JP2017213157A - 電気掃除機 - Google Patents

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Mitsuru Watanabe
満 渡邉
鳥澤 陽
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Abstract

【課題】遠心分離部を備え、プリーツフィルタの効率的な塵埃除去を可能とする電気掃除機を提供する。
【解決手段】電動送風機36の駆動により吸い込まれた含塵空気中の塵埃を遠心分離する分離部91と、分離部91で分離された塵埃よりも小さい塵埃を捕集するプリーツフィルタ111と、プリーツフィルタ111を保持する保持部を有するフィルタ体63と、フィルタ体63に設けられプリーツフィルタ111に捕集した塵埃を除去可能な除塵機構113とを備え、除塵機構113は、プリーツフィルタ111に振動を与えて塵埃を落とす除塵部127cが設置された除塵体127が、プリーツフィルタ111の長手方向と直交する方向に配置したレール126上を、ツマミ145による外部からの操作により移動可能としたことで、効率的な塵埃除去を実現する。
【選択図】図3

Description

この発明の実施形態は、吸い込んだ塵埃を遠心分離する遠心分離部を備えた電気掃除機に関する。
従来、吸い込んだ塵埃を遠心分離する遠心分離部を備えた電気掃除機は、比較的大きい粗塵埃を遠心分離している。フィルタを通過した細かな塵埃の含まれた空気は、プリーツフィルタを通して細塵埃を捕集している。捕集した細塵埃は、プリーツフィルタの長手方向の端に形成された突起部に、外部から塵落とし体を操作して振動を与え、プリーツフィルタから落としている。
しかし、外部操作の塵落とし体は、回動によりプリーツフィルタの突起部を弾き振動を与えて塵を落すものである。塵落とし体の回動により描く円弧と接線であたるプリーツフィルタのプリーツは、プリーツフィルタの突起部がプリーツに直交しないことで弾かれにくくなり、付着した塵埃の落とし残しが発生しやすい、という問題があった。
特開2013−27545号公報
この発明が解決しようとする課題は、プリーツフィルタの長手方向に直交する動きの振動を外部から手動操作により与え、効率的な塵埃除去を可能とする電気掃除機を提供することである。
実施形態の電気掃除機は、本体ケースと、前記本体ケース内に収容した電動送風機と、前記電動送風機の駆動により吸い込まれた含塵空気中の塵埃を遠心分離する分離部を内部に有する収容部と、前記分離部で分離された塵埃よりも小さい塵埃を捕集するプリーツフィルタと、前記プリーツフィルタを保持する保持部および該保持部の外方を囲んで設けられ前記電動送風機の駆動により生じた負圧によって前記収容部側に密着して前記プリーツフィルタと前記収容部側との隙間を閉塞可能なシール部材を有するフィルタ体と、前記フィルタ体に設けられ、前記プリーツフィルタに捕集した塵埃を前記プリーツフィルタから除去可能な除塵機構と、前記除塵機構に設けられ、前記フィルタ体を前記収容部側に対して着脱可能とする着脱機構と、を備え、前記除塵機構は、前記プリーツフィルタの長手方向と直交する方向に配置したレール上を前記プリーツフィルタに振動を与えて塵埃を落とす除塵部が設置された除塵体本体を、外部から操作により移動可能とした。
実施形態1の電気掃除機全体を示す斜視図である。 実施形態1の電気掃除機の本体ケースを前方から示す斜視図である。 実施形態1の斜視断面図である。 実施形態1の電気掃除機の集塵装置を後方から示す斜視図である。 実施形態1の電気掃除機の集塵装置の分解斜視図である。 実施形態1の電気掃除機の集塵装置の収容部側を示す斜視図である。 実施形態1の電気掃除機要部の分解斜視図である。 図7の一部を組み立てた状態の斜視図である。 実施形態1の塵埃除去について説明するための説明図である。 実施形態2の電気掃除機要部の分解斜視図である。 実施形態3の電気掃除機要部の一部切欠斜視図である。 図11の要部断面図である。 実施形態4の電気掃除機の要部分解斜視図である。 図13の要部を拡大した斜視図である。 図14の上面図である。 図15の側断面図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
(実施形態1)
図1は、いわゆるキャニスタ型の電気掃除機全体の斜視図を示す。キャニスタ型電気掃除機100は、風路形成体である管部12と、管部12が着脱可能に接続される掃除機本体13を備えている。
管部12は、接続管部15、ホース体16、手元操作部17、延長管18、床ブラシ19を備えている。
接続管部15は、掃除機本体13に接続されている。ホース体16は、可撓性を有し、接続管部15の先端側に連通されている。手元操作部17は、ホース体16の先端側に設けられている。延長管18は、手元操作部17の先端側に着脱可能に接続されている。床ブラシ19は、延長管18の先端側などに、吸込口体として着脱可能に接続されている。
手元操作部17には、ループ状の手元把持部21がホース体16側へ突出して形成されている。手元把持部21の上部には、操作用の設定ボタン22が複数設けられている。
掃除機本体13は、大径の車輪である走行輪23を両側に有し旋回輪24などを下部に有する本体ケース26を備えている。本体ケース26の外部である上部には、集塵部としての集塵カップである集塵装置27が着脱可能に取着されている。
掃除機本体13は、走行輪23および旋回輪24によって被掃除面としての床面上を少なくとも前後方向に沿って走行(移動)可能に構成されている。なお、以下、前後方向および左右方向は、掃除機本体13の走行(移動)方向を基準とする。
