JP2005508349A - 5−ht6受容体リガンドとしてのアリールスルホニル置換されたテトラヒドロ−およびヘキサヒドロ−カルバゾール - Google Patents

5−ht6受容体リガンドとしてのアリールスルホニル置換されたテトラヒドロ−およびヘキサヒドロ−カルバゾール Download PDF

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Abstract

本発明は、不安、鬱病、精神分裂病、アルツハイマー秒、ストレス-関連病、恐慌、恐怖症、強迫障害、肥満、外傷後ストレス症候群、癲癇および他のCNS障害におけるごとく5−HT受容体が関連する疾患を治療するのに用いられる式(I)の化合物を提供する。[b]が単結合または二重結合であって、R、R、R、R、R、R、R、X、YおよびZが本明細書中に記載したいずれかの定義を有する式(I)。

Description

【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、引用によりその全体をここに一体化させる米国特許法第119条(e)(i)下で、共に2001年10月9日に出願された米国仮出願シリアル番号60/327,876および米国仮出願シリアル番号60/327,875の利益を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は、セロトニン受容体、5−HTリガンドであり、ヒトおよび動物において不安、鬱病、精神分裂病、アルツハイマー病、ストレス−関連病、恐慌、恐怖症、強迫障害、肥満、外傷後ストレス症候群、癲癇および他の中枢神経系(CNS)障害を治療するのに有用な置換された6−アリールスルホニルテトラヒドロ−およびヘキサヒドロ−カルバゾールに関する。
【0003】
背景
セロトニンは、CNSに由来する多数の疾患、障害および病気と関連付けられてきた。セロトニンは、種々の収縮、分泌および電気生理学的効果を媒介することが判明している胃腸系のごとき末梢系において重要な役割を演じる。
体内でのセロトニンの広い分布の結果、セロトニン作動性系に影響する薬物において多大の関心が存在する。特に、セロトニン作動性系のアゴニスト、部分的アゴニストおよびアンタゴニストは、広い範囲の障害の治療において関心が持たれている。
セロトニン受容体の主なクラス(5−HT1−7)は、公式に分類されるいくつかのの別々の受容体を含む。Glennonら, Neuroscience and Behavioral Reviews, 1990, 14, 35; およびD. Hoyer, ら. Pharmacol. Rev. 1994, 46, 157-203参照。
現在、5−HT受容体に関連する病気および疾患を治療するのに有用な医薬に対する要望が存在する。特に、個々の受容体サブ−タイプに選択的に結合することができる剤(例えば、受容体−特異的アゴニストまたはアンタゴニスト)に対する要望が存在し;そのような剤は医薬剤として有用であるか、あるいは5−HT受容体ファミリーの研究を促進するのに有用であるか、あるいは特異的5−HT受容体に選択的に結合する他の化合物の同定を助けるのに有用であろう。
【0004】
例えば、5−HT受容体は1993年に同定された(Monsmaら Mol. Pharmacol. 1993, 43, 320-327およびRuat, M.ら Biochem. Biophys. Res. Com. 1993, 193, 269-276)。いくつかの抗鬱剤および非典型的な抗精神病薬は高い親和性でもって5−HT受容体に結合し、この結合はそれらの活性のプロフィールにおける因子であり得る(Rothら J. Pharm. Exp. Therapeut. 1994, 268, 1403-1410; Sleightら Exp. Opin. Ther. Patents 1998, 8, 1217-1224; Boursonら Brit. J. Pharm. 1998, 125, 1562-1566; Boessら Mol. Pharmacol. 1998, 54, 577-583; Sleightら Brit. J. Pharmacol. 1998, 124, 556-562)。加えて、5−HT受容体は一般的なストレスおよび不安状態に関連付けられてきた(Yoshiokaら, Life Sciences 1998, 17/18, 1473-1477)。一緒にすると、これらの研究および観察は、5−HT受容体に拮抗する化合物は、不安、鬱病、精神分裂病、ストレス−関連病、恐慌、恐怖症、強迫障害、肥満、外傷後ストレス症候群および癲癇のような中枢神経系の障害を治療するにおいて有用であろうことを示唆する。一般に、式Iの化合物、例えば、アリールスルホニル置換基を含むテトラヒドロカルバゾール化合物は他の5−HTセロトニン受容体の阻害に関する5−HTセロトニン受容体の選択的な阻害を呈する。
【0005】
人が、悩む理由がなく、悩むことが不可能であるのに、家族、健康、または仕事といった物事に悩む場合に、一般的な不安障害(GAD)が起こる。米国の人口の約3ないし4%が、1年の間にGADを有する。GADは、最もしばしば子供または思春期の人々を襲うが、成人においても開始し得る。それは、男性よりも女性に対してしばしば影響する。現在、治療は認識−挙動療法、弛緩技術および筋肉の緊張を制御するためのバイオフィードバック、およびベンゾジアゼピン、イミプラミンおよびブスピロンのごとき薬物療法を含む。これらの薬物は、効果的であるが、全て副作用の可能性がある。従って、副作用が少ない該兆候に立ち向かう医薬に対する要望が存在する。
【0006】
鬱病は、通常は、数ヶ月ないし2年を超える種々の長さの、悲しみ、絶望、および落胆を含めた種々の程度の感情の気分障害である。複素環抗鬱剤(HCA)は現在最大クラスの抗鬱剤であるが、モノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOI)が特有のタイプの鬱病で用いられている。HCAからの共通した副作用は、鎮静および体重の増加である。器官の脳疾患を持つ老人患者においてはHCAからの副作用は発作および挙動兆候も含み得る。MAOIの使用からの主な副作用は食餌および薬物間相互作用から起こる。従って、より少ない副作用の剤が有用である。
【0007】
精神分裂病は、多数の態様を有する病気である。現在入手可能な薬物は、一般に、妄想のごとき精神分裂病の陽性態様を制御することを目的としている。ひとつの薬物であるクロザピンは、精神分裂病に関連するより広いスペクトルの兆候を目的としている。この薬物は、多くの副作用を有し、かくして、多くの患者では適切ではない。かくして、精神分裂病に関連する認識および注意欠損を治療するための薬物に対して要望が存在する。同様に、精神分裂病患者の親族で見出される分裂感情性障害または同様の兆候に関連する認識および注意欠損を治療するための薬物に対する要望が存在する。
【0008】
外傷後ストレス障害(PTSD)は、患者を直接的に冒すか、患者が証言することができる外傷事象の記憶によってトリガーされる不安の形態である。該障害は、普通、性的強姦、身体的強姦、戦争、拷問、自然災害、自動車事故、航空機の墜落、人質状況または死の収容所を含めた外傷事象の生存者に影響する。該苦悩は、航空機の墜落または大衆襲撃での救助作業者、悲劇的事故を目撃した者、または予期せぬことに恋人を失った者にも影響し得る。PTSDに対する治療は認識−挙動療法、グループ精神療法、およびクロナゼパム、ロラゼパム、ならびにフルオキセチン、セルトラリン、パロキセチン、シタロプラム、およびフルボキサミンのごとき選択的セロトニン−再摂取阻害剤のような投薬を含む。これらの投薬は、不安ならびに鬱病を制御するのを助ける。(全身脱感および想像氾濫のような)暴露療法の種々の形態が、全て、PTSD患者で用いられてきた。PTSDに対する暴露療法は、外傷の処置を促進する目的での、制御された条件下における外傷の反復追体験を含む。従って、外傷後ストレス障害を治療するための良好な医薬に対する要望が存在する。
【0009】
ストレスは副腎髄質からのエピネフリンの放出、および中枢神経系(CNS)刺激によって活性化されたアドレナリン作動性ニューロンからのノルエピネフリンの放出を増加させ得る。高レベルの循環エピネフリンは、心拍および心臓出力の増加を含めたアルファ−アドレナリン作動性効果を媒介する。エピネフリンは、シナプス前ニューロン膜上のβ受容体によっても取り込まれ得るが、貯蔵顆粒からのノルエピネフリンの放出を増強し得る。ストレスに由来する一時的なエピネフリン急増は、かなり延長された血管収縮を生じ得る。交感神経系のストレス−誘導活性化は高血圧に導き得る。ストレスはストレス性胃炎を引き起こしかねず、ある潰瘍患者において医療処置の効率に影響し得る。ストレス−関連病を治療するための医薬に対する要望が存在する。
【0010】
恐慌障害、恐怖症および強迫障害は、神経症の形態である。それらは全て過剰な不安に関係する。全てのヒトは、外的脅威または困難な状況に応答して恐怖および不安を経験する。しかしながら、前記した神経症は、通常の状況に対する異常な応答である。そのような神経症障害の原因は十分には知られていない。
【0011】
不安は、恐慌におけるごとく、突然生じるか、または数分、数時間または数日にわたって徐々に起こり得る。不安は1分未満から数年の範囲の変わり得る期間続く。軽い恐慌発作は普通である。しかしながら、ほとんどの人々は治療なくして回復し、恐慌障害は全く普通ではない。
【0012】
恐怖症は、それが不安に関連する点で恐慌発作に似ている。しかしながら、種々の恐怖症においては、不安は恐慌障害の浮動性不安ではなく、その代わり、特別な状況または刺激に集中される。恐怖症を有する者は、しばしば、その不安が過剰であるが、それにもかかわらず、己を乱す状況または刺激を回避する傾向にあることを認識する。もしその者がそのような状況または刺激に暴露されたに違いなければ、その者は大きな苦痛をもって耐える。いくつかの比較的普通に観察される恐怖症は、臨場恐怖症、すなわち、閉所に囚われる恐怖、蛇の恐怖、高所恐怖、暗所恐怖、人見知り、嵐の恐怖、水、高所の恐怖および飛行の恐怖を含む。
【0013】
強迫障害に罹った者は、その強迫観念を制御するために反復的、目的的儀式を行うのを強制されるように感じる。例えば、汚染の強迫的恐怖を持つ者は過剰な手洗いで補おうとするであろう。
【0014】
これらの恐慌および不安障害は、挙動療法および抗鬱剤およびベンゾジアゼピンで治療することができる。強迫障害は、挙動療法ならびにセロトニン再摂取阻害剤(SRI)、選択的セロトニン再摂取阻害剤(SSRI−例えば、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリン)および、クロミプラミン(三環抗鬱剤)のような種々の薬物で治療することができる。ハロペリドール、または非典型的抗精神病薬の増加も効果的であり得る。しかしながら、これらの薬物、特にベンズジアゼピンおよび抗精神病薬は、潜在的に重大な副作用を有する。従って、これらの病気を治療するための医薬に対する要望が存在する。
【0015】
癲癇は変化した意識、運動活動、感覚現象、または脳ニューロンの過剰な放電によって引き起こされた不適切な挙動の突然の軽い発作によって特徴付けられる脳機能の再発性発作障害である。治療は、主として発作を制御することを目的とする。原因となる障害も同様に治療する必要があろう。全てのタイプの発作を制御する単一薬物はなく、異なる患者には異なる薬物が必要とされる。患者は稀にはいくつかの薬物を必要とする。普通に使用される薬物はフェニトイン、カルバマゼピン、またはバルプロエートガバペンチン、ラモトリジンおよびトピラメートを含む。従って、癲癇を治療するための医薬に対する要望が存在する。
【0016】
伝統的には、肥満は、標準身長−体重表に基づいて理想的または望ましい体重を30%を超える体重と定義されてきた。現在、肥満は、通常、肥満度指数(BMI)−−体重(キログラム単位)を身長(メートル単位)の二乗で割ったものによって定義される。肥満の一般的な原因は、単純である−−摂取されるよりも少ないエネルギーの消費である。しかしながら、どのようにして人が体重、一義的には体脂肪を調節するかは依然としてとらえにくく、十分には理解されていない。典型的には、肥満の決定因子は3つのカテゴリー:遺伝子、環境および調節に分けられる。最近の遺伝子的発見は、どのようにして遺伝子が肥満を決定でき、どのようにして遺伝子が体重の調節に影響し得るかを説明するのを助けてきた。科学的研究は、遺伝学が体重の変化の約33%を説明できると見積もっている。残りの変化は環境および調節因子によって引き起こされ得る。環境的因子は社会経済学的状態、大きな食物摂取および坐りがちなライフスタイルを含む。調節因子は妊娠、内分泌および心理学的影響を含む。これらの3つの因子の点における肥満の分析にもかかわらず、カロリーバランスに至る最終的な通常の経路はCNSによって媒介される挙動に存在する。肥満の薬理学的療法での最近の試みは、単独またはフェンテルミンと組合せてフェンフルラミンを摂取する患者における広く普及した心臓弁病に導いた(フェン−フェン(fen-phen)としばしばいう)。従って、肥満を治療するための医薬に対する要望が存在する。
【0017】
