JP2005516035A - I型糖尿病の処置に用いる医薬の製造のための、メラガトランの使用 - Google Patents

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Abstract

本発明によれば、I型糖尿病の処置に用いる医薬の製造のための、メラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体の使用が提供される。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、低分子量トロンビン阻害薬の新規な用途に関する。
腎臓−膵臓混合移植は、代謝制御を回復し、生活の質を改善し、かつこの患者グループに通常みられる高死亡率を低下させるという事実のため、末期腎障害を伴うI型(インスリン依存性)糖尿病の処置に有効な療法オピニオンとなった。
腎臓−膵臓移植を受けた患者の80%が10年後も生存し、これは腎臓の単独移植を受けた患者の20%生存率と著しく対照的である。
しかし膵臓移植は、それに伴う外科的リスクおよびしばしば起きる術後合併症を考慮して、一般に末期糖尿病性腎障害を伴う患者にのみ行われる。
この利用性の低さを考慮して、インスリン依存性を低下させることができる、分離したランゲルハンス島の移植を伴う別法が開発された。
幾つかの移植部位が実験モデルにおいて評価されたが、臨床状況でのランゲルハンス島移植に関してはこれまでに門脈内移植が確立されたにすぎない。
ランゲルハンス島移植は実施しやすくかつ安全であるが、全腎臓膵臓移植についての約70%に対して移植後1年目にインスリン非依存性であったのは8%の患者にすぎないという点で、長年にわたって臨床結果は全膵臓移植と比較して著しく劣っていた。これらの劣った結果から、このような移植によって効率的に移植されるのは小割合にすぎないことが証明される。
Shapiroらによる最近の画期的な知見(N.Engl.J.Med.,343,230(2000))は、2人以上のドナーからのランゲルハンス島を患者に反復移植治療することによってはるかに容易にインスリン非依存性を達成できることを証明した。
単一ドナー移植の場合にみられる結果が劣ることを説明できる理由を調べる手段として、門脈にランゲルハンス島細胞を移植した直後のインビボ状況を模倣したインビトロランゲルハンス島潅流系が考案された(Bennet et al.,Diabetes,48,1907(1999))。この研究により、ヒトのランゲルハンス島をABO適合血液にインビトロ暴露すると、広範囲にわたる一連の炎症事象、すなわち凝固および補体系の活性化、血小板の急速な結合および活性化、ならびに白血球の結合が誘発され、それに伴ってランゲルハンス島の統合性が撹乱されることが証明された。同種異系ランゲルハンス島の門脈内移植が同様な一連の事象をインビボで引き起こすことも、ブタにおいて示された。
この即発性血液仲介炎症反応(instant blood−mediated inflammatory reaction、IBMIR)は、ランゲルハンス島移植法の成功率が比較的低いこと、および/または正常血糖を得るためには数人のドナーからのランゲルハンス島が必要であることの説明となるであろう。
Bennetらは、ヘパリンと可溶性組換えCR1(補体阻害薬)の組合わせが正常なランゲルハンス島形態および島浸潤の撹乱を大部分抑制するが、興味深いことに各物質単独では抑制しないことも報告した。この抑制効果にもかかわらず、なお血小板およびフィブリンの薄層がランゲルハンス島表面にみられることがある。国際特許出願公開WO00/45837も参照されたい。
したがって、たとえばランゲルハンス島移植によるI型糖尿病患者の治療に伴う術後インスリン非依存性を高める効果的な手段、特に単一ドナーからのランゲルハンス島の単一移植を伴う方法が、臨床において依然として求められている。
国際特許出願公開WO94/29336には、セリンプロテアーゼ、たとえばトロンビンおよび/またはキニノゲナーゼの阻害薬として有用な、一群の化合物が開示されている。従来、トロンビン阻害化合物は抗凝固薬として適用され、キニノゲナーゼ阻害化合物は抗炎症薬として適用されている。これらの化合物を糖尿病の処置および/またはランゲルハンス島などの細胞の移植に使用することは、開示または示唆されていない。
WO94/29336に具体的に開示されているトロンビン阻害化合物の1つは、HOOC−CH2−(R)Cgl−Aze−Pab−H(式中、Cglはシクロヘキシルグリシニルを表わし、Azeは(S)−アゼチジン−2−カルボキシルを表わし、Pabはパラ−アミジノベンジルアミノを表わす)であり、これはメラガトラン(melagatran)としても知られている(WO94/29336の例1参照)。
