JP2005506454A - 塩化水素の水溶液の電解方法 - Google Patents

塩化水素の水溶液の電解方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、セット運転パラメータに従ってガス拡散電極によって塩化水素を生成するための塩酸の水溶液の電解方法に関する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、定義された運転パラメータを維持しながら、ガス拡散電極によって塩素を生成するための塩化水素の水溶液の電解方法に関する。
【0002】
以下で塩酸と呼ぶ塩化水素の水溶液は、有機炭化水素化合物を塩素による酸化方式で塩素化する多くのプロセスで廃棄物として形成される。これらの塩酸からの塩素の回収は経済的な関心を集めている。回収は、カソード室の酸素を消費するガス拡散電極(酸素消費カソード)を使用して、電解により実行することができる。
【0003】
対応する方法は米国特許第5,770,035A号から公知である。この文書によると、電解は、適切なアノード、例えば貴金属をドープまたは被覆したチタン電極を備えたアノード室を持ち、塩化水素の水溶液を充填した電解槽で行なわれる。アノードで形成された塩素は、アノード室から出て、適切な処理に送られる。アノード室は市販のカチオン交換膜によってカソード室から分離される。カソード側で、ガス拡散電極はカチオン交換膜に配置される。ガス拡散電極の背後に電流分配器が配置される。通常、酸素含有ガスまたは純酸素がカソード室に導入される。
【0004】
電解槽の初期運転および通常運転の性質は、アノードまたはアノード半要素の実用寿命に影響を及ぼし、その結果、該方法の経済的実現可能性に影響を及ぼす。
【0005】
したがって米国特許第5,770,035A号では、腐食を防止するために、電解される溶液に酸化剤、例えば鉄(III)または銅(II)が必然的に添加される。これらの添加剤はその後、追加的なコストを要する装置によって塩酸から再び除去しなければならない。さらに、それらは塩酸を汚染し、特定の状況下ではイオン交換膜の作用に対し悪影響を及ぼし、あるいは結晶化を導くかもしれない。米国特許第5,770,035A号は、槽の初期運転の条件を何ら開示していない。
【0006】
初期運転および通常運転の従来の方法によると、アノードコーティングおよびアノードコーティングの下のアノード金属、例えばチタンのかなりの腐食は避けられない。チタンから成るアノード室もまた腐食の危険性がある。腐食は高い運転コスト、高レベルの維持費、ならびに環境およびリサイクルの問題を伴う。
【0007】
本発明の目的は、最適化された運転パラメータによる塩化水素の水溶液の電解方法を提供することである。
【0008】
本発明によると、該目的は請求項1の特徴によって達成される。
【0009】
本発明の主題は、塩素を生成するための塩化水素の水溶液の電解方法であり、該方法では、初期運転に対し、次のプロセスパラメータが維持される。
【0010】
−アノード半要素に5ないし20重量%濃度の塩酸を充填する。
【0011】
−初期運転中の塩酸の濃度は5重量%を超える。
【0012】
−アノード半要素中の塩酸の体積流量は、電解の開始時にアノード室における塩酸の速度が0.05cm/sないし0.15cm/sとなるように設定する。
【0013】
−電解は0.5ないし2kA/mの電流密度で開始し、その後、所望の電流密度に達するまで電流密度を連続的にまたは断続的に増加させる。
【0014】
運転開始、初期運転、および通常運転用の最適な塩酸濃度は約13重量%である。5重量%未満では、電圧が上昇し、それはアノード酸素の生成を導くおそれがある。電圧はまた20重量%の濃度を超えても上昇し、腐食が増加する。この場合、アノードコーティングは、例えば80℃で25重量%濃度の塩酸によって破損するかもしれない。したがって、初期運転の場合も、塩酸の濃度は少なくとも5重量%でなければならない。本発明の文脈において、用語「初期運転」とは、電解の開始から所望の電流密度に達するまでの運転時間を意味すると理解される。
【0015】
使用するアノードは、貴金属をドープまたは被覆したチタン電極であることが好ましい。塩素はアノード金属、およびアノード室を形成する金属、例えばチタンを腐食から保護する役目を果たす。アノードコーティングの微細孔から浸透する塩酸はアノード金属、例えばチタンを攻撃することができる。アノード金属の腐食が進行すると、コーティングは剥落することがある。したがって、初期運転中、装置が作動していないとき、および充填が行なわれるときに、充分な塩素、すなわち少なくとも1mg/l、好ましくは少なくとも50mg/l、特に好ましくは300mg/lの遊離塩素が塩酸中に存在することを確実にしなければならない。所望の電流密度に達した後の通常運転では、この条件は事実上、常に満たされる。