本発明の化合物によって治療されるべき一般的CNS病は軽い認識障害、アルツハイマー病(AD)、および機能亢進を伴うまたは伴わない注意欠損障害を含む。アルツハイマー病(AD)は、学習および決定および判断をなすことの困難性を有する関連問題を伴う、記憶および言語的技量の喪失をゆっくりと進行させる年齢に関係する複雑な病気である。約400万人の米国人がADに罹っていると報告されている。現在入手できる薬物、タクリン、ドネペジルおよびリボスチグミンを用いて、病気の進行を遅らせているに過ぎない。前記した薬物はコリン作動性伝達を増強させるものである。しかしながら、これらの薬物は深刻な副作用を有する。より効果的にADを治療し、副作用が少ない薬物に対する要望が存在する。Meneses, A., Drug News Perspect., 2001, 14, 396-400。
【0018】
米国特許第4 172 834においては、1,2,3,4−テトラヒドロカルバゾールは抗ヒスタミン薬として記載されている。米国特許第5 827 871では、1,2,3,4−テトラヒドロカルバゾールはアゴニストのような5−HTとして有用であると記載されている。
【0019】
発明の概要
一般に、本発明は式I:
【0020】
【化1】
Figure 2005508349
【0021】
[式中、
−−−[b]は単結合または二重結合であり;
X、YおよびZは、各々、独立して、H、−OH、−O−アルキルおよび−O−置換アルキルから選択され;
は、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
は、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
は、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよび−A−E−Rから選択され;
Aは、アルキルおよび置換されたアルキルから選択され;
Eは、−N(R10)C(O)−、−C(O)N(R10)−、−N(R10)C(S)−、−C(S)N(R10)、−S(O)N(R10)−、−N(R10)S(O)−、−S(O)N(R10)−および−N(R10)S(O)−から選択され;
、R、RおよびRは、各々、独立して、H、ハロゲン、アリール、−CN、−NO、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、−OR、−NH、−C(O)NH、−C(S)NHおよび−S(O)アリールから選択されるが、但し、R、R、RおよびRのうちの1つは−S(O)アリールであって、R、R、RおよびRのうちの少なくとも1つはHであり;
nは0、1または2であり;
、RおよびR10は、各々、独立して、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
11は、各々、独立して、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニル、ナフチルおよびヘテロ芳香族から選択されるが、但し、いずれのアルキル、シクロアルキル、フェニル、ナフチルまたはヘテロ芳香族も、所望により、ハロゲン、アルキル、−CF、−OR12、−SR12、−CN、−NO、−N、−N(R12、−C(O)N(R12および−C(S)N(R12から独立して選択される3つまでの置換基で置換されていてもよく;
12は、各々、独立して、H、アルキルおよびシクロアルキルから選択されるが、但し、いずれのアルキルまたはシクロアルキルも、所望により、ハロゲン、−CF、−NO、−NH、−N、−CN、−OH、−O−低級アルキルおよび−O−低級置換アルキルから独立して選択される2つまでの置換基で置換されていてもよい]
の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
【0022】
本発明の具体例は、以下の1以上またはその組合せを含むことができる。
有利には、式Iの化合物はセロトニン受容体と相互作用する。予期せぬことに、本発明の化合物は、他の5−HTセロトニン受容体に対して5−HTセロトニン受容体と選択的に相互作用する。5−HTとの選択的相互作用のため、式Iの化合物は、刺激性腸症候群、恐慌、恐怖症、強迫障害、肥満、外傷後ストレス症候群、癲癇および他のCNS傷害を含めた、不安、鬱病、精神分裂病、アルツハイマー病、ストレス−関連病を治療するのに有用である。
【0023】
驚くべきことに、式Iのテトラヒドロカルバゾールの3R異性体は、3S異性体に対して5−HTセロトニン受容体により高い選択性を呈する。本発明の1つの具体例は、3R立体化学を有する式Iの化合物の群である。本発明のもう1つの具体例は、不安、鬱病、精神分裂病、アルツハイマー病、ストレス−関連病、恐慌、恐怖症、強迫障害、肥満、外傷後ストレス症候群、癲癇、および他のCNS障害の治療における式Iの化合物の使用である。
【0024】
本発明のもう1つの態様は、式Iaの化合物の群またはその医薬上許容される塩であり、ここに、−−−によって表され、[b]によって参照される結合は単結合であり:
【0025】
【化2】
Figure 2005508349
【0026】
ここに、各X、YおよびZは、独立して、H、−OH、−O−アルキルおよび−O−置換アルキルから選択され;
はH、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
はH、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
はH、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、および−A−E−Rから選択され;
Aはアルキルおよび置換されたアルキルから選択され;
Eは−N(R10)C(O)−、−C(O)N(R10)−、−N(R10)C(S)−、−C(S)N(R10)−、−S(O)N(R10)−、−N(R10)S(O)−、−S(O)N(R10)−、およびN(R10)S(O)−から選択され;
各R、R、RおよびRは、独立して、H、ハロゲン、アリール、−CN、−NO、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、−OR、−NH、−C(O)NH、−C(S)NHおよび−S(O)アリールから選択され、但し、R、R、RおよびRのうちの1つは−S(O)アリールであって、R、R、RおよびRの少なくとも1つはHであり;
nは0、1または2であり;
各R、RおよびR10は、独立して、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
各R11は、独立して、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニル、ナフチルおよびヘテロ芳香族から選択され、但し、アルキル、シクロアルキル、フェニル、ナフチルまたはヘテロ芳香族のいずれも、所望により、独立して、ハロゲン、アルキル、−CF、−OR12、−SR12、−CN、−NO、−N3、−N(R12、−C(O)N(R12および−C(S)N(R12から選択される3つまでの置換基で置換されていてもよく;
各R12は、独立して、H、アルキルおよびシクロアルキルから選択され、但し、アルキルまたはシクロアルキルのいずれも、所望により、独立して、ハロゲン、−CF、−NO、−NH、−N、−CN、−OH、−O−低級アルキル、および−O−低級置換アルキルから選択される2つまでの置換基で置換されていてもよい。
本発明のもう1つの態様は、式Ibの化合物の群またはその医薬上許容される塩であり、ここに、−−−によって表され、[b]によって参照される結合は二重結合であり:
【0027】
【化3】
Figure 2005508349
【0028】
式中、各X、YおよびZは、独立して、H、−OH、−O−アルキル、および−O−置換アルキルから選択され;
はH、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
は、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
はH、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよび−A−E−Rから選択され;
Aはアルキルおよび置換されたアルキルから選択され;
Eは−N(R10)C(O)−、−C(O)N(R10)−、−N(R10)C(S)−、−C(S)N(R10)−、−S(O)N(R10)−、−N(R10)S(O)−、−S(O)N(R10)−、および−N(R10)S(O)−から選択され;
各R、R、RおよびRは、独立して、H、ハロゲン、アリール、−CN、−NO、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、−OR、−NH、−C(O)NH、−C(S)NH、および−S(O)アリールから選択され、但し、R、R、RおよびRのうち1つは−S(O)アリールであって、R、R、RおよびRのうち少なくとも1つはHであり;
nは0、1または2であり;
各R、RおよびR10は、独立して、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
各R11は、独立して、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニル、ナフチルおよびヘテロ芳香族から選択され、但し、アルキル、シクロアルキル、フェニル、ナフチルまたはヘテロ芳香族のいずれも、所望により、ハロゲン、アルキル、−CF、−OR12、−SR12、−CN、−NO、−N、−N(R12、−C(O)N(R12、および−C(S)N(R12から選択される3つまでの置換基で置換されていてもよく;
各R12は、独立して、H、アルキルおよびシクロアルキルから選択され、但し、アルキルまたはシクロアルキルのいずれも、所望により、独立して、−CF、−NO、−NH、−N、−CN、−OH、−O−低級アルキル、および−O−低級置換アルキルから選択される2つまでの置換基で置換されていてもよい。
【0029】
本発明のもう1つの態様は式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、X、YおよびZは、独立して、以下の:H、−OH、−O−アルキル、および−O−置換アルキルのうちの少なくとも1つである。本発明のもう1つの態様は式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、X、YおよびZは全てHである。本発明のもう1つの態様は式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、X、YまたはZのうちのいずれか2つはHであって、他は、独立して、H、−OH、−O−アルキル、および−O−置換アルキルから選択される。
【0030】
本発明のもう1つの態様は式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、RおよびRの一方はHであって、他方は以下の:H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、およびアリールのいずれかから選択される。本発明のもう1つの態様は式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、RおよびRは共にHである。本発明のもう1つの態様は式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、RおよびRの一方はHであって、他方はアルキルである。本発明のもう1つの態様は式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、RおよびRの一方はHであって、他方は低級アルキル、置換された低級アルキルまたはシクロアルキルである。本発明のもう1つの態様は式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、RおよびRの一方はHであって、他方はメチルである。本発明のもう1つの態様は式I,IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、RおよびRの一方はHであって、他方はアリールである。
【0031】
本発明のもう1つの態様は式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、Rは以下の:H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、および−A−E−Rのいずれか1つである。本発明のもう1つの態様は式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、Aはアルキルまたは置換されたアルキルいずれかである。本発明のもう1つの態様は式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、Eは以下の:−N(R10)C(O)−、−C(O)N(R10)−、−N(R10)C(S)−、−C(S)N(R10)−、−S(O)N(R10)−、−N(R10)S(O)−、−S(O)N(R10)、および−N(R10)S(O)−のいずれか1つである。
【0032】
本発明のもう1つの態様は、式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、RはHである。本発明のもう1つの態様は、Rが低級アルキルを含めたアルキルである化合物の群である。本発明のもう1つの態様は、Rがメチルである化合物の群である。