国際特許出願公開WO97/23499には、特にメラガトランのプロドラッグが開示されている。これにも、これらの化合物を糖尿病の処置および/またはランゲルハンス島などの細胞の移植に使用することは、開示または示唆されていない。
国際特許出願公開WO00/41716には、メラガトランおよびその誘導体を炎症の治療に用いることが開示されている。メラガトランをIBMIR、糖尿病の処置および/またはランゲルハンス島などの細胞の移植に使用することは、記載または示唆されていない。
本発明者らは、メラガトランが、補体の活性化ならびに血小板の活性化およびランゲルハンス島への結合を含めてIBMIRをほぼ完全に抑制し、したがってメラガトランおよびその誘導体が糖尿病の処置に有用となりうることを、今回見いだした。
本発明の第1態様によれば、I型糖尿病の処置に用いる医薬の製造のための、メラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体の使用が提供される。
”I型糖尿病”という用語がインスリン依存性糖尿病(IDD)を含むことは当業者に理解されるであろう。
メラガトランおよびその誘導体は、移植を伴うI型糖尿病の処置に特に有用である。そのような移植は、腎臓移植、膵臓移植、または腎臓−膵臓混合移植を伴ってもよいが、好ましくは細胞、たとえばインスリン産生細胞またはその前駆体の移植を伴う。好ましいインスリン産生細胞にはランゲルハンス島が含まれる。インスリン産生細胞の前駆体には、そのような細胞の前駆細胞、たとえば幹細胞が含まれ、これらは当業者に既知の方法で膵臓に注射された後、インスリン産生細胞になることができる。
したがって本発明の他の態様によれば、インスリン産生細胞またはその前駆体、たとえばランゲルハンス島または幹細胞を含めた細胞の移植方法に用いる医薬の製造のための、メラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体の使用が提供される。
好ましいランゲルハンス島にはベータ細胞(すなわち膵臓インスリン産生細胞)が含まれるが、本発明による使用はそのような細胞の移植に限定されない。移植は単一または多数の操作を伴うことができ、そのような操作に用いるために1人以上のドナーから細胞を得ることができる。好ましい操作には、単一ドナーからの単一移植を伴うことができる。
本発明者らは、メラガトランおよびその誘導体が、メラガトラン/誘導体の不存在下での移植後の定着と比較して、移植(たとえば門脈内移植)後に肝臓におけるランゲルハンス島の定着を向上させることを見いだした。
したがって、下記の方法に用いる医薬の製造のための、メラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体の使用が提供される:
(a)たとえば肝臓におけるランゲルハンス島の移植;および
(b)I型糖尿病患者におけるインスリン非依存性の向上(たとえば正常血糖の達成)。
さらに、IBMIRの処置に用いる医薬の製造のための、メラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体の使用が提供される。
”IBMIR”(即発性血液仲介炎症反応)という用語には、本発明に関して用いる場合、門脈にランゲルハンス島細胞を移植した後に起きることが知られている一連の炎症事象、すなわち凝固および補体系の活性化、ならびに血小板の急速な結合および活性化、ならびに白血球の結合が含まれる。これらの事象はランゲルハンス島の統合性を撹乱する可能性がある。
誤解を避けるために、”処置”という用語には治療処置および予防処置の両方が含まれる。予防処置には、たとえばIBMIRの進行の阻止(抑制)を含める。
メラガトランの”医薬的に許容できる誘導体”には、塩類(たとえば医薬的に許容できる無毒性の有機酸または無機酸付加塩)および溶媒和物が含まれる。この用語がさらに、メラガトランと同じ生物学的機能および/または活性をもつ、または付与する、誘導体を含むことは自明であろう。したがって本発明の目的に関して、この用語にはメラガトランのプロドラッグも含まれる。メラガトランの”プロドラッグ”には、経口または非経口投与後にインビボで、予め定めた時間内に(たとえば6〜24時間の投薬間隔(すなわち1日1〜4回)以内に)代謝されて検査により検出できる量のメラガトランを形成するいずれかの組成物が含まれる。誤解を避けるために、”非経口”投与という用語には経口投与以外のあらゆる形の投与が含まれる。
例示できるメラガトランのプロドラッグには、国際特許出願公開WO97/23499に開示されるものが含まれる。好ましいプロドラッグは式R12C−CH2−(R)Cgl−Aze−Pab−OH(前記またはWO97/23499中の略号リストを参照)のものであり、式中、R1はC1-10アルキルまたはベンジル、たとえば直鎖または分枝鎖C1-6アルキル(たとえばC1-4アルキル、特にメチル、n−プロピル、i−プロピル、t−ブチル、殊にエチル)を表わし、OH基はPab中のアミジノ水素の1つを置換している。
