JP4010561B2 - 親水性化された歯科印像化合物 - Google Patents
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Description
付加−架橋又は縮合−架橋シリコン類を主剤とした、あるいはポリエーテルシリコン類とポリエーテル類とを主剤とした歯科印像化合物にあっては、このようなペーストの流動挙動が劣るために、その結果、親水性が充分ではなく、印像の採得鮮鋭度が満足のいくものではないという問題点がある。この問題点は、例えばDE-A-38 38 587号、第2頁第19〜23行、あるいはEP-A-0 480 238号、第2頁第1〜26行に記載されている。
この印像化合物の親水性を高める種々の添加物が、この問題点を解決するための文献において記載されてきた。この技術の状況の調査は、例えばEP-A-0 480 238号、第2頁第20〜38行に記載されている。例えば国際出願WO 87/03001号又はEP-B-0 231 420号に記載されているようなポリエーテルシロキサン類は、特に効果的な添加物であることが証明されてきた。
このような添加物はいずれも、明らかに印像化合物の親水性を改良することが示されているが、これらはまた、以下に挙げられている一連の問題点をも示す。
−膨潤により引き起こされる寸法不安定性の結果を伴った増加された吸水性(DE-A-43 06 997号、第2頁第44行以下)。
−シリコン印像化合物の場合における気泡の発生(EP-A-0 480 238号、第2頁第27〜38行、及び、DE-A-43 06 997号、第2頁第44〜56行)。
−悪い安定性(EP-B-0 231 420号、第5頁第13〜27行)。
−硬化の遅れ(DE-A-43 06 997号、第2頁第53行以下)。
−消毒後の親水性の喪失(DE-A-43 06 997号、第2頁第37行以下;又、
Journal of Prosthodontics、第3巻、No. 1, 1994年、第31〜34頁)。
−加水分解に対するポリエーテルシロキサン類の悪い安定性(DE-C-43 20 920号、第5頁第32〜36行)。これによって、成形化合物の有効寿命にわたっての親水性化の長期効果が確実に保証されない。
しかしながら、歯科印像化合物の親水性化に特に適した上述のポリエーテルシロキサン類には大きな欠点がある。これらを用いて親水性化された歯科印像化合物は、消毒液に対して充分に安定ではない。処理の間に生成される印像体は、通常の方法においては少なくとも2回消毒され、これにより、望ましくない親水性の喪失が起こる。
本発明の目的は、消毒液に対して改良された耐候性を有した歯科印像体を製造することが可能な、有用な親水性化された歯科印像化合物を提供することである。
この目的は、親水性化剤として、化合物の全重量に対し、ポリエーテルカルボシラン(polyether carbosilane)を0.1〜10重量%含有する歯科印像化合物によって達成される。
親水性化剤として特に好ましいものは、下記の一般式を有するポリエーテルカルボシラン類である。
上式にて、
Qは、R3Si−又は
この分子におけるRは全て同じものであっても異なるものであっても良く、
脂肪族C1〜C18炭化水素基、環状脂肪族C6〜C12炭化水素基又は、芳香族C6〜C12炭化水素基を表し、これらは任意にハロゲン原子によって置換されても良く、R’はC1〜C14のアルキレン基であり、R”は、a≠0の場合にはRで、a=0の場合にはR又はR3SiR’で、しかも、a=0〜2であり;
Pは、C2〜C18のアルキレン基、好ましくはC2〜C14のアルキレン基又はS−R”’を表し、この際、SはC2〜C18のアルキレン基を表し、R”’は下記のリストからの官能基を表し、
v=1〜12である;
Tは、Hと同じであるか、あるいはC1〜C4のアルキル基又はC1〜C4のアシル基を表し;
xは、1〜200の数を表し、しかも、
nは、1〜6、好ましくは1〜4の平均数を表す。
このポリエーテル部分は、ホモポリマーであっても良いが、統計的、交互又はブロック・コポリマーであっても良い。
下記の一般式を有するポリエーテルカルボシラン類もまた、親水性化剤として特に好ましい。
上式にて、
Q’は、−SiR2−X−SiR2−を表し;
Xは、二価の炭化水素基、即ち、C1〜C18のアルキレン基、C6〜C20のアリーレン基、C5〜C15のシクロアルキレン基及びC5〜C15のポリシクロアルキレン基を表し、これらは任意に酸素含有基を有していても良く、
しかも、他の全ての記号は、前記一般式(I)と同じものを意味する。
下記の一般式を有するポリエーテルカルボシラン類もまた、親水性化剤として特に好ましい。
上式にて、全ての記号は、前記一般式(I)と同じものを意味する。
下記の一般式を有するポリエーテルカルボシラン類もまた、親水性化剤として特に好まい。
上式にて、
P’は、
この際、kは1〜8である;
を表し、
他の全ての記号は、前記一般式(I)と同じものを意味する。
最後に、下記の一般式を有するポリエーテルカルボシラン類もまた、親水性化剤として特に好ましい。
上式にて、
Q”は、オリゴマー性又はポリマー性のカルボシランを表し、この際、少なくとも1つのシリコン原子、しかし好ましくは20〜70%のシリコン原子は、基−P−(OCnH2n)xOT)によって置換されており、oは≧1で、他の全ての記号は、前記一般式(I)と同じものを意味する。