【0033】
本発明のもう1つの態様は式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、R、R、RおよびRの少なくとも1つは−S(O)アリールであり、ここに、R、R、RおよびRの少なくとも1つはHであって、他は独立して以下の:H、ハロゲン、アリール、−CN、−NO、アルキル、置換されたアルキル、−OR、−NH、−C(O)NH、−C(S)NH、および−S(O)アリールのうちのいずれか1つである。本発明のもう1つの態様は式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、nは以下の値:0、1または2のいずれかを有する。
【0034】
本発明のもう1つの態様はI、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、各R、RおよびR10は、独立して、以下の:H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールのいずれか1つである。本発明のもう1つの態様は式I,IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、各R、RおよびR10はHである。
【0035】
本発明のもう1つの態様は式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、各R11は、独立して、以下の:H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニル、ナフチル、およびヘテロ芳香族のいずれか1つであり、但し、該アルキル、シクロアルキル、フェニル、ナフチル、またはヘテロ芳香族のいずれも、所望により、独立して、ハロゲン、アルキル、−CF、−OR12、−SR12、−CN、−NO、−N、−N(R12、−C(O)N(R12、および−C(S)N(R12から選択される3つまでの置換基で置換されていてもよい。
【0036】
本発明のもう1つの態様は式I、IaおよびIbの化合物の群であり、ここに、各R12は以下の:H、アルキルおよびシクロアルキルのうちのいずれか1つであり、但し、該アルキルまたはシクロアルキルのいずれも、所望により、独立して、ハロゲン、−CF,−NO、−NH、−N、−CN、−OH、−O−低級アルキル、および−O−低級置換アルキルから選択された2つまでの置換基で置換されていてもよい。
【0037】
当業者であれば、アルキルまたは置換されたアルキルが許される場合、低級アルキルまたは低級置換アルキルも各々許されることを認識するであろう。
【0038】
当該化合物が遊離塩基としてまたはその医薬上許容される塩として式Ibを有する発明の具体例:
6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
(3S)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
(3R)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
(3S)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
(3R)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
(3R)−N,9−ジメチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;または
(3R)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1h−カルバゾール−3−アミン。
【0039】
当該化合物が遊離塩基としてまたはその医薬上許容される塩として式Iaを有する本発明の具体例;
(3R)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
(3S)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
(3R)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
(3S)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール;
(3S)−N,9−ジメチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
(3R)−N,9−ジメチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
およびその医薬上許容される塩。
【0040】
本発明のさらなる態様および具体例は、実施例および添付の請求の範囲と組合わせて、以下の詳細な記載をレビューすることにより、当業者に明らかとなろう。本発明は種々の形態の具体例が可能であり、以下に記載するのは本発明の具体例であり、本開示は例示的なものを意図し、本明細書中に記載した特定の具体例に本発明を限定する意図のものではない。
【0041】
発明の詳細な記載
一般に、本発明は、式I:
【0042】
【化4】
Figure 2005508349
【0043】
[式中、―――[b]は単結合または二重結合であり;
各X、YおよびZは、独立して、H、−OH、−O−アルキル、および−O−置換アルキルから選択され;
はH、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
はH、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、およびアリールから選択され;
はH、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、および−A−E−Rから選択され;
Aはアルキルおよび置換されたアルキルから選択され;
Eは−N(R10)C(O)−、−C(O)N(R10)−、−N(R10)C(S)−、−C(S)N(R10)、-S(O)N(R10)−、−N(R10)S(O)−、−S(O)N(R10)−、および−N(R10)S(O)−から選択され;
各R、R、RおよびRは、独立して、H、ハロゲン、アリール、−CN、−NO、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、−OR、−NH、−C(O)NH、−C(S)NH、および−S(O)アリールから選択され、但し、R、R、R、およびRのうち1つは−S(O)アリールであり、R、R、RおよびRの少なくとも1つはHであり;
nは0,1または2であり;
各R、RおよびR10は、独立して、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
アリールはフェニル、ナフチル、ヘテロ芳香族、置換されたフェニル、置換されたナフチル、または置換されたへテロ芳香族であり;
ヘテロ芳香族はN、OおよびSから選択された1ないし3個のヘテロ原子を含む5−、6−、9−または10−員のヘテロ芳香族単環または二環系であり;
【0044】
置換されたフェニルは、独立して、ハロゲン、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、−OR11、−SR11、−CN、−NO、−N3、−N(R11、−C(O)N(R11、−C(S)N(R11、テトラゾール、トリアゾール、アミジン、グアニジン、チオグアニジン、シアノグアニジン、フェニル、ナフチルおよびヘテロ芳香族から選択される1ないし3個の置換基を有するフェニルであり、但し、該フェニル、ナフチルまたはヘテロ芳香族のいずれも、所望により、独立して、ハロゲン、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、−OR12、−SR12、−CN、−NO、−N、−N(R11、−C(O)N(R11、および−C(S)N(R11から選択される3つまでの置換基で置換されていてもよく;
置換されたナフチルは、独立して、ハロゲン、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、−OR11、−SR11、−CN、−NO、−N、−N(R11、−C(O)N(R11、−C(S)N(R11、テトラゾール、トリアゾール、アミジン、グアニジン、チオグアニジン、シアノグアニジン、フェニル、ナフチルおよびヘテロ芳香族から選択される1ないし6個の置換基を有するナフチルであり、但し、該フェニル、ナフチルまたはヘテロ芳香族のいずれも、所望により、独立して、ハロゲン、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、−OR12、−SR12、−CN、−NO、−N、−N(R11、−C(O)N(R11、および−C(S)N(R11から選択される3つまでの置換基で置換されていてもよく;
置換されたへテロ芳香族は、独立して、ハロゲン、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、−OR11、−SR11、−CN、−NO、−N、−N(R11、−C(O)N(R11、−C(S)N(R11、テトラゾール、トリアゾール、アミジン、グアニジン、チオグアニジン、シアノグアニジン、フェニル、ナフチルおよびヘテロ芳香族から選択される1ないし3個の置換基を有するヘテロ芳香族環であり、但し、該フェニル、ナフチルまたはヘテロ芳香族のいずれも、所望により、独立して、ハロゲン、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、−OR12、−SR12、−CN、−NO、−N、−N(R11、−C(O)N(R11、および−C(S)N(R11から選択される3つまでの置換基で置換されていてもよく;
【0045】
アルキルは1ないし9個の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖基であり;
置換されたアルキルは、独立して、−F、−Cl、−Brおよび−Iから選択される0ないし(2n+1)の置換基を有する少なくとも1つの置換基を有するアルキル基であり、ここに、nは該基における炭素原子の最大数であり、さらに、−CF、−OR11、−SR11、−N(R11、−C(O)R11、−C(O)N(R11、−CN、−NR11C(O)R11、−S(O)N(R11、NR11S(O)11、NO、フェニル、ナフチルまたはヘテロ芳香族から選択される0ないし1個の置換基を有し、但し、該フェニル、ナフチルまたはヘテロ芳香族のいずれも所望により、独立して、ハロゲン、アルキル、−CF、−OR12、−SR12、CN、NO、−N、−N(R11、−C(O)N(R11、および−C(S)N(R11から選択される3つまでの置換基で置換されていてもよく;
シクロアルキルは3ないし8個の炭素原子を有する環状アルキル基であり;
置換されたシクロアルキルは、独立して、−F、−Cl、−Br、およびIから選択される4つまでの置換基を有する少なくとも1つの置換基を有し、さらに、−CF、−CN、−NO、-OR11、−SR11、−N(R11、−C(O)R11、−(O)N(R11、−NR11C(O)R11,−S(O)N(R11−、−NR11S(O)11、フェニル、ナフチルおよびヘテロ芳香族から選択される1つまでの置換基を有するシクロアルキル基であり、但し、該フェニル、ナチフルまたはヘテロ芳香族のいずれも所望により、独立して、ハロゲン、アルキル、−CF、−OR12、−SR12、CN、NO、−N、−N(R11、−C(O)N(R11、および−C(S)N(R11から選択される1ないし3つの置換基で置換されていてもよく、
【0046】
ヘテロシクロキルキルは、N、OおよびSから選択される環内に1ないし2つの原子を持つ4ないし7つの原子を有する環状基であり;
各R11は、独立して、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニル、ナフチルおよびヘテロ芳香族から選択され、但し、アルキル、シクロアルキル、フェニル、ナフチルまたはヘテロ芳香族のいずれも、所望により、独立して、ハロゲン、アルキル、−CF、−OR12、−SR12、−CN、−NO、−N、−N(R12、−C(O)N(R12、および−C(S)N(R12から選択される3つまでの置換基で置換されていてもよく、
各R12は独立して、H、アルキルおよびシクロアルキルから選択され、但し、該アルキルまたはシクロアルキルのいずれも、所望により、独立して、ハロゲン、−CF、−NO、−NH、−N、−CN、−OH、−O−低級アルキル、および−O−低級置換アルキルから選択される2つまでの置換基で置換されていてもよく;
低級アルキルは1ないし4個の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖の基であり;
低級置換アルキルは、所望により、独立してnが該基における炭素原子の最大数である−F、−Cl、−Br、および−Iから選択される(2n+1)までの置換基を有していてもよく、かつ、所望により、さらに、独立して、−CF、−NO、−NH、−CN、−OH、−O−低級アルキルから選択される1つまでの置換基を有していても良い低級アルキル基であり、ここに、−O−低級アルキルの該低級アルキルは、所望により、−CF、−NO、−NH、−CN、−OHから選択される1つの置換基で置換されていてもよい]