本発明によれば、メラガトランおよびその誘導体を経口、門脈内、静脈内、皮下、口腔、直腸、皮膚、鼻、気管、気管支、局所、他のいずれかの非経口経路により、または吸入により投与できる。
メラガトランおよびその誘導体は、メラガトランを含む医薬的に許容できる剤形の医薬製剤の形で投与できる。処置を受ける患者および投与経路に応じて、そのような組成物を種々の用量で投与できる。
好ましい送達様式は全身である。メラガトランおよびその誘導体に好ましい投与様式は、非経口(より好ましくは静脈内、特に門脈内)または経口である。そのような投与様式は、投与後に肝臓におけるメラガトラン/誘導体濃度の最大化をもたらすことが認められる。
I型糖尿病の処置に際しては、メラガトランおよびその誘導体をランゲルハンス島移植過程で島と一緒に共投与することが好ましい。
本発明のさらに他の態様によれば、下記の成分:
(a)メラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体を含む第1成分;および
(b)細胞、たとえばインスリン産生細胞またはその前駆体、たとえばランゲルハンス島または幹細胞を含む、第2成分
を含み、成分(a)および(b)がそれぞれ、I型糖尿病の処置および/または細胞移植方法において他方と併用投与するのに適した形で、かつ逐次、個別および/または同時使用するのに適した形で供給される、パーツのキットが提供される。
成分(a)および(b)は、たとえば(適宜)メラガトラン/誘導体または細胞を、医薬的に許容できる佐剤、希釈剤またはキャリヤーと一緒にした形で提供することができる。
本発明のさらに他の態様によれば、前記パーツのキットを作成する方法であって、前記成分(a)を前記成分(b)と一緒にして、2成分を互いに併用投与するのに適したものにすることを含む方法が提供される。
したがってさらに、
(I)本明細書に定める1種類の成分(a)および(b);ならびに
(II)その成分を2種類の成分のうちの他方と併用するための指示書
を含む、パーツのキットが提供される。
本明細書に記載するパーツのキットに関して”併用投与”には、各成分(a)および(b)を、処置期間中、逐次、個別および/または同時に投与することが含まれる。さらに”併用”という用語には、2成分(a)および(b)のいずれか一方を他方の成分の前、後、および/または同時に投与できることが含まれる。これに関して用いる場合、”同時に(simultaneously、at the same time)投与”という用語には、2成分を互いに48時間以内に(たとえば24時間)投与することが含まれる。
個別の成分を投与する場合、それらを投与する順序(すなわち、逐次、個別および/または同時のいずれの方法により、どの時点で投与するか)は医師または専門家が判定することができる。
哺乳動物、特にヒトの療法処置に際しては、意図する投与経路および医薬標準法に関して選択した医薬的に許容できる佐剤、希釈剤またはキャリヤーと混合した医薬配合物として、メラガトラン/誘導体を投与する。
メラガトランおよびその誘導体(プロドラッグを含む)の投与に用いるのに適した配合物は文献に記載されており、たとえば特に下記の記載に従う:国際特許出願公開WO94/29336、WO96/14084、WO96/16671、WO97/23499、WO97/39770、WO97/45138、WO98/16252、WO99/27912、WO99/27913、WO00/12043およびWO00/13671;これらの書類の開示内容を本明細書に援用する。他の点では、適切な配合物の調製は当業者がルーチン技術を用いて容易に行うことができる。
本発明の他の態様によれば、I型糖尿病の処置に用いる医薬配合物であって、有効量のメラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体を医薬的に許容できる佐剤、希釈剤またはキャリヤーと混合したものを含む配合物が提供される。
各配合物中のメラガトラン/誘導体の量は、処置すべき症状の重症度、患者、および用いる化合物に依存するであろうが、当業者が容易に判定できる。
哺乳動物(特にヒト)患者を処置する際のメラガトラン/誘導体の適量は、医療関係者その他の専門家がルーチンに判定でき、前記の先行技術文献に述べられた各用量を含む。それらの書類の関連する開示内容を本明細書に援用する。
メラガトランの場合、哺乳動物(特にヒト)患者を治療および/または予防処置する際の有効化合物、そのプロドラッグおよび誘導体の適量には、当該症状の処置期間にわたって最高5μmol/L、たとえば0.001〜5μmol/Lの平均血漿中濃度を与える量が含まれる。適量は、たとえばメラガトランについては1日1回0.1mgから1日3回25mg、および/または24時間かけて最高100mgの非経口注入、前記に具体的に述べたものを含めたメラガトランのプロドラッグについては1日1回0.1mgから1日3回100mgであろう。
