JP2005505640A - 特に歯科用印象を取るのに使用することができる親水性シリコーンエラスマー材料 - Google Patents

特に歯科用印象を取るのに使用することができる親水性シリコーンエラスマー材料 Download PDF

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Abstract

本発明は、重付加反応によってシリコーンエラストマーより作られる架橋可能なシリコーン材料であって、特に印象、例えば歯科用印象を取るのに使用することができるシリコーン材料に関する。本発明の目的は、25〜27°の範囲にわたるほどの低さになりうる接触角θ(参照数字1が架橋したシリコーン材料のフィルムの表面を表わしそして参照数字2が該表面に付着した水滴を表わすところの図1を参照されたい)を得ることによって特に顕著な親水性レベルを達成することを可能にする材料を得ることである。本発明は、特に、架橋可能なシリコーン材料に、(a)C10〜C14脂肪酸を低分子量のポリ(オキシアルキレン)グリコールによってエステル化することによって得られるエステルよりなる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、又は(a)+(b)の相乗的組み合わせ(ここで、bは低分子量のポリアルコキシル化C5〜C16脂肪アルコールよりなる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を表わす)を導入することを包含する。意図する用途は、印象、例えば歯科用印象を取るために、また、歯科用途における複製物以外の成形品であって、表面で顕著な親水性及び/又は耐電防止性を発現することができる成形品を製造するためにかかるシリコーン材料を使用することに関する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、重付加反応によってシリコーンエラストマーに架橋又は硬化させ得るポリオルガノシロキサン(POSと略称)化合物と親水性を付与することができる湿潤剤とを含むシリコーン材料の分野である。かかる系のために意図される用途は、特に印象を取ること、より具体的には義歯を作るために歯科印象を取ることである。本明細書における表現「印象を取る」とは、特にプラスターから作られるモデルを形成するために任意の物体及び形状の印象を取る操作のみならず、特にプラスターより作られたモデルを再生又は複製する操作も意味すると理解されたい。本明細書における表現「歯科用印象を取る」とは、歯を全体的に又は部分的に支えている又は支えなくてもよい顎又は顎の一部分の正確な複製を得るために、またプラスターモデルを形成するために口腔内で歯科用印象を取るような操作のみならず、実験室で義歯のための顎又は顎の一部分のプラスターモデルを複製するような複製操作も意味すると理解されたい。また、意図する用途は、歯科用途における複製物以外の成形品であって、表面で顕著な親水性及び/又は帯電防止性を発現することができる成形品の製造も包含する。
【0002】
また、本発明の課題は、親水性シリコーンエラストマー材料の製造法である。また、本発明の課題は、印象、例えば歯科用印象を取るために、また歯科用途における複製物以外の成形品であって、表面で顕著な親水性及び/又は帯電防止性を発現することができる成形品を製造するために前記材料を使用することである。
【背景技術】
【0003】
シリコーン材料は、これらの分野において広く使用されている。これは、シリコーン材料が、一方において、多くの様々な化学的、機械的及び物理的特性を示し、そして他方においては、無毒性、無刺激性及び非アレルギー性の挙動を示すという事実に一部分よるものである。更に、シリコーン材料は、微生物の培養に対して貧弱な基体であり、これによってそれらに衛生学に関する著しい特性を付与する。
【0004】
本発明の範囲内で興味あるPOS組成物は、少なくとも、
・付加反応によってPOS(2)化合物のSi−H架橋性官能基と反応することができるSi−アルケニル官能基を有するPOS(1)化合物、
・POS(1)化合物のSi−アルケニル官能基と反応することができるSi−H官能基を有するPOS(2)化合物、
・POS(1)及びPOS(2)化合物とは異なる随意成分としての非反応性POS(3)化合物であって、希釈剤として使用することができる非反応性POS(3)化合物、
・重付加反応に触媒作用をするための触媒、及び
・粒状補強用無機充填剤及び随意成分としての半補強又は増量充填剤、
を含む。
【0005】
かかるPOS組成物(これは、有益には二成分の形態にあってよい)は、室温において架橋性又は硬化性であり、そして印象、特に歯科用印象を取る分野において特に有益であることが知られている。というのは、これらの組成物は、架橋前に流動性及び皮膜形成性が与えられており、これによって、どんな形状の印象でも細部の優秀な再生で取ることが可能になるからである。その上、これらの組成物は、室温において重付加反応によって数分内で架橋することができる。加えて、それらは、無毒性であり、しかもヨーロパの薬理学的規制を満たしている。架橋(これは、シリコーン組成物の硬化をもたらす)によって、所望の規則をすべて満たす機械的特性、寸法安定性及び耐熱性を有するエラストマー製の成形品を形成することが可能になる。
【0006】
しかしながら、重付加反応によって架橋するシリコーンを基材とする印象用組成物は固有的に疎水性である。かくして、それ故に、混合した成形用コンパウンドを歯及びガムの湿った表面に適用すると、残留液の存在のためにガムの中空への注入欠陥又は不十分な浸透が生じうる。従って、架橋後に、複製は不良となる。その上、プラスター印象の陽型を複製する操作では、親水性の耐火性プラスターが疎水性シリコーンより作られた型に注入されなければならない。表面間の不相容性のために小さいな空気バブルが吸蔵される可能性があり、この吸蔵は欠陥のある複製品をもたらす。
【0007】
これらの欠点は、種々の界面活性剤の使用によって固有的に疎水性のPOS組成物に親水性を付与することによって実質上排除することができる。かくして、米国特許4657959では、ポリエステル官能基を有するポリオルガノシロキサン、米国特許4691039及び同4752633ではエトキシル化シラン、米国特許5064891ではポリオール官能基を有するポリオルガノシロキサン、ヨーロッパ特許480233ではポリ(アルコキシル化)脂肪アルコール、そしてフランス特許2600886では必要に応じて非イオン性界面活性剤を組み合わせた水溶性タンパク質を使用することが提案されている。
【0008】
親水性は、POS重付加組成物から作られた厚さ2mmの架橋フィルムの表面に付着された水滴の接触角を測定することによって定量化される。この角度は、水滴が付着されてから3分後に測定される。添付した図1では、参照数字1は、架橋したシリコーンフィルムの表面を表わし、参照数字2は該表面に付着した水滴を表わし、そして記号θは水滴と付着表面との間の接触角(この角度が測定される)を表わす。
【0009】
