JP2005343191A - 動力車両の表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動変速装置付の動力車両において、異常発生を確実にオペレータに伝えると共に、エンジン停止の前後で液晶表示内容が変わらないようにして操作性を向上させる。
【解決手段】計器パネル内に液晶表示部と警告灯を有する動力車両において、前記液晶表示部に標準画面と割込画面とを設定し、割込画面から標準画面に戻したときに異常が継続していると前記警告灯を作動させるように構成し、且つエンジン始動用のキースイッチをONにすると、キースイッチのOFF時に表示していた情報を再度表示するように構成する。
【選択図】図6

Description

この発明は、トラクタや建設車両等の動力車両の表示装置に関するものである。
従来からトラクタ等の動力車両には種々の計器やランプ類が計器盤に組み込まれている。農用トラクタやコンバインあるいは建設機械等にあっては、近年、コンピュータによる種々の制御が取り込まれており制御仕様が益々複雑になりつつある。不慣れなオペレータにとっては各種設定器やレバー等をどのように扱ったらよいのか分からないことが多く、誤操作によって事故を起こしたり、機械を損傷させたりする恐れが生じる。
このため、計器盤に組み込まれた液晶表示装置等を用いて機械の使い方を簡単な絵文字や短い文章で表示させたり、エンジン冷却水の温度が急上昇するといった機械の異常な状態が発生した時には警告文字やシンボルマークを液晶表示装置に表示させて回避措置を取らせるようにしたものが知られている。
例えば、特許文献1には、計器パネル内に液晶表示画面を設け、この液晶表示画面に、種々のセンサ情報や設定情報を表示させるようにし、機械の異常発生時には通常の表示画面から異常発生を伝える割込画面に移行させるものが記載されている。この割込画面は、異常事態を回避する措置が取られるか、あるいはオペレータが意識的にリセットスイッチを押すまで表示され続ける。
特開平5−338467号公報(図10、図11、図12)
この発明が解決しようとする課題は、通常画面と割込画面を備える動力車両の液晶表示装置において、異常状態が生じているときには、オペレータに確実にその異常な状態を認識させてオペレータが危険な状態に陥ることを防止しようとするものである。また、画面を通常の標準的な表示画面に戻してもその異常状態の回避措置が取られていない限り、警告表示を続行させると共に、作業を終了してエンジンを停止させるまでに使っていた画面の表示形態を、エンジン始動時には再び表示させるようにし、いちいち画面の表示内容を切り替える手間をなくするようにすることにある。
このため、請求項1の発明は、次のような構成を採用した。即ち、計器パネル80内に液晶表示部84と警告灯86を有する動力車両において、前記液晶表示部84に標準画面と割込画面とを設定し、割込画面から標準画面に戻したときに異常が継続していると前記警告灯86を作動させるように構成したことを特徴とする動力車両の表示装置とした。
請求項2の発明は、計器パネル80内に液晶表示部84を有する動力車両において、エンジン始動用のキースイッチ81をONにすると、キースイッチ81のOFF時に表示していた情報を再度表示するように構成したことを特徴とする動力車両の表示装置とした。
請求項1、2に記載の発明による効果は次のとおりである。即ち、請求項1の発明では
通常の表示画面の表示中に割込画面に入り、再び通常表示画面に戻しても警告灯86が点
滅若しくは点灯しているので、オペレータは異常状態が解消されていないことを知ること
ができ、操作を誤ったり、危険な状態に陥らせたりすることがなく、安全に機体を操作さ
せることができるものである。また、エンジン始動時には前回まで使用していた通常の表
示画面が表示されるので便利であり、画面の切替操作を行うことなくそのまま作業に入っ
ていけるので操作性が向上する。
以下、図面に基づいて実施例を説明する。
図1はトラクタ1の側面図である。このトラクタ1は操舵用の前輪2,2と大径の後輪3,3を有し、ボンネット4内に搭載したエンジン5の回転動力をミッションケース6内の変速装置によって適宜減速し、その回転動力を前記の前輪2,2と後輪3,3に伝達するように構成している。
また、ミッションケース6内には機体の進行方向を切替える前後進切替装置9と8段の変速が可能な主変速装置10、11と3段の変速が可能な副変速装置12が直列に接続されている。なお、これら伝動系については図2に基づいて後から説明する。