の化合物またはその医薬上許容される塩をその要旨とする。
【0047】
式I、IaおよびIbの化合物は、不安、鬱病または他のCNS病を治療するのに用いられる。アリールスルホニルカルバゾール(I、IaおよびIb)は約0.1ないし約50mg/kg/日の投与量を供するように経口、舌下、経皮または非経口投与される。投与量の範囲は約0.1ないし約10mg/kg/日であるのが好ましい。アリールスルホニルカルバゾール(I)は分割用量にて1日2回、3回または4回投与することができる。非経口投与では、生理食塩水、デキストロース溶液または水を適当な担体として用いることができる。非経口投与用の処方は、水性または非水性等張滅菌注射溶液または懸濁液の形態とすることができる。これらの溶液および懸濁液は、経口投与用の処方で用いられる前記した担体または賦形剤の1以上を有する滅菌粉末または顆粒から調製することができる。化合物は水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、トウモコシ油、綿実油、落花生油、ゴマ油、ベンジルアルコール、塩化ナトリウムおよび/または種々の緩衝液に溶解させることができる。他のアジュバントおよび投与形態は医薬分野でよくかつ広く知られている。アリールスルホニルカルバゾール(I、Ia、Ib)は、経口投与されるのが好ましい。
【0048】
正確な投与量および投与の頻度は、当業者によく知られているように、用いる特定のアリールスルホニルカルバゾール、治療すべき特定の病気、治療すべき病気の重傷度、特定の患者の年齢、体重、一般的な身体の状態、個体が摂取している他の医薬に依存し、患者の血液中でのアリールスルホニルカルバゾール(I、Ia、Ib)の血中レベルまたは濃度および/または治療すべき特定の疾患に対する患者の応答を特定することによってより正確に決定することができる。
【0049】
本発明のアリールスルホニルカルバゾール(I、Ia、Ib)化合物は、不安または鬱病のごとき異なるCNS病を治療するために医薬組成物に配合することができる。医薬組成物は、1以上のアリールスルホニルカルバゾール(I、Ia、Ib)化合物を含むことができる。組成物は、治療上有効量の式I、Ia、Ibの化合物に加えて、よく知られた担体および賦形剤も含むことができる。用語「担体」物質または「賦形剤」は、対象への治療剤の送達用の担体および/または賦形剤、アジュバントまたはビヒクルとして用いられるか、あるいは医薬組成物に添加され、その取り扱いまたは保存特性を改良し、または経口投与に適したカプセル剤または錠剤のごとく組成物の用量範囲の区別される製品への形成を可能とし、またはそれを容易とするためのいずれの物質も(それ自体は治療剤ではない)を意味する。賦形剤は、限定されるものではないが、希釈剤、崩壊剤、結合剤、接着剤、湿潤剤、ポリマー、滑沢剤、グライダント、不快な味または匂いをマスクするかまたはそれに反作用するために添加される物質、フレーバー、色素、フレグランスおよび組成物の外観を改良するために加えられる物質を含むことができる。許容される賦形剤は、ラクトース、スクロース、澱粉粉、アルカン酸のセルロースエステル、セルロースアルキルエステル、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、リン酸および硫酸のナトリウムおよびカルシウム塩、ゼラチン、アカシアガム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドンおよび/またはポリビニルアルコールを含む、次いで、便宜に投与用に錠剤化またはカプセル化される。そのようなカプセル剤または錠剤は、活性化合物のヒドロキシプロピルメチルセルロース中の分散で供することができるように、または当業者に知られた方法により、制御放出処方を含むことができる。経口投与では、医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル剤、懸濁剤または液剤の形態とすることができる。所望であれば、他の有効成分を組成物に含めることができる。
【0050】
経口投与に加え、前記したごとく、本発明の組成物はいずれかの適当な経路によって、そのような経路に適した医薬組成物の形態で、かつ意図した治療に効果的な用量で投与することができる。組成物は、例えば、非経口、例えば、血管内、腹腔内、皮下または筋肉内投与することができる。非経口投与では、生理食塩水、デキストロース溶液または水を適当な担体として用いることができる。非経口投与用の処方は、水性または非水性等張滅菌注射溶液または懸濁液の形態とすることができる。これらの溶液および懸濁液は、経口投与用の処方で用いられる前記した担体または希釈剤の1以上を有する滅菌粉末または顆粒から調製することができる。化合物は水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、トウモロコシ油、綿実油、落花生湯、ゴマ油、ベンジルアルコール、塩化ナトリウムおよび/または種々の緩衝液に溶解させることができる。他のアジュバントおよび投与の形態は医薬分野でよくかつ広く知られている。
【0051】
定義
アルキルは1ないし9個の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖の基である。例えば、C1−9アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ペンチル、3−ペンチル、ヘキシルおよびその異性体形態を含む。
【0052】
ヘテロ芳香族基の例は、限定されるものではないが、チエニル、ベンゾチエニル、ピリジル、チアゾリル、キノリル、ピラジニル、ピリミジニル、イミダゾリル、フラニル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、イソチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、ベンゾオキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、ピロリル、イソキノリニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピロリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、ピリニル、オキサジアゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニルおよびフロピリジニルを含む。
【0053】
ヘテロシクロアルキル基の例は、限定されるものではないが、テトラヒドロフラノ、テトラヒドロピラノ、モルホリノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジン、および
【0054】
【化5】
Figure 2005508349
【0055】
[式中、mは0、1または2である]
を含む。
全ての温度は摂氏度で表す。
HPLCは高圧液体クロマトグラフィーをいう。
DMSOはジメチルスルホキシドをいう。
DMFはジメチルホルムアミドをいう。
生理食塩水は飽和塩化ナトリウム水溶液をいう。
クロマトグラフィー(カラムおよびフラッシュクロマトグラフィー)とは、(支持体、溶離剤)として表した化合物の精製/分離をいう。適当な画分はプールされ、濃縮されて所望の化合物(類)が得られると理解される。
一般に、以下のナンバリングシステムが本発明の化合物で用いられる:
【0056】
【化6】
Figure 2005508349
【0057】
IRとは赤外分光測定をいう。
NMRとは核(プロトン)磁気共鳴分光測定をいい、化学シフトはテトラメチルシランから低磁場へのppm(δ)で報告する。
HRMSとは高分解能質量測定をいう。FABは速原子衝撃をいう。
医薬上許容されるとは、薬理学的/毒物学的見地から患者に対し、および組成物、処方、安定性、患者許容性および生物学的利用性に関する物理的/化学的見地から製薬化学者に許容される特性および/または物質をいう。
溶媒対を用いる場合、用いる溶媒の比率は容量/容量(v/v)である。
溶媒中への固体の溶解度を用いる場合、溶媒に対する固体の比率は重量/容量(wt/v)である。
【0058】
本発明の化合物は医薬上許容される塩の形態とすることができる。用語「医薬上許容される塩」とは、無機塩基および有機塩基を含めた医薬上許容される非毒性塩基から調製された塩、および無機酸および有機酸から調製された塩をいう。無機塩基に由来する塩はアルミニウム、アンモニウム、カルシウム、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛等を含む。医薬上許容される有機非毒性塩基に由来する塩は第一級、第二級および第三級アミン、天然に生じる置換アミンを含めた置換アミン、環状アミン、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N、N−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノ−エタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テイオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン等の塩を含む。無機酸に由来する塩は塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸、亜リン酸等の塩を含む。医薬上許容される有機非毒性酸に由来する塩は、酢酸、プロピオン酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、マレイン酸、アジピン酸およびクエン酸のごときC1−6アルキルカルボン酸、ジカルボン酸、およびトリカルボン酸、ならびにトルエンスルホン酸等のごときアリールおよびアルキルスルホン酸の塩を含む。
【0059】
本明細書中で供される化合物の用語「有効量」は、所望の効果を供するための化合物の非毒性であるが十分な量を意味する。後記するごとき、必要な正確な量は、対象の人種、年齢および一般的な条件、治療すべき病気の重傷度、用いる特定の化合物、投与の形態等に依存して対象間で変化するであろう。かくして、正確な「有効量」を特定するのは可能ではない。しかしながら、当業者であれば、ルーチン的実験のみを用いて適当な有効量を決定することができよう。
【0060】
アリールスルホニル置換カルバゾールの調製
本発明の式I、IaおよびIbの化合物は以下の反応図式を用いて調製することができる。
アリールスルホニルフェニルヒドラジンは反応図式1に概略を示した反応によって調製することができる。
【0061】
【化7】
Figure 2005508349
【0062】
適切に置換されたチオール(1)は当業者に知られているか、あるいは当業者によく知られた手段によって公知の出発物質から容易に調製することができる。チオール(1)は、公知の手段によって適切に置換されたニトロベンゼン、例えば、4−クロロ−1−ニトロベンゼンとカップリングさせてチオエーテル(3)を得ることができる。式I中のただ1つのアリールスルホニル基、例えば、R、および1つのR基、例えば、R、RおよびRのうちの1つを示す。単純にするために、他のR基は示さない。典型的には、もしR、RおよびRが−H以外の置換基であれば、それらの基は、形成された場合にそれらが置換されていないアリールスルホン(10)に取り込まれるように置換されたニトロベンゼン(2)の一部であるべきである。一般に、非置換アリールスルホン(10)へのフェニル置換基(−H以外)の付加は困難である。式I、IaおよびIbのカルバゾールのC−5、C−6、C−7およびC−8の位置における置換のパターンは、置換されたニトロベンゼン上の置換パターンを変化させることによって生じさせることができる。
【0063】
チオエーテル(3)をオキソンで酸化し、続いて、炭素上のロジウム(5%)での水素化(その全ては当業者に公知である)により、アミン(5)が生じる。アミン(5)は亜硝酸(ナトリウム)および(塩酸)酸によってジアゾ化し、塩化物還元して、対応するヒドラジン(6)が得られる。
【0064】
反応図式2は化合物(9)を調製するための模式的合成を示す。4−アミノシクロヘキサノール(7)とN−カルボエトキシフタルイミドとの反応によりフタルイミド化合物(8)が得られ、次いで、これをクロロクロム酸ピリジニル(PCC)のごとき酸化剤で酸化してケトン(9)が得られる。
【0065】
【化8】
Figure 2005508349
【0066】
式Iの化合物は、反応図式3に概略を示した反応によって調製することができる(ここに、R=R=R=R=R=R=H)。ヒドラジン(6)およびシクロヘキサノン(9)を用いるフィッシャーインドール合成によりインドール(10)が生じる。フタルイミド基をヒドラジンとの反応によって除去して、遊離アミン(11)が得られる。キラルカラムでの分解の便宜のため、アミノ基を保護してBoc保護化合物(12)が形成することができ、これをHPLCに付すことができる。分離の後、2つのエナンチオマー(13)および(14)を塩酸のごとき酸で個々に処理して、各々、アミンの塩酸塩(15)および(16)が得られる。
