JP2005348940A - 吸込み口体及び電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で吸込み口本体に吸込みノズルを着脱できるとともに、この着脱の際に足で踏まれて操作される恐れがないようにした吸込み口体を提供する。
【解決手段】筒状の連結部41及びこの連結部の軸線Q回りに回動自在な接続管を有した吸込みノズル12を、吸込み口本体11のノズルセット部26に着脱自在に装着する着脱手段13を備える。着脱手段13は、吸込み口本体11に設けられたストッパ保持孔61,62と、このストッパ保持孔61,62に手動操作で挿脱されるとともに挿着状態でノズルセット部26に対する吸込みノズル12の外れ止めをするストッパ71とを備える。
【選択図】 図6
【解決手段】筒状の連結部41及びこの連結部の軸線Q回りに回動自在な接続管を有した吸込みノズル12を、吸込み口本体11のノズルセット部26に着脱自在に装着する着脱手段13を備える。着脱手段13は、吸込み口本体11に設けられたストッパ保持孔61,62と、このストッパ保持孔61,62に手動操作で挿脱されるとともに挿着状態でノズルセット部26に対する吸込みノズル12の外れ止めをするストッパ71とを備える。
【選択図】 図6
Description
本発明は、吸込み口を有した吸込み口本体に吸込みノズルが着脱自在に装着された吸込み口体及びこれを用いた電気掃除機に関する。
従来、吸込み口を有した吸込み口本体に吸込みノズルを着脱自在に設けて、広い場所などを掃除する場合には吸込みノズルを吸込み口本体に装着して使用し、吸込みノズルより狭い場所などを掃除する場合には吸込み口本体から離脱させた吸込みノズルを使用するようにした吸込み口体が知られている(例えば、特許文献1,2参照。)。
特許文献1で、吸込み口本体に吸込みノズルを着脱する着脱手段は、吸込み口本体の側面から外に突出する端部を足ふみ式の操作部としたレバーと、このレバーの他端部に枢支された支持体と、吸込み口本体に設けたノズルセット部に配置されて支持体によって上下動されるノズル保持手段と形成されている。ノズル保持手段は、略半割状に形成されていて、その両端部分が外方に広がる付勢力を有したばね材からなる。
この着脱手段では、ノズル保持手段の付勢力で、ノズルセット部に収容された吸込みノズルを下方からノズル保持手段で抱持することにより、吸込みノズルを吸込み口本体に装着できる。又、操作部を足で踏み付けて、ノズル保持手段を押し上げ前記抱持を解除するように開かせることにより、吸込み口本体から吸込みノズルを離脱できる。なお、吸込み口本体から離脱された吸込みノズルは、接続部が上下動自在に接続された連結部に対するノズル部の回動をロックする構成としてある。
特許文献2で、吸入管、連結管、及び結合管からなる吸込みノズルを、吸入ケース(吸込み口本体)に着脱する着脱手段は、吸入ケースの吸入部(ノズルセット部)の側方に突出されて回動軸を支点として回動可能なレバー状の押圧部と、この押圧部とともに回動する係止部材とを有して、これらをトーションスプリングで付勢して形成されている。
係止部材は、押圧部を押圧することに伴って吸入部に挿入された結合管の締結孔に係脱できるので、この係脱によって、吸入ケースの吸入部に対して吸込みノズルの結合管を着脱できる。
又、特許文献2には他の着脱手段として、吸入ケースの上面に突出する押圧部材をばねで上向きに付勢し、傾斜面を有した係止部材を吸入ケースの吸入部内に出没するように設けるとともに、この係止部材をばねで付勢し、かつ、押圧部材と一体の解除部材を係止部材の傾斜面に係合させた構成も記載されている。
この着脱手段では、押圧部材の押込みに伴い、解除部材によって係止部材を後退させて、吸入ケースの吸入部から吸込みノズルの結合部を離脱させることができる。又、吸入部に結合部を挿入した後に、押圧部材の押込みを解放することにより、係止部材を前進させて結合部の締結孔に係合させて吸入ケースの吸入部に吸込みノズルの結合管を装着できる。
特開2003−339587号公報(段落0017−0018、0022、図1、図3−図8)
