JPH06166620A - 過敏性腸症候群を治療するためのイソオキサゾール誘導体 - Google Patents

過敏性腸症候群を治療するためのイソオキサゾール誘導体

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JPH06166620A
JPH06166620A JP5175396A JP17539693A JPH06166620A JP H06166620 A JPH06166620 A JP H06166620A JP 5175396 A JP5175396 A JP 5175396A JP 17539693 A JP17539693 A JP 17539693A JP H06166620 A JPH06166620 A JP H06166620A
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Jaswant S Gidda
ジャスワント・シン・ジッダ
John M Schaus
ジョン・メネルト・シャウス
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Eli Lilly and Co
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式I: 【化1】 [式中、Rは水素、C1〜C3アルキル、アリル、または
シクロプロピルメチルを表し、R1は水素、C1〜C3
ルキル、アリル、シクロプロピルメチル、または−(C
2)n-Xを表し、nは1から5までの数字を表し、Xは
置換されていてもよいフェニル、C1〜C3アルコキシま
たはC1〜C3アルキルチオを表し、R2とR3は独立に水
素、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3
アルキルチオ、ハロ、CNまたはフェニルを表すか、も
しくは一体となって−(CH2)p−を表し、pは3から6
までの数字を表し、Yは−CH2−、−O−、−SOm
を表し、mは0、1または2を表す]で表される化合物
を活性成分とする医薬製剤。 【効果】 過敏性腸症候群の治療に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は哺乳動物の過敏性腸症候群(IB
S)を治療する方法およびそれに適した医薬製剤に関す
る。
【0002】過敏性腸症候群(IBS)は変化した腸の性
質、腹痛、および検出可能な病因がないことからなる運
動障害である。IBSは、心理学的因子と緊張の多い生
活状況による影響を著しく受けるその症状によって認識
される。
【0003】IBSは最も一般的に出会う胃腸障害の1
つである。胃腸病院にまわされた患者の20%ないし5
0%がIBSにかかっている。IBSの症状は、それ以
外には見かけ上健康な人々の約14%に起こる。これは
最も理解されていない障害の1つであるが、その理由は
一部にはそれが疾患ではなく類似する徴候を伴ういくつ
かの状態から構成される症候群だからである。
【0004】IBSの主な症状(変化した腸の性質、腹
痛および鼓脹)は消化管中の増大した運動性と胃酸の過
剰分泌の顕示である。
【0005】GI路の活性は、副交感神経および交感神
経神経支配を介して中枢神経系(CNS)によって、並び
に、GI路自体の中に存在する抹消に位置する腸神経系
(ENS)によって、神経的に調節される。
【0006】ENSは極めてよく組織化されており、中
枢の入力がなくてもその器官の活性を調整するために不
可欠なすべての要素からなっている。Goyal,R.K.,「消
化管の神経学(原題:Neurology of the Gut)」,Gastroi
ntestinal Disorders,SleisengerおよびFordtran編,Sa
unders(1983),97-114頁を参照のこと。
【0007】セロトニン(5-ヒドロキシトリプタミン,
5-HT)は、食欲、不安および抑うつを含むいくつかの
生理学的現象に直接的あるいは間接的に関連している。
R.A.Glennon,J.Med.Chem.30,1(1987)。5-HT受容体は
CNS中と、胃腸路、肺、心臓、血管および他の様々な
平滑筋組織を含む抹消組織中で同定されている。
【0008】複数の種類の5-HT受容体が存在するこ
とが認識されている。これらの受容体は5-HT1、5-
HT2、5-HT3、および5-HT4と分類されてお
り、少なくとも5-HT1受容体は5-HT1A、5-H
T1B、5-HT1C、および5-HT1Dと識別される
サブクラスにさらに分割されている。
【0009】5-HT受容体は、CNSでは、セロトニ
ン作動性の入力を受けるニューロン上ではシナプス後部
に、そして5-HT放出ニューロン上ではシナプス前部
に位置する。シナプス前部の受容体はシナプス裂溝中の
5-HTの濃度を検知し、それに応じて5-HTのさらな
る放出を調節するよう機能すると考えられる。
【0010】一般的に「作用薬」とは内因性の神経伝達
物質の受容体での作用を模倣する化学化合物である。
【0011】直接作用性セロトニン作用薬はセロトニン
受容体に結合し、セロトニン受容体におけるセロトニン
の作用を模倣する化学物質である。
【0012】間接作用性セロトニン作用薬はシナプス裂
溝中のセロトニンの濃度を増大させる化学物質である。
間接セロトニン作用薬にはセロトニン特異的取り込み担
体の阻害因子、貯蔵顆粒からセロトニンを放出させる物
質、セロトニンの生成を増大させる物質(セロトニン前
駆体)、およびセロトニンの分解を遮断することによっ
て利用可能なセロトニンの量を増大させるモノアミンオ
キシダーゼ(MAO)阻害因子が含まれる。
【0013】セロトニンは胃腸路中でいくつかの作用を
持っていることが知られている。5-HTまたは5-HT
P(5-ヒドロキシトリプトファン)のヒトへの静脈内注
入が自発的およびヒスタミン誘発的な胃分泌の量と酸性
度を抑制し、一方では同時に粘液の生産を増大させるこ
とが知られている。Handbook of Experimental Pharmac
ology,第XIX巻,「5-ヒドロキシトリプタミンおよび関
連するインドールアルキルアミン(原題:5-Hydroxytryp
tamin and Releted Indolealkylamines)」,Erspamer,V.
編集補佐,Springer-Verlog,ニューヨーク,1966,329-335
頁。この阻害応答を果たすために5-HT受容体部位の
1またはいくつかの組み合わせでの結合が必要かどう
か、あるいはどの受容体が関与するのかはわかっていな
い。
【0014】胃腸路の平滑筋中の5-HT受容体がこの
組織の収縮を媒介することが知られている。ラットの基
底部およびモルモットの回腸が5-HT作用薬と拮抗薬
のインビトロ研究に広く用いられている。胃腸路の腸ク
ロム親和性細胞は身体における5-HT生産の主要な部
位である。
【0015】消化管における運動性はコリン作動性受容
体によっても著しく影響される。アセチルコリンはムス
カリン性受容体で作用することによって胃腸の運動性を
増進することが知られている。しかし、少なくとも5種
類の異なるムスカリン性受容体(M1〜M5)が知られて
いる。Barry B.Wolfe,「ムスカリン性受容体(原題:Mus
carinic Receptors)」,J.H.Brown編,The Humana Press,
ニュージャージー,1989,125-150頁を参照のこと。胃腸
の運動性の調節に関するこれら受容体の相対的な役割
は、これら受容体の選択的な作用薬および拮抗薬が同定
されていないのでわかっていない。IBSではムスカリ
ン拮抗薬として作用するベンチル(Bentyl)などの化合物
が有用な治療法であるが、これらは重篤な副作用を示
す。
【0016】IBSに関する現在の治療は患者のごく一
部しか治療しない薬物に制限されている。例えば抗コリ
ン作用性薬物は痙性を減じ、それによって腹痛の一部を
和らげる。他方、ヒスタミンH2受容体拮抗薬は胃酸の
分泌を抑制し、したがって消化不良の症状を緩和し得
る。IBSの症状のほとんどを和らげる治療薬は現在の
ところ入手できない。
【0017】5-HT受容体に直接作用することによっ
て5-HT1A作用薬が胃酸の分泌を抑制し、それゆえ
に消化不良の症状を緩和し得ることが発見されている。
我々は、結合研究においてM1-コリン作用性受容体に
対して親和性を有することとインビトロで抗痙攣活性を
有することも明らかにされた一連のこれら作用薬化合物
を発見した。したがって本発明の化合物はIBSとそれ
に関連する症状のほとんどの治療にとりわけ有用である
にちがいない。
【0018】本発明の目的は、直接作用性5-HT1A
作用薬とM1-コリン作用性受容体選択的物質の両方で
ある化合物群を提供することである。これら2つの特徴
は腸の性質を正常化し、腹痛とIBSの拡大を減じるた
めに重要であるので、この活性の組み合わせを有するこ
れらの物質は胃腸の運動性を正常化するように作用し、
IBSとそれに伴う広範囲にわたる症状の治療に有用で
あるにちがいない。本発明のさらなる目的は本発明の方
法に適した新規製剤を提供することである。
【0019】本発明の他の目的、性質および利点は以下
の記述と特許請求の範囲から当業者に明らかになるであ
ろう。
【0020】本発明は哺乳動物の過敏性腸症候群(IB
S)を治療する方法であって、IBS治療を必要とする
哺乳動物に式I:
【化4】 [式中、Rは水素、C1〜C3アルキル、アリル、または
式:
【化5】 で表される基を表し、R1は水素、C1〜C3アルキル、
アリル、式:
【化6】 で表される基、または−(CH2)n-Xを表し、nは1か
