JPH11335223A - 口腔粘膜印象用シリコーン組成物 - Google Patents

口腔粘膜印象用シリコーン組成物

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JPH11335223A
JPH11335223A JP10153685A JP15368598A JPH11335223A JP H11335223 A JPH11335223 A JP H11335223A JP 10153685 A JP10153685 A JP 10153685A JP 15368598 A JP15368598 A JP 15368598A JP H11335223 A JPH11335223 A JP H11335223A
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oral mucosa
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Takashi Kanbara
敬 蒲原
Makiko Takeo
万紀子 竹尾
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    • C08L83/04Polysiloxanes
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    • C08G77/70Siloxanes defined by use of the MDTQ nomenclature

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印象採得時に口腔粘膜に変形を起こすような
過度の圧力を加えず、圧力が加わっていない部分はほと
んど流動せず喉の奥に流れ込むことがなく、更に口腔粘
膜に対する刺激も全くない口腔粘膜印象用シリコーン組
成物を提供する。 【解決手段】 それぞれ所定重量範囲の、1分子中に脂
肪族不飽和炭化水素を少なくとも2個を有し25℃におけ
る粘度が500〜1500cSであるオルガノポリシロキサン
と、1分子中にけい素原子に直結した水素原子を少なく
とも3個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
と、シリコーン可溶性白金化合物と、25℃における粘度
が30〜10000cSの直鎖状メチルフェニルポリシロキサン
と、無機充填材と、非イオン系界面活性剤から選ばれた
1種または2種以上の界面活性剤とで、口腔粘膜印象用
シリコーン組成物を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科において義歯
の作製や調整の際の口腔粘膜印象採得を精度良く行うた
めに使用される口腔粘膜印象用シリコーン組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】歯科において義歯の作製時や調整時には
口腔粘膜の形状を正確に再現することが必要である。口
腔内粘膜形状が正確に再現されていないと、作製した義
歯や調整した義歯の義歯床と粘膜との密着性が失われ、
安定性の悪い義歯となり易い。その結果、患者が咀嚼す
る際、口腔粘膜に疼痛を覚えるばかりでなく、開口時に
義歯が口腔粘膜より外れて咀嚼そのものが不可能となる
場合が生じる。そのために、各種印象材により口腔粘膜
の形状を精度良く印象採得しようという努力が行われて
いるが、後述のような種々の問題があり、精度の良い印
象採得が行われていないのが現状である。
【0003】口腔粘膜を精度良く印象採得するのに必要
な条件は、印象採得する際に印象材が口腔粘膜を変形さ
せずにその形状を正確に印象することである。そのため
には印象材を口腔粘膜に圧接する際に粘膜に与える圧力
を極めて小さくすることが必要となる。口腔粘膜に過度
の圧力を加えずに印象採得できる印象材としては酸化亜
鉛−ユージノール系印象材が古くから知られているが、
この印象材は口腔粘膜に対する刺激性を有し、印象採得
時に患者に極度の苦痛を与えるため、現在ではほとんど
使用されていない。そのため通常は、クラウンやブリッ
ジ等の印象採得を主目的として開発されたアルギン酸塩
印象材,ポリサルファイドポリマー印象材,シリコーン
