JP4400375B2 - 移動車両の変速装置 - Google Patents

移動車両の変速装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4400375B2
JP4400375B2 JP2004251620A JP2004251620A JP4400375B2 JP 4400375 B2 JP4400375 B2 JP 4400375B2 JP 2004251620 A JP2004251620 A JP 2004251620A JP 2004251620 A JP2004251620 A JP 2004251620A JP 4400375 B2 JP4400375 B2 JP 4400375B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
speed
transmission
reverse switching
main
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004251620A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006070921A (ja
Inventor
弘喜 小野
智之 石田
楫野  豊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP2004251620A priority Critical patent/JP4400375B2/ja
Publication of JP2006070921A publication Critical patent/JP2006070921A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4400375B2 publication Critical patent/JP4400375B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

この発明は、トラクタや建設車両等の移動車両の変速装置に利用できる。
トラクタ等の動力車両には主変速装置以外に副変速装置や前後進切替装置が装備され、変速段数も乗用車と異なって多段に亘る。変速段数が少ないトラクタでも主変速装置は通常4段、副変速装置は高低2段であるが、変速段数が多い中型以上のトラクタでは、主変速段数が8段、副変速段数が3段にもなり、変速段数の合計は主・副変速装置の夫々の変速段数の掛け合わせで決まる24段にもなる。このような変速装置を有するトラクタにおいて、変速をノークラッチ操作で行うように構成したものがあり、出願人も過去に特許文献1に示すようなものを提案している。
この文献に記載されたものは、シンクロ式で多段変速可能な主変速装置と副変速装置と油圧式の前後進切替装置とを直列に備え、主変速装置を切り替えるときには油圧式前後進切替装置を一旦中立位置に保ち、変速完了後に再び油圧式前後進切替装置を接続するように構成したものである。主変速装置がシンクロ式であるためにシフト出力を出しているにも拘らずシフターが所定の変速位置に入らないといった不具合を生じることがあり、このような不具合を避けるためにこの文献1に記載されたものは再出力を出した後に変速が完了しない場合には別の位置にシフトするようにしている。
特開平6−94117号公報
この発明が解決しようとする問題点は、上記のようにコントローラから変速が行なえないシフターに対して再出力指令、所謂リトライ指令が出たときには、オペレータに変速動作が完了していないか自動変速動作に支障があることを早く知らせ、点検修理等の適切な処置を施すように注意を促すことにある。
請求項1の発明は、多段変速可能なシンクロ式主変速装置と副変速装置と油圧式前後進切替装置とを備え、主変速装置の切替時には前記油圧式前後進切替装置を中立にした後、アクチュエータにより変速用シフターを切り替え、変速完了後に油圧式前後進切替装置を接続するように構成したトラクタにおいて、自動変速時に前記主変速装置の変速動作が完了しない場合には所定の回数だけ変速指令を出力し、所定回数変速指令を出力してもなお変速動作が完了しない場合に、その異常を計器盤のモニターに表示させるにあたり、異常の生じた変速位置と対処方法を表示する構成とし、前記モニターへの表示出力は、メインキーがオフとなる状態まで継続して出力する構成とし、さらに、手動変速時に主変速装置の接続動作が完了しないときには、前記油圧式前後進切替装置の作動を一旦中立位置に保持して機体を強制的に停止させる構成とし、モニターへの表示内容は、油圧式前後進切替装置を操作する前後進切替レバーを中立にするように促す表示を行うことを特徴とする移動車両の変速装置とした。