ら5までの数字を表し、Xは置換されていてもよいフェ
ニル、C1〜C3アルコキシまたはC1〜C3アルキルチオ
を表し、R2とR3は独立に水素、C1〜C3アルキル、C
1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルキルチオ、ハロ、CN
またはフェニルを表すか、もしくは一体となって−(C
2)p−を表し、pは3から6までの数字を表し、Yは
−CH2−、−O−、−SOm−を表し、mは0、1また
は2を表す]で表される化合物もしくは医薬的に許容さ
れるその酸付加塩または溶媒和物の有効投与量を投与す
ることからなる方法を提供する。
【0021】これまで、IBSを治療するために式Iの
化合物が使用されたことはなかった。したがって本発明
のもう1つの態様は、1またはそれ以上の医薬的に許容
される担体、希釈剤または賦形剤と混合された式Iの化
合物もしくは医薬的に許容されるその酸付加塩または溶
媒和物からなる、IBSの治療に適合した医薬製剤であ
る。
【0022】式Iで使用される一般的な化学用語はそれ
ぞれ通常の意味を有する。例えば用語「アルキル」は表
記した数の炭素を有する直鎖または分枝鎖のアルキル鎖
を表す。C1〜C3アルキル基はメチル、エチル、n-プ
ロピルおよびイソプロピルである。式:
【化7】 はシクロプロピルメチルである。
【0023】ハロは臭素、塩素、フッ素またはヨウ素を
意味する。
【0024】置換されていてもよいフェニルとは、C1
〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルキ
ルチオ、ハロ、NO2およびCNから選択される1また
は2つの置換基を含有してもよいフェニル環を意味す
る。
【0025】過敏性腸症候群という用語は、本発明の方
法によって治療することができる障害にとって現在利用
できる最も適切で正確な用語である。用語IBSは、そ
の状態が過敏性を呈する運動障害であること、それが単
一の疾患ではなく症候群であること、および、消化管の
多くの領域が関与することを強調するものである。神経
性、不安定または痙性結腸あるいは大腸炎など、その障
害について一般的に使用される他の用語の多くは不適
当、不正確、もしくはその両方である。
【0026】国際的研究チームの報告書はIBSを、
(1)腹痛および/または(2)妨害された排便の症状(切
迫、力み、不完全な排便感、変化した大便形態[軟度]
および変化した腸頻度/タイミング)または(3)鼓脹(膨
脹)によって顕示される機能的胃腸障害と定義してい
る。
【0027】最近の改訂では次の規準が提唱されてい
る:排便によって和らぐか、もしくは大便の頻度または
軟度の変化を伴う腹部の痛みまたは不快感、および、次
の3またはそれ以上:(1)変化した大便頻度;(2)変化
した大便形態(固いまたは下痢ぎみ/水状);(3)変化し
た便通(力みまたは切迫、不完全な排便感);(4)粘液の
排出;および(5)鼓脹または腹部の膨脹感。Schuster,
M.M.,GastroenterologyClinics of Health America,20,
269-278(1991)。
【0028】したがって本発明の化合物が、今あるいは
後にどのように定義されようとも、その症状または症状
の集団によって顕示される過敏性腸症候群を治療するこ
とは理解されるであろう。
【0029】IBSを器質性疾患と区別する助けとなる
症状は、(1)目に見える腹部の膨脹、(2)腸の活動によ
る腹痛の緩和、(3)痛みの発生を伴うより頻繁な腸の活
動、および(4)痛みの発生を伴う、よりゆるんだ大便、
である。Schuster,M.M.,Gastrointestinal Disieases,S
leisenger及びFordtran編,Saunders(1983),880-895。
【0030】上述のように、本発明の方法を実施するた
めに有用な化合物には上記式Iによって定義される化合
物の医薬的に許容される酸付加塩が含まれる。これらの
化合物はアミンであるので塩基性であり、したがってい
くつかの無機および有機酸のいずれかと反応して医薬的
に許容される酸付加塩を形成する。これら化合物の遊離
アミンは典型的には室温で油状物であるので、取り扱い
と投与を容易にするためにその遊離アミンを対応する医
薬的に許容される酸付加塩に変換することは好ましい。
というのは後者は通常は室温で固体だからである。この
ような塩を形成させるために一般的に使用される酸は、
塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸
などの無機酸、並びに、p-トルエンスルホン酸、メタ
ンスルホン酸、シュウ酸、p-ブロモフェニルスルホン
酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、酢酸などの
有機酸である。したがって、このような医薬的に許容さ
れる塩の例は硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸
塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二
水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩酸塩、臭化水
素酸塩、ヨウ化水素酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、デ
カン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ
ラク酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオール
酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン
酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、2-
ブチン-1,4-二酸塩、3-ヘキシン-2,5-二酸塩、安
息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニ
トロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息
香酸塩、フタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン
酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェ
ニルラク酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ-ヒドロキシラ
ク酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸
塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン-1-スルホン酸
塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、マンデル酸塩などで
ある。好ましい医薬的に許容される酸付加塩は塩化水素
酸や臭化水素酸などの無機酸によって形成されるもの、
および、マレイン酸などの有機酸によって形成されるも
のである。
【0031】さらにこれらの塩のいくつかは水またはエ
タノールなどの有機溶媒で溶媒和物を形成し得る。その
ような溶媒和物も本発明の範囲に包含される。
【0032】本発明の化合物は、哺乳類中の5-HT1
Aおよびムスカリン性(M1)受容体の両方の機能を調節
するという特有の能力ゆえに、IBSの治療にとって有
用である。式Iの化合物のうちで好ましい種類は次のも
のである。 (a)RがC1〜C3アルキルまたは式:
【化8】 で表される基であるもの。 (b)R1がC1〜C3アルキルまたは式:
【化9】 で表される基であるもの。 (c)R1がプロピルであるもの。 (d)R2とR3が独立に水素またはC1〜C3アルキルであ
るもの。 (e)R2とR3が一体となって−(CH2)pであるもの。 (f)YがOまたは−(CH2)−であるもの。
【0033】(a)Rがプロピルであり、(b)R2とR3
独立に水素またはメチルである種類の式Iの化合物はと
りわけ好ましい。
【0034】特に好ましい式Iの化合物は、(a)8-(イ
ソオキサゾール-5-イル)-2-ジ-n-プロピルアミノ-
1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン;(b)8-(4-メ
チルイソオキサゾール-5-イル)-2-ジプロピルアミノ-
1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン;および(c)8-
(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)-2-ジプロピル
アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンである。
【0035】上記の種類を組み合わせて好ましい種類を
さらに作り得ることは理解されるであろう。
【0036】本発明の化合物は式:
【化10】 で*印を付した炭素原子によって表される不斉炭素を保
持している。したがって本化合物のそれぞれは個々のd
-およびl-立体異性体として存在し、またそのような異
性体のラセミ混合物としても存在する。したがって本発
明の化合物にはdl-ラセミ体だけでなく、それらの光
学的に活性なd-およびl-異性体のそれぞれも含まれ
る。
【0037】下記の化合物は本発明の範囲に包含される
化合物をさらに例示するものである。 8-(イソオキサゾール-5-イル)-2-(ジ-n-プロピルア