図2は、本体ケース26の斜視図を示す。本体ケース26は、例えば合成樹脂などにより形成されている。本体ケース26は、本体部31と突出受部32が一体的に構成されている。本体部31は、集塵装置27の後方に位置している。突出受部32は、本体部31の前部下側に突設されて集塵装置27の下部を支持する載置部としての集塵装置支持部である。
図3は、本体ケース26に集塵装置27を装着した状態の断面斜視図を示す。掃除機本体13は、大径の車輪である走行輪23(図1)を両側に有し旋回輪24などを下部に有する本体ケース26を備えている。本体ケース26の外部である上部前側には、集塵部としての集塵カップである集塵装置27が着脱に取着されている。掃除機本体13は、走行輪23および旋回輪24によって被掃除面としての床面上を少なくとも前後方向に沿って走行(移動)可能に構成されている。
本体ケース26は、例えば合成樹脂などにより一体形成されている。本体ケース26は、集塵装置27の後方に位置する本体部31と、この本体部31の前部下側に突設されて集塵装置27の下部を支持する載置部としての集塵装置支持部である突出受部32とから構成される。
本体部31の両側には、走行輪23がそれぞれ回転自在に軸支されている。本体部31の前部の上側には、本体ケース26を持ち運ぶためのハンドル34が突設されている。本体部31の内部には、電動送風機36、この電動送風機36の動作を制御する制御手段としての制御回路部37、および、外部電源から電動送風機36などに給電可能な電源コード38(図1)を巻回した電源部としての図示しないコードリール装置などが収容されている。
また、本体部31の前部には、吸気開口部41が上方に偏って形成されている。吸気開口部41は、電動送風機36の吸込側に連通し本体ケース26に装着された集塵装置27の下流側に気密に接続される開口部としての役割を果たす。本体部31の上部には、吸気開口部41の上方の上面部に、集塵装置27を係止保持するための係止クランプ42が配置されている。吸気開口部41の下方の左右方向の中央部には、集塵装置27を位置決めおよびガイドするための本体側ガイド部としての位置決め凹部43が設けられている。本体部31の後部には、電動送風機36の排気側と本体ケース26の外部とを連通する複数の排気孔44が形成され、かつ、排気孔44の側方に、電源室と本体ケース26の外部とを連通し電源コード38を出し入れするためのコード導出口45が形成されている。
吸気開口部41は、左右方向に長尺に形成されており、ハンドル34の下方に位置している。吸気開口部41には、補強用のリブ47が格子状に配置されている。吸気開口部41の外縁部には、集塵装置27の下流側と気密に接続するためのパッキンなどの弾性を有する環状の後部シール部材48が配置されている。さらに、吸気開口部41は、吸気フィルタ49により覆われている。吸気開口部41は、本体部31内に配置されたダクト部50を介して、電動送風機36の吸込側と連通している。
係止クランプ42は、集塵装置27の係合受部148と係合して保持するものである。係止クランプ42は、上下方向に回動可能となっているとともに、係止部付勢手段としての図示しないばねなどにより、集塵装置27を係止する下方に向けて付勢されている。係止クランプ42は、ハンドル34の直下に位置している。ハンドル34は、本体部31の前部の上面部に例えばループ状に形成されている。
突出受部32は、後方に向けて下方に傾斜している。突出受部32の下部には、本体部31の下部近傍に亘って旋回輪24が配置されている。突出受部32の内部には、前後方向に沿って長尺で屈曲しない直線状の本体側風路部53が配置されている。
本体側風路部53の上流端には、管部12の接続管部15が接続される本体吸込口54が突出受部32の前面に形成されている(図1)。本体側風路部53の下流端には、例えば四角形状の接続口55が突出受部32の上部の最後部にて本体部31の前方に形成されている。つまり、本体側風路部53は本体吸込口54と接続口55とを連通している。したがって、本体吸込口54は、本体側風路部53および接続口55を介して集塵装置27の上流側と連通可能となっており、接続口55は、突出受部32において最も高い位置に配置されている。接続口55の外縁部には、集塵装置27の上流側と気密接続するためのパッキンなどの弾性を有する環状の下部シール部材56が配置されている。
電動送風機36は、図1に示す設定ボタン22の操作に応じて、制御回路部37により動作が制御されるものである。電動送風機36は、例えば吸込側を上側として配置されている。
制御回路部37は、設定ボタン22と電気的に接続されており、この設定ボタン22の操作により、例えば強、中、弱、自動、停止などの動作モードに電動送風機36の動作を設定するように構成されている。
集塵装置27は図3および図4に示すように、カップ部61と、内筒部62と、フィルタ体63と、蓋部64と、クランプ65とを備えている。カップ部61は、収容部としての集塵部である。内筒部62は、カップ部61に着脱可能に取り付けられる分離体部としての構造体である。フィルタ体63は、分離本体部として内筒部62に着脱可能に構成されている。蓋部64は、内筒部62に対して回動により着脱可能に構成されている。クランプ65は、カップ部61と内筒部62とを着脱可能に係止する。
集塵装置27は、本体ケース26に対して装着した状態で後側が本体部31の前部に嵌合して固定される。なお、以下、集塵装置27において、上下方向とは、集塵装置27の軸方向における一端側と他端側とをいうものとする。
なお、一端側は図3中の破線Lの上側を示し、他端側は一点鎖線Lの下側を示す。集塵装置27における上下方向は、集塵装置27単体の状態での上下方向を基準とする。集塵装置27の上下方向は、本体ケース26に対して装着した状態では必ずしも一致しない場合もある。