【0067】
【化9】
Figure 2005508349
【0068】
また、式I、IaおよびIbの化合物は反応図式4に概略を示した反応によって調製することもできる。アルキルのごときR基を、化合物(10)を水素化ナトリウムおよび親電子体で処理することによってインドール窒素上に導入して、化合物(17)を得ることができる。ヒドラジンでの脱保護の後、キラルカラムで遊離アミン(18)を分解して2つのエナンチオマー(19)および(20)が生じ、これはBocのごとき保護基で保護することもできる。水素化ナトリウムのごとき塩基と21(または22)と反応させることによって、R基を導入し、親電子体でクエンチすることができる。塩酸のごとき酸性条件下での保護基(Boc)の除去の後に、シアノホウ水素化ナトリウムのごとき還元剤の存在下でのアルデヒドでの還元的アミノ化(例えば、Lane、 C.F.、“Sodium Cianoborohydride-A Highly Selective Reducing Agent for Organic Functional Groups”、 Synthesis、 1975、 135参照)により、各々、第三級アミン27および28が得られる。
【0069】
【化10】
Figure 2005508349
【0070】
【化11】
Figure 2005508349
【0071】
−−−[b]が単結合である式Iaの化合物は反応図式5に概略を示した反応によって調製することができる。分割したアミノ化合物19(または20)を、トリフルオロ酢酸または酢酸のごとき酸性媒体中でシアノホウ水素化ナトリウムのごとき還元剤で処理して、インドリン化合物20(または30)が形成される。
【0072】
【化12】
Figure 2005508349
【0073】
本発明は、天然で通常に見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって1以上の原子を置き換えるという事実を除き、式I、IaおよびIbに記載したのと同一である同位体標識化合物も含む。本発明の化合物に取り込むことができる同位体の例はH、11C、14C、13N、15O、18F、99mTc、123Iおよび125Iのごとき水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、ヨウ素および塩素の同位体を含む。前記した同位体および/または他の原子の他の同位体を含む本発明の化合物および医薬上許容される塩および該化合物のプロドラッグは本発明の範囲内のものである。本発明の同位体標識化合物は、薬物および/または基質の組織分布および標的占有アッセイで有用である。例えば、同位体標識化合物は、SPECT(単一光量子放射コンピューター断層撮影法)およびPET(陽電子放射断層撮影法)で特に有用である。
【0074】
単一光量子放射コンピューター断層撮影法(SPECT)は、哺乳動物の身体に導入された同位体標識化合物の濃度についての情報を獲得する。SPECTは1960年代初期まで遡り、その時点で、発光横断面断層撮影法のアイディアがD.E.KuhlおよびR.Q.EdwardsによってPET、X−線CTまたはNRIによって導入された。一般に、SPECTは、電子捕獲および/またはガンマ放射によって崩壊する同位体を必要とする。実行可能なSPECT同位体の例は、限定されるものではないが、123−ヨウ素(123I)および99m−テクニチウム(99mTc)を含む。対象に、典型的には、トレーサー用量にて、放射標識剤を注射する。核が崩壊し、その結果単一ガンマ線が放射され、それは組織を通過し、SPECTカメラで外部で測定される。トモグラムとしてコンピューターによって復元された放射能の取込みは、断面イメージにおける組織分布を示す。
【0075】
陽電子放射断層撮影法(PET)は、組織内の陽電子放射同位体の濃度を測定するための技術である。SPECTのようにこれらの測定は、典型的には生きた対象の外部でPETカメラを用いてなされる。PETは、限定されるものではないが、陽電子放射同位体を含めるように化合物を合成し;同位体標識化合物を哺乳動物に投与し;次いで、放射断層撮影法による時間の関数としての陽電子活性の分布をイメージすることを含めたいくつかの工程に分けることができる。PETは、1985年にAlan R. Liss, Inc.によって発行されたPositron Emission TomographyにおいてAlaveらによって記載されている。
【0076】
PETで用いられる陽電子放射同位体は、限定されるものではないが、炭素−11、窒素−13、酸素−15およびフッ素−18を含む。一般に、陽電子放射同位体は、PETイメージングの間に必要な高用量から患者が受け取る長期放射線暴露を最小化するのを助けるように短い半減期を有するべきである。
【0077】
ある場合には、PETイメージングを用いて、5−HTセロトニン受容体と本発明の化合物との結合速度を測定することができる。例えば、身体に侵入し、5−HTセロトニン受容体に結合する本発明の同位体標識化合物の投与により、ベースラインPETシグナルが生じ、これは、第二の異なる非同位体標識化合物を投与しつつモニターすることができる。ベースラインPETシグナルは、非同位体標識化合物が5−HTセロトニン受容体の結合につき競合するにつれ減少するであろう。
【0078】
一般に、PETまたはSPECTを行うのに有用な式Iの化合物は、脳−血管関門を通過し、5−HTセロトニン受容体に対して高い選択性および中程度の親和性を呈し、かつ結局は代謝されるものである。非選択的な化合物、または5−HTセロトニン受容体に対して過剰なまたは小さな親和性を呈するものは、一般に、5−HTセロトニン受容体に対する脳受容体結合速度を調べるのに有用ではない。代謝されない化合物は患者に害を与えかねない。
【0079】
他の具体例において、核磁気共鳴分光測定(MRS)イメージングを用いて、特異的スピンを持つ核を持つ化合物またはその断片の全濃度を検出することができる。一般に、NMRイメージングで有用な同位体は、限定されるものではないが、水素−1、炭素−13、リン−31およびフッ素−19を含む。
【0080】
さらに、ジュートリウム、すなわちHのごときより重い同位体での置換により、より大きな代謝安定性に由来するある種の治療的利点、例えば、増大したイン・ビボ半減期または低下した用量の要件を供することができ、よって、ある状況では好ましい。本発明の式Iの同位体標識化合物は、一般に、非同位体標識試薬を同位体標識試薬で置換することによって、前記合成手法を行うことにより調製することができる。
【0081】
実施例
さらに工夫を凝らすことなく、当業者であれば、これまでの記載を用いて本発明を最大限に実施することができると信じる。以下の詳細な実施例は、種々の化合物の調製方法および/または本発明の種々のプロセスを実行する方法を記載するものであり、単に例示的なものとして解釈されるべきであって、断じてこれまでの開示を限定するものではない。当業者であれば、反応体ならびに反応条件および技術の双方に関する手法から適当な変形を直ちに認識するであろう。
【0082】
調製例1:2−(4−オキソシクロヘキシル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン:
【0083】
【化13】
Figure 2005508349
【0084】
工程1:水(20.0mL)中の4−アミノシクロヘキサノール塩酸塩(2.52g,16.6ミリモル)の溶液をN−カルボエトキシフタルイミド(3.82g,17.4ミリモル)およびNaCO(3.77g,136ミリモル)で処理した。反応を室温で15.6時間撹拌した。反応を0℃まで冷却し、10%HClでクエンチし、濾過し、水で洗浄して白色固体を得た。該固体を酢酸エチルに溶解させ、水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、真空中で濃縮して3.10g(76%)の2−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオンを無色固体として得た:mp 176.9-177.0℃; 1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 7.82 4.09, 3.74, 3.62, 2.28, 2.04, 1.76, l.39; 13C NMR (100 MHz, アセトン-d6) δ 168.7, 135.1, 133.0, 123.6, 69.5, 50.8, 35.7, 28.3; IR (mull) 3389, 3318, 2953, 2930, 2876, 2861, 1767, 1703, 1463, 1393, 1377, 1088, 1075, 1061, 720 cm-1; HRMS (FAB) C14H16NO3として 計算値: 246.1130, 実測値 246.1128; 元素分析C14H16NO3として 計算値: C, 68.56; H, 6.16; N, 5.71. 実測値: C, 68.39; H, 6.21; N,5. 70.
【0085】
工程2:CHCl(25.0mL)中の2−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(3.10g,12.6ミリモル)の溶液をCHCl(15.0mL)中のPCC(4.10g,19.0ミリモル)のスラリーに添加し、室温で3.5時間撹拌した。反応をEtO(60.0mL)で希釈し、デカントし、残渣をEtO(2×40.0mL)と共に撹拌した。合わせたエーテル層をフロリジルを通して濾過し、真空中で濃縮乾固し、残渣を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して2.01g(65%)の2−(4−シクロヘキシル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオンを無色針状晶として得た:mp 140.3-142.1℃;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84, 7.74, 4.64, 2.72, 2.54, 2.09; 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 208.9, 168.1, 134.1, 131.9, 123.3, 48.4, 39.9, 28.6; IR (mull) 3062, 3031, 2958, 2949, 2919, 2885, 1775, 1762, 1721, 1708, 1611, 1465, 1436, 1419, 1393, 1379, 719 cm-1; HRMS (FAB) C14H14NO3として 計算値: 244.0974, 実測値 244.0976; 元素分析C14H14NO3として 計算値: C, 69.12; H, 5.39; N, 5.76. 実測値: C, 68.87; H, 5.47; N, 5.73.
【0086】
実施例1:
6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン塩酸塩(ラセミ体):
【0087】
【化14】
Figure 2005508349
【0088】
工程1:ギ酸(45.0mL)中の2−(4−オキソシクロヘキシル)−1H−イソインドール−1,3[2H]−ジオン(3.99g,16.4ミリモル)および1−[4−(フェニルスルホニル)フェニル]ヒドラジン(3.69g,14.9ミリモル)の溶液を15.4時間加熱還流し、次いで、室温まで冷却し、酢酸エチルで希釈し、濾過し、真空中で濃縮して、2.678g(39%)の(rac)−2−[6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−イル]−1H−イソインドール−1,3[2H]−ジオンを無色固体として得た。濾液を真空中で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、1:1および1%トリエチルアミン)に付して、さらに0.57g(8%)の標記化合物を得た:mp>275℃; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.50, 8.00, 7.90, 7.55, 7.47, 4.49, 3.31, 2.95, 2.68, 2.12; 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 167.8, 142.8, 138.3, 136.9, 134.4, 132.7, 131.4, 130.4, 129.3, 126.7, 126.4, 122.9, 119.3, 117.8, 111.5, 108.3, 47.3, 26.0, 24.1, 22.3; IR (drift) 2482, 1989, 1710, 1392, 1374, 1342, 1305, 1154, 1109, 1092, 760, 739, 716, 684, 629 cm-1; HRMS (FAB) C26H20N2O4S+Hとして 計算値 457.1222, 実測値 457.1239; 元素分析C26H20N2O4Sとして 計算値: C, 68.40; H, 4.42; N, 6.14; S, 7.02. 実測値: C, 68.38; H, 4.47; N, 6.13.
