JP2005504127A - ピリジル‐アルキルスルホニルピラゾール誘導体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、式1の化合物の製造方法並びにそのような方法において有用な中間体に関し、ここで、R1〜R4は定義されたとおりである。式1の化合物は炎症及び炎症に関連した他の障害の治療又は軽減に有用である。
Description
【背景技術】
【0001】
本発明は、ヘテロシクロ‐アルキルスルホニルピラゾール誘導体の位置選択的な製造及びそれらの合成誘導体に関する。本発明の方法によって製造されたピラゾール化合物は、哺乳動物、好ましくはヒト、イヌ、ネコ又は家畜における炎症及び関節炎、神経変成及び大腸癌のような炎症に関連した他の障害の治療又は軽減に有用である。本発明の方法により製造されたピラゾール化合物が、酵素シクロオキシゲナーゼのアラキドン酸に対する作用に干渉することによって、プロスタグランジンの生合成を阻害すると考えられる。
【0002】
非ステロイド性の抗炎症剤(NSAIDs)は、鎮痛及び抗炎症活性によってそれらの痛み及び関節炎の兆候及び症状の治療に広く使用されている。一般的なNSAIDsが、プロスタグランジンG/Hシンターゼ(PGHS)としても知られ、アラキドン酸をプロスタグランジンに変換する酵素であるシクロオキシゲナーゼ(以後、”COX”と称される。)の活性をブロックすることによって作用することが認められている。プロスタグランジン、特別には炎症状態において検出される卓越したエイコサノイドであるプロスタグランジンE2(PG E2)は痛み、熱、及び炎症に関連した他の症状のメディエーターである。プロスタグランジンの生合成の阻害は、抗炎症剤の発見の治療的ターゲットであった。
【0003】
COXを阻害する多様なスルホニルベンゼン化合物が特許公報(PCT国際出願公開第WO 97/16435号、同第WO 97/14691号、同第WO 96/19469号、同第WO 96/36623号、同第WO 96/03392号、同第WO 96/03387号、同第WO 97/727181号、同第WO 96/936617号、同第WO 96/19469号、同第WO 96/08482号、同第WO 95/00501号、同第WO 95/15315号、同第WO 95/15316号、同第WO 95/15317号、同第WO 95/15318号、同第WO 97/13755号、EP 0799523、EP 418845及びEP 554829)中に開示されている。国際出願公開第WO97/11704号は、場合により置換アリールで置換されたピラゾール化合物を開示する。
【0004】
商業的な使用に好適な収率と純度を有する式1の化合物の製造は、いくつかの難点を有する。以下に詳述するとおり、先に開示された方法の使用はかなりな量の式1の化合物の位置異性体の生成を引き起こし、該異性体は、顕著な収率の損失なくして式1の化合物から分離することが困難である。出願人の研究は、式1の化合物の低温における製造は、式1の化合物の位置選択的な製造に好ましいが、収率が低く、且つ主要な不純物としての中間体の存在があることを明らかにした。一方、中間体の消費を可能とするのに十分に高く反応温度を維持することは、他の問題、すなわち式1の化合物の位置異性体の生成、を引き起こす。
【0005】
出願人は、水を反応中の補助溶剤として使用することが以下の利点:(1)式1の化合物の位置異性体の生成を最小限にし、それによって位置選択性の高い式1の化合物が形成され;そして、(2)式1の化合物が高い収率で形成される、を提供することを思いがけなく発見することによってこれらの問題を解決した。さらに、水の使用は、広い温度範囲にわたる式1の化合物の位置選択的な製造を可能とする。
【0006】
発明の要約
本発明は、以下の式1:
【化1】
により表される化合物の製造方法に関し、該製造方法は、以下の:
(a)以下の式2:
【化2】
により表される化合物;
(b)以下の式3:
【化3】
により表される化合物;
(c)1以上の酸;
(d)1以上の水と混和可能な有機溶媒;及び
(e)水;
を配合することを含み、上記式中、
R1は、以下の:ハロ、ヒドロキシ、シアノ、メルカプト、(C1‐C6)アルキル、(C2‐C6)アルケニル、(C1‐C6)アルコキシ、‐OCF3、(C1‐C6)アルキル-S-、(C1‐C6)アルキル-S(=O)‐、(C1‐C6)アルキル-SO2‐、アミノ、(C1‐C6)アルキルアミノ、ジ[(C1‐C6)アルキル]アミノ、H2N-(C=O)-、(C1‐C6)アルキル‐NH‐(C=O)‐及びホルミルから成る群から独立に選ばれる1〜3の置換基で、場合により置換されるフェニルであり;
R2は、水素、ハロ又は(C1‐C6)アルキルであり;
R3は、場合により1〜3のハロ原子で置換される(C1‐C6)アルキルであり;そして、
R4は、(C1‐C6)アルキルである。
【0007】
本発明の1の実施態様において、R1は以下の:ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、(C1‐C6)アルキル、(C1‐C6)アルコキシ及び(C1‐C6)アルキル-S-から成る群から独立に選ばれる1又は2の置換基で、場合により置換されたフェニルである。本発明の好ましい実施態様において、R1は非置換フェニルである。
【0008】
本発明の他の実施態様において、R2はクロロ又はフルオロである。本発明の好ましい実施態様において、R2はクロロである。本発明の他の好ましい実施態様において、R2は(C1‐C6)アルキルであり;本発明のより好ましい実施態様において、R2は水素又はメチルである。本発明の特別に好ましい実施態様において、R2は水素である。
【0009】
本発明の他の実施態様において、R3は、1〜3のハロ原子で置換された(C1‐C6)アルキルである。本発明の好ましい実施態様において、R3は、1〜3のフルオロ原子で置換された(C1‐C3)アルキルである。本発明のより好ましい実施態様において、R3は、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルである。本発明の特別に好ましい実施態様において、R3は、ジフルオロメチルである。本発明の他の特別に好ましい実施態様において、R3は、トリフルオロメチルである。
【0010】
本発明の他の好ましい実施態様において、R4は、(C1‐C3)アルキルである。本発明のより好ましい実施態様において、R4は、メチルである。
【0011】
本発明の他の実施態様において、R1は非置換フェニル、そしてR2は水素である。本発明の他の実施態様において、R1は非置換フェニル、R2は水素、R3は1,2又は3のフルオロで置換されたメチルであり、R4はメチルである。本発明の好ましい実施態様において、R1は非置換フェニルであり、R2は水素であり、R3はジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり、R4はメチルである。本発明の特別に好ましい実施態様においては、R1は非置換フェニルであり、R2は水素であり、R3はジフルオロメチルであり、そしてR4はメチルである。
【0012】
本出願において、用語”式1の化合物”は、式1の化合物並びに式中、R3がトリフルオロメチル又はジフルオロメチルである、以下の式1a及び式1b:
【化4】
により表される化合物を含む。
【0013】
式1a及び式1bの化合物は、式1の化合物の好ましい実施態様であり、本明細書に記載された、すべての実施態様、好ましい実施態様、そして特別に好ましい実施態様が適合する。式1aの化合物は、式1の化合物の特に好ましい実施態様であり、本明細書に記載された、すべての実施態様、好ましい実施態様、そして特別に好ましい実施態様が適合する。したがって、簡潔に言うと、”式1の化合物の製造方法”という句は、本願の目的のために”式1aの化合物の製造方法”又は”式1bの化合物の製造方法”という句と交換可能であると理解されるべきである。またさらに、式1a及び式1bの化合物の製造のための発明の方法中で使用される、式2及び式3の化合物は、それぞれ対応する好ましい置換基を含むものとして理解されるべきである。例えば、式1aの化合物の製造方法において、式2の化合物中で、R1は非置換フェニル、R2は水素、そしてR3はジフルオロメチルであるが、式3の化合物中で、R4はメチルである。同様に、式1bの化合物の製造方法において、式2の化合物中で、R1は非置換フェニル、R2は水素、そしてR3はトリフルオロメチルであるが、式3の化合物中で、R4はメチルである。
【0014】
本明細書中で使用される用語”混合物”は、特記されない限り、その成分の分散状態にかかわらず使用されることに注意するべきである。
【0015】
本明細書中で2又は3の物質に関して使用される用語”混和可能”は、特記されない限り、2又は3の物質が、当業者に理解されるとおり、”真の溶液”を形成することができることを意味する(例えば、Hawley's Condensed Chemical Dictionary, 13th ed. John Wiley & Sons, New York(1997), p.1034を参照のこと)。
【0016】
例えば、用語”水と混和可能”は、本明細書中で少なくとも水を含む混合物の特別な成分に関して、該成分が水と真の溶液を形成することができることを意味する。溶質とみられるいかなる特別な物質も限られた相対的な比率範囲又は濃度範囲にわたってのみ、特別な溶媒と真の溶液を形成することができ、それはすなわち、いかなる特別な溶質の混和性も典型的には、以下の:(挙げたものは周知の関連する因子のほんの一部である。):混合物の温度、常圧、溶質及び溶液の化学的性質、並びにその化学的性質及び相対比率が問題の溶質の混和性に影響することのできる他の溶質及び/又は溶媒の存在、によって制限されるというように理解されるべきである。
【0017】
本明細書中で使用される”有機溶媒”という句は、特記されない限り、非水性溶媒又は非水性溶媒の混合物を意味する。
【0018】
本発明の実施態様において、1以上の水と混和可能な有機溶媒は、1以上の水と混和可能なアルコールを含む。好ましい実施態様において、1以上の水と混和可能なアルコールが1〜12の炭素原子を含む。より好ましい実施態様において、上記1以上の水と混和可能なアルコールは、以下の:メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノール及びtert-ブタノールから成る群から選ばれる。特別に好ましい本発明の実施態様においては、上記水と混和可能なアルコールは、エタノール又はイソプロパノールである。他の特別に好ましい本発明の実施態様においては、上記水と混和可能なアルコールはイソプロパノールである。
【0019】
本発明の他の実施態様においては、上記1以上の酸は、以下の:塩酸、酢酸、三フッ化酢酸、p-トルエンスルホン酸及び硫酸から成る群から選ばれる。本発明の好ましい実施態様においては、上記酸は硫酸である。
【0020】
本発明の他の実施態様においては、(a)と(b)は(e)の存在下で配合される。本発明の好ましい実施態様においては、(a)は少なくとも(b)と(e)を含む混合物と配合される。本発明の他の好ましい実施態様においては、(a)は少なくとも(b)、(c)及び(e)を含む混合物と配合され、本発明のより好ましい実施態様においては、(b)、(c)及び(e)の混合物は、少なくとも(c)及び(e)を含む混合物を(b)と配合することによって製造される。
【0021】
本発明の他の実施態様においては、少なくとも(a)と(d)を含む混合物は、少なくとも(b)と(e)を含む混合物と配合され、本発明のより好ましい実施態様においては、(a)と(d)の混合物が、(b)、(c)及び(e)の混合物と配合される。
【0022】
本発明の他の実施態様においては、(e)の添加前に(a)と(b)が配合される。本発明の他の実施態様においては、(e)の添加前に(a)、(b)及び(d)が配合される。本発明のさらに他の実施態様においては、(e)の添加前に(a)、(b)及び(c)が配合され、本発明の好ましい実施態様においては、(e)の添加前に(a),(b)、(c)及び(d)が配合される。
【0023】
本発明の他の実施態様においては、温度が(a)、(b)、(c)及び(d)の配合物の還流温度より低い温度に維持される。本発明の他の実施態様においては、温度は(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)の配合物の還流温度より低い温度に維持される。
【0024】
(a)及び(b)が配合される、本発明のいかなる実施態様においても、式1の化合物の製造方法はさらに、(a)と(b)の配合の後、(b)の量が初期値の約10%未満になるまで40℃未満に保持するステップを含む。本発明の好ましい実施態様においては、式1の化合物の製造方法はさらに、(b)が初期値の約10%未満に減少した後、温度を少なくとも約30℃まで上昇させるステップを含む。
【0025】
本発明の他の実施態様においては、式1の化合物の製造方法はさらに、本明細書中で”式1の化合物の5-ヒドロキシ前駆体”と称される以下の式4:
【化5】
{式中、
R1−R4が本明細書中の上記、式1の化合物の実施態様、好ましい実施態様、より好ましい実施態様、そして特別に好ましい実施態様を含む、式1の化合物において定義されたとおりである。}
により表される中間体の式1の化合物への変換を最大化するステップを含む。本発明はさらに、式4の化合物に関する。1の実施態様において、式4の化合物は実質的に純粋な形態である。好ましい実施態様において、式4の化合物は90%純粋である。
【0026】
本発明の他の実施態様において、式1の化合物の製造方法はさらに、式1の化合物の5-ヒドロキシ誘導体のモル量が最初の(b)のモル量の約10%未満になるまで、温度を少なくとも約30℃に保持するステップを含む。
【0027】
本発明の1の実施態様において、式1の化合物の製造方法はさらに、(a)と(b)の配合後、且つ(b)の量が初期値の約10%未満まで減少した後、(e)を添加するステップを含む。本発明の好ましい実施態様においては、(b)の量が初期値の約5%未満に減少した後に(e)が添加される。
【0028】
本発明の1の実施態様において、式1の化合物の製造方法はさらに、式1の化合物の形成が実質的に完了した後に、(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)の配合物から酸を除去するステップを含む。本発明の1の実施態様において、上記酸は、式1の化合物の固体サンプルを洗浄することによって除去される。本発明の他の実施態様において、上記酸は、塩基によって中和されることによって除去される。本出願において、”実質的に完了”という句は、特記されない限り、基準の化合物のモル量がその製造において使用された制限試薬のモル量の少なくとも約90%であることを意味する。たとえば、本発明の方法の上記実施態様において、式1の化合物の形成は、式1の化合物のモル量が、(a)式2の化合物又は(b)式3の化合物のうちのより少ないモル量の少なくとも約90%である場合に、実質的に完了している。基準の化合物の収率パーセンテージは、例えば、式1の化合物の洗浄及び/又は再結晶化による処理及び精製における損失によって、一般的に反応完結のパーセンテージよりも低い。
