JP2005510423A - 広口容器のための蓋アッセンブリ - Google Patents

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Abstract

広口容器に用いられるねじ付きの蓋アッセンブリである。このアッセンブリは、容器開口部(10)と、この開口部のための蓋(12)とを備えている。蓋はベース部(14)と裾部(16)とを有している。開口部には第1螺旋ねじ(18)が設けられている。この第1螺旋ねじは1つ又はそれ以上の第1ねじ節を有している。蓋の裾部(16)の内面には第2螺旋ねじ(20)が設けられている。この第2螺旋ねじ(20)は1つ又はそれ以上の第2ねじ節を有している。これら第1,第2の螺旋ねじは、ユーザーが蓋を回すことにより、蓋を開口部にシール位置まで締め込んだり外したり再び締め込んだりすることができるように構成されている。第1ねじ節(18)は、第2ねじ節(20)より短い。第2ねじ節は、それぞれ1つまたはそれ以上の径方向に離れた突出部からなっている。各突出部は蓋の裾部の周りを径方向に60°以下の範囲で延びている。好ましくは、広口容器はカップやグラス等の飲用容器である。

Description

本発明は、特に飲用容器に用いられる広口容器のためのねじ付き蓋アッセンブリに関する。本発明はこのようなアッセンブリに用いられるねじ付きの封止蓋をも提供する。
『飲用容器』とは、その頂部に十分に大きな開口部を有し、開口部から液体をすすることができるようになっている容器を指す。例えば、それは飲用グラスや飲用カップである。しっかりと締められ気密でかつ圧力を密封することもある蓋と適合したありふれた飲用のグラスやカップの形状も、本発明の範囲に属する。本発明の蓋アッセンブリは、他の広口容器、特に圧力下で材料を収容する容器にも適している。
現在大量生産されている市販の飲料容器は、容器の首部と蓋とに設けられた連続螺旋タイプのねじを用いている。このねじは、容器首部における単一の実質的に連続したねじ部を有している。このねじ部は、一般的には5°未満の低いねじピッチ角をなしている。この低いピッチ角は、蓋が自然に緩まないことを保証するために必要である。この低いピッチ角は、蓋が容器首部に締め付けられた時に、蓋と容器首部との間の気密のための圧縮シールを実現するために要求されるてこ力を提供する。螺旋ねじが低ピッチであると、蓋を容器首部から完全に外すために蓋を360°以上回すことが一般的には必要である。
低ピッチの螺旋ねじの欠点として、蓋を容器首部から取り外したり再び締め込んだりするために蓋を回わす労力が要ること、長い螺旋ねじを形成するために成形材料を過剰に使用すること、不正開封証明リングを蓋の裾部から確実に切り離せないことがある。容器首部への蓋の締め込みは、特に飲用容器で困難になる。大きい開口部で必要とされる非常に低い角度のねじは、交差し易いからである。さらに、上述した成形材料の過剰使用の問題は、飲用容器の大きな開口部で顕著となる。
本出願人は、国際特許出願WO95/05322において、炭酸飲料容器のための圧力に対して安全な蓋を開示している。この出願は、実質的に連続した螺旋ねじ経路を画成する実質的に連続したねじを有する容器の蓋アッセンブリを開示している。しかし、この螺旋のピッチは変えることができる。蓋は、360°またはそれ以下の回転で、完全非係合位置から完全締込位置まで移動させることができる。容器首部または蓋のねじは、蓋が容器首部から飛び出す方向の軸方向圧力を受けている時に、蓋が中間位置から緩み方向に回わるのを阻止ないしは制限するための互いに係合可能な要素を備えている。首部と蓋は、少なくとも蓋が中間位置にある時に容器首部からガスを放出するための通路を提供するように構成されている。この圧力に対して安全な特徴は、蓋を容器首部から緩め始めた時に、蓋が制御不能に吹き飛ばされるのを禁じる。そのため、容器と蓋のアッセンブリにおいて、より短くより急なピッチの複数口のねじを用いることが可能となる。これにより、アッセンブリを、圧力に対する安全性を犠牲にすることなく老人や子供にとってより優しいものとすることができる。WO97/21602,WO99/19228は、WO95/05322のアッセンブリを改良したものである。
WO95/05322に例示されている飲料用容器の蓋アッセンブリは、蓋に設けられた短い突出ねじ節と、容器首部に設けられたより長い突出ねじ節(しかし、通常の低ピッチの蓋アッセンブリと比較すれば短い)とを有している。この構成は、蓋を高速で射出成形し、最小限の歪みで1つの成形マンドレルから蓋をドンと外すことが要求されている故に、ありふれている。
興味深いことに、飲料容器のための種々の形状のねじ付きトップは、冠状の蓋付きのグラス瓶を完全に代替するに至っていない。冠状の蓋は、蓋あけ具を用いてあけなければならず、再び瓶の首部に気密に締め込むことができず、それ故、開けた後すぐに瓶の内容物を全て消費しなければならない。
本出願人は、冠状の蓋が使用し続けられているのは、瓶の首部の比較的滑らかな面が、消費者の唇間においてより快適であるため、瓶から直接消費するのに適しているからである、と考えている。この特徴を瓶の首部のユーザーフレンドリネス(ユーザーに対する優しさ)と称す。これに対して、螺旋トップの容器首部は、唇に対して比較的粗くざらざらした面となるねじを有している。
本発明の目的は、飲用容器のための改良された螺旋トップの蓋アッセンブリを提供することにある。本発明は特に炭酸飲料を含む飲料を収容した飲用容器に適している。