いずれの場合も、医師または専門家が各患者に最適な実際の用量を判定でき、これは処置を受ける各患者の年齢、体重、性別および反応に応じて異なるであろう。前記の用量は平均的な症例の例示である;もちろんこれより高い用量または低い用量が有利な個々の場合がありうる。それらも本発明の範囲に含まれる。
ランゲルハンス島の移植はルーチン技術により行うことができ、たとえばそれらを適宜な緩衝液に懸濁した後、その懸濁液を経肝注射器またはカテーテルで門脈に注射および/または注入するか、あるいはBoker et al.,World J.Surg.,25,481(2001)の記載(その文献の関連する記載内容を本明細書に援用する)または後記に従う。
本発明の他の態様によれば、I型糖尿病の処置方法であって、その処置を必要とする患者に、療法有効量のメラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体を投与することを含む方法が提供される。
本明細書に記載する使用および方法は、I型糖尿病の処置、特にI型糖尿病患者におけるランゲルハンス島移植によるインスリン依存性の軽減に際して、メラガトランおよびその誘導体が既知療法の欠点をもたないという利点を備えている。
本発明を以下の実施例により説明する。これらは限定ではない。
実施例
メラガトランがIBMIRに与える影響
材料および方法
ランゲルハンス島の分離
膵臓は、臓器ドナー登録所または身内から同意を得た後の死体ドナーから得られた。この臓器を女性3人および男性2人の正常血糖ドナー(年齢59〜85歳、3人は血液型O、2人は血液型A)から得た。ランゲルハンス島はウプサラ大学Division for Clinical Immunologyにおいて、先に記載された半自動式消化−濾過法(Brandhorst et al.,Cell Transplant.,7,489(1998)およびRicordi et al.,Diabetes,37,413(1988))の変法を用いて分離された。この分離操作の後、冷却COBE2991遠心機(COBE Blood Technology、米国コロラド州レイクウッド)で連続密度勾配上においてさらに精製を行った。ランゲルハンス島を非処理培養フラスコに入れ、37℃(5%CO2)で1〜5日間、懸濁培養により維持した。培地(CMRL 1066;ICN Biomedicals、カリフォルニア州コスタメーサ)を隔日毎に交換した。ジフェニルチオカルバゾンで染色した後、ランゲルハンス島の体積および純度を格子上で顕微鏡計測により測定した。この試験に用いたランゲルハンス島標本の純度は40〜95%(70±6.3%)であった(標本の外分泌/管組織と比較した内分泌組織の量;平均±SD)。動的潅流系(グルコース1.67mmol/L、次いで16.7mmol/L、最後に1.67mmol/Lに戻す)におけるグルコース攻撃に応答したインスリン分泌により、生存性を評価した。
ヘパリン処理
全血と接触するすべての材料に、製造業者の推奨に従ってCorlineヘパリン表面(Corline、スウェーデン、ウプサラ)を付与した(J.Clin.Immunol.,16,222(1996)参照)。表面のヘパリン濃度は0.5μg/cm2(約0.1U/cm2に相当)、アンチトロンビン結合容量2〜4pmol/cm2であった。
血液の調製
少なくとも14日間は投薬を受けていない健康なボランティアから得た新鮮なヒト血液を、表面ヘパリン処理した60mLの注射器(18ゲージ、Microlance;Becton Dickinson、ニュージャージー州フランクリンレイクス)中に採取した。注射器のカニューレを表面ヘパリン処理−シリコンチューブに接続した。サンプリング中、注射器を連続的に回転させた。
モデルとしてのチューブループ
先に記載されたモデル(Bennet et al.,Diabetes,48,1907(1999)、Gong et al.,J.Clin.Immunol.,16,222(1996)およびLarsson et al.,Immunopharmacology,38,119(1997)参照)の改変を用いた。このデバイスは、内面にヘパリンを固定化したPVC製ループ(直径6.3mm;長さ390mm)からなっていた。チューブを特別に設計されたヘパリン処理コネクターとつなぎ合わせた。コネクターの末端をチューブ末端の内腔に気密に押し込むと、環状ループが形成された。37℃のインキュベーターに入れた揺動装置を用いて、ループの内側に血流を発生させた。血液がコネクターと接触するのを阻止するように設定してループを揺動させた。同時に最高12のデバイスを揺動させることができた。