JP2000081129A - 作業車の走行用変速操作装置 - Google Patents
作業車の走行用変速操作装置Info
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- JP2000081129A JP2000081129A JP10248988A JP24898898A JP2000081129A JP 2000081129 A JP2000081129 A JP 2000081129A JP 10248988 A JP10248988 A JP 10248988A JP 24898898 A JP24898898 A JP 24898898A JP 2000081129 A JP2000081129 A JP 2000081129A
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Abstract
伝動装置を備える作業車において、変速ショックが出に
くいようにしながら、誤操作による変速不良が出ないよ
うにしながら副変速できるようにする。 【解決手段】 6つのクラッチ21〜26の切り換えに
よって8段変速自在な主変速装置20の回転出力を、シ
フトギヤ30aの掛け換えによって高低速2段に変速自
在な副変速装置30を介して前後輪1,2に伝達する。
副変速装置30を低速側から高速側に変速した際、主変
速装置20を設定変速段より高速側にならないように牽
制する自動変速が行われる。副変速装置30を高速側か
ら低速側に切り換える変速操作を行った後に設定時間が
経過するまでのうちに高速側に切り換える変速操作が行
われた際には、変速牽制が解除され、主変速装置20は
副変速装置30が前回に高速側になっていたときの変速
段に操作される。
Description
な主変速装置と高低速2段に変速可能な副変速装置とが
直列に連結している走行用伝動装置を備えるとともに、
主変速操作具からの変速指令に基づいて主変速装置を変
速操作する変速制御手段、及び、副変速装置の変速操作
を行う副変速操作具を備えている作業車の走行用変速操
作装置に関する。
変速操作具で変速操作され、副変速装置が主変速装置と
は別に副変速操作具によって変速操作される。そして、
たとえば主変速装置が8段に変速可能であると、伝動系
全体としては、副変速装置が低速側に変速された場合の
8段と、副変速装置が高速側に変速された場合の8段と
の合計16段に変速可能になり、たとえば主変速装置が
第4速になっている状態で副変速装置が低速側から高速
側に変速されると、伝動系全体としては第4速から第1
2速に大幅に速度アップすることになり、逆に主変速装
置が第4速になっている状態で副変速装置が高速側から
低速側に変速されると、伝動系全体としては第12速か
ら第4速に大幅に速度ダウンすることになる。このた
め、従来、たとえば特開平8‐258583号公報に示
されるように、副変速装置が低速側から高速側に変速さ
れた際、主変速装置を副変速前の変速段よりも低速側の
変速段に変速制御手段に優先して自動的に変速操作する
牽制手段としての変速手段を備え、さらに、副変速装置
が高速側から低速側に変速された際、主変速装置を副変
速前の変速段よりも高速側の変速段に変速制御手段に優
先して自動的に変速操作する調速手段としての変速手段
を備え、変速ショックを抑制しながら副変速できるもの
があった。
速側から中立状態に切り換えた後に高速側に戻すべき変
速操作を行うべきところ、中立状態から低速側に切り換
える変速操作を誤って行ってしまい、その後に高速側に
戻す変速操作が行われた場合、後半において低速側から
高速側に切り換えるべき変速操作が行われたことと、前
記牽制手段が作用することとにより、主変速装置が元の
変速段よりも低速側の変速段になってしまい、スピード
が出にくくなるとか、主変速装置を元の変速段に戻す変
速手間が必要になっていた。また、副変速装置を低速側
から中立状態に切り換えた後に低速側に戻すべき変速操
作を行うべきところ、中立状態から高速側に切り換える
変速操作を誤って行ってしまい、その後に低速側に戻す
変速操作が行われた場合、後半において高速側から低速
側に切り換えるべき変速操作が行われたことと、前記調
速手段が作用することとにより、主変速装置が元の変速
段よりも高速側の変速段になってしまい、スピードが出
過ぎるとか、主変速装置を元の変速段に戻す変速手間が
必要になっていた。本発明の目的は、変速ショックが出
にくいように副変速できるのみならず、上記トラブルの
回避も図りながら副変速できる作業車の走行用変速操作
装置を提供することにある。
成、作用、効果はつぎのとおりである。
高低速2段に変速可能な副変速装置とが直列に連結して
いる走行用伝動装置を備えるとともに、主変速操作具か
らの変速指令に基づいて主変速装置を変速操作する変速
制御手段、及び、副変速装置の変速操作を行う副変速操
作具を備えている作業車の走行用変速操作装置におい
て、副変速装置が低速側から高速側に変速操作される
と、主変速装置を設定変速段より高速側にならないよう
に前記変速制御手段に優先して自動的に操作する牽制手
段を備え、副変速装置を高速側から低速側に切り換える
副変速操作が行われた後、設定時間が経過するまでに高
速側に切り換える副変速操作が行われると、前記牽制手
段の作動を自動的に停止させる牽制停止手段を備えてあ
る。
も、主変速装置が具備していると、伝動系全体としては
大幅な速度アップにならなくて変速ショックが出にくい
変速段を前記設定変速段として設定する。たとえば、副
変速装置を低速側に切り換える変速操作を行ってから伝
動装置全体が伝動状態になるまでに掛かる時間を前記設
定時間として設定する。すると、副変速装置を低速側に
切り換えて使用し、次に高速側に切り換えて使用する際
には、低速側に切り換える変速操作を行ってから前記設
定時間を経過した後に高速側への変速操作が行われるこ
とになる。ところが低速側に切り換える変速操作が行わ
れた後において前記設定時間が経過しないうちに高速側
への変速操作が行われた場合、高速側から中立状態に切
り換えた副変速装置を高速側に戻すべきであるのに中立
状態から低速側に切り換える誤変速操作が行われたと見
なすことができる。すると、副変速装置を低速側から高
速側に変速した場合、主変速装置が副変速前には前記設
定変速段よりも高速側の変速段になっていても、副変速
後には牽制手段の作用によって前記設定変速段に自動的
になって変速ショックが発生しにくい状態になる。ま
た、主変速装置が副変速前に前記設定変速段以下の変速
段になっていた場合、副変速後において、主変速装置の
変速段は牽制手段の作用によって副変速前のままの変速
段を維持し、副変速後において元の変速段より低速側に
変速される場合より高速で伝動することを可能にしなが
ら、変速ショックを発生しにくくする。副変速装置を高
速側から中立状態に切り換えた後に高速側に戻すべきと