図5は、集塵装置27を分解した状態の斜視図を示す。カップ部61は、カップ部本体67と、吸込部68と、取手69とを備えている。カップ部本体67は、有底円筒状に形成された収容体本体となる。吸込部68は、カップ部本体67に一体に設けられた集塵装置側風路部となる。取手69は、カップ部本体67に突設された集塵装置27の持ち運びためのものである。
カップ部本体67は、例えば透光性を有する合成樹脂などにより形成されている。カップ部本体67は、内部の下部に塵埃(粗塵)を溜めるようになっており、上端部が内筒部62などの取付用で塵埃の排出用の塵埃排出口71となっている。カップ部本体67の後部には、吸込部68の下流端と連通する吸込口72が接線方向に沿って開口されている。なお、カップ部本体67は、例えば下端部を開閉可能として塵埃排出口としてもよい。
カップ部本体67の上端部には、内筒部62が載置されて係止されている。カップ部本体67の上端部の内周側には、図5に示すように、内筒部62を周方向に位置決めするための位置決め部75が径方向に互いに対向する位置に凹状に形成されている。カップ部本体67の上縁部の外周側には、蓋部64の下端を受けるための蓋部受部としての段差状の受け段部76が例えば全周に亘って連続して形成されている。
カップ部本体67の上端近傍の後部には、左右方向の中央部に、集塵装置側ガイド部としての舌片状の係止突部77が後方に向けて下方へと傾斜するように突設されている。係止突部77は、集塵装置27を本体ケース26に装着した状態で位置決め凹部43に挿入されて集塵装置27を本体ケース26に対して前後左右に位置決めするものである。係止突部77は、本体ケース26に対する集塵装置27の着脱方向をガイドするものである。集塵装置27は、本体ケース26に対して前後方向に回動させることで着脱されるようになっている。
吸込部68は、管部12を介して本体吸込口54から吸い込まれた含塵空気を、本体側風路部53および接続口55を介して集塵装置27のカップ部61内へと吸込口72から吸い込むものである。吸込部68は、カップ部本体67の後部に沿って上下方向に沿って配置されている。すなわち、吸込部68は、集塵装置27を本体ケース26の突出受部32に装着した状態で、本体部31の前部に対向するようになっている。吸込部68の上端部は、吸込口72と連通するようにL字状に屈曲して形成されている。吸込部68の下端部は、下方に向けて直線状に延びてカップ部本体67の下端部と略等しい位置に開口され、カップ部本体67の軸直方向に対して傾斜した連通口81となっている。連通口81は、後方に向けて徐々に上方へと傾斜している。さらに、連通口81の周縁部には、接続口55の周縁部の下部シール部材56に圧接される平面フランジ状の圧接部82が突設されている。
図4、図5に示すように、取手69は、塵埃排出口71から塵埃を廃棄する際などにカップ部61を持つためのものである。取手69は、カップ部61の側部に上下方向に沿ってループ状に配置されている。取手69は、集塵装置27を本体ケース26に装着した状態で本体部31の側部の前部に接近して位置し、集塵装置27を装着した状態では把持できないようになっている。さらに、取手69の上端部には、クランプ65を取り付けるためのクランプ取付部84が凹設されている。
内筒部62は、図3、図6に示すように、上側が開口しフィルタ体63を支持する支持部としての有底円筒状の受け部87と、円筒状の内筒部本体88と、内筒部本体88よりも径大の有蓋円筒状の拡大部としてのシェード部89とを一体的に備えている。内筒部62は、カップ部61に装着された状態で、カップ部61の中央部に、カップ部61と同軸状に収納配置される。内筒部本体88とカップ部61の内周との間には、塵埃を遠心分離するための分離部91が構成されている。分離部91の下方の位置でかつシェード部89の下方の位置には、分離部91で遠心分離した塵埃を溜める塵埃溜め部92が構成される。
受け部87は、図5、図6に示すように、カップ部本体67の内径寸法よりも若干小さい寸法を有している。受け部87は、下端部の外縁部を円環状に囲んで、支持部シール部材としての受け部シール部材95が取り付けられている。受け部87の中央部には、内筒部本体88内と連通する円形状の連通開口部96が同心状に開口されている。受け部87の周壁部の内周側には、フィルタ体63を着脱可能に係止する係止受部97が径方向に互いに対向する位置に形成されている。受け部87の周壁部の外周側には、カップ部本体67の位置決め部75にそれぞれに挿入されて周方向に位置決めする凸部98が径方向に互いに対向する位置に形成されている。
受け部シール部材95は、カップ部本体67の内周面に圧接されて隙間を閉塞しており、カップ部本体67内の塵埃がフィルタ体63側に上がってくることを防止するものである。
係止受部97は、図6に示すように、受け部87の内周面から内筒部62の中央側に突出する側壁部97a,97aと、これらを連結する内壁部97bとを一体に備える、平面視でコ字状に形成されている。したがって、係止受部97と受け部87の内周面との間には、挿入空間部99が形成されている。これら係止受部97の内壁部97bには、フィルタ体63を係止する係止開口部97cが開口されている。
内筒部本体88は、受け部87と同軸に配置され、受け部87の中央部の連通開口部96の外縁部から下方に突出して受け部87と同軸状となっている。内筒部本体88の周囲には、複数の開口101が径方向に貫通するように形成されており、開口101全体が分離フィルタ102によって覆われている。内筒部本体88の下端部は、底面部103により閉塞されている。
図5に示すように、シェード部89は、電動送風機36の駆動により生じる負圧を利用して塵埃を圧縮するものである。シェード部89は、内筒部本体88の下端部の周縁から拡径されて下方へと突出し、下方に向けて開口して内筒部62(図3)の下端に位置している。したがって、シェード部89は、内筒部本体88よりも径寸法が大きく、内筒部本体88に対して径方向に突出している。シェード部89の上部は、複数の圧縮用開口108が周方向に略等間隔に離間されて開口されている。圧縮用開口108は、圧縮フィルタ109によって覆われている。そして、シェード部89は、カップ部61の底部に対して上方に離間されている。