印象材等の歯科用印象材が使用されている。しかし、こ
の種の歯科用印象材は、比較的大きな圧力を付与しなけ
れば流動しないため印象採得時に口腔粘膜に過度な圧力
が加わり、結果として精度が劣る不完全な印象となって
しまっている。更に、義歯装着患者の多くは比較的高齢
者であり嘔吐反応が小さい患者が多いため、自然に流動
し易い印象材の場合には、口腔内圧接時の自然流動によ
り喉の奥まで印象材が入り込む危険性も生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、口腔粘膜の印
象採得を精度良く行うためには、口腔粘膜に変形を起こ
すことのない非常に小さな圧力で流動するが、喉の奥に
は流入しないような特性が必要となる。またこのような
特性を有する材料でも粘膜に対する刺激が大きい場合に
は実際の使用は不可能である。そこで本発明は、非常に
小さな圧力で流動し且つ圧力が加えられていない場合に
はほとんど流動せず、しかも口腔粘膜に対して刺激が非
常に小さいという特性を有する口腔粘膜の印象採得用の
印象材を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意検討の結果、1分子中に脂肪族不飽和炭
化水素を少なくとも2個有する特定粘度のオルガノポリ
シロキサンと、1分子中にけい素原子に直結した水素原
子を少なくとも3個有するオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンと、シリコーン可溶性白金化合物と、特定粘
度の直鎖状メチルフェニルポリシロキサンと、無機充填
材と、界面活性剤とをそれぞれ特定割合配合せることに
よって、特定粘度のオルガノポリシロキサンと特定粘度
の直鎖状メチルフェニルポリシロキサンと界面活性剤と
の相互効果により、従来歯科で用いられていた印象材と
比較して格段に小さな圧力で流動し、しかも圧力が加え
られていない部分はほとんど流動せず、更に口腔粘膜に
対しても刺激性のない口腔粘膜印象用シリコーン組成物
を得ることができることを究明して本発明を完成したの
である。
【0006】
【発明の実施の形態】即ち、本発明に係る口腔粘膜印象
用シリコーン組成物は、 A)1分子中に脂肪族不飽和炭化水素を少なくとも2個有し、25℃における粘度 が500〜1500cSであるオルガノポリシロキサン 100重量部 B)1分子中にけい素原子に直結した水素原子を少なくとも3個有するオルガノ ハイドロジェンポリシロキサン 0.1〜20重量部 C)シリコーン可溶性白金化合物 (AとBの合計量に対して)10〜500ppm D)25℃における粘度が30〜10000cSの直鎖状メチルフェニルポリシロキサン 1〜20重量部 E)無機充填材 10〜200重量部 F)非イオン系界面活性剤から選ばれた1種又は2種以上の界面活性剤 0.5〜5重量部 から成ることを特徴とするものである。
【0007】A)1分子中に脂肪族不飽和炭化水素を少
なくとも2個有し、25℃における粘度が500〜1500cSで
あるオルガノポリシロキサンとしては、好ましくは直鎖
状で分子鎖両末端がビニルシリル基で封鎖されたもので
あるが、この末端ビニル基は複数個であってもよいし、
ビニル基が鎖中に含まれていてもよい。また、このオル
ガノポリシロキサンは、基材であると共に、練和した印
象材が非常に小さな圧力で流動する特性を有するために
は、25℃における粘度が500〜1500cSでなければならな
い。このオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が
500cS未満であると硬化体が脆くなり、1500cSより大き
いと流動させるための圧力が大きくなりすぎるため口腔
粘膜印象用として適当でない。
【0008】B)1分子中にけい素原子に直結した水素
原子を少なくとも3個有するオルガノハイドロジェンポ
リシロキサンは、架橋剤として作用するものであって、
その分子中にけい素原子に直結した水素原子を少なくと
も3個有することが必要である。このオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンは、前記A成分100重量部に対し
0.1重量部未満であると硬化体の硬度が低下するばかり
ではなく硬化速度も緩慢となり、20重量部を超えると口