ころ、中立状態から低速側に切り換える誤変操作を行っ
てから高速側に戻す変速操作が行われた場合、低速側か
ら高速側への変速操作が前記設定時間内に行われて牽制
停止手段が牽制手段の作動を停止させるため、主変速装
置は副変速装置が高速側から中立状態に切り換えられた
ときになっていた変速段のままになる。
ば、主変速装置が副変速前の高速側の変速段からこれよ
りも低速側の前記設定変速段に変化したり、副変速前に
なっていた設定変速段やこれよりも低速側の変速段を維
持したりして変速ショックの出にくい状態になり、乗り
心地がよくて軽快に変速走行していける。その割りに
は、副変速前に主変速装置が設定変速段又はこれよりも
低速の変速段になっていた場合には、副変速後において
も、主変速装置が元の変速段を維持して比較的高速で伝
動することにより、また、高速側から中立状態に切り換
えた副変速装置を一度低速側に変速してから高速側に戻
す副変速操作が行われても、主変速装置は副変速装置が
高速側にあったときの変速段のままになることにより、
副変速後に主変速装置を高速側に戻すための変速手間を
掛けることなく走行装置に高速伝動させて高速走行して
いける。
つぎのとおりである。
高低速2段に変速可能な副変速装置とが直列に連結して
いる走行用伝動装置を備えるとともに、主変速操作具か
らの変速指令に基づいて主変速装置を変速操作する変速
制御手段、及び、副変速装置の変速操作を行う副変速操
作具を備えている作業車の走行用変速操作装置におい
て、副変速装置が高速側から低速側に変速操作される
と、主変速装置を設定変速段より低速側にならないよう
に前記変速制御手段に優先して自動的に操作する調速手
段を備え、副変速装置を低速側から高速側に切り換える
副変速操作が行われた後、設定時間が経過するまでに低
速側に切り換える副変速操作が行われると、前記調速手
段の作動を自動的に停止させる調速停止手段を備えてあ
る。
も、主変速装置が具備していると、伝動系全体としては
大幅な速度ダウンにならなくて変速ショックが出にくい
変速段を前記設定変速段として設定する。たとえば、副
変速装置を高速側に切り換える変速操作を行ってから伝
動装置全体が伝動状態になるまでに掛かる時間を前記設
定時間として設定する。すると、副変速装置を高速側に
切り換えて使用し、次に低速側に切り換えて使用する際
には、高速側に切り換える変速操作を行ってから前記設
定時間を経過した後に低速側への変速操作が行われるこ
とになる。ところが高速側に切り換える変速操作が行わ
れた後において前記設定時間が経過しないうちに低速側
への変速操作が行われた場合、低速側から中立状態に切
り換えた副変速装置を低速側に戻すべきであるのに中立
状態から高速側に切り換える誤変速操作が行われたと見
なすことができる。すると、副変速装置を高速側から低
速側に変速した場合、主変速装置が副変速前には前記設
定変速段よりも低速側の変速段になっていても、副変速
後には調速手段の作用によって前記設定変速段に自動的
になって変速ショックが発生しにくい状態になる。ま
た、主変速装置が副変速前に前記設定変速段以上の変速
段になっていた場合、副変速後において、主変速装置の
変速段は調速手段の作用によって副変速前のままの変速
段を維持し、副変速後において元の変速段より低速側に
変速される場合より高速で伝動することを可能にしなが
ら、変速ショックを発生しにくくする。副変速装置を低
速側から中立状態に切り換えた後に低速側に戻すべきと
ころ、中立状態から高速側に切り換える誤変操作を行っ
てから低速側に戻す変速操作が行われた場合、高速側か
ら低速側への変速操作が前記設定時間内に行われて調速
停止手段が調速手段の作動を停止させるため、主変速装
置は副変速装置が低速側から中立状態に切り換えられた
ときになっていた変速段のままになる。
ば、主変速装置が副変速前の低速側の変速段からこれよ
りも高速側の前記設定変速段に変化したり、副変速前に
なっていた設定変速段やこれよりも高速側の変速段を維
持したりして変速ショックの出にくい状態になり、乗り
心地がよくて軽快に変速走行していける。その割りに
は、副変速前に主変速装置が設定変速段又はこれよりも
高速の変速段になっていた場合には、副変速後において
も、主変速装置が元の変速段を維持して比較的高速で伝
動することにより、また、低速側から中立状態に切り換
えた副変速装置を一度高速側に変速してから低速側に戻
す副変速操作が行われても、主変速装置は副変速装置が
低速側にあったときの変速段のままになることにより、
副変速後に主変速装置を高速側に戻すための変速手間を
掛けることなく走行装置に高速伝動させて高速走行して
いける。
動自在な前車輪1,1と後車輪2,2とによって自走
し、前車輪1を操向操作するステアリングハンドル3、
運転座席4及び運転キャビンCを有する運転部が備えら
れた自走機体の後部を形成しているミッションケース5
に、ロータリ耕耘装置などの各種作業装置を昇降操作自
在に連結するリフトアーム6、及び、連結した作業装置
に動力伝達する動力取出し軸7を設けて、農用トラクタ
ーを構成してある。
ジン8の回転出力を前後輪1,2に伝達して自走機体の
走行を可能にする走行用伝動装置を図2に示す如く構成
してある。すなわち、エンジン8の回転出力を前記ミッ
ションケース5の内部に導入して2つのクラッチ11,
12を備える前後進切換え装置10に伝達し、この前後
進切換え装置10の回転出力を6つのクラッチ21〜2
6を備える主変速装置20に伝達し、この主変速装置2
0の回転出力を1つのシフトギヤ30aを備える副変速
装置30に伝達し、この副変速装置30の回転出力を後
輪用差動機構2aに伝達してこの差動機構2aから左右
の後車輪2,2に伝達する。また、前記副変速装置30
の回転出力を回転軸32を介して前輪変速装置33に伝
達し、この前輪変速装置33の回転出力を回転軸34を
介して前輪用差動機構1aに伝達してこの差動機構1a
から左右の前車輪1,1に伝達する。尚、図2に示すク
ラッチ35は作業用クラッチであり、エンジン8から回
転筒軸14を貫通する回転軸36を介して伝達される回
転動力を前記動力取出し軸7に伝達する。
ッチ11,12、及び、一方のクラッチ12の出力側に
ギヤ連動する後進伝動軸13を備え、2つのクラッチ1
1,12を入り切り操作することによって前進伝動状態
と後進伝動状態と中立状態とに切り換わる。すなわち、
2つのクラッチ11,12のいずれもは、クラッチボデ
ィの内部に位置する油圧ピストン11a,12aによっ
て湿式の摩擦式多板クラッチ機構を入り切りする油圧ク
ラッチに構成してあり、2つのクラッチ11,12のう
ちの一方の前進クラッチ11の油圧ピストン11aに圧
油を供給してこの前進クラッチ11を入りに操作し、他
方の後進クラッチ12の油圧ピストン12aに対する圧
油供給を解除してこの後進クラッチ12を切りに操作す