ミノ)テトラヒドロナフタレン 8-(イソオキサゾール-5-イル)-2-(プロピルアミノ)
テトラヒドロナフタレン 8-(イソオキサゾール-5-イル)-2-(ジメチルアミノ)
テトラヒドロナフタレン 8-(イソオキサゾール-5-イル)-2-[ジ(シクロプロピ
ルメチル)アミノ]テトラヒドロナフタンレン 8-(イソオキサゾール-5-イル)-2-(ジアリルアミノ)
テトラヒドロナフタレン 8-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)-2-(ジプロ
ピルアミノ)テトラヒドロナフタレン 8-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)-2-(プロピ
ルアミノ)テトラヒドロナフタレン 8-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)-2-(ジメチ
ルアミノ)テトラヒドロナフタレン 8-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)-2-[ジ(シ
クロプロピルメチル)アミノ]テトラヒドロナフタレン 8-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル-2-(ジアリル
アミノ)テトラヒドロナフタレン 8-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)-2-(ジプロ
ピルアミノ)テトラヒドロナフタレン 8-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)-2-(プロピ
ルアミノ)テトラヒドロナフタレン 8-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)-2-(ジメチ
ルアミノ)テトラヒドロナフタレン 8-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)-2-[ジ(シ
クロプロピルメチル)アミノ]テトラヒドロナフタレン 8-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)-2-(ジアリ
ルアミノ)テトラヒドロナフタレン 8-(3,4-ジメチルイソオキサゾール-5-イル)-2-(ジ
プロピルアミノ)テトラヒドロナフタレン 8-(3,4-ジメチルイソオキサゾール-5-イル)-2-(プ
ロピルアミノ)テトラヒドロナフタレン 8-(3,4-ジメチルイソオキサゾール-5-イル)-2-(ジ
メチルアミノ)テトラヒドロナフタレン 8-(3,4-ジメチルイソオキサゾール-5-イル)-2-
[ジ(シクロプロピルメチル)アミノ]テトラヒドロナフ
タレン 8-(3,4-ジメチルイソオキサゾール-5-イル)-2-(ジ
アリルアミノ)テトラヒドロナフタレン 8-(4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[c]イソオキサ
ゾール-1-イル)-2-(ジプロピルアミノ)テトラヒドロナフタレ
ン 8-(4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[c]イソオキサ
ゾール-1-イル)-2-(プロピルアミノ)テトラヒドロナ
フタレン 8-(4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[c]イソオキサ
ゾール-1-イル)-2-(ジメチルアミノ)テトラヒドロナ
フタレン 8-(4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[c]イソオキサ
ゾール-1-イル)-2-[ジ(シクロプロピルメチル)アミ
ノ]テトラヒドロナフタレン 5-(4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[c]イソオキサ
ゾール-1-イル)-3-(ジプロピルアミノ)クロマン 5-(イソオキサゾール-5-イル)-3-(ジプロピルアミ
ノ)クロマン 5-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)-3-(ジプロ
ピルアミノ)クロマン 5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)-3-(ジプロ
ピルアミノ)クロマン 5-(3,4-ジメチルイソオキサゾール-5-イル)-3-(ジ
プロピルアミノ)クロマン 5-(イソオキサゾール-5-イル)-3-(ジプロピルアミ
ノ)チオクロマン 5-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)-3-(ジプロ
ピルアミノ)チオクロマン 5-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)-3-(ジプロ
ピルアミノ)チオクロマン 5-(3,4-ジメチルイソオキサゾール-5-イル)-3-(ジ
プロピルアミノ)チオクロマン
【0038】本発明の化合物は当業者によく知られてい
る手法で製造することができる。本発明の化合物はいく
つかの一般的な反応によって入手することができる。一
般的な反応式を次に示す。ここで各基は以下の通りであ
る。R2,R3:水素、C1〜C3アルキル、ハロ、OH、
1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルキルチオ、NH2
CN、フェニル、または(−CH2−)p;Rc:水素また
はC1〜C3アルキル;X:ハロ、SRc、ORc、または
N(Rc)2;Ar:式Iの化合物の残りの部分、即ち、
【化11】 である。
【化12】
【0039】上述の合成法は、複素芳香環が置換基を保
持するか、もしくは保持しない化合物を与える。複素芳
香環上の置換基を結合、相互変換および除去する方法を
提供する一般的な反応は、Richard C.Larockeによる「C
omprehensive Organic Transformations」,VCH Publish
ers,Inc.,ニューヨーク(1989)に引用されている。
【0040】式Iの化合物の光学活性異性体も本発明の
一部と見なされる。そのような光学活性異性体は上述の
方法によってそれぞれの光学活性前駆体から製造する
か、もしくはラセミ混合物を分割することによって製造
することができる。そのような手法は欧州特許出願第4
98590号に記述されている。
【0041】本発明の化合物の合成に際して最初の出発
物質として使用する化合物はよく知られているか、もし
くは当業者が一般的に使用する標準的な手法で容易に合
成することができる。
【0042】本発明の医薬的に許容される酸付加塩は、
典型的には本発明の式Iの塩基を等モル量または過剰量
の酸と反応させることによって形成する。一般的には反
応物を、それらが溶解するジエチルエーテルやベンゼン
などの溶媒中で混合し、通常は約1時間から10日以内
に溶液から塩が沈殿し、それを濾過によって単離するこ
とができる。
【0043】式Iの化合物を製造する典型的な方法を説
明するために下記製造例を記載する。それらを製造する
他の方法は当業者には明らかであろう。したがってこれ
らは単なる例示であって、本発明の範囲を制限するもの
と見なすべきではない。
【0044】製造例1:2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8
-(イソオキサゾール-5-イル)-1,2,3,4-テトラヒド
ロナフタレンマレイン酸塩の製造 トルエン中の2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-アセチル-
1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン(0.3g,1.1
mmol)とトリス(ジメチルアミノ)メタン(0.32
g,2.2mmol)の溶液を還流下で5時間、60℃で
18時間加熱した。トリス(ジメチルアミノ)メタン(0.
16g,1.1mmol)を追加し、その反応液を60℃
でさらに2時間撹拌した。その反応液を濃縮して2-(ジ
-n-プロピルアミノ)-8-[1-オキソ-3-(ジメチルア
ミノ)プロパ-2-エン-1-イル]-1,2,3,4-テトラヒ
ドロナフタレン(0.39g)を粘性の橙色油状物として
得た。
【0045】ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.32g,
4.6mmol)を酢酸(5ml)中の2-(ジ-n-プロピル
アミノ)-8-[1-オキソ-3-(ジメチルアミノ)プロパ-
2-エン-1-イル]-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレ
ン(0.75g,2.29mmol)の溶液に加え、その反
応液を室温で撹拌した。その反応液を濃縮し、その残渣
を水に溶解した。濃水酸化アンモニウム溶液の添加によ
ってこの溶液を塩基性にし、エーテルで抽出した。その
抽出物を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮す
ることにより、粘性の淡橙色油状物を得た。標準的な手
法に従ってマレイン酸塩を形成させた。エタノール/エ
ーテルからの結晶化により標記化合物を灰白色結晶(0.
24g)として得た。融点136〜138°。この塩の
エタノールからの再結晶により、無色の結晶(155m
g)を得た。融点139〜141°。 分析:理論値:C,66.65;H,7.29;N,6.