既に述べたように、これまでの歯科印像化合物から製造された印像体は、消毒液に対して充分な安定性を示さない。この印像体の消毒は一般的には少なくとも2回行われ、その結果、親水性の喪失が起こり、印像体がキャストされた際に、水性プラスター懸濁液の悪い流動挙動が顕著になる。エッジ角度の測定は、流動挙動の尺度として使用することができる。親水性の喪失は、エッジ角度の増加を伴う。エッジ角度とは、基質の表面に対して水滴の端部が形成する角度のことである(Walter Noll, Chemistry and Technology of Silicone, Academic Press, 1968年、特に第447〜452頁)。本発明の親水性化剤は、55°未満、好ましくは45°未満の10秒エッジ角度となるに充分な量で、歯科印像化合物中に存在すべきである。
例えばポリエーテルシロキサン類を用いて親水性化されたシリコシ化合物の親水性の減少は、恐らく、この親水性化剤が消毒液中に溶出されるという事実によるものである。
ポリエーテルシロキサン類を用いたシリコン化合物の親水性化は、既に述べた国際出願WO 87/03001号及びEP-B-0 231 420号において記載されている。適したポリエーテルシロキサンは、例えば下記の構造式を有する。
これらの化合物の場合には、−Si−O−鎖は、シリコン印像化合物との相容性を付与する一方、ポリエーテル部分は親水性化及び、これによる化合物の良好な流動性能の原因となる。本発明における適したポリエーテルカルボシラン類の一つは、例えば下記の構造式を有する。
このようなポリエーテルカルボシラン類の構造のために、シリコン化合物との相容性が、ポリエーテルシロキサン類の場合よりも悪くなることが予想された。なぜならば、酸素橋かけが存在しないからである。それゆえ、本発明において使用されるべきポリエーテルカルボシラン類は、これまでに知られているポリエーテルシロキサン類よりも、消毒液中に容易に多量に溶出可能であり、しかも、それによって、印象体が消毒された際に、親水性の更に顕著な喪失が予測されるに違いないと考える必要があった。しかしながら、驚きべきことに、この場合にはそうではなかった。本発明のポリエーテルカルボシラン類を用いて親水性化された歯科印像化合物から製造された印像体は、ポリエーテルシロキサン類にて親水性化されたシリコン化合物を用いて製造されてきた印像体よりも、親水性の保持に関して、非常に好ましく挙動することが示された。
又、本発明の歯科印像化合物は、それらが安定であるという利点も有している。EP-B-0 231 420号の第5頁第17〜27行には、親水性化されたシリコン類の安定性が水分によって悪くなることが記載されている。従って、親水性シリコンの安定性を保証するために、この化合物の中に、吸着又は水を吸着する充填剤を導入しなければならない。これは、本発明による親水性化された歯科印像化合物には必要ではない。これらは、このような充填剤を添加しなくても安定である。
更に、本発明の歯科印像化合物を用いて製造されたプラスター模型が滑らかな表面を有しているという利点もある。従来技術(例えば、EP-B-0 268 347号の第2頁第7〜41行、又はDE-C-29 26 405号の第2頁第46行〜第3頁第10行、又はDE-A-43 06 997号の第2頁第44〜56行)には、付加−架橋されたシリコン類の場合に、気泡の生成という問題点があり、その結果、硬化した印像体をキャストすることによって得られたプラスター模型が、好ましくないスポンジ状の表面となることが記載されている。これを避けるために、細かく分散された白金又はパラジウムを、水素吸収剤として添加しなければならない。本発明の歯科印像化合物では、このようなことは必要ではない。本発明の歯科印像化合物から印像体をキャスティングすることによって製造されたプラスター模型は、水素吸収剤が存在しなくても滑らかな表面を有している。
本発明の歯科印像化合物の主薬は、公知の付加−架橋又は縮合−架橋シリコン類、ポリエーテルシリコン類又はポリエーテル類によって形成される。これらの材料は、従来技術において詳細に記載されており、ここでは詳細にこれらについて議論する必要はない。付加−又は縮合−架橋シリコン類は、例えばUS-A-3 897 376号、EP-B-0 231 420号に記載されており、又、US-A-4 035 453号にも第2頁にこれらが述べられており、EP-A-0 480 238号(特に第2頁第3〜26行参照)及びEP-B-0 268 347号にも記載されている。これらの特許明細書の開示も、参考文献によりここに含まれるべきものである。ポリエーテルシリコン類は、とりわけ、例えばDE-A-37 41 575号及びDE-A-38 38 587号において記載されており、これらの開示もまた同様にここに含まれるべきものである。最後に、ポリエーテル類は、とりわけ、DE-B-17 45 810号及びDE-A-43 06 997号に記載されており、これらの開示もまた同様にここに含まれるべきものである。
既に先に述べたように、本発明の歯科成形材料は、親水性化剤として、化合物の全重量に対し、ポリエーテルカルボシランを0.1〜10重量%含有する。この化合物は、好ましくは0.5〜5重量%、特に1〜4重量%のポリエーテルカルボシランを含有する。
前記の一般式(I)において、Rは、好ましくは脂肪族C1〜C6炭化水素基、特にメチル又はエチル基、環状脂肪族C6〜C8炭化水素基又は、芳香族C6〜C8炭化水素基、特にフェニル基を表す。
R’は、好ましくはC1〜C6アルキレン基、特にメチレン又はエチレン基を表す。
もしPがS−R”’と同じものでないならば、その時はPは、C2〜C8、特にC2〜C6のアルキレン基が好ましい。もしPがS−R”’と同じものであるならば、その時はSは、C2〜C8、特にC2〜C8のアルキレン基が好ましく、R”’は、O−C(=O)又はNH−C(=O)基を示す。