本発明は、飲用容器のためのねじ付きの蓋アッセンブリを提供する。このアッセンブリは、容器のトップにおけるねじ付きの開口部(首部)と、この開口部のための蓋とを備えている。この蓋は、ベース部と裾部とを有している。アッセンブリは、上記開口部に設けられ、1つ又はそれ以上の第1ねじ節を有する第1螺旋ねじと、上記蓋の裾部の内面に設けられ、1つ又はそれ以上の第2ねじ節を有する第2螺旋ねじとを備えている。上記第1,第2の螺旋ねじは、ユーザーが蓋を簡単に回すことにより、蓋を開口部にシール位置まで締め込んだり外したり再び締め込んだりすることができるように構成されている。第1ねじ節は、第2ねじ節より短い。第2ねじ節の各々は、径方向に離れた複数の突出部からなっている。各突出部は蓋の裾部の周りを径方向に約60°を超えない範囲で延びている。
『飲用容器』とは、液体をすすることができるように十分な大きさの開口部(首部)をトップに有する容器を意味する。通常、飲用容器の開口部は、少なくとも約3cmの内径を有しており、好ましくは約4cmから約10cm、さらに好ましくは約5cmから8cmの内径を有している。開口部は、通常は実質的に円筒形をなす。本発明は、適宜の径の開口部を有する他の広口容器にも適用可能である。
ある実施形態では、飲用容器は実質的に筒形状をなしており、例えば飲用グラスの形状をなしている。ある実施形態では、トップの開口部は、容器のベースの面積の少なくとも約50%の面積を有しており、好ましくは、容器のベースの面積の少なくとも約80%の面積を有している。ある実施形態では、容器トップの開口部の面積は容器のベースの面積より大きい。
飲用容器は、好ましくはプラスチック材料すなわち成形されたポリマーにより形成されている。しかし、ガラスにより形成してもよい。ねじ付きの開口部は、好ましくは飲用容器と一体に形成されている。
蓋は、好ましくは射出成形されたプラスチック材料からなる。本発明の利点は、後述するように蓋が高速射出成形により簡単に製造できることにある。
好ましくは、少なくとも4個の第1ねじ節を備えている。特に大きい開口部の場合には、8個,12個,16個あるいはそれ以上の第1ねじ節を設けることができる。第2ねじ節の数は典型的には第1ねじ節と同じである。好ましくは、このことが第1ねじの数と同じねじ口数をもたらす。好ましくは少なくとも2個,より好ましくは少なくとも4個,さらに好ましくは8個,12個,16個またはそれ以上のねじ口数にする。
開口部の第1ねじ節は第2ねじ節より短い。すなわち、これらは、第2ねじ節が蓋の裾部の周りを延びる角度より小さい角度で、開口部の周りを径方向に延びる。これら第1ねじ節は開口部の全周にわたって延びていないし、通常は開口部の周りにオーバーラップしない。好ましくは、少なくとも1つの第1ねじ節が開口部の周りを約1度〜約30度,より好ましくは約2度〜約15度,より好ましくは約3度〜約10度の範囲で周方向に延びており、さらに好ましくは全ての第1ねじ節がそのような角度範囲で延びている。好ましくは、第1ねじ節の各々の最大長さが約2mm〜約20mmであり、より好ましくは、約4mm〜約15mmであり、さらに好ましくは約6mm〜約12mmである。好ましくは、開口部の周囲の少なくとも約40%で第1ねじ節が形成されておらず、より好ましくは開口部の周囲の約50%〜約95%で第1ねじ節が形成されていない。開口部の周囲の大部分でねじ部が形成されていないので、開口部のユーザーフレンドリネスを向上させることができる。
好ましくは、全ての第1ねじ節が実質的に同一形状,輪郭であり、これにより、ねじ口数が第1ねじ節の数と等しい。
『第1ねじ節』なる言葉は、典型的には開口部の外側に設けられた、傾いて延びる突起を意味する。それは、好ましくは単一の突出したこぶ(ボス)や杭(ぺグ)を意味しない。第1ねじ節の面の平均ピッチは、好ましくは約5°〜約25°であり、より好ましくは約10°〜約20°である。第1ねじ節の上下面は異なるピッチをもつことができ、これら面の一方または他方に沿うピッチは変化することができる。好ましくは、上記面の少なくとも一方は、開口部の周りに少なくとも約2mm,好ましくは約5mm〜約20mmにわたる少なくとも1つの一定ピッチの領域を有している。例えば、第1ねじ節は、WO95/05322やWO97/21602に記載された蓋のねじ節と同様に、端部が丸められた短い螺旋ねじ節とすることができる。
第1ねじ節は、容器の縦軸に沿う断面が、実質的に三角形,四角形,丸い形状、面取りされた四角形,台形であってもよい。好ましくは、第1ねじ節は滑らかである。すなわち、このねじ節のトップとサイドとの間における少なくとも1つのエッジは、容器の縦軸に沿う断面が、3角形,四角形,台形の代わりに、丸まっているか面取りされた形状をなしている。好ましくは、実質的にこのねじ節の全てのエッジが上記のようにして滑らかになっている。好ましくは、これは、従来のものに比べてねじ節のトップとサイドとの間の曲率半径の増大をもたらす。例えば、曲率半径は少なくとも0.5mmとすることができ、より好ましくはすくなくとも1mmまたは2mmとすることができる。好ましくは、ねじ節の容器縦軸に沿う断面形状は、半円やサイン曲線のような実質的に連続した曲線である。この滑らかな輪郭は開口部のねじのユーザーフレンドリネスを改善する。