76。実測値:C,66.86;H,7.33;N,6.
79。
【0046】製造例2:2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8
-(3-ブロモイソオキサゾール-5-イル)-1,2,3,4-
テトラヒドロナフタレンマレイン酸塩の製造 2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-ヨード-1,2,3,4-テ
トラヒドロナフタレン(4.3g,12.1mmol)とト
リエチルアミン(100ml)の溶液にヨウ化銅(I)(2
28mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(II)塩化物(841mg)およびトリメチルシリルアセ
チレン(1.7ml)を加えた。この混合物を室温で終夜
撹拌した。その反応液を水に注ぎ、エーテルで抽出し
た。抽出物を食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濃
縮して粗生成物5gを得た。20:1塩化メチレン:メ
タノールを溶媒として用いるフラッシュクロマトグラフ
ィーで精製することにより2-(ジ-n-プロピルアミノ)-
8-(2-トリメチルシリルエチニル)-1,2,3,4-テト
ラヒドロナフタレン4.33gを得、それを次の反応で
使用した。
【0047】テトラヒドロフラン(150ml)中の2-
(ジ-n-プロピルアミノ)-8-(2-トリメチルシリルエチ
ニル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン(4.3g)
とテトラエチルアンモニウムフッ化物(12.1mmo
l)の溶液を室温で18時間、還流下で6時間撹拌し
た。その反応混合物を濃縮し、その残渣を塩化メチレン
に溶解した。この溶液を水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)
し、濃縮することにより褐色の油状物3.6gを得た。
20:1塩化メチレン:メタノールを溶媒として用いる
フラッシュクロマトグラフィーで精製することにより、
2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-エチニル-1,2,3,4-
テトラヒドロナフタレン(1.1g,総合収率36%)を
得た。
【0048】2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-エチニル-
1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン(900mg,3.
5mmol)を1mlの水を含む酢酸エチル90ml中
で室温で撹拌した。酢酸エチル10ml中のBr2CN
OH(715.8mg)を加え、その混合物を室温で2日
間撹拌した後、炭酸カリウム150mgとBr2CNO
H250mgを加えた。その混合物をさらに4時間撹拌
した後、水に注ぎ、酢酸エチルで洗浄した。酢酸エチル
洗浄液を合わせ、乾燥し、濃縮することにより1.0g
の残渣を得た。その残渣を20:1CH2Cl2:MeO
Hを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製
した。適当な分画を合わせることにより約120mgの
物質を得た。エーテルを加えると固体が生成し、それを
濾過によって除去した。その濾液は所望の生成物を含有
しており、これをマレイン酸塩に変換した。酢酸エチル
とヘキサンの混合液からの結晶化により標記化合物(8
4mg)を得た。融点113−114℃。 分析:理論値:C,55.99;H,5.92;N,5.
68;実測値:C,55.77;H,5.90;N,5.
48。
【0049】製造例3:2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8
-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)-1,2,3,4-
テトラヒドロナフタレンマレイン酸塩の製造 2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-ブロモ-1,2,3,4-テ
トラヒドロナフタレン(8.5g,27.4mmol)をテ
トラヒドロフラン(THF)80mlに溶解し、−78℃
に冷却した後、n-ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M)
25.7mlを加えた。その混合物を−78℃で1時間
撹拌した後、プロピオンアルデヒド2.4ml(32.9mm
ol)を加えた。その混合物を室温に温めた後、水に注
ぎ、塩化メチレンで抽出した。その抽出物を硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、エバポレートして黄色油状物9.1gを
得た。
【0050】その油状物をシリカゲルカラムに乗せ、微
量の水酸化アンモニウムを含む3%メタノール/塩化メ
チレンの混合液で溶出させた。適当な分画を合わせて2
-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-(1-ヒドロキシプロパ-1
-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン6.5g
(82.0%)を透明な油状物として得た。
【0051】上述の生成物を塩化メチレン250mlに
溶解し、クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)17.0
g(78.7mmol)を4Aモレキュラーシーブ30g
と共に加えた。その混合物を室温で3時間撹拌した後、
エーテル250mlとセライトを加えた。その混合物を
シリカゲルカラム上に注ぎ、エーテルで溶出させた。反
応液にエーテルを加えた時に沈殿した褐色のスラッジを
溶解するためにメタノールを加えた。この物質をカラム
に加え、塩化メチレン中の10%メタノールで溶出させ
た。その溶出液を濃縮することにより褐色の油状物を
得、2:1ヘキサン:エーテルと次いで純粋なエーテル
を溶媒として使用するシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーによってこれをさらに精製した。生成物を含有する
分画を合わせ、濃縮することにより2-(ジ-n-プロピル
アミノ)-8-プロピオニル-1,2,3,4-テトラヒドロナ
フタレン4.7gを得た。
【0052】2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-プロピオ
ニル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン(1.5g,
5.2mmol)をトルエン50mlに溶解し、トリス
(ジメチルアミノ)メタン2.2mlを加えた。その混合
物を80℃に終夜加熱した。次にその混合物をエバポレ
ートし、その残渣を酢酸15ml中に取り出した。ヒド
ロキシルアミン塩酸塩(730mg,10.4mmol)
を加え、その混合物を室温で終夜撹拌した。その混合物
を水に注ぎ、そのpHを水酸化アンモニウムで11に調
節し、得られた混合物を塩化メチレンで抽出した。その
抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、エバポレートして橙
色油状物1.5gを得た。
【0053】その油状物をシリカゲルカラム上に乗せ、
微量の水酸化アンモニウムを含むヘキサンとエーテルの
2:1混合液で溶出させた。適当な分画を合わせること
により標記化合物の遊離塩基1.0g(61.3%)を得
た。
【0054】上記の遊離塩基50mgを標準的な手法に
従ってマレイン酸塩に変換し、エタノールとエーテルの
混合液から再結晶することにより白色結晶55mgを得
た。融点118℃。分析(C243225について計
算):理論値:C,67.27;H,7.53;N,6.5
4;実測値:C,66.99;H,7.60;N,6.3
5。
【0055】製造例4:2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8
-(4-エチルイソオキサゾール-5-イル)-1,2,3,4-
テトラヒドロナフタレンの製造 2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-ブロモ-1,2,3,4-テ
トラヒドロナフタレン(5.0g,16.1mmol)をT
HF50mlに溶解し、その混合物を−78℃に冷却し
た後、n-ブチルリチウム(ヘキサン中0.92M)21.