界面活性剤の不在下では、接触角は、一般には、100〜105°付近である。POS重付加組成物に配合される界面活性剤は、該組成物及びそれを基材とする架橋シリコーンエラストマーに対して、親水性(これは、架橋エラストマーの表面に付着された水滴の接触角値の低下で示される)を付与する。親水性と見なすことができるためには、POS重付加組成物は、65°未満の接触角を有しなければならない。
【0010】
【特許文献1】
米国特許4657959
【特許文献2】
米国特許4691039
【特許文献3】
米国特許4752633
【特許文献4】
米国特許5064891
【特許文献5】
ヨーロッパ特許480233
【特許文献6】
フランス特許2600886
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このような技術的背景の下で、本発明の必須目的のうちの1つは、特に印象、例えば歯科用印象を取るために使用することができるシリコーンであって、しかも、架橋後に次の接触角:
・40°又はそれ以下、
を、
・30°又はそれの値、更に良好な値を得る可能性、
・必要に応じて25〜27°の範囲にわたる低い値を得る可能性、
と共に達成するのを可能にするシリコーンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的を達成するために、他にもあるが、本発明者等は、驚いたことに且つ予想外にも、特定の非イオン性界面活性剤よりなりそして特定の非イオン性界面活性剤の相乗的組み合わせよりなる注意深く選択した湿潤剤を有益に利用することができることを見い出した。
【0013】
より具体的に言えば、本発明は、その第一の課題に従えば、特に印象、例えば歯科用印象を取るのに使用することができるシリコーン材料であって、次の成分、
I.重付加反応によって架橋可能なPOS組成物であって、
(1)POS(2)化合物のSi−H架橋性官能基と付加反応によって反応することができるSi−アルケニル官能基を有する少なくとも1種のPOS化合物、
(2)POS(1)化合物のSi−アルケニル官能基と反応することができるSi−H官能基を有する少なくとも1種のPOS化合物、
(3)POS(1)及びPOS(2)の化合物とは異なる随意成分としての少なくとも1種の非反応性POS化合物であって、希釈剤として使用することができる少なくとも1種の非反応性POS化合物、
(4)重付加反応に触媒作用をするための触媒、及び
(5)粒状補強用無機充填剤、
を含むPOS組成物と、
II.架橋の前及び後の両方においてシリコーン材料の表面に顕著な親水性を付与することができる1種又はそれ以上の界面活性剤よりなる湿潤剤と、
を含むシリコーン材料において、湿潤剤IIが、
・(a)C10〜C14直鎖又は分岐鎖を有する飽和モノカルボン酸を、エステルのモル質量Mwが400〜800g/モルの範囲になるような数のアルコキシル化単位を含有するポリ(オキシアルキレン)グリコールによってエステル化することによって得られるエステルよりなる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤(該界面活性剤又は界面活性剤の混合物のHLBは6〜14の範囲である)、
・(a)+(b)の相乗的組み合わせ、
ここで、(b)は、C5〜C16直鎖又は分岐鎖を有するポリアルコキシル化飽和脂肪族アルコールであって、ポリアルコキシル化アルコールのモル質量Mwが200〜1400g/モルの範囲になるような数のアルコキシル化単位を含有するポリアルコキシル化飽和脂肪族アルコールよりなる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を表わし、該界面活性剤(b)又は界面活性剤(b)の混合物のHLBは6〜16の範囲であること、及び
・(b1)+(b2)の相乗的組み合わせ、
ここで、(b1)は、C10〜C16直鎖又は分岐鎖を有しそして6〜10個のエチレンオキシド(EO)単位を含有するポリエトキシル化飽和脂肪族アルコールよりなる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を表わし、該界面活性剤(b1)又は界面活性剤(b1)の混合物のHLBは12〜16の範囲であり、そして(b2)は、C6〜C13直鎖又は分岐鎖を有するポリアルコキシル化飽和脂肪族アルコールであって、ポリアルコキシル化アルコールのモル質量Mwが500〜1200g/モルの範囲になるほどの数のエチレンオキシド(EO)及びプロピレンオキシド(PO)単位を含有するポリアルコキシル化飽和脂肪族アルコールよりなる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を表わし、該界面活性剤(b2)又は界面活性剤(b2)の混合物のHLBは6〜16の範囲であること、
よりなる群から選択されることを特徴とするシリコーン材料に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
一般には、POS I組成物の総質量に対する重量%単位で表わされる界面活性剤又は界面活性剤の混合物の量は1%以上そして好ましくは1.2〜4%の範囲、より好ましくは1.2〜3%の範囲である。
【0015】
40°又はそれ以下の接触角を達成するために勧められる本発明の実施操作(操作1)は、
・(a1)C10〜C14直鎖又は分岐鎖を有する飽和モノカルボン酸を、7〜11個のEO及び/又はPO単位を含有するポリ(オキシアルキレン)グリコールによってエステル化することによって得られるエステルよりなる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤(該界面活性剤又は界面活性剤の混合物のHLBは10〜14の範囲である)、
・(a1)+(b1)の相乗的組み合わせ、
・(a1)+(b2)の相乗的組み合わせ、
・(a1)+(b3)の相乗的組み合わせ、
ここで、(b3)は、C10〜C14直鎖又は分岐鎖を有しそして1〜4個のEO単位を含有するポリエトキシル化飽和脂肪族アルコールよりなる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を表わし、該界面活性剤(b3)又は界面活性剤(b3)の混合物のHLBは6〜10の範囲であること、及び
・(b1)+(b2)の相乗的組み合わせ、
よりなる群から選択される湿潤剤を上記の量で使用することである。
【0016】
界面活性剤の具体的な例としては、特に、次の化合物:
(a)−(a1):
・約9個のEO単位を含有するポリ(オキシエチレン)グリコールによってC13脂肪酸(ラウリン酸)をエステル化することによって得られるHLBが13.1のエステル(商品名「LINCOL PE 400 ML」(TA1と略称))、
(b)−(b1):
・約8個のEO単位を含有するHLBが12.8のポリエトキシル化C13飽和脂肪族アルコール(商品名「RHODASURF ROX」(TA2と略称))、
(b)−(b2):