好ましくは、開口部において円筒ベースからの第1ねじ節の最大径方向高さは、0.1mmより高く、より好ましくは0.2mmより高く、さらにこのましくは0.5〜3mmであり、最も好ましくは1〜2mmである。好ましくは、第1ねじ節の幅(容器の縦軸に沿って測った寸法)は、1mm〜6mmであり、より好ましくは2mm〜4mmである。このように比較的大きく高いねじ節を用いると、ユーザーフレドリな首部を得ることができ、ここに、最適な螺旋トップを、圧力に対して安全な態様で締め込んだり再締め込みをすることができる。それにも拘わらず、第1ねじ節の短さや丸められたり滑らかとなった断面形状は、開口部における比較的高いねじを、ユーザーフレンドリなものとすることができ、特に開口部から直接飲むユーザーの唇にとって快適なものにすることができる。
好ましくは、蓋の裾部の内側に設けられた第2ねじ節は、実質的に連続した螺旋ねじ経路を画成し、この経路に沿って第1ねじ節が、ねじ付き開口部上での蓋の実質的な完全非係合位置から実質的な完全締込位置まで、移動する。すなわち、第1,第2のねじは、バヨネット蓋(短いねじ節を用いる場合には普通である)のように段階的な仕様では係合せず、従来の連続した螺旋ねじの仕様で係合する。換言すれば、上記ねじ経路の全長にわたるピッチは、通常は90度未満である。螺旋のピッチは一定でない。好ましくは、螺旋ねじ経路の平均ピッチは、5〜20度である。
連続したねじ経路は、アッセンブリを老いて衰弱した人や子供でも容易に閉じられるようにする。これに対して、US−A−5135124に開示されているようなバヨネット式のねじでは、蓋を開口部に締め込むために、比較的煩雑な段階的な操作を必要とする。その結果、蓋の締め込みが度々不適切になる。さらに、バヨネット式の蓋アッセンブリを開ける時に、確実かつ容易に離れる蓋用の不正開封証明リングを付けることが極めて困難になる。最後に、連続したねじはバヨネット式のねじに比べて、肉体的に弱い人でも容器内からの圧力に抗して締め込むことが容易である。
第2ねじ節はバヨネット式のねじ節ではない。第2ねじ節は、蓋の裾部の周りを十分な距離だけ延びており、一つのねじ節のトップ部は、他のねじ節のボトム部の近くにある。すなわち、隣接するねじ節に十分に近づいており、これらのギャップは第1ねじ節が垂直に通るには狭すぎる。ある実施形態では、隣接するねじ節のトップ部とボトム部は周方向にオーバーラップしている。
好ましくは、少なくとも1つの第2ねじ節は、蓋の裾部の周りを少なくとも約30°,好ましくは45°,より好ましくは少なくとも60°延びている。ねじギャップは、ねじ節のトップ部とボトム部との間に画成されている。第1ねじ節の一つは、蓋が容器開口部に締め込まれたり外される時に、このねじギャップを通って移動する。
好ましくは、第2ねじ節は8個,12個または16個ある。好ましくは第1,第2のねじ節は、4口,8口または12口の実質的に連続した速いピッチのねじ経路を画成する。
好ましくは、蓋は、約180度以下,より好ましくは約90度以下、最も好ましくは約45度以下の1回の円滑な回転により、完全非係合位置から完全締込位置まで(或いは反対に)移動させることができる。
好ましくは、蓋の裾部の円筒面からの第2ねじ節の径方向高さは、約0.1mmより高く、より好ましくは約0.2mmより高く、さらに好ましくは約0.5〜約3mmであり、最も好ましくは、約1〜約2mmである。好ましくは第2ねじ節の幅(容器の縦軸に沿って測った寸法)は、約1mm〜約6mmであり、より好ましくは約2mm〜約4mmである。
第2ねじ節の各々は、1つまたはそれ以上の径方向に離れた突出部からなる。各突出部は、蓋の裾部の周りに約60°以下,好ましくは約45°以下,より好ましくは約2°〜約35°の範囲で径方向に延びている。径方向に離れた突出部は、好ましくは0〜約10°,好ましくは約0.5°〜約2°に径方向に延びるギャップにより、径方向に離れている。好ましくは、ギャップの幅は、約0.1mm〜約5mmであり、より好ましくは、約0.5mm〜約2mmである。換言すれば、第2ねじは好ましくは、各ねじ節において複数のギャップを有する破断ないしは中断されたねじである。しかし、ギャップは第2ねじ節の作用を妨げないように径方向に十分狭い。すなわち、それにも拘わらず、第2ねじ節は、それらの間に実質的に連続した螺旋ねじ経路を画成している。このことは、第2ねじ節におけるギャップが(第2ねじ節間のギャップは勿論のこと)、第1ねじ節より径方向に狭いことを要求する。
好ましくは、第2ねじ節は少なくとも2つの部分、好ましくは少なくとも3つまたは4つの部分からなる。これは、このねじ節に好ましくは少なくとも1つ、より好ましくは少なくとも2つまたは3つのギャップがあることを意味する。第2ねじ節におけるギャップの存在は、圧力下にある容器が開かれたときに、第2ねじ節を介してのガスの排出機能の向上をもたらす。より重要なことは、高速製造の過程で、単一部品のマンドレルから蓋をドンと外すことがより容易になることである。なぜなら、破断されたねじは、蓋の裾部の径方向の膨らみに対する抵抗が小さいからである。
好ましくは、第2ねじ節の少なくとも1つは、滑らかな断面形状を有している。第2ねじ節の断面形状は、好ましくは第1ねじ節の上述した断面形状と相補的である。これは、例えば回転軸と平行な断面形状が合致している場合に、第1,第2ねじ節のより良好な嵌め合いをもたらす。さらに、蓋のテーパをなすまたは滑らかなねじは、成形マンドレルから蓋をドンと外すのを容易にする。これにより、複数の成形部品を必要とせずに、射出成形により蓋を高速で製造することができる。
本発明は、炭酸飲料と非炭酸飲料の両方の飲用容器を含み、ユーザーフレンドリを求められるいかなる形状の飲用容器に広く適用できる。本発明は、成形されたプラスチック材料の容器と蓋のアッセンブリに適用できるとともに、ガラスや金属の容器と蓋のアッセンブリにも適用でき、これらの組み合わせ(例えば、メタルやプラスチック材料の蓋とガラス容器)にも適用できる。