腔粘膜に印象材練和物が接触した際に硬化が著しく進行
し、印象材が粘膜上を流動する途中で硬化してしまうの
で適当でない。
【0009】C)シリコーン可溶性白金化合物は、公知
の付加反応触媒である塩化白金酸,アルコール変性塩化
白金酸,塩化白金酸とオレフィンとの錯体などが挙げら
れる。特に好適には塩化白金酸のビニルシロキサン錯体
が用いられる。これ等の添加量は、前記A成分及び前記
B成分の合計量に対して10〜500ppmの範囲である。10pp
m未満であると硬化速度が遅く、またこの白金化合物の
触媒能を阻害する物質が微量存在した場合に硬化が遅く
なるなどの難点がある。また500ppmを超えると硬化速度
が速すぎると共に高価となり経済的な不利を生じる。な
お、塩化白金酸などのシリコーン可溶性白金化合物は、
アルコール系,ケトン系,エーテル系,炭化水素系の溶
剤,ポリシロキサンオイルなどに溶解して使用すること
が好ましい。
【0010】D)25℃における粘度が30〜10000cSの直
鎖状メチルフェニルポリシロキサンは、前記A成分の特
定粘度を有するオルガノポリシロキサンと共存すること
により印象材の粘度を上昇させることなく自然流動を押
さえ、結果として圧力が加わっていない部分の流動性を
著しく低下させる性能を有する。また、後述するF成分
である非イオン系界面活性剤から選ばれた1種又は2種
以上の界面活性剤は、微量の不純物を含む場合が多く、
その不純物が口腔粘膜に接触した場合には口腔粘膜に刺
激を与えることがある。このD成分である直鎖状メチル
フェニルポリシロキサンは、比較的有機物との相溶性が
良好であるためこの不純物を取り込み、口腔粘膜にこの
不純物が接触することを防止する効果も有する。このD
成分は、25℃における粘度が30〜10000cSであることが
必要であり、粘度が30cS未満である場合や10000cSを超
える場合には硬化体からブリードが生じて適当でない。
また、その配合量は前記A成分100重量部に対して1〜2
0重量部の範囲で用いられ、1重量部未満であると印象
材の自然流動が大きくなり、20重量部を超えると硬化体
の硬度が著しく低下し適当でない。
【0011】E)無機充填剤は、石英,クリストバライ
ト,珪藻土,熔融石英,ガラス繊維,二酸化チタン,ヒ
ューズドシリカなどが使用される。この無機充填剤は、
前記A成分100重量部に対して10〜200重量部とすればよ
く、10重量部未満であると硬化体が脆いものとなり、20
0重量部を超えると粘度が高くなり過ぎて印象材練和時
の抵抗が大きくなりすぎるので印象材として適当でな
い。
【0012】F)非イオン系界面活性剤から選ばれた1
種又は2種以上の界面活性剤としては、親油基であるア
ルキル基に親水基が組合わさった非イオン系界面活性剤
や、親油基であるアルキル基中の水素がフッ素で置換さ
れたフルオロカーボン基に親水基が組合わさった非イオ
ン系界面活性剤が適当である。この非イオン系界面活性
剤は、特に口腔粘膜に対する印象材練和物の濡れ性を改
善し、口腔粘膜に印象材が接触した瞬間の流動性を向上
させる。そのため、前記A成分とこのF成分である界面
活性剤とにより、口腔粘膜印象用として最適の流動特
性、つまり、極めて小さい圧力で流動する特性を与える
ことができる。
【0013】本発明に用い得る界面活性剤は、親油基で
あるアルキル基に親水基が組合わさった非イオン系界面
活性剤として (1)ポリオキシエチレンアルキルエーテル,ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル,ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどで、エ
チレンオキサイド又はプロピレンオキサイドの付加モル
数が1〜30、アルキル基の炭素数が12〜22であるエーテ
ル型のもの (2)ソルビタン脂肪酸エステル,グリセリン脂肪酸エ
ステル,ポリグリセリン脂肪酸エステル,エチレングリ
コール脂肪酸エステル,ポリエチレングリコール脂肪酸
エステル,プロピレングリコール脂肪酸エステル,ペン
タエリスリトール脂肪酸エステルなどで、多価アルコー
ルと炭素数12〜22である脂肪酸の部分エステル型のもの (3)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル,
ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル,ポリオ
キシエチレンマンニタン脂肪酸エステル,ポリオキシエ
チレングリセリン脂肪酸エステル,ポリオキシエチレン
プロピレングリコールモノ脂肪酸エステルなどで、エチ
レンオキサイドの付加モル数が1〜30、脂肪酸の炭素数
が12〜22であるエーテルエステル型のもの (4)ポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油,ポ
リオキシエチレンラノリン誘導体,ポリオキシエチレン
ミツロウ誘導体などで、付加モル数1〜30のエチレンオ
キサイドとのエステル型のものが挙げられる。
【0014】また親油基であるアルキル基中の水素がフ
ッ素で置換されたフルオロカーボン基に親水基が組み合
わさった非イオン系界面活性剤として、次に示す一般式
で代表されるものがある。 RfO(CnH2nO)nH RfO(CH2n)1O(CnH2nO)m RfBN(R')(C2H4O)nH 式中 Rf:炭素数1〜20のフッ素化脂肪族基又はフッ素
化芳香族基で、脂肪族基は直鎖状,分岐状,環状の何れ
のものでも良い。 B:2価の連結基(例−SO2−,−CO−など) R':水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基 l,m,n:1〜50の整数
【0015】このようなF成分の界面活性剤は親水性を
付与する効果があり、その配合量は多いほど親水性効果
を大きくすることができる。しかし、5重量部を超える
と保存安定性の低下を引き起こし、0.5重量部未満と少
ない場合には親水性付与の効果が充分に得られない。こ
のため前記A成分100重量部に対して0.5〜5重量部の範
囲でなければならない。なお、これらの界面活性剤は単
独で用いても2種以上を組合わせて使用しても一向に差
し支えない。
【0016】更に、本発明に係る口腔粘膜印象用シリコ
ーン組成物の特性を失わない範囲で各種の無機或いは有
機の着色剤を使用してもよい。これには、例えばベンガ
ラ,チタン白,チタンイエロー,コバルトブルー等、通
常のシリコーン組成物に用いられる着色剤などがある。
【0017】
【実施例】次に本発明について実施例を挙げ、詳細に説
明するがこれ等に限定されるものではない。
【0018】〔実施例1〕下記組成のベースペーストと
キャタリストペーストとを作製した。 (ベースペースト) ・25℃における粘度が500cSである分子鎖両末端がメチルビニルシロキシ基で 封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量部 ・メチルハイドロジェンシロキサン単位を20モル%含有する直鎖状メチルハイ ドロジェンポリシロキサン 3重量部 ・直鎖状メチルフェニルポリシロキサン(25℃における粘度10000cS) 1重量部 ・石英 5重量部 ・ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 1重量部 (キャタリストペースト) ・25℃における粘度が500cSである分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基 で封鎖されたジメチルポリシロキン 100重量部 ・1,3ジビニルテトラメチルジシロキサン−白金錯体0.4重量%含有シリコ ーンオイル溶液 3重量部 ・直鎖状メチルフェニルポリシロキサン(25℃における粘度10000cS) 1重量部 ・石英 5重量部
【0019】圧力は、前記ベースペーストとキャタリス
トペーストとを等量スパチュラで30秒間練和し、動的濡
れ性試験機(レスカ社製)を用いて移動速度:20mm/sec
にて直径2cm×高さ2mmの円柱状金属片を練和物中に進
入させ、その金属片に加わる圧力を測定した。また練和
物の自然流動については、一般的な試験方法が無いた
め、本発明においてはJIS T6513「歯科用ゴム
質弾性材料」の稠度試験方法に倣って、同様に練和した
練和物を直径10mmのシリンダー中に充填後、5ccをガラ
ス板上に押し出し、放置して硬化させた際に自然に拡が
ったその直径を測定して評価した。この評価方法におい
て、自然に拡がった直径が11mm以下の場合には、実際の
臨床において自然流動を起こさない特性を有することを