【0016】
電解槽を組み立て、アノード室に塩酸を充填した後、塩酸はアノード半要素中にポンプで送り込まれ、循環する。プロセス中に、電解槽は、電解の最適効率を得るために、0.05cm/sから0.15cm/sの体積流量で運転されなければならない。特に、より低い体積流量では、適正な通常運転を達成することができない。塩酸の温度はこの場合、最初は30から50℃の間が好ましく、通常電解運転中は50から70℃の範囲である。
【0017】
本発明では、電解槽の初期運転は0.5ないし2kA/m、好ましくは1ないし2kA/cm、特に好ましくは1.5kA/mであるが、その後に到達すべき所望の電流密度よりは低い電流密度を使用する。所望の電流密度を使用して運転を始動すると、発生する熱を充分に迅速に放散させることができないので、最終的に膜が破壊する。所望の電流密度は1kA/mを超えなければならないが、2から8kA/mの範囲であることが好ましい。正確な値は、生成される塩素の量に依存する。所望の電流密度が低すぎると、不十分な塩素ガスが発生することになる。これは、直立管を介してアノード室から排出された電解液が、低すぎるガス圧のために、直立管からアノード室に逆吸引されることを導くおそれがある。これを回避するために、不十分な塩素が発生するのであれば、異ガスまたは塩素を添加しなければならないであろう。
【0018】
所望の電流密度までの電流密度の増加は、25分以内に0.5kA/m超ずつ、ただし5分以内に1.5kA/m未満ずつ行なわなければならない。より高速の運転始動は、すなわち初期運転から所望の電流密度まで電流密度をより速く増加させることは、電解槽を過熱させる原因となり得、それはチタンの機械的および化学的安定性を危険にさらす。さらに、高速の運転始動の場合、電解液が直立管からアノード室内に逆吸引し得る。
【0019】
この場合、増加は断続的に行なうことが好ましいかもしれない。その場合には、電流密度を5から25分の間隔でその都度0.5ないし1.5kA/m、好ましくは1kA/mずつ増加させることが特に好ましい。しかし、代替的に、電流密度を所望の電流密度に達するまで連続的に増加させることもできる。
【0020】
好適な実施形態では、所望の電流密度に達するまでの初期運転中のアノード室とカソード室の間の圧力差は50mbarより高く、次いで通常運転中は100mbarより高いことが好ましい。これは、アノード室の高い圧力によってガス拡散電極をカソード集電体に押し付ける必要があるので、圧力が低すぎる場合に発生する、追加的移送抵抗および高い電解電圧を回避する。通常運転中、アノード液はその塩素含有量のために圧縮性がより大きく、塩素含有量が増加すると、結果的にアノード液の濃度は低下する。したがって、所望の電流密度に達した後の通常運転中のアノード室とカソード室の間の圧力差は、100mbarより高いことが好ましい。
【0021】
所望の電流密度に達した後、塩酸の体積流量は、アノード半要素内の塩酸の速度が0.2cm/sないし0.4cm/sとなるように設定することができることが好ましい。これは、直立管を介するサイフォン式吸出しおよび半要素への液体の不均等な供給を回避する。
【0022】
本発明に係る方法は、塩酸のアノード半要素への入口(アノード液入口)と塩酸のアノード半要素からの出口(アノード液出口)との間の温度差を15℃未満とすることによって、最適化することができる。これはアノード液の均一な低温分布を可能にし、それは特に60℃を超える温度ピークを回避する。
【0023】
本発明に係る方法は、使用する電解槽が、電解液および形成される塩素が直立管を介してアノード半要素から排出される電解装置である場合に、使用されることが好ましい。
【0024】
本発明に係る方法を実行するための電解装置は通常、複数の電気化学セルを備え、この場合アノードおよびカソード半要素は交互に配置される。アノード半要素はアノード室およびアノードによって形成され、カソード半要素はカソード室およびガス拡散電極の他に電流分配器によって形成される。アノードおよびカソード半要素はカチオン交換膜によって分離される。この場合、アノード半要素を形成するためのアノードフレーム、カソード半要素を形成するためのカソードフレーム、およびアノードは安定な材料、例えばチタン合金、または貴金属をドープまたは被覆したチタンから構成される。使用されるカチオン交換膜は、例えばデュポンによって製造されるNafion(登録商標)324膜のような市販の膜とすることができる。酸素または酸素リッチガスがカソード室内に導入される。本発明に係る方法は、例えばVulcan(登録商標)XC−72(活性炭)上に30%の白金を使用し、電極に1cm当たり1.2mgのPtの貴金属コーティングを施したE−TEK(米国)製の、市販のガス拡散電極を使用して実行することができる。ガス拡散電極は、EP−A 785294に記載されているように、カソード室より高いアノード室の圧力のために、カチオン交換膜によって電流分配器に押し付けられる。これは充分な電気的接触を引き起こす。
