JP2005507925A - 三次元印刷により製造されたゼロ次放出プロフィール投薬形態のような徐放投薬形態を製造するためのシステム - Google Patents
三次元印刷により製造されたゼロ次放出プロフィール投薬形態のような徐放投薬形態を製造するためのシステム Download PDFInfo
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Abstract
Description
【0001】
(発明の分野)
本発明は、徐放投薬形態およびこのような投薬形態を設計する方法およびこのような投薬形態を製造する方法に関し、そしてより詳細には、三次元印刷により製造された徐放投薬形態に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連技術の説明)
徐放薬物送達において重要であり得る少なくとも2つの物理的機構がある:侵食および拡散。
【0003】
拡散は、その表面は除去されずに、投薬形態の表面からの投薬形態の内部含有物の通過を包含するか、またはより一般的には、投薬形態内の含有物の動きを包含する。それは、濃度勾配および拡散性によって支配される。
【0004】
拡散徐放投薬形態の一例として、経口投薬形態は、錠剤圧縮によるように従来どおりに製作され、次いで、放出障壁コーティングでコーティングされた。このコーティングは、水および胃液に透過性であるが、これらの液体中で可溶性ではない。患者による投薬形態の摂取は、フィルムの水透過、および錠剤内部の活性な薬学的成分(Active Pharmaceutical Ingredient(API))の溶解の開始を生じる。APIの溶解された形態は、次いで、フィルム材料を通って拡散し得た。拡散により支配される投薬形態の天然放出プロフィールは、放出されたAPIの累積量が、放出の開始以来、時間の平方根に比例する(すなわち、Q=k’*t0.5)。このような投薬形態の放出速度は、この関数の導関数であり(すなわち、r=k’*t−0.5)、これは、時間と共に減少する放出速度である。
【0005】
他の放出機構である侵食は、例えば、体液中のその拡散によってか、または体液によるその分解によって、投薬形態の表面からの材料の物理的除去を包含する。この投薬形態からの材料の除去のために、APIの放出が生じる。侵食制御投薬形態は、全体にわたって均一な組成を有するように作製された場合、投薬形態の即効性表面面積に比例する放出速度を有する。従って、投薬形態が小さくなるにつれて、放出速度もまた減少する。
【0006】
別の徐放投薬形態は、浸透圧ポンプとして公知のデバイスである。このようなデバイスは、APIを含むコア、所定の出口開口部を有する選択的にフラグメント透過性のコーティング、および吸湿性塩または湿潤した場合に膨張し、開口部からAPIを外に絞り出す他の材料から構築されている。このタイプの投薬形態は、正確な大きさの開口部の必要性およびこのフィルムが所定の出口開口部以外では欠損のない(defect free)ものであることの必要性に苦しむ。
【0007】
三次元印刷によって作製された侵食性投薬形態(投薬形態の内部に幾何学的設計および組成上の変化を含んだ)は、米国特許6,280,771号に記載されている。この特許の投薬形態は、API放出の群発または相を提供したが、APIのゼロ次放出を提供する方法または投薬形態を教示しない。
【0008】
種々のAPIは、その特定のAPIにとって最適である特定の放出プロフィールで最良に作用する。1つの一般に必要とされる放出プロフィールは、ゼロ次放出であり、これは、時間に関して一定であるAPIの放出速度である。このような放出プロフィールは、治療有効性を維持するために血中のAPIの濃度が一定またはほぼ一定であるように維持するために、APIが定常速度で患者の身体に送達されなければならない場合に望ましい。これは、患者の血流中で短い半減期を有するAPIにとって特に有用である。ゼロ次徐放投薬形態は、従来の群発放出投薬で必要であるよりも少用量で患者に投与されて、患者の血流中のAPIの一定濃度を維持し得、そしてこれは、患者服薬率を改善し得る。
【0009】
他のAPIは、漸増放出プロフィールを必要とし得、ここでは、放出速度は、比較的低くで開始し、次いで放出の過程にわたって増大する。漸増放出は、患者が投薬の過程にわたって耐性を発生する場合、APIにとって所望とされ得る。このタイプのAPIの例は、アンギナの処置のための硝酸塩である。漸増放出が有用であるAPIの別のタイプは、H−2インヒビターである。なぜなら、それらは、身体によって、胃腸管の下部よりも上部でより容易に吸収されるからである。
【0010】
他のAPIは、漸減放出プロフィールを必要とし得、ここでは、放出速度は、比較的高くで開始し、次いで放出の過程にわたって減少する。漸減放出は、開始時に高い用量で、その後より緩慢な放出が続くことが望ましい場合、APIにとって適切であり得る。このタイプの処置の例は、関節炎にとってAPIである。ここでは、朝の疼痛および硬直を除去するために初期に高い血中APIレベルが、続いて、患者が日中に痛みのない状態を維持するためにより低いレベル必要とされる。
【0011】
真のゼロ次放出は、従来の投薬形態では得られることが困難であった。侵食ベースの投薬形態については、表面面積は、時間が進行するにつれてより小さくなり、従って、API放出速度は、放出が進行するにつれてより緩慢になった。拡散ベースの投薬形態については、表面面積は、本質的に一定であるが、投薬形態内部のAPIが、無限供給で利用できないので、従って、投薬形態からのAPIの拡散のための推進力は、投薬形態内のAPIの濃度が減少したので、放出が進行するにつれて減少した。両タイプのプロセスについて、通常の傾向では、時間が進行するにつれて放出速度が減少していく。
【0012】
研究者らは、他の幾何学および投薬形態からのゼロ次放出を主張している。Langerは、均一なAPI分布の表面侵食性薄板においてゼロ次放出を達成した。Kercは、異なる相が異なる速度で分解した三相投薬形態を用いてゼロ次放出に取り組んだ。近年、Odidiによって、ゼロ次放出を達成する手段として、浸透圧「プッシュ・プル(push−pull)」機構を特徴とするデバイスが発明された。ほぼゼロ次の放出においてAPIの送達するなお別の方法は、投薬形態が、錠剤の軸方向の両面を被覆するが周囲面を被覆しない不溶性キャップで被覆された膨潤性円筒状中心コアを使用する方法である。患者によって摂取された場合、錠剤のコアが経時的に膨潤し、放出のために一定の錠剤表面面積を維持し、ゼロ次放出に至る。
【0013】
一般に、ゼロ次放出を生じるように試みているこれらの設計は全て、性能に関して、ならびに製造の複雑度からの両方の問題を有する。さらに、いくつかの先行技術の解決法は、投薬形態の他の成分が占める間隙の量のために、APIの比較的少ない用量に制限される。投薬形態の多くはまた、任意放出プロフィールを提供し得ない範囲に制限され、むしろ、本質的に、およそ1つのまさに特定の放出プロフィールを設計しており、その放出プロフィールを調整することがほとんどできない。
【0014】
従って、ゼロ次放出を提供し得、そしてまた、一般に任意の所望の放出プロフィール(例えば、漸増放出または漸減放出)を提供し得る投薬形態(例えば、侵食ベースの投薬形態)を提供することが望ましい。また、関連した製造方法を提供することが望ましい。投薬形態の設計の試行錯誤が最小限で、所望の放出プロフィールが達成される、このような投薬形態を設計するための一般化された方法を提供することもまた望ましい。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0015】
(発明の簡単な要旨)
本発明は、ゼロ次放出プロフィールで、またはいくつかの他の望ましい放出プロフィール(例えば、漸増放出または漸減放出)で、または一般に、任意の所望の放出プロフィールでAPIを放出する投薬形態を包含する。本発明の投薬形態は、投薬形態中のAPI濃度の位置的変化を含み得、そして入れ子式の領域を含み得る。本発明はさらに、例えば、三次元印刷によって、このような投薬形態を製造する方法を包含し、この方法は、おそらく、三次元印刷後の投薬形態の圧縮を包含する。本発明はさらに、このような投薬形態を設計する方法を包含する。API濃度の不均一な分布からの放出プロフィールは、均一濃度の投薬形態を用いる簡易な実験に基づいて推定され得る。
【0016】
(発明の詳細な説明)
本発明は、調節された放出投薬形態および特定の放出性質(例えば、ゼロ次放出性質)を得るための投薬形態を設計および製造する方法に関する。本発明に従う投薬形態は、本明細書中に開示されるような内部構造を得、ゼロ次放出性質を生成し、そして放出性質を増加させるかあるいは減少させるために、任意の適切な方法により製造され得る。適切な製造プロセスの1つの例は、当該分野で公知であり、そして本明細書中でさらに定義される3次元印刷である。
【0017】
(放出速度の設計)
多くの投薬形態からの活性な薬学的成分(API)の放出は、APIの瞬間放出速度が投薬形態の瞬間外表面領域およびその投薬形態の表面でのAPIの濃度に関連するという仮定により表され得る。これらの仮定は、最も具体的には、侵食性の投薬形態に適用される(投薬形態は質量(mass)を失い、そして時間と共に小さくなる)が、それらはまた、これらの仮定を少なくともだいたい満たす他の放出機構または放出機構の組み合わせの下で作用する投薬形態にも適用され得る。全体のプロセスが上記の仮定により表され得る限り、例えば、全体的な動力学的プロセスは、純粋な侵食であり得るか、またはホストポリマーの溶解、膨張、化学反応などもしくはこれらの個々の減少の1つ以上の組み合わせを含み得、最終的には、投薬形態材料の表面分解を導く。これらの仮定の下での無限円筒(infinite cylinder)からのAPI放出の動力学を表す分析学的関係は、Hopfenbergにより導かれた。Hopfenbergの分析において、全体的な動力学的プロセスは、1つの速度定数k0を用いて特徴付けられる。
【0018】
この分析は、円筒軸に垂直な円筒の断面積を考慮する。この円筒は、表面侵食または分解を起こし、以下の等式(1)
【0019】
【数1】
に従い表面が減少すると想定される。この状態について、時間の関数として、投薬形態から放出される、正規化された量のAPIまたは添加物は、
【0020】
【数2】
である。この等式において、k0は速度定数であり、mg/hr−cm2で測定され得、C0は、投薬形態(均一かつ一定であると想定される)内でのAPIの初発濃度であり、mg/ccで測定され得、そしてr0は、円筒状投薬形態の初発半径であり、cmで測定され得る。速度定数および濃度において、単位「mg」は、APIの量をいう。任意の他の定数のセットの単位もまた使用され得る。Qは、放出開始から時間tまでに放出されるAPIまたは類似の添加物の累積量である。QTは、投薬形態から放出され得るAPIまたは類似の添加物の総量である。時間tは、液体への曝露開始から測定される時間であり、0と、投薬形態が完全に見えなくなる時間(一次元円筒の場合については、ゼロに等しい半径として規定される)との間の値を有する。
【0021】
しかし、このモデルは、APIの半径方向放出のみを表す場合一次元のみであり、円筒状投薬形態の上面または下面からのAPIの放出の可能性を考慮しない。従って、Katzhendlerらは、全ての表面で表面侵食または分解を起こす円筒である侵食性または分解性投薬形態からのAPIの放出を表すために、より詳細な二次元モデルを開発した。このモデルは、Hopfenberg等式(6.1)から開始し、次いで、放出の半径方向および軸方向の両方について考慮するためにそれを改変する。このモデルを用いて、Katzhendlerは、HPMCの2つの異なる粘度等級からなる投薬形態からのアモキシリンの放出を首尾良く予測することができた。
【0022】
Katzhendlerモデルにおいて、侵食性円筒投薬形態からのAPI放出の動力学は、2つの座標:r、半径方向、およびh、軸方向を用いて分析される。半径方向において、侵食前線(その位置は、座標rで表される)は、一定の速度で、半径方向内側に、部分表面(local surface)に垂直に移動する。この速度は、半径侵食定数、krを投薬形態のAPI濃度、C0(均一かつ一定であると仮定する)で割ったものに等しい。
【0023】
【数3】
類似の等式を、軸方向侵食定数、khを用いて、軸方向座標、hについて構築する。そして侵食は2つの表面から起こるので、2の因子を含める。
【0024】
【数4】
時間に対する積分、および開始条件の置換は、rおよびhについて、以下の関係:
【0025】
【数5】
【0026】
【数6】
を生じる。
経時的に投薬形態から放出されたAPIの正規化された量、Q/QTは、以下:
【0027】
【数7】
により与えられる。等式(5)および(6)を上記表現(等式7)で置換することによって、Hopfenbergの等式(等式2)と類似の新規の表現:
【0028】
【数8】
が得られる。等式8は、全ての表面で侵食する平面端円筒状投薬形態からのAPIの放出を表す。半径方向および垂直方向における侵食速度定数が類似することがさらに想定される場合(すなわち、kr≒kh≒koで)、等式8は、さらに:
【0029】
【数9】
と単純化され得る。
【0030】
この等式を使用する上で、tは、液体への暴露開始時のゼロから、投薬形態のどの次元(半径または軸)が最初にゼロに達するかによって決定される最終時間までの範囲の値を有することが意図される。
【0031】
制御放出型投薬における多くの目的は、ゼロ次の放出(すなわち、一定の放出速度)を生じることである。この状況を達成する方法に関するいくらかの見識を得るために、半径方向にのみ放出する円筒形幾何学構造を考慮することが便利である。なぜならば、それは一次元的であり、従って分析的に取り扱いが容易であるからである。(球形のシェルもまた一次元的であるが、実際の製造面での(特に、形状を圧縮する上で)困難がより多い。)Hopfenbergモデルは、時間の関数として一定速度を達成するために、半径の関数としてのAPI濃度の理想的な分配は何かを導くために使用され得る。このような円筒の半径方向の表面侵食/分解速度は、長さ/時間の単位において、侵食/分解が起こる半径から独立しており、そしてまた、その円筒の長さに沿っていたるところで同じであることが想定される。円筒の周囲からの侵食の場合については、侵食した増分を、図1に示す。
【0032】
侵食した材料の増分容量(単位長あたり)は、2*pi*r*drであり、そして放出されたAPIは、C*2*pi*r*drであることが理解され得る。ゼロ次の放出系、または一定のAPI送達速度を有する系は、APIの分布が侵食層の量的な不均一性を補足する場合に得られる。この半径方向の増分drは、一定の時間増分について一定であることが仮定される。従って、一定の放出速度を達成するための基準は、APIの局所的濃度Cが、1/rに比例すべきことである。API放出速度は、初期API分布、C(r)が、以下の式:
【0033】
【数10】
(ここで、rは、特定の位置の半径方向の座標である)を有する場合およびそのような場合にのみ一定である。
【0034】
二次元位置の全ての表面からAPIを放出する末端が平らな円筒状投薬形態については、そのような利用可能な簡単な分析学的予測が存在しない。類似の派生は、球形の投薬形態についてなされ得、そしてそれは、球形については、ゼロ次の放出を与えると予測される理想的な濃度依存性は、半径方向についての依存性が、以下の形態:
【0035】
【数11】
の濃度であることを示す。
【0036】
有用な投薬形態の形状は、特に、円筒形状である。これらの考えに従って、ゼロ次または他の放出プロフィールのために、本発明の円筒形投薬形態は、それらの放出を示す2つのジオメトリのいずれか(すなわち、半径方向の放出または3−D放出)を有するよう設計され得る。各々の場合については、図2Aおよび2Bは、投薬形態のどの表面が体液または溶解液に曝されるかを示す。3−D放出は、特定の場所での放出を防止するために特別な設計工程が取られない場合(すなわち、投薬形態210の曝露された表面の全てが体液または溶解液に曝され、従ってAPIが放出され得る場合)に起こる放出の型である。
【0037】
他方、半径方向放出が望まれ得、そしてそれを達成するのに2つの方法が存在する。1つの方法は、円筒を、その半径よりもずっと長くし、湾曲した表面領域が末端表面領域よりもずっと長くなるようにすることである。円筒形状は、アスペクト比により表され得、そして本発明の円筒形投薬形態は、任意のアスペクトで設計され得る。アスペクト比は、半径に対する長さの比である。しかし、長い長さ対半径比を有する円筒は、飲み込みの容易さ(経口投薬形態の場合)または他の実用上の理由に関して便利でないかもしれない。
【0038】
従って、半径方向の放出を達成する別の方法が図2Bに示され、そして体液または溶解液に曝露されるAPI放出部分220を有し、そしてAPI放出部分220に取り付けられ、API放出抵抗性であるかまたは投薬形態のAPI放出部分220よりも実質的によりゆっくりと侵食もしくは分解する末端キャップ240および242もまた有するように製造され得る形状(例えば、円筒形)の投薬形態が、挙げられ得る。これは、体液または溶解液と投薬形態のAPI放出部分220の任意の末端表面との接触を防止しつつ、侵食または分解されるよう露出される湾曲した側表面を残す。投薬形態の他の形状もまた、本発明に従って可能であり、これらとしては、本明細書他所で議論されるように、方形の角柱形および球形が挙げられる。
【0039】
(投薬形態の内部設計)
これらの概念にさらに従って、本発明の投薬形態は、複数の内部領域を有するように設計され得、各領域が、その独自のそれぞれのAPI濃度を有する。複数の内部領域を有するような投薬形態において、各それぞれの領域は、その領域に隣接する領域のAPI濃度とは異なる、局部的なAPI濃度を有し得る。個々の領域のAPI濃度は、一般に、ノンゼロであり得るが、本明細書中の他の箇所に記載されるように、その投薬形態の最内領域は、有限の濃度のAPIを有し得るか、またはゼロ濃度のAPIを有し得ることを例外とし、そしてまた、所望であれば、最も内側ではない領域のいくらか(全てではない)が、ゼロのAPI濃度を有することが可能である。投薬形態が、一般に、領域の任意の相対配置またはトポロジー(例えば、入れ子状の領域または入れ子状でない領域、あるいはその両方)を有して設計され得ることが可能である。実施例の説の最後の実施例の1つは、不完全に入れ子状の投薬形態設計を記載し、一方で、本明細書中の他の多くの実施例は、入れ子状の投薬形態設計を記載する。
【0040】
