JP2005343778A - クラスターダイヤモンドの有機溶媒への分散方法 - Google Patents

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忠正 藤村
Zenjiro Okuno
善次郎 奥野
Eiji Tsuchida
英雉 土田
Seishiro Kakimoto
誠士郎 柿本
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Fujimura Tadamasa
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Abstract

【課題】爆薬を用いた衝撃加圧の爆射法により合成されたクラスターダイヤモンドの超微粉の集合体を有機溶媒中に安定な形で分散できる方法を提供する。
【解決手段】親水基を二つ以上持つ有機溶媒と親水基と疎水基とを持つ有機溶媒とを組み合わせた混合溶媒を分散媒として、粉体クラスターダイアモンドを分散する。この方法により、非水系での利用の要望の高い潤滑分野や電子部品加工分野へのクラスターダイヤモンドの利用が拡がる。
【選択図】なし

Description

本発明はクラスターダイヤモンドを利用しようとする産業分野において、潤滑分野や電子部品加工分野等、の非水系での用途に有機溶媒に懸濁、分散させたクラスターダイヤモンドを提供する方法に関する。
爆薬を用いた衝撃加圧の爆射法により合成されたダイヤモンドは、クラスターダイヤモンドと呼ばれており、一次粒子は4〜6nmと極めて小さいものである。そのため、ナノダイヤモンドとも呼ばれている。
クラスターダイヤモンドはその特性から、精密加工分野における研磨材としての利用が拡がっており、さらに潤滑分野、電子部品加工分野、メッキ加工分野、医療分野、等への利用が検討されている。
クラスターダイヤモンドは酸化処理、水洗を経て精製されている。乾燥して粉体として提供されているが、一次粒子のまま安定に存在することは極めて困難であり、非常に大きな凝集体となっている。
このため工業的な利用に際し、液体中に分散し分散液、懸濁液として提供されている。
分散液、懸濁液の製造に際しクラスターダイヤモンドの表面は親水性の性質が強いため、分散媒としては水が主に使われている。
クラスターダイヤモンド粉体を水に投入し、超音波分散法やビーズミル分散法、等にて解砕し、D50(砥粒の累積が50%に相当する粒子径。以下略)で10数〜数10nmの分散液が得られている。
クラスターダイヤモンド分散液、懸濁液を研磨分野やメッキ分野で利用する際は水溶媒で問題ないが、潤滑分野や電子部品加工分野、等では有機溶媒への分散が必要になる。現状ではクラスターダイヤモンドの有機溶媒への分散方法は確立されておらず、市場の要求に応えられていない。
本発明の目的は、クラスターダイヤモンドを有機溶媒に分散し、粒径のD50が10数〜100数十nmとすることのできる分散法を提供するものである。
本発明は有機溶媒の官能基に着目し、特徴ある官能基を持つ溶媒二種類以上を使用し、その中へクラスターダイヤモンドの分散を図るものである。
有機溶媒は大きく分けて次の二つの群に分類される。
溶媒A群;親水基を二つ以上有する有機溶媒
具体的には、エチレングリコール、N、N−ジメチルホルムアミド、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピオングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、1、4−ジオキサン、炭酸ジエチル、2−ジエチルアミノエタノール、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、モルホリン、モノブチリン、等が挙げられる。
溶媒B群;親水基と疎水基とを各一つずつ以上有する有機溶剤
具体的には、エタノール、1−ブタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、メチルブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、シクロヘキサノン、アセトン、N−メチル−2ピロリドン、γ−ブチロラクトン、エチルエーテル、等が挙げられる。
分散手順としては、溶媒A群一種類以上と溶媒B群一種類以上とを混合し、その中にクラスターダイヤモンドを投入し、分散工程に入ることが簡便だが、より安定した分散を図るためには、まず溶媒A群一種類以上の混合溶媒中にクラスターダイヤモンドを投入、予備分散した後溶媒B群一種類以上を加え、平衡値になるまで本分散をかけることが望ましい。
詳しいメカニズムは不明だが、クラスターダイヤモンドの表面は親水性のグラファイトで覆われているため、クラスターダイヤモンドに親和性のある上記A群の溶媒と、そのA群の溶媒と親和性のある上記B群の溶媒とで溶媒和を形成し、分散安定性を高めているものと推定される。
また、予備分散、本分散に効果が得られること関しては、まづ親水基を複数持つ上記A群の溶媒でクラスターダイヤモンドの表面を濡らし、その後疎水性に繋がる上記B群溶媒で分散することがより安定した分散性を得ることに繋がっているものと推定される。
溶媒A群とB群との量比は、各溶媒の溶解度、粘度、等により最適値は異なるが溶媒A群を重量比で5〜70%の範囲で混合することが分散安定性に効果的である。
分散方法としては、第三物質のコンタミネーションを最小限に抑えるためには、超音波分散法が望ましい。しかしクラスターダイヤモンドの凝集性が強く、物理的破砕が必要な場合はビーズミル分散法が向いている。但し、この場合ビーズミル構成材のコンタミネーションがあるので、分散後遠心分離機やミクロフィルター、等により混入異物を取り除く工程が必要である。