ると、エンジン8からの回動力を前進クラッチ11から
前後進切換え装置10の出力軸と前記主変速装置20の
入力軸とに兼用の回転筒軸14に伝達するように前進伝
動状態になる。前進クラッチ11の油圧ピストン11a
に対する圧油供給を解除してこの前進クラッチ11を切
りに操作し、後進クラッチ12の油圧ピストン12aに
圧油を供給してこの後進クラッチ12を入りに操作する
と、エンジン8からの回動力を後進クラッチ12から後
進伝動軸13を介して前記回転筒軸14に伝達するよう
に後進伝動状態になる。前進クラッチ11と後進クラッ
チ12のいずれもを切りに操作すると、前記回転筒軸1
4に対する動力伝達を停止するように中立状態になる。
これにより、前後進切換え装置10は、エンジン8から
の回動力を主変速装置20及び副変速装置30に伝達し
たり、この伝達を切ったりする走行用クラッチとなって
いる。
である前記クラッチ21〜26のうちの4つのクラッチ
21〜24、及び、入力軸としての前記回転筒軸14を
備える第1主変速装置20aと、前記6つのクラッチ2
1〜26のうちの他の2つのクラッチ25,26を備え
るとともに第1主変速装置20aの出力軸27が入力軸
に成っていることによって第1変速装置20aに対して
直列に連結している第2主変速装置20bとによって構
成してある。そして、図5に示す如く各クラッチ21〜
26を入り切り操作することにより、第1速〜第8速の
8段階に速度変化する。図5に示すONは、各クラッチ
21〜26の入りを示し、−は、各クラッチ21〜26
の切りを示す。すなわち、6つのクラッチ21〜26の
いずれもは、クラッチボディの内部に位置する油圧ピス
トン21a〜26aによって湿式の摩擦式多板クラッチ
機構を入り切りする油圧クラッチに構成してあり、第1
主速装置20aの4つのクラッチ21〜24のうちの第
1速クラッチ21の油圧ピストン21aに圧油を供給し
てこの第1速クラッチ21を入りに操作し、第2主変速
装置20bの2つのクラッチ25,26のうちの一方の
低速クラッチ25の油圧ピストン25aに圧油を供給し
てこの低速クラッチ25を入りに操作すると、前後進切
換え装置10からの回動力を第1速クラッチ21、出力
軸27、回転軸36に相対回転自在に支持される伝動ギ
ヤ28、低速クラッチ25を介して副変速装置30に伝
達するように第1速になる。第1主変速装置20aの4
つのクラッチ21〜24のうちの第2速クラッチ22の
油圧ピストン22aに圧油を供給してこの第2速クラッ
チ22を入りに操作し、第2主変速装置20bの前記低
速クラッチ25を入りに操作すると、前後進切換え装置
10からの回動力を第2速クラッチ22、出力軸27、
前記伝動ギヤ28、低速クラッチ25を介して副変速装
置30に伝達するように第2速になる。第1主変速装置
20aの4つのクラッチ21〜24のうちの第3速クラ
ッチ23の油圧ピストン23aに圧油を供給してこの第
3速クラッチ23を入りに操作し、第2主変速装置20
bの前記低速クラッチ25を入りに操作すると、前後進
切換え装置10からの回動力を第3速クラッチ23、出
力軸27、前記伝動ギヤ28、低速クラッチ25を介し
て副変速装置30に伝達するように第3速になる。第1
主変速装置20aの4つのクラッチ21〜24のうちの
第4速クラッチ24の油圧ピストン24aに圧油を供給
してこの第4速クラッチ24を入りに操作し、第2主変
速装置20bの前記低速クラッチ25を入りに操作する
と、前後進切換え装置10からの回動力を第4速クラッ
チ24、出力軸27、前記伝動ギヤ28、低速クラッチ
25を介して副変速装置30に伝達するように第4速に
なる。第1主変速装置20aの第1速クラッチ21を入
りに操作し、第1副変速装置20bの2つのクラッチ2
5,26のうちの他方の高速クラッチ26の油圧ピスト
ン26aに圧油を供給してこの高速クラッチ26を入り
に操作すると、前後進切換え装置10からの回動力を第
1速クラッチ21、出力軸27、高速クラッチ26を介
して副変速装置30に伝達するように第5速になる。第
1主変速装置20aの第2速クラッチ22を入りに操作
し、第2主変速装置20bの高速クラッチ26を入りに
操作すると、前後進切換え装置10からの回動力を第2
速クラッチ22、出力軸27、高速クラッチ26を介し
て副変速装置30に伝達するように第6速になる。第1
主変速装置20aの第3速クラッチ23を入りに操作
し、第2主変速装置20bの高速クラッチ26を入りに
操作すると、前後進切換え装置10からの回動力を第3
速クラッチ23、出力軸27、高速クラッチ26を介し
て副変速装置30に伝達するように第7速になる。第1
主変速装置20aの第4速クラッチ24を入りに操作
し、第2主変速装置20bの高速クラッチ26を入りに
操作すると、前後進切換え装置10からの回動力を第4
速クラッチ24、出力軸27、高速クラッチ26を介し
て副変速装置30に伝達するように第8速になる。
全てのクラッチを切りにすると、第1主変速装置20a
が第2主変速装置20bへの伝動を停止するように中立
状態になる。低速クラッチ25と高速クラッチ26の両
クラッチを切りにすると、第2主変速装置20bが副変
速装置30への伝動を停止するように中立状態になる。
1速〜4速クラッチ21〜24、低速クラッチ25、高
速クラッチ26の全てのクラッチを切りにすることによ
り、主変速装置20が前後進切換え装置10と副変速装
置30への連動を断つように中立状態になる。
0は、前記第2主変速装置20bの出力軸に入力ギヤ3
0bが一体回転するように連結していることによって第
2主変速装置20bに直列に連結している。そして、前
記シフトギヤ30aを摺動操作して前記入力ギヤ30b
と、出力軸が相対回転自在に支持するギヤ30cとに掛
け換えることにより、高速状態と低速状態との2段階に
速度変化する。
操作するための油圧回路を図3に示す如く構成してあ
る。すなわち、前進クラッチ11の制御弁41、後進ク
ラッチ12の制御弁42、第1速クラッチ21の制御弁
43、第2速クラッチ22の制御弁44、第3速クラッ
チ23の制御弁45、第4速クラッチ24の制御弁4
6、低速クラッチ25の制御弁47、高速クラッチ26
の制御弁48のそれぞれを、前進クラッチ11及び後進
クラッチ12の制御弁41,42への圧油供給を漸次に
行わせて前進クラッチ11及び後進クラッチ12を伝動
用クラッチ圧に漸次に昇圧させる電磁比例制御弁49を
有する給油路50を介して一つの油圧ポンプPに接続し
てある。前進クラッチ11の制御弁41の操作部にパイ
ロット回路を介して電磁操作弁41aを、後進クラッチ
12の制御弁42の操作部にパイロット回路を介して電
磁操作弁42aをそれぞれ接続してある。各電磁操作弁
41a,42aは排油側にバネで付勢してあり、電磁操
作弁41aに操作電流を供給して給油側に切り換え作動
させることにより、制御弁41がパイロット油圧のため