好ましくは、本発明に係わる容器の蓋アッセンブリは、容器開口部と蓋に設けられた相補的なロック手段を備えている。このロック手段は、蓋の締め込み又は再締め込み後に所定の最小限の開封トルクが付与されるまで、蓋が開口部での完全締込位置から緩むのに抵抗する。これらは、蓋が自然に緩むリスクなしに、より急なねじと自由に移動する(平行な)ねじを用いることを可能にする。より急なピッチのねじを用いると、通常の首部の寸法と高さの制限内で、より広くより高いねじ節を用いることができる。
好ましくは、開口部のロック手段は、突起または凹部であり、蓋の裾部の相補的な突起または凹部と係合する。より好ましくは、開口部の突起または凹部は前述したように滑らかである。
より好ましくは、ロック手段は、容器開口部に設けられた縦のロックリブと、蓋の裾部に設けられた相補的なロックランプとを備えている。蓋が開口部に完全に締め込まれた時に、ロックリブはロックランプの保持エッジに当たる。他の好ましい実施形態では、1つまたはそれ以上の第1ねじ節または第2ねじ節に縦溝のようなロック凹部を設け、開口部や蓋の裾部の他方にロックリブを設けてもよい。これにより、蓋が開口部において完全締込シール位置にある時に、ロックリブがねじ節の凹部に嵌る。この種のロック手段は、WO91/18799, WO95/05322に詳細に記載されている。これらの全内容はここで引用することにより本明細書に組み込まれる。
相補的なロック手段は多くの重要な利点を提供する。第1に、容器内の圧力により蓋が完全締込シール位置から緩むのを禁じる。これは、より急なピッチのねじを用いることを可能にする。さらに、ロック手段は、蓋が完全締込シール位置に達した時に積極的なクリック(カチッとなる操作)を提供する。これにより、ユーザーにこの位置に達したことを知らせることができる。これは、有効な気密シールを達成するために容器と蓋との間に圧縮のための正確な角度が付与されることを保障する。
好ましくは、本発明の容器と蓋のアッセンブリは、炭酸飲料のためのアッセンブリであり、蓋が容器から飛び出す方向の軸方向圧力を受けている時に、蓋が中間位置を越えて緩むのを阻止ないし抵抗する互いに係合可能な要素が、容器開口部と蓋に設けられている。これは、いわゆる圧力に対する安全性の特徴であり、蓋が圧力を受けて制御不能に緩み容器から外れて飛び出すのを禁じる。この圧力に対する安全性の特徴に関する好ましい実施形態は、WO95/05322,WO97/21602および W099/19228に開示されており、これらの全内容はここで引用することにより、本明細書に組み込まれる。
好ましくは、第1、第2のねじ節は、少なくとも蓋が中間位置にある時に、容器開口部に対する蓋の軸方向偏位を許容するように構成され配置されている。そして、好ましくは、蓋が例えば容器内の軸方向圧力によって開口部から飛び出す方向に軸方向に偏位した時に、上記係合可能な要素は互いに係合する。より好ましくは、互いに係合可能な要素は、蓋が上記中間位置で容器に向かって軸方向に偏位した時、例えば蓋が容器開口部に向かってねじ込まれた時には、互いに係合しないように構成され配置されている。
好ましくは、互いに係合可能な要素は、第2ねじ節の一つの上面に形成された段または凹部を有している。この段または凹部は第1当接面を提供し、この第1当接面には、蓋が容器から飛び出す方向の軸方向圧力を受けている時に中間位置で緩み方向に回わるのを阻止ないしは制限ために、第1ねじ節の一つに設けられた第2当接面が当たるようになっている。(この明細書で『上』とは、蓋のベース部に近いこと、すなわち蓋の開口端から離れていることを意味する。)
より好ましくは、第2ねじ節は、第1縦断面形状を有する第1ねじ部と、第1断面形状より狭い第2縦断面形状を有する第2ねじ部とを有している。これにより、第1ねじ節は第2ねじ部に当たる。比較的広い第1断面形状は、好ましくは第2ねじ節の周方向にオーバーラップする領域に隣接している。その結果、この領域ではねじギャップが比較的狭くなっている。
本発明のアッセンブリは、好ましくは容器と蓋との間に圧力を封じるシールを形成する付加的な手段を備えている。ある実施形態では、シール手段は、蓋のベース部の内側に設けられて容器開口部の唇部(リップ)に当たる圧縮可能なライナーを有している。好ましくは、シールライナーは圧縮可能なエラストマーにより形成されている。圧力封止のためのエラストマーの最適な圧縮を得るために、開口部の唇部または蓋のベース部の内側でシールライナーに隠された部位には、環状のシールリブを形成してもよい。しかし好ましくは、容器の唇部は、ユーザーフレンドリネスを最適にするために、円滑で丸められている。
他の実施形態では、シール手段は円筒形状のシールプラグであってもよい。このプラグは、蓋の裾部の内側において裾部と同心をなして突出し、開口部に最も近い容器の内側とともに圧力封止のためのシールを形成する。
好ましくは、容器開口部と蓋の第1、第2のねじは、WO97/21602に記載されているようなピッチが変化するねじである。その全内容はここで引用することにより明細書に組み込まれる。好ましくは、第1、第2のねじ節で画成される緩みのためのねじ経路のピッチは、第1領域では比較的低く、第1領域から緩み方向に偏位した第2領域では比較的高い。このねじ経路の第1領域でのピッチは、好ましくは実質的に一定である。第1領域は、蓋が容器にシールされる位置を通常含んでいる。第1領域は、好ましくは約2°〜40°、より好ましくは5°〜20°の範囲で容器開口部ないしは蓋の裾部の周りに延びている。好ましくは、第1領域の下側ねじ面のピッチは、1°〜12°であり、より好ましくは2°〜8°である。