5人の異なるドナーから分離したランゲルハンス島を用いて、60分間のランゲルハンス島実験を行った。0.15MのNaCl(pH5.5)を含有する5mMクエン酸緩衝液に溶解したメラガトラン(アストラゼネカ R & D、スウェーデン、メールンデール)を、0、0.4μM、1μM、4μMおよび10μMで試験した。各実験について、ランゲルハンス島を含まない新鮮なヒト血液2ループ[1つはCMRL 1066(GibcoRBL、米国)を含有するもの、1つは10μMを含有するもの]を対照として含めた。同一ドナーからの新鮮なABO適合ヒト血液(5mL)を各ループに添加した。ループを揺動装置に乗せ、メラガトランまたはクエン酸緩衝液と共に10分間プレインキュベートした。次いでループを開き、4μLのランゲルハンス島(約4,000IEQ)を含む、または含まない150μLのCMRL 1066をループに添加し、続いて37℃でさらに60分間、揺動装置上でインキュベートした。潅流前に血糖計(Glucometer Elite;Bayer Diagnostics、ドイツ、レーフェルクーゼン)で血糖値を測定した。各潅流後に、ループ内容物を直径70μmのフィルター(Filcons,カップタイプ;DAKO、デンマーク)で濾過した。フィルター上に回収された肉眼で見える血塊と組織の両方を液体窒素中で凍結させ、免疫組織化学染色した。免疫組織化学的比較のために、潅流していないランゲルハンス島も凍結させ、同じ操作により染色した。残留する濾過血液を4.1mMのEDTA(最終濃度)中に採集し、血液分析(血小板、リンパ球、単球および顆粒球)、ならびに凝固活性化(プロトロンビンフラグメント1+2、トロンビン−アンチトロンビン[TAT]およびXIa因子−アンチトロンビン複合体[FXIa−AT])、補体活性化(C3aおよびsC5b−9)、血小板活性化(β−トロンボグロブリン[β−TG])、およびインスリンのアッセイに用いた。0分で採取した試料も含めた。これらの試料においては、チューブループに血液を添加せず、代わりにEDTAを入れた試験管に直ちに移した。血液試料を4℃、3290×gで20分間遠心分離し、血漿を採集し、分析するまで−70℃に保存した。
マイクロタイタープレートのウェル内での補体活性化
血清をマイクロタイタープレートのウェル内でインキュベートする方法で、メラガトランが補体系に与える直接作用を調べた(Nilsson et al.,Mol.Immunol.,30,211(1993))。血清(100μL)を、最終濃度0、0.4、1、4または10μMのメラガトランと共に96ウェルマイクロタイタープレートの各ウェルに添加した。37℃で30分間のインキュベーション後、EDTA(最終濃度10mM)を入れた試験管に血清を移した。補体フラグメントC3aを分析(後記参照)するまで、これらの試料を−70℃に保存した。結合したC3フラグメントを検出するために、0.05%(v/v)トゥイーン(TWEEN)20を含有するPBSでマイクロタイタープレートのウェルを洗浄し、100μLの西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)結合抗−C3c(DAKO AS、デンマーク、グロストラップ)と共に37℃で60分間インキュベートした。1,2−フェニレンジアミン・二塩酸塩(Fluka、スイス)を添加し、この染色を492nmでモニターすることにより、抗体の結合を検出した。
血液および血漿の分析
EDTA処理血液を用いて、Coulter ACT−diff分析装置(Beckman Coulter、米国フロリダ州)により血小板数および白血球百分率を分析した。
エンザイムイムノアッセイ(EIA)
A.プロトロンビンフラグメント1+2およびトロンビン−アンチトロンビン(TAT)
市販のEIAキット(Enzygnost Prothrombin、フラグメント1+2;TAT、Behringswerke、ドイツ、マールブルク)を用いて、プロトロンビンフラグメント1+2およびTATの血漿中濃度を定量した。数値をそれぞれnmol/Lおよびμg/Lで示す。
B.XIa因子−アンチトロンビン(FXIa−AT)
血漿中のFXIaとATの複合体をSanchez et al.,Thromb.Res.,89,41(1998)の方法に従って測定した。数値をμmol/Lで表わす。
C.β−トロンボグロブリン(β−TG)
EDTA−血漿中のβ−TGをAsserachom(Diagnostica Stago、フランス、アニエール・シュル・セーヌ)により分析した。数値をIU/mLで表わす。
D.C3a
EDTA−血漿を先の記載に従って分析した(Nilsson Ekdahl et al.,Scand.J.Immunol.,35,85(1992))。モノクローナル抗体4SD17.3を捕獲抗体として用いた。結合したC3aを、ビオチニル化ポリクローナル抗−C3a、続いてHRP結合ストレプトアビジン(Amersham、英国バッキンガムシャー)により検出した。精製C3aの溶液に対して検量したザイモサン活性化血清を基準とし、数値をng/mLで示す。