【0029】
本発明の1の実施態様において、本発明の方法は、少なくとも90%純粋な、好ましくは少なくとも95%純粋な、より好ましくは少なくとも97%純粋な、そして最も好ましくは少なくとも99%純粋な式1の化合物を製造する。本発明の方法によって製造された式1の化合物以外のいずれの化合物も不純物であり、その量は式1の化合物の純度百分率を計算するために、該方法の総収率と比較されるものであると理解されるべきである。したがって、“90%純粋な”式1の化合物は、式1の化合物を質量で全体の90%、他のすべての化合物全体を質量で10%含む物質を意味し、上記他の化合物は、本発明の方法中で使用された残留溶媒(水を含む)であって、例えば乾燥、真空乾燥、例えば約50℃以下の温度におけるオーブン中での乾燥である、本明細書中に記載されたような慣用の乾燥技術によって除去不可能なものを含む。
【0030】
本発明の1の実施態様において、式1の化合物の製造方法は、さらに(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)の配合物を顆粒化するステップを含む。本発明の好ましい実施態様においては、上記配合物は、少なくとも2時間顆粒化される。
【0031】
本発明の特別に好ましい実施態様においては、R1は非置換フェニルであり、R2は水素である。
【0032】
本発明の他の特別に好ましい実施態様においては、R3はジフルオロメチル又はトリフルオロメチルである。
【0033】
本発明の他の特別に好ましい実施態様においては、R4はメチルである。
【0034】
本発明の他の特別に好ましい実施態様においては、R3はジフルオロメチルである。
【0035】
本発明の1の実施態様において、式2の化合物のモル量は式3の化合物のモル量とほとんど同じである。
【0036】
それぞれが本発明の好ましい実施態様を説明している実施例1〜4中で、実施例3は好ましい実施態様であり、実施例4は特別に好ましい実施態様である。
【0037】
本発明の1の実施態様において、本発明の方法は、式1の化合物の量の10%未満、好ましくは5%未満、より好ましくは2%未満の量の式6の化合物を生成する。本発明の特別に好ましい実施態様においては、本発明の方法は式1の化合物の量の1%未満の量の式6の化合物を生成する。本発明においては、いずれかの2の化合物、例えば、式1及び式6の化合物、の相対量が通常の実務者に利用可能ないずれかの手段、例えばクロマトグラフィー法、分光測定法、及び分光法、によって測定され、該方法は所望の感度レベル、例えばある特定の成分の他に対する比率が10%、5%、2%、1%、によって選ばれる。1の実施態様においては、式1及び式6の化合物の相対量はクロマトグラフィー、好ましくはHPLC(高感度液体クロマトグラフィー)又はTLC(薄層クロマトグラフィー)によって測定される。特別に好ましい実施態様においては、式1及び式6の化合物の相対量は、HPLCによって測定される。他の実施態様においては、式1及び式6の化合物の相対量は、分光法、好ましくはIR(赤外)法又はNMR(核磁気共鳴法)分光法によって測定される。
【0038】
反応生成物が式1aの化合物である、本発明の方法の実施によって得られることが最近知られている不純物は、出発物質中(すなわち、式2及び式3の化合物中)の不純物、残留中間体(すなわち、式4及び式5の化合物)及び式6の化合物に加えて、以下の化合物:
【化6】
である。
【0039】
さらに、式1a、すなわち、R3がジフルオロメチルである化合物、の製造方法において、R3がトリフルオロメチルである化合物(すなわち、式1bの化合物)は、不純物として検出されることもあった。
【0040】
本明細書に記載された上記方法の1の実施態様において、上記反応はおよそ大気圧下において実施される。本出願において、”大気圧”という用語は、特定の高度についての気象学上の大気圧の通常の範囲内の圧力を意味し、一方、”高圧”という用語は、大気圧より高い圧力を意味する。本明細書に記載された方法の他の実施態様においては、反応は高圧下で実施される。
【0041】
特記されない限り、本明細書中で言及される”アルキル”という用語は、本明細書中で言及される他の基(例えば、アルコキシ)のアルキル部分同様に、直鎖又は分岐状(メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、2級ブチル、3級ブチル)であり、それらはまた、環状(例えば、シクロプロピル、又はシクロブチル)であり;場合により、以下に定義される、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C1-C6)アルコキシ、(C6-C10)アリーロキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、又は(C1-C6)アルキルのような1〜3の好適な置換基で置換されることができる。本明細書中で使用される”各前記アルキル”という句は、アルコキシ、アルケニル、又はアルキルアミノのような基の中のいずれかの先に記載のアルキル部分を指す。
【0042】
特記されない限り、”ハロ”及びハロゲン”という用語は、本明細書中でフルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨード、或いはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素をそれぞれ意味するように使用され、一方、”ハライド”という用語は、本明細書中でフッ化物、塩化物、臭化物、又はヨードアニオンを指すために使用される。
【0043】
本明細書中で使用されるように、”ハロ置換されたアルキル”という用語は、上記のように1以上のハロで置換されたアルキルラジカルを指し、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2‐トリクロロメチルなどを含み;場合により、以下に定義するようにフルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C1-C6)アルコキシ、(C6-C10)アリーロキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、又は(C1-C6)アルキルのような1〜3の好適な置換基で置換されたものを含むが、これらに限定されない。
【0044】
本明細書中で使用されるように、”アルケニル”という用語は、炭素原子2〜6の直鎖又は分岐鎖の不飽和ラジカルを意味し、エテニル、1‐プロペニル、2‐プロペニル(アリル)、イソ‐プロペニル、2‐メチル‐1‐プロペニル、1‐ブテニル、2‐ブテニルなどを含み;場合により、以下に定義するようにフルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C1-C6)アルコキシ、(C6-C10)アリーロキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、又は(C1-C6)アルキルのような1〜3の好適な置換基で置換されたものを含むが、これらに限定されない。
【0045】
本明細書中で使用されるように、”アルキニル”という用語は、炭素原子2〜6の直鎖又は分岐鎖の炭化水素鎖ラジカルであって、1の三重結合を有し、エチニル、プロピニル、ブチニルなどを含み;場合により、以下に定義するようにフルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C1-C6)アルコキシ、(C6-C10)アリーロキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、又は(C1-C6)アルキルのような1〜3の好適な置換基で置換されたものを含むが、これらに限定されない。
【0046】
本明細書中で使用されるように、”アルコキシ”という用語は、アルキルが上で定義されたとおりのO-アルキル基を指す。
【0047】
本明細書中で使用されるように、”アルコキシカルボニル”という用語は、上記のように、今度は結合点として働く、カルボニル基(>C=O)に連結されたアルコキシを指す。
【0048】
本明細書中で使用される”薬物として許容可能な塩”という句は、特記されない限り、本発明の化合物中に存在することのできる酸性又は塩基性の基の塩を含む。本来は塩基性である、本発明の方法によって製造される化合物は、多様な無機酸及び有機酸と広く多様な塩を形成することができる。そのような本発明の塩基性化合物の、薬物として許容できる酸付加塩を製造するのに使用されることのできる酸は、非毒性酸付加塩、すなわち、例えば塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカロン酸塩、ショ糖塩、ギ酸塩、ベンゼン酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩及びパモエート(pamoate)[すなわち、1,1’-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトエート)]塩のような、薬物として許容できるアニオンを含む塩を形成することのできるものである。上記の酸に加えて、本発明の方法により製造されたアミノ部分を含む化合物は、多様なアミノ酸と、薬物として許容可能な塩を形成することができる。
【0049】
本発明は、1以上の水素、炭素、窒素又は他の原子がそれらの同位体で置換された、式1の化合物の製造方法を含む。そのような化合物は、診断ツールとして、並びに代謝の、薬物動態の、及び結合の研究において有用である。本発明において利用され得る同位体の例は、それぞれ、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、35S、18F、及び36Clのような水素、炭素、窒素、酸素、イオウ、フッ素及び塩素の同位体を含む。上記の同位体及び/又は他の原子の他の同位体を利用する本発明の方法は、本発明の範囲内にある。例えば3H及び14Cのような放射性同位体が取り込まれた、本発明の方法によって製造された、一定の同位体標識された化合物は薬物及び/又は基質の組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化された、すなわち3H、及びカーボン‐14、すなわち14C、同位体はその調製及び検出性の容易性によって、特別に好ましい。さらに、重水素、すなわち、2H、のようなより重い同位体による置換は、例えば生体内での半減期の増加又は必要用量の減少などの一定の治療的利点を有し、したがって、いくつかの状況では好ましいものであることができる。本発明の方法によって製造された、同位体標識された化合物は、同位体標識されない試薬を、容易に入手可能な同位体標識された試薬に置換し、以下のスキーム及び/又は実施例中に開示された方法を実行することにより、一般的に製造されることができる。
【0050】
発明の詳細な説明
本発明の方法は、以下のスキーム1及びそれに続く説明に従って実施することができる。スキーム1及び2中の置換基R1〜R4は、式1の化合物について上で定義したとおりである。
【化7】
【0051】
【化8】
【0052】
上記のスキーム1及び2は単に例示的なものであり、以下においてさらに詳述され、及び本明細書の以下の実施例においてさらに記載される。
【0053】
2000年11月28日に出願され、本明細書中に参考文献としてそっくりそのまま援用されている、継続中の米国特許出願第09/724,446号は、一般的に式1の化合物を含むピラゾール化合物の製造方法、並びに式2の化合物、式3の化合物及び有機溶媒の混合物を酸性、中性又は塩基性の条件下、好ましくは酸又は式3の化合物の酸性塩の存在下で、還流温度まで加熱することを含む、スキーム1に示された一定の式1の化合物の製造の特異的な実施例を開示する。例えば、エタノール及びイソプロパノールが好ましい、アルコール、並びにジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)、N-メチル-2-ピロリジノン(NMP)、ベンゼン、トルエン、及びクロロホルムを含む、多くの溶媒が上記反応に好適であるとして記載される。同出願第09/724,446号中の好ましい酸は、塩酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、p-トルエンスルホン酸及び硫酸を含む。同出願第09/724,446号中の反応温度は、約0℃〜約140℃、好ましくはほぼ極性溶媒の還流温度である。同出願第09/724,446号中の実施例は、溶媒が酢酸エチル又はトリフルオロエタノールであり、式2の化合物及び式3の化合物が、硫酸を含むトリフルオロエタノール中又は酢酸エチル中で還流温度まで加熱されるところの上記のスキーム1中に示された方法による特異的なピラゾール化合物の製造について記載する。
【0054】
式2の化合物は同出願第09/724,446号の製造法5及び製造法6、並びにAust. J. Chem., 1977, 30, 229及びHeterocycles, 1990, 31, 1951、そして当技術分野において知られた方法によって製造されることができる。式3の化合物は同出願第09/724,446号の製造法2及び代替製造法2によって製造されることができ、以下においてさらに記載されるとおり、同様に当技術分野において知られた方法によって製造されることができる。2001年6月7日に公報発行されたPCT国際出願公開第WO01/40216号が、米国特許出願第09/724,446号の対応出願であることは注目すべきである。式2の化合物は米国特許出願第09/723,609号中においても教示され;ヨーロッパ特許出願第310533.5号はこれに対応し、EP1104758として2001年6月6日に公報発行されている。
【0055】
式1のピラゾール化合物が、米国特許出願第09/724,446号中に開示された化合物中で特別に好ましいことが発見された。しかしながら、スキーム2に示されるように、出願人は上記出願第09/724,446号中に開示された方法を式1の化合物の製造のために使用することが、式1の化合物及びその位置異性体(すなわち、R1及びR3の位置が式1の化合物に比較して逆である、式6の化合物)の混合物の形成を引き起こすことを発見した。したがって、高い収率及び純度で式1の化合物を位置選択的に製造する方法を提供することが本発明の目的である。