特開2001−314358号公報(段落0026−0033、及び図1−図6、段落0036−0040、図7−図9)
従来は、吸込み口本体にこれより小型な吸込みノズルを着脱するための着脱手段が、レバーなどの複数の可動部材、及びこれら可動部材を元の状態に戻したり、吸込み口本体に対する吸込みノズルの装着状態を保持するためのばね部品を必要としている。このため、着脱手段を構成する部品点数が多く、構成を及び組立が複雑で、コスト高である。
しかも、着脱手段の操作部が吸込み口本体の側方に突出している構成では、足で踏んで操作されることがあるため、その際に誤って吸込み口本体等が足で踏まれる恐れがある。これに対処するためには、吸込み口本体等の強度を強くしなければならないので、そのための工夫によってコスト高となる。
本発明の目的は、簡単な構成で吸込み口本体に吸込みノズルを着脱できるとともに、この着脱の際に足で踏まれて操作される恐れがないようにした吸込み口体及びこれを備えた電気掃除機を提供することにある。
前記課題を解決するために本発明は、筒状の連結部及びこの連結部の軸線回りに回動自在な接続管を有した吸込みノズルを、吸込み口本体のノズルセット部に着脱自在に装着する着脱手段が、吸込み口本体に設けられたストッパ保持孔と、このストッパ保持孔に手動操作で挿脱されるとともに挿着状態でノズルセット部に対する吸込みノズルの外れ止めをするストッパとを備えている。
本発明によれば、簡単な構成で吸込み口本体に吸込みノズルを着脱できるとともに、この着脱の際に足で踏まれて操作される恐れがないようにした吸込み口体及びこれを備えた電気掃除機を提供できる。
図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1中符号1で示す電気掃除機は、床面等の被掃除面上を移動自在な掃除機本体2と、吸込み風路体3とを備えている。掃除機本体2には電動送風機4が内蔵されている。吸込み風路体3は、可撓性ホース部5aを有した吸塵ホース5と、この吸塵ホース5の先端部5bに着脱可能に接続された延長管6と、この延長管6の先端部に着脱可能に接続された吸込み口体7とを備えている。吸塵ホース5の先端部5bには、電動送風機4等に対する運転の指令をする操作パネル8aが設けられたハンドル8が形成されている。延長管6は例えば伸縮可能である。
吸込み風路体3は、吸塵ホース5の連結端部5cを掃除機本体2に着脱可能に接続して、電動送風機4の上流側にこの電動送風機4の吸込み口4aと連通して設けられている。電動送風機4の上流側のうちで例えば吸塵ホース5の先端部5bには、吸込んだ空気と塵とを分離して、分離された塵をためる集塵部9が設けられている。
集塵部9には例えばサイクロン式などの慣性分離によって塵分離をするものが使用されており、その塵を溜めるケース部分9aは塵捨てのために着脱可能である。なお、電動送風機4の上流側に設けられる集塵部9は、集塵袋や袋状ではないフィルターが設けられた掃除機本体2の集塵室等で形成することもできる。
図1に示した電気掃除機1は、そのハンドル8を握り、電動送風機4を駆動した上で、延長管6を介して吸込み口体7を床面などの被掃除面に沿って移動させることにより真空吸引式の掃除ができる。この場合、吸込み口体7から吸い込まれた含塵空気中の塵は、集塵部9で空気と分離されてこの集塵部9のケース部分9aに溜められる。その一方で、塵から分離された空気は、吸塵ホース5を通って掃除機本体2内の電動送風機4に吸い込まれてから、掃除機本体2の外部に排出される。
図2〜図12を参照して吸込み口体7を説明する。吸込み口体7は、吸込み口本体11と、この吸込み口本体11より小型な吸込みノズル12と、この吸込みノズル12を吸込み口本体11に着脱自在に装着する着脱手段13と、回転清掃体14と、この回転清掃体14を駆動する電動機15とを備えている。