図1において、ミッションケース6の上部には油圧シリンダケース14が設けられ、この油圧シリンダケース14の左右両側にはリフトアーム15,15が回動自在に枢着されている。リフトアーム15,15とロワーリンク16,16との間にはリフトロッド17,17が介装連結され、ロワーリンク16,16の後部には作業機であるロータリ耕耘装置18が連結されている。油圧操作レバー28を上昇側に操作して油圧シリンダケース14内に収容されている油圧シリンダ14aに作動油を供給するとリフトアーム15,15が上昇側に回動され、リフトロッド17、ロワーリンク16等を介して作業機が上昇する。反対にこの油圧操作レバー28を下降側に操作すると油圧シリンダ14a内の作動油は油圧タンクを兼ねるミッションケース6内に排出され、リフトアーム15,15を下降させる。
符号18はロータリ耕耘装置であってこのロータリ耕耘装置18は耕耘部19と耕耘部19上方を覆う主カバー20と主カバー20後部に枢着されたリヤカバー22等を有する。
図1の他の部分の構成について説明すると、ステアリングハンドル24を支えるハンドルポスト25の左右一側上部には前記前後進切替装置9を操作する前後進切替レバー27が設けられ、この前後進切替レバー27を中立位置から前側に倒すと機体は前進し、反対に後側に引くと機体は後進するようになっている。なお、計器パネル80の構成については後述する。
次に図2に示す動力伝達線図に基づいて動力伝達系について説明する。エンジン5の後部には主クラッチ30が設けられ、この主クラッチ30の伝動後位に前記した前後進切替装置9が設けられている。前後進切替装置9は多板摩擦式の油圧クラッチ9a,9bからなり、常態では中立位置に保たれ、前後進切替レバー27を前後に操作することにより、前進側油圧クラッチ9aが接続され、あるいは後進側油圧クラッチ9bが接続される。この前後進切替装置9の伝動後位には4段変速可能なシンクロメッシュ式の第1主変速装置10が設けられ、コントローラ60からの指令を受けてアクチュエータ31,31が伸縮するとシフター32,32が前後方向に移動させられて変速を行なう。図2において前側のシフター32が前後方向に移動すると4速と3速が得られ、後側のシフター32が前後方向に移動すると2速と1速が得られる。なお、この場合において、第1主変速装置10が切替えられるときにはまず最初に油圧式の前後進切替装置9が中立状態に戻され、主変速装置10の変速後に再びこの前後進切替装置9が接続されるように構成している。
この第1主変速装置10の後部には高低2段に切替可能な油圧式の第2主変速装置11が設けられている。前側の油圧クラッチ11aが高速クラッチであり、後側の油圧クラッチ11bが低速の油圧クラッチである。従って、この実施例における主変速装置10,11では第1主変速装置10による4段と第2主変速装置11による2段の併せて8段の変速が可能である。
更にこの第2主変速装置11の後部には3段の変速が可能で減速比が主変速装置10,11よりも比較的大きな副変速装置12が設けられている。変速用の単一の操作レバー34を操作して前側のシフター35を前後方向に移動させると高速(H速)と中速(M速)が得られ、後側のシフター35を後側に移動させると低速(L)が得られる。副変速装置12を操作するときには主クラッチ30の入切操作を要する。即ち、主クラッチペダル29を踏み込んで操作レバー34を前後方向あるいは左右方向に操作し、変速操作後に主クラッチペダル29を離して動力を伝える。
一方、主変速装置10,11については前記操作レバー34のノブに設けた増速スイッチ37と減速スイッチ38を押し込んで変速を行なう(図3参照)。この実施例におけるトラクタにおいては増速スイッチ37を押しても減速スイッチ38を押しても1段づつしか変速は行なわれないようになっている。増速スイッチ37を1速から順番に押すことによって8速まで1段ずつ変速がなされる。逆に8速の位置にある主変速装置10,11に対して減速スイッチ38を順番に押すことによって8速から1速まで減速することができるようになっている。主変速装置10,11で減速された回転動力は更に副変速装置12に伝達され、ここで更に3段に変速され、この副変速装置12によって減速された動力をドライブピニオン40に伝え、後輪デフ装置41、最終減速装置42を順次介して後輪3,3を駆動する。