【0056】
商業的な使用に好適な、高い収率及び純度を有する式1の化合物の位置選択的な製造は、いくつかの困難を示した。スキーム1に示された方法から得られた1及び6の混合物から1を再結晶化することが可能である一方、1の全体の収率は低く、再結晶化によってうまく分離されることのできる1の量は6の混合物中での量が増加するにしたがって減少する、ということを出願人は発見した。出願人のさらなる研究により、低温、例えば好ましくは約40℃未満(アルコールのような好適な溶媒中で)において式2及び3の化合物を反応させることが式1の化合物の位置選択的な製造に有利であることが明らかとなった。しかしながら、式1の化合物が低温において溶解しにくいことによって、式1及び式4の化合物が共沈殿して、式4の化合物の最終産物である式1の化合物への進行を妨害し、結果として低収率及び主な不純物として式4の化合物が存在することとなる。一方、両化合物(1及び4)を溶解した状態に保つのに十分高い反応温度を保持し、反応を進めて完了させることは、他の問題を引き起こし、すなわち、式5の化合物の生成及び式5の化合物の主な不純物である式6の化合物への進行である。
【0057】
出願人は、反応中で水を補助溶媒として使用することが、以下の利点:(1)式5の化合物及び式6の化合物の生成が最小化され、それによって式1の化合物が高い位置選択性をもって形成する;そして(2)式1の化合物が高収率で形成される、を提供することを偶然に発見することによって、これらの問題を解決した。出願人はさらに、反応の最初から水が他の成分と配合されるか否かにかかわらず、又は式4の化合物の実質的な量が形成された後に水が添加されるか否かにかかわらず、これらの利点が得られることを発見した。さらに、水の使用は、広い温度範囲にわたる式1の化合物の位置選択的な生成を可能とする。
【0058】
本来、塩基性の性質を有する、本発明の方法によって製造された化合物は、多様な無機酸及び有機酸と広く多様な異なる塩を形成することができる。そのような塩が哺乳動物への投与のために薬物として許容可能でなければならないにもかかわらず、実際には反応混合物から本発明の方法によって製造された化合物を、薬物として許容不能な塩として最初に単離し、その後に、引き続く反応又は薬物として許容可能な酸付加塩の製造のために、該塩をアルカリ性の試薬で処理して遊離の塩基に戻すように転換することが、実際にはしばしば望ましい。本発明の方法によって製造された塩基化合物の酸付加塩は、水性の溶媒又は好適な有機溶媒中で、塩基化合物を実質的に等価の量の選択されたミネラル又は有機酸で処理することによって容易に製造される。溶媒を注意深く蒸発させ、所望の固体塩が容易に得られる。所望の塩はまた、有機溶媒中の遊離の塩基の溶液に適切なミネラル又は有機酸を添加することによって該溶液から沈殿させられることができる。
【0059】
本発明の方法によって製造された式1の化合物及び薬物として許容可能なそれらの塩(本明細書中では以後、“活性化合物”という)は哺乳動物、好ましくはヒト、イヌ、ネコ、又は家畜における炎症の及び関節炎、神経変性及び大腸癌のような他の炎症に関連する障害の治療において、経口で、非経口で、局所的に又は直腸を経た経路で投与されることができる。
【0060】
日用量の変動は、治療される対象の種、体重、状態及び選択される特別の投与経路に依存して必然的に発生するにもかかわらず、一般的に、活性化合物は最も望ましくは、体重1kg1日あたり約0.2mg(mg/kg/日)〜約200mg/kg/日の範囲の用量で単回又は分割用量(すなわち、1〜4用量/日)を投与される。しかしながら、約4mg/kg/日〜約50mg/kg/日の範囲内の用量レベルを採用することが最も望ましい。変動は治療される哺乳動物の種及び前記薬剤に対する個々の応答に依存して発生するにもかかわらず、同様に選択される医薬製剤のタイプ及びそのような投与が行われる期間と間隔にも依存する。いくつかの場合において、上記の範囲の下限より少ない容量レベルは適量より多い場合がある一方、他の場合にはより高い用量が、1日中の投与のためにそのような高用量が最初にいくつかの低用量に分割されるという条件で、有害な副作用をおこさずに採用されることができる。
【0061】
活性化合物は、単独で又は薬剤として許容可能な担体又は希釈剤とともに先に示した経路で投与されることができ、そのような投与は単一又は複数の用量で実施されることができる。より特別には、活性化合物は広く多様な異なる剤型で投与されることができ、すなわち、それらは薬剤として許容可能な不活性担体と、錠剤、カプセル、ロゼンジ、トローチ、ハードキャンディ、粉末、スプレー、クリーム、膏薬、座剤、ゼリー、ゲル、ペースト、ローション、軟膏、水性懸濁液、注射溶液、エリキシル、シロップなどの形態に配合されることができる。そのような担体は固体希釈剤又は充填剤、滅菌水性媒体及び多様な無毒性有機溶媒等を含む。さらに、経口の医薬組製物は好適には甘味を加え及び又は香り付けされることができる。一般的に、活性化合物は重量で約5.0%〜約70%の範囲の濃度レベルにおいてそのような用量形態であることができる。許容可能な担体、希釈剤、賦型剤、崩壊剤、潤滑剤、甘味料又は香料、着色料又は色素、乳化剤、懸濁剤、希釈剤、緩衝剤、クリーム、ゼリー、ゲル、ペースト、パッチ、軟膏などの数多くの例が当該技術分野において知られた医薬組成物及び製剤の製造において有用である。Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, Pa., 18th Edition, Gennaro, ed. (1990),pages 1545-1580を参照のこと。滅菌状態におけるこれらすべての組成物の製造が、標準的な製薬技術によって容易に達成されることを当業者は理解するであろう。
【0062】
家畜又は家庭内の動物、例えばイヌ又はネコ、特別にはイヌ、のようなヒト以外の動物への投与のために、活性化合物が動物の餌に入れて、又は水薬の組成物として経口で投与されることができる。
【0063】
活性化合物はまた、小さな単層ビヒクル、大きな単層ビヒクル及び多層ビヒクルのようなリポソームデリバリーシステムの形態で投与されることもできる。リポソームはコレステロール、ステアリルアミン又はホスファチジルコリンのような多様なリン脂質から形成されることができる。
【0064】
活性化合物はまた、目標に向けられる薬物担体のような可溶性ポリマーと結合させられることもできる。そのようなポリマーはポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェニル、ポリヒドロキシエチルアスパルタミド-フェノール又はパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキシド-ポリリジンを含むことができる。さらに、活性化合物は薬物の制御された放出を達成するのに有用な生物分解性ポリマーのクラス、例えば、ポリラクティックアシッド、ポリグリコリックアシッド、ポリラクティックアシッド及びポリグリコリックアシッドのコポリマー、ポリイプシロン、カプロラクテート、ポリヒドロキシブチリックアシッド、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート及びハイドロゲルの架橋性又は両親媒性ブロックコポリマーに結合することができる。
【0065】
当業者は、本発明の方法によって製造された式1の化合物が、多岐にわたる病気を治療するのに有用であることを評価するであろう。当業者はまた、本発明の方法によって製造された式1の化合物を特定の病気の治療に使用した場合、上記化合物がその病気のために使用される多様な既存の治療剤と併用されることができることを評価するだろう。
【0066】
関節リューマチの治療のために、本発明の方法によって製造された式1の化合物が、抗TNFモノクローナル抗体及び(Enbrel(登録商標)のような)TNF受容体イムノグロブリン分子のようなTNF-α阻害剤、低用量メトトレキセート、レフニミド、ヒドロキシクロロキン、d-ぺニシラミン、オーラノフィン、又は非経口の若しくは経口の金と併用されることができる。
【0067】
本発明の方法によって製造された式1の化合物はまた、骨関節炎の治療のための既存の治療剤と併用して使用されることができる。併用して使用されるのに好適な治療剤は、エトドラック、ピロキシカム、ジクロフェナックのような標準的な非ステロイド系抗炎症剤(以後、NSAID'sと称する)、ナプロキセン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、カルプロフェン、ケトプロフェン及びイブプロフェンのようなプロピオン酸、メクロフェナミン酸、メフェナミン酸、インドメタシン、スリンダック、アパゾーンのようなフェナム酸塩、フェニルブタゾンのようなピラゾロン、アスピリンのようなサリチル酸塩、セレコキシブ及びロフェコキシブのようなCOX−2阻害剤、鎮痛剤、及びコルチコステロイドのような血管内治療剤、及びヒアルガン及びシンビスクのようなヒアルロン酸を含む。
【0068】
本発明の方法によって製造された式1の化合物は他の炎症メディエーターの阻害剤と併用して投与されることができ、該阻害剤は、以下の、本質的にそのような阻害剤のクラスとそれらの例から成る群:マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤、アグルカナーゼ阻害剤、TACE阻害剤、ロイコトリエン受容体アンタゴニスト、IL-1プロセシング及びリリース阻害剤、ILra、H1-受容体アンタゴニスト;キニン-B1及びB2受容体アンタゴニスト;PGD-、PGF-、PGI2-及びPGE受容体アンタゴニストのようなプロスタグランジン阻害剤;トロンボキサンA2(TXA2-)阻害剤;5-及び12-リポキシゲナーゼ阻害剤;ロイコトリエンLTC4-、LTD4/LTE4-、及びLTE4-阻害剤;PAF-受容体アンタゴニスト;多様な親水性基と共に金チオ基の形態にある金;免疫抑制剤、例えば、シクロスポリン、アザチオプリン及びメトトレキセート;抗炎症性グルココルチコイド;ペニシラミン、ヒドロキシクロロキン;抗痛風剤、例えば、コルチシン、キサンチンオキシダーゼ阻害剤、例えば、アロプリノール、並びに尿酸排泄剤、例えば、プロベネシド、スルフィンピラゾン、及びベンズブロマロンから選ばれる1以上のメンバーを含む。
【0069】
本発明の方法によって製造された式1の化合物はまた、エンドスタチン及びアンギオスタチンのような抗癌剤又はアドリアマイシン、ダウノマイシン、シス‐プラチナ、エトポシド、タキソール、タキソテールのような細胞毒性のある作用物質及びビンクリスチンのようなアルカロイド、及びメトトレキセートのような抗代謝剤と併用されることができる。
【0070】
本発明の方法によって製造された式1の化合物はまた、高血圧、アンギナ、うっ血性心麻痺を含む心筋虚血及び心筋梗塞を含む動脈硬化の結果を相殺することを意図する抗高血圧薬及び他の心血管系の薬物であって、ヒドララジンのような血管拡張剤、プロプラノロールのようなβ‐アドレナリン受容体アンタゴニスト、ニフェジピンのようなカルシウムチャンネルブロッカー、クロニジンのようなα2-アドレナリンアゴニスト、ピラゾシンのようなα‐アドレナリン受容体アンタゴニスト及びロバスタチン又はアトルバスタチンのようなHMG-CoAレダクターゼ阻害剤(抗高コレステロール血症薬)から選ばれる薬物と併用されることができる。
【0071】
本発明の方法によって製造された式1の化合物はまた、1以上の抗生物質、抗菌剤、抗原虫薬、抗ウイルス薬又は類似の治療剤と併用されることができる。
【0072】
本発明の方法によって製造された式1の化合物はまた、(セルトラリンのような)抗鬱薬、(L-ドーパ、レギップ、ミラペックス、セレギン及びラサギリンのようなMAOB阻害剤、タスマールのようなcomP阻害剤、A-2阻害剤、ドパミン再吸収阻害剤、NMDAアンタゴニスト、ニコチンアゴニスト、ドパミンアゴニスト並びにニューロナルニトリックオキシドシンターゼ阻害剤のような)抗パーキンソン薬、そしてドネペジルのようなアルツハイマー病薬、タクリン、COX-2阻害剤、プロペントフィリン又はメトリフォネートのようなCNS作用物質と併用されることができる。
【0073】
本発明の方法によって製造された式1の化合物はまた、ロロキシフェン、ラソフォキシフェン、ドロロキシフェン又はフォソマックスのような骨粗鬆症剤及びFK-506及びラパマイシンのような免疫抑制剤と併用されることができる。
【0074】
本発明はまた、本発明の方法によって製造された式1の化合物を単独で又は意図された配合を形成するべき1以上の他の治療剤とともに併用することをさらに含み、上記意図された配合においては、上記異なる薬物が異なる半減期を有し、異なる放出時間を有する上記薬物の制御された放出形態を作り出すことによって比較的統一的な投薬を達成することを含み、;又は患者がヒトでない場合には、上記配合に使用された前記薬物が飼料組成物中に混合物として一緒に存在する、前記薬物添加された飼料の用量形態を含む。さらに、本発明にしたがって、薬物の上記配合が組み合わせて与えられる前記薬物の同時投与によって達成される、共同投与、;異なる用量形態及び投与経路による共同投与を含み、;前記配合を形成する各薬物が前記患者に同時投与されないにもかかわらず、それによって、含有される前記薬物の望ましい血漿レベルが治療を受ける患者において維持されるところの、異なるが標準的且つ継続的な投薬スケジュールに従った配合の使用、がさらに提供される。
【0075】
以下の実施例は、本発明の方法及び中間体をさらに例示する。本発明が、以下に提供される実施例の特異的な詳細に限定されないことは理解されるべきである。
【0076】
分析方法
出発物質、中間体及び生成物の量は、特記されない限りHPLCによって測定された。使用されたカラムは、内径4.5mm、長さ150mmのZorbx RX-C8 CNカラムであって、Hewlett Packard 1100システム中で流速2mL/分、210nmにおける吸光度を測定した。以下のプログラムに従ってグラジエント溶出を使用した:60%A/40%Bで15分保持、90%A/10%Bまで10分間の勾配、60%A/40%Bまで5分間の勾配。溶媒A:HPLC水中0.2%リン酸;溶媒B:HPLC水中85%アセトニトリル。
【実施例】
【0077】
実施例1
5- メチルスルホニル‐ 2 ‐ [5- フェニル‐ 3 ‐ジフルオロメチル -1H ‐ピラゾール -1- イル ] ピリジン