好ましくは、上記第2領域はねじ通路の第1領域に隣接している。好ましくは、第2領域での螺旋ねじ経路のピッチは実質的に一定である。第2領域は、好ましくは約2°〜35°、より好ましくは5°〜15°の範囲で容器首部ないしは蓋の裾部の周りに延びている。好ましくは、第2領域でのねじ経路のピッチは、15°〜35°である。
ピッチが変化するねじを用いると、圧力に対して安全性を維持しながら、平均ピッチが急で早く回すことができるねじ、すなわち老人や子供に対して優しいねじを組み合わせることが、より容易になる。早く回すことができるねじにより生じる問題は、ねじのピッチが急であるため、容器が圧力下にあるとき、容器において完全締込位置から緩み方向に戻る傾向があることである。この問題はバヨネット式ねじを用いることにより克服できるが、このバヨネット式ねじを用いると、前述したように多くの問題が生じる。これに対して、ピッチが変化するねじは、連続した早く回すことができるねじの全ての利点を維持しながら、圧力下での蓋の緩みの問題を解決する。
好ましくは、緩みのための螺旋ねじ経路は、第2領域に隣接した第3の領域を有している。第3領域は比較的低いピッチを有している。好ましくは、第3領域は実質的に一定のピッチを有しており、好ましくは1〜12°、より好ましくは2〜8°である。第3領域は好ましくは、中間のガス排出位置で蓋が阻止された時の蓋の位置を含んでいる。第3領域の比較的低いピッチは、高いガス排出圧力で蓋がブロック手段を乗り上げる傾向を減じる。
ある実施形態では、蓋アッセンブリは蓋の裾部の内面に形成された凹部を含んでいる。この凹部は複数の第2ねじ節の2つの間に位置するとともに周方向にオーバーラップしており、第2ねじ節間のガス排出のための断面積を増大させる。
隣接する第2ねじ節のオーバーラップする部分の間におけるねじギャップは全周における最適なガス排出のためには小さすぎることが分かった。上記凹部は、ねじギャップの断面積を増大させてねじギャップを通って排出されるガスの割合を増大させることにより、この欠点を克服している。
第2ねじ節の周方向にオーバーラップした領域における排出経路の断面積の増大は、容器内からのより速い圧力放出を可能にする。これにより、圧力に対する安全性を損なうことなく、放出がなされている状態で蓋が中間位置で阻止されている時間を短縮できる。
これらの実施形態では、凹部は、上記オーバーラップ領域において第2ねじ節間で蓋の裾部の周りを延びる長い溝を含むことができる。好ましくは、この溝は、螺旋ねじ経路と実質的に平行をなす。好ましくは、凹部は蓋の裾部の内側に形成された溝を含む。好ましくは、凹部の縦断面積は、この凹部に隣接する第2ねじ節部の縦断面積の平均の5%〜50%である。
本発明に係わる飲用の容器と蓋のアッセンブリの詳細な実施形態については、図面を参照しながら以下に説明する。
図1,図2に示すように、本実施形態は、飲用グラスの形態をなす飲用容器1であり、直径約5cmのベース2と、内径約7cmのトップ3と、円形断面の筒状ボデイ4とを有している。このような液体収容構造の美的かつ実用的な外観は自明であるが、このような広口容器のための信頼性ある蓋アッセンブリを設けることはいままで不可能であった。
このアッセンブリの主たる特徴は、本出願人の国際特許出願WO95/05322,WO97/21602,WO99/19228に記載されクレームされたアッセンブリの特徴と似ている。これらの全ての内容は、ここで引用することにより本明細書に明白に組み込まれる。しかしながら、本発明において蓋と容器開口部に設けられたねじが、これら出願に開示された蓋アッセンブリと比較して逆であることに、留意すべきである。すなわち、先の特許明細書は蓋の裾部に設けられた短いねじ節と首に設けられた長いねじ節とを有するアッセンブリを詳細に記載しているのに対して、本発明は、容器開口部に設けられた短いねじ節と蓋の裾部に設けられた長いねじ節とを提供する。
アッセンブリは、特にビール等の炭酸飲料を収容するのに適している。このアッセンブリは、容器のトップにおける開口部10と、蓋12とを有している。容器と蓋はともにプラスチック材料により形成されている。容器は、好ましくは、このような容器において公知の方法で、ポリエチレンテレフタレートやポリスチレンを射出成形,ブロー成形,及び/又は熱成形することによって形成されている。蓋は、好ましくはポリプロピレンを射出成形することにより形成される。
図3に示すように、容器開口部10には、8口(8条)の第1ねじ節18により構成される8条(8口)の第1螺旋ねじが設けられている。第1ねじ節18は、開口部の周りを約10−15mm延びる短いねじ節であり、約6°の比較的低いピッチの下面と、約13.5°の中程度のピッチの上面とを有している。(ここで『上』とは、容器の開口端に近い方を意味する。)第1ねじ節18は、容器の軸に沿う断面形状が実質的に台形をなす。容器は、開口部のユーザーフレンドリネスを強調するために、丸められた唇部(リップ)を有している。
図1,図3に示すように、蓋12はベース部14と裾部16とを備えている。蓋の裾部16には、8口の第2ねじ節20からなる第2螺旋ねじが設けられている。各第2ねじ節20は、下側のねじ面22と上側のねじ面24を有している。(ここで、『上』とは蓋のベース部に近い方、すなわち蓋の開口端から離れている方を意味する。)上下の第2ねじ面22,24は、ねじ節に実質的に台形のサイドエッジを与え、それは第1ねじ節の形状と相補的である。実質的に連続しほぼ螺旋をなすねじギャップ26が、隣接する第2ねじ節20の上下面22,24の重なった領域間に形成されている。