・分子量Mwが約1000g/モルになるほどの数のEO及びPO単位を含有するポリアルコキシル化C8飽和脂肪族アルコール(商品名「TEGOPREN LP 111」(TA3と略称))、
・約4個のEO単位及び3個のPO単位を含有するHLBが7のポリアルコキシル化C10〜C12飽和脂肪族アルコール(商品名「ANTAROX FM 33」(TA4と略称)、及び
(b)−(b3):
・約2個のEO単位を含有するHLBが8.1のポリエトキシル化C12飽和脂肪族アルコール(商品名「RHODASURE OT/2」)(TA5と略称)、
を挙げることができる。
【0017】
30°又はそれ以下の接触角を達成するのに特に好適な本発明の実施操作(操作2)は、
−(a1)+(b1)の相乗的組み合わせ、
−(a1)+(b2)の相乗的組み合わせ、及び
−(b1)+(b2)の相乗的組み合わせ、
ここで、
・界面活性剤の量は1.2〜3%の範囲である、
・(a1)/(b1)の重量比は0.5〜1.5の範囲である、
・(a1)/(b2)の重量比は0.5〜7の範囲である、及び次の3つの条件を満たす、
(i)該比が0.5〜1.2の範囲であるときには、界面活性剤混合物の量は1.8%未満であり、(2i)該比が3〜7の範囲であるときには、界面活性剤混合物の量は1.8%以上であり、そして(3i)該比が1.2よりも大きく3よりも小さい値の範囲にあるときには、界面活性剤混合物の量は上記の1.2〜3%の範囲にある任意の値である、
・(b1)/(b2)の重量比は0.5〜1.5の範囲である、
によって形成される群から選択される潤滑剤を使用することである。
【0018】
25〜27°の範囲にわたるほどの低い接触角値を達成するのに特に好適な本発明の実施操作(操作3)は、(a1)+(b2)の相乗的組み合わせ、
ここで、
・界面活性剤混合物の量は1.2〜3%の範囲である、
・(a1)/(b2)の重量比は0.7〜1.7の範囲である、及び次の3つの条件を満たす、
(i)該比が0.7〜1の範囲であるときには、界面活性剤混合物の量は1.8%未満であり、(2i)該比が1.5〜1.7の範囲であるときには、界面活性剤混合物の量は1.8%以上であり、そして(3i)該比が1よりも大きく1.5よりも小さい値の範囲であるときには、界面活性剤混合物の量は上記の1.2〜3%の範囲にある任意の値である、
よりなる湿潤剤を使用することである。
【0019】
25〜27°の範囲にわたるほどの低い接触角値を達成するのに特に好適な本発明の他の実施操作(操作4)は、
−(b1)+(b2)の相乗的組み合わせ、
ここで、
・界面活性剤混合物の量は1.2〜3%の範囲である、
・(b1)/(b2)の重量比は0.8〜1.2の範囲である、
よりなる湿潤剤を使用することである。
【0020】
最も効果的な結果をもたらす25〜27°の範囲のほどの低い接触角値を達成するのに好適な本発明の実施操作は、操作3において先に規定した(a1)+(b2)の相乗的組み合わせを使用することを包含する操作(操作5)である。
【0021】
操作5に従ったかかる組み合わせの具体的な例としては、特に、
−(a1)+(b2)の相乗的組み合わせ
ここで、
・(a1)は界面活性剤TA1であり、
・(b2)は界面活性剤TA3であり、
・界面活性剤の混合物の量は2%であり、そして
・(a1)/(b2)重量比は1.6である、
−(a1)+(b2)の相乗的組み合わせ
ここで、
・(a1)は界面活性剤TA1であり、
・(b2)は界面活性剤TA3であり、
・界面活性剤の混合物の量は1.75%であり、そして
・(a1)/(b2)重量比は0.75である、
−(a1)+(b2)の相乗的組み合わせ
ここで、
・(a1)は界面活性剤TA1であり、
・(b2)は界面活性剤TA3であり、
・界面活性剤の混合物の量は1.75%であり、そして
・(a1)/(b2)重量比は1.33である、及び
−(a1)+(b2)の相乗的組み合わせ
ここで、
・(a1)は界面活性剤TA1であり、
・(b2)は界面活性剤TA3であり、
・界面活性剤の混合物の量は1.875%であり、そして
・(a1)/(b2)重量比は1.15である、
を挙げることができる。
【0022】
上記から、POS I組成物は、次の成分:
(1)POS(2)化合物のSi−H架橋性官能基と付加反応によって反応することができるSi−アルケニル官能基を有する少なくとも1種のPOS化合物、
(2)POS(1)化合物のSi−アルケニル官能基と反応することができるSi−H官能基を有する少なくとも1種のPOS化合物、
(3)POS(1)及びPOS(2)の化合物とは異なる随意成分としての少なくとも1種の非反応性POS化合物であって、希釈剤として使用することができる少なくとも1種の非反応性POS化合物、
(4)重付加反応に触媒作用をするための触媒、及び
(5)粒状補強用無機充填剤、
を含むことが明らかである。
【0023】
POS(1)化合物に関して言えば、これらは、1分子当たり少なくとも2個のC2〜C6アルケニル基が珪素に結合し、しかもこれらの基が連鎖中に及び/又は連鎖の一方若しくは両方の末端に位置されたポリオルガノシロキサンである。
【0024】
より具体的に言えば、POS化合物は、
(i)式:
abSiO4-(a+b)/2 (1.1)
[式中、
・TはC2〜C6アルケニル基、好ましくはビニル又はアリル基であり、
・Zは、触媒の活性に対して好ましくない作用を有さず、そして少なくとも1個のハロゲン原子で随意に置換しうる1〜8個の炭素原子を有するアルキル基、有益には、メチル、エチル、プロピル及び3,3,3−トリフルオルプロピル基から、及びアリール基、有益には、キシリル、トリル及びフェニル基から選択されるのが好ましい一価炭化水素基であり、
・aは1又は2であり、bは0、1又は2であり、そしてa+bは1〜3好ましくは2〜3である]のシロキシル単位、及び
(2i)式:
cSiO4-c/2 (1.2)
[式中、Zは上記と同じ意味を有し、そしてcは0〜3好ましくは2〜3の値を有する]の随意単位成分としての他のシロキシル単位、
を含む。
【0025】
このPOS化合物は、200〜20000mPa.sそして好ましくは500〜5000mPa.sの粘度を有するのが有益である。
【0026】
もちろん、異なる粘度のいくつかの油の混合物の場合には、その混合物の粘度が考慮される。
【0027】
ここで係わる粘度はすべて、それ自体公知の態様で25℃において測定される動的粘度パラメーターに相当する。
【0028】
POS(1)化合物は式(1.1)の単位からのみ形成することができ、又はそれは式(1.2)の単位も含有することができる。同様に、それは、線状、分岐状、環状又は網状構造を有することができる。
【0029】
Zは、一般には、メチル、エチル及びフェニル基から選択され、そしてZ基の少なくとも60モル%(又は60数%)がメチル基である。
【0030】
式(1.1)のシロキシル単位の例は、ビニルジメチルシロキシル、ビニルフェニルメチルシロキシル、ビニルメチルシロキシル及びビニルシロキシル単位である。
【0031】
式(1.2)のシロキシルル単位の例は、SiO4/2、ジメチルシロキシル、メチルフェニルシロキシル、ジフェニルシロキシル、メチルシロキシル及びフェニルシロキシル単位である。