0mlを加えた。その混合物を30分間撹拌し、ブチル
アルデヒド1.85ml(21.0mmol)を加えた。そ
の混合物を室温に温め、終夜撹拌した後、それを水に注
ぎ、塩化メチレンで抽出した。その抽出物を硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、エバポレートして6.4gの残渣を得
た。その残渣をシリカゲルカラム上に乗せ、微量の水酸
化アンモニウムを含む塩化メチレン中の2%メタノール
の混合液で溶出させた。適当な分画を合わせて2-(ジ-
n-プロピルアミノ)-8-(1-ヒドロキシブタ-1-イル)-
1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン4.8gを濃厚な
油状物として得た。
【0056】上記油状物(4.0g,13.2mmol)を
塩化メチレン200mlに溶解し、4Aモレキュラーシ
ーブ(30g)を加えた。その混合物を撹拌し、PCC1
0.0g(46.2mmol)を加えた。撹拌を室温で3時
間続けた後、その混合物をシリカゲルのパッド上に注
ぎ、エーテルおよび微量の水酸化アンモニウムを含む塩
化メチレン中の3%メタノールで順次溶出させることに
より、生成物を褐色油状物として回収した。
【0057】上記油状物をシリカゲルカラム上に乗せ、
微量の水酸化アンモニウムを含む塩化メチレンと3%メ
タノールの混合液で溶出させた。適当な分画を合わせて
油状物を得、それをエーテルに溶解すると褐色の沈殿物
が生成した。その沈殿物を濾過によって除去し、その濾
液をエバポレートすることにより2-(ジ-n-プロピルア
ミノ)-8-ブチリル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレ
ン3.0gを淡褐色油状物として得た。
【0058】カリウムt-ブトキシド(0.82g,7.3
mmol)をテトラヒドロフラン(THF)100mlに
懸濁した。その混合物にTHF中のギ酸エチル(1.0
g,13.3mmol)と2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8
-ブチリル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン(1.0
g,3.3mmol)を加えた。得られた混合物を室温で
終夜撹拌した。ヒドロキシルアミン(1.2g,16.6
mmol)を加え、続いて充分量の水でその固体を溶解
させた。pH6である得られた混合物を室温で20時間
撹拌した後、それを水に注ぎ、水酸化アンモニウムでp
Hを12に調節した。次にその混合物を塩化メチレンで
抽出した。その抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、エバ
ポレートした。その残渣をトルエン100mgに溶解
し、p-トルエンスルホン酸100mgを加えた。次に
その混合物を1.5時間還流した後、それを水に注ぎ、
塩化メチレンで抽出した。その塩化メチレン抽出物を硫
酸ナトリウムで乾燥し、エバポレートした。
【0059】その残渣をシリカゲルカラム上に乗せ、微
量の水酸化アンモニウムを含むヘキサン:エーテルの
2:1混合液で溶出させた。適当な分画を合わせること
により標記化合物0.9gを得た。MS(FD):327
(100)。
【0060】製造例5:2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8
-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)-1,2,3,4-
テトラヒドロナフタレンマレイン酸塩の製造 カリウムt-ブトキシド(450mg,4.0mmol)を
THFに懸濁し、酢酸エチル0.7ml(7.3mmol)
とTHF中の2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-アセチル-
1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン0.5g(1.8m
mol)を加えた。使用したTHFの総量は30mlで
あった。次にその混合物を室温で終夜撹拌した後、ヒド
ロキシルアミン塩酸塩640mg(9.2mmol)を加
えた。次にその反応混合物を室温で64時間撹拌した。
その混合物を水に注ぎ、そのpHを水酸化アンモニウム
で6ないし12に調節した。次にその混合物をクロロホ
ルム:イソプロピルアルコールの3:1混合液で抽出し
た。その抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、エバポレー
トして450mgの固体を得た。その固体をトルエンに
溶解し、少量のp-トルエンスルホン酸を加え、その混
合物を2時間還流した。次にその混合物を水に注ぎ、水
酸化アンモニウムでpHを12に調節し、その混合物を
塩化メチレンで抽出した。その塩化メチレン抽出物を硫
酸ナトリウムで乾燥し、エバポレートして褐色の油状物
390mgを得た。
【0061】その油状物をシリカカラムに乗せ、微量の
水酸化アンモニウムと2%メタノールを含有する塩化メ
チレンで溶出させた。適当な分画を合わせて標記化合物
の遊離塩基210mg(35%)を得た。
【0062】標準的な手法に従って上記化合物をマレイ
ン酸塩に変換し、それをエタノールとエーテルの混合液
から再結晶することにより標記化合物200mgを得
た。融点125.5〜127.5℃。MS(FD):313
(100)。分析(C243125について計算):理論
値:C,67.27;H,7.53;N,6.54;実測
値:C,67.52;H,7.29;N,6.48。
【0063】製造例6:2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8
-(3-フェニルイソオキサゾール-5-イル)-1,2,3,4
-テトラヒドロナフタレン臭化水素酸塩の製造 アセトフェノンオキシム(750mg,5.5mmol)
をTHFに溶解し、その混合物を−5℃に冷却した。n
-ブチルリチウム(12.0ml,11.1mmol)を加
え、その混合物を−5℃で1時間撹拌した。THFに溶
解した2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-メトキシカルボ
ニル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン(0.8g,
2.8mmol)を加え(その混合物中の総THF量は1
00mlである)、その混合物を室温に温めた。次にそ
の混合物を水に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。その抽
出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、エバポレートして1.
4gの残渣を得た。
【0064】その残渣をシリカゲルカラムに乗せ、微量
の水酸化アンモニウムを含むヘキサン:エーテルの2:
1混合液で溶出させた。適当な分画を合わせることによ
り標記化合物の遊離塩基220mgを得た。
【0065】標準的な手法に従って上記遊離塩基を臭化
水素酸塩に変換し、それをメタノールと酢酸エチルの混
合液から再結晶することにより白色の粉末150mgを
得た。融点171.5〜173℃。MS(FD):374
(100)。分析(C25302OBrについて計算):理
論値:C,65.93;H,6.86;N,6.15;実
測値:C,65.74;H,6.86;N,5.92。
【0066】製造例7:2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8
-(3-メチルチオイソオキサゾール-5-イル)-1,2,3,
4-テトラヒドロナフタレンマレイン酸塩の製造 2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-[3,3-ジ(メチルチ
オ)-1-オキソプロパ-2-エン-1-イル]-1,2,3,4-
テトラヒドロナフタレン(0.64g,1.7mmol)を
トルエンと酢酸の混合物に溶解した。水10ml中のヒ
ドロキシルアミン塩酸塩(1.2g,17mmol)と酢
酸ナトリウム(1.2g,14mmol)を加えた。次に
その混合物を均一にするためにエタノール(10ml)を
加えた。その混合物を100℃に18時間加熱した後、
ヒドロキシルアミン塩酸塩0.6gを加えた。その混合
物を100℃でさらに4時間撹拌し、ヒドロキシルアミ
ン塩酸塩0.6gを追加した。次にその混合物を100
℃で2時間撹拌した後、室温で終夜撹拌した。その混合
物を水に注ぎ、その水性混合物をエーテルで2回洗浄し
た後、10%塩化水素酸で抽出した。水層を合わせ、塩
基性(pH12)にした。次にその混合物を塩化メチレン
で抽出し、その抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、エバ
ポレートして暗黄色の油状物560mgを得た。
【0067】上記油状物をシリカゲルカラムに乗せ、微
量の水酸化アンモニウムを含む塩化メチレン中の1.5
−2%メタノールの勾配で溶出させた。適当な分画を合
わせることにより230mgの生成物を得た。その生成
物をマレイン酸塩に変換し、酢酸エチルとヘキサンの混
合液から再結晶することにより標記化合物210mgを
得た。融点118〜119.5℃。MS(FD):344
(100)。分析:理論値:C,62.59;H,7.0
0;N,6.08;実測値:C,62.84;H,7.0
4;N,6.02。
【0068】製造例8:2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8
-(4-メトキシイソオキサゾール-5-イル)-1,2,3,4
-テトラヒドロナフタレン臭化水素酸塩の製造 2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-ブロモ-1,2,3,4-テ
トラヒドロナフタレン(5.0g,16.1mmol)をT
HF25mlに溶解し、−78℃に冷却した後、n-ブ
チルリチウム(ヘキサン中1M)3.22mlを加えた。
その混合物を−78℃で1.5時間維持した。この溶液
をカニューレを通して−78℃のTHF中のメトキシ酢
酸メチル(7.5ml,160mmol)の溶液に移し
た。その反応混合物を室温で終夜撹拌し、NaHCO3
溶液に注ぎ、CH2Cl2で抽出した。その抽出物を乾燥
(Na2SO4)し、濃縮して粗生成物6.8gを得た。
【0069】次に上記物質をシリカゲルクロマトグラフ
ィーにかけ、微量の水酸化アンモニウムを含む塩化メチ
レン中の4%メタノールを用いて生成物を溶出させた。
適当な分画を合わせることにより2-(ジ-n-プロピルア
ミノ)-8-メトキシアセチル-1,2,3,4-テトラヒドロ
ナフタレン1.4gを得た。
【0070】トルエン(25ml)中の2-(ジ-n-プロピ
ルアミノ)-8-メトキシアセチル-1,2,3,4-テトラヒ
ドロナフタレン(1.0g)とトリス(ジメチルアミノ)メ
タン(1.5ml)の溶液を1.5時間加熱還流した。その
反応液を濃縮して粗製2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-
(1-オキソ-2-メトキシ-3-(ジメチルアミノ)プロパ-
2-エニル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン(1.