Tは、好ましくはH、メチル又はエチル基、又はアセチル基を示す。
aは、好ましくは0で、xは、好ましくは1〜50の数を表し、nは2〜2.5の植を示す。
特に好ましいポリエーテルカルボシラン類は、以下に挙げた化合物である。
上式にて、yは以下の関係を満たす。
1≦y≦20又は好ましくは1≦y≦10
これらの化合物は、その構造及び製造に関して、DE-C-43 20 920号及びGB-A-15 20 421号にそれぞれ記載されている。EP-A-0 367 381号には、イオン性を有した同様の化合物が記載されている。上記の特許明細書の開示もまた、参考文献によりここに含められるべきものである。
この引用された特許文献には、水性媒質における界面活性剤として、あるいは泡調節剤として、親水性基を有したこのようなポリエーテルカルボシラン類の使用が開示されている。しかし、歯科用化合物における親水性化剤としてのそれらの使用に関する参考文献は全く存在しない。
これらの化合物の製造は、式Z−(OCnH2n)xOT〔この際、ZはC2〜C18のアルケニル基、好ましくはC2〜C14のアルケニル基、又はC2〜C8、特にC2〜C6のアルケニル基である〕で表される不飽和基を有する適したポリエーテル類と、式Q−Hを有する対応するSi−H−含有オルガノシランとのハイドロシリル化を経た、一般的な方法に従って行われ、使用するのに好ましい触媒は、細かく分散された遷移金属、又は遷移金属化合物、好ましくは白金、パラジウム又はロジウムを主剤とするものから成る。親水性化剤としてカルボシラン界面活性剤が添加された成型化合物の貯蔵安定性が悪い影響を受けないようにするために、反応後にカルボシラン界面活性剤から触媒を分離することが好ましい。この触媒の分離は、例えばシリカゲル、ケイソウ土等の上での吸着によって行うことができる。
PがS−R”’と等しい時には、特に好ましい化合物は下記のものである。
上式にて、yは以下の関係を満たす。
1≦y≦20又は好ましくは1≦y≦10
P=S−R”’である前記一般構造(I)を有する化合物は、文献において公知の知識と本質的に同じようにして製造される。第1段階においては、不飽和化合物Z−R”’−(OCnH2n)xOTの製造が行われ、この化合物は、上記の方法と同様にして、構造(I)を有する化合物への化合物Q−Hを用いたヒドロシリル化により変化される。二官能基R”’の導入は、以下に記載される。
R”’= −NHC(O)−又は−OC(O)−に対しては、式H−(OCnH2n)xOTを有するポリエーテルから出発して、標準的な方法(M. Matzner, R. P. Kurkjy, R. J. Cotter, Chem. Rev. 64(1964年)第645頁)を用いたホスゲン化により、式Cl−C(O)−(OCnH2n)xOTを有する反応性のクロル蟻酸エステルが製造される。これは、簡単な反応にて、アリルアルコールを用いて、式H2C=CHCH2−O−C(O)−(OCnH2n)xOTを有する炭酸モノアリルモノ(ポリエーテル)エステルに変換でき(U. Petersen in Houben-Weyl第E4巻、第66頁)、あるいは、アリルアミンを用いて、式H2C=CHCH2−NH−C(O)−(OCnH2n)xOTを有するN−アリルカルバミン酸(ポリエーテル)エステルに変換することができる(U. Petersen in Houben-Weyl第E4巻、第144頁)。原則的に、適したものは、他の全ての不飽和アルコールZOH、あるいは、式ZNH2を有する他の全ての不飽和アミンであり、構造Z−R”’−(OCnH2n)xOTは生成物として得られる。ここで得られたアルケニル化合物は、ヒドロシリル化反応(I, Ojima in S. Patai, Z. Rappoport "The Chemistry of Organic Silicon Compounds", Wiley 1989年)における構造(I)の製造と同様の方法にて、式Q−Hを有した対応するSi−H含有オルガノシランと反応し、使用される触媒は、細かく分散された遷移金属、又は遷移金属化合物、好ましくは白金、パラジウム又はロジウムを主剤とするものから成る。反応後、(S−R”’と同じでないPを有した構造(I)の製造と同様に)カルボシラン界面活性剤から触媒を分離することが好ましい。
R”’= −NHC(O)C(O)−又は−OC(O)C(O)−に対しては、式H−(OCnH2n)xOTを有するポリエーテルから出発して、標準的な方法(例えばS. J. Rhoads, R. E. Michel, JACS, 85巻(1963年)第585頁参照)を用いた塩化オキサリルとの反応により、式Cl−C(O)C(O)−(OCnH2n)xOTを有する反応性のクロルグリオキシル酸エステルが製造される。これは、簡単な反応にて、アリルアルコールを用いて、式H2C=CHCH2−O−C(O)C(O)−(OCnH2n)xOTを有するシュウ酸モノアリルモノ(ポリエーテル)エステルに変換でき、あるいは、アリルアミンを用いて、式H2C=CHCH2−NH−C(O)C(O)−(OCnH2n)xOTを有するN−アリルモノ(ポリエーテル)エステルモノアミドに変換することが可能である(A. Jackson, Speciality Chemicals, 14/5(1994年)第300頁)。原則として、適したものは、他の全ての不飽和アルコールZOH、あるいは、式ZNH2を有する他の全ての不飽和アミンであり、構造Z−R”’−(OCnH2n)xOTは生成物として得られる。この得られたアルケニル化合物は、ヒドロシリル化反応にて、式Q−Hを有した対応するSi−H−含有オルガノシランと反応し、対応するカルボシラン界面活性剤を与える。触媒及び後処理については、先に記載したものを適用する。