【0032】
POS(1)化合物の例は、ジメチルビニルシリル停止ジメチルポリシロキサン、トリメチルシリル停止(メチルビニル)(ジメチル)ポリシロキサン共重合体、ジメチルビニルシリル停止(メチルビニル)(ジメチル)ポリシロキサン共重合体、環状メチルビニルポリシロキサンの如き線状及び環状化合物である。
【0033】
POS(2)化合物に関して言えば、これらは、1分子当たり少なくとも2個の水素原子が珪素原子に結合し、しかもこれらのSi−H基が連鎖中に及び/又は連鎖の一方若しくは両方の末端に位置されたポリオルガノシロキサンである。
【0034】
当業者には、POS(1)化合物が1分子当たり2個のアルケニル基を有するときには、POS(2)化合物は、好ましくは1分子当たり少なくとも3個の水素原子を有しなければならないことが周知されている。これとは逆に、POS(2)化合物が1分子当たり2個の水素原子を有するときには、POS(2)化合物は、好ましくは1分子当たり少なくとも3個のアルケニル基を有する。
【0035】
より具体的に言えば、POS(2)化合物は、
(i)式:
deSiO4-(d+e)/2 (2.1)
[式中、
・Lは、触媒の活性に対して好ましくない作用を有さず、そして少なくとも1個のハロゲン原子で随意に置換しうる1〜8個の炭素原子を有するアルキル基、有益には、メチル、エチル、プロピル及び3,3,3−トリフルオルプロピル基、及びアリール基、有益には、キシリル、トリル及びフェニル基から選択されるのが好ましい一価炭化水素基であり、
・dは1又は2であり、eは0、1又は2であり、そしてd+eは1〜3好ましくは2〜3の値を有する]のシロキシル単位、及び
(2i)平均式:
gSiO4-g/2 (2.2)
[式中、Lは上記と同じ意味を有し、そしてgは0〜3好ましくは2〜3の値を有する]の随意単位成分としての他のシロキシル単位、
を含むポリオルガノシロキサンである。
【0036】
このポリオルガノシロキサン(2)の動的粘度は少なくとも10mPa.sであり、そして好ましくは20〜1000mPa.sである。
【0037】
POS(2)化合物は式(2.1)の単位からのみ形成することができ、又はそれは式(2.2)の単位も含有することができる。ポリオルガノシロキサンは、線状、分岐状、環状又は網状構造を有することができる。
【0038】
L基は、先のZ基と同じ意味を有する。
【0039】
式(2.1)の単位の例は、H(CH32SiO1/2、HCH3SiO2/2、H(C65)SiO2/2である。
【0040】
式(2.2)の単位の例は、式(1.2)の単位について先に記載したものと同じである。
【0041】
POS(2)化合物の例は、
・ヒドロゲノジメチルシリル停止ジメチルポリシロキサン、
・トリメチルシリル停止(ジメチル)(ヒドロゲノメチル)ポリシロキサン共重合体、
・ヒドロゲノジメチルシリル停止(ジメチル)(ヒドロゲノメチル)ポリシロキサン共重合体、
・トリメチルシリル停止ヒドロゲノメチルポリシロキサン、及び
・環状ヒドロゲノメチルポリシロキサン、
の如き線状及び環状化合物である。
【0042】
POS(1)化合物中のアルケニル不飽和を有する基の総数に対して、POS(2)化合物中の珪素に結合した水素原子の数の比率は、0.4〜10そして好ましくは1〜5である。
【0043】
希釈剤として使用することができる非反応性POS(3)化合物に関して言えば、これらは、有益には、トリアルキルシリル停止ポリジアルキルオルガノシロキサンの如きポリジオルガノシロキサンであってよい。トリメチルシリル停止ポリジメチルシロキサンが好ましい。POS(3)化合物の25℃における動的粘度は、10〜5000mPa.sそして好ましくは20〜1000mPa.sである。これらのPOS(3)化合物を使用するときには、これらは、POS(1)及び(2)化合物100重量部当たり10〜120重量部そして好ましくは20〜100重量部の量で存在する。
【0044】
重付加反応に触媒作用を及ぼすための触媒(4)に関して言えば、これらは当業者には周知である。
【0045】
白金及びロジウム化合物を使用するのが好ましい。特に、米国特許3159601、同3159602及び同3220972、並びにヨーロッパ特許57459、同188978及び190530に記載される白金と有機化合物との錯体、並びに米国特許3419593、同3715334、同3377432及び同3814730に記載される白金とビニルオルガノシロキサンとの錯体を使用することが可能である。より特に好ましい触媒は、白金を基材とするものである。この場合には、白金金属の重量比によって計算した触媒(4)の重量比の量は、一般には2〜400ppmそして好ましくは5〜100ppmである。これらは、POS(1)及び(2)化合物の総重量に基づく。
【0046】
粒状補強用無機充填剤(5)に関して言えば、通常使用される充填剤は、珪質充填剤よりなる。使用することができる珪質充填剤としては、当業者に知られた沈降シリカ又は熱分解法シリカのすべてが好適である。もちろん、各種シリカの混合物を使用することも可能である。
【0047】
好ましい沈降シリカ及び/又は熱分解法シリカは、40m2/g以上、そしてより正確には50〜300m2/gのBET比表面積を有するものである。より好ましくは、上記の比表面積特性値を有する熱分解法シリカが使用される。より一層好ましくは、170〜230m2/gのBET表面積を有する熱分解法シリカが使用される。一般には、この補強用充填剤は、0.1μm以下の平均粒度を有する。
【0048】
これらのシリカは、このままで、又はこの目的に対して通常使用される有機珪素化合物で予め処理された後に配合することができる。これらの化合物としては、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルジシロキサン及びオクタメチルシクロテトラシロキサンの如きメチルポリシロキサン、ヘキサメチルジシラザン及びヘキサメチルシクロトリシラザンの如きメチルポリシラザン、ジメチルクロルシラン、トリメチルクロルシラン、メチルビニルジクロルシラン及びジメチルビニルクロルシランの如きクロルシラン、並びにジメチルジメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラン及びトリメチルメトキシシランの如きアルコキシシランが挙げられる。
【0049】
この処理において、シリカの重量は、それらの初期重量から20%までそして好ましくは約18%まで増加することができる。
【0050】
粒状珪質無機充填剤は、有益なこととして、国際出願WO−A−98/58997及びWO−A−00/00853の教示に従った方法(これは、POS(1)成分の存在下に実施される相容化剤(例えば、第一処理工程に関してはシラザン、ヒドロキシル化シロキサン、アミン又は有機酸から選択され、そして第二処理工程に関してはシラザンから選択される)による充填剤の二段階処理を示す)を適用することにより充填剤を処理することによって得られる懸濁液の形態で使用されることができることに注目されたい。このような処理が塩基性pHをもたらすならば、分散液に例えば弱酸の如き中和化用酸を添加することが可能である。充填剤のこのような特定の処理は、シリコーン材料(未架橋状態にある)が良好な流動性を保持することが必要であるときに有益である。