また、図5に示すように、フィルタ体63は、フィルタであるプリーツフィルタ111と、プリーツフィルタ111を保持する保持部としての保持枠部112と、保持枠部112に設けられた除塵機構113とを備えている。フィルタ体63は、全体として平坦な円盤状であり、内筒部62の受け部87上に着脱可能となっている。
プリーツフィルタ111は、分離部91で分離できなかった塵埃、すなわち分離部91で分離する塵埃よりも小さい塵埃(細塵)を捕集するものである。プリーツフィルタ111は、例えば不織布などをプリーツ状(襞状)に折り曲げて形成されている。プリーツフィルタ111は、折り目すなわち稜線111aが所定方向に沿って直線状に多数形成され、互いに平行となっている。プリーツフィルタ111は、稜線111aがプリーツフィルタ111を通過する風の上流下流方向である上下方向に交互に位置するように折り曲げられている。
保持枠部112は、例えば合成樹脂などにより一体成形され、受け部87の内周に嵌合可能な円環状の保持部本体としての保持枠部本体115と、プリーツフィルタ111の形状を保持する形状保持部116とを備えている。
図7は、集塵装置27を分解した状態の斜視図を示す。図8は、除塵体127がレール126に取り付けられた状態の斜視図を示す。
図7、図8に示すように、保持枠部本体115には、内周の径方向に互いに対向する位置に、設置部118がそれぞれ設置されている。設置部118は、除塵機構113を設置するためのもので、プリーツフィルタ111の稜線111aに沿う方向にそれぞれ一体成形されている。設置部118のそれぞれの両端部には、蓋部64を周方向に回動可能にガイドするとともに軸方向に沿って抜け止めする蓋部ガイド部119,119が突設されている。保持枠部本体115の外周縁部には、シール部材121が一体的にインサート成形されるシール取付部115aが径方向に沿って突設されている。
シール部材121は、可撓性および弾性を有する例えばゴム、あるいはエラストマなどの合成樹脂により形成されている。シール部材121は、保持枠部112の外方を囲んで、保持枠部112の外周に沿って、保持枠部本体115のシール取付部115aを上下及び外周に亘ってコ字状に覆う円環帯状に形成されている。シール部材121は、薄板状の変形容易なリップ部121a,121aが上下両端に延設されている。
シール部材121は、カップ部61および蓋部64に対向する部分を面状に少なくとも覆っていれば、シール取付部115aの外周の一部がシール部材121の外周面から露出していてもよい。シール部材121の下側に位置するリップ部121aは、カップ部61側、カップ部61および内筒部62の上端部に直接重ねられている。シール部材121は、電動送風機36の駆動により生じた負圧によって上方から吸着されて隙間を閉塞するようになっている。シール部材121は、カップ部61内に圧入されないようになっている。シール部材121の外径は、カップ部61および内筒部62の受け部87(図6)の外径よりも大きい所定値に設定されている。なお、カップ部61側とは、カップ部61に固定された内筒部62などの部材を含むものとするが、例えばカップ部61自体でもよい。
形状保持部116は、例えば硬質の合成樹脂などの部材により、保持枠部本体115の設置部118,118間で保持枠部本体115の内周縁部の位置に一体成形されている。これら形状保持部116は、プリーツフィルタ111の各稜線111aを覆って形成されている。
除塵機構113は、プリーツフィルタ111に捕集された塵埃を除去するものである。除塵機構113は、固定部125,125と、レール126と、除塵体127とを備えている。
固定部125,125は、保持枠部本体115の設置部118,118に対向配置して固定されている。レール126は、固定部125,125の間に配置され、直線状に連続した形状に形成されている。除塵体127は、レール126に沿ってスライド可能に配置されている。除塵機構113は、フィルタ体63の中心線に対して対称、本実施形態ではフィルタ体63の直径に沿ってこのフィルタ体63の中央部に配置されている。
図8に示すように、各固定部125は、設置部118,118に対して上方に突出する壁状となっている。各固定部125の外側面である反プリーツフィルタ111側には、凹部131が設けられている。凹部131には、フィルタ体63を内筒部62に対して着脱可能に係止するための着脱機構132が取り付けられている。
各着脱機構132は、着脱機構本体135と、着脱付勢手段とを備えている。着脱機構本体135は、各固定部125に対して、フィルタ体63の径方向に沿って回動可能に軸支されている。着脱付勢手段は、図示しないが着脱機構本体135を回動方向に付勢するトーションばねなどを使用している。各着脱機構本体135は、下端側が設置部118に挿通されてシール部材121よりも下方に突出している。
図6、図8に示すように、各着脱機構本体135は、係止爪部139と取手部140とを一体的に備えている。係止爪部139は、着脱機構本体135の下端部に位置して内筒部62の各挿入空間部99に挿入されて各係止受部97の係止開口部97cに対して係止される。取手部140は、着脱機構本体135の上端部に位置する操作部としての解除部である。
各着脱機構132は、取手部140,140を両側から摘むことで着脱付勢手段の付勢に抗してそれぞれ係止爪部139,139が挿入空間部99,99内に退避させ、係止受部97,97の係止開口部97c,97cから離反するように回動可能となっている。