R”’= −NHC(O)(CH2)n-1−、−OC(O)(CH2)n-1−又は−OCH2CH(OH)CH2OC(O)(CH2)n-1−に対しては、式H−(OCnH2n)x+1−OTを有するポリエーテルから出発して、式HOC(O)(CH2)n-1−(OCnH2n)x−OTを有する酸機能化されたポリエーテルが、硝酸を用いた酸化(H. Henecka in Houben-Weyl第8巻、第409頁)によって生成する。ここで製造された酸は、例えばチオニルクロリドによって、式ClC(O)(CH2)n-1−(OCnH2n)x−OTを有する酸クロリドに変換され(H. Henecka, Houben-Weyl第8巻、第463頁、R, Sustmann, H.-G. Korth, Houben-Weyl、第E5/1巻、第593頁)、これは、アリルアルコールによって、式H2C=CHCH2−O−C(O)(CH2)n-1−(OCnH2n)x−OTを有するアリルエステルに変換されるか(H. Henecka in Houben-Weyl第8巻、第543頁)、あるいは、アリルアミンを用いて、式H2C=CHCH2−NH−C(O)(CH2)n-1−(OCnH2n)x−OTを有するN−アリルアミドに変換される(H. Henecka, P. Kurtz in Houben-Weyl第8巻、第655頁)。原則的に、適したものは、他の全ての不飽和アルコールZOH、あるいは、式NH2を有する他の全ての不飽和アミンであり、構造Z−R”’−(OCnH2n)x−OTは生成物として得られる。式HOC(O)(CH2)n-1−(OCnH2n)x−OTを有する酸機能化されたポリエーテルとアリルグリシジルエーテルとの開環反応は、式H2C=CHCH2−OCH2CH(OH)CH2)−OC(O)(CH2)n-1−(OCnH2n)x−OTを有する化合物をもたらす(H. Henecka in Houben-Weyl第8巻、第531頁)。
この得られたアルケニル化合物は、ヒドロシリル化反応にて、式Q−Hを有した対応するSi−H−含有オルガノシランと反応し、対応するカルボシラン界面活性剤を与える。触媒及び後処理については、先に記載したものを適用する。
R”’= −OC(O)(CH2)vC(O)−、−NHC(O)(CH2)vC(O)−、又は−OCH2CH(OH)CH2OC(O)(CH2)vC(O)−に対しては、式H−(OCnH2n)x+1−OTを有するポリエーテルから出発して、式ClC(O)(CH2)vC(O)−(OCnH2n)x−OTを有する反応性化合物が、標準的な方法を用いて、式ClC(O)(CH2)vC(O)Clを有する二官能の酸クロリドとの等モル反応によって得られる。式H2C=CHCH2−O−C(O)(CH2)vC(O)−(OCnH2n)x−OTを有するエステル類は、アリルアルコールを用いた引き続き行われるエステル化を経て生成する(H. Henecka in Houben-Weyl第8巻、第543頁)。又、アリルアミンとの反応は、式H2C=CHCH2NH−C(O)(CH2)vC(O)−(OCnH2n)x−OTを有するN−アリルアミド類をもたらす(H. Henecka, P. Kurtz in Houben-Weyl, 第8巻、第655頁)。原則的に、適したものは、他の全ての不飽和アルコールZOH、あるいは、式ZNH2を有する他の全ての不飽和アミンであり、構造Z−R”’−(OCnH2n)x−OTは生成物として得られる。(酸クロリドClC(O)(CH2)vC(O)−(OCnH2n)x−OTの加水分解によって得ることができる)フリーな酸と、アリルグリシジルエーテルとの反応は、式H2C=CHCH2−O−CH2CH(OH)CH2OC(O)(CH2)vC(O)−(OCnH2n)x−OTを有する化合物をもたらす(H. Henecka in Houben-Weyl第8巻、第531頁)。この得られたアルケニル化合物は、ヒドロシリル化反応にて、式Q−Hを有した対応するSi−H−含有オルガノシランと反応し、対応するカルボシラン界面活性剤を与える。触媒及び後処理については、先に記載したものを適用する。
前記の一般構造式(II)において、Rは、好ましくは脂肪族C1〜C6炭化水素基、特にメチル又はエチル基、環状脂肪族C6〜C8炭化水素基又は、芳香族C6〜C8炭化水素基、特にフェニル基を表す。
Xは好ましくは、C2〜C10、特にC4〜C8アルキレン基、C6〜C15アリーレン、特にp−フェニレン、環状脂肪族C5〜C10、特にC5〜C7シクロアルキレン基、又は、ポリシクロ脂肪族C8〜C12アルキレン基、特にトリシクロ〔5.2.1.02.6)デシ−3(4),8(9)−イレンを表す。
Pは好ましくはC2〜C8、特にC2〜C6アルキレン基である。
Tは好ましくはH、メチル基又はエチル基、又はアセチル基を表す。
xは好ましくは1〜50の数を表し、nは好ましくは2〜2.5の値を示す。
特に好ましいポリエーテルカルボシラン類は、以下に挙げた化合物である。
上式にて、yは以下の関係:
1≦y≦20又は好ましくは1≦y≦10を満たし、
zは以下の関係:
2≦z≦8又は好ましくは2≦z≦6を満たし、しかも
tは以下の関係:
0.1・y≦t≦y又は好ましくは0.15・y≦t≦0.55・yを満たす。