【0051】
これらの充填剤は、POS I組成物の総質量に対して2〜30%好ましくは3〜20%の量で存在する。
【0052】
本発明の1つの有益な具体例に従えば、シリコーン材料中のPOS I組成物は、
(6)重付加反応のための少なくとも1種の抑制剤、
(7)半補強又は増量充填剤、
(8)1種又はそれ以上の着色剤及び/又は甘味剤及び/又は風味剤及び/又は等張剤、
(9)1種又はそれ以上の殺生剤、及び
(10)これらの混合物、
よりなる群から選択される1種又はそれ以上の補助成分を更に含むことができる。
【0053】
抑制剤(6)は周知の化合物である。特に、有機アミン、有機オキシム、ジカルボン酸ジエステル、アセチレン性アルコール、アセチレン性ケトン及びビニルメチルシクロポリシロキサン(例えば、米国特許3445420及び同3989667を参照されたい)を使用することが可能である。アセチレン性アルコールが好ましく、そしてこれに関連してエチニルシクロヘキサノール(ECH)が特に好ましい抑制剤である。抑制剤を使用するときには、その濃度は、POS(1)及び(2)化合物の総質量に対してせいぜい2000ppmであり、そして好ましくは2〜500ppmである。
【0054】
充填剤(7)に関して言えば、これらは、一般には、0.1μm以上の粒径を有し、そして粉砕石英、ジルコニア、焼成粘土、けい藻土、炭酸カルシウム、珪酸アルミニウム及び/又は珪酸ナトリウム、アルミナ、酸化チタン及びこれらの種の混合物から選択されるのが好ましい。充填剤(7)を使用するときには、それらは、シリコーン材料中にPOS I組成物の総重量に対して5〜60重量%そして好ましくは30〜50重量%の量で存在する。
【0055】
着色剤(8)に関して言えば、無機及び/又は有機顔料を使用することが可能である。
【0056】
本発明に従ってシリコーン材料中に使用することができる殺生剤(9)に関して言えば、これは、
・クロルアミンB(ナトリウムN−クロルベンゼンスルホンアミド)、
・クロルアミンT(ナトリウムN−クロル−P−トルエンスルホンアミド)、
・ジクロルアミンT(N,N−ジクロル−P−トルエンスルホンアミド)、
・N−トリクロルメチルメルカプト−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシルアミド、
・ハラゾン(p−n−ジクロルスルホンアミド安息香酸)、
・N−クロルスクシンイミド、
・トリクロルメラミン、
【化1】
Figure 2005505640
・シアヌル酸、好ましくはトリクロルイソシアヌル酸のN−クロル誘導体、及び/又はジクロルイソシアヌル酸ナトリウム二水和物、
・N−クロルヒダントイン、好ましくは1−ブロム−3−クロル−5,5’−ジメチルヒダントイン又は1,3−ジクロル−5,5’−ジメチルヒダントイン、及び
・これらの混合物、
からなるN−塩素化化合物に基づく活性塩素前駆物質の群から選択されるのが好ましいことを理解されたい。
【0057】
この群の防腐剤は、三価窒素の原子価のうちの1個又は2個が塩素で置換されたアミンの誘導体からなるN−クロルアミン群に実質上相当する。水の存在下では、N−クロルアミンは、次亜塩素酸HClO又はこの酸の塩、例えばNaClOを生成する。HClO及びNaClOは、高い殺菌能を有する活性な塩素化誘導体であって、これらは、本発明に従ってシリコーン材料と組み合わせせて利用することができる(このことは、該材料が口腔内で歯科用印象を取ることが意図されているときに特に言える)。
【0058】
有益には、殺生剤(9)は、塩素を離脱することによって作用する防腐剤とは異なりそして好ましくは1個又はそれ以上第四アンモニウム(例えば、塩化ベンザルコニウム)を含む処方物の群から選択される少なくとも1種の防腐性補助剤と、そして好ましくは金属イオン錯化剤(例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸又はEDTA)から選択される随意成分としての少なくとも1種の金属イオン封鎖用活性剤と組み合わせることができる。
【0059】
殺生剤を使用するときには、その濃度は、シリコーン材料[I+IIの組み合わせ]の総質量に対してせいぜい1重量%、好ましくはせいぜい0.8重量%そしてより好ましくは0.001〜0.5重量%である。
【0060】
また、本発明は、第二の課題に従えば、先に規定した如きシリコーン材料I+IIを製造するための方法にも関する。この方法は、次の成分、
(A)先に規定した如き1種又はそれ以上のPOS(1)化合物、
(B)先に規定した如き1種又はそれ以上のPOS(2)化合物、
(C)先に規定した如き随意成分としての1種又はそれ以上のPOS(3)化合物、
(D)重付加反応に触媒作用をするための触媒(4)、
(E)先に規定した如き補強用無機充填剤、
(F)先に規定した如き随意成分としての1種又はそれ以上の抑制剤(6)、
(G)先に規定した如き随意成分としての半補強又は増量充填剤(7)、
(H)随意成分としての1種又はそれ以上の薬剤(8)、
(I)随意成分としての1種又はそれ以上の殺生剤(9)、及び
(J)先に規定した如き1種又はそれ以上の界面活性剤II、
を混合することより本質上なることを特徴とする。
【0061】
この混合物は、当業者に知られた適当な技術手段を使用して通常の態様で調製される。
【0062】
1つの有益な具体例に従えば、成分(G)は必ず存在することが好ましい。
【0063】
この方法の有益な変形例に従えば、
・POS(1)及び(2)の化合物間の重付加反応によって架橋されたエラストマーを製造するために互いに接触させようとする2種の成分A及びBを基材とする系の形態でシリコーン材料が製造され、そして
・成分A及びBのうちの片方だけが触媒(D)そして場合によってはPOS(1)及び(2)の化合物のうちの一方又は他方を含有する。
【0064】
上記方法の変形例を実施する好ましい方法に従えば、界面活性剤又は界面活性剤混合物は、触媒(D)を含有しない成分A又はBに導入される。
【0065】
また、本発明の課題は、先に記載した如きシリコーン材料I+IIを、印象、例えば歯科用印象を取るために使用することである。この使用は、好ましい実施法では、印象を取りそして架橋をエラストマーが十分に架橋され且つ十分に硬質になるまで続けさせる際に成分A及びBを一緒に混合することによってシリコーンエラストマーの架橋を開始させることよりなる。
【0066】
他の具体例に従えば、先に記載の如きシリコーン材料I+IIは、歯科用途における複製物以外の成形品であって、表面で顕著な親水性及び/又は帯電防止性を発現することができる成形品の製造用に向けられる。該成形品は、例えば、注入成形法又は射出成形法を使用して製造される。シリコーン材料が未架橋状態で良好な流動性を保持することができるのが好ましいような注入成形法の場合では、粒状補強用無機充填剤(5)の規定において先に記載した相容化剤による珪質充填剤の特定の二段階処理を使用するのが有益である。