投薬形態は、領域が時間的な連続で放出し、これによって放出プロフィールを規定するように設計され得る。時間的な連続での領域の放出は、より遅く放出するように意図される領域が、放出防止領域(その少なくともいくらかは、侵食/分解に起因して最終的に消滅する)により体液または溶解流体へのアクセスをブロックされるように設計することによって、達成され得る。これは、互いの内部で連続的に入れ子状になった領域を有する設計を生じ得る。入れ子とは、所定の領域のその全ての表面が、より早く溶解する領域と接触している状況であり得る。入れ子はまた、その領域の表面のいくらかが、より早く溶解する領域と接触し、そしてその表面の残りが、実質的に非溶解性(ほぼ不溶性であるかまたは溶解が極度に遅い)である領域と接触する場合に、達成され得る。両方の状況が、本明細書中で以下に説明される。
【0041】
種々の領域から時間的な連続で放出するこの概念にさらに従って、領域は、特定の領域が、投薬形態の周りの全ての位置でほぼ同時に、(侵食、分解などに起因して)消滅するように配置、寸法決め、および製造され得ることが理解され得る。
【0042】
この状況において、投薬形態は、それぞれのAPI濃度を有する複数の内部領域が、分析的な予測によって示唆され得るような、APIの連続分布の段階的な近似を形成するように設計され得る。
【0043】
本発明の連続的に入れ子状の設計は、3−D放出を有する円筒形構造を使用して、さらに説明される。図3は、平坦な端部を有する円筒形を有し、そしてその表面のすべてが周囲の液体に暴露され、そしてその表面の全てからAPIを放出し得る、本発明の投薬形態を図示する。図3は、同軸状に入れ子状の形状を示すが、あるいは、この形状は、その偏心であり得るか、またはこれらの何らかの組み合わせであり得る。図3の放出投薬形態は、複数の入れ子状領域を備え得、各領域が、そのすぐ外側の領域によって、全ての方向で完全に囲まれている。最内領域、および少なくとも1つのさらなる領域が存在し得、最内領域を除く各領域は、最内領域およびその領域の内側に位置する任意の他の領域を囲むように構成される。各領域は、その独自のそれぞれの局部的濃度のAPIを有し得、この濃度は、隣接する領域におけるAPI濃度とは異なり、そして本明細書中他の箇所で説明されるように、最も内側でない領域が、有限濃度のAPIまたはゼロ濃度のAPIのいずれかを有して設計され得、そして最内領域のいくらかが、これもまた所望であれば、ゼロ濃度を有し得ることを除いて、一般にノンゼロであり得る。
【0044】
図3は、例示のために、5つの入れ子状の(nested)領域を示す。最内領域335は、次の領域334によって全ての方向が取り囲まれ、領域334は次いで、別の領域333によって取り囲まれ、領域333は次いで、なお別の領域332によって取り囲まれ、領域332は次いで、最も外側の領域331によって取り囲まれる。図3に図示される円筒形状では、最内領域335は、半径方向寸法および軸方向寸法において中実寸法を有し、次いで、他の全ての領域は軸方向の壁厚(th1、th2、th3、th4)および半径方向の壁厚(tr1、tr2、tr3、tr4)を有する。
【0045】
この投薬形態は、体液または溶解液中に浸漬された場合、その投薬形態の放出決定特徴が半径方向で低下する速度、およびその投薬形態の放出決定特徴が軸方向で低下する速度を有し得る。(実施例1は、低下速度が、最も適切には、投薬形態の放出決定特徴(例えば、固体/水和前面)が特定の方向で低下する低下速度を言及し得ることを説明する。比較的単純な物質系では、放出決定特徴は、単純に、表面であり得る)。
【0046】
このような投薬形態の設計では、所定の領域が消滅し始めるべきであり、そして次の領域が周囲の液体と1回で接触し始めるべきであり、この液体は、可能な限り近く、投薬形態の表面の周囲のどこでも同時であることが所望され得る。従って、投薬形態は、半径方向および軸方向の両方において、その方向での表面逓減(recession)速度によって割った、所定の方向での領域の厚さが、任意の他の方向での対応する値に等しい値を有するように設計され得る。多くの場合、表面逓減速度は、全ての方向について同一であると考えられる。これが当てはまる場合、これは、投薬形態が、個々の領域の壁厚がすべての方向で同じであり得るように(例えば、半径方向壁厚が軸方向の壁厚と等しい、円筒形状に)設計され得ることを意味する。同じ考慮事項はまた、他の形状および他の多数の寸法に対して適用される。
【0047】
図3に図示される投薬形態の円筒状設計に加えて、投薬形態はまた、矩形の角柱の形態に製造され得る。このような投薬形態が3次元放出(すなわち、投薬形態の全ての表面からの放出)のために構築された場合、各矩形角柱領域は、全ての方向で、その外側の別の矩形角柱領域によって取り囲まれ得る。これは、5つの入れ子状の領域が存在する場合について、図25に図示される。この場合、投薬形態およびその中の各個々の領域は、3つの個々の直交寸法を有し、そして各個々の領域は、最内領域を除いて、それらの方向のそれぞれについて壁厚を有する。その場合、これは、局所の表面逓減速度によって割った局所の壁厚が全ての方向について同じである値を有するという条件を全ての方向で満たすために所望され得る。均一な表面逓減速度の単純な場合、これは、これらの3つ全ての方向での均一な壁厚を意味する。
【0048】
投薬形態はまた、図4に横断面を図示するように、球の形状であり得る。図4は、互いに入れ子状になった、サイズの低下する同心円状の球を図示する。この実施形態では、最大の球420は、4つのより小さな球、すなわち、430、440、450および460をその中に有する。図4は、境界層の間の距離がほぼ等しいような、サイズの低下する球を図示した。あるいは、境界層の厚さは、より薄くても、より厚くても、または変化してもよい。あるいは、投薬形態の形状は、楕円形であり得、この場合、入れ子状の領域は、球形のシェル(球形環)または楕円形のシェルである。
【0049】
三次元印刷によって製造された投薬形態では、本明細書中の他の箇所に記載されるように、少なくとも、いくつかの段階の三次元印刷の間に、3DPの間に粉末が沈着される層に対応する層が投薬形態内に存在するが、これらの層は、最終生成物において検出可能であっても検出可能でなくてもよい。構築方向、すなわち、層が添加される方向では、個々の領域の壁厚は、3DP層の厚さまたは3DP層の厚さの倍数の整数のいずれかであるように制限される。なぜなら、3DP層は、構築方向の層の厚みの全域において、1つのみの組成物を有し得るからである。
【0050】
従って、例示した方向に、円筒状投薬形態の軸方向であるか、または矩形角柱投薬形態の3つの互いに直交した主方向のうちの1つである、3DP構築方向に対応する壁厚は、3DP層の厚さまたは3DP層の厚さの倍数の整数のいずれかであるように構築され得る。従って、投薬形態の他の壁厚はまた、構築方向において壁厚と同じ寸法であるように構築され得、これは、3DP層の厚さまたは3DP層の厚さの倍数の整数のいずれかである。三次元印刷において、印刷ジョブを通して等しい3DP層の厚さを用いることは代表的であるが、これは、絶対的には必要ではなく、そして所望の場合、3DPプリントジョブの異なる層において、等しくない層の厚さを使用し、その結果、投薬形態の個々の領域の寸法決めをより自由にすることが可能である。等しくない層の厚さの使用は、次いで、個々の層の厚さのバリエーションに対応する、印刷パラメーターにおける他の調整を必要とする。
【0051】
あるいは、2つの壁厚を有する領域の種々の壁厚さが、領域の全ての表面が同時に消滅するとみなして選択されないかもしれないこともまた可能である。例えば、投薬形態が、その露出表面のある部分が所定の時間にて消滅するようになり、そしてその露出表面の他の部分が別の時間で消滅するようになるように、所定の領域が配置、寸法決めおよび製造され得ることが可能である。投薬形態は、任意の所定の領域の異なる方向において、等しくない壁厚を有するように故意に設計され得る。円筒状投薬形態は、独立して選択され得る2つの異なる壁厚を有する。
【0052】
円筒状投薬形態の領域は、領域の軸方向の表面が、それ自体消滅し得、そして侵食/分解前面が軸方向に次の領域に入ることをもたらし、一方、領域の半径方向表面は、その領域からAPIを依然として放出するように寸法決めされ得る。もちろん、反対の順番(半径方向表面が、軸方向の前に消滅する)は同様に可能である。矩形角柱投薬形態は、異なる時間にて、転換を同様に与えるように独立して選択され得る、3つの壁厚を有する。このような設計は、放出プロフィールにおいて、単なる領域の数よりも多くの変換点を提供し、それゆえ、別個の領域が、所定の領域の至る所で同時に消失する投薬形態から推定されるよりもスムーズな放出プロフィールを提供し得る。これは、特に、かなり少数の領域を有する投薬形態について有用であり得る。特定の方向において、壁厚が整数の3DP層でなければならないかもしれないという事実は、いくつかの壁厚が、好ましい寸法から調整されなければならないかもしれず、そして、その理由のために、いくつかの他の壁厚と同時に消失するように設計され得ないかもしれないことを意味する。
【0053】
別の可能性は、実施例のうちの1つに記載されるように、個々の領域の表面積および個々の領域の局所API濃度に関する基準に従って投薬形態を設計することである。これは、特定の壁厚を決定し得、そして壁厚の均等性を可能にしないかもしれない。
【0054】
なお別の可能性は、領域が、連続様式で変動し、それゆえ徐々に消滅するようになる、壁厚を有する(例えば、消滅位置が投薬形態内の領域の周囲で徐々に移動する)投薬形態である。これは、別個の領域を有して製造され得る投薬形態からの、さらにより大きな程度のスムーズさの放出プロフィールを提供する。連続したバリエーションを有する壁厚を達成する方法は、環状だが互いに離心状に配置される2つの境界によって規定される、環状である領域を有することである。壁厚の同様の連続バリエーションはまた、他の形状についても達成され得る。
【0055】
まさに記載されている投薬形態は、それらの全表面から放出した。本発明の投薬形態はまた、その全表面より少ない表面から放出するように構築され得る。例えば、円筒状の投薬形態は、本質的に半径方向にのみ放出するように構築され得る。これによって、モデリングおよび分析は本質的に一次元となり、従ってより取り扱い易くなる。
【0056】
このような投薬形態は、図5において、ならびに図6Aおよび図6Bにおいて断面で示されている。APIが端部表面から放出するのを防止するために、このような投薬形態600は、末端キャップ610および612を備え得る。これら2つの末端キャップ610と612との間に、中心部分620があり得る。末端キャップ610および612は、液体に曝された際に、侵食不可能であり得るか、またはその投薬形態の中心部分620の領域よりもほとんど実質的に侵食性であり得ないようであり得る。末端キャップ610および612は、APIを含まないように構築され得る。中心部分620の少なくともいくらかは、APIを含み得る。
【0057】
図5および図6において、この投薬形態の中心部分620において例示される領域の数は、5である。この投薬形態の中心領域620は、最内領域635を含み得る。この最内領域635は、これら2つの末端キャップ610と612との間に延び、これら2つの末端キャップ610と612との間にまた延びる別の領域634によって囲まれ、かつ第一の領域635を囲み、そして類似の入れ子パターンで、引き続く領域633、632および631が連続している。各領域は、それ自体のそれぞれのAPI濃度を有し得、この濃度は、この領域に隣接しているどの領域のAPI濃度とも異なる。各領域のAPI濃度は、その最内領域が、有限濃度のAPIを含み得るか、または実質的にゼロ濃度のAPI(もしくは少なくとも1種のAPI)を含み得るかのいずれかである以外は、一般に、ゼロではない。所望な場合、他の領域のうちのいくつかの領域がAPIのゼロ濃度を有することもまた可能である。
【0058】
これらの幾何学のいずれにおいても、それぞれの領域のAPI濃度は、これらの領域が連続して曝露されてそれらの内容物を放出する際に、所望の放出プロフィールを与えるように選択され得る。例えば、所望の放出プロフィールは、ゼロ次であり得るか、増大し得るか、または減少し得る。例えば、その局所的濃度は、その投薬形態の外側から、この投薬形態の最も中心部分または最終侵食部分に進行するにつれて単調増加または段階的に単調増加するパターンを形成し得る(さらに、特に最内領域は、APIを含むかまたはAPIを含まないかのいずれかであり得ることを認識する)。
【0059】
図7は、線7−7に沿った図5の投薬の断面図であり、かつ1セットの領域を例示しており、この結果、このAPIの局所的濃度は、5つの別々のネスティング領域の最外領域から最内領域まで単調増加する。同様に、この局所的濃度は、その投薬形態の外側からこの投薬形態の最も中心部分または最終侵食部分に進行するにつれて単調減少し得る(さらに、最内領域は、APIを含むかまたはAPIを含まないかのいずれかであり得ることを認識する)。さらなる詳細が、実施例において提供される。単調分布よりも複雑である、ネスティングされた領域の局所的API濃度分布を作成することもまた可能である。このような分布を使用して、言及されたゼロ次放出プロフィール、増大した放出プロフィールまたは減少した放出プロフィールよりも複雑である、放出プロフィールを提供し得る。1つより多いAPIは各々、個々の異なる放出プロフィールを有し得る。
【0060】
方形角柱の投薬形態もまた、所望な場合、キャップされた端部とともに構築され、その結果、APIを引き込みも放出もしない特定の表面が存在する。この場合において、各領域は、末端キャップに接触し得るこれらの領域の端部を除いて、その外側の領域によって囲まれており、末端キャップを備える円筒状の投薬形態についてすでに示されたものと類似である。類似の考慮が、任意の他の形状の投薬形態に適用される。
【0061】
各領域は、この各領域を記述している1つ以上の壁厚を有し、そして各領域はまた、その領域の外部寸法を記述している全寸法(例えば、円筒状領域の場合には、全軸寸法および全直径または全半径)を有する。領域の壁厚は、特定の領域の全寸法と比較して小さい(例えば、この特定の領域の全寸法の3分の1未満)ように選択され得る。これを行う場合、その領域の表面積は、その領域の侵食/分解の開始からその領域の侵食/分解の終了までの、その領域からの放出の間に、非常に大きい画分によって変更されないことを保証する。これは、次いで、ゼロ次放出を達成するのを助ける。しかし、このことは、必要とされていない。
【0062】
全ての領域(APIを含む、最内領域を含む)とともに本発明の設計を使用して、ゼロ次(一定速度)であるように選択される放出を達成することが可能であることが、実施例において理解される(但し、その放出速度がその投薬形態の消滅直前のわずか短期間の間に低下を示す点で、この放出の終了近くにおいてこの理想からの逸脱が存在し得る場合を除く)。ゼロ次からのこのわずかな逸脱は、最内領域(その容量全体にわたって均一なAPI濃度であるように想定され得る領域)が侵食または分解する場合に、この最内領域がAPI濃度の相殺的増加なしに、表面積の減少を経験することに起因して、生じる。これにより、最内領域からの放出の最後の部分の間に、時間とともに減少する放出を生じる。特定の領域からの放出の間の、表面積の実質的な減少というこの経験は、ネスティングされた薄壁領域を用いて経験されるものとは対照的である。この薄壁領域について、その表面積は、任意の個々の領域またはシェルが侵食または分解される間、ほぼ一定であり得、かつその局所的API濃度は、その局所的表面領域と整合するように調節され得る。投薬形態のまさに中心により近づいた場合(例えば、最内領域(この領域で、ゼロ次放出を達成する目的で、最大濃度のAPIを有することが必要とされる)において)、理論的な示唆(式10)によって求められるように、API濃度が無限になる可能性がないという点において、実用的な制限が存在する。
【0063】
従って、APIの放出がほぼゼロ次であるという重要な関係がある場合、最内領域がAPIを含まないようにすることが可能である。このような設計において、APIの実際の全放出は、その放出が相対的に薄壁領域の壁厚によって支配され、従って、ゼロ次(一定速度)にかなり近い様式で放出し得る領域から生じる。このような設計において、最内領域は、その非理想的な放出挙動に起因して、APIを含まないように単純に製造され得、その結果、その侵食/分解の特徴は、単に、APIを放出する目的のために重要ではない。なぜなら、APIは、最内領域が侵食/分解する際に放出されないからである。最内領域のこのような不活性化は、この投薬形態の全寸法にパッケージングされ得るAPIの総量の点から、その投薬形態の全API保有性能を低下させ得る。それにもかかわらず、このような設計は、その近似値がゼロ次放出に非常に近いので、依然として有用であり得る。このような設計は、低用量のAPIに最も適切であり得る。この低用量において、可能な限りの最も多量のAPIを投薬形態内にパッケージングすることは、重大ではない。もちろん、このような設計は、純粋にゼロ次の放出プロフィール以外の放出プロフィールのためにも有用であり得る。
【0064】
現在までの議論は、不連続な領域を有し、各領域が、隣接する領域とは異なるAPIの独自の濃度によって特徴付けられ、不連続な段階によって記載されるAPI濃度の分布を生じる、投薬形態を記載した。API濃度が、いくらかより連続的な様式で、位置と共に変化し得ること(すなわち、変化が不連続な、急激に規定される段階を有さない)もまた可能である。例えば、API濃度の変化は、いくらか段階的であり得るが、段階が互いに一致するいくらかの漸進的な移行を含むか、またはこの変化は、本質的に、段階の効果が本質的になしでの勾配であり得るか、またはこれらの2つの状況の間のいずれかであり得る。このような状況は、3DP印刷プロセスにおいて使用される粉末層の厚さ、個々の領域の壁厚、および/または3DPの間に使用される飽和パラメータの関数として、例えば、以下に記載されるように、かなりの量の滲出が起こるように印刷状況を調節することによって、達成または調節され得る。
【0065】
構築の材料に関する限り、投薬形態のバルクは、水のような液体への浸漬の際に侵食または分解に供される、薬学的賦形剤材料を含有し得る。これは例えば、水への曝露の際にゲルを形成する材料であり得る。本発明の実施において使用され得るような材料の1つの例は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)であり、これは、十分に特徴付けられた薬学的賦形剤である、親水性ポリマーである。水に曝露された場合のHPMCの挙動としては、実施例1にさらに記載されるような、水−HPMC表面におけるゲル層の形成が挙げられる。バルク材料は、ラクトースのようなアジュバントをさらに含有し得、このアジュバントは、液体と接触する際に、バルク材料の侵食または溶解の分解を促進する(これもまた、実施例1に記載される)。可能なアジュバント材料としては、ラクトース、他の糖、塩化ナトリウム、他の塩、および一般に、他の水溶性材料が挙げられる。