2g)を得た。
【0071】ヒドロキシルアミン塩酸塩(1.2g)をメ
タノール中の2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-(1-オキ
ソ-2-メトキシ-3-(ジメチルアミノ)プロパ-2-エニ
ル)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン(1.1g)の
溶液に加え、その反応液を室温で終夜撹拌した。反応液
を濃縮し、その残渣をトルエンに溶解した。その溶液に
p-トルエンスルホン酸(660mg)を加え、その反応
液を2時間加熱還流した。反応液を濃縮し、その残渣を
水と塩化メチレンの混合物に溶解した。この混合物を重
炭酸ナトリウム溶液に注ぎ、得られた混合物を塩化メチ
レンで抽出した。その抽出物をMgSO4で乾燥し、濃
縮して油状物(600mg)を得た。1:1エーテル:ヘ
キサンを溶媒として用いるフラッシュクロマトグラフィ
ーでの精製によって標記化合物の遊離塩基160mgを
得た。臭化水素酸塩を形成させた。メタノ−ル/エーテ
ルから2回再結晶することにより標記化合物臭化水素酸
塩を白色結晶(86mg)として得た。融点178℃。分
析:理論値:C,58.68;H,7.14;N,6.8
4;実測値:C,58.88;H,7.23;N,6.6
0。
【0072】製造例9:S-(−)-8-(イソオキサゾール
-5-イル)-2-ジプロピルアミノ-1,2,3,4-テトラヒ
ドロナフタレンマレイン酸塩の製造 トルエン(200ml)中のS-(−)-8-アセチル-2-ジ
プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンマレイ
ン酸塩(5.0g,18.3mmol)とトリス(ジメチル
アミノ)メタン(7.6ml,45.8mmol)の溶液を
80℃に20時間加熱した。溶媒を除去し、その残渣を
酢酸(50ml)に溶解した。ヒドロキシルアミン塩酸塩
(2.5g,36.6mmol)を加え、その反応液を室温
で20時間撹拌した。その反応液を水に注いだ。得られ
た混合物をNaOH溶液で塩基性にし、塩化メチレンで
抽出した。その抽出物を乾燥(Na2SO4)し、濃縮して
暗赤色油状物を得た。フラッシュクロマトグラフィー
(1:2,エーテル:ヘキサン(NH4OH))での精製に
より所望の生成物4.3g(79%)を得た。マレイン酸
で塩を形成させ、エタノール/エーテルから結晶化する
ことにより淡黄色結晶(5.3g,融点127〜128.
5°)を得た。MS(FD):298(100)。OR:
[α]D=−33.04°(c=1.0,H2O);[α]
365=−57.34°(c=1.0,H2O)。分析(C19
262O・C444・0.2H2Oについて計算):理論
値:C,66.07;H,7.33;N,6.70;実測
値:C,65.95;H,6.92;N,7.08。
【0073】製造例10:R-(+)-8-(イソオキサゾー
ル-5-イル)-2-ジプロピルアミノ-1,2,3,4-テトラ
ヒドロナフタレンマレイン酸塩の製造 トルエン(200ml)中のR-(+)-8-アセチル-2-ジ
プロピル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンマレイ
ン酸塩(5.0g,18.3mmol)とトリス(ジメチル
アミノ)メタン(7.6ml,45.8mmol)の溶液を
80℃に20時間加熱した。溶媒を除去し、その残渣を
酢酸(25ml)に溶解した。ヒドロキシルアミン塩酸塩
(2.5g,36.6mmol)を加え、その反応混合物を
室温で20時間撹拌した。その反応液を水に注ぎ、エー
テルで洗浄した。得られた水層をNaOH溶液で塩基性
にし、塩化メチレンで抽出した。その抽出物を乾燥(N
2SO4)し、濃縮して粗生成物5.1gを得た。フラッ
シュクロマトグラフィー(1:2,エーテル:ヘキサン
(NH4OH))での精製によって所望の塩基4.6g(83
%)を得た。マレイン酸で塩を形成させ、エタノール/
エーテルからの結晶化によって白色固体(5.4g,融点
127〜128.5°)を得た。MS(FD):298(1
00)。分析(C19262O・C444・0.2H2Oに
ついて計算):理論値:C,66.07;H,7.33;
N,6.70;実測値:C,65.71;H,6.93;
N,7.14。
【0074】製造例11:R-(+)-8-(4-メチル-5-
イソオキサゾリル)-2-(ジプロピルアミノ)-1,2,3,
4-テトラヒドロナフタレン臭化水素酸塩の製造 トルエン(65ml)中のR-(+)-8-プロピオニル-2-
ジプロピルアミノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレ
ン(2.0g,7.0mmol)とトリス(ジメチルアミノ)
メタン(2.54g,2.9ml,17.4mmol)の溶
液を3時間加熱還流した。溶媒を除去し、その残渣を酢
酸(20ml)に溶解した。ヒドロキシルアミン塩酸塩
(0.97g,14mmol)を加え、その反応液を室温
で3日間撹拌した。その反応液を水に注いだ。得られた
混合物をNaOH溶液で塩基性にし、イソプロパノール
とクロロホルムの1:3混合液で抽出した。その抽出物
を乾燥(Na2SO4)し、濃縮して黄/橙色油状物を得
た。フラッシュクロマトグラフィー(1:1,エーテ
ル:ヘキサン(NH4OH))での精製によって無色の油状
物1.46g(67%)を得た。臭化水素酸塩を形成さ
せ、THF/ヘキサンから2回結晶化することにより白
色結晶(1.32g,融点167〜169°)を得た。O
R:[α]D=+27.26°(c=1.0,H2O);
[α]365=+40.90°(c=1.0,H2O)。分析
(C20282O・HBrについて計算):理論値:C,
61.07;H,7.43;N,7.12;実測値:C,
61.21;H,7.50;N,6.97。
【0075】製造例12:5-(5-イソオキサゾリル)-
3-(ジプロピルアミノ)クロマン臭化水素酸塩の製造 トルエン(20ml)中の5-アセチル-3-ジプロピルア
ミノクロマン(500mg,1.81mmol)とトリス
[ジメチルアミノ]メタン(540mg,5.4mmo
l)を2時間加熱還流した。TLCが新しくより低いR
fの生成物の存在を示した。反応液を希NaOH溶液で
希釈し、イソプロパノールとクロロホルムの1:3混合
液で抽出した。その抽出物を乾燥(Na2SO4)し、濃縮
して暗黄色油状物を得た。この物質を酢酸(10ml)に
溶解し、固体のヒドロキシルアミン塩酸塩(480m
g,6.9mmol)を加えた。反応液を室温で17時間
撹拌し、水で希釈し、NaOHで塩基性にし、イソプロ