請求項2の発明は、前記自動変速時における主変速装置の変速動作が完了しない場合に行う所定回数の変速指令のカウントは、エンジン回転数がアイドリング回転数以上で回転しているときに限り行う構成とし、エンジン回転数がアイドリング回転数以上であっても、前後進切替レバーが中立状態又は主クラッチペダルが踏まれている状態又は副変速装置が中立位置にあるときには、前記所定回数の変速指令をカウントしないように構成し、さらに、所定回数の変速指令を出して所定回数以内の変速指令で変速が完了した場合に、油圧式前後進切替装置は、他の場合の圧力波形に対して滑らかに接続する波形に構成されている発進時と同じ圧力波形で行うことを特徴とする請求項1記載の移動車両の変速装置とした。
請求項1記載の発明による効果は次のとおりである。即ち、自動変速時に主変速装置の変速動作が完了しない場合にリトライ処理をしているにも拘わらず、主変速装置の変速が完了しないときには計器盤のモニタに変速動作の異常があったことが表示されるので、オペレータがその異常に気付かずに機体を暴走させてしまうようなことがなく安全性を確保できる。
また、その異常表示内容である異常の生じた変速位置と対処方法表示は、車両のエンジンを停止させるまで継続して出力されて表示されるので、オペレータが異常に気付かないといった不具合を回避できる。
また、手動変速時に主変速装置の接続動作が完了しないときには、油圧式前後進切替装置の作動を一旦中立位置に保持して機体を強制的に停止させることができるとともに前後進切替レバーを中立にするよう促す内容がモニターに表示されるものであるから安全性が高まり、事故に繋がる危険を回避することができるものである。
また、請求項2に記載の発明では、自動変速時における主変速装置の変速動作が完了しない場合に行う所定回数の変速指令のカウントは、エンジン回転数がアイドリング回転数以上で回転しているときに限り行う構成としている。これにより、エンジンがアイドリングより低い状態、あるいは停止に近い状態ではカウントを行わないので、油圧が正常な場合のみカウントされて精度が向上するようになる。
また、エンジン回転数がアイドリング回転数以上であっても、前後進切替レバーが中立状態又は主クラッチペダルが踏まれている状態又は副変速装置が中立位置にあるときには、所定回数の変速指令をカウントしないようにすることで、機体が停止している場合の主変速が入り難い状態での変速指令を防止できるようになる。
また、所定回数の変速指令を出して所定回数以内の変速指令で変速が完了した場合に、油圧式前後進切替装置は、他の場合の圧力波形に対して滑らかに接続する波形に構成されている発進時と同じ圧力波形で行うので、通常の接続に比べてショックが少なくなる。
主変速8段、副変速3段、併せて24段の変速が可能なトラクタに適用し、手動操作レバーによって副変速装置の切替えを行い、手動操作レバーのノブに設けた増減速スイッチを操作することによって主変速の切替えを行い、アクセルペダル操作によっても主変速の切替えが行なえるようにした。
以下、図面に基づいて実施例を説明する。
図1はトラクタ1の側面図である。このトラクタ1は操舵用の前輪2,2と推進車輪としての後輪3,3を有し、ボンネット4内に搭載したエンジン5の回転動力をミッションケース6内の変速装置によって適宜減速し、その回転動力を後輪3,3に伝達するように構成している。エンジン5の回転動力を後輪3,3のみならず、前輪2,2にも伝えて四輪全部を駆動する構成としても良い。
また、ミッションケース6内には機体の進行方向を切替える前後進切替装置9と8段の変速が可能な主変速装置10、11と3段の変速が可能な副変速装置12が直列に接続されている。なお、これら伝動系については図2に基づいて後から説明する。
図1において、ミッションケース6の上部には油圧シリンダケース14が設けられ、この油圧シリンダケース14の左右両側にはリフトアーム15,15が回動自在に枢着されている。リフトアーム15,15とロワーリンク16,16との間にはリフトロッド17,17が介装連結され、ロワーリンク16,16の後部には作業機であるロータリ耕耘装置18が連結されている。油圧操作レバー28を操作して油圧シリンダケース14内に収容されている油圧シリンダ14aに作動油を供給するとリフトアーム15,15が上昇側に回動され、リフトロッド17、ロワーリンク16等を介して作業機が上昇する。反対にこの油圧操作レバー28を下降側に操作すると油圧シリンダ14a内の作動油は油圧タンクを兼ねるミッションケース6内に排出され、リフトアーム15,15を下降させる。
符号18はロータリ耕耘装置であってこのロータリ耕耘装置18は耕耘部19と耕耘部19上方を覆う主カバー20と主カバー20後部に枢着されたリヤカバー22等を有する。