図2〜図7に示すように吸込み口本体11は、平面視略T字状の本体上ケース21と本体下ケース22とを連結してなる本体ケースを有し、この本体ケースにバンパー23と一対の車輪24とを取付けている。本体ケースの前部は左右方向に長く形成され、この前部を取巻いてバンパー23が設けられている。本体ケースの前部には、被掃除面に対向する下面に開放して吸込み口25(図4参照)が設けられている。この吸込み口25は吸込み口本体11の幅方向に延びる長方形状をなしている。図2及び図3に示すように一対の車輪24は、本体ケースの中央部に後向きに突出した後部の両側に配置されている。
本体ケースの後部には、その上方及び後方に開放する溝状のノズルセット部26が設けられている。図6〜図8に示すようにノズルセット部26は、本体下ケース22のセット部ベース27と、このセット部ベース27を上方から覆ったセットプレート28とを有している。
セット部ベース27は、中央部にくぼみを有した底壁の幅方向一側に第1の内側壁27a及び第1の外側壁27bを一体に起立させ、前記底壁の幅方向他側に第2の内側壁27c及び第2の外側壁27dを一体に起立させて、略コの字状をなしている。セットプレート28は、幅方向両側の張り出し側縁部28a、28b間を上方に開放する半円筒形状に曲げて形成されている。外側壁27b、27dは車輪24を支持している。
セットプレート28は、一方の張り出し側縁部28aを第1の内側壁27aと第1の外側壁27bとにわたって被せるとともに、他方の張り出し側縁部28bを第2の内側壁27cと第2の外側壁27dとにわたって被せ、かつ、半円筒形状部分の外側面を前記底壁のくぼみに支持させた状態で、セット部ベース27に連結されている。
本体上ケース21と本体下ケース22との間には、これらの内面に一体に設けた隔壁29(図4及び図8に一方のみ図示)を互に合わせることによって、本体ケースの中央部に位置する筒状部29a(図4及び図7参照)が形成されている。この筒状部29aの前部は、ベルマウス状に広がって開口されていて、本体上ケース21と本体下ケース22との間に形成された吸塵室を介して吸込み口25に連通している。
筒状部29aの後端は開口されていて、この後端開口はセットプレート28の半円筒形状部分の内側空間と対向し直接に連通している。筒状部29aの後端開口の縁部は段差を有しており、この縁部にはゴムやエラストマなどの弾性材料からなるシールリング30が取付けられている。
図4に示すように吸込み口本体11の前記吸塵室には回転清掃体14が回転自在に収容されている。この回転清掃体14を駆動する電動機15も吸込み口本体11に内蔵されている。この内蔵個所は、図4に示すように隔壁29によって前記吸塵室から隔離された部分である。なお、図4中符号31は電動機15と回転清掃体14の一端部とを連結したベルト伝動機構を示している。
図9及び図10等に示すように吸込みノズル12は、ノズルセット部26に着脱自在な連結部41と、この連結部41に対して回動自在な接続管45とを備えている。
連結部41は、半円筒状をなす一対の連結部要素41aの開口同士を合わせて形成されている。連結部41はセットプレート28の半円筒形状部分にその上方から嵌合できる太さに形成されている。この連結部41は、吸込みノズル12が吸込み口本体11に装着されて床面を掃除する状態で前後方向に真っ直ぐに延びる軸線Qを有した円筒状をなしており、その前後両端は夫々開口されている。これらの開口は、連結部41の前後両端に夫々形成した内向きのフランジ41b、41cで囲まれている。
前位置のフランジ41bには前方へ突出する清掃部材例えばブラシ毛42が、連結部41の周方向に連続するように所定間隔で設けられている。ブラシ毛42に代えて軟質なブレード等を清掃部材として設けることもできる。連結部41にはその周方向に略180°にわたって延びる接片通孔43が開口されている。この接片通孔43は着脱手段13の受け部を兼ねるものである。なお、接片通孔43と着脱手段13の受け部とは別々に設けることもできる。
接続管45は、連結部41の内側に配置される直管状の回動管部45aと、この回動管部45aの後端から斜めに折れ曲がった接続管部45bとを有している。回動管部45aは連結部41より長く形成され、内側位置の回動管部45aと外側位置の連結部41とは相対的に前記軸線Q回りに回動可能であるとともに、軸線Qに沿って移動可能である。回動管部45aの先端開口は吸込みノズル12の吸込み開口12aとして機能する。