12.2kgの5-(メチルスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジン(64.1モル)をイソプロパノール(45ガロン)に添加し、続いて4,4‐ジフルオロ‐1‐フェニル‐1,3‐ブタンジオン(12.0kg、61.5モル、0.96等量)を融解物として添加し、続いて45ガロンのイソプロパノールを加えた。スラリーを15分間攪拌し、その後、3.6Lの濃硫酸を添加した(わずかに発熱)(全体で30容量のイソプロパノール)。反応を75℃まで加熱し、1時間保持した。その後、ポットを20〜30℃まで冷却した。反応完了アッセイの後、126ガロン(40容量)の水を添加し(わずかに発熱、反応温度を45℃未満に保った。)、反応生成物を2時間、顆粒化した。布を何重にも巻いた36インチのヌッチェ(nutche)フィルターで生成物を2時間未満、濾過した。濾過ケークをさらなる12ガロン(4容量)の水ですすぎ、上記ケークを12時間、風乾した。生成物は主要な不純物として式6の化合物を2.2%含んだ(HPLCによって;滞留時間5.1分)。分析データ:HPLC滞留時間(表題の化合物)8.4分;MS:349.36(計算値)、M+1=350.1;CDCl3中、1HNMR:8.75二重線(1H)、8.26四重線(1H)、7.38多重線(3H)、7.36二重線(2H)、6.70多重線(2H)、3.08一重線(3H);CDCl3中、13CNMR:15.3、149.3、147.9、146.6、138.1、130.27、133.5、130.0、129.1、128.7、117.9、113.4、111.1、108.1、107.7、45)。
【0078】
実施例2
5- メチルスルホニル‐ 2 ‐ [5- フェニル‐ 3 ‐ジフルオロメチル -1H ‐ピラゾール -1- イル ] ピリジン
120gの5-(メチルスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジン[CP-675,775](0.641モル)をイソプロパノール(900mL)に添加し、続いて4,4‐ジフルオロ‐1‐フェニル‐1,3‐ブタンジオン(122g、0.615モル、0.96等量)を融解物として添加し、続いて900mLのイソプロパノールを加えた。スラリーを15分間攪拌し、その後、36mLの濃硫酸を添加した(わずかに発熱)(全体で15容量のイソプロパノール)。反応を20~30℃で6時間攪拌し、2.4L(20容量)の水を添加し(わずかに発熱、反応温度を45℃未満に保った。)、反応物を2日間、顆粒化した。生成物を濾過し、水ですすいだ。生成物は式6の化合物を0.5%未満含んだ(HPLCによって;滞留時間5.1分)。分析データ:HPLC滞留時間(表題の化合物)8.4分;MS:349.36(計算値)、M+1=350.1;CDCl3中、1HNMR:8.75二重線(1H)、8.26四重線(1H)、7.38多重線(3H)、7.36二重線(2H)、6.70多重線(2H)、3.08一重線(3H);CDCl3中、13CNMR:15.3、149.3、147.9、146.6、138.1、130.27、133.5、130.0、129.1、128.7、117.9、113.4、111.1、108.1、107.7、45)。
【0079】
実施例3
5- メチルスルホニル‐ 2 ‐ [5- フェニル‐ 3 ‐ジフルオロメチル -1H ‐ピラゾール -1- イル ] ピリジン
窒素大気中で、25.6gの5-(メチルスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジン(0.14モル)、512mLの水(20容量)及び16mLの濃硫酸(0.063容量)を、純粋で乾燥した窒素でパージした1Lの丸底フラスコに添加した。別の500mLの一首の丸底フラスコ中で384mlのイソプロパノール(15容量)及び26.01gの4,4‐ジフルオロ‐1‐フェニル‐1,3‐ブタンジオン(0.13モル)の溶液を調製した。上記イソプロパノール/4,4‐ジフルオロ‐1‐フェニル‐1,3‐ブタンジオン溶液を、ポット温度を25℃未満に保った5-(メチルスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジン反応混合物に添加した。添加後、上記混合物を22℃で2時間攪拌し、出発物質の消失確認のためにサンプル分取した。出発物質が消失したら(残留が15未満)、中間体が消失するまで上記ポットを40℃で5.5時間加熱した。得られたスラリーを濾過し、濾液のpHが6〜7に達するまで水で洗浄した。そして固体を250mLの三つ首丸底フラスコに添加した。フラスコに以下の:31.25mLの水(1.2容量)及び31.25mLのイソプロパノール(1.2容量)を添加した。上記混合物を還流温度(85℃)まで30分加熱した。ポットを28℃まで放冷し、固体を濾過によって分離し、20mLのイソプロパノールで洗浄した。固体を真空オーブン中、45℃で乾燥した。87%の収率で生成物を得て、0.54%の式6の化合物を含んでいた(滞留時間5.1分)。分析データ:HPLC滞留時間(表題の化合物)8.4分;MS:349.36(計算値)、M+1=350.1;CDCl3中、1HNMR:8.75二重線(1H)、8.26四重線(1H)、7.38多重線(3H)、7.36二重線(2H)、6.70多重線(2H)、3.08一重線(3H);CDCl3中、13CNMR:15.3、149.3、147.9、146.6、138.1、130.27、133.5、130.0、129.1、128.7、117.9、113.4、111.1、108.1、107.7、45)。
【0080】
実施例4
5- メチルスルホニル‐ 2 ‐ [5- フェニル‐ 3 ‐ジフルオロメチル -1H ‐ピラゾール -1- イル ] ピリジン
窒素大気中で、500gの5-(メチルスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジン(2.67モル)、10Lの水(20容量)及び579mLの濃硫酸(0.063容量)を、純粋で乾燥した窒素でパージした22Lの丸底フラスコに添加した。別の12Lの三つ首丸底フラスコ中で7500mlのイソプロパノール(15容量)及び508gの4,4‐ジフルオロ‐1‐フェニル‐1,3‐ブタンジオン(2.56モル)の溶液を調製した。上記イソプロパノール/4,4‐ジフルオロ‐1‐フェニル‐1,3‐ブタンジオン溶液を、ポット温度を30℃未満に保った5-(メチルスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジン含有反応混合物に添加した。4,4‐ジフルオロ‐1‐フェニル‐1,3‐ブタンジオン溶液の添加後、上記混合物を24℃で1.0時間攪拌し、HPLCによる5-(メチルスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジンの消失確認のためにサンプル分取した。式4の中間体化合物が消失するまで上記ポットを40℃で2時間加熱し、得られたスラリーを濾過し、濾液のpHが6〜7に達するまで水で洗浄した。そして固体を5Lの三つ首丸底フラスコに添加した。フラスコに1250mLの水(2.5容量)及び1250mLのイソプロパノール(2.5容量)を添加した。上記混合物を還流温度(85℃)まで2時間加熱した。ポットを40℃まで放冷し、一夜攪拌した。固体を濾過によって分離し、2Lのイソプロパノールで洗浄し、固体を真空オーブン中、45℃で乾燥した。HPLCによれば、式6の化合物1.2%が存在した(滞留時間5.1分)。分析データ:HPLC滞留時間(表題の化合物)8.4分;MS:349.36(計算値)、M+1=350.1;CDCl3中、1HNMR:8.75二重線(1H)、8.26四重線(1H)、7.38多重線(3H)、7.36二重線(2H)、6.70多重線(2H)、3.08一重線(3H);CDCl3中、13CNMR:15.3、149.3、147.9、146.6、138.1、130.27、133.5、130.0、129.1、128.7、117.9、113.4、111.1、108.1、107.7、45)。
【0081】
製造1
出願番号第09/724,446号及び同第09/723,609号中に開示された式2の化合物の製造方法に加えて、出願人は、以下の式:
【化9】
により表される化合物を以下の式:
【化10】
{式中、
Raは(C1−C3)アルキルである。}
により表される、場合により置換エステルである化合物と、エチレングリコールジメチルエーテルのような好適な無水有機溶媒中、塩基、好ましくはナトリウムメトキシドの存在下で処理することを含む、1‐(フェニル)‐1,3‐ブタンジオンの製造方法を利用した。好ましくは、Raはエチルである。式2の生成化合物は、好ましくはアルコール/水混合物、好ましくはメタノール/水から再結晶化によって精製される。
【0082】
製造2
出願番号第09/724,446号中に開示された式3の化合物の製造方法に加えて、出願人は、5‐(アルカンスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジンの以下の製造方法であって、以下のステップ:
(a)2,5‐ジブロモピリジンを、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、グリム又はジグリムのような好適な溶媒中で、プロピルマグネシウムハライド又はイソプロピルマグネシウムハライドのようなグリニヤール試薬と約−20℃〜約10℃の温度で約0.5時間〜約4時間、好ましくは45分間反応させ、続いて、
(b)2‐ブロモ‐5‐(アルカンスルホニル)‐ピリジンを得るために、アルカンスルホニルフルオライド、アルカンスルホニルクロライド又はアルカンスルホン無水物のような作用物質でスルホン化し、続いて、
(c)アミンの存在下、好適な溶媒中、約20℃〜約100℃の温度、好ましくは約70℃の温度において、約3時間〜約24時間、好ましくは約5時間の間、(b)の生成物をヒドラジンハイドレートと反応させて2‐ヒドラジニル‐5‐(アルカンスルホニル)‐ピリジンを得る。
を含む、上記方法を利用した。
【0083】
好ましくは、上記グリニヤール試薬はイソプロピルマグネシウムクロライドであり、上記溶媒はテトラヒドロフランである。好ましくは上記スルホニル化剤はメタンスルホニルクロライドである。ヒドラジン分解については、好ましくは、アミンはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、2,6‐ルチジン、N,N,N',N'‐テトラメチルエチレンジアミン、より好ましくはトリエチルアミン、そして溶媒は水、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トルエン、好ましくは水である。
【0084】
特異的な、しかし非制限的な実施例として、出願人は5‐(メタンスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジンを、以下の方法に従って製造した:
(a) 2 ‐ブロモ‐ 5 ‐(メタンスルホニル)‐ピリジン
(i)テトラヒドロフラン(175mL)中、2,5‐ジブロモピリジン(50g、211ミリモル)溶液に、0℃で2.0Mイソプロピルマグネシウムクロライド(274ミリモル)を、温度を8℃未満に維持する速度で添加した。反応混合物を0℃で45分間攪拌し、その後−15℃に冷却した。テトラヒドロフラン(40mL)中メタンスルホニルクロライド(32.2g、281ミリモル)の溶液を、反応混合物に温度を5℃未満に維持する速度で添加した。反応混合物を室温にあたたまるまで放置して、水(500mL)及びtert‐ブチルエチルエーテル(300mL)でクエンチングした。層を分離し、水層をtert-ブチルエチルエーテルで2回抽出した(2×200mL)。併合した有機抽出物を水(200mL)で洗浄し、濃縮した。粗生成物をトルエン(110mL)から結晶化し、固体を濾過して29.4gの2‐ブロモ‐5‐(メタンスルホニル)‐ピリジン(収率59%)を得た。分析データ:1H NMR(300MHz、CDCl3)δ3.13(s, 3H)、7.73(d, J=8.3Hz,1H)、8.07(dd, J1=8.3Hz,J2=2.7Hz,1H)、8.91(d, J=2.5Hz,1H)
(ii)上記の反応中で、スルホン化剤としてメタンスルホニルフルオライドを使用すると収率53%の生成物を得た。
(iii)(i)中に記載の反応中で、スルホン化剤としてメタンスルホニル無水物を使用すると、収率50%の生成物を得た。
【0085】
(b) 2 ‐ヒドラジニル‐ 5 ‐(メタンスルホニル)‐ピリジン
水中(205mL)、2‐ブロモ‐5‐(メタンスルホニル)‐ピリジン(7.3g、116ミリモル)、トリエチルアミン(14.7g、145ミリモル)、及びヒドラジンハイドレート(7.26g、145ミリモル)の懸濁液を70℃まで加熱した。生成物がこの混合物から沈殿し始める前に(90分後)、反応混合物は均一になった。反応混合物を70℃で合計5時間攪拌し、その後、室温まで放冷し、18時間攪拌した。沈殿した生成物を濾過によって集め、乾燥させ、熱エタノールから再結晶させて2‐ヒドラジニル‐5‐(メタンスルホニル)‐ピリジンを86%の収率で得た。分析データ:1H NMR(300MHz、CDCl3)δ3.12(s, 3H)、4.44(br s, 2H)、6.80(br d, J=8.7Hz,1H)、7.81(dd, J1=9.0Hz,J2=2.4Hz, 1H)、8.38(d, 2.3Hz, 1H)、8.57(br s, 1H)
【0001】
本発明は、ヘテロシクロ‐アルキルスルホニルピラゾール誘導体の位置選択的な製造及びそれらの合成誘導体に関する。本発明の方法によって製造されたピラゾール化合物は、哺乳動物、好ましくはヒト、イヌ、ネコ又は家畜における炎症及び関節炎、神経変成及び大腸癌のような炎症に関連した他の障害の治療又は軽減に有用である。本発明の方法により製造されたピラゾール化合物が、酵素シクロオキシゲナーゼのアラキドン酸に対する作用に干渉することによって、プロスタグランジンの生合成を阻害すると考えられる。
【0002】
非ステロイド性の抗炎症剤(NSAIDs)は、鎮痛及び抗炎症活性によってそれらの痛み及び関節炎の兆候及び症状の治療に広く使用されている。一般的なNSAIDsが、プロスタグランジンG/Hシンターゼ(PGHS)としても知られ、アラキドン酸をプロスタグランジンに変換する酵素であるシクロオキシゲナーゼ(以後、”COX”と称される。)の活性をブロックすることによって作用することが認められている。プロスタグランジン、特別には炎症状態において検出される卓越したエイコサノイドであるプロスタグランジンE2(PG E2)は痛み、熱、及び炎症に関連した他の症状のメディエーターである。プロスタグランジンの生合成の阻害は、抗炎症剤の発見の治療的ターゲットであった。
【0003】
COXを阻害する多様なスルホニルベンゼン化合物が特許公報(PCT国際出願公開第WO 97/16435号、同第WO 97/14691号、同第WO 96/19469号、同第WO 96/36623号、同第WO 96/03392号、同第WO 96/03387号、同第WO 97/727181号、同第WO 96/936617号、同第WO 96/19469号、同第WO 96/08482号、同第WO 95/00501号、同第WO 95/15315号、同第WO 95/15316号、同第WO 95/15317号、同第WO 95/15318号、同第WO 97/13755号、EP 0799523、EP 418845及びEP 554829)中に開示されている。国際出願公開第WO97/11704号は、場合により置換アリールで置換されたピラゾール化合物を開示する。
【0004】
商業的な使用に好適な収率と純度を有する式1の化合物の製造は、いくつかの難点を有する。以下に詳述するとおり、先に開示された方法の使用はかなりな量の式1の化合物の位置異性体の生成を引き起こし、該異性体は、顕著な収率の損失なくして式1の化合物から分離することが困難である。出願人の研究は、式1の化合物の低温における製造は、式1の化合物の位置選択的な製造に好ましいが、収率が低く、且つ主要な不純物としての中間体の存在があることを明らかにした。一方、中間体の消費を可能とするのに十分に高く反応温度を維持することは、他の問題、すなわち式1の化合物の位置異性体の生成、を引き起こす。
【0005】
出願人は、水を反応中の補助溶剤として使用することが以下の利点:(1)式1の化合物の位置異性体の生成を最小限にし、それによって位置選択性の高い式1の化合物が形成され;そして、(2)式1の化合物が高い収率で形成される、を提供することを思いがけなく発見することによってこれらの問題を解決した。さらに、水の使用は、広い温度範囲にわたる式1の化合物の位置選択的な製造を可能とする。
【0006】
発明の要約
本発明は、以下の式1:
【化1】
により表される化合物の製造方法に関し、該製造方法は、以下の:
(a)以下の式2:
【化2】
により表される化合物;
(b)以下の式3:
【化3】
により表される化合物;
(c)1以上の酸;
(d)1以上の水と混和可能な有機溶媒;及び
(e)水;
を配合することを含み、上記式中、
R1は、以下の:ハロ、ヒドロキシ、シアノ、メルカプト、(C1‐C6)アルキル、(C2‐C6)アルケニル、(C1‐C6)アルコキシ、‐OCF3、(C1‐C6)アルキル-S-、(C1‐C6)アルキル-S(=O)‐、(C1‐C6)アルキル-SO2‐、アミノ、(C1‐C6)アルキルアミノ、ジ[(C1‐C6)アルキル]アミノ、H2N-(C=O)-、(C1‐C6)アルキル‐NH‐(C=O)‐及びホルミルから成る群から独立に選ばれる1〜3の置換基で、場合により置換されるフェニルであり;
R2は、水素、ハロ又は(C1‐C6)アルキルであり;
R3は、場合により1〜3のハロ原子で置換される(C1‐C6)アルキルであり;そして、
R4は、(C1‐C6)アルキルである。
【0007】
本発明の1の実施態様において、R1は以下の:ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、(C1‐C6)アルキル、(C1‐C6)アルコキシ及び(C1‐C6)アルキル-S-から成る群から独立に選ばれる1又は2の置換基で、場合により置換されたフェニルである。本発明の好ましい実施態様において、R1は非置換フェニルである。
【0008】
本発明の他の実施態様において、R2はクロロ又はフルオロである。本発明の好ましい実施態様において、R2はクロロである。本発明の他の好ましい実施態様において、R2は(C1‐C6)アルキルであり;本発明のより好ましい実施態様において、R2は水素又はメチルである。本発明の特別に好ましい実施態様において、R2は水素である。
【0009】
本発明の他の実施態様において、R3は、1〜3のハロ原子で置換された(C1‐C6)アルキルである。本発明の好ましい実施態様において、R3は、1〜3のフルオロ原子で置換された(C1‐C3)アルキルである。本発明のより好ましい実施態様において、R3は、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルである。本発明の特別に好ましい実施態様において、R3は、ジフルオロメチルである。本発明の他の特別に好ましい実施態様において、R3は、トリフルオロメチルである。
【0010】
本発明の他の好ましい実施態様において、R4は、(C1‐C3)アルキルである。本発明のより好ましい実施態様において、R4は、メチルである。
【0011】
本発明の他の実施態様において、R1は非置換フェニル、そしてR2は水素である。本発明の他の実施態様において、R1は非置換フェニル、R2は水素、R3は1,2又は3のフルオロで置換されたメチルであり、R4はメチルである。本発明の好ましい実施態様において、R1は非置換フェニルであり、R2は水素であり、R3はジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり、R4はメチルである。本発明の特別に好ましい実施態様においては、R1は非置換フェニルであり、R2は水素であり、R3はジフルオロメチルであり、そしてR4はメチルである。
【0012】
本出願において、用語”式1の化合物”は、式1の化合物並びに式中、R3がトリフルオロメチル又はジフルオロメチルである、以下の式1a及び式1b:
【化4】
により表される化合物を含む。
【0013】
式1a及び式1bの化合物は、式1の化合物の好ましい実施態様であり、本明細書に記載された、すべての実施態様、好ましい実施態様、そして特別に好ましい実施態様が適合する。式1aの化合物は、式1の化合物の特に好ましい実施態様であり、本明細書に記載された、すべての実施態様、好ましい実施態様、そして特別に好ましい実施態様が適合する。したがって、簡潔に言うと、”式1の化合物の製造方法”という句は、本願の目的のために”式1aの化合物の製造方法”又は”式1bの化合物の製造方法”という句と交換可能であると理解されるべきである。またさらに、式1a及び式1bの化合物の製造のための発明の方法中で使用される、式2及び式3の化合物は、それぞれ対応する好ましい置換基を含むものとして理解されるべきである。例えば、式1aの化合物の製造方法において、式2の化合物中で、R1は非置換フェニル、R2は水素、そしてR3はジフルオロメチルであるが、式3の化合物中で、R4はメチルである。同様に、式1bの化合物の製造方法において、式2の化合物中で、R1は非置換フェニル、R2は水素、そしてR3はトリフルオロメチルであるが、式3の化合物中で、R4はメチルである。
【0014】
本明細書中で使用される用語”混合物”は、特記されない限り、その成分の分散状態にかかわらず使用されることに注意するべきである。
【0015】
本明細書中で2又は3の物質に関して使用される用語”混和可能”は、特記されない限り、2又は3の物質が、当業者に理解されるとおり、”真の溶液”を形成することができることを意味する(例えば、Hawley's Condensed Chemical Dictionary, 13th ed. John Wiley & Sons, New York(1997), p.1034を参照のこと)。
【0016】
例えば、用語”水と混和可能”は、本明細書中で少なくとも水を含む混合物の特別な成分に関して、該成分が水と真の溶液を形成することができることを意味する。溶質とみられるいかなる特別な物質も限られた相対的な比率範囲又は濃度範囲にわたってのみ、特別な溶媒と真の溶液を形成することができ、それはすなわち、いかなる特別な溶質の混和性も典型的には、以下の:(挙げたものは周知の関連する因子のほんの一部である。):混合物の温度、常圧、溶質及び溶液の化学的性質、並びにその化学的性質及び相対比率が問題の溶質の混和性に影響することのできる他の溶質及び/又は溶媒の存在、によって制限されるというように理解されるべきである。
【0017】
本明細書中で使用される”有機溶媒”という句は、特記されない限り、非水性溶媒又は非水性溶媒の混合物を意味する。
【0018】
本発明の実施態様において、1以上の水と混和可能な有機溶媒は、1以上の水と混和可能なアルコールを含む。好ましい実施態様において、1以上の水と混和可能なアルコールが1〜12の炭素原子を含む。より好ましい実施態様において、上記1以上の水と混和可能なアルコールは、以下の:メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノール及びtert-ブタノールから成る群から選ばれる。特別に好ましい本発明の実施態様においては、上記水と混和可能なアルコールは、エタノール又はイソプロパノールである。他の特別に好ましい本発明の実施態様においては、上記水と混和可能なアルコールはイソプロパノールである。
【0019】
本発明の他の実施態様においては、上記1以上の酸は、以下の:塩酸、酢酸、三フッ化酢酸、p-トルエンスルホン酸及び硫酸から成る群から選ばれる。本発明の好ましい実施態様においては、上記酸は硫酸である。
【0020】
本発明の他の実施態様においては、(a)と(b)は(e)の存在下で配合される。本発明の好ましい実施態様においては、(a)は少なくとも(b)と(e)を含む混合物と配合される。本発明の他の好ましい実施態様においては、(a)は少なくとも(b)、(c)及び(e)を含む混合物と配合され、本発明のより好ましい実施態様においては、(b)、(c)及び(e)の混合物は、少なくとも(c)及び(e)を含む混合物を(b)と配合することによって製造される。
【0021】
本発明の他の実施態様においては、少なくとも(a)と(d)を含む混合物は、少なくとも(b)と(e)を含む混合物と配合され、本発明のより好ましい実施態様においては、(a)と(d)の混合物が、(b)、(c)及び(e)の混合物と配合される。
【0022】
本発明の他の実施態様においては、(e)の添加前に(a)と(b)が配合される。本発明の他の実施態様においては、(e)の添加前に(a)、(b)及び(d)が配合される。本発明のさらに他の実施態様においては、(e)の添加前に(a)、(b)及び(c)が配合され、本発明の好ましい実施態様においては、(e)の添加前に(a),(b)、(c)及び(d)が配合される。
【0023】
本発明の他の実施態様においては、温度が(a)、(b)、(c)及び(d)の配合物の還流温度より低い温度に維持される。本発明の他の実施態様においては、温度は(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)の配合物の還流温度より低い温度に維持される。
【0024】
(a)及び(b)が配合される、本発明のいかなる実施態様においても、式1の化合物の製造方法はさらに、(a)と(b)の配合の後、(b)の量が初期値の約10%未満になるまで40℃未満に保持するステップを含む。本発明の好ましい実施態様においては、式1の化合物の製造方法はさらに、(b)が初期値の約10%未満に減少した後、温度を少なくとも約30℃まで上昇させるステップを含む。
【0025】
本発明の他の実施態様においては、式1の化合物の製造方法はさらに、本明細書中で”式1の化合物の5-ヒドロキシ前駆体”と称される以下の式4:
【化5】
{式中、
R1−R4が本明細書中の上記、式1の化合物の実施態様、好ましい実施態様、より好ましい実施態様、そして特別に好ましい実施態様を含む、式1の化合物において定義されたとおりである。}
により表される中間体の式1の化合物への変換を最大化するステップを含む。本発明はさらに、式4の化合物に関する。1の実施態様において、式4の化合物は実質的に純粋な形態である。好ましい実施態様において、式4の化合物は90%純粋である。
【0026】
本発明の他の実施態様において、式1の化合物の製造方法はさらに、式1の化合物の5-ヒドロキシ誘導体のモル量が最初の(b)のモル量の約10%未満になるまで、温度を少なくとも約30℃に保持するステップを含む。
【0027】
本発明の1の実施態様において、式1の化合物の製造方法はさらに、(a)と(b)の配合後、且つ(b)の量が初期値の約10%未満まで減少した後、(e)を添加するステップを含む。本発明の好ましい実施態様においては、(b)の量が初期値の約5%未満に減少した後に(e)が添加される。
【0028】
本発明の1の実施態様において、式1の化合物の製造方法はさらに、式1の化合物の形成が実質的に完了した後に、(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)の配合物から酸を除去するステップを含む。本発明の1の実施態様において、上記酸は、式1の化合物の固体サンプルを洗浄することによって除去される。本発明の他の実施態様において、上記酸は、塩基によって中和されることによって除去される。本出願において、”実質的に完了”という句は、特記されない限り、基準の化合物のモル量がその製造において使用された制限試薬のモル量の少なくとも約90%であることを意味する。たとえば、本発明の方法の上記実施態様において、式1の化合物の形成は、式1の化合物のモル量が、(a)式2の化合物又は(b)式3の化合物のうちのより少ないモル量の少なくとも約90%である場合に、実質的に完了している。基準の化合物の収率パーセンテージは、例えば、式1の化合物の洗浄及び/又は再結晶化による処理及び精製における損失によって、一般的に反応完結のパーセンテージよりも低い。
【0029】
本発明の1の実施態様において、本発明の方法は、少なくとも90%純粋な、好ましくは少なくとも95%純粋な、より好ましくは少なくとも97%純粋な、そして最も好ましくは少なくとも99%純粋な式1の化合物を製造する。本発明の方法によって製造された式1の化合物以外のいずれの化合物も不純物であり、その量は式1の化合物の純度百分率を計算するために、該方法の総収率と比較されるものであると理解されるべきである。したがって、“90%純粋な”式1の化合物は、式1の化合物を質量で全体の90%、他のすべての化合物全体を質量で10%含む物質を意味し、上記他の化合物は、本発明の方法中で使用された残留溶媒(水を含む)であって、例えば乾燥、真空乾燥、例えば約50℃以下の温度におけるオーブン中での乾燥である、本明細書中に記載されたような慣用の乾燥技術によって除去不可能なものを含む。
【0030】
本発明の1の実施態様において、式1の化合物の製造方法は、さらに(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)の配合物を顆粒化するステップを含む。本発明の好ましい実施態様においては、上記配合物は、少なくとも2時間顆粒化される。
【0031】
本発明の特別に好ましい実施態様においては、R1は非置換フェニルであり、R2は水素である。
【0032】
本発明の他の特別に好ましい実施態様においては、R3はジフルオロメチル又はトリフルオロメチルである。