図1の他の部分の構成について説明すると、ステアリングハンドル24を支えるハンドルポスト25の左右一側上部には前記前後進切替装置9を操作する前後進切替レバー27が設けられ、この前後進切替レバー27を中立位置から前側に倒すと機体は前進し、反対に後側に引くと機体は後進するようになっている。
次に図2に示す動力線図に基づいて動力伝達系について説明する。エンジン5の後部には主クラッチ30が設けられ、この主クラッチ30の伝動後位に前後進切替装置9が設けられている。前後進切替装置9は多板摩擦式の油圧クラッチ9a,9bからなり、常態では中立位置に保たれ、前後進切替レバー27を前後に操作することにより、前進側油圧クラッチ9aが接続され、あるいは後進側油圧クラッチ9bが接続される。この前後進切替装置9の後位には4段変速可能なシンクロメッシュ式の第1主変速装置10が設けられ、コントローラからの指令を受けてアクチュエータ31,31が伸縮するとシフター32,32が移動させられて変速を行なう。図2において前側のシフター32が前後に移動すると4速と3速が得られ、後側のシフター32が前後に動くと2速と1速が得られる。なお、この場合において、主変速が切替えられるときにはまず最初に油圧式の前後進切替装置9が中立に戻され、変速後に再びこの前後進切替装置9が接続されるように構成している。
この第1主変速装置10の後部には高低2段に切替可能な油圧式の第2主変速装置11が設けられている。前側の油圧クラッチ11aが高速クラッチであり、後側の油圧クラッチ11bが低速の油圧クラッチである。従って、この実施例における主変速装置10,11では併せて8段の変速が可能である。
更にこの第2主変速装置11の後部には3段の変速が可能で減速比が主変速よりも比較的大きな副変速装置12が設けられている。変速用の操作レバー34を操作して前側のシフター35を前後に移動させると高速(H)と中速(M)が得られ、後側のシフター35を後側に移動させると低速(L)が得られる。副変速装置12を操作するときには主クラッチ30の入切操作を要す。即ち、主クラッチペダル29を踏み込んで操作レバー34を前後方向あるいは左右方向に操作し、変速操作後に主クラッチペダル29を離して動力を伝える。
なお、主変速装置10,11については操作レバー34のノブに設けた増速スイッチ37と減速スイッチ38を押し込んで変速を行なう(図3参照)。増速スイッチ37を押しても減速スイッチ38を押しても1段づつしか変速は行なわれない。速度が遅い1速から速度が速い8速までの範囲で変速がなされる。そして、この副変速装置12によって減速された動力をドライブピニオン40に伝え、後輪デフ装置41、最終減速装置42を順次介して後輪3,3を駆動する。後輪デフ装置41の手前で後輪駆動系より分岐した動力は前輪駆動系として利用され、前輪駆動系の中には前輪2,2を後輪3,3と等速で駆動させたり後輪3,3よりも増速させて回転させる前輪増速装置44が設けられている。前側の油圧クラッチ44aが接続されると前輪増速状態となり、後側の油圧クラッチ44bが接続されると等速四輪駆動状態になり、両方の油圧クラッチ44a,44bがOFFになると後輪3,3のみ駆動される二輪駆動の状態になる。符号46は前輪デフ装置、47は前輪最終減速装置である。
なお、この図2の動力伝達線図において、副変速装置12が高速(H)速になっているときに限り、操作レバー34をそのまま横に倒すと路上走行速に適した超高速位置(HH)に切り換わる。この場合、主変速は1速から8速までのうち、高速側の5速、6速、7速、8速が選択できるが、1速から4速までの低速側4段はいくら増減速スイッチ37,38を操作してもプログラム上選択できないようになっている。道路を走行する場合は高速走行を前提としているので高速側のみを優先し、低速側を自動的にカットさせて操作性を向上させている。
図3は操作レバー34と操縦席48、及びレバーガイド49の位置関係を示すものである。レバーガイド49は操縦席48の左側に設けられ、その形状は平面から見ると逆U字状をなし、このレバーガイド49の溝内を操作レバー34が移動する。高速(H)と超高速(HH)とは副変速装置12の変速位置は変わらずに主変速装置10,11の変速範囲だけが変わる。即ち、副変速装置12の位置は高速(H)位置にあり、この状態で主変速装置10,11の変速可能な範囲だけがプログラムによって変更されるものである。そして、副変速装置12を操作する操作レバー34がどの変速位置にあるかを検出するためにレバーガイド49には4個のスイッチ50,51,52,53が設けられている。