回動管部45aの外周には環状をなす複数のリブ46〜50が一体に突設されている。リブ46は連結部41のフランジ41bと対向し、リブ50は連結部41のフランジ41cと対向している。回動管部45aの外周には、絶縁壁としても機能するリブ47とリブ48との間に位置してスリップリング51が巻き付けられているとともに、絶縁壁としても機能するリブ48とリブ49との間に位置してスリップリング52が巻き付けられている。更に、回動管部45aの外周にはリブ49とリブ50との間に位置してシール用のOリング53が取付けられている。Oリング53の外周は連結部41の内周面に摺動自在でかつ弾性的に密接して、この連結部41と回動管部45aとの間の気密を図っている。
相対向したリブ46と連結部41のフランジ41bとの間には、これらが相対的に離間する方向に連結部41及び接続管45を付勢する付勢体として、例えばコイルばね54が挟み込まれている。吸込みノズル12が吸込み口本体11に装着された状態でコイルばね54は、連結部41に対して接続管45により前方に押されて圧縮状態に保持される。この状態でのスリップリング51,52と接片通孔43との相互関係は、図9(A)に示され、接片通孔43にスリップリング51,52が露出されるように規定されている。
又、吸込みノズル12が吸込み口本体11から外された状態でコイルばね54は、自らの弾性力で伸張圧縮状態に復元し、この状態でのスリップリング51,52と接片通孔43との相互関係は、図9(B)に示され、接片通孔43がスリップリング51,52には実質的に対向せず連結部41がスリップリング51,52を覆うように規定されている。
したがって、連結部41は、スリップリング51,52を接片通孔43に露出させる第1位置と、スリップリング51,52を覆う第2位置とにわたって移動可能であるとともに、コイルばね54によって第2位置に向けて付勢されているものである。
連結部41外に突出された接続管45の接続管部45bは、前記延長管6の先端部又は吸塵ホース5の先端部5bに着脱自在に嵌合して接続できる。この接続管部45bの外周には、延長管6等との嵌合部のシールをするためのOリング55が取付けられている。接続管45の外面には、その軸方向に延びた溝(図10参照)に収納してリード線56,57が配線されている。これらのリード線56,57の前端部はスリップリング51,52に個別に接続され、リード線56,57の後端部には夫々端子ピン58が接続されている。各端子ピン58は、接続管部45bの後端部に後向きに突設されていて、接続管部45bが延長管6等に嵌合された際に、延長管6等に設けられている図示しないピン受け用の端子金具に差し込まれる。これにより、吸込み風路体3内の電気配線を介して掃除機本体2内の電源回路と電気的に接続される。図2、図9、及び図10中符号59は接続管45の外周に装着されたリード線カバーを示している。
吸込みノズル12を吸込み口本体11のノズルセット部26に装着する着脱手段13は、図5及び図6等に示すように受け部と、ストッパ保持孔61,62、ストッパ71とを備えている。
受け部は既述のように連結部41に開口された接片通孔43が兼ねている。なお,この受け部が接片通孔を兼ねない場合、段差又は溝等によって受け部を形成することもできる。ストッパ保持孔61,62は、吸込み口本体11に設けられるものであって、具体的には図6〜図8に示すようにセットプレート28の張り出し側縁部28a,28bに個別に開けられている。
図6〜図8に示すようにセットプレート28の裏面には、前記第1の内側壁27a及び第2の内側壁27cと個別に対向してこれらと略平行に配置される裏側側壁28c,28dが一体に突設されている。一方の裏側側壁28cには、相対向する一対のリブ28eが一体に突設されている。