実施例:
以下に記載する実施例は、アノード半槽およびカソード半槽を備えた電解槽を使用して実行した。使用したアノードは、酸化ルテニウム層により活性化されたエクスパンデッドチタン金属から構成された。アノード室とカソード室を分離するために、デュポン社製のNafion(登録商標)324型カチオン交換膜を使用した。使用したカソードは、E−TEK(米国)製の貴金属コーティングを有する炭素ベースのガス拡散電極であった。ガス拡散電極を集電体に接続した。集電体は同様に活性化チタンエクスパンデッド金属から構成された。
【0025】
実施例1(塩酸と塩素;HCl濃度に関しては、実施例2の対照として役立ち、塩素含有量に関しては、比較例1および実施例3の対照として役立つ)
電解槽に、780mg/lの遊離塩素を含有する9重量%濃度の塩酸を充填した。次いで、カソード半要素への酸素の供給部を開き、酸素を1.25m/hの体積流量で供給した。塩酸の体積流量は、電解の開始時の塩酸の速度が0.1cm/sとなるように設定した。電解の開始時に、電流密度は1kA/mであり、この電流密度を、4kA/m3の電流密度の所望の値(所望の電流密度)に達するまで、15分間隔でその都度1kA/m3ずつ増加した。所望の電流密度に達した後、塩酸の体積流量をその速度が0.3cm/sとなるように増加した。初期運転中に、塩酸濃度はいかなる時にも5重量%未満には降下しなかった。電解槽の通常運転中は、希塩酸および塩素を絶えず放出しながら新しい濃塩酸(32重量%濃度)を絶えず供給した結果、9重量%の塩酸濃度を維持した。塩酸の温度は開始時(1kA/m時)には40℃であり、60℃まで上昇させた。3kA/mに達したとき、アノード液出口温度は約60℃であったので、供給アノード液をさらに加熱する必要は無かった。3kA/m3超では、排出アノード液の温度が60℃より上に上昇しないことを確実にするために、供給アノード液を冷却した。塩酸の入口と出口の間の温度差は常に15℃未満であった。電解電圧は4kA/mの所望の電流密度で1.5Vであった。試験の終了時に、アノードおよびアノード半要素に腐食の痕跡は観察されなかった。
【0026】
比較例1(塩素無しの塩酸;腐食)
電解槽に、塩素を含有しない13重量%濃度の塩酸を充填した。次いで、カソード半要素に供給される酸素の供給部を開き、酸素を1.25m/hの体積流量で供給した。塩酸の体積流量は、電解の開始時の塩酸の速度が0.1cm/sとなるように設定した。電解の開始時に、電流密度は1kA/mであり、この電流密度を、4kA/mの電流密度の所望の値(所望の電流密度)に達するまで、15分間隔でその都度1kA/mずつ増加した。所望の電流密度に達した後、塩酸の体積流量をその速度が0.3cm/sとなるように増加した。初期運転中に、塩酸濃度はいかなる時にも5重量%未満には降下しなかった。電解槽の通常運転中は、希塩酸および塩素を絶えず放出しながら新しい濃塩酸(32重量%濃度)を絶えず供給することによって、13重量%の塩酸濃度を維持した。塩酸の温度は当初(1kA/m時)40℃であり、60℃まで上昇させた。塩酸の入口と出口の間の温度差は常に15℃未満であった。所望の電流密度に達したときに、電解電圧は1.43Vであった。試験の終了時に、アノードおよびアノード半要素に腐食の痕跡を観察できた。
【0027】
実施例2(所望の電流密度に達したときの電圧に対するHCl濃度の影響;13重量%で最低電圧になる)
電解槽に、1280mg/lの遊離塩素を含有する17%濃度の塩酸を充填した。次いで、カソード半要素への酸素の供給部を開き、酸素を1.25m/hの体積流量で供給した。塩酸の体積流量は、電解の開始時の塩酸の速度が0.1cm/sとなるように設定した。電解の開始時に、電流密度は1kA/mであり、この電流密度を、4kA/mの電流密度の所望の値(所望の電流密度)に達するまで、15分間隔でその都度1kA/mずつ増加した。所望の電流密度に達した後、塩酸の体積流量をその速度が0.3cm/sとなるように増加した。初期運転中に、塩酸濃度はいかなる時にも5重量%未満には降下しなかった。電解槽の通常運転中は、希塩酸および塩素を絶えず放出しながら新しい濃塩酸(32重量%)を絶えず供給することによって、17重量%の塩酸濃度を維持した。塩酸の温度は当初(1kA/m時)40℃であり、60℃まで上昇させた。4kA/mの所望の電流密度で電解電圧は1.47Vであった。試験の終了時に、アノードおよびアノード半要素に腐食の痕跡は観察されなかった。
【0028】
実施例3(塩素を含有する塩酸;腐食無し)