前記一般構造(II)を有する化合物を製造するための方法は、まず最初に、ビス−オルガノシリル−変性された中間構造−SiR2XSiR2−が、例えば、塩素官能化シランHSiR2Clとジーグリニャール化合物ClMgXMgClとからのカップリング反応によって(K. Nutzel in Houben-Weyl, 13/2a巻、第101頁、S. Pawlenko in Houben-Weyl, 13/5巻、第85頁)、あるいは、オルガノ−Hシラン、例えばR2SiHClを用いたアルカジエンのビス−ヒドロシリル化によって(I. Ojima in S. Patai, Z. Rappoport "The Chemistry of Organic Silicon Compounds", Wiley 1989年、又はS. Pawlenko in Houben-Weyl, 13/5巻、第85頁)得られることである。この基Q’=−SiR2XSiR2−は、すでにSi−H−末端化されているか、あるいは、LiAlH4を用いたSi−Cl基の水素添加によって更なる反応のために引き続いて官能基化され、式H−SiR2XSiR2−Hを有する化合物を与える。この化合物は、(構造(I)の製造及び後処理と同様の)ヒドロシリル化反応にて、式Z−(OCnH2n)x−OTを有する不飽和ポリエーテル基と結合し、前記式においてZは先に定義されたものである。
もしPがS−R”’と同じものであるならば、この基の導入は、構造(I)の場合において記載される方法と同様にして起こる。
前記の一般構造式(III)において、Rは、好ましくは脂肪族C1〜C6炭化水素基、特にメチル又はエチル基、環状脂肪族C6〜C8炭化水素基又は、芳香族C6〜C8炭化水素基、特にフェニル基を表す。
R’は好ましくは、C1〜C6アルキレン基、特にメチレン基又はエチレン基を表す。
Pは好ましくはC2〜C8、特にC2〜C6アルキレン基である。
aは好ましくは0であり、xは好ましくは1〜50の数を表し、nは好ましくは2〜2.5の値を示す。
特に好ましいポリエーテルカルボシラン類は、以下に挙げた化合物である。
上式にて、yは以下の関係を満たす。
1≦y≦30 又は 好ましくは 2≦y≦20
前記一般構造(III)を有する化合物は、(構造(I)の製造及び処理と同様の)式Q−Hを有するSi−H−含有オルガノシラン類とのヒドロシリル化反応にて、式Z−(OCnH2n)x−OZ(この式にZは先に定義されたものである)を有する不飽和ポリエーテル類から出発して、結合される。この線状不飽和化合物Z−(OCnH2n)x−OZの製造については、例えばDE-A 37 41 575号に記載されている。
もしPがS−R”’と同じものであるならば、この基の導入は、構造(I)の場合において記載される方法と同様にして起こる。
前記の一般構造式(IV)において、Qは、好ましくはR3Si−を表す。Rは、好ましくは脂肪族C1〜C6炭化水素基、特にメチル又はエチル基、環状脂肪族C6〜C8炭化水素基又は、芳香族C6〜C8炭化水素基、特にフェニル基を表す。
P’は好ましくは、2,2−ビス−アルキレン−アセチル基(−〔(CH2)k〕2CHC(O)−)でC1〜C5(k=1〜5)、特にC1〜C3のアルキレン基(k=1〜3)を有するもの、2−アルキレン−2−アルキル−アセチル基(−〔(CH2)k〕CHRC(O)−)でC1〜C5(k=1〜5)、特にC1〜C3のアルキレン基(k=1〜3)及びアルキル基R=C2〜C14を有するもの、あるいは、2−アルキレン−アセチル基(−〔(CH2)k〕2CHC(O)−)でC1〜C5(k=1〜5)、特にC1〜C3のアルキレン基(k=1〜3)を有するもののいずれかである。
Tは好ましくはH、メチル又はエチル基又はアセチル基を表す。
xは好ましくは1〜50の数を表し、nは好ましくは2〜2.5の値を示す。
特に好ましいポリエーテルカルボシラン類は、以下に挙げた化合物である。
上式にて、yは以下の関係を満たす。
1≦y≦20又は好ましくは1≦y≦10
前記一般構造(IV)の化合物は、マロン酸ジアルキルエステルから出発して、強塩基を用いたこのエステルの脱プロトン化と、このようにして得られたカルバニオンと、式Q−(CH2)kCl又はR−Clを有する化合物とのアルキル化によって製造される。P’=(−(CH2)k)2CHC(O)−又は−(CH2)kCHRC(O)−を有する2回アルキル化された化合物の場合には、この方法が2回行われる。このようにして得られたアルキル化されたマロン酸エステル誘導体は、酸性媒体中にて、アルカリ的にケン化され、熱的に脱カルボキシル化されるか、あるいは、同時にケン化及び脱カルボキシル化される(S. Pawlenko in Houben-Weyl 13/5巻、1980年、第21, 75頁;L. H. Sommer, J. R. Gold, M. Goldberg, M. S. Marans, 71(1949年)第1507頁, H. Henecka in Houben-Weyl第8巻、第600頁)。このようにして得られた式QP’−OHを有するフリーなモノカルボン酸類は、式H−(OCnH2n)x−OTを有するポリエーテルとの移動エステル化によってエステル化される(H. Henecka in Houben-Weyl第8巻、第522頁)。
この他の方法は、強塩基の影響下でのRCl及びZCl(例えばアリルクロリド)を用いたマロン酸ジアルキルエステルのアルキル化による、式Z2-jRjC(COOR)2(j=0又は1)のアルキル化マロン酸エステルの製造である。ケン化及び脱カルボキシル化の後、この置換されたカルボン酸は、式H(OCnH2n)xOTを有する上述のポリエーテルとエステル化できる(H. Henecka in Houben-Weyl第8巻、第522頁)。このようにして得られた生成物は、この際、(構造(I)の製造及び処理と同様の)ヒドロシリル化反応によって、Si−H−含有オルガノシランQ−Hと結合して、前記構造(V)を有するカルボシラン界面活性剤を与える。