相対向する第1の内側壁27aと一方の裏側側壁28cとの間には、ストッパ71の挿入を許す間隙G1が形成され、この間隙G1の上端にストッパ保持孔61が連続して開口されている。相対向する第2の内側壁27cと他方の裏側側壁28dとの間には、ストッパ71の挿入を許す間隙G2が形成され、この間隙G2の上端にストッパ保持孔62が連続して開口されている。裏側側壁28c、28dの上部は図6に示すように斜状をなしており、それにより間隙G1,G2はストッパ保持孔61,62から下方に遠ざかるほど狭くなっていて、これらの間隙G1,G2にストッパ71の後述する挿入部が楔状に挿入されるようになっている。
図8等に示すように第1の内側壁27aの上部にはコ字状をなす一対の固定端子63,64が取付けられている。固定端子63,64の一片は、間隙G1内に配置されて、かつ、ストッパ保持孔61の縁に連続して第1の内側壁27aに沿って上下方向に延びている。これら固定端子63,64のうちの一方は、それに接続されたリード線65を介して電動機15の一方の端子に電気的に接続され、他方固定端子もそれに接続されたリード線66を介して電動機15の他方の端子に電気的に接続されている。
ノズルセット部26の間隙G1には、一対のリブ28eによって移動を案内される端子カバー67が上下動可能に収容されている。この端子カバー67は間隙G1に収容されたカバー付勢体例えばコイルばね68で上向きに付勢されている。端子カバー67は、ストッパ保持孔61から抜け出さない大きさに作られていて、第1の内側壁27aと裏側側壁28cとを案内として移動される。ストッパ保持孔61をその下側から閉じるように上昇された位置(カバー位置)に配置された端子カバー67は、固定端子63,64をカバーする。又、ストッパ71の後述する挿入部で押し下げられた位置(退避位置)に配置された端子カバー67は、固定端子63,64をストッパ保持孔61に対して露出させるようになっている。
図6、図11、及び図12等に示すようにストッパ71は、例えば一対の挿入部72,73と、これら挿入部72,73の一端部を一体につないだ係止部74とを備えて、略U字形状をなしている。挿入部72,73は平行であって、一方の挿入部72はストッパ保持孔61に挿脱自在であり、他方の挿入部73は他方のストッパ保持孔62に挿脱自在である。係止部74には挿入部72,73と反対の向きに突出する摘み部75が一体に設けられている。この摘み部75及び係止部74は、挿入部72,73をストッパ保持孔61,62に出し入れする際に、使用者の指で掴まれる部分である。
ストッパ71は、ノズルセット部26への取付け状態で吸込み口本体11の上方への投影領域内に含まれるようにノズルセット部26の幅寸法より小さく形成されている。ストッパ71は、その挿入部72,73をノズルセット部26の上方からストッパ保持孔61,62に夫々手作業で挿入することにより、セットプレート28の半円筒状部分に跨って取付けられる。この取付け状態で係止部74が図5及び図6に示すように接片通孔43に挿入されて、この接片通孔43の孔縁と係止部74とが引っ掛かる。それによって、連結部41がノズルセット部26に装着される。
ストッパ71には一対の導電板76,77が組込まれている。この組込みを可能とするために、図11及び図12に示すようにストッパ71は、一対の同一の樹脂成形品からなるストッパケース71a同士を、それらの開口を合わせた状態に組立てて形成されている。互に離間した導電板76,77は挿入部72,73及び係止部74に沿って連続して設けられている。
導電板76,77の両端部には夫々摺動端子78が切り起こされている。これらの摺動端子78は、ストッパケース71a,71bに設けたスリット71cを通って挿入部72,73間に突出されている。これらの摺動端子78は、ノズルセット部26へのストッパ71の挿脱に伴って前記一対のスリップリング51,52に個別に接離されるものであって、その接触状態では図6に示すように弾性変形を伴って密接状態を維持するようになっている。