【0066】
APIは、本質的に、任意の程度の水溶解度(非常に可溶性から実質的に不溶性の範囲)を有するAPIを含む、任意のAPIであり得る。投薬形態が本明細書中に記載される型の放出特徴を示す限り、投薬形態は、粉末粒子を一緒に結合するために適切な、結合剤物質(例えば、ポリビニルピロリドン(PVP)またはメタクリレートポリマーあるいは他のポリマー)をさらに含有し得る。
【0067】
(投薬形態を製造する方法)
本発明の投薬形態は、三次元印刷によって製造され得る。米国特許第5,204,055号および他の箇所に記載される、三次元印刷は、投薬形態全体にわたってAPIを不均一に分布させる能力を提供し、これは、所望の放出プロフィールを達成するために有用である。
【0068】
図8は、基本的な三次元印刷プロセスを記載する。図8に示されるように、結合剤液体940、942の液滴が、ディスペンサー930、932によって、粉末950の層の上に、インクジェット印刷と類似の技術によって、分配され得る。これらのディスペンサーは、レールまたは軸910、920を備え得る運動制御装置によって、移動され得る。ラスター印刷またはベクトル印刷のいずれか、あるいはその両方が、任意の組み合わせで使用され得る。粉末粒子は、結合剤液体の作用によって、一緒に統合され得る。引き続く粉末層が、連続的に堆積され得、そして結合剤液体の液滴が、所望の三次元物体が作製されるまで分配される。未結合粉末は、物品が実質的に乾燥するまで、印刷された領域を支持し、次いで、未結合粉末が除去される。投薬形態が3DPによって作製される場合、APIが、結合剤液体に含有され得、これが、薬学的賦形剤粉末上に分配される。
【0069】
結合剤液体の1つの可能な目的は、所望の物質(これは、溶解したAPIまたはさらに懸濁したAPIを含有し得る)を、粉末層950に、選択された位置および選択された量で運ぶことである。結合剤液体の別の可能な目的は、粒子を互いに結合させることである。結合剤液体は、これらの機能の両方またはそのいくらかの部分で、さらに役立ち得る。粒子の結合は、いくつかの機構の内のいずれか1つ以上を介して起こり得る。1つの機構は、結合剤液体が、バルク材料または粉末の少なくともいくらかの溶媒として作用し得ることであり、この場合、液体は、実際に、粉末のいくらかを溶解する。液体中の溶媒が蒸発するにつれて、粒子は再度固化し得、その結果、これらの粉末が一緒に結合する。別の可能な機構は、結合剤液体が単に、固体粒子の周りで固化するか、または固体粒子を連結するように固化し、これによって粉末を結合させることである。結合剤液体は、溶解した結合物質を含有し得、この物質は、結合材液体の揮発性部分が蒸発する場合に後に残り、そしてこの揮発性物質の蒸発の際に、溶解した結合剤物質が、固体粒子の周りで固化し得るか、または固体粒子に連結されるように固化し得、これによって、固体粒子を一緒に結合する。溶解した物質は、無機物質または低分子量(非ポリマー)有機物質であり得るか、あるいはポリマーであり得る。
【0070】
結合剤液体は、いくつかの型のプリントヘッドまたはディスペンサーの任意の1つ以上によって、粉末上に分配され得る。図9は、電荷および偏向を用いる連続ジェットプリントヘッドを概略的に図示する。このようなプリントヘッドにおいて、圧力で駆動される流れの連続的なストリームが、開口部を通って流れ得、そしてこの開口部のわずかに上流に位置する励起デバイスを使用して調整され得、制御された液滴破壊を生じる。個々の液滴は、粉末床に移動させられるか、または電荷を液滴に与え、そしてこれらを収集システム(ここで、液滴は再利用され得る)に選択的に偏向させるシステムによって「捕捉」されるかのいずれかである。
【0071】
これらの工程の最初は、ストリーム調整であり得る。流体1010は、圧電管アクチュエータ1020を強制的に通され得、このアクチュエータは、関数発生器(図示せず)によって電力を与えられ得る。本発明のこの圧電アクチュエータ1020は、例えば、30〜60KHzで作動し得る。流体ストリームに導入される機械的振動は、液体が開口部1030を出た後に、液滴の破壊を誘導し得る。この開口部の直径は、約50マイクロメートルであり得る。
【0072】
液滴がコンピュータの指示を使用して制御されるために、個々の液滴は、静電的に荷電され得る。このストリームは、実質的に平行な2つの荷電プレート1040、1042の間を通過し得、その結果、これらのプレート1040、1042の間で、個々の液滴1050へのストリームの破壊が起こる。荷電セルが「オン」である場合、液滴1050は、これらがプレートの間でストリームから破壊される時点またはその直前に、静電荷を獲得し得る。このストリームは、このことを補助するために、停止(ground)され得る。液滴は、ストリームからの液滴の破壊の瞬間に荷電セルにおいて流体が有した電荷を帯びる。液滴がストリームから破壊される地点の下流で、個々の液滴は、互いから電気的に隔離され、そしてこれらが連続的なストリームから破壊された時点に有した電荷を保持し得る。プレートが中性すなわち非荷電の場合、荷電セルは「オフ」である。この状況において、ジェットから破壊される液滴1050は、中性すなわち非荷電のままである。
【0073】
次いで、荷電セルを出る液滴1060は、ほぼ平行な2つの偏向プレート1070、1072の間を移動し得る。これらの偏向プレートは、これらの間で静電場を発生させ得る。例えば、一方の偏向プレートは、かなりの電圧を運び得、そして反対側のプレートは、接地され得る。例えば、荷電セルが「オフ」である場合にこの荷電セルを出る、非荷電の液滴は、この電場を通過し得、そして印刷されるべき粉末床へと真っ直ぐに続く。従って、荷電セルが「オフ」である場合、プリントヘッドは、その下流の粉末床に流体を分配し得る。荷電セルが電圧を有する場合(例えば、荷電セルが「オン」である場合)に、この荷電セルを出る液滴は、偏向プレートの一方に向かって偏向され得る。キャッチャー1080(これは、円筒形であり得る)が、偏向プレートの近くに配置され得、このキャッチャーに向かって、偏向された液滴が移動し、そして直接、偏向された液滴の軌道上にある。キャッチャー1080に衝突する液滴は、例えば、後の再利用のための収集ユニット内に吸引されることによって、除去され得る。連続ジェット電荷および偏向プリントヘッドの操作において、代表的に、大部分の液滴は、印刷品に印刷されるよりむしろ、再利用される。連続ジェット電荷および偏向プリントヘッドにおいてまた、液滴が、粉末床に進む液滴でさえ部分的に偏向され得るように、ある範囲で連続的に変化する電荷を与えられることが可能である。このことは、移動する液滴の粉末床への配置の詳細な個々の制御の機会を提供する。
【0074】
図10は、本発明の実施に適切な、連続ジェット電荷および偏向プリントヘッドを示し、これは、図9に示される型の4つの個々のディスペンサーを備える。このプリントヘッドにおいて、各ディスペンサーは、完全なユニットであり、これらは独立して作動し得、そしてこれらは、その独自の流体組成などを有する独自の流体供給によって供給され得る。他の型のプリントヘッド(例えば、マイクロバルブおよび圧電ディスペンサー)もまた可能である。
【0075】
異なる濃度のAPIを、投薬形態の異なる領域に分配することは、一定組成の単一のAPI含有結合剤を分配するが、任意の所定の粉末層の特定の位置で、処方された回数で分配することによって、達成され得る。繰り返しの分配の間で、そのうちに、先に堆積した液体を少なくとも部分的に乾燥させ得る。この結果として、局部的なAPI濃度は、1回に印刷される領域に生じるAPI濃度、または1回に印刷される領域におけるAPI濃度の整数倍のいずれかである。あるいは、1種より多くの結合剤液体を分配することが可能であり、ここで、種々の結合剤液体は全て、APIの同じ化学種または他の成分を含有し得るが、これらを異なる濃度で含有し得る。この場合には、種々の領域において、API濃度の数値の間に、本質的に任意の所望の関係を作製することが可能である。図10に示されるような、いくつかの別個のディスペンサーおよび流体共有システムを備えるプリントヘッドは、このことを容易にする。もちろん、1種より多くの結合剤液体を分配することもまた可能であり、各結合剤液体は、異なる種または成分を含有する。
【0076】
三次元印刷の完了後、投薬形態は、十分な時間にわたって乾燥され得、次いで、未結合粉末から分離され得、そして必要であれば、結合した緩い粉末が、投薬形態から除去され得る。本発明において必要に応じて使用され得る、別の追跡工程は、この時点での投薬形態の圧縮である。本発明において、圧縮は、全く必要であると言うわけではないが、特定の局面においては有用である。例えば、未圧縮HPMC/ラクトースのような材料系は、印刷後、依然として多孔性である。未圧縮状態において、この投薬形態は、本明細書中に報告されるデータにおいて効果的であるような侵食/分解放出プロフィールに従わなかった。なぜなら、間隙率は、表面積を増加させるように働き、そして放出時間を極めて短くし(1時間未満)、そして間隙率は、投薬形態の内側の特定の位置に実際に到達する手前で液体を染みさせることによって、分解/侵食の前に、この位置を液体に曝露させたかもしれないからである。
【0077】
3DP後の投薬形態の圧縮は、図11に示される。圧縮を実施するために、3DP印刷された物品は、かなりの圧縮力を印刷された物品に対して、(例えば、ラムによって)1方向から付与し、一方で実質的に全ての他の方向において、印刷された物品を剛性の表面に対して制限するために適した、プレス内の空洞に、個々に入れられ得る。円筒形部分およびおそらく湾曲した端部(全てが円筒対称性を有する)を備える投薬形態の形状について、物品(例えば、3DP印刷物品)に対する単軸圧縮が最も容易な軸が、円筒軸であり得る。物品が円筒対称性を欠く場合、またはいずれの対象性をも欠く場合、これはなお、本発明に従って圧縮され得る。
【0078】
物品は、圧縮の軸に沿って、圧縮の予測される程度によって決定される因子だけ、その投薬形態の所望の最終寸法より大きい寸法を有するように製造され得る。圧縮軸に対して垂直な断面における、この物品の寸法は、ダイアセンブリの内側寸法よりほんのわずかに小さくあり得、これによって、この物品のダイ空洞への容易な挿入を可能にする。圧縮の軸は、3DP印刷プロセスの垂直(層から層)の構築方向と同軸であり得るが、このことは必須ではない。
【0079】
図11に示されるように、プレスは、受容空洞1212を有するダイ1210を圧縮し得、この空洞のより低い特徴は、圧縮された投薬形態の底部の所望の形状に対応する。ダイ1210は、密接に嵌る2つの部品(すなわち、下部ダイ1220およびスリーブ1230)から作製され得る。下部ダイ1220がスリーブ1230とは別個である設計は、下部ダイ1220およびスリーブ1230を互いに対して移動させることによってプレスした後に、投薬形態の排出を可能にする。
【0080】
あるいは、一片の空洞を使用して圧縮を実施することが可能であり、ここで、下部ダイ1220およびスリーブ1230は、示されるように別個の片ではなく、互いに一体的である。下部ダイ1220は、物品1260に面する下部ダイ表面1222を有する。物品1260に面するラム表面1242を有するラム1240が物品1260の表面をプレスし、この部ピンは、下部ダイ1220から離れている。ダイまたは受容空洞1212は、この距離の少なくとも一部にわたって、一定の断面の穴を有し得る。ラム1240は、ダイ1210の穴に密接に嵌る様式でスライドするよう適合され得る。穴およびラムは、円筒対称性を有し得、その円筒対称の軸は、運動の軸に対して平行である。
【0081】
底部ダイ1220、スリーブ1230およびラム1240は、有意な穴も漏出もなしで、全ての方向から、印刷された物品1260をぴったりと閉じ込める。ラム1240の外側寸法または形状およびスリーブ1230の内径または形状は、ぴったりしたすべりばめを提供するようなものであり得、そしてこのことは、下部ダイ1220の外径または形状およびスリーブ1230の内径または形状についてもまた、これらが互いに別個の部品である場合に、当てはまり得る。
【0082】
ラムおよびダイの非円形の断面(対象性のない形状を含む)が可能である。ラム、ダイおよびスリーブは、互いに対してぴったりとはまり得、その結果、印刷された物品(これは、完全には固体ではない)に面する唯一の位置は、ぴったりと嵌る部分の間でスライド運動が起こる小さいギャップである。
【0083】
表面1222および1242は、最終的な圧縮された投薬形態1270の下部表面および上部表面を規定し、そしてその投薬形態の所望の最終形状に従って、形成され得る。これらの表面のいずれかまたは両方は、湾曲した表面の投薬形態を生じるために、湾曲して作製され得る。あるいは、これらの表面のいずれかまたは両方は、平坦であり得る。
【0084】
低部ダイ1220、スリーブ1230およびラム1240、または少なくとも物品に接触するこれらの表面1222、1232および1242は、3DPプロセスによって製造される物品の硬度よりも硬くなるように作製され得る。圧縮の間に印刷された物品に接触する全ての表面1222、1232および1242は、特異的な表面仕上げで滑らかにされ得、その結果、投薬形態の圧縮後表面は、所望の程度または滑らかさと同様に滑らかである。
【0085】
滑らかでない表面は、時々、従来の錠剤製造において時々行われるような圧縮操作によって、錠剤のいくつかの表面にトレードドレスとして知られる、同一の特徴または同じ消印(marking)を生成するのに望ましくあり得る。これを達成するために、突起または陥没のような外観が、低部ダイ表面1222もしくはラム表面1242、またはその両方に組み込まれ得る。物品1260は、3DP印刷手順によって印刷され得、結果として、その形状および寸法が、低部ダイ表面1222およびラム表面1242の形状および寸法に対応し、圧縮の間に起こる印刷された物質の比較的少ない再構成が生じる。
【0086】
3DP印刷物品のような物品1260が空洞1212に配置された後、ラム1240が物品1260の上に降ろされ得る。本質的に全ての空隙空間(void space)を除去するための、3DP印刷物品のような物品を圧縮するのに適切な圧力は、約15,000Ibf/インチ2(psi)であり、これは、圧縮力Pを、空洞1212のボアの断面積または圧縮の軸に対して垂直に取られる任意の断面における印刷物品1260の最大断面積で割って定義される。
【0087】
代表的な賦形剤粉末、結合剤基質などについて、このような圧力は、3DP後に残る空隙空間の大部分を圧縮し得、そして、粒子および堆積した基質の互いの接着を維持するかまたは生じ得、その結果、ほとんど完全に高密度である投薬形態を生じ得る。約5,000Ibf/インチ2(psi)の範囲においてなお、より小さい圧縮圧は表面を滑らかにするのに適し、そして、少なくともいくつかの粉末に対しては、全空隙の大部分を除去すると考えらていれる。秒オーダーの圧縮時間は、所望のコンパクションを得るのにより適切である。空隙空間のいくつかのみを除去するような程度まで圧縮がまた可能である。この圧縮操作は、3DP印刷物品のような物品1260を、投薬形態1270に変形する。
【0088】
別の可能な圧縮方法は、静水圧プレス成形である。これは、圧縮される物品を可撓性のバッグに同封し、次いで静水学的な圧力を直接バッグの外側に加える工程を含む。
【0089】
圧縮は、大部分または実質的に全ての、粉末粒子の間の空隙空間を除去し得、そして、体液中の投薬形態の浸食速度を変化させ、浸食速度を遅くし得る。特に、圧縮は、三次元印刷プロセスの詳細依存して浸食速度を遅くし得、浸食/分解前面がこれらの場所に実際に到達する前に、投薬形態の内側の位置に液体が溶け出すことを防ぎ得る。
【0090】
(投薬形態の設計方法)
本発明はまた、APIの所望の放出プロファイルを達成する投薬形態を設計するための方法を含む。この設計方法は、HopfenbergおよびKatzhendlerモデルに含まれる原理を利用するが、この方法はさらに、投薬形態内のAPI濃度の任意の分布のモデル化を含み、このようなモデルはさらに、投薬形態の任意の幾何学に、一般化され得る。この目的のためにHopfenbergおよびKatzhendlerモデルを使用するための最初の工程は、これらのモデルの方程式に登場する、放出速度定数(種々のk)に関する絶対値を決定することである。これは、実施例2に記載されるように、単一濃度分布を有する投薬形態での比較的単純な実験を使用してなされ得る。この浸食/分解プロセスおよび放出速度定数は、物質自身の関数であり得、そして製造方法(例えば、圧縮)の関数でもあり得る。次いで、投薬形態の設計案がAPI濃度の幾何学的および空間的分布の点で記載され得る。本明細書中のどこかで議論したように、少なくともいくつかの領域の寸法が、三次元印刷プロセスにおいて粉末層の厚さの整数に対応するように選択され得る。種々の領域におけるAPI濃度は、本明細書中のどこかに記載したように選択され得る。
【0091】
この情報は、例えば、明白な時間積分によって、時間に対して前進するモデリング手順に関する初期条件として機能し得る。このモデリングプロセスを図12のフローチャートに図示する。任意の特定の時間段階の開始時に、投薬形態(または投薬形態の放出決定特性)の既知の瞬間表面領域、および投薬形態の表面におけるAPIの既知の瞬間濃度(または放出決定特性)が存在する。(投薬形態の放出決定特性の議論は、実施例1に与える。)この情報は、投薬形態の寸法の変化速度を決定する時間段階の持続および表面逓減速度とともに、所定の時間段階の間に投薬形態から除かれる物質の全体量および所定の時間段階の間に放出されるAPIの量を決定する。
【0092】
分析のモデル化のために、別に示されるデータがない場合、全ての方向における表面逓減速度または放出速度は、一定でありかつ等しいと仮定される。この投薬形態の瞬間表面領域は、Aで示され得、そしてその容積要素におけるAPIの濃度は、Cで示され得る。各時間間隔(Δt)で、投薬形態の前面または有効表面は、投薬形態内の一定の距離(Δl)を移動し、放出される増分容量は、A*Δlである。各要素からの増分API放出は、C*A*Δlである。前面の表面領域(A)は、代表的に、浸食または分解プロセスが進行するにつれて減少し、従って、増分容積A*Δlはまた、代表的に浸食または分解プロセスが進行するにつれて減少する。
【0093】