に排油側への自己復元力に抗して給油側に切り換わって
前進クラッチ11が入りになる。電磁操作弁42aに操
作電流を供給して給油側に切り換え作動させることによ
り、制御弁42がパイロット油圧のために排油側への自
己復元力に抗して給油側に切り換わって後進クラッチ1
2が入りになる。電磁操作弁41aも42aも排油側に
操作することにより、両制御弁41,42が排油側にな
って前進クラッチ11も後進クラッチ12も切りなり、
前後進切換え装置10が中立状態になる。第1速クラッ
チ21の制御弁43の操作部にパイロット回路を介して
電磁操作弁43aを、第2速クラッチ22の制御弁44
の操作部にパイロット回路を介して電磁操作弁44a
を、第3速クラッチ23の制御弁45の操作部にパイロ
ット回路を介して電磁操作弁45aを、第4速クラッチ
24の制御弁46の操作部にパイロット回路を介して電
磁操作弁46aをそれぞれ接続してある。各電磁操作弁
43a〜46aは排油側にバネで付勢してあり、電磁操
作弁43aに操作電流を供給して給油側に切り換え作動
させることにより、制御弁43がパイロット油圧のため
に排油側への自己復元力に抗して給油側に切り換わって
第1速クラッチ21が入りになる。電磁操作弁44aに
操作電流を供給して給油側に切り換え作動させることに
より、制御弁44がパイロット油圧のために排油側への
自己復元力に抗して給油側に切り換わって第2速クラッ
チ22が入りになる。電磁操作弁45aに操作電流を供
給して給油側に切り換え作動させることにより、制御弁
45がパイロット油圧のために排油側への自己復元力に
抗して給油側に切り換わって第3速クラッチ23が入り
になる。電磁操作弁46aに操作電流を供給して給油側
に切り換え作動させることにより、制御弁46がパイロ
ット油圧のために排油側への自己復元力に抗して給油側
に切り換わって第4速クラッチ24が入りになる。
速クラッチ26の前記制御弁48も電磁比例制御弁に構
成し、クラッチ25,26を入り側に操作する際、所定
の伝動用クラッチ圧に漸次に昇圧するように制御できる
ようにしてある。すなわち、制御弁47,48の電磁ソ
レイノイドに操作用電流を供給することにより、制御弁
47,48をクラッチ入り側に操作するが、操作用電流
の電流値、供給時間を調整することにより、制御弁4
7,48の開度及び開時間が変化し、クラッチ25,2
6のクラッチ圧を調整できる。
パイロット回路に開閉弁51を接続してある。この開閉
弁51は、運転部に位置するクラッチペダル52によっ
て切り換え操作し、前進クラッチ11も後進クラッチ1
2も電磁操作弁41a,42aに優先して切りに操作し
たり、前進クラッチ11及び後進クラッチ12の電磁操
作弁41a,42aによる操作を可能にしたりするもの
である。すなわち、クラッチペダル52によって前後進
切換え装置10を中立状態に操作することを可能にする
ものである。図3に示す油圧クラッチ53〜56のうち
のクラッチ53は、前輪用差動機構1aをデフロック状
態とデフロック解除状態とに切り換え操作するものであ
り、クラッチ54は、後輪用差動機構2aをデフロック
状態とデフロック解除状態とに切り換え操作するもので
あり、クラッチ55と56は、前記前輪変速装置33を
標準状態と増速状態とに切り換えるものである。すなわ
ち、クラッチ55の方を入りに操作すると、前輪変速装
置33が標準状態になり、左右前輪1,1と左右後輪
2,2の平均周速度がほぼ同一になるように前輪駆動を
行う。クラッチ56の方を入りに操作すると、前輪変速
装置33が増速状態になり、左右前輪1,1の平均周速
度が左右後輪2,2の平均周速度の約2倍になるように
前輪駆動を行う。
如き副変速レバー60、この副変速レバー60の握り部
の横側に設けたシフトアップスイッチ61、シフトダウ
ンスイッチ62及び副変速検出スイッチ74、運転部の
ステアリングハンドル3の近くに設けた図4の如き前後
進レバー63、運転部の運転パネルに設けた表示装置6
4を備える変速操作装置により、各電磁操作弁41a〜
46a及び47,48、電磁比例制御弁49、シフトギ
ヤ30aを操作することによって走行変速を行うように
してあり、この変速操作装置は次の如く構成してある。
ンスイッチ62は、制御装置69に連係させてある。シ
フトアップスイッチ61は、これのボタンを押し操作す
る毎に一回のシフトアップの変速指令を電気信号で制御
装置69に出力し、シフトダウンスイッチ62は、これ
のボタンを押し操作する毎に一回のシフトダウンの変速
指令を電気信号で制御装置69に出力する。
取付けボス部の軸芯60aまわりで自走機体の前後方向
に揺動するように自走機体に支持させてあるとともに、
副変速レバー60の握り部の横側に設けてあるロック解
除ボタン65を押し操作し、副変速レバー60の握り部
と取付けボス部の間から突出するロックピン66を機体
側に固定されている位置決め具67から抜き外れた状態
にすることにより、揺動操作できるようにしてある。副
変速レバー60の取付けボス部から一体回動自在に延出
するアーム部を、ロッド及び揺動リンクなどで成る機械
式連係機構68によって副変速装置30のシフトフォー
ク支軸30dに連動させてあり、副変速レバー60を軸
芯60aまわりで揺動操作すると、このレバー操作力の
ためにシフトフォーク支軸30dが摺動操作され、この
シフトフォーク支軸30dによって一体摺動自在に支持
されているシフトフォーク30eがシフトギヤ30aを
摺動操作して前記入力ギヤ30bに噛み合う高速位置
と、前記ギヤ30cに噛み合う低速位置と、ギヤ30b
と30cのいずれにも噛み合わない中立位置とに切り換
え操作する。
除ボタン65が押し操作されることによってON操作さ
れるように構成してある。すなわち、副変速装置30を
変速するには、ロック解除ボタン65を押し操作して副
変速レバー60の操作が可能となるようにそのロック解
除が行われることにより、ロック解除ボタン65が押し
操作されたことを検出すると、副変速装置30の変速操
作が行われたものとして検出し、この検出結果を電気信
号で制御装置69に出力する。
ショメータ70の回転操作部を連動させてあり、このポ
テンショメータ70は、副変速レバー60が高速位置
H、中立位置N、低速位置Lのいずれの操作位置に操作
されたかを検出し、検出結果を電気信号で前記制御装置
69に出力する。
ッチ71を作用させてあり、この前後進検出スイッチ7
1は、前後進レバー63が前進位置F、中立位置N、後
進位置Rのいずれの操作位置に操作されたかを検出し、
検出結果を電気信号で前記制御装置69に出力する。
ランプ64b、後進ランプ64c、中立ランプ64dを
備えている。変速表示部64aは、主変速装置20が第
1速〜第8速のうちのいずれかの変速段になっている場
合、その変速段に相当する値のアラビヤ数字を点灯させ
る。たとえば、主変速装置20が第8速になっている場
合には8という数字を点灯させる。すなわち、数字を変