このアッセンブリの重要な特徴は、第2ねじ節20の上面24のプロフィールにある。これは本出願人による国際特許出願WO97/21602に詳細に記載されている。第1の上側領域28において上側のねじ面24は、たった約6°の実質的に一定のピッチをなしている。この上側の領域28は中間の領域30と隣合っており、この中間の領域30は、約25°と遥かに高い実質的に一定のピッチを有している。第2ねじ節20により画成される螺旋ねじ経路の平均ピッチは、13.5°である。
第2ねじ節20は本出願人による国際特許出願WO95/05322に記載されクレームされたものと似た圧力に対する安全性の特徴を有している。簡単に説明すると、第2ねじ節20のもっとも下の部位は段をなしており、第1ねじ節18が上面24に当たった時、すなわち蓋に容器から外れる軸方向の力が作用している時に、第1ねじ節18の端に当たり蓋12が開口部10に対して緩むのを阻止するようになっている。段32に隣接した第2ねじ節の上面24の第3領域34も約6°の低いピッチを有している。
蓋アッセンブリは、最小限の緩み方向のトルクが付与されない限り蓋が容器に対する完全締込位置から緩むのを阻止するために、容器開口部と蓋に設けられた相補的なロック要素38を備えている。これらロック要素は、開口部に設けられ径方向に等間隔をなして離れた4つのロックリブと、蓋の裾部16の内周に設けられ径方向に等間隔をなして離れた4つの保持ランプとを備えている。これらランプは、径方向に傾斜した外面と径方向に突出した保持縁部とを有しており、蓋が開口部に完全に係合した時に、蓋のリブがこの保持縁部に当たるようになっている。相補的ロック手段は、本出願人による国際特許出願WO91/18799に開示されており、その全ての内容はここで引用することにより、本明細書に明白に組み込まれる。しかし、本実施形態では、ロックリブは蓋ではなく容器に設けられており、これにより、容器首部終端(フィニッシュ)におけるユーザーフレンドリネスを向上させることができる。特に滑らかなリブを用いることにより、ユーザーフレンドリネスを向上させることができる。
蓋アッセンブリは、蓋と容器との間の気密シールを形成するための手段を備えている。この手段は、容器の唇部に向かって圧縮される気密弾性シールライナーを有してもよい。最適なシールは、弾性シールライナーが元の厚さの30%から70%の範囲で圧縮されるときに達成される。他の実施形態では、シールはライナーを用いず、例えば、蓋に設けられた環状のシールプラグ,リブ及び/又はフィンを開口部に対して圧縮することにより達成できる。適したシーリング構造は、本出願人による出願WO02/42171に記載されており、ここで引用することにより、全内容が本明細書に組み込まれる。
第2ねじ節20は、1つの突出部の下端で終わっており、この下端には第1ストップを構成する縦の肩部が形成されている。この肩部72に第1ねじ節18の第2の端が当たることにより、蓋の過剰締め付けが阻止される。
蓋アッセンブリは、不正開封証明の安全性に関する特徴を備えていてもよい。これは、不正開封証明リング50を備えている。このリング50は、最初は蓋12の裾部16と一体をなし破壊可能なブリッジにより裾部16に連結されている。不正開封証明リング50は、一体に形成されフレキシブルで径方向,内方向を向く保持タブを有している。環状の保持リップ56が容器開口部10に設けられている。さらに容器には、環状の保持リップ56の下側にラチェット突起(図示しない)を設けてもよい。このラチェット突起は開口部の周りに径方向に離れるようにして設けられ、不正開封証明リング50が開口部10に対して緩め方向に回るのを阻止する。しかし、容器開口部の終端におけるユーザーフレンドリネスを改善するために、ラチェット突起を滑らかにしたり省いてもよい。不正開封リングの構造と作用は、本出願人による国際特許出願WO94/11267に記載されており、ここで引用することにより、全内容が明白に本明細書に組み込まれる。
使用に際して、蓋12は従来と同様にしてねじ込まれることにより、容器開口部10に固定される。蓋12は、約45°の回転により、完全な非係合位置から完全締込位置まで、移動させることができる。蓋がねじ込まれているときに、通常は、ユーザーにより容器に向かう軸方向力が蓋に付与される。したがって、第1ねじ節18は、蓋の裾部に設けられた第2ねじ節の突出部の上面22に乗る。それ故、第1ねじ節は、ピッチが変化する螺旋に沿う実質的に連続した経路に従うように見える。第1,第2のねじは、フリーランニングである。すなわち、完全締込位置に近づくまで、ねじ節間の摩擦トルクが実質的に無い。このような、45°の蓋回転、実質的に連続したねじ経路、およびフリーランニングねじの特徴の全ては、特に老人,関節炎患者,子供が蓋を締め込んだり再び締め込むのを極めて容易にする。
蓋が容器開口部10の完全締込位置に近づいたとき、いくつかのことが起こる。第1に、不正開封証明リング50が容器開口部の保持リップ56に乗り始める。この不正開封証明リング50の保持タブは、径方向外方向に変形し、破壊可能なブリッジに過剰な径方向の応力を加えることなく、不正開封証明リング50が保持リップ56を乗り越えるのを可能にする。
第2に、容器開口部に設けられたロックリブが、蓋の裾部16に設けられた保持ランプの傾斜した外面に乗り上げる。この傾斜面の緩やかな傾斜と蓋の裾部16の弾性により、ロックリブが傾斜面に乗り上げるために必要とされる付加的トルクを比較的小さくすることができる。