E.sC5b−9
Mollnesらが記載したEIA(Scand.J.Immunol.,35,85(1992)およびArtif.Organs,19,909(1995)参照)の変法を用いて血漿を分析した。EDTA−血漿を、mAb抗−neoC9でコーティングしたマイクロタイタープレートに添加した。sC5b−9をポリクローナル抗−C5抗体(DAKO)、続いてHRP結合抗ウサギ免疫グロブリン(DAKO)により検出した。40,000任意単位(AU/mL)を含有すると判定されたザイモサン活性化血清を基準とした。数値をAU/mLで示す。
F.インスリン
ランゲルハンス島を市販のEIAキット(DAKO)で潅流する前と後に血漿インスリン濃度を分析した。数値をpmol/Lで示す。
免疫組織化学染色
血液および種々の濃度のメラガトランと共に潅流した後にフィルター上に回収されたランゲルハンス島および肉眼で見える血塊を包埋剤(Tissue−Tek;Miles、米国インディアナ州エックハート)中に採集し、液体窒素中で急速凍結させた。ランゲルハンス島を薄切した後、HRP結合マウス抗ヒトCD41a(R & D Systems、英国アビンドン)および抗−CD11b(Clone 2LPM 19c、DAKO)で染色した。
統計分析
血球数および血漿パラメーターに個体差があるため、媒質対照ループにおいて得た数値に対する%として(血球数について)、または被験ループにおいて得た数値とメラガトランを含まないランゲルハンス島ループにおいて得た数値の比として、変化を計算した。すべての結果を平均±SEMとして表わす。フリードマン(Friedman)ANOVA(Analyse−It、バージョン1.44、Software Ltd.,英国)を用いて平均値を比較した。有意性はα=0.05と判定された。図1B、Cおよび2に示したデータは、0分の試料についてのデータを差し引いた後の正味値である。
結果
ランゲルハンス島の機能はメラガトランにより影響されない
メラガトランがランゲルハンス島の機能に有害作用を与えないことを確認するために、この阻害薬をループ実験において用いた最高濃度(10μM)で、ランゲルハンス島潅流系において試験した。ランゲルハンス島を10μMのメラガトランと共に潅流してもインスリン放出は誘発されず、その後のグルコース刺激(16.7mmol/L)も正常であった。
チューブループモデルにおいてヒトのランゲルハンス島を新鮮なヒトABO適合血液と共に潅流
表1について述べる。ランゲルハンス島潅流前の血液のグルコース濃度は4.5〜7.4mmol/Lであった。対照チューブループ内でランゲルハンス島を含まない血液凝固阻止されていない新鮮なヒト血液を60分間インキュベートした後、0分の試料と比較して血球数のわずかな減少がみられた。さらに、凝固(TAT、プロトロンビンフラグメント1+2、およびFXIa−AT)、血小板(β−TG)、および補体(C3aおよびsC5b−9)パラメーターの増大(3倍ないしほぼ50倍)もみられた。ただし、これらの変動はすべて絶対値が小さく、血液とチューブ表面および流体−空気界面の相互作用による正常なバックグラウンド変化であるとみなされた。メラガトランを含まないチューブループについては、ほぼすべての血小板が60分後に消費され、同時に著しいβ−TG分泌を伴った。顆粒球および単球も60分後に消費されたが、リンパ球は本質的に影響を受けなかった。さらに、メラガトランの不存在下では肉眼的凝血がみられ、それに伴ってTAT、プロトロンビンフラグメント1+2、およびFXIa−AT複合体のレベルが有意に増大した。補体活性化生成物C3aおよび血漿インスリン濃度の顕著な増大もみられ、sC5b−9も増加したが、より軽度の増加であった。
Figure 2005516035
メラガトランは用量依存性でIBMIRを抑制する
メラガトランは細胞の消費およびカスケード系活性化を用量依存性で低下させた(表1;図1A〜C)。大部分のパラメーターに対する効果が0.4μMという低い濃度で既にみられた。細胞数は≧4μMで完全に回復した(図1A、C)。β−TGの放出も同用量で正常化した(図1A)。凝固パラメーターTATおよびFXIa−ATは4μMのメラガトランで媒質対照とほぼ同じレベルまで低下したが、プロトロンビンフラグメント1+2形成の抑制にはより高用量のメラガトランを必要とした(図1B)。FXIa−ATおよびTAT複合体と並行して、補体活性化生成物C3aもメラガトランにより抑制された(図2)。メラガトランが補体系に対して直接作用をもつのかを調べるために、補体を活性化したヒト血清において、マイクロタイタープレートのウェルのポリスチレン表面でメラガトランの作用を試験した(図2)。メラガトランは、ポリスチレン表面へのC3フラグメントの結合またはC3aの生成に影響を与えなかった。これは、メラガトランが補体セリンプロテアーゼに直接作用しないことを示す。