一方、後輪デフ装置41の手前で後輪駆動系より分岐した動力は前輪駆動系として利用され、前輪駆動系の中には前輪2,2を後輪3,3と等速で駆動させたり後輪3,3よりも増速させて回転させる前輪増速装置44が設けられている。前側の油圧クラッチ44aが接続されると前輪増速状態となり、後側の油圧クラッチ44bが接続されると等速四輪駆動状態になり、両方の油圧クラッチ44a,44bがOFFになると後輪3,3のみ駆動される二輪駆動の状態になる。符号46は前輪デフ装置、47は前輪最終減速装置である。
なお、この図2の動力伝達線図において、副変速装置12が高速(H速)になっているときに限り、操作レバー34をそのまま横に倒すと路上走行速に適した超高速(HH速)に切り換わる。この場合、主変速装置10,11は1速から8速までのうち、高速側の5速、6速、7速、8速が選択できるが、1速から4速までの低速側4段はいくら増減速スイッチ37,38を操作してもプログラム上選択できないようになっている。道路を走行する場合は高速走行を前提としているので主変速装置10,11の高速側のみを優先し、低速側をプログラム上カットさせて操作性を向上させているためである。
また、この実施例では選択可能な高速側の変速段数を5速、6速、7速、8速の4段としたが、6速、7速、8速の3段としたり、あるいは7速、8速の2段だけというようにプログラムによって変速段数を減らすようにしてもよい。
図2の動力伝達線図においては、走行系とは別にPTO系の動力伝達経路が設けられ、伝達経路の途中にはPTOクラッチ70と正逆転可能なPTO変速装置72が介装され、機体後部に設けたPTO軸71に回転動力を伝えるようにしている。
図3は操作レバー34と操縦席48、及びレバーガイド49の位置関係を示すものである。レバーガイド49は操縦席48の左側に設けられ、その形状は平面から見るとh字状をなし、このレバーガイド49の溝内を操作レバー34が移動して変速を行う。図から明らかなように高速位置(H速)の反対側に中速位置(M速)が設けられ、中立位置Nを通って反対側にはの溝には低速位置(L速)が設けられている。高速位置(H速)にある変速レバー34を横に倒すことによって超高速位置(HH速)に切り替る。先にも述べたが高速位置(H速)と超高速位置(HH速)とは副変速装置12の変速位置は変わらずに主変速装置10,11の変速範囲だけが変わる。
そして、副変速装置12を操作する操作レバー34がどの変速位置にあるかを検出するためにレバーガイド49には4個のスイッチ50,51,52,53が設けられている。なお、これら4個のスイッチ50,51,52,53に代えてアナログ式のポテンショメータで副変速装置12の変速位置を検出するように構成してもよい。
また、前記操作レバー34には増減速スイッチ37,38とは別に自動モードスイッチ55が設けられ、この自動モードスイッチ55を押込むと後述するアクセルペダル58変速が可能になる。更に詳述すると、この自動モードスイッチ55がONの状態にあり、副変速装置12が超高速位置(HH速)に変速されているときに限り、アクセルペダル58を用いた主変速装置10,11の変速ができるようになっている。即ち、主変速装置10,11を1速から8速までの範囲で自動的に増速あるいは減速させることもできるが、この実施例ではアクセルペダル58による変速を行う場合、高速側の5速から8速までの範囲だけで順次切替えられるようにしている。また、この実施例においては、アクセルペダル58による自動変速のみならず、変速レバー34を操作して副変速装置12を切り替えたときには前回圃場で長時間使っている主変速位置にジャンプして変速位置が切り替わるメモリ変速機能が備えられている。更に詳述すれば、メモリ変速とは、副変速装置12が超高速位置(HH速)以外の位置にあり、且つ、自動モードスイッチ55がONの状態にあれば、副変速装置12を切り替えたときに一番長い間使っていた主変速位置10,11に自動的に切り替わるようにしたものである。
例えば、副変速装置12が中速位置(M速)で主変速装置10,11が6速位置の状態にあり、この状態で3時間作業を行い、その後、副変速装置12を高速位置(H速)、主変速装置10、11を3速で30分使用し、再び副変速装置12を中速位置(M速)にすると主変速装置10,11は現在の3速位置から元の6速位置に自動的に切り替えられるものである。このように、圃場内で副変速装置12を切り替えたときに、それまで一番よく使っていた、言い換えると累積作業時間が長い主変速装置10,11の切替位置にシフター32を移動させることによって作業能率を上げ、操作に支障がないようにしているのである。