本発明者らは確認済みである。また口腔粘膜に対する刺
激性の評価と印象精度の評価とは、実際に口腔粘膜の印
象採得を行って、その刺激性の程度と印象面の観察とで
評価した。結果を表1に示す。表1に示したように、金
属片に加わる圧力は比較例として用いた流動性の大きい
市販の印象材の約1/2であった。また自然流動は測定
値がシリンダーの直径に近くほとんど自然流動しなかっ
た。そして、口腔粘膜への刺激も認められず、印象精度
も良好であった。
【0020】〔実施例2〕下記組成のベースペーストと
キャタリストペーストとを作製した。 (ベースペースト) ・25℃における粘度が1500cSである分子鎖両末端がメチルビニルシロキシ基で 封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量部 ・メチルハイドロジェンシロキサン単位を20モル%含有する直鎖状メチルハイ ドロジェンポリシロキサン 40重量部 ・直鎖状メチルフェニルポリシロキサン(25℃における粘度30cS) 20重量部 ・溶融石英 200重量部 ・ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル 5重量部 (キャタリストペースト) ・25℃における粘度が1500cSである分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基 で封鎖されたジメチルポリシロキン 100重量部 ・1,3ジビニルテトラメチルジシロキサン−白金錯体0.4重量%含有シリコ ーンオイル溶液 5重量部 ・直鎖状メチルフェニルポリシロキサン(25℃における粘度30cS) 20重量部 ・溶融石英 200重量部
【0021】前記ベースペーストとキャタリストペース
トとを等量スパチュラで30秒間練和し、実施例1と同
様の試験を行った。結果を表1に示す。表1に示したよ
うに、金属片に加わる圧力は比較例として用いた流動性
の大きい市販の印象材の約1/2であった。また自然流
動は測定値がシリンダーの直径に近くほとんど自然流動
しなかった。そして、口腔粘膜への刺激も認められず、
印象精度も良好であった。
【0022】〔実施例3〕下記組成のベースペーストと
キャタリストペーストとを作製した。 (ベースペースト) ・25℃における粘度が1000cSである分子鎖両末端がメチルビニルシロキシ基で 封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量部 ・メチルハイドロジェンシロキサン単位を20モル%含有する直鎖状メチルハイ ドロジェンポリシロキサン 10重量部 ・直鎖状メチルフェニルポリシロキサン(25℃における粘度1000cS)10重量部 ・石英 100重量部 ・ポリエチレングリコール脂肪酸エステル 10重量部 (キャタリストペースト) ・25℃における粘度が1000cSである分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基 で封鎖されたジメチルポリシロキン 100重量部 ・1,3ジビニルテトラメチルジシロキサン−白金錯体0.4重量%含有シリコ ーンオイル溶液 5重量部 ・直鎖状メチルフェニルポリシロキサン(25℃における粘度1000cS) 10重量部 ・石英 100重量部
【0023】前記ベースペーストとキャタリストペース
トとを等量スパチュラで30秒間練和し、実施例1と同
様の試験を行った。結果を表1に示す。表1に示したよ
うに、金属片に加わる圧力は比較例として用いた流動性
の大きい市販の印象材の約1/2であった。また自然流
動は測定値がシリンダーの直径に近くほとんど自然流動
しなかった。そして、口腔粘膜への刺激も認められず、
印象精度も良好であった。
【0024】〔比較例1〕下記組成のベースペーストと
キャタリストペーストとを作製した。 (ベースペースト) ・25℃における粘度が10000cSである分子鎖両末端がメチルビニルシロキシ基 で封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量部 ・メチルハイドロジェンシロキサン単位を20モル%含有する直鎖状メチルハイ ドロジェンポリシロキサン 10重量部 ・石英 100重量部 ・ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 10重量部 (キャタリストペースト) ・25℃における粘度が10000cSである分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ 基で封鎖されたジメチルポリシロキン 100重量部 ・1,3ジビニルテトラメチルジシロキサン−白金錯体0.4重量%含有シリコ ーンオイル溶液 5重量部 ・石英 100重量部