時間段階の最後に、特定の時間段階の間の投薬形態の計算された寸法変化を使用して、時間段階の最後での新しい投薬形態寸法を計算し得る。時間段階の最後での投薬形態表面の位置での新しいAPI濃度は、投薬形態の瞬間寸法の関数としての局所的なAPI濃度を説明する表または他の関連データから得られ得る。時間段階の間に放出されるAPIの量は、投薬形態から周囲の液体に放出されるAPIの累積量を提供するために、前もって放出される量を添加し得る。次いで、時間段階の最後の、新しい投薬形態寸法および表面でのAPI濃度を使用して、次の時間段階のために新しい反復が開始され得る。このような計算は、表計算ソフトで実行され得るか、または当該分野で公知の特注で書かれたコンピュータプログラムを使用して実行され得る。
【0094】
図13のフローチャートは、本発明に従って、所望の放出プロファイルを得るための投薬形態設計の完全なプロセスのための反復手順を図示する。計算された放出プロファイルがこのモデル化手順から得られた後、計算された放出プロファイルは、所望の放出プロファイルと比較され得る。次いで、投薬形態設計のプロセスの一部として、計算された放出プロファイルが所望の放出プロファイルと近くなるように、領域の寸法に対してかまたは投薬形態の領域におけるAPI濃度に対して調整がなされ得る。
【0095】
図13は、所望されるだけ多くの回数実施され得るこの反復を示す。いくつかの点において、このモデルによって予測される放出プロフィールが、所望の放出プロフィールと十分類似である場合、投薬形態が、例えば、3次元印刷によって組みたてられ得、そして本明細書中の他に記載されるように制御された条件下で溶解されることによって試験することができた。次いで、実験的に決定された放出プロフィールは、所望の放出プロフィールと比較することができた。実験的に決定された放出プロフィールが所望の放出プロフィールと十分に近くない場合、さらなる変化が、その設計のためになされ得、そしてこのような設計変化を組みこむ投薬形態が、再びモデル化され得、そして作製され得るか、または単に作製され得、そしてさらに試験され得る。本明細書中に記載される技術と共に、このようなごくわずかな反復の実験(すなわち、投薬形態に実際に構築し、そして溶解実験を行なうこと)によって所望の放出プロフィールを達成することが可能であるはずである。実際に、実験を繰り返す必要なく、最初の実験で所望の放出プロフィールを達成することが可能であり得る。
【0096】
本発明は、さらに記載されるが、以下の実施例によって限定されない。
【実施例】
【0097】
(実施例1)
(親水性HPMCに基づく投薬形態の分解特性についての基本的な観察)
HopfenbergおよびKatzhendlerのモデルは、投薬形態材料の侵食/分解、またはAPIのより特異的な放出が、定常的な表面の逓減速度を伴って、投薬形態の表面で生じるという予測に基づいて、APIの放出を記載する。従って、特定の材料系における侵食/分解が、これらの予測が満たすかどうかを決定することが重要である。
【0098】
本発明の投薬形態の例を組みたてるために選択される材料系としては、親水性バルク材料成分である、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはMethocel(登録商標)HPMC(Dow Chemical Company,Midland,MI)が挙げられた。このHPMC粉末を、多くの場合、アジュバント物質であるラクトース一水和物(Phamatose DCL11)(DMV International,The Netherland)とさらに混合し、粉末床を作製し、その上に、APIを含んでいる可能性のあるバインダー液体をプリントした。アジュバントは、例えば、特性を変えるために加えられる材料である。この場合において、このアジュバントは、HPMCよりもより迅速に水に溶解する材料であり、その結果、純粋なHPMCを使用して得られる時間尺度と比較して、混合物から作製される投薬形態からの侵食または分解またはAPI放出についての時間尺度を変化させた。ラクトースの比率が大きいほど、投薬形態の分解または溶解が早くなることが観察された。この場合において、アジュバントはラクトースであるが、他の糖、塩化ナトリウム、他の水溶性塩、および一般的には、他の水溶性材料を使用することも可能である。
【0099】
HPMCが投薬形態のためのバルク材料または賦形剤として使用された場合、HPMCと一緒に混合されているアジュバント材料を伴うかまたは伴わずに、HPMCの最も外側の層が、迅速に水和し、保護ゲルバリア層を形成することが観察された。水がHPMCベースの投薬形態中に拡散される場合、水和ゲル層中のHPMC濃度が減少した。この投薬形態の最も外側の層は、ポリマーの個々の鎖が、繰り返し(reptation)によって表面からほどかれ、そしてバルク溶液中に向かうのに十分希薄になった。これは、このポリマー濃度が、投薬形態からの表面侵食が得られる臨界ポリマー濃度未満まで希釈された場合に生じた。放出動力学は、API拡散とポリマー溶解(すなわち、表面侵食)との組み合わせとして記載され得る。
【0100】
このような系からの高度に水溶性のAPIの放出は、ゲル層中の拡散前面(front)の移動に依存していることが示されている。投薬形態の中心へ移動するのこの弛緩前面は、内部ゲル境界からの放出動力学に影響する。水難溶性APIの放出および/またはHPMCの低粘度グレードの使用について、HPMCのバルク溶解、またはゲルの外側領域からのゲル自体の侵食は、全体の放出動力学に有意に寄与し得る。任意の事象において、APIの水可溶性およびHPMCの粘度グレートがいかなる場合も、HPMCベースの処方物は、投薬形態の表面でAPI放出を維持する能力を有しているようである。このことは、API放出が、定常速度での投薬形態の表面の前進のようにモデル化され得、そしていかなるAPIの放出も、投薬形態の表面であることを意味し、これは、HopfenbergおよびKatzhendlerのモデルの仮定である。
【0101】
この材料系を使用して、投薬形態を、3DPによって組みたて、そして試験した。この粉末は、70%のラクトース(53〜74μm)および30%のHPMC K4M(53〜74μm)であり、そしてAPI溶液は、18wt%のジクロフェナクナトリウムおよび0.05wt%のメタノール(methano)中のフルオレセインナトリウムおよび1wt%のポリビニルピロリドンであった。フルオレセインは、マーカー物質として有用である。これは、非常に希薄な濃度においてでさえも、紫外光下で強い傾向を有する高度に水溶性の化合物である。これらの投薬形態を、いかなる場所でも均一な濃度のAPIで、32層高さで印刷し、そして、一軸性圧縮下で圧縮して、11mmの直径で、4.8mmの高さの投薬形態を得た。投薬形態中の全体のAPI含有量は、101.8mgであった。
【0102】
従って、この投薬形態を、2つの顕微鏡用のガラススライドの間にはさみ、そしてこの構築物を、標準的な1.9cmのバインダークリップを使用して共にクリップした。次いで、この構築物をUSPパドル技術を使用して、100回転/分の速度で、900mLのリン酸緩衝液(pH7.4)で、37℃にて、標準的な米国薬局方(USP)I型溶解セル中に配置した。種々の時点で、この構築物を溶解セルから取りだし、そしてUV光下および白色光下で撮影し、時間の関数として溶解前面の位置を示した。次いで、この構築物を試験を続けている間、溶解セルに戻した。
【0103】
図14は、リン酸緩衝水溶液中での浸漬後、t=0.5時間での構築物の写真の図を示す。分解は、ゲル層が、縁部周辺にほとんどすぐに形成される場合は投薬形態の表面で起こり、投薬形態のさらに内部への水の拡散を防ぐことが観察された。化学的および流体力学的に、このゲル層は、非常に複雑であった。このゲル層は、HPMC鎖がほどかれはじめる固体/水和前面で始まり、そしてゲルがますます弱く、切断が容易になる場所で外向きに続いた。この固体/水和前面は、明確に視覚的に識別できる。実施形態14において、固体/水和前面は、領域aとbとの間の境界で標識される。これは、HPMCが、水和し始め、そして繰り返しが始まるポイントであった。この投薬形態の固体部分は、拡散液体によって影響を受けないが、領域aによって示される。この複雑なゲル領域は、領域bによって表され、そして弱い拡散ゲル/水溶液が、領域cによって示される。一番外側の可視の円が、水メニスカスである。
【0104】
固体/水和表面でのポリマー弛緩ストレス(polymer relaxation stress)は、高水溶性APIおよび低水溶性APIの両方および、API充填の変化に関してAPI輸送に貢献することが示された。UV光下で、ごく僅かな蛍光が、固体/水和表面よりも大きな、任意の半径において観察された。全ての場合において、蛍光黄色の呈色は、固体/水和表面の外側1mm未満の距離(半径よりも広い)ですぐに消失した。このことは、ゲル形成材料に基づく投薬形態からの水溶性APIの放出を決定するものが、固体/水和表面の位置であることを示唆する。固体領域(固体/水和表面の内部領域)の直径および半径は、4つの角度をつけて間隔を開けた方向において、光学的に測定され、そして結果は、時間の関数として、固体/水和表面の位置を与えるために平均化した。結果は、図15に示す。
【0105】
図15のデータにおいては、短い初期の段階が存在するようであり、この初期段階の間の挙動は、後の時間中の挙動と異なる。この初期段階は、水が投薬形態の表面に即座に拡散するように、ゲルの初期組織に一致する。この初期効果は、破裂効果として知られ、そして類似の親水性材料に基づく投薬形態において、この効果はゲル層が構築される前にいくつかの迅速なAPIの放出を生じることが示された。この初期段階の完了の後、この固体/水和表面が、本質的に定常値で、半径方向内向きに動くことが観察された。初期段階の後、図15のデータ時間回帰は、固体/水和表面の内向きの動きに対して約0.29+/−0.09mm/hrの値を与える。固体/水和表面またはポリマー弛緩表面従うこの値は、ジクロフェナクナトリウムおよびマリン酸クロルフェニラミンに対する実際のAPI放出速度の望ましい推定値を提供することを示した。モデリング目的のような侵食投薬形態の表面に対して、本明細書中の他の場所で言及される場合、固体/水和表面のような放出調節特性の場所が言及されることが理解され得る。
【0106】
(実施例2)
均質に分配されたAPIを有する、種々の組成物のHPMC/ラクトースの投薬形態の分解特性、そして侵食/分解/放出定数の決定
この実施例はそのAPIの均質な分配(投薬形態の少なくともAPI放出部分内)を有するいくつかの投薬形態の製造、次いで、これらの投薬形態の溶解を記載する侵食/分解/放出定数の決定を含む。いくつかの場合において、これらの投薬形態を、流動性粉末の錠剤プレスの比較的容易な方法によって作製した。この実施はいくつかの目的を果たす。まず第一に、これは、従来法で生成された(勾配なし)投薬形態から得られた放出が、ゼロ次ではないことを示し、従って、本発明の局面によって対応する問題を例示する。同じように、これは、ゼロ次に近い放出プロファイルを生成するために、API濃度勾配を含む投薬形態に対して得られた、後の結果に対する比較を提供する。さらに、特定の材料システムに関して、この結果は、侵食/分解/放出を記載する速度定数値を提供し、これは、特定の放出プロファイルを生成するための試みにおける投薬形態に関する、後のモデリングにおいて使用される。最終的にこれらの結果は、設計変数(すなわち、HPMCおよび補助材料(この場合ラクトースである)の両方を含むバルク材料の部分的組成物)の効果を例示し、これは、侵食/分解/放出工程の全ての時間規模に影響を与えるために使用され得る。
【0107】
この基準の場合に対する投薬形態は、ほとんど粉末の圧縮によって作製されたが、この実施例の終わり近くに示される末端キャップを有する投薬形態が、3DPによって作製されることを除く。この実施例におけるこれらの基準的な実験の全てに関する投薬形態は、特定の放出プロファイルを達成するための組成の不均一性をともない、後に製造される最終的な投薬形態として、全体に渡って同じ寸法を有した。
【0108】
ここで調査された材料システムは、親水性バルク材料成分ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはHPMCに添加される補助剤ラクトース一水和物(Pharmatose DCL11)のパーセントを変化させながらMethocel(登録商標)HPMCに基いた。3DPが使用される場合において、補助剤と混合したHPMC粉末は、API含有結合溶液を分配することによって、粉末として拡散する。圧縮形成された錠剤の場合、HPMCおよびラクトースの両方を含むこの粉末を、さらにAPIと混合し、そして、錠剤を形成するためにプレスした。API放出速度は、APIとしてマレイン酸クロルフェニラミンまたはジクロフェナクナトリウムのどちらかを使用することによって得た。
【0109】
第一に、従来法でプレスされた均一組成の投薬形態の3−D放出の調査を実行した。ラクトースおよびHPMC K4Mの割合の変化を含む従来の錠剤を作製し、各々は、100mgのジクロフェナクナトリウム(水中における溶解度限界cs=50mg/ml)(Sigma−Aldrich Coup.,St.Louis MO)または100mgのマレイン酸クロルフェニラミン(水中においてcs=100mg/ml)(Sigma−Aldrich)のいずれかを含む。表1に所与されるラクトースの粉末、HPMC K4MおよびAPIの組み合わせは、乳鉢および乳棒ですりつぶされ、次いで、15000pしの圧力で、内部直径11mmの錠剤金型を使用してプレスした。圧縮の後、各々の投薬形態は、デジタルカリパスによって測定されるように、直径11.16mmおよび高さ3.65mmであった。C0の濃度は、圧縮の後の投薬形態において、単位容量あたりのAPIの量を言及する。これらの投薬形態を、次いで、速さ100回転/分で12時間、37℃でpH7.4を有する模倣腸液において、USP1型溶解バスケット法を使用して溶解した。このAPI放出プロファイルを、ジクロフェナクナトリウムを含む投薬形態についてのみ図16に示す。このことは、HPMC/ラクトース材料中のラクトースの比に対する放出動力学の依存性を示している。ラクトースアジュバントの比を変化させることにより、侵食/分解/放出プロセスの時間規模が大きく変化し得る。
【0110】
(表1:従来法で圧縮された錠剤の組成)
【0111】
【表1】
図16における各API放出曲線を、実験データとモデルとの間の最小二乗適合を実施することによって、等式9に適合させた。このことは、このモデルの関連性を決定するため、および後の利用のために粉末/API系についての速度定数を決定するために行った。図17は、図16からのデータセットのうちのひとつ(70:30 ラクトース:HPMC)と共に、Katzhendler等式において適切に選択された速度定数を用いるそのデータへの曲線一致を示す。この目的のために、2つの異なる方向への速度定数は等しいと仮定した。これは、9.54mg/cm2秒の値を有する分解/侵食速度を用いる70%ラクトースおよび30%HPMCの粉末系中に100mgのジクロフェナクナトリウムを含む投薬形態に対する場合である。これらのデータとKatzhendler等式からの結果との間の一致は良好である。
【0112】
【表2】
表2に、溶解試験の結果をまとめ、3つの異なるラクトース:HPMC比について両方のAPIの等式6.9に関するベストフィットパラメーターを与える。浸食速度定数は、mg/時間cm2の単位で与えられ、ここでmgは、溶解流体に放出されるAPIのmgである。R2は、相関の統計学的尺度であり、1の値は、完全な相関を示す。表2は、等式9(1つのk0パラメーターを使用する)が、三次元放出においてこれらの従来の錠剤の浸食/分解から得られたデータと十分に相関することを示す。この定数を、投薬形態の他のより複雑な設計の予測をモデル化するために本明細書中他の箇所で使用する。
【0113】
ラクトースの投薬形態のバルク材料への添加は、ジクロフェナクナトリウムおよびマレイン酸クロルフェニラミンの投薬形態の両方についての放出速度を大きく加速したことが、表2において示され得る。両方のAPIに関して、ラクトース含有量において33%の増加(100gの混合物につき60gのラクトースから、100gの混合物につき80gのラクトースになる)は、API放出速度を約3倍程度にする。
【0114】
投薬形態の同一の組成(すなわち、ラクトース対HPMCの比)について、マレイン酸クロルフェニラミンの放出速度は、ジクロフェナクナトリウムの対応する放出速度より約10%高かった。これらは、ジクロフェナクナトリウムの水における溶解度積と比較して、マレイン酸クロルフェニラミンの水におけるより高い溶解度積に起因していると考えられる。APIのHPMCベース投薬形態からの放出は、API拡散およびゲルのポリマー緩和を包含する複雑な機構によって、外側ゲル層内で生じることが示されている。異なる2つのAPIについて、HPMCおよびラクトースが等しい割合の投薬形態のポリマー緩和は、おそらく類似しているが、ゲル層の最も外側の部分に近いAPI拡散は、ジクロフェナクナトリウムと比較して、マレイン酸クロルフェニラミンの水におけるより高い溶解度に起因して、おそらく、マレイン酸クロルフェニラミンのより速い放出を促進した。
【0115】
70%ラクトース:30%HPMCの線形の浸食速度定数は、ジクロフェナクナトリウムについてはΔr/Δt=0.341mm/時間であり、マレイン酸クロルフェニラミンについてはΔr/Δt=0.358mm/時間であった。これらの浸食速度は、実施例1における目視試験によって測定されるように、固体/水和分解の表面速度に類似していた(0.29+/−0.09mm/時間)。その実験において、サンプルを、2つのスライドガラスの間に閉じこめ、サンプル周辺の液体の対流を制限したかもしれない。なぜなら、顕微鏡用スライドガラスの遮蔽効果は、投薬形態に近い溶解液体の動きを妨害した可能性があり、その実験からの表面速度がわずかにより小さいことを説明する一助になり得るからである。
【0116】
現在までこの実施例において示されるデータの全ては、平坦な端部の円筒状投薬形態からの三次元放出(全表面からの放出)について得られた。
【0117】