また、操作レバー34には増減速スイッチ37,38とは別に自動モードスイッチ55が設けられ、この自動モードスイッチ55を押込むと後述するアクセルペダル58変速が可能になる。更に詳述すると、この自動モードスイッチ55がONの状態にあり、副変速装置12が超高速(HH)に変速されているときにはアクセルペダル58を用いて主変速装置10,11を所定の範囲内において自動的に変速させることができる。即ち、主変速装置10,11を1速から8速までの範囲で自動的に増速あるいは減速させることもできるが、この実施例では先に述べたように高速側の5速から8速までの範囲だけで順次切替えられる。
次に図4のブロック図について説明する。マイコンからなるコントローラ(制御手段)60の入力側には第1主変速装置10及び第2主変速装置11の変速位置を読み取る主変速位置センサ62,63と副変速位置12の変速位置を読み取る副変速位置検出スイッチ50,51,52,53が接続されている。更に前後進切替レバー27が前進側に切替えられているのか、後進側に切替えられているのかを検知する前後進位置センサ65と、アクセルペダル58の踏込量を検出するアナログ式のアクセルペダルセンサ66と、エンジン5の回転数を検出するエンジン回転センサ67と、ステアリングハンドル24の横に設けられていて作業中のスロットル操作量を設定するアクセルレバー59のアクセルレバーセンサ68が接続されている。
更にこの発明においては、PTO変速装置70の変速位置を検出するセンサ72が設けられ、PTO変速装置70が中立位置にあるときにONの信号を発するようになっている。
また、油圧操作レバー28が上昇操作されたことを検出する油圧操作レバー位置センサ74がコントローラ60に接続されている。前記自動モードスイッチ55もコントローラ60の入力側に接続されている。
一方、コントローラ60の出力側には主変速切替バルブ76と前後進切替バルブ77とクラッチ昇圧バルブ78とオート入りランプ79が接続される。主変速切替バルブ76は第1主変速装置10の2個のアクチュエータ31,31を切替え操作するために設けられたものであり、前後進切替バルブ77は前後進切替装置9を切替えるためのバルブである。
クラッチ昇圧バルブ78は主変速装置10の切替えにあたって前後進切替装置9を構成する油圧クラッチの圧力を徐々に高めてクラッチの接続を滑らかにするために介装されたものである。オート入りランプ79は自動モードスイッチ55が押されたときに点灯するようになっている。更にこのコントローラ60の出力側には液晶表示部を有するモニター100を接続している。このモニター100は種々のセンサ情報や制御で用いる設定値を文字や数値で表示したり絵で示すことが出来るものである。エンジンのオーバヒートや油圧機構のセーフティ機構が働いているような場合にはその対処方法や解除操作を文字情報を流すことによってオペレータに示すようにしている。
この発明におけるアクセルペダル変速の仕方について説明する。すなわち、この発明では自動モードスイッチ55がONになり、副変速用の操作レバー34が超高速位置(HH)になっているときであって、PTO変速装置70が中立位置にあり、且つアクセルレバー59が高回転位置にあり、油圧操作レバー28が上昇操作されている場合にはオートランプを点灯させ、機体が前進中にあるときに限りアクセルペダル58による変速を可能とするようになっている。
アクセルペダル58による自動変速は、エンジン回転数とアクセルペダル58の踏込み位置によって決まり、これらの関係はデータマップとしてコントローラ内のメモリに記憶されている。
アクセルペダル58の踏込量が大きくなり、同時にエンジン5の回転数が増大するにしたがって、増速側に主変速装置10,11が切り換わる。この場合、主変速装置10,11は、高速側の5速から8速の範囲内で増減速される。
上例において、副変速装置12が路上速以外にある場合、言い換えると副変速装置12が高速(H)、中速(M)、低速(L)にある場合にはアクセルペダル58による変速はなされずに、増減速スイッチ37,38による変速のみが可能となる。
各ステップ毎に説明すると、アクセル開度とエンジン回転の関係から減速指令がコントローラから出力されている場合には主変速を1段減速し、反対に増速を指示しているときには主変速を1段増速する。
このとき、主変速装置の増減速スイッチ37,38操作があったかどうかが判別され、減速スイッチ38による操作が行われた場合には、アクセルペダル58によって踏込指示された変速位置との比較がなされ、さらに減速を行う必要性があれば減速スイッチ38の指示位置に変速を行なう。なお、この場合においてはその後、制御の安定を図るために一定時間だけアクセルペダル変速を禁止する。また、アクセルペダル58による自動変速中に主変速の増速スイッチ37が押されて増速が指示された場合、その指示位置とアクセルペダル58によって指示された変速位置との比較がなされ、増速スイッチ37による変速指示位置がアクセルペダル58による指示位置以上に大きい場合には優先して増速させる。