固定部125,125間に直線状に連続形成されたレール126は、プリーツフィルタ111の稜線111aに対して直交する方向に沿って形成されている。
図7、図8に示すように、除塵体127は、除塵体本体127aと、スライド溝127bと、除塵部127cと、スライド係合部127dとを備えている。
除塵体本体127aは、レール126の長手方向と直交するように配置した長尺の例えば合成樹脂などにより成形されている。
スライド溝127bは、除塵体本体127aの長手方向の上面に形成されている。スライド溝127bは、貫通させることにより、塵埃がスライド溝127bに溜まること防止することができる。
除塵部127cは、除塵体本体127aの下部から突出してプリーツフィルタ111を弾き、プリーツフィルタ111に付着した塵埃を落とす役割を果たす。除塵部127cは、例えば樹脂性の成形品であり、レール126を跨いだ例えば2か所に除塵体本体127aと一体形成されている。除塵部127cは、プリーツフィルタ111に弾性的に接触するL字型の形状をしている。除塵部127cは、L字型の他にS字型などが考えられ、プリーツフィルタ111に対して弾性的な接触が可能な構造であればよい。
スライド係合部127dは、除塵体本体127aの下部から突出させ、対向配置した一体形成のスライド片1271,1271を逆U状にして構成されている。スライド片1271,1271の先端には突起1272,1272が対向配置のスライド方向に沿って形成されている。除塵体本体127aは、スライド係合部127dをスライドさせることにより、レール126の長手方向の移動が可能となる。突起1272,1272は、レール126の下部にコーナー部分を支える。突起1272,1272は、除塵体本体127aのスムースな移動を補助する役割と除塵体本体127aがレール126から外れを防止する役割を果たす。
除塵部127cは、稜線111aの位置で形状保持部116とともにプリーツフィルタ111を弾くことで振動(衝撃)を付与して、プリーツフィルタ111に付着した塵埃を落下除去させるようになっている。
蓋部64は、有蓋円筒状の蓋部本体143と、蓋部本体143の下端部に段差状に形成された拡開部144と、蓋部本体143の上部に形成されたツマミ145と、蓋部本体143の外周縁部の後部に開口される排気口146とを備えている。
蓋部本体143は、フィルタ体63の上方を覆う部分であり、下側に開口して形成されている。図3に示すように、蓋部本体143の後部の左右方向の中央部の上部である排気口146の上方には、係止クランプ42が上方から係合される係合受部148が凹設されている。蓋部本体143は、フィルタ体63の上部との間に、フィルタ体63の上流側である分離部91と排気口146とを連通する風路149を区画している。風路149は、フィルタ体63の除塵機構113の固定部125,125間に区画されている。したがって、着脱機構132は、風路149の外部に位置し、各取手部140は風路149外に位置する凹部131内に、風路149に反する方向である外方に向けて配置されている。
拡開部144は、蓋部本体143に対して拡開状に形成されている。拡開部144の内部には、シール部材121の上側のリップ部121aに対して上方から直接圧接されるシール部材圧接部151が下方に向けて形成されている。そして、シール部材圧接部151とカップ部61側である内筒部62の受け部87の上端部とにより、シール部材121が上下に挟み込まれるようになっている。
図7に示すように、ツマミ145は、円盤形状をしており、基本的に集塵装置27を本体ケース26から取り外すためのものである。ツマミ145は、集塵装置27を持ち運ぶ際にも用いることもできる。この他にツマミ145は、フィルタ体63に付着した塵埃を電気掃除機100の外部から除去する機能を備えている。
ツマミ145は、除塵機構113の除塵体127をレール126に沿って駆動する駆動機構20の一部を構成している。駆動機構20は、駆動軸201、パッキン202、駆動孔203、カム204、係合ピン205から構成されている。
駆動軸201は、円筒形状をしており、ツマミ145の下部の同軸的に一体的に形成されている。駆動軸201には、下端から上部に向けて延びた割溝201aが対向して形成されている。
パッキン202の内周は、駆動軸201よりガタツキが生じない程度の若干径大となっている。パッキン202は、外気が蓋部64内に入り込まないようにする役割を果たす。
駆動孔203は、蓋部本体143の上面143aに形成した凹部143bの中心に形成されている。駆動孔203には、パッキン202が嵌入されている。これにより、駆動軸201はガタツキなく回動させることができる。
カム204は、回動自在に図示しない手段により支持された円盤状のカム板204aと、カム板204aの中心とは異なる下部に駆動ピン204bが一体的に形成されている。駆動ピン204bは、カム板204aの回動に対して変更する位置がカムの働きをする。
係合ピン205は、カム板204aの中心の上面に一体形成された円筒204c内に取着されている。係合ピン205は、駆動軸201の割溝201aに係合され、駆動軸201の回動の動きをカム板204aに伝える働きをする。
図5に示すように、排気口146は、風路149(図3)を通過した空気が集塵装置27の外部へと排出されるもので、例えば、左右方向に長尺に形成されている。排気口146の周縁部には、後部圧接部164が形成されている。後部圧接部164は、集塵装置27を本体ケース26に装着した状態で、後部シール部材48に対して圧接されて排気口146と吸気開口部41とを気密に接続するためのものである。排気口146には、補強用のリブ165が上下方向に沿って形成され、これらリブ165が左右方向に互いに離間されて配置されている。