速段表示の指標の一例とし、主変速装置20が第1速〜
第8速のうちのいずれの変速段になっているかを表示す
る。前進ランプ64bは、前後進切換え装置10が前進
状態になった場合に、点灯によって表示する。後進ラン
プ64cは、前後進切換え装置10が後進状態になった
場合に、点灯によって表示する。中立ランプ64dは、
前後進切換え装置10と副変速装置30の少なくとも一
方が中立状態になった場合に、点灯によって表示する。
6a、各制御弁47,48、電磁比例制御弁49、前記
各クラッチ11,12,21〜26のそれぞれに圧力検
出に基づいて入りになっているか否かを検出するように
付設してある圧力センサ73、表示装置64、ブザー7
2に連係するマイクロコンピュータで成り、この制御装
置69の変速制御プログラムで成る変速制御手段69a
がシフトアップスイッチ61及びシフトダウンスイッチ
62からの変速指令に基づいて電磁操作弁43a〜46
a及び制御弁47,48を操作してクラッチ21〜26
を切り換え操作することによって主変速装置20を変速
操作する。
作ボタンを押し操作すると、このスイッチ61がシフト
アップの変速指令を一回だけ出力し、変速制御手段69
aがスイッチ61からの変速指令と、このときに主変速
装置20がなっている変速段とを基にこの変速段より1
段階だけ高速側の変速段を変速目標段として設定し、第
1から第4速クラッチ21〜24、低速クラッチ25、
高速クラッチ26のうちの変速目標段を現出するための
所定のクラッチのピストン21a〜26aを駆動してそ
のクラッチを入りに操作する。これにより、主変速装置
20が第1〜第8速のうちの変速操作前の変速段より1
段階だけ高速側に変化した変速段になる。そして、シフ
トダウンスイッチ62の操作ボタンを押し操作すると、
このスイッチ62がシフトダウンの変速指令を一回だけ
出力し、変速制御手段69aがスイッチ62からの変速
指令と、このときに主変速装置20がなっている変速段
とを基にこの変速段より1段階だけ低速側の変速段を変
速目標段として設定し、第1から第4速クラッチ21〜
24、低速クラッチ25、高速クラッチ26のうちの変
速目標段を現出するための所定のクラッチにピストン2
1a〜26aを駆動してそのクラッチを入りに操作す
る。これにより、主変速装置20が第1〜第8速のうち
の変速操作前の変速段より1段階だけ低速側に変化した
変速段になる。
圧力センサ73からの情報に基づいて図6及び図7に示
す如く作動する。すなわち、#1及び#2ステップに示
すように、副変速レバー60が高速位置Hに操作された
ことをポテンショメータ70からの情報に基づいて検出
することによって副変速装置30が高速側に変速された
ことを検出すると、このとき主変速装置20が第1〜第
8速のうちのいずれの変速段になっているかを各圧力セ
ンサ73・・からの情報に基づいて検出して、その検出
した変速段XHを制御装置69のメモリー部で成る第1
記憶手段69bに記憶させる。次に、#3及び#4ステ
ップに示すように、副変速レバー60が低速位置Lに切
り換え操作されたことをポテンショメータ70からの情
報に基づいて検出することによって副変速装置30を低
速側に切り換える副変速操作が行われたことを検出する
と、このときからの経過時間tの計測を開始させる。次
に、#5〜#6ステップに示すように、副変速レバー6
0が高速位置Hに切り換え操作されたことをポテンショ
メータ70からの情報に基づいて検出することによって
副変速装置30を高速側に切り換える副変速操作が行わ
れたことを検出すると、前記計測経過時間tが設定時間
Tより小であるか否かを判断する。設定時間Tとして
は、前後進切換え装置10の圧力センサ73が切りから
入りに切り換わるのに掛かるセンサ切換わり時間を設定
してある。副変速装置30の変速操作が行われる際、制
御装置69の変速プログラムで成る副変速制御手段が副
変速検出スイッチ74とポテンショメータ70からの情
報に基づいて前後進切換え装置10を自動的に操作す
る。すなわち、シフトギヤ30aが切り換わり作動する
変速作動中には前後進切換え装置10が中立状態にな
り、シフトギヤ30aが前進位置又は後進位置に切り換
わった後には前後進切換え装置10が前進又は後進側の
伝動状態になるように操作する。これにより、副変速レ
バー60が低速位置Lに切り換え操作されて前進クラッ
チ11又は後進クラッチ12のピストン11a,12a
に対する圧油供給が開始され、この後、前進クラッチ1
1又は後進クラッチ12が伝動用クラッチ圧に昇圧した
時点で圧力センサ73が入りに切り換わる。つまり、副
変速レバー60が低速位置Lに位置してからセンサ切り
換わり時間が経過することにより、クラッチ11又は1
2が伝動用クラッチ圧になって前後進切換え装置10が
前進又は後進側の伝動状態に切り換わり、伝動装置全体
が前後輪1,2にエンジン出力を伝達するようになる。
したがって、副変速装置30を低速側に切り換えて使用
し、次に高速側に切り換えて使用する際には、低速側に
切り換える変速操作を行ってから前記設定時間Tを経過
した後に高速側への変速操作が行われることになる。と
ころが低速側に切り換える変速操作が行われた後におい
て前記設定時間Tが経過しないうちに高速側への変速操
作が行われた場合、高速側から中立状態に切り換えた副
変速装置30を高速側に戻すべきであるのに中立状態か
ら低速側に切り換える誤変速操作が行われたと見なすこ
とができる。#6ステップにおいて前記計測経過時間t
が前記設定時間T以上であると判断すると、次に#7及
び#8ステップに示すように、第1記憶手段69bによ
る記憶変速段XHが第4速以上であるか否かを判断し、
記憶変速段XHが第4速以上であると判断した際には、
主変速装置20が第3速になるように操作弁45a及び
制御弁47に操作電流を供給する。すなわち、主変速装
置20を第1記憶手段69bによる記憶変速段XHより
も低速側の第3速の変速段に切り換える。#6ステップ
において前記計測経過時間tが前記設定時間Tより小で
あると判断した場合、及び、#7ステップにおいて第1
記憶手段69bによる記憶変速段XHが第3速以下であ
ると判断した場合には、次に#9ステップに示すよう
に、主変速装置20が第1記憶手段69bによる記憶変
速段XHに等しい変速段になるように操作弁43a〜4
6a及び制御弁47,48に操作電流を供給する。すな
わち、主変速装置20を副変速装置30が前回に高速側
にあったときの変速段に維持する。この後、#10ステ
ップに示すように、第1記憶手段69bによる記憶を消
去し、次に副変速装置30が高速側に切り換えられた際
の主変速装置20の変速段を記憶させられるようにリセ
ットさせる。
段69cを構成し、この牽制手段69cは、図8に示す
如く副変速装置30が高速側から低速側に変速された後
に高速側に変速された際、副変速装置30が前回に高速