チューブループモデルにおいて潅流した後のヒトのランゲルハンス島の免疫組織化学染色
60分間の潅流後、ランゲルハンス島は常に血塊に埋め込まれていることが認められた。抗−CD41aモノクローナル抗体で免疫組織化学染色すると、フィブリンおよび血小板のカプセルがランゲルハンス島を取り囲んでいることが分かった。さらに、CD11b+PMNおよび単球が血栓中に蓄積し、その多くはランゲルハンス島内へ貫入していることが分かった。これに対し、10μMのメラガトランの存在下で新鮮なヒト血液と共にインキュベートしたランゲルハンス島は、血塊形成の徴候を示さなかった。ランゲルハンス島表面を取り囲むCD41+血小板はほとんどなく、数個のCD11b+細胞がランゲルハンス島内へ貫入しているのが示されたにすぎない。血液に暴露しない対照ランゲルハンス島には、CD41+またはCD11b+染色はみられなかった。
これらの結果は、メラガトランがインビトロでIBMIRを抑制し、したがってランゲルハンス島の移植、よって糖尿病の処置に使用できる可能性を証明する。
0〜10μM濃度のメラガトランを含有するABO適合血液を充填したチューブループモデル中でインキュベートしたヒトのランゲルハンス島における、種々の生物学的マーカーの変化を示す。パネルAは血小板粒子数(白四角)およびβ−TG放出(黒四角)の変化を示す。パネルBはプロトロンビンフラグメント1+2(白四角)、TAT(黒四角)およびFXIa−AT(黒三角)の変化を示す。パネルCはリンパ球(白四角)、単球(黒四角)およびPMN(黒三角)粒子数の変化を示す。数値は60分後のデータから媒質対照(ランゲルハンス島またはメラガトランを含まない)を差し引いたものを表わし、ヒトのランゲルハンス島を含有するがメラガトランを含有しない非処理対照の数値に対する%として表示される。 メラガトランを0〜10μM濃度で含み、ランゲルハンス島が存在しない血清モデルにおける可溶性C3a(白四角)および結合C3フラグメント(黒四角)の生成量の変化、ならびにランゲルハンス島を含有するABO適合血液を入れたチューブループモデルにおける可溶性C3a(黒菱形)の変化を示す。

Claims (38)

  1. I型糖尿病の処置に用いる医薬の製造のための、メラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体の使用。
  2. 細胞の移植方法に用いる医薬の製造のための、メラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体の使用。
  3. 細胞がインスリン産生細胞またはその前駆体である、請求項2に記載の使用。
  4. 細胞がランゲルハンス島である、請求項2または3に記載の使用。
  5. インスリン産生細胞の前駆体が幹細胞である、請求項3に記載の使用。
  6. ランゲルハンス島の移植方法に用いる医薬の製造のための、メラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体の使用。
  7. ランゲルハンス島を肝臓に移植する、請求項6に記載の使用。
  8. I型糖尿病患者においてインスリン非依存性を向上させる方法に用いる医薬の製造のための、メラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体の使用。
  9. 即発性血液仲介炎症反応の処置に用いる医薬の製造のための、メラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体の使用。
  10. メラガトランの誘導体がメラガトランのプロドラッグである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の使用。
  11. プロドラッグが次式のもの:
    12C−CH2−(R)Cgl−Aze−Pab−OH
    (式中、R1は直鎖または分枝鎖C1-6アルキルを表わし、OH基はPab中のアミジノ水素の1つを置換している)である、請求項10に記載の使用。
  12. 1がメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルまたはt−ブチルを表わす、請求項11に記載の使用。
  13. 1がエチルを表わす、請求項12に記載の使用。
  14. I型糖尿病の処置方法であって、その処置を必要とする患者に、療法有効量のメラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体を投与することを含む方法。