【0067】
歯科用途における複製物以外の成形品の具体的な例としては、特に、パッド印刷技術で使用する如きパッド及び複写機のローラーを挙げることができる。
【0068】
この使用の他の方法に従えば、先に記載の如きシリコーン材料I+IIは、パッド印刷技術に使用される如きパッドの製造に特に向けられており、ここで高い機械的特性を有する材料を入手可能にすることは有益であり、しかもその表面エネルギーは、成形好ましくは注入成形によってパッドを製造するのに必要な流動性レベルを維持しながら、1種又はそれ以上の界面活性剤を添加することによって調節することができる。好ましい実施法では、この他の特定の使用は、所望のパッドの形状を有する物品を成形によって形成する際に、また架橋をエラストマーが十分に架橋され且つ十分に硬質になるまで続けされる際に成分A及びBを混合することによってシリコーンエラストマーの架橋を開始させることよりなる。
【0069】
室温(23℃)に近い温度でPOS(1)及び(2)の化合物間の重付加反応による架橋を開始させて展開することができるけれども、架橋を熱(例えば、60〜110℃の範囲の温度への加熱によって)によって、及び/又は電磁線(電子ビーム)によって、及び/又は赤外線によって実施することも可能である。
【0070】
本発明に従ったシリコーン材料の製造について説明する以下の実施例を、流動性、親水性及び機械的特性の面でのその評価と共に参照することによって本発明のより明確な理解が得られよう。
【実施例】
【0071】
例1〜26及び対照試験1〜5
1.使用する原料のリスト
1.1.二成分系中の成分A
・POS(1):連鎖の各末端が(CH32ViSiO1/2単位によって停止されたポリジメチルシロキサン油であって、600mPa.sの粘度を有しそして油100g中に約0.014個のビニル(Vi)官能基を含有するポリジメチルシロキサン油、
・触媒(4):ジビニルテトラメチルジシロキサンによって錯化された白金(0):使用されるものは、約11重量%の白金(0)を含有し配位子を持つ白金錯体のジビニルテトラメチルジシロキサン溶液である(カーステッデツの触媒と称される)、
・充填剤(5):オクタメチルシクロテトラシロキサンで処理された熱分解法シリカ(商品名「AEROSIL R 972」の下に販売)、
・充填剤(7):10μmの平均粒度を有する粉砕石英(商品名「SICRON SA 600」の下に販売)、及び
・白色着色用ベース(8):POS(1)油の画分中に分散されたTiO2分散液(60重量%のTiO2
【0072】
1.2.二成分系中の成分B:
・POS(1):成分A参照
・POS(1’):連鎖の各末端が(CH32ViSiO1/2単位によって停止されたポリジメチルシロキサン油であって、3500mPa.sの粘度を有しそして油100g中に約0.0074個のビニル(Vi)官能基を含有するポリジメチルシロキサン油、
・POS(2):連鎖の各末端が(CH32HSiO1/2単位によって停止されたポリ(ジメチル)(ヒドロゲノメチル)シロキサン油であって、30mPa.sの粘度を有しそして油100g中に約0.25個のSiH官能基を含有するポリ(ジメチル)(ヒドロゲノメチル)シロキサン油、
・充填剤(5):成分A参照
・充填剤(7):成分B参照
・黄色着色用ベース(8):30重量%のキノリンイエローと70重量%のPOS(1’)油との混合物、及び
・湿潤剤II:以下に提供する表1,2及び3に示した説明参照
【0073】
2.試験した二成分系中の成分A及びBの構成:
【表1】
Figure 2005505640
【0074】
3.組成物の調製
3.1.成分A:
プラネタリーミキサーに、次の成分、POS(1)、充填剤(7)、充填剤(5)及び着色用ベース(8)を23℃で導入した。これらをすべて、400回転/分で2時間撹拌することによって均質化した。次いで、撹拌を停止してからカーステッデツの触媒(4)を添加し、そして400回転/分で10分間撹拌することによって更なる均質化を行った。
次に、撹拌を停止せずに、混合物を23℃で266×102の減圧下に10分間ガス抜きした。
【0075】
3.2.成分B:
上記のミキサーにおいて、次の工程、
POS(1)化合物、充填剤(7)、充填剤(5)、キノリンイエローを基材とする着色用ベース(8)、及びPOS(1’)油の導入、並びに23℃において50回転/分で2時間の撹拌による均質化、
を実施した。
【0076】
撹拌を停止し、そしてPOS(2)及び界面活性剤を加えた。50回転/分で1時間撹拌することによって更なる均質化を行った。最後に、成分Aの場合に先に記載した如くして、しかし50回転/分で撹拌しながら混合物をガス抜きした。
【0077】
3.3.二成分系A+B:
23℃の室温において50重量部の成分Aを50重量部の成分Bと混合することによって本発明に従ったシリコーン材料を得た。A+B混合物の調製後、各二成分系の架橋を23℃の室温で実施した。
【0078】
4.結果:
これらを以下の表1、2及び3に記載する。
【0079】
【表2】
Figure 2005505640
【0080】
【表3】
Figure 2005505640
【0081】
【表4】
Figure 2005505640
【0082】
表1、2及び3の説明
(1)TA1:LINCOL PE 400 ML
(2)TA2:RHODASURF ROX
(3)TA3:TEGOPREN LP 111
(4)TA4:ANTAROX FM 33
(5)TA5:RHODASURF OT/2
(6)TA6:TEGOPREN 5863(ポリエステル官能基を有するポリオルガノシロキサン)
(7)A+B中の重量%:即ち、界面活性剤を考慮に入れないで成分Bを考慮する際の二成分系の成分A及びBの合計中の重量%
(8)重量比:これは、TA1/共界面活性剤(TA2、TA3、TA4又はTA5)重量比、又はTA2/TA3重量比
【0083】
(9)架橋反応速度は手動で測定された。次の時間が測定された。
・使用時間:これは、2つの成分A及びBの混合物が、それを型に適用して複製するのを可能にする流体挙動を保持する間の時間に相当する。この時間後に、混合物は、エラストマーの特性を有するようになる。
・硬化時間:これは、23℃において硬化が完了した後の時間に相当する。このとき、混合物は、手で触って乾燥しており、そして印象、例えば歯科用印象を口腔から取り出すことができる。
【0084】
(10)ショアA硬度は、23℃及び50%の相対湿度に制御した雰囲気中で、第一回目に、2つの成分A+Bの混合物の調製から8分後に(即ち、8分の架橋後に)、そして第二回目に、2つの成分A+Bの混合物の調製から24時間後に(即ち、24時間の架橋後に)測定される。この操作は、DIN 53505基準における表示に従って商品名「ZWICK 3140.H04」の下に販売されるジュロメーターを厚さ6mmのピンと共に使用して実施される。
【0085】