このように、この発明では、アクセルペダル58による自動変速中でも増減速スイッチ37,38を用いた手動操作を優先させるように構成しているので目的とする車速を迅速に得ることができて、オペレータの意図する通りにトラクタを走行させることができるものである。
上記の場合において、自動制御中における主変速装置10の変速、言い換えるとアクセルペダル58による変速はコントローラ60からの指令によりアクチュエータ31が駆動されるが、主変速装置10を構成するギヤの歯面同士が当たってシンクロの同期がうまく作動しない場合には変速指令が出ているにも拘わらず変速動作が完了しないといった状況になる。そこで、このように主変速位置センサ62が変速完了を検知しない場合にはリトライ処理信号を3回出力するようにしている。そして、3回出力しても前記主変速位置センサ62がその完了を検出できないときにはモニター100にその旨表示する。一例として異常内容の表示は、「1速異常、1速以外で走行してください」というように異常の生じた変速位置と対処方法を表示する。なお、この表示は1回だけでなく、メインキースイッチをOFFにしてエンジンを停止させるまで継続させて表示させるものであり、このようにエンジンの停止操作まで継続表示させることによりオペレータにトラクタの異常を確実に伝えることができる。なお、リトライ処理のカウントはエンジンがアイドリング回転以上で回転しているときに限りカウントさせる方がよい。エンジンがアイドリング以下、あるいは停止に近い状態では油圧が正常に働かない場合があるのでシフターを動かすアクチュエータ31に指令を出す回数をカウントすることは意味をなさないからである。
また、リトライ処理信号を出すにあたり、3回のカウントに対して次のような場合はカウントしないようにしている。即ち、前後進切替レバー27が中立位置に切り替えられているか、主クラッチペダル29が踏込まれているか、副変速装置12が中立位置にある場合にはリトライ処理のカウントをしないようにしている。これは機体が停止しているときには主変速が入り難い状態が発生しているために、敢えてリトライ処理の信号は出力しないようにしているのである。
また、この発明では3回のリトライ処理信号を出して3回以内の変速指令で変速が完了した場合に、前後進切替装置9の油圧クラッチの圧力を昇圧していくことになるが、この圧力波形は発進時のパターンで接続するようにしている。発進時の昇圧波形のパターンは他の場合の圧力波形に対してその立上りカーブが穏やかであり、滑らかに接続する波形になっている。このため、通常のシフト変更のクラッチ接続パターンに比べてショックが少なくなる特徴が存する。
次にセーフティー機構について説明する。この発明に係る変速装置においては、アクセルペダル58のみならず、増速スイッチ37と減速スイッチ38によっても主変速装置10の変速が行なえるようになっているが、これらの増速スイッチ37、減速スイッチ38を用いて変速操作を行う際に主変速装置10が入らない場合には前後進切替装置9を強制的に中立にして機体が走行しないようになっている。このような場合、通常は前後進切替レバー27が前進側あるいは後進側に入っているにも拘らず機体が停止している状態と考えられるので、前後進切替装置9の油圧を強制的に切って安全装置、所謂セーフティー機構を働かせるようにしているのである。このようにセーフティー機構が働いているときにはモニター100にその状態、若しくは解除条件を表示させるようにしているのである。
モニター100への表示内容は、一例として「前後進切替レバーを中立位置にしてください」というようなものであり、文字、あるいはシンボリックマークを用いて表示させるようにすればよい。
次に図6に基づいて液晶表示部を有するモニター100の利用発明について具体的構成を説明する。計基盤101の中央にはエンジン回転計102が設けられ、このエンジン回転計102の左横には種々の警告ランプ群104が設けられている。計基盤101の中にはコントローラ105が設けられ、液晶表示部であるモニター100の表示内容を制御する。液晶表示部では副変速装置12の変速位置と主変速装置の変速位置を表示したり、車速を表示したり、燃料の残存量を表示したり、エンジンの水温を表示したりすることができる。また、中央の小区画部分では作業機を用いた作業量を表示することができるようになっている。計基盤101のコントローラ105にはテレビチューナ106やビデオチューナ107が接続され、テレビだけでなく後方カメラ108を接続することによって機体後方をモニター100画面に写しだすことができるようになっている。また、トラクタ1の制御系を構成するコントローラとしては、前記計基盤101のコントローラ105以外にエンジン5の回転を制御するエンジンECU、作業機を油圧で昇降させる昇降制御ECU、走行変速制御を司る走行系制御ECUなどがあり、これらは通信回線(CAN)で接続されている。エンジンECUにはエンジン回転センサ109とアクセル位置を検出するアクセル位置センサ110とエンジン水温センサ111と燃料コントロールアクチュエータ112等が接続されている。