このメモリ変速は先に述べたように自動モードスイッチ55がONの状態に切り替えられ、副変速装置12が路上を高速で走行する超高速位置(HH速)以外、即ち、高速位置(H速),中速位置(M速),低速位置(L速)に切り替えられているときのみ働くものである。従って、自動モードスイッチ55が押されているときはアクセルペダル58による自動変速か、メモリ変速のいずれかの制御が行われる。
次に図4のブロック図について説明する。マイコンからなる制御手段(コントローラ)60の入力側には第1主変速装置10及び第2主変速装置11の変速位置を読み取る主変速位置センサ62,63と副変速位置12の変速位置を読み取る副変速位置検出スイッチ50,51,52,53が接続されている。更に前後進切替レバー27が前進側に切替えられているのか、後進側に切替えられているのかを検知する前後進位置センサ65と、アクセルペダル58の踏込量を検出するアナログ式のアクセルペダルセンサ66と、エンジン5の回転数を検出するエンジン回転センサ67と、ステアリングハンドル24の横に設けられていて作業中のスロットル操作量を設定するアクセルレバー59のアクセルレバーセンサ68が接続されている。更にキースイッチ81、自動モードスイッチ55が接続されている。
一方、コントローラ60の出力側には主変速切替バルブ76と前後進切替バルブ77とクラッチ昇圧バルブ78とオート入りランプ79が接続される。自動モードスイッチ55が押されるとオート入りランプ79が点灯する。その他、ランプ類としては後述する警告灯86、モニタランプ群83が接続されている。
主変速切替バルブ76は第1主変速装置10の2個のアクチュエータ31,31を切替
え操作するために設けられたものであり、前後進切替バルブ77は前後進切替装置9を切替えるためのバルブである。
クラッチ昇圧バルブ78は主変速装置10の切替えにあたって前後進切替装置9を構成する油圧クラッチの圧力を徐々に高めてクラッチの接続を滑らかにするために介装されたものである。
次に図6の計器パネル80部分の構成について説明する。この計器パネル80には中央部にエンジン回転計82が設けられ、その左側には複数個のモニタランプ群83が設けられ、エンジン回転計82の右側には矩形状の液晶表示部84が設けられている。
モニタランプ群83は、旋回操作に連動して前輪2が増速される前輪増速モードと、旋回操作に連動して作業機が自動上昇するオートリフトモードと、旋回操作に連動して旋回内側のブレーキ装置が作動するオートブレーキモードというように作業中に選択されている種々の制御モードに応じて点灯するようになっている。
符号85はウインカランプ、86は警告灯である。図7の液晶表示部84について更に説明すると、この液晶表示部84の左上には副変速装置12の変速位置が表示され、その右横には主変速装置10,11の変速位置が反転表示され、下段には車速と燃料の残存量、水温が表示されるようにしている。この実施例では副変速装置12が低速状態(L)に切替えられ、主変速装置が7速で、車速は1.2km/hであることを表示している。
液晶表示部84下段の表示内容は表示切替スイッチ87を押す毎に変わるようになっており、最初の画面では車速を表示しているが、表示切替スイッチ87を1回押すと、PTOの回転数が表示され、次にスイッチ87を押すとエンジンが掛かっている時間を積算したアワーメータ表示となり、再度このスイッチ87を押すとトリップメータとなり、更に押すと制御モードの種類(例えば、オートモード、負荷オートモード、水平モード等)を表示するように構成している(図8参照)。そして、液晶表示部84の下段に表示されていた内容はエンジンを停止させたときに不揮発性の記憶装置(EEPROM)内に記憶されるようにしている。従って、エンジンを再始動したときにはエンジン停止操作直前まで使っていた表示内容がそのまま再現されることになり、オペレータが最初の設定画面から順番に呼び出す必要性がないので、いちいち元の設定画面に復帰させるまでの手間が掛からず、操作性が大幅に向上する。なお、前記表示切替スイッチ87は運転席に面した箇所ならどこに設けてもよく、この実施例ではハンドルポスト25の左横に設けた。上記表示切替スイッチ87も前記コントローラ60に接続され、コントローラ60の指令を受けて液晶表示部84の表示内容が変更される。