【0089】
工程2:メタノール(70.0mL)中の(rac)−2−[6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−イル]−1H−イソインドール−1,3[2H]−ジオン(3.23g,7.1ミリモル)の溶液にヒドラジン水和物(6.6mL,136ミリモル)を添加した。室温にて2.3時間撹拌した後、反応を真空中で濃縮乾固した。残渣をCHClと共に0.7時間撹拌した。溶解しなかった固体を濾過によって除去し、濾液を水、ブラインで洗浄し、真空中で濃縮して1.59g(69%)の無色個体を得た。無色固体(0.26g,0.80ミリモル)をジオキサン(10.0mL)中の4.0N HClで処理し、室温にて6.5時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した後、メタノールを添加し、溶液を真空中で濃縮し、CHOH/酢酸エチルから再結晶して、0.063g(22%)の6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン塩酸塩(ラセミ体)を淡黄色固体として得た:mp 205-211℃; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.60, 8.40, 8.03, 7.93, 7.57, 7.47, 3.53, 3.13, 2.86, 2.79, 2.20, 1.97; 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 142.8, 138.2, 136.6, 132.8, 130.5, 129.4, 126.7, 126.2, 119.4, 117.7, 111.6, 106.4, 46.5, 26.3, 25.2, 20.3 ; IR (drift) 3445, 3404, 3228, 3146, 2947, 2932, 2906, 2842, 1298, 1153, 1143, 1130, 1093, 732, 688 cm-1; HRMS (FAB) C18H18N2O2S+Hとして 計算値: 327.1167, 実測値 327.1166; 元素分析C18H18N2O2S・HCl・1.2H2Oとして 計算値: C, 56.23; H, 5.61; N, 7.29. 実測値: C, 56.32; H, 5.71; N,7. 39.
【0090】
実施例2
(3S)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン塩酸塩および(3R)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン塩酸塩
【0091】
【化15】
Figure 2005508349
【0092】
工程1:二炭酸ジ−tert−ブチル(1.09g,4.98ミリモル)をCHCl(30.0mL)中の(rac)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン(1.29mg,3.96ミリモル)の溶液に添加した。反応を室温にて2.2時間撹拌し、次いで、水で洗浄し、飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄しMgSOで乾燥し、真空中で茶色油となるまで濃縮した。該油をカラムクロマトグラフィー(50%酢酸エチル/ヘキサン)に付して、1.39g(82%)の(rac)6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−イルカルバミン酸tert−ブチルを無色固体として得た。該ラセミ混合物を、キラルカラムを用いることによってHPLCで2つのエナンチオマーに分離した:0.46×25cmのキラルパックAD、0.5mL/分にて20%イソプロパノール/ヘキサンで溶出、ディテクターは280nMに設定。
【0093】
画分1 (第1溶出画分, 0.62 g, 37%): mp133.8-137.8℃ 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.39, 8.06, 7.93, 7.62, 7.46, 7.32, 4.72, 4.05, 3.06, 2.80, 2.58, 2.09, 1.92, 1.47; 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 155.5, 143.0, 138.4, 135.8, 132.5, 131.6, 129.1, 127.4, 127.2, 120.5, 118.8, 111.2, 109.3, 79.5, 46.3, 28.5, 28.47, 27.9, 20.9; IR (drift) 3275, 1678, 1510, 1478, 1368, 1337, 1314, 1291, 1263, 1157, 1133, 1091, 727, 687, 640 cm-1; C23H26N2O4Sとして 計算値:C, 64.77; H, 6.14; N, 6.57. 実測値: C, 64.53; H, 6.24; N, 6.57.
【0094】
画分2 (0.55 g, 33%): mp 135.7-139.4℃; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.39, 8.06, 7.92, 7.62, 7.45, 7.32, 4.72, 4.05, 3.06, 2.80, 2.56, 2.09, 1.92, 1.47; 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 155.5, 143.0, 138.4, 135.8, 132.5, 131.6, 129.1, 127.4, 127.2, 120.5, 118.8, 111.1, 109.3, 79.5, 46.3, 28.5, 28.4, 27.9, 20.9; IR (drift) 3275, 1678, 1510, 1478, 1368, 1314, 1291, 1263, 1245, 1156, 1133, 1091, 727, 687, 640 cm-1; C23H26N2O4-Sとして 計算値: C, 64.77; H,6.14; N, 6.57. 実測値: C, 64.56; H,6.23; N, 6.55.
画分1および2の立体化学は同定しなかった。
【0095】
工程2:前記工程1からの画分1(0.59g,1.38ミリモル)をジオキサン中の4.0N HCl(5.0mL)に溶解させ、室温にて15.6時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した後、メタノールを添加し、溶液を真空中で濃縮し、CHOH/酢酸エチルから再結晶して、0.39g(78%)の実施例2の1つの異性体を無色固体として得た:mp216-218℃; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.60, 8.37, 8.03, 7.92, 7.57, 7.47, 3.57, 3.13, 2.86, 2.78, 2.20, 1.96; 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 142.8, 138.2, 136.6, 132.8, 130.5, 129.4, 126.7, 126.2, 119.4, 117.7, 111.6, 106.4, 46.5, 26.3, 25.2, 20.3; IR (drift) 3334, 3218, 3158, 3054, 3002, 2924, 2903, 2850, 1476, 1299, 1151, 1131, 1092, 731, 613 cm-1; HRMS (FAB) C18H18N2O2S+Hとして 計算値: 327.1167, 実測値 327.1167; 元素分析C18H18N2O2S・HCl・0.5EtOAc・0.75H2Oとして 計算値: C, 57.14; H, 5.87; N, 6.66. 実測値: C, 57.19; H, 6.00; N, 6.73.
【0096】
工程2の一般的手法に従い、前記工程1からの画分2で出発し、余り重要でない変形を施し実施例2の他の異性体を無色個体(79%)として得た:mp224-227℃; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.60, 8.37, 8.04, 7.92, 7.57, 7.47, 3.57, 3.13, 2.86, 2.79, 2.20, 1.96; 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 142.8, 138.2, 136.6, 132.8, 130.5, 129.4, 126.7, 126.2, 119.4, 117.7, 111.6, 106.4, 46.5, 26.3, 25.2, 20.3; IR (drift) 3218, 3156, 3053, 3003, 2924, 2907, 2853, 1477, 1299, 1152, 1131, 1093, 731, 688, 613 cm-1; HRMS (FAB) C18H18N2O2S+Hとして 計算値: 327.1167, 実測値 327.1175; 元素分析C18H18N2O2S・HCl・0.35 EtOAc・0.35H2O・0.40CH3OHとして 計算値: C, 57.61; H, 5.88; N, 6.79. 実測値: C, 57.59; H, 6.06; N, 6.78.
【0097】
実施例3(a)
(3R)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン:
【0098】
【化16】
Figure 2005508349
【0099】
実施例3(b)
(3S)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン:
【0100】
【化17】
Figure 2005508349
【0101】
工程1:DMF(10.0mL)中の(rac)−2−[6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−イル]−1H−イソインドール−1,3[2H]−ジオン(2.93g,6.4ミリモル)の溶液を、DMF(3.0mL)中の60%水素化ナトリウム(0.51g,12.7ミリモル)の0℃懸濁液に添加し、0.4時間撹拌した。ヨウ化メチル(1.50g,10.6ミリモル)を添加し反応を室温で3.67時間撹拌した。反応を水でクエンチし、CHClで抽出した。CHCl抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、真空中で濃縮して1.74g(58%)の(rac)−2−[9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−イル]−1H−イソインドール−1,3[2H]−ジオンを無色固体として得た:lH NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.06, 7.97-7.88, 7.66-7.55, 4.49, 3.70, 3.38-3.33, 3.05-3.01, 2.88-2.86, 2.75-2.70, 2.21; 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 168.1, 143.2, 139.1, 138.5, 134.6, 132.9, 131.8, 130.9, 129.5, 127.0, 126.0, 123.1, 119.4, 118.2, 110.3, 108.4, 47.4, 26.2, 24.3, 21.5; IR (drift) 1710 (s), 1391, 1373, 1303, 1151, 1113, 1089, 814, 743, 719, 692, 644, 638, 618, 611 cm-1; HRMS (FAB) C27H22N2O4S+Hとして 計算値: 471.1378, 実測値 471.1383; 元素分析C27H22N2O4Sとして 計算値: C, 68.92; H, 4.71; N, 5.95. 実測値: C, 68.50; H, 4.82; N, 5.88.
【0102】
工程2:メタノール(100mL)中の(rac)2−[9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−イル]−1H−イソインドール−1,3[2H]−ジオン(1.70g,3.6ミリモル)の溶液に、ヒドラジン水和物(1.6mL,33ミリモル)を添加した。室温にて4.75時間撹拌した後、反応を真空中で濃縮した。残渣をCHClに溶解させ、真空中で濃縮して、0.77g(63%)の(rac)9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミンを黄色油として得、これを、キラルカラムを用いることによってHPLC:0.46×25cmキラルパックAD、0.5mL/分にて0.05%ジエチルアミン/エタノールで溶出、ディテクターは280nMに設定;でエナンチオマーに分離した。
【0103】
実施例3(a):画分1:(第1溶出画分, 86 mg, 7%); mp189.3-193.2℃; [α]D=+29°(C 1.04, DMSO) lH NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.04, 7.94-7.92, 7.63-7.54, 3.64, 3.39-3.06, 2.91-2.79, 2.66-2.60, 2.14, 1.88; 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 142.7, 138.6, 138.1, 132.8, 130.5, 129.4, 126.7, 125.7, 119.2, 117.7, 110.1, 107.1, 46.5, 29.3, 27.9, 26.8, 19.4, IR (drift) 3225, 3217, 3156, 3054, 2998, 2931, 1611, 1482, 1377, 1312, 1304, 1151, 1091, 729, 624 cm-1; HRMS (FAB) C19H20N2O2S+Hとして 計算値: 341.1324, 実測値: 341.1323; 元素分析C19H20N2O2S・2H2O: C, 60.62; H, 6.43; N, 7.44. 実測値: C, 60.36; H, 5.95; N, 7.51.