側になっていたときの主変速装置20の変速段に基づい
て主変速装置20を操作することにより、副変速装置3
0が低速側から高速側に変速された際の主変速装置20
の牽制を行う。すなわち、主変速装置20を設定変速段
として予め設定してある第3速より高速側にならないよ
うに前記変速制御手段69aに優先して自動的に操作す
る。#6及び#9ステップが牽制停止手段69dを構成
し、この牽制停止手段69dは、図8に示す如く副変速
装置30を高速側から低速側に切り換える副変速操作が
行われた後、前記設定時間Tが経過するまでに高速側に
切り換える副変速操作が行われると、前記牽制手段69
cの作動を自動的に停止させる。すなわち、図8に示す
1H〜8Hは、副変速装置30が高速側になっている場
合の主変速装置20の変速段を示す。たとえば、6H
は、副変速装置30が高速側になっている場合の主変速
装置20の第6速を示し、4Hは、副変速装置30が高
速側になっている場合の主変速装置20の第4速を示
す。そして、1L〜8Lは、副変速装置30が低速側に
なっている場合の主変速装置20の変速段を示す。たと
えば、8Lは、副変速装置30が低速側になっている場
合の主変速装置20の第8速を示し、2Lは、副変速装
置30が低速側になっている場合の主変速装置20の第
2速を示す。たとえば図8に二点鎖線(イ),(ロ)で
示すように、副変速装置30が高速側から低速側に変速
された後に高速側に変速された際、副変速装置30が前
回に高速側になっていたときの主変速装置20の変速段
が第8速であれば、牽制手段69cは主変速装置20を
変速制御手段69aに優先して第3速に変速操作する。
一点鎖線(イ),(ロ)で示すように、副変速装置30
が高速側から低速側に変速された後に高速側に変速され
た際、副変速装置30が前回に高速側になっていたとき
の主変速装置20の変速段が第6速であれば、牽制手段
69cは主変速装置20を変速制御手段69aに優先し
て第3速に変速操作する。また、実線(イ),(ロ)で
示すように、副変速装置30が高速側から低速側に変速
された後に高速側に変速された際、副変速装置30が前
回に高速側になっていたときの主変速装置20の変速段
が第4速であれば、牽制手段69cは主変速装置20を
変速制御手段69aに優先して第3速に変速操作する。
さらに、破線(イ),(ロ)で示すように、副変速装置
30が高速側から低速側に変速された後に高速側に変速
された際、副変速装置30が前回に高速側になっていた
ときの主変速装置20の変速段が第2速であれば、牽制
手段69cは主変速装置20を変速制御手段69aに優
先して第2速に変速操作する。
示すように、副変速装置30が高速側から低速側に変速
された後に前記設定時間Tが経過するまでに高速側に変
速された際、副変速装置30が前回に高速側になってい
たときの主変速装置20の変速段が第8速であれば、牽
制停止手段69dの作用によって主変速装置20は第8
速の変速段のままになる。一点鎖線(イ),(ハ)で示
すように、副変速装置30が高速側から低速側に変速さ
れた後に前記設定時間Tが経過するまでに高速側に変速
された際、副変速装置30が前回に高速側になっていた
ときの主変速装置20の変速段が第6速であれば、牽制
停止手段69dの作用によって主変速装置20は第6速
の変速段のままになる。また、実線(イ),(ハ)で示
すように、副変速装置30が高速側から低速側に変速さ
れた後に前記設定時間Tが経過するまでに高速側に変速
された際、副変速装置30が前回に高速側になっていた
ときの主変速装置20の変速段が第4速であれば、牽制
停止手段69dの作用によって主変速装置20は第4速
の変速段のままになる。さらに、破線(イ),(ハ)で
示すように、副変速装置30が高速側から低速側に変速
された後に前記設定時間Tが経過するまでに高速側に変
速された際、副変速装置30が前回に高速側になってい
たときの主変速装置20の変速段が第2速であれば、牽
制停止手段69dの作用によって主変速装置20は第2
速の変速段のままになる。
0及び圧力センサ73からの情報に基づいて図9及び図
10に示す如く作動する。すなわち、#11及び#12
ステップに示すように、副変速レバー60が低速位置L
に操作されたことをポテンショメータ70からの情報に
基づいて検出することによって副変速装置30が低速側
に変速されたことを検出すると、このとき主変速装置2
0が第1〜第8速のうちのいずれの変速段になっている
かを各圧力センサ73・・からの情報に基づいて検出し
て、その検出した変速段XLを制御装置69のメモリー
部で成る第2記憶手段69eに記憶させる。次に、#1
3及び#14ステップに示すように、副変速レバー60
が高速位置Hに切り換え操作されたことをポテンショメ
ータ70からの情報に基づいて検出することによって副
変速装置30を高速側に切り換える副変速操作が行われ
たことを検出すると、このときからの経過時間tの計測
を開始させる。次に、#15〜#16ステップに示すよ
うに、副変速レバー60が低速位置Lに切り換え操作さ
れたことをポテンショメータ70からの情報に基づいて
検出することによって副変速装置30を低速側に切り換
える副変速操作が行われたことを検出すると、前記計測
経過時間tが前記設定時間Tより小であるか否かを判断
する。副変速装置30を高速側にに切り換える変速操作
が行われた後において前記設定時間Tが経過しないうち
に低速側への変速操作が行われた場合、低速側から中立
状態に切り換えた副変速装置30を低速側に戻すべきで
あるのに中立状態から高速側に切り換える誤変速操作が
行われたと見なす。#16ステップにおいて前記計測経
過時間tが前記設定時間T以上であると判断した場合、
次に#17〜#19ステップに示すように、第2記憶手
段69eによる記憶変速段XLが第5速以下であるか否
かを判断し、記憶変速段XLが第5速以下であると判断
した際には、この記憶変速段XLを基に、変速目標段D
(変速目標段D=記憶変速段XL+3)を設定し、主変
速装置20が変速目標段Dになるように操作弁41a〜
46a、制御弁47,48に操作電流を供給する。#1
7ステップにおいて記憶変速段XLが第5速より高速側
であると判断した際には、#20ステップに示すよう
に、主変速装置20が第8速の変速段になるように操作
弁46a、制御弁48に操作電流を供給する。#16ス
テップにおいて前記計測経過時間tが前記設定時間Tよ
り小であると判断した場合、#21ステップに示すよう
に、主変速装置20が第2記憶手段69eによる記憶変
速段XLに等しい変速段になるように操作弁43a〜4
6a,及び制御弁47,48に操作電流を供給する。す
なわち、主変速装置20を副変速装置30が前回に低速
側にあったときの変速段に維持する。この後、#22ス
テップに示すように、第2記憶手段69eによる記憶を
消去し、次に副変速装置30が低速側に切り換えられた
際の主変速装置20の変速段を記憶させられるようにリ