【0025】前記ベースペーストとキャタリストペース
トとを等量スパチュラで30秒間練和し、実施例1と同
様の試験を行った。結果を表1に示す。表1に示したと
おり、金属片に加わる圧力は比較例として用いた市販さ
れている印象材と同程度であった。また自然流動は大き
く、口腔粘膜に対する刺激も若干認められ、印象精度も
やや劣っていた。
【0026】〔比較例2〕市販されているシリコーン印
象材である「ジーシーエクザファインインジェクション
タイプ」(ジーシー社製)を用い、ベースペーストとキ
ャタリストペーストとを等量スパチュラで30秒間練和
し、実施例1と同様の試験を行った。結果を表1に示
す。表1に示したとおり、金属片に加わる圧力は実施例
の約2倍を示した。また自然流動は大きく、口腔粘膜に
対する刺激も若干認められ、印象精度もやや劣ってい
た。
【0027】〔比較例3〕市販されている酸化亜鉛−ユ
ージノール系印象材である「ジーシーインプレッション
ペーストハード」(ジーシー社製)を用い、ピンクペー
ストとブラウンペーストとを等量スパチュラで30秒間
練和し、実施例1と同様の試験を行った。結果を表1に
示す。表1に示したとおり、金属片に加わる圧力は実施
例中の組成物より大きく、自然流動は大きかった。ま
た、口腔粘膜に対する刺激が非常に大きく、印象精度も
やや劣っていた。
【0028】
【表1】 口腔粘膜への刺激 ○:全く刺激が認められない。 △:若干刺激が認められる。 ×:強い刺激が認められる。
【0029】表1より明らかなように、本発明に係る口
腔粘膜印象用シリコーン組成物は、金属片に加わる圧力
が比較例で挙げた市販のシリコーン印象材の約1/2で
あることから、印象採得時において粘膜に加わる圧力が
非常に小さいことが判る。また自然流動は、測定に用い
たシリンダーの直径にほぼ等しく、ほとんど自然流動が
ないことが確認された。一方、市販の印象材を含め各比
較例の圧力及び自然流動は、各実施例と比べてかなり大
きく、実際の印象採得時に口腔粘膜に過度の圧力が加わ
ったり、自然流動により喉に入り込む恐れがあり、口腔
粘膜印象用としては不適であることが確認された。更
に、各実施例の組成物は口腔粘膜への刺激性も全く認め
られず印象精度も良好であったが、各比較例とも刺激が
認められ印象精度も劣っていた。特に比較例3の酸化亜
鉛−ユージノール系の印象材では非常に強い刺激であっ
た。
【0030】
【発明の効果】このように本発明に係る口腔粘膜印象用
シリコーン組成物は、印象採得時に口腔粘膜へ過度の圧
力を加えず、しかも圧力が加わっていない部分の練和物
は流動し難いため、喉の奥に流れ込むこともなく、更に
は口腔粘膜に対する刺激も全くない印象材であり、この
ような特性を有するため口腔粘膜の印象を極めて精度良
く採得でき、義歯作製時や義歯調整時の口腔粘膜専用の
印象材として極めて優れた印象材であり、歯科分野に貢
献する価値の非常に大きなものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A)1分子中に脂肪族不飽和炭化水素を少なくとも2個有し、25℃における粘度 が500〜1500cSであるオルガノポリシロキサン 100重量部 B)1分子中にけい素原子に直結した水素原子を少なくとも3個有するオルガノ ハイドロジェンポリシロキサン 0.1〜20重量部 C)シリコーン可溶性白金化合物 (AとBの合計量に対して)10〜500ppm D)25℃における粘度が30〜10000cSの直鎖状メチルフェニルポリシロキサン 1〜20重量部 E)無機充填材 10〜200重量部 F)非イオン系界面活性剤から選ばれた1種又は2種以上の界面活性剤 0.5〜5重量部 から成ることを特徴とする口腔粘膜印象用シリコーン組
    成物。
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