また、この実施例においては、運転中に異常な状態が発生すると、液晶表示部84にはその異常内容が表示されるようになっており、例えば、水温が異常であると「水温異常、アイドリングにしてください」のメッセージが表示され、エンジンオイルが不足して異常となった場合には「エンジンオイル異常、点検してください」のメッセージが表示され、オルタネータの異常が発生すると「充電異常、点検してください」のメッセージが表示されるようになっている。これらの異常の内容は、それまで表示していた正常な通常画面に対して割込画面として表示され、前記表示切替スイッチ87を切り替えると割込画面から通常の表示画面に戻るが、異常状態が回避された訳ではないので、このような場合には通常の表示画面を表示しながら、同時に警告灯86を点滅させるようにしている。異常な状態に対して回避措置が取られない限り点滅を繰り返す。
また、図9は副変速装置12が高速位置(H速)にあるときと路上の超高速位置(HH速)にあるときとで副変速操作レバー34が左右横方向に倒れて位置が変わったときに液晶表示部84の表示部の一部を点滅させて操作レバー34が誤って移動したことを表示させるようにしたものである。前述のように副変速操作レバー34は副変速装置の変速位置が変るわけではなく、単に主変速装置の高速側5速、6速、7速、8速を選択するか、1速から8速までを選択するかのソフト上の切替を行うものであるから、オペレータの膝が誤って変速レバー34に触れ、この変速レバー34の操作部が左右横方向に倒れる結果、高速位置(H速)から超高速位置(HH速)に切り替り、超高速側のスイッチ50がONになる場合がある。このようにオペレータが全く予期せぬ状態で変速レバー34のみ切り替る場合には液晶表示部84の表示項目の一部、この実施例においては主変速位置(6速)と副変速位置(高速)とを同時に点滅させて、操作レバー34が高速位置(H速)から超高速位置(HH速)に誤って切り替ったことをオペレータに知らせるようにしている。
その他、液晶表示部84での表示内容で上記以外の項目について説明すると、リフトアーム15,15が上げ位置にあって油圧操作レバー28が下げ位置にあり、変速用操作レバー34が路上走行である超高速位置(HH速)、又は実車速が7km/h以上の場合には、「油圧操作レバーを上げにしてください」のメッセージを流してオペレータに注意を促すようにしている。
図11はメモリ変速制御中に、その記憶された主変速位置が変更された際の表示内容を説明したものである。メモリ変速については先に述べたので詳細な説明は省略するが、作業中に使用していた主変速位置で記憶装置(EEPROM)に記憶されていた位置が変更されたときには変更後の変速位置を液晶表示部84に表示する。この図11に記載された例は、副変速位置が低速にあるとき、メモリ変速として記憶されていた主変速位置が6速に変更になったことを示している。但し、この場合の変更表示は自動モードスイッチ55がONになっている場合だけである。
図12は変速レバー34が路上走行としての超高速位置(HH速)の状態になっているときでエンジン回転が高い場合に表示されるメッセージの内容を示したものである。即ち、路上ではアクセルレバー59によらずアクセルペダル58を用いた自動変速が主体となるためにエンジンのアイドリング回転数が高いとき、例えば、アイドリング回転数が1000回転を超えるような場合には「アクセルレバーを戻してアクセルペダルで走行してください」のメッセージを液晶表示部84に表示するようにしている。
図13は水温が異常に高い場合の表示である。エンジン始動時にエンジン冷却水の検出水温が100℃を超える場合であって、しかもその状態が10秒以上継続しているときにはエンジンがオーバヒートする恐れがあるので「水温異常、アイドリングにしてください」のメッセージを液晶表示部84に表示する。
図14はパーキング解除の表示について説明したものである。即ち、駐車状態を保つパーキングブレーキが作動しているときに、機体を走行させるとブレーキが発熱して故障する原因になるので、このような状態を検知すると「パーキングレバーを解除して走行してください」を表示する。具体的にはオイルプレッシャスイッチがOFFでパーキングスイッチがONのとき、且つ車速が0.5km/h以上であれば前述のメッセージを表示するようにしている。