次に、いくつかのベースライン実験および速度定数決定を、三次元放出よりむしろ半径方向の放出で均一組成の円筒状投薬形態を使用して示す。半径方向の放出は、円筒状投薬形態の端部が、溶解液体の接触から妨げられていることを意味する。このことにより、浸食/分解は、円筒状座標系において一次元である状況を生じた。いくつかの場合、これらの実験の投薬形態を、均一濃度API含有投薬形態を錠剤圧縮し、次いで、別個に作製した耐浸食性端部キャップを物理的に取り付けることによって作製した。他の場合においては、投薬形態を、投薬形態全体を3DP(耐浸食性端部キャップによって挟まれた均一組成API含有部分を含む)によって一体として作製することによって作製した。端部キャップが取り付けられ、次いで、圧縮によって作製された投薬形態について、70:30および80:20(ラクトース:HPMC)の粉末系における種々のジクロフェナクナトリウムの濃度を含む、従来のジクロフェナクナトリウム投薬形態を、圧縮した。このデータセットは、種々のAPI濃度(表2、ならびに図16および図17)の三次元放出データに含まれない変数を含んだ。10の投薬形態(全て高さ約3mmおよび直径11.15mm)を、15000psiの圧力を使用して圧縮した。次いで、端部キャップを、100mgの純粋HPMC粉末を加圧することにより製作した。これらの端部キャップ(ラクトースなしのHPMCから作製される)は、ラクトース:HPMC混合物から作製された投薬形態の一部より、遙かに透過性も浸食性も低かった。次いで、端部キャップを、水で片面だけわずかに濡らし、加圧したAPI含有投薬形態の頂部および底部に接着して、投薬形態全体を形成した。次いで、この投薬形態全体を、乾燥オーブン中、35℃で30分間乾燥させた(VWR)。次いで、この投薬形態全体を、100回転/分の速度で6時間、37℃でpH7.4の模倣腸液中でUSP溶解バスケット法を使用して試験した。試験の間、適所にあるキャップおよび浸食もしくは分解は、端部からではなく、サンプルの曲線状の円筒表面のみから生じることが観察された。経時的に放出されるAPIの割合を、半径方向の浸食/分解/放出速度定数、krを得るために、無限円筒についてHopfenberg等式(等式2)でモデル化した。こうして得られたベストフィット浸食/分解/放出速度定数を、2つの粉末系の各々に関して、5つのジクロフェナクナトリウム濃度の各々について、ジクロフェナクナトリウムの濃度の関数として、図18にプロットする。任意の所定の粉末系について、Hopfenberg等式(等式2)から得られた浸食定数は、ジクロフェナクナトリウムの濃度によって線形的に決まるようである。これらの定数を、krと表示する。なぜなら、これらの定数は、分解が半径方向に限定される状況で得られたからである。
【0118】
80%ラクトース:20%HPMC:kr(mg/時間 cm2)=22.127(Cジクロ)+2.0481(等式12)
70%ラクトース:30%HPMC:kr(mg/時間 cm2)=7.4647(Cジクロ)+0.9216(等式13)。
【0119】
これらの実験において、放出の方向は、半径方向であり、ジクロフェナクナトリウムの濃度は、端部キャップ中では方向ゼロであったことを除いて、投薬形態内の何れの場所でも均一であった。これらの記載された実験全てを通じて得られた速度定数は、後の実施例における数学的モデルにおいて後に使用して、投薬形態の放出プロフィールを推定した。
【0120】
ベースラインの場合として、異なる技術によって作製された類似の一定濃度投薬形態の半径方向放出のデータを得た。これらの投薬形態を、本体の別個の錠剤圧縮および末端キャップ、続いて結合によってではなく、3DPによって作製し、続いて、圧縮した。このことは、端部表面での浸食を防止するために端部キャップを有する投薬形態を(3DPによって)作製することを包含する。この端部キャップを、3DP結合剤物質(エタノール中の3% Eudragit L100)によってその上にプリントした純粋HPMC粉末から作製した。投薬形態のAPI含有中心部分を、70重量% ラクトース(53〜74μm):30重量% HPMC K4M(53〜74μm)の粉末から作製し、これは、一定の均質なジクロフェナクナトリウム分布および44.1mgのジクロフェナクナトリウムの全体的な負荷を有した。端部キャップと投薬形態の中心部分との間の粉末組成の切り替えを、特定の層を形成するために塗布される粉末を物理的に変更する(すなわち、塗布機構から1つの粉末を取り出し、別の粉末で置換する)ことによって達成した。これらの投薬形態のAPI濃度およびAPI含有部分の寸法を、表3に示す。
【0121】
(表3: 70:30 ラクトース:HPMCおよびジクロフェナクナトリウムを有する投薬形態のための定常均一API分布)
【0122】
【表3】
この場合においてまた、時間の関数としてAPI放出を測定し、モデルからの予測と比較した。図19は、このセットの投薬形態の放出結果を示す。図19のデータは、代表的な非零次放出特性を示す。放出速度は、単位時間あたりに放出されるAPIの容量の減少(侵食または分解前面が投薬形態へと進行する場合の表面領域の減少に起因する)に起因して、時間が経過するにつれ減少する。図19において、定常均一API分布(式2)の無限の円筒からの放出について、最も適合すると決定された速度定数を使用して、データをHopfenbergモデルと比較する。図17において観察されたのと同様に、測定値とモデルとの間に良好な一致が存在した。
【0123】
放出特性がおよそ線形から開始するが、放出の後半部分では、放出特性の明確な湾曲(curving−over)(放出速度の減速)が存在することが、図17および図19の両方において見られ得る。この放出特性の湾曲は、零次放出適用には望ましくない性質である。
【0124】
(実施例3 半径方向放出によるほぼ零次の放出投与形態)
この実施例において、1/r2(rは円筒状投薬形態の中心軸からの距離である)に比例する濃度に段階的に近似するAPIの濃度を有する、円筒状投薬形態を作製した。この分布は、正確に、零次放出を達成するために理論的に示唆された分布ではないが、特定の投薬形態の製造方法であり、そしてこの特定の分布容量は、厳密な1/r分布と比較して、かなり高い薬物の初回投与量を達成する。APIのこの分布は、投与形態の円筒軸に垂直な断面において、図6Aおよび6Bに示されるような5つの濃度領域を確立するために、対応する半径を有する5つの濃度円を規定することによって、近似した。外部の4領域は環状であり、再内側の領域は円形であった。これらの5つの同心領域は、3DPプロセスにおける各印刷層のいずれかの間に印刷領域を構成し、このパターンは、層の数に一致して、構築方向に繰り返された。個々の領域におけるAPI濃度は、最外側領域のAPI濃度の整数の倍数となるように選択した。これは、API濃度の変動が、特定の領域が、単一の流体供給源を有する単一の分配器から固定分配速度で(反復して)印刷される回数を選択することによって達成されることを可能にした。(しかし、この整数−倍数パターンは必須の制限ではない。)
これらの投薬形態の製造において、第1の印刷経路は、API含有液状結合剤を、最も大きい円の内側全体に充填し、つまり、API含有液状結合剤をすべての領域に充填した。第2の印刷経路は、さらに、API含有液状結合剤を2番目に大きい円の内側全体に充填し、つまり、API含有液状結合剤を、2番目、3番目、4番目および5番目の領域に充填した。第3の経路は、API含有液状結合剤を3番目の円の内側全体に充填し、つまり、API含有液状結合剤を3番目、4番目および5番目の領域に充填した。4番目の経路は、API含有液状結合剤を4番目の円の内側全体に充填し、つまり、API含有液状結合剤を4番目および5番目の領域に充填した。最後に、第5の経路は、API含有液状結合剤を5番目の円または5番目の領域に充填した。充填の順序は、もちろん逆であり得る。この印刷操作の結果、最中心の最も小さい円形領域が5回印刷され、最外かつ最も大きい環状領域における濃度より5倍大きい濃度を有し、そして、他の領域は、最外領域の濃度の他の整数の倍数(それぞれ4、3、2および1)であるAPI濃度を有する、印刷散剤層を得た。この二次元パターンを図6Aおよび6Bに図示する。
【0125】
キャップの上部端および底部端もまた印刷した。キャップの上部端および底部端は、遅い侵食速度を有し、低浸透性であり、APIを含まないようにし、そして、投薬形態の端部表面からのAPIの放出を妨げるように構築した。キャップ端間の投薬形態の部分は、上述の5つ濃度領域を有し、円筒状投薬形態の側表面からの半径方向放出を可能にした。投薬形態の全体を図7に示す。この投薬形態は、キャップ端を介してではなく、キャップ端の間の部分から半径状にAPIを放出するように設計し、従って、無限の円筒に関しての式2(Hopfenbergモデル)によってモデル化することが可能になった。
【0126】
キャップ端を、エタノール溶液中3重量%のL100を使用して印刷し、全体が100%高粘度混合HPMC K4M散剤(74〜106マイクロメートルの大きさの範囲)からなる散剤の層上に印刷した。キャップ端を印刷するのに使用した飽和パラメータは、1.2であった。これらのキャップ端は、本質的に水に不浸透性であった。(別の実験において、100% HPMCを圧縮した同様ディスクが、膨潤および/または浸潤するのに数週間かかった。)三次元印刷の場合、各キャップ端は、300マイクロメートルの厚さの3DPにおいて使用される各個々の層を有する4層高であった。API含有部分を、同じ層厚(300ミクロン)のラクトース/HPMC散剤の32層上に印刷した。圧縮後の最終生成物において、圧縮方向の全ての寸法は、圧縮に起因する予測される因子によって収縮した。代表的に、軸方向の圧縮後寸法は、軸寸法における圧縮前寸法の約55%であった。キャップ端の印刷は、延展するという散剤の変化を実際に必要とした。印刷ジョブの最も低い部分(低部キャップ端の作製が含まれる)で延展した散剤は、純粋なHPMCであった。次いで、API含有中心部分を作製するために、散剤をラクトース/HPMC混合物に変更した。次いで、上部キャップ端を印刷するために、散剤を再び純粋なHPMCに戻した。
【0127】
これらの投薬形態の2つのセットを、中央(API含有)部分を作製するために使用される粉末の組成を変えて製造した。中央部分が、80%のラクトース(53〜74マイクロメートル):20重量%のHPMC K4M(53〜74マイクロメートル)から構成される一方のセットを製造し、これは、5個の濃縮領域に容易に分配される101.8mgの全ジクロフェナクナトリウム含量を有していた。中央部分が、70%のラクトース(53〜74マイクロメートル):30重量%のHPMC K4M(53〜74マイクロメートル)から構成される別のセットを製造し、これは、5個の濃縮領域に容易に分配される100.7mgの全ジクロフェナクナトリウム含量を有していた。各場合において、半径の関数としてのAPI濃縮物の分布を、図6Bに示した。これらの投薬形態のジクロフェナクナトリウムの分配をまた、表4および表5に示す。
【0128】
投薬形態の全てを、窒素グローブボックス中で最低48時間乾燥させ、次いで、内径11mmのダイ中で、15000psiの圧力まで圧縮した。得られた投薬形態は、11mmの外径、および1.21mmのキャップ厚を有し、そして中央部分(API含有部分)は、4.82mmの高さを有していた。上記の投薬形態のAPI含有部分についての印刷パラメーターを、本明細書中の最後の実施例に記載する。
【0129】
(表4)
(80:20のラクトース:HPMCを使用して作製した投薬形態の半径の関数としてのAPI分布)
【0130】
【表4】
(表5)
(70:30のラクトース:HPMCを使用して作製した投薬形態の半径の関数としてのAPI分布)
【0131】
【表5】
放出プロフィールを決定するための試験について、表4および表5に示される投薬形態を、100回転/分で、USPタイプIバスケット法を使用して、USP溶解装置(Logan Instruments D400)中で、1000mLのリン酸緩衝溶液(pH7.4)に、37℃で溶解した。UV吸光度を、275nmの波長(これは、ジクロフェナクナトリウムの最大吸収波長である)でサンプリング装置を再循環することによって、浴から出されたサンプルについて実施した。UV吸光度を、1000mLの緩衝溶液中に溶解した100mgのジクロフェナクナトリウムの吸光度と参照した。
【0132】
モデリングの目的のために、実験データと比較するためのモデリング予測を作製するために、実施例2の図18に示されるジクロフェナクナトリウム濃度に対する半径侵食速度定数の一次従属を使用して、これらの半径方向分布投薬形態の5個の濃縮領域の各々についての侵食/分解/放出速度定数を見積もった。5個の領域について使用された侵食速度定数を、表6(投薬形態の作製において使用されるバルク材料の80:20の組成について)および表7(70:30の組成について)に示す。
【0133】
(表6)
(80:20の半径方向放出投薬形態における5個の濃縮領域のモデリングにおいて使用された侵食速度定数)
【0134】
【表6】
(表7)
(70:30の半径方向放出投薬形態における5個の濃縮領域の侵食速度定数)
【0135】
【表7】
これらの定数および投薬形態の寸法を使用して、推定放出プロフィールを、いくつかの個々の放出曲線の合成として計算し、ここで各々個々の放出曲線は、特定の濃縮領域における無限円筒からの放出を表す。これらの放出曲線を、適切な濃度および侵食速度定数が適切な半径方向位置で使用されるように、一緒に組み合わせた。以下の式において、時間tは、半径によって規定されるような、特定の領域が能動的に放出する時間を表し、そしてこの式の個々の項において使用される時間は、この領域がAPIを放出する間の時間であることが理解され得る。
【0136】
モデルに従って予測されるAPI放出を、以下の式を使用して計算した:
【0137】
【数12】
図20は、投薬形態のこれらのセットのモデルの実験的溶解結果および予測値の両方を示す。モデルと実験との間の一致は、非常に近く、このことは、特定の所望の放出プロフィール図12および13を達成するための制御放出投薬形態の設計のためのフローチャート手順の使用を支持する。
【0138】
モデルの時間依存性予測の代わりの線形回帰は、実験データに一致する部分がほぼ線形であることを示す。この一致のために、放出プロフィールの最も遅い部分における放出プロフィールの湾曲(bending−over)部分を省いた。80:20の投薬形態についての一致は、この曲線の1〜15時間の部分について、約6.8mg/時間の放出速度を示す。15時間後、一定の濃度および投薬形態の最内領域の表面積の減少に起因して、放出は、次第に小さくなる。70:30の投薬形態の一致は、この曲線の1〜36時間の部分について、約2.5mg/時間の放出速度を示す。36時間後、この放出もまた、同じ理由のために、この投薬形態について次第に小さくなる。代表的に、成人ヒトにおける口−出口移行時間は、集団の約50%について、35時間であり、そして約10%は、20時間より短い移行時間を有する。これら2つのサンプルにおいて得られた放出は、このような用途のために適切な時間スケールを有する。放出プロフィールの全時間スケールは、本明細書中先の実施例に示され、これは、粉末中に存在するラクトース鎖襦袢との割合に依存し、そしてその放出速度は、より速いかまたはより遅い放出速度を達成するように容易に調整され得る。
【0139】
その持続時間のほとんど全てにわたるこの放出プロフィールの直線性を、実施例2の終わりにある図19に示されるデータと比較し得る。図19は、均一な濃度の投薬形態からの半径方向放出であり、これは、放出プロフィールのより後の部分においてより大きな湾曲(ゼロ次出現から出発)を有する。本発明の放出プロフィールは、図19に示される結果と比較して、放出のより後の部分においてはるかに優れた直線性を維持することが見られ得る。
【0140】
半径方向放出を有する均一濃度についての曲線(図19)を、ジクロフェナクナトリウムの半径分布で作製された半径方向放出投薬形態についての図20に関する放出曲線と比較し得る。侵食/分解の前面は、これらのサンプルに入り、そしてサイズに関して半径が減少するのでジクロフェナクナトリウムのより高い濃度になる。放出される容積の減少とそれらの要素における濃度の増加との間の競合を、投薬形態設計に関し平衡化し、そして時間の関数としてほぼ直線である累積放出を生じた。
【0141】
(式14から)図20においてモデル化された曲線は、濃度領域を、個別に規定する仮定に基づいている。この理由のため、予測された曲線は、特定の位置において、スロープの非常にわずかな非連続性を有することを観察され得る。(これを観察することを助けるために、一つの領域から別の領域までにわたる変化時間は、図20において示された。)しかし、放出が、完全に連続であるかまたは単調であり、そしてスロープのいくらかの非連続性または投薬形態の印刷が規定される別個の工程に相当し得る他の特徴を示さないことはまた、図20の実験的データにおいて観察され得る。API放出からのいくらかの平滑化が、溶解の間ゲル層で生じることは、可能である。投薬形態において濃度分布のいくらかの平滑化が、結合液体の流出の結果としての3次元印刷工程の間で生じることもまた、可能である。結合液体のいくらかの移動が、3DP工程の間で、特に濃度領域の間で生じることは、もっともらしい。このことは、より拡散濃度工程を生じ、そして投薬形態の中により連続的な変数濃度勾配を生じる。結合液体の流出は、3DP中の飽和パラメーター(すなわち、利用可能な粒子内の空の空間が、結合液体によって実際にいくら満たされるかを示す比率)を制御することによって影響され得る。
【0142】
連続勾配は、任意の平滑化曲線放出プロフィールを達成するために理論的に示唆される濃度分布が、連続的に変数濃度分布であるので、この場合投薬形態の改良である。従って、粉末床中での結合液体の流出は、この目的のために必ずしも有害ではなく、そして3DP中の局所飽和パラメーターの適切な選択(例えば、約1.0より大きい)によって助成され得る。約1.0より大きい飽和パラメーターは、粉末中で結合液体の流出を助成するために公知であり、API分布を平滑にする傾向がある。流出はまた、他の要素(例えば、結合液体の蒸発比率)によって影響される。
【0143】
(実施例4)
(1/rとして変化する濃度を有する半径方向放出投薬形態からのゼロ次放出)
この実施例は、再び、半径方向放出投薬の円筒幾何学形態についてであり、そして再び、それは、5つの半径方向のネステッド領域を使用する。しかし、この実施例において、API濃度の分布が、上記実施例におけるような1/r^2分布よりむしろ、1/r分布の段階近似である。1/r分布は、半径方向放出円筒幾何学におけるゼロ次放出について正確に理論的に示唆される分布である。この実施例について、選択された濃度は、1×、1.5×、2×、3×および4×である。しかし、領域の間の境界の半径配置は、1/r分布を提供するために適切に選択される。上記実施例におけるように、この実施例は、たとえ放出プロフィールが直線性から離れる放出プロフィールの末端に近いわずかな時間を生じることは公知でも、APIの最も高い濃度で完全にプリントされるような最内領域(領域5)を使用し続ける。
【0144】
濃度領域を規定する数量値は、表8において得られる。この濃度分布についてのモデルによって予測される放出プロフィールは、図21において得られる。