昇降制御ECUの出力側には作業機を昇降させるための上昇ソレノイド114、下降ソレノイド115が接続され、入力側にはコントロールレバー116とリフトアームセンサ117が接続されている。コントロールレバー116を適宜操作することによって、その設定された高さとなるように上昇ソレノイド114、または下降ソレノイド115を励磁させて作業機を昇降させる。同図に記載された操作パネルECUは前記昇降制御系以外のものを制御するために備えられたものであって、この操作パネルECUでは、作業機のローリング制御やデプス制御等を行う。走行系制御ECUは変速制御を行うためのコントローラであり、入力側 にはシフト位置センサ119、前後進操作レバー120、副変速位置センサ121、車速センサ122が接続され、出力側には変速アクチュエータ123、クラッチ昇圧アクチュエータ124が接続される。副変速レバーを操作したり、前後進切替レバーを操作することにより前後進切替装置が中立に戻され、変速アクチュエータ123により所定の変速位置にシフトされた後に前記前後進切替装置が再び接続され、クラッチ接続動作が完了する。この場合、昇圧動作はクラッチ昇圧アクチュエータ124により行われ、クラッチは滑らかに接続されるようになっている。
図中符号150で示すものは外部機器側の制御系ユニットであり、トラクタ1に連結される作業機側の種々のセンサ、アクチュエータ情報を先の場合とは異なる高速通信回線(CAN2)を介して昇降制御ECUに接続する構成としている。ここで、作業機側の情報は高速通信回線CAN2によって収集され、計基盤101側が必要とする情報を高速通信回線CAN1によってモニター100側に流すようにしている。
図5において液晶表示部では通常表示モードとカメラ表示モードとを備え、通常表示モードでは変速位置や車速や燃料残量やエンジン水温などのトラクタの運転状態を表示するようになし、中央の小区画部にカメラ表示とテレビ放送の映像を写すようにしている。小区画の画面に映し出された映像は画面いっぱいに拡大して表示することができ、表示中にエラーメッセージ等が入力されたときには優先的にこれらのメッセージを表示させるようにしている。
トラクタの全体側面図である。 動力伝達線図である。 レバーガイド部の斜視図である。 ブロック図である。 昇圧波形のパターン図である。 制御ブロック図である。
1 トラクタ
2 前輪
3 後輪
4 ボンネット
5 エンジン
6 ミッションケース
9 前後進切替装置
10 第1主変速装置
11 第2主変速装置
12 副変速装置
27 前後進切替レバー
29 主クラッチペダル
37 増速スイッチ
38 減速スイッチ
55 自動モードスイッチ
58 アクセルペダル
60 コントローラ
100 モニター

Claims (2)

  1. 多段変速可能なシンクロ式主変速装置と副変速装置と油圧式前後進切替装置とを備え、主変速装置の切替時には前記油圧式前後進切替装置を中立にした後、アクチュエータにより変速用シフターを切り替え、変速完了後に油圧式前後進切替装置を接続するように構成したトラクタにおいて、自動変速時に前記主変速装置の変速動作が完了しない場合には所定の回数だけ変速指令を出力し、所定回数変速指令を出力してもなお変速動作が完了しない場合に、その異常を計器盤のモニターに表示させるにあたり、異常の生じた変速位置と対処方法を表示する構成とし、前記モニターへの表示出力は、メインキーがオフとなる状態まで継続して出力する構成とし、さらに、手動変速時に主変速装置の接続動作が完了しないときには、前記油圧式前後進切替装置の作動を一旦中立位置に保持して機体を強制的に停止させる構成とし、モニターへの表示内容は、油圧式前後進切替装置を操作する前後進切替レバーを中立にするように促す表示を行うことを特徴とする移動車両の変速装置。
  2. 前記自動変速時における主変速装置の変速動作が完了しない場合に行う所定回数の変速指令のカウントは、エンジン回転数がアイドリング回転数以上で回転しているときに限り行う構成とし、エンジン回転数がアイドリング回転数以上であっても、前後進切替レバーが中立状態又は主クラッチペダルが踏まれている状態又は副変速装置が中立位置にあるときには、前記所定回数の変速指令をカウントしないように構成し、さらに、所定回数の変速指令を出して所定回数以内の変速指令で変速が完了した場合に、油圧式前後進切替装置は、他の場合の圧力波形に対して滑らかに接続する波形に構成されている発進時と同じ圧力波形で行うことを特徴とする請求項1記載の移動車両の変速装置。