セットさせる。
速手段69fを構成し、この調速手段69fは、図11
に示す如く副変速装置30が高速側から低速側に変速さ
れた際、主変速装置20を設定変速段として予め設定し
てある第4速より低速側にならないように前記変速制御
手段69aに優先して自動的に操作する。#16及び#
21ステップが調速停止手段69gを構成し、この調速
停止手段69gは、図11に示す如く副変速装置30を
低速側から高速側に切り換える副変速操作が行われた
後、前記設定時間Tが経過するまでに低速側に切り換え
る副変速操作が行われると、前記調速手段69fの作動
を自動的に停止させる。すなわち、図11に示す1H〜
8Hは、副変速装置30が高速側になっている場合の主
変速装置20の変速段を示す。たとえば、6Hは、副変
速装置30が高速側になっている場合の主変速装置20
の第6速を示し、4Hは、副変速装置30が高速側にな
っている場合の主変速装置20の第4速を示す。そし
て、1L〜8Lは、副変速装置30が低速側になってい
る場合の主変速装置20の変速段を示す。たとえば、8
Lは、副変速装置30が低速側になっている場合の主変
速装置20の第8速を示し、2Lは、副変速装置30が
低速側になっている場合の主変速装置20の第2速を示
す。たとえば図11に二点鎖線(イ)で示すように、主
変速装置20が第1速の変速段にある状態で副変速装置
30が高速側から低速側に変速されると、調速手段69
fは主変速装置20を変速制御手段69aに優先して第
4速の変速段に変速操作する。実線(イ)で示すよう
に、主変速装置20が第4速の変速段にある状態で副変
速装置30が高速側から低速側に変速されると、調速手
段69fは主変速装置20を変速制御手段69aに優先
して第7速の変速段に変速操作する。また、破線(イ)
で示すように、主変速装置20が第5速の変速段にある
状態で副変速装置30が高速側から低速側に変速される
と、調速手段69fは主変速装置20を変速制御手段6
9aに優先して第8速の変速段に変速操作する。さら
に、一点鎖線(イ)で示すように、主変速装置20が第
8速の変速段にある状態で副変速装置30が高速側から
低速側に変速されると、調速手段69fは主変速装置2
0を第8速の変速段に変速操作する。
で示すように、副変速装置30が低速側から高速側に変
速された後に前記設定時間Tが経過するまでに低速側に
変速された際、副変速装置30が前回に低速側になって
いたときの主変速装置20の変速段が第1速であれば、
調速停止手段69gの作用によって主変速装置20は第
1速の変速段のままになる。実線(ロ),(ハ)で示す
ように、副変速装置30が低速側から高速側に変速され
た後に前記設定時間Tが経過するまでに低速側に変速さ
れた際、副変速装置30が前回に低速側になっていたと
きの主変速装置20の変速段が第4速であれば、調速停
止手段69gの作用によって主変速装置20は第4速の
変速段のままになる。また、一点鎖線(ロ),(イ)で
示すように、副変速装置30が低速側から高速側に変速
された後に前記設定時間Tが経過するまでに低速側に変
速された際、副変速装置30が前回に低速側になってい
たときの主変速装置20の変速段が第8速であれば、調
速停止手段69gの作用によって主変速装置20は第8
速の変速段のままになる。
進制御手段を備えており、この前後進制御手段は、前後
進レバー63が操作された際、検出スイッチ71及び圧
力センサ73からの情報に基づいて次の如く作動する。
すなわち、前後進レバー63が前進位置Fになると、電
磁操作弁41aに操作電流を供給して前後進切換え装置
10を前進状態に切り換え、そして、表示装置64の前
進ランプ64aを点灯させる。前後進レバー63が後進
位置Rになると、電磁操作弁42aに操作電流を供給し
て前後進切換え装置10を後進状態に切り換え、そし
て、表示装置64の後進ランプ64cを点灯させるとと
もにブザー72に間欠作動させて警報を実行させる。前
後進レバー63が中立位置Nになると、電磁操作弁41
a及び42aに対する電流供給を停止して前後進切換え
装置10を中立状態に切り換え、そして、表示装置64
の中立ランプ64dを点灯させる。
シフトアップスイッチ61とシフトダウンスイッチ62
とによって主変速を行い、副変速レバー60によって副
変速を行い、前後進レバー63によって前後進切り換え
を行う。
し操作すると、このスイッチ61がシフトアップの変速
指令を一回だけ出力し、この変速指令に基づいて変速制
御手段69aが第1〜第4速クラッチ21〜24、低速
クラッチ25、高速クラッチ26を増速側に操作するこ
とにより、主変速装置20が第1速〜第8速のうちの変
速操作前の変速段より1段階だけ高速側に変化した変速
段になる。そして、シフトダウンスイッチ62を押し操
作すると、このスイッチ62がシフトダウンの変速指令
を一回だけ出力することと、この変速指令に基づいて変
速制御手段69aが第1〜第4速クラッチ21〜24、
低速クラッチ25、高速クラッチ26を減速側に操作す
ることにより、主変速装置20が第1速〜第8速のうち
の変速操作前の変速段より1段階だけ低速側に変化した
変速段になる。
5を押し操作してロックピン66によるロックを解除し
た状態にしながら揺動操作する。そして、副変速レバー
60を高速位置Hに操作すると、このレバー操作力によ
ってシフトギヤ30aが前記高速位置になり、副変速装
置30が主変速装置20からの回動力をそのままの回転
速度で出力するように高速状態になる。副変速レバー6
0を低速位置Lに操作すると、このレバー操作力によっ
てシフトギヤ30aが前記低速位置になり、副変速装置
30が主変速装置20からの回動力を減速して出力する
ように低速状態になる。
速側から高速側に切り換えた場合、牽制手段69cの作
用により、主変速装置20は第3速より高速側にならな
いように操作される。すなわち、副変速装置30が先に
低速側にあるときに主変速装置20が変速操作されてい
るいないにかかわらず、副変速装置30が前回に高速側
になっていたときの主変速装置20の変速段が第4速で
あった場合には、第3速に操作され、副変速装置30が
前回に高速側になっていたときの主変速装置20の変速
段が第3速以下であった場合には、その変速段に操作さ
れる。しかし、副変速装置30が高速側から低速側に変
速操作された後、副変速レバー60が低速位置Lになっ
てから前記設定時間Tが経過するまでのうちに高速側に
切り換える副変速操作が行われた際には、牽制停止手段
69dの作用により、主変速装置20は、副変速装置3
0が前回に高速側になっていたときの変速段になる。ま
た、副変速装置30を高速側から低速側に切り換えた場
合、調速手段69fの作用により、主変速装置20は第
4速より低速側にならないように操作される。すなわ
ち、副変速装置30が先に高速側になっていたときの主
変速装置20の変速段が第4速であった場合には、第7