(11)接触角:シリコーン材料の架橋の終了から10分後に親水性が測定される。この架橋の終了は、一般には、2つの成分A及びBを混合してから15分後に得られる。この方法は、架橋したシリコーンエラストマーを基材とするフィルムの表面に容量で約10〜60mm3の水滴を付着させ、そしてカメラ(画像拡大鏡を持つ)、及び商品名「OLYMPUS DMS 300」の下に販売される機器よりなるゴニオーメーターを使用して接触角θを測定することよりなる。接触角は、水滴を付着させてから3分後に測定される。表示される値は、3回の測定値の平均値である。
【0086】
測定は、23℃及び50%の相対湿度に制御した雰囲気中で実施される。ドクターブレードを使用してシリコーン材料のビーズを流体の状態にある間に塗布することによって、7cm×3cm×0.2cmの寸法を有する架橋したシリコーンエラストマーフィルムを調製し、そしてこの材料を放置してその完結まで架橋させる。
【0087】
先に報告した例5、8、17、18及び20は、本願発明に従えば、一方において、25〜27°そしてより良好には25〜26°未満の値の範囲にわたるほどの低い接触角を得ることによって極めて高い顕著な親水性レベルを有し、そして、他方においては、特に45〜55の範囲にわたる8分又は24時間でのショアA硬度値を得ることによって優れた顕著な機械的特性を有するシリコーン材料を得ることが可能であることを明確に示している。

Claims (20)

  1. 次の成分、
    I.重付加反応によって架橋可能なPOS組成物であって、
    (1)POS(2)化合物のSi−H架橋性官能基と付加反応によって反応することができるSi−アルケニル官能基を有する少なくとも1種のPOS化合物、
    (2)POS(1)化合物のSi−アルケニル官能基と反応することができるSi−H官能基を有する少なくとも1種のPOS化合物、
    (3)POS(1)及びPOS(2)の化合物とは異なる随意成分としての少なくとも1種の非反応性POS化合物であって、希釈剤として使用することができる少なくとも1種の非反応性POS化合物、
    (4)重付加反応に触媒作用をするための触媒、及び
    (5)粒状補強用無機充填剤、
    を含むPOS組成物と、
    II.架橋の前及び後の両方においてシリコーン材料の表面に顕著な親水性を付与することができる1種又はそれ以上の界面活性剤よりなる湿潤剤と、
    を含むシリコーン材料において、湿潤剤IIが、
    ・(a)C10〜C14直鎖又は分岐鎖を有する飽和モノカルボン酸を、エステルのモル質量Mwが400〜800g/モルの範囲になるような数のアルコキシル化単位を有するポリ(オキシアルキレン)グリコールによってエステル化することによって得られるエステルよりなる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤(該界面活性剤又は界面活性剤の混合物のHLBは6〜14の範囲である)、
    ・(a)+(b)の相乗的組み合わせ、
    ここで、(b)は、C5〜C16直鎖又は分岐鎖を有するポリアルコキシル化飽和脂肪族アルコールであって、ポリアルコキシル化アルコールのモル質量Mwが200〜1400g/モルの範囲になるような数のアルコキシル化単位を含有するポリアルコキシル化飽和脂肪族アルコールよりなる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を表わし、該界面活性剤(b)又は界面活性剤(b)の混合物のHLBは6〜16の範囲であること、及び
    ・(b1)+(b2)の相乗的組み合わせ、
    ここで、(b1)は、C10〜C16直鎖又は分岐鎖を有しそして6〜10個のエチレンオキシド(EO)単位を含有するポリエトキシル化飽和脂肪族アルコールよりなる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を表わし、該界面活性剤(b1)又は界面活性剤(b1)の混合物のHLBは12〜16の範囲であり、そして(b2)は、C6〜C13直鎖又は分岐鎖を有するポリアルコキシル化飽和脂肪族アルコールであって、ポリアルコキシル化アルコールのモル質量Mwが500〜1200g/モルの範囲になるほどの数のエチレンオキシド(EO)及びプロピレンオキシド(PO)単位を含有するポリアルコキシル化飽和脂肪族アルコールよりなる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を表わし、該界面活性剤(b2)又は界面活性剤(b2)の混合物のHLBは6〜16の範囲であること、
    よりなる群から選択されることを特徴とするシリコーン材料。
  2. POS I組成物の総質量に対する重量%単位で表わされる界面活性剤又は界面活性剤の混合物の量が1%以上そして好ましくは1.2〜4%の範囲であることを特徴とする請求項1記載の材料。
  3. ・(a1)C10〜C14直鎖又は分岐鎖を有する飽和モノカルボン酸を、7〜11個のEO及び/又はPO単位を含有するポリ(オキシアルキレン)グリコールによってエステル化することによって得られるエステルよりなる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤(該界面活性剤又は界面活性剤の混合物のHLBは10〜14の範囲である)、
    ・(a1)+(b1)の相乗的組み合わせ、
    ・(a1)+(b2)の相乗的組み合わせ、
    ・(a1)+(b3)の相乗的組み合わせ、
    ここで、(b3)は、C10〜C14直鎖又は分岐鎖を有しそして1〜4個のEO単位を含有するポリエトキシル化飽和脂肪族アルコールよりなる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を表わし、該界面活性剤(b3)又は界面活性剤(b3)の混合物のHLBは6〜10の範囲であること、及び
    ・(b1)+(b2)の相乗的組み合わせ、
    よりなる群から選択される湿潤剤を上記の量で使用することを特徴とする請求項1又は2記載の材料。
  4. 30°又はそれ以下の接触角を達成するために、
    −(a1)+(b1)の相乗的組み合わせ、
    −(a1)+(b2)の相乗的組み合わせ、及び
    −(b1)+(b2)の相乗的組み合わせ、
    ここで、
    ・界面活性剤の量は1.2〜3%の範囲である、
    ・(a1)/(b1)の重量比は0.5〜1.5の範囲である、
    ・(a1)/(b2)の重量比は0.5〜7の範囲である、及び次の3つの条件を満たす、
    (i)該比が0.5〜1.2の範囲であるときには、界面活性剤混合物の量は1.8%未満であり、(2i)該比が3〜7の範囲であるときには、界面活性剤混合物の量は1.8%以上であり、そして(3i)該比が1.2よりも大きく3よりも小さい値の範囲にあるときには、界面活性剤混合物の量は上記の1.2〜3%の範囲にある任意の値である、
    ・(b1)/(b2)の重量比は0.5〜1.5の範囲である、
    によって形成される群から選択される潤滑剤を使用することを特徴とする請求項3記載の材料。