パノールとクロロホルムの1:3混合液で抽出した。そ
の抽出物を乾燥(Na2SO4)し、濃縮して橙色油状物5
34mgを得た。フラッシュクロマトグラフィー(1:
1,エーテル:ヘキサン(NH4OH))での精製によって
生成物を無色の油状物(482mg,88%)として得
た。この物質をその臭化水素酸塩に変換し、酢酸エチル
/ヘキサンから結晶化することにより白色固体を得た。
融点171.5〜173°。MS(FD):300(10
0)。分析(C182422・HBrについて計算):理
論値:C,56.70;H,6.61;N,7.35;実
測値:C,56.71;H,6.56;N,7.54。
【0076】上述のように、本発明の化合物は5-HT
1Aとムスカリン性(M1)受容体の両方に対する結合親
和性を有する。
【0077】5-HT1A受容体に結合するという本発
明化合物の能力を立証するために、下記の実験を行っ
た。トリチル化8-ヒドロキシ-2-ジプロピルアミノ-
1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン(3H-8-OH-D
PAT)によって特異的にラベルされる部位は5HT1
A受容体であると同定されている。この一般的操作はWo
ngら,J.Neural Transm.71:207-218(1988)に説明されて
いる。
【0078】5-HT1A受容体に対するインビトロ結合 研究に使用する前の少なくとも3日間、ハーラン・イン
ダストリーズ(Harlan Industries;インディアナ州クン
バーランド)から入手したオスのスプレーグ・ドーリー
ネズミ(110〜150g)に自由にプリナ・チャウ(Puri
na Chow)を与えた。断頭によってネズミを殺した。脳を
迅速に摘出し、大脳皮質を4℃で切開した。
【0079】脳組織を0.32Mショ糖中でホモジナイ
ズした。1000×gで10分間、次いで17000×
gで20分間の遠心分離後、粗製シナプトソーム画分を
沈降させた。そのペレットを100体積の50mMトリ
ス-HCl(pH7.4)に懸濁し、37℃で10分間イン
キュベートし、50000×gで10分間遠心分離し
た。この工程を繰り返し、最後のペレットを氷冷した5
0mMトリス-HCl(pH7.4)に懸濁した。過去に記
述された方法(Wongら,J.Neural Transm.64:251-269(198
5))に従って3H-8-OH-DPATの結合を行った。簡
単に述べると、大脳皮質から単離したシナプトソーム膜
を、2mlの50mMトリス-HCl(pH7.4);10
mMパルギリン;0.6mMアスコルビン酸;5mM C
aCl2;2nM 3H-8-OH-DPATおよび興味の化
合物0.1ないし1000nm中で37℃で10分間イ
ンキュベートした。ガラス繊維(GFB)フィルターを通
して試料を減圧下で濾過することにより結合を停止させ
た。そのフィルターを氷冷した緩衝液5mlで2回洗浄
し、10mlのPCS(アマシャム/シール(Amersham/
Searle))シンチレーション液と共にシンチレーションバ
イアルに入れた。液体シンチレーション分光器で放射能
を測定した。非特異的結合を確証するために、別の試料
に10mMのラベルされていない8-OH-DPATをも
入れた。3H-8-OH-DPATの特異的結合を、10μ
Mのラベルされていない8-OH-DPATの存在下と非
存在下で結合した放射能の差と定義する。結果を表1お
よび表2に記載する。
【0080】インビボ5-HT1A活性 また、脳5-HIAAと血清コルチコステロンのレベル
に対するインビボ効果について本発明の化合物を調べ
た。体重150〜200gのオスのスプレーグ・ドーリ
ーネズミに試験化合物の水溶液を皮下または経口的に投
与した。処置の1時間後にネズミを断頭し、脈幹血液を
集めた。その血液を凝固させた後、遠心分離することに
よって血清を分離した。血清中のコルチコステロンの濃
度をSolem,J.H.;Brinck-Johnsen,T.,Scand.J.Clin.Inve
st.[Suppl.80],17,1(1965)の分光蛍光法によって決定し
た。断頭したネズミから脳全体を迅速に摘出し、ドライ
アイスで凍結し、−15℃で保存した。Fuller,R.W.;Sn
oddy,H.D.;Perry,K.W.,LifeSci.40,1921(1987)に記述さ
れているように電気化学的検出を伴う液体クロマトグラ
フィーによって5-HIAA濃度を測定した。結果を表
1に示す。
【0081】インビトロ[3H]-ピレンゼピン結合 インビトロ3H-ピレンゼピン(pirenzepine)結合のため
に、体重100〜150グラムのオスのスプレーグ・ド
ーリー(ハーラン(Harlan)・スプレーグ・ドーリー,イ
ンディアナ州インディアナポリス)ネズミを断頭によっ
て犠牲にし、その脳を迅速に摘出し、大脳皮質を脳から
切開した。大脳皮質膜を分別遠心分離によって調製し、
2回洗浄し、使用するまで凍結した。
【0082】試験薬物、1nM 3H-ピレンゼピン(8
7.0Ci/mmol,ニュー・イングランド・ヌクレ
アー,マサチューセッツ州ボストン)および大脳皮質膜
約100μgを総体積1mlの1mM MnCl2を含む
20mMトリス-Cl緩衝液(pH7.4)に加えることに
よって、受容体に対する3H-ピレンゼピンの結合の阻
害を決定した。25℃で1時間インキュベートした後、
ガラスフィルター(ワットマン,GF/C)を通してその
ホモジネートを濾過し、フィルターを冷緩衝液2mlで
3回洗浄し、10mlのシンチレーション液(レディー
・プロテイン+(Ready Protein +),ベックマン,カリ
フォルニア州フラートン)が入っているシンチレーショ
ンバイアルに入れた。
【0083】フィルター上に捕捉された放射能を液体シ
ンチレーション分光法によって決定した。1μMアトロ
ピンを用いて非特異的結合を決定した。結果を表2に示
す。
【0084】胃酸抑制 Shayらの手法(Shay,H.,Komarov,A.A.及びGreenstein,
M:「ラットにおける迷走神経切断の効果(原題:Effects
of vagotomy in the rat)」,Arch.Surg.59:210-226,19
49)に従って幽門結紮ラットで胃酸抑制を決定した。体
重およそ200グラムのオスのスプレーグ・ドーリーネ
ズミを使用に先立って24時間飢えさせた。水は自由に
与えた。軽いエーテル麻酔下で幽門を結紮し、同時に化
合物をi.p.もしくはs.c.でラットに投与し、ラットを麻
酔から回復させた。酸を2時間累積させた。この期間の
終了時にラットを殺した。胃の内容物を取り出し、7.