【0033】
本発明の他の特別に好ましい実施態様においては、R4はメチルである。
【0034】
本発明の他の特別に好ましい実施態様においては、R3はジフルオロメチルである。
【0035】
本発明の1の実施態様において、式2の化合物のモル量は式3の化合物のモル量とほとんど同じである。
【0036】
それぞれが本発明の好ましい実施態様を説明している実施例1〜4中で、実施例3は好ましい実施態様であり、実施例4は特別に好ましい実施態様である。
【0037】
本発明の1の実施態様において、本発明の方法は、式1の化合物の量の10%未満、好ましくは5%未満、より好ましくは2%未満の量の式6の化合物を生成する。本発明の特別に好ましい実施態様においては、本発明の方法は式1の化合物の量の1%未満の量の式6の化合物を生成する。本発明においては、いずれかの2の化合物、例えば、式1及び式6の化合物、の相対量が通常の実務者に利用可能ないずれかの手段、例えばクロマトグラフィー法、分光測定法、及び分光法、によって測定され、該方法は所望の感度レベル、例えばある特定の成分の他に対する比率が10%、5%、2%、1%、によって選ばれる。1の実施態様においては、式1及び式6の化合物の相対量はクロマトグラフィー、好ましくはHPLC(高感度液体クロマトグラフィー)又はTLC(薄層クロマトグラフィー)によって測定される。特別に好ましい実施態様においては、式1及び式6の化合物の相対量は、HPLCによって測定される。他の実施態様においては、式1及び式6の化合物の相対量は、分光法、好ましくはIR(赤外)法又はNMR(核磁気共鳴法)分光法によって測定される。
【0038】
反応生成物が式1aの化合物である、本発明の方法の実施によって得られることが最近知られている不純物は、出発物質中(すなわち、式2及び式3の化合物中)の不純物、残留中間体(すなわち、式4及び式5の化合物)及び式6の化合物に加えて、以下の化合物:
【化6】
である。
【0039】
さらに、式1a、すなわち、R3がジフルオロメチルである化合物、の製造方法において、R3がトリフルオロメチルである化合物(すなわち、式1bの化合物)は、不純物として検出されることもあった。
【0040】
本明細書に記載された上記方法の1の実施態様において、上記反応はおよそ大気圧下において実施される。本出願において、”大気圧”という用語は、特定の高度についての気象学上の大気圧の通常の範囲内の圧力を意味し、一方、”高圧”という用語は、大気圧より高い圧力を意味する。本明細書に記載された方法の他の実施態様においては、反応は高圧下で実施される。
【0041】
特記されない限り、本明細書中で言及される”アルキル”という用語は、本明細書中で言及される他の基(例えば、アルコキシ)のアルキル部分同様に、直鎖又は分岐状(メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、2級ブチル、3級ブチル)であり、それらはまた、環状(例えば、シクロプロピル、又はシクロブチル)であり;場合により、以下に定義される、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C1-C6)アルコキシ、(C6-C10)アリーロキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、又は(C1-C6)アルキルのような1〜3の好適な置換基で置換されることができる。本明細書中で使用される”各前記アルキル”という句は、アルコキシ、アルケニル、又はアルキルアミノのような基の中のいずれかの先に記載のアルキル部分を指す。
【0042】
特記されない限り、”ハロ”及びハロゲン”という用語は、本明細書中でフルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨード、或いはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素をそれぞれ意味するように使用され、一方、”ハライド”という用語は、本明細書中でフッ化物、塩化物、臭化物、又はヨードアニオンを指すために使用される。
【0043】
本明細書中で使用されるように、”ハロ置換されたアルキル”という用語は、上記のように1以上のハロで置換されたアルキルラジカルを指し、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2‐トリクロロメチルなどを含み;場合により、以下に定義するようにフルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C1-C6)アルコキシ、(C6-C10)アリーロキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、又は(C1-C6)アルキルのような1〜3の好適な置換基で置換されたものを含むが、これらに限定されない。
【0044】
本明細書中で使用されるように、”アルケニル”という用語は、炭素原子2〜6の直鎖又は分岐鎖の不飽和ラジカルを意味し、エテニル、1‐プロペニル、2‐プロペニル(アリル)、イソ‐プロペニル、2‐メチル‐1‐プロペニル、1‐ブテニル、2‐ブテニルなどを含み;場合により、以下に定義するようにフルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C1-C6)アルコキシ、(C6-C10)アリーロキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、又は(C1-C6)アルキルのような1〜3の好適な置換基で置換されたものを含むが、これらに限定されない。
【0045】
本明細書中で使用されるように、”アルキニル”という用語は、炭素原子2〜6の直鎖又は分岐鎖の炭化水素鎖ラジカルであって、1の三重結合を有し、エチニル、プロピニル、ブチニルなどを含み;場合により、以下に定義するようにフルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C1-C6)アルコキシ、(C6-C10)アリーロキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、又は(C1-C6)アルキルのような1〜3の好適な置換基で置換されたものを含むが、これらに限定されない。
【0046】
本明細書中で使用されるように、”アルコキシ”という用語は、アルキルが上で定義されたとおりのO-アルキル基を指す。
【0047】
本明細書中で使用されるように、”アルコキシカルボニル”という用語は、上記のように、今度は結合点として働く、カルボニル基(>C=O)に連結されたアルコキシを指す。
【0048】
本明細書中で使用される”薬物として許容可能な塩”という句は、特記されない限り、本発明の化合物中に存在することのできる酸性又は塩基性の基の塩を含む。本来は塩基性である、本発明の方法によって製造される化合物は、多様な無機酸及び有機酸と広く多様な塩を形成することができる。そのような本発明の塩基性化合物の、薬物として許容できる酸付加塩を製造するのに使用されることのできる酸は、非毒性酸付加塩、すなわち、例えば塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカロン酸塩、ショ糖塩、ギ酸塩、ベンゼン酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩及びパモエート(pamoate)[すなわち、1,1’-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトエート)]塩のような、薬物として許容できるアニオンを含む塩を形成することのできるものである。上記の酸に加えて、本発明の方法により製造されたアミノ部分を含む化合物は、多様なアミノ酸と、薬物として許容可能な塩を形成することができる。
【0049】
本発明は、1以上の水素、炭素、窒素又は他の原子がそれらの同位体で置換された、式1の化合物の製造方法を含む。そのような化合物は、診断ツールとして、並びに代謝の、薬物動態の、及び結合の研究において有用である。本発明において利用され得る同位体の例は、それぞれ、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、35S、18F、及び36Clのような水素、炭素、窒素、酸素、イオウ、フッ素及び塩素の同位体を含む。上記の同位体及び/又は他の原子の他の同位体を利用する本発明の方法は、本発明の範囲内にある。例えば3H及び14Cのような放射性同位体が取り込まれた、本発明の方法によって製造された、一定の同位体標識された化合物は薬物及び/又は基質の組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化された、すなわち3H、及びカーボン‐14、すなわち14C、同位体はその調製及び検出性の容易性によって、特別に好ましい。さらに、重水素、すなわち、2H、のようなより重い同位体による置換は、例えば生体内での半減期の増加又は必要用量の減少などの一定の治療的利点を有し、したがって、いくつかの状況では好ましいものであることができる。本発明の方法によって製造された、同位体標識された化合物は、同位体標識されない試薬を、容易に入手可能な同位体標識された試薬に置換し、以下のスキーム及び/又は実施例中に開示された方法を実行することにより、一般的に製造されることができる。
【0050】
発明の詳細な説明
本発明の方法は、以下のスキーム1及びそれに続く説明に従って実施することができる。スキーム1及び2中の置換基R1〜R4は、式1の化合物について上で定義したとおりである。
【化7】
【0051】
【化8】
【0052】
上記のスキーム1及び2は単に例示的なものであり、以下においてさらに詳述され、及び本明細書の以下の実施例においてさらに記載される。
【0053】
2000年11月28日に出願され、本明細書中に参考文献としてそっくりそのまま援用されている、継続中の米国特許出願第09/724,446号は、一般的に式1の化合物を含むピラゾール化合物の製造方法、並びに式2の化合物、式3の化合物及び有機溶媒の混合物を酸性、中性又は塩基性の条件下、好ましくは酸又は式3の化合物の酸性塩の存在下で、還流温度まで加熱することを含む、スキーム1に示された一定の式1の化合物の製造の特異的な実施例を開示する。例えば、エタノール及びイソプロパノールが好ましい、アルコール、並びにジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)、N-メチル-2-ピロリジノン(NMP)、ベンゼン、トルエン、及びクロロホルムを含む、多くの溶媒が上記反応に好適であるとして記載される。同出願第09/724,446号中の好ましい酸は、塩酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、p-トルエンスルホン酸及び硫酸を含む。同出願第09/724,446号中の反応温度は、約0℃〜約140℃、好ましくはほぼ極性溶媒の還流温度である。同出願第09/724,446号中の実施例は、溶媒が酢酸エチル又はトリフルオロエタノールであり、式2の化合物及び式3の化合物が、硫酸を含むトリフルオロエタノール中又は酢酸エチル中で還流温度まで加熱されるところの上記のスキーム1中に示された方法による特異的なピラゾール化合物の製造について記載する。
【0054】
式2の化合物は同出願第09/724,446号の製造法5及び製造法6、並びにAust. J. Chem., 1977, 30, 229及びHeterocycles, 1990, 31, 1951、そして当技術分野において知られた方法によって製造されることができる。式3の化合物は同出願第09/724,446号の製造法2及び代替製造法2によって製造されることができ、以下においてさらに記載されるとおり、同様に当技術分野において知られた方法によって製造されることができる。2001年6月7日に公報発行されたPCT国際出願公開第WO01/40216号が、米国特許出願第09/724,446号の対応出願であることは注目すべきである。式2の化合物は米国特許出願第09/723,609号中においても教示され;ヨーロッパ特許出願第310533.5号はこれに対応し、EP1104758として2001年6月6日に公報発行されている。
【0055】
式1のピラゾール化合物が、米国特許出願第09/724,446号中に開示された化合物中で特別に好ましいことが発見された。しかしながら、スキーム2に示されるように、出願人は上記出願第09/724,446号中に開示された方法を式1の化合物の製造のために使用することが、式1の化合物及びその位置異性体(すなわち、R1及びR3の位置が式1の化合物に比較して逆である、式6の化合物)の混合物の形成を引き起こすことを発見した。したがって、高い収率及び純度で式1の化合物を位置選択的に製造する方法を提供することが本発明の目的である。
【0056】
商業的な使用に好適な、高い収率及び純度を有する式1の化合物の位置選択的な製造は、いくつかの困難を示した。スキーム1に示された方法から得られた1及び6の混合物から1を再結晶化することが可能である一方、1の全体の収率は低く、再結晶化によってうまく分離されることのできる1の量は6の混合物中での量が増加するにしたがって減少する、ということを出願人は発見した。出願人のさらなる研究により、低温、例えば好ましくは約40℃未満(アルコールのような好適な溶媒中で)において式2及び3の化合物を反応させることが式1の化合物の位置選択的な製造に有利であることが明らかとなった。しかしながら、式1の化合物が低温において溶解しにくいことによって、式1及び式4の化合物が共沈殿して、式4の化合物の最終産物である式1の化合物への進行を妨害し、結果として低収率及び主な不純物として式4の化合物が存在することとなる。一方、両化合物(1及び4)を溶解した状態に保つのに十分高い反応温度を保持し、反応を進めて完了させることは、他の問題を引き起こし、すなわち、式5の化合物の生成及び式5の化合物の主な不純物である式6の化合物への進行である。
【0057】
出願人は、反応中で水を補助溶媒として使用することが、以下の利点:(1)式5の化合物及び式6の化合物の生成が最小化され、それによって式1の化合物が高い位置選択性をもって形成する;そして(2)式1の化合物が高収率で形成される、を提供することを偶然に発見することによって、これらの問題を解決した。出願人はさらに、反応の最初から水が他の成分と配合されるか否かにかかわらず、又は式4の化合物の実質的な量が形成された後に水が添加されるか否かにかかわらず、これらの利点が得られることを発見した。さらに、水の使用は、広い温度範囲にわたる式1の化合物の位置選択的な生成を可能とする。
【0058】