導電板76,77の一端部は、間隙G1に挿脱される挿入部72の先端に設けたスリット71dを通って外部に配置された可動端子79,80として用いられている。図11(A)に示すように一対の可動端子79,80は、挿入部72の先端面からこの挿入部72の側面に沿って折り曲げられている。ストッパ71の着脱に伴って、一方の可動端子79は前記固定端子63に接離し、他方の可動端子80は前記固定端子64に接離されるものである。したがって、ノズルセット部26にストッパ71を挿入して吸込みノズル12を固定することによって、互に電気的に接続された一方の導電板76、スリップリング51、リード線56を介して、一方の端子ピン58と一方の固定端子63とが電気的に接続されるとともに、互に電気的に接続された他方の導電板77、スリップリング52、リード線57を介して、他方の端子ピン58と他方の固定端子64とが電気的に接続されて、電動機15への通電が可能となる。
吸込み口本体11に吸込みノズル12を装着する手順は次の通りである。
まず、吸込みノズル12の連結部41をノズルセット部26にセットする。この場合、連結部41の接片通孔43を上向きにした姿勢で、この連結部41をセットプレート28の半円筒状部分に対して上方から嵌めた後、前記半円筒状部分をガイドとして吸込みノズル12を前側に押し込む。若しくは、以上の手順に代えて、初めから吸込み口本体11の後方から前記半円筒状部分をガイドとして吸込みノズル12を前側に押し込む。それにより、連結部41のフランジ41bを吸込み口本体11の筒状部29aの後端に連続させてシールリング30に密接させる。
次に、連結部41に対して接続管45をコイルばね54に抗して前方に押し込んで、一対のスリップリング51,52を接片通孔43の直下に対向する露出状態とする。そして、この状態を保持したままで、ストッパ71の挿入部72,73をストッパ保持孔61,62に上方から手で挿入して、ストッパ71をノズルセット部26に取付ける。この取付けによって、ストッパ71がノズルセット部26に両端支持されるとともに、このストッパ71の係止部74が接片通孔43に挿入されて引っ掛かるので、ストッパ71を介して吸込みノズル12がノズルセット部26に装着される。この装着状態を図5及び図6等で示す。
この場合、係止部74の前面に回動管部45aのリブ47が引っ掛かるので、コイルばね54は圧縮状態に保持され、連結部41に対して接続管45が後方に押戻されることはない。
これにより、吸込み口本体11に装着された連結部41に対して接続管45が前後方向に移動されることがない。したがって、掃除の際において押引きされる接続管45に対して吸込み口本体11が前後方向に遊ぶ不都合がなく、押引き操作ができる。更に、リブ47を介して係止部74が押されるので、この係止部74と接片通孔43との引っ掛かりにもがたつきがなくなり、ストッパ71が不用意に抜けることも抑制できる。
又、以上の装着状態では、連結部41がストッパ71によって回動を妨げられているので、接続管45は連結部41の軸線Q回りに回動できる。この回動により、掃除作業上において接続管45の接続管部45bが家具などと干渉を回避することが可能である。
前記装着状態では、係止部74が接片通孔43に挿入されることによって、ストッパ71の摺動端子78が連結部41の内側に入り込み、これらの摺動端子78が弾性変形を伴って対応するスリップリング51,52に接触する。又、前記装着においては、ストッパ保持孔61に挿入されたストッパ71の一方の挿入部72が、端子カバー67をコイルばね68に抗して押し下げるので、固定端子63,64が露出されるとともに、ストッパ71の可動端子79,80が夫々対応する固定端子63,64に夫々密に接触され、吸込み口本体11に内蔵の電動機15への通電が可能となる。
したがって、ハンドル8の操作パネル8aで電動機15への通電をする操作をすることにより、ベルト伝動機構31を介して電動機15の回転を回転清掃体14に伝達して、この回転清掃体14を回転させて掃除をすることができる。なお、接続管45は略180°近く軸線Q回りに回動するが、スリップリング51,52が環状であることにより、これらスリップリング51,52と摺動端子78との接触は維持される。