速に操作され、副変速装置30が先に高速側になってい
たときの主変速装置20の変速段が第5速以上であった
場合には、第8速の変速段に操作される。しかし、副変
速装置30が低速側から高速側に変速操作された後、副
変速レバー60が高速位置Hになってから前記設定時間
Tが経過するまでのうちに低速側に切り換える副変速操
作が行われた際には、調速停止手段69gの作用によ
り、主変速装置20は、副変速装置30が前回に低速側
になっていたときの変速段になる。
作して前進位置Fに操作すると、制御装置69の制御プ
ログラムで成る変速制御手段が検出スイッチ71からの
情報に基づいて前進クラッチ11の油圧ピストン11a
を駆動してこのクラッチ11を入りに操作する。これに
より、前後進切換え装置10がエンジン8からの回動力
を前進駆動力として主変速装置20に伝達するように前
進状態になる。前後進レバー63を後進位置Rに操作す
ると、前記変速制御手段が検出スイッチ71からの情報
に基づいて後進クラッチ12の油圧ピストン12aを駆
動してこのクラッチ12を入りに操作する。これによ
り、前後進切換え装置10がエンジン8からの回動力を
後進駆動力にして主変速装置20に伝達するように後進
状態になる。
61及びシフトダウンスイッチ62に替え、変速レバー
と、変速レバーの操作位置を検出して検出結果を変速制
御手段に出力する変速スイッチとからなる主変速操作手
段を採用して実施する場合にも本発明は適用できる。し
たがって、これらスイッチ61,62及び変速レバーを
総称して主変速操作具と呼称する。
チを採用して実施する場合にも本発明は適用できるので
あり、これら副変速レバー60及び変速スイッチを総称
して副変速操作具と呼称する。
明図
説明図
Claims (2)
- 【請求項1】 複数段に変速可能な主変速装置と高低速
2段に変速可能な副変速装置とが直列に連結している走
行用伝動装置を備えるとともに、主変速操作具からの変
速指令に基づいて主変速装置を変速操作する変速制御手
段、及び、副変速装置の変速操作を行う副変速操作具を
備えている作業車の走行用変速操作装置であって、 副変速装置が低速側から高速側に変速操作されると、主
変速装置を設定変速段より高速側にならないように前記
変速制御手段に優先して自動的に操作する牽制手段を備
え、副変速装置を高速側から低速側に切り換える副変速
操作が行われた後、設定時間が経過するまでに高速側に
切り換える副変速操作が行われると、前記牽制手段の作
動を自動的に停止させる牽制停止手段を備えてある作業
車の走行用変速操作装置。 - 【請求項2】 複数段に変速可能な主変速装置と高低速
2段に変速可能な副変速装置とが直列に連結している走
行用伝動装置を備えるとともに、主変速操作具からの変
速指令に基づいて主変速装置を変速操作する変速制御手
段、及び、副変速装置の変速操作を行う副変速操作具を
備えている作業車の走行用変速操作装置であって、 副変速装置が高速側から低速側に変速操作されると、主
変速装置を設定変速段より低速側にならないように前記
変速制御手段に優先して自動的に操作する調速手段を備
え、副変速装置を低速側から高速側に切り換える副変速
操作が行われた後、設定時間が経過するまでに低速側に
切り換える副変速操作が行われると、前記調速手段の作
動を自動的に停止させる調速停止手段を備えてある作業
車の走行用変速操作装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24898898A JP3495262B2 (ja) | 1998-09-03 | 1998-09-03 | 作業車の走行用変速操作装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP24898898A JP3495262B2 (ja) | 1998-09-03 | 1998-09-03 | 作業車の走行用変速操作装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000081129A true JP2000081129A (ja) | 2000-03-21 |
JP3495262B2 JP3495262B2 (ja) | 2004-02-09 |
Family
ID=17186364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24898898A Expired - Fee Related JP3495262B2 (ja) | 1998-09-03 | 1998-09-03 | 作業車の走行用変速操作装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3495262B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005180514A (ja) * | 2003-12-17 | 2005-07-07 | Iseki & Co Ltd | トラクタの変速装置 |
CN103016649A (zh) * | 2012-12-24 | 2013-04-03 | 南宁市武拖机械有限责任公司 | 三面同步输出齿轮变速箱 |
WO2013191960A1 (en) * | 2012-06-18 | 2013-12-27 | Chrysler Group Llc | Control strategies for a multi-mode drive system |
CN104482131A (zh) * | 2014-12-03 | 2015-04-01 | 厦门跃众机电科技有限公司 | 一种电动三轮车变速箱 |
-
1998
- 1998-09-03 JP JP24898898A patent/JP3495262B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
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WO2013191960A1 (en) * | 2012-06-18 | 2013-12-27 | Chrysler Group Llc | Control strategies for a multi-mode drive system |
US8712651B2 (en) | 2012-06-18 | 2014-04-29 | Chrysler Group Llc | Control strategies for a multi-mode drive system |
CN103016649A (zh) * | 2012-12-24 | 2013-04-03 | 南宁市武拖机械有限责任公司 | 三面同步输出齿轮变速箱 |
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