前記の一般構造式(V)において、Q”は、オリゴマー性又はポリマー性のカルボシランを表し、この際、好ましくは20〜70%のシリコン原子が、基−〔P−(OCnH2n)x−OT〕によって置換されている。そうでなければ、これらのSi原子は、好ましくはメチル、エチル又はフェニル基を有する。このカルボシラン鎖は、好ましくはシリコン原子の横にあるL基から成り、Lは好ましくはアルキレン基C1〜C3又はp−フェニレン基である。この鎖は、末端基としてメチル、エチル、プロピル又はフェニル基を有する。
Pは好ましくは、C2〜C8、特にC2〜C6アルキレン基である。
Tは好ましくはH、メチル又はエチル基又はアセチル基を表す。
xは1〜200の数、好ましくは1〜50の数を表し、nは1〜6の平均数、好ましくは2〜2.5の値である。
特に好ましいポリエーテルカルボシラン類は、以下に挙げた化合物である。
上式にて、yは以下の関係を満たす
1≦y≦20又は好ましくは1≦y≦10
及び、pは2又は3と等しく、
oは、好ましくは3〜1000であり、gは特に以下の関係を満たす。
4・o≧g≧0.42・o
Rは、この場合、好ましくはメチル、エチル又はフェニル基である。
このカルボシラン鎖は、交互、統計的又はブロック共重合体ユニットから成ることができる。
このようなカルボシラン界面活性剤についての合成経路は、ヒドロシリル化反応における、2つの不飽和基を有するオルガノシランとの、2つのSiH基を有するオルガノ水素シラン類の反応であり、この際、少なくとも1種の前記オルガノシラン類は、例えばリチウムアラナートを用いた水素添加によって還元されることが可能なハロゲン基のような、Si−Hユニットに変換されることができ、しかもヒドロシリル化反応に否定的に影響を及ぼさない基を有していなければならない。このような二官能オルガノ水素シラン類の具体例は、ジフェニルシラン又はフェニルメチルシラン、メチルブロモシラン又はフェニルクロロシランである。このような不飽和シラン類の具体例は、ジビニルジメチルシラン、ジアリルジメチルシラン、ジビニルジフェニルシラン、ジアリルジフェニルシラン、ジビニルメチルクロロシラン又はジビニルメチルブロモシラン、ジアリルメチルクロロシラン又はジアリルメチルブロモシランである。このヒドロシリル化生成物はポリマー性物質であり、その分子量は、−官能不飽和シラン類、例えば、ビニルトリメチルシラン、あるいは、Si−H化合物、例えばトリフェニルシラン又はトリエチルシランを添加することによって決定することができる(S. Pawlenko in Houben-Weyl, 第13/5巻、第328頁)。
LiAlH4を用いてSi−H基が得られるようにSiハロゲン基を引き続いて水素添加した後、式Z−(OCnH2n)x−OT(Zは先に規定したものである)を有する不飽和ポリエーテルを用いて、(構造(I)の製造と同様に)白金触媒下でヒドロシリル化を行い、カルボシラン界面活性剤を得る。
前記一般構造(V)を有するカルボシラン界面活性剤を製造するためのもう一つの可能性は、式(CH2)3SiHRを有するシラシクロブタン類(silacyclo-butanes)の公知の方法による製造から成る(N. S. Nametkine, V. M. Vdovine, J. Polym. Sci. C(1963年)第1043頁, R. Damrauer, Organometal. Chem. Rev. A, 8(1972年)第67頁)。
これらのシラシクロブタン類は、式Z−(OCnH2n)x−OT(Zは先に規定したものである)を有する不飽和ポリエーテル類を用いて、例えば上記の文献に記載される方法に従って、白金触媒下でヒドロシリル化することができ、その後、任意に、ポリエーテル基を有しないシラシクロブタン類を添加し、開環手法にて重合され、前記一般構造(V)を有するカルボシラン界面活性剤が得られる。
このようなヒドロシリル化により形成された式(CH2)3SiR−P−(OCnH2n)x−OTを有するシラシクロブタン類は、例えば米国特許第3 046 291号に記載される方法と同様にして、熱的に重合可能である。又、この重合は、遷移金属触媒、好ましくは白金を主剤とするものの存在下においても起こり得る(例えば、D. R. Weyenberg, L. E. Nelson, Joumal of Organic Chemistry, 30巻(1965年)第2618頁又は米国特許第3 445 495号参照)。又、KOHやリチウムアルキル類のようなアニオン性化合物による重合の促進も考えられる(例えばC. X. Liao, W. P. Weber, Polymer Bulletin, 28巻,(1992年)第281頁)。この重合は、溶媒を用いて、あるいは溶媒を用いずに生じ得る。
もう一つの方法は、開環及び、それに引き続いた、式Z−(OCnH2n)x−OT(Zは先に規定したものである)を有するポリエーテル類を用いたSiH−含有ポリカルボシラン類のヒドロシリル化を伴った公知の方法による、SiH−を有するシラシクロブタン類の重合から成る(C. X. Liao, W. P. Weber, Macromol. 26(4)巻,(1993年)第563頁)。
原則的には、SiH−含有ポリ−又はオリゴカルボシラン類もまた、鎖切断剤としてClSiMe3又はClSiMe2Hを用いた、Cl2SiMeHとのジ−グリニャール化合物の反応によって製造することができる。その後、上記と同様に、不飽和ポリエーテル類と前記生成物とのヒドロシリル化が起こる。
ヒドロシリル化による上述の製造方法の全てにおいて、白金触媒は、既に記載した方法によって製造後に除去されることが好ましい。