クラスターダイヤモンドが粉体で入手できる場合は、上記の方法で分散できるが水分散液、懸濁液の形態で提供される場合は、主に次の二つの方法で有機溶媒分散をすることができる。
まず第一の方法は、分溜による溶媒置換法である。溶媒A群、B群の混合溶媒とクラスターダイヤモンドの水分散液、懸濁液とを混合撹拌しながら97〜107℃で水を分溜する方法である。したがって、本方法は混合有機溶媒の沸点が水より高い場合のみ可能である。また水より沸点が高くても水と共沸するケースがあり、この場合分溜後、有機溶媒を補充する必要がある。
採用したい混合有機溶媒の沸点が水より低い場合などのため、第二の方法として、クラスターダイヤモンドの水分散液、懸濁液を110〜130℃で加熱乾燥し、水を蒸発除去した後、加圧解砕処理して粉体としてから有機溶媒へ分散する方法がある。
N、N−ジメチルホルムアミド50ml、 1−プロパノール130mlとを混合し、その中に爆射法により合成し酸化処理にて精製した後乾燥し、粉体形状としたクラスターダイヤモンド4.6gを投入し、15分間スターラーで撹拌後、Branson社製超音波ホモジナイザー・モデル450Dにて周波数20kHz、出力90W、振幅83μmで30分間分散処理した。
分散後、堀場製作所社製粒径分布測定装置LB−500にて粒径分布を測定し、D50が84.1nmとの結果を得た。
さらに、同分散液の常温環境で140時間放置後に上記装置にて再度粒径分布を測定し、D50が84.0nmとの結果を得、分散が安定していることを確認した。
エチレングリコールモノブチルエーテル60ml、N−メチル−2ピロリドン50ml、γ−ブチロラクトン40mlを混合し、その中に爆射法にて合成し酸化処理にて精製した後乾燥し、粉体形状としたクラスターダイヤモンド4.6gを投入し、15分間スターラーで撹拌後、Branson社製超音波ホモジナイザー・モデル450Dにて周波数20kHz、出力90W、振幅84μmで30分間分散処理した。
分散後、堀場製作所社製粒径分布測定装置LB−500にて粒径分布を測定し、D50が68.4nmとの結果を得た。
さらに、同分散液の常温環境での72時間放置後に上記装置にて再度粒径分布を測定し、D50が70.5nmとの結果を得、分散が安定していることを確認した。
エチレングリコール50ml、1−ブタノール100mlを混合し、その中に爆射法にて合成し酸化処理にて精製した後乾燥し、粉体形状となったクラスターダイヤモンドを4.0g投入し15分間スターラーで撹拌後、Branson社製超音波ホモジナイザー・モデル450Dにて周波数20kHz、出力90W、振幅83μmで30分間分散処理した。
分散後、同分散液を堀場製作所製粒径分布測定装置にて粒径分布を測定し、D50が97.8nmとの結果を得た。
そこで、次に同じ材料を使い、分散処理工程を変更して分散液を作成した。
まずエチレングリコール50mlに粉体クラスターダイヤモンド4.0gを投入しスターラーで15分間撹拌後、Branson社製超音波ホモジナイザー・モデル450Dにて周波数20kHz、出力90W、振幅83μmで10分間分散し、これに1−ブタノール100mlを加えさらに20分間分散処理した。
分散後、同分散液を堀場製作所製粒径分布測定装置にて粒径分布を測定し、D50が83.0nmとの結果を売ることができ、前記の溶媒A群にて予備分散してから、溶媒B群を加え本分散をすることがより効果的であることが確認された。
水分散されたクラスターダイヤモンドの、有機溶媒置換の実施例を示す。
エチレングリコールモノブチルエーテル60ml、N−メチル−2ピロリドン50ml、γ−ブチロラクトン40mlを混合し、その中に爆射法にて合成し、酸化処理にて精製、分級した水分散状態のクラスターダイヤモンド(クラスターダイヤモンド3wt%)150mlを加え分溜装置に投入した。
撹拌しながら液温を98℃まで昇温した。水の分留が始まり、このまま95分間維持した。ここで液温が徐々に上がり始め103℃で安定した。ここから約15分後、さらに温度が上がり始めたのでこの時点で、分溜を終了とした。
有機混合溶媒に置換された懸濁液を取り出し、Branson社製超音波ホモジナイザー・モデル450Dにて周波数20kHz、出力90W、振幅84μmで20分間分散した。
分散後、同分散液を堀場製作所粒径分布測定装置LB−500にて粒径分布を測定し、D50が97.1nmとの結果を得た。
さらに、同分散液を常温環境に72時間放置後、再度粒径分布を測定しD50で99.0nmとの結果を得、水分散液から溶剤分散液に置換したものでも、分散が安定していることが確認された。

Claims (6)

  1. 親水基を二つ以上持つ有機溶媒一種類以上と、親水基と疎水基とを持つ有機溶媒一種類以上とを組み合わせた混合溶媒を分散媒とする粉体クラスターダイヤモンドの分散方法
  2. 親水基を二つ以上持つ有機溶媒一種類以上で粉体クラスターダイヤモンドを予備分散した後、親水基と疎水基とを持つ有機溶媒一種類以上を加え、平衡値まで本分散を行う分散方法
  3. クラスターダイヤモンドの水分散、懸濁液に請求項1の混合溶媒を加え、分溜により水を請求項1の有機溶媒に置換する有機溶媒分散方法
  4. クラスターダイヤモンドの水分散、懸濁液を過熱乾燥し水を除いた後、粉砕した粉体を用い、請求項1又は2の方法で分散する方法
  5. 請求項1の混合溶媒において、親水基を二つ以上持つ有機溶媒の合計重量比が5〜70%を特徴とする分散方法
  6. 請求項2において、予備分散に使う親水基を二つ以上持つ有機溶媒の合計重量比が本分散終了時に、5〜70%となることを特徴とする分散方法
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