本来、塩基性の性質を有する、本発明の方法によって製造された化合物は、多様な無機酸及び有機酸と広く多様な異なる塩を形成することができる。そのような塩が哺乳動物への投与のために薬物として許容可能でなければならないにもかかわらず、実際には反応混合物から本発明の方法によって製造された化合物を、薬物として許容不能な塩として最初に単離し、その後に、引き続く反応又は薬物として許容可能な酸付加塩の製造のために、該塩をアルカリ性の試薬で処理して遊離の塩基に戻すように転換することが、実際にはしばしば望ましい。本発明の方法によって製造された塩基化合物の酸付加塩は、水性の溶媒又は好適な有機溶媒中で、塩基化合物を実質的に等価の量の選択されたミネラル又は有機酸で処理することによって容易に製造される。溶媒を注意深く蒸発させ、所望の固体塩が容易に得られる。所望の塩はまた、有機溶媒中の遊離の塩基の溶液に適切なミネラル又は有機酸を添加することによって該溶液から沈殿させられることができる。
【0059】
本発明の方法によって製造された式1の化合物及び薬物として許容可能なそれらの塩(本明細書中では以後、“活性化合物”という)は哺乳動物、好ましくはヒト、イヌ、ネコ、又は家畜における炎症の及び関節炎、神経変性及び大腸癌のような他の炎症に関連する障害の治療において、経口で、非経口で、局所的に又は直腸を経た経路で投与されることができる。
【0060】
日用量の変動は、治療される対象の種、体重、状態及び選択される特別の投与経路に依存して必然的に発生するにもかかわらず、一般的に、活性化合物は最も望ましくは、体重1kg1日あたり約0.2mg(mg/kg/日)〜約200mg/kg/日の範囲の用量で単回又は分割用量(すなわち、1〜4用量/日)を投与される。しかしながら、約4mg/kg/日〜約50mg/kg/日の範囲内の用量レベルを採用することが最も望ましい。変動は治療される哺乳動物の種及び前記薬剤に対する個々の応答に依存して発生するにもかかわらず、同様に選択される医薬製剤のタイプ及びそのような投与が行われる期間と間隔にも依存する。いくつかの場合において、上記の範囲の下限より少ない容量レベルは適量より多い場合がある一方、他の場合にはより高い用量が、1日中の投与のためにそのような高用量が最初にいくつかの低用量に分割されるという条件で、有害な副作用をおこさずに採用されることができる。
【0061】
活性化合物は、単独で又は薬剤として許容可能な担体又は希釈剤とともに先に示した経路で投与されることができ、そのような投与は単一又は複数の用量で実施されることができる。より特別には、活性化合物は広く多様な異なる剤型で投与されることができ、すなわち、それらは薬剤として許容可能な不活性担体と、錠剤、カプセル、ロゼンジ、トローチ、ハードキャンディ、粉末、スプレー、クリーム、膏薬、座剤、ゼリー、ゲル、ペースト、ローション、軟膏、水性懸濁液、注射溶液、エリキシル、シロップなどの形態に配合されることができる。そのような担体は固体希釈剤又は充填剤、滅菌水性媒体及び多様な無毒性有機溶媒等を含む。さらに、経口の医薬組製物は好適には甘味を加え及び又は香り付けされることができる。一般的に、活性化合物は重量で約5.0%〜約70%の範囲の濃度レベルにおいてそのような用量形態であることができる。許容可能な担体、希釈剤、賦型剤、崩壊剤、潤滑剤、甘味料又は香料、着色料又は色素、乳化剤、懸濁剤、希釈剤、緩衝剤、クリーム、ゼリー、ゲル、ペースト、パッチ、軟膏などの数多くの例が当該技術分野において知られた医薬組成物及び製剤の製造において有用である。Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, Pa., 18th Edition, Gennaro, ed. (1990),pages 1545-1580を参照のこと。滅菌状態におけるこれらすべての組成物の製造が、標準的な製薬技術によって容易に達成されることを当業者は理解するであろう。
【0062】
家畜又は家庭内の動物、例えばイヌ又はネコ、特別にはイヌ、のようなヒト以外の動物への投与のために、活性化合物が動物の餌に入れて、又は水薬の組成物として経口で投与されることができる。
【0063】
活性化合物はまた、小さな単層ビヒクル、大きな単層ビヒクル及び多層ビヒクルのようなリポソームデリバリーシステムの形態で投与されることもできる。リポソームはコレステロール、ステアリルアミン又はホスファチジルコリンのような多様なリン脂質から形成されることができる。
【0064】
活性化合物はまた、目標に向けられる薬物担体のような可溶性ポリマーと結合させられることもできる。そのようなポリマーはポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェニル、ポリヒドロキシエチルアスパルタミド-フェノール又はパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキシド-ポリリジンを含むことができる。さらに、活性化合物は薬物の制御された放出を達成するのに有用な生物分解性ポリマーのクラス、例えば、ポリラクティックアシッド、ポリグリコリックアシッド、ポリラクティックアシッド及びポリグリコリックアシッドのコポリマー、ポリイプシロン、カプロラクテート、ポリヒドロキシブチリックアシッド、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート及びハイドロゲルの架橋性又は両親媒性ブロックコポリマーに結合することができる。
【0065】
当業者は、本発明の方法によって製造された式1の化合物が、多岐にわたる病気を治療するのに有用であることを評価するであろう。当業者はまた、本発明の方法によって製造された式1の化合物を特定の病気の治療に使用した場合、上記化合物がその病気のために使用される多様な既存の治療剤と併用されることができることを評価するだろう。
【0066】
関節リューマチの治療のために、本発明の方法によって製造された式1の化合物が、抗TNFモノクローナル抗体及び(Enbrel(登録商標)のような)TNF受容体イムノグロブリン分子のようなTNF-α阻害剤、低用量メトトレキセート、レフニミド、ヒドロキシクロロキン、d-ぺニシラミン、オーラノフィン、又は非経口の若しくは経口の金と併用されることができる。
【0067】
本発明の方法によって製造された式1の化合物はまた、骨関節炎の治療のための既存の治療剤と併用して使用されることができる。併用して使用されるのに好適な治療剤は、エトドラック、ピロキシカム、ジクロフェナックのような標準的な非ステロイド系抗炎症剤(以後、NSAID'sと称する)、ナプロキセン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、カルプロフェン、ケトプロフェン及びイブプロフェンのようなプロピオン酸、メクロフェナミン酸、メフェナミン酸、インドメタシン、スリンダック、アパゾーンのようなフェナム酸塩、フェニルブタゾンのようなピラゾロン、アスピリンのようなサリチル酸塩、セレコキシブ及びロフェコキシブのようなCOX−2阻害剤、鎮痛剤、及びコルチコステロイドのような血管内治療剤、及びヒアルガン及びシンビスクのようなヒアルロン酸を含む。
【0068】
本発明の方法によって製造された式1の化合物は他の炎症メディエーターの阻害剤と併用して投与されることができ、該阻害剤は、以下の、本質的にそのような阻害剤のクラスとそれらの例から成る群:マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤、アグルカナーゼ阻害剤、TACE阻害剤、ロイコトリエン受容体アンタゴニスト、IL-1プロセシング及びリリース阻害剤、ILra、H1-受容体アンタゴニスト;キニン-B1及びB2受容体アンタゴニスト;PGD-、PGF-、PGI2-及びPGE受容体アンタゴニストのようなプロスタグランジン阻害剤;トロンボキサンA2(TXA2-)阻害剤;5-及び12-リポキシゲナーゼ阻害剤;ロイコトリエンLTC4-、LTD4/LTE4-、及びLTE4-阻害剤;PAF-受容体アンタゴニスト;多様な親水性基と共に金チオ基の形態にある金;免疫抑制剤、例えば、シクロスポリン、アザチオプリン及びメトトレキセート;抗炎症性グルココルチコイド;ペニシラミン、ヒドロキシクロロキン;抗痛風剤、例えば、コルチシン、キサンチンオキシダーゼ阻害剤、例えば、アロプリノール、並びに尿酸排泄剤、例えば、プロベネシド、スルフィンピラゾン、及びベンズブロマロンから選ばれる1以上のメンバーを含む。
【0069】
本発明の方法によって製造された式1の化合物はまた、エンドスタチン及びアンギオスタチンのような抗癌剤又はアドリアマイシン、ダウノマイシン、シス‐プラチナ、エトポシド、タキソール、タキソテールのような細胞毒性のある作用物質及びビンクリスチンのようなアルカロイド、及びメトトレキセートのような抗代謝剤と併用されることができる。
【0070】
本発明の方法によって製造された式1の化合物はまた、高血圧、アンギナ、うっ血性心麻痺を含む心筋虚血及び心筋梗塞を含む動脈硬化の結果を相殺することを意図する抗高血圧薬及び他の心血管系の薬物であって、ヒドララジンのような血管拡張剤、プロプラノロールのようなβ‐アドレナリン受容体アンタゴニスト、ニフェジピンのようなカルシウムチャンネルブロッカー、クロニジンのようなα2-アドレナリンアゴニスト、ピラゾシンのようなα‐アドレナリン受容体アンタゴニスト及びロバスタチン又はアトルバスタチンのようなHMG-CoAレダクターゼ阻害剤(抗高コレステロール血症薬)から選ばれる薬物と併用されることができる。
【0071】
本発明の方法によって製造された式1の化合物はまた、1以上の抗生物質、抗菌剤、抗原虫薬、抗ウイルス薬又は類似の治療剤と併用されることができる。
【0072】
本発明の方法によって製造された式1の化合物はまた、(セルトラリンのような)抗鬱薬、(L-ドーパ、レギップ、ミラペックス、セレギン及びラサギリンのようなMAOB阻害剤、タスマールのようなcomP阻害剤、A-2阻害剤、ドパミン再吸収阻害剤、NMDAアンタゴニスト、ニコチンアゴニスト、ドパミンアゴニスト並びにニューロナルニトリックオキシドシンターゼ阻害剤のような)抗パーキンソン薬、そしてドネペジルのようなアルツハイマー病薬、タクリン、COX-2阻害剤、プロペントフィリン又はメトリフォネートのようなCNS作用物質と併用されることができる。
【0073】
本発明の方法によって製造された式1の化合物はまた、ロロキシフェン、ラソフォキシフェン、ドロロキシフェン又はフォソマックスのような骨粗鬆症剤及びFK-506及びラパマイシンのような免疫抑制剤と併用されることができる。
【0074】
本発明はまた、本発明の方法によって製造された式1の化合物を単独で又は意図された配合を形成するべき1以上の他の治療剤とともに併用することをさらに含み、上記意図された配合においては、上記異なる薬物が異なる半減期を有し、異なる放出時間を有する上記薬物の制御された放出形態を作り出すことによって比較的統一的な投薬を達成することを含み、;又は患者がヒトでない場合には、上記配合に使用された前記薬物が飼料組成物中に混合物として一緒に存在する、前記薬物添加された飼料の用量形態を含む。さらに、本発明にしたがって、薬物の上記配合が組み合わせて与えられる前記薬物の同時投与によって達成される、共同投与、;異なる用量形態及び投与経路による共同投与を含み、;前記配合を形成する各薬物が前記患者に同時投与されないにもかかわらず、それによって、含有される前記薬物の望ましい血漿レベルが治療を受ける患者において維持されるところの、異なるが標準的且つ継続的な投薬スケジュールに従った配合の使用、がさらに提供される。
【0075】
以下の実施例は、本発明の方法及び中間体をさらに例示する。本発明が、以下に提供される実施例の特異的な詳細に限定されないことは理解されるべきである。
【0076】
分析方法
出発物質、中間体及び生成物の量は、特記されない限りHPLCによって測定された。使用されたカラムは、内径4.5mm、長さ150mmのZorbx RX-C8 CNカラムであって、Hewlett Packard 1100システム中で流速2mL/分、210nmにおける吸光度を測定した。以下のプログラムに従ってグラジエント溶出を使用した:60%A/40%Bで15分保持、90%A/10%Bまで10分間の勾配、60%A/40%Bまで5分間の勾配。溶媒A:HPLC水中0.2%リン酸;溶媒B:HPLC水中85%アセトニトリル。
【実施例】
【0077】
実施例1
5- メチルスルホニル‐ 2 ‐ [5- フェニル‐ 3 ‐ジフルオロメチル -1H ‐ピラゾール -1- イル ] ピリジン
12.2kgの5-(メチルスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジン(64.1モル)をイソプロパノール(45ガロン)に添加し、続いて4,4‐ジフルオロ‐1‐フェニル‐1,3‐ブタンジオン(12.0kg、61.5モル、0.96等量)を融解物として添加し、続いて45ガロンのイソプロパノールを加えた。スラリーを15分間攪拌し、その後、3.6Lの濃硫酸を添加した(わずかに発熱)(全体で30容量のイソプロパノール)。反応を75℃まで加熱し、1時間保持した。その後、ポットを20〜30℃まで冷却した。反応完了アッセイの後、126ガロン(40容量)の水を添加し(わずかに発熱、反応温度を45℃未満に保った。)、反応生成物を2時間、顆粒化した。布を何重にも巻いた36インチのヌッチェ(nutche)フィルターで生成物を2時間未満、濾過した。濾過ケークをさらなる12ガロン(4容量)の水ですすぎ、上記ケークを12時間、風乾した。生成物は主要な不純物として式6の化合物を2.2%含んだ(HPLCによって;滞留時間5.1分)。分析データ:HPLC滞留時間(表題の化合物)8.4分;MS:349.36(計算値)、M+1=350.1;CDCl3中、1HNMR:8.75二重線(1H)、8.26四重線(1H)、7.38多重線(3H)、7.36二重線(2H)、6.70多重線(2H)、3.08一重線(3H);CDCl3中、13CNMR:15.3、149.3、147.9、146.6、138.1、130.27、133.5、130.0、129.1、128.7、117.9、113.4、111.1、108.1、107.7、45)。
【0078】
実施例2
5- メチルスルホニル‐ 2 ‐ [5- フェニル‐ 3 ‐ジフルオロメチル -1H ‐ピラゾール -1- イル ] ピリジン