掃除中に吸込みノズル12を吸込み口本体11から離脱させるには、まず、ストッパ71を上方から手で掴んで上方へ引き抜く。これにより、退避位置に配置されていた端子カバー67が、コイルばね68のばね力で押し上げられてカバー位置に配置されて、この端子カバー67で固定端子63,64が覆われるとともにストッパ保持孔61が塞がれる。したがって、固定端子63,64が外部に露出しないようにできる点で好ましい。
更に、ストッパ71が外されたことにより、吸込み口本体11に対する吸込みノズル12の拘束が解放される。この状態で吸込みノズル12を後方に少し引いてから上方に移動させることにより、吸込みノズル12をノズルセット部26から外すことができる。このため、吸込みノズル12の先端の吸込み開口12aから吸塵できるので、吸込み口本体11の幅よりも狭い場所を掃除することができる。
この場合、外された吸込みノズル12の状態は図9(B)に示されており、前記取り外しに伴いコイルばね54のばね力で、回動管部45aの先端部がブラシ毛42の内側から外れるように、連結部41と接続管45とが軸線Q方向に沿って相対移動される。したがって、ブラシ毛42の変形が回動管部45aの先端部に妨げられることなく、このブラシ毛42で掻き出した被掃除面の塵を接続管45に吸込ませて、狭い場所を掃除できる。
以上のように掃除場所の広さに応じた吸込みの形態で掃除ができる吸込み口体7での吸込み口本体11に対する吸込みノズル12の着脱操作は、ストッパ71を、手作業で連結部41の係方向に移動させて、吸込み口本体11のストッパ保持孔61,62に挿脱することにより行うので、吸込み口体7が誤って足で踏まれる恐れがない。この場合、特に、ストッパ71を引き外すことで吸込みノズル12が吸込み口本体11から分離可能となる上、ストッパ71が、吸込み口本体11の上方から挿脱され,挿着状態では吸込み口本体11の投影領域内に設けられる。したがって、足でストッパ71が操作される恐れがない。このため、足で踏まれることを考慮して吸込み口体7の強度を高める必要がないので、吸込み口体7のコストダウンが可能である。
しかも、吸込み口本体11に吸込みノズル12を着脱自在に保持する着脱手段13の受け部をなす接片通孔43は、連結部41に形成され、ストッパ保持孔61,62はノズルセット部26に形成されているので、着脱手段13として必要な部品は実質的にはストッパ71のみであり、所定の動きをするための支点となる部品を要しない。加えて、ストッパ71は既述のように手で挿脱されるので、所定の位置に戻すためのばね部品等も要しない。このように着脱手段13の部品数がきわめて少なく、着脱手段13を吸込み口本体11に組付ける手間も要しないという点で好ましく、それに伴いコストも低減できる。
又、既述のようにストッパ71をノズルセット部26に差し込んで、吸込みノズル12を吸込み口本体11に固定するに伴って、回転清掃体14を駆動する電動機15への通電を可能とする通電経路が形成される。このため、吸込みノズル12が吸込み口本体11に装着された状態でのみ回転清掃体14を駆動でき、吸込みノズル12が吸込み口本体11に装着不良の状態では電動機15への通電ができないので、この点で安全上好ましい。
更に、吸込み口本体11から吸込みノズル12を外すことに伴って、吸込みノズル12の充電部であるスリップリング52,53が、コイルばね54の付勢力で自動的に移動される合成樹脂製の連結部41で、図9(B)に示したように覆われて、外部に実質的に露出することがない。このため、連結部41を掴んで吸込みノズル12を操作することがあっても、感電の恐れがないとともに、スリップリング52,53の汚れを防止できるので、摺動端子78とスリップリング52,53との間での通電不良を招来しないという点でも好ましい。
1…電気掃除機、2…掃除機本体、4…電動送風機、7…吸込み口体、9…集塵部、11…吸込み口本体、12…吸込みノズル、13…着脱手段、14…回転清掃体、15…電動機、25…吸込み口、26…ノズルセット部、41…連結部、Q…連結部の軸線、42…ブラシ毛(清掃部材)、43…接片通孔(受け部)、45…接続管、45a…回動管部、45b…接続管部、51,52…スリップリング、54…コイルばね(付勢体)、61,62…ストッパ保持孔、63,64…固定端子、67…端子カバー、68…コイルばね(カバー付勢体)、71…ストッパ、72,73…挿入部、74…係止部、75…摘み部、78…摺動端子、79,89…可動端子