【0145】
(表8)
(1/r投薬形態についての半径API分布)
【0146】
【表8】
(実施例5)
(1/r^2のように変化する濃度を有し、かつ不活性な最内領域を有する半径方向放出投薬形態からのゼロ次放出)
この実施例は、実施例4のようなAPIの同じ1/r濃度分布を使用するが、それは、APIを含まない最内領域を残す。他に論じられるように、これは、実施例3または実施例4のような設計において、最内領域が、API濃度の代償性増加を有し得ることなく、それが、侵食するかまたは分解するにつれて、表面領域の実質的減少を被ることが予期され得るので実行され、そしてこれは、ゼロ次放出からの逸脱を生じる。不活性な最内領域を有する、この実施例の設計は、最内領域の特徴的な分解が、API放出プロフィールに対して無関係であることを意味し、それゆえ、この設計は、上記の実施例において、最内領域の侵食と関連する真実のゼロ次放出からわずかな逸脱を避けることを予期される。従って、それは、実施例4の放出プロフィールより真実的にゼロ次放出により近い放出プロフィールを有することが予期される。
【0147】
濃度領域を規定する数量値は、表9において与えられる。API濃度の分布は、図22および図23において示される。図22および図23において、最内領域2205は、APIを含まず、そして外側に2204、2203、2202、2201へ拡大する同心層は、ゼロ次放出プロフィールを作製するためにAPIの変化する濃度を含む。図22は、頂点キャップ2220および底キャップ2222を有する投薬形態を示す。APIを含まない最内領域自由を残す結果として、この投薬形態中に含まれるAPIの全量は、上記実施例において含まれる量よりも少ない。しかし、放出の直線性は、上記実施例の設計から利用可能なものより良いことが予期される。この濃度分布についてのモデルによって予期される放出プロフィールは、図24において得られる。
【0148】
(表9)
(不活性な中心領域を有する1/r投薬形態についての半径API分布)
【0149】
【表9】
もちろん、このような不活性な最内領域はまた、1/r分布を有する投薬形態設計と共に使用され得る。
【0150】
(実施例6)
(全ての表面上で放出を有する円筒投薬形態からのゼロ次放出(3−D放出))
この実施例の投薬形態は、円筒であるが、先の実施例のような末端キャップを有する特定の表面を遮蔽するよりむしろ、全ての表面の侵食または分解を可能にする。この実施例の投薬形態の幾何学および濃度分布を、図25に示す。
【0151】
半径方向および垂直方向における表面侵食速度が、互いに一定であり、そして等しいことが、仮定される。全ての時間的間隔の間、Δt、侵食/分解の間、侵食の前面が、投薬形態の中に、距離Δlを動く。侵食/分解が続く場合、この侵食/分解の前面の表面積Aは、減少し、そして容積要素、AΔl、はまた、時間とともに減少する。所定の時間増分の間の得られるいくらかの要素からの増分API放出は、Cが、その要素におけるAPI濃度である、C*A*Δlである。一定の放出速度を達成するため、一つの要素において放出されるAPIの量は、その次の全ての要素から放出されるAPIの量に等価でなければならない、つまり
C0A0=C1A1=C2A2=C3A3...........=CnAn (6、14)
でなければならない。
【0152】
平坦末端円筒形物(cylinder)からのゼロ次放出についてのこの基準を使用して、3DPによる製造のため投薬形態を設計した。個々の領域におけるAPI濃度は、最も外側の領域におけるAPI濃度の整数倍であるように選択された。これによって、API濃度のバリエーションが、特定の領域が(反復的に)印刷される回数の数によって達成され得た。5つの濃度の区分(C1、C2=2C1、C3=3C1、C4=4C1、およびC5=5C1)を使用して、3D放出ゼロ次投薬形態についての印刷されたAPI分布を規定した。これらの濃度が、最小濃度の整数倍であるという事実は、この投薬形態が、任意の所定の層における所定の領域に使用される印刷パスの数を変更することによって、印刷され得たことを意味した。個々の領域の寸法は、投薬形態の外径および表面積A1、ならびに1回の印刷パスC1から得られる濃度で開始すること、およびC1A1=C2A2=C3A3=C4A4=C5A5の関係に従って、A2〜A5を解くこと(ここでAは、全ての曝露される表面を計算する個々の領域の曝露される表面積である)によって決定された。個々の領域の半径寸法および軸寸法を、表面侵食速度が、半径方向および垂直方向で等しいとみなすことによって、見出した。次いで、理想的な軸寸法をわずかに改変して、3次元印刷プロセスの別個の層の厚みを考慮した。半径方向寸法を改変して、3次元印刷プロセスの別個のライン間の間隔およびドロップ間の間隔を考慮し、そしてまた、粉末層の厚みによって支配される軸方向における間隔を等しくすることを考慮した。表10は、半径寸法、軸寸法、および投薬形態の3DP製造について使用される領域の各々の相対的なAPI濃度を与え、高さ寸法は、圧縮後の高さを言及する。使用されるライン間の間隔は、120マイクロメートルであり、そして3次元印刷の間に使用される層の高さは、305マイクロメートルであった。投薬形態の圧縮後の寸法は、設計で計算された予期された量で、圧縮の方向に縮んだ。図24は、3D放出ゼロ次投薬形態の垂直断面の概略を示す。図24は、この投薬形態の3DP印刷で使用される個々の粉末層を示す破線を含む。
【0153】
【表10】
印刷されたAPI溶液は、18.0重量%ジクロフェナクナトリウム/1重量%PVP、および81重量%メタノールであった。この粉末は、70重量%のラクトースおよび30重量%のHPMC K4Mからなった。合計31層は、全体の投薬形態の約9.2mmの高さ(圧縮前)について、305マイクロメートルの層の厚みで、印刷された。製造の間に使用された印刷パラメーターを、最後の実施例に与える。投薬形態を、窒素グローブボックス内で36時間、乾燥させ、そして平均4.37±0.03mmの高さまで、11mmの直径の錠剤ダイで15000psiで圧縮した。表11は、5個の領域の各々に印刷される濃度および投薬形態を与える。各投薬形態に印刷されるジクロフェナクナトリウムの全体の装填は、71.65ミリグラムであった。
【0154】
【表11】
2つの3D放出ゼロ次投薬形態(表6.8に示される)を、100回転/分で、USP 1バスケット法を用いて、USP Type 1溶解装置(Logan Instruments D400)において、1000mLのリン酸緩衝化溶液(pH7.4)中に、37℃で、溶解させた。UV吸収測定を、275nmの波長(これは、ジクロフェナクナトリウムのピーク吸収波長である)で時間の関数として行った。図26は、時間の関数としての、3D放出ゼロ次投薬形態からのジクロフェナクナトリウムの累積的放出を示す。溶解の結果は、投薬形態が、10時間にわたって放出されたことを示した。浴の内容物において測定された累積的API放出(68.7mg)は、印刷パラメーターから決定された71.65mgの推定の全体の投薬量と2.6%以内で一致した。図26はまた、0.32mm/時間の表面侵食速度または逓減速度で、表面の全てからの投薬形態設計の完全な侵食を想定して計算される推定放出プロフィールを示す。
【0155】
これらの投薬形態は、末端キャップまたは膜の使用のなしに、約8時間の期間にわたって、ほぼゼロ次放出を達成し得た。9.62mg/時間の本質的に一定の放出速度は、投薬形態の3つ全ての表面から放出する幾何学の投薬形態からの、ジクロフェナクナトリウムの放出速度として測定された。放出データは、表11に与えられた濃度分布を有して、0.32mm/時間で完全な侵食を受ける投薬形態からの推定される放出と十分に相関する。
【0156】
この実施例において記載されそしてこの実施例の寸法の投薬形態において、半径方向および軸方向における特定の壁の同時の消滅は、なかったようである。各それぞれの領域について、各個々の領域の半径方向の壁の厚み(壁の厚みを有さない最内領域を除く)が、それぞれの領域の軸壁厚みと実質的に等しいように、3D放出円筒状投薬形態を設計することがまた可能である。これは、分解の前面が、軸方向における1つの領域から別の領域へ進行する時間と実質的に同じ時間で、半径方向において1つの領域から別の領域へ進行したことを確実にする。この設計戦略を示す1セットの投薬形態の寸法を、表12に示す。
【0157】
【表12】
(実施例7)
(不活性な最内領域を有する3D放出投薬形態)
この実施例は、最内領域が、放出プロフィールの最も最後の部分の間におけるAPI放出の直線性を改善するために、APIを含まないままであることを除いて、先の実施例と同じである。表12は、5個の領域の各々へ印刷される濃度および投薬量を与える。
【0158】
【表13】
(実施例8)
(放出投薬形態を増大すること)
この実施例の投薬形態は、本明細書中の他の場所で考察される任意の幾何学を使用し得、本明細書中の他の場所で記載される所望のAPI濃度分布の段階的な近似を使用し得る。増大する放出を達成するために、API濃度分布、またはその段階的な近似は、前面が投薬形態の中心により近くに進行するにつれて、先の実施例において既に記載されたゼロ次放出を与える分布よりも迅速に増加し得る。例えば、円筒形半径方向放出投薬形態の場合において、API濃度は、1/rよりも迅速に増加し得るか、または1/r分布よりも迅速に半径を減少して、増加する段階的な近似の分布であり得る。ちょうど記載した投薬形態であるが、最内領域がAPIを含まない投薬形態を構築することもまた可能である。
【0159】
(実施例9)
(減少放出投薬形態)
この実施例の投薬形態は、本明細書中に他の場所において述べられる構造のいずれかを使用し得、所望の段階的近似のAPI濃度分布を使用し得る。放出を減少することを達成するために、API濃度分布、またはその段階的近似は、増加し得、投薬形態の外側から投薬形態の中心に向かう方向において、ゼロ次の放出を生む分布より急速でない。例えば、円筒半径方向放出投薬形態の場合において、API濃度は、1/rよりも急速でないように増加し得るか、または、半径の減少と共に1/r分布よりも急速でないように増加する分布の段階的近似であり得る。API濃度分布は、減少する分布であり得るが、または投薬形態の外側から投薬形態の中心に向かう方向に分布が向かう場合、段階的近似の減少する分布ことであり得る。まさに述べられる投薬形態を構築することはまた、可能であるが、APIを含まない最深部領域を有する。
【0160】
(実施例10)
(二重放出投薬形態:3DPによって製造される二重放出投薬形態を設計するための速度定数および表面分解機構を使用すること)
既に記載されているものと同様の入れ子式領域を有する部分を含み、少なくとも1つのさらなる非入れ子式領域(少なくとも1つは、APIを含み得る)を含む投薬形態を構築することが可能である。少なくとも1つの入れ子式領域が、APIを含まないことがまた、可能である。
【0161】
表面分解機構および投薬形態の組成物の速度定数についての上記の情報を、3DPによって製造されるような二重放出投薬形態を設計するために使用した。それらの投薬形態の表面で分解する能力は、投薬形態の設計を可能にし、その投薬形態は、API分布プロフィールに従って内部投薬形態の外側から内側に向かって放出する。3DPは、一様でないAPI分布を有する投薬形態を製造するための能力を有し、このため、複雑な放出のための投薬形態の設計は、可能である。
【0162】
2つの投薬形態を、3DPによる製造のための二重放出投薬形態であるために設計した。それら2つの投薬形態の断面図設計は、図26に示される。第1のものは、ジクロフェナクナトリウム二重放出投薬形態であり、第2のものは、クロロフェニラミンマレート二重放出投薬形態である。
【0163】
これらの投薬形態を、3つのAPI含有領域を用いて設計した。薄い頂点および薄い底面API含有領域は、1層の高さであり、投薬形態の全直径(11mm)を延長した。これらの2つの領域を、最初の膨潤および外側表面劣化の際に、迅速に放出するように設計した。中心の同心領域は、14層の高さ、7mmの直径であり、それを、2次的な遅延のために設計し、放出を制御した。投薬形態を、全36層であるように設計し、一様でないAPI分布を表14に記載した。
【0164】
(表14)
(二重放出設計における垂直軸に沿ったAPI分布)
【0165】
【表14】
εは、圧縮率を示し、Δzは、層の高さであり、そして、Cpは、この層における印刷濃度を表す。表13はまた、この設計(ジクロフェナクナトリウム二重放出投薬形態およびクロロフェニラミンマレート二重放出投薬形態の2つのサンプルについて、以下に述べられるように)を用いて製造される実際の投薬形態を表す。これらの投薬形態について、圧縮率は、0.55であり、印刷の時点での層厚さは、200μmであり、そしてδ(ジクロフェナクナトリウム)は、312mg/ccおよびδ(クロロフェニラミンマレート)は、277mg/ccであった。
【0166】
数値的方法を、上記の設計に基づく理論的放出プロフィールおよび両方の化合物についての70%ラクトース30%HPMCの投薬形態について侵食速度定数を予測するために使用し、そして、200μmの初期層厚さを使用した。数値的方法は、0.1時間の時間工程を使用して、減少する容積のシリンダーを反復して積分するためのスプレッドシートを使用した。侵食速度は、一定であり、そのため、サンプルへの分解前方移動は、半径方向および垂直方向の両方において一定であると仮定された。クロロフェニラミンマレート二重放出投薬形態についての、得られた理論的放出プロット(増加放出 対 時間および累積放出 対 時間の両方)は、図27に示される。なぜなら、同一時間区分を使用するので、漸増放出はまた、径時的な放出速度を表す。
【0167】
ジクロフェナクナトリウムおよびクロルフェニラミンマレート投薬形態の両方を、200μmの層厚さの36層を使用して、3DP(CJ CD OSP)によって製造した。粉末は、70重量%の53−74μmラクトースおよび、30重量%の53−74μmHPMC K4Mであった。両方について使用される結合剤溶液は、エタノール中の5重量%のL100であり、API溶液は、それぞれ、メタノ−ル中の18重量%のジュクロフェナクナトリウムおよび、20重量%の80:20のエタノール:脱イオン水中のクロロフェニラミンマレートであった。印刷後、サンプルを、窒素グローブボックス中で、2日間乾燥させ、次いで、内径11mmの錠剤金型中で、デジタルカリパーによって決定される場合の最終高さ3.25(+/−0.04)mmまで圧縮した。上記の表13は、これらの投薬形態に印刷された全API分布を示す。最後の実施例は、これらのサンプルについての印刷パラメーターを含む。
【0168】
ジクロフェナクナトリウム二重放出投薬形態およびクロルフェニラミンマレート二重放出投薬形態の各々2つは、刺激されたpH7.4の腸液中、37℃の温度で、USP溶解バスケット法(dissolution basket method)、および100回転/分のバスケット回転速度によって特徴付けられる。各APIについての2つの溶解プロフィールを、一緒に平均し、各理論放出プロフィールと比較した。この結果を、図28−31に示す。
【0169】
ジクロフェナクナトリウム投薬形態およびクロルフェニラミンマレートサンプルについての各放出プロフィールは、実施例2に見出されるような各系の各侵食速度定数から計算されるような論理的放出プロフィールに従う。しかし、これらの図中の経験的曲線と予測曲線の間に3つの小さな差異がある。
【0170】
特に、漸増放出プロット(図28および図30)中に見出され得る第1の効果は、バースト効果である。APIは、最初のゲル層がなお形成されている間、早い時期にAPI領域の最外部から放出された。この効果を、図15に示し、ここで侵食速度は、溶解の最初の約30分間、一定でなかった。理論モデルは、投薬形態を通じて一定の侵食速度を仮定し、このモデルは、理論プロットが、なぜ最初の30分間、低い放出を示すのかを説明する。全体の最初のピークは、頭頂部および底面部からのAPIが、予測よりもすぐに放出される場合、左に移動される。
【0171】
第2の効果は、放出ピークを広くすることである。上記実際の放出プロフィールは、モデル投薬形態の厳密で鋭い放出プロフィールに従わない。放出ピークはより広く、放出は、予想より早く開始し、そして放出は、より遅く終了する。これは、印刷の間、粉体層中でのAPI移動に一部起因し得る。3DPによって製造された物品の空間分解能が、粉体層中のキャピラリー効果によって制限されることは公知である。このような効果は、有限層の印刷された構造と結合することが必要とされる。理論的「モデル」投薬形態は、このような効果を無視してモデル化される。これは、鋭い階段状に並べられたAPI分布プロフィールを用いてモデル化された。
【0172】
第3の差を、図29および図31(累積的放出プロフィール)から最も良好に観察し得る。実際の放出は、モデル投薬形態の放出の前に終了するように見える。実際の放出曲線は、モデルと比較して、いくらか左に移動される。これは、従来の錠剤と3DP投薬形態との間の放出速度の差に起因し得る。モデル系を確立するために使用されるパラメーターは、従来の錠剤について表2に由来した。これらの従来の錠剤を、混合された粉末混合物から一緒にプレスし、印刷しなかった。従来の錠剤を、印刷サンプルのAPIセクションのように、ほぼ同じAPI濃度を用いて構成し、これらは、ほぼ同じサイズであり、これらを、同じ条件下で試験した。唯一の差は、製造技術である。しかし、従来の錠剤から得られる情報は、良好な近似であり、3DP投薬形態からのデータ収集の迅速かつ容易な代替を提供することは、留意されるべきである。
【0173】
(実施例11)
(「バースト効果」を排除するための周囲領域の設計)
この実施例は、最も外側の領域を有する投薬形態を記載し、これは、周囲領域と呼ばれ得、「バースト効果」を排除するか、または実質的に減少するように設計される。この周囲領域は、残りの投薬形態の全てを取り囲み得、残りの投薬形態は、本明細書中に記載の任意の設計に従って設計され、この任意の設計は、完全入れ子式設計または他のより複雑な設計のいずれかを含み得る。他のより複雑な設計の例として、実施例10の設計は、この目的のために周囲領域によって取り囲まれ得る。実施例1において、ゲル領域が、ちょうど確立され、投薬形態の侵食/分解のプロセスのほとんどの間存続する準定常状態に未だ到達しない場合、「バースト効果」は、投薬形態の水への曝露の初期の間生じることが示された。実施例1において、ゲル領域の初期形成の間、固体/水和の前面の逓減速度は、異常に急速である。これは、投薬形態の最も外側の領域に含まれるAPIの異常に急速な放出に関連し得る。従って、この異常に急速な放出は、APIを含まないように周囲領域を製造することによって完全に排除され得る。周囲領域の厚さは、ゲル領域が、その準定常状態配置でまたはほぼその配置で良好に確立される時まで、任意のAPIの放出の開始を遅らせるように、選択され得る。しかし、もちろんのこと、これは、投薬形態の投与後の特定の期間まで、患者がAPIを受容し始めず、投薬形態が、受容可能であってもなくてもよいことを意味する。あるいは、「バースト効果」の期間の間の計算されたAPI放出は、初期の間の放出が、所望されるものであるように、適切な濃度を用いて周囲領域を製造することによって得られ得、但し、この初期の間の放出は、より通常の部分の放出プロセスの代表的なものではないプロセスの初期放出期間の間に存在する。周囲領域はまた、急速に放出されるエンドキャップされた設計の投薬形態と共に使用され得(実施例3、4および5)、周囲領域のみがAPIが含まれる中心部分を取り囲まなければならないこと、および、周囲領域によるエンドキャップの取り囲みが任意であることが理解される。