120gの5-(メチルスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジン[CP-675,775](0.641モル)をイソプロパノール(900mL)に添加し、続いて4,4‐ジフルオロ‐1‐フェニル‐1,3‐ブタンジオン(122g、0.615モル、0.96等量)を融解物として添加し、続いて900mLのイソプロパノールを加えた。スラリーを15分間攪拌し、その後、36mLの濃硫酸を添加した(わずかに発熱)(全体で15容量のイソプロパノール)。反応を20~30℃で6時間攪拌し、2.4L(20容量)の水を添加し(わずかに発熱、反応温度を45℃未満に保った。)、反応物を2日間、顆粒化した。生成物を濾過し、水ですすいだ。生成物は式6の化合物を0.5%未満含んだ(HPLCによって;滞留時間5.1分)。分析データ:HPLC滞留時間(表題の化合物)8.4分;MS:349.36(計算値)、M+1=350.1;CDCl3中、1HNMR:8.75二重線(1H)、8.26四重線(1H)、7.38多重線(3H)、7.36二重線(2H)、6.70多重線(2H)、3.08一重線(3H);CDCl3中、13CNMR:15.3、149.3、147.9、146.6、138.1、130.27、133.5、130.0、129.1、128.7、117.9、113.4、111.1、108.1、107.7、45)。
【0079】
実施例3
5- メチルスルホニル‐ 2 ‐ [5- フェニル‐ 3 ‐ジフルオロメチル -1H ‐ピラゾール -1- イル ] ピリジン
窒素大気中で、25.6gの5-(メチルスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジン(0.14モル)、512mLの水(20容量)及び16mLの濃硫酸(0.063容量)を、純粋で乾燥した窒素でパージした1Lの丸底フラスコに添加した。別の500mLの一首の丸底フラスコ中で384mlのイソプロパノール(15容量)及び26.01gの4,4‐ジフルオロ‐1‐フェニル‐1,3‐ブタンジオン(0.13モル)の溶液を調製した。上記イソプロパノール/4,4‐ジフルオロ‐1‐フェニル‐1,3‐ブタンジオン溶液を、ポット温度を25℃未満に保った5-(メチルスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジン反応混合物に添加した。添加後、上記混合物を22℃で2時間攪拌し、出発物質の消失確認のためにサンプル分取した。出発物質が消失したら(残留が15未満)、中間体が消失するまで上記ポットを40℃で5.5時間加熱した。得られたスラリーを濾過し、濾液のpHが6〜7に達するまで水で洗浄した。そして固体を250mLの三つ首丸底フラスコに添加した。フラスコに以下の:31.25mLの水(1.2容量)及び31.25mLのイソプロパノール(1.2容量)を添加した。上記混合物を還流温度(85℃)まで30分加熱した。ポットを28℃まで放冷し、固体を濾過によって分離し、20mLのイソプロパノールで洗浄した。固体を真空オーブン中、45℃で乾燥した。87%の収率で生成物を得て、0.54%の式6の化合物を含んでいた(滞留時間5.1分)。分析データ:HPLC滞留時間(表題の化合物)8.4分;MS:349.36(計算値)、M+1=350.1;CDCl3中、1HNMR:8.75二重線(1H)、8.26四重線(1H)、7.38多重線(3H)、7.36二重線(2H)、6.70多重線(2H)、3.08一重線(3H);CDCl3中、13CNMR:15.3、149.3、147.9、146.6、138.1、130.27、133.5、130.0、129.1、128.7、117.9、113.4、111.1、108.1、107.7、45)。
【0080】
実施例4
5- メチルスルホニル‐ 2 ‐ [5- フェニル‐ 3 ‐ジフルオロメチル -1H ‐ピラゾール -1- イル ] ピリジン
窒素大気中で、500gの5-(メチルスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジン(2.67モル)、10Lの水(20容量)及び579mLの濃硫酸(0.063容量)を、純粋で乾燥した窒素でパージした22Lの丸底フラスコに添加した。別の12Lの三つ首丸底フラスコ中で7500mlのイソプロパノール(15容量)及び508gの4,4‐ジフルオロ‐1‐フェニル‐1,3‐ブタンジオン(2.56モル)の溶液を調製した。上記イソプロパノール/4,4‐ジフルオロ‐1‐フェニル‐1,3‐ブタンジオン溶液を、ポット温度を30℃未満に保った5-(メチルスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジン含有反応混合物に添加した。4,4‐ジフルオロ‐1‐フェニル‐1,3‐ブタンジオン溶液の添加後、上記混合物を24℃で1.0時間攪拌し、HPLCによる5-(メチルスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジンの消失確認のためにサンプル分取した。式4の中間体化合物が消失するまで上記ポットを40℃で2時間加熱し、得られたスラリーを濾過し、濾液のpHが6〜7に達するまで水で洗浄した。そして固体を5Lの三つ首丸底フラスコに添加した。フラスコに1250mLの水(2.5容量)及び1250mLのイソプロパノール(2.5容量)を添加した。上記混合物を還流温度(85℃)まで2時間加熱した。ポットを40℃まで放冷し、一夜攪拌した。固体を濾過によって分離し、2Lのイソプロパノールで洗浄し、固体を真空オーブン中、45℃で乾燥した。HPLCによれば、式6の化合物1.2%が存在した(滞留時間5.1分)。分析データ:HPLC滞留時間(表題の化合物)8.4分;MS:349.36(計算値)、M+1=350.1;CDCl3中、1HNMR:8.75二重線(1H)、8.26四重線(1H)、7.38多重線(3H)、7.36二重線(2H)、6.70多重線(2H)、3.08一重線(3H);CDCl3中、13CNMR:15.3、149.3、147.9、146.6、138.1、130.27、133.5、130.0、129.1、128.7、117.9、113.4、111.1、108.1、107.7、45)。
【0081】
製造1
出願番号第09/724,446号及び同第09/723,609号中に開示された式2の化合物の製造方法に加えて、出願人は、以下の式:
【化9】
により表される化合物を以下の式:
【化10】
{式中、
Raは(C1−C3)アルキルである。}
により表される、場合により置換エステルである化合物と、エチレングリコールジメチルエーテルのような好適な無水有機溶媒中、塩基、好ましくはナトリウムメトキシドの存在下で処理することを含む、1‐(フェニル)‐1,3‐ブタンジオンの製造方法を利用した。好ましくは、Raはエチルである。式2の生成化合物は、好ましくはアルコール/水混合物、好ましくはメタノール/水から再結晶化によって精製される。
【0082】
製造2
出願番号第09/724,446号中に開示された式3の化合物の製造方法に加えて、出願人は、5‐(アルカンスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジンの以下の製造方法であって、以下のステップ:
(a)2,5‐ジブロモピリジンを、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、グリム又はジグリムのような好適な溶媒中で、プロピルマグネシウムハライド又はイソプロピルマグネシウムハライドのようなグリニヤール試薬と約−20℃〜約10℃の温度で約0.5時間〜約4時間、好ましくは45分間反応させ、続いて、
(b)2‐ブロモ‐5‐(アルカンスルホニル)‐ピリジンを得るために、アルカンスルホニルフルオライド、アルカンスルホニルクロライド又はアルカンスルホン無水物のような作用物質でスルホン化し、続いて、
(c)アミンの存在下、好適な溶媒中、約20℃〜約100℃の温度、好ましくは約70℃の温度において、約3時間〜約24時間、好ましくは約5時間の間、(b)の生成物をヒドラジンハイドレートと反応させて2‐ヒドラジニル‐5‐(アルカンスルホニル)‐ピリジンを得る。
を含む、上記方法を利用した。
【0083】
好ましくは、上記グリニヤール試薬はイソプロピルマグネシウムクロライドであり、上記溶媒はテトラヒドロフランである。好ましくは上記スルホニル化剤はメタンスルホニルクロライドである。ヒドラジン分解については、好ましくは、アミンはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、2,6‐ルチジン、N,N,N',N'‐テトラメチルエチレンジアミン、より好ましくはトリエチルアミン、そして溶媒は水、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トルエン、好ましくは水である。
【0084】
特異的な、しかし非制限的な実施例として、出願人は5‐(メタンスルホニル)‐2‐ヒドラジニル‐ピリジンを、以下の方法に従って製造した:
(a) 2 ‐ブロモ‐ 5 ‐(メタンスルホニル)‐ピリジン
(i)テトラヒドロフラン(175mL)中、2,5‐ジブロモピリジン(50g、211ミリモル)溶液に、0℃で2.0Mイソプロピルマグネシウムクロライド(274ミリモル)を、温度を8℃未満に維持する速度で添加した。反応混合物を0℃で45分間攪拌し、その後−15℃に冷却した。テトラヒドロフラン(40mL)中メタンスルホニルクロライド(32.2g、281ミリモル)の溶液を、反応混合物に温度を5℃未満に維持する速度で添加した。反応混合物を室温にあたたまるまで放置して、水(500mL)及びtert‐ブチルエチルエーテル(300mL)でクエンチングした。層を分離し、水層をtert-ブチルエチルエーテルで2回抽出した(2×200mL)。併合した有機抽出物を水(200mL)で洗浄し、濃縮した。粗生成物をトルエン(110mL)から結晶化し、固体を濾過して29.4gの2‐ブロモ‐5‐(メタンスルホニル)‐ピリジン(収率59%)を得た。分析データ:1H NMR(300MHz、CDCl3)δ3.13(s, 3H)、7.73(d, J=8.3Hz,1H)、8.07(dd, J1=8.3Hz,J2=2.7Hz,1H)、8.91(d, J=2.5Hz,1H)
(ii)上記の反応中で、スルホン化剤としてメタンスルホニルフルオライドを使用すると収率53%の生成物を得た。
(iii)(i)中に記載の反応中で、スルホン化剤としてメタンスルホニル無水物を使用すると、収率50%の生成物を得た。
【0085】
(b) 2 ‐ヒドラジニル‐ 5 ‐(メタンスルホニル)‐ピリジン
水中(205mL)、2‐ブロモ‐5‐(メタンスルホニル)‐ピリジン(7.3g、116ミリモル)、トリエチルアミン(14.7g、145ミリモル)、及びヒドラジンハイドレート(7.26g、145ミリモル)の懸濁液を70℃まで加熱した。生成物がこの混合物から沈殿し始める前に(90分後)、反応混合物は均一になった。反応混合物を70℃で合計5時間攪拌し、その後、室温まで放冷し、18時間攪拌した。沈殿した生成物を濾過によって集め、乾燥させ、熱エタノールから再結晶させて2‐ヒドラジニル‐5‐(メタンスルホニル)‐ピリジンを86%の収率で得た。分析データ:1H NMR(300MHz、CDCl3)δ3.12(s, 3H)、4.44(br s, 2H)、6.80(br d, J=8.7Hz,1H)、7.81(dd, J1=9.0Hz,J2=2.4Hz, 1H)、8.38(d, 2.3Hz, 1H)、8.57(br s, 1H)
Claims (15)
- 以下の式1:
(a)以下の式2:
(b)以下の式3:
(c)1以上の酸;
(d)1以上の水と混和可能な有機溶媒;及び
(e)水;
を配合することを含み、ここで上記式中、
R1は、以下の:ハロ、ヒドロキシ、シアノ、メルカプト、(C1‐C6)アルキル、(C2‐C6)アルケニル、(C1‐C6)アルコキシ、‐OCF3、(C1‐C6)アルキル-S-、(C1‐C6)アルキル-S(=O)-、(C1‐C6)アルキル-SO2‐、アミノ、(C1‐C6)アルキルアミノ、ジ[(C1‐C6)アルキル]アミノ、H2N-(C=O)-、(C1‐C6)アルキル‐NH‐(C=O)‐及びホルミルから成る群から独立に選ばれる1〜3の置換基で、場合により置換されるフェニルであり;
R2は、水素、ハロ又は(C1‐C6)アルキルであり;
R3は、場合により1〜3のハロ原子で置換される(C1‐C6)アルキルであり;そして、
R4は、(C1‐C6)アルキルである、前記方法。 - 上記1以上の水と混和可能な有機溶媒が、1以上の水と混和可能なアルコールを含む請求項1に記載の上記方法。
- (e)の存在下において、(a)と(b)が配合される、請求項1に記載の上記方法。
- (a)が、少なくとも(b)と(e)を含む混合物と配合される、請求項3に記載の上記方法。
- (a)が、少なくとも(b)、(c)及び(e)を含む混合物と配合される、請求項4に記載の上記方法。
- (b)、(c)及び(e)の混合物が、(b)を少なくとも(c)と(e)を含む混合物と配合することによって製造される、請求項5に記載の上記方法。
- 少なくとも(a)と(d)を含む混合物が、少なくとも(b)と(e)を含む混合物と配合される、請求項4に記載の上記方法。
- (a)と(d)の混合物が、(b)、(c)及び(e)の混合物と配合される、請求項7に記載の上記方法。
- (a)と(b)が、(e)の添加前に配合される、請求項1に記載の上記方法。
- (a)、(b)及び(d)が、(e)の添加前に配合される、請求項9に記載の上記方法。
- (a)、(b)及び(c)が、(e)の添加前に配合される、請求項9に記載の上記方法。
- (a)、(b)、(c)及び(d)が、(e)の添加前に配合される、請求項11に記載の上記方法。
- 温度が、(a)、(b)、(c)及び(d)の配合物の還流温度より低い温度に保持される、請求項1に記載の上記方法。
- 上記温度が、(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)の配合物の還流温度より低い温度に保持される、請求項1に記載の上記方法。
- 以下の式4:
R1は、以下の:ハロ、ヒドロキシ、シアノ、メルカプト、(C1‐C6)アルキル、(C2‐C6)アルケニル、(C1‐C6)アルコキシ、‐OCF3、(C1‐C6)アルキル-S-、(C1‐C6)アルキル-S(=O)-、(C1‐C6)アルキル-SO2‐、アミノ、(C1‐C6)アルキルアミノ、ジ[(C1‐C6)アルキル]アミノ、H2N-(C=O)-、(C1‐C6)アルキル‐NH‐(C=O)‐及びホルミルから成る群から独立に選ばれる1〜3の置換基で、場合により置換されるフェニルであり;
R2は、水素、ハロ又は(C1‐C6)アルキルであり;
R3は、場合により1〜3のハロ原子で置換される(C1‐C6)アルキルであり;そして、
R4は、(C1‐C6)アルキルである。}
により表される化合物。
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