの形態の硫黄、黄鉄鉱および硫黄元素を含有することが観察された。
原料の高硫黄石炭試料を、周囲温度において、その重量の約2倍の32%w/wケイフッ酸水溶液で30分間処理し、次いで乾燥し、米国特許第4,780,112号に記載されているようにフッ素の酸性溶液で処理した。固形物を分離後、再度乾燥し、電子顕微鏡下で調べた。硫黄元素は観察されなかった。
本発明による方法を組み込んだ、炭素材を精製および燃焼するためのシステムの略ブロック図である。 本発明の第1または第2の態様の方法における段階(a)によって生成される水性水溶液または懸濁液を処理するための蒸留器および関連するプラントの略ブロック図である。 本発明の第3の態様の方法の一部として、硫黄元素を除去するために炭素材を溶媒で処理するシステムの略ブロック図である。

Claims (19)

  1. (a)含硫不純物の少なくとも一部がケイフッ酸と反応して反応生成物を形成する条件下においてフッ化水素の非存在下で炭素材をケイフッ酸の水溶液と接触させる段階と、
    (b)炭素材から反応生成物を分離する段階とを含む、
    炭素材中の含硫不純物の量を低下させる方法。
  2. (a)含硫不純物の少なくとも一部がケイフッ酸と反応して反応生成物を形成する条件下においてフッ化水素の非存在下で炭素材をケイフッ酸の水溶液と接触させる段階と、
    (b)反応生成物およびケイフッ酸を炭素材から分離する段階と、その後
    (c)ケイフッ酸とフッ化水素との水溶液を含むフッ素の酸性溶液で炭素材を処理する段階とを含む、
    炭素材中の含硫不純物の量を低下させる方法。
  3. ケイフッ酸とフッ化水素との水溶液を含むフッ素の酸性溶液で炭素材を処理する段階と、
    ケイフッ酸とフッ化水素との水溶液から炭素材を分離する段階と、次いで
    炭素材に、硫黄元素を溶解することができる有機溶媒を接触させる段階とを含む、
    炭素材中の含硫不純物の量を低下させる方法。
  4. 段階(a)のケイフッ酸の濃度が27%〜37%(w/vまたはw/wまたはv/w)の範囲内である、請求項1または2記載の方法。
  5. 段階(a)のケイフッ酸の濃度が28%〜36%(w/vまたはw/wまたはv/w)の範囲内である、請求項1または2記載の方法。
  6. 段階(a)の温度が28〜75℃の範囲内である、請求項1または2記載の方法。
  7. 段階(a)の温度が30〜70℃の範囲内である、請求項1または2記載の方法。
  8. 段階(a)の反応時間が8〜120分の範囲内である、請求項1または2記載の方法。
  9. 段階(a)の反応時間が10〜100分の範囲内である、請求項1または2記載の方法。
  10. 段階(a)において、炭素材が、炭素材の重量の少なくとも約2倍のケイフッ酸水溶液と混合される、請求項1または2記載の方法。
  11. 段階(b)の後に、分離された炭素材をさらに別のケイフッ酸水溶液で処理して、残存する金属のフルオロケイ酸塩を除去する、請求項1または2記載の方法。
  12. フッ素の酸性溶液が以下の組成:4%w/w H2SiF6、92%w/w H2O、4%w/w HFから35%w/w H2SiF6、30%w/w H2O、35% HFの間で存在する組成物を有する、請求項2または3記載の方法。
  13. フッ素の酸性溶液が以下の組成:5%w/w H2SiF6、90%w/w H2O、5%w/w HFから34%w/w H2SiF6、32%w/wH2O、34% HFの間で存在する組成物を有する、請求項2または3記載の方法。
  14. フッ素の酸性溶液が約25%w/w H2SiF6、50%w/w H2O、25%w/w HFの組成を有する、請求項2または3記載の方法。
  15. 段階(c)において、炭素材が、炭素材の重量の少なくとも約2倍のフッ素の酸性溶液で処理される、請求項2記載の方法。
  16. 段階(a)において、炭素材が、炭素材の重量の少なくとも約2倍のフッ素の酸性溶液で処理される、請求項3記載の方法。
  17. 段階(b)の後に、分離された炭素材をH2SiF6水溶液で洗浄する段階と、洗浄した炭素材を約250℃〜約400℃の範囲内の温度で加熱して、炭素材に残存している任意の残存ケイフッ酸を留去する段階とを含む、請求項1記載の方法。
  18. 硫黄元素を溶解することができる有機溶媒が、エタノール、ベンゼン、二硫化炭素、エーテル、もしくは四塩化炭素、またはこれらの2つ以上の混合物である、請求項3記載の方法。
  19. 炭素材に有機溶媒を接触させる段階が周囲温度および大気圧下で行われる、請求項3記載の方法。
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