実施例3(b):画分2:(114 mg, 9%);[α]D=-30°(C 1.02, DMSO) 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.04, 7.94-7.92, 7.63-7.54, 3.64, 3.39-3.06, 2.91-2.79, 2.66-2.60, 2.14, 1.88; 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 142.7, 138.6, 138.1, 132.8, 130.5, 129.4, 126.7, 125.7, 119.2, 117.8, 110.1, 106.9, 46.5, 29.3, 27.6, 26.5, 19.4; IR (drift) 3055, 3015, 2999, 2931, 2849, 1613, 1481, 1377, 1304, 1150, 1092, 730, 690, 624, 609 cm-1; HRMS (FAB) C19H20N2O2S+Hとして 計算値: 341.1324, 実測値: 341.1335; 元素分析C19H20N2O2S・2H2Oとして 計算値: C, 60.62; H, 6.43; N, 7.44. 実測値: C, 60.06; H, 5.94; N, 7.51.
【0104】
実施例3(b)の同定は、その(S)−マンデル酸誘導体のX−線結晶測定に基づいた:
(2´S)−2´−ヒドロキシーN−[(3S)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−イル]−2−フェニルエタンアミド:
【0105】
【化18】
Figure 2005508349
【0106】
ジクロロメタン(15.0mL)中の(3S)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン(0.500g,1.47ミリモル)、(S)−マンデル酸(0.224g,1.47ミリモル)、1−ヒドロキシトリアゾール(0.199g,1.47ミリモル)およびトリエチルアミン(0.21mL,0.147ミリモル)の溶液に、0℃にて、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.282g,1.47ミリモル)を添加した。得られた混合物を室温にて一晩撹拌した。水(20.0mL)およびジクロロメタン(15.0mL)を添加し、分離した。水性層をジクロロメタン(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機溶液を乾燥し(MgSO)、濾過した。濾液を真空中で濃縮乾固し、残渣をクロマトグラフィー(EtOAc)に付して、0.544g(78%)の無色固体として標記化合物を得た:mp138-140℃ (EtOAc/hex);[α]D=+78° (c 0.78, CHCl3) ;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.02 (d, J = 1.7 Hz, 1 H), 7.93-7.90 (m, 2 H), 7.68-7.66 (dd, J = 8.6, 1.7 Hz, 1 H), 7.48-7.31 (m, 10 H), 7.25 (d, J = 8.6 Hz, 1 H), 6.49 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 5.05 (s, 1 H), 4.28 (br, 1 H), 3.57 (s, 3 H), 3.02 (dd, J = 15.3, 5.1 Hz, 1 H), 2.72 (t, J = 6.1 Hz, 2 H), 2.52, (dd, J = 15.3, 7.6 Hz, 1 H), 2.08 (m, 1 H), 1.94(m, 1 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 171.9, 143.1, 139.5, 139.2, 137.2, 132.5, 131.2, 129.1, 128.8, 128.6, 127.2, 126.7, 126.6, 120.1, 118.8, 109.2, 108.2, 74.2, 45.2, 29.5, 28.0, 27.4, 19.9; IR (diffuse reflectance) 3406, 3396, 3268, 1663, 1644, 1638, 1619, 1525, 1522, 1449, 1304, 1288, 1151, 1088, 1061 cm-1; HRMS (FAB) C27H26N2O4S+Hとして 計算値: 475.1691, 実測値: 475.1703; 元素分析C27H26N2O4S・0.25H2Oとして 計算値: C, 67.69; H, 5.57; N, 5.85. 実測値: C, 67.70; H, 5.64; N, 5.82.
【0107】
実施例4
(3R)−N,9−ジメチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン塩酸塩
【0108】
【化19】
Figure 2005508349
【0109】
工程1:実施例2(a)(工程1)の一般的手法に従い、かつ非常に重要でない変形を施し、(3R)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−イルカルバミン酸tert−ブチルを茶色固体(74%)として調製した:mp 155-160℃; [α] =-34°(c 1.01, クロロホルム); 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.11, 7.95-7.92, 7.68, 7.50-7.42, 7.30, 4.65, 4.08, 3.63, 3.09, 2.82-2.79, 2.64, 2.13, 2.02-1.96, 1.46; 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 155.4, 143.2, 139.2, 137.3, 132.4, 131.3, 129.0, 127.2, 126.8, 120.2, 118.9, 109.2, 108.5, 79.5, 46.0, 29.5, 28.5, 28.4, 28.0, 19.8; IR (散漫な反射) 1701, 1519, 1482, 1367, 1300, 1289, 1181,1173, 1163, 1151,731, 687,626, 613, 607 cm-1; HRMS (FAB) C24H28N2O4S+Hとして 計算値 441.1848, 実測値 441.1873 ; 元素分析C24H28N2O4Sとして 計算値: C, 65.43; H, 6.41; N, 6.36. 実測値: C, 65.35; H, 6.38; N, 6.38.
【0110】
工程2:DMF(13.0mL)中の(3R)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−イルカルバミン酸tert−ブチル(1.74g,3.95ミリモル)の溶液をDMF(3.0ml)中の60%水素化ナトリウム(0.38g,9.62ミリモル)の0℃懸濁液に添加し、室温にて1.1時間撹拌した。ヨウ化メチル(0.30mL,4.81ミリモル)を添加し、反応を室温にて2.0時間撹拌した。
【0111】
反応を0℃まで冷却し、水でクエンチし、濾過した。濾液を真空中で濃縮し、既に濾過した固体と合わせ、酢酸エチルおよび水の間に分配した。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、真空中で濃縮乾固し、残渣をEtOAc/ヘキサンから再結晶して、1.36g(76%)のメチル[(3R)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,5,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−イル]カルバミン酸tert−ブチルを無色固体として得た:mp 181.4-183.2℃; [α]D=+103°(c 1.02, DMSO); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.06, 7.93-7.91, 7.62-7.53, 4.22, 3.64, 2.96-2.92, 2.84-2.79, 1.99-1.94, 1.42; 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 155.6, 142.8, 138.7, 138.0, 132.7, 130.5, 129.3, 126.7, 125.9, 119.1, 118.0, 110.0, 108.6, 78.5, 29.3, 28.5, 28.0, 26.4, 23.5, 21.2; IR (散漫な反射) 1684, 1481, 1448, 1398, 1378, 1364, 1357, 1304, 1184, 1149 (s), 1103, 732, 690, 622, 612 cm-1; HRMS (FAB) C25H30N2O4S+Hとして 計算値 455.2004, 実測値 455.2027 ; 元素分析C25H30N2O4Sとして 計算値: C, 66.05; H, 6.65; N, 6.16. 実測値: C, 65.99; H, 6.66; N, 6.19.
【0112】
工程3:実施例2(工程2)の一般的手法に従い、余り重要でない変形を施し、(3R)−N,9−ジメチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン塩酸塩を無色固体47%として調製した:mp>275℃; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.25, 8.11, 7.91, 7.62-7.57, 3.65, 3.42, 3.28, 2.93, 2.81, 2.66, 2.35, 1.99 ; 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 142.7, 138.7, 138.0, 132.8, 130.6, 129.4, 126.7, 125.6, 119.4, 117.9, 110.2, 106.2, 54.0, 29.8, 29.4, 24.8, 23.1, 19.4; IR (散漫な反射) 2959, 2938, 2931, 2792, 2768, 2748, 2708, 2459, 1478, 1306, 1300, 1151, 1099, 732, 624 cm-1; HRMS (FAB) C20H22N2O2S+Hとして 計算値355.1480, 実測値 355.1485; 元素分析C20H22N2O2Sとして 計算値: C, 61.45; H, 5.93; N, 7.17. 実測値: C, 61.16; H, 5.93; N, 7.12.