Claims (7)
- 上方に開放するノズルセット部、及び下面に開放する吸込み口を有した吸込み口本体と、
前後方向に延びる軸線を有する筒状の連結部及び前記軸線回りに回動自在な接続管を有して、前記連結部が前記ノズルセット部に着脱自在に装着されるとともにこの装着状態で前記吸込み口と連通する吸込みノズルと、
前記吸込み口本体に設けられたストッパ保持孔、及びこのストッパ保持孔に手動操作で挿脱されるとともに挿着状態で前記ノズルセット部に対する前記吸込みノズルの外れ止めをするストッパを備えて、前記連結部を前記ノズルセット部に着脱自在に装着する着脱手段と、
を具備した吸込み口体。 - 前記吸込み口に臨む回転自在な回転清掃体とこの回転清掃体を駆動する電動機とを前記吸込み口本体に内蔵し、前記接続管が前記連結部の内側に配置された回動管部を有し、この回動管部の外周に前記電動機に対する通電用のスリップリングを装着し、前記ノズルセット部への前記吸込みノズルの着脱に伴って前記スリップリングに接離する摺動端子を前記ストッパに取付けた請求項1に記載の吸込み口体。
- 前記スリップリングを露出させる第1位置と前記スリップリングを覆う第2位置とにわたって前記連結部をその軸線方向に沿って前記回動管部に対して移動可能に設けるとともに、これら連結部と回動管部との間に前記連結部を前記第2位置に向けて付勢する付勢体を設けた請求項2に記載の吸込み口体。
- 前記吸込みノズルが前記ノズルセット部に装着された状態で、前記摺動端子が接触した前記スリップリングが、前記ストッパで覆われるようにした請求項2又は3に記載の吸込み口体。
- 前記電動機と導通する固定端子を前記ノズルセット部に配置し、
前記ノズルセット部への前記吸込みノズルの着脱に伴って前記固定端子に接離する可動端子を前記ストッパに設け、
前記固定端子を覆うカバー位置と前記固定端子を露出させて前記可動端子との接続を可能とする退避位置とにわたって移動可能であって前記ストッパの挿着によって前記退避位置に移動される端子カバーを前記ノズルセット部に設け、
前記端子カバーを前記退避位置に向けて付勢するカバー付勢体を前記ノズルセット部に設けた請求項2から4のうちのいずれか1項に記載の吸込み口体。 - 前記吸込みノズルが前記吸込み口本体に装着された状態で先端側に位置する前記連結部の端部に、清掃部材を突設した請求項1から5うちのいずれか1項に記載の吸込み口体。
- 掃除機本体内の電動送風機の動作により、前記電動送風機の上流側に設けられた集塵部に連通された吸込み口体から被掃除面の塵を空気とともに吸込んで、吸込んだ塵を前記集塵部に集塵する電気掃除機において、前記吸込み口体に請求項1から6のうちのいずれか1項に記載の吸込み口体を用いた電気掃除機。
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-
2004
- 2004-06-10 JP JP2004172520A patent/JP2005348940A/ja not_active Withdrawn
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JP2012050897A (ja) * | 2007-11-23 | 2012-03-15 | Dyson Technology Ltd | 表面処理用電気器具 |
US8347454B2 (en) | 2007-11-23 | 2013-01-08 | Dyson Technology Limited | Swivel electrical connector for a suction head of a surface treating appliance |
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