  5. 25〜27°の範囲にわたるほどの低い接触角値を達成するために、(a1)+(b2)の相乗的組み合わせ、
    ここで、
    ・界面活性剤混合物の量は1.2〜3%の範囲である、
    ・(a1)/(b2)の重量比は0.7〜1.7の範囲である、及び次の3つの条件を満たす、
    (i)該比が0.7〜1の範囲であるときには、界面活性剤混合物の量は1.8%未満であり、(2i)該比が1.5〜1.7の範囲であるときには、界面活性剤混合物の量は1.8%以上であり、そして(3i)該比が1よりも大きく1.5よりも小さい値の範囲であるときには、界面活性剤混合物の量は上記の1.2〜3%の範囲にある任意の値である、
    よりなる湿潤剤を使用することを特徴とする請求項4記載の材料。
  6. 25〜27°の範囲にわたるほどの低い接触角値を達成するために、(b1)+(b2)の相乗的組み合わせ、
    ここで、
    ・界面活性剤混合物の量は1.2〜3%の範囲である、
    ・(b1)/(b2)の重量比は0.8〜1.2の範囲である、
    よりなる湿潤剤を使用することを特徴とする請求項4記載の材料。
  7. POS(1)の化合物が、
    (i)式:
    abSiO4-(a+b)/2 (1.1)
    [式中、
    ・TはC2〜C6アルケニル基であり、
    ・Zは、触媒の活性に対して好ましくない作用を有さず、そして少なくとも1個のハロゲン原子で随意に置換しうる1〜8個の炭素原子を有するアルキル基及びアリール基から選択されるのが好ましい一価炭化水素基であり、
    ・aは1又は2であり、bは0、1又は2であり、そしてa+bは1〜3である]のシロキシル単位、及び
    (2i)式:
    cSiO4-c/2 (1.2)
    [式中、Zは上記と同じ意味を有し、そしてcは0〜3の値を有する]の随意単位成分としての他のシロキシル単位、
    を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の材料。
  8. POS(2)の化合物が、
    (i)式:
    deSiO4-(d+e)/2 (2.1)
    [式中、
    ・Lは、触媒の活性に対して好ましくない作用を有さず、そして少なくとも1個のハロゲン原子で随意に置換しうる1〜8個の炭素原子を有するアルキル基及びアリール基から選択されるのが好ましい一価炭化水素基であり、
    ・dは1又は2であり、eは0、1又は2であり、そしてd+eは1〜3の値を有する]のシロキシル単位、及び
    (2i)平均式:
    gSiO4-g/2 (2.2)
    [式中、Lは上記と同じ意味を有し、そしてgは0〜3の値を有する]の随意単位成分としての他のシロキシル単位、
    を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載の材料。
  9. (6)重付加反応のための少なくとも1種の抑制剤、
    (7)半補強又は増量充填剤、
    (8)1種又はそれ以上の着色剤及び/又は甘味剤及び/又は風味剤及び/又は等張剤、
    (9)1種又はそれ以上の殺生剤、及び
    (10)これらの混合物、
    よりなる群から選択される1種又はそれ以上の補助成分を更に含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項記載の材料。
  10. 次の成分、
    (A)1種又はそれ以上のPOS(1)化合物、
    (B)1種又はそれ以上のPOS(2)化合物、
    (C)随意成分としての1種又はそれ以上のPOS(3)化合物、
    (D)重付加反応に触媒作用をするための触媒(4)、
    (E)補強用無機充填剤、
    (F)随意成分としての1種又はそれ以上の抑制剤(6)、
    (G)随意成分としての半補強又は増量充填剤(7)、
    (H)随意成分としての1種又はそれ以上の薬剤(8)、
    (I)随意成分としての1種又はそれ以上の殺生剤(9)、及び
    (J)1種又はそれ以上の界面活性剤II、
    を混合することより本質上なることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項記載のシリコーン材料I+IIの製造法。
  11. 次の点、
    ・POS(1)及び(2)の化合物間の重付加反応によって架橋されたエラストマーを製造するために互いに接触させようとする2種の成分A及びBを基材とする系の形態でシリコーン材料を製造し、そして
    ・成分A及びBのうちの片方だけが触媒(D)そして場合によってはPOS(1)及び(2)の化合物のうちの一方又は他方を含有する、
    ことを特徴とする請求項9記載の方法。
  12. 印象を取るために請求項1〜9のいずれか一項記載のシリコーン材料I+IIを使用する方法。
  13. 印象を取る際に、またエラストマーが十分に架橋され且つ十分に硬質になるまで架橋を続けさせる際に成分A及びBを一緒に混合することによってシリコーンエラストマーの架橋を開始させることよりなることを特徴とする請求項12記載の使用法。
  14. 歯科用途における複製物以外の成形品であって、表面で顕著な親水性及び/又は帯電防止性を発現することができる成形品の製造のために、請求項1〜9のいずれか一項記載のシリコーン材料I+IIを使用する方法。
  15. 歯科用途における複製物以外の成形品が、パッド印刷技術に用いられる如きパッド、及び写真機のローラーであることを特徴とする請求項14記載の使用法。
  16. 所望のパッドの形状を有する物品を成形によって形成する際に、またエラストマーが十分に架橋され且つ十分に硬質になるまで架橋を続けさせる際に成分A及びBを一緒に混合することによってシリコーンエラストマーの架橋を開始させることによって、パッド印刷技術に用いる如きパッドを製造することよりなることを特徴とする請求項15記載の使用法。
  17. 重付加反応によってシリコーンエラストマーより作られそして請求項10又は11に記載の方法によって得ることができる架橋可能なシリコーン材料であって、架橋後に23℃及び50%の相対湿度に制御した雰囲気中で測定される以下の特性、
    ・27°以下の落下角θの値によって表わされる顕著な親水性、及び
    ・8分又は24時間における45〜55の範囲のショアA高度、
    の組み合わせによって特徴づけられる架橋可能なシリコーン材料。
  18. 印象を取るために請求項17記載の材料を使用する方法。
  19. 歯科用途における複製物以外の成形品であって、表面で顕著な親水性及び/又は帯電防止性を発現することができる成形品の製造のために請求項17記載の材料を使用する方法。
  20. 歯科用途における複製物以外の成形品が、パッド印刷技術に用いられる如きパッド、及び写真機のローラーであることを特徴とする請求項19記載の使用法。
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