【0113】
実施例5
(3R)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1−H−カルバゾール−3−アミン;
【0114】
【化20】
Figure 2005508349
【0115】
工程1:CHOH(3.0mL)中のシアノホウ水素化ナトリウム(0.91g/14.48ミリモル)の新たに調製した溶液をTFA(7.5ml)中の(3R)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン(1.02g,2.99ミリモル)の0℃溶液に滴下し、次いで、室温にて3時間撹拌した。反応を0℃まで冷却したHO(40ml)で希釈し、50%NaOHの添加によって塩基性とした。反応混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、真空中で濃縮して無色フォームが得られ、これをCHOH/EtOAcから再結晶して、0.19g(19%)の(3R)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミンをシスおよびトランス異性体の混合物として得た:融点217.0-219.3℃;MS m/z343.2 (M++H)。
【0116】
5-HT受容体結合アッセイ
細胞の増殖および膜の調製
クローン化されたヒト5−HT受容体を含むHTLA細胞はNational Institute of HealthのDavid R. Sibley博士の研究所から獲得した(Sibley. D.R, J. Neurochemistry, 66, 47-56, 1996参照)。L−グルタミン、0.5%ピロリン酸ナトリウム、0.3%ペニシリン−ストレプトマイシン、0.025%G−418および5%Gibcoウシ胎児血清を補足した高グルコースダルベッコウの修飾されたイーグル培地中で細胞を増殖させ、次いで、密集すると冷リン酸緩衝化生理食塩水に収穫した。収穫された無傷細胞を冷リン酸緩衝化生理食塩水中で1回洗浄した。細胞をペレット化し、冷50mMトリス、5mM EDTAおよび5mM EGTA、pH7.4の100mLに再懸濁させた。ホモゲナイゼーションは、Vir Tishearジェネレーターにて、各々50に設定した30秒間の4サイクルで行った。ホモゲナイズした細胞を700RPM(1000×g)にて10分間遠心し、上澄みを除去した。ペレットを前記緩衝液100mLに再懸濁させ、2サイクルにて再度ホモゲナイズした。次いで、再度ホモゲナイズした細胞を700RPM(1000×g)にて10分間遠心し、上澄みを取り出した。合わせた上澄み200mlをBeckmanローター(42.1 Ti)中で23,000RPM(80,000×g)にて1時間遠心した。HEPES 20mN、MgCl 10mM、NeCl 150mN、EDTA1mMpH7.4を含有する50−8−mlのアッセイ緩衝液に再度懸濁させ、−70℃にてアリコットで凍結保存した。
【0117】
5−HT受容体結合アッセイ
放射性リガンド結合アッセイでは[3H]−リゼルギン酸ジエチルアミド(LSD)を用いた。該アッセイは、結合緩衝液中の適当な希釈の11μlのテスト試料(該アッセイは二連で行った11シリーズの濃度の試料を使用した)、11μlの放射性リガンド、および178μlのWGA被覆SPAビーズおよび膜の洗浄した混合物の添加によって、Wallac 96−ウエル試料で行った。プレートを約5分間震盪し、次いで、室温にて1時間インキュベートした。次いで、プレートをカウンティングカセットに負荷し、Wallac MicroBeta Triluxシンチュレーションカウンターでカウントした。
【0118】
結合定数(Ki)の測定
EC/Cetus Pro/Petteピペッターを用い、テスト化合物の11の系列希釈をアッセイプレートに分配した。これらの希釈に続き、放射性リガンドおよび前記したごとく調製したビーズ−膜混合物を分配した。得られた特異的に結合したCPMを、GraphPad Prismバージョン3.0を用いて片側結合モデルにフィットさせた。見積もったIc50値を、Cheng-Prusoff式を用いてKi値に変換した(Cheng,Y.C.ら,Biochem. Parmacol., 22, 3099-108, 1973)。実施例は約2.9nNないし約58nMのKi値を有する。

Claims (31)

  1. 式I:
    Figure 2005508349
    [式中、
    −−−[b]は単結合または二重結合であり;
    X、YおよびZは、各々、独立して、H、−OH、−O−アルキルおよび−O−置換アルキルから選択され;
    は、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
    は、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
    は、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよび−A−E−Rから選択され;
    Aは、アルキルおよび置換されたアルキルから選択され;
    Eは、−N(R10)C(O)−、−C(O)N(R10)−、−N(R10)C(S)−、−C(S)N(R10)、−S(O)N(R10)−、−N(R10)S(O)−、−S(O)N(R10)−および−N(R10)S(O)−から選択され;
    、R、RおよびRは、各々、独立して、H、ハロゲン、アリール、−CN、−NO、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、−OR、−NH、−C(O)NH、−C(S)NHおよび−S(O)アリールから選択されるが、但し、R、R、RおよびRのうちの1つは−S(O)アリールであって、R、R、RおよびRのうちの少なくとも1つはHであり;
    nは0、1または2であり;
    、RおよびR10は、各々、独立して、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
    11は、各々、独立して、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニル、ナフチルおよびヘテロ芳香族であるが、但し、いずれのアルキル、シクロアルキル、フェニル、ナフチルまたはヘテロ芳香族も、所望により、ハロゲン、アルキル、−CF、−OR12、−SR12、−CN、−NO、−N、−N(R12、−C(O)N(R12および−C(S)N(R12から独立して選択される3以下の置換基で置換されていてもよく;
    12は、各々、独立して、H、アルキルおよびシクロアルキルから選択されるが、但し、いずれのアルキルまたはシクロアルキルも、所望により、水素、−CF、−NO、−NH、−N、−CN、−OH、−O−低級アルキルおよび−O−低級置換アルキルから独立して選択される2つまでの置換基で置換されていてもよい]
    の化合物またはその医薬上許容される塩。
  2. 式Ib:
    Figure 2005508349
    [式中、
    X、YおよびZは、各々、独立して、H、−OH、−O−アルキルおよび−O−置換アルキルから選択され;
    は、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
    は、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
    は、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよび−A−E−Rから選択され;
    Aは、アルキルおよび置換されたアルキルから選択され;
    Eは、−N(R10)C(O)−、−C(O)N(R10)−、−N(R10)C(S)−、−C(S)N(R10)、−S(O)N(R10)−、−N(R10)S(O)−、−S(O)N(R10)−および−N(R10)S(O)−から選択され;
    、R、RおよびRは、各々、独立して、H、ハロゲン、アリール、−CN、−NO、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、−OR、−NH、−C(O)NH、−C(S)NHおよび−S(O)アリールから選択されるが、但し、R、R、RおよびRのうちの1つは−S(O)アリールであって、R、R、RおよびRのうちの少なくとも1つはHであり;
    nは0、1または2であり;
    、RおよびR10は、各々、独立して、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
    11は、各々、独立して、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニル、ナフチルおよびヘテロ芳香族から選択されるが、但し、いずれのアルキル、シクロアルキル、フェニル、ナフチルまたはヘテロ芳香族も、所望により、ハロゲン、アルキル、−CF、−OR12、−SR12、−CN、−NO、−N、−N(R12、−C(O)N(R12および−C(S)N(R12から独立して選択される3以下の置換基で置換されていてもよく;
    12は、各々、独立して、H、アルキルおよびシクロアルキルから選択されるが、但し、いずれのアルキルまたはシクロアルキルも、所望により、ハロゲン、−CF、−NO、−NH、−N、−CN、−OH、−O−低級アルキルおよび−O−低級置換アルキルから独立して選択される2つまでの置換基で置換されていてもよい]
    を有する請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
  3. およびRの一方がHであって、他方が、H、アルキルまたは置換されたアルキルである請求項2記載の化合物。
  4. がアリールS(O)−であって、R、RおよびRがHである請求項3記載の化合物。
  5. nが2である請求項4記載の化合物。
  6. がHまたはアルキルである請求項5記載の化合物。
  7. 該化合物が、
    (rac)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3S)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3R)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3S)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3R)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3R)−N,9−ジメチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    またはその医薬上許容される塩である請求項6記載の化合物。
  8. C−3位の立体化学がRである請求項7記載の化合物。
  9. 該化合物が、
    (3R)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3R)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3R)−N,9−ジメチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    またはその医薬上許容される塩である請求項8記載の化合物。
  10. 式Ia:
    Figure 2005508349
    [式中、
    X、YおよびZは、各々、独立して、H、−OH、−O−アルキルおよび−O−置換アルキルから選択され;
    は、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
    は、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
    は、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよび−A−E−Rから選択され;
    Aは、アルキルおよび置換されたアルキルから選択され;
    Eは、−N(R10)C(O)−、−C(O)N(R10)−、−N(R10)C(S)−、−C(S)N(R10)、−S(O)N(R10)−、−N(R10)S(O)−、−S(O)N(R10)−および−N(R10)S(O)−から選択され;
    、R、RおよびRは、各々、独立して、H、ハロゲン、アリール、−CN、−NO、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、−OR、−NH、−C(O)NH、−C(S)NHおよび−S(O)アリールから選択されるが、但し、R、R、RおよびRのうちの1つは−S(O)アリールであって、R、R、RおよびRのうちの少なくとも1つはHであり;
    nは0、1または2であり;
    、RおよびR10は、各々、独立して、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキルおよびアリールから選択され;
    11は、各々、独立して、H、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニル、ナフチルおよびヘテロ芳香族から選択されるが、但し、いずれのアルキル、シクロアルキル、フェニル、ナフチルまたはヘテロ芳香族も、所望により、ハロゲン、アルキル、−CF、−OR12、−SR12、−CN、−NO、−N、−N(R12、−C(O)N(R12および−C(S)N(R12から独立して選択される3つまでの置換基で置換されていてもよく;
    12は、各々、独立して、H、アルキルおよびシクロアルキルから選択されるが、但し、いずれのアルキルまたはシクロアルキルも、所望により、ハロゲン、−CF、−NO、−NH、−N、−CN、−OH、−O−低級アルキルおよび−O−低級置換アルキルから独立して選択される2つまでの置換基で置換されていてもよい]
    を有する請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
  11. およびRの一方がHであり、他方が、H、アルキルまたは置換されたアルキルである請求項10記載の化合物。
  12. がアリールS(O)−であって、R、RおよびRがHである請求項11記載の化合物。
  13. nが2である請求項12記載の化合物。
  14. がHまたはアルキルである請求項13記載の化合物。
  15. 該化合物が、
    (3R)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3S)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3R)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3S)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (rac)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール;
    (3S)−N,9−ジメチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3R)−N,9−ジメチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    またはその医薬上許容される塩である請求項14記載の化合物。
  16. C−3位の立体化学がRである請求項14記載の化合物。
  17. 該化合物が、
    (3R)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    またはその医薬上許容される塩である請求項16記載の化合物。
  18. 請求項1ないし17いずれか1記載の化合物よりなる医薬組成物。
  19. 5−HT受容体が関与し、病気または疾患の治療のための薬剤を調製するための請求項1ないし17いずれか1記載の化合物の使用。
  20. 該病気または疾患が、不安、鬱病、精神分裂病、アルツハイマー病、ストレス−関連病、恐慌、恐怖症、強迫障害、肥満、外傷後ストレス症候群または癲癇である請求項19記載の使用。
  21. 該化合物が、直腸、局所、経口、舌下または非経口投与される請求項19記載の使用。
  22. 該化合物が、一日当たり哺乳動物の体重1kgにつき約0.001ないし約100mgで投与される請求項19記載の使用。
  23. 該化合物が、一日当たり哺乳動物の体重1kgにつき約0.1ないし約50mgで投与される請求項19記載の使用。
  24. 該化合物が、炭素−11、窒素−13、酸素−15およびフッ素−18から選択される少なくとも1つの原子を含む請求項1ないし17いずれか1記載の化合物。
  25. 当該同位体標識化合物が、請求項1ないし17いずれか1から選択される同位体標識化合物を哺乳動物の組織に取り込ませることを特徴とする陽電子放射断層撮影の実行のための使用。
  26. 該化合物が、6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3S)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3R)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3S)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3R)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3S)−N,9−ジメチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3R)−N,9−ジメチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3S)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3R)−9−メチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3S)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3R)−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール;
    (3S)−N,9−ジメチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    (3R)−N,9−ジメチル−6−(フェニルスルホニル)−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−カルバゾール−3−アミン;
    またはその医薬上許容される塩から選択される請求項25記載の使用。
  27. 治療上有効量の請求項1ないし17いずれか1記載の化合物を哺乳動物に投与することを特徴とする、5−HT受容体が関係するそれを必要とする哺乳動物における病気または疾患を治療する方法。
  28. 該病気または疾患が、不安、鬱病、精神分裂病、アルツハイマー病、ストレス−関連病、恐慌、恐怖症、強迫障害、肥満、外傷後ストレス症候群または癲癇である請求項27記載の方法。
  29. 該化合物が、直腸、局所、経口、舌下または非経口投与される請求項28記載の方法。
  30. 該化合物が、一日当たり哺乳動物の体重1kgにつき約0.001ないし約100mgで投与される請求項29記載の方法。
  31. 該化合物が、一日当たり哺乳動物の体重1kgにつき約0.1ないし約50mgで投与される請求項29記載の方法。
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