【0174】
(実施例12)
(製造技術の説明)
本発明の投薬形態を、偏向プリントヘッドを備える連続ジェット(continuous−jet−with−deflection printhead)を使用する三次元印刷を使用して印刷した。
【0175】
いくつかの実施形態について、ジクロフェナクナトリウム投薬形態およびマレイン酸クロルフェニラミン投薬形態の両方を、製造した。散剤は、70重量% 53−74μmのラクトースおよび30重量% 53−74μmのHPMC K4Mであるか、または他の場合、80:20比のラクトース:HPMCであった。
【0176】
本明細書中の他の場所に記載されるようないくつかの投薬形態のいくつかの部分(エンドキャップ)について、純粋なHPMCを含む散剤を使用した。
【0177】
印刷パラメーターは、200μmの層厚を含んだ。
【0178】
両方について使用される結合剤溶液は、エタノール中5重量%であり、API溶液は、それぞれ、メタノール中18重量%のジクロフェナクナトリウムおよび80:20のエタノール:脱イオン水中の20重量%のマレイン酸クロルフェニラミンであった。
【0179】
三次元印刷の完了後、印刷された投薬形態を、窒素グローブボックス中で2日間乾燥させ、次いで、11mm内直径の錠剤型中でプレスした。三次元印刷および乾燥の完了の後、本明細書で報告された全ての投薬形態を、圧縮したが、いくらかの状況において、圧縮をしない本発明の実施は可能であり得る。本明細書中の他の部分に記載されるように、圧縮を、15,000lbf/インチ2(psi)の圧力で実施した。デジタルキャリパーは、圧縮後の投薬形態の最終高を測定した。
【0180】
実施例1において報告されたデータについて、そして実施例2において報告されたデータのいくつかについて、散剤を、三次元的に印刷されていない型中で、単に圧縮した。
【0181】
さらなる詳細を、以下に示す。
【0182】
(スライドガラスアセンブリ中での観察の間の印刷された投薬形態についての印刷パラメーター(実施例1))
【0183】
【表15】
(ジクロフェナクナトリウムを含む実施例10の投薬形態についての印刷パラメーター)
【0184】
【表16】
(マレイン酸クロルフェニラミンを含む実施例10の投薬形態についての印刷パラメーター)
【0185】
【表17】
(ジクロフェナクナトリウムの一定の均一な分布を含む実施例2の投薬形態についての印刷パラメーター)
【0186】
【表18】
(80%ラクトース20%HPMC半径方向放出非均一分布投薬形態についての印刷パラメーター)
【0187】
【表19】
(70%ラクトース30%HPMC半径方向放出非均一分布投薬形態についての印刷パラメーター)
【0188】
【表20】
(70%ラクトース30%HPMC3次元放出非均一分布投薬形態についての印刷パラメーター)
【0189】
【表21】
さらなる詳細が、Massachusetts Institute of Technology、2001でのWendy E.Katstraの博士論文による、Fabrication of Complex Oral Drug Delivery Forms by Three−Dimensional Printingにおいて記載されており、これは、本明細書中でその全体が参考として援用される。
【0190】
(さらなる考慮および要約および利点)
API濃度の実質的に任意の空間分布が、本発明に従って投薬形態に堆積され得ることが、理解され得る。このような任意のAPI分布が、既に記載された技術を用いてモデル化され、設計され、そして製造され得る。活性な薬学的成分が、少なくとも1つの活性な薬学的成分(または類似の添加物)をいい、ただ1つをいうのではないことが、理解されるべきである。異なるAPIが、投薬形態内の異なる位置に堆積され得るか、またはお互いに同じ領域に堆積され得る。1つのAPIについての放出プロフィールは、別のAPIについての放出プロフィールと異なり得る。単一の投薬形態内、および占有している同じ投与形態内で、1つのAPIの濃度分布を規定する領域は、別のAPIについての濃度分布を規定する領域と異なって規定され得る。3DPについての飽和パラメーターは、投薬形態内の異なる位置で異なり得、そして異なる結合剤液体で印刷された別の物質と比較して1つの印刷された物質について異なり得る。
【0191】
行なわれた実験が、経口投薬形態にふさわしい一方、同じ原理が、移植可能な薬物送達デバイスに適用することが理解されるべきである。移植可能物についての放出の時間スケールが、経口投薬形態についての時間スケールよりも長くなるかる可能性が高く、そして材料が、異なり得る(例えば、生分解性ポリマー)。しかし、投薬形態設計および設計の方法は、既に記載されたものと同様である。
【0192】
API放出が、侵食に関して記載され、そしていくらか対照的な状況であるとして拡散が記載された一方、実際のAPI放出は、同じ様に活性である両方のプロセスの組み合わせを含み得ることもまた理解されるべきである。設計の方法論が作用するのを可能にする放出現象の主な特徴は、表面または、より一般的に、投薬形態の放出決定特徴が、時間の関数として縮小すること、そして即座の放出速度が、表面に、またはより一般的に、放出決定特徴に存在するAPIの濃度に比例することである。これらの特徴が、侵食性の放出に最も関連する一方、これらはまた、純粋に侵食性でない投薬形態において少なくとも十分な程度の正確さで、見出され得る。
【0193】
上に引用される全ての特許および特許出願ならびに出版物が、その全体において参考として援用される。さらに、同時出願された(同日出願)(もしあるならば)を認識し、これらをまた、参考として援用する。本発明の例示された実施形態の上記の記載は、完全であることも、開示された正確なその形態に本発明を限定するようにも意図されていない。本発明の特定の実施形態および特定の実施例が、例示の目的のために本明細書中に記載される一方、種々の均等な改変が、当業者が理解するように、本発明の範囲内で可能である。本発明の局面が必要に応じて改変され得、上記の種々の特許および出願のプロセス、装置および着想を利用し、本発明のなおさらなる実施形態を提供する。これらの変化および他の変化は、上記の詳細な説明の下で本発明に行われ得る。一般に、添付の特許請求の範囲において、使用される用語は、本発明を、明細書において開示された特定の実施形態および特許請求の範囲に限定すると解釈するべきで無く、しかし特許請求の範囲の下で作用する全ての投薬形態を含むよう解釈されるべきである。従って、本発明は、開示によって限定されず、しかし代わりに本発明の範囲が、添付の特許請求の範囲によって完全に決定されるべきである。
【0194】
前述から、本発明の特定の実施形態が、例示の目的のために本明細書中に記載されるが、種々の改変が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく行われ得ることが理解される。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲によって以外は、限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0195】
本発明は、添付の図面において図示される:
【図1】図1は、本明細書中で使用される幾何学的用語の模式図である。
【図2】図2Aおよび図2Bは、本発明の原理に従って周囲の液体に曝露された投薬形態を図示する。
【図3】図3Aおよび図3Bは、本発明の投薬形態を図示し、これは、入れ子式の内部領域を有し、かつ、本発明の原理に従って全表面からの放出を伴う円筒型幾何形状を有する。
【図4】図4は、本発明の原理に従って入れ子式の領域を有する球型幾何形状を有する投薬形態の断面図である。
【図5】図5は、本発明の原理に従って、入れ子状の内部領域および円筒型の外形形態(円筒の曲面からのみ放出する)を有する本発明の投薬形態を図示する。
【図6】図6Aは、線6A〜6Aに沿った図5の断面図を図示する。図6Bは、図5の投薬形態の各内部領域の半径のグラフを図示する。
【図7】図7は、本発明の原理に従って、線7〜7に沿った図5の断面図を図示する。
【図8】図8は、先行技術に従って、基礎的な三次元印刷(3DP)プロセスを図示する。
【図9】図9は、先行技術に従って、Continuous−Jet Charge−and−Deflectプリントヘッドの基礎的な作用を図示する。
【図10】図10は、先行技術に従って、本発明の実行に適するContinuous−Jet Charge−and−Deflectプリントヘッドを図示する。
【図11】図11は、同時係属出願に従って、三次元印刷により投薬形態が作られた後の投薬形態の一軸圧縮を図示する。
【図12】図12は、本発明の原理に従って、投薬形態の放出性質を予測するために使用され得る、分析モデルのフローチャートである。
【図13】図13は、本発明の原理に従って、所望の放出性質を達成するための、本発明の投薬形態設計法のフローチャートである。
【図14】図14は、本発明の原理に従って、投薬形態の表面でのゲル層の形成を示す、液体中での液浸30分後の投薬形態を図示する。
【図15】図15は、本発明の原理に従って、図14の投薬形態に対し、時間の関数として、固体/水和前線の位置を線図で図示する。
【図16】図16は、従来法で製造された(均一の組成物または無勾配組成物)ジクロフェナクナトリウム投薬形態(ラクトースとHPMCの比が異なり、全ての表面から放出される)の実験的に測定された放出性質を線図で図示する。
【図17】図17は、放出速度定数の適切な値を用いる、図16のデータと曲線適合との間の比較を線図で図示する。
【図18】図18は、投薬形態中のジクロフェナクナトリウムの濃度の関数として、半径侵食または分解に対する放出速度定数を線図で図示する。
【図19】図19は、ある濃度のジクロフェナクナトリウムに関して、測定した放出性質と、本発明の原理に従って、最適適合速度定数を有するモデルにより半径方向放出幾何に対して予測した放出性質との間の比較を、線図で図示する。
【図20】図20は、本発明の原理に従って、この投薬形態のバルク材料の2つの異なる組成物に関し、図6A、6Bおよび7の設計を有する半径方向放出の円筒状投薬形態に対するジクロフェナクナトリウムの測定した放出性質およびの予測した放出性質を線図で図示する。
【図21】図21は、本発明の原理に従って、1/r分布の段階的近似である、API濃度分布を有する半径方向放出の円筒状投薬形態から予測した放出性質を線図で図示する。
【図22】図22は、本発明の原理に従って、1/r分布の段階的近似であり、不活性最内領域をさらに有する、API濃度分布を有する半径方向放出の円筒形投薬形態の外形構造を図示する。
【図23】図23は、本発明の原理に従って、線23〜23に沿った図22の投与形態のAPI濃度の外形分布を図示する。
【図24】図24は、本発明の原理に従って、図22および23で図示した投薬形態から予測した放出性質を線図で図示する。
【図25】図25は、本発明の原理に従って、3−D放出(すなわち、全ての表面からの放出)である、5つの入れ子状の領域を有する円筒状投薬形態の模式図を図示する。
【図26】図26は、本発明に従って、時間の関数として、図25の3D−放出投薬形態からのジクロフェナクナトリウムの測定した放出および予測した放出を線図で図示する。
【図27】図27は、本発明の原理に従って、入れ子状の領域を有し、そして入れ子状ではないAPI含有キャップ領域をまた有する実施例10の投薬形態の模式図である。
【図28】図28は、本発明の原理に従って、マレイン酸クロルフェニラミンを含有する、図27の投薬形態に対し、理論上予測した瞬間放出プロットのを線図で図示する。
【図29】図29は、本発明の原理に従って、マレイン酸クロルフェニラミンを含有する図27の投薬形態に対し、理論上予測した累積放出プロットを線図で図示する。
【図30】図30は、本発明の原理に従って、マレイン酸クロルフェニラミンを含有する図27の投薬形態に対し、測定した瞬間放出および予測した瞬間放出の両方を線図で図示する。
【図31】図31は、本発明の原理に従って、マレイン酸クロルフェニラミンを含有する図27の投薬形態に対し、測定した累積放出および予測した累積放出の両方を線図で図示する。
【図32】図32は、本発明の原理に従って、ジクロフェナクナトリウムを含有する図27の投薬形態に対し、測定した瞬間放出および予測した瞬間放出の両方を線図で図示する。
【図33】図33は、本発明の原理に従って、ジクロフェナクナトリウムを含有する図27の投薬形態に対し、測定した累積放出および予測した累積放出の両方を線図で図示する。
Claims (88)
- 投薬形態であって、以下:
それぞれの局所的濃度の少なくとも1種の活性な薬学的成分を有する、最内領域;および
1つ以上のさらなる領域、
を備え、ここで、各さらなる領域は、該最内領域および該領域の内側に位置する他の全ての領域を完全に取り囲み、そして各さらなる領域は、該領域に隣接する任意の領域中に、該局所的濃度とは異なる、それぞれの局所的濃度の少なくとも1種の活性な薬学的成分を有する、
投薬形態。 - 請求項1に記載の投薬形態であって、前記最内領域が、0濃度を有する、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、半径方向および軸方向を有する円筒型幾何形状を有し、そして前記最内領域以外の各領域は、局所的な軸方向の壁厚および局所的な半径方向の壁厚を有し、ここで、液体への曝露の際に、各領域は、軸方向の逓減の局所的速度および半径方向の逓減の局所的速度を有し、そして該最内領域以外の各領域について、該軸方向の逓減の局所的速度によって除算された該局所的な軸方向の壁厚と該半径方向の逓減の局所的速度によって除算された該局所的な半径方向の壁厚とは、互いに実質的に等しい、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、半径方向および軸方向を有する円筒型幾何形状を有し、ここで、前記最内領域以外の各領域は、局所的な軸方向の壁厚および局所的な半径方向の壁厚を有し、そして該最内領域以外の各領域について、該局所的な軸方向の壁厚と該局所的な半径方向の壁厚とは、実質的に等しい、投薬形態。
- 請求項4に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、層厚を有する平坦な層を備え、そして各領域について、前記局所的な半径方向の壁厚および前記局所的な軸方向の壁厚は、該層厚の整数倍と実質的に等しく、該整数は、1を含み得る、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、長さ方向および幅方向および高さ方向を有する、方形角柱型幾何形状を有し、そして前記最内領域以外の各領域は、局所的な長さ方向の壁厚および局所的な幅方向の壁厚および局所的な高さ方向の壁厚を有し、ここで、液体への曝露の際に、各領域は、長さ方向の逓減の局所的速度および幅方向の逓減の局所的速度および高さ方向の逓減の局所的速度を有し、そして該最内領域以外の各領域について、該長さ方向の逓減の局所的速度によって除算された該局所的な長さ方向の壁厚と、該幅方向の逓減の局所的速度によって除算された該局所的な幅方向の壁厚と、該高さ方向の逓減の局所的速度によって除算された該局所的な高さ方向の壁厚とは、全て互いに実質的に等しい、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、長さ方向および幅方向および高さ方向を有する、方形角柱型幾何形状を有し、ここで、前記最内領域以外の各領域は、局所的な長さ方向の壁厚および局所的な幅方向の壁厚および局所的な高さ方向の壁厚を有し、そして該最内領域以外の各領域について、該局所的な長さ方向の壁厚と、局所的な幅方向の壁厚と、局所的な高さ方向の壁厚とは、全て互いに実質的に等しい、投薬形態。
- 請求項7に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、層厚を有する平坦な層を備え、そして各領域について、前記局所的な長さ方向の壁厚および前記局所的な幅方向の壁厚および前記局所的な高さ方向の壁厚は、該層厚の整数倍と実質的に等しく、該整数は、1を含み得る、投薬形態。
- 請求項5に記載の投薬形態であって、前記層厚は、該投薬形態のどの場所においても実質的に同じである、投薬形態。