塩酸に塩素を追加的に混合したことを除き、手順は比較例1の場合と同じであった。電解槽に、200mg/lの遊離塩素を含有する13重量%濃度の塩酸を充填した。次いで、カソード半要素への酸素の供給部を開き、酸素を1.25m/hの体積流量で供給した。塩酸の体積流量は、電解の開始時の塩酸の速度が0.1cm/sとなるように設定した。電解の開始時に、電流密度は1kA/mであり、この電流密度を、4kA/mの電流密度の所望の値(所望の電流密度)に達するまで、15分間隔でその都度1kA/mずつ増加した。所望の電流密度に達した後、塩酸の体積流量をその速度が0.3cm/sとなるように増加した。初期運転中に、塩酸濃度はいかなる時にも5重量%未満には降下しなかった。電解槽の通常運転中は、希塩酸および塩素を絶えず放出しながら新しい濃塩酸(32重量%濃度)を絶えず供給することによって、13重量%の塩酸濃度を維持した。塩酸の温度は当初(1kA/m時)40℃であり、60℃まで上昇させた。塩酸の入口と出口の間の温度差は常に15℃未満であった。4kA/mの所望の電流密度で、電解電圧は1.43Vであった。アノード半要素の腐食の痕跡は、2400時間の運転時間後でさえも観察されなかった。
【0029】
実施例4(塩酸流速の影響)
電解槽に、200mg/lの遊離塩素を含有する13重量%濃度の塩酸を充填した。次いで、カソード半要素への酸素の供給部を開き、酸素を1.25m/hの体積流量で供給した。塩酸の体積流量は、電解の開始時の塩酸の速度が0.2cm/sとなるように設定した。塩酸の温度は40℃に設定した。強い圧力パルスが形成され、安全遮断を導いたので、初期運転を開始することができなかった。安全遮断は、特にカチオン交換膜およびガス拡散電極の破損、および電極半要素全体の破損も防止するように意図されている。流速が0.14cm/sに低減したときに、ようやく電解を開始することができた。電解の開始時に、電流密度は1kA/mであり、この電流密度を、4kA/mの電流密度の所望の値(所望の電流密度)に達するまで、15分間隔でその都度1kA/mずつ増加した。所望の電流密度に達した後、長期運転のための流速を0.3cm/sに増加した。初期運転中に、塩酸濃度はいかなる時にも5重量%未満には降下しなかった。電解槽の通常運転中は、希塩酸および塩素を絶えず放出しながら新しい濃塩酸(32重量%濃度)を絶えず供給することによって、13重量%の塩酸濃度を維持した。塩酸の温度は開始時(1kA/m時)の40℃から、60℃に上昇させた。塩酸の入口と出口の間の温度差は常に15℃未満であった。電解電圧は所望の電流密度で1.43Vであった。

Claims (9)

  1. 塩素を生成するための塩化水素の水溶液の電解方法において、
    初期運転に対し、次のプロセスパラメータ:
    −アノード半要素に5ないし20重量%濃度の塩酸を充填すること、
    −初期運転中の塩酸の濃度は5重量%を超えること、
    −アノード半要素中の塩酸の体積流量は、電解の開始時にアノード室における塩酸の速度が0.05cm/sないし0.15cm/sとなるように設定すること、
    −電解は0.5ないし2kA/mの電流密度で開始し、その後、所望の電流密度に達するまで電流密度を連続的にまたは断続的に増加すること、
    が維持されることを特徴とする方法。
  2. 塩酸が少なくとも1mg/lの遊離塩素を含有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 通常の運転中のアノード半要素内の塩酸の濃度を5ないし20重量%の範囲に設定することを特徴とする、請求項1または2の一項に記載の方法。
  4. 電流密度を5ないし25分の間隔でその都度0.5ないし1.5kA/mずつ増加させることを特徴とする、請求項1ないし3の一項に記載の方法。
  5. 所望の電流密度に達した後、アノード半要素内の塩酸の流速が0.2cm/sないし0.4cm/sとなるように塩酸の体積流量を設定することを特徴とする、請求項1ないし4の一項に記載の方法。
  6. 所望の電流密度が1kA/mより高く、特に2ないし8kA/mの範囲であることを特徴とする、請求項1ないし5の一項に記載の方法。
  7. 所望の電流密度に達するまでの初期運転中のアノード室とカソード室の間の圧力差が50mbarより高いことを特徴とする、請求項1ないし6の一項に記載の方法。
  8. 所望の電流密度に達した後のアノード室とカソード室の間の圧力差が100mbarより高いことを特徴とする、請求項1ないし7の一項に記載の方法。
  9. アノード半要素内の塩酸の入口と出口の間の温度差が15℃未満であることを特徴とする、請求項1ないし8の一項に記載の方法。
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