第3に、蓋のベース部に設けられたシールライナーや他のシール手段と、容器のシールリップ48との間に最初の当接が生じ、これにより、容器から離れる方向の軸方向力が蓋に付与される。これは、ねじ節18を、第2ねじ節20の突出部の下面22から離れ第2ねじ節20の突出部の上面24に当接するように押す。より詳しくは、第1ねじ節18が上側のねじ面24において突出部の上側の領域28に当たるようになる。蓋を締め込み方向に回し続けると、図3に示す完全締込位置に至るまで、第1ねじ節18は上側の領域28に沿って移動する。上面28の低いピッチにより、このさらなる回転は力強いてこ作用ないしはカム作用をもたらし、有効な気密シールを実現するためにシールライナをシールリップ48に対して圧縮する。
容器開口部10での蓋12の完全締込位置に至った時、ロックリブは傾斜面40のトップをパチンと超えてラチェットランプの急峻な保持面に当たる。同位置において、第1ねじ節18の第2端74は第2ねじ節のトップのストップ肩部72に当たる。これにより、蓋がさらに締め込まれてねじが破損したり及び/又はシールライナを過剰圧縮するのを阻止する。
蓋12が容器開口部10において完全締込位置にある時、図3に示すように、第1ねじ節18の上面が、第2ねじ節20の突出部の上側のねじ面24の上側領域28に当たっている。第1ねじ節の上面は、低ピッチであり、上側領域28のピッチと適合している。これにより、上側領域28の突出部間の接触面積を最大限にすることができ、それ故、蓋により生じた軸方向力を、容器開口部の周りに可能な限り均等に分散することができる。容器内の圧力に起因して容器から生じた軸方向力は、この位置でのねじ面間の当接により、緩め方向の力に変換されるが、領域28での低いピッチにより、変換量は比較的小さい。これは、圧力下で蓋が自然に緩む傾向を大きく減じることができる。自然に緩むことは、ロックリブとロックランプの保持縁部との間の当接によっても禁じられる。このアッセンブリの重要な利点は、下側領域28における低いねじピッチに起因して自然に緩む傾向をを減じることにより、蓋が自然に吹き飛ぶリスクなしに、ロック要素38の最小開きトルクを減じることができる点にある。これにより、蓋の圧力に対する安全性を減じることなく、老人や関節炎患者,子供がより容易に蓋を外せるようにした。
使用に際して、蓋は簡単な緩め操作により容器から外される。最初の最小限の緩めトルクはロック要素38の抵抗を克服するために必要である。一旦この抵抗を克服すると、蓋を緩めるためにユーザーが与えるトルクは本質的には不要である。容器内の内部圧力は、蓋に容器開口部から飛び出す方向の軸方向力を付与する。その結果、蓋が緩められる際、第1ねじ節18は第2ねじ節20の突出部の上面28に乗りその上面に沿って動く。それから第2ねじ節20の上面の急なピッチの中間領域30に乗りながらこの面に沿って動く。それから第1ねじ節18は、第2ねじ節20の下側の突出部32に当たる。この位置では、ねじ経路26に沿うガス抜きの間、蓋のさらなる緩みは阻止される。この中間のガス抜き位置では、第1ねじ節18は基本的に第2ねじ節20の上面の領域34に当たっている点に注意すべきである。この領域34の低ピッチは、蓋に働く軸方向力を緩め方向の回転トルクに変換する量を小さくすることができる。これにより、蓋が圧力に対する安全性に係わる特徴部を乗り越えて吹き飛ぶ傾向を減じることができる。
一旦容器内からガスが抜け切り、蓋に軸方向の上向きの力が無くなると、蓋は下方に落ちることができ、ねじ節18は、第2ねじ節20の下面22に当たる。この位置で緩め操作を続けて蓋を完全に容器から外すことができる。
上記実施形態は具体例として記載したに過ぎず、特許請求の範囲内で本発明の多くの実施形態を採用できることは、当業者にとって自明である。特に、本発明は飲用容器のための蓋アッセンブリに限定されるものではなく、プラスチック材料を成形した容器に限定されるものでもない。
本発明による蓋アッセンブリを組み込んだ飲用容器の縦断面図であり、容器開口部において蓋が完全締込位置にあり、不正開封証明リングが蓋に付いている状態を示す。 図1の飲用容器の縦断面図で、容器開口部において蓋が緩められ、不正開封証明リングが除去された状態を示す。 図1の断面図の蓋の部分を詳細に示すもので、アッセンブリの背面側の第1,第2のねじ節を仮想線で示す。

Claims (26)

  1. 広口容器に用いられるねじ付きの蓋アッセンブリであって、
    容器開口部と、
    ベース部と裾部とを有する、上記開口部のための蓋と、
    上記開口部に設けられ、1つ又はそれ以上の第1ねじ節を有する第1螺旋ねじと、
    上記蓋の裾部の内面に設けられ、1つ又はそれ以上の第2ねじ節を有する第2螺旋ねじとを備え、
    上記第1,第2の螺旋ねじは、ユーザーが蓋を回すことにより、蓋を開口部にシール位置まで締め込んだり外したり再び締め込んだりすることができるように構成され、
    第1ねじ節は、第2ねじ節より短く、
    第2ねじ節は、それぞれ1つまたはそれ以上の径方向に離れた突出部からなっている。各突出部は蓋の裾部の周りを約60°を超えない範囲で径方向に延びていることを特徴とする蓋アッセンブリ。
  2. 上記容器はベースと実質的に筒状の側壁を有し、上記開口部の断面積はこのベースの断面積の少なくとも50%であることを特徴とする請求項1に記載の蓋アッセンブリ。
  3. 上記第1ねじ節が4つまたはそれ以上あることを特徴とする請求項1または2に記載の蓋アッセンブリ。