- 請求項5に記載の投薬形態であって、前記層厚は、該投薬形態内で場所によって変動する、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、実質的に球状であり、そして前記最内領域は、球状であり、そして前記さらなる領域は、同心円の球面状である、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、どの場所にも局所的表面を有し、そして前記最内領域以外の各領域は、どの場所にも、該投薬形態の該局所的表面に対して垂直方向に局所的壁厚を有し、かつ、液体への曝露の際に、該投薬形態の該局所的表面に対して垂直方向に逓減の局所的速度を有し、そして各領域について、該逓減の局所的速度によって除算された該局所的壁厚は、該領域のどの場所においても実質的に同じである、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、各領域は、どの場所にも、該投薬形態の該局所的表面に対して垂直方向に局所的壁厚を有し、そして各領域について、該局所的壁厚は、該領域のどの場所においても実質的に同じである、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、各領域は、どの場所にも、該投薬形態の該局所的表面に対して垂直方向に局所的壁厚を有し、そして各領域について、該局所的壁厚は、該領域のどの場所においても実質的には同じではない、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、長さ方向および幅方向および高さ方向を有する、方形角柱型幾何形状を有し、ここで、前記最内領域以外の各領域は、局所的な長さ方向の壁厚および局所的な幅方向の壁厚および局所的な高さ方向の壁厚を有し、そして少なくとも1つの領域において、該長さ方向の壁厚と、該幅方向の壁厚と、該高さ方向の壁厚とは、互いに全てが等しいわけではない、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、半径方向および軸方向を有する円筒型幾何形状を有し、そして前記最内領域以外の各領域は、局所的な軸方向の壁厚および局所的な半径方向の壁厚を有し、そして少なくとも1つの領域において、該局所的な半径方向の壁厚と該局所的な軸方向の壁厚とは、互いに等しくない、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、少なくとも1つの領域について、少なくとも1つの壁厚は、連続する様式で変化する、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、半径方向および軸方向を有する円筒型幾何形状を有し、そして前記最内領域以外の各領域は、局所的な軸方向の壁厚および局所的な半径方向の壁厚を有し、ここで、少なくとも1つの領域について、該半径方向壁厚は、内側円および外側円により規定され、該内側円および該外側円は、互いに対して偏心的に位置する、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、各領域は、個々の局所的表面積を有し、前記局所的濃度は、該局所的表面積の関数である、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、幾何中心を有し、各領域は、該投薬形態の中心からそれぞれの距離を有し、そして前記局所的濃度は、該投薬形態の中心からの距離の関数である、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、外側および幾何中心を有し、該外側から該投薬形態の幾何中心により近い方向に、前記局所的濃度が単調に減少する、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、外側および幾何中心を有し、該外側から該投薬形態の幾何中心により近い方向に、前記局所的濃度が単調に増加する、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、各領域は、局所的表面積を有し、そして前記最内領域以外の各領域について、前記局所的濃度と該局所的表面積との積は、他の任意の領域についての対応する値とほぼ同じである、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、各領域は、局所的表面積を有し、そして各領域について、前記局所的濃度と該局所的表面積との積は、他の任意の領域についての対応する値とほぼ同じである、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、実質的に球状であり、幾何中心を有し、そして前記最内領域は、球状であり、そして前記さらなる領域は、同心円の球面状であり、前記局所的濃度は、1/r2または1/r2の段階式近似として変化し、rは、該投薬形態の幾何中心から測定された任意の領域の半径方向座標である、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、それぞれの領域における前記局所的濃度は、該領域のうちの1つが、最小の非ゼロ局所濃度を有し、そして非ゼロ濃度を有する該領域のすべてにおける局所的濃度は、該最小の非ゼロ局所濃度の整数倍であり、該整数は、1を含み得る、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、それぞれの領域における前記局所濃度は、互いに対して任意の数値的関係を有する、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、各非最内領域は、少なくとも1つの壁厚と、各壁厚と同じ方向の全体的寸法とを有し、各領域について、該壁厚は、該壁厚と同じ方向の該領域の対応する全体的寸法のほぼ3分の1以上である、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、前記最内領域は、少なくとも1種の活性な薬学的成分内容物を実質的に全く有さない、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、前記最内領域は、いかなる活性な薬学的成分内容物も実質的に全く有さない、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、前記それぞれの局所的濃度は、前記少なくとも1種の活性な薬学的成分が望ましい放出プロフィールで放出されるように、選択される、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、前記それぞれの局所的濃度は、前記少なくとも1種の活性な薬学的成分がほぼゼロ次放出で放出されるように、選択される、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、前記それぞれの局所的濃度は、該投薬形態中に内向きに進行し、ゼロ次放出についての濃度分布よりも迅速に増加する、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、前記それぞれの局所的濃度は、前記少なくとも1種の活性な薬学的成分が増大放出にて放出されるように選択される、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、前記それぞれの局所的濃度は、該投薬形態中に内向きに進行し、ゼロ次放出についての濃度分布よりも迅速ではないように増加するか、または減少する、投薬形態。
- 請求項1に記載の投薬形態であって、前記それぞれの局所的濃度は、少なくとも1種の活性な薬学的成分が減少放出で放出されるように、選択される、投薬形態。
- 幾何中心を有する投薬形態であって、
外側点において、非ゼロ外側点濃度の少なくとも1種の活性な薬学的成分が存在し、内側点において、非ゼロ内側点濃度の少なくとも1種の活性な薬学的成分が存在し、該外側点は、該内側点よりも該幾何中心から遠く、該外側点濃度は、該内側点濃度とは異なる、投薬形態。 - 請求項37に記載の投薬形態であって、前記外側点と前記内側点との間で、前記濃度が連続様式で変化する、投薬形態。
- 請求項37に記載の投薬形態であって、前記外側点と前記内側点との間に、単調増加する、該外側点の濃度と該内側点の濃度との間の濃度のバリエーションが存在する、投薬形態。
- 請求項37に記載の投薬形態であって、前記外側点と前記内側点との間に、単調減少する、該外側点の濃度と該内側点の濃度との間の濃度のバリエーションが存在する、投薬形態。
- 前記投薬形態は、経口投薬形態である、請求項37に記載の投薬形態。
- 前記投薬形態は、移植可能な投薬形態である、請求項37に記載の投薬形態。
- 請求項37に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、平坦端部との任意のアスペクト比の円筒;円形端部との任意のアスペクト比の円筒;方形角柱;実質的に球形;および実質的に楕円形からなる群より選択される形状を有する、投薬形態。
- 前記投薬形態は、薬学的賦形剤および少なくとも1種の活性な薬学的成分を含む、請求項37に記載の投薬形態。
- 前記薬学的賦形剤は、水に曝露された際にゲルを形成する、請求項44に記載の投薬形態。
- 前記薬学的賦形剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである、請求項44に記載の投薬形態。
- 水溶性アジュバントをさらに含む、請求項44に記載の投薬形態。
- 請求項47に記載の投薬形態であって、前記アジュバントは、乳糖、他の糖、塩化ナトリウム、他の水溶性塩、および他の水溶性物質からなる群より選択される、投薬形態。
- 前記投薬形態は、5%未満の空隙率を有する、請求項37に記載の投薬形態。
- 請求項37に記載の投薬形態であって、周囲領域をさらに含み、該周囲領域は、該投薬形態の溶解の初期期間中における該投薬形態の挙動によって選択される壁厚を有する、投薬形態。
- 前記周囲領域は、活性な薬学的成分を全く含まない、請求項50に記載の投薬形態。
- 請求項50に記載の投薬形態であって、前記周囲領域は、一定濃度の、周囲領域の活性な薬学的成分を有し、該周囲領域の活性な薬学的成分は、該投薬形態を体液に曝露する初期期間中における該投薬形態の挙動によって選択される、投薬形態。
- 請求項37に記載の投薬形態であって、前記領域の全ての外側でありかつ該投薬形態の外側に結合された、少なくとも1つのキャップ領域、少なくとも1つのキャップ領域の活性な薬学的成分を含む少なくとも1つのキャップ領域をさらに含む、投薬形態。
- 前記投薬形態が、三次元印刷によって製造される、請求項37に記載の投薬形態。
- 投薬形態であって、以下:
第1の末端キャップ;
該第1の末端キャップから離れて間隔を空けた第2の末端キャップ;および
該第1の末端キャップから該第2の末端キャップまで延びる第1の領域であって、該第1の領域は、第1の局所的濃度の少なくとも1種の活性な薬学的成分を含み、該濃度は0であり得る、領域;および
該第1の末端キャップから該第2の末端キャップまで延び、かつ該第1領域およびその内面に配置された任意の他の領域を囲む、1つ以上のさらなる領域であって、該少なくとも1つのさらなる領域は、それぞれ0でない局所的濃度の少なくとも1種の活性な薬学的成分を有し、該少なくとも1種の活性な薬学的成分は、該領域に隣接する任意領域中の局所的濃度と異なる、領域、
ここで、液体に曝露される場合、該領域は、それぞれ領域逓減速度を有し、そして該末端キャップは、いずれの該領域逓減速度よりも実質的に低い末端キャップ逓減速度を有する、領域
を含む、
投薬形態。 - 請求項55に記載の投薬形態であって、前記それぞれの濃度は、少なくとも1種の活性な薬学的成分が、増大放出プロフィールで放出されるように選択される、投薬形態。
- 請求項55に記載の投薬形態であって、前記それぞれの濃度は、少なくとも1種の活性な薬学的成分が、減少放出プロフィールで放出されるように選択される、投薬形態。
- 請求項55に記載の投薬形態であって、前記それぞれの濃度は、少なくとも1種の活性な薬学的成分が、ほぼゼロ次放出プロフィールで放出されるように選択される、投薬形態。
- 請求項55に記載の投薬形態であって、前記最内領域以外の各領域は、環状でありかつ該投薬形態の中心軸からそれぞれ半径方向の距離を有し、そして該それぞれの局所的濃度が軸からの該領域のそれぞれの半径方向の距離の逆数におよそ比例する、投薬形態。
- 請求項55に記載の投薬形態であって、前記最内領域以外の各領域は、環状でありかつ該投薬形態の中心軸からそれぞれ半径方向の距離を有し、そして該それぞれの局所的濃度は、該軸からの該領域のそれぞれの半径方向の距離の平方の逆数におよそ比例する、投薬形態。
- 請求項55に記載の投薬形態であって、前記最内領域が方形角柱の形状を有し、そして該最内領域以外の各領域は、方形シェルの形状を有する、投薬形態。
- 前記最内領域が、少なくとも1つの活性な薬学的成分の含量を実質的に有さない、請求項55に記載の投薬形態。
- 前記最内領域が、少しの活性な薬学的成分の含量も実質的に有さない、請求項55に記載の投薬形態。
- 前記末端キャップが、純粋なヒドロキシプロピルメチルセルロースで作製され、そして前記領域が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびアジュバントを含む、請求項55に記載の投薬形態。
- 請求項55に記載の投薬形態であって、該投薬形態は、以下:平らな末端を有する任意の縦横比の円筒状;丸みのある末端を有する任意の縦横比の円筒状;方形の角柱;実質的な球状;および実質的な楕円状からなる群から選択される形状を有する、投薬形態。
- 前記投薬形態が、5%未満の空隙率を有する、請求項55に記載の投薬形態。
- 包囲領域をさらに含む、請求項55に記載の投薬形態であって、該包囲領域は、体液への投薬形態の曝露の初期時間の間に、投薬形態の挙動に従って選択された厚さの壁を有する、投薬形態。
- 前記包囲領域が、活性な薬学的成分を全く含まない、請求項67に記載の投薬形態。
- 請求項67に記載の投薬形態であって、該周囲領域が、体液への投薬形態の曝露の初期時間の間、投薬形態の挙動に従って選択される包囲領域活性な薬学的成分の濃度を有する、投薬形態。
- 前記投薬形態が、三次元印刷によって製造される、請求項55に記載の投薬形態。
- 可変サイズの複数の同心性領域を有する投薬形態であって、ここで、各領域は、活性な薬学的成分濃度を含み、そして大きなサイズの領域は、ほぼゼロ次の放出プロフィールが達成されるようなより小さいサイズの領域と比較して、低いAPI濃度を含む、投薬形態。
- 投薬形態を作製する方法であって、該方法は、以下:
粉末の層を広げる工程;
特定の領域の該粉末上に少なくとも1種の結合液を配置する工程であって、該結合液は、少なくとも1種の活性な薬学的成分を含み得る、工程;および
上記の工程を必要に応じて複数回繰り返す工程;
を包含する方法であって、
該繰り返された配置する工程は、最内領域を生成するために行われ、該最内領域は、少なくとも1種の活性な薬学的成分の濃度および少なくとも1種のさらなる領域を有し、該活性な薬学的成分の濃度は0であり得、各さらなる領域は、該最内領域および該領域の内部の任意の他の領域を囲み、各さらなる領域は、それぞれの濃度の少なくとも1種の活性な薬学的成分を有し、該それぞれの濃度は、隣接領域の濃度と異なる、
方法。 - 投薬形態を作製する方法であって、該方法は、以下:
第1の粉末の層を広げる工程;
該第1の粉末上に末端キャップ結合液を配置する工程;
上記の工程を末端キャップを作製ために、必要に応じて複数回繰り返す工程;
第2の粉末の層を広げる工程;
特定の領域の該粉末上に少なくとも1種の結合液を配置する工程であって、該結合液は、少なくとも1種の活性な薬学的成分を含み得る、工程;
第1の粉末の層を広げる工程;
上記の工程を必要に応じて複数回繰り返す工程;
該第1の粉末上に末端キャップ結合液を配置する工程;
上記の工程を末端キャップを作製するために、必要に応じて複数回繰り返す工程;および
該投薬形態を回収する工程、
を包含する、方法であって、
該繰り返された、結合液を配置する工程は、最内領域を生成するために行われ、該最内領域は、少なくとも1種の活性な薬学的成分の濃度および少なくとも1種のさらなる領域を有し、ここで該活性な薬学的成分濃度は0であり得、、各さらなる領域は、最内領域および領域の内部の任意の他の領域を囲み、各領域は、それぞれ0でない濃度の少なくとも1種の活性な薬学的成分を有し、該濃度は、隣接領域中の該濃度と異なる、
方法。 - 前記投薬形態を圧縮する工程をさらに含む、請求項72に記載の方法。
- 少なくとも1種の結合液で前記配置する工程が、単一の結合液の複数の流路を配置する工程を包含する、請求項72に記載の方法。
- 請求項72に記載の方法であって、少なくとも1種の結合液で前記配置する工程が、異なる結合液を配置する工程を包含し、各結合液が、少なくとも1種の活性な薬学的成分のそれぞれの濃度を有する、方法。
- 請求項72に記載の方法であって、前記配置する工程が、1つ以上のプリントヘッドまたは以下:変形プリントヘッドを備える連続ジェット;微小バルブプリントへッド;および圧電プリントヘッドからなる群から選択されるプリントヘッドの型によってなされる、方法。
- 少なくともいくつかの前記配置する工程は、1より大きい飽和パラメーターについてなされる、請求項72に記載の方法。
- 請求項72に記載の方法によって製造される経口的投薬形態。
- 所望の放出プロフィールで少なくとも1つの活性な薬学的成分の放出を提供するように投薬形態を設計する方法であって、以下の工程:
材料セットを選択する工程;
液体に曝露された場合の該選択された材料セットについての表面逓減速度または活性な薬学的成分放出速度を決定する工程;
領域の設計を評価する工程であって、各領域が、それぞれの大きさを有し、かつ少なくとも1つの活性な薬学的成分のそれぞれの領域濃度を有する、工程;および
該少なくとも1つの活性な薬学的成分の推定放出プロフィールを算定する工程;
該推定放出プロフィールを該所望の放出プロフィールに比較する工程;および
いくつかの層中の大きさもしくは濃度または両方を調整して、該所望の放出プロフィールを所望の近似に適合させる推定放出プロフィールを得る工程を包含する、方法。 - 請求項80に記載の方法であって、前記評価された大きさおよび濃度分布を有する試行投薬形態を製造する工程、測定放出プロフィールを得るために制御された条件下で該試行投薬形態を溶解する工程、および該測定放出プロフィールを前記所望の放出プロフィールに対して比較する工程をさらに包含する、方法。
- 請求項81に記載の方法であって、前記測定放出プロフィールに基づいて前記活性な薬学的成分の濃度分布または大きさを調整する工程、所望の場合に改変された推定放出プロフィールを計算する工程、新規な試行投薬形態を製造する工程、および新規な測定放出プロフィールを得るために制御された条件下で該新規な試行投薬形態を溶解する工程をさらに包含する、方法。
- 請求項80に記載の方法であって、選択された材料システムについての表面逓減速度または活性な薬学的成分放出速度を決定する工程が、均一組成の投薬形態を製造する工程、時間の関数として放出データを得るために制御された条件下で該均一組成の投薬形態を溶解する工程、および該放出データに対して最良適合曲線を適合させる工程を包含する、方法。
- 請求項83に記載の方法であって、均一組成の錠剤を製造する工程が、粉末を圧縮して錠剤を形成する工程を包含する、方法。
- 請求項83に記載の方法であって、均一組成の錠剤を製造する工程が、投薬形態を三次元印刷し、その後該投薬形態を圧縮する工程を包含する、方法。
- 前記所望の放出プロフィールが、ほぼゼロ次である、請求項80に記載の方法。
- 前記所望の放出プロフィールが、時間の関数として増大される、請求項80に記載の方法。
- 前記所望の放出プロフィールが、時間の関数として減少される、請求項80に記載の方法。
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