図5、図6に示すように、クランプ65は、取手69の上端部のクランプ取付部84に取り付けられている。そして、クランプ65は、フィルタ体63をカップ部61に対して着脱可能に係止する。クランプ65は、蓋部64をフィルタ体63およびカップ部61に対して周方向に回り止めしており、例えば取手69を把持した手の親指により上方から押動操作可能となっている。
上記でのツマミ145およびカム204は、回動とし説明したが、ツマミ145およびカム204は回転するようにしても構わない。ツマミ145およびカム204は回転する構成にした場合であっても、カム204より除塵体本体127aは、レール126上を往復させることができる。除塵作業としては、ツマミ145を回転させるよりも、持ち替えの必要のない回動させるやり方が効率的である。
次に、掃除動作を説明する。
掃除を開始する際には、まず、カップ部61に対して内筒部62、フィルタ体63および蓋部64をそれぞれ取り付けて一体的に組み立てる。
このとき、カップ部61に内挿した内筒部62の凸部98をカップ部本体67の位置決め部75に係合させてカップ部61に対して周方向に回り止めした状態で位置決め固定する。受け部シール部材95の外周側をカップ部本体67の内周面に圧接する。次いでフィルタ体63を、着脱機構132,132の取手部140,140を手で両側から摘みながら内筒部62の受け部87に挿入する。係止爪部139,139を挿入空間部99,99内に挿入する。取手部140,140を離すことで復帰回動した係止爪部139,139を係止受部97,97の係止開口部97c,97cに係合する。内筒部62に係止した後、フィルタ体63を覆って蓋部64を被せ、蓋部64を周方向に回動する。この結果、フィルタ体63のシール部材121が蓋部64のシール部材圧接部151とカップ部61および内筒部62の受け部87との間に挟持する。
次いで、集塵装置27を本体ケース26に装着する。集塵装置27の前側下部を突出受部32の前端部に当接させながら、係止突部77を本体ケース26側の位置決め凹部43に位置合わせしつつ挿入する。集塵装置27の上側を後方に回動させると、係止クランプ42が集塵装置27の係合受部148に上方から係合され、集塵装置27が本体ケース26に固定する。この結果、吸込部68の連通口81の周縁の圧接部82が接続口55の周縁の下部シール部材56に上方から圧接されて吸込部68の連通口81と接続口55とを気密に接続する。排気口146の周縁の後部圧接部164が吸気開口部41の周縁の後部シール部材48に前方から圧接されて排気口146と吸気開口部41とを気密に接続する。なお、集塵装置27が本体ケース26に既に装着された状態である場合には、これらの操作は不要である。
この状態で、本体ケース26の本体吸込口54に管部12を接続する。具体的に、管部12は、接続管部15を本体吸込口54に挿入接続する。必要に応じて、手元操作部17の先端側に延長管18および床ブラシ19を順次接続する。この状態で、手元操作部17の設定ボタン22が本体ケース26内の制御回路部37などと電気的に接続する。なお、管部12が掃除機本体13に既に接続された状態である場合には、これらの操作は不要である。
そして、使用者は、コード導出口45から電源コード38を引き出して壁面などのコンセントに接続する。この後、手元把持部21を把持し、所望の設定ボタン22を操作することにより、電動送風機36の動作モードを設定する。制御回路部37は、この設定された動作モードに対応して電動送風機36の入力を制御し、電動送風機36を設定された動作モードで起動する。
この電動送風機36の起動により生じた負圧は、吸気開口部41、排気口146、プリーツフィルタ111、分離部91、吸込口72、吸込部68、連通口81、本体側風路部53および本体吸込口54を介して、管部12へと作用する。
集塵装置27内では、分離部91内が集塵装置27の外気に対して負圧になる。シール部材121のリップ部121aが分離部91側へと吸い付けられて弾性的に変形しつつ密着する。このカップ部61および内筒部62の上端部の隙間は、上方からシールする。シール部材121は、カップ部61と内筒部62との間の隙間だけでなく、フィルタ体63と内筒部62との隙間も閉塞する。
使用者は、この負圧の作用により、床ブラシ19、延長管18、あるいは手元操作部17の先端側から空気とともに塵埃を吸い込む。
この塵埃を含む空気は、管部12から本体吸込口54、本体側風路部53および連通口81を経由して吸込部68から吸込口72へと導く。さらに含塵空気は、吸込口72からカップ部61内へと吸い込む。
カップ部61内の分離部91の含塵空気は、カップ部61の内周面に沿って内筒部本体88の外周を旋回する。含塵空気中の特に粗塵は遠心分離する。分離された粗塵は、カップ部61の内周面に沿って落下して塵埃溜め部92に溜める。塵埃溜め部92に溜められた粗塵は、シェード部89へと含塵空気の流れの一部によって運ぶ。含塵空気は、シェード部89の圧縮用開口108を通過させることにより圧縮フィルタ109によってシェード部89内で圧縮する。
粗塵が分離された含塵空気は、内筒部本体88の開口101を通過する際に分離フィルタ102により濾過する。分離フィルタ102を通過した含塵空気は、底面部103に沿って下流側である上側へと整流されつつフィルタ体63へと運ぶ。この含塵空気は、フィルタ体63のプリーツフィルタ111を通過する。プリーツフィルタ111を通過した含塵空気は、分離部91で分離した塵埃(粗塵)よりも小さい塵埃(細塵)を表面集塵する。
プリーツフィルタ111を通過した空気は、プリーツフィルタ111の稜線111a,111a間、プリーツフィルタ111の上部と蓋部64との間の風路149を通過する。空気はさらに、排気口146から集塵装置27の外部に流出して、排気口146と気密に接続された吸気開口部41へと吸い込まれる。
そして、吸気開口部41を通過した空気は、ダクト部50を介して電動送風機36へと吸い込まれる。吸い込んだ空気は、電動送風機36の内部を冷却しつつ排気風となり、電動送風機36から排気孔44を介して本体ケース26の外部に排気する。
