JP2005510626A5

JP2005510626A5 -

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Publication number: JP2005510626A5
Application number: JP2003547669A
Authority: JP
Filing date: 2002-11-28
Publication date: 2007-05-24
Anticipated expiration: 2022-11-28

Description

電磁誘導による食品の調理は、一般に電磁波透過性のガラスセラミックプレートの下に置かれたインダクタによって行われ、このプレートの上に加熱しようとする内容物を入れた調理容器が置かれる。インダクタ内での高周波電流の循環が磁界を生じ、この磁界が容器中に渦電流を誘導し、次いでジュール効果によって容器が加熱される。こうして電磁誘導加熱は、インダクタから容器へのエネルギーの電磁的な移動、次に容器内でのジュール効果による電気エネルギーの熱への変換、および最終的に熱の伝導による食品への伝達という、引き続く３つの物理的現象を伴う。

これらはまた、容器がその形状寸法、特にインダクタの頂面と接触している底部の平面性を維持するために、機械的に安定したものでなければならない。実際に、容器を加熱すると、その底面は膨張する傾向がある。スカートとも呼ばれる容器の側壁は底部よりも低い温度に加熱され、したがって膨張の程度はより低く、これによってこの底部に半径方向の圧縮応力がかかる。したがって底部は膨らむ（ｂｌｏｗｏｕｔ）ことによってのみ膨張する。そのために組立体のエネルギー効率が低下し、消費者は、それによって発生する騒音と不快さに困惑する。この影響は容器が使用される最初の数回において可逆であるが、この熱サイクルを多数回繰り返した後は、底部の材料の構造的変形によって不可逆的な劣化に至ることもある。この現象は、容器の底部のみが導電性の高い材料（例えばアルミニウムまたは銅）を含むときは特に生じやすい。

好ましい別の実施形態では、合金は、３０〜３５０℃のキュリー温度Ｔ_Ｃ、室温とＴ_Ｃとの間で６．５×１０^−６Ｋ^−１以上さらには９×１０^−６Ｋ^−１以上の熱膨張係数α_Ｔｃ、および０．２Ｔ以上さらには０．５Ｔ超の飽和磁束密度Ｂ_Ｓを有し、酸性媒体における電圧電流腐食試験での前記合金の最大酸化電流Ｉ_ｍａｘは１ｍＡ未満である。

高純度の金属から真空製錬によって、３１個の材料５０ｋｇの合金を作成し、鋳造してインゴットにした。鍛造し圧延して厚さ４．５ｍｍにした後、これらの様々な金属を冷間圧延して直接に最終厚さ０．６ｍｍにして、２０℃とＴ_Ｃとの間の膨張係数α_Ｔｃ、キュリー点Ｔ_Ｃ、飽和磁束密度Ｂ_Ｓ、および最大酸化電流Ｉ_ｍａｘを特徴付けるために、様々な形状の試験片に切断して、１０５０℃で水素中で１時間焼鈍した。

Claims

電磁誘導調理のための調理容器用の加熱エレメントを製造するための、強磁性合金の使用であって、強磁性合金の化学組成は重量％で示して、
３２．５％≦Ｎｉ≦７２．５％
５％≦Ｃｒ≦１８％
０．０１％≦Ｍｎ≦０．５％
０％≦Ｃ≦１％
であり、
場合によっては、Ｍｏ、Ｖ、Ｃｏ、Ｃｕ、Ｓｉ、Ｗ、Ｎｂ、Ａｌから選ばれた１つまたは複数の元素を含み、これらの元素の含有率合計は１０％以下であり、残りは鉄および製錬の結果生ずる不純物であり、化学組成はさらに、
Ｃｒ−１．１Ｎｉ＋２３．２５≦０％
４５Ｃｒ＋１１Ｎｉ≦１３６０
Ｎｉ≧３７．５の場合には、Ｎｉ＋３Ｃｒ≧６０％
Ｎｉ≦３７．５の場合には、Ｃｒ≧７．５
の関係を満足する、
使用。
前記合金のクロムの含有率が１３％超であることをさらに特徴とする請求項１に記載の使用。
前記合金のニッケル含有率が３４〜５０％であること、およびＭｏ、Ｖ、Ｃｏ、Ｃｕ、Ｓｉ、Ｗ、Ｎｂ、Ａｌから選ばれた元素を含まないことをさらに特徴とする請求項１または２に記載の使用。
前記合金のニッケルの含有率が５２％超であることをさらに特徴とする請求項１または２に記載の使用。
前記合金のニッケルの含有率が４８〜５２％であり、クロムの含有率が７〜１０％であることをさらに特徴とする請求項１に記載の使用。
前記合金のマンガンの含有率が０．１％以上であることをさらに特徴とする請求項１から５のいずれか一項に記載の使用。
前記合金は、キュリー温度Ｔ_Ｃが３０〜３５０℃、室温とＴ_Ｃの間の熱膨張係数α_Ｔｃが６．５×１０^−６Ｋ^−１以上、飽和磁束密度Ｂ_Ｓが０．２Ｔ以上であり、酸性媒体における電圧電流腐食試験での最大酸化電流Ｉ_ｍａｘが１ｍＡ未満であることを特徴とする請求項１から６のいずれか一項に記載の使用。
室温とＴ_Ｃとの間の熱膨張係数α_Ｔｃが９×１０^−６Ｋ^−１以上であり、飽和磁束密度Ｂ_Ｓが０．５Ｔ以上であることを特徴とする請求項７に記載の使用。
電磁誘導調理のための単層調理容器の底部を製造するための、強磁性合金の使用であって、強磁性合金の化学組成は重量％で、
３２．５％≦Ｎｉ≦７２．５％
１３％≦Ｃｒ≦１８％
０．０１％≦Ｍｎ≦０．５％
０％≦Ｃ≦１％
であり、
場合によっては、Ｍｏ、Ｖ、Ｃｏ、Ｃｕ、Ｓｉ、Ｗ、Ｎｂ、Ａｌから選ばれた１つまたは複数の元素を含み、これらの元素の含有率合計は１０％以下であり、残りは鉄および製錬の結果生ずる不純物であり、化学組成はさらに、
Ｃｒ−１．１Ｎｉ＋２３．２５≦０％
４５Ｃｒ＋１１Ｎｉ≦１３６０
Ｎｉ≧３７．５の場合には、Ｎｉ＋３Ｃｒ≧６０％
Ｎｉ≦３７．５の場合には、Ｃｒ≧７．５
の関係を満足する、
使用。