0のpH終点まで測定し滴定した。各実験について分泌
の抑制百分率を決定するための賦形剤処置対照を設け
た。結果を表1に記載する。
【0085】カルバコール誘発性緊張の反転 体重300〜350グラムのオスのスプレーグ・ドーリ
ーネズミを24時間飢えさせた。それらのラットを研究
室に持ってきて断頭し、結腸を直ちに摘出した。糞内容
物を洗浄し、4cm長の縦片をグラス(Grass)FT03
変換器を用いて1グラム張力下で器官槽においた。組織
を平衡させ、95%酸素および5%二酸化炭素を供給し
た。次に組織をカルバコールで収縮させることによって
緊張応答を起こした。次に薬物溶液を加えて弛緩を観察
した。弛緩百分率を処置前の対照期間から計算した。多
くの化合物について1より多い薬物濃度を試験した。こ
れらの状況下で、カルバコールが誘発する応答を50%
阻害する投与量であるIC50を計算した。結果を表2に
記載する。
【0086】下記の表1と表2は本発明の様々な化合物
の評価の結果を示すものである。
【0087】表1において、第1欄は評価した化合物の
製造番号を示し、第2欄と第3欄はR2とR3の置換基を
表し、第4欄は5HT1A受容体に対する3H-8-OH
-DPATの結合を阻害するのに要求されるIC50値を
ナノモル濃度で表したものであり、第5欄はインビボに
おけるED50値での胃酸抑制率(%)(μモル/kg)を表
し、第6欄は脳5-HIAAレベルの低下に関して皮下
投与した試験化合物の最小有効投与量(MED)を表し、
第7欄は血清コルチコステロンレベルの上昇に関して皮
下投与した試験化合物のMEDを表し、第8欄は試験化
合物が経口投与された点以外は第6欄と同じ情報を示
す。第6〜8欄の結果は5-HT1A作用薬活性を示し
ている。
【0088】表2は代表的な式Iの化合物のムスカリン
性(M1)受容体に対する効果を要約したものである。最
初の3つの欄は表1と同じである。第4欄はムスカリン
性(M1)受容体に対する3H-ピレンゼピンの結合を阻害
するのに要求されるIC50値をナノモル濃度で表したも
のであり、第5欄はカルバコールが誘発する結腸平滑筋
の緊張をインビトロで阻害するためのIC50値をμMで
示す。
【表1】
【表2】
【0089】このように本発明の一態様は5-HT1A
とムスカリン性(M1)受容体の両方の活性を調節するこ
とによって過敏性腸症候群を治療する方法であって、I
BSの治療を必要とする哺乳動物に式Iの化合物の医薬
的有効量を投与することからなる方法である。
【0090】本明細書で使用する用語「医薬的有効量」
は、セロトニン1AとM1受容体の両方に対して結合す
ることができる本発明化合物の量を表す。本発明に従っ
て投与される化合物の特定の投与量は当然のことなが
ら、例えば投与される化合物、投与経路および治療され
る状態などを含むその症例を取り巻く特定の状況によっ
て決定されるであろう。典型的な日用量は一般的に本発
明の活性化合物約0.01mg/kgから約20mg/
kgを含有するであろう。好ましい日用量は一般的に約
0.05〜約10mg/kgであり、理想的には約0.1
〜約5mg/kgである。
【0091】本化合物は経口、直腸、経皮、皮下、静脈
内、筋肉内および鼻孔内を含む様々な経路で投与するこ
とができる。
【0092】投与に先立って本発明化合物を製剤化する
ことが好ましい。したがって本発明のもう1つの態様
は、式Iの化合物とそのための医薬的に許容される担
体、希釈剤または賦形剤からなる医薬製剤である。
【0093】本医薬製剤は、よく知られており容易に入
手できる成分を用いて既知の手法によって調製すること
ができる。本発明の組成物を製造する際には、通常、活
性成分を担体と混合するか、担体で希釈するか、あるい
はカプセル、サシェー、紙または他の容器の形態をとり
得る担体に封入するであろう。担体が希釈剤として機能
する場合、それは活性成分のためのベヒクル、賦形剤ま
たは媒質として作用する固体、半固体または液体物質で
あり得る。したがって本組成物は、錠剤、丸剤、粉末
剤、口中剤、サシェー剤、カシェー剤、エリキシル剤、
懸濁剤、乳剤、溶液剤、シロップ、エアゾル剤(固体と
して、もしくは液体媒質中)、例えば10重量%までの
活性成分を含有する軟膏、軟および硬ゼラチンカプセル
剤、坐剤、滅菌注射可能溶液剤、滅菌封入粉末剤などの
形態であり得る。
【0094】適当な担体、賦形剤および希釈剤の例は、
乳糖、デキストロース、ショ糖、ソルビトール、マンニ
トール、澱粉、アカシアゴム、リン酸カルシウム、アル
ギネート、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウ
ム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セル
ロース、水シロップ、メチルセルロース、メチルヒドロ
キシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、
タルク、ステアリン酸マグネシウム、鉱油である。これ
らの製剤はさらに潤滑剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、
保存料、甘味料、着香料などを含んでもよい。当該技術
分野で公知の手法を用いることによって、患者に投与さ
れた後に迅速に、徐々に、あるいは遅延して活性成分を
放出するように本発明組成物を製剤化することができ
る。
【0095】これらの組成物は、各剤が一般的に約0.
1〜約500mg(好ましくは約1〜約250mg)の活
性成分を含有する単位剤形に製剤化されることが好まし
い。用語「単位剤形」とは、ヒト対象および他の哺乳動
物のための単位投薬に適する物理的に区分された単位を
意味し、各単位は適当な医薬的担体と共に所望の治療効
果を生み出すように計算された予定の活性物質量を含有
する。
【0096】以下の製剤例は単なる例示に過ぎず、決し
て本発明の範囲の制限を意図するものではない。
【0097】製剤例1 以下の成分を用いて硬ゼラチンカプセルを調製する。 量 (mg/カプセル) 2-(ジ-n-プロピルアミノ)- 8-(イソオキサゾール-5-イル)- 1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン塩酸塩 250 澱粉(乾燥) 200 ステアリン酸マグネシウム 10 合計 460mg 上記成分を混合し、硬ゼラチンカプセルに460mgづ
つ封入する。
【0098】製剤例2 下記の成分を用いて錠剤を調製する。 量 (mg/錠剤) 2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-(4- メチルイソオキサゾール-5-イル)- 1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン塩酸塩 250 セルロース(微結晶性) 400 二酸化ケイ素(フュームド) 10 ステアリン酸 5 合計 665mg 上記成分を配合し、圧縮成型してそれぞれ665mgの
錠剤にする。
【0099】製剤例3 各5mlに50mgの活性成分を含有する懸濁剤を以下
のように調製する。 量 2-ジアリルアミノ-8-(3- フェニルイソオキサゾール-5-イル)- 1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン塩酸塩 50mg カルボキシメチルセルロースナトリウム 50mg シロップ 1.25ml 安息香酸溶液 0.10ml 香料 適量 着色料 適量 精製水 合計5mlになる量 上記活性成分を45番メッシュ(U.S.)ふるいに通し、
カルボキシメチルセルロースナトリウムおよびシロップ
と混合して滑らかなペースト状にする。安息香酸溶液、
香料、着色料を水の一部で希釈し、撹拌しながら加え
る。次に必要な体積にするに足る量の水を加える。
【0100】製剤例4 静脈内製剤を以下にように調製することができる。 量 2-ジアリルアミノ-8- (イソオキサゾール-5-イル)- 1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン塩酸塩 100mg 等張食塩水 1000mg 一般的に上記成分の溶液剤を抑うつにかかっている患者
に毎分1mlの速度で静脈内投与する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 261/12 261/18 261/20 413/04 311 8829−4C 335 8829−4C (72)発明者 ジョン・メネルト・シャウス アメリカ合衆国46077インディアナ州ジオ ンズビル、レイントゥリー・ドライブ135 番

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 哺乳類の過敏性腸症候群の治療に適合し
    た製剤であって、式I: 【化1】 [式中、Rは水素、C1〜C3アルキル、アリル、または
    式: 【化2】 で表される基を表し、R1は水素、C1〜C3アルキル、
    アリル、式: 【化3】 で表される基、または−(CH2)n-Xを表し、nは1か
    ら5までの数字を表し、Xは置換されていてもよいフェ
    ニル、C1〜C3アルコキシまたはC1〜C3アルキルチオ
    を表し、R2とR3は独立に水素、C1〜C3アルキル、C
    1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルキルチオ、ハロ、CN
    またはフェニルを表すか、もしくは一体となって−(C
    2)p−を表し、pは3から6までの数字を表し、Yは
    −CH2−、−O−、−SOm−を表し、mは0、1また
    は2を表す]で表される化合物もしくは医薬的に許容さ
    れるその酸付加塩または溶媒和物を活性成分とし、その
    ための1またはそれ以上の医薬的に許容される担体、希
    釈剤または賦形剤を伴ってなる製剤。
  2. 【請求項2】 該化合物が8-(イソオキサゾール-5-イ
    ル)-2-ジプロピルアミノ-1,2,3,4-テトラヒドロナ
    フタレン、8-(4-メチルイソオキサゾール-5-イル)-
    2-ジプロピルアミノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタ
    レン、8-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)-2-ジ
    プロピルアミノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン
    からなる群から選択される請求項1の製剤。
JP5175396A 1992-07-17 1993-07-15 過敏性腸症候群を治療するためのイソオキサゾール誘導体 Ceased JPH06166620A (ja)

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