掃除が終了すると、使用者は所定の設定ボタン22を操作し、制御回路部37が電動送風機36の入力を低下させて電動送風機36を停止する。
次に、実施形態1によるプリーツフィルタ111に付着した塵埃除去の動作について説明する。
上記したように、除塵機構113の除塵部127cは、稜線111aの位置で形状保持部116とともにプリーツフィルタ111を弾くことで振動を付与して、プリーツフィルタ111に付着した塵埃を落下除去させるものである。
除塵部127cは、レール126に沿って移動する除塵体本体127aに取り付けられている。除塵体本体127aのレール126の位置は、スライド溝127bのカム204の駆動ピン204bの位置により決定する。カム204の係合ピン205は、駆動軸201の割溝201aと係合されている。
駆動軸201は、ツマミ145の左あるいは右方向の回動に伴い回動する。この回動は、カム204のカム板204aを連動して回動する。カム板204aの中心位置とずれた位置にある駆動ピン204bは、円弧状に動く。駆動ピン204bの動きは、スライド溝127bに沿って動く。スライド溝127b上の駆動ピン204bの動きは、レール126上のスライド係合部127dの動きとなる。
ツマミ145の回動とレール126上のスライドする除塵体127の動きについて図9を参照してさらに説明する。
図9(a)は、左右に回動するツマミ145の位置が中央にある状態を示す。ツマミ145が左右中央位置での駆動ピン204bは、除塵体本体127aがレール126の中間にくる関係に予め設計してある。
図9(b)は、ツマミ145を左側に回動した状態を示す。ツマミ145を左側への回動に伴いカム板204aは、図9(a)矢印A1方向に回動する。同時に駆動ピン204bは、カム板204aの回動によってスライド溝127bに沿って矢印A2方向に移動する。この移動に伴い除塵体本体127aは、矢印A3方向に移動し、図9(a)の状態から図9(b)の状態となる。
図9(c)は、ツマミ145を右側に回動した状態を示す。ツマミ145を右側への回動に伴いカム板204aは、図9(a)矢印A4方向に回動する。同時に駆動ピン204bは、カム板204aの回動によってスライド溝127bに沿って矢印A2方向に移動する。この移動に伴い除塵体本体127aは、矢印A5方向に移動し、図9(a)の状態から図9(c)の状態となる。
このように、ツマミ145を左右に可動させることによって、レール126上の除塵体本体127aの移動が可能となる。除塵体本体127aの取り付けた除塵部127cは、全プリーツフィルタ111を弾き振動を付与することができる。振動はプリーツフィルタ111に付着した塵埃を落下除去させることができる。
この実施形態では、全てのプリーツフィルタの長手方向と直交する方向にプリーツフィルタを確実に弾き振動を付与することができる。掃除機本体の外部から手動操作でありながら、プリーツフィルタの塵埃除去を向上させることが可能となる。
(実施形態2)
図10は、電気掃除機の実施形態2の要部分解斜視図を示す。
この実施形態は、固定部125,125との間に2本のレール126,126が間隔を開けて平行に配置されている。スライド係合部127dを構成するスライド片1271,1271は、レール126,126の外側をスライドするように構成されている。除塵部127cは、スライド片1271,1271の外側に位置する2か所に加え、固定部125,125との間にも取り付けされている。
この実施形態における除塵部は、固定部の両側部と中間部に位置する計3か所でプリーツフィルタを弾き振動を付与することができる。リーツフィルタの長手方向で短い間隔で弾き振動を付与することができ、より塵埃除去効果の向上を図ることができる。また、複数のレールをスライドさせていることからスムースな走行を実現することができる。
(実施形態3)
図11、図12は、電気掃除機の実施形態3を示す。図11は斜視図を示し、図12は図11の断面図を示す。
この実施形態は、スライド係合部127dがレール126上を安定してスライドできるようにしたものである。すなわち、レール126の長手方向上面には摺動溝1111が形成されている。除塵体127のスライド係合部127dの上部内面には、下方に向けた摺動突起1112が形成されている。摺動突起1112は、摺動溝1111に挿入されている。
摺動突起1112は、摺動溝1111にガイドされながらレール126の長手方向にスライドする。摺動突起1112と摺動溝1111は、寸法が管理されておれば、レール126上を安定した状態でスライドさせることが可能である。なお、レール126に摺動突起1112を、スライド係合部127dに摺動溝1111に形成しても構わない。
この実施形態では、スライド係合部がレール上を安定して走行することができることから、ツマミによる外部からの塵埃除去作業性の向上に寄与する。
(実施形態4)
図13乃至図16は、電気掃除機の実施形態4を示す。図13は分解斜視図を示す。図14は図13の要部の拡大斜視図、図15は図14の上面図、図16は図15の側断面図を示す。
この実施形態は、実施形態1のカム204を、ピニオンギア1311とラックギア1312に変更し、ツマミ145を左右に回動操作することで、除塵部127cをレール126上でスライドさせるようにしたものである。
図13、図14において、ピニオンギア1311内には駆動軸201の割溝201aと係合する係合ピン51aが取着されている。ピニオンギア1311は、ラックギア1312と噛合可能な位置関係に配置されている。ラックギア1312は、長尺の直線的なギア52aが形成されており、ピニオンギア1311の回動に伴い、直線的な移動に変換することができる。