以下の実施例は、本発明を説明するために役立つものである。本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例
エッジ角度の測定は、G1/G40(Kruss)接触角度測定システムを用いて行う。G1エッジ角度測定装置は、固体の表面上での液滴断面の正確な再製を可能とする。G40測定システムは、ビームスプリッターを有するビデオ管を含んでいるので、ゴニオメーター接眼レンズ(液の大きさ)及びビデオカメラ(デジタルイメージ評価)を通しての液滴の同時観察が可能になっている。
この測定は、23℃、50%の相対湿度にて、平らな位置にある液滴について行う。化合物の混合を開始してから30分後、常に同じ大きさである、23℃で飽和された硫酸カルシウム二水和物溶液の一滴を、2枚のガラス板の間で滑らかな表面となるように硬化されたエラストマー上に位置させ、ただちに測定を開始する。評価のためには、10秒値が使用された。
これら実施例では、親水性化剤の問題となるHLB値が与えられている。このHLB値は、化合物の水−及び油脂−親和性の程度を表すものである(Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry,第A25巻、第784頁以下(1994年)参照)。本発明による親水性化剤のHLB値は一般には大体5と15の間にある。
製造例1
平均分子量が450であるモノメチルモノアリル−末端化したポリエチレングリコール9.0gを、28mlのトルエン中4.7gトリエチルシラン溶液に添加した。白金触媒を添加し、未反応生成物の1H−NMRスペクトルによってアリル基がもはや存在しなくなるまで、反応混合物を100℃にて攪拌した。シリガゲル上で濾過し、減圧下で揮発成分を除去した後、4.0gの化合物1が得られ、そのNMRスペクトルは、以下の構造式と一致する(n=約7〜10):
このHLB値は約14である。
適用例1
23℃にて2000mPa.sの粘度を有するビニル末端停止されたポリジメチルシロキサン28.2部、23℃にて60mPa.sの粘度を有するSiH基含有ポリジメチルシロキサン2.5部、23℃にて50mPa.sの粘度を有するポリジメチルシロキサン9.7部、シラン化された発熱性ケイ酸8.1部、微細な石英粉末49.1部、無機着色顔料0.3部及び製造例1からの親水性化剤2.3部を混練機内に入れ、混合することによって均質なベースペーストを得た。
触媒ペーストは、23℃にて2000mPa.sの粘度を有するビニル末端停止されたポリジメチルシロキサン20.6部、シラン化された発熱性ケイ酸7.5部、微細な石英粉末53.1部、23℃にて50mPa.sの粘度を有するポリジメチルシロキサン13.3部、23℃にて50mPa.sの粘度を有するポリジメチルシロキサン中に、白金とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体1.3部の溶液3.4部、及び製造例1からの親水性化剤2.3部を混合することによって製造される。
濡れエッジ角度の測定
ベースペースト50gと触媒ペースト10gを充分に混合する。数分後、ゴム弾性化合物が得られる。製造して30分後に、エッジ角度は42°として測定された。その後、この試験片を、一般的に市販されている消毒浸漬液(Impresept, ESPE)中で10分間消毒した。試験片を取り出し、簡単に冷たい流水で濯ぎ、23℃、50%相対湿度の空気中で2時間放置して乾燥させる。そして、エッジ角度を再び測定すると54°として測定される。
比較のために、対応する化合物は、一般的に市販されている2種類のポリエーテルシロキサン界面活性剤"Silwet" L-77及び"Tegopren" 5878を用いて親水性化される。同一条件の下で、消毒前と消毒後にエッジ角度を測定する。その結果は、以下の表にまとめられている。
市販されていて利用可能な親水性化されたシリコン歯科印像化合物"Reprosil"(EP-B-0 231 420による化合物)もまた、比較の目的のために試験された。その結果も同様に以下の表に記載されている。
また別の消毒処理を実際に、たとえば規則的に行う場合には、本発明の化合物と公知の化合物との間の相対的なエッジ角度の増加についての差は更に大きなものとなる。
工業的応用試験
ベースペースト50gと触媒ペースト10gを、互いに30秒以内に充分に混合する。ADA19による寸法試験片を、混合した化合物を用いて成型する。数分後には、ゴム弾性成型体である試験片が得られる。この成型体は、水溶性プラスター懸濁液(100gのジオストーン/23gの水)との混合を開始してから30分後にキャストされる。このプラスターが硬化した後に得られる成型体は、満足のいく表面を有している。
寸法安定性
寸法安定性はADA19によれば−0.1%として測定される。
貯蔵安定性の測定
ベースペーストと触媒ペーストを、互いに分離した状態で70℃にて14日間の間、貯蔵する。この時間の後、両方のペーストを23℃まで冷却する。このエージング試験からのベースペースト50gと触媒ペースト10gを互いに充分に混合する。硬化パターンは、サイクロビスコグラフで測定される。この硬化パターンは、新しく製造された、非熟成ペーストのものとは異なっていない。
製造例2
EP-A-0 367 381号(実施例1、第4頁)における製造指示と同様にして、ビス(トリメチルシリルメチル)メチルシランが製造された。これは、GB-A 1 520 421号における実施例1と同様にして、ヒドロシリル化反応にて、平均分子量が350であるメチルアリル−末端化ポリエチレングリコールと反応させた。製造例1と同様にして処理した後には、化合物2が得られ、そのNMRスペクトルは、以下の構造式と一致した(n=約5〜8):