  15. 細胞の移植方法であって、細胞移植を受ける予定の患者、受けつつある患者、または受けた患者に、療法有効量のメラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体を投与することを含む方法。
  16. 細胞がインスリン産生細胞またはその前駆体である、請求項15に記載の方法。
  17. 細胞がランゲルハンス島である、請求項15または16に記載の方法。
  18. インスリン産生細胞の前駆体が幹細胞である、請求項16に記載の方法。
  19. ランゲルハンス島の移植方法であって、ランゲルハンス島の移植を受ける予定の患者、受けつつある患者、または受けた患者に、療法有効量のメラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体を投与することを含む方法。
  20. ランゲルハンス島を肝臓に移植する、請求項19に記載の方法。
  21. I型糖尿病患者においてインスリン非依存性を向上させる方法であって、その向上を必要とする患者に、療法有効量のメラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体を投与することを含む方法。
  22. 即発性血液仲介炎症反応の処置方法であって、その処置を必要とする患者に、療法有効量のメラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体を投与することを含む方法。
  23. メラガトランの誘導体がメラガトランのプロドラッグである、請求項14〜22のいずれか1項に記載の方法。
  24. プロドラッグが次式のもの:
    12C−CH2−(R)Cgl−Aze−Pab−OH
    (式中、R1は直鎖または分枝鎖C1-6アルキルを表わし、OH基はPab中のアミジノ水素の1つを置換している)である、請求項23に記載の方法。
  25. 1がメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルまたはt−ブチルを表わす、請求項24に記載の方法。
  26. 1がエチルを表わす、請求項25に記載の方法。
  27. I型糖尿病の処置に用いる医薬配合物であって、有効量のメラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体を含む配合物。
  28. メラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体を患者に投与することによりI型糖尿病を処置するための、メラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体の使用。
  29. 下記の成分:
    (a)メラガトランまたはその医薬的に許容できる誘導体を含む第1成分;および
    (b)細胞を含む第2成分
    を含み、成分(a)および(b)がそれぞれ他方と併用投与するのに適した形で供給されるパーツのキット。
  30. 細胞がインスリン産生細胞またはその前駆体である、請求項29に記載のキット。
  31. 細胞がランゲルハンス島である、請求項29または30に記載のキット。
  32. インスリン産生細胞の前駆体が幹細胞である、請求項30に記載のキット。
  33. (I)請求項29〜32のいずれか1項に記載の1種類の成分(a)および(b);ならびに
    (II)その成分を2種類の成分のうちの他方と併用するための指示書
    を含むパーツのキット。
  34. メラガトランの誘導体がメラガトランのプロドラッグである、請求項27〜33(適宜)のいずれか1項に記載の配合物、使用またはキット。
  35. プロドラッグが次式のもの:
    12C−CH2−(R)Cgl−Aze−Pab−OH
    (式中、R1は直鎖または分枝鎖C1-6アルキルを表わし、OH基はPab中のアミジノ水素の1つを置換している)である、請求項34に記載の配合物、使用またはキット。
  36. 1がメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルまたはt−ブチルを表わす、請求項35に記載の配合物、使用またはキット。
  37. 1がエチルを表わす、請求項36に記載の配合物、使用またはキット。
  38. 請求項29〜32または34〜37のいずれか1項に記載のパーツのキットを作成する方法であって、請求項29〜32または34〜37のいずれか1項に記載の成分(a)を、請求項29〜32または34〜37のいずれか1項に記載の成分(b)と一緒にして、2成分を互いに併用投与するのに適したものにすることを含む方法。
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