図15はブレーキ連結を促すメッセージについて説明したものである。即ち、車速が10km/hを超え、左右のブレーキペダルが連結されていないような場合には、「ブレーキペダルを連結してください」のメッセージを液晶表示部84に流すようにしている。ブレーキペダルを連結しないで高速走行すると非常に危険なため、このような場合には、液晶表示のみならず、ブザー等による警報音を同時に鳴らすように構成すると効果的である。
図16は走行モード選択用の作業切替ダイヤル89を切り替えて走行モードを選択したときにそのモードが路上走行用として適しているか否かを判別し、適していないときにはその旨表示させるようにしたものである。作業切替ダイヤル89は路上走行に適した2WDモードと、前後輪を同時に駆動する4WDモードと、旋回時に前輪を後輪に対して増速させる前輪倍速モードと、旋回時に前輪倍速状態に保ち、且つ旋回内側のブレーキを制動させるブレーキターンモードとを切り替えることができ、副変速装置12を切り替える操作レバー34が路上速にあるときには、前輪倍速や旋回内側のブレーキ装置を作動させて旋回させるブレーキターンを禁じるために、「作業切替ダイヤルを走行(2WD)又は4WDにしてください」のメッセージを表示させるようにしている。
最後に図17、図18に基づいて、トラクタのクラス設定の仕方について説明する。
例えば、トラクタには馬力等の相違によって種々の型式が設定されており、工場からトラクタが出荷される際には型式の設定が必要になる。特に車速を表示したりする場合にはその型式毎に定められた定数を参照してこれを車速計算に用いる必要があるからである。
このための設定がクラス設定モードである。このクラス設定モードに入っていくためには図示は省略するが、チェックスイッチを操作してまずチェックモードに入る。そして、表示切替スイッチ87を操作してクラス設定画面に移行させ、更にこの表示切替スイッチ87を押して目的のトラクタのクラス(馬力や仕様)を選択する。そして、図17において、例えば、23馬力FFを選んだとき、これを確定させるべく表示切替スイッチ87を2秒以上押し続ける。するとクラス設定をしてもよいかどうかを確認するクラス設定OK/NG選択画面(図18)に移行する。OK又はNGの選択も表示切替スイッチ87で行うものであり、選択した側の画面で白黒反転部分を確認し、いずれの場合も表示切替スイッチ87を2秒以上押し続けるとクラス設定が確定する。なお、この方法に代えて、別に設けた確定スイッチでクラスを設定させるようにしてもよいが、この実施例ではスイッチの数を減少させるため、表示切替スイッチ87をそのまま確定スイッチとして兼用させている。また、この型式の設定について、既にコントローラの記憶装置(EEPROM)に型式に関するデータが書き込まれていて、今回設定するものと書き込みデータが一致する場合には記憶装置の書き換えは行わないようにしている。異なる場合には新規に設定された型式に関するデータを書き込むものである。型式等のクラス設定は慎重に行わなければならず、このため、この実施例ではクラス選択後に確認画面を一度出し、OK又はNGを選択させて間違いなくクラスが正しく設定されるようにしている。
次に変速制御の作用について説明する。
図19、図20は変速制御の制御プログラムを説明したフローチャートである。図19、図20に示す内容のプログラムがコントローラ60のメモリの中に組み込まれている。
図19について説明する。まず、センサやスイッチ類の状態がどうなっているのか読み込まれ(ステップS1)、更に自動モードスイッチ55がONになっているかどうかが判別され(ステップS2)、ついで副変速装置12が路上走行位置、即ち、超高速位置(HH速)になっているかどうか判別される(ステップS3)。路上走行速として設定されている超高速位置(HH速)が選択されているときであって、PTO変速装置が中立位置にあり(ステップS5)、且つアクセルレバー59が高回転位置にあり(ステップS6)、油圧操作レバー28が上昇操作されている場合(ステップS7)にはオート入りランプ79を点灯させ(ステップS8)、機体が前進中にあるときに限りアクセルペダル58による変速を可能とするようになっている(ステップS9,S10)。
アクセルペダル58による自動変速は、エンジン回転数とアクセルペダル58の踏込み位置によって決まり、これらの関係はデータマップとしてコントローラ60内の記憶装置(ROM)に記憶されている。
アクセルペダル58の踏込量が大きくなり、同時にエンジン5の回転数が増大するにしたがって、増速側に主変速装置10,11が切り換わる。この場合、主変速装置10,11は、高速側の5速から8速の範囲内で増減速される。