この物質のHLB値は約11である。
ビス(トリメチルシリルメチル)メチルシランの製造の場合には、副生成物として以下の構造を有するジシランが生成する。
この物質は、例えば蒸留などの処理により分離されることが好ましい。しかしながら、この物質が少ない割合でしか生成しない場合には、製造過程中にそのままにされても良く、ヒドロシリル化により以下の構造が生成する。
これはまた、親水性化効果を有したカルボシラン界面活性剤である。ジシラン構造を有したカルボシラン界面活性剤を製造することの可能性は、この実施例に限定されるものではない。
適用例2
適用例1と同様にして、ベースペーストと触媒ペーストを混練し、触媒の中にもベースペーストの中にも共に、製造例2からの親水性化剤をそれぞれ1部だけしか添加しない。適用例1と同様にして測定された10秒エッジ角度は、35(±3)°である。その後、試験片を、一般的に市販されている消毒浸漬液(Impresept, ESPE)中で1時間消毒した。試験片を取り出し、簡単に冷たい流水で濯ぎ、23℃、50%相対湿度の空気中で2時間放置して乾燥させる。そして、エッジ角度を再び測定する。10秒エッジ角度は再び35(±3)°である。
適用例1と同様の工業的適用試験の場合には、気泡を有さず、満足のいく表面を有したプラスター模型が、プラスター懸濁液を用いた成型体のキャスティングの後に得られる。ADA19による寸法安定性は−0.2%として測定される。適用例1と同様にして、貯蔵安定性を試験したところ、70℃での14日間貯蔵後に、非熟成ペーストと比較して、貯蔵された硬化パターンにおける変化はなかった。
製造例3
1,6−ヘキサジエン82.1g(1.0M)を、Pt触媒を用いて100mlの芳香族溶剤中で反応させ、ジメチルクロロシラン208.2g(2.20M)を用いて70℃でヒドロシリル化する。この反応混合物を、Al2O3上にてカラム分離し、容積が半分となるまで濃縮し、THF中でLiAlH4溶液18.5g(0.5M)を用いて水素添加する。加水分解処理の後、溶剤を有機相から蒸留除去する。透明な無色の油状物が後に残る。上記シランの収量:145.8g−72%
このようにして得られたシラン30g(0.15M)を、50mlのトルエン中で、ポリエチレングリコールメチルアリルエーテル86.5g(0.22M)と反応させ、白金触媒を用いてヒドロシリル化する。この生成物を、Al2O3カラムを用いて精製し、溶剤を除去する。得られたポリエーテルカルボシランの収量:98g−90%
製造例4
ポリエチレングリコール(Mw=400g/モル)を指示書(M. Galin, A. Mathis, Macromol. 15(1981年)第677頁)に従ってアリル化する。
このようにして得られたPEG−400ジアリルエーテル30g(0.063M)を、白金触媒下にて芳香族溶剤中で、ビス(トリメチルシリルメチル)メチルシラン32.7g(0.15M)を用いてヒドロシリル化する。この反応は100℃にて80時間続けられる。得られたポリエーテルカルボシランの収量:47g−81%
Claims (9)
- 親水性化剤としてポリエーテルカルボシランを、化合物の全体重量に対して0.1〜10重量%の割合で含有し、前記ポリエーテルカルボシランが、下記の一般式:
〔上式にて、
Qは、R3Si−又は
この分子におけるRは全て同じものであっても異なるものであっても良く、
脂肪族C1〜C18炭化水素基、環状脂肪族C6〜C12炭化水素基又は、芳香族C6〜C12炭化水素基を表し、これらは任意にハロゲン原子によって置換されても良く、R′はC1〜C14のアルキレン基であり、R″は、a≠0の場合にはRで、a=0の場合にはR又はR3SiR’で、しかも、a=0〜2であり;
Pは、C2〜C18のアルキレン基又は
S−R″′を表し、この際、SはC2〜C18のアルキレン基を表し、R″′は下記のリストからの官能基を表し、
v=1〜12である;
Tは、Hと同じであるか、あるいはC1〜C4のアルキル基又はC1〜C4のアシル基を表し;
xは、1〜200の数を表し、しかも、
nは、1〜6の平均数を表す〕、又は
〔上式にて、
Q’は、−SiR2−X−SiR2−を表し;
Xは、C1〜C18のアルキレン基、C6〜C20のア
リーレン基、C5〜C15のシクロアルキレン基及びC5〜C15のポリシクロアルキレン基を表し、これらは任意に酸素含有基を有していても良く、
しかも、他の全ての記号は前述と同じものを意味する〕、又は、
〔上式にて、全ての記号は前述と同じものを意味する〕、又は
〔上式にて、
P’は、
この際、kは1〜8である;
を表し、
他の全ての記号は前述と同じものを意味する〕、又は
〔上式にて、
Q″は、オリゴマー性又はポリマー性のカルボシランを表し、この際、少なくとも1つのシリコン原子は、
基−P−(OCnH2n)xOT)によって置換されており、oは≧1で、
他の全ての記号は前述と同じものを意味する〕
を有するものであることを特徴とする歯科印像化合物。 - 前記歯科印像化合物の主剤が、付加−又は縮合−架橋シリコン類、ポリエーテルシリコン類又はポリエーテル類から形成されることを特徴とする請求項1〜6記載の歯科印像化合物。
- 歯科印像化合物の親水性化のための、請求項1記載の一般式(I)〜(V)を有したポリエーテルカルボシランの使用方法。
- 請求項1記載の一般式(I)〜(V)を有したポリエーテルカルボシランを用いて親水性化された歯科印像化合物が使用されることを特徴とする歯科成型物の製造方法。
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