すなわち、駆動軸201の回動をピニオンギア1311に伝え、ピニオンギア1311の回動をラックギア1312に伝えることによって直線移動に変換している。
長尺のラックギア1312と直交する両端には、除塵体本体1313,1313が取り付けられている。除塵体本体1313,1313の下部には、除塵部127c,127cと、スライド係合部127dとをそれぞれ備えている。
左右に回動するツマミ145の位置が中央にある場合は、図15に示すように、ピニオンギア1311はラックギア1312の中間にくる関係に予め設計してある。この状態での除塵部127c,127cは、プリーツフィルタ111の直交方向の中間付近に位置している。
ツマミ145を右回りに回動した場合、ピニオンギア1311は図15中矢印a1に示す方向に回動する。ピニオンギア1311の矢印a1方向の回動に伴い、ピニオンギア1311に噛合されたラックギア1312は、図15中矢印b1に示す方向に移動する。この移動に伴い除塵部127c,127cは、プリーツフィルタ111の半分の弾き振動を付与し、プリーツフィルタ111に付着された塵埃の除去を行う。
ツマミ145を左回りに回動した場合、ピニオンギア1311は図15中矢印a2に示す方向に回動する。ピニオンギア1311の矢印a2方向の回動に伴い、ピニオンギア1311に噛合されたラックギア1312は、図15中矢印b2に示す方向に移動する。この移動に伴い除塵部127c,127cは、プリーツフィルタ111の残り半分の弾き振動を付与し、プリーツフィルタ111に付着された塵埃の除去を行う。
このように、ツマミ145を左右に可動させることによって、全部のプリーツフィルタ111に付着した塵埃の除去が可能となる。
なお、ラックギア1312の長さL1は、例えばレール126の長さの約L1/2があれば、全プリーツフィルタ111上を除塵体本体1313,1313でカバーすることができる。
この実施形態では、プリーツフィルタの長手方向の中央付近で長手方向と直交する方向にプリーツフィルタを確実に弾き振動を付与することができる。掃除機本体の外部から手動操作でありながら、プリーツフィルタの塵埃除去を向上させることが可能となる。また、除塵体本体の移動は、カムを使用せずに、ピニオンギア1311とラックギア1312との噛合によるものであることから省スペース化を図ることが可能となる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100 電気掃除機
20 駆動機構
201 駆動軸
202 パッキン
203 駆動孔
204 カム
205 係合ピン
26 本体ケース
27 集塵装置
36 電動送風機
61 カップ部
63 フィルタ体
111 プリーツフィルタ
113 除塵機構
125 固定部
126 レール
127 除塵体
127a 除塵体本体
127b スライド溝
127c 除塵部
127d スライド係合部
132 着脱機構
135 着脱機構本体
145 ツマミ
1111 摺動溝
1112 摺動突起
1311 ピニオンギア
1312 ラックギア
1313 除塵体本体

Claims (8)

  1. 本体ケースと、
    前記本体ケース内に収容した電動送風機と、
    前記電動送風機の駆動により吸い込まれた含塵空気中の塵埃を遠心分離する分離部を内部に有する収容部と、
    前記分離部で分離された塵埃よりも小さい塵埃を捕集するプリーツフィルタと、
    前記プリーツフィルタを保持する保持部を有するフィルタ体と、
    前記フィルタ体に設けられ、前記プリーツフィルタに捕集した塵埃を前記プリーツフィルタから除去可能な除塵機構と、
    前記除塵機構に設けられ、前記フィルタ体を前記収容部側に対して着脱可能とする着脱機構と、を備え、
    前記除塵機構は、前記プリーツフィルタの稜線方向と交差する方向に配置したレール上を、前記プリーツフィルタに振動を与えて塵埃を落とす除塵部が設置された除塵体本体を、外部から操作により移動可能とした、電気掃除機。
  2. 前記除塵機構は、前記本体ケースに外部から操作可能に回動可能に取り付けられたツマミの回動を、カムにより前記レール上で前記除塵体本体をスライドする直線的な動きに変換した、請求項1記載の電気掃除機。
  3. 前記除塵機構は、
    前記本体ケースに外部から操作可能に取り付けられたツマミに、同軸的に形成された回動軸と、
    前記回動軸に取り付けられ、前記レール上で前記除塵体本体をスライドするカムと、
    を備えた、請求項1記載の電気掃除機。
  4. 前記除塵機構は、
    前記本体ケースに外部から操作可能に取り付けられたツマミに、同軸的に形成された回動軸と、
    前記回動軸に同軸的に取り付けられたピニオンギアと、
    前記ピニオンギアの回動を直線的な動きに変換して前記レール上をスライドするとともに、前記除塵体本体を取り付けたラックギアと、
    を備えた、請求項1記載の電気掃除機。
  5. 前記レールは、間隔をおいて平行に配置した、請求項1乃至4のいずれか一項記載の電気掃除機。
  6. 間隔をおいて前記レールが配置された場合の前記除塵体本体に設置される除塵部は、前記レールとの間および前記レール外側の位置にそれぞれ設けた、請求項5記載の電気掃除機。
  7. 前記レール上に摺動溝を形成し、前記除塵体本体の下部に形成され、前記レール上をスライドするスライド係合部内に、前記摺動溝と係合する摺動突起を形成した、請求項1乃至5のいずれか一項記載の電機掃除機。
  8. 前記レール上に摺動溝或いは摺動突起を形成し、前記除塵体本体の下部に形成され、前記レール上をスライドするスライド係合部内に、前記摺動溝と係合する摺動突起或いは前記摺動突起と係合する摺動溝を形成した、請求項1乃至5のいずれか一項記載の電機掃除機。
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