上例において、副変速装置12が路上速以外にある場合、言い換えると副変速装置12が高速位置(H速)、中速位置(M速)、低速位置(L速)にある場合にはアクセルペダル58による変速はなされずに、増減速スイッチ37,38による変速のみが可能となる(ステップS12)。
また、副変速装置12が超高速位置(HH速)に変速されていても、PTO変速装置が中立位置にない場合やアクセルレバー59が高回転位置に設定されていない場合や油圧操作レバー28が上昇側に操作されていない場合にはアクセルペダル58による自動変速を許可せずに現在の主変速位置をそのまま維持させるようにしている(ステップS11)。
なお、副変速装置12を超高速位置(HH速)に変速した直後は路上速として設定した1速位置に変速される。この実施例では5速位置が路上速における1速である。車速の遅い小型のトラクタでは路上速の2速、即ち、主変速の6速から発進させるように構成してもよい。
次に図20のフローチャートについて説明する。この制御フローチャートはアクセルペダル58による自動変速が行なわれていても操作レバーに設けた増減速スイッチ37,38による操作の方を優先させ、あるいは増減速スイッチ37,38操作によって主変速装置が操作された後でもアクセルペダル58による変速を継続させるようにした点に特徴が存する。
各ステップ毎に説明すると、アクセル開度とエンジン回転の関係から減速指令がコントローラから出力されている場合には主変速を1段減速し(ステップSS1,SS2)、反対に増速を指示しているときには主変速を1段増速する(ステップSS3)。
このとき、主変速装置の増減速スイッチ37,38操作があったかどうかが判別され、減速スイッチ38による操作が行われた場合(ステップSS4)には、アクセルペダル58によって踏込指示された変速位置との比較がなされ、さらに減速を行う必要性があれば減速スイッチ38の指示位置に変速を行なう(ステップSS5)。なお、この場合においてはその後、制御の安定を図るために一定時間だけアクセルペダル変速を禁止する(ステップSS7)。また、アクセルペダル58による自動変速中に主変速の増速スイッチ37が押されて増速が指示された場合、その指示位置とアクセルペダル58によって指示された変速位置との比較がなされ、増速スイッチ37による変速指示位置がアクセルペダル58による指示位置以上に大きい場合には優先して増速させる。
このように、アクセルペダル58による自動変速中でも増減速スイッチ37,38を用いた手動操作を優先させるように構成しているので目的とする車速を迅速に得ることができて、オペレータの意図する通りにトラクタを走行させることができるものである。
トラクタの全体側面図である。 動力伝達線図である。 変速レバー部の斜視図である。 各変速装置と変速段数との関係を示す表である。 ブロック図である。 計器パネル部分の正面図である。 液晶表示画面の正面図である。 液晶表示画面が順番に切り替ったときの様子を説明した図である。 液晶表示のサンプル図である。 液晶表示のサンプル図である。 液晶表示のサンプル図である。 液晶表示のサンプル図である。 液晶表示のサンプル図である。 液晶表示のサンプル図である。 液晶表示のサンプル図である。 液晶表示のサンプル図である。 液晶表示のサンプル図である。 液晶表示のサンプル図である。 変速制御のフローチャートである。 変速制御のフローチャートである。
符号の説明
1 トラクタ
2 前輪
3 後輪
4 ボンネット
5 エンジン
6 ミッションケース
9 前後進切替装置
10 第1主変速装置
11 第2主変速装置
12 副変速装置
34 変速用操作レバー
37 増速スイッチ
38 減速スイッチ

Claims (2)

  1. 計器パネル内に液晶表示部と警告灯を有する動力車両において、前記液晶表示部に標準画面と割込画面とを設定し、割込画面から標準画面に戻したときに異常が継続していると前記警告灯を作動させるように構成したことを特徴とする動力車両の表示装置。
  2. 計器パネル内に液晶表示部を有する動力車両において、エンジン始動用のキースイッチをONにすると、キースイッチのOFF時に表示していた情報を再度表示するように構成したことを特徴とする動力車両の表示装置。
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