  4. 第1ねじ節の少なくとも1つが容器首部の周りを5mm〜30mm周方向に延びていることを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  5. 第1ねじ節の少なくとも1つが容器首部の周りを10mm〜20mm周方向に延びていることを特徴とする請求項4に記載の蓋アッセンブリ。
  6. 第1ねじ節の少なくとも1つが、5°〜25°の平均ピッチの上面または下面を有することを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  7. 第1ねじ節の少なくとも1つの上面または下面が、容器開口部の周りに少なくとも10mm延びる一定ピッチの領域を有していることを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  8. 第2ねじ節の少なくとも1つが、蓋の裾部の周りを少なくとも45°延びていることを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  9. 第2ねじ節の少なくとも1つが、2つまたはそれ以上の突出部からなることを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  10. 上記の径方向に離れた突出部の各々が、蓋の裾部の周りを約45°未満の範囲で延びていることを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  11. 上記の径方向に離れた突出部が、0〜約10°径方向に延びるギャップにより径方向に離れていることを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  12. 上記第1及び/又は第2のねじ節の最大径方向高さが約0.5〜約3mmであることを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  13. 蓋が容器から飛び出る方向の軸方向圧力を受けている時に、蓋が中間位置を超えて緩み方向に回るのを阻止ないしは制限するために、上記容器開口部と蓋に互いに係合する要素を設けたことを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  14. 上記第2ねじ節は実質的に連続した螺旋ねじ経路を画成し、この経路に沿って、第1ねじ節が、上記蓋の上記容器における実質的な完全非係合位置から実質的な完全締込位置まで移動することを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  15. 上記螺旋ねじ経路の平均ピッチが5〜20度であることを特徴とする請求項14に記載の蓋アッセンブリ。
  16. 上記第2ねじ節が上記第1ねじ節を収容するための少なくとも1つの凹部を画成し、この凹部は、実質的に螺旋をなし蓋の裾部の周りを30度以上にわたって延びていることを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  17. 上記第2ねじ節が4つまたはそれ以上あることを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  18. 上記第2ねじ節の少なくとも1つが滑らかな断面形状を有していることを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  19. 上記第1ねじ節のアッセンブリ縦軸に沿う断面形状は、丸められたり、面取りされたり、台形をなしたり三角形をなしていることを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  20. 上記蓋は、約90°以下の1回の円滑なる回転により、容器における完全に緩められた位置から完全に締め込まれた位置まで移動できることを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  21. 上記蓋は、約60°以下の1回の円滑なる回転により、容器における完全に緩められた位置から完全に締め込まれた位置まで移動できることを特徴とする請求項20に記載の蓋アッセンブリ。
  22. 上記蓋は、約45°以下の1回の円滑なる回転により、容器における完全に緩められた位置から完全に締め込まれた位置まで移動できることを特徴とする請求項21に記載の蓋アッセンブリ。
  23. さらに容器開口部と蓋に設けられた相補的なロック手段を備え、このロック手段は、蓋が締め込まれたり再び締め込まれた後に所定の最小限の開封トルクが付与されるまで、上記蓋が容器における完全締込位置から緩むのに対して抵抗することを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  24. 上記容器開口部のロック手段は、上記蓋の裾部の相補的な突起または凹部と係合する突起または凹部を有することを特徴とする請求項18に記載の蓋アッセンブリ。
  25. 上記容器は、プラスチック材料,ガラス,金属及びそれらの組み合わせから選択された材料により形成されていることを特徴とする先に述べた請求項のいずれかに記載の蓋アッセンブリ。
  26. 先に述べた請求項のいずれかに記載の広口の蓋アッセンブリに用いられる蓋。
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