JP2004251620A 2004-08-31 2004-08-31 移動車両の変速装置 Expired - Fee Related JP4400375B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004251620A JP4400375B2 (ja) 2004-08-31 2004-08-31 移動車両の変速装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004251620A JP4400375B2 (ja) 2004-08-31 2004-08-31 移動車両の変速装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006070921A JP2006070921A (ja) 2006-03-16
JP4400375B2 true JP4400375B2 (ja) 2010-01-20

Family

ID=36151776

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004251620A Expired - Fee Related JP4400375B2 (ja) 2004-08-31 2004-08-31 移動車両の変速装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4400375B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5261407B2 (ja) * 2010-01-21 2013-08-14 株式会社クボタ 作業車の情報表示構造
JP6148159B2 (ja) * 2013-11-20 2017-06-14 株式会社クボタ 作業機のデータ収集装置及び作業機のデータ収集装置への条件書き込みシステム
EP3054409B1 (en) 2013-09-30 2023-01-25 Kubota Corporation Data collection device
JP6394272B2 (ja) * 2014-10-17 2018-09-26 トヨタ自動車株式会社 動力伝達装置の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006070921A (ja) 2006-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5205559B2 (ja) 作業車両
JP5029642B2 (ja) 農業用トラクタ
JP4400375B2 (ja) 移動車両の変速装置
JP4285329B2 (ja) トラクタ
JP4867958B2 (ja) 作業車両
JP2018071676A (ja) 作業車両
JP2004009998A (ja) トラクタの自動変速操作装置
JP4389047B2 (ja) 移動車両
JP4396468B2 (ja) 移動車両の変速制御装置
JP2008290719A5 (ja)
JP4479325B2 (ja) トラクタのpto制御装置
JP4696336B2 (ja) 作業車両の変速制御装置
JP2013014150A (ja) 作業車両
JP3891171B2 (ja) 動力車両の変速制御装置
JP4389042B2 (ja) 車両の変速制御装置
JP4947091B2 (ja) 移動車両
JP4760788B2 (ja) 移動車両
JP2016006354A (ja) 作業車両
JP4626012B2 (ja) 車両の変速制御装置
JP6079829B2 (ja) 作業車両
JP2015105701A (ja) 作業車両
JP4304583B2 (ja) 走行車両の変速制御装置
JP5051196B2 (ja) 車両の変速制御装置
JP2000081129A (ja) 作業車の走行用変速操作装置
JP2009262728A (ja) 作業車両の伝動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090609

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091006